JP2005031768A - 製品構成情報管理支援システムと方法、およびそのためのプログラム - Google Patents

製品構成情報管理支援システムと方法、およびそのためのプログラム Download PDF

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雄三 佐藤
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修 稲見
Hideki Noda
英樹 野田
Makoto Matsumoto
真 松本
Kazuyuki Nishikawa
和幸 西川
Mitsunori Kaneda
光範 金田
Yoshiyuki Tsuchida
義之 土田
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Abstract

【課題】業務内容あるいは入力データに応じてシステムの機能を分割することにより、誤入力の削減および効率的なデータ入力を可能とする。顧客側の管理方針に対応した環境情報を含む製品構成情報データを効率よく収集してデータベースを構築する。
【解決手段】共通情報登録管理部110は、環境管理の専門知識を有する環境管理担当者の業務に対応しており、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成情報を管理するための情報を登録する。製品階層情報登録管理部120は、製品情報の専門知識を有する開発・設計担当者の業務に対応しており、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層における構成情報を登録する。製品情報表示管理部130は、開発・設計担当者の環境配慮型製品設計業務の支援に対応しており、帳票出力管理部140は、環境管理担当者による報告書やMSDSの作成業務に対応している。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、法規・法令に対応した製品に使用される製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の各種の資材の調達先における製造工程に使用される資材に対する適切な化学物質使用量等の環境情報の配慮・評価を行う製品構成情報管理支援システムと方法、およびそのためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、PCや自動車等の複雑な構成を有する製品を製造する場合における資材調達は、概して、図12に示すように階層的に行われている。
【0003】
この図12に示すように、複雑な製品Paを製造する製品メーカAは、製品Paを構成する下位の製品Pb(Pb1〜Pbn)を複数の製品メーカB(B1〜BN)から調達する。例えば、製品メーカAが自動車メーカである場合に、下位の製品Pbは、ヘッドランプ、エンジン、ブレーキ装置等の、自動車用として特化され、かつ、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成を有する自動車部品・装置であり、製品メーカBは、それらの自動車部品・装置を製造し、顧客である自動車メーカに供給する製品サプライヤである。
【0004】
そして、下位の製品Pbの各製品メーカBは、そのメーカの製品Pbを構成する製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材となるさらに下位の製品Pc(Pc1〜Pcm)を、複数の製品メーカC(C1〜CM)から調達する。例えば、製品Pbが、製品、組立品、部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成を有する自動車用のヘッドランプである場合に、さらに下位の製品Pcは、そのヘッドランプの製品構成に含まれる電線、ガラス、等の比較的汎用性の高い資材であり、製品メーカCは、それらの資材を製造、供給する製品サプライヤである。
【0005】
このような資材調達関係を有する場合に、前述した自動車用のヘッドランプ等の、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成を有する製品を供給する製品サプライヤ側では、部品表として技術部品表と生産部品表を使用し、部品のコスト、使用、納期などを考慮して各々の技術部品表と生産部品表を管理している。
【0006】
これに対し、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成に含まれる比較的汎用性の高い資材を製造する資材調達先となる製品サプライヤ側では、製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材に関する生産部品表が完備されてない場合が多い。その結果、製品サプライヤ側においては、環境効率の目標設定とした化学物質の使用量等を含め、総合的に環境問題に配慮した製品構成情報管理を実現することは困難であった。
【0007】
また、製品を製造する場合には、環境負荷ができる限り小さい製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材を調達する必要があるが、そのために必要な各資材に関するデータは、その資材を供給する各製品サプライヤ等の個別管理の下で個別に保存・蓄積されている。その結果、環境負荷を小さくするために必要な全てのデ−タを収集する場合には、個別に転記する等の多数の作業が必要となり、多大な手間と時間が必要となっていた。
【0008】
一方、環境問題が地球規模でクローズアップされるに従い、企業が環境に与える負荷を継続的に改善して行く仕組みとして、ISO14001の認証が増加しつつある。また、1997年の国際連合枠組条約締約国会議(COP3)等により、地球温暖化問題だけでなく、オゾン層破壊、酸性雨、ダイオキシンや環境ホルモン問題といった環境問題に対する意識と認識が高まりつつある。その結果、環境問題は、現代社会の最重要課題の1つに位置付けられており、様々な手法により環境対応の適正管理を進めようとする世界的な動きがある。
【0009】
このような環境問題に対する関心の高まりと共に、消費者側の行動も変化してきている。例えば、消費活動における環境影響度を少なくするために、環境負荷の低い商品を優先的に購入する等の環境意識の高い消費者が増えてきている。また、環境配慮型商品の購入だけでなく、資源の無駄使いを控えた行動も目立ってきている。
【0010】
ISO14001の要求事項の中には、資材調達と業務委託先に対する管理規定がある。この管理規定において、組織には、使用する物品および製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質等のサ−ビスの重要な環境側面を特定する手順を確立し、維持すること、並びに製品サプライヤ側または委託者に対して環境面における要求事項を伝達することが求められている。
【0011】
このような現状において、製品メーカ等の企業は、環境に対する社会的関心の高まりと共に、PRTR法等の法規制に対する対応を含め、徹底した環境対応が必要となっており、対策の効率化を睨み、汚染防止や排出抑制といった管理・対策にシフトしてきている。また、前記した社会的関心の高まりと共に、企業における環境管理と製品における環境配慮の二つの分野において、各製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材について企業を含めた環境配慮を行う必要があり、このことは重要な経営課題の一つとなりつつある。
【0012】
製品メーカ等の企業において、環境負荷の少ない製品を生産すると共に、その製品の環境負荷を正確に把握し、消費者に分かりやすく伝達することは、企業の社会的責任であり、企業の存続に不可欠な必須項目である。すなわち、製品メーカ等の企業は、製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材を供給する場合に、その資材における重要な環境側面を把握し、環境負荷の実態、および環境に対する取り組みを説明する社会的責任を果たすべき積極的な取り組みを行い、情報を伝達する必要がある。
【0013】
その手法の一つとして、2001年4月に「国等による環境物品等の調達の推進等による法律」、すなわち「グリーン購入法」が施行されている。このグリーン購入法は、製品に使用される資材、および製造工程に使用される副資材、に対する環境配慮要請、評価を定めたものである。
【0014】
このグリーン購入法は、国等の機関にグリーン購入の取り組みを義務付けると共に、地方公共団体、事業者、国民にもグリーン購入の推進に努めるよう定めている。すなわち、この法律は、製品を使用、消費する側が、環境に配慮した製品やサ−ビスを優先的に購入することで、こうした製品の開発を促し、環境に対する負荷が少ない様々な情報源と接続可能な社会を構築することを目的としている。
【0015】
より詳細に説明すれば、グリーン購入法は、製品を使用、消費する顧客側が、製品サプライヤ側から調達する製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材に対する環境配慮の化学物質管理として、化学物質を、禁止物質、削減物質、管理物質の3つに分類している。そして、このうちの削減物質と管理物質については、素材、個別の部品、組み上げられたユニット、製品、として分類される各資材毎に、含有の有無や、含有量または含有率、含有部位、含有目的、削減計画、等の環境負荷を低減させる取り組みについての運用を規定している。
【0016】
また、グリーン購入法は、潜在的に有害な物質を幅広く対象とし、環境負荷の提言に資する素材、個別の部品、組み上げられたユニット、製品、の調達を総合的かつ計画的に推進するための基本的事項を定めたものであり、環境に対する負荷が少ない持続可能な社会を構築することを目的としている。
【0017】
以上のような環境配慮に対する社会的責任および法律的義務により、製品サプライヤ側の企業にとっては、従来考慮されてきた価格や品質などに加え、環境負荷に対する環境保全の観点が、考慮すべき重要事項となる。すなわち、価格や品質と共に、環境負荷の低減に資することが、製品の調達契約を得るための重要な要素の一つとなる。
【0018】
そして、環境負荷をできる限り低減させる観点から、地球温暖化、大気汚染、水質汚濁、生物多様性の減少、廃棄物等の増大、等の多岐に亘る環境負荷項目をできる限り包括的に捕らえ、かつ、可能な限り資源採取から廃棄に至る物品等のライフサイクル全体についての環境負荷を考慮した製品構成を選択する必要がある。
【0019】
例えば、製品構成を選択する際の目標設定として、「地球温暖化防止対策(低消費電力化、LCAの実施)」、「資源の循環(リサイクル)」、「グリーン化(鉛はんだ、塩化ビニルの削減)」、等の対策を実施することが要求されている。
【0020】
これらの対策のうち、「LCA(Life Cycle Assessment)」とは、製品の原材料である資源を自然界から採取して、加工、商品化し、人間が使用して製品を処分・廃棄するまでのライフサイクル全体に亘って、COの発生量の抑制管理を行い、全ての段階での環境に対する影響を抽出し、この環境負荷のデータを集計・分析するものである。そして、このような環境負荷データの集計・分析によって、自然界に与える環境負荷を定量的に評価し、可能な限り総体としての環境負荷が少ない商品やサービスの開発、改良、あるいは計画や施策の立案を行うものである。
【0021】
このLCAにより、製品および製造プロセスにおける環境負荷を総合的・定量的に把握することができる。したがって、製品サプライヤ側となる企業は、このLCAを用いて、製品のライフサイクル全体を見据えた環境配慮型の製品の設計・開発に取り組む必要がある。
【0022】
また、製品サプライヤ側から製品を調達する顧客側においても、環境に対する影響を考慮した製品の調達を推進している顧客が多くなっている。具体的には、顧客が、製品調達のガイドラインを決定し、製品納入時に製品サプライヤ側に対して、資材の環境指標に関する各種の情報について適切なデータ提出を求めることが多くなってきている。
【0023】
以上のように、製品を環境的な観点から把握した場合には、環境負荷ができる限り小さい製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材をいかにして調達するかという問題に直面し、グリーン調達するための基礎となる各資源に関するデータをまず収集する必要がある。しかしながら、現状においては、前述したように、環境負荷を小さくするために必要な全てのデータを収集する場合には、個別に転記する等の多数の作業が必要となり、多大な手間と時間が必要である。したがって、環境負荷が小さい製品を製造するためには、まず、環境負荷が小さい資材の調達に必要なデータを、最小限の手間と時間で転記せずに効率よく収集可能なシステムの実現が必要である。
【0024】
また、製品サプライヤ側が、資材の調達において具体的に着目すべき点は、資材調達先の製品サプライヤの環境保全に対する取り組み姿勢と、資材のライフサイクル全体における各段階での環境負荷の大きさである。すなわち、製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材を調達する調達先の製品サプライヤとして、環境保全の推進により積極的な製品サプライヤを選択すると共に、調達対象資材となる製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材として、そのライフサイクルにおける各段階での環境負荷ができる限り小さい資材を調達することが重要である。
【0025】
以上の観点から、製品サプライヤ側で製品設計を行う場合には、製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材を調達する調達先と、その調達先から調達する具体的な調達対象資材を選定して製品設計を行う必要がある。このような資材の選定、製品設計を行う場合には、「製品を構成する製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材に関する情報」を収集することが不可欠である。
【0026】
さらに、製品を製造する場合には、収集した「資材に関する情報」を使用して「資材間の関係を含めた製品構成を示す情報」を構築した上で、その情報に基づき、「有害物質の使用の抑制と有害化学物質の含有量の管理」、「原材料名の表示」、「省エネルギー化対応」等、各種の環境対策を行うことが必要である。
【0027】
一方、製品に使用される各種の資材調達先の製造工程に使用される資材に対する適切な化学物質使用量等の環境情報の配慮・評価を行うための技術も従来提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0028】
まず、特許文献1に記載の「グリーン調達装置および記憶媒体」においては、環境を配慮した製品を製造するための情報を自動的に提示し、かつ、環境の観点から調達先を選択し得る情報を自動的に提示するための技術が提案されている。この特許文献1に記載の技術は、製品、部品、原材料、物質、調達先の評価をマスタに登録しておき、製品、部品、原材料、物質のいずれかの指定に応じてマスタを検索し、製品、部品、原材料、物質の環境適合度合いの評価、同一機能の部品/材料の調達先毎の評価、および調達先毎のグリーン製品納入比率の一覧を表示するものである。
【0029】
また、特許文献2に記載の「環境情報シミュレーションシステムと装置および方法並びに記録媒体」においては、製品の環境評価技術に関して、特に顧客に装置製品を提供する製品サプライヤ側において、製品中の所定の化学物質使用量等に関する環境情報を評価して出力するための技術が提案されている。この特許文献2に記載の技術は、製品を構成する部品の環境情報をデータベースに登録しておき、製品の新規設計時に、登録された部品の環境情報を提供すると共に、環境情報が登録されていない未登録部品については、登録されている同一品種または同一材料の部品の環境情報に対する平均化処理から、その未登録部品の環境情報の評価結果を算出、提供するものである。
【0030】
また、特許文献3に記載の「環境管理支援システムと方法、およびそのためのプログラムを記憶した記録媒体」においては、化学物質使用量を正確に管理して、環境管理の支援を効率よく行うための技術が提案されている。この特許文献3に記載の技術は、環境管理業務に対応した「基本情報の登録」、製造等の現場業務に対応した「使用量データまたは保管量データの入力」、事業管理者の分析業務に対応した「集計結果の出力」を、個別に実行可能とすることにより、各業務の作業を軽減すると共に、工程毎に化学物質の排出量・移動量を算出することにより、管理・改善に有効なデータを提供するものである。
【0031】
【特許文献1】
特開2001−56708号公報
【特許文献2】
特開2002−49649号公報
【特許文献3】
特開2001−338103号公報
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、環境問題の深刻化に伴い、コストなどの経理上の損益に加えて、環境を配慮した製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材の調達、すなわちグリーン調達が社会的に望まれるようになってきている。
【0033】
しかし、製品メーカ等の企業において、現状では、資材担当者や購買担当者が、環境に配慮した資材を個別に選択するようにしている。そのため、製品設計者は、製品設計に当たって、環境に適した製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材の情報を製品サプライヤ側から入手して製品設計に反映させることが困難であると共に、調達先の製品サプライヤを環境の観点から選択することが困難であった。
【0034】
また、製品に使用される製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材の調達先についても、その製造工程に使用される製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材に対する適切な化学物質使用量等の環境情報の配慮・評価が社会的に望まれるようになってきている。
【0035】
しかし、現状では、製品メーカが使用する部品を調達する場合、前述したように、製品サプライヤ側では、部品表として技術部品表と生産部品表を使用し、部品のコスト、使用、納期などを考慮して各々の技術部品表と生産部品表を管理しているのに対し、製品サプライヤの資材調達先には生産部品表が完備されてない場合が多い。
【0036】
そのため、製品サプライヤ側においては、環境効率の目標設定とした化学物質の使用量等を含め、総合的に環境問題に配慮した製品構成情報管理は、依然として開発途上にある。すなわち、PCを用いたデータ管理は行われているが、単にPCを用いただけでは、製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材に関する情報のデータ管理を十分に機能的に行うことはできない。
【0037】
また、環境に配慮した環境負荷影響度のできる限り小さい製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材を発注できるようにするために、資材調達先から製品サプライヤ側に対して資材に関する情報と資材の環境評価に関する情報を提供するシステムも提案されている。例えば、資材調達先において、資材分類毎の発注可能な資材品目データと、資材品目毎の環境評価データを保存しておき、資材発注時に製品サプライヤ側から要求される資材データに基づいて発注可能な資材品目を選定し、資材発注データに環境評価データを付加して出力するシステム等が提案されている。
【0038】
また、近年、装置製品の製品サプライヤ側においても、環境対策の充実を図る事が要請されている。しかし、少量多品種生産を行う装置産業では、環境情報の情報管理の構築状況が必ずしも完備しているとはいえない。その理由は、下記に示す(1)〜(7)等の問題点があるからである。
【0039】
(1)製品の製作に当たって、製品サプライヤ側は、製品を環境的な観点から把握した場合に、環境負荷が小さい製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材をいかにして調達するかという問題に直面し、グリーン調達するための基礎となる各資源に関するデータをまず収集する必要がある。そのためには、製造しようとする製品に対してグリーン調達するために必要な全てのデータを、最小限の手間と時間で転記せずに効率よく収集してデータベースを構築し、利用するシステムが必要であるが、そのようなシステムは従来存在していない。
【0040】
(2)環境問題が深刻化するに伴い、コストなどの直接的な損益に加えて、環境を配慮した製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材の調達が社会的に要求されるようになっている。しかし、製品サプライヤ側において、現状では、資材担当者や購買担当者が、環境に配慮した製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の資材を個別に選択するようにしているため、製品設計者が環境に適した資材の情報を入手して製品設計に直接的に反映させたり、あるいは、環境の観点から調達先を選択すること等は困難であった。すなわち、製品設計者自身が製品設計における具体的な資材や調達先の選択を、環境に十分配慮しながら行うことは困難であった。
【0041】
(3)特に、多品種少量生産による膨大な数の資材を使用して製品を製造する場合には、全ての製品サプライヤ側からの各資材に関する情報とその環境情報を収集し、製品構成情報データベースを構築する必要があるが、そのためには、膨大な手間と時間が必要になる。
【0042】
(4)前記(3)のような多品種少量生産による膨大な数の資材の環境情報を含む製品構成情報データベースの構築は、概して、単一の企業の努力だけではコストや管理効率等の理由から実質的に不可能である。すなわち、製品、組立品、部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成に使用する膨大な数の資材に対して、既存の情報を有効に利用して製品構成情報データベースを容易に構築できるような低コストで総合的な管理効率の高い支援システムは従来存在していない。
【0043】
(5)前記(4)のような製品構成情報データベ−スを構築して運用するためには、環境リスク情報を含む資材品目データを用意する必要があるが、この場合のデータ収集には、概して、部品や原材料等の製品サプライヤ側の協力を得ることが必要である。
【0044】
(6)前記(5)のような製品サプライヤ側の協力を得るには、製品サプライヤ側に調査表等の帳票を提供して回答を求める必要がある。このような帳票への回答において、製品サプライヤ側は、概して、類似した部品や原材料の内容を記入しなければならず、この場合、同様または類似の内容を繰り返して記入することが必要となり、記載ミスや、多大な労力につながるという問題がある。
【0045】
(7)前記(6)のような帳票に対して製品サプライヤ側からの回答が得られた場合、顧客側の部品メーカや製品メーカ等の担当者は、回答内容の整合性等に関するチェック作業、得られたデータの加工作業、再利用可能な形で電子化するための再度のデータ入力作業、等を行う必要がある。このような作業は、多大な労力を要すると共に、特に、再度のデータ入力作業時には、誤入力により間違ったデータを保存してしまう等の問題がある。
【0046】
本発明は、上記のような従来のグリーン調達の運用における問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、業務内容あるいは入力するデータの性質に応じて、システムの機能を分割することにより、誤入力の削減および効率的なデータ入力を可能とすることである。また、別の目的は、本発明による製品構成情報管理支援システムのプログラムあるいはサービスを複数のユーザに効率よく提供することである。
【0047】
本発明のさらに別の目的は、製品を環境的に把握した場合に、環境負荷ができる限り小さい資材を調達するという観点から、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成を有する製品を供給する製品サプライヤ側が、環境情報を含む製品構成情報を製品納入先の顧客に提供するに当たり、顧客側の管理方針に対応した環境情報を含む製品構成情報のデータを効率よく収集してデータベースを構築できるようにすることである。
【0048】
本発明のさらに別の目的は、多品種少量生産による膨大な数の資材の環境情報を含む製品構成情報データベースを、既存の情報を有効に利用して容易に構築できるような低コストで総合的な管理効率の高い支援システムを提供することである。
【0049】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために、関係法令情報や化学物質情報等の基本情報と、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層の構成に関する階層情報とを個別に登録可能とすると共に、各階層毎に化学物質含有量に関する情報を個別に表示可能とすることにより、環境管理担当者や開発・設計担当者が各業務に対応する情報のみを取り扱うことで、製品構成情報データベースを効率よく構築し、環境配慮型製品設計を支援できるようにしたものである。
【0050】
なお、本発明において、重要な用語の定義は次の通りである。
「製品」は、製品構成情報管理の対象となる製品を意味している。
「物質」は、固有の物質名を有し、化学式で表現される化学物質であり、環境管理の対象となる全ての化学物質を含む広い概念である。
【0051】
「原材料」は、「製品」を構成するために実際に使用する原材料であり、1種類または複数種類の「物質」から構成される材料である。
「加工品」は、「製品」を構成するために実際に使用する材料のうち、原材料を加工して得られた各種の材料を意味しており、1種類または複数種類の「原材料」を加工して得られた材料に限らず、1種類または複数種類の「加工品」を加工して得られた材料、あるいは、「加工品」と「原材料」の組み合わせを加工して得られた材料、を含む広い概念である。
【0052】
「部品」は、「製品」の一部または全部を構成する構成要素のうち、1種類または複数種類の「原材料」、1種類または複数種類の「加工品」、あるいは「原材料」と「加工品」の組み合わせから構成された単体独立的な構成要素を意味している。
「組立品」は、「製品」の一部または全部を構成する構成要素のうち、1種類または複数種類の「部品」、1種類または複数種類の「組立品」、あるいは「部品」と「組立品」の組み合わせから構成された複合的な構成要素を意味している。「資材」は、製品を構成する製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質、等の各階層の構成要素一般を含む広い概念である。
【0053】
「製品構成情報」は、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成を有する製品の製品構成に関する情報を意味しており、特に、各階層における構成情報や化学物質の含有量等の環境情報を含め、本発明によりデータベース化される製品構成に関する各種の情報を包括的に表現する概念である。
【0054】
「基本情報」は、本発明によりデータベース化される「製品構成情報」のうち、特に、関係法令情報や化学物質情報等の、環境管理の分野で共通的に使用される基本的な情報を意味しており、さらに、事業所に関する事業所情報やその組織に関する組織情報等、企業の情報管理において一般的に使用される基本的な情報をも含む広い概念である。
「階層情報」は、本発明によりデータベース化される「製品構成情報」のうち、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層における構成情報を示している。
【0055】
「製品情報」は、本発明によりデータベース化される製品構成情報だけでなく、製品に関する各種の情報や製品を構成する各階層の資材に関する情報等、製品に関連する各種の情報を広く示す概念である。ただし、「組立品情報」、「部品情報」等の各階層の構成情報を示す用語と共に使用する場合には、製品の階層に関する限定された製品情報を示す。
【0056】
「登録」は、情報を、半導体メモリ、磁気ディスク、バルクメモリ、CD−Rなどの、外部記憶装置あるいは内部記憶装置へ記憶することを定義する用語である。
「算出」は、計算をして求める場合のみならず、テーブルを参照して求める場合など、CPUがメモリ等の何らかのハードウェア資源にアクセスして情報を得る場合の全てを含む概念である。
「化学物質の含有量」は、製品等に含まれる化学物質の含有量そのもののみでなく、実質的に化学物質や物質群の含有量や含有率を算出できる各種データを含む。
「員数」は、構成体を構成する固体の数を示す。
【0057】
「法令」、「関係法令」は、法律、命令のほか、規則、条例、条約、さらには納入先のグリーン調達基準等、環境配慮の基準となる各種の制約を含む広い概念である。
「特定する情報」は、対象を特定するための情報であり、通常「名称」と称される情報に限らず、コード化あるいは、番号化されたものも含む広い概念である。「管理番号」は、区分または管理等のために付す番号であり、世界的な化学物質の統一コードであるChemical Abstract Service(以下、CASと称する)コードやMSDSの整理番号も含む広い概念である。
【0058】
請求項1の発明は、多階層的な製品構成を有する製品の製品構成情報を管理して環境情報の配慮・評価を行う製品構成情報管理支援システムにおいて、基本情報登録管理手段、階層情報登録管理手段、情報表示管理手段、を備えたことを特徴としている。ここで、基本情報登録管理手段は、環境管理用の基本情報として、環境配慮の基準となる関係法令に関する関係法令情報、および対象となる化学物質に関する化学物質情報を登録する手段である。また、階層情報登録管理手段は、製品の製品構成を、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、という階層構成により把握し、製品から原材料に至る各階層の構成に関する階層情報を登録する手段である。また、情報表示管理手段は、前記基本情報登録管理手段により登録された基本情報と、前記階層情報登録管理手段により登録された階層情報に基づいて、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層毎に含まれている化学物質の含有量を算出して出力する手段である。
【0059】
請求項14の発明は、請求項1の発明を方法の観点から把握したものであり、多階層的な製品構成を有する製品の製品構成情報を管理して環境情報の配慮・評価を行う製品構成情報管理支援方法において、請求項1の発明における各管理手段の機能に対応する基本情報登録処理、階層情報登録処理、情報表示処理、を含むことを特徴としている。
【0060】
請求項15の発明は、請求項1、請求項14の発明をコンピュータプログラムの観点から把握したものであり、多階層的な製品構成を有する製品の製品構成情報を管理して環境情報の配慮・評価を行う製品構成情報管理支援用プログラムにおいて、請求項1の発明における各管理手段の機能に対応する基本情報登録機能、階層情報登録機能、情報表示機能、をコンピュータに実現させることを特徴としている。
【0061】
以上のような発明によれば、関係法令情報や化学物質情報等の基本情報と、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層の階層情報とを個別に登録可能とすると共に、各階層毎に化学物質含有量に関する情報を個別に表示可能とすることにより、環境管理担当者や開発・設計担当者等の各部門の担当者が各担当業務に対応する情報のみを取り扱うことができる。
【0062】
すなわち、環境管理担当者が、環境管理の専門知識を活用して関係法令情報や化学物質情報等の基本情報を登録し、また、開発・設計担当者が、製品情報の専門知識を活用して製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層の階層情報を登録することにより、基本情報と階層情報を含む製品構成情報データベースを効率よく構築することができる。そして、構築した製品構成情報データベースに登録された情報を利用して、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層に含まれる化学物質含有量を出力することにより、開発・設計担当者の環境配慮型製品設計を有効に支援することができる。
【0063】
請求項2の発明は、請求項1製品構成情報管理支援システムにおいて、基本情報登録管理手段、階層情報登録管理手段、情報表示管理手段が、入力された利用者認証に応じて起動の可否が予め個別に決定されていることを特徴としている。
【0064】
この発明によれば、入力された利用者認証に応じて起動の可否を決定することにより、例えば、開発・設計担当者に対しては、基本情報登録管理手段を起動しない等、ユーザの業務に応じて利用可能な管理手段を制限することができる。そのため、権限を持たない別の部門の担当者が担当業務外の情報を誤って操作する等の不都合を防止することができ、構築される製品構成情報データベースの信頼性を高めることができる。また、不要な管理手段を起動しないことにより、コンピュータ資源の節約とシステム全体の効率向上にもつながる。
【0065】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の製品構成情報管理支援システムにおいて、基本情報登録管理手段が、関係法令情報と化学物質情報を個別に登録可能に構成され、階層情報登録管理手段が、各階層の構成情報を階層毎に個別に登録可能に構成されたことを特徴としている。
【0066】
請求項4の発明は、請求項3の製品構成情報管理支援システムにおいて、階層情報登録管理手段が、各階層毎に階層情報を登録する各階層の情報登録部として、製品情報登録部、組立品情報登録部、部品情報登録部、加工品情報登録部、原材料情報登録部、を含むことを特徴としている。ここで、製品情報登録部は、製品を特定する情報、製品を構成する部品および組立品を特定する情報、該部品および該組立品の員数、製品の質量、を登録する部分である。また、組立品情報登録部は、組立品を特定する情報、組立品を構成する部品および組立品を特定する情報、該部品および該組立品の員数、組立品の質量、を登録する部分であり、部品情報登録部は、部品を特定する情報、部品を構成する原材料および加工品を特定する情報、該加工品および該原材料の員数、部品の質量、を登録する部分である。また、加工品情報登録部は、加工品を特定する情報、加工品を構成する原材料および加工品を特定する情報、該加工品および該原材料の員数、加工品の質量、を登録する部分であり、原材料情報登録部は、原材料を特定する情報、原材料に含まれている物質を特定する情報、該物質の含有率、原材料の質量、を登録する部分である。
【0067】
以上のような発明によれば、関係法令情報や化学物質情報等の基本情報、あるいは、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層情報を、各情報毎に個別に登録することができるため、担当する業務に関する一部の情報が不明な場合でも、明確な情報のみを個別に登録できるため、個々の登録作業が単純化され、作業分担も容易になる。
【0068】
請求項5の発明は、請求項4の製品構成情報管理支援システムにおいて、各階層の各情報登録部が、当該階層の構成要素となる下位階層の資材リストを提示して、その資材リストから選択された資材を構成要素として登録するように構成されたことを特徴としている。
【0069】
請求項6の発明は、請求項5の製品構成情報管理支援システムにおいて、各階層の各情報登録部が、下位階層の資材リストの提示にあたり、その下位階層の資材を特定する情報、関係法令に対する該当・非該当を指定させる表示を行い、指定された内容に応じた資材リストを提示するように構成されたことを特徴としている。
【0070】
以上のような発明によれば、製品、組立品、部品、加工品、原材料、等の各階層の階層情報を登録する際に、その階層の構成要素となる下位階層の資材リストをユーザに提示して、その中から選択させることにより、データ入力効率を向上することができる。さらに、このような下位階層の資材リストの提示にあたり、ユーザに、その下位階層の資材を特定する情報、すなわち、名称、コード、番号、法令・分類、法令・分類非該当、等を指定させることにより、例えば、特定の法令・分類に該当しない資材のみのリストを提示すること等が可能となり、環境配慮型製品の検討を支援できる。
【0071】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかの製品構成情報管理支援システムにおいて、関係法令が納入先のグリーン調達基準を含むことを特徴としている。
【0072】
この発明によれば、関係法令情報として、納入先のグリーン調達基準を登録することにより、化学物質と法令の関係付けだけでなく、化学物質と法令、および納入先毎のグリーン調達基準の関係付けを行う基本情報データベースを容易に構築できるため、この基本情報データベースに基づいて、法令・法規、および納入先毎のグリーン調達基準を遵守した管理が可能となる。すなわち、製品の開発・設計担当者は、化学物質管理の法令・法規や納入先毎のグリーン調達基準について専門的な知識がなくても、それらの情報を関係付けた基本情報データベースを活用することにより、それらの法令・法規や納入先毎のグリーン調達基準を遵守して製品の開発・設計を行うことができる。
【0073】
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかの製品構成情報管理支援システムにおいて、情報表示管理手段が、製品情報表示管理手段と帳票出力管理手段を備えたことを特徴としている。ここで、製品情報表示管理手段は、基本情報登録管理手段および階層情報登録管理手段により登録された基本情報および階層情報に基づいて、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層に含まれている化学物質の含有量を算出して出力する手段である。また、帳票出力管理手段は、基本情報登録管理手段および階層情報登録管理手段により登録された基本情報および階層情報に基づいて、環境管理に関する帳票を作成して出力する手段である。
【0074】
請求項9の発明は、請求項8の製品構成情報管理支援システムにおいて、基本情報登録管理手段、階層情報登録管理手段、製品情報表示管理手段、帳票出力管理手段は、入力された利用者認証に応じて起動の可否が予め個別に決定されていることを特徴としている。
【0075】
以上のような発明によれば、開発・設計担当者の環境配慮型製品設計を有効に支援することができることに加えて、環境管理担当者の報告書作成を有効に支援することができる。すなわち、構築した製品構成情報データベースに登録された情報を利用して、製品の化学物質含有情報等の情報を帳票形式で出力することにより、環境管理担当者の報告書作成を有効に支援することができる。また、ユーザの業務に応じて利用可能な管理手段を制限し、不要な管理手段を起動しないことにより、コンピュータ資源の節約とシステム全体の効率向上にもつながる。
【0076】
請求項10の発明は、請求項8または請求項9の製品構成情報管理支援システムにおいて、情報表示管理手段が、WEB情報検索部を備えたことを特徴としている。ここで、WEB情報検索部は、製品、組立品、部品、加工品、原材料、化学物質を検索キーとして、基本情報登録管理手段および階層情報登録管理手段により登録された基本情報および階層情報をWEB上で検索し、各検索キーに関連する情報を取得して表示するWEB情報検索部を備えたことを特徴としている。
【0077】
この発明によれば、製品構成情報データベースに登録された情報を、WEB上で、製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質毎に名称、コード、番号、法令・分類、法令・分類非該当、等を検索キーとして容易に検索することができる。したがって、製品構成情報データベースから遠隔地に位置する開発・設計者は、製品構成情報データベースを利用して、環境配慮型の製品設計を容易に行うことができる。例えば、製品サプライヤ側で構築した製品構成情報データベースに対して、納入先の顧客等からのアクセスを可能とすることにより、顧客側の製品の開発・設計者は、調達先の製品サプライヤの製品構成情報データベースを利用して、環境配慮型の製品設計を容易に行うことができる。
【0078】
請求項11の発明は、請求項8乃至請求項10のいずれかの製品構成情報管理支援システムにおいて、基本情報登録管理手段、階層情報登録管理手段、および帳票出力管理手段が次のように構成されたことを特徴としている。すなわち、基本情報登録管理手段は、化学物質に関する情報として、化学物質のMSDS情報を含む情報を登録するように構成される。また、階層情報登録管理手段は、製品から原材料に至る各階層の構成情報として、各階層のMSDS情報を含む情報を登録するように構成される。さらに、帳票出力管理手段は、MSDSデータ出力が指定された場合に、基本情報登録管理手段および階層情報登録管理手段により登録された基本情報および階層情報に基づいて、MSDSデータを作成して出力するように構成される。
【0079】
この発明によれば、製品構成情報データベースに登録された関係法令情報や化学物質情報、各階層の階層情報を利用して、自社製品のMSDS等を容易に作成し、出力することができる。したがって、環境管理担当者のMSDS作成を有効に支援することができる。
【0080】
請求項12の発明は、請求項8乃至請求項11のいずれかの製品構成情報管理支援システムにおいて、帳票出力管理手段が、XMLデータ出力が指定された場合に、作成された帳票のデータをXMLデータとして出力するように構成されたことを特徴としている。
【0081】
この発明によれば、報告書やMSDS等のデータをXMLデータとしてアップロードして環境管理担当者に提供することができるため、環境管理担当者は、取得したXMLデータを環境管理業務に有効利用することができる。
【0082】
請求項13の発明は、請求項8乃至請求項12のいずれかの製品構成情報管理支援システムにおいて、製品情報表示管理手段が次のように構成されたことを特徴としている。すなわち、製品情報表示管理手段は、製品構成シミュレーションまたは製品構成情報のダウンロードが要求された場合に、基本情報登録管理手段および階層情報登録管理手段により登録された製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各構成情報、および化学物質情報を含む製品構成シミュレーション用の製品構成データを要求元の端末にダウンロードするように構成される。
【0083】
この発明によれば、開発・設計担当者は、ローカルマシンであるクライアント端末にダウンロードされた製品構成データを使用することにより、製品構成情報データベース内のデータの保護を実現しながら、製品のシミュレーションを実施して、環境配慮型の製品設計を容易に行うことができる。
【0084】
【発明の実施の形態】
以下には、本発明を適用した実施形態について、図面にしたがって詳細に説明する。なお、説明の簡略化の観点から、各図を通して同等の構成要素には同一の符号を付す。
【0085】
[実施形態の構成]
[機器構成]
図1は、本発明の製品構成情報管理支援システムを実現するための具体的な機器構成として、クライアント・サーバ型のコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。
【0086】
この図1に示すコンピュータシステムにおいて、製品構成情報管理サーバ1には、複数のクライアント端末として、環境管理担当者端末2、各部門の開発・設計担当者端末3、その他の関係部門端末4、等が、通信ネットワーク5を介して接続されている。これらのクライアント端末2〜4は、1台のPCあるいは通信ネットワーク5に接続された複数のPCからそれぞれ構成されている。なお、簡易移動端末6等も、無線による通信手段7を通じて製品構成情報管理サーバ1に接続されている。また、クライアント側に簡易移動端末6を使用してもよい。
【0087】
このうち、製品構成情報管理データサーバ1は、製品構成情報データベースDBを管理すると共に、通信ネットワーク5を通じて接続されたクライアント端末2〜4に対して、製品構成情報管理支援用の入力支援を行い、取得したデータに基づいて、製品構成情報データベースDB中の情報の更新または検索を行う手段である。
【0088】
また、製品構成情報管理データサーバ1と、複数のクライアント端末2〜4の各々は、入出力装置部8として、環境管理用のデータを入力したり各機能を操作したりするための入力装置9、出力データ等を表示するための表示装置10、および集計結果や報告書等の帳票を出力するプリンタ11、等を備えている。このうち、入力装置9は、キーボードとマウスを有し、表示装置10の画面を用いて操作やデータ入力のフローの選択を行うようになっている。
【0089】
また、製品構成情報管理データサーバ1は、情報を保護するために利用者認証部12を備えており、この利用者認証部12は、クライアント端末2〜4に対して利用者認証の入力を行わせ、その可否を判断するようになっている。
【0090】
さらに、製品構成情報管理データサーバ1は、ハードウェアであるデータ処理部100上でサーバ用のプログラムP1を実行することにより、情報登録管理部101a、情報表示管理部102a、という2つの管理部101a,102aを構成するようになっている。製品構成情報管理データサーバ1は、これらの管理部101a,102aにより、製品構成情報データベースDBを管理すると共に、複数のクライアント端末2〜4に対して製品構成情報管理支援用の入力支援を行うようになっている。
【0091】
また、複数のクライアント端末2〜4の各々においては、ハードウェアであるデータ処理部100上でクライアント用のプログラムP2を実行することにより、製品構成情報管理データサーバ1と同様に情報登録管理部101b、情報表示管理部102bを構成し、これらの管理部101b,102bにより、製品構成情報管理データサーバ1を通じて製品構成情報データベースDB中の情報の更新または検索を行うようになっている。
【0092】
そして、以上のように、製品構成情報管理データサーバ1側とクライアント端末2〜4側にそれぞれ構成される情報登録管理部101a,101b、により、製品構成情報管理支援システムの情報登録管理手段としての上位の情報登録管理部101が構成される。同様に、製品構成情報管理データサーバ1側とクライアント端末2〜4側にそれぞれ構成される情報表示管理部102a,102b、により、製品構成情報管理支援システムの情報検索管理手段としての上位の情報登録管理部101が構成される。
【0093】
すなわち、本実施形態においては、製品構成情報管理データサーバ1および複数のクライアント端末2〜4の各データ処理部100上でプログラムP1,P2を実行することにより、このコンピュータシステム中に、情報登録管理部101、情報表示管理部102、からなる製品構成情報管理支援システムSを構成するようになっている。
【0094】
[システム構成]
図2は、図1に示す製品構成情報管理支援システムSのシステム構成として、特に、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、という多階層的な製品構成情報を管理する場合における情報登録管理部101と情報表示管理部102の構成の詳細を示す機能ブロック図である。
【0095】
図2に示す製品構成情報管理支援システムSは、製造現場において化学物質使用量を管理するために別に設けられる化学物質使用量管理支援システムと共通する基本情報を共有して総合的な環境管理を実現するものであり、そのために、情報登録管理部101は、製品構成情報データベースDBに基本情報と階層情報をそれぞれ登録するための基本情報登録管理部110と階層情報登録管理部120を有している。
【0096】
ここで、「基本情報」は、製品構成情報データベースDBに保存される「製品構成情報」のうち、特に、関係法令情報や化学物質情報等の、環境管理の分野で共通的に使用される基本的な情報を意味しており、さらに、事業所に関する事業所情報やその組織に関する組織情報等、企業の情報管理において一般的に使用される基本的な情報をも含む。また、「階層情報」は、製品構成情報データベースDBに保存される「製品構成情報」のうち、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層における構成情報を示している。
【0097】
また、情報表示管理部102は、製品構成情報を検索して表示する製品情報表示管理部130、報告書やMSDSを作成する帳票出力管理部140、を有している。以下には、各管理部110,120,130,140の詳細について順次説明する。
【0098】
まず、情報登録管理部101の基本情報登録管理部110は、環境管理の専門知識を有する環境管理担当者の業務に対応させたものであり、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成情報を管理するために使用する情報と、製造現場における化学物質使用量を管理するために使用する情報に共通する情報を登録する部分である。
【0099】
この基本情報登録管理部110は、製品を製造する事業所に関する情報を登録する事業所情報登録部111、製品を構成する化学物質情報を管理する組織名を登録する組織登録部112、環境配慮の基準となる関係法令、納入先のグリーン調達基準、等を登録する関係法令登録部113、対象となる化学物質に関する情報を登録する化学物質登録部114、対象となる物質群に関する情報を登録する物質群登録部115、を有する。
【0100】
情報登録管理部101の階層情報登録管理部120は、製品情報の専門知識を有する開発・設計担当者の業務に対応させたものであり、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成情報のうち、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層の構成に関する階層情報を登録する部分である。すなわち、階層情報登録管理部120は、担当者が扱っている製品を構成する組立品、部品、加工品の員数、および原材料に含有される化学物質の含有量、等を管理する部分であり、製品情報登録部121、組立品情報登録部122、部品情報登録部123、加工品情報登録部124、原材料情報登録部125、を有する。
【0101】
ここで、製品情報登録部121は、製品を構成する組立品および部品の員数等を登録する部分である。また、組立品情報登録部122は、組立品を構成する組立品および部品の員数等を登録する部分であり、部品情報登録部123は、部品を構成する加工品および原材料の員数等を登録する部分である。さらに、加工品情報登録部124は、加工品を構成する加工品および原材料の員数等を登録する部分であり、原材料情報登録部125は、原材料を構成する化学物質の含有量を登録する部分である。
【0102】
情報表示管理部102の製品情報表示管理部130は、製品の開発・設計担当者の環境配慮型製品設計業務の支援に対応させたものである。すなわち、製品情報表示管理部130は、製品階層情報登録管理部120により登録された各階層の構成要素、員数データ等の製品階層情報と、基本情報登録管理部110により登録された化学物質情報等の基本情報とに基づいて、製品や部品における化学物質の含有量を算出し、所定の条件で集計して出力する部分であり、製品情報表示部131、部品情報表示部132、物質情報表示部133、WEB情報検索部134、を有する。
【0103】
ここで、製品情報表示部131、部品情報表示部132、物質情報表示部133は、基本情報登録管理部110と階層情報登録管理部120により製品構成情報データベースDBに登録された情報を検索して表示する部分である。このうち、製品情報表示部131は、製品を構成する化学物質含有量と、その製品を構成する部品、加工品、原材料の情報を検索して表示する部分である。また、部品情報表示部132は、部品を構成する化学物質含有量と、その部品を構成する加工品、原材料の情報を検索して表示する部分であり、物質情報表示部133は、化学物質を含有する、原材料、加工品、部品、製品の情報と、それに含まれる化学物質の含有量を検索して表示する部分である。
【0104】
また、WEB情報検索部134は、WEBにより、製品、組立品、部品、加工品、原材料、化学物質を検索キーとして、製品構成情報データベースDBに登録された情報を検索し、各検索キーに関連する情報、およびMSDS情報等を取得して表示する部分である。
【0105】
情報表示管理部102の帳票出力管理部140は、環境管理担当者による製品納入先のグリーン調達基準に規定された製品の化学物質含有情報等の報告書や自社製品のMSDSの作成業務に対応させたものである。すなわち、帳票出力管理部140は、納入先のグリーン調達基準に規定された製品の化学物質含有情報等に関する帳票形式の設定を行う帳票設定部141と、設定された形式の帳票を出力する帳票出力部142と、XMLモジュールにアップロードするXMLデータ出力部143を有する。
【0106】
[情報ファイル構成]
図3は、図2に示す製品構成情報データベースDB中に蓄積される情報ファイル構成を、製品構成情報管理支援システムSの各管理部110,120,130,140との関係を含めて示すブロック図である。
【0107】
この図3に示すように、基本情報登録管理部110により、事業所情報、組織情報、関係法令情報、化学物質情報、物質群情報が、各情報ファイル161〜165にそれぞれ登録されるようになっている。また、階層情報登録管理部120により、製品情報、組立品情報、部品情報、加工品情報、原材料情報が、各情報ファイル171〜175にそれぞれ登録されるようになっている。
【0108】
すなわち、事業所情報ファイル161、組織情報ファイル162、関係法令ファイル163、化学物質情報ファイル164、物質群情報ファイル165は、事業所情報登録部111、組織登録部112、関係法令登録部113、化学物質登録部114、物質群登録部115、にそれぞれ対応している。また、製品情報ファイル171、組立品情報ファイル172、部品情報ファイル173、加工品情報ファイル174、原材料情報ファイル175は、製品情報登録部121、組立品情報登録部122、部品情報登録部123、加工品情報登録部124、原材料情報登録部125、にそれぞれ対応している。
【0109】
そして、製品情報表示管理部130は、関係法令情報ファイル163、化学物質情報ファイル164、製品情報ファイル171、組立品情報ファイル172、部品情報ファイル173、加工品情報ファイル174、原材料情報ファイル175、の情報を利用して、製品や部品における化学物質の含有量を算出し、所定の条件で集計して出力するようになっている。また、帳票出力管理部140は、関係法令情報ファイル163、化学物質情報ファイル164、製品情報ファイル171、組立品情報ファイル172、部品情報ファイル173、加工品情報ファイル174、原材料情報ファイル175の情報を利用して、報告書作成やMSDS作成の支援を行うようになっている。
【0110】
この場合、製品情報、組立品情報、部品情報、加工品情報、原材料情報の各情報ファイル171〜175の情報は、それぞれ、下位の階層の階層情報を利用して作成されるようになっている。例えば、部品情報ファイル173の部品情報は、加工品情報ファイル174中の加工品情報と原材料情報ファイル175中の原材料情報を利用して作成されるようになっている。また、製品情報ファイル171の製品情報は、組立品情報ファイル172中の組立品情報と部品情報ファイル173中の部品情報を利用して作成されるようになっている。
【0111】
さらに、原材料情報ファイル175の原材料情報は、化学物質情報ファイル163中の化学物質情報を利用して作成されるようになっている。また、化学物質情報ファイル163の化学物質情報は、物質群情報ファイル164中の物質群情報を利用して作成されるようになっている。
【0112】
[製品構成情報の階層構成]
図4は、図2に示す階層情報登録管理部120により各情報ファイル171〜175に登録される階層情報の階層構成を示す概念図である。この図4においては、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、という6階層の階層情報を、製品−組立品−部品、という形状的に分類可能な上位階層の階層構成と、部品−加工品−原材料−物質、という材質的に分類される下位階層の階層構成とに大別して示している。
【0113】
図4に示すように、「製品」は、複数の「部品」や「組立品」の組み合わせにより構成される。図中においては、一例として、2つの「部品」と1つの「組立品」の組み合わせにより構成された「製品」を示しているが、「部品」だけの組み合わせあるいは「組立品」だけの組み合わせにより「製品」が構成される場合もある。さらに、同一の構成要素、すなわち、同一の「部品」だけの組み合わせあるいは同一の「組立品」だけの組み合わせにより「製品」が構成される場合もある。また、「組立品」は、複数の「部品」や下位の「組立品」の組み合わせにより構成されるが、「部品」だけの組み合わせ、下位の「組立品」だけの組み合わせの場合もあり、さらに、同一の構成要素だけの組み合わせの場合もある。
【0114】
例えば、「製品」が自動車用の「ヘッドランプ」である場合に、「ヘッドランプ」は、「インナーレンズ」等の「部品」と、「カプラーコード」等の「組立品」の組み合わせにより構成される。そして、「組立品」である「カプラーコード」は、「カプラー」、「ホルダー」、「電線」、等の「部品」の組み合わせにより構成される。
【0115】
また、「部品」は、1種類または複数種類の「原材料」、1種類または複数種類の「加工品」、あるいは「原材料」と「加工品」の組み合わせから構成される。図中においては、一例として、2種類の「原材料」と1種類の「加工品」の組み合わせにより構成された「部品」を示している。さらに、「加工品」は、「原材料」を加工して得られた各種の材料である。「加工品」は、1種類または複数種類の「原材料」を加工して得られた材料に限らず、1種類または複数種類の「加工品」を加工して得られた材料、あるいは、「加工品」と「原材料」の組み合わせを加工して得られた材料、等の場合もある。これに対し、「原材料」は、1種類または複数種類の「物質」から構成される材料であり、「加工品」に分類されない全ての材料が「原材料」として分類される。
【0116】
例えば、「部品」が「ホルダー」である場合に、「ホルダー」は、「ガスケット」、「バルブ」、等の「加工品」から構成される。そして、「加工品」である「ガスケット」は、例えば「◎◎ゴム」等の「原材料」から構成され、また、「バルブ」は、例えば「***鉄」等の「原材料」から構成される。さらに、「原材料」である「◎◎ゴム」は、例えば「フッ化ビニリデン」等の「物質」から構成され、また、「***鉄」は、「酸化鉄」、「鉄」、等の「物質」から構成される。
【0117】
[システム動作]
図5は、本システムによる動作の概略を示すフローチャートである。この図5に示すように、クライアント側で利用者認証が入力された場合(S501のYES)には、その利用者認証に応じて、レベルの異なる製品構成情報管理支援処理を行う。
【0118】
すなわち、環境管理担当者である場合(S502のYES)には、図2に示す4つの管理部110,120,130,140に対応する4種類の機能、すなわち、基本情報登録、階層情報登録、製品情報表示、帳票出力、の全てを選択可能なメニューを表示し、高レベルの支援処理を行う(S503)。また、各部門における製品の開発・設計担当者等の一般ユーザである場合(S502のNO)には、階層情報登録、製品情報表示、のみを選択可能なメニューを表示し、一般レベルの支援処理を行う(S504)。
【0119】
この場合、いずれのレベルにおいても、ユーザから入力完了が指示されるまで(S505のNOあるいはS506のNO)は、各レベルのメニュー画面あるいはユーザにより選択されたメニューに応じた支援画面を表示して同じレベルの支援処理を継続する(S503,S504)。そして、ユーザから入力完了が指示された時点(S505のYESあるいはS506のYES)で、そのユーザに対する支援処理を終了する。
【0120】
図6は、図5に示す高レベル支援処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この図6に示すように、高レベル支援処理においては、基本情報登録、階層情報登録、製品情報表示、帳票出力、のメニュー選択に応じた各支援処理をそれぞれ行う。
【0121】
まず、ユーザによって基本情報登録が選択された場合(S601のYES)には、基本情報登録管理部110により、事業所情報、組織情報、関係法令情報、化学物質情報、物質群情報、等の登録を支援する支援画面を表示して基本情報登録支援処理を行い、支援画面を通じてユーザから取得した「更新データ」等に応じて、基本情報の各情報ファイル161〜165を更新する(S602)。ここで、「更新データ」は、更新対象やその更新すべき内容を具体的に示すデータを意味している。
【0122】
また、ユーザによって階層情報登録が選択された場合(S603のYES)には、階層情報登録管理部120により、各階層の階層情報、すなわち、製品情報、組立品情報、部品情報、加工品情報、原材料情報、等の登録を支援する支援画面を表示して階層情報登録支援処理を行い、支援画面を通じてユーザから取得した「更新データ」等に応じて、製品構成情報の各階層の各情報ファイル171〜175を更新する(S604)。
【0123】
また、ユーザによって製品情報表示が選択された場合(S605のYES)には、製品情報表示管理部130により、表示対象となる製品情報、部品情報、物質情報を選択させるための支援画面やWEB上で情報検索を行うための支援画面を表示して製品情報表示支援処理を行い、支援画面を通じてユーザから取得した「指定データ」等に応じて、製品構成情報の各階層の各情報ファイル171〜175を利用した表示データを作成し、ユーザに対して出力する(S606)。ここで、「指定データ」は、出力対象、出力項目、出力形式、等を指定する各種のデータを意味している。
【0124】
また、ユーザによって帳票出力が選択された場合(S607のYES)には、帳票出力管理部140により、帳票出力、帳票設定、XMLデータ出力、等の作業を支援する支援画面を表示して帳票出力支援処理を行い、支援画面を通じてユーザから取得した「指定データ」等に応じて、製品構成情報の各階層の各情報ファイル171〜175を利用した帳票やXMLデータを作成し、ユーザに対して出力する(S608)。
【0125】
以上のように、高レベル支援処理においては、ユーザによる基本情報登録、階層情報登録、製品情報表示、帳票出力、のメニュー選択(S601のYES、S603のYES、S605のYES、S607のYES)に応じた各支援処理(S602、S604、S606、S608)をそれぞれ行う。
【0126】
また、一般レベル支援処理においては、ユーザに選択させるメニューを階層情報登録と製品情報表示のみに制限して、いずれかのメニュー選択(S603のYES、S605のYES)に応じた各支援処理(S604、S606)をそれぞれ行う。すなわち、一般レベル支援処理においては、図6中のS603〜S606の処理のみを行うようになっている。
【0127】
[各管理部の動作]
図7〜図10は、4つの各管理部、すなわち、基本情報登録管理部110、階層情報登録管理部120、製品情報表示管理部130、帳票出力管理部140、による各支援処理の詳細を示すフローチャートである。以下には、これらの図面を参照しながら、各管理部110,120,130,140による基本情報登録支援処理、階層情報登録支援処理、製品情報表示支援処理、帳票出力支援処理、の詳細について順次説明する。
【0128】
[基本情報登録支援処理]
図7は、図6に示す基本情報登録支援処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この図7に示すように、基本情報登録管理部110による基本情報登録支援処理においては、登録する情報に応じて、事業所情報登録、組織登録、関係法令登録、化学物質登録、物質群登録、をそれぞれ支援する個別の支援画面を表示して、個別の登録支援処理を行う。
【0129】
この場合、前述したように、基本情報登録部110は、環境管理の専門知識を有する環境管理担当者の業務に対応させたものであり、基本情報登録支援処理は、そのような環境管理担当者に対する高レベル支援処理においてのみ行われる。したがって、基本情報登録支援処理においては、そのような専門知識を有する環境管理担当者に対して、事業所情報登録、組織登録、関係法令登録、化学物質登録、物質群登録、をそれぞれ支援する個別の支援画面を表示して、その専門知識を有する環境管理担当者から個々の情報が入力あるいは指定された場合に、それらの情報を登録する。
【0130】
まず、ユーザである環境管理担当者によって事業所情報登録が選択された場合(S701のYES)には、事業所情報登録部111により、事業所の所在地、責任者名、担当者名、連絡先等の事業所情報を登録する事業所情報登録画面を表示して事業所情報登録支援処理を行い、登録画面を通じて環境管理担当者から取得したデータに応じて、事業所情報ファイル161を更新する(S702)。
【0131】
この事業所情報登録支援処理においては、事業所の所在地、責任者名、担当者名、連絡先等の事業所情報を登録する事業所情報登録画面に加えて、事業所名を登録する事業所名登録画面、事業所のユーザ名やログイン名、連絡先、等のユーザ登録を行うユーザ登録画面、等も表示することにより、それらの情報を環境管理担当者から取得し、事業所情報の一部として登録する。
【0132】
また、ユーザである環境管理担当者によって組織登録が選択された場合(S703のYES)には、組織登録部112により、組織情報を登録する組織登録画面を表示して組織登録支援処理を行い、登録画面を通じて環境管理担当者から取得したデータに応じて、組織情報ファイル162を更新する(S704)。この組織登録支援処理においては、組織情報を登録する組織登録画面に加えて、組織名を登録する組織名登録画面、組織のユーザ名やログイン名、連絡先、等のユーザ登録を行うユーザ登録画面、等も表示することにより、それらの情報を環境管理担当者から取得し、組織情報の一部として登録する。
【0133】
一方、ユーザである環境管理担当者によって関係法令登録が選択された場合(S705のYES)には、関係法令登録部113により、関係法令の法令・分類名、納入先のグリーン調達基準、各法令・分類やグリーン調達基準の対象となる化学物質や物質群、等の関係法令情報を登録する関係法令登録画面を表示して関係法令登録支援処理を行う(S706)。そして、登録画面を通じて環境管理担当者から取得したデータに応じて関係法令情報ファイル163を更新する。
【0134】
この関係法令登録支援処理においては、法令名や分類名、納入先のグリーン調達基準を示す名称等を法令・分類リスト中に登録するメインの関係法令登録画面に加えて、各法令・分類やグリーン調達基準の対象となる化学物質や物質群を登録する化学物質登録画面、物質群登録画面、等も独立した画面としてそれぞれ表示することにより、それらの情報を環境管理担当者から効率よく取得することができる。なお、化学物質登録画面や物質群登録画面においては、システム内の化学物質情報ファイル164や物質群情報ファイル165あるいは外部データに基づき、化学物質リストや物質群リストをユーザに提示して、その中から選択させることにより、データ入力効率を向上することができる。
【0135】
また、ユーザである環境管理担当者によって化学物質登録が選択された場合(S707のYES)には、化学物質登録部114により、化学物質の物質名、別名、物理的性質、環境性、等の化学物質情報を登録する化学物質登録画面を表示して化学物質登録支援処理を行い、登録画面を通じて環境管理担当者から取得したデータに応じて、化学物質情報ファイル164を更新する(S708)。
【0136】
この化学物質登録支援処理においては、化学物質を化学物質リスト中に登録するメインの化学物質登録画面に加えて、化学物質の物質名、CASコード、別名、物理的性質、環境性、等の化学物質基本情報を登録する化学物質基本情報登録画面、およびJIS規格(JIS Z7250)に準拠した製品安全データシート情報(MSDS情報)を登録するMSDS情報登録画面、等も独立した画面としてそれぞれ表示する。これらの化学物質基本情報登録画面、MSDS情報登録画面、により、詳細な化学物質基本情報やMSDSの作成に必要なMSDS情報を環境管理担当者から効率よく取得することができる。
【0137】
また、ユーザである環境管理担当者によって物質群登録が選択された場合(S709のYES)には、物質群登録部115により、物質群名、対象化学物質、換算式、換算係数、等の物質群情報を登録する物質群登録画面を表示して物質群登録支援処理を行い、登録画面を通じて環境管理担当者から取得したデータに応じて、物質群情報ファイル165を更新する(S710)。
【0138】
この物質群登録支援処理においては、物質群を物質群リスト中に登録するメインの物質群登録画面に加えて、物質群名を登録する物質群名登録画面、物質群に属する化学物質を登録する対象物質登録画面、各物質群に属する物質の換算式、換算係数を登録する換算係数登録画面、等も独立した画面としてそれぞれ表示することにより、それらの情報を環境管理担当者から効率よく取得することができる。なお、対象物質登録画面においては、システム内の化学物質情報ファイル164あるいは外部データに基づき、化学物質リストをユーザに提示して、その中から選択させることにより、データ入力効率を向上することができる。
【0139】
以上のような基本情報登録支援処理において、ユーザから入力完了が指示されるまで(S711のNO)は、メニュー画面あるいはユーザにより選択されたメニューに応じた支援画面を表示して基本情報登録支援処理を継続する(S701〜S710)。そして、ユーザから入力完了が指示された時点(S711のYES)で、そのユーザに対する基本情報登録支援処理を終了する。
【0140】
なお、化学物質使用量管理システム、あるいは、既存の生産管理システム等の各種の自社システムにより、予め登録された事業所情報、組織情報、関係法令情報、化学物質情報、物質群情報、等が存在する場合には、その既存のデータをそのまま取り込んで利用すればよい。特に、関係法令情報、化学物質情報、物質群情報、等は、企業に特有の情報ではなく、一般的な環境管理用の基本情報としてデータベース化可能な情報であるため、自社内にデータがない場合でも、外部データにアクセスして取り込むことにより、関係法令情報ファイル163、化学物質情報ファイル164、物質群情報ファイル165、等のデータファイルを容易に作成することができる。
【0141】
[階層情報登録支援処理]
図8は、図6に示す階層情報登録支援処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この図8に示すように、階層情報登録管理部120による階層情報登録支援処理においては、登録する情報に応じて、製品情報登録、組立品情報登録、部品情報登録、加工品情報登録、原材料情報登録、をそれぞれ支援する個別の支援画面を表示して、個別の登録支援処理を行う。
【0142】
この場合、前述したように、階層情報登録管理部120は、製品情報の専門知識を有する開発・設計担当者の業務に対応させたものである。したがって、階層情報登録支援処理は、環境管理担当者に対する高レベル支援処理においても行われるが、基本的には、各部門の開発・設計担当者に対する一般レベル支援処理として行われる。すなわち、階層情報登録支援処理においては、各部門の開発・設計担当者に対して、製品情報登録、組立品情報登録、部品情報登録、加工品情報登録、原材料情報登録、をそれぞれ支援する個別の支援画面を表示して、その開発・設計担当者から個々の情報が入力あるいは指定された場合に、それらの情報を登録する。
【0143】
まず、ユーザである開発・設計担当者によって製品情報登録が選択された場合(S801のYES)には、製品情報登録部121により、製品名、質量、重量換算用の単位、製品を構成する組立品および部品の員数、等の製品情報を登録する製品情報登録画面を表示して製品情報登録支援処理を行い、登録画面を通じて開発・設計担当者から取得したデータに応じて、製品情報ファイル171を更新する(S802)。
【0144】
この製品情報登録支援処理においては、製品を製品リスト中に登録するメインの製品情報登録画面に加えて、製品名、製品コード、整理番号、質量、重量換算用の単位、構成部品名とその員数、構成組立品名とその員数、等の製品基本情報を登録する製品基本情報登録画面、および「JIS Z7250」に準拠したMSDS情報を登録するMSDS情報登録画面、等も独立した画面としてそれぞれ表示する。これらの製品基本情報登録画面、MSDS情報登録画面、により、詳細な製品基本情報やMSDSの作成に必要なMSDS情報を開発・設計担当者から効率よく取得することができる。
【0145】
さらに、製品を構成する構成部品や構成組立品を登録するために、構成部品名とその員数を登録する構成部品登録画面、構成組立品名とその員数を登録する構成組立品登録画面、等を独立した画面として表示してもよい。これらの構成部品登録画面、構成組立品登録画面において、システム内の部品情報ファイル173や組立品情報ファイル172あるいは外部データに基づき、部品名リストや組立品名リストをユーザに提示して、その中から選択させることにより、データ入力効率を向上することができる。なお、このような部品名リストや組立品名リストの提示にあたり、ユーザに、部品や組立品の名称、コード、番号、法令・分類、法令・分類非該当、等を指定させることにより、例えば、特定の法令・分類に該当しない部品や組立品のみのリストを提示すること等が可能となり、環境配慮型製品の検討を支援できる。
【0146】
また、ユーザである開発・設計担当者によって組立品情報登録が選択された場合(S803のYES)には、組立品情報登録部122により、組立品名、質量、重量換算用の単位、組立品を構成する組立品および部品の員数、等の組立品情報を登録する組立品情報登録画面を表示して組立品情報登録支援処理を行い、登録画面を通じて開発・設計担当者から取得したデータに応じて、組立品情報ファイル172を更新する(S804)。
【0147】
この組立品情報登録支援処理においては、組立品を組立品リスト中に登録するメインの組立品情報登録画面に加えて、組立品名、組立品コード、質量、重量換算用の単位、構成部品名とその員数、構成組立品名とその員数、等の組立品基本情報を登録する組立品基本情報登録画面、および「JIS Z7250」に準拠したMSDS情報を登録するMSDS情報登録画面、等も独立した画面としてそれぞれ表示する。これらの組立品基本情報登録画面、MSDS情報登録画面、により、詳細な組立品基本情報やMSDSの作成に必要なMSDS情報を開発・設計担当者から効率よく取得することができる。
【0148】
さらに、組立品を構成する構成部品や構成組立品を登録するために、構成部品名とその員数を登録する構成部品登録画面、構成組立品名とその員数を登録する構成組立品登録画面、等を独立した画面として表示してもよい。これらの構成部品登録画面、構成組立品登録画面において、システム内の部品情報ファイル173や組立品情報ファイル172あるいは外部データに基づき、部品名リストや組立品名リストをユーザに提示して、その中から選択させることにより、データ入力効率を向上することができる。なお、このような部品名リストや組立品名リストの提示にあたり、ユーザに、部品や組立品の名称、コード、番号、法令・分類、法令・分類非該当、等を指定させることにより、例えば、特定の法令・分類に該当しない部品や組立品のみのリストを提示すること等が可能となり、環境配慮型の組立品の検討を支援できる。
【0149】
一方、ユーザである開発・設計担当者によって部品情報登録が選択された場合(S805のYES)には、部品情報登録部123により、部品名、質量、重量換算用の単位、部品を構成する加工品および原材料の員数、等の部品情報を登録する部品情報登録画面を表示して部品情報登録支援処理を行い、登録画面を通じて開発・設計担当者から取得したデータに応じて、部品情報ファイル173を更新する(S806)。
【0150】
この部品情報登録支援処理においては、部品を部品リスト中に登録するメインの部品情報登録画面に加えて、部品名、部品コード、部品メーカ名、質量、重量換算用の単位、構成原材料名とその員数、構成加工品名とその員数、等の部品基本情報を登録する部品基本情報登録画面、および「JIS Z7250」に準拠したMSDS情報を登録するMSDS情報登録画面、等も独立した画面としてそれぞれ表示する。これらの部品基本情報登録画面、MSDS情報登録画面、により、詳細な部品基本情報やMSDSの作成に必要なMSDS情報を開発・設計担当者から効率よく取得することができる。
【0151】
さらに、部品を構成する構成原材料や構成加工品を登録するために、構成原材料名とその員数を登録する構成原材料登録画面、構成加工品名とその員数を登録する構成加工品登録画面、等を独立した画面として表示してもよい。これらの構成原材料登録画面、構成加工品登録画面において、システム内の原材料情報ファイル175や加工品情報ファイル174あるいは外部データに基づき、原材料名リストや加工品名リストをユーザに提示して、その中から選択させることにより、データ入力効率を向上することができる。なお、このような原材料名リストや加工品名リストの提示にあたり、ユーザに、原材料や加工品の名称、コード、番号、法令・分類、法令・分類非該当、等を指定させることにより、例えば、特定の法令・分類に該当しない原材料や加工品のみのリストを提示すること等が可能となり、環境配慮型の部品の検討を支援できる。
【0152】
また、ユーザである開発・設計担当者によって加工品情報登録が選択された場合(S807のYES)には、加工品情報登録部124により、加工品名、質量、重量換算用の単位、加工品を構成する加工品および原材料の員数、等の加工品情報を登録する加工品情報登録画面を表示して加工品情報登録支援処理を行い、登録画面を通じて開発・設計担当者から取得したデータに応じて、加工品情報ファイル174を更新する(S808)。
【0153】
この加工品情報登録支援処理においては、加工品を加工品リスト中に登録するメインの加工品情報登録画面に加えて、加工品名、加工品コード、加工品メーカ名、質量、重量換算用の単位、構成原材料名とその員数、構成加工品名とその員数、等の加工品基本情報を登録する加工品基本情報登録画面、および「JIS Z7250」に準拠したMSDS情報を登録するMSDS情報登録画面、等も独立した画面としてそれぞれ表示する。これらの加工品基本情報登録画面、MSDS情報登録画面、により、詳細な加工品基本情報やMSDSの作成に必要なMSDS情報を開発・設計担当者から効率よく取得することができる。
【0154】
さらに、加工品を構成する構成原材料や構成加工品を登録するために、構成原材料名とその員数を登録する構成原材料登録画面、構成加工品名とその員数を登録する構成加工品登録画面、等を独立した画面として表示してもよい。これらの構成原材料登録画面、構成加工品登録画面において、システム内の原材料情報ファイル175や加工品情報ファイル174あるいは外部データに基づき、原材料名リストや加工品名リストをユーザに提示して、その中から選択させることにより、データ入力効率を向上することができる。なお、このような原材料名リストや加工品名リストの提示にあたり、ユーザに、原材料や加工品の名称、コード、番号、法令・分類、法令・分類非該当、等を指定させることにより、例えば、特定の法令・分類に該当しない原材料や加工品のみのリストを提示すること等が可能となり、環境配慮型の加工品の検討を支援できる。
【0155】
また、ユーザである開発・設計担当者によって原材料情報登録が選択された場合(S809のYES)には、原材料情報登録部125により、原材料名、質量、重量換算用の単位、原材料を構成する化学物質の含有率、等の原材料情報を登録する原材料情報登録画面を表示して原材料情報登録支援処理を行い、登録画面を通じて開発・設計担当者から取得したデータに応じて、原材料情報ファイル175を更新する(S810)。
【0156】
この原材料情報登録支援処理においては、原材料を原材料リスト中に登録するメインの原材料情報登録画面に加えて、原材料名、原材料コード、原材料メーカ名、質量、重量換算用の単位、化学物質名とその含有率、等の原材料基本情報を登録する原材料基本情報登録画面、および「JIS Z7250」に準拠したMSDS情報を登録するMSDS情報登録画面、等も独立した画面としてそれぞれ表示する。これらの原材料基本情報登録画面、MSDS情報登録画面、により、詳細な原材料基本情報やMSDSの作成に必要なMSDS情報を開発・設計担当者から効率よく取得することができる。
【0157】
さらに、原材料を構成する化学物質を登録するために、化学物質名とその含有率を登録する化学物質組成登録画面、等を独立した画面として表示してもよい。この化学物質組成登録画面において、システム内の化学物質情報ファイル164あるいは外部データに基づき、化学物質名リストをユーザに提示して、その中から選択させることにより、データ入力効率を向上することができる。なお、このような化学物質名リストの提示にあたり、ユーザに、化学物質の名称、コード、番号、法令・分類、法令・分類非該当、等を指定させることにより、例えば、特定の法令・分類に該当しない化学物質のみのリストを提示すること等が可能となり、環境配慮型の原材料の検討を支援できる。
【0158】
以上のような階層情報登録支援処理において、ユーザから入力完了が指示されるまで(S811のNO)は、メニュー画面あるいはユーザにより選択されたメニューに応じた支援画面を表示して階層情報登録支援処理を継続する(S801〜S810)。そして、ユーザから入力完了が指示された時点(S811のYES)で、そのユーザに対する階層情報登録支援処理を終了する。
【0159】
[製品情報表示支援処理]
図9は、図6に示す製品情報表示支援処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この図9に示すように、製品情報表示管理部130による製品情報表示支援処理においては、表示する情報に応じて、製品情報表示、部品情報表示、物質情報表示、WEB情報検索、をそれぞれ支援する個別の支援画面を表示して、個別の表示支援処理を行う。
【0160】
この場合、前述したように、製品情報表示管理部130は、製品の開発・設計担当者の環境配慮型製品設計業務の支援に対応させたものである。したがって、製品情報表示支援処理は、環境管理担当者に対する高レベル支援処理においても行われるが、基本的には、各部門の開発・設計担当者に対する一般レベル支援処理として行われる。
【0161】
すなわち、製品情報表示支援処理においては、各部門の開発・設計担当者に対して、製品情報表示、部品情報表示、物質情報表示、をそれぞれ支援する個別の支援画面を表示して、その開発・設計担当者から検索条件が入力あるいは指定された場合に、その検索条件により製品構成情報データベースDBの検索を行い、検索結果を表示する。製品情報表示支援処理においてはまた、各部門の開発・設計担当者に対して、WEB情報検索を支援する支援画面を表示して、その開発・設計担当者から検索条件が入力あるいは指定された場合に、その検索条件によりWEB情報検索を行い、得られたWEB情報を表示する。
【0162】
まず、ユーザである開発・設計担当者によって製品情報表示が選択された場合(S901のYES)には、製品情報表示部131により、製品情報表示用の検索条件を入力する製品情報表示用入力画面を表示して製品情報表示支援処理を行い、入力画面を通じて開発・設計担当者から取得した検索条件に応じた製品情報表示画面を表示する(S902)。
【0163】
この製品情報表示支援処理においては、単純な製品検索を行うための「製品検索ボタン」と、製品を構成する加工品、原材料、化学物質とその含有量、質量、重量換算用の単位等を詳細に表示するための「表示ボタン」を表示すると共に、詳細表示用の検索条件として、検索対象となる製品、法令・分類・納入先のグリーン調達基準、表示モード、等の選択を促す。そして、例えば、製品名や製品コードが指定され、製品検索ボタンが操作された場合には、製品リストを表示する。
【0164】
これに対して、例えば、指定された製品について、表示モード「部品」が指定され、表示ボタンが操作された場合には、指定された製品を構成する全ての部品、加工品、原材料、化学物質とその含有量、質量、重量換算用の単位等をリスト表示する。また、表示モード「物質」が指定され、表示ボタンが操作された場合には、指定された製品に含まれる化学物質とその含有量、質量、重量換算用の単位等をリスト表示する。
【0165】
また、ユーザである開発・設計担当者によって部品情報表示が選択された場合(S903のYES)には、部品情報表示部132により、部品情報表示用の検索条件を入力する部品情報表示用入力画面を表示して部品情報表示支援処理を行い、入力画面を通じて開発・設計担当者から取得した検索条件に応じた部品情報表示画面を表示する(S904)。
【0166】
この部品情報表示支援処理においては、単純な部品検索を行うための「部品検索ボタン」と、部品を構成する加工品、原材料、化学物質とその含有量、質量、重量換算用の単位等を詳細に表示するための「表示ボタン」を表示すると共に、詳細表示用の検索条件として、検索対象となる部品、法令・分類・納入先のグリーン調達基準、表示モード、等の選択を促す。そして、例えば、部品名や部品コードが指定され、部品検索ボタンが操作された場合には、部品リストを表示する。
【0167】
これに対して、例えば、指定された部品について、表示モード「加工品」が指定され、表示ボタンが操作された場合には、指定された部品を構成する全ての加工品、原材料、化学物質とその含有量、質量、重量換算用の単位等をリスト表示する。また、表示モード「物質」が指定され、表示ボタンが操作された場合には、指定された部品に含まれる化学物質とその含有量、質量、重量換算用の単位等をリスト表示する。
【0168】
また、ユーザである開発・設計担当者によって物質情報表示が選択された場合(S905のYES)には、物質情報表示部133により、物質情報表示用の検索条件を入力する物質情報表示用入力画面を表示して物質情報表示支援処理を行い、入力画面を通じて開発・設計担当者から取得した検索条件に応じた物質情報表示画面を表示する(S906)。
【0169】
この物質情報表示支援処理においては、単純な物質検索を行うための「物質検索ボタン」と、化学物質を含有する原材料、加工品、部品、製品と、それに含まれる化学物質の含有量、質量、重量換算用の単位等を詳細に表示するための「表示ボタン」を表示すると共に、詳細表示用の検索条件として、検索対象となる化学物質、表示モード、等の選択を促す。そして、例えば、物質名やCASコードが指定され、物質検索ボタンが操作された場合には、その化学物質を含むリストを表示する。
【0170】
これに対して、例えば、指定された化学物質について、表示モード「製品」が指定され、表示ボタンが操作された場合には、指定された化学物質を含有する全ての製品、部品、加工品、原材料とその含有量、質量、重量換算用の単位等をリスト表示すると共にその化学物質に関係する法令・分類・納入先のグリーン調達基準、等をリスト表示する。また、表示モード「原材料」が指定され、表示ボタンが操作された場合には、指定された化学物質を含有する全ての原材料とその含有量、質量、重量換算用の単位等をリスト表示する。
【0171】
一方、ユーザである開発・設計担当者によってWEB情報検索が選択された場合(S907のYES)には、WEB情報検索部134により、WEB情報検用の検索条件を入力するWEB情報検索用入力画面を表示してWEB情報検索支援処理を行い、入力画面を通じて開発・設計担当者から取得した検索条件に応じたWEB情報表示画面を表示する(S908)。
【0172】
このWEB情報検索支援処理においては、WEB情報検用の検索条件として、製品、組立品、部品、加工品、原材料、化学物質等の別を示す「検索対象」、名称やコード等の別を示す「検索方法」、実際の名称やコードを示す検索キーである「検索文字列」、等の選択を促す。そして、それらの検索条件の指定に応じて、指定された「検索文字列」に関連する情報、およびMSDS情報等をWEB上情報検索し、得られた検索結果を表示する。
【0173】
また、WEB表示する製品、組立品、部品、加工品、原材料、化学物質の間には、階層構成に応じて上位側に各々リンクが張られており、例えば、化学物質の情報を表示する場合には、その化学物質を含有している原材料や部品等の上位のリンク先を示す名称やコード等も表示し、さらに、それらの名称やコード等をクリックすることで、リンク先の情報を表示する。
【0174】
以上のような製品情報表示支援処理において、ユーザから入力完了が指示されるまで(S909のNO)は、メニュー画面あるいはユーザにより選択されたメニューに応じた支援画面を表示して製品情報表示支援処理を継続する(S901〜S908)。そして、ユーザから入力完了が指示された時点(S909のYES)で、そのユーザに対する製品情報表示支援処理を終了する。
【0175】
[帳票出力支援処理]
図10は、図6に示す帳票出力支援処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この図10に示すように、帳票出力管理部140による帳票出力支援処理においては、帳票出力、帳票設定、XMLデータ出力、をそれぞれ支援する個別の支援画面を表示して、個別の出力支援処理を行う。
【0176】
この場合、前述したように、帳票出力管理部140は、環境管理担当者による製品納入先のグリーン調達基準に規定された製品の化学物質含有情報等の報告書や自社製品のMSDSの作成業務に対応させたものである。したがって、帳票出力支援処理は、環境管理担当者に対する高レベル支援処理においてのみ行われる。
【0177】
まず、ユーザである環境管理担当者によって帳票出力が選択された場合(S1001のYES)には、帳票出力部141により、出力対象となる帳票名や、出力項目、出力形式、等の帳票出力用の出力条件を入力する帳票出力用入力画面を表示して帳票出力支援処理を行う(S1002)。この帳票出力支援処理においては、入力画面を通じて環境管理担当者から取得した出力条件に応じて製品構成情報データベースDBの検索を行い、検索された情報から製品納入先のグリーン調達基準に規定された製品の化学物質含有情報等の報告書や自社製品のMSDS等を作成し、出力する。
【0178】
また、ユーザである環境管理担当者によって帳票設定が選択された場合(S1003のYES)には、帳票設定部142により、設定対象となる帳票名、使用マクロ、等の帳票設定用の設定条件を入力する帳票設定用入力画面を表示して帳票設定支援処理を行う(S1004)。この帳票設定支援処理においては、入力画面を通じて環境管理担当者から取得した設定条件に応じて報告書やMSDS等の帳票のマクロ設定を行う。
【0179】
一方、ユーザである環境管理担当者によってXMLデータ出力が選択された場合(S1005のYES)には、XMLデータ出力部143により、出力対象となる帳票名やデータの指定、等のXMLデータ出力用のXML出力条件を入力するXMLデータ出力用入力画面を表示してXMLデータ出力支援処理を行う(S1006)。このXMLデータ出力支援処理においては、入力画面を通じて環境管理担当者から取得したXML出力条件に応じて、指定された報告書やMSDS等のデータをXMLデータとしてアップロードして環境管理担当者に提供する。
【0180】
以上のような帳票出力支援処理において、ユーザから入力完了が指示されるまで(S1007のNO)は、メニュー画面あるいはユーザにより選択されたメニューに応じた支援画面を表示して帳票出力支援処理を継続する(S1001〜S1006)。そして、ユーザから入力完了が指示された時点(S1007のYES)で、そのユーザに対する帳票出力支援処理を終了する。
【0181】
[実施形態の作用効果]
以上のような構成を有する本実施形態によれば、以下のような各種の作用効果が得られる。
【0182】
[機能の分割による作業の容易化]
製品構成情報管理のための機能を業務に応じて分割したことにより、製品構成情報管理に係わる個々の業務の作業を単純化することができる。具体的に、本システムは、図2に示すように、環境管理の専門知識を有する環境管理担当者の業務に対応した機能部である基本情報登録管理部110、帳票出力管理部140と、製品情報の専門知識を有する開発・設計担当者の業務に対応した機能部である階層情報登録管理部120、製品情報表示管理部130に、大きく分割されている。
【0183】
その結果、環境管理担当者が、環境管理の専門知識を活用して複数種類の基本情報を登録し、また、開発・設計担当者が、製品情報の専門知識を活用して階層的な製品構成情報を登録するだけで、化学物質と法令、および納入先が提示するグリーン調達基準の関係付けを行う基本情報データベースと、グリーン調達に必要な製品の階層構成を示す階層情報データベースを容易に構築することができる。
【0184】
したがって、環境管理担当者は、環境管理の専門知識を活用して、化学物質と各種法令、および各納入先が提示するグリーン調達基準を基本情報の各情報ファイル161〜165に登録するだけで各種法令やグリーン調達基準に柔軟に対応可能なデータベースを容易に構築できる。そのため、各納入先が提示したグリーン調達基準に個別に対応した複雑な構造のデータベースを予め構築する場合に比べて、グリーン調達基準に対応するデータベースの構築作業が大幅に軽減される。
【0185】
また、開発・設計担当者は、製品情報の専門知識を活用して、製品を構成する組立品、部品、加工品、原材料の構成情報と、それに含まれる化学物質とその含有量を、製品構成情報の各情報ファイル171〜175に登録するだけでよいため、化学物質と各種法令、および納入先のグリーン調達基準等の知識がなくても、グリーン調達に必要な製品の階層構成を示す階層情報データベースを容易に構築することができる。
【0186】
さらに、基本情報登録管理部110においては、事業所情報登録部111、組織登録部112、関係法令登録部113、化学物質登録部114、物質群登録部115、等を個別に設けており、各情報を個別の各情報ファイル161〜165に対してそれぞれ独立に登録することができる。また、階層情報登録管理部120においては、製品情報登録部121、組立品情報登録部122、部品情報登録部123、加工品情報登録部124、原材料情報登録部125、等を個別に設けており、各情報を個別の各情報ファイル171〜175に対してそれぞれ独立に登録することができる。したがって、担当する業務に関する一部の情報が不明な場合でも、明確な情報のみを個別に登録できるため、個々の登録作業が単純化され、作業分担も容易になる。
【0187】
[法令・法規・グリーン調達基準の遵守に有用なデータベースの構築]
次に、本システムにおいては、化学物質と法令、および納入先毎のグリーン調達基準の関係付けを行う基本情報データベースを容易に構築できるため、この基本情報データベースに基づいて、法令・法規、および納入先毎のグリーン調達基準を遵守した管理が可能となる。
【0188】
すなわち、製品の開発・設計担当者は、化学物質管理の法令・法規や納入先毎のグリーン調達基準について専門的な知識がなくても、それらの情報を関係付けた基本情報データベースを活用することにより、それらの法令・法規や納入先毎のグリーン調達基準を遵守して製品の開発・設計を行うことができる。例えば、基本情報データベース中の化学物質情報ファイルから得られる化学物質名リストから化学物質名を選択して入力する方法により、法令・法規、および納入先毎のグリーン調達基準と化学物質とを容易に対応付けることができる。
【0189】
一方、上記のように、化学物質と法令・法規、および納入先毎のグリーン調達基準との関係付けを行う基本情報データベースについては、基本情報の登録という形で、ユーザ側で適宜設定できる。このようなオープンなデータベース構成により、ユーザは、ユーザ自らが管理するために必要な最小限の化学物質データや法令データ、グリーン調達基準データのみを所有すればよく、化学物質全般に亘る膨大なデータファイルを持つ必要はない。
【0190】
また、ユーザの事業所が複数の国に散在している場合でも、ユーザ固有のファイルを定義できるので、各国の法令・法規に応じた自主的な管理が可能になる。さらに、法令として、各業界や取引先などの管理物質を登録することで、PRTR法や自治体、海外の法令を含めた一元的な管理が可能となる。そしてまた、本システムのデータベースは簡略であるため、検索機能については、一般的な基本技術で対応でき、特別な検索機能は必要ない。
【0191】
[製品情報表示の実用性]
本システムにおいては、図2に示す基本情報登録管理部110、階層情報登録管理部120により登録されたデータを、製品情報表示管理部130により、製品に含有される化学物質で集計して、製品毎、部品毎、法令毎、納入先のグリーン調達基準毎、というように、ユーザの必要に応じた条件で適切に集計表示することができる。この製品集計は、製品、組立品、部品、加工品、原材料毎に重量換算用の単位を設定しているため、自動的に重量換算される。
【0192】
特に、製品情報表示管理部130の製品情報表示部131では、納入先のグリーン調達基準を検索キーとして製品に含有される化学物質情報を表示させることができるため、本データを出力することにより、納入先に応じた製品情報を容易に作成し、納入先に提示することができる。また、物質情報表示部133では、納入先より特定の化学物質の廃止や削減を要求された際に、当該化学物質を検索キーとして検索することで、その化学物質が含有されている原材料、加工品、部品、製品を逆引きすることができ、製品の改善検討に役立てることができる。
【0193】
さらに、帳票出力管理部140では、基本情報登録管理部110により登録された納入先のグリーン調達基準を含む関係法令情報や化学物質情報、階層情報登録管理部120により登録されたMSDS情報を含む各階層の製品構成情報を利用して、納入先のグリーン調達基準に規定された製品の化学物質含有情報等の報告書や自社製品のMSDS等を容易に作成し、出力することができる。
【0194】
また、階層情報登録管理部120の各登録部121〜125、あるいはWEB情報検索部134により、基本情報登録管理部110、階層情報登録管理部120により登録されたデータを対象として、製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質毎に名称、コード、番号、法令・分類、法令・分類非該当、等を検索キーとして検索することができる。これにより、製品の開発・設計者は、環境配慮型の製品設計を容易に行うことができる。例えば、製品設計時に部品を選定する際に、法令・分類非該当で納入先を検索キーとして検索すると、納入先のグリーン調達基準で提示された化学物質を含有しない部品を表示することができるため、環境配慮型製品の検討に役立てることができる。
【0195】
また、WEB表示される製品、組立品、部品、加工品、原材料、化学物質、の間には、階層構成に応じて各々リンクが張られており、例えば、化学物質の情報を表示させると、その化学物質を含有している原材料や部品等の上位のリンク先を示す名称やコード等も表示される。ここで、上位の原材料を示す名称やコード等をクリックするとその原材料の情報が表示され、さらにその原材料から構成されている部品や加工品などの上位のリンク先を示す名称やコード等が表示される。
【0196】
このように、WEB表示される階層間には、上位側に次々とリンクが張られており、上位のリンク先を次々に表示することにより、最終的には製品にたどり着く。この機能を利用すれば、既製の製品に対し、納入先から特定の化学物質の使用について抑制、削減などの改善を要求された場合でも、その物質を検索キーとして検索し、リンクをたどり、当該物質が含有されている部位を特定することができるため、製品の改善実施に役立てることができる。
【0197】
[分割システムごとの利用者認証による利点]
また、本システムは、通信ネットワークを介して接続された複数の分割システムからなるクライアント・サーバ型のコンピュータシステムであって、図5に示すように、クライアント側の各分割システムを起動するごとに利用者認証の入力を行い、利用者認証に応じて、レベルの異なる製品構成情報管理支援処理を行う構成である。
【0198】
そのため、異なる業務において、それぞれの担当者が利用者認証を入力し、各分割システム中の必要な機能部のみを起動することができるため、不要な機能部を起動する無駄がない。また、環境管理用のシステムを分散させながらも、個々の分割システムごとに利用者認証を行うことによりセキュリティを向上し、構築したデータベースを保護することができるため、信頼性に優れている。
【0199】
[単位設定の利点]
本システムの情報管理対象となる製品、組立品、部品、加工品、原材料、等の購入形態は、1固体(ユニット)として扱われるものや、電線のように巻き線状態で購入するもの、または、塗料のように容器で購入するものなど、多種にわたるが、いずれの場合でも、製品構成情報としては、重量、および化学物質の含有量を管理する必要がある。
【0200】
例えば、図8に示す原材料情報登録支援処理においては、原材料情報の1項目として、重量換算用の単位を登録するが、この場合に、原材料の1個当りの質量単位だけでなく、長さ、面積、容積当りの質量単位を設定することにより、あらゆる形態の原材料を登録できる。例えば、原材料が銅線である場合には、単位を長さ当りの質量、すなわちkg/mと設定することで、この原材料を構成要素とする加工品の登録では、銅線の長さと員数を入力することで、加工品を構成する銅線の長さ、質量が登録できる。また、製品、組立品、部品、加工品の登録についても同様な単位設定ができる。さらに、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層毎に単位の登録ができるため、管理が容易になる。
【0201】
[MSDSの管理]
本システムにおいてはまた、図8に示す製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層の情報登録支援処理により、各階層のMSDSを登録することができるため、構成している下位層の情報を上位層に反映することで、MSDS登録が容易となる。例えば、部品のMSDS情報を、その部品を構成要素としている製品のMSDSへ反映することで、新規に情報を登録する手間を省くことができる。
【0202】
[データ共有による一元管理]
本システムにおいて、事業所情報、組織情報、関係法令情報、化学物質情報、物質群情報、等の基本情報は、前述したように、製造現場における化学物質使用量を管理するために使用する情報と共通する情報であるため、既存の化学物質使用量管理システムやそのデータベースが存在する場合には、その既存のデータベースから必要な情報を取り込んで利用することにより、データの登録作業を省略できる。さらに、化学物質使用量管理システムと共通するデータを共有化することにより、両システム間におけるデータの一元管理が可能となる。また、既存の生産管理システム等の各種の自社システムが存在するや別の自社システムを新たに設ける場合等においても、共通するデータを適宜共有化することにより、企業内におけるデータの一元管理が可能となる。
【0203】
[環境対策の充実]
本システムによれば、少量多品種生産を行う装置産業においても、下記の(1)〜(6)等に示すように、従来の問題点を解消し、環境対策の充実を容易に図ることができる。
【0204】
(1)製品の製作に当たって、製品を環境的な観点から把握した場合に、環境負荷が小さい製品・部品・材料・加工品・原料をグリ−ン調達するために必要なデータを、最小限の手間と時間で転記せずに効率よく収集してデータベースを構築し、利用するシステムを提供することができ、効率的なシステム運用が可能となる。
【0205】
(2)業務内容あるいは入力するデータの性質に応じて、システムを、機能的に、すなわち、基本情報登録、階層情報登録、製品情報表示、帳票出力、という機能を単位として分割することにより、入力誤りの削減および効率的なデータ入力が可能になる。
【0206】
(3)製品構成情報を表示する際に、環境配慮に関する情報が表示されるため、環境管理に関する専門知識のない開発・設計担当者等が、製品設計時に、環境に適した製品、部品、加工品、原材料、物質を具体的に選択することができ、また、環境の観点から調達先を選択することができる。すなわち、開発・設計担当者自身が、製品設計における具体的な資材や調達先の選択を、環境に十分配慮しながら行うことができる。
【0207】
(4)多品種少量生産による膨大な数の資材を使用して製品を製造する場合に、全ての製品サプライヤ側からの各資材に関する情報とその環境情報を含む製品構成情報データベースを容易に構築し、利用することができる。
【0208】
(5)多品種少量生産による膨大な数の資材に対して、既存の情報を有効に利用して製品構成情報データベースを容易に構築でき、低コストで総合的な管理効率の高い支援システムを提供することができる。
【0209】
(6)部品や原材料の製品サプライヤ側に調査表等の帳票を提供して回答を求める等の手作業による紙面データを使用することなく、ネットワークを通じた電子データの入力を利用して製品構成情報データベースを容易に構築できるため、手作業による紙面データを使用した場合に生じていた記載ミスや大量の繰り返し記入等が不要となり、誤入力の削減および効率的なデータ入力が可能となる。
【0210】
[変形例]
図11は、図9に示す製品情報表示支援処理の変形例を示すフローチャートである。この製品情報表示支援処理においては、開発・設計担当者が、製品構成シミュレーションまたは製品構成データのダウンロードを選択した場合(S1101のYES)に、製品構成情報データベースDB2内の製品構成データを開発・設計担当者のクライアント端末にダウンロードして製品構成シミュレーションの支援を行う(S1102)。ここで、ダウンロードされる製品構成データは、製品構成情報の各情報ファイル171〜175に保存された製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質の各構成情報、および化学物質情報ファイル164、物質群情報ファイル165に保存された化学物質含有率の情報、等である。
【0211】
このような製品構成シミュレーション支援により、開発・設計担当者は、ダウンロードした製品構成データを用いると共に、関係法令情報ファイル163を参照して、環境負荷の少ない製品構成をシミュレーションし、環境を配慮した製品設計を行うことができる。なお、図11において、S1103〜S1111までの各処理は、図9のS901〜S909にそれぞれ対応している。
【0212】
以上のような製品構成シミュレーション支援処理を行うことにより、開発・設計担当者は、ローカルマシンであるクライアント端末にダウンロードされた製品構成データを使用するため、製品構成情報データベースDB2内のデータの保護を実現しながら、製品のシミュレーションを実施することができる。また、本シミュレーションを実施するマンマシンインタフェースにおいては、階層情報登録支援処理において情報を管理、登録するためのそれと画面構成を変えたり、シミュレーション用のログイン、パスワードを設定したりすることで、製品構成情報データベースDB2内の製品構成データを、ユーザのケアレスミス等によるデータ変更から保護することができる。
【0213】
また、階層情報登録支援処理の変形例として、製品、組立品、部品、加工品、原材料の各構成情報の登録時に、リサイクル率、再生率、等の情報を登録することも考えられる。このように、リサイクル率、再生率、等の情報を追加することにより、重量換算するだけで製品のリサイクル率、再生率を容易に集計することが可能となり、WEEE(Waste electrical and electronic equipment:廃電気電子機器指令)等の法令に対応することができる。
【0214】
[ビジネスモデルへの応用例]
前記実施形態においては、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、という多階層的な製品構成を有する製品を生産する企業内においてサーバ・クライアント型のコンピュータシステムを利用して製品構成情報管理支援システムを構成した場合について説明した。これに対して、製品に使用される物質の環境情報の配慮・評価を行う製品サプライヤ側の企業と顧客側の企業との間にサーバ・クライアント型のコンピュータシステムを利用した製品構成情報管理支援システムを構成し、環境管理ビジネスを行うことも可能である。
【0215】
すなわち、製品サプライヤ側をサーバとして、製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質等の多階層の製品構成情報を保存すると共に、化学物質情報や関係法令情報を保存して、顧客側のクライアント端末に対してWEB上で情報検索サービスを提供する。すなわち、多階層の製品構成情報と、環境管理に必要な化学物質情報や関係法令情報を保存して、WEB上で顧客側のユーザに対して前述したような製品情報表示支援や製品構成シミュレーション支援を行う。さらに、表示された製品情報やシミュレーション結果については、所定の書式で出力してユーザに提供する。
【0216】
このような環境管理ビジネスによれば、特に、顧客側の企業の所在地が製品サプライヤ側の所在地と異なる国にある場合や、顧客側の事業所が複数の国に散在している場合等において優れた効果が得られる。すなわち、部品メーカ等の顧客側の企業が、自社製品の生産に使用するために調達する製品、組立品、部品、加工品、原材料、物質等の調達先となる製品サプライヤ側の所在地が、顧客側の製品メーカの所在地と異なる国にある場合、顧客側がWEBを通して製品サプライヤ側の環境配慮状況の情報を容易に入手できることの効果は大きい。また、顧客側の企業の事業所が複数の国に散在している場合でも、各国に位置する事業所が、WEBを通して製品サプライヤ側の環境配慮状況の情報をそれぞれ容易に利用できることの効果は大きい。
【0217】
また、前記実施形態のような製品構成情報管理支援システムを実行するためのプログラム、あるいは、WEB上でサーバ側からのサービスを受けるためのプログラム、等を、WEBを通して配信してもよい。しかも、単なる頒布だけでなく、頒布したプログラムの実行結果に基づいて、ユーザに対してコンサルタント情報を提供すること等により、さらに高度な環境管理システムを構築することができる。
【0218】
さらに、以上のようなプログラムの配信やコンサルタント情報の提供に当たっては、必要とする利用者情報やコンサルタント用データの入力を支援するアドバイスを含む適切な入力支援表示を行うと共に、ユーザから入力された利用者情報やコンサルタント用データに基づいて、配信するプログラムやコンサルタント情報を自動的に生成あるいは選択するようにする。これにより、ユーザは、アドバイスに応じた簡単な入力操作を行うだけで、適切なプログラムやコンサルタント情報等の提供を受けることができる。また、そのようなプログラムや情報の配信時には、その対価に関する情報を生成・蓄積することにより、その後の決済の自動化を容易に実現できる。
【0219】
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な形態が実施可能である。例えば、製品構成情報の具体的なデータ構造、基本情報登録管理部、階層情報登録管理部、等の各機能部の具体的な構成や支援処理の内容、実行レベル、等は、企業の具体的な業務形態や生産する製品の具体的な製品構成等に応じて異なってくる。
【0220】
例えば、前記実施形態においては、製品構成情報管理支援システムによる支援処理の実行レベルを、環境管理担当者の業務に対応する高レベル支援処理と、開発・設計担当者の業務に対応する一般レベル支援処理の2段階に単純に分けた場合について説明したが、業務内容や取り扱う情報に応じて多種類の異なる支援処理を行うことも可能である。
【0221】
具体的な運用としては、例えば、製品の開発・設計担当者と、組立品、部品の開発・設計担当者が異なる場合には、製品の開発・設計担当者に対しては、組立品情報や部品情報の登録支援処理は行わず、製品情報の登録支援処理のみを行い、また、組立品、部品の開発・担当者に対しては、製品情報の登録支援処理は行わず、組立品情報や部品情報の登録支援処理のみを行う、等の運用が考えられる。
【0222】
さらに、本発明は、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、という階層構成を有する製品の環境管理に適用可能であるが、製品−部品−原材料−物質、あるいは、製品−原材料−物質、等のより簡単な階層構成を有する製品の環境管理にも同様に適用可能であり、同様に優れた効果が得られるものである。
【0223】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、業務内容あるいは入力するデータの性質に応じて、システムの機能を分割することにより、誤入力の削減および効率的なデータ入力が可能となる。また、本発明による製品構成情報管理支援システムのプログラムあるいはサービスを複数のユーザに効率よく提供することができる。
【0224】
さらに、製品を環境的に把握した場合に、環境負荷ができる限り小さい資材を調達するという観点から、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、等の多階層的な製品構成を有する製品を供給する製品サプライヤ側が、環境情報を含む製品構成情報を製品納入先の顧客に提供するに当たり、顧客側の管理方針に対応した環境情報を含む製品構成情報のデータを効率よく収集してデータベースを構築することが可能となる。
【0225】
また、多品種少量生産による膨大な数の資材の環境情報を含む製品構成情報データベースを、既存の情報を有効に利用して容易に構築できるような低コストで総合的な管理効率の高い支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製品構成情報管理支援システムを実現するための具体的な機器構成として、クライアント・サーバ型のコンピュータシステムの一例を示すブロック図。
【図2】図1に示す製品構成情報管理支援システムのシステム構成の詳細を示す機能ブロック図。
【図3】図2に示す製品構成情報データベース中に蓄積される情報ファイル構成を、製品構成情報管理支援システムの各管理部との関係を含めて示すブロック図。
【図4】図2に示す製品情報登録管理部により各情報ファイルに登録される製品階層情報の階層構成を示す概念図。
【図5】図1に示す製品構成情報管理支援システムによる動作の概略を示すフローチャート。
【図6】図5に示す高レベル支援処理のサブルーチンを示すフローチャート。
【図7】図6に示す共通情報登録支援処理のサブルーチンを示すフローチャート。
【図8】図6に示す製品情報登録支援処理のサブルーチンを示すフローチャート。
【図9】図6に示す製品情報表示支援処理のサブルーチンを示すフローチャート。
【図10】図6に示す帳票出力支援処理のサブルーチンを示すフローチャート。
【図11】図9に示す製品情報表示支援処理の変形例を示すフローチャート。
【図12】メーカ間の階層的な資材調達関係を示す概念図。
【符号の説明】
1…製品構成情報管理データサーバ
2…環境管理担当者端末
3…開発・設計担当者端末
4…関係部門端末
5…通信ネットワーク
6…簡易移動端末
7…通信手段
8…入出力装置部
9…入力装置
10…表示装置
11…プリンタ
12…認証部
DB…製品構成情報データベース
DB1…共通情報データベース
DB2…製品階層情報データベース
P1,P2…プログラム
S…製品構成情報管理システム
100…データ処理部
101…情報登録管理部
102…情報表示管理部
110…共通情報登録管理部
111…事業所情報登録部
112…組織登録部
113…関係法令登録部
114…化学物質登録部
115…物質群登録部
120…製品階層情報登録管理部
121…製品情報登録部
122…組立品情報登録部
123…部品情報登録部
124…加工品情報登録部
125…原材料情報登録部
130…製品情報表示管理部
132…製品情報表示部
133…部品情報表示部
134…WEB情報検索部
140…帳票出力管理部
141…帳票出力部
142…帳票設定部
143…XMLデータ出力部
161〜165,171〜175…情報ファイル

Claims (15)

  1. 多階層的な製品構成を有する製品の製品構成情報を管理して環境情報の配慮・評価を行う製品構成情報管理支援システムにおいて、
    環境管理用の基本情報として、環境配慮の基準となる関係法令に関する関係法令情報、および対象となる化学物質に関する化学物質情報を登録する基本情報登録管理手段と、
    製品の製品構成を、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、という階層構成により把握し、製品から原材料に至る各階層の構成に関する階層情報を登録する階層情報登録管理手段と、
    前記基本情報登録管理手段により登録された基本情報と、前記階層情報登録管理手段により登録された階層情報に基づいて、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層毎に含まれている化学物質の含有量を算出して出力する情報表示管理手段、
    を備えたことを特徴とする製品構成情報管理支援システム。
  2. 前記基本情報登録管理手段、前記階層情報登録管理手段、前記情報表示管理手段は、入力された利用者認証に応じて起動の可否が予め個別に決定されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の製品構成情報管理支援システム。
  3. 前記基本情報登録管理手段は、関係法令情報と化学物質情報を個別に登録可能に構成され、
    前記階層情報登録管理手段は、各階層の構成情報を階層毎に個別に登録可能に構成された、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製品構成情報管理支援システム。
  4. 前記階層情報登録管理手段は、各階層毎に階層情報を登録する各階層の情報登録部として、
    製品を特定する情報、製品を構成する部品および組立品を特定する情報、該部品および該組立品の員数、製品の質量、を登録する製品情報登録部と、
    組立品を特定する情報、組立品を構成する部品および組立品を特定する情報、該部品および該組立品の員数、組立品の質量、を登録する組立品情報登録部と、
    部品を特定する情報、部品を構成する原材料および加工品を特定する情報、該加工品および該原材料の員数、部品の質量、を登録する部品情報登録部と、
    加工品を特定する情報、加工品を構成する原材料および加工品を特定する情報、該加工品および該原材料の員数、加工品の質量、を登録する加工品情報登録部と、
    原材料を特定する情報、原材料に含まれている物質を特定する情報、該物質の含有率、原材料の質量、を登録する原材料情報登録部、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載の製品構成情報管理支援システム。
  5. 前記各階層の各情報登録部は、当該階層の構成要素となる下位階層の資材リストを提示して、その資材リストから選択された資材を構成要素として登録するように構成された、
    ことを特徴とする請求項4に記載の製品構成情報管理支援システム。
  6. 前記各階層の各情報登録部は、前記下位階層の資材リストの提示にあたり、その下位階層の資材を特定する情報、関係法令に対する該当・非該当を指定させる表示を行い、指定された内容に応じた資材リストを提示するように構成された、
    ことを特徴とする請求項5に記載の製品構成情報管理支援システム。
  7. 前記関係法令は納入先のグリーン調達基準を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の製品構成情報管理支援システム。
  8. 前記情報表示管理手段は、
    前記基本情報登録管理手段および前記階層情報登録管理手段により登録された基本情報および階層情報に基づいて、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層に含まれている化学物質の含有量を算出して出力する製品情報表示管理手段と、
    前記基本情報登録管理手段および前記階層情報登録管理手段により登録された基本情報および階層情報に基づいて、環境管理に関する帳票を作成して出力する帳票出力管理手段、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の製品構成情報管理支援システム。
  9. 前記基本情報登録管理手段、前記階層情報登録管理手段、前記製品情報表示管理手段、前記帳票出力管理手段は、入力された利用者認証に応じて起動の可否が予め個別に決定されている、
    ことを特徴とする請求項8に記載の製品構成情報管理支援システム。
  10. 前記情報表示管理手段は、
    製品、組立品、部品、加工品、原材料、化学物質を検索キーとして、前記基本情報登録管理手段および前記階層情報登録管理手段により登録された基本情報および階層情報をWEB上で検索し、各検索キーに関連する情報を取得して表示するWEB情報検索部、
    を備えたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の製品構成情報管理支援システム。
  11. 前記基本情報登録管理手段は、化学物質に関する情報として、化学物質のMSDS情報を含む情報を登録するように構成され、
    前記階層情報登録管理手段は、製品から原材料に至る各階層の構成情報として、各階層のMSDS情報を含む情報を登録するように構成され、
    前記帳票出力管理手段は、MSDSデータ出力が指定された場合に、前記基本情報登録管理手段および前記階層情報登録管理手段により登録された基本情報および階層情報に基づいて、MSDSデータを作成して出力するように構成された、
    を備えたことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載の製品構成情報管理支援システム。
  12. 前記帳票出力管理手段は、XMLデータ出力が指定された場合に、作成された帳票のデータをXMLデータとして出力するように構成された、
    ことを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の製品構成情報管理支援システム。
  13. 前記製品情報表示管理手段は、製品構成シミュレーションまたは製品構成情報のダウンロードが要求された場合に、前記基本情報登録管理手段および前記階層情報登録管理手段により登録された製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各構成情報、および化学物質情報を含む製品構成シミュレーション用の製品構成データを要求元の端末にダウンロードするように構成された、ことを特徴とする請求項8乃至請求項12のいずれかに記載の製品構成情報管理支援システム。
  14. 多階層的な製品構成を有する製品の製品構成情報を管理して環境情報の配慮・評価を行う製品構成情報管理支援方法において、
    環境管理用の基本情報として、環境配慮の基準となる関係法令に関する関係法令情報、および対象となる化学物質に関する化学物質情報を登録する基本情報登録処理と、
    製品の製品構成を、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、という階層構成により把握し、製品から原材料に至る各階層の構成に関する階層情報を登録する階層情報登録処理と、
    前記基本情報登録処理により登録された基本情報と、前記階層情報登録処理により登録された階層情報に基づいて、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層毎に含まれている化学物質の含有量を算出して出力する情報表示処理、
    を含むことを特徴とする製品構成情報管理支援方法。
  15. 多階層的な製品構成を有する製品の製品構成情報を管理して環境情報の配慮・評価を行う製品構成情報管理支援用プログラムにおいて、
    環境管理用の基本情報として、環境配慮の基準となる関係法令に関する関係法令情報、および対象となる化学物質に関する化学物質情報を登録する基本情報登録機能と、
    製品の製品構成を、製品−組立品−部品−加工品−原材料−物質、という階層構成により把握し、製品から原材料に至る各階層の構成に関する階層情報を登録する階層情報登録機能と、
    前記基本情報登録機能により登録された基本情報と、前記階層情報登録機能により登録された階層情報に基づいて、製品、組立品、部品、加工品、原材料、の各階層毎に含まれている化学物質の含有量を算出して出力する情報表示機能、
    をコンピュータに実現させることを特徴とする製品構成情報管理支援用プログラム。
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