JP2005024340A - 外形寸法判定ゲージ - Google Patents
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Abstract
【課題】カード状電子機器(例えばPCカード)を挿入してその外形寸法を簡便かつ正確に合否判定する。
【解決手段】底板部22と、その左右両側部に起立する一対の側壁部25を備え、両側壁部の内側面25aの間隔をカードの幅に関する最大許容寸法に設定して該内側面を幅用測定面とする。底板部表面と側壁部内側面とが交差する左右両隅角縁部に各側壁部内側面に沿って延在する溝31を設ける。側壁部に蓋体41を設けてカード1を受け入れるスロット開口部15を一端に形成し、蓋体内面と底板部表面との間隔をカードの厚さに関する最大許容寸法に設定して厚さ用測定面とする。更に背板51を設け、この幅・厚さを本ゲージの止り側寸法とし、蓋体41の幅・厚さを通り側寸法として本ゲージ自体の検査を可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】底板部22と、その左右両側部に起立する一対の側壁部25を備え、両側壁部の内側面25aの間隔をカードの幅に関する最大許容寸法に設定して該内側面を幅用測定面とする。底板部表面と側壁部内側面とが交差する左右両隅角縁部に各側壁部内側面に沿って延在する溝31を設ける。側壁部に蓋体41を設けてカード1を受け入れるスロット開口部15を一端に形成し、蓋体内面と底板部表面との間隔をカードの厚さに関する最大許容寸法に設定して厚さ用測定面とする。更に背板51を設け、この幅・厚さを本ゲージの止り側寸法とし、蓋体41の幅・厚さを通り側寸法として本ゲージ自体の検査を可能とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は外形寸法判定ゲージに係り、特にPCカードのようなカード状電子機器が許容限界寸法範囲に納まっているか否かを合否検査する器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータや携帯電話などの電子機器では、機能性を拡張するため、取り外し可能な入出力装置や記憶媒体が使用されることが少なくない。例えば、PCカードやコンパクトフラッシュ、各種のフラッシュメモリカードなどである。これらのリムーバブル電子部品は、それぞれの規格に従って外形寸法が定められており、生産工程においては規格寸法に適合しているか合否検査が行われるのが通常である。
【0003】
規格寸法の許容公差範囲を逸脱する製品は、例えば許容限界寸法を超えてコンピュータのスロットに挿入できないものは別としても、規格寸法を僅かに外れるものであっても経年使用によって繰り返し抜き差しされるうちに、カード表面が擦れて傷ついたり、表面の塗装やラベルが剥がれる等の不具合が生じるおそれがある。
【0004】
特に、近年の電子機器の多機能化・高集積化の進展に伴い、モデムと携帯電話機能、あるいはモデムとLAN機能などを一枚のカードに組み込んだPCカードや大容量のメモリチップを収納したカード型の記憶装置が開発・提供されており、カード内の基板も両面実装され収容すべき素子点数も多くなることから、例えばカード厚が許容公差範囲を超えるような不合格品が発生する確率も高くなる傾向にある。
【0005】
一方、このような外形寸法の合否判定を行う装置を開示するものとして下記特許文献がある。この文献記載の装置は、カードの短辺および長辺の寸法をダイヤルゲージで測定し、測定データをデータ処理装置に送信して測定結果をプリントアウトするとともに合否判定を表示するものである。
【0006】
【特許文献1】
実開平5−64701号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、製品の外形寸法を検査する場合、ノギスやマイクロメータ、ダイヤルゲージのような精密測定機器を使用したとしても、測定物に対する計器測定面のあて方や力の入れ具合によって微妙なばらつき誤差が生じることがあり、測定者の熟練度、技量巧拙によって判定結果に違いが生じるという問題がある。
【0008】
また、出荷製品の確実な品質維持の観点からは全数検査を行うことが望ましいが、かかる測定器を使用して逐一検査を行うことは煩雑で相当の時間を要する。特に、量産工程においては、その手間は顕著なものとなる。
【0009】
一方、前記特許文献記載の装置は、カード(測定物)を手で保持して測定機器を操作する煩わしさを回避するものではある。しかしながら、ダイヤルゲージを使用することにはかわりなく、またプリンタやデータ処理装置、表示装置等が必要となって装置が大掛かりであり、簡便さの点で実用上の要請を必ずしも満足させることが出来るものではない。
【0010】
そこで本発明の目的は、より簡便にかつ正確にカード状電子機器の外形寸法を合否判定することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成して課題を解決するため、本発明に係る外形寸法判定ゲージは、カード状電子機器の少なくとも一部を挿入することにより該電子機器の外形寸法が許容公差範囲内に納まっているか否かを判定する外形寸法判定ゲージであって、平坦な表面を有する底板部と、該底板部表面の左右両側部に起立する一対の側壁部とを備え、該側壁部は、該側壁部の間に前記カード状電子機器の少なくとも一部を収容可能とするため、一定の間隔を隔てて互いに対向する内側面を有するとともに、該内側面の間隔を前記カード状電子機器の幅に関する最大許容寸法に設定して該内側面を幅用測定面とし、さらに前記底板部の表面と前記側壁部の内側面とが交差する左右両隅角縁部に、各側壁部の内側面に沿って延在する溝を形成した。
【0012】
このような本発明の寸法ゲージでは、底板部表面上の一対の側壁部の間に判定対象物を挿入して幅寸法の合否判定を行う。側壁部の間隔は、判定対象物であるカード状電子機器の幅に関する最大許容寸法に設定してあり、側壁部間に当該判定対象物が入れば、最大許容寸法以内に納まっていることになるから、これを合格と判断することが出来る。一方、側壁部の間に対象物が入らなければ、これは最大許容寸法を超えるものであるから、不合格とすることが出来る。このように簡易な操作により合否判定を行うことが可能となる。
【0013】
底板部の表面と側壁部の内側面とが交差する隅角縁部には、各側壁部の内側面に沿って延在する溝を設ける。これは、底板部表面と側壁部内側面とにより形成される角部が測定(合否判定)に影響を及ぼすことを回避し、測定精度を向上させるためである。すなわち、本判定ゲージは、判定対象物をゲージに通して判定を行うものであるが、このときに製品(商品)である対象物の表面に傷が付かないようにするため、測定面である底板部と側壁部の内側面と蓋部内面とを研削してそれらの表面を平滑にしておく必要がある。しかしながら、研削加工により面と面との境界角部(底板部表面と側壁部内側面の境界部)を加工する場合、研削砥石の丸みを帯びた(所謂R状の)角形状によって研削残りが生じ、これにより測定面の精度を低下させるおそれがある。本発明のゲージでは、このような角部の影響を回避するため、前記溝を設けた。尚、この点については、次項、発明の実施の形態の欄において図面を参照しつつさらに詳しく説明する。
【0014】
本発明において判定対象物となるカード状電子機器は、具体的には、例えばPCカードやコンパクトフラッシュ(商標)のようなカード型電子機器、あるいはスマートメディア、メモリースティック、マルチメディアカード(MMC)、SDカード等のフラッシュメモリカード(半導体メモリカード)、リムーバブル・ハードディスクのようなリムーバブル記憶装置が含まれる。さらにこの他にも、MO(Magnet Optic)ディスクやZIP(商標)ドライブディスク、フロッピーディスク(商標)等のリムーバブルメディアを対象とすることも可能で、本発明によればこれらの外形寸法を判定するゲージを構成することが出来る。
【0015】
また、かかるゲージでは、底板部と一定の間隔を隔てて該底板部の少なくとも一部を覆うよう前記側壁部に、平坦な内面を有する蓋体を設置し、該蓋体と前記底板部と前記側壁部とによりカード状電子機器を受け入れるスロット開口部を底板部の一端に形成し、該蓋体の内面と底板部の表面との間隔をカード状電子機器の厚さに関する最大許容寸法に設定して該蓋体内面および底板部表面を厚さ用測定面とする場合がある。
【0016】
このようなゲージ構造によれば、スロット開口部に判定対象物を挿入することによって幅だけでなく、厚さ寸法の合否判定を同時に行うことが出来る。
【0017】
さらに、前記蓋体を側壁部に対し着脱可能な平板状部材とし、該蓋体の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法、またはカード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法に設定することがある。
【0018】
このようなゲージ構造によれば、蓋体を幅用測定面および厚さ用測定面のいずれか一方または双方に対する検査用ゲージとして使用することが可能となり、判定ゲージの測定面の寸法精度が保持されているか検査を行うことが出来る。つまり、判定ゲージの較正を行うことが出来ることになる。
【0019】
また、このような幅あるいは厚さ測定面に対する検査用ゲージを構成するには、蓋体の一端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法とし、該蓋体の他端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法としても良い。
【0020】
さらに、このような測定面に対する検査用ゲージ、すなわち幅および厚さのいずれか一方または双方がカード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法またはカード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法である平板状の検査用ゲージを前記蓋体とは別に着脱自在に設けることも可能である。
【0021】
また、前記蓋体とは別に設けた検査用ゲージの一端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法とし、該検査用ゲージの他端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法としても良い。
【0022】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
図1から図3は、本発明の実施の形態(以下、本実施形態という)に係る外形寸法判定ゲージを示すものである。各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。この外形寸法判定ゲージ11は、PCカード1の外形寸法に関する合否判定を行うためのゲージであり、図に示すように表面に凹部12を有する板状のゲージ本体21と、ゲージ本体21の表面側の一端部に設置した蓋体41と備え、蓋体41とゲージ本体21とにより判定対象物であるPCカード1を挿入するためのスロット開口部15を形成したものである。また、ゲージ本体21の裏面側には、判定ゲージ11の測定面に対する検査用ゲージ(これについては後に説明する)となる背板51を設けてある。
【0025】
ゲージ本体21は、例えば全体略直方体形状を呈する板状の金属ピースの表面を切削加工した後、切削面を研削仕上げして凹部12を形成する。これにより平坦な表面を有する底板部22と、底板部表面22aの左右両側部に起立する一対の側壁部25とをゲージ本体21の表面に形成することが出来る。
【0026】
側壁部25の内側面25aは、互いに平行でかつ底板部22の表面22aに対し垂直(直角)である。両内側面25aの間隔Wは、これらを判定対象物の幅寸法用の測定面とするため、判定対象物(PCカード1)の幅に関する最大許容寸法に設定してある。具体的には、PCカードの規格寸法は、幅が54.0mm、厚さが5.0mmMax(タイプIIの場合)で、幅について±0.1mmの許容公差が認められているから、内側面25aの間隔Wを54.1mmとする。したがって、この幅サイズを超えるカードは、両側壁部25の間に挿入することが出来ない。
【0027】
一方、図3において、側壁部25の高さ(底板部表面22aから側壁部頂面25bまでの距離)Hは、判定対象物の厚さに関する最大許容寸法に設定する。蓋体内面41aと底板部表面22aとで厚さに関する測定面を形成するためである。具体的には、高さHをPCカードの厚さの最大許容寸法である5.0mmとする。これにより側壁部25の頂面25bに蓋体41を固定すれば、蓋体内面41aと底板部表面22aとの距離が、PCカードの厚さに関する最大許容寸法5.0mmとなり、これを超える規格外の厚さを有するカードは、蓋体41と底板部22との間に挿入することが出来なくなる。
【0028】
尚、PCカードは、厚さについて3.3mm(タイプI)、5.0mm(タイプII)および10.5mm(タイプIII)の3種類の規格があり、他のタイプIあるいはタイプIII用のゲージを構成する場合には、側壁部25の高さHを各規格の厚さ寸法(最大許容寸法)に対応したものとすれば良い。また、PCカード以外の他のカード状電子機器を判定するゲージを構成する場合には、内側面25aの間隔Wおよび側壁部25の高さHを、当該判定対象物に対応した規格の最大許容寸法に設定すれば良い。
【0029】
ここでゲージの凹部12の作製順番を示すと、最初に凹部12をエンドミル等で形成し、次に溝31をエンドミル等で形成する。次いで底板部表面22aを砥石等で研削し、その次に幅測定面25aを砥石等で研削する。尚、底板部表面22aと幅測定面25aの研削工程の順番は、逆でも構わない。
【0030】
底板部表面22aの左右各縁部には、側壁部25の長手方向に延びる溝31をそれぞれ形成してある。これらの溝31は、幅用の測定面(側壁部内側面25a)並びに厚さ用の測定面(底板部表面22aと蓋体内面41a)の測定精度を向上させるものである。図4および図5に示すように、切削加工および研削による仕上げ加工によって凹部12を形成し各測定面22a,25aを作る場合、幅測定面(側壁部内側面25a)と厚さ測定面(底板部表面22a)の境界角部をちょうど直角に加工することは現実には容易ではなく(研削砥石の角は厳密には、直角ではなく角が丸いため)、隅が丸くなるように研削残り5が生じやすい。このような研削残部5は、幅測定面25aの間隔並びに厚さ測定面22a,41aの間隔の双方を狭め、各測定面の測定精度を低下させる原因となる。
【0031】
そこで、本発明のゲージでは、底板部の表面22aと側壁部の内側面25aとが交差する隅角縁部に、各側壁部の内側面25aに沿って延びる溝31を形成する。このような溝31を設ければ、かかる研削残部5を取り除くことができ、薄い砥石で内側面25aを研削したとき、図5に示すようにたとえ溝31の隅に削り残り6が生じても、各測定面25a,22a,41aがその影響を受けることがなくなる。また、凹部12の角にゴミなどの異物がたまってこれにより測定面の精度が低下するようなトラブルも防ぐことが出来る。
【0032】
溝31は、図3に示すように本実施形態のようなPCカード用ゲージの場合、幅w0を例えば2〜3mm程度、深さd0を例えば1mm程度と、内側面25aを研削するための砥石が入る程度とすることが出来る。ただし、かかる溝31は、生じる可能性のある研削残部(仕上げの研削しろ)以上の幅および深さを有するものであれば良く、これらの値に限定されるものではない。
【0033】
溝31の形成方法は、例えばエンドミルにより切削して形成することが出来るが、特にこれに限定されるものではない。さらに、溝31の形状も、図示の例では、断面略長方形としたが、必ずしもこの形状に限られるわけではない。例えば図6に示すように斜め下方に掘り下げた溝32としても良いし、断面形状を半円状、多角形その他の形状としても構わない。要は、測定面となる底板部の表面22aと側壁部の内側面25aとが交差する角(これらの面の境界線)を削り取るような溝が形成できれば良い。
【0034】
図1に示すように、スロット開口部15の縁、すなわち底板部22の表面端部、側壁部内側面25aの端部並びに蓋体内面41aの側縁部には、判定対象物を容易に挿入できるよう面取り加工を施してある。また、ゲージ本体他端部(スロット開口部15と反対側の端部)の底板部表面には、スロット開口部15からPCカード1を入れて落下させたときにこれを止めるストッパ16を設けてある。ストッパ16は、PCカード1への衝撃を和らげるため、弾性部材により構成することが望ましい。また、PCカード1を入れて、通過させ、検査を行う場合には、ストッパ16はなくても構わない。
【0035】
蓋体41と背板51は、ともにネジ17によって着脱自在にゲージ本体21に取り付けてある。これは、蓋体41と背板51を、判定ゲージ11の各測定面25a,22a,41aが当初の寸法(測定精度)を維持しているか検査する検査用ゲージとして使用できるようにするためである。具体的には、蓋体41を、いわゆる通り側の検査用ゲージとするため、その幅寸法w1を判定対象物の幅に関する最大許容寸法未満の幅寸法(PCカード タイプII用ゲージの場合、例えば54.09mm)とし、厚さ寸法t1を判定対象物の厚さに関する最大許容寸法未満の厚さ寸法(PCカード タイプII用ゲージの場合、例えば4.99mm)とする。
【0036】
一方、背板51は、いわゆる止り側の検査用ゲージとするため、その幅寸法w2を判定対象物の幅に関する最大許容寸法以上の幅寸法(PCカード タイプII用のゲージの場合、例えば54.11mm)とし、厚さ寸法t2を判定対象物の厚さに関する最大許容寸法以上の厚さ寸法(PCカード タイプII用のゲージの場合、例えば5.01mm)とする。尚、これとは逆に、蓋体41を止り側寸法の検査用ゲージとし(幅・厚さを最大許容寸法以上の大きい寸法とする)、背板51を通り側寸法の検査用ゲージ(幅・厚さを最大許容寸法未満の寸法とする)としても構わない。
【0037】
測定面25a,22a,41aの検査は、背板51を外し、これがスロット開口部15から挿入できないことを確認するとともに、蓋体41を外してこの代わりに背板51を蓋体の取付位置(ゲージ本体の表側)に取り付け、スロット開口部15から蓋体41を挿入できることを確認すれば良い。尚、背板51は、このように蓋体41を検査用ゲージとして使用できるよう平坦な内面を有し、かつ蓋体41と同一位置にネジ孔を備えて側壁部の頂面25bに取り付けられるようにしてある。
【0038】
本発明においてこのように検査用ゲージを設けたのは、例えばPCカードのような金属製のカードを数千枚・数万枚と検査していくうち、ゲージの測定面25a,22a,41aが磨耗して初期の寸法より大きくなったり、逆に、測定面を傷つけあるいはカード表面のラベルが測定面に転写されるなど異物が付着することによって測定面が初期の寸法より小さくなってしまうような事態が生じないとは言えないからである。このような問題が生じれば、規格寸法より大きな製品が合格品として出荷されたり、逆に本来合格とすべき製品が不合格となるような事態が生じ得る。本実施形態の判定ゲージによれば、蓋体41や背板51をゲージ本体21から取り外し、これらを使用して、例えば定期的にゲージ自体の検査を行うことによって、かかるトラブルが発生することを未然に防ぐことが可能となる。
【0039】
かかる検査用ゲージは、一枚の板状部材で通り側と止り側とを兼ねるよう構成することも可能である。図7は、このような例を示すもので、一端部71a(例えば長さ方向の半分)を通り側寸法(幅w3、厚さt3を最大許容寸法未満の寸法とする)とし、他端部71b(例えば長さ方向の残り半分)を止り側寸法(幅w4、厚さt4を最大許容寸法以上の大きい寸法とする)とした板状部材71を背板または蓋体としてゲージ本体21に設ける。例えば背板をこのような検査用ゲージとしておけば、背板を取り外し、一端部71a側と他端部71b側とをそれぞれ使用してゲージ測定面の検査を行うことが出来る。
【0040】
蓋体41あるいは背板51の固定は、様々な構造により行うことが可能である。前記図1から図3に示したようなネジで取り付ける方法のほか、例えば図8に示すように手で回すことが可能なノブヘッドを有するネジ81や蝶ネジ(図示せず)により固定することとすれば、工具(ドライバ)を使用する手間を省くことが出来る。また、図9に示すように検査用ゲージ(蓋体41,背板51)の一側縁から当該検査用ゲージの中心部に向け当該検査用ゲージの幅方向に延びる切欠溝91を両端部にそれぞれ形成して該溝の奥にネジ92を設けてゲージを固定するようにすれば、ネジ92を緩めてスライド(矢印X方向へ)させて検査用ゲージを取り外すようにすることが出来る。また、図10に示すように検査用ゲージ(蓋体41,背板51)の一端に切欠溝95を形成するとともに、他端に斜め方向に延びる切欠溝96を設けて検査用ゲージを固定すれば、両ネジ92を緩めた後、一端側(溝95側)のネジを中心として検査用ゲージを回動(矢印Y方向へ)させゲージを取り外すようにすることが出来る。これら図9および図10に示すような固定方法では、ネジを完全に外さずに緩めるだけで検査用ゲージを着脱できる利点がある。
【0041】
本実施形態の外形寸法判定ゲージ11は、スロット開口部15にPCカード1を差し入れるだけの簡便な操作で、当該カードの合否判定を行うことが出来る。測定面25a,22a,41aに沿ってカード1を自重で落下させ、これがストッパ16に突き当たって止るまで落ちれば、幅および厚さがともに最大許容寸法以内であり、合格であることが判る。一方、スロット開口部15に差し込むことが出来ず、あるいはカードが引っ掛かって落下しないときには、幅および厚さのいずれか一方または双方が最大許容寸法を超えるものであるから、これを不合格とすることが出来る。
【0042】
また本実施形態のゲージによれば、マイクロメータやダイヤルゲージのような測定器を使用せず、スロット開口部15にカードを差し込むという現実の使用態様により近い形で合否判定を行うことが出来る。しかも、実用精度を十分に満足させ、スロット開口部にカードを差し込む簡便な操作で即座に合否判定を行うことが可能で、従来のような測定者の技量による誤差・判定のばらつきを生じることもない。このように本判定ゲージは、短時間にかつ正確にカード状電子機器の外形寸法を合否判定することが出来るものであるから、特に量産現場において実用上大きなメリットを有するものである。
【0043】
さらに、判定ゲージと判定ゲージ自体を検査する検査用ゲージとを一体に構成したから、これらを一括管理することができ、製造現場において所望の時に判定ゲージ自体の精度を随時チェックして製品の良好な品質維持管理に寄与することが出来るものである。
【0044】
本発明は、図面に基づいて説明した前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことが可能であることは当業者において明らかである。例えば、前記実施形態では、幅と厚さの両方を合否判定するゲージとしたが、例えば蓋体を設けずに幅寸法のみを合否判定するゲージとすることも可能である。また、ゲージ本体、蓋体、背板等の外形寸法判定ゲージの各部品にめっき等(例えばカニゼンめっき(無電解ニッケルめっき))を施すことが、サビ防止、耐摩耗性の面から好ましい。さらに、ゲージ本体、蓋体および背板の材質は、必ずしも金属に限られず、硬質樹脂やガラス、セラミックその他の材料とすることを本発明は排除するものではない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る外形寸法判定ゲージによれば、簡便かつ正確にカード状電子機器の外形寸法を合否判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る外形寸法判定ゲージを示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る外形寸法判定ゲージを示す分解斜視図である。
【図3】図1のA−A矢視断面図である。
【図4】ゲージ本体に形成する凹部の加工状態を示す図である。
【図5】本実施形態に係る判定ゲージの溝の機能を説明する図である。
【図6】本実施形態の判定ゲージにおける溝の変形例を示す図である。
【図7】(a)は本実施形態における検査用ゲージの別の例を示す平面図であり、(b)はその側面図である。
【図8】本実施形態における検査用ゲージ(蓋体および背板)の取付構造の別の例を示す断面図である。
【図9】本実施形態における検査用ゲージ(蓋体および背板)の取付構造のさらに別の例を示す図である。
【図10】本実施形態における検査用ゲージ(蓋体および背板)の取付構造のさらに別の例を示す図である。
【符号の説明】
1 PCカード
11 外形寸法判定ゲージ
12 凹部
15 スロット開口部
16 ストッパ
21 ゲージ本体
22 底板部
22a 底板部表面
25 側壁部
25a 側壁部内側面
25b 側壁部頂面
31 溝
41 蓋体(検査用ゲージ)
41a 蓋体内面
51 背板(検査用ゲージ)
【発明の属する技術分野】
本発明は外形寸法判定ゲージに係り、特にPCカードのようなカード状電子機器が許容限界寸法範囲に納まっているか否かを合否検査する器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータや携帯電話などの電子機器では、機能性を拡張するため、取り外し可能な入出力装置や記憶媒体が使用されることが少なくない。例えば、PCカードやコンパクトフラッシュ、各種のフラッシュメモリカードなどである。これらのリムーバブル電子部品は、それぞれの規格に従って外形寸法が定められており、生産工程においては規格寸法に適合しているか合否検査が行われるのが通常である。
【0003】
規格寸法の許容公差範囲を逸脱する製品は、例えば許容限界寸法を超えてコンピュータのスロットに挿入できないものは別としても、規格寸法を僅かに外れるものであっても経年使用によって繰り返し抜き差しされるうちに、カード表面が擦れて傷ついたり、表面の塗装やラベルが剥がれる等の不具合が生じるおそれがある。
【0004】
特に、近年の電子機器の多機能化・高集積化の進展に伴い、モデムと携帯電話機能、あるいはモデムとLAN機能などを一枚のカードに組み込んだPCカードや大容量のメモリチップを収納したカード型の記憶装置が開発・提供されており、カード内の基板も両面実装され収容すべき素子点数も多くなることから、例えばカード厚が許容公差範囲を超えるような不合格品が発生する確率も高くなる傾向にある。
【0005】
一方、このような外形寸法の合否判定を行う装置を開示するものとして下記特許文献がある。この文献記載の装置は、カードの短辺および長辺の寸法をダイヤルゲージで測定し、測定データをデータ処理装置に送信して測定結果をプリントアウトするとともに合否判定を表示するものである。
【0006】
【特許文献1】
実開平5−64701号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、製品の外形寸法を検査する場合、ノギスやマイクロメータ、ダイヤルゲージのような精密測定機器を使用したとしても、測定物に対する計器測定面のあて方や力の入れ具合によって微妙なばらつき誤差が生じることがあり、測定者の熟練度、技量巧拙によって判定結果に違いが生じるという問題がある。
【0008】
また、出荷製品の確実な品質維持の観点からは全数検査を行うことが望ましいが、かかる測定器を使用して逐一検査を行うことは煩雑で相当の時間を要する。特に、量産工程においては、その手間は顕著なものとなる。
【0009】
一方、前記特許文献記載の装置は、カード(測定物)を手で保持して測定機器を操作する煩わしさを回避するものではある。しかしながら、ダイヤルゲージを使用することにはかわりなく、またプリンタやデータ処理装置、表示装置等が必要となって装置が大掛かりであり、簡便さの点で実用上の要請を必ずしも満足させることが出来るものではない。
【0010】
そこで本発明の目的は、より簡便にかつ正確にカード状電子機器の外形寸法を合否判定することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成して課題を解決するため、本発明に係る外形寸法判定ゲージは、カード状電子機器の少なくとも一部を挿入することにより該電子機器の外形寸法が許容公差範囲内に納まっているか否かを判定する外形寸法判定ゲージであって、平坦な表面を有する底板部と、該底板部表面の左右両側部に起立する一対の側壁部とを備え、該側壁部は、該側壁部の間に前記カード状電子機器の少なくとも一部を収容可能とするため、一定の間隔を隔てて互いに対向する内側面を有するとともに、該内側面の間隔を前記カード状電子機器の幅に関する最大許容寸法に設定して該内側面を幅用測定面とし、さらに前記底板部の表面と前記側壁部の内側面とが交差する左右両隅角縁部に、各側壁部の内側面に沿って延在する溝を形成した。
【0012】
このような本発明の寸法ゲージでは、底板部表面上の一対の側壁部の間に判定対象物を挿入して幅寸法の合否判定を行う。側壁部の間隔は、判定対象物であるカード状電子機器の幅に関する最大許容寸法に設定してあり、側壁部間に当該判定対象物が入れば、最大許容寸法以内に納まっていることになるから、これを合格と判断することが出来る。一方、側壁部の間に対象物が入らなければ、これは最大許容寸法を超えるものであるから、不合格とすることが出来る。このように簡易な操作により合否判定を行うことが可能となる。
【0013】
底板部の表面と側壁部の内側面とが交差する隅角縁部には、各側壁部の内側面に沿って延在する溝を設ける。これは、底板部表面と側壁部内側面とにより形成される角部が測定(合否判定)に影響を及ぼすことを回避し、測定精度を向上させるためである。すなわち、本判定ゲージは、判定対象物をゲージに通して判定を行うものであるが、このときに製品(商品)である対象物の表面に傷が付かないようにするため、測定面である底板部と側壁部の内側面と蓋部内面とを研削してそれらの表面を平滑にしておく必要がある。しかしながら、研削加工により面と面との境界角部(底板部表面と側壁部内側面の境界部)を加工する場合、研削砥石の丸みを帯びた(所謂R状の)角形状によって研削残りが生じ、これにより測定面の精度を低下させるおそれがある。本発明のゲージでは、このような角部の影響を回避するため、前記溝を設けた。尚、この点については、次項、発明の実施の形態の欄において図面を参照しつつさらに詳しく説明する。
【0014】
本発明において判定対象物となるカード状電子機器は、具体的には、例えばPCカードやコンパクトフラッシュ(商標)のようなカード型電子機器、あるいはスマートメディア、メモリースティック、マルチメディアカード(MMC)、SDカード等のフラッシュメモリカード(半導体メモリカード)、リムーバブル・ハードディスクのようなリムーバブル記憶装置が含まれる。さらにこの他にも、MO(Magnet Optic)ディスクやZIP(商標)ドライブディスク、フロッピーディスク(商標)等のリムーバブルメディアを対象とすることも可能で、本発明によればこれらの外形寸法を判定するゲージを構成することが出来る。
【0015】
また、かかるゲージでは、底板部と一定の間隔を隔てて該底板部の少なくとも一部を覆うよう前記側壁部に、平坦な内面を有する蓋体を設置し、該蓋体と前記底板部と前記側壁部とによりカード状電子機器を受け入れるスロット開口部を底板部の一端に形成し、該蓋体の内面と底板部の表面との間隔をカード状電子機器の厚さに関する最大許容寸法に設定して該蓋体内面および底板部表面を厚さ用測定面とする場合がある。
【0016】
このようなゲージ構造によれば、スロット開口部に判定対象物を挿入することによって幅だけでなく、厚さ寸法の合否判定を同時に行うことが出来る。
【0017】
さらに、前記蓋体を側壁部に対し着脱可能な平板状部材とし、該蓋体の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法、またはカード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法に設定することがある。
【0018】
このようなゲージ構造によれば、蓋体を幅用測定面および厚さ用測定面のいずれか一方または双方に対する検査用ゲージとして使用することが可能となり、判定ゲージの測定面の寸法精度が保持されているか検査を行うことが出来る。つまり、判定ゲージの較正を行うことが出来ることになる。
【0019】
また、このような幅あるいは厚さ測定面に対する検査用ゲージを構成するには、蓋体の一端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法とし、該蓋体の他端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法としても良い。
【0020】
さらに、このような測定面に対する検査用ゲージ、すなわち幅および厚さのいずれか一方または双方がカード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法またはカード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法である平板状の検査用ゲージを前記蓋体とは別に着脱自在に設けることも可能である。
【0021】
また、前記蓋体とは別に設けた検査用ゲージの一端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法とし、該検査用ゲージの他端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法としても良い。
【0022】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
図1から図3は、本発明の実施の形態(以下、本実施形態という)に係る外形寸法判定ゲージを示すものである。各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。この外形寸法判定ゲージ11は、PCカード1の外形寸法に関する合否判定を行うためのゲージであり、図に示すように表面に凹部12を有する板状のゲージ本体21と、ゲージ本体21の表面側の一端部に設置した蓋体41と備え、蓋体41とゲージ本体21とにより判定対象物であるPCカード1を挿入するためのスロット開口部15を形成したものである。また、ゲージ本体21の裏面側には、判定ゲージ11の測定面に対する検査用ゲージ(これについては後に説明する)となる背板51を設けてある。
【0025】
ゲージ本体21は、例えば全体略直方体形状を呈する板状の金属ピースの表面を切削加工した後、切削面を研削仕上げして凹部12を形成する。これにより平坦な表面を有する底板部22と、底板部表面22aの左右両側部に起立する一対の側壁部25とをゲージ本体21の表面に形成することが出来る。
【0026】
側壁部25の内側面25aは、互いに平行でかつ底板部22の表面22aに対し垂直(直角)である。両内側面25aの間隔Wは、これらを判定対象物の幅寸法用の測定面とするため、判定対象物(PCカード1)の幅に関する最大許容寸法に設定してある。具体的には、PCカードの規格寸法は、幅が54.0mm、厚さが5.0mmMax(タイプIIの場合)で、幅について±0.1mmの許容公差が認められているから、内側面25aの間隔Wを54.1mmとする。したがって、この幅サイズを超えるカードは、両側壁部25の間に挿入することが出来ない。
【0027】
一方、図3において、側壁部25の高さ(底板部表面22aから側壁部頂面25bまでの距離)Hは、判定対象物の厚さに関する最大許容寸法に設定する。蓋体内面41aと底板部表面22aとで厚さに関する測定面を形成するためである。具体的には、高さHをPCカードの厚さの最大許容寸法である5.0mmとする。これにより側壁部25の頂面25bに蓋体41を固定すれば、蓋体内面41aと底板部表面22aとの距離が、PCカードの厚さに関する最大許容寸法5.0mmとなり、これを超える規格外の厚さを有するカードは、蓋体41と底板部22との間に挿入することが出来なくなる。
【0028】
尚、PCカードは、厚さについて3.3mm(タイプI)、5.0mm(タイプII)および10.5mm(タイプIII)の3種類の規格があり、他のタイプIあるいはタイプIII用のゲージを構成する場合には、側壁部25の高さHを各規格の厚さ寸法(最大許容寸法)に対応したものとすれば良い。また、PCカード以外の他のカード状電子機器を判定するゲージを構成する場合には、内側面25aの間隔Wおよび側壁部25の高さHを、当該判定対象物に対応した規格の最大許容寸法に設定すれば良い。
【0029】
ここでゲージの凹部12の作製順番を示すと、最初に凹部12をエンドミル等で形成し、次に溝31をエンドミル等で形成する。次いで底板部表面22aを砥石等で研削し、その次に幅測定面25aを砥石等で研削する。尚、底板部表面22aと幅測定面25aの研削工程の順番は、逆でも構わない。
【0030】
底板部表面22aの左右各縁部には、側壁部25の長手方向に延びる溝31をそれぞれ形成してある。これらの溝31は、幅用の測定面(側壁部内側面25a)並びに厚さ用の測定面(底板部表面22aと蓋体内面41a)の測定精度を向上させるものである。図4および図5に示すように、切削加工および研削による仕上げ加工によって凹部12を形成し各測定面22a,25aを作る場合、幅測定面(側壁部内側面25a)と厚さ測定面(底板部表面22a)の境界角部をちょうど直角に加工することは現実には容易ではなく(研削砥石の角は厳密には、直角ではなく角が丸いため)、隅が丸くなるように研削残り5が生じやすい。このような研削残部5は、幅測定面25aの間隔並びに厚さ測定面22a,41aの間隔の双方を狭め、各測定面の測定精度を低下させる原因となる。
【0031】
そこで、本発明のゲージでは、底板部の表面22aと側壁部の内側面25aとが交差する隅角縁部に、各側壁部の内側面25aに沿って延びる溝31を形成する。このような溝31を設ければ、かかる研削残部5を取り除くことができ、薄い砥石で内側面25aを研削したとき、図5に示すようにたとえ溝31の隅に削り残り6が生じても、各測定面25a,22a,41aがその影響を受けることがなくなる。また、凹部12の角にゴミなどの異物がたまってこれにより測定面の精度が低下するようなトラブルも防ぐことが出来る。
【0032】
溝31は、図3に示すように本実施形態のようなPCカード用ゲージの場合、幅w0を例えば2〜3mm程度、深さd0を例えば1mm程度と、内側面25aを研削するための砥石が入る程度とすることが出来る。ただし、かかる溝31は、生じる可能性のある研削残部(仕上げの研削しろ)以上の幅および深さを有するものであれば良く、これらの値に限定されるものではない。
【0033】
溝31の形成方法は、例えばエンドミルにより切削して形成することが出来るが、特にこれに限定されるものではない。さらに、溝31の形状も、図示の例では、断面略長方形としたが、必ずしもこの形状に限られるわけではない。例えば図6に示すように斜め下方に掘り下げた溝32としても良いし、断面形状を半円状、多角形その他の形状としても構わない。要は、測定面となる底板部の表面22aと側壁部の内側面25aとが交差する角(これらの面の境界線)を削り取るような溝が形成できれば良い。
【0034】
図1に示すように、スロット開口部15の縁、すなわち底板部22の表面端部、側壁部内側面25aの端部並びに蓋体内面41aの側縁部には、判定対象物を容易に挿入できるよう面取り加工を施してある。また、ゲージ本体他端部(スロット開口部15と反対側の端部)の底板部表面には、スロット開口部15からPCカード1を入れて落下させたときにこれを止めるストッパ16を設けてある。ストッパ16は、PCカード1への衝撃を和らげるため、弾性部材により構成することが望ましい。また、PCカード1を入れて、通過させ、検査を行う場合には、ストッパ16はなくても構わない。
【0035】
蓋体41と背板51は、ともにネジ17によって着脱自在にゲージ本体21に取り付けてある。これは、蓋体41と背板51を、判定ゲージ11の各測定面25a,22a,41aが当初の寸法(測定精度)を維持しているか検査する検査用ゲージとして使用できるようにするためである。具体的には、蓋体41を、いわゆる通り側の検査用ゲージとするため、その幅寸法w1を判定対象物の幅に関する最大許容寸法未満の幅寸法(PCカード タイプII用ゲージの場合、例えば54.09mm)とし、厚さ寸法t1を判定対象物の厚さに関する最大許容寸法未満の厚さ寸法(PCカード タイプII用ゲージの場合、例えば4.99mm)とする。
【0036】
一方、背板51は、いわゆる止り側の検査用ゲージとするため、その幅寸法w2を判定対象物の幅に関する最大許容寸法以上の幅寸法(PCカード タイプII用のゲージの場合、例えば54.11mm)とし、厚さ寸法t2を判定対象物の厚さに関する最大許容寸法以上の厚さ寸法(PCカード タイプII用のゲージの場合、例えば5.01mm)とする。尚、これとは逆に、蓋体41を止り側寸法の検査用ゲージとし(幅・厚さを最大許容寸法以上の大きい寸法とする)、背板51を通り側寸法の検査用ゲージ(幅・厚さを最大許容寸法未満の寸法とする)としても構わない。
【0037】
測定面25a,22a,41aの検査は、背板51を外し、これがスロット開口部15から挿入できないことを確認するとともに、蓋体41を外してこの代わりに背板51を蓋体の取付位置(ゲージ本体の表側)に取り付け、スロット開口部15から蓋体41を挿入できることを確認すれば良い。尚、背板51は、このように蓋体41を検査用ゲージとして使用できるよう平坦な内面を有し、かつ蓋体41と同一位置にネジ孔を備えて側壁部の頂面25bに取り付けられるようにしてある。
【0038】
本発明においてこのように検査用ゲージを設けたのは、例えばPCカードのような金属製のカードを数千枚・数万枚と検査していくうち、ゲージの測定面25a,22a,41aが磨耗して初期の寸法より大きくなったり、逆に、測定面を傷つけあるいはカード表面のラベルが測定面に転写されるなど異物が付着することによって測定面が初期の寸法より小さくなってしまうような事態が生じないとは言えないからである。このような問題が生じれば、規格寸法より大きな製品が合格品として出荷されたり、逆に本来合格とすべき製品が不合格となるような事態が生じ得る。本実施形態の判定ゲージによれば、蓋体41や背板51をゲージ本体21から取り外し、これらを使用して、例えば定期的にゲージ自体の検査を行うことによって、かかるトラブルが発生することを未然に防ぐことが可能となる。
【0039】
かかる検査用ゲージは、一枚の板状部材で通り側と止り側とを兼ねるよう構成することも可能である。図7は、このような例を示すもので、一端部71a(例えば長さ方向の半分)を通り側寸法(幅w3、厚さt3を最大許容寸法未満の寸法とする)とし、他端部71b(例えば長さ方向の残り半分)を止り側寸法(幅w4、厚さt4を最大許容寸法以上の大きい寸法とする)とした板状部材71を背板または蓋体としてゲージ本体21に設ける。例えば背板をこのような検査用ゲージとしておけば、背板を取り外し、一端部71a側と他端部71b側とをそれぞれ使用してゲージ測定面の検査を行うことが出来る。
【0040】
蓋体41あるいは背板51の固定は、様々な構造により行うことが可能である。前記図1から図3に示したようなネジで取り付ける方法のほか、例えば図8に示すように手で回すことが可能なノブヘッドを有するネジ81や蝶ネジ(図示せず)により固定することとすれば、工具(ドライバ)を使用する手間を省くことが出来る。また、図9に示すように検査用ゲージ(蓋体41,背板51)の一側縁から当該検査用ゲージの中心部に向け当該検査用ゲージの幅方向に延びる切欠溝91を両端部にそれぞれ形成して該溝の奥にネジ92を設けてゲージを固定するようにすれば、ネジ92を緩めてスライド(矢印X方向へ)させて検査用ゲージを取り外すようにすることが出来る。また、図10に示すように検査用ゲージ(蓋体41,背板51)の一端に切欠溝95を形成するとともに、他端に斜め方向に延びる切欠溝96を設けて検査用ゲージを固定すれば、両ネジ92を緩めた後、一端側(溝95側)のネジを中心として検査用ゲージを回動(矢印Y方向へ)させゲージを取り外すようにすることが出来る。これら図9および図10に示すような固定方法では、ネジを完全に外さずに緩めるだけで検査用ゲージを着脱できる利点がある。
【0041】
本実施形態の外形寸法判定ゲージ11は、スロット開口部15にPCカード1を差し入れるだけの簡便な操作で、当該カードの合否判定を行うことが出来る。測定面25a,22a,41aに沿ってカード1を自重で落下させ、これがストッパ16に突き当たって止るまで落ちれば、幅および厚さがともに最大許容寸法以内であり、合格であることが判る。一方、スロット開口部15に差し込むことが出来ず、あるいはカードが引っ掛かって落下しないときには、幅および厚さのいずれか一方または双方が最大許容寸法を超えるものであるから、これを不合格とすることが出来る。
【0042】
また本実施形態のゲージによれば、マイクロメータやダイヤルゲージのような測定器を使用せず、スロット開口部15にカードを差し込むという現実の使用態様により近い形で合否判定を行うことが出来る。しかも、実用精度を十分に満足させ、スロット開口部にカードを差し込む簡便な操作で即座に合否判定を行うことが可能で、従来のような測定者の技量による誤差・判定のばらつきを生じることもない。このように本判定ゲージは、短時間にかつ正確にカード状電子機器の外形寸法を合否判定することが出来るものであるから、特に量産現場において実用上大きなメリットを有するものである。
【0043】
さらに、判定ゲージと判定ゲージ自体を検査する検査用ゲージとを一体に構成したから、これらを一括管理することができ、製造現場において所望の時に判定ゲージ自体の精度を随時チェックして製品の良好な品質維持管理に寄与することが出来るものである。
【0044】
本発明は、図面に基づいて説明した前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことが可能であることは当業者において明らかである。例えば、前記実施形態では、幅と厚さの両方を合否判定するゲージとしたが、例えば蓋体を設けずに幅寸法のみを合否判定するゲージとすることも可能である。また、ゲージ本体、蓋体、背板等の外形寸法判定ゲージの各部品にめっき等(例えばカニゼンめっき(無電解ニッケルめっき))を施すことが、サビ防止、耐摩耗性の面から好ましい。さらに、ゲージ本体、蓋体および背板の材質は、必ずしも金属に限られず、硬質樹脂やガラス、セラミックその他の材料とすることを本発明は排除するものではない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る外形寸法判定ゲージによれば、簡便かつ正確にカード状電子機器の外形寸法を合否判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る外形寸法判定ゲージを示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る外形寸法判定ゲージを示す分解斜視図である。
【図3】図1のA−A矢視断面図である。
【図4】ゲージ本体に形成する凹部の加工状態を示す図である。
【図5】本実施形態に係る判定ゲージの溝の機能を説明する図である。
【図6】本実施形態の判定ゲージにおける溝の変形例を示す図である。
【図7】(a)は本実施形態における検査用ゲージの別の例を示す平面図であり、(b)はその側面図である。
【図8】本実施形態における検査用ゲージ(蓋体および背板)の取付構造の別の例を示す断面図である。
【図9】本実施形態における検査用ゲージ(蓋体および背板)の取付構造のさらに別の例を示す図である。
【図10】本実施形態における検査用ゲージ(蓋体および背板)の取付構造のさらに別の例を示す図である。
【符号の説明】
1 PCカード
11 外形寸法判定ゲージ
12 凹部
15 スロット開口部
16 ストッパ
21 ゲージ本体
22 底板部
22a 底板部表面
25 側壁部
25a 側壁部内側面
25b 側壁部頂面
31 溝
41 蓋体(検査用ゲージ)
41a 蓋体内面
51 背板(検査用ゲージ)
Claims (6)
- カード状電子機器の少なくとも一部を挿入することにより該電子機器の外形寸法が許容公差範囲内に納まっているか否かを判定する外形寸法判定ゲージであって、
平坦な表面を有する底板部と、
該底板部表面の左右両側部に起立する一対の側壁部とを備え、
該側壁部は、該側壁部の間に前記カード状電子機器の少なくとも一部を収容可能とするため、一定の間隔を隔てて互いに対向する内側面を有するとともに、
該内側面の間隔を前記カード状電子機器の幅に関する最大許容寸法に設定して該内側面を幅用測定面とし、
さらに前記底板部の表面と前記側壁部の内側面とが交差する左右両隅角縁部に、各側壁部の内側面に沿って延在する溝を形成した
ことを特徴とする外形寸法判定ゲージ。 - 前記底板部と一定の間隔を隔てて該底板部の少なくとも一部を覆うよう前記側壁部に、平坦な内面を有する蓋体を設置し、
該蓋体と前記底板部と前記側壁部とにより前記カード状電子機器を受け入れるスロット開口部を前記底板部の一端に形成し、
前記蓋体の内面と前記底板部の表面との間隔を前記カード状電子機器の厚さに関する最大許容寸法に設定して該蓋体内面および底板部表面を厚さ用測定面とした
ことを特徴とする請求項1に記載の外形寸法判定ゲージ。 - 前記蓋体を前記側壁部に対し着脱可能な平板状部材とし、
該蓋体の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法、またはカード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法に設定し、
これにより前記蓋体を、前記幅用測定面および前記厚さ用測定面のいずれか一方または双方に対する検査用ゲージとした
ことを特徴とする請求項2に記載の外形寸法判定ゲージ。 - 前記蓋体の一端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法とする一方、
該蓋体の他端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法とし、
これにより前記蓋体を、前記幅用測定面および前記厚さ用測定面のいずれか一方または双方に対する検査用ゲージとした
ことを特徴とする請求項2に記載の外形寸法判定ゲージ。 - 幅および厚さのいずれか一方または双方をカード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法またはカード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法とした平板状部材により形成した、前記幅用測定面および前記厚さ用測定面のいずれか一方または双方に対する検査用ゲージを、前記蓋体とは別に着脱自在に設けた
ことを特徴とする請求項2または3に記載の外形寸法判定ゲージ。 - 前記蓋体とは別に設けた検査用ゲージの一端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より大きい止り側寸法とし、
該検査用ゲージの他端部の幅および厚さのいずれか一方または双方を、カード状電子機器の最大許容寸法より小さい通り側寸法とし、
これにより前記平板状部材を、前記幅用測定面および前記厚さ用測定面のいずれか一方または双方に対する検査用ゲージとした
ことを特徴とする請求項5に記載の外形寸法判定ゲージ。
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