JP2005023858A - スロットル弁制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの振動を抑えると共にモータの温度を下げることが可能なスロットル弁制御装置を提供すること。
【解決手段】モータ4の一端部をスロットルボディ12に片持ち状態で固定し、モータ4の外側周部とスロットルボディ12との間にモータ4を支持する弾性部材である折り返し部16aを有している。
【選択図】 図1
【解決手段】モータ4の一端部をスロットルボディ12に片持ち状態で固定し、モータ4の外側周部とスロットルボディ12との間にモータ4を支持する弾性部材である折り返し部16aを有している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スロットル弁制御装置におけるモータの支持方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、本出願人は、特許文献1で、スロットル弁制御装置において、スロットルボディに対して片持ち状態で固定されているモータで発生する振動を防止するための技術を開示している。すなわち、図7に示すように、スロットル弁制御装置100は、吸気通路が形成されたスロットルボディ102と、吸気通路を開閉可能なスロットル弁101と、スロットル弁101を駆動するモータ103とを有している。そして、モータ103は、一端部が片持ち状態でスロットルボディ102に固定され、他端部を熱導電性の良い材料で形成された板バネ104により支持されている。
これにより、モータ103が片持ち状態で固定されているために発生する振動を板バネ104により低減することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−339766号公報 (図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスロットル弁制御装置には、次のような問題があった。
(1)片持ち状態のモータが振動は当然、軸心に対して直角方向すなわちラジアル方向に大きく振動する。その振動を防止するために特許文献1に開示した発明では、片持ち状態のモータの自由端を板バネ104で軸心方向すなわちスラスト方向に力を与えていたため、振動を抑制するために、力の大きな板バネ104を取り付けなければならなかった。そして、それと比例してモータを収納しているハウジングも強度を上げる必要があるため、全体が大きくなり、コストアップとなっていた。
また、スラスト方向で振動を抑制しようとしているため、振動の抑制が不充分となり、振動によりモータ軸が局所的に摩耗し、さらに振動が増大する恐れがあった。
【0005】
(2)また、特許文献1に開示した発明においては、板バネ104はモータで発生した熱を、モータを収納しているハウジングに逃がしてモータが高温になるのを防止する機能も果たしていた。
しかし、モータにおいてはコイル部で発熱が起こる。コイル部はモータの中央付近に位置しているため、熱がモータボディを伝わってから、ハウジングに逃がしているため、コイル部で発生した熱を十分ハウジングに逃がせない恐れがあった。
【0006】
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、モータの振動を抑えると共にモータの温度を下げることが可能なスロットル弁制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のスロットル弁制御装置は、次の構成を有している。
(1)吸気通路が形成されたスロットルボディと、該吸気通路を開閉可能なスロットル弁と、該スロットル弁を駆動するモータとを有するスロットル弁制御装置であって、モータの一端部を前記スロットルボディに片持ち状態で固定し、モータの外側周部とスロットルボディとの間にモータを支持する支持弾性部材を有する。
(2)(1)に記載するスロットル弁制御装置において、前記スロットルボディが樹脂成型品であり、前記支持弾性部材と当接する位置に金属部材がインサート成形されていることを特徴とする。
【0008】
(3)(1)1または(2)に記載するスロットル弁制御装置において、前記支持弾性部材が、前記モータの外周部に付設されたアルミまたは鉄等の金属筒であり、外向きに折り返し部が形成されていることを特徴とする。
(4)(1)1または(2)に記載するスロットル弁制御装置において、前記支持弾性部材が、前記スロットルボディ側内周に付設されたアルミまたは鉄等の金属筒であり、内向きに折り返し部が形成されていることを特徴とする。
(5)(1)または(2)に記載するスロットル弁制御装置において、前記支持弾性部材が、前記モータの外周を構成する金属板が外側に折り返されて折り返し部を形成していることを特徴とする。
【0009】
次に、上記構成を有するスロットル弁制御装置の作用を説明する。
モータは、一端部がスロットルボディに片持ち状態で固定されているため、他端部におけるラジアル方向での振動が大きい。モータの外側周部とスロットルボディとの間にある弾性支持部材が、モータの振動を受けてスロットルボディとの間で減衰作用を行い振動エネルギを吸収するので、スロットルボディを大きくすることなく振動を低減することができる。
【0010】
また、近年、スロットルボディを樹脂成型品とすることが研究されているが、そうした場合には、樹脂成型品では振動を受ける部分の強度を得るために、その部分を肉厚にしなければならずスロットルボディが大きくなる恐れがあるが、弾性支持部材と当接する位置に金属部材をインサート成形しているので、金属部材が振動を受けるため、スロットルボディの他の部分を肉薄にでき、スロットルボディをコンパクト化できる。
【0011】
また、弾性支持部材をアルミまたは鉄等の金属筒からの折り返し部とすることにより、折り返し部を経由して、モータで発生した熱をスロットルボディを経て、外に排出することができるため、モータの加熱を防止することができる。特に、モータの加熱はコイル部で発生するが、折り返し部がモータの外側周部に当接しているので、モータの最も加熱されている部分から直接熱を逃がすことができるため、効率よくモータを冷やすことができる。
また、スロットルボディを樹脂成型品としたときでも、アルミまたは鉄等の金属の折り返し部が当接するのはインサート成形されている金属部材なので、熱を外に効率よく伝達することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスロットル弁制御装置を具体化した実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図3にスロットル弁制御装置の全体構成を断面図で示す。吸気通路を塞いで取り付けられたスロットル弁2は、スロットル軸3に固設されており、スロットル軸と共に回転して、吸気通路を開閉する。
スロットル軸3は、ギア列11,10,9,7により、モータ4のモータ軸13に固設されたモータギア6と連結されている。モータは、ボルト5により、ブラケットを介してスロットルボディ12に固設されている。
【0013】
図1にモータ4の部分拡大図を示す。図13のA部として示した部分である。また、図1のBB断面図を図2に示す。
モータ4は、鋼板製で筒形状のモータケース15の内周に密着して一対の永久磁石19が180度の位置に対向して固設されている。モータ軸17は、メタル軸受17によりモータケース15に回転可能に保持されている。モータ軸17には、ロータ芯18が固設され、ロータ芯18には、コイル14が巻かれている。コイル14は図2では省略している。
モータケース15の外側周部には、アルミ板製のアルミ筒16が密着して取り付けられている。本実施の形態では、金属筒としてアルミ筒16を使用しているが、鋼板等の鉄筒を使用しても良い。
アルミ筒16には、120度間隔で3箇所の折り返し部16aが形成されている。折り返し部16aはバネ性を有し、その先端は、スロットルボディ12に形成されたモータ取付空間12Aの内面に当接している。
【0014】
次に、上記構成を有するスロットル弁制御装置の作用を説明する。
モータ4に通電することにより、モータ軸13に固設されたモータギア6を回転させ、ギア列11,10,9,7を介してスロットル軸3を回転させて、スロットル弁2の開閉を行う。
モータ4に通電すると、ロータ芯18の回転により、片持ち状態のモータ4は自由端が大きく振動しようとする。しかし、本実施の形態では、アルミ筒16に設けられた3つの折り返し部16aが、弾性変形して振動エネルギを吸収するため、振動を低減することができる。折り返し部16aは、120度間隔で等分に配置されているので、どちらの方向の振動に対しても、充分に対応して振動を低減することができる。
【0015】
また、モータ4は、コイル部を熱発生源として摂氏200度近くまで加熱される。モータ4が加熱され過ぎると、軸受等で回転不良を発生する可能性があり、問題であった。本実施の形態のモータ4では、熱発生源であるコイル部のモータケース15から直接的にアルミ筒16,折り返し部16aを介して熱をスロットルボディ12に伝達しているので、モータ4の加熱を摂氏160度程度に抑えることができる。本実施の形態では、折り返し部16aを3箇所としているが、モータ4の加熱防止のためならば、6箇所に増やしても良い。
【0016】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のスロットル弁制御装置によれば、吸気通路が形成されたスロットルボディ12と、吸気通路を開閉可能なスロットル弁2と、スロットル弁2を駆動するモータ4とを有するスロットル弁制御装置であって、モータ4の一端部をスロットルボディ12に片持ち状態で固定し、モータ4の外側周部とスロットルボディ12との間にモータ4を支持する弾性部材である折り返し部16aを有しているので、折り返し部16aが、モータ4とスロットルボディ12との間で減衰作用を行い振動エネルギを吸収するので、スロットルボディ12を大きくすることなくモータ4の振動を低減することができる。
【0017】
また、弾性支持部材をアルミ筒からの折り返し部16aとすることにより、折り返し部16aを経由して、モータ4で発生した熱をスロットルボディ12を経て、外に排出することができるため、モータ4の加熱を防止することができる。特に、モータ4の加熱はコイル部で発生するが、折り返し部16aがモータ4の外側周部に当接しているので、モータ4の最も加熱されている部分から直接熱を逃がすことができるため、効率よくモータ4を冷やすことができる。
【0018】
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、スロットル弁制御装置の全体の構成は、第1実施の形態とほぼ同じなので相違する点のみ詳細に説明する。第1に相違しているのは、スロットルボディ12が樹脂の射出成型品で製作されていることである。
図4に、図1に対応する図面を示し、図5に図4のCC断面図を示す。アルミ筒16及び折り返し部16aの構造は、第1実施の形態と同じである。相違しているのは、スロットルボディ12側の折り返し部16aと当接する位置に筒形状のアルミハウジング21がインサート成形されていることである。本実施の形態では、ハウジングとしてアルミハウジング21を使用しているが、鋼板等の鉄製ハウジングを使用しても良い。
アルミハウジング21には、図5に示すように3箇所肉厚部21aが形成されている。下側の肉厚部21aの外周は、スロットルボディ12の外面を形成している。
【0019】
次に、第2の実施の形態の作用を説明する。
モータ4に通電すると、ロータ芯18の回転により、片持ち状態のモータ4は自由端が大きく振動しようとする。しかし、第2の実施の形態では、アルミ筒16に設けられた3つの折り返し部16aが、弾性変形して振動エネルギを吸収するため、振動を低減することができる。このとき、スロットルボディ12は、樹脂製であるが折り返し部16aが当接する位置には、アルミハウジング21がインサート成形されているので、振動を受けても破損等する恐れはない。そして、折り返し部16aは、120度間隔で等分に配置されているので、どちらの方向の振動に対しても、充分に対応して振動を低減することができる。
【0020】
また、モータ4のコイル部で発生した熱は、モータケース15から直接的にアルミ筒16,折り返し部16aを介して熱をスロットルボディ12にインサート成形されたアルミハウジング21に伝達しているので、モータ4の加熱を160程度に抑えることができる。第2の実施の形態では、折り返し部16aを3箇所としているが、モータ4の加熱防止のためならば、6箇所に増やしても良い。
【0021】
次に、第3の実施の形態の断面図を図6に示す。全体構成の概略は、図1に示した第1実施の形態とほぼ同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を付けると共に、相違する点についてのみ説明する。
モータケース15から直接3箇所の折り返し部15aが形成されている。3箇所の折り返し部は120度間隔で等分配置されている。
第3実施の形態によれば、ハウジング部品を無くすことができるため、コストダウンを図ることができる。
【0022】
なお、この発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
例えば、本実施の形態では、折り返し部16aをモータケース15に密着したアルミ筒16に形成して、外向きに折り返しを形成したが、スロットルボディ12の内周側に密着して付設されたアルミ筒を構成し、そのアルミ筒に内向きで先端がモータケース15に当接する折り返し部を形成しても良い。第2の実施の形態の場合には、このアルミ筒はアルミハウジング21の内周に密着して付設するのは当然である。
また、実施の形態では、アルミ筒、アルミハウジングについて説明したが、鋼板等の鉄製筒や鉄製ハウジングとしても良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明のスロットル弁制御装置によれば、吸気通路が形成されたスロットルボディと、吸気通路を開閉可能なスロットル弁と、スロットル弁を駆動するモータとを有するスロットル弁制御装置であって、モータの一端部をスロットルボディに片持ち状態で固定し、モータの外側周部とスロットルボディとの間にモータを支持する支持弾性部材を有しているので、支持弾性部材が、モータとスロットルボディとの間で減衰作用を行い振動エネルギを吸収するので、スロットルボディを大きくすることなくモータ4の振動を低減することができる。
【0024】
また、弾性支持部材をアルミ筒からの折り返し部とすることにより、折り返し部を経由して、モータで発生した熱をスロットルボディを経て、外に排出することができるため、モータの加熱を防止することができる。特に、モータの加熱はコイル部で発生するが、折り返し部がモータの外側周部に当接しているので、モータの最も加熱されている部分から直接熱を逃がすことができるため、効率よくモータを冷やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態のモータ4の取付構造を示す断面図である。
【図2】図1のBB断面図である。
【図3】スロットル弁制御装置の全体構成を示す断面図である。
【図4】第2の実施の形態のモータ4の取付構造を示す断面図である。
【図5】図4のCC断面図である。
【図6】第3実施の形態のモータの取付構造を示す断面図である。
【図7】従来のスロットル弁制御装置の全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
2 スロットル弁
4 モータ
12 スロットルボディ
14 ロータ
15 モータケース
15a折り返し部
16 アルミ筒
16a折り返し部
【発明の属する技術分野】
この発明は、スロットル弁制御装置におけるモータの支持方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、本出願人は、特許文献1で、スロットル弁制御装置において、スロットルボディに対して片持ち状態で固定されているモータで発生する振動を防止するための技術を開示している。すなわち、図7に示すように、スロットル弁制御装置100は、吸気通路が形成されたスロットルボディ102と、吸気通路を開閉可能なスロットル弁101と、スロットル弁101を駆動するモータ103とを有している。そして、モータ103は、一端部が片持ち状態でスロットルボディ102に固定され、他端部を熱導電性の良い材料で形成された板バネ104により支持されている。
これにより、モータ103が片持ち状態で固定されているために発生する振動を板バネ104により低減することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−339766号公報 (図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスロットル弁制御装置には、次のような問題があった。
(1)片持ち状態のモータが振動は当然、軸心に対して直角方向すなわちラジアル方向に大きく振動する。その振動を防止するために特許文献1に開示した発明では、片持ち状態のモータの自由端を板バネ104で軸心方向すなわちスラスト方向に力を与えていたため、振動を抑制するために、力の大きな板バネ104を取り付けなければならなかった。そして、それと比例してモータを収納しているハウジングも強度を上げる必要があるため、全体が大きくなり、コストアップとなっていた。
また、スラスト方向で振動を抑制しようとしているため、振動の抑制が不充分となり、振動によりモータ軸が局所的に摩耗し、さらに振動が増大する恐れがあった。
【0005】
(2)また、特許文献1に開示した発明においては、板バネ104はモータで発生した熱を、モータを収納しているハウジングに逃がしてモータが高温になるのを防止する機能も果たしていた。
しかし、モータにおいてはコイル部で発熱が起こる。コイル部はモータの中央付近に位置しているため、熱がモータボディを伝わってから、ハウジングに逃がしているため、コイル部で発生した熱を十分ハウジングに逃がせない恐れがあった。
【0006】
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、モータの振動を抑えると共にモータの温度を下げることが可能なスロットル弁制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のスロットル弁制御装置は、次の構成を有している。
(1)吸気通路が形成されたスロットルボディと、該吸気通路を開閉可能なスロットル弁と、該スロットル弁を駆動するモータとを有するスロットル弁制御装置であって、モータの一端部を前記スロットルボディに片持ち状態で固定し、モータの外側周部とスロットルボディとの間にモータを支持する支持弾性部材を有する。
(2)(1)に記載するスロットル弁制御装置において、前記スロットルボディが樹脂成型品であり、前記支持弾性部材と当接する位置に金属部材がインサート成形されていることを特徴とする。
【0008】
(3)(1)1または(2)に記載するスロットル弁制御装置において、前記支持弾性部材が、前記モータの外周部に付設されたアルミまたは鉄等の金属筒であり、外向きに折り返し部が形成されていることを特徴とする。
(4)(1)1または(2)に記載するスロットル弁制御装置において、前記支持弾性部材が、前記スロットルボディ側内周に付設されたアルミまたは鉄等の金属筒であり、内向きに折り返し部が形成されていることを特徴とする。
(5)(1)または(2)に記載するスロットル弁制御装置において、前記支持弾性部材が、前記モータの外周を構成する金属板が外側に折り返されて折り返し部を形成していることを特徴とする。
【0009】
次に、上記構成を有するスロットル弁制御装置の作用を説明する。
モータは、一端部がスロットルボディに片持ち状態で固定されているため、他端部におけるラジアル方向での振動が大きい。モータの外側周部とスロットルボディとの間にある弾性支持部材が、モータの振動を受けてスロットルボディとの間で減衰作用を行い振動エネルギを吸収するので、スロットルボディを大きくすることなく振動を低減することができる。
【0010】
また、近年、スロットルボディを樹脂成型品とすることが研究されているが、そうした場合には、樹脂成型品では振動を受ける部分の強度を得るために、その部分を肉厚にしなければならずスロットルボディが大きくなる恐れがあるが、弾性支持部材と当接する位置に金属部材をインサート成形しているので、金属部材が振動を受けるため、スロットルボディの他の部分を肉薄にでき、スロットルボディをコンパクト化できる。
【0011】
また、弾性支持部材をアルミまたは鉄等の金属筒からの折り返し部とすることにより、折り返し部を経由して、モータで発生した熱をスロットルボディを経て、外に排出することができるため、モータの加熱を防止することができる。特に、モータの加熱はコイル部で発生するが、折り返し部がモータの外側周部に当接しているので、モータの最も加熱されている部分から直接熱を逃がすことができるため、効率よくモータを冷やすことができる。
また、スロットルボディを樹脂成型品としたときでも、アルミまたは鉄等の金属の折り返し部が当接するのはインサート成形されている金属部材なので、熱を外に効率よく伝達することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスロットル弁制御装置を具体化した実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図3にスロットル弁制御装置の全体構成を断面図で示す。吸気通路を塞いで取り付けられたスロットル弁2は、スロットル軸3に固設されており、スロットル軸と共に回転して、吸気通路を開閉する。
スロットル軸3は、ギア列11,10,9,7により、モータ4のモータ軸13に固設されたモータギア6と連結されている。モータは、ボルト5により、ブラケットを介してスロットルボディ12に固設されている。
【0013】
図1にモータ4の部分拡大図を示す。図13のA部として示した部分である。また、図1のBB断面図を図2に示す。
モータ4は、鋼板製で筒形状のモータケース15の内周に密着して一対の永久磁石19が180度の位置に対向して固設されている。モータ軸17は、メタル軸受17によりモータケース15に回転可能に保持されている。モータ軸17には、ロータ芯18が固設され、ロータ芯18には、コイル14が巻かれている。コイル14は図2では省略している。
モータケース15の外側周部には、アルミ板製のアルミ筒16が密着して取り付けられている。本実施の形態では、金属筒としてアルミ筒16を使用しているが、鋼板等の鉄筒を使用しても良い。
アルミ筒16には、120度間隔で3箇所の折り返し部16aが形成されている。折り返し部16aはバネ性を有し、その先端は、スロットルボディ12に形成されたモータ取付空間12Aの内面に当接している。
【0014】
次に、上記構成を有するスロットル弁制御装置の作用を説明する。
モータ4に通電することにより、モータ軸13に固設されたモータギア6を回転させ、ギア列11,10,9,7を介してスロットル軸3を回転させて、スロットル弁2の開閉を行う。
モータ4に通電すると、ロータ芯18の回転により、片持ち状態のモータ4は自由端が大きく振動しようとする。しかし、本実施の形態では、アルミ筒16に設けられた3つの折り返し部16aが、弾性変形して振動エネルギを吸収するため、振動を低減することができる。折り返し部16aは、120度間隔で等分に配置されているので、どちらの方向の振動に対しても、充分に対応して振動を低減することができる。
【0015】
また、モータ4は、コイル部を熱発生源として摂氏200度近くまで加熱される。モータ4が加熱され過ぎると、軸受等で回転不良を発生する可能性があり、問題であった。本実施の形態のモータ4では、熱発生源であるコイル部のモータケース15から直接的にアルミ筒16,折り返し部16aを介して熱をスロットルボディ12に伝達しているので、モータ4の加熱を摂氏160度程度に抑えることができる。本実施の形態では、折り返し部16aを3箇所としているが、モータ4の加熱防止のためならば、6箇所に増やしても良い。
【0016】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のスロットル弁制御装置によれば、吸気通路が形成されたスロットルボディ12と、吸気通路を開閉可能なスロットル弁2と、スロットル弁2を駆動するモータ4とを有するスロットル弁制御装置であって、モータ4の一端部をスロットルボディ12に片持ち状態で固定し、モータ4の外側周部とスロットルボディ12との間にモータ4を支持する弾性部材である折り返し部16aを有しているので、折り返し部16aが、モータ4とスロットルボディ12との間で減衰作用を行い振動エネルギを吸収するので、スロットルボディ12を大きくすることなくモータ4の振動を低減することができる。
【0017】
また、弾性支持部材をアルミ筒からの折り返し部16aとすることにより、折り返し部16aを経由して、モータ4で発生した熱をスロットルボディ12を経て、外に排出することができるため、モータ4の加熱を防止することができる。特に、モータ4の加熱はコイル部で発生するが、折り返し部16aがモータ4の外側周部に当接しているので、モータ4の最も加熱されている部分から直接熱を逃がすことができるため、効率よくモータ4を冷やすことができる。
【0018】
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、スロットル弁制御装置の全体の構成は、第1実施の形態とほぼ同じなので相違する点のみ詳細に説明する。第1に相違しているのは、スロットルボディ12が樹脂の射出成型品で製作されていることである。
図4に、図1に対応する図面を示し、図5に図4のCC断面図を示す。アルミ筒16及び折り返し部16aの構造は、第1実施の形態と同じである。相違しているのは、スロットルボディ12側の折り返し部16aと当接する位置に筒形状のアルミハウジング21がインサート成形されていることである。本実施の形態では、ハウジングとしてアルミハウジング21を使用しているが、鋼板等の鉄製ハウジングを使用しても良い。
アルミハウジング21には、図5に示すように3箇所肉厚部21aが形成されている。下側の肉厚部21aの外周は、スロットルボディ12の外面を形成している。
【0019】
次に、第2の実施の形態の作用を説明する。
モータ4に通電すると、ロータ芯18の回転により、片持ち状態のモータ4は自由端が大きく振動しようとする。しかし、第2の実施の形態では、アルミ筒16に設けられた3つの折り返し部16aが、弾性変形して振動エネルギを吸収するため、振動を低減することができる。このとき、スロットルボディ12は、樹脂製であるが折り返し部16aが当接する位置には、アルミハウジング21がインサート成形されているので、振動を受けても破損等する恐れはない。そして、折り返し部16aは、120度間隔で等分に配置されているので、どちらの方向の振動に対しても、充分に対応して振動を低減することができる。
【0020】
また、モータ4のコイル部で発生した熱は、モータケース15から直接的にアルミ筒16,折り返し部16aを介して熱をスロットルボディ12にインサート成形されたアルミハウジング21に伝達しているので、モータ4の加熱を160程度に抑えることができる。第2の実施の形態では、折り返し部16aを3箇所としているが、モータ4の加熱防止のためならば、6箇所に増やしても良い。
【0021】
次に、第3の実施の形態の断面図を図6に示す。全体構成の概略は、図1に示した第1実施の形態とほぼ同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を付けると共に、相違する点についてのみ説明する。
モータケース15から直接3箇所の折り返し部15aが形成されている。3箇所の折り返し部は120度間隔で等分配置されている。
第3実施の形態によれば、ハウジング部品を無くすことができるため、コストダウンを図ることができる。
【0022】
なお、この発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
例えば、本実施の形態では、折り返し部16aをモータケース15に密着したアルミ筒16に形成して、外向きに折り返しを形成したが、スロットルボディ12の内周側に密着して付設されたアルミ筒を構成し、そのアルミ筒に内向きで先端がモータケース15に当接する折り返し部を形成しても良い。第2の実施の形態の場合には、このアルミ筒はアルミハウジング21の内周に密着して付設するのは当然である。
また、実施の形態では、アルミ筒、アルミハウジングについて説明したが、鋼板等の鉄製筒や鉄製ハウジングとしても良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明のスロットル弁制御装置によれば、吸気通路が形成されたスロットルボディと、吸気通路を開閉可能なスロットル弁と、スロットル弁を駆動するモータとを有するスロットル弁制御装置であって、モータの一端部をスロットルボディに片持ち状態で固定し、モータの外側周部とスロットルボディとの間にモータを支持する支持弾性部材を有しているので、支持弾性部材が、モータとスロットルボディとの間で減衰作用を行い振動エネルギを吸収するので、スロットルボディを大きくすることなくモータ4の振動を低減することができる。
【0024】
また、弾性支持部材をアルミ筒からの折り返し部とすることにより、折り返し部を経由して、モータで発生した熱をスロットルボディを経て、外に排出することができるため、モータの加熱を防止することができる。特に、モータの加熱はコイル部で発生するが、折り返し部がモータの外側周部に当接しているので、モータの最も加熱されている部分から直接熱を逃がすことができるため、効率よくモータを冷やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態のモータ4の取付構造を示す断面図である。
【図2】図1のBB断面図である。
【図3】スロットル弁制御装置の全体構成を示す断面図である。
【図4】第2の実施の形態のモータ4の取付構造を示す断面図である。
【図5】図4のCC断面図である。
【図6】第3実施の形態のモータの取付構造を示す断面図である。
【図7】従来のスロットル弁制御装置の全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
2 スロットル弁
4 モータ
12 スロットルボディ
14 ロータ
15 モータケース
15a折り返し部
16 アルミ筒
16a折り返し部
Claims (5)
- 吸気通路が形成されたスロットルボディと、該吸気通路を開閉可能なスロットル弁と、該スロットル弁を駆動するモータとを有するスロットル弁制御装置において、
前記モータの一端部を前記スロットルボディに片持ち状態で固定し、
前記モータの外側周部と前記スロットルボディとの間に、前記モータを支持する支持弾性部材を有することを特徴とするスロットル弁制御装置。 - 請求項1に記載するスロットル弁制御装置において、
前記スロットルボディが樹脂成型品であり、前記支持弾性部材と当接する位置に金属部材がインサート成形されていることを特徴とするスロットル弁制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載するスロットル弁制御装置において、
前記支持弾性部材が、前記モータの外周部に付設された金属筒であり、外向きに折り返し部が形成されていることを特徴とするスロットル弁制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載するスロットル弁制御装置において、
前記支持弾性部材が、前記スロットルボディ側内周に付設された金属筒であり、内向きに折り返し部が形成されていることを特徴とするスロットル弁制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載するスロットル弁制御装置において、
前記支持弾性部材が、前記モータの外周を構成する金属板が外側に折り返されて折り返し部を形成していることを特徴とするスロットル弁制御装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003190912A JP2005023858A (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | スロットル弁制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007107468A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Aisan Ind Co Ltd | 電子制御式スロットル弁装置 |
CN113994079A (zh) * | 2019-06-07 | 2022-01-28 | 株式会社电装 | 马达端子用的罩装置 |
-
2003
- 2003-07-03 JP JP2003190912A patent/JP2005023858A/ja active Pending
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JP4490897B2 (ja) * | 2005-10-14 | 2010-06-30 | 愛三工業株式会社 | 電子制御式スロットル弁装置 |
CN113994079A (zh) * | 2019-06-07 | 2022-01-28 | 株式会社电装 | 马达端子用的罩装置 |
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