JP2005028392A - 亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手 - Google Patents

亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手 Download PDF

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真二 児玉
Yasunobu Miyazaki
康信 宮崎
Akihiro Miyasaka
明博 宮坂
Ikuro Yamaoka
育郎 山岡
Hideki Hamaya
秀樹 濱谷
Nobuo Mizuhashi
伸雄 水橋
Takuya Hara
卓也 原
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Abstract

【課題】溶接構造部材に使用される亜鉛系合金めっき鋼板を溶接する際に、溶接金属における亜鉛脆化割れの発生を抑制でき、優れた亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手を提供する。
【解決手段】亜鉛系合金めっき層を表面に設けた鋼板と溶接部からなる亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手において、前記溶接部を構成する溶接金属が、オーステナイト粒界から変態するフェライト(初析フェライト)の面積率が12%以下、好ましくは、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.2〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、B:5〜60ppm、Ti:0.002〜0.2%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる溶接金属を有することを特徴とする亜鉛系合金めっき鋼板の。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、建築、自動車などの溶接構造部材として使用され、耐食性向上させるために鋼板表面に亜鉛系合金めっき層を設けた、いわゆる亜鉛系合金めっき鋼板を溶接して形成した亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手に関するものであり、より詳しくは、亜鉛系合金めっき鋼板の溶接時に溶接金属における液体金属脆化割れ(以下、亜鉛めっき割れということもある)を抑制できる亜鉛系合金めっき鋼板の溶接溶接継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、亜鉛系合金めっき鋼板は、建築や自動車などの溶接鋼構造部材の耐食性向上の観点から幅広く用いられ、めっき層として、Znめっき中にAl、MgまたはSiを添加したZn−Al−Mg系合金めっき、Zn−Al−Mg−Si系合金めっきなどが表面に施された亜鉛系合金めっき鋼板が特許文献1および特許文献2で知られている。従来、このような溶接鋼構造物は、めっきを施していない鋼板を溶接して得られた、溶接鋼構造物を高温溶融亜鉛合金めっき浴中に浸漬し亜鉛めっき処理をする方法が行なわれており、亜鉛めっき処理の過程で溶接鋼構造物の溶接部に残留した引張応力やめっき浴での熱歪み発生などに起因してめっき処理後の溶接部に割れが発生することが知られている。
【0003】
このような割れは、引張応力が作用した状態で金属(固体)表面に高温の溶融金属(液体)が接触することにより金属(固体)表層部に脆化域が形成されることが原因で生成し、液体金属脆化割れ(LME:Liquid Metal Embrittlement)と総称され(非特許文献1、参照)、特に溶融亜鉛めっきが起因となる割れを通常亜鉛めっき割れあるいは亜鉛めっき脆化割れなどとよばれている。
【0004】
亜鉛めっき割れの発生メカニズムは、溶融亜鉛めっきが鋼板表面から結晶粒界を通して浸入し、小さな割れを発生させ、そのすきまに毛管現象により溶融亜鉛がさらに浸入し、更なる割れが発生する、という過程により鋼材中の亜鉛の拡散速度より速い速度で急速に割れが進展するものと考えられる。
【0005】
従来、このような亜鉛めっき割れを防ぐための方法としては、鋼材の成分を耐割れ性に優れたものに調整する方法が以前より用いられてきた。実際、1988年にJIS G3474では、鋼材成分で計算される亜鉛めっき割れ感受性指標として、CEZ(C Equivalent Zinc)を制定し、その後、そのCEZは改良され、1995年にはJIS G3474およびG3129が制定されている。
【0006】
一方、溶接継手を作製した後に高温の溶融亜鉛めっき浴に浸漬する上記の方法に比べて生産性が高い方法として、亜鉛系合金めっき層が表面に施された鋼板を溶接して溶接鋼構造物を製造する方法が多く用いられるようになった。また、その亜鉛系合金めっき鋼板のめっき層として、更なる耐食性の向上のため亜鉛めっき中に第三成分を添加したZn−Al、Zn−Al−Mg、Zn−Al−Mg−Siといった亜鉛系合金めっき層が用いられるようになってきた。
【0007】
このように亜鉛系合金めっき鋼板を溶接する場合でも、溶接条件および継手部材の拘束状態によっては亜鉛めっき割れが発生する場合がある。これは、亜鉛系合金めっき鋼板の溶接過程では、溶接部の鋼板表面の亜鉛系合金めっきが加熱、溶融後、溶融した亜鉛系合金めっきが接触した状態で鋼板が熱収縮すると、その周囲の拘束力により引用応力が働くことが亜鉛めっき割れの主な原因と考えられる。
【0008】
亜鉛系合金めっき鋼板の溶接で発生する亜鉛めっき割れは、鋼板の溶接熱影響部(以下、溶接HAZ部という)でも発生するが、図1に示すように溶接金属3において発生する場合があり、特に鋼板1、2の重ね合わせ部や溶接止端部付近などで溶融した亜鉛めっきの浸入による亜鉛めっき割れが見られる。この鋼板1、2の重ね合わせ部付近で発生した亜鉛めっき割れ4や溶接止端部付近で発生した亜鉛めっき割れ5の原因は、これらの箇所は溶接熱により鋼板表面の亜鉛めっき層が溶融すると共に、溶接金属3に働く引張応力が特に大きいためと考えられる。
【0009】
上記CEZなどの亜鉛めっき割れ感受性指標は、溶接鋼構造部材を溶融亜鉛めっき浴でめっき処理する際の亜鉛脆化割れを対象とし、その割れが発生する温度域は450℃(亜鉛の融点)程度と比較的低温で発生する亜鉛めっき割れに対して有効である。これに対して、亜鉛系合金めっき鋼板の溶接時では、ピーク温度が1500℃と非常に高くなり、溶融亜鉛めっき割れの発生も鋼材の溶融温度(1500℃程度)から亜鉛めっきの融点(450℃程度)までの広い温度域で発生するため、従来の溶融亜鉛めっき浴で発生する亜鉛めっき割れとは発生条件が大きく異なる。したがって、亜鉛めっき割れ感受性指標を溶接対象のめっき鋼板および溶接金属に適用しても、溶接時の亜鉛めっき割れを充分に抑制することは困難であった。
【0010】
このような亜鉛系合金めっき鋼板の溶接時の亜鉛めっき割れ防止方法として、例えば、特許文献3には、Zn−Al−Mg系合金めっき鋼板を造管してその突合せ端部を電縫溶接する際にアップセット量(付加応力量)を制御することで、溶接止端部の形状をなだらかにして引っ張り応力の集中を低減し、割れを解消する技術が開示されている。しかし、この方法は電縫鋼管の製造工程で用いられる電縫溶接時の亜鉛めっき割れを防止する方法を対象とするものであり、さらに、引っ張り応力集中の低減が可能となる条件は一部の鋼管サイズや特定鋼種に限定され、幅広い条件で安定した効果を発揮することは困難である。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−226865号公報
【特許文献2】
特開2000−64061号公報
【特許文献3】
特開2002−115793号公報
【特許文献4】
特開2002−283095号公報
【非特許文献1】
Journal of Institute of Metals (1914) p.108. (A.K.Huntington)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述したような従来技術の問題点を踏まえ、亜鉛合金系めっき鋼板を溶接する際に、溶接部、特に溶接金属部での亜鉛めっき割れを防止できる、溶接部品質に優れた溶接亜鉛系合金めっき鋼板の溶接方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は上記技術課題の解決のため、主として溶接金属の組織および成分の影響について鋭意研究を重ねた結果、溶接金属における粗大な初析フェライトの生成を抑制することが、溶接時の亜鉛めっき割れに極めて有効であるとの知見を見出した。
【0014】
本発明はこの知見をもとになされたものであり、その発明の要旨は以下のとおりである。
(1)亜鉛系合金めっき層を表面に設けた鋼板と溶接部からなる亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手において、前記溶接部を構成する溶接金属が、オーステナイト粒界から変態するフェライト(初析フェライト)の面積率が12%以下の溶接金属を有することを特徴とする亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手。
(2)前記溶接金属が、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.2〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、B:0.0005〜0.006%、Ti:0.002〜0.2を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする上記(1)記載の亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手。
(3)前記亜鉛系合金めっきが、Zn−Al系合金めっき、Zn−Al−Mg系合金めっき、または、Zn−Al−Mg−Si系合金めっきの何れかであることを特徴とする上記(1)または(2)記載の亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、溶接金属部での割れ防止手段について詳細に説明する。
【0016】
本発明の技術思想は、溶接金属組織における粗大な初析フェライトの占有率を低減し、溶接金属組織を微細化することによって、亜鉛系合金めっき鋼板の溶接時に溶融亜鉛めっきが溶接金属の結晶粒界に沿って急速に浸入することを防止する点にある。
【0017】
本発明者らは、亜鉛系合金めっき鋼板の溶接部の特に溶接金属部において発生した亜鉛めっき割れの形態を溶接部のマクロ観察により確認した結果、溶接金属の亜鉛めっき割れは、溶接金属のオーステナイト粒界から生成した初析フェライト組織の結晶粒界に沿って発生する傾向にあることが判った。初析フェライト組織は周辺のベイナイトやアシキュラーフェライト組織に比べてその結晶粒が大きいため、その粗大な結晶粒界に沿って溶融亜鉛めっきがの浸入が促進されたためと考えられる。このため、本発明者らは、亜鉛系合金めっき鋼板の特に溶接金属で発生する亜鉛めっき割れを防止するためには、溶接金属のオーステナイト粒界から生成した初析フェライトの生成量を抑制することが有効であると考え、種々の溶接材料を用いた溶接試験により、溶接金属の初析フェライト占有率と亜鉛めっき割れとの関係を調査した。図3にその結果を示す。
【0018】
なお、溶接試験は以下の要領でおこなった。図2に示す継ぎ手となるように、SM400の鋼板の表面にZn−11%Al−3%Mgのめっきが施された板厚が6mmの亜鉛系合金めっき鋼板1とメッキの無いSM400の鋼板2を組んだ後、溶接電流250A、溶接電圧27v、溶接速度30cpmの条件で炭酸ガスアーク溶接により隅肉溶接した。隅肉溶接は、先ず、垂直に設置した亜鉛系合金めっき鋼板1の左側を隅肉溶接3aした後に、その右側を隅肉溶接3bし、溶接により得られた溶接継ぎ手の評価は、拘束状態の厳しい右側の隅肉溶接部3bについて断面組織観察による初析フェライトの占有率及び亜鉛めっき割れ4、5を評価した。
【0019】
溶接金属のフェライト占有率は、面積%とし、初析フェライトの占有する面積を観察断面積で除した値と定義した。また、溶接金属の亜鉛めっき割れの指標は観察断面における割れ長さの和で表した。なお、初析フェライト占有率および割れ長さの定量化は、溶接金属の観察断面を研磨後、ナイタール等の腐食液で腐食し、光学顕微鏡にて20から500倍で観察し、得られた撮影画像から画像解析装置にて測定した。
【0020】
図3から、溶接金属組織における初析フェライト占有率の低下により亜鉛めっき割れは減少し、12%以下では溶接金属での亜鉛めっき割れはほとんど発生しなくなることがわかる。
【0021】
これらの知見をもとに、本発明では、溶接金属での亜鉛めっき割れを充分低減するために、溶接金属組織におけるオーステナイト粒界から変態により生成したフェライト組織、つまり、初析フェライト組織の占有率を12%以下とする。
【0022】
また、本発明では、上記溶接金属組織を得るために溶接金属の成分組成を以下に説明するように限定する。
【0023】
なお、以下に示す%は、特に説明がない限り、質量%を意味するものとする。
【0024】
C:0.01〜0.15%
Cは溶接金属の所定強度を確保するために必要であり、その含有量の下限を0.01%とした。なお、Cの過剰の添加は溶接金属の延性低下につながるためその含有量の上限を0.15%とした。
【0025】
Si:0.05〜1.5%
Siは溶接時の脱酸のために必要であり、その含有量の下限値を0.05%とした。一方、過剰の添加はフェライトの粗大化を促進し溶接金属の靭性を低下させるとともに亜鉛めっき割れの増加につながるためその含有量の上限は1.5%とした。
【0026】
Mn:0.2〜2.0%
Mnは溶接金属の脆化の原因となる鋼中の不可避的不純物のSをMnSとして固定して無害化し亜鉛めっき割れを防止するためその含有量の下限値を0.2%とした。一方、Mnの過剰の添加は延性低下につながるためその含有量の上限を2.0%とした。
【0027】
S:0.015%以下
Sは不可避的不純物であり、溶接金属を脆化させ、亜鉛めっき割れ発生の原因となるため少ないほど好ましく、その含有量の上限値を0.015%とした。
【0028】
P:0.03%以下
Pは、溶接金属の高温割れ防止の観点から少ない方が好ましく、その含有量の上限値を0.03%とした。
【0029】
B:5〜60ppm
Bはオーステナイト(γ)域で粒界に偏析し、オーステナイト粒界から生成する初析フェライトの生成を抑制し、亜鉛めっき割れの発生を抑制する効果があるため、その含有量の下限値を5ppmとした。一方、過度なBの添加は溶接金属の靭性を損なうためその含有量の上限は60ppmとした。
【0030】
Ti:0.002〜0.2%
Tiは溶接金属の結晶粒内に酸化物として存在し、微細な粒内フェライトの生成核として作用することによって、粒界から生成する初析フェライトの成長を抑制し、亜鉛めっき割れの発生を抑制する効果がある。また、溶接中に外部から混入したNをTiNとして固定する作用がある。このため下限値を0.002%とした。過度な添加は溶接金属の強度を上昇させ、溶接金属の低温割れにつながるため上限は0.2%とした。
【0031】
また、本発明において、上記成分を含有する鋼材の表面に施される亜鉛系合金めっきとしては、特許文献1に記載されているようなZn−Al−Mg系、特許文献2に記載されているようなZn−Al−Mg−Si系、或いはZn−Al系の亜鉛系合金めっきをいう。因みに、Zn−Al系合金めっきでは、Al:0.18〜5%を含有し、さらに、Mg:0.01〜0.5%、La:0.001〜0.5%、および、Ce:0.001〜0.5%のうちのいずれか1種または2種以上を含有し、残部がZnからなり、Zn−Al−Mg系合金めっきでは、Al:2〜19%、Mg:0.5〜10%、残部Znからなるめっきからなり、Zn−Al−Mg−Si系合金めっきでは、Al:2〜19%、Mg:0.5〜10%、Si:0.01〜2%、残部Znからなるめっきからなる。本発明は、これらの亜鉛系合金めっきのうちの何れか1種のめっきが施された亜鉛系合金めっき鋼材を溶接して溶接構造物とする際に上述した顕著な効果を発揮する。
【0032】
【実施例】
以下に実施例を示す。
【0033】
めっき鋼板は、板厚6mmの鋼材に、付着量片面90g/m のMg:3%、Al:11%、Si:0.3%、残部Znからなるめっきを施した亜鉛系合金めっきとした。母材成分は表1に示すように、A:通常のSM400材およびB:Ti、Bを添加した鋼材とした。
【0034】
なお本実施例では、上記Zn−Al−Mg−Si合金めっきについてのみ示すが、添加元素の少ないZn−Al、Zn−Al−Mg合金めっきでも同様の効果が得られる。
【0035】
溶接ワイヤは、φ1.2mmの溶接ワイヤとした。成分は、表2に示すように、C、Si、Mn、Ti、Bを所定の量含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成とした。
【0036】
溶接条件は、パルスMAGアーク溶接で溶接電流250A、溶接電圧27V、溶接速度30cm/min とし、前記評価方法と同様に隅肉溶接にて溶接部の割れを評価した。なお、本実施例では隅肉溶接部での評価を行ったが、突合せ継手等の他の継手についても同様の効果が得られる。
【0037】
表3に、各々の溶接ワイヤおよびめっき鋼板を用いて溶接した場合の溶接金属の成分組成と、溶接金属および母材HAZの亜鉛脆化割れの関係を示す。併せて、溶接金属組織における初析フェライトの占有面積率も示す。
溶接継手1から4に本発明の実施例を示す。いずれも、初析フェライトの生成率が12%以下であり、溶接金属の割れは発生しないことがわかる。
一方、継手5から7は溶接金属におけるTi、B等の含有量が低く、初析フェライト占有率が本発明の請求項1の上限よりも高いため、溶接金属割れが発生した。
【0038】
【表1】
Figure 2005028392
【0039】
【表2】
Figure 2005028392
【0040】
【表3】
Figure 2005028392
【0041】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、溶接構造部材として使用される亜鉛系合金めっき鋼板を溶接する際に、溶接金属における亜鉛属脆化割れを抑制でき、優れた亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶接金属の亜鉛めっき割れを示す図である。
【図2】溶接割れ評価試験の要領を示す図である。
【図3】溶接金属の初析フェライト占有率と溶接金属割れの関係を示す図である。
【符号の説明】
1…めっき鋼板
2…めっきのない鋼板
3…溶接金属
3a…左側の溶接金属(1パス目)
3b…右側の溶接金属(2パス目)
4…鋼板重ね合わせ部付近の溶接金属割れ
5…溶接止端部付近の溶接金属割れ

Claims (3)

  1. 亜鉛系合金めっき層を表面に設けた鋼板と溶接部からなる亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手において、前記溶接部を構成する溶接金属が、オーステナイト粒界から変態するフェライト(初析フェライト)の面積率が12%以下の溶接金属を有することを特徴とする亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手。
  2. 前記溶接金属が、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.2〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、B:0.0005〜0.006%、Ti:0.002〜0.2を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1記載の亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手。
  3. 前記亜鉛系合金めっきが、Zn−Al系合金めっき、Zn−Al−Mg系合金めっき、または、Zn−Al−Mg−Si系合金めっきの何れかであることを特徴とする請求項1または2記載の亜鉛系合金めっき鋼板の溶接継手。
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