JP2005023915A - 排気装置 - Google Patents

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JP2005023915A JP2003271006A JP2003271006A JP2005023915A JP 2005023915 A JP2005023915 A JP 2005023915A JP 2003271006 A JP2003271006 A JP 2003271006A JP 2003271006 A JP2003271006 A JP 2003271006A JP 2005023915 A JP2005023915 A JP 2005023915A
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Abstract

【課題】 レイアウト性に優れるとともに、コストを抑えつつ効果的に放射音を低減させることができる排気装置を提供する。
【解決手段】 エンジンまたは圧縮機にて発生した排気を大気中に排出するためのチューブ部材1と、このチューブ部材1に接続されるマフラ5と、排気の脈動に起因する放射音を減衰させるための排気チャンバ10とを有する排気装置において、排気チャンバ10は、排気の脈動による高周波成分の周波数レベルを減衰させる内筒部11と、当該内筒部11よりも低い周波数成分の周波数レベルを減衰させる外筒部12とを設け、前記外筒部12が内筒部11を内蔵してなるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車等のエンジンまたは圧縮機にて発生した排気を大気中に排出するとともに、前記排気による騒音を低減する排気装置に関するものである。
従来、このような排気装置としては、例えば図14に示すように、エンジンの各シリンダから排出される排気を集めて排気チューブ1へと繋ぐ鋳物エキゾーストマニホールド2と、この排気中の有害な物質(例えばCO、HC、NO等)を触媒反応によって無害な物質(例えばCO、HO、NO等)に変換する触媒コンバータ3と、排気ガスによる騒音を消音するためのプリマフラ4、リアマフラ5とが、それぞれ排気チューブ1によって接続されて構成されるものが一般的である。
因みに、図中6はフレキシブルチューブを示し、鋳物エキゾーストマニホールド2に接続される排気チューブ1と、触媒コンバータ3と接続される排気チューブ1との間に設けられ、鋳物エキゾーストマニホールド2と触媒コンバータ3間をフレキシブルに接続可能な状態にしている。
ところで、近年、このような排気装置において、背圧低減を図るために排気チューブ1の径を大きくしたり、消音量増加を図るためにプリマフラ4やリアマフラ5の容積を大きくしたりする傾向があり、結果としてマフラ断面積が大きくなってきている。
しかしながら、このように排気チューブ1の径が大きくなると圧力損失が低くなり、エンジンから発生される脈動圧が減衰し難くなるため、この脈動圧が場合によっては衝撃波に変化することから脈動により排気装置の一部から放射音が発生し易くなってしまう。
また、消音量を稼ぐためにプリマフラ4やリアマフラ5を大型化すると、車両レイアウトの制限から各マフラ4、5の断面形状を扁平化しなければならず、曲率が大きな面ができることによって剛性が下がり、マフラ表面から放射音が発生し易くなってしまう。特にリアマフラ5は、通常、プリマフラ4よりも大きな形状でなることから、放射音の発生がより顕著である。
かかる放射音を低減させるために、近年、マフラの剛性を変更して消音効率の向上を図る対策(例えば、特許文献1参照)や、プリマフラ内にグラスウール等からなる吸音材を充填して排気装置全体の消音量向上を図る対策(例えば、特許文献2参照)がなされている。
特開2002−21594号公報 特開平9−49415号公報
ところが、特許文献1の技術では、排気装置によって消音レベル差があるとともに、マフラを標準化させることが困難であるため、排気装置毎にリアマフラ5の剛性を適宜変更しなければならないことから、コストアップを招きかねない未だ不十分な問題がある。
また、特許文献2の技術では、吸音材を多用することによってコストを増加させるばかりか、この吸音材の飛散によって音性能の劣化現象を発生させたり、環境問題を引き起こす原因となる未だ不十分な問題がある。
そもそも吸音材は、凝縮水による含水および固着等が生じることが考えられ、ひいては音劣化に繋がる点や、リサイクル性が低いと考えられ、近年の社会動向から見てもデメリットになる点から、多用を避けたい(なるべく使用を避けたい)材料である。
このような問題点を解決する手法の一つとして、上述した排気装置におけるリアマフラ5の排気上流側に、例えば図15に示すような排気の脈動に起因するマフラの放射音を減衰させるための排気チャンバ7を設け、この排気チャンバ7に排気チューブ1内を流通する排気を入り込ませることによって、当該排気の脈動による高周波成分を順次共振させ、簡易な構造でマフラの放射音のもとである排気の脈動による高周波成分の周波数レベルを減衰させることができる排気装置が、本願出願人によって考案されている。
この排気チャンバ7は、例えば前記排気装置のプリマフラ4とリアマフラ5間を接続する排気チューブ1の後方側(すなわち、リアマフラ寄り)に配設されており、排気チューブ1の外周面1aからの突出量が所定量異なって突設された複数(例えば2つ)の角筒または円筒形状でなるレベル低減部8A、8Bを有している。そして、これらレベル低減部8A、8B内の高さ方向(すなわち、突出方向)に前記高周波成分を共振させることによって、その周波数レベルを減衰させるようになっている。
しかしながら、かかる排気装置のように、排気チャンバ7が複数のレベル低減部8A、8Bを排気チューブ1に対して複数突設させて構成される場合、排気装置が配設される車両底部の限られたスペースでは、レイアウト上の制約が生じてしまうとともに、車両走行時における空気抵抗が大きくなってしまうおそれがあり、排気チャンバ7に走行風が当たって気流音を発生させることも懸念される。
また、このように排気チャンバ7を排気チューブ1に対して装着する場合、排気チャンバ7は、この排気チューブ1における直線部分に装着させる必要があるが、近年の排気装置はリアマフラ5近傍における排気チューブ1の直線部分が存外短いため、排気チャンバ7の装着が困難な場合がある。
さらに、この排気チャンバ7のレベル低減部8A、8Bが角筒形状でなる場合、当該レベル低減部8A、8B内における排気チューブ1の長手方向に共振が発生し、この長手方向の長さによっては周波数レベルの減衰効率を低下させる現象があることから、この長手方向の長さにより放射音低減効果が限定されてしまう問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、レイアウト性に優れるとともに、コストを抑えつつ効果的に放射音を低減させることができる排気装置を提供するものである。
請求項1にあっては、エンジンまたは圧縮機にて発生した排気を大気中に排出するためのチューブ部材と、このチューブ部材に接続されるマフラと、排気の脈動に起因する放射音を減衰させるための排気チャンバとを有する排気装置において、排気チャンバは、排気の脈動による高周波成分の周波数レベルを減衰させる内筒部と、当該内筒部よりも低い周波数成分の周波数レベルを減衰させる外筒部とを設け、外筒部が内筒部を内蔵してなるようにしたことを特徴としている。
請求項2にあっては、排気チャンバは、チューブ部材におけるマフラ近傍に配設されるようにしたことを特徴としている。
請求項3にあっては、外筒部は、車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側が流線形状でなるようにしたことを特徴としている。
請求項4にあっては、内筒部は、円筒形状もしくは、車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側が流線形状でなるようにしたことを特徴としている。
請求項5にあっては、排気チャンバは、チューブ部材に連設されるマフラ内の排気入口配管に配設されるようにしたことを特徴としている。
請求項1によれば、排気の脈動による高周波成分の周波数レベルを減衰させる内筒部を、当該内筒部よりも低い周波数成分の周波数レベルを減衰させる外筒部に内蔵してなる排気チャンバを設けたことにより、外筒部内に内筒部を内蔵して省スペース化を図ることができるとともに、この排気チャンバにチューブ部材内を流通する排気が入り込むことによって、当該排気の脈動による高周波成分が内筒部にて共振する一方、この高周波成分より低い周波数成分が外筒部にて共振するため、簡易な構造で放射音のもとである排気の脈動による高周波成分の周波数レベルを減衰させることができ、かくしてレイアウト性に優れるとともに、コストを抑えつつ効果的に放射音を低減させ得る排気装置を実現することができる。
請求項2によれば、排気チャンバがチューブ部材におけるマフラ近傍に配設されるようにしたことにより、排気の脈動における広い範囲の高周波成分を、内筒部および外筒部を順次通過させる際に共振させ、より効果的に周波数レベルを減衰させることができるとともに、この排気チャンバにおける放射音の低減作用後に僅かな高周波成分による騒音が残留してしまった場合においても、この騒音をマフラにて消音させることができる。
請求項3によれば、外筒部が車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側を流線形状で形成されるようにしたことにより、車両走行時における空気抵抗を軽減できるため、外筒部(つまり、排気チャンバ)に走行風が当たって気流音が発生するのを未然に防止することができる。
請求項4によれば、内筒部が円筒形状もしくは、車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側を流線形状で形成されるようにしたことにより、この内筒部にチューブ部材内を流通する排気が入り込むことによって、当該排気の脈動による周波成分が内筒部の高さ方向(すなわち、排気の流れ方向に対する垂直方向)に共振するため、この内筒部における長手方向(すなわち、排気の流れ方向)に共振が発生するのを抑制し、周波数レベルの減衰効率が低下するのを防止することができる。
請求項5によれば、排気チャンバが内筒部を外筒部に内蔵したコンパクトな二重構造でなるので、仕切り板(バッフル)等によって区画されたマフラ内においても、レイアウト制約を受けることなく配設することができるとともに、このように排気チャンバをチューブ部材に連設されるマフラ内の排気入口配管に配設するようにしたことにより、マフラ内は車両走行時の走行風による空気抵抗を全く受けることがないため、走行風が排気チャンバに当たることによる気流音の発生を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づき詳述する。
〔第1実施形態〕
図1〜図3は、本発明にかかる排気装置の第1実施形態を示し、図1は本実施形態による排気装置の全体構成図、図2は図1における要部(排気チャンバ)を拡大して示す斜視図、図3(a)は図2における排気チャンバのA−A断面図、図3(b)は図2における排気チャンバのB矢視(正面)図、図3(c)は図2における排気チャンバのC矢視(上面)図である。
図14との対応部分に同一符号を付した図1において、本発明による第1実施形態の排気装置全体を示し、この排気装置のプリマフラ4とマフラであるリアマフラ5間を接続するチューブ部材としての排気チューブ1における排気の下流側(すなわち、リアマフラ5寄り)に、本発明を適用した排気チャンバ10が配設されていることを除いて、従来の排気装置とほぼ同様に構成されている。このため、以下、重複する部分についての説明は省略する。
具体的に、この排気チャンバ10は、例えば図2および図3(a)〜(c)に示すように、排気の脈動による高周波成分の周波数レベルを減衰させる内筒部11と、当該内筒部11よりも低い周波数成分の周波数レベルを減衰させる外筒部12とを有し、この外筒部12が内筒部11を内蔵してなる。
この内筒部11は、当該内筒部11における長手方向(すなわち、排気の流れ方向)に共振が発生するのを抑制するため、円筒形状もしくは車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側を流線形状で形成するのが好ましく、この実施形態の場合、前方側のみ流線形状でなり、後方側は前記車両走行方向に対し略直角に交わる平面形状でなる。
また、外筒部12は車両走行時における空気抵抗を軽減するため、車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側を流線形状で形成するのが好ましく、この実施形態の場合、前方側のみ流線形状でなり、後方側は前記車両走行方向に対し略直角に交わる平面形状でなる。
このとき重要なのは、内筒部11と外筒部12の容積比であり、それぞれの配設位置については、排気チューブ1のうちのどこの位置であってもよい。但し、内筒部11を外筒部12の内面に接して配置することにより、この内筒部11の取付剛性を高めることができるのは言うまでもない。
かかる排気チャンバ10は、自身からの放射音の原因となる周波数レベルを低減するような形状を基本としており、例えば2枚の板材をプレス等の手法により成形した後、これら2枚の成形された板材を最中合わせで溶接またはかしめ等の手法により接合するようになっている。
さて、リアマフラ5において発生する放射音を低減させるには、このリアマフラ5よりも前の段階で対処する、すなわち排気チューブ1を流れるリアマフラ5の放射音の原因となる周波数レベルを抑える必要がある。
また、これとともに、放射音において特に問題となるのは、マフラ振動加速度レベルと放射音の周波数分析の関係をグラフで示す図4および放射音レベルと放射音の周波数分析の関係をグラフで示す図5からみてわかるように、放射音の周波数成分のうち、500〔Hz〕〜3000〔Hz〕の高周波数域成分で、この高周波数域成分を有する放射音レベルが特に高くなっている。
このような傾向は、ほとんどの排気装置において近似して現れることから、本発明においては、500〔Hz〕〜3000〔Hz〕の周波数成分からなる放射音に着目した。そして、これら高周波数域成分を低減することにより、ほとんどの排気装置においてリアマフラ5からの放射音発生を抑制することができると考えられる。
また、図6に示す縦軸に1次減衰中心周波数、横軸にレベル低減部12A、12Bの排気チューブ1に対する突出量(以下、これをユニット長さと称する)をとったユニット長さに対する1次減衰中心周波数推移の解析結果を表すグラフによれば、500〔Hz〕〜3000〔Hz〕の周波数成分からなる放射音の原因となる周波数レベルを低減させるには、レベル低減部12A、12Bのユニット長さ(突出量)を、約30〔mm〕〜150〔mm〕位の範囲で突設させるのが好ましいことがわかる。
さらに、本実施形態では図7に示す縦軸に放射音レベル、横軸にレベル低減部12A、12Bの長手方向の長さ(以下、これをユニット長と称する)をとったユニット長に対する放射音レベル推移の解析結果を表すグラフから、ユニット長としての最適長を65〔mm〕〜100〔mm〕程度の範囲で設定するのが好ましいことがわかった。
ここで、このような排気チャンバ10を実際に用いた排気装置による放射音特性の検出結果を以下に説明する。
図8は排気チャンバ10を排気装置に装着した場合(図中実線にて示す)と、そうでない場合(図中破線にて示す)とにおける放射音低減効果を示す、放射音レベルとパルセータ(脈動発生装置)の回転数との関係を表したグラフである。
これによると、パルセータの回転数が上がり高周波成分が増大するにつれて、排気チャンバ10を排気装置に装着することによる効果が特に表れており、放射音発生のピークレベルを7〔dB〕〜15〔dB〕程度低減できるばかりでなく、吐出騒音の高周波成分をも減衰させることが可能となることがわかった。
これにより、この排気チャンバ10はほとんどの排気装置に適用して好適な放射音低減効果を得られると考えられる。
このように排気チャンバ10は、排気装置に用いられることにより、エンジンにて発生した排気を排気チューブ1を介して流通させる際、内筒部11および外筒部12内に入り込ませることによって、この排気の脈動による高周波成分、すなわち放射音のもととなる500〔Hz〕〜3000〔Hz〕付近の周波数成分を内筒部11にて共振させる一方、この高周波成分より低い周波数成分を外筒部12にて共振させて減衰させるため、リアマフラ5へと吐出する排気の脈動レベルを効果的に低減することができ、かくして放射音を低減させることができる。
しかも、この排気チャンバ10は外筒部12内に内筒部11を内蔵して容積を一定とする簡易な構造であるため、省スペース化を図ることができ、レイアウト性に優れるとともにコスト面でも経済的である。
また、排気チャンバ10は排気装置において、リアマフラ5近傍の当該リアマフラ5よりも上流(エンジン)側の排気チューブ1に配置されるため、排気の脈動における広い範囲の高周波成分を、内筒部11および外筒部12を順次通過させる際に共振させ、より効果的に周波数レベルを減衰させることができるとともに、この排気チャンバ10における放射音の低減作用後に僅かな高周波騒音が残留した状態でリアマフラ5へと吐出されたとしても、この高周波騒音をリアマフラ5にて消音させてから大気中に吐出することができる。
さらに、排気チャンバ10によれば、排気装置に装着することにより、放射音の原因となる周波数のレベルを低減することが可能となるため、リアマフラ5を
各種エンジンや車種毎にそれぞれ開発することなく標準化することができ、コスト面の大幅な削減を図ることができる。
さらに、排気チャンバ10によれば、外筒部12が車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側を流線形状で形成されるようにしたことにより、車両走行時における空気抵抗を軽減できるため、外筒部12(つまり、排気チャンバ10)に走行風が当たって気流音が発生するのを未然に防止することができる。
さらに、排気チャンバ10によれば、内筒部11が円筒形状もしくは、車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側を流線形状で形成されるようにしたことにより、この内筒部11に排気チューブ1内を流通する排気が入り込むことによって、当該排気の脈動による周波成分が内筒部11の高さ方向(すなわち、排気の流れ方向に対する垂直方向)に共振するため、この内筒部11における長手方向(すなわち、排気の流れ方向)に共振が発生するのを抑制し、周波数レベルの減衰効率が低下するのを防止することができる。
〔第2実施形態〕
図9および図10は、本発明にかかる排気装置の第2実施形態を示し、図9は本実施形態による排気装置の全体構成図、図10は図9における要部(排気チャンバを装着したリアマフラ)を拡大して示す断面図である。
図1との対応部分に同一符号を付した図9において、本発明による第2実施形態の排気装置全体を示し、この排気装置のマフラであるリアマフラ5内のチューブ部材である排気チューブ1に連設される排気入口配管23に、本発明を適用した排気チャンバ20が配設されていることを除いて、上述した第1実施形態の排気装置とほぼ同様に構成されているとともに、この排気チャンバ20は、上述した第1実施形態における排気チャンバ10とほぼ同様に構成されている。このため、以下、重複する部分についての説明は省略する。
具体的に、この排気チャンバ20は、例えば図10に示すように、排気チューブ1に連設され当該排気チューブ1によって運ばれる排気をリアマフラ5内へと導く排気入口配管23と、この排気をリアマフラ5外(すなわち、大気中)に排出する排気出口配管24と、リアマフラ5内を拡張室5aと消音室5bとに区画するとともに当該リアマフラ5の剛性を高める仕切り板としてのバッフル25と、このバッフル25によって区画された拡張室5aと消音室5bとを連通する中継チューブ26とを有するリアマフラ5内において、前記排気入口配管23に対し、内筒部21を外筒部22の内面に接して配設されている。
この実施形態の場合、排気チャンバ20はリアマフラ5内に配設されるため、車両走行時の走行風の影響を受けることはない。従って、外筒部22の形状としては、車両走行方向における前方側や後方側を流線形状に形成する必要がない。
但し、内筒部21に関しては、上述した第1実施形態と同様に、円筒形状もしくは車両走行方向における前方側または、当該前方側および後方側を流線形状に形成することにより、当該内筒部21における長手方向(すなわち、排気の流れ方向)に共振が発生するのを抑制することができるようになっている。
さて、このリアマフラ5では、排気チューブ1を介して運ばれてくる排気を、排気入口配管23に装着された排気チャンバ20における内筒部21および外筒部22内へと入り込ませ、この排気の脈動による高周波成分、すなわち放射音のもととなる500〔Hz〕〜3000〔Hz〕付近の周波数成分を内筒部21にて共振させる一方、この高周波成分より低い周波数成分を外筒部22にて共振させて減衰させた後、リアマフラ5内の拡張室5aへと導き、当該拡張室5aにおいて排気中の低〜中周波数成分を拡張および拡張共振作用により減衰させ、中継チューブ26を介して消音室5bへと送給する。そして、この消音室5bでは、送給された排気中の低〜中周波数成分を抵抗、拡張および拡張共振作用により減衰させた後、排気出口配管24を介して大気中に排出する。
従って、このリアマフラ5では、排気チャンバ20における放射音の低減作用後に僅かな高周波騒音が残留した状態で排気が下流側へと吐出されたとしても、この高周波騒音を拡張室5aおよび消音室5bにて消音させてから大気中に排出することができる。
このように、排気チャンバ20は、排気装置に用いられることにより、エンジンにて発生した排気を排気チューブ1を介して流通させる際、内筒部21および外筒部22内に入り込ませることによって、この排気の脈動による高周波成分、すなわち放射音のもととなる500〔Hz〕〜3000〔Hz〕付近の周波数成分を内筒部21にて共振させる一方、この高周波成分より低い周波数成分を外筒部22にて共振させて減衰させるため、リアマフラ5内の下流側へと吐出する排気の脈動レベルを効果的に低減することができ、かくして放射音を低減させることができる。
しかも、この排気チャンバ20が内筒部21を外筒部22に内蔵したコンパクトな二重構造でなるので、バッフル25によって区画されたリアマフラ5内においても、レイアウト制約を受けることなく配設することができるとともに、このように排気チャンバ20を排気チューブ1に連設されるリアマフラ5内の排気入口配管23に配設するようにしたことにより、リアマフラ5内は車両走行時の走行風による空気抵抗を全く受けることがないため、走行風が排気チャンバ20に当たることに起因する気流音の発生を確実に防止することができる。
なお、本発明の排気チャンバを前記第1および第2実施形態に例を取って説明したが、本発明はこれに限ることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種実施形態を採用することができる。
例えば、本発明にかかる排気チャンバ10、20の形成方法として、プレス等の手法により成形された2枚の板材を重ね合わせ、これらを溶接またはかしめ等の手法により接合するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、排気チャンバ10、20の形成方法としては、この他、例えば液圧成形法(ハイドロフォーミング法)等を用いてもよく、この場合、排気チャンバ10、20をより一層安価に形成することができる利点を得ることができる。
また、上述した第1実施形態においては、内筒部11および外筒部12が、それぞれ車両走行方向における前方側のみ流線形状でなり、後方側は前記車両走行方向に対し略直角に交わる平面形状でなる排気チャンバ10を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図2および図3(a)〜(c)と対応する部分に同一符号を付した図11および図12(a)〜(c)に示すように、円筒形状でなる内筒部31を、車両走行方向における前方側および後方側が流線形状でなる外筒部32内に内蔵してなる排気チャンバ30を適用するようにしてもよい。
さらに、内筒部31の配設位置に関しても外筒部32の内面に接して配設することに限らず、図11との対応部分に同一符号を付した図13に示すように、板状等のステー33を用いて外筒部32内における略中心部などに配設するようにしてもよい。但し、上述した第1、第2実施形態および図11に示したように、内筒部11、21、31を外筒部12、22、32の内面に接して配設することにより、内筒部11、21、31の取付剛性を高めることができる利点を得ることができることは言うまでもない。
本発明の第1実施形態による排気装置を示す全体構成図である。 図1における要部を拡大して示す斜視図である。 (a)は図2におけるA−A断面を示す断面図であり、(b)は図2における正面(B矢視)図であり、(c)は図2における上面(C矢視)図である。 マフラ振動加速度の周波数分析を表すグラフである。 放射音の周波数分析を表すグラフである。 ユニット長さに対する1次減衰中心周波数推移を表すグラフである。 ユニット長に対する放射音レベル推移を表すグラフである。 排気チャンバ装着による放射音低減効果を表すグラフである。 本発明の第2実施形態による排気装置を示す全体構成図である。 図9における要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第2実施形態による排気チャンバを示す斜視図である。 (a)は図11におけるA−A断面を示す断面図であり、(b)は図11における正面(B矢視)図であり、(c)は図11における上面(C矢視)図である。 本発明の他の実施形態による排気チャンバを示す斜視図である。 従来の排気装置を示す略全体構成図である。 従来の排気チャンバを示す断面図である。
符号の説明
1・・・排気チューブ(チューブ部材)
5・・・リアマフラ(マフラ)
10、20、30・・・排気チャンバ
11、21、31・・・内筒部
12、22、32・・・外筒部
23・・・排気入口配管
24・・・排気出口配管

Claims (5)

  1. エンジンまたは圧縮機にて発生した排気を大気中に排出するためのチューブ部材(1)と、このチューブ部材(1)に接続されるマフラ(5)と、上記排気の脈動に起因する放射音を減衰させるための排気チャンバ(10、20、30)とを有する排気装置において、
    上記排気チャンバ(10、20、30)は、
    上記排気の脈動による高周波成分の周波数レベルを減衰させる内筒部(11、21、31)と、
    上記内筒部(11、21、31)よりも低い周波数成分の周波数レベルを減衰させる外筒部(12、22、32)と
    を具え、
    上記外筒部(12、22、32)が上記内筒部(11、21、31)を内蔵してなる
    ことを特徴とする排気装置。
  2. 上記排気チャンバ(10、30)は、
    上記チューブ部材(1)における上記マフラ(5)近傍に配設される
    ことを特徴とする請求項1に記載の排気装置。
  3. 上記外筒部(12、32)は、車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側が流線形状でなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の排気装置。
  4. 上記内筒部(11、21、31)は、円筒形状もしくは、車両走行方向における前方側または当該前方側および後方側が流線形状でなる
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の排気装置。
  5. 上記排気チャンバ(20)は、
    上記チューブ部材(1)に連設される上記マフラ(5)内の排気入口配管(23)に配設される
    ことを特徴とする請求項1または4に記載の排気装置。
JP2003271006A 2003-07-04 2003-07-04 排気装置 Withdrawn JP2005023915A (ja)

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