JP2005024274A - センサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニット - Google Patents

センサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】磁性体を被検知部としてこれと磁歪センサとを組み合わせるとともに、磁性体の特徴を生かして被検知部の逆磁歪効果を精度よく検知することができるセンサ装置、および逆磁歪効果を利用して軸受の歪み量の検知が可能であり、しかも、軸受の材料を変更したり、被検知部に表面処理を施したりすることが不要なセンサ付き転がり軸受ユニットを提供する。
【解決手段】センサ装置2は、固定側軌道部材3、回転側軌道部材4および転動部材5のうちのいずれかの逆磁歪効果を検知する磁歪センサ8を有しており、被検知部とされている回転側軌道部材4の内輪17近傍に、内輪17に磁気異方性を付与する少なくとも1つの磁石9が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、逆磁歪効果を利用したセンサ装置、および、転がり軸受と転がり軸受の各種情報を検出するセンサ装置とが一体化されたセンサ付き転がり軸受ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
転がり軸受と転がり軸受の各種情報を検出するセンサ装置とが一体化されたセンサ付き転がり軸受ユニットにおいて、磁歪センサを使用して軌道部材の歪みを検知することが本出願人により提案されている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特願2003−23378
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記出願のセンサ付き転がり軸受ユニットでは、転動部材の通過に伴って軌道部材の肩部が歪むことによる逆磁歪効果を検知して軌道部材に作用する力を求めているが、逆磁歪効果が小さいため、この効果を大きくすることが課題となっている。逆磁歪効果を高めるには、材料を変更したり、被検知部に表面処理を施したりすることなどが考えられるが、材料の変更は、耐摩耗性、耐剥離性、寿命等の耐久性や、回転時振動、騒音低減性能等の軸受としての性能に悪影響を及ぼすことがあり、また、表面処理を施すことには、手間およびコストが増加するという問題がある。
【0005】
この発明の目的は、上記実情に鑑み、磁性体を被検知部としてこれと磁歪センサとを組み合わせるとともに、磁性体の特徴を生かして被検知部の逆磁歪効果を精度よく検知することができるセンサ装置を提供することにある。
【0006】
また、この発明の目的は、逆磁歪効果を利用して軸受の歪み量の検知が可能であり、しかも、軸受の材料を変更したり、被検知部に表面処理を施したりすることが不要なセンサ付き転がり軸受ユニットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明によるセンサ装置は、圧縮応力を受ける磁性体製の被検知部と、被検知部に対向するセンシング面を有し被検知部の逆磁歪効果を検知する磁歪センサと、被検知部近傍に設けられて同部に磁気異方性を付与する少なくとも1つの磁石とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】
磁歪センサは、逆磁歪効果(物質が歪むあるいは変形すると磁力が現れる現象)を計測するセンサであり、磁歪センサとしては、例えば、透磁率の高い磁性線に高周波電流を印加したときの磁性線両端間のインピーダンスが外部磁場によって変化する電磁気現象を利用して外部磁場を計測する磁気インピーダンスセンサ(MIセンサ)、インピーダンスが応力により変化することを利用した応力インピーダンスセンサ(SIセンサ)などが挙げられる。
【0009】
磁石としては、永久磁石を使用してもよく、また、電磁石を使用してもよく、その形状は特に限定されるものではない。磁石は、磁歪センサのセンシング面が臨まされている被検知部のみに配されてもよく、また、磁歪センサのセンシング面が臨まされている被検知部を含みかつ軌道部材と同心の輪状とされてもよい。また、磁石と被検知部とは接触してもよく、非接触でもよい。
【0010】
磁気異方性は、被検知部の各磁区の方向が圧縮方向と同じ方向またはこの方向と小さい角度で交差する方向に揃うように磁石によって付与され、センサは、そのセンシング面が圧縮方向に対して垂直方向または垂直に近い方向から被検知部を臨むように設けられる。また、センサのセンシング面は、磁束密度がゼロの付近(S極とN極との境界部分)に臨まされる。
【0011】
磁石が永久磁石の場合のN極およびS極の形状や複数個配置する場合の配置箇所、磁石が電磁石の場合のコアの形状やコイルの巻形状は、磁歪センサのセンシング面が被検知部を臨む方向と磁束の方向とが直交するように決定されることが好ましい。
【0012】
磁石は、例えば、全体としてL字状で、軸方向にのびる長辺部、および長辺部の一端部から径方向外向きにのびる短辺部からなるN極(またはS極)と、N極(またはS極)の短辺部に連なって径方向外向きにのびる長辺部からなるS極(またはN極)とを有している永久磁石とされ、N極(またはS極)の長辺部の他端部が被検知部近傍に配されていることがある。また、軸方向にN極およびS極が形成された輪状の2つの永久磁石を使用し、これらの永久磁石が被検知部を介して軸方向の両側に配されていることがある。さらにまた、軸方向にN極およびS極が形成された輪状の永久磁石と、径方向にN極およびS極が形成された輪状の永久磁石とを使用し、これらの永久磁石が被検知部を介して軸方向の両側に配されていることがある。いずれの場合でも、磁石の磁束が被検知部に効果的に流れるように、磁性体を適当に介在させて磁気回路を形成することが好ましい。
【0013】
また、磁石は、例えば、対向壁および連結壁からなる略U字状のコアと、連結壁に巻かれたコイルとからなる電磁石とされることがあり、軌道部材と同心で略同径の輪状のコアと、コアの外周に軌道部材と同心状に巻かれたコイルとからなる電磁石とされることがある。前者の場合には、コアの対向壁の一方が他方より突出させられるようにすることが好ましく、これにより、電磁石によって形成される磁束の方向の調整が容易となる。後者の場合には、コアとして被検知部とされている軌道部材の一部が使用されることがあり、このようにすると、磁石の設置のためのスペースを小さくすることができる。
【0014】
この発明のセンサ装置によると、圧縮応力がかかっていない状態では、磁石によって被検知部の各磁区の方向が同じ方向に揃わされており、圧縮方向応力がかかることによって、各磁区の方向が圧縮方向と垂直な方向に変化し、これに伴って、磁歪センサによって検知される磁束密度が変化する。この変化量は、圧縮応力の大きさに比例しており、磁歪センサの出力から、被検知部にかかっている圧縮応力を求めることができる。
【0015】
この発明のセンサ装置は、被検知部が移動(例えば回転)しており、その被検知部が受けている応力を非接触で測定する場合に特に有効である。
【0016】
上記センサ装置において、各磁区の方向が圧縮方向と同じ方向となるように磁気異方性が付与されるとともに、センサのセンシング面が圧縮方向に垂直な方向から被検知部を臨むように設けられることが好ましく、このようにすると、圧縮応力がかかっていないときに磁歪センサに検知される方向の磁束密度が実質的にゼロとなるとともに、圧縮応力がかかったときに磁歪センサに検知される方向の磁束密度が実質的に最大値となり、磁歪センサに検知される磁束密度変化が最大となる。したがって、高い精度で圧縮応力を検知することができる。
【0017】
この発明によるセンサ付き転がり軸受ユニットは、固定側軌道部材、回転側軌道部材および転動部材を有する転がり軸受と、センサ装置とを備えているセンサ付き転がり軸受ユニットにおいて、センサ装置は、転動部材と軌道部材との接触部に作用する圧縮方向の力により生じるこれらの部材のうちのいずれかの逆磁歪効果を検知する磁歪センサを有しており、被検知部近傍に、同部に磁気異方性を付与する少なくとも1つの磁石が設けられていることを特徴とするものである。
【0018】
転がり軸受としては、深みぞ玉軸受、アンギュラ玉軸受、ころ軸受、ニードル軸受、スラスト軸受などのいずれの転がり軸受でも使用可能であり、また、単列のものだけでなく、複列のものにも適用できる。
【0019】
固定側軌道部材は、ハウジングなどに取り付けられ、回転側軌道部材は、回転軸などに取り付けられる。磁歪センサは、一般的には、固定側軌道部材またはこれが固定されるハウジングなどの固定側部材に取り付けられる。なお、固定側部材とは、回転側部材と相対回転する部材の意であり、必ずしも固定されている必要はなく、固定側部材には、それ自体が回転するものも含まれるものとする。
【0020】
この発明のセンサ付き転がり軸受ユニットによると、回転側軌道部材に固定された主軸等の回転体が回転したり、回転体に荷重がかかると、転動部材と軌道部材の軌道面や肩部との間に作用する力が変化し、この結果、軌道部材の軌道面や肩部の歪み量が変動し、逆磁歪効果が得られる。この場合の逆磁歪効果は、ミリガウス程度の小さいものであるが、被検知部近傍に磁石を配して同部に磁気異方性を付与することにより、上述のように、磁束密度変化を大きくすることが可能であり、磁歪センサは、歪み変動量を磁歪変動量として精度よく検知することができる。したがって、この歪みの変動量から軌道部材への作用力の変動量を精度よく求めることができる。また、この歪みの変動量から軌道部材の変位や回転情報を求めることもできる。
【0021】
上記のセンサ付き転がり軸受ユニットにおいて、固定側軌道部材、回転側軌道部材および転動部材は、いずれも軸受用鋼であり、固定側軌道部材および回転側軌道部材のいずれか一方に、被検知部が設けられていることがあり、固定側軌道部材および回転側軌道部材は、いずれも軸受用鋼で、転動部材は、非磁性材料で形成されており、固定側軌道部材および回転側軌道部材のいずれか一方に、被検知部が設けられていることがある。
【0022】
このようにすると、固定側軌道部材および回転側軌道部材がいずれも軸受用鋼であるので、軸受の性能に影響を及ぼすことなく上記の効果を得ることができる。また、転動部材を非磁性材料製とすることにより、ノイズとしての周辺磁束を最小にすることができ、逆磁歪効果による微小な磁束変化をより精度よく検知することができる。
【0023】
転がり軸受は、内外軌道輪を有し、磁石は、被検知部とされている軌道輪と略同径の輪形状で、この軌道輪に隣接配置されていることがある。
【0024】
このようにすると、軌道輪に軸方向の磁気異方性が付与され、センサの出力から軌道輪に作用する径方向の力を検出することが可能となるとともに、軌道輪の径方向の変位や回転情報を得ることもできる。
【0025】
また、上記のセンサ付き転がり軸受ユニットは、固定側軌道部材が車体側、回転側軌道部材が車輪側に取り付けられるようになされて、センサ付きハブユニットとして使用されることがある。
【0026】
このようにすると、磁歪センサの出力からタイヤの接地荷重を検出することが可能となり、接地荷重を使用した車両の安定制御に寄与することができる。
【0027】
センサ付きハブユニットでは、センサは、径方向外方から回転側軌道部材を臨むように配置され、磁石は、回転側軌道部材に軸方向の磁気異方性を付与していることが好ましい。この場合に、被検知部としては、例えば、車輪が取り付けられる内軸および内軸に嵌め合わせられた内輪からなる回転側軌道部材のうちの内輪が使用され、センサは、固定側軌道部材に取り付けられた支持部材に支持される。この場合に、センサ−磁石−被検知部−(磁石)−回転側軌道部材−固定側軌道部材−センサを含む回路における各部材間の間隙を小さくして被検知部に磁束が効果的に流れるように、固定側軌道部材または回転側軌道部材に径方向内方突出部または径方向外方突出部が適宜形成される。
【0028】
磁気異方性は、被検知部の各磁区の方向が圧縮方向と同じ方向に揃うように付与されていることが好ましく、センサは、そのセンシング面が圧縮方向に対して垂直方向から被検知部を臨むように設けられていることが好ましく、センサのセンシング面は、磁束密度がゼロの付近に臨まされていることが好ましい。
【0029】
このようにすると、磁歪センサで検知される磁束密度の変化量が最大となり、最も精度のよい検知を行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
【0031】
図1は、この発明のセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第1実施形態を示している。以下の説明において、左右および上下は、図の左右および上下をいうものとする。なお、左が車両の内側に、右が車両の外側となっている。
【0032】
このセンサ付き転がり軸受ユニットは、センサ付きハブユニットとして使用されるもので、ハブユニット(1)と、タイヤの接地荷重を検出するセンサ装置(2)とを備えている。
【0033】
ハブユニット(1)は、車体側に固定される固定側軌道部材(車体側部材)(3)、車輪が取り付けられる回転側軌道部材(車輪側部材)(4)、両部材(3)(4)の間に2列に配置された複数の転動部材である玉(5)、および各列の玉(5)をそれぞれ保持する保持器(6)を備えている。
【0034】
固定側軌道部材(3)は、軸受の外輪(固定輪)機能を有しているもので、内周面に2列の外輪軌道が形成されている円筒部(12)と、円筒部(12)の左端部近くに設けられて懸架装置(車体)にボルトで取り付けられるフランジ部(13)とを有している。
【0035】
回転側軌道部材(4)は、第1の軌道溝(15a)を有する大径部(15)および第1の軌道溝(15a)の径よりも小さい外径を有する小径部(16)を有している内軸(14)と、内軸(14)の小径部(16)外径に嵌め止められて右面が内軸(14)の大径部(15)左面に密接させられている内輪(17)とからなる。内軸(14)の右端近くには、車輪を取り付けるための複数のボルト(19)が固定されたフランジ部(18)が設けられている。内輪(17)の右部には、内軸(14)の軌道溝(15a)と並列するように、軌道溝(17a)が形成されており、内輪(17)の左部に肩部(17b)が形成されている。固定側軌道部材(3)の右端部と内軸(14)との間には、シール装置(20)が設けられている。内軸(14)の小径部(16)の左端部には、おねじ部が設けられており、このおねじ部にねじ合わされたナット(21)によって、内輪(17)が内軸(14)に固定されている。固定側軌道部材(3)の左端部には、カバー(22)が被せ止められている。
【0036】
センサ装置(2)は、固定側軌道部材(3)に取り付けられた支持部材(7)と、支持部材(7)に取り付けられた磁歪センサ(8)と、磁歪センサ(8)の出力を処理する処理手段(図示略)と、磁歪センサ(8)のセンシング面が対向させられる被検知部とされている内輪(17)と、内輪(17)の左方に配されて被検知部に磁気異方性を付与する磁石(9)とを備えている。
【0037】
この実施形態では、固定側軌道部材(3)および回転側軌道部材(4)は、鉄系磁性体であり軸受用鋼の1種である高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)製、転動部材(5)は、セラミック製、保持器(6)は、黄銅製とされており、固定側軌道部材(3)および回転側軌道部材(4)が磁性を有しているのに対し、転動部材(5)および保持器(6)は、非磁性材料によって形成されている。
【0038】
この実施形態では、磁歪センサ(8)は、磁気インピーダンスセンサとされており、そのセンシング面は、回転側軌道部材(4)の内輪(17)の肩部(17b)の外周面に臨まされている。
【0039】
磁石(9)は、全体としてL字状で、軸方向にのびる長辺部、および長辺部の左端部から径方向外向きにのびる短辺部からなるN極(9a)と、N極(9a)の短辺部に連なって径方向外向きにのびる長辺部からなるS極(9b)とを有しており、N極(9a)の右端部が内輪(17)の肩部(17b)の左端面に若干の間隙をおいて対向させられている。そして、磁束が被検知部である内輪(17)に効果的に流れるように、内軸(14)の大径部(15)に、2列の転動体(5)の軸方向中間部分において固定側軌道部材(3)と回転側軌道部材(4)との間隙を小さくする環状の磁気回路形成用径方向外方突出部(23)が形成されている。外方突出部(23)の外径は、固定側軌道部材(3)の内径よりも若干小さくなされている。これにより、磁石(9)による磁束は、図1に矢印で示すように、N極(9a)から出て、内輪(17)の磁石対向部すなわち被検知部を通過して左列の玉(5)を囲むようにして、内軸(14)の外方突出部(23)から固定側軌道部材(3)に至り、S極(9b)に戻るように形成され、回転側軌道部材(4)の内輪(17)の被検知部には、内輪(17)の各磁区の方向が軸方向に向く磁気異方性が付与されている。
【0040】
上記センサ付き転がり軸受ユニットによると、回転側軌道部材(内輪)(4)が回転して、転動部材(5)が磁歪センサ(8)のセンシング面が臨まされている内輪(17)を歪ませると、逆磁歪効果により、この内輪(17)の肩部(17b)に微小磁力が生じ、磁歪センサ(8)の出力が上昇する。そして、転動部材(5)と転動部材(5)の間がセンシング面に来ると、内輪(17)の歪みが減り、磁力が低下する。よって、磁歪センサ(8)の出力も低下する。この変化は、転動部材(5)の公転周波数×転動部材数に等しい周波数のサイン波となり、その振幅の変化は、径方向荷重と相関がある。したがって、このサイン波の振幅(磁歪センサ(8)の信号の高周波成分の振幅)から回転側軌道部材(4)に作用する力さらにこれと相関のある車輪の接地荷重を求めることができる。
【0041】
上記逆磁歪効果の原理および効果について、図4から図6までを参照して以下に説明する。
【0042】
原子には、電子の公転や電子そのものの自転・スピンにより、自発磁化が発生している。中でもFe原子は、電子分布が回転楕円体的になっているため、原子自体が見掛け楕円体になっており、自発磁化方向がその長軸方向を向いている。Feでは、結晶格子毎に自発磁化が揃っており、結晶格子は、自発磁化方向に伸びている。これを自発磁歪と言う。さらに、多結晶Fe(例えば、SUJ2)では、結晶粒単位で磁化が揃っているのが一般的で、この集団は磁区と呼ばれている。各磁区内で磁化の方向に磁歪が起きているが、消磁状態では、磁区は、図4(a)に示すように、等方性を示し、磁歪は打ち消し合っている。
【0043】
この多結晶Feに外部から磁界を印加すると、その方向のエネルギーを下げるように、各磁区は、磁界の方向に磁化回転を起こす。これにより、磁化方向が変わり、磁区の磁歪方向も変化する。例えば、図4(b)に破線の矢印で示すような外部磁界が印加されると、磁区は、同図に示すように、外部磁界の方向を向く異方性を示し、磁歪方向も同様に変化することから、全体として、Fe材が印加磁界の方向に変形する。歪みの大きさは、歪みに抵抗する材料の弾性エネルギーと磁気異方性エネルギーとの兼ね合いで決まる。磁区が等方性を示す消磁状態では、磁歪による材料の歪みeは、平均してe/3となるから、消磁状態から磁気飽和までの変形λ(磁歪の飽和値)は、λ=e−e/3=(2/3)eで表される。よって、自発磁歪値は、e=(3/2)λで表される。Fe材では、一般的にλ=10−5程度である。
【0044】
逆に、外力によって材料を歪ませると、磁化方向が変化する現象が発生する。これは逆磁歪効果と呼ばれている。多結晶Feに一軸応力がかかると、図4(c)に示すように磁化方向が圧縮方向と垂直の方向に変化し、磁気異方性を成す。逆磁歪効果の測定には、磁気異方性を成すと透磁率が上がる特性を用いて、図4(c)に破線の矢印で示す方向の磁界を外部から印加し、その透磁率変化を測定する方法が多く用いられている。
【0045】
図5は、被検知部近傍に磁石が配置されるとともに、磁石の磁束を被検知部に効果的に流す磁路(W)が形成されることにより、被検知部が磁化されている場合に検知される磁束密度を説明する図で、図6は、被検知部が磁化されていない場合に検知される磁束密度を説明する図である。
【0046】
図6(a)において、磁性体(M)中には、多数の磁区(m)が存在しており、その方向はバラバラである。この磁性体(M)に磁歪センサ(S)のセンシング面を対向させると、磁歪センサ(S)には磁性体(M)の被検知部の磁束密度が0でないことに伴う出力Δ3(磁束密度0を基準)が生じる。次いで、磁性体(M)に圧縮応力(C)を付加すると、同図(b)に示すように、磁区(m)の方向は、圧縮方向と直交する方向に揃えられる。これにより、磁歪センサ(S)には磁束密度変化に伴う出力Δ4(磁束密度0を基準)が生じる。したがって、磁歪センサ(S)が検知するのは、Δ4−Δ3である。これに対し、図5(a)において、磁性体(M)中には、多数の磁区(m)が存在しており、その方向は、磁石の配置により、磁歪センサ(S)のセンシング面に平行に揃えられている。この磁性体(M)に磁歪センサ(S)のセンシング面を対向させると、磁歪センサ(S)には被検知部の磁束密度に伴う出力Δ1が生じるが、この値は、磁区の方向がセンシング面に対して直交しているので、ほぼ0となっている。次いで、磁性体(M)に圧縮応力(C)を付加すると、同図(b)に示すように、磁区(m)の方向は、圧縮方向と直交する方向に揃えられる。これにより、磁歪センサ(S)には被検知部の磁束密度変化に伴う出力Δ2(磁束密度0を基準)が生じる。このΔ2は、上記Δ4と同じ大きさであるが、磁歪センサ(S)が検知するのは、Δ2−Δ1であって、Δ1がほぼ0であることから、(Δ2−Δ1)>(Δ3−Δ4)となる。
【0047】
上記のことから、図1の転がり軸受ユニットでは、圧縮応力がかかっていない状態では、内輪(17)の被検知部の磁区に圧縮方向の磁気異方性が生じており、磁歪センサ(8)に向く磁区が少なくなっている。そして、圧縮応力がかかった状態では、内輪(17)の被検知部の磁区が磁歪センサ(8)の方向を向くことにより、磁束密度が大きくなる。この磁束密度変化は、磁石を配置しない場合に比べ大きく、したがって、この変化量から精度よく荷重を求めることができる。
【0048】
図2は、この発明のセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第2実施形態を示している。以下の説明において、第1実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0049】
このセンサ付き転がり軸受ユニットは、センサ付きハブユニットとして使用されるもので、ハブユニット(1)と、タイヤの接地荷重を検出するセンサ装置(2)とを備えている。
【0050】
センサ装置(2)は、固定側軌道部材(3)に取り付けられた支持部材(7)と、支持部材(7)に取り付けられた磁歪センサ(8)と、磁歪センサ(8)の出力を処理する処理手段(図示略)と、磁歪センサ(8)のセンシング面が対向させられる被検知部とされている内輪(17)と、内輪(17)の軸方向両側に配されて内輪(17)の被検知部に磁気異方性を付与する左右の磁石(10)(11)とを備えている。
【0051】
各磁石(10)(11)は、軸方向にN極(10a)(11a)およびS極(10b)(11b)が形成された輪状の永久磁石とされている。右の磁石(11)は、内輪(17)の右端部とほぼ同じ内径および外径を有しており、内輪(17)の右端面に若干の間隙をおいて対向するように、2列の転動部材(5)の軸方向中間部分で内軸(14)の大径部(15)に設けられた環状凹所に嵌め合わされている。左の磁石(10)は、右の磁石(11)の内径および外径にほぼ等しい内径および外径を有しており、内輪(17)を内軸(14)に固定しているナット(21)の右端部に、内輪(17)の左端面に接触するように嵌め合わせられている。各磁石(10)(11)は、いずれも右側がN極(10a)(11a)、左側がS極(10b)(11b)とされている(左側がN極、右側がS極でも可)。そして、回転側軌道部材(3)には、右の磁石(11)の右面のすぐ右方から固定側軌道部材(4)の内径近くまでのびる環状の磁気回路形成用径方向外方突出部(24)が形成され、固定側軌道部材(3)の左端部近くの内径には、左の磁石(10)の左面すぐ左方までのびる環状の磁気回路形成用径方向内方突出部(25)が形成されている。したがって、図2に矢印で示すように、左側の磁石(10)から出た磁束が内輪(17)を通過して右側の磁石(11)に至る磁束が形成されるとともに、磁束が被検知部である内輪(17)に効果的に流れるように磁気回路が形成され、こうして回転側軌道部材(4)の内輪(17)には、内輪(17)の被検知部の各磁区の方向が軸方向に向く磁気異方性が付与されている。なお、磁気回路は、磁歪センサ(8)が臨まされている内輪(17)に磁束が流れるようにするためのものであり、磁歪センサ(8)がない図の下部のところ(特に固定側軌道部材)ではなくてもよく、したがって、突出部(24)(25)は環状でなくてもよい。
【0052】
第2実施形態のセンサ付き転がり軸受ユニットでは、圧縮応力がかかっていない状態では、内輪(17)の被検知部の磁区に圧縮方向の磁気異方性が生じており、磁歪センサ(8)に向く磁区が少なくなっている。そして、圧縮応力がかかった状態では、内輪(17)の被検知部の磁区が磁歪センサ(8)の方向を向くことにより、磁束密度が大きくなる。この磁束密度変化は、磁石を配置しない場合に比べ大きく、したがって、この変化量から精度よく荷重を求めることができる。
【0053】
図3は、この発明のセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第3実施形態を示している。以下の説明において、第2実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0054】
左右の磁石(10)(26)のうち左の磁石(10)は、第2実施形態のものと同じで、軸方向にN極(10a)およびS極(10b)が形成された輪状の永久磁石とされている。右の磁石(26)は、径方向にN極(外径側)(26a)およびS極(内径側)(26b)が形成された輪状の永久磁石とされている。左の磁石(10)は、内輪(17)を内軸(14)に固定しているナット(21)の右端部に、内輪(17)の左端面に接触するように嵌め合わせられ、右の磁石(26)は、内輪(17)の右端面に若干の間隙をおいて対向するように、2列の転動部材(5)の軸方向中間部分で内軸(14)の外径に嵌め合わされている。右の磁石(26)の内径および外径は、左の磁石(10)の内径および外径よりも大きくなされている。そして、固定側軌道部材(3)の左端部近くの内径に、左の磁石(10)の左面すぐ左方までのびる内方突出部(27)が形成されされている。なお、この内方突出部(27)は、環状ではなく、センサ設置位置にだけ設けられている。第3実施形態のものによると、図3に矢印で示すように、左側の磁石(10)から出た磁束が内輪(17)を通過して右側の磁石(26)に至る磁束が形成されるとともに、磁束が被検知部である内輪(17)に効果的に流れるように磁気回路が形成され、こうして回転側軌道部材(4)の内輪(17)には、内輪(17)の被検知部の各磁区の方向が軸方向に向く磁気異方性が付与されている。
【0055】
第3実施形態のセンサ付き転がり軸受ユニットでは、圧縮応力がかかっていない状態では、内輪(17)の被検知部の磁区に圧縮方向の磁気異方性が生じており、磁歪センサ(8)に向く磁区が少なくなっている。そして、圧縮応力がかかった状態では、内輪(17)の被検知部の磁区が磁歪センサ(8)の方向を向くことにより、磁束密度が大きくなる。この磁束密度変化は、磁石を配置しない場合に比べ大きく、したがって、この変化量から精度よく荷重を求めることができる。
【0056】
上記第2実施形態においては、磁石(10)(11)が内輪(17)の左右両側に配されており、また、第3実施形態においても、磁石(10)(26)が内輪(17)の左右両側に配されているが、磁石は、必ずしも2つ必要なものではなく、いずれか1つにすることもできる。上記第2および第3実施形態のように、2つの磁石(10)(11)(26)を使用すると、被検知部である内輪(17)の肩部(17b)に軸方向の磁束を集中させることができ、より明確な磁気異方性を得ることができる。また、左の磁石(10)に代えて、ナット(21)を永久磁石とすることも可能であり、これにより、部品数を少なくすることができる。
【0057】
なお、上記第1から第3までの実施形態において、磁石(9)は、内輪(17)の各磁区の方向を軸方向に向かせるように設けられているが、各磁区の方向を径方向に向かせるように設けることもできる。
【0058】
図7および図8は、この発明のセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第4実施形態を示している。以下の説明において、第1実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0059】
このセンサ付き転がり軸受ユニットは、センサ付きハブユニットとして使用されるもので、ハブユニット(1)と、タイヤの接地荷重を検出するセンサ装置(2)とを備えている。
【0060】
センサ装置(2)は、固定側軌道部材(3)に取り付けられた支持部材(7)と、支持部材(7)に取り付けられた磁歪センサ(8)と、磁歪センサ(8)の出力を処理する処理手段(図示略)と、磁歪センサ(8)のセンシング面が対向させられる被検知部とされている内輪(17)と、内輪(17)の径方向外方に配されて被検知部に磁気異方性を付与する電磁石(31)とを備えている。
【0061】
電磁石(31)は、対向壁(32a)(32b)および連結壁(32c)からなる略U字状のコア(32)と、連結壁(32c)に巻かれたコイル(33)とからなり、コイル(33)には、これに電力を供給する電源部(34)が接続されている。図8に示すように、磁歪センサ(8)は、径方向外方から内輪(17)を臨むように支持部材(7)に支持されており、コア(32)は、その対向壁(32a)(32b)が磁歪センサ(8)の両側に位置しかつ支持部材(7)と干渉しないように、径方向に対して所定角度傾斜して固定側軌道部材(3)に取り付けられている。コア(32)の左の対向壁(32a)は、右の対向壁(32b)より径方向内方に突出させられており、これにより、電磁石(31)の左の対向壁(32a)がN極とされた場合に、左の対向壁(32a)から出た磁束が内輪(17)の電磁石対向部すなわち被検知部を軸方向左から右に通過して、右の対向壁(32b)に至るようになされている。これにより、図7に矢印で示すように、左側の磁極から出た磁束が内輪(17)を通過して右側の磁極に至る磁束が形成され、回転側軌道部材(4)の内輪(17)には、内輪(17)の被検知部の各磁区の方向が軸方向に向く磁気異方性が付与されている。
【0062】
図10は、被検知部にコイル(L)が巻かれて、コイル(L)に電源(P)が接続されることにより、被検知部が磁化されている場合に検知される磁束密度を説明する図である。
【0063】
図10(a)において、磁性体(M)中には、多数の磁区(m)が存在しており、その方向は、コイル(L)により、磁歪センサ(S)のセンシング面に平行に揃えられている。この磁性体(M)に磁歪センサ(S)のセンシング面を対向させると、磁歪センサ(S)には被検知部の磁束密度に伴う出力Δ1が生じるが、この値は、磁区の方向がセンシング面に対して直交しているので、ほぼ0となっている。次いで、磁性体(M)に圧縮応力(C)を付加すると、同図(b)に示すように、磁区(m)の方向は、圧縮方向と直交する方向に揃えられる。これにより、磁歪センサ(S)には被検知部の磁束密度変化に伴う出力Δ2(磁束密度0を基準)が生じる。このΔ2は、図6のΔ4と同じ大きさであるが、磁歪センサ(S)が検知するのは、Δ2−Δ1であって、Δ1がほぼ0であることから、図6に示したコイルが配置されていない場合の出力(Δ3−Δ4)に比べると、(Δ2−Δ1)>(Δ3−Δ4)となる。
【0064】
第4実施形態のセンサ付き転がり軸受ユニットでは、圧縮応力がかかっていない状態では、内輪(17)の被検知部の磁区に圧縮方向の磁気異方性が生じており、磁歪センサ(8)に向く磁化が少なくなっている。そして、圧縮応力がかかった状態では、内輪(17)の被検知部の磁区が磁歪センサ(8)の方向を向くことにより、磁束密度が大きくなる。この磁束密度変化は、コイルが配置されていない場合に比べ大きく、したがって、この変化量から精度よく荷重を求めることができる。
【0065】
図9は、この発明のセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第5実施形態を示している。以下の説明において、第1実施形態と同じ構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0066】
このセンサ付き転がり軸受ユニットは、センサ付きハブユニットとして使用されるもので、ハブユニット(1)と、タイヤの接地荷重を検出するセンサ装置(2)とを備えている。
【0067】
センサ装置(2)は、固定側軌道部材(3)に取り付けられた支持部材(7)と、支持部材(7)に取り付けられた磁歪センサ(8)と、磁歪センサ(8)の出力を処理する処理手段(図示略)と、磁歪センサ(8)のセンシング面が対向させられる被検知部とされている内輪(17)と、内輪(被検知部)(17)に磁気異方性を付与する電磁石(41)とを備えている。
【0068】
この実施形態では、回転側軌道部材(4)の内輪(17)がコアとされており、電磁石(41)は、軌道部材(3)(4)と同心で略同径の輪状のコアすなわち内輪(17)と、内輪(17)の外周に軌道部材(3)(4)と同心状に巻かれたコイル(42)とからなり、コイル(42)には、これに電力を供給する電源部(図示略)が接続されている。なお、内輪(17)は、回転体なので、コイル(42)との間に、微小な干渉防止用間隙が設けられる。これにより、図9に矢印で示すように、電磁石(41)の左側の磁極から出た磁束が内輪(17)を通過して右側の磁極に至る磁束が形成され、内輪(17)には、その各磁区の方向が軸方向に向く磁気異方性が付与されている。
【0069】
第5実施形態のセンサ付き転がり軸受ユニットでは、圧縮応力がかかっていない状態では、内輪(17)の被検知部の磁区に圧縮方向の磁気異方性が生じており、磁歪センサ(8)に向く磁化が少なくなっている。そして、圧縮応力がかかった状態では、内輪(17)の被検知部の磁区が磁歪センサ(8)の方向を向くことにより、磁束密度が大きくなる。この磁束密度変化は、コイルが配置されていない場合に比べ大きく、したがって、この変化量から精度よく荷重を求めることができる。
【0070】
なお、上記第1から第5までの各実施形態では、いずれも回転側軌道部材(4)の内輪(17)を被検知部とする例を示したが、被検知部は、回転側軌道部材(4)の他の部分であってもよく、固定側軌道部材(3)に設けてもよい。そして、磁石は、適宜その形状が変更され、磁歪センサ(8)のセンシング面は、被検知部からの磁束密度の変化を最適に検知できるようにその方向を調整される。
【0071】
また、上記においては、センサ付き転がり軸受ユニットとして、センサ付きハブユニットに使用されるものを説明したが、上記のセンサ装置(2)は、固定側軌道部材(3)に対応する位置に配されている外輪、回転側軌道部材(4)に対応する位置に配されている内輪、および1列または2列の転動部材を有する種々の転がり軸受にももちろん適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明によるセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第1実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図2は、この発明によるセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第2実施形態を示す縦断面図である。
【図3】図3は、この発明によるセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第3実施形態を示す縦断面図である。
【図4】図4は、この発明によるセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの逆磁歪効果の原理を示す図である。
【図5】図5は、この発明によるセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第1、第2および第3実施形態における磁束密度変化を示す図である。
【図6】図6は、磁石を配置しない場合の図5に対応する図である。
【図7】図7は、この発明によるセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第4実施形態を示す縦断面図である。
【図8】図8は、第4実施形態の横断面図である。
【図9】図9は、この発明によるセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第5実施形態を示す縦断面図である。
【図10】図10は、この発明によるセンサ装置およびセンサ付き転がり軸受ユニットの第4および第5実施形態における磁束密度変化を示す図である。
【符号の説明】
(1) 転がり軸受
(2) センサ装置
(3) 固定側軌道部材
(4) 回転側軌道部材
(5) 玉(転動部材)
(8) 磁気インピーダンスセンサ(磁歪センサ)
(9) 磁石
(10)(11) 磁石
(17) 内輪(被検知部)
(26) 磁石
(31)(41) 電磁石

Claims (11)

  1. 圧縮応力を受ける磁性体製の被検知部と、被検知部に対向するセンシング面を有し被検知部の逆磁歪効果を検知する磁歪センサと、被検知部近傍に設けられて同部に磁気異方性を付与する少なくとも1つの磁石とを備えていることを特徴とするセンサ装置。
  2. 磁気異方性は、被検知部の各磁区の方向が圧縮方向と同じ方向に揃うように付与されており、センサのセンシング面は、圧縮方向に垂直な方向から被検知部を臨むように設けられている請求項1のセンサ装置。
  3. 固定側軌道部材、回転側軌道部材および転動部材を有する転がり軸受と、センサ装置とを備えているセンサ付き転がり軸受ユニットにおいて、
    センサ装置は、転動部材と軌道部材との接触部に作用する圧縮方向の力により生じるこれらの部材のうちのいずれかの逆磁歪効果を検知する磁歪センサを有しており、被検知部近傍に、同部に磁気異方性を付与する少なくとも1つの磁石が設けられていることを特徴とするセンサ付き転がり軸受ユニット。
  4. 固定側軌道部材、回転側軌道部材および転動部材は、いずれも軸受用鋼であり、固定側軌道部材および回転側軌道部材のいずれか一方に、被検知部が設けられている請求項3のセンサ付き転がり軸受ユニット。
  5. 固定側軌道部材および回転側軌道部材は、いずれも軸受用鋼で、転動部材は、非磁性材料で形成されており、固定側軌道部材および回転側軌道部材のいずれか一方に、被検知部が設けられている請求項3のセンサ付き転がり軸受ユニット。
  6. 転がり軸受は、内外軌道輪を有し、磁石は、被検知部とされている軌道輪と略同径の輪形状で、この軌道輪に隣接配置されている請求項3〜5のいずれか1項のセンサ付き転がり軸受ユニット。
  7. 固定側軌道部材が車体側、回転側軌道部材が車輪側に取り付けられるセンサ付きハブユニットとされている請求項3〜6のいずれか1項のセンサ付き転がり軸受ユニット。
  8. センサは、径方向外方から回転側軌道部材を臨むように配置され、磁石は、回転側軌道部材に軸方向の磁気異方性を付与している請求項7のセンサ付き転がり軸受ユニット。
  9. 磁気異方性は、各磁区の方向が圧縮方向と同じ方向に揃うように付与されている請求項3〜8のいずれか1項のセンサ付き転がり軸受ユニット。
  10. センサは、そのセンシング面が圧縮方向に垂直な方向から被検知部を臨むように設けられている請求項3〜8のいずれか1項のセンサ付き転がり軸受ユニット。
  11. センサのセンシング面は、磁石による磁束密度がゼロの付近に臨まされている請求項3〜8のいずれか1項のセンサ付き転がり軸受ユニット。
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