JP2005026788A - カラー画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿のカラー情報が所定の量より少ない場合、白黒モード、二色モード、モノカラーモードを選択印刷できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画素をCMYの濃度で表してなる画像データに基づき、印刷色数低減の指示を受けて、画素のCMY各濃度の共通濃度部分をK(クロ)濃度とし、CMY各濃度のいずれかの最大濃度とK濃度との差(α、カラー成分濃度)が所定のしきい値より大きい画素をカラー画素とみなし、画像データに含まれる全てのカラー画素中、最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度を所定値と比較し、印刷モードを判定する。
【選択図】 図4
【解決手段】画素をCMYの濃度で表してなる画像データに基づき、印刷色数低減の指示を受けて、画素のCMY各濃度の共通濃度部分をK(クロ)濃度とし、CMY各濃度のいずれかの最大濃度とK濃度との差(α、カラー成分濃度)が所定のしきい値より大きい画素をカラー画素とみなし、画像データに含まれる全てのカラー画素中、最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度を所定値と比較し、印刷モードを判定する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラートナーの消費を抑制するとともに、印刷される色数を低減するエコモードを備えたカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像形成装置には、カラーの画像形成装置、プリンタ、ファクシミリ、あるいは、これらの複数の機能が組み合わされた複合機などがある。また、最近では、そのようなカラー画像形成装置の大半がデジタル方式であり、カラー原稿の画像を忠実に出力することが可能になっており、ビジネスの分野では従来から各種資料、カタログ、ポスター、或いはデザインなど様々な用途に使用されている。また、インターネットの発達とパソコンの普及に伴い、個人や各家庭においてもカラーインクジェットプリンタを利用して、カラーによる印刷出力が頻繁に行われるようになった。
【0003】
こうした企業や家庭で使用されるカラー画像形成装置とともに、携帯したノート型パソコンからのカラー印刷出力やカラーコピーのサービスを提供する、いわゆる出力センターや、主に個人が雑誌やインクジェットプリンタによる印刷物のカラーコピーを行えるようにコンビニ店などに設置されるカラー画像形成装置も増加の一途をたどっている。
【0004】
出力センターやコンビニ店に設置されたカラー画像形成装置は、いわゆる課金制の料金体系が一般的に適用されており、白黒の印刷出力、モノカラー(白黒以外の1色)の印刷出力、黒+モノカラーの印刷出力、フルカラーの印刷出力などの色数による印刷形態によって料金が異なることが多い。
【0005】
カラー画像形成装置では、通常、Y(イェロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)の3色のカラートナーと、K(クロ)のトナーからフルカラー印刷を行う減色混合方式が採用されている。そのため、一般的なカラー画像形成装置は、1)カラー原稿を白黒印刷するモードと、2)白黒またはカラー原稿を特定の色のトナー1色で印刷するモードとを備えたものが多い。従って、2)の特定の色は、Y、M、Cのいずれかの色になるのが通常である。
【0006】
また、カラートナーは黒トナーに比してコストが高い。従って、企業や家庭で使用されるカラー画像形成装置でも、カラートナーの消費を抑えて経費を節約するために、上記1)の白黒印刷するモードが使用される頻度が高くなっている。さらに、カラー原稿からフルカラー印刷を行う場合であっても、通常、原稿上で黒色の文字部や線部は、Y、M、Cの3色に分解され、それぞれの色のトナーが混合されて黒で印刷される部分も多く、コストの高い色トナーが使用される。そのため、特許文献1は、原稿上の黒の文字部と線部とを識別して、その部分を黒のトナーのみで印刷するカラー画像処理装置を開示している。
【0007】
また、特許文献2は、黒部分と比較的少ないグラフなどのカラー部分からなる原稿を解析して、黒のトナーと、前記カラー部分の色相に近似する色が混合できる多くとも黒を除く2色のカラートナーを使用して印刷するビジネスカラーモードを有するカラー画像形成装置を開示している。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−327139号公報
【特許文献1】
特開平9−162169号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のようにカラー原稿を強制的に白黒印刷するモードは、全てが黒トナーによって印刷されるため課金料金もコストも低くなるものの、必要なカラー情報が原稿上に存在しても無視されてしまう。黒を除く特定の色のトナー1色で印刷するモードは、1色の課金料金が適用されて料金は低くなるが、原稿のカラー情報が全く反映されない印刷が行われ、トナーのコストの点では、Y、M、C、Kのトナーを使用したフルカラー印刷より、黒トナーを使用しない分高くなる。
【0010】
特許文献1で提案された、カラー原稿の黒の文字部と線部のみ黒トナーに置き換えて、他のカラー部分はそのままカラーで印刷する方法では、課金制の料金体系では依然フルカラーによる印刷であり、トナーコストの観点からは通常でもトナー使用量が少ない文字部と線部に使用されるY、M、Cのトナー量が若干抑えられるに過ぎない。また、特許文献2で提案された、黒のトナーと、近似する色が混合できる多くとも黒を除く2色のカラートナーを利用する方法は、課金制の料金体系ではフルカラーによる印刷であり、トナーコストの観点からは、原稿のカラー部分にカラートナーが使用されることになるのでコストの削減は期待できない。
【0011】
本発明は、斯かる実状に対してなされたものであり、原稿のカラー情報が所定の量より少ない場合、全て黒のトナーで印刷する白黒モードと、原稿のカラーで最も使用されている色と黒のトナーとで印刷するモードと、原稿のカラーで最も使用されている色の1色でモノカラー印刷するモードとからなるカラーエコモードを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、画素をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)の濃度で表してなる画像データに基づき、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)、K(クロ)の各トナーで画像を形成して印刷するカラー画像形成装置において、印刷色数低減の指示を受けて、画素のCMY各濃度の共通濃度部分をK(クロ)濃度とし、CMY各濃度のいずれかの最大濃度とK濃度との差(カラー成分濃度)が所定のしきい値より大きい画素をカラー画素とみなし、画像データに含まれる全てのカラー画素中、最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より小さい場合、画像データをKトナーで印刷し、画像データに含まれる全てのカラー画素中、最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きい場合、全カラー画素で最も出現頻度の高いCとMとYのそれぞれの濃度に比例した色になるようにCMY3色のトナーで画像データを印刷するか、或いは、全カラー画素で最も出現頻度の高いCとMとYのそれぞれの濃度に比例した色になるようにCMY3色のトナーで画像データを印刷するとともに、各画素のK濃度をKトナーで印刷する。
【0013】
また、画素をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)の濃度で表してなる画像データに基づき、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)、K(クロ)の各トナーで画像を形成して印刷するカラー画像形成装置において、印刷色数低減の指示を受けて、画素のCMY各濃度の共通濃度部分をK(クロ)濃度とし、CMY各濃度のいずれかの最大濃度とK濃度との差(カラー成分濃度)が所定のしきい値より大きい画素をカラー画素と判定し、画像データに含まれる全てのカラー画素中最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より小さい場合、画像データの各画素のCMY各濃度を、その画素が有するK濃度のみになるように変換する画像変換手段と、変換された各画素をKトナーで印刷する印刷手段とを有する。
【0014】
画像データに含まれる全てのカラー画素中最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きく、且つモノカラーモードが選択された場合、画像変換手段は、画素のCの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いCの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、画素のMの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いMの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、さらに画素のYの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いYの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、印刷手段は、変換された画素からなる画像データをCMYの各トナーで印刷する。
【0015】
画像データに含まれる全てのカラー画素中最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きく、且つ黒+モノカラーモードが選択された場合、画像変換手段は、画素のK濃度を除くCの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いCの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、画素のK濃度を除くMの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いMの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、画素のK濃度を除くYの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いYの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換するとともに、画素のK濃度が変換後の画素の画素のK濃度になるように変換し、印刷手段は、変換された画素からなる画像データをCMYKの各トナーで印刷する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を添付図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るカラー画像形成装置の概略を示す正面模式図である。図1において、カラー画像形成装置(以下、画像形成装置)1は原稿の画像を読み取るスキャナ部2と、読み取られて処理された画像を用紙上に印刷する印刷部10とから概略構成されている。
【0017】
スキャナ部2は、図示しないレンズやミラーまたはプリズムなどから構成される光学部30と、原稿からの光が光学部30を介し入光して結像するCCD31と、結像した画像の各画素に対応するCCD31の各素子の電荷レベルをアナログ信号に変換するアナログ信号処理部32と、このアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部33と、各画素のデジタル信号を画像処理する画像処理部34とから構成される。
【0018】
印刷部10は、Y(イェロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(クロ)用の画像形成部3Yと3Mと3Cと3Kと、これらの色に対応するトナーホッパー4Yと4Mと4Cと4Kと、被記録媒体である用紙Pを格納する給紙部5と、給紙ガイド6と、給紙タイミングローラ7と、給紙タイミングローラ7を駆動する給紙タイミングモータ7aと、搬送ベルト8と、この搬送ベルトを駆動する搬送ベルトローラ11及び搬送ベルトモータ11aと、転写ローラ12と、定着部13と、排紙ローラ14〜16と、排出ローラ18と、排出部19と、制御部20と、図示しない入力部や表示部を備えた操作部27などからなる。
【0019】
また、各色の画像形成部3Y、3M、3C、3Kは、それぞれ、現像器22、感光体23及び感光体を駆動する感光体モータ23aと、帯電器24、露光装置25、クリーニング部26などから構成されている。
【0020】
次に、上記の構成の画像形成装置1の概略動作を説明する。まずスキャナ部2に原稿をセットしたあと、操作部27を操作して複写を開始させると、光学部30が動作して原稿の読み取り走査を行う。原稿からの光は、CCD31、アナログ信号処理部32、A/D変換部33を介してデジタル信号の画像データとして画像処理部34に入力される。画像処理部34では、入力された画像データに対してシェーディング補正などの所定の画像処理が行われ、イェロ、マゼンタ、シアンにそれぞれ色分解されたあと、各モードに応じた画像処理が施されてクロの色要素が付加されて、制御部20の指示により画像メモリ35に一時格納される。その後、印刷のため画像形成部3Y〜3Kに送出される。
【0021】
一方、各画像形成部3Y〜3Kの帯電器24によって帯電した感光体23は、上記の色分解された色ごとの画像信号に従って露光装置25により露光され、その表面に静電潜像を形成する。このようにして各色の静電潜像が記録された感光体23は、現像器22により対応する色のトナーで現像され、その表面に可視画像が形成される。このような画像形成のプロセスが色ごとに行われる。
【0022】
給紙部5から給紙された用紙Pは、給紙ガイド6により案内送出されるが、給紙タイミングローラ7にその先端部が挟持された状態で一旦停止する。前記した感光体23上での画像形成にタイミングを合わせて、給紙タイミングモータ7aが制御部20からの信号により駆動されると、給紙タイミングローラ7は用紙Pを、搬送ベルトモータ11aと搬送ベルトローラ11とにより反時計方向に回転している搬送ベルト8の上面に搬送する。そうすると、用紙Pは搬送ベルト8の上面に吸着されて、各色の画像形成部3Y、3M、3C、3Kの直下を通過するときに、転写電圧が印加された転写ローラ12によって各色の画像が用紙Pに順次転写される。
【0023】
このようにして、用紙P上で重ねあわされてフルカラー画像を形成する4色のトナーは、用紙Pが定着部13を通過する際、加熱・加圧されることにより用紙Pに定着される。その後、用紙Pは排紙ローラ14、15、16により順次搬送されて、排出ローラ18を介して排出部19に排出案内される。
【0024】
以上の構成をブロック図にして具体的に説明する。図2は、本発明に係わる画像形成装置1の主要部を示すブロック図である。画像形成装置1は、図1を参照して説明した制御部20と、操作部27と、給紙部5と、画像形成部3Y、3M、3C、3Kと、定着部13と、スキャナ部2と、画像処理部34の他に、図示しない情報処理装置からの印刷データを受けて印刷を行うためのプリンタコントローラ36と、スキャナ部2によって読み取られた画像を処理する画像処理部34と、処理された画像データを一時記憶する画像メモリ35と、画像メモリ35に蓄積された画像データを、選択されたモードに変換する処理を行う画像変換手段37を備えている。
【0025】
このように本実施形態の画像形成装置1は、スキャナ部2で読み取られた原稿の画像データを画像処理部34で画像処理して、必要であれば画像変換手段37で変換してから印刷部10で印刷するコピー機能と、図示しないネットワーク制御回路とプリンタコントローラ36を介して図示しない情報処理装置から入力される画像データと印刷命令とからなる印刷データの画像データ部分を、画像処理や画像変換してから印刷部10で印刷出力するプリンタ機能とを有している。
【0026】
次に、スキャナ部2で読み取られて画像メモリ35に蓄積された画像データ,或いはプリンタコントローラ36を介して画像メモリ35に蓄積された画像データを本実施形態に係るエコモードで印刷する場合について、図3を参照して説明する。図3は、印刷設定時に操作部27或いは図示しない情報処理装置に表示されるエコモード選択画面であり、(a)はエコモード有り・無しの選択を行う画面で、(b)は白黒モード印刷の通知と確認を行う画面で、(c)はカラーのモードを選択する画面である。
【0027】
図3(a)で、エコモード無しの選択がなされると、通常の印刷設定に基づき通常の白黒或いはカラー印刷がなされる。エコモード有りの選択がなされると、画像メモリ35に蓄積されている画像データを後述する方法で解析し、白黒画像データ或いは白黒近似画像データと判断される場合は、図3(b)のように、「白黒モード」で印刷する通知を行い、利用者による確認を得て「白黒モード」で印刷する。カラー情報が所定量より多いと、図3(a)の表示から図3(c)の表示に移行する。図3(c)は、画像データを近似白黒データと見なす以上のカラー情報が含まれている場合に、適用するカラーモードを選択する画面である。「モノカラーモード」と、「黒+モノカラーモード」が選択可能である。モノカラーモードでは、画像データに一番多く含まれている色相になるようなCMY各トナーを混合した1色で印刷される。黒+モノカラーモードでは、画像データに黒以外で一番多く含まれている色相になるようなCMY各トナーを混合した1色と、黒成分は黒トナーの計2色で印刷される。
【0028】
次に、図4と図5を参照して、本実施形態に係わるエコモードの詳細について説明する。図4は、画像データの1つの注目画素(処理対象の画素)を構成するCMYの各成分の濃度を棒グラフにして表した図である。ここで、濃度は縦軸に表され、0(低濃度)〜255(高濃度)の範囲とする。また、CMY成分のうち最も高い濃度をMAX(cmy)とし、最も低い濃度をMIN(cmy)とし、その差、α=MAX(cmy)−MIN(cmy)とする。この図で、MIN(cmy)はCMYの3成分が共通の濃度部分であり、混合されると黒になる部分である。すなわち、αは注目画素のCMYのいずれかの色成分の、黒部分を除く最大濃度値を表している。
【0029】
そして、画像データの全ての画素に対して上記の分析を行い、所定のしきい値Tよりαが大きい画素、つまり、黒を除く最大濃度値がTより大きいため、カラーの情報をある程度含んでいると判断される画素(カラー画素)に対して、以下の式に基づきカウントを行う。
S[α]=S[α]+1 − (式1)
C[α][c]=C[α][c]+1 − (式2)
M[α][m]=M[α][m]+1 − (式3)
Y[α][y]=Y[α][y]+1 − (式4)
【0030】
式1は、α>Tの時に、αの値(0〜255)ごとの発生頻度を求めるものである。例えば、カウント終了後、S〔100〕は500回、S〔150〕は200回のようになる。式2〜式4は、式1のαのときに、それぞれCの濃度値(0〜255)、Mの濃度値、Yの濃度値の発生頻度を求める式である。例えば、α=100のときのCの濃度は140であったとすると、C[140][c]=C[140][c]+1で、その後のα=140のときにもCの濃度は140であったとすると、C[140][c]は更にカウントアップされる。M[α][m]、Y[α][y]も同様である。
【0031】
このようにして式1〜式4で求められた、S[α]、C[α][c]、M[α][m]、Y[α][y]のそれぞれのヒストグラムを図5に示す。図5(a)はS[α]のヒストグラムの例で、(b)はC[α][c]のヒストグラムの例で、(c)はM[α][m]のヒストグラムの例で、(d)はY[α][y]のヒストグラムの例である。それぞれのヒストグラムで横軸は濃度(0〜255)、縦軸は頻度を表している。
【0032】
次に、図5で示した各ヒストグラムの最高出現頻度が高いもの(図のピーク値)を、
MAX(S[α])
MAX(C[α][c])
MAX(M[α][m])
MAX(Y[α][y])
とする。その時、MAX(C[α][c])の時のCの濃度をCαとし、MAX(M[α][m])の時のMの濃度をMαとし、MAX(Y[α][y])の時のYの濃度をYαとする。例えば、MAX(S[α])が10000の場合、その頻度は10000回である。また、例えば、MAX(C[α][c])の時の濃度が150であると、Cαは150で、同様に、MAX(M[α][m])の時の濃度が200であると、Mαは200で、MAX(Y[α][y])の時の濃度が100であると、Yαは100である。
【0033】
こうして算出されたMAX[α]、Cα、Mα、Yαを基に、本実施形態のエコモード選択時の、「白黒モード」、「モノカラーモード」、「黒+モノカラーモード」は以下の数式に基づいて、画像データの各画素が変換される。
【0034】
【数1】
【0035】
上記の数式は行列式であり、C、M、Y、Kは注目画素(変換対象画素)のそれぞれの色の濃度であり、C’、M’、Y’、K’はそれぞれの色の変換後の濃度である。
【0036】
「白黒モード」は、図5(a)を参照して説明したMAX(S[α])が所定の値βより小さい場合、すなわち、MAX(S[α])<βの場合、「エコモード」のもとで自動的に推奨されるモードである。前述したようにMAX(S[α])はカラー画素と判断される画素で、黒成分を除く色成分(α)が最高出現する頻度である。このMAX(S[α])が所定値(頻度)βより小さいということは、カラー画像であっても、黒成分を除く色成分(α)を有する画素の絶対数が少ないことを意味している。従って、「エコモード」のもとでは、このような色情報の少ない画像データを、実質的にコストと課金料金が低い黒トナー1色で印刷することで、コストの低減を図っている。
【0037】
「白黒モード」に変換する場合、上記の数1で、
a11=a12=a13=0
a21=a22=a23=0
a31=a32=a33=0
ka=1
I=1
にそれぞれ設定される。つまり、注目画素のKの濃度がそのままK’の濃度に変換され、CMYのK部分を除く濃度は変換後0になる。MAX(S[α])<βでない場合、すなわち、画像データに無視できない色情報が含まれている場合は、次の2つのモードのいずれかが利用者によって選択される。
【0038】
「モノカラーモード」が選択されると、上記の数1で、
a11=a12=a13=Cα/(255×3)
a21=a22=a23=Mα/(255×3)
a31=a32=a33=Yα/(255×3)
ka=0
I=0
にそれぞれ設定される。
【0039】
この設定値に基づいて数1で示した行列式を展開すると、Cを例に取れば、C’=Cα×{CMYの最大濃度の和(255×3)に対する注目画素のCMYの各濃度の和の比率}になる。言い換えると、
C’=Cα×注目画素の黒部分を含むCMY濃度の強さ(最大1)
M’=Mα×注目画素の黒部分を含むCMY濃度の強さ(最大1)
Y’=Yα×注目画素の黒部分を含むCMY濃度の強さ(最大1)
ただし、K’=0×Kであるため、印刷時には黒トナーは使用されない。
【0040】
ここで、注目画素の黒を含むCMY濃度の強さは注目画素ごとに変動し、Cα、Mα、Yαはその画像データの全ての注目画素に対しては固定値になる。すなわち、変換後の注目画素のC’、M’、Y’の濃度の比率は、Cα、Mα、Yαの比率と同じである。このことは、C’、M’、Y’各濃度による混合の色相は、Cα、Mα、Yα各濃度を混合した場合の色相とほぼ同じであると言える。更に、注目画素ごとのCMY濃度の強さがCα、Mα、Yα各濃度の混合に乗じられるため、変換後の画素は、Cα、Mα、Yα各濃度の混合と同じ色相で、注目画素のCMY濃度の強さに応じて彩度と明度が異なるものになる。そして、変換後、黒トナーを使用することなくCMYの各トナーで印刷が行われる。すなわち、元画像データで最も頻繁に使用された色を抽出して変換後の画素に反映させ、CMYトナーで印刷することになる。
【0041】
「黒+モノカラーモード」が選択されると、上記の数1で、
a11=a12=a13=Cα/(255×3)
a21=a22=a23=Mα/(255×3)
a31=a32=a33=Yα/(255×3)
ka=1
I=0〜1の調整係数(本実施形態はI=1の例)
にそれぞれ設定される。
【0042】
この設定値に基づいて数1で示した行列式を展開すると、Cを例に取れば、C’=Cα×{CMYの最大濃度の和(255×3)に対する注目画素の黒部分を除くCMYの各濃度の和の比率}になる。言い換えると、
C’=Cα×注目画素の黒部分を除くCMY濃度の強さ(最大1)
M’=Mα×注目画素の黒部分を除くCMY濃度の強さ(最大1)
Y’=Yα×注目画素の黒部分を除くCMY濃度の強さ(最大1)
K’=K
【0043】
ここで、注目画素のKを除くCMY濃度の強さは注目画素ごとに変動し、Cα、Mα、Yαはその画像データの全ての注目画素に対しては固定値になる。すなわち、変換後の画素のK’を除くC’、M’、Y’の濃度の比率は、Cα、Mα、Yαの比率と同じである。このことは、K’を除くC’、M’、Y’各濃度による混合の色相は、Cα、Mα、Yα各濃度を混合した場合の色相とほぼ同じであると言える。更に、注目画素ごとのKを除くCMY濃度の強さがCα、Mα、Yα各濃度の混合に乗じられ、注目画素のKがK’に移行するため、変換後の画素は、Cα、Mα、Yα各濃度の混合と同じ色合いで、注目画素のKを除くCMY濃度の強さに応じて彩度と明度が異なり、CMYの各トナーで印刷が行われると同時に、注目画素でKの部分は、そのまま変換後のK’となって、黒トナーで印刷が行われる。すなわち、元画像データで最も頻繁に使用された色を抽出して変換後の画素に反映させ、CMYトナーで印刷するとともに、元画像データの各画素の黒部分は変換後もそのまま黒部分としてKトナーで印刷することになる。そのため、「モノカラーモード」と同じような色合いで印刷がなされるのみならず、より明度と彩度がシャープに表現された印刷が行われる。また、画像データの黒部分は3色を重ね合わせることなく黒トナー1色で印刷されるため、輪郭に滲みのないシャープを印刷を行うことができる。
【0044】
以上説明した「白黒モード」、「モノカラーモード」、「黒+モノカラーモード」とも上記の数1で示した行列式に基づいて変換可能である。この変換は、ソフトウェア又は集積回路によるハードウェア、或いはそれらの組み合わせで構成される図2の画像変換手段37によって行われる。
【0045】
なお、これまでの説明で、CMYKの濃度を0〜255としたが、この例は濃度を8ビットでデジタル処理をした例であり、本発明はこれらの数値に限定されないことは言うまでもない。
【0046】
また、本発明はトナーを利用する電子写真方式の画像形成装置を例に挙げて説明したが、CMYで画素が表現され、CMYKのトナーで印刷が行われるカラー画像形成方式であれば、電子写真方式に限定されないことは言うまでもない。例えば、カラーインクジェット方式、カラー熱転写方式、カラー昇華型などの画像形成装置に対しても実施が可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、たとえカラー原稿であっても、それに含まれるカラー情報が所定の量よりも少ない場合は、白黒印刷されるため、カラートナーに係わるコストの低減が図れるとともに、課金料金体系のもとでは、1色による印刷として扱われるのでコストの低減が可能になる。
【0048】
また、無視できない量のカラー情報を含むカラー原稿であっても、そのカラー原稿で最も頻繁に使用された1色を抽出して、変換後の画素に反映させることになる。そのため、CMYの各トナーのいずれか1色による印刷よりも、原稿のカラー部分に近似する色にすることができると同時に、課金料金体系においては、1色による印刷と扱われるので料金の低減を図ることが可能になる。
【0049】
さらに、無視できない量のカラー情報を含むカラー原稿であっても、黒+モノカラーモードでは、カラー原稿で最も頻繁に使用された黒部分を除く1色を抽出して、変換後の画素に反映させることになる。黒部分は別に抽出して変換後の画素に反映させるため、CMYの各トナーのいずれか1色による印刷より、或いは本発明の「モノカラーモード」による印刷よりも、原稿の黒部分がよりシャープに印刷され、更に原稿に近似する色にすることができると同時に、課金料金体系においては、2色による印刷として扱われるのでフルカラーによる印刷よりもコストの低減を図ることが可能になる。
【0050】
さらに、本発明による「エコモード」の、「白黒モード」、「モノカラーモード」、「黒+モノカラーモード」とも1つのソフトウェア又はハードウェア、或いはそれらの組み合わせで変換を行うことが可能になるので、画像変換手段を構成する回路やソフトウェアを簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るカラー画像形成装置の概略を示す正面模式図である。
【図2】本発明に係わる画像形成装置1の主要部を示すブロック図である。
【図3】印刷設定時に表示されるエコモード選択画面であり、(a)はエコモード有り・無しの選択を行う画面で、(b)は白黒モード印刷の通知と確認を行う画面で、(c)はカラーのモードを選択する画面である。
【図4】画像データの1つの注目画素(処理対象の画素)を構成するCMYの各成分の濃度を棒グラフにして表した図である。
【図5】ヒストグラムを示し、(a)はS[α]の例で、(b)はC[α][c]の例で、(c)はM[α][m]の例で、(d)はY[α][y]の例である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 スキャナ部
3Y、3M、3C、3K 画像形成部
4Y、4M、4C、4K トナーホッパー
5 給紙部
6 給紙ガイド
7 給紙タイミングローラ
7a 給紙タイミングモータ
8 搬送ベルト
10 印刷部
11 搬送ベルトローラ
11a 搬送ベルトモータ
12 転写ローラ
13 定着部
14 排紙ローラ
18 排出ローラ
19 排出部
20 制御部
22 現像器
23 感光体
23a 感光体モータ
24 帯電器
25 露光装置
26 クリーニング部
27 操作部
30 光学部
32 アナログ信号処理部
33 A/D変換部
34 画像処理部
35 画像メモリ
36 プリンタコントローラ
37 画像変換手段
P 用紙
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラートナーの消費を抑制するとともに、印刷される色数を低減するエコモードを備えたカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像形成装置には、カラーの画像形成装置、プリンタ、ファクシミリ、あるいは、これらの複数の機能が組み合わされた複合機などがある。また、最近では、そのようなカラー画像形成装置の大半がデジタル方式であり、カラー原稿の画像を忠実に出力することが可能になっており、ビジネスの分野では従来から各種資料、カタログ、ポスター、或いはデザインなど様々な用途に使用されている。また、インターネットの発達とパソコンの普及に伴い、個人や各家庭においてもカラーインクジェットプリンタを利用して、カラーによる印刷出力が頻繁に行われるようになった。
【0003】
こうした企業や家庭で使用されるカラー画像形成装置とともに、携帯したノート型パソコンからのカラー印刷出力やカラーコピーのサービスを提供する、いわゆる出力センターや、主に個人が雑誌やインクジェットプリンタによる印刷物のカラーコピーを行えるようにコンビニ店などに設置されるカラー画像形成装置も増加の一途をたどっている。
【0004】
出力センターやコンビニ店に設置されたカラー画像形成装置は、いわゆる課金制の料金体系が一般的に適用されており、白黒の印刷出力、モノカラー(白黒以外の1色)の印刷出力、黒+モノカラーの印刷出力、フルカラーの印刷出力などの色数による印刷形態によって料金が異なることが多い。
【0005】
カラー画像形成装置では、通常、Y(イェロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)の3色のカラートナーと、K(クロ)のトナーからフルカラー印刷を行う減色混合方式が採用されている。そのため、一般的なカラー画像形成装置は、1)カラー原稿を白黒印刷するモードと、2)白黒またはカラー原稿を特定の色のトナー1色で印刷するモードとを備えたものが多い。従って、2)の特定の色は、Y、M、Cのいずれかの色になるのが通常である。
【0006】
また、カラートナーは黒トナーに比してコストが高い。従って、企業や家庭で使用されるカラー画像形成装置でも、カラートナーの消費を抑えて経費を節約するために、上記1)の白黒印刷するモードが使用される頻度が高くなっている。さらに、カラー原稿からフルカラー印刷を行う場合であっても、通常、原稿上で黒色の文字部や線部は、Y、M、Cの3色に分解され、それぞれの色のトナーが混合されて黒で印刷される部分も多く、コストの高い色トナーが使用される。そのため、特許文献1は、原稿上の黒の文字部と線部とを識別して、その部分を黒のトナーのみで印刷するカラー画像処理装置を開示している。
【0007】
また、特許文献2は、黒部分と比較的少ないグラフなどのカラー部分からなる原稿を解析して、黒のトナーと、前記カラー部分の色相に近似する色が混合できる多くとも黒を除く2色のカラートナーを使用して印刷するビジネスカラーモードを有するカラー画像形成装置を開示している。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−327139号公報
【特許文献1】
特開平9−162169号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のようにカラー原稿を強制的に白黒印刷するモードは、全てが黒トナーによって印刷されるため課金料金もコストも低くなるものの、必要なカラー情報が原稿上に存在しても無視されてしまう。黒を除く特定の色のトナー1色で印刷するモードは、1色の課金料金が適用されて料金は低くなるが、原稿のカラー情報が全く反映されない印刷が行われ、トナーのコストの点では、Y、M、C、Kのトナーを使用したフルカラー印刷より、黒トナーを使用しない分高くなる。
【0010】
特許文献1で提案された、カラー原稿の黒の文字部と線部のみ黒トナーに置き換えて、他のカラー部分はそのままカラーで印刷する方法では、課金制の料金体系では依然フルカラーによる印刷であり、トナーコストの観点からは通常でもトナー使用量が少ない文字部と線部に使用されるY、M、Cのトナー量が若干抑えられるに過ぎない。また、特許文献2で提案された、黒のトナーと、近似する色が混合できる多くとも黒を除く2色のカラートナーを利用する方法は、課金制の料金体系ではフルカラーによる印刷であり、トナーコストの観点からは、原稿のカラー部分にカラートナーが使用されることになるのでコストの削減は期待できない。
【0011】
本発明は、斯かる実状に対してなされたものであり、原稿のカラー情報が所定の量より少ない場合、全て黒のトナーで印刷する白黒モードと、原稿のカラーで最も使用されている色と黒のトナーとで印刷するモードと、原稿のカラーで最も使用されている色の1色でモノカラー印刷するモードとからなるカラーエコモードを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、画素をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)の濃度で表してなる画像データに基づき、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)、K(クロ)の各トナーで画像を形成して印刷するカラー画像形成装置において、印刷色数低減の指示を受けて、画素のCMY各濃度の共通濃度部分をK(クロ)濃度とし、CMY各濃度のいずれかの最大濃度とK濃度との差(カラー成分濃度)が所定のしきい値より大きい画素をカラー画素とみなし、画像データに含まれる全てのカラー画素中、最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より小さい場合、画像データをKトナーで印刷し、画像データに含まれる全てのカラー画素中、最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きい場合、全カラー画素で最も出現頻度の高いCとMとYのそれぞれの濃度に比例した色になるようにCMY3色のトナーで画像データを印刷するか、或いは、全カラー画素で最も出現頻度の高いCとMとYのそれぞれの濃度に比例した色になるようにCMY3色のトナーで画像データを印刷するとともに、各画素のK濃度をKトナーで印刷する。
【0013】
また、画素をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)の濃度で表してなる画像データに基づき、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)、K(クロ)の各トナーで画像を形成して印刷するカラー画像形成装置において、印刷色数低減の指示を受けて、画素のCMY各濃度の共通濃度部分をK(クロ)濃度とし、CMY各濃度のいずれかの最大濃度とK濃度との差(カラー成分濃度)が所定のしきい値より大きい画素をカラー画素と判定し、画像データに含まれる全てのカラー画素中最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より小さい場合、画像データの各画素のCMY各濃度を、その画素が有するK濃度のみになるように変換する画像変換手段と、変換された各画素をKトナーで印刷する印刷手段とを有する。
【0014】
画像データに含まれる全てのカラー画素中最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きく、且つモノカラーモードが選択された場合、画像変換手段は、画素のCの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いCの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、画素のMの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いMの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、さらに画素のYの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いYの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、印刷手段は、変換された画素からなる画像データをCMYの各トナーで印刷する。
【0015】
画像データに含まれる全てのカラー画素中最も出現頻度が高いカラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きく、且つ黒+モノカラーモードが選択された場合、画像変換手段は、画素のK濃度を除くCの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いCの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、画素のK濃度を除くMの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いMの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、画素のK濃度を除くYの濃度を、全カラー画素で最も出現頻度が高いYの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換するとともに、画素のK濃度が変換後の画素の画素のK濃度になるように変換し、印刷手段は、変換された画素からなる画像データをCMYKの各トナーで印刷する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を添付図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るカラー画像形成装置の概略を示す正面模式図である。図1において、カラー画像形成装置(以下、画像形成装置)1は原稿の画像を読み取るスキャナ部2と、読み取られて処理された画像を用紙上に印刷する印刷部10とから概略構成されている。
【0017】
スキャナ部2は、図示しないレンズやミラーまたはプリズムなどから構成される光学部30と、原稿からの光が光学部30を介し入光して結像するCCD31と、結像した画像の各画素に対応するCCD31の各素子の電荷レベルをアナログ信号に変換するアナログ信号処理部32と、このアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部33と、各画素のデジタル信号を画像処理する画像処理部34とから構成される。
【0018】
印刷部10は、Y(イェロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(クロ)用の画像形成部3Yと3Mと3Cと3Kと、これらの色に対応するトナーホッパー4Yと4Mと4Cと4Kと、被記録媒体である用紙Pを格納する給紙部5と、給紙ガイド6と、給紙タイミングローラ7と、給紙タイミングローラ7を駆動する給紙タイミングモータ7aと、搬送ベルト8と、この搬送ベルトを駆動する搬送ベルトローラ11及び搬送ベルトモータ11aと、転写ローラ12と、定着部13と、排紙ローラ14〜16と、排出ローラ18と、排出部19と、制御部20と、図示しない入力部や表示部を備えた操作部27などからなる。
【0019】
また、各色の画像形成部3Y、3M、3C、3Kは、それぞれ、現像器22、感光体23及び感光体を駆動する感光体モータ23aと、帯電器24、露光装置25、クリーニング部26などから構成されている。
【0020】
次に、上記の構成の画像形成装置1の概略動作を説明する。まずスキャナ部2に原稿をセットしたあと、操作部27を操作して複写を開始させると、光学部30が動作して原稿の読み取り走査を行う。原稿からの光は、CCD31、アナログ信号処理部32、A/D変換部33を介してデジタル信号の画像データとして画像処理部34に入力される。画像処理部34では、入力された画像データに対してシェーディング補正などの所定の画像処理が行われ、イェロ、マゼンタ、シアンにそれぞれ色分解されたあと、各モードに応じた画像処理が施されてクロの色要素が付加されて、制御部20の指示により画像メモリ35に一時格納される。その後、印刷のため画像形成部3Y〜3Kに送出される。
【0021】
一方、各画像形成部3Y〜3Kの帯電器24によって帯電した感光体23は、上記の色分解された色ごとの画像信号に従って露光装置25により露光され、その表面に静電潜像を形成する。このようにして各色の静電潜像が記録された感光体23は、現像器22により対応する色のトナーで現像され、その表面に可視画像が形成される。このような画像形成のプロセスが色ごとに行われる。
【0022】
給紙部5から給紙された用紙Pは、給紙ガイド6により案内送出されるが、給紙タイミングローラ7にその先端部が挟持された状態で一旦停止する。前記した感光体23上での画像形成にタイミングを合わせて、給紙タイミングモータ7aが制御部20からの信号により駆動されると、給紙タイミングローラ7は用紙Pを、搬送ベルトモータ11aと搬送ベルトローラ11とにより反時計方向に回転している搬送ベルト8の上面に搬送する。そうすると、用紙Pは搬送ベルト8の上面に吸着されて、各色の画像形成部3Y、3M、3C、3Kの直下を通過するときに、転写電圧が印加された転写ローラ12によって各色の画像が用紙Pに順次転写される。
【0023】
このようにして、用紙P上で重ねあわされてフルカラー画像を形成する4色のトナーは、用紙Pが定着部13を通過する際、加熱・加圧されることにより用紙Pに定着される。その後、用紙Pは排紙ローラ14、15、16により順次搬送されて、排出ローラ18を介して排出部19に排出案内される。
【0024】
以上の構成をブロック図にして具体的に説明する。図2は、本発明に係わる画像形成装置1の主要部を示すブロック図である。画像形成装置1は、図1を参照して説明した制御部20と、操作部27と、給紙部5と、画像形成部3Y、3M、3C、3Kと、定着部13と、スキャナ部2と、画像処理部34の他に、図示しない情報処理装置からの印刷データを受けて印刷を行うためのプリンタコントローラ36と、スキャナ部2によって読み取られた画像を処理する画像処理部34と、処理された画像データを一時記憶する画像メモリ35と、画像メモリ35に蓄積された画像データを、選択されたモードに変換する処理を行う画像変換手段37を備えている。
【0025】
このように本実施形態の画像形成装置1は、スキャナ部2で読み取られた原稿の画像データを画像処理部34で画像処理して、必要であれば画像変換手段37で変換してから印刷部10で印刷するコピー機能と、図示しないネットワーク制御回路とプリンタコントローラ36を介して図示しない情報処理装置から入力される画像データと印刷命令とからなる印刷データの画像データ部分を、画像処理や画像変換してから印刷部10で印刷出力するプリンタ機能とを有している。
【0026】
次に、スキャナ部2で読み取られて画像メモリ35に蓄積された画像データ,或いはプリンタコントローラ36を介して画像メモリ35に蓄積された画像データを本実施形態に係るエコモードで印刷する場合について、図3を参照して説明する。図3は、印刷設定時に操作部27或いは図示しない情報処理装置に表示されるエコモード選択画面であり、(a)はエコモード有り・無しの選択を行う画面で、(b)は白黒モード印刷の通知と確認を行う画面で、(c)はカラーのモードを選択する画面である。
【0027】
図3(a)で、エコモード無しの選択がなされると、通常の印刷設定に基づき通常の白黒或いはカラー印刷がなされる。エコモード有りの選択がなされると、画像メモリ35に蓄積されている画像データを後述する方法で解析し、白黒画像データ或いは白黒近似画像データと判断される場合は、図3(b)のように、「白黒モード」で印刷する通知を行い、利用者による確認を得て「白黒モード」で印刷する。カラー情報が所定量より多いと、図3(a)の表示から図3(c)の表示に移行する。図3(c)は、画像データを近似白黒データと見なす以上のカラー情報が含まれている場合に、適用するカラーモードを選択する画面である。「モノカラーモード」と、「黒+モノカラーモード」が選択可能である。モノカラーモードでは、画像データに一番多く含まれている色相になるようなCMY各トナーを混合した1色で印刷される。黒+モノカラーモードでは、画像データに黒以外で一番多く含まれている色相になるようなCMY各トナーを混合した1色と、黒成分は黒トナーの計2色で印刷される。
【0028】
次に、図4と図5を参照して、本実施形態に係わるエコモードの詳細について説明する。図4は、画像データの1つの注目画素(処理対象の画素)を構成するCMYの各成分の濃度を棒グラフにして表した図である。ここで、濃度は縦軸に表され、0(低濃度)〜255(高濃度)の範囲とする。また、CMY成分のうち最も高い濃度をMAX(cmy)とし、最も低い濃度をMIN(cmy)とし、その差、α=MAX(cmy)−MIN(cmy)とする。この図で、MIN(cmy)はCMYの3成分が共通の濃度部分であり、混合されると黒になる部分である。すなわち、αは注目画素のCMYのいずれかの色成分の、黒部分を除く最大濃度値を表している。
【0029】
そして、画像データの全ての画素に対して上記の分析を行い、所定のしきい値Tよりαが大きい画素、つまり、黒を除く最大濃度値がTより大きいため、カラーの情報をある程度含んでいると判断される画素(カラー画素)に対して、以下の式に基づきカウントを行う。
S[α]=S[α]+1 − (式1)
C[α][c]=C[α][c]+1 − (式2)
M[α][m]=M[α][m]+1 − (式3)
Y[α][y]=Y[α][y]+1 − (式4)
【0030】
式1は、α>Tの時に、αの値(0〜255)ごとの発生頻度を求めるものである。例えば、カウント終了後、S〔100〕は500回、S〔150〕は200回のようになる。式2〜式4は、式1のαのときに、それぞれCの濃度値(0〜255)、Mの濃度値、Yの濃度値の発生頻度を求める式である。例えば、α=100のときのCの濃度は140であったとすると、C[140][c]=C[140][c]+1で、その後のα=140のときにもCの濃度は140であったとすると、C[140][c]は更にカウントアップされる。M[α][m]、Y[α][y]も同様である。
【0031】
このようにして式1〜式4で求められた、S[α]、C[α][c]、M[α][m]、Y[α][y]のそれぞれのヒストグラムを図5に示す。図5(a)はS[α]のヒストグラムの例で、(b)はC[α][c]のヒストグラムの例で、(c)はM[α][m]のヒストグラムの例で、(d)はY[α][y]のヒストグラムの例である。それぞれのヒストグラムで横軸は濃度(0〜255)、縦軸は頻度を表している。
【0032】
次に、図5で示した各ヒストグラムの最高出現頻度が高いもの(図のピーク値)を、
MAX(S[α])
MAX(C[α][c])
MAX(M[α][m])
MAX(Y[α][y])
とする。その時、MAX(C[α][c])の時のCの濃度をCαとし、MAX(M[α][m])の時のMの濃度をMαとし、MAX(Y[α][y])の時のYの濃度をYαとする。例えば、MAX(S[α])が10000の場合、その頻度は10000回である。また、例えば、MAX(C[α][c])の時の濃度が150であると、Cαは150で、同様に、MAX(M[α][m])の時の濃度が200であると、Mαは200で、MAX(Y[α][y])の時の濃度が100であると、Yαは100である。
【0033】
こうして算出されたMAX[α]、Cα、Mα、Yαを基に、本実施形態のエコモード選択時の、「白黒モード」、「モノカラーモード」、「黒+モノカラーモード」は以下の数式に基づいて、画像データの各画素が変換される。
【0034】
【数1】
【0035】
上記の数式は行列式であり、C、M、Y、Kは注目画素(変換対象画素)のそれぞれの色の濃度であり、C’、M’、Y’、K’はそれぞれの色の変換後の濃度である。
【0036】
「白黒モード」は、図5(a)を参照して説明したMAX(S[α])が所定の値βより小さい場合、すなわち、MAX(S[α])<βの場合、「エコモード」のもとで自動的に推奨されるモードである。前述したようにMAX(S[α])はカラー画素と判断される画素で、黒成分を除く色成分(α)が最高出現する頻度である。このMAX(S[α])が所定値(頻度)βより小さいということは、カラー画像であっても、黒成分を除く色成分(α)を有する画素の絶対数が少ないことを意味している。従って、「エコモード」のもとでは、このような色情報の少ない画像データを、実質的にコストと課金料金が低い黒トナー1色で印刷することで、コストの低減を図っている。
【0037】
「白黒モード」に変換する場合、上記の数1で、
a11=a12=a13=0
a21=a22=a23=0
a31=a32=a33=0
ka=1
I=1
にそれぞれ設定される。つまり、注目画素のKの濃度がそのままK’の濃度に変換され、CMYのK部分を除く濃度は変換後0になる。MAX(S[α])<βでない場合、すなわち、画像データに無視できない色情報が含まれている場合は、次の2つのモードのいずれかが利用者によって選択される。
【0038】
「モノカラーモード」が選択されると、上記の数1で、
a11=a12=a13=Cα/(255×3)
a21=a22=a23=Mα/(255×3)
a31=a32=a33=Yα/(255×3)
ka=0
I=0
にそれぞれ設定される。
【0039】
この設定値に基づいて数1で示した行列式を展開すると、Cを例に取れば、C’=Cα×{CMYの最大濃度の和(255×3)に対する注目画素のCMYの各濃度の和の比率}になる。言い換えると、
C’=Cα×注目画素の黒部分を含むCMY濃度の強さ(最大1)
M’=Mα×注目画素の黒部分を含むCMY濃度の強さ(最大1)
Y’=Yα×注目画素の黒部分を含むCMY濃度の強さ(最大1)
ただし、K’=0×Kであるため、印刷時には黒トナーは使用されない。
【0040】
ここで、注目画素の黒を含むCMY濃度の強さは注目画素ごとに変動し、Cα、Mα、Yαはその画像データの全ての注目画素に対しては固定値になる。すなわち、変換後の注目画素のC’、M’、Y’の濃度の比率は、Cα、Mα、Yαの比率と同じである。このことは、C’、M’、Y’各濃度による混合の色相は、Cα、Mα、Yα各濃度を混合した場合の色相とほぼ同じであると言える。更に、注目画素ごとのCMY濃度の強さがCα、Mα、Yα各濃度の混合に乗じられるため、変換後の画素は、Cα、Mα、Yα各濃度の混合と同じ色相で、注目画素のCMY濃度の強さに応じて彩度と明度が異なるものになる。そして、変換後、黒トナーを使用することなくCMYの各トナーで印刷が行われる。すなわち、元画像データで最も頻繁に使用された色を抽出して変換後の画素に反映させ、CMYトナーで印刷することになる。
【0041】
「黒+モノカラーモード」が選択されると、上記の数1で、
a11=a12=a13=Cα/(255×3)
a21=a22=a23=Mα/(255×3)
a31=a32=a33=Yα/(255×3)
ka=1
I=0〜1の調整係数(本実施形態はI=1の例)
にそれぞれ設定される。
【0042】
この設定値に基づいて数1で示した行列式を展開すると、Cを例に取れば、C’=Cα×{CMYの最大濃度の和(255×3)に対する注目画素の黒部分を除くCMYの各濃度の和の比率}になる。言い換えると、
C’=Cα×注目画素の黒部分を除くCMY濃度の強さ(最大1)
M’=Mα×注目画素の黒部分を除くCMY濃度の強さ(最大1)
Y’=Yα×注目画素の黒部分を除くCMY濃度の強さ(最大1)
K’=K
【0043】
ここで、注目画素のKを除くCMY濃度の強さは注目画素ごとに変動し、Cα、Mα、Yαはその画像データの全ての注目画素に対しては固定値になる。すなわち、変換後の画素のK’を除くC’、M’、Y’の濃度の比率は、Cα、Mα、Yαの比率と同じである。このことは、K’を除くC’、M’、Y’各濃度による混合の色相は、Cα、Mα、Yα各濃度を混合した場合の色相とほぼ同じであると言える。更に、注目画素ごとのKを除くCMY濃度の強さがCα、Mα、Yα各濃度の混合に乗じられ、注目画素のKがK’に移行するため、変換後の画素は、Cα、Mα、Yα各濃度の混合と同じ色合いで、注目画素のKを除くCMY濃度の強さに応じて彩度と明度が異なり、CMYの各トナーで印刷が行われると同時に、注目画素でKの部分は、そのまま変換後のK’となって、黒トナーで印刷が行われる。すなわち、元画像データで最も頻繁に使用された色を抽出して変換後の画素に反映させ、CMYトナーで印刷するとともに、元画像データの各画素の黒部分は変換後もそのまま黒部分としてKトナーで印刷することになる。そのため、「モノカラーモード」と同じような色合いで印刷がなされるのみならず、より明度と彩度がシャープに表現された印刷が行われる。また、画像データの黒部分は3色を重ね合わせることなく黒トナー1色で印刷されるため、輪郭に滲みのないシャープを印刷を行うことができる。
【0044】
以上説明した「白黒モード」、「モノカラーモード」、「黒+モノカラーモード」とも上記の数1で示した行列式に基づいて変換可能である。この変換は、ソフトウェア又は集積回路によるハードウェア、或いはそれらの組み合わせで構成される図2の画像変換手段37によって行われる。
【0045】
なお、これまでの説明で、CMYKの濃度を0〜255としたが、この例は濃度を8ビットでデジタル処理をした例であり、本発明はこれらの数値に限定されないことは言うまでもない。
【0046】
また、本発明はトナーを利用する電子写真方式の画像形成装置を例に挙げて説明したが、CMYで画素が表現され、CMYKのトナーで印刷が行われるカラー画像形成方式であれば、電子写真方式に限定されないことは言うまでもない。例えば、カラーインクジェット方式、カラー熱転写方式、カラー昇華型などの画像形成装置に対しても実施が可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、たとえカラー原稿であっても、それに含まれるカラー情報が所定の量よりも少ない場合は、白黒印刷されるため、カラートナーに係わるコストの低減が図れるとともに、課金料金体系のもとでは、1色による印刷として扱われるのでコストの低減が可能になる。
【0048】
また、無視できない量のカラー情報を含むカラー原稿であっても、そのカラー原稿で最も頻繁に使用された1色を抽出して、変換後の画素に反映させることになる。そのため、CMYの各トナーのいずれか1色による印刷よりも、原稿のカラー部分に近似する色にすることができると同時に、課金料金体系においては、1色による印刷と扱われるので料金の低減を図ることが可能になる。
【0049】
さらに、無視できない量のカラー情報を含むカラー原稿であっても、黒+モノカラーモードでは、カラー原稿で最も頻繁に使用された黒部分を除く1色を抽出して、変換後の画素に反映させることになる。黒部分は別に抽出して変換後の画素に反映させるため、CMYの各トナーのいずれか1色による印刷より、或いは本発明の「モノカラーモード」による印刷よりも、原稿の黒部分がよりシャープに印刷され、更に原稿に近似する色にすることができると同時に、課金料金体系においては、2色による印刷として扱われるのでフルカラーによる印刷よりもコストの低減を図ることが可能になる。
【0050】
さらに、本発明による「エコモード」の、「白黒モード」、「モノカラーモード」、「黒+モノカラーモード」とも1つのソフトウェア又はハードウェア、或いはそれらの組み合わせで変換を行うことが可能になるので、画像変換手段を構成する回路やソフトウェアを簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るカラー画像形成装置の概略を示す正面模式図である。
【図2】本発明に係わる画像形成装置1の主要部を示すブロック図である。
【図3】印刷設定時に表示されるエコモード選択画面であり、(a)はエコモード有り・無しの選択を行う画面で、(b)は白黒モード印刷の通知と確認を行う画面で、(c)はカラーのモードを選択する画面である。
【図4】画像データの1つの注目画素(処理対象の画素)を構成するCMYの各成分の濃度を棒グラフにして表した図である。
【図5】ヒストグラムを示し、(a)はS[α]の例で、(b)はC[α][c]の例で、(c)はM[α][m]の例で、(d)はY[α][y]の例である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 スキャナ部
3Y、3M、3C、3K 画像形成部
4Y、4M、4C、4K トナーホッパー
5 給紙部
6 給紙ガイド
7 給紙タイミングローラ
7a 給紙タイミングモータ
8 搬送ベルト
10 印刷部
11 搬送ベルトローラ
11a 搬送ベルトモータ
12 転写ローラ
13 定着部
14 排紙ローラ
18 排出ローラ
19 排出部
20 制御部
22 現像器
23 感光体
23a 感光体モータ
24 帯電器
25 露光装置
26 クリーニング部
27 操作部
30 光学部
32 アナログ信号処理部
33 A/D変換部
34 画像処理部
35 画像メモリ
36 プリンタコントローラ
37 画像変換手段
P 用紙
Claims (4)
- 画素をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)の濃度で表してなる画像データに基づき、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)、K(クロ)の各トナーで画像を形成して印刷するカラー画像形成装置において、
印刷色数低減の指示を受けて、前記画素のCMY各濃度の共通濃度部分をK(クロ)濃度とし、CMY各濃度のいずれかの最大濃度とK濃度との差(カラー成分濃度)が所定のしきい値より大きい画素をカラー画素とみなし、
前記画像データに含まれる全ての前記カラー画素中、最も出現頻度が高い前記カラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より小さい場合、前記画像データをKトナーで印刷し、前記画像データに含まれる全てのカラー画素中、最も出現頻度が高い前記カラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きい場合、前記全カラー画素で最も出現頻度の高いCとMとYのそれぞれの濃度に比例した色になるようにCMY3色のトナーで前記画像データを印刷するか、或いは、前記全カラー画素で最も出現頻度の高いCとMとYのそれぞれの濃度に比例した色になるようにCMY3色のトナーで前記画像データを印刷するとともに、各画素のK濃度をKトナーで印刷することを特徴とするカラー画像形成装置。 - 画素をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)の濃度で表してなる画像データに基づき、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イェロ)、K(クロ)の各トナーで画像を形成して印刷するカラー画像形成装置において、
印刷色数低減の指示を受けて、前記画素のCMY各濃度の共通濃度部分をK(クロ)濃度とし、CMY各濃度のいずれかの最大濃度とK濃度との差(カラー成分濃度)が所定のしきい値より大きい画素をカラー画素と判定し、前記画像データに含まれる全ての前記カラー画素中最も出現頻度が高い前記カラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より小さい場合、前記画像データの各画素のCMY各濃度を、その画素が有するK濃度のみになるように変換する画像変換手段と、変換された各画素をKトナーで印刷する印刷手段とを有することを特徴とするカラー画像形成装置。 - 前記画像データに含まれる全てのカラー画素中最も出現頻度が高い前記カラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きく、且つモノカラーモードが選択された場合、
前記画像変換手段は、前記画素のCの濃度を、前記全カラー画素で最も出現頻度が高いCの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、前記画素のMの濃度を、前記全カラー画素で最も出現頻度が高いMの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、さらに前記画素のYの濃度を、前記全カラー画素で最も出現頻度が高いYの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、前記印刷手段は、変換された画素からなる画像データをCMYの各トナーで印刷することを特徴とする請求項2に記載のカラー画像形成装置。 - 前記画像データに含まれる全てのカラー画素中最も出現頻度が高い前記カラー成分濃度の出現頻度が所定の頻度より大きく、且つ黒+モノカラーモードが選択された場合、
前記画像変換手段は、前記画素のK濃度を除くCの濃度を、前記全カラー画素で最も出現頻度が高いCの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、前記画素のK濃度を除くMの濃度を、前記全カラー画素で最も出現頻度が高いMの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換し、前記画素のK濃度を除くYの濃度を、前記全カラー画素で最も出現頻度が高いYの濃度値が画素のCMY各濃度値の和に比例するように変換するとともに、前記画素のK濃度が変換後の画素の前記画素のK濃度になるように変換し、前記印刷手段は、変換された画素からなる画像データをCMYKの各トナーで印刷することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のカラー画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2003187373A JP2005026788A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | カラー画像形成装置 |
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ID=34186251
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005026788A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011097477A (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-12 | Sharp Corp | 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体 |
JP2013202927A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Oki Data Corp | 画像形成方法及び画像形成装置 |
JP2014031866A (ja) * | 2012-08-06 | 2014-02-20 | Disco Abrasive Syst Ltd | チューブ |
JP2014146909A (ja) * | 2013-01-28 | 2014-08-14 | Ricoh Co Ltd | 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003187373A patent/JP2005026788A/ja active Pending
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