JPWO2012133068A1 - 中空糸膜モジュール - Google Patents

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道隆 樋垣
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Abstract

本発明は、複数本の中空糸膜が筒状容器に収納された中空糸膜モジュールであって、複数の中空糸膜のそれぞれの一方の端部は、端面が開口された状態でまとめて筒状容器に接着固定され、複数の中空糸膜のそれぞれの他方の端部は、複数の小束に分割され、端面が封止された状態で小束ごとに接着された小束固定部とされ、小束固定部が、中空糸膜の長手方向に貫通する散気孔を少なくとも1つ有する中空糸膜モジュールに関する。

Description

本発明は、膜分離に用いられる中空糸膜モジュール関する。更に詳しくは、例えば、河川水、湖沼水、地下水、海水などの浄水処理、あるいは下水、工業廃水などの膜分離処理などに用いられる中空糸膜モジュールに関する。
中空糸膜を用いた膜分離技術は、上水道における飲料用水製造分野、工業用水、工業用超純水、食品、医療といった産業用水製造分野、都市下水の浄化および工業廃水処理といった下廃水処理分野などの幅広い分野に利用されている。この中空糸膜モジュールは加圧型と浸漬型とに分類され、更に加圧型中空糸膜モジュールは、内圧式と外圧式に大別される。これらのうち、外圧式中空糸膜モジュールおよび浸漬型中空糸膜モジュールは、被処理水である原水を膜の外側に配置し、加圧あるいは吸引圧や水頭差の圧力により原水から濾過水を得る。
具体的には、外圧式中空糸膜モジュールは、数百〜数万本の中空糸膜が束ねられた中空糸膜束を筒状容器に収納し、その中空糸膜束の両端部を樹脂のポッティングによって筒状容器の内壁に接着している。また、このように中空糸膜束の両端部をそれぞれポッティングするにあたり、一方のポッティング端部は中空糸膜端を開口させ、他方のポッティング端部では中空糸膜端を封止し、この両ポッティング端部間に挟まれた領域に原水を加圧供給することにより多数本の中空糸膜を透過させ、その濾過水を中空糸膜端が開口したポッティング端部の外側に取り出すようにしている。また、中空糸膜端を封止した側の樹脂部には、圧縮性気体導入のための散気孔を複数設けている。一方、浸漬型中空糸膜モジュールは、上述した筒状容器で覆わないことが多く、容器で覆う場合であっても原水が流通できる孔を複数設けた筒状容器で覆われる。
上述のモジュール構造にて濾過を進行させると、中空糸膜外表面に原水中の懸濁物質が付着し濾過抵抗が大きくなり膜透過流束(Flux)が徐々に低下する。そこで、濾過抵抗を元の低い状態に回復させるため、原水の供給を停止し、濾過水を中空糸膜の内側から所定量供給するいわゆる逆洗を行うと共に、散気孔を介して圧縮性気体(散気気体)を吹き込んでエアースクラビングを行い、懸濁物質を落脱させ中空糸膜モジュール外部へと排出する。
しかしながら、上述のモジュール構造では、中空糸膜の両端が樹脂で把持されているため、エアースクラビング等の物理洗浄時に中空糸膜が揺れにくく、それゆえ、ポッティング樹脂近傍の中空糸膜を充分に洗浄できずに懸濁物質が残留するといった問題があった。この問題を解決するために、例えば特許文献1や特許文献2、非特許文献1に示されたような、中空糸膜モジュールの膜端封止側において、中空糸膜を複数の小束に分割し、該小束ごとに端部を封止した構造が提案されている。特許文献1や特許文献2、非特許文献1に示された構造の中空糸膜モジュールを用いた場合、物理洗浄時に封止側のポッティング樹脂近傍の懸濁物質を効率的に脱落させることができ、使用時に下側に配置される小束ごとの封止部は筒状容器に対して固定されないため、ポッティング樹脂上に残留する懸濁物質も軽減される。
日本国特開2005−230813号公報 国際公開第2010/001680号
東レ(株)カタログ「PVDF Hollow Fiber UF Membrane Submerged Type Element & Rack」2009.9
一方で、特許文献1や特許文献2に示された構造の中空糸膜モジュールを用いて濾過処理を継続していくと、小束ごとに封止されたポッティング樹脂近傍の中空糸膜(中空糸膜の下方部分)を充分に洗浄できず、懸濁物質が各小束のポッティング樹脂上に蓄積する場合がある。蓄積した懸濁物質は、物理洗浄によっても除去することができないため、濾過に必要な膜の有効面積を減少させるだけでなく、一部の懸濁物質が再び濾過域内に押し戻され、中空糸膜束の表面に付着することにより濾過性能を低下させるおそれがある。このような不具合は、特に原水の濁度が高い場合や、中空糸の充填膜面積を増大させるために小束断面積を大きくした場合に、懸念される。
本発明は、かかる課題を解決することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は下記(1)〜(3)を特徴とする。
(1)複数本の中空糸膜が筒状容器に収納された中空糸膜モジュールであって、
前記複数本の中空糸膜のそれぞれの一方の端部は、端面が開口された状態でまとめて前記筒状容器に接着固定され、前記複数本の中空糸膜のそれぞれの他方の端部は、複数の小束に分割され、端面が封止された状態で該小束ごとに接着された小束固定部とされ、
該小束固定部が、前記中空糸膜の長手方向に貫通する散気孔を少なくとも1つ有する中空糸膜モジュール。
(2)上記(1)において、前記筒状容器が、通水可能な開放系筒状容器である中空糸膜モジュール。
(3)上記(1)または(2)において、前記小束固定部の下部に、前記散気孔と連通する気体溜まり部を備えた中空糸膜モジュール。
上記(1)または(2)の中空糸膜モジュールによれば、小束固定部に散気孔を設けたことにより、中空糸膜モジュールの物理洗浄時に該散気孔を通して散気気体が該小束内部に流入することになり、小束固定部近傍の中空糸膜(中空糸膜の下方部分)を充分に洗浄することができるばかりでなく、小束固定部上への懸濁物質の蓄積を大幅に減少させることができる。そのため、経時的な膜の有効面積の減少を抑制することができ、かつ中空糸膜束の表面に再付着する残留懸濁物質の量を激減させることができる。したがって、濾過性能の安定維持および耐久性に優れた中空糸膜モジュールを提供することができる。
上記(3)の中空糸膜モジュールによれば、小束固定部の下部に散気孔と連通する気体溜まり部を備えたことにより、物理洗浄時に小束内に導入される単位時間あたりの気体総量を増大させることができるため、中空糸膜モジュールの物理洗浄時により優れた効果を得ることができる。したがって、濾過性能の安定維持および耐久性に優れた中空糸膜モジュールを提供することができる。
また、本発明の中空糸膜モジュールを用いることで、エアースクラビングや逆圧洗浄、フラッシングなどの物理洗浄による濁質排除性を向上することができ、物理洗浄頻度の低減あるいは物理洗浄時間の短縮ができ、省エネルギー化に貢献することができる膜濾過処理方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる中空糸膜モジュールの構成を示す概略断面図である。 図2は、図1における小束固定部の拡大断面図である。 図3は、本発明の他の実施形態にかかる中空糸膜モジュールの構成を示す概略断面図である。 図4は、本発明のさらに他の実施形態にかかる気体溜まり部の一例を示す断面図である。 図5は、図4における気体溜まり部の別の一例を示す断面図である。
以下、本発明の中空糸膜モジュールについて図1および図2に基づいて説明する。なお、本発明を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付けて説明する。
図1は本発明にかかる外圧式中空糸膜モジュールの一例を示す概略断面図である。図2は図1における小束固定部10の拡大断面図である。
この中空糸膜モジュール1は、数百本〜数万本の中空糸膜2を筒状容器3内に収納して構成されている。中空糸膜2のそれぞれの一方の端部(上方の端部)は、接着部4において中空糸膜端面が開口した状態でまとめて筒状容器3内に液密に接着固定されている。一方、中空糸膜2のそれぞれの他方の端部(下方の端部)は、小束固定部10において、数十本〜数千本ごとの小束9に分割され、それぞれの小束9を、中空糸膜端面が封止された状態で接着している。小束固定部10は中空糸膜2の長手方向に貫通する散気孔11を少なくとも1つ具備している。また、小束固定部10は筒状容器3には固定されておらず、小束9ごとに自由に動ける状態となっている。そして、中空糸膜2のうち、接着部4、小束固定部10以外の領域が濾過領域となる。なお、小束固定部10の形状としては、円筒形、球形、円錐形や角錐形など任意である。
中空糸膜2の素材は特に限定されず、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース、酢酸セルロース、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレンなどや、これらの複合素材を例示することができる。
中空糸膜2は、外径が0.3〜3mmの範囲であることが好ましい。これは、中空糸膜の外径が小さすぎると、中空糸膜モジュールを製作する際の中空糸膜取り扱い時や、中空糸膜モジュールを使用する際の濾過、洗浄時などに中空糸膜が折れて損傷するなどの問題があり、逆に外径が大きすぎると同じサイズの筒状容器内に挿入できる中空糸膜の本数が減って濾過面積が減少するなどの問題があるためである。また、中空糸膜は、膜厚が0.1〜1mmの範囲であることが好ましい。これは、膜厚が小さすぎると、圧力で膜が折れるなどの問題があり、逆に膜厚が大き過ぎると圧損や原料代の増加につながるなどの問題があるためである。
また、接着部4および小束固定部10において中空糸膜2を接着する樹脂としては、汎用品で安価であり、水質への影響も小さいエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシアクリレート樹脂などの高分子材料を用いることが好ましい。
次に、筒状容器3の両端には濾過水を集める上部キャップ5aと原水や洗浄用の散気気体を供給する下部キャップ5bがそれぞれ取り付けられており、上部キャップ5aには濾過水出口6が、下部キャップ5bには供給口8がそれぞれ設けられている。
これら、筒状容器3、上部キャップ5a、下部キャップ5bの材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィンや、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合樹脂(ETFE)、ポリ三フッ化塩化エチレン(PCTFE)、エチレン・三フッ化塩化エチレン共重合樹脂(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素系樹脂、そしてポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩素樹脂、さらにポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリフェニルエーテル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などが単独または混合して用いられる。また、樹脂以外ではアルミニウム、ステンレス鋼などが好ましく、さらに、樹脂と金属の複合体や、ガラス繊維強化樹脂、炭素繊維強化樹脂などの複合材料を使用してもかまわない。また、筒状容器3、上部キャップ5a、下部キャップ5bは同一の材質でもそれぞれ異なる材質でもかまわない。
図3に一例として示した浸漬型中空糸膜モジュールにおいては、上述した構成において、筒状容器3および下部キャップ5bはなくてもかまわない。しかしながら、物理洗浄時の散気気体を中空糸膜の上方まで誘導するために筒状容器3を具備することが好ましく、その場合には、筒状容器3はメッシュ構造などの通水可能な構造部材を用いればよい。また、上述した同様の理由により、下部キャップ5bの代わりに、円筒形などの通水可能なスカート部材5cなどを装着させてもよい。
以上、図1、図3では円筒形状の中空糸膜モジュールについて述べたが、本発明の中空糸膜モジュールは、これに限ることはなく、横断面が多角形であってもかまわない。
ここで、本発明を構成する小束固定部10に設けられた散気孔11について詳しく説明する。
小束固定部10に設けられた散気孔11の形状は、その横断面が円形や楕円あるいは多角形の形状をした貫通孔であればよい。また、その断面積は軸方向に渡って一定である必要はないが、散気孔を通過する気体の圧力損失防止の点から少なくとも20mm以上であることが好ましい。さらに、小束固定部10において、散気孔11の気体導入側に凹部を設けて散気孔11への気体導入効率を高めた構造、すなわち気体溜まり部12を設けた構造とするとより好ましい。これにより、散気孔11に導入される散気気体の総量が増大し、かつ散気孔通過時の気体の圧力損失が軽減されるため、気体による物理洗浄能力を向上させることができる。
気体溜まり部12の形状については、図4や図5に示したような円錐形や円柱形、あるいは多角柱形など、小束固定部10に導入される散気気体をより多く集積させ、かつ散気孔11に導入できる形状であればよい。なお、散気孔11の気体流出側の断面積を大きくとっても、物理洗浄能力は向上する傾向にあるが、小束の膜本数減少に伴う濾過面積の低下を招くため、原水の種類や濁度、運転フローなどに合わせて適宜定めることが好ましい。また、散気孔11の数も複数個あることが物理洗浄能力の向上に対しては好ましいが、上述した理由により濾過面積との兼ね合いで適宜定めることが好ましい。さらに、中空糸膜モジュール内の各小束固定部10に散気気体を均等に分散させるために、小束固定部10と散気管出口との距離を適宜定めることが好ましく、必要であれば小束固定部10の下方に多数の穴が開いたバッフル板を設けてもよい。
上記の散気孔を形成する方法は、あらかじめ散気孔を設けた小束挿入用容器を小束に固定してもよいし、小束を接着固定する際に入れ子を用いて形成してもよい。また、散気孔形状の部材を小束固定部に埋め込んで形成してもよい。
また、散気気体は、一般的には空気や酸素が用いられるが、原水が発酵液である時は窒素ガスや反応ガスが用いられる。
次に、上述した構成からなる中空糸膜モジュールによる原水の膜濾過処理工程を説明する。
まず、下部キャップ5bに設けた供給口8から原水を中空糸膜モジュール1内に加圧ポンプ等を用いて供給する。筒状容器3内の濾過領域に到達した原水は、排出口7から排出されるまでの間に、一部が各中空糸膜2を透過して中空糸膜2の内部に浸入する。中空糸膜2の内部に浸入した濾過水は中空糸膜2の端部の開口面から上部キャップ5aに集められて濾過水出口6から取り出される。中空糸膜2を透過しなかった濃縮水は、排出口7から排出される。
上述した一連の膜濾過工程を一定時間実施した後、あるいは膜濾過工程中に物理洗浄を実施する。具体的には、濾過水または散気気体を濾過水出口6側から原水側へ流す逆圧洗浄や、散気気体を混入させた原水または散気気体のみを供給口8側から供給し、中空糸膜モジュール1内に蓄積した懸濁物質を排出するエアースクラビング、あるいは中空糸膜モジュール1の原水側の膜面を膜濾過処理時よりも高い流束で原水または散気気体を混入させた原水を供給するフラッシングを実施する。このとき、本実施形態においては、小束間のみならず、小束固定部10に設けられた散気孔11からも散気気体が流入するため、小束内部からも中空糸膜2を揺動またはフラッシングさせることができる。したがって、小束固定部近傍の中空糸膜を充分に洗浄することができ、かつ小束固定部上への懸濁物質の蓄積を大幅に減少させることができ、濾過性能を安定的に維持することができる。
上述の説明は、原水を供給口8から供給して加圧濾過する外圧式中空糸膜モジュールについて述べたが、中空糸膜モジュール1を原水が入った処理水槽内に浸漬させ、濾過水出口6側から吸引濾過する浸漬型中空糸膜モジュールであってもかまわない。
以下、本発明の中空糸膜モジュールの実施例について説明するが、本発明は本実施例により限定されるものではない。
なお、各実施例および比較例では、浸漬型中空糸膜モジュールをもとに説明する。用いた中空糸膜2は、外径1.5mm、内径0.9mm、長さ約1000mmのポリフッ化ビニリデン製多孔質中空糸膜であり、これを約3000本用束ねて10mmピッチのメッシュ構造をした筒状容器3に挿入した。筒状容器3は、ポリエチレン樹脂製で、内径約140mm、長さ約1000mmであった。また、接着部4と小束固定部10にはそれぞれウレタン樹脂を使用した。
<実施例1>
小束固定部10を外径45mmの円筒形とし、その中心部に外径8mmの散気孔11を貫通させ、その周囲に420本から430本の中空糸膜をまとめて端面を封止した状態で固定した。小束の個数は、筒状容器3内で最密充填となるよう7束とした。実施例1における中空糸膜モジュールは、以上の構成をした浸漬型中空糸膜モジュールとした。
<比較例1>
比較例1における中空糸膜モジュールは、実施例1における散気孔11を設けない浸漬型中空糸膜モジュールとした。
<実施例2>
実施例2における中空糸膜モジュールは、実施例1における中空糸膜モジュールにおいて、散気孔11の気体導入側に、図4に示したような、円錐状の気体溜まり部12を形成した浸漬型中空糸膜モジュールとした。なお、円錐形状の高さは20mm、底面部の外径は43mmとした。
<比較例2>
比較例2における中空糸膜モジュールは、小束固定部10を外径25mmの円筒形とし(散気孔なし)、150本から160本の中空糸膜をまとめて端面を封止した状態で固定した。小束の個数は、筒状容器3内で最密充填となるよう19束とした。
以上のように、小束固定部10に散気孔11を設けず、小束の数を増大させた浸漬型中空糸膜モジュールは、各小束内の中空糸膜本数が減少するため、物理洗浄効果や懸濁物質の蓄積防止効果は実施例1で得られる効果と同等程度と見込まれるが、部材点数の増大、製作工数の増加による原価上昇を招き、コスト面での競争力を失う。
次に、上記実施例1、2及び比較例1について下記の試験1および試験2を行った。
(試験1)
琵琶湖水を溜めた処理水槽内に実施例1および比較例1の中空糸膜モジュールを浸漬させ、原水の膜濾過処理を行った。吸引圧20kPaにて濾過を30分間行い、その後、濾過水50L/m・hrで逆洗し、散気気体を50L/minで1分間、モジュール下部よりモジュール内へ吹き込む一連の処理サイクルを吸引圧が70kPaになるまで繰り返した。
その結果、比較例1の中空糸膜モジュールを用いた場合では、約4ヶ月経過後に吸引圧が70kPaに到達したのに対して、実施例1の中空糸膜モジュールを用いた場合では、約8ヶ月経過後に上記吸引圧に到達した。
試験1の結果より、実施例1では、中空糸膜モジュールの物理洗浄時に散気孔を通して散気気体が小束内に流入し、小束固定部近傍の中空糸膜を充分に洗浄することができ、かつ小束固定部上への懸濁物質の蓄積を大幅に減少させることができたことを示している。
(試験2)
実施例1および実施例2の中空糸膜モジュールを用いて、上述した試験1と同様の試験を実施した。
その結果、実施例1の中空糸膜モジュールを用いた場合では、約8ヶ月経過後に吸引圧が70kPaに到達したのに対して、実施例2の中空糸膜モジュールを用いた場合では、10ヶ月経過しても吸引圧が70kPaに到達することはなかった。
試験2の結果より、実施例2では、気体溜まり部を散気孔の散気気体が流入する側に設けたことによって、物理洗浄時に小束内に導入される単位時間あたりの気体総量が増大したこと、および散気孔通過時の気体の圧力損失が低減されたことにより、試験1で得られた効果がより顕著に向上したことを示している。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は、2011年3月28日出願の日本特許出願(特願2011−069553)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の中空糸膜モジュールは、例えば、河川水、湖沼水、地下水、海水などの浄水処理、あるいは下水、工業廃水などの膜分離処理などに好適に用いることができる。
1 :中空糸膜モジュール
2 :中空糸膜
3 :筒状容器
4 :接着部
5a:上部キャップ
5b:下部キャップ
5c:スカート部材
6 :濾過水出口
7 :排出口
8 :供給口
9 :小束
10 :小束固定部
11 :散気孔
12 :気体溜まり部

Claims (3)

  1. 複数本の中空糸膜が筒状容器に収納された中空糸膜モジュールであって、
    前記複数本の中空糸膜のそれぞれの一方の端部は、端面が開口された状態でまとめて前記筒状容器に接着固定され、前記複数本の中空糸膜のそれぞれの他方の端部は、複数の小束に分割され、端面が封止された状態で該小束ごとに接着された小束固定部とされ、
    該小束固定部が、前記中空糸膜の長手方向に貫通する散気孔を少なくとも1つ有する中空糸膜モジュール。
  2. 前記筒状容器が、通水可能な開放系筒状容器である請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記小束固定部の下部に前記散気孔と連通する気体溜まり部を備えた請求項1または2に記載の中空糸膜モジュール。
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