JP2005034719A - 無洗米製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、極めて商品価値の高い画期的な無洗米製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】基体1に米2のヌカを除去するヌカ除去部3を設けた無洗米製造装置であって、前記ヌカ除去部3は、互いに反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6が横設状態に配された構成であり、この内側ドラム4の外面部にはブラシ部材7が該内側ドラム4の軸芯線に対して傾斜する状態に配設され、また、内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間は、充填された米2が前記ブラシ部材7によりドラム体6の一側へ水平搬送され且つ該米2のヌカが除去されるヌカ除去空間Sに設定されたものである。
【選択図】 図2
【解決手段】基体1に米2のヌカを除去するヌカ除去部3を設けた無洗米製造装置であって、前記ヌカ除去部3は、互いに反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6が横設状態に配された構成であり、この内側ドラム4の外面部にはブラシ部材7が該内側ドラム4の軸芯線に対して傾斜する状態に配設され、また、内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間は、充填された米2が前記ブラシ部材7によりドラム体6の一側へ水平搬送され且つ該米2のヌカが除去されるヌカ除去空間Sに設定されたものである。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無洗米製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
米を炊飯する前には、米のヌカを除去する水洗い作業(所謂米研ぎ作業)が必要であるが、近年この水洗い作業を不要とする無洗米が人気である。
【0003】
この無洗米は、精米機によって玄米からヌカを除去した状態の米のヌカを更に処理した(精米歩合を高めた)もので、完全にヌカが除去された米である。従来から煩わしいとされてきた米研ぎ作業が不要となる為、非常に便利であり、今後も益々需要が増えるものと推測される。また、無洗米は、ヌカを除去したものであるから、ヌカに含有される油分の酸化による味の低下や害虫の発生が可及的に防止され、よって、その保存性も非常に良いとされ、しかも、米研ぎ作業で生じる研ぎ汁の垂れ流しによる公害の問題も解消される。
【0004】
そんな中、従来から、この無洗米を製造する無洗米製造装置が種々提案されている。
【0005】
例えば水分の溶解力と澱粉による粘着力を利用してヌカを剥ぎ取るように構成された湿式と称されるタイプのものや、精米機と同様、米の表面を回転するブラシで擦ってヌカを削り取るように構成された乾式と称されるタイプのものがある。
【0006】
ところが、前者は、綺麗に且つ効率良くヌカを除去し得るものの、水分の付着によるカビの発生など、保存性に問題点が有り、後者は、前者に比し、米に水分が付着することが無い為、保存性には秀れるものの、綺麗に且つ効率良くヌカを除去し得るものが未だ提案されていないのが現状である。
【0007】
本出願人は、この乾式タイプの無洗米製造装置について更なる研究開発を進め、このたび、綺麗に且つ効率良くヌカを除去し得る画期的な本発明を完成させた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0009】
基体1に米2のヌカを除去するヌカ除去部3を設けた無洗米製造装置であって、前記ヌカ除去部3は、互いに反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6が横設状態に配された構成であり、この内側ドラム4の外面部にはブラシ部材7が該内側ドラム4の軸芯線に対して傾斜する状態に配設され、また、内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間は、充填された米2が前記ブラシ部材7によりドラム体6の一側へ水平搬送され且つ該米2のヌカが除去されるヌカ除去空間Sに設定されていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0010】
また、請求項1記載の無洗米製造装置において、前記ブラシ部材7は内側ドラム4の外面部に、一端部から他端部にかけて直線状に配される所定長さのものであることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0011】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラム5の内面部は平滑面でない粗面に形成されていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0012】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラム5は、内面部と外面部とが連通する連通孔5aが複数配設され、除去されたヌカや砕けた破砕米などがこの連通孔5aから排出されるメッシュ構造であることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0013】
また、請求項4記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラム5の外方には、該外側ドラム5の連通孔5aに詰まったヌカや破砕米を除去する除去部26が設けられていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0014】
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、無洗米製造装置は、基体1に米2のヌカを除去するヌカ除去部3が設けられ、このヌカ除去部3には該ヌカ除去部3へ処理前の米2を導入する米導入部8が設けられ、このヌカ除去部3にはヌカが除去された処理済の米2を搬送する米搬送部9が設けられ、この米搬送部9にはヌカが除去された処理済の米2を排出する米排出部10が設けられたものであることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0015】
また、請求項6記載の無洗米製造装置において、前記米導入部8は前記ドラム体6のヌカ除去空間Sの下方部位に複数箇所から米2を導入するように構成されていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0016】
また、請求項6記載の無洗米製造装置において、前記基体1には前記米排出部10から排出される米2を収納する収納体12が配設され、この収納体12は米排出部10に対して接離自在に設けられていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0017】
【発明の作用及び効果】
内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間から成るヌカ除去空間Sに充填された米2の表層(ヌカ)は、内側ドラム4と外側ドラム5とが互いに反対回転することで、内側ドラム4の外面部に配設されたブラシ部材7によって擦られ除去される。
【0018】
この際、ブラシ部材7が内側ドラム4の軸芯線に対して傾斜する状態に配設されている為、米2はドラム体6の一側へ水平搬送されることになる。
【0019】
従って、基体1に横設状態に設けられるドラム体6内でヌカ除去作業が行われるから、例えば、垂直状態の場合と異なり、米2はドラム体6の一側から他側へ一気に通過してしまうことはなく、よって、ブラシ部材7による擦り機能を十分に発揮することができることになり、綺麗に且つ効率良くヌカが除去されることになり、しかも、反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6によるヌカ除去作業であるから、単に一方のドラムが回転する場合に比し、より一層、ヌカ除去作業の処理能力が向上する(ほぼ倍に向上する)。従って、例えばドラム体6が短い長さであっても効率良くヌカ除去作業が行われ、このことは、装置全体をコンパクトにすることにもつながり、よって、コスト安にして量産性に秀れた装置となる。
【0020】
以上のように、本発明は、従来にない画期的な作用効果を発揮し、極めて商品価値の高いものになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図面は本発明の一実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0022】
本実施例は、下部に移動手段1aを設けた基体1に米2のヌカを除去するヌカ除去部3が設けられ、このヌカ除去部3には該ヌカ除去部3へ処理前の米2を導入する米導入部8が設けられ、このヌカ除去部3にはヌカが除去された処理済の米2を搬送する米搬送部9が設けられ、この米搬送部9にはヌカが除去された処理済の米2を排出する米排出部10が設けられたものである。
【0023】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0024】
米導入部8は、図1〜3に図示したように基体1の一側にホッパー8Aを設けて構成されており、後述するヌカ除去部3に連通する導入口8aが左右二箇所設けられている。
【0025】
従って、一箇所からの米2の導入ではなく、二箇所からヌカ除去部3内に米2を導入し得ることになるから、米2はヌカ除去部3に均一に導入され、よって、ヌカ除去部3において効率良くヌカの除去作業が行われることになる。
【0026】
ヌカ除去部3は、互いに反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6を基体1内に横設状態に配されて構成されている。
【0027】
内側ドラム4は、図4に図示したように円筒状部材4Aと、この円筒状部材4Aの左右端部を閉塞する閉塞部材4Bとで構成されている。
【0028】
また、内側ドラム4は、その外面部にブラシ部材7が8本配設されており、このブラシ部材7は、内側ドラム4の一端部から他端部にかけて直線状に配される所定長さのものであり、各ブラシ部材7は内側ドラム4の軸芯線に対して所定角度で傾斜する状態に配設されている。
【0029】
また、内側ドラム4は、左右の閉塞部材4Bから突出する回転軸13が貫通状態に設けられており、内側ドラム4の一側から突出する部分13aは基体1に設けられる後述する駆動機構14に連結され、他側から突出する部分13bは、基体1に設けた軸受部16で軸受けされる。符号15は外側ドラム5の他側を支持する支持部材である。
【0030】
駆動機構14は、図1〜3に図示したように駆動モーター14aと、この駆動モーター14aに連結される減速装置14bと、この減速装置14bに連結される駆動ベルト14cを介して回転し、前記回転軸13に連結されるプーリー14dとで構成されており、この駆動モーター14aを作動させることにより、回転軸13が回転して内側ドラム4は回転することになる。
【0031】
外側ドラム5は、図4に図示したように左右の環状部材5A間に円筒部材5Bを架設して構成されており、その内部に前述した内側ドラム4を配設した際、この内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間に所定の間隔が形成される径に設定され、内側ドラム4の外面部に突設されるブラシ部材7の先端は外側ドラム5の内面部に当接するように構成されている。
【0032】
このドラム体6を構成する内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間に形成される間隔は、米2からヌカを除去するヌカ除去空間Sであり、このこのヌカ除去空間Sの一側は前述した米導入部8に連設され、他側は後述する米搬送部9に連設される。
【0033】
また、外側ドラム5は、図5,6に図示したようにその内面部が複数の凸条部5bと該凸条部5bの間に位置する複数の凹状部5cとから成る凹凸面に形成されており、この外側ドラム5の凹凸面は、平滑面の場合に比して、米2に対する摩擦が向上することで良好なヌカの除去を達成する粗面として機能する。また、凸条部5bは、その頂部が湾曲する断面R形状に形成されており、良好なヌカの除去を達成しつつ可及的に米2が破砕しないように、また、米2が良好に搬送されるように構成されている。
【0034】
また、外側ドラム5は、円筒部材5Bの凹状部5cには外面部と内面部とが連通する細長形状の連通孔5aが多数形成されている。
【0035】
この連通孔5aは、ヌカ除去作業によって除去されたヌカや破砕された米2を通過させる程度の大きさに設定されている。尚、この連通孔5aを通過して下方に落下した破砕米2は、基体1の下部に設けた引き出し式の回収容体17に収容されることになる。
【0036】
また、外側ドラム5の一側開口部には架設部材19が架設されており、この架設部材19は外側ドラム5の一端部に止着されるリング部材18に連設され、また、架設部材19の中央孔19aは前述した回転軸13に回転自在に被嵌され、更に、この架設部材19には前記駆動機構14に連設される駆動伝達部材20が連結するように構成されている。
【0037】
この駆動伝達部材20は、前記回転軸13に被嵌される筒部材20aと、この駆動伝達部材20の先端に前記架設部材19を挟み込んで係止する一対の挟持部20bを設けて構成されており、よって、この駆動伝達部材20を回転させることで外側ドラム5は回転する。
【0038】
また、この外側ドラム5に連結される駆動伝達部材20は、正逆回転機構21を介して駆動機構14に連設されており、この正逆回転機構21により外側ドラム5は内側ドラム4と反対方向に回転するように構成されている。
【0039】
具体的には、この正逆回転機構21は、図3,4に図示したように前記駆動機構14に係る駆動ベルト14cが懸架されるプーリー22と、このプーリー22に設けた径小ギア22aに歯合する径大ギア23と、この径大ギア23に設けたスプロケット23aと前記駆動伝達部材20に設けられるスプロケット20cとに懸架されるチェーン24とで構成されている。
【0040】
従って、駆動モーター14aを作動させることで内側ドラム4が一方向に回転する際、この一方向への回転は正逆回転機構21により逆回転となって外側ドラム5へ伝達され、外側ドラム5は他方向へ回転することになる。
【0041】
以上から、内側ドラム4と外側ドラム5とを正逆回転させた際、ブラシ部材7の摩擦により米2のヌカが削られて除去されると共に、当該ブラシ部材7が傾斜していることにより米2はドラム体6の一側から他側へ水平搬送されることになる。
【0042】
符号25は米導入部8から導入された米2を確実に内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間のヌカ除去空間Sに落下させる為の補助板である。
【0043】
また、外側ドラム5の外方には、該外側ドラム5の連通孔5aに詰まったヌカや破砕米を除去する除去部26が設けられている。
【0044】
この除去部26は、図8に図示したようにスクレーパー26aとブラシ26bとで構成されており、このスクレーパー26aとブラシ26bとが外側ドラム5の外面部に当接するように設けられている。
【0045】
このスクレーパー26aは、主に外側ドラム5の連通孔5aに挟まった米2を除去する機能を発揮し、ブラシ26bは当該連通孔5aに詰まったヌカや凹条部5cに付着したヌカを除去する機能を発揮する。
【0046】
また、ヌカ除去部3には、その周辺位置に集塵装置27が設けられている。
【0047】
この集塵装置27は、図7に図示したように外側ドラム5の近傍位置に設けられる吸引ブロア27aに管部材27bを接続し、この管部材27bの先端部にサイクロン式の落下部27cを設けて構成されており、この落下部27cにはヌカ受け部28が設けられている。
【0048】
また、ヌカ除去部3には除去された状態の米2を米排出部10へ搬送する米搬送部9が設けられている。
【0049】
この米搬送部9は、基体1内に設けられ、前記ヌカ除去部3に隣接する空間内の上下位置に配設されるプーリー9aに、表面に複数の掬い部9cを設けた搬送ベルト9bを懸架して成るベルトコンベア構造であり、上方のプーリー9aには駆動ベルト9dを介して駆動モーター9eが連結されている。
【0050】
従って、駆動モーター9eの作動により搬送ベルト9bが回動し、ヌカ除去部3から基体1の下方位置に落ちた処理済の米2は掬い部9cに導入され、この掬い部9cの上昇移動により基体1の上方位置に設けられる米排出部10へ搬送されることになる。
【0051】
米排出部10は、図10に図示したように前述した米搬送部9で搬送された米2を貯める米貯め部10Aと、該米貯め部10Aの下方に垂設される米排出筒部10Bとで構成されており、米貯め部10Aには適宜な排出量設定装置29が設けられ、よって、この排出量設定装置29の操作部29aを操作することで、所定量の処理済の米2が米排出筒部10Bに設けられた排出口10aから排出されるように構成されている。
【0052】
また、この米排出部10の下部には、該米排出部10から排出される米2を収納する収納体12が配設され、この収納体12は収納体配設部11に載置されている。
【0053】
この収納体配設部11は、計量装置11Aと、該計量装置11Aの上部に設けられる収納体載置部11Bと構成され、この収納体載置部11Bは前記計量装置11Aに立設されるネジ棒部11aに螺着被嵌し得る被嵌部11bを有しており、このネジ棒部11aに対して被嵌部11bを螺動させるように収納体載置部11Bを回転させることで該収納体載置部11Bは昇降する。
【0054】
従って、この収納体配設部11は、米排出部10の排出口10aに対して接離自在となり、よって、確実に米2が収納されるように収納体12を適正位置に配設することができ、更に、計量装置11Aにより収納体12に収納された米2の重量を計量することができる。尚、収納体載置部11Bを昇降させる機構としてはこの構造に限らずシリンダー構造等を利用して自動構造にするなど適宜設計変更し得るものである。
【0055】
以上の構成からなる本装置を使用した米2のヌカの除去作業について説明する。
【0056】
まず、米導入部8に処理前の米2を入れると、この米導入部8からヌカ除去部3へ米2が導入される。
【0057】
このヌカ除去部3へ導入された米2は、ヌカ除去部3を構成するドラム体6に係る内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間から成るヌカ除去空間Sに充填され、内側ドラム4と外側ドラム5とが互いに反対回転することで、内側ドラム4の外面部に配設されたブラシ部材7によって擦られるようにしてヌカが除去される。この際、ブラシ部材7が内側ドラム4の軸芯線に対して傾斜する状態に配設されている為、米2はドラム体6の一側から他側へ水平搬送されながらヌカが除去されて米搬送部9へ送られるとともに、この除去されたヌカや破砕された米2は外側ドラム5の連通孔5aを通過して下方へ落下して回収容体17で回収される。
【0058】
続いて、ヌカ除去部2でヌカの除去作業が行われた処理済の米2は、米搬送部9で米排出部10へ搬送され、この米排出部10で収納体配設部11に配設された収納体12に収納される。
【0059】
このようにして、米導入部8に入れた米2は連続的にヌカの除去作業が行われることになる(毎時300キログラムの連続高速処理が可能)。
【0060】
本実施例は上述のように構成したから、基体1に横設状態に設けられるドラム体6内で除去作業が行われることになるから、米2はドラム体6の一側から他側へ一気に通過してしまうのではなく、確実にヌカの除去作業が行われながらドラム体6の一側から他側へ徐々に進むことになり、よって、ブラシ部材7による擦り機能を十分に発揮することができることになって綺麗に且つ効率良くヌカが除去されることになり、しかも、反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6によって除去作業が行われるから、単なる一方のドラムが回転する場合に比し、より一層処理能力が向上する(ほぼ倍に向上する)ことになり、例えばドラム体6が短い長さであっても効率良くヌカの除去作業が行われ、しかも、装置全体をコンパクトにすることができ、コスト安にして量産性に秀れることにもなる。
【0061】
また、本実施例は、内側ドラム4の外面部にはブラシ部材7が複数(8本)配設されているから、より一層綺麗に且つ効率良くヌカの除去作業が行われることになる。
【0062】
また、本実施例は、外側ドラム5の内面部は平滑面でない粗面に形成されているから、より一層綺麗に且つ効率良くヌカの除去作業が行われることになる。
【0063】
また、本実施例は、外側ドラム5は、内面部と外面部とが連通する連通孔5aが複数配設されたメッシュ構造に構成されており、この連通孔5aから除去されたヌカや砕けた破砕米などを排出し得るように構成されているから、ヌカが除去された米2だけを選別して米搬送部9へ送ることができることになる。
【0064】
また、本実施例は、外側ドラム5の周囲には、該外側ドラム5の連通孔5aに詰まったヌカや破砕米を除去する除去部26が設けられているから、常に良好な除去作業が行える状態を維持することができることになる。
【0065】
また、本実施例は、米導入部8はドラム体6のヌカ除去空間S内に複数箇所から米2を導入し得る複数の導入口8aが設けられているから、ヌカ除去空間Sには均一な状態で米2が導入されることになり、よって、この点においても綺麗に且つ効率良くヌカの除去作業が行われることになる。
【0066】
また、本実施例は、収納体配設部11を米排出部10の排出口10aに対して接離移動自在に設けたから、確実に米2が収納される位置に収納体12を配設することができることになる。
【0067】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例を示す斜視図である。
【図2】本実施例の使用状態説明断面図である。
【図3】図2のA−A端面図である。
【図4】本実施例に係る要部の分解斜視図である。
【図5】本実施例に係る要部の部分拡大図である。
【図6】本実施例に係る要部の説明断面図である。
【図7】図2のB−B断面図である。
【図8】本実施例に係る要部の説明斜視図である。
【図9】図2のC−C断面図である。
【符号の説明】
S ヌカ除去空間
1 基体
2 米
3 ヌカ除去部
4 内側ドラム
5 外側ドラム
5a 連通孔
6 ドラム体
7 ブラシ部材
8 米導入部
9 米搬送部
10 米排出部
12 収納体
26 除去部
【発明の属する技術分野】
本発明は、無洗米製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
米を炊飯する前には、米のヌカを除去する水洗い作業(所謂米研ぎ作業)が必要であるが、近年この水洗い作業を不要とする無洗米が人気である。
【0003】
この無洗米は、精米機によって玄米からヌカを除去した状態の米のヌカを更に処理した(精米歩合を高めた)もので、完全にヌカが除去された米である。従来から煩わしいとされてきた米研ぎ作業が不要となる為、非常に便利であり、今後も益々需要が増えるものと推測される。また、無洗米は、ヌカを除去したものであるから、ヌカに含有される油分の酸化による味の低下や害虫の発生が可及的に防止され、よって、その保存性も非常に良いとされ、しかも、米研ぎ作業で生じる研ぎ汁の垂れ流しによる公害の問題も解消される。
【0004】
そんな中、従来から、この無洗米を製造する無洗米製造装置が種々提案されている。
【0005】
例えば水分の溶解力と澱粉による粘着力を利用してヌカを剥ぎ取るように構成された湿式と称されるタイプのものや、精米機と同様、米の表面を回転するブラシで擦ってヌカを削り取るように構成された乾式と称されるタイプのものがある。
【0006】
ところが、前者は、綺麗に且つ効率良くヌカを除去し得るものの、水分の付着によるカビの発生など、保存性に問題点が有り、後者は、前者に比し、米に水分が付着することが無い為、保存性には秀れるものの、綺麗に且つ効率良くヌカを除去し得るものが未だ提案されていないのが現状である。
【0007】
本出願人は、この乾式タイプの無洗米製造装置について更なる研究開発を進め、このたび、綺麗に且つ効率良くヌカを除去し得る画期的な本発明を完成させた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0009】
基体1に米2のヌカを除去するヌカ除去部3を設けた無洗米製造装置であって、前記ヌカ除去部3は、互いに反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6が横設状態に配された構成であり、この内側ドラム4の外面部にはブラシ部材7が該内側ドラム4の軸芯線に対して傾斜する状態に配設され、また、内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間は、充填された米2が前記ブラシ部材7によりドラム体6の一側へ水平搬送され且つ該米2のヌカが除去されるヌカ除去空間Sに設定されていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0010】
また、請求項1記載の無洗米製造装置において、前記ブラシ部材7は内側ドラム4の外面部に、一端部から他端部にかけて直線状に配される所定長さのものであることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0011】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラム5の内面部は平滑面でない粗面に形成されていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0012】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラム5は、内面部と外面部とが連通する連通孔5aが複数配設され、除去されたヌカや砕けた破砕米などがこの連通孔5aから排出されるメッシュ構造であることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0013】
また、請求項4記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラム5の外方には、該外側ドラム5の連通孔5aに詰まったヌカや破砕米を除去する除去部26が設けられていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0014】
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、無洗米製造装置は、基体1に米2のヌカを除去するヌカ除去部3が設けられ、このヌカ除去部3には該ヌカ除去部3へ処理前の米2を導入する米導入部8が設けられ、このヌカ除去部3にはヌカが除去された処理済の米2を搬送する米搬送部9が設けられ、この米搬送部9にはヌカが除去された処理済の米2を排出する米排出部10が設けられたものであることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0015】
また、請求項6記載の無洗米製造装置において、前記米導入部8は前記ドラム体6のヌカ除去空間Sの下方部位に複数箇所から米2を導入するように構成されていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0016】
また、請求項6記載の無洗米製造装置において、前記基体1には前記米排出部10から排出される米2を収納する収納体12が配設され、この収納体12は米排出部10に対して接離自在に設けられていることを特徴とする無洗米製造装置に係るものである。
【0017】
【発明の作用及び効果】
内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間から成るヌカ除去空間Sに充填された米2の表層(ヌカ)は、内側ドラム4と外側ドラム5とが互いに反対回転することで、内側ドラム4の外面部に配設されたブラシ部材7によって擦られ除去される。
【0018】
この際、ブラシ部材7が内側ドラム4の軸芯線に対して傾斜する状態に配設されている為、米2はドラム体6の一側へ水平搬送されることになる。
【0019】
従って、基体1に横設状態に設けられるドラム体6内でヌカ除去作業が行われるから、例えば、垂直状態の場合と異なり、米2はドラム体6の一側から他側へ一気に通過してしまうことはなく、よって、ブラシ部材7による擦り機能を十分に発揮することができることになり、綺麗に且つ効率良くヌカが除去されることになり、しかも、反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6によるヌカ除去作業であるから、単に一方のドラムが回転する場合に比し、より一層、ヌカ除去作業の処理能力が向上する(ほぼ倍に向上する)。従って、例えばドラム体6が短い長さであっても効率良くヌカ除去作業が行われ、このことは、装置全体をコンパクトにすることにもつながり、よって、コスト安にして量産性に秀れた装置となる。
【0020】
以上のように、本発明は、従来にない画期的な作用効果を発揮し、極めて商品価値の高いものになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図面は本発明の一実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0022】
本実施例は、下部に移動手段1aを設けた基体1に米2のヌカを除去するヌカ除去部3が設けられ、このヌカ除去部3には該ヌカ除去部3へ処理前の米2を導入する米導入部8が設けられ、このヌカ除去部3にはヌカが除去された処理済の米2を搬送する米搬送部9が設けられ、この米搬送部9にはヌカが除去された処理済の米2を排出する米排出部10が設けられたものである。
【0023】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0024】
米導入部8は、図1〜3に図示したように基体1の一側にホッパー8Aを設けて構成されており、後述するヌカ除去部3に連通する導入口8aが左右二箇所設けられている。
【0025】
従って、一箇所からの米2の導入ではなく、二箇所からヌカ除去部3内に米2を導入し得ることになるから、米2はヌカ除去部3に均一に導入され、よって、ヌカ除去部3において効率良くヌカの除去作業が行われることになる。
【0026】
ヌカ除去部3は、互いに反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6を基体1内に横設状態に配されて構成されている。
【0027】
内側ドラム4は、図4に図示したように円筒状部材4Aと、この円筒状部材4Aの左右端部を閉塞する閉塞部材4Bとで構成されている。
【0028】
また、内側ドラム4は、その外面部にブラシ部材7が8本配設されており、このブラシ部材7は、内側ドラム4の一端部から他端部にかけて直線状に配される所定長さのものであり、各ブラシ部材7は内側ドラム4の軸芯線に対して所定角度で傾斜する状態に配設されている。
【0029】
また、内側ドラム4は、左右の閉塞部材4Bから突出する回転軸13が貫通状態に設けられており、内側ドラム4の一側から突出する部分13aは基体1に設けられる後述する駆動機構14に連結され、他側から突出する部分13bは、基体1に設けた軸受部16で軸受けされる。符号15は外側ドラム5の他側を支持する支持部材である。
【0030】
駆動機構14は、図1〜3に図示したように駆動モーター14aと、この駆動モーター14aに連結される減速装置14bと、この減速装置14bに連結される駆動ベルト14cを介して回転し、前記回転軸13に連結されるプーリー14dとで構成されており、この駆動モーター14aを作動させることにより、回転軸13が回転して内側ドラム4は回転することになる。
【0031】
外側ドラム5は、図4に図示したように左右の環状部材5A間に円筒部材5Bを架設して構成されており、その内部に前述した内側ドラム4を配設した際、この内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間に所定の間隔が形成される径に設定され、内側ドラム4の外面部に突設されるブラシ部材7の先端は外側ドラム5の内面部に当接するように構成されている。
【0032】
このドラム体6を構成する内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間に形成される間隔は、米2からヌカを除去するヌカ除去空間Sであり、このこのヌカ除去空間Sの一側は前述した米導入部8に連設され、他側は後述する米搬送部9に連設される。
【0033】
また、外側ドラム5は、図5,6に図示したようにその内面部が複数の凸条部5bと該凸条部5bの間に位置する複数の凹状部5cとから成る凹凸面に形成されており、この外側ドラム5の凹凸面は、平滑面の場合に比して、米2に対する摩擦が向上することで良好なヌカの除去を達成する粗面として機能する。また、凸条部5bは、その頂部が湾曲する断面R形状に形成されており、良好なヌカの除去を達成しつつ可及的に米2が破砕しないように、また、米2が良好に搬送されるように構成されている。
【0034】
また、外側ドラム5は、円筒部材5Bの凹状部5cには外面部と内面部とが連通する細長形状の連通孔5aが多数形成されている。
【0035】
この連通孔5aは、ヌカ除去作業によって除去されたヌカや破砕された米2を通過させる程度の大きさに設定されている。尚、この連通孔5aを通過して下方に落下した破砕米2は、基体1の下部に設けた引き出し式の回収容体17に収容されることになる。
【0036】
また、外側ドラム5の一側開口部には架設部材19が架設されており、この架設部材19は外側ドラム5の一端部に止着されるリング部材18に連設され、また、架設部材19の中央孔19aは前述した回転軸13に回転自在に被嵌され、更に、この架設部材19には前記駆動機構14に連設される駆動伝達部材20が連結するように構成されている。
【0037】
この駆動伝達部材20は、前記回転軸13に被嵌される筒部材20aと、この駆動伝達部材20の先端に前記架設部材19を挟み込んで係止する一対の挟持部20bを設けて構成されており、よって、この駆動伝達部材20を回転させることで外側ドラム5は回転する。
【0038】
また、この外側ドラム5に連結される駆動伝達部材20は、正逆回転機構21を介して駆動機構14に連設されており、この正逆回転機構21により外側ドラム5は内側ドラム4と反対方向に回転するように構成されている。
【0039】
具体的には、この正逆回転機構21は、図3,4に図示したように前記駆動機構14に係る駆動ベルト14cが懸架されるプーリー22と、このプーリー22に設けた径小ギア22aに歯合する径大ギア23と、この径大ギア23に設けたスプロケット23aと前記駆動伝達部材20に設けられるスプロケット20cとに懸架されるチェーン24とで構成されている。
【0040】
従って、駆動モーター14aを作動させることで内側ドラム4が一方向に回転する際、この一方向への回転は正逆回転機構21により逆回転となって外側ドラム5へ伝達され、外側ドラム5は他方向へ回転することになる。
【0041】
以上から、内側ドラム4と外側ドラム5とを正逆回転させた際、ブラシ部材7の摩擦により米2のヌカが削られて除去されると共に、当該ブラシ部材7が傾斜していることにより米2はドラム体6の一側から他側へ水平搬送されることになる。
【0042】
符号25は米導入部8から導入された米2を確実に内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間のヌカ除去空間Sに落下させる為の補助板である。
【0043】
また、外側ドラム5の外方には、該外側ドラム5の連通孔5aに詰まったヌカや破砕米を除去する除去部26が設けられている。
【0044】
この除去部26は、図8に図示したようにスクレーパー26aとブラシ26bとで構成されており、このスクレーパー26aとブラシ26bとが外側ドラム5の外面部に当接するように設けられている。
【0045】
このスクレーパー26aは、主に外側ドラム5の連通孔5aに挟まった米2を除去する機能を発揮し、ブラシ26bは当該連通孔5aに詰まったヌカや凹条部5cに付着したヌカを除去する機能を発揮する。
【0046】
また、ヌカ除去部3には、その周辺位置に集塵装置27が設けられている。
【0047】
この集塵装置27は、図7に図示したように外側ドラム5の近傍位置に設けられる吸引ブロア27aに管部材27bを接続し、この管部材27bの先端部にサイクロン式の落下部27cを設けて構成されており、この落下部27cにはヌカ受け部28が設けられている。
【0048】
また、ヌカ除去部3には除去された状態の米2を米排出部10へ搬送する米搬送部9が設けられている。
【0049】
この米搬送部9は、基体1内に設けられ、前記ヌカ除去部3に隣接する空間内の上下位置に配設されるプーリー9aに、表面に複数の掬い部9cを設けた搬送ベルト9bを懸架して成るベルトコンベア構造であり、上方のプーリー9aには駆動ベルト9dを介して駆動モーター9eが連結されている。
【0050】
従って、駆動モーター9eの作動により搬送ベルト9bが回動し、ヌカ除去部3から基体1の下方位置に落ちた処理済の米2は掬い部9cに導入され、この掬い部9cの上昇移動により基体1の上方位置に設けられる米排出部10へ搬送されることになる。
【0051】
米排出部10は、図10に図示したように前述した米搬送部9で搬送された米2を貯める米貯め部10Aと、該米貯め部10Aの下方に垂設される米排出筒部10Bとで構成されており、米貯め部10Aには適宜な排出量設定装置29が設けられ、よって、この排出量設定装置29の操作部29aを操作することで、所定量の処理済の米2が米排出筒部10Bに設けられた排出口10aから排出されるように構成されている。
【0052】
また、この米排出部10の下部には、該米排出部10から排出される米2を収納する収納体12が配設され、この収納体12は収納体配設部11に載置されている。
【0053】
この収納体配設部11は、計量装置11Aと、該計量装置11Aの上部に設けられる収納体載置部11Bと構成され、この収納体載置部11Bは前記計量装置11Aに立設されるネジ棒部11aに螺着被嵌し得る被嵌部11bを有しており、このネジ棒部11aに対して被嵌部11bを螺動させるように収納体載置部11Bを回転させることで該収納体載置部11Bは昇降する。
【0054】
従って、この収納体配設部11は、米排出部10の排出口10aに対して接離自在となり、よって、確実に米2が収納されるように収納体12を適正位置に配設することができ、更に、計量装置11Aにより収納体12に収納された米2の重量を計量することができる。尚、収納体載置部11Bを昇降させる機構としてはこの構造に限らずシリンダー構造等を利用して自動構造にするなど適宜設計変更し得るものである。
【0055】
以上の構成からなる本装置を使用した米2のヌカの除去作業について説明する。
【0056】
まず、米導入部8に処理前の米2を入れると、この米導入部8からヌカ除去部3へ米2が導入される。
【0057】
このヌカ除去部3へ導入された米2は、ヌカ除去部3を構成するドラム体6に係る内側ドラム4の外面部と外側ドラム5の内面部との間から成るヌカ除去空間Sに充填され、内側ドラム4と外側ドラム5とが互いに反対回転することで、内側ドラム4の外面部に配設されたブラシ部材7によって擦られるようにしてヌカが除去される。この際、ブラシ部材7が内側ドラム4の軸芯線に対して傾斜する状態に配設されている為、米2はドラム体6の一側から他側へ水平搬送されながらヌカが除去されて米搬送部9へ送られるとともに、この除去されたヌカや破砕された米2は外側ドラム5の連通孔5aを通過して下方へ落下して回収容体17で回収される。
【0058】
続いて、ヌカ除去部2でヌカの除去作業が行われた処理済の米2は、米搬送部9で米排出部10へ搬送され、この米排出部10で収納体配設部11に配設された収納体12に収納される。
【0059】
このようにして、米導入部8に入れた米2は連続的にヌカの除去作業が行われることになる(毎時300キログラムの連続高速処理が可能)。
【0060】
本実施例は上述のように構成したから、基体1に横設状態に設けられるドラム体6内で除去作業が行われることになるから、米2はドラム体6の一側から他側へ一気に通過してしまうのではなく、確実にヌカの除去作業が行われながらドラム体6の一側から他側へ徐々に進むことになり、よって、ブラシ部材7による擦り機能を十分に発揮することができることになって綺麗に且つ効率良くヌカが除去されることになり、しかも、反対回転する内側ドラム4と外側ドラム5とから成るドラム体6によって除去作業が行われるから、単なる一方のドラムが回転する場合に比し、より一層処理能力が向上する(ほぼ倍に向上する)ことになり、例えばドラム体6が短い長さであっても効率良くヌカの除去作業が行われ、しかも、装置全体をコンパクトにすることができ、コスト安にして量産性に秀れることにもなる。
【0061】
また、本実施例は、内側ドラム4の外面部にはブラシ部材7が複数(8本)配設されているから、より一層綺麗に且つ効率良くヌカの除去作業が行われることになる。
【0062】
また、本実施例は、外側ドラム5の内面部は平滑面でない粗面に形成されているから、より一層綺麗に且つ効率良くヌカの除去作業が行われることになる。
【0063】
また、本実施例は、外側ドラム5は、内面部と外面部とが連通する連通孔5aが複数配設されたメッシュ構造に構成されており、この連通孔5aから除去されたヌカや砕けた破砕米などを排出し得るように構成されているから、ヌカが除去された米2だけを選別して米搬送部9へ送ることができることになる。
【0064】
また、本実施例は、外側ドラム5の周囲には、該外側ドラム5の連通孔5aに詰まったヌカや破砕米を除去する除去部26が設けられているから、常に良好な除去作業が行える状態を維持することができることになる。
【0065】
また、本実施例は、米導入部8はドラム体6のヌカ除去空間S内に複数箇所から米2を導入し得る複数の導入口8aが設けられているから、ヌカ除去空間Sには均一な状態で米2が導入されることになり、よって、この点においても綺麗に且つ効率良くヌカの除去作業が行われることになる。
【0066】
また、本実施例は、収納体配設部11を米排出部10の排出口10aに対して接離移動自在に設けたから、確実に米2が収納される位置に収納体12を配設することができることになる。
【0067】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例を示す斜視図である。
【図2】本実施例の使用状態説明断面図である。
【図3】図2のA−A端面図である。
【図4】本実施例に係る要部の分解斜視図である。
【図5】本実施例に係る要部の部分拡大図である。
【図6】本実施例に係る要部の説明断面図である。
【図7】図2のB−B断面図である。
【図8】本実施例に係る要部の説明斜視図である。
【図9】図2のC−C断面図である。
【符号の説明】
S ヌカ除去空間
1 基体
2 米
3 ヌカ除去部
4 内側ドラム
5 外側ドラム
5a 連通孔
6 ドラム体
7 ブラシ部材
8 米導入部
9 米搬送部
10 米排出部
12 収納体
26 除去部
Claims (8)
- 基体に米のヌカを除去するヌカ除去部を設けた無洗米製造装置であって、前記ヌカ除去部は、互いに反対回転する内側ドラムと外側ドラムとから成るドラム体が横設状態に配された構成であり、この内側ドラムの外面部にはブラシ部材が該内側ドラムの軸芯線に対して傾斜する状態に配設され、また、内側ドラムの外面部と外側ドラムの内面部との間は、充填された米が前記ブラシ部材によりドラム体の一側へ水平搬送され且つ該米のヌカが除去されるヌカ除去空間に設定されていることを特徴とする無洗米製造装置。
- 請求項1記載の無洗米製造装置において、前記ブラシ部材は内側ドラムの外面部に、一端部から他端部にかけて直線状に配される所定長さのものであることを特徴とする無洗米製造装置。
- 請求項1,2いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラムの内面部は平滑面でない粗面に形成されていることを特徴とする無洗米製造装置。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラムは、内面部と外面部とが連通する連通孔が複数配設され、除去されたヌカや砕けた破砕米などがこの連通孔から排出されるメッシュ構造であることを特徴とする無洗米製造装置。
- 請求項4記載の無洗米製造装置において、前記外側ドラムの外方には、該外側ドラムの連通孔に詰まったヌカや破砕米を除去する除去部が設けられていることを特徴とする無洗米製造装置。
- 請求項1〜5いずれか1項に記載の無洗米製造装置において、無洗米製造装置は、基体に米のヌカを除去するヌカ除去部が設けられ、このヌカ除去部には該ヌカ除去部へ処理前の米を導入する米導入部が設けられ、このヌカ除去部にはヌカが除去された処理済の米を搬送する米搬送部が設けられ、この米搬送部にはヌカが除去された処理済の米を排出する米排出部が設けられたものであることを特徴とする無洗米製造装置。
- 請求項6記載の無洗米製造装置において、前記米導入部は前記ドラム体のヌカ除去空間の下方部位に複数箇所から米を導入するように構成されていることを特徴とする無洗米製造装置。
- 請求項6記載の無洗米製造装置において、前記基体には前記米排出部から排出される米を収納する収納体が配設され、この収納体は米排出部に対して接離自在に設けられていることを特徴とする無洗米製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003199158A JP2005034719A (ja) | 2003-07-18 | 2003-07-18 | 無洗米製造装置 |
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JP2003199158A Pending JP2005034719A (ja) | 2003-07-18 | 2003-07-18 | 無洗米製造装置 |
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JP (1) | JP2005034719A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009274033A (ja) * | 2008-05-16 | 2009-11-26 | Satake Corp | 籾摺機の脱ぷロール内残留物の除去プレート |
JP2019130455A (ja) * | 2018-01-30 | 2019-08-08 | 井関農機株式会社 | 精米設備 |
JP2020062625A (ja) * | 2018-10-19 | 2020-04-23 | 井関農機株式会社 | 精米設備 |
US11867473B2 (en) | 2016-12-23 | 2024-01-09 | Magpul Industries Corp. | Firearm bipod |
-
2003
- 2003-07-18 JP JP2003199158A patent/JP2005034719A/ja active Pending
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