JP2005025451A - 設備管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体装置の製造工程に関して製造装置の異常及び処置のデータを保管する設備管理データベースと、装置修理若しくは保全に使用するパーツのパーツデータを格納するパーツ管理データベースと、装置異常発生時の異常現象及び発生部位を、装置毎に予め格納した異常発生部位データベースとを利用する、設備情報管理システムを構築する、その設備管理システムにおいて、設備管理データベースは、設備情報部と、故障情報部とを備え、更に、設備管理データベースは文書データベースで構築され、異常発生部位データベースはリレーショナル・データベースで構築されていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造工程での設備管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造工程での装置の故障発生時、例えば、紙ベースの報告書に故障状況及び修理内容を記入し、予め決められた関連部門での検印の終了後、データ分析用に電子情報として設備情報データベースに登録していた。従って、多くの工数がそこに費やされていたのは明白である。
【0003】
また、紙ベースの報告書にフリーハンドにより記載するため、装置名称や故障発生状況や修理内容について、統一性の無い記入がなされることが多い。よって、それら記載内容を電子化したとしても分析することには不向きである。結局、トラブルシューティングのために過去のトラブル事例を調査する場合、紙としてファイルされている報告書を手作業で検索するしかない。
【0004】
半導体製造工程での設備保全管理システムにおいて、故障状況、生産状況、稼動実績、及び保全部品に係るデータベースを有し、過去の故障状況及び生産実績に基づいて保全時期を特定し、保全時期の近い設備について通知し、不足している保全部品を報知するシステムは、引用文献1において公知である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−52920公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体製造工程における設備の故障関連情報を適切に電子化し、入力作業が容易にできること、及び過去のトラブル検索が容易にできることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するためになされたものである。本発明に係る請求項1に記載の設備管理システムは、
半導体装置の製造工程に関して、製造装置に係るデータ、製造装置の異常及び処置のデータを記録する設備管理データベースと、
装置修理若しくは保全に使用するパーツのパーツデータを記録するパーツ管理データベースと、
装置異常発生時の異常現象及び異常部位を、装置毎に予め記録する異常発生部位データベースとを利用する、設備管理システムである。その設備管理システムにおいて、
設備管理データベースは、設備情報部と、故障情報部とを備え、
更に、設備管理データベースは文書データベースで構築され、異常発生部位データベースはリレーショナル・データベースで構築されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る請求項2に記載の設備管理システムは、
装置異常発生時の異常状況を記載する異常状況入力書データと、
その異常に対する調査内容若しくは処置内容を記載する調査書データとが入力され、
異常状況入力書データは、1回の異常に対し1件入力されるが、その異常に対する調査書データは、1件若しくは複数件入力され、
異常状況入力書データ及び調査書データは、設備管理データベースの故障情報部に格納されることを特徴とする、請求項1に記載の設備管理システムである。
【0009】
本発明に係る請求項3に記載の設備管理システムは、
異常発生部位データベースにて、
異常現象データと異常部位データとが、予め装置毎に用意されており、
1件の異常現象データは、複数の異常現象分類データにより構成され、
1件の異常部位データは、複数の異常部位キーワード分類データにより構成されることを特徴とする、請求項2に記載の設備管理システムである。
【0010】
本発明に係る請求項4に記載の設備管理システムは、
異常状況入力書データに異常現象に係るデータが格納される際に、異常発生部位データベースに予め用意される異常現象データが利用され、
調査書データに異常部位に係るデータが格納される際に、異常発生部位データベースに予め用意される異常部位データが利用されことを特徴とする、請求項3に記載の設備管理システムである。
【0011】
本発明に係る請求項5に記載の設備管理システムは、
異常発生部位データベースの個々の異常現象データには設備の識別子が備わり、よって入力対象の装置が決定されており、
異常状況入力書データに異常現象に係るデータが格納される際には、入力対象の装置が決定されていることと、異常現象データには複数の異常現象分類データが備わることとから、1つの装置に付き異常現象データのツリー構造が形成されそのツリー構造が更に視覚され得るようにウインドウ表示され、異常状況入力書データへの異常現象に係るデータの入力を補助し、
更に、
異常発生部位データベースの個々の異常部位データには設備の識別子が備わり、よって入力対象の装置が決定されており、
調査書データに異常部位に係るデータが格納される際には、入力対象の装置が決定されていることと、異常部位データには複数の異常部位キーワード分類データが備わることとから、1つの装置に付き異常部位データのツリー構造が形成されそのツリー構造が更に視覚され得るようにウインドウ表示され、調査書データへの異常部位に係るデータの入力を補助することを特徴とする、請求項4に記載の設備管理システムである。
【0012】
本発明に係る請求項6に記載の設備管理システムは、
文書データベースである設備管理データベースとリレーショナルデータベースである異常発生部位データベースとの間の通信プログラムが、クライアント端末に設置され、外部プログラムより制御可能であり、
上記の通信プログラムは、異常状況入力書データの入力に係るプログラム又は調査書データの入力に係るプログラムで起動され、装置の識別子を取得しその装置に係る異常現象データ若しくは異常部位データを異常発生部位データベースより検索し抽出して異常現象分類データ若しくは異常部位キーワード分類データによってツリー構造にてウインドウ表示し、
更に、ツリーの一つの項目が選択されると、上記の通信プログラムは、該ツリーのその項目に付属する異常現象分類データ若しくは異常部位キーワード分類データを、異常状況入力書データの入力に係るプログラム又は調査書データの入力に係るプログラムに返すことを特徴とする、請求項5に記載の設備管理システムである。
【0013】
本発明に係る請求項7に記載の設備管理システムは、
装置の識別子と、装置メンテナンス主担当者に係るデータ及び副担当者に係るデータとが括られたデータテーブルが、設備管理データベースの設備情報部にて予め用意され、
異常状況入力書データが入力されると、上記データテーブルに格納される該異常状況入力書の装置の装置メンテナンス主担当者及び副担当者に対して、電子メールにて通知されることを特徴とする、請求項6に記載の設備管理システムである。
【0014】
本発明に係る請求項8に記載の設備管理システムは、
装置の識別子と、装置に係る調査書の審査者及び承認者とが括られたデータテーブルが、設備管理データベースの設備情報部にて予め用意され、
調査書データについて所定のデータが入力されると、上記データテーブルに格納される該装置に係る調査書の審査者及び承認者に対して、電子メールにて通知されることを特徴とする、請求項7に記載の設備管理システムである。
【0015】
本発明に係る請求項9に記載の設備管理システムは、
パーツ管理データベースにおいて、
調査書データの入力に係るプログラムから、使用の事実を示すデータを受け取りそれに基づき在庫個数の数が減じられる、部品に係るデータと、
調査書データの入力に係るプログラムから、使用状態の変更の事実を示すデータを受け取りそれに基づき部品の使用状態のデータが変じられる、部品に係るデータとが記録されることを特徴とする、請求項8に記載の設備管理システムである。
【0016】
本発明に係る請求項10に記載の設備管理システムは、
異常状況入力書に入力され蓄積される異常現象分類データ、若しくは調査書に入力され蓄積される異常部位キーワード分類データに基づいて、異常状況入力書、若しくは調査書に関する階層化されたリストが形成されてウインドウ表示されることを特徴とする、請求項9に記載の設備管理システムである。
【0017】
本発明に係る請求項11に記載の設備管理システムは、
調査書の入力が完了しない状態で第1の所定の期間が経過すれば、調査書作成者に対し入力を催促する内容の電子メールが自動的に送信され、
同様に、審査・承認に係るデータの入力が為されないまま放置されている場合、その放置の期間が第2の所定の期間に達すれば、審査者及び審査承認者に対し自動的に入力を促進する電子メールが自動的に送信され、
上記の第1の所定の期間と第2の所定の期間とが、夫々入力手段を介して設定されることを特徴とする、請求項10に記載の設備管理システムである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下において、図面を参照しつつ本発明に係る好適な実施の形態を説明する。
【0019】
図1は、本発明の好適な実施の形態に係る設備管理システムの稼動するネットワークシステム100の例の−概略図を示す。該ネットワークシステム100は、ネットワーク102、クライアント機104、文書データベースサーバ機106、及びリレーショナルデータベースサーバ機108を含む。クライアント機104は、例えばパーソナルコンピュータなどの計算機である。文書データベースサーバ機106は、設備管理システムで利用する文書データベースのサーバ機である。ここで、文書データベースは、例えば、文書データ管理に優れる「Lotus Notes(日本IBM社)」により構築される。リレーショナルデータベースサーバ機108は、設備管理システムで利用するリレーショナルデータベースのサーバ機である。
【0020】
図2は、設備管理システムで利用する設備管理データベース6、パーツ管理データベース8、及び異常発生部位データベース16の概略模式図を示す。設備管理データベース6及びパーツ管理データベース8は、文書データベース2により構築される。異常発生部位データベース16は、リレーショナルデータベース4により構築される。
【0021】
クライアント機104で稼動する外部プログラムからは、設備管理データベースの項目を利用して異常発生部位データベースを参照する、という通信が行われる。この通信は、文書データベース・リレーショナルデータベース間通信プログラム(以下、「通信プログラム」と言う)20に拠って為される。この通信プログラム20は、個別のクライアント機104からの具体的な要求に従って動作するものであり、個々のクライアント機104に設定される。
【0022】
文書データベース2の設備管理データベース6には、設備情報部10と故障情報部12とが備わる。設備情報部10には、設備毎の属性情報が格納される。故障情報部12には、個別の故障に係る情報が格納される。後で説明する「異常状況入力書」に係るデータや「調査書」に係るデータは、概ね故障情報部12に格納される。
【0023】
リレーショナルデータベース4の異常発生部位データベース16には、異常現象データと異常部位データとが、予め装置毎に用意されている。図3は、異常発生部位データベース16の具体的なデータ内容の一部を示す。図3において、「異常コード」が個別レコードの識別子である(即ち、1列に識別子:異常コードを備える個別レコードが格納される)。「装置ID」は、装置の識別子である。図3のデータベースでは、分類1において、「異常現象」と「異常部位」の区別が設定されている。ここで、「異常現象」が付されるデータは、後で説明する「異常状況入力書」の項目「異常現象」を入力する際に、入力のガイドを行うためのデータである。また、「異常部位」が付されるデータは、後で説明する「調査書」の項目「異常部位」を入力する際に、入力のガイドを行うためのデータである。更に、図3から明らかなように、1件の異常現象データは、複数の異常現象分類データにより構成され、1件の異常部位データは、複数の異常部位キーワード分類データにより構成される。このことにより、後で説明する(図5に示す)ツリー構造(ウインドウ)が形成される。
【0024】
図4は、クライアント機104における異常状況入力書の入力画面である。異常状況入力書の入力手順の概略を以下に示す。
【0025】
先ず「発生日時」30として、故障発生時点の日時が入力される。ボタン32が押下されると現在時刻に自動設定される。「報告書ID」34として通し番号が採用されているが、登録時点で自動採番される。「作成者」36には、異常状況入力書を作成する担当者の名前・識別番号が入力されるが、設備管理システムにログインした者の識別子から自動入力される。
【0026】
「FAB」38には工場名が、「ウエハサイズ」40にはウエハサイズが、「工程」42には装置の設置される工程が、夫々入力される。ここで、「FAB」38には工場名がプルダウンリストで提示される。「ウエハサイズ」40には、工場毎に絞りを掛けられたウエハサイズがプルダウンリストで提示される。「工程」42には工程(名)がプルダウンリストで提示される。続いて、「装置名称」44が入力されるが、ここでは、上記FAB、ウエハサイズ、工程により絞り込まれた装置名称の一覧がプルダウンリストで提示される。FAB、ウエハサイズ、工程、及び装置のデータは、設備管理データベース6の設備情報部10にて、関連付けて格納されているため、上記のような絞り込みが可能となる。
【0027】
「異常現象」46には、複数の異常現象分類コードと共に「異常現象」が入力される。これらの入力においては、異常現象コードが直接入力されるのではない。選択ボタン48の押下により図5に示されるような、異常現象選択のためのツリー構造表示ウインドウ50が示されそこからクリック操作により適切な「異常現象」が選択・入力される。そもそも1件の異常現象データは複数の異常現象分類データにより構成されている。従って、異常現象選択のためのツリー構造表示ウインドウ50は、複数の異常現象分類コードにより階層化されよってツリー構造が形成されている。更に付言すると、複数種類の異常現象分類と実際に入力されている異常現象分類コードは、階層化・ツリー構造化に適合するように設定されている。
【0028】
上記の異常現象選択のためのツリー構造表示ウインドウ50は、リレーショナルデータベース4における異常発生部位データベース16から形成される。図3に示すように、異常発生部位データベース16では、1件の「異常現象」データ(キー;異常コード)に必ず装置IDが含まれている。装置IDは、上記の「装置名称」に対応するコード(装置ID)により選択させるための項目である。通常、全ての「異常現象」データは数10万件にのぼることが想定されるが、この装置IDコードによる絞込みにより対象を数千件とすることができる。更に、1件の「異常現象」データは、複数の異常現象分類コードにより構成される。この複数の分類コードにより、上記の(そして図5における)階層化・ツリー構造形成が可能となる。「異常現象」データの入力者は、図5のツリー構造において自らの入力に必要なツリー展開を為すことにより、入力を簡易に且つ迅速に行うことができる。
【0029】
上記の異常現象選択のためのツリー構造表示ウインドウ50の形成、及びツリー構造から選択された異常現象コードのデータの確定は、クライアント機104に設定される通信プログラム20に拠って為される。従って、異常状況入力書データの入力に係るプログラムは、通信プログラム20を起動して、「装置ID」コードを引き渡しその装置に係る異常現象データを異常発生部位データベース16より検索させ抽出させて異常現象分類データによってツリー構造にて表示させる。更に上記ツリーの一項目が選択されると、通信プログラム20に該ツリーのその項目に付属するデータを、異常状況入力書データの入力に係るプログラムに返させる。よって、「異常現象」46には、複数の異常現象分類コードと共に「異常現象」が入力される。なお、図4の異常状況入力書には、「異常現象1」「異常現象2」「異常現象3」と3つの入力部が備わるが、これは複数の異常発生に備えるためのものである。
【0030】
「状況」52には、故障(異常)状況の詳細がテキストにより入力される。「調査書発行件数」54には、当該異常状況入力書に対して発行された調査書の(結果としての)件数が表示される。
【0031】
以上の異常状況入力書データの入力が完了すると、登録ボタン56が押下されることにより、設備管理データベース6の故障情報部12へのデータの格納が為される。また、記入途中で一時的に入力内容を格納する場合は、仮登録ボタン58が押下されればよい。このときデータは仮登録され、後にデータの追加・削除・変更が可能となる。
【0032】
登録が完了すると、予め設備管理データベース6の設備情報部10に用意された装置と装置メンテナンス主担当者及び副担当者とを関係付けるデータテーブルを用いて、文書データベースサーバ機106から自動的に主担当者及び副担当者に電子メールにて通知される。
【0033】
上記の電子メール等により通知を受けた(主・副)担当者は、故障内容の調査、修理、対策を行う。この内容が調査書として発行される。調査書は、対象の装置の故障が完全に復旧し、正常状態になるまで、調査、対策が為される毎に発行される。
【0034】
図6は、クライアント機104における調査書の入力画面である。調査書の入力手順の概略を以下に示す。
【0035】
先ず「調査開始日時」60として、故障に対して調査を開始した時点の日時が入力される。ボタン62が押下されると現在時刻に自動設定される。「調査書ID」64として、調査書データ独自のID(通し番号)が採用されるが、登録時点で自動採番される。「報告書ID」66には、対応する異常状況入力書のIDが取得される。このことにより、異常状況入力書と調査書と間の関連付け(リンク)が形成される。「調査者」68には、調査を実施し調査書を作成する担当者の名前・識別番号が入力されるが、設備管理システムにログインした者の識別子から自動入力される。
【0036】
「調査内容」70には、調査した内容の詳細がテキストにて入力される。その際に、過去の故障の処置内容を検索することができる。即ち、後述するように、調査書には「異常部位」72のデータが入力されるが、その入力と同時に異常部位キーワード分類データも設備管理データベース6に入力される。この過去に入力された異常部位キーワード分類に基づいて、階層化されたリストが形成されて、過去の類似の「処置内容」の検索が容易になる。複数種類の異常部位キーワード分類と実際に入力されている異常部位キーワード分類コードは、階層化・ツリー構造化に適合的なように設定されている。ところで、「過去の事例を参考に処置」の直前のチェックボックス74には、上記の過去の故障の処置内容の検索を行った場合に、チェックが手入力によりなされる。このことは、上記の検索機能の活用状況の把握に繋がる。
【0037】
ところで、異常状況入力書に対し過去に入力された異常現象分類に基づいても、階層化されたリストが形成されて、過去の類似の「故障状況」の検索が容易になる。つまり、複数種類の異常現象分類と実際に入力されている異常現象分類コードは、階層化・ツリー構造化に適合的なように設定されている。
【0038】
再び、調査書の入力手順の説明に戻る。「異常部位」72には、複数の異常部位キーワード分類コードと共に「異常部位」が入力される。これらの入力においては、異常部位コードが直接入力されるのではない。選択ボタン76の押下によりやはり図5に示されるような、異常部位選択のためのツリー構造表示ウインドウ50が示されそこからクリック操作により適切な「異常部位」が選択・入力される。そもそも1件の異常部位データは複数の異常部位キーワード分類データにより構成されている。従って、異常部位選択のためのツリー構造表示ウインドウ50は、複数の異常部位キーワード分類コードにより階層化されよってツリー構造が形成されている。更に付言すると、複数種類の異常部位キーワード分類と実際に入力されている異常部位キーワード分類コードは、階層化・ツリー構造化に適合するように設定されている。
【0039】
上記の異常部位選択のためのツリー構造表示ウインドウ50は、リレーショナルデータベース4における異常発生部位データベース16から形成される。図3に示すように、異常発生部位データベース16では、1件の「異常部位」データ(キー;異常コード)に必ず装置IDが含まれている。この装置IDは、「装置名称」に対応するコード(装置ID)により選択させるための項目である。通常、全ての「異常部位」データは数10万件にのぼることが想定されるが、この装置IDコードによる絞込みにより対象を数千件とすることができる。更に、1件の「異常部位」データは、複数の異常部位キーワード分類コードにより構成される。この複数の分類コードにより、上記の(そして図3における)階層化・ツリー構造形成が可能となる。「異常部位」データの入力者は、図3のツリー構造において自らの入力に必要なツリー展開を為すことにより、入力を簡易に且つ迅速に行うことができる。
【0040】
上記の異常部位選択のためのツリー構造表示ウインドウ50の形成、及びツリー構造から選択された異常部位コードのデータの確定は、クライアント機104に設定される通信プログラム20に拠って為される。従って、調査書データの入力に係るプログラムは、通信プログラム20を起動して、「装置ID」コードを引き渡しその装置に係る異常部位データを異常発生部位データベース16より検索させ抽出させて異常部位キーワード分類データによってツリー構造にて表示させる。更に上記ツリーの一項目が選択されると、通信プログラム20に該ツリーのその項目に付属するデータを、調査書データの入力に係るプログラムに返させる。よって、「異常部位」72には、複数の異常部位キーワード分類コードと共に「異常部位」が入力される。
【0041】
「処置内容」78には、個別的な処置の内容の詳細がテキストにて入力される。「実績工数」80には、実際に調査、処置に要した工数が入力される。「調査終了日時」82には、当該調査が最終的に終了した日時が入力される。
【0042】
「稼動状況」84には、調査若しくは処置終了時点での対象装置の稼動状況が入力される。この「稼動状況」84では、以下のようなプルダウンリストが表示され、そこから適切なものが選択される。
1.停止:調査、処置を実施したが対象装置が停止した状態のままの場合。
2.稼動中:故障は発生しているが、稼動には影響無く使用可能な場合。
3.ライン処置正常:オペレータで処置が完結した場合。
4.正常:処置が完結し、対象装置が正常に復帰した場合。
【0043】
修理パーツを使用した場合には、「部品選択」ボタン86が押下され選択される。使用パーツのプルダウンリストは「部品入力欄」88に表示される。その場合選択されたパーツに関しては、パーツ管理データベース8のパーツの在庫個数データが減じられることができる。ここで、修理して再使用可能な部品(ポンプ・電源ユニット等)が使用されることがある。その再使用可能な部品について、パーツ管理データベース8内で状態データのステータスを「故障中」に変更する場合には、入力者は「故障中に変更を選択」ボタン90を押下することになる。同様に、その再使用可能な部品について、パーツ管理データベース8内で状態データのステータスを「使用中」に変更する場合には、入力者は「使用中に変更を選択」ボタン92を押下することになる。
【0044】
「発生状況情報」94は、異常状況入力書(ウインドウ)を参照するためのリンクである。
【0045】
以上の調査書の内容の入力が完了すると、登録ボタン96が押下されることにより、設備管理データベース6の故障情報部12へのデータの格納が為される。また、記入途中で一時的に入力内容を格納する場合は、仮登録ボタン98が押下されればよい。このときデータは仮登録され、後にデータの追加・削除・変更が可能となる。例えば、引継等が発生する場合に使用され得る。
【0046】
「稼動状況」84が「1.停止」若しくは「2.稼動中」であるならば、更なる調査書が入力されることを待つ状態となる。「3.ライン処置正常」であるならば、予め設備管理データベース6の設備情報部10に用意された装置と装置メンテナンス主担当者及び副担当者とを関係付けるデータテーブルを用いて、文書データベースサーバ機106から自動的に主担当者及び副担当者に電子メールにて通知される。オペレータの処置内容を確認せしめるためである。
【0047】
「4.正常」であるならば、予め設備管理データベース6の設備情報部10に用意された装置と審査者及び審査承認者とを関係付けるデータテーブルを用いて、文書データベースサーバ機106から自動的に審査者及び審査承認者に電子メールにて通知される。
【0048】
調査書の入力が作成途中の状態まま放置されている場合、その放置の期間が所定の日数に達すれば、調査書作成者に対し自動的に電子メールにて処理催促が為される。同様に、「稼動状況」84に「4.正常」が入力されたにも拘らず、審査・承認が為されないまま放置されている場合、その放置の期間が所定の日数に達すれば、やはり審査者及び審査承認者に対し自動的に電子メールにて審査・承認の催促が為される。これらの電子メール発信に到るまでの所定の日数は、例えば所定の担当者により、適切なコンピュータに係る入力手段により夫々設定され得ることを特徴とする。
【0049】
以上において、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明は様々な用途に利用できる。半導体のみならず、例えば、家電製品の製造工程に対しても利用できる。
【0050】
【発明の効果】
本発明を利用することにより、以下のような効果を得ることができる。
【0051】
装置の異常情報を保管する設備管理データベースを文書データベースで作成し、故障時・修理時の状況を詳細に記録することにより、それをトラブルシューティングマニュアルとしてそのまま使用できる程度に内容を充実させ得る。同様に、パーツ情報を記録するパーツ管理データベースを文書データベースで作成することにより、充実したパーツ情報を管理できる。
【0052】
異常現象や異常部位に特化して設定される異常発生部位データが、リレーショナル・データベースで構築されることにより、数10万件にも及ぶ情報の中から必要な情報を迅速且つ簡易に取り出す仕組みの構築が可能となる。
【0053】
装置故障発生時、異常状況入力書が発行されるが、異常状況入力書に対する調査書は調査の都度発行され、よって複数発行され得る。このことにより1回の修理では完全に復旧しない場合、又は、調査・修理実施者が複数人に渡る場合、それらの履歴が記録され得、調査履歴・工数・装置停止時間などが明確にされ得る。また、修理を受け持った技術者の装置修理に関するスキル把握もできるようになる。
【0054】
管理対象装置は、例えば数百台あるとしても、絞込み機能を利用して選択候補装置を数台乃至数十台まで絞り込んで表示した上で、装置名が入力される。よって(対象)装置(名)の選択の簡易化及び迅速化が図れる。
【0055】
文書データベース・リレーショナルデータベース間通信プログラムは、外部プログラムより制御できる構造としてクライアント端末に設置される。更に、該通信プログラムは、異常状況入力書データの入力に係るプログラムや調査書データの入力に係るプログラムから呼び出され、装置名(装置ID)をキーとして異常発生部位データベースより必要情報を取得し、ツリー構造で表示する。更に該通信プログラムは、そのツリーの終端項目が選択されると、選択された終端項目に付随している各分類項目をデータ入力に係るプログラムに返す。これらのことにより、異常発生部位データのデータ件数にかかわらず、異常現象データや異常部位データの取得が容易となる。
【0056】
予め用意された装置と装置メンテナンス担当者とを関係付けるデータテーブルを用いて、電子メール配信する機能を付加することにより、メンテナンス担当者に連絡が洩れなくできる。
【0057】
予め用意された装置と審査者及び審査承認者とを関係付けるデータテーブルを用いて、電子メールを配信する機能を付加することにより、装置故障時の調査・処置内容の確認(審査及び審査承認)を所与のルートで確実に洩れなく実施できる。
【0058】
再使用可能部品においては、使用中の部品が故障し交換修理した場合、パーツ管理データベースの在庫数を変動するのではなく部品の使用状態を変更することができることにより、一般部品と同等に管理できるようになり、再使用可能な部品の管理が一般部品と同等にパーツ管理データベースにおいてできる。
【0059】
設備管理データベースに対して既入力の異常現象データ及び異常部位データが、階層構造化されよって容易な検索が為され得るため、過去の装置故障データをトラブルシューティングにて迅速に活用できる。
【0060】
異常状況入力書、及び調査書は、記入途中でも一時保存できる。この一時保存により所定の時間を過ぎても所定の処理がなされない場合、処理の催促を促す電子メールが自動発信されるため、処理忘れを無くすことができる。同様に、審査や承認が実施されない場合の審査・承認洩れを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係る設備管理システムの稼動するネットワークシステムの例の概略図である。
【図2】本発明の好適な実施の形態に係る設備管理システムで利用する設備管理データベース、パーツ管理データベース、及び異常発生部位データベースの概略模式図である。
【図3】異常発生部位データベースの具体的なデータ内容例の一部を示す。
【図4】クライアント機における異常状況入力書の入力画面である。
【図5】異常現象や異常部位の選択のためのツリー構造表示ウインドウである。
【図6】クライアント機における調査書の入力画面である。
【符号の説明】
6・・・設備管理データベース、8・・・パーツ管理データベース、16・・・異常発生部位データベース、20・・・文書データベース・リレーショナルデータベース間通信プログラム、104・・・クライアント機、106・・・文書データベースサーバ機、108・・・リレーショナルデータベースサーバ機。
Claims (11)
- 半導体装置の製造工程に関して、製造装置に係るデータ、製造装置の異常及び処置のデータを記録する設備管理データベースと、
装置修理若しくは保全に使用するパーツのパーツデータを記録するパーツ管理データベースと、
装置異常発生時の異常現象及び異常部位を、装置毎に予め記録する異常発生部位データベースとを利用する、設備管理システムにおいて、
設備管理データベースは、設備情報部と、故障情報部とを備え、
更に、設備管理データベースは文書データベースで構築され、異常発生部位データベースはリレーショナル・データベースで構築されていることを特徴とする設備管理システム。 - 装置異常発生時の異常状況を記載する異常状況入力書データと、
その異常に対する調査内容若しくは処置内容を記載する調査書データとが入力され、
異常状況入力書データは、1回の異常に対し1件入力されるが、その異常に対する調査書データは、1件若しくは複数件入力され、
異常状況入力書データ及び調査書データは、設備管理データベースの故障情報部に格納されることを特徴とする、請求項1に記載の設備管理システム。 - 異常発生部位データベースにて、
異常現象データと異常部位データとが、予め装置毎に用意されており、
1件の異常現象データは、複数の異常現象分類データにより構成され、
1件の異常部位データは、複数の異常部位キーワード分類データにより構成されることを特徴とする、請求項2に記載の設備管理システム。 - 異常状況入力書データに異常現象に係るデータが格納される際に、異常発生部位データベースに予め用意される異常現象データが利用され、
調査書データに異常部位に係るデータが格納される際に、異常発生部位データベースに予め用意される異常部位データが利用されことを特徴とする、請求項3に記載の設備管理システム。 - 異常発生部位データベースの個々の異常現象データには設備の識別子が備わり、よって入力対象の装置が決定されており、
異常状況入力書データに異常現象に係るデータが格納される際には、入力対象の装置が決定されていることと、異常現象データには複数の異常現象分類データが備わることとから、1つの装置に付き異常現象データのツリー構造が形成されそのツリー構造が更に視覚され得るようにウインドウ表示され、異常状況入力書データへの異常現象に係るデータの入力を補助し、
更に、
異常発生部位データベースの個々の異常部位データには設備の識別子が備わり、よって入力対象の装置が決定されており、
調査書データに異常部位に係るデータが格納される際には、入力対象の装置が決定されていることと、異常部位データには複数の異常部位キーワード分類データが備わることとから、1つの装置に付き異常部位データのツリー構造が形成されそのツリー構造が更に視覚され得るようにウインドウ表示され、調査書データへの異常部位に係るデータの入力を補助することを特徴とする、請求項4に記載の設備管理システム。 - 文書データベースである設備管理データベースとリレーショナルデータベースである異常発生部位データベースとの間の通信プログラムが、クライアント端末に設置され、外部プログラムより制御可能であり、
上記の通信プログラムは、異常状況入力書データの入力に係るプログラム又は調査書データの入力に係るプログラムで起動され、装置の識別子を取得しその装置に係る異常現象データ若しくは異常部位データを異常発生部位データベースより検索し抽出して異常現象分類データ若しくは異常部位キーワード分類データによってツリー構造にてウインドウ表示し、
更に、ツリーの一つの項目が選択されると、上記の通信プログラムは、該ツリーのその項目に付属する異常現象分類データ若しくは異常部位キーワード分類データを、異常状況入力書データの入力に係るプログラム又は調査書データの入力に係るプログラムに返すことを特徴とする、請求項5に記載の設備管理システム。 - 装置の識別子と、装置メンテナンス主担当者に係るデータ及び副担当者に係るデータとが括られたデータテーブルが、設備管理データベースの設備情報部にて予め用意され、
異常状況入力書データが入力されると、上記データテーブルに格納される該異常状況入力書の装置の装置メンテナンス主担当者及び副担当者に対して、電子メールにて通知されることを特徴とする、請求項6に記載の設備管理システム。 - 装置の識別子と、装置に係る調査書の審査者及び承認者とが括られたデータテーブルが、設備管理データベースの設備情報部にて予め用意され、
調査書データについて所定のデータが入力されると、上記データテーブルに格納される該装置に係る調査書の審査者及び承認者に対して、電子メールにて通知されることを特徴とする、請求項7に記載の設備管理システム。 - パーツ管理データベースにおいて、
調査書データの入力に係るプログラムから、使用の事実を示すデータを受け取りそれに基づき在庫個数の数が減じられる、部品に係るデータと、
調査書データの入力に係るプログラムから、使用状態の変更の事実を示すデータを受け取りそれに基づき部品の使用状態のデータが変じられる、部品に係るデータとが記録されることを特徴とする、請求項8に記載の設備管理システム。 - 異常状況入力書に入力され蓄積される異常現象分類データ、若しくは調査書に入力され蓄積される異常部位キーワード分類データに基づいて、異常状況入力書、若しくは調査書に関する階層化されたリストが形成されてウインドウ表示されることを特徴とする、請求項9に記載の設備管理システム。
- 調査書の入力が完了しない状態で第1の所定の期間が経過すれば、調査書作成者に対し入力を催促する内容の電子メールが自動的に送信され、
同様に、審査・承認に係るデータの入力が為されないまま放置されている場合、その放置の期間が第2の所定の期間に達すれば、審査者及び審査承認者に対し自動的に入力を促進する電子メールが自動的に送信され、
上記の第1の所定の期間と第2の所定の期間とが、夫々入力手段を介して設定されることを特徴とする、請求項10に記載の設備管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003189525A JP2005025451A (ja) | 2003-07-01 | 2003-07-01 | 設備管理システム |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009009188A (ja) * | 2007-06-26 | 2009-01-15 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 設備情報の収集管理システム |
JP2013045281A (ja) * | 2011-08-24 | 2013-03-04 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | 故障復旧支援システム |
US9665795B2 (en) | 2013-05-30 | 2017-05-30 | Samsung Sds Co., Ltd. | Method and apparatus for identifying root cause of defect using composite defect map |
-
2003
- 2003-07-01 JP JP2003189525A patent/JP2005025451A/ja active Pending
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