JP2005024382A - 差圧測定装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半径方向に所定の張力を有する保護ダイアフラムを備え且つ十分な耐食性を有する差圧測定装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】保護部2aの保護ダイアフラム3aの直径を、保護ダイアフラム3aを挟んでその両側に配置される一対の本体4Aaおよび4Baの外径より一回り小さくする。一方の本体4Aaの保護ダイアフラム3a側の面に、保護ダイアフラム3aの直径より幾分大きい直径をもつ座ぐり部を形成し、この座ぐり部内に保護ダイアフラム3aを隙間ばめし、座ぐり部の外周内面と保護ダイアフラム3aの外周面とを突合せ溶接する(溶接部9の形成)。次に、本体4Aaおよび4Baを外周部で溶接し(溶接部10の形成)、保護ダイアフラム3aを内包状態にする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、測定対象となる2箇所の圧力の差を測定する差圧測定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
差圧測定装置は、化学プラント等の流体配管系における2箇所の圧力差を測定する装置であって、その測定値から流体の流量等が算出される。このため、測定対象となる差圧は小さくても、個々の圧力が大きい場合も多く、配管系の誤操作等によって片方だけに配管系の圧力がかかってしまうと、差圧測定装置は測定対象とする差圧よりはるかに大きい差圧を受けることになる。しかし、測定対象となる差圧が小さく、且つ個々の圧力が大きい場合には、差圧の検出部は、測定対象となる小さな差圧に合わせて設計されるので、誤操作等の異常時に発生する大きな差圧を受け止めることができない。このような異常時に発生する過大差圧を遮断させて、差圧の検出部に過大差圧を印加させないために、保護部が検出部の前段に配備されている。
【0003】
図7は、このような保護部を備えた従来技術による差圧測定装置の一例の構造を示す断面図である。
この差圧測定装置は、検出部1と保護部2と両者を連結する2つの導圧管12Aおよび12Bとで構成されている。
検出部1は、不図示の差圧センサを内蔵し、測定すべき差圧を電気信号に変換して出力する。保護部2は、保護ダイアフラム3と、これの両側に配置されこれの外周部を保持する一対の保護部本体(図7では単に本体と記し、以下では「本体」と略称する)4Aおよび4Bと、これらの受圧側に気密に接合されている一対のシールダイアフラム(図7ではSD)5Aおよび5Bと、で構成されている。
【0004】
本体4Aおよび4Bのそれぞれには、その中央を貫通してシールダイアフラム5Aおよび5Bからの圧力を伝えるそれぞれの導圧孔41Aおよび41Bと、導圧管12Aおよび12Bを介して検出部1にそれぞれの圧力を伝えるL字形の導圧孔42Aおよび42Bと、が形成されている。本体4Aおよび4Bのそれぞれの保護ダイアフラム側の面は、導圧孔41Aおよび41Bの中心をそれぞれの中心とする緩やかな擂鉢状に凹み加工されており、それぞれのシールダイアフラム側の面は、シールダイアフラム5Aおよび5Bの形状に合わせて同心円状の波形に加工されている。
保護ダイアフラム3と本体4Aおよび4Bとは、保護ダイアフラム3の外周部で気密に溶接されて(溶接部8)、保護ダイアフラム3と本体4Aおよび4Bの間には、それぞれ保護ダイアフラム室(図7ではPD室)7Aおよび7Bが形成されている。本体4Aとシールダイアフラム5Aとの間、および本体4Bとシールダイアフラム5Bとの間には、それぞれシールダイアフラム室(図7ではSD室)6Aおよび6Bが形成されている。
【0005】
このようにして形成された、シールダイアフラム室6Aおよび保護ダイアフラム室7Aは、導圧孔41Aで連通し、且つ保護ダイアフラム室7Aの外周近傍に開口する導圧孔42Aおよび導圧管12Aを介して検出部1に連通している。このようにして形成された互いに連通している空間(以下では「高圧側内部空間」という)内には不図示の封入液(例えば、シリコーンオイル)が充填されている。シールダイアフラム室6Bおよび保護ダイアフラム室7Bも全く同様であって、両者は、導圧孔41Bで連通し、導圧孔42Bおよび導圧管12Bを介して検出部1に連通し、これらで形成される空間(以下では「低圧側内部空間」という)内には不図示の封入液が充填されている。封入液を充填されているこれら2つの空間は保護ダイアフラム3を間に挟んだ状態にあり、保護ダイアフラム3が2つの空間に仕切った状態になっている。
【0006】
この差圧測定装置の動作は次のとおりである。
2箇所の測定位置から導かれた2つの測定圧、すなわち高圧側圧力および低圧側圧力が、それぞれシールダイアフラム5Aおよび5Bに印加されると、シールダイアフラム5Aに印加された高圧側圧力は、高圧側内部空間内の封入液を媒体にして検出部1の高圧側に伝達され、シールダイアフラム5Bに印加された低圧側圧力は、低圧側内部空間内の封入液を媒体にして検出部1の低圧側に伝達されて、両圧力の差が検出部1で測定される。この場合、高圧側圧力と低圧側圧力の差に応じて、保護ダイアフラム3が変位し、その変位に対応してシールダイアフラム5Aおよび5Bも変位する。しかし、正常な差圧値の場合には、保護ダイアフラム3、シールダイアフラム5Aおよび5Bの動きは大きくなくて、それぞれと対向している本体4Aおよび4Bによって制限されることはない。
【0007】
しかし、高圧側または低圧側から過大圧が作用したり、片側の圧力だけがかかるなどによって、この差圧測定装置に過大差圧が印加された場合には、保護ダイアフラム3の変位が大きくなって、圧力の高い側のシールダイアフラム5Aまたは5Bが、対向する本体4Aまたは4Bの波形表面に接触・着座し、導圧孔41Aまたは41Bを塞いで、それ以上の差圧を検出部1に伝播させなくする。すなわち、保護ダイアフラム3の変位に伴うシールダイアフラム5Aまたは5Bの本体4Aまたは4Bへの着座が、検出部1を過大差圧から保護する。このような過大差圧に対する保護機能が確保できるためには、差圧がゼロの状態において、シールダイアフラム室6Aの体積が保護ダイアフラム室7Bの体積より小さく、且つシールダイアフラム室6Bの体積が保護ダイアフラム室7Aの体積より小さいことが必要であり、それら4つの空間の体積はこのように設定されている。例えば、シールダイアフラム室6Aおよび6Bの体積を保護ダイアフラム室7Aおよび7Bの体積の7〜8割としている。
【0008】
以上で説明したような構造の差圧測定装置は、特許文献1に詳しく開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−128170号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前項の終段で説明したように、差圧測定装置の従来例においては、過大差圧が印加された場合には、保護ダイアフラム3が変位して、シールダイアフラム5Aまたは5Bを本体4Aまたは4Bへ着座させ、検出部1を過大差圧から保護する。しかし、その過大差圧が除去されたときに、保護ダイアフラム3が完全に初期位置に復帰せず、その結果、差圧測定装置の零点出力に変動を生じる、という問題点がある。
保護ダイアフラム3が過大差圧で変位した後に初期位置まで復帰しない要因の主なものとしては、下記の2つを挙げることができる。
【0011】
(1) 保護ダイアフラム3の強度不足による保護ダイアフラム3の塑性変形
(2) 保護ダイアフラム3の半径方向の張力不足によって保護ダイアフラム3に残留している湾曲部のバックリング等の不連続変形
(1)の要因に対しては、適切な強度を有する材料の選定や、発生応力を低減させる構造設計等の手段によって、容易に対応することができ、問題はない。しかし、(2)の要因を除去するために保護ダイアフラム3の半径方向に必要な張力を付与することは、従来技術では困難である。なぜなら、図7の構成から明らかなように、保護ダイアフラム3は、その両側を本体4Aおよび4Bで挟まれた状態で、その外周部を両本体4Aおよび4Bと溶接されており、この状態では、溶接時に、保護ダイアフラム3に必要な張力をかけることが困難であるからである。
【0012】
更に、図7に示した従来例の構造においては、保護ダイアフラム3の外周が表面に出ているが、保護ダイアフラム3は、上述したように、過大差圧を受けた場合にも塑性変形しないことを求められるので、本体4Aおよび4Bより弾性限界の高い材料で作成され、耐食性においては、本体4Aおよび4Bより劣る。その結果として、従来例では十分な耐食性が得られないという問題点をもっている。
この発明の課題は、上記の(2)の要因を除去して安定な特性の差圧測定装置を得るために半径方向に所定の張力を有する保護ダイアフラムを備え且つ十分な耐食性を有する差圧測定装置およびその製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明および請求項3の発明は、差圧測定装置の構造に関する発明であり、請求項2の発明および請求項4の発明は、それぞれ請求項1の発明および請求項3の発明に対応した製造方法の発明である。
請求項1の発明は、差圧センサを有する検出部と、検出部を過大差圧から保護するための保護ダイアフラムおよびこの保護ダイアフラムの両側に配置され且つ少なくとも片方は保護ダイアフラムの外周部と溶接されて保護ダイアフラムを保持する一対の本体を有する保護部と、を備えた差圧測定装置であって、前記一対の本体の内の一方の保護ダイアフラム側の面に形成され且つ保護ダイアフラムの厚さより僅かに浅い深さの座ぐり部内に、前記保護ダイアフラムの外周が隙間ばめされて、保護ダイアフラムの外周部と座ぐり部の外周内面とが突合せ溶接されており、保護ダイアフラムを突合せ溶接された本体と他方の本体とが、両者の外周部で溶接されている。
【0014】
請求項2の発明は、前記一対の本体の一方に、保護ダイアフラムの外周を隙間ばめするための保護ダイアフラムの厚さより僅かに浅い深さの座ぐり部を形成する工程と、この座ぐり部内に保護ダイアフラムの外周を隙間ばめした状態で、保護ダイアフラムの外周部と座ぐり部の外周内面とを突合せ溶接する工程と、保護ダイアフラムを突合せ溶接された本体および他方の本体を両者の外周部で溶接する工程と、を有する。
座ぐり部の内周部と、座ぐり部内に隙間ばめされた保護ダイアフラムの外周部と、が突合せ溶接されると、溶接部が冷却される過程で、溶接部の半径方向の幅に対応した張力が保護ダイアフラムの半径方向に働く。また、保護ダイアフラムは一方の本体の座ぐり部内にあり、一対の本体は両者の外周部で溶接されるので、保護ダイアフラムが差圧測定装置の表面には出ない。
【0015】
請求項3の発明は、差圧センサを有する検出部と、検出部を過大差圧から保護するための保護ダイアフラムおよびこの保護ダイアフラムの両側に配置され且つ少なくとも片方は保護ダイアフラムの外周部と溶接されて保護ダイアフラムを保持する一対の本体を有する保護部と、を備えた差圧測定装置であって、前記一対の本体の内の一方の保護ダイアフラム側の面に形成された保護ダイアフラムと同じ平面形状を有する突出部の前面に、保護ダイアフラムが半径方向に張力を受けた状態で両者の接触している外周部で溶接されており、一対の本体の他方には、保護ダイアフラムを溶接された突出部が挿入されるための、保護ダイアフラムの厚さも含めた突出部の高さより僅かに浅い深さの座ぐり部を有し、この座ぐり部内に、保護ダイアフラムを溶接された前記突出部が挿入された状態で、一対の本体が両者の外周部で溶接されている。
【0016】
請求項4の発明は、前記一対の本体の一方に、保護ダイアフラムと同じ平面形状を有する突出部を形成する工程と、この突出部の前面に保護ダイアフラムの外周と突出部の外周が一致するように保護ダイアフラムを位置決めし且つ保護ダイアフラムを加熱した状態で、保護ダイアフラムと突出部とを両者が接触している外周部で溶接する工程と、一対の本体の他方に、保護ダイアフラムを溶接された突出部が挿入されるための保護ダイアフラムの厚さも含めた突出部の高さより僅かに浅い深さの座ぐり部を形成する工程と、保護ダイアフラムを溶接された突出部がこの座ぐり部内に挿入された状態で、一対の本体を両者の外周部で溶接する工程と、を有する。
【0017】
一方の本体に形成した突出部の前面に保護ダイアフラムを溶接するので、保護ダイアフラムを本体より高い温度に加熱した状態で本体に溶接することが可能となり、保護ダイアフラムに半径方向の張力をかけることができる。また、保護ダイアフラムを溶接された突出部が座ぐり部内に挿入される構造にすることによって、一対の本体を両者の接触している外周部で溶接できるので、保護ダイアフラムが差圧測定装置の表面には出ない。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明による差圧測定装置は、一対の本体の外径に比べて一回り小さい保護ダイアフラムを使用し、保護ダイアフラムが一対の本体に挟まれて内包される状態になるように、一対の本体のいずれかに溶接され、この状態に合わせて他方の本体が加工されていることが特徴である。保護ダイアフラムを内包状態にすることによって、耐食性に劣る保護ダイアフラムが外面に出なくなって、差圧測定装置の耐食性が向上し、保護ダイアフラムが一対の本体のいずれかに溶接される構造にすることによって、以下の実施例で説明するように、保護ダイアフラムに半径方向の張力をかけることができる。
【0019】
以下において、この発明による差圧測定装置の実施の形態について実施例を用いてより詳しく説明する。
なお、従来技術と同じ機能の部分については同じ符号を用いる。
〔第1の実施例〕
図1は、この発明による差圧測定装置の第1の実施例の構造を示す断面図であり、図2は、この実施例の製造方法を説明するための溶接前の状態を示す要部拡大断面図であり、図3は、この実施例の要部拡大断面図である。
この実施例の保護ダイアフラム3aは、一対の本体4Aaおよび4Baの外径より一回り小さく、本体4Aaに形成された座ぐり部43内に隙間ばめされた状態で、座ぐり部43の外周内面とその外周部とを突合せ溶接されている。すなわち、座ぐり部43の直径は保護ダイアフラム3aの直径より幾分大きく、溶接のために座ぐり部43内にセットされた保護ダイアフラム3aの周りには、図2に示すように、溶接用隙間11が存在する。この溶接用隙間11が電子ビーム溶接やTig溶接等で埋められて、座ぐり部43の外周内面と保護ダイアフラム3aの外周部とが、図3に示すように、気密に接合される。この溶接部が溶接部9である。
【0020】
座ぐり部43の深さは保護ダイアフラム3aの厚さより僅かに浅く形成される。その理由は、後述する本体4Aaおよび4Baの溶接時に両者間に荷重をかけ、保護ダイアフラム3aの外周部を本体4Aaおよび4Baでしっかりと保持させるためである。
座ぐり部43の中央部の内面は、保護ダイアフラム室(図1ではPD室)7Aのために、緩やかな擂鉢状に凹み加工されている。他方の本体4Baの保護ダイアフラム3a側の面も、保護ダイアフラム室(図1ではPD室)7Bのために、緩やかな擂鉢状に凹み加工されている。
一対の本体4Aaおよび4Baにはそれぞれに、従来技術と同様に、中央を貫通する導圧孔41Aおよび41Bと、導圧管12Aおよび12Bに連通する導圧孔42Aおよび42Bが形成され、シールダイアフラム(図1ではSD)5Aおよび5Bが接合されていて、シールダイアフラム室(図1ではSD室)6Aおよび6Bが形成されている。
【0021】
このようにして、シールダイアフラム室6A、保護ダイアフラム室7A、導圧孔41A、導圧孔42A、導圧管12Aおよび検出部1の高圧側空間からなる高圧側内部空間と、シールダイアフラム室6B、保護ダイアフラム室7B、導圧孔41B、導圧孔42B、導圧管12Bおよび検出部1の低圧側空間からなる低圧側内部空間とが形成され、両空間内には不図示の封入液が充填されている。
差圧測定器としての動作は従来技術と全く同じなので、その説明は省略する。
この実施例の製造方法が従来技術と異なる点は、本体4Aaに座ぐり部43を形成する工程が追加されること、保護ダイアフラム3aの溶接工程が、保護ダイアフラム3aを本体4Aaの座ぐり部43内に溶接用隙間11をもつ隙間ばめ状態でしっかりと保持しながら、座ぐり部43の外周内面と保護ダイアフラム3aの外周部とを突合せ溶接する工程になること、および、本体4Aaおよび4Baを両者の外周部で直接溶接することである。したがって、溶接工程が2回になり、突合せ溶接で溶接部9が形成され、本体4Aaおよび4Baの溶接で溶接部10が形成される。
【0022】
座ぐり部43の外周内面と保護ダイアフラム3aの外周部との溶接用隙間11を突合せ溶接することによって、溶接後の冷却過程における溶接部9の収縮で保護ダイアフラム3aに半径方向の張力が発生する。この張力によって、保護ダイアフラム3aの状態が安定し、過大差圧を受けても零点が変動することがなくなる。
参考までに、数値例を以下に示す。
本体4Aaおよび4Baの直径 :52mm
保護ダイアフラム3aの直径 :45mm
保護ダイアフラム3aの厚さ : 0.7mm
座ぐり部43の深さ : 0.65mm
溶接用隙間11の間隔 : 0.03mm
〔第2の実施例〕
図4はこの実施例の構造を示す断面図であり、図5はこの実施例の製造方法を説明するための溶接前の状態を示す要部拡大断面図であり、図6はこの実施例の要部拡大断面図である。
【0023】
この実施例の保護ダイアフラム3aは、第1の実施例と同様に、一対の本体4Abおよび4Bbの外径より一回り小さく、一方の本体4Abに形成され且つ保護ダイアフラム3aの直径と同じ直径をもつ突出部44の前面にその外周部で電子ビーム溶接やTig溶接等によって気密に接合されている。この溶接部が溶接部9aである。この溶接時に、図5に示すように、保護ダイアフラム3a上に加熱治具13が載せられて、保護ダイアフラム3aの温度を突出部44の温度より高くする。
他方の本体4Bbには、保護ダイアフラム3aを溶接された突出部44が挿入される座ぐり部45が形成されている。この座ぐり部45の深さは、保護ダイアフラム3aの厚さを含む突出部44の高さより僅かに浅く形成される。その理由は、後述する本体4Abおよび4Bbの溶接時に両者間に荷重をかけ、保護ダイアフラム3aの外周部を本体4Abおよび4Bbでしっかりと保持させるためである。
【0024】
突出部44の前面は、保護ダイアフラム室(図4ではPD室)7Aのために、緩やかな擂鉢状に凹み加工されている。他方の本体4Bbの座ぐり部の内面も、保護ダイアフラム室(図4ではPD室)7Bのために、緩やかな擂鉢状に凹み加工されている。
高圧側内部空間および低圧側内部空間に関しては、第1の実施例と全く同じであるので、その説明は省略する。
この実施例の製造方法が従来技術と異なる点は、本体4Abに突出部44を形成する工程が追加されること、保護ダイアフラム3aの溶接工程が、図5に示すように保護ダイアフラム3aを加熱治具13で加熱しながら、保護ダイアフラム3aを本体4Abの突出部44の前面に両者の外周部で溶接する工程になること、保護ダイアフラム3aを溶接された突出部44を挿入する座ぐり部45を本体4Abに形成する工程が追加されること、および、本体4Abおよび4Bbを両者の外周部で直接溶接することである。したがって、突出部44への保護ダイアフラム3aの溶接で溶接部9aが形成され、本体4Abおよび4Bbの溶接で溶接部10aが形成される。
【0025】
突出部44の前面に保護ダイアフラム3aを加熱しながら溶接することによって、溶接後の冷却過程において保護ダイアフラム3aに半径方向の張力が発生し、保護ダイアフラム3aの状態が安定し、過大差圧を受けても零点が変動することがなくなる。
参考までに、数値例を以下に示す。
本体4Abおよび4Bbの直径 :52mm
保護ダイアフラム3aの直径 :45mm
保護ダイアフラム3aの厚さ : 0.7mm
突出部44の高さ : 3mm
座ぐり部45の深さ : 3.65mm
保護ダイアフラム3aの加熱温度:70℃(突出部44より50℃高くする)なお、以上の実施例で座ぐり部43や突出部44や座ぐり部45を形成した本体を、他方の本体に変更することも可能である。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明および請求項2の発明においては、座ぐり部内に保護ダイアフラムの外周を隙間ばめした状態で、座ぐり部の内周部と保護ダイアフラムの外周部とを突合せ溶接するので、溶接部が冷却される過程で、溶接部の半径方向の幅に対応した張力が保護ダイアフラムの半径方向に働く。また、保護ダイアフラムは一方の本体の座ぐり部内にあり、一対の本体は両者の外周部で溶接されるので、保護ダイアフラムが差圧測定装置の表面には出ない。
したがって、これらの発明によれば、半径方向に所定の張力を有する保護ダイアフラムを備え且つ十分な耐食性を有する差圧測定装置またはその製造方法を提供することができる。
【0027】
請求項3の発明および請求項4の発明においては、一方の本体に形成した突出部の前面に保護ダイアフラムを溶接するので、保護ダイアフラムを本体より高い温度に加熱した状態で本体に溶接することが可能となり、保護ダイアフラムに半径方向の張力をかけることができる。また、保護ダイアフラムを溶接された突出部が座ぐり部内に挿入される構造にすることによって、一対の本体を両者の外周部で溶接できるので、保護ダイアフラムが差圧測定装置の表面には出ない。
したがって、これらの発明によれば、請求項1の発明および請求項2の発明と同様に、半径方向に所定の張力を有する保護ダイアフラムを備え且つ十分な耐食性を有する差圧測定装置またはその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による差圧測定装置の第1の実施例の構造を示す断面図
【図2】第1の実施例の製造方法を説明するための溶接前状態を示す要部拡大断面図
【図3】第1の実施例の要部拡大断面図
【図4】第2の実施例の構造を示す断面図
【図5】第2の実施例の製造方法を説明するための溶接前状態を示す要部拡大断面図
【図6】第2の実施例の要部拡大断面図
【図7】従来技術による差圧測定装置の一例の構造を示す断面図
【符号の説明】
1 検出部
2、2a、2b 保護部
3、3a 保護ダイアフラム(PD)
4A、4B、4Aa、4Ba、4Ab、4Bb 本体
41A、41B、42A、42B 導圧孔 43 座ぐり部
44 突出部 45 座ぐり部
5A、5B シールダイアフラム(SD)
6A、6B シールダイアフラム室(SD室)
7A、7B 保護ダイアフラム室(PD室)
8、9、9a、10、10a 溶接部
11 溶接用隙間
12A、12B 導圧管
13 加熱治具

Claims (4)

  1. 差圧センサを有する検出部と、検出部を過大差圧から保護するための保護ダイアフラムおよびこの保護ダイアフラムの両側に配置され且つ少なくとも片方は保護ダイアフラムの外周部と溶接されて保護ダイアフラムを気密に保持する一対の保護部本体を有する保護部と、を備えた差圧測定装置であって、
    前記一対の保護部本体の内の一方の保護ダイアフラム側の面に形成され且つ保護ダイアフラムの厚さより僅かに浅い深さの座ぐり部内に、前記保護ダイアフラムの外周が隙間ばめされて、保護ダイアフラムの外周部と座ぐり部の外周内面とが突合せ溶接されており、
    保護ダイアフラムを突合せ溶接された保護部本体と他方の保護部本体とが、両者の外周部で溶接されている、
    ことを特徴とする差圧測定装置。
  2. 請求項1に記載の差圧測定装置の製造方法であって、
    前記一対の保護部本体の一方に、保護ダイアフラムの外周を隙間ばめするための保護ダイアフラムの厚さより僅かに浅い深さの座ぐり部を形成する工程と、
    この座ぐり部内に保護ダイアフラムの外周を隙間ばめした状態で、保護ダイアフラムの外周部と座ぐり部の外周内面とを突合せ溶接する工程と、
    保護ダイアフラムを突合せ溶接された保護部本体および他方の保護部本体を両者の外周部で溶接する工程と、を有する、
    ことを特徴とする差圧測定装置の製造方法。
  3. 差圧センサを有する検出部と、検出部を過大差圧から保護するための保護ダイアフラムおよびこの保護ダイアフラムの両側に配置され且つ少なくとも片方は保護ダイアフラムの外周部と溶接されて保護ダイアフラムを気密に保持する一対の保護部本体を有する保護部と、を備えた差圧測定装置であって、
    前記一対の保護部本体の内の一方の保護ダイアフラム側の面に形成された保護ダイアフラムと同じ平面形状を有する突出部の前面に、保護ダイアフラムが半径方向に張力を受けた状態で両者の接触している外周部で溶接されており、
    一対の保護部本体の他方には、保護ダイアフラムを溶接された突出部が挿入されるための、保護ダイアフラムの厚さも含めた突出部の高さより僅かに浅い深さの座ぐり部を有し、
    この座ぐり部内に、保護ダイアフラムを溶接された前記突出部が挿入された状態で、一対の保護部本体が両者の外周部で溶接されている、
    ことを特徴とする差圧測定装置。
  4. 請求項3に記載の差圧測定装置の製造方法であって、
    前記一対の保護部本体の一方に、保護ダイアフラムと同じ平面形状を有する突出部を形成する工程と、
    この突出部の前面に保護ダイアフラムの外周と突出部の外周が一致するように保護ダイアフラムを位置決めし且つ保護ダイアフラムを加熱した状態で、保護ダイアフラムと突出部とを両者が接触している外周部で溶接する工程と、
    一対の保護部本体の他方に、保護ダイアフラムを溶接された突出部が挿入されるための、保護ダイアフラムの厚さも含めた突出部の高さより僅かに浅い深さの座ぐり部を形成する工程と、
    保護ダイアフラムを溶接された突出部がこの座ぐり部内に挿入された状態で、一対の保護部本体を両者の外周部で溶接する工程と、を有する、
    ことを特徴とする差圧測定装置の製造方法。
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