JP2005023725A - 建物側汚水平準化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 常に所定量の汚水を公共下水道に排水し、所定量を超える汚水が流入する場合、一時貯留槽に貯留し、汚水量が減少したとき、随時一時貯留槽に貯留された汚水を公共下水道に排水されるようにして、下水道管渠に負荷を与えないようした建物側汚水平準化装置を提供する。
【解決手段】 建物1から排出される汚水を平準化する建物側汚水平準化装置であって、建物1からの汚水をオリフィス桝3に流入させ、所定汚水量を超えないように公共下水道2に排水するとともに、オリフィス桝3に設けられた越流堰を超える汚水を一時貯留槽4に貯留し、一時貯留槽4に貯留された汚水は返送ポンプ5で汲み上げてオリフィス桝3に送水し、公共下水道2に所定汚水量を超えないように排水する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、集合住宅等から公共下水道に排出される汚水が所定汚水量(下水道計画汚水量)を超えないように、公共下水道へ排水される汚水量を調整して導水路管渠に必要以上に負荷を加えないように平準化して排水することができる建物側汚水平準化装置に関するものである。
下水道施設は、将来予測をしながら下水道計画に基づいて敷設されているものの急激な環境の変化に対して即座に対応するのは困難である。下水道施設には、その対象地域に応じた時間最大汚水量、或いは下水道計画汚水量(Q)が定められており、例えば、合流式管渠や分流式管渠の各管に対して許容できる汚水量が、時間最大汚水量(下水道計画汚水量)の2倍、3倍、3倍以上等と規定されており、通常2Q,3Qと称せられている。
一方、建物から排出される汚水には、建物の種別により汚水量の時間変動があることが知られいる。図5(a)〜(d)に示したように、建物の種別として住宅系では、図5(a)のように、朝晩の2回汚水流量のピークが存在し、図5(b)の業務系及び図5(d)の店舗系では、業務・営業時間帯に集中しており、図5(c)の飲食系では午前・閉店前の2回の汚水量のピークが存在する。また、複合的建物であれば、概ねこれらの汚水量の時間変動が加わった汚水量の時間変動となる。
例えば、人口が急激に増大するような集合住宅等の建設が計画され、その建設地区の下水道が下水道計画汚水量(2Q)の地区である場合、既存の下水道施設を利用して汚水を排水することになるが、集合住宅から排水される汚水を自然流下排水としたとすると、その地域の下水道計画汚水量(2Q)を超え、公共下水道の導水路管渠等に負荷を与えて好ましいものではない。このような問題点を改善するためには、例えば、図6に示したように、集合住宅等の建物20から排出される汚水を、自然流下排水を行う排水路Laで排水するとともに、汚水を大量排水槽30の調整槽31に一時貯留して、建物20からの汚水量が減少する早朝、昼間、或いは夜間などに、調整槽31に一時貯留された汚水を排水ポンプ33で汲み上げて放流桝32に送水し、排水路Lbを通して公共下水道40の汚水桝(公共桝)41から下水道管42へと排水されている。
なお、合流式下水道におけるマンホールでは、マンホール内に堰が設けられ、平常時には流入水を下水処理場へ向けて送水し、一時的に多量の雨水がマンホールに流れ込む場合には、雨水が堰を越流して河川に流れるのが一般的形態である。また、汚水と処理水とを分離する分離槽などがマンホールに併設されたものがあり、大量の雨水がマンホールに流れ込んだ場合には、分離槽で処理水を分離して河川に流すようにするものがある。これらは、公共下水道に設置されるものであり、建物敷地内での汚水処理に関するものではない。(例えば、特許文献1参照)
特開2003−80241号公報(明細書全文,図面の図1,図9)
しかしながら、従来の建物から排出される汚水は、集合住宅等の敷地内に設置される大量排水槽に一時大量に貯留されるために、汚水中の有機物が微生物により分解して硫化水素が発生し、臭気が建物周囲に流れ出して、近隣の住民を含めて生活環境を悪化させる要因となっており、改善の余地があった。しかも、大量排水槽は大型の設備であり、設置する場所が確保できなかったり、居住部に近接して設置しなければならなかったり、また、大型の排水ポンプを設置しなければならないし、その維持管理費が増大したり、大型排水ポンプの騒音等が生活環境に悪影響を与えたりする問題があった。
また、例えば、住宅系汚水を一時貯留する大量排水槽を設置したとしても、大量排水槽の汚水は、一日の汚水量の時間変動を、図7に示したように、1日3回程度長時間、排水ポンプを駆動させて排水している。なお、同図の(イ)は汚水量の時間変動を示し、同図の(ロ)は時間最大汚水量(Q)のレベルを示し、同図の(ハ)は時間最大汚水量の2倍(2Q)のレベルを示している。大量排水槽に貯留した汚水を排水する時間帯は、建物から排水される汚水量が少ない時間帯に行われているものの、決められた時間内に排水しなければならないので、その汚水量は下水道計画汚水量(2Q)を超えることが多く、下水道管渠への負荷は必ずしも解消されていなのが実情であった。しかも、大量排水槽に貯留したとしても、汚水量が多い時間帯、例えば午前10時頃では、2Qを超えることが頻繁に発生していた。
本発明は、上述の課題に鑑みなされたものであって、常に所定量の汚水を公共下水道に排水し、所定量を超える汚水が流入する場合、一時貯留槽に貯留し、汚水量が減少したとき、随時一時貯留槽に貯留された汚水を公共下水道に排水されるようにして、下水道管渠に負荷を与えないようした建物側汚水平準化装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を達成するためになされ、請求項1の発明は、建物から排出される汚水を平準化する建物側汚水平準化装置であって、建物から排出される汚水をオリフィス
桝に流入させ、所定汚水量を超えないように公共下水道に排水するとともに、該オリフィス桝に設けられた越流堰を超える汚水は一時貯留槽に貯留し、前記建物から排出される汚水量が減少した際に、前記一時貯留槽に貯留された汚水を随時返送ポンプで汲み上げて前記オリフィス桝に送水し、公共下水道に所定汚水量を超えないように排水することを特徴とする建物側汚水平準化装置である。
また、請求項2の発明は、前記返送ポンプが前記一時貯留槽の底部に配置され、かつ該一時貯留槽の水位を検出する水位検出手段が設けられ、該水位検出手段の水位検出信号に基づいて、該返送ポンプを制御する排水制御手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の建物側汚水平準化装置である。
また、請求項3の発明は、前記排水制御手段は、前記水位検出手段が雨水検出水位を検出して、前記返送ポンプの駆動を停止するように制御することを特徴とする請求項2に記載の建物側汚水平準化装置である。
また、請求項4の発明は、前記排水制御手段が、前記水位検出手段からの水位検出信号に基づいて、前記一時貯留槽の水位の上昇が停止したことを判定して、前記返送ポンプを駆動するように制御して、該一時貯留槽の汚水を前記オリフィス桝に送水することを特徴とする請求項2に記載の建物側汚水平準化装置である。
また、請求項5の発明は、請求項2又3に記載の建物側汚水平準化装置において、前記越流堰を超えて前記一時貯留槽に流れ込む越流水の有無を検出する越流水検出手段を備え、前記排水制御手段が、該越流水検出手段によって、該一時貯留槽への越流水の流れ込みがないことを検出し、かつ前記水位検出手段によって、該一時貯留槽の水位が所定水位を超えていると判定した場合、前記返送ポンプを駆動するように制御して、該一時貯留槽の汚水を前記オリフィス桝に送水することを特徴とする建物側汚水平準化装置である。
本発明の建物側汚水平準化装置は、公共下水道に排水される汚水量を所定汚水量以下に平準化する装置であり、住宅排水系の汚水を平準化するのみならず、業務排水系、飲食店排水系、店舗排水系、又はこれらの何れかが複合した複合排水系の汚水を平準化することができる。
請求項1の発明によれば、建物から排出される汚水を平準化する建物側汚水平準化装置であって、該建物からの汚水はオリフィス桝に流入し、所定汚水量を超えないように公共下水道に排水するとともに、ピーク流量時の汚水は、該オリフィス桝に設けられた越流堰を超えるように設定されており、越流した汚水は一時貯留槽に貯留され、汚水量が減少したとき、該一時貯留槽に貯留された汚水を随時返送ポンプで汲み上げて、前記オリフィス桝に送水して、公共下水道に所定汚水量を超えないように排水することができる。オリフィス桝には、建物から排出される汚水の所定汚水量を常時排水することができる流出オリフィスを設けた堰が設けられ、かつピーク流量時の汚水を一時貯留槽に流入させるための越流堰が設けられており、公共下水道に排水される汚水量は、時間最大汚水量(下水道計画汚水量)の2倍(2Q)以下にして、下水道管渠に不必要な負荷を加えないようにすることができ、しかも一時貯留槽に流入した汚水は、汚水量が少ない時、返送ポンプを駆動させて、一時貯留槽の汚水がオリフィス桝に返送されて流出オリフィスから排水されるので、オリフィス桝や一時貯留槽には微生物による汚水の腐敗が進むことがないし、汚水が流動するように構成されており、建物側汚水平準化装置からは汚水の腐敗による硫化水素などの臭気が発生することがない利点があり、近隣を含めた居住環境を維持することができる利点がある。
また、この建物側汚水平準化装置では、雨水が汚水とともにオリフィス桝に流入し、集中豪雨などのように、大量雨水が流入する場合、オリフィス桝の堰を超えて、公共下水道に流入するように構成されており、建物側汚水平準化装置から汚水が溢れて居住部等に流れ出すことがないし、一時貯留槽にも雨水が流入し得るように構成されているので、一時貯留槽に貯留された汚水の上部に浮遊するスカム等は、雨水の流速で押し流されて、停滞することなく、一時貯留槽のスカム等は越流堰を超えてオリフィス桝内に流入し、オリフィス桝の堰を超えて公共下水道に排水されるので、悪臭の原因となる微生物の繁殖を抑制することができる利点がある。
また、返送ポンプは、一時貯留槽の汚水をオリフィス桝への送水条件が成立すれば駆動させており、比較的頻繁に送水されるように制御されており、従来と比較すると、返送ポンプを小型化することが可能であり、騒音も低減できる利点がある。
また、請求項2の発明によれば、一時貯留槽にはその底部に前記返送ポンプが配置され、かつ一時貯留槽の水位を検出する水位検出手段が設けられ、水位検出手段の検出信号に基づいて、返送ポンプを制御する排水制御手段を備えられており、排水制御手段に基づいて、返送ポンプが駆動させて、一時貯留槽の汚水を前記オリフィス桝に送水するように制御されている。水位検出手段は、返送ポンプが駆動する水位を検出して、返送ポンプを駆動するための制御信号に利用したり、水位が低下した際、返送ポンプの駆動を停止する制御信号に利用することができる。このように水位検出手段からの水位検出信号が、排水制御手段に入力されて、返送ポンプを駆動したり、停止したりするように制御して、一時貯留槽の汚水をオリフィス桝に送水して公共下水道に排水することができ、水位検出手段からの検出信号に基づいて、排水制御手段が汚水量の減少を判定し、一時貯留槽の汚水を排水するようにして、悪臭の原因となる微生物の繁殖を抑制することができる利点がある。
また、請求項3の発明によれば、水位検出手段が雨水検出水位を検出した場合、前記返送ポンプの駆動を停止するように制御しており、一時貯留槽の汚水の水位が雨水によって上昇した際、水位検出手段による水位検出信号に基づいて、排水制御手段は返送ポンプの駆動を停止するように制御することができ、雨水はオリフィス桝に流入して、堰を超えて公共下水道に排水されるとともに、越流堰を超えて一時貯留槽にも流れ込み、かつ一時貯留槽の上部に浮遊しているスカム等をオリフィス桝から公共下水道へと流すことができ、悪臭の原因となる微生物の繁殖を抑制することができる利点がある。
また、請求項4の発明によれば、水位検出手段が一時貯留槽の水位を検出し、排水制御手段は、水位の上昇が停止したことを判定した場合、返送ポンプを駆動させて一時貯留槽の汚水をオリフィス桝に排水することができる。即ち、排水制御手段は、汚水量が減少した時、一時貯留槽に貯留された汚水を排水することができるので、公共下水道に排水される汚水量が、時間最大汚水量(下水道計画汚水量)の2倍(2Q)以下に設定することができる利点があり、下水道管渠に不必要な負荷を加えないように排水することができ、しかも一時貯留槽に流入した汚水は、汚水量が減少した時に、随時返送ポンプを駆動させて、一時貯留槽の汚水をオリフィス桝に送水して流出オリフィスから排水されるので、汚水が流動して、オリフィス桝や一時貯留槽には微生物による汚水の腐敗が進むことがなく、建物側汚水平準化装置からは汚水の腐敗による硫化水素などの臭気が発生することがない利点があり、近隣を含めた居住環境を維持することができる利点がある。
また、請求項5の発明によれば、オリフィス桝から越流堰を超えて一時貯留槽に流れ込む越流水の有無を検出する越流水検出手段を備え、排水制御手段は、越流水検出手段からの検出信号に基づいて、一時貯留槽への越流水の流れ込みがないことを検出し、かつ水位検出手段によって、一時貯留槽の水位が所定水位を超えていると判定した場合、返送ポンプを駆動するように制御して、一時貯留槽の汚水をオリフィス桝に送水するようにして、公共下水道に排水する汚水量を制御することができ、一時貯留槽に長時間汚水を貯留する必要がなく、悪臭の原因となる微生物の繁殖を抑制することができる利点がある。
以下、本発明に係る建物側汚水平準化装置の実施の形態について図面を参照して説明する。先ず、本発明の建物側汚水平準化装置の一実施形態について、図1,図2を参照して説明する。図1において、1は建物を示し、2は公共下水道を示しており、建物側汚水平準化装置は建物1側の敷地内に設置されている。建物1から排出される汚水は、汚水流入管L1を通してオリフィス桝3に流入し、オリフィス桝3に流入した汚水は流出オリフィス3aから流出管L4を通して公共下水道2に排水される。オリフィス桝3には、公共下水道2に排出される汚水が所定汚水量(例えば、下水道計画汚水量:2Q)を超えないように、流出オリフィス3aが設けられ、公共下水道2への汚水量が規制されている。
オリフィス桝3には一時貯留槽4が隣接し、オリフィス桝3と一時貯留槽4との境界部に越流堰3bが設けられており、オリフィス桝3に流入する汚水量が、流出オリフィス3aから排出される汚水量を超えると、オリフィス桝3内の水位が上昇し、余剰汚水は越流堰3bを越えて流路L2を通し、一時貯留槽4に流入する。即ち、所定汚水量(下水道計画汚水量(2Q))を超える量の汚水がオリフィス桝3に流入すると、越流堰3bを超えて一時貯留槽4に流入する。なお、オリフィス桝3の越流堰3bを境に一時貯留槽4が形成されている場合、流路L2は越流堰3bと共通部分となる。また、オリフィス桝3には必要に応じて整流板3dが設けられている。また、流出オリフィス3aは、流出開口面積を任意に調整できる機構としてもよい。
一時貯留槽4は、オリフィス桝3の余剰汚水が越流堰3bを越えて一時貯留される水槽であり、その底部には、水中埋没型の返送ポンプ5が配置され、かつ一時貯留槽4の汚水の水位を検出する水位検出手段8が備えられている。
水位検出手段8は、一時貯留槽4の水位を検出し、その水位検出信号が排水制御装置9に入力される。水位検出手段8が、一時貯留槽4の汚水の水位を検出した水位検出信号は、排水制御装置9に入力されて、返送ポンプ5の駆動が制御される。なお、水位検出手段8は、駆動・停止水位、雨水検出水位等を任意に設定することができる。水位検出手段8の水位検出センサとしては、超音波センサ等を利用することができる。超音波センサで水位を検出する場合、一時貯留槽4の汚水の水位を排水制御装置9で判定するようにしてもよいし、超音波センサの出力に基づいて、水位の上昇や水位上昇の停止を判定することができる。また、磁気を装着したフロートと磁気センサ(ホール素子)とを組み合わせて、汚水の水位を検出するようにしてもよい。
排水制御装置9は、水位検出手段8からの水位検出信号(駆動水位検出信号、停止水位検出信号、雨水検出信号等)に基づいて、返送ポンプ5の駆動及び停止が制御されており、返送ポンプ5の駆動によって、一時貯留槽4に貯留された汚水を汲み上げ、送水配管L3を通してオリフィス桝3に返送し、汚水を公共下水道に排水することができる。また、一時貯留槽4の汚水の水位が低下して、水位検出手段8からの停止水位検出信号に基づいて、返送ポンプの駆動を停止することができる。排水制御装置9は、水位検出手段8からの水位検出信号により、返送ポンプ5を制御するとともに、水位検出手段8からの水位検出信号を利用して、制御プログラムに基づいて、返送ポンプ5を制御するようにしてもよい。但し、返送ポンプ5の駆動停止水位、雨水検出水位等の水位検出信号に対しては、優先して返送ポンプ5の駆動制御するようにする。
排水制御装置9は、CPU(中央処理装置)を備えたものであれば、その記憶装置に実際の汚水量の時間変動を記憶させて、返送ポンプ5の駆動を制御するようにしてもよい。例えば、排水制御装置9では、建物1の汚水を自然流下排水とした場合の汚水量時間変動を記憶して、汚水量のピーク流量時の時間帯は、越流水が一時貯留槽4に流入しているときは、返送ポンプ5の駆動を停止し、ピーク流量時の時間帯を経過した後、水位検出手段8による水位検出信号に基づいて、返送ポンプ5を駆動するように制御し、また、ピーク流量時の時間帯であっても越流水が停止した場合には、返送ポンプ5を駆動するように制御するなどの多様な制御が可能となる。
また、建物1には、集合住宅等の住宅系のみならず、業務系、飲食店系、店舗系、又はこれらが複合した複合したものとがあり、汚水量の時間変動に特徴を有するので、汚水量の時間変動に応じて、返送ポンプ5を所定の間隔で作動させたり、駆動間隔を制御するようにしてもよい。この場合も返送ポンプ5を停止する水位を水位検出手段8からの水位検出信号を優先して作動させる。
さらに、一時貯留槽4の容積は、建物に規模、或いは住宅系、業務系、飲食店系などによって異なる。また、下水道計画汚水量(2Q)を超える汚水量が長時間継続する場合は、一時貯留槽4の容積を大きくなるが、従来の大量排水槽の容積と比較した場合、小さな容積で対応できるし、返送ポンプ5も小型のもので対応できる。
本実施形態の建物側汚水平準化装置を設置した建物における汚水の平準化について、図3を参照して説明する。なお、図3は横軸が時間であり、縦軸が汚水流量(m/sec)を示し、集合住宅である建物1から排出される汚水を自然流下排水とした場合を示しており、細線(イ)で示したように、下水道計画汚水量(2Q)を超えることがしばしば発生しているのに対して、本実施形態の建物側汚水平準化装置を設置した場合、太線(ロ)で示したように、公共下水道2に排出される汚水量を、下水道計画汚水量(2Q)を超えないように制御できることが実証された。
次に、本発明の他の実施形態について、図4(a),(b),(c)を参照して説明する。なお、同図(a)は正面図、同図(b)はX−X断面図、同図(c)はY−Y断面図である。
本実施形態の建物側汚水平準化装置は、上記実施形態と同様、その主要部はオリフィス桝3と一時貯留槽4とで構成されている。同図(a)の10は維持管理用の開口部蓋であり、11はポンプ用開口蓋であり、開口部蓋10はオリフィス桝3と一時貯留槽4とに跨って設けられている。オリフィス桝3には、建物から汚水が流入する汚水流入管L1が接続され、オリフィス桝3に流入した汚水を公共下水道に排出する流出管L4が接続されている。同図(b)に示したように、一時貯留槽4はオリフィス桝3に隣接して設けられ、オリフィス桝3には、流出オリフィス3aが設けた堰3cが設けられ、一時貯留槽4とオリフィス桝3との境界部に越流堰3bが設けられている。一時貯留槽4の底部には、水中埋没型の返送ポンプ5が配置され、返送ポンプ5に隣接して水位検出手段8が設けられている。同図(c)に示したように、返送ポンプ5の送水配管L3の開口端はオリフィス桝3に開口している。返送ポンプ5は、上記実施形態と同様に排水制御装置により制御されている。
一時貯留槽4には水位検出手段8が設けられ、水位検出信号は排水制御装置に入力される。水位検出手段8では、一時貯留槽4の底部近傍にポンプ停止水位8aを検出しており、この水位以下では、返送ポンプ5が駆動した場合、返送ポンプ5が空回りする水位であり、この水位を検出した場合、返送ポンプ5の駆動は停止される。また、水位8bは、返送ポンプ5の始動開始可能な水位を示しており、返送ポンプ5が駆動することにより汚水はオリフィス桝3に送水されて、公共下水道に排水される。水位8cは通常の汚水流入量では到達しない水位であり、豪雨などで雨水が建物側汚水平準化装置に多量に流入する場合に発生する水位である。この場合、汚水に混合した雨水量が極めて多量となり、返送ポンプ5を駆動したとしても汚水の返送には効果がなくなり、汚水と雨水は徐々に水位が上昇して、オリフィス桝3の堰3cを超えて、流出管L4に流入して公共下水道に排水される。この時、一時貯留槽4にスカム等の浮遊物が浮遊している場合、上層の汚水と雨水とともに公共下水道へと排水される。浮遊物が公共下水道に排水されるので、一時貯留槽4は、微生物の繁殖による硫化水素等の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態では、水位検出手段8からの水位検出信号を利用して汚水の排水を制御しているが、排水制御手段9がその建物から排出される汚水の汚水量時間変動を予め記憶して、排水制御手段による制御プログラムに則って制御するようにして、水位検出手段からは、必要最小限の水位情報(返送ポンプの駆動を停止するポンプ停止信号)に得て、返送ポンプを制御するようにしてもよい。
また、水位検出手段が一時貯留槽の水位を検出し、水位検出手段からの検出信号に基づいて、一時貯留槽の水位の上昇が停止したことを、排水制御手段が判定した場合、排水制御手段は、返送ポンプを駆動させて、一時貯留槽の汚水をオリフィス桝に排水するように、返送ポンプを制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、越流堰を超えて一時貯留槽に流れ込む越流水の有無を検出する越流水検出手段(図示なし)を備えるようにしてもよい。この場合、排水制御手段は、越流水検出手段からの検出信号に基づいて、一時貯留槽への越流水の流れ込みがないことを検出し、かつ水位検出手段によって、一時貯留槽の水位が所定水位(ポンプ始動開始水位)を超えていると判定した場合、返送ポンプを駆動するように制御して、一時貯留槽の汚水をオリフィス桝に送水して公共下水道に排水するようにしてもよい。越流水検出手段が越流水を検出している間であって、ポンプ始動開始水位、雨水検出水位に到るまで、返送ポンプの駆動を停止するように制御してもよい。なお、越流水検出手段は、越流堰上部に超音波センサを設置して、越流水の有無を検出することが可能である。無論、発光ダイオードを利用したものであってもよい。
本発明では、建物側汚水平準化装置が比較的小型であり、比較的敷地面積の狭い場所であっても設置することが可能であり、しかも、汚水による臭気の発生が少ないので、建物に近接して設置することが可能であり、住宅や店舗が密集する地域であっても設置することが可能であり、建物を建設する上での規制を緩和できる。
また、本発明では、送水ポンプを小型にでき、水中に没するように設置されるので、送水ポンプの駆動時の騒音が少なく、住宅が密集する地域に設置したとしても、送水ポンプに起因する騒音の問題が解消されて、建物を建設する上での規制を緩和することができる。
本発明に係る建物側汚水平準化装置の実施形態を示すブロック図である。 (a)は本実施形態のオリフィス桝の概略正面図、(b)はその概略側断面図である。 本実施形態による汚水時間変動図である。 (a)は本発明に係る他の実施形態の正面図、(b)は同図(c)のX−X断面図、(c)は同図(b)のY−Y断面図である。 従来の汚水時間変動図であり、(a)は住宅系汚水の時間変動であり、(b)は業務系汚水の時間変動であり、(c)は飲食店系汚水の時間変動であり、(d)は店舗系汚水の時間変動である。 従来の大型汚水処理槽を示すブロック図である。 従来の住宅系汚水の汚水時間変動図である。
符号の説明
1 建物
2 公共下水道
3 オリフィス桝
3a 流出オリフィス
3b 越流堰
3c 堰
3d 整流板
4 一時貯留槽
5 返送ポンプ
6 公共桝
7 下水道管
8 水位検出手段
9 排水制御装置(排水制御手段)
L1 汚水流入管
L2 流路
L3 送水配管
L4 流出管

Claims (5)

  1. 建物から排出される汚水を平準化する建物側汚水平準化装置であって、建物から排出される汚水をオリフィス桝に流入させ、所定汚水量を超えないように公共下水道に排水するとともに、該オリフィス桝に設けられた越流堰を超える汚水は一時貯留槽に貯留し、前記建物から排出される汚水量が減少した際に、前記一時貯留槽に貯留された汚水を随時返送ポンプで汲み上げて前記オリフィス桝に送水し、公共下水道に所定汚水量を超えないように排水することを特徴とする建物側汚水平準化装置。
  2. 前記返送ポンプが前記一時貯留槽の底部に配置され、かつ該一時貯留槽の水位を検出する水位検出手段が設けられ、該水位検出手段の水位検出信号に基づいて、該返送ポンプを制御する排水制御手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の建物側汚水平準化装置。
  3. 前記排水制御手段は、前記水位検出手段が雨水検出水位を検出して、前記返送ポンプの駆動を停止するように制御することを特徴とする請求項2に記載の建物側汚水平準化装置。
  4. 前記排水制御手段が、前記水位検出手段からの水位検出信号に基づいて、前記一時貯留槽の水位の上昇が停止したことを判定して、前記返送ポンプを駆動するように制御して、該一時貯留槽の汚水を前記オリフィス桝に送水することを特徴とする請求項2に記載の建物側汚水平準化装置。
  5. 請求項2又3に記載の建物側汚水平準化装置において、前記越流堰を超えて前記一時貯留槽に流れ込む越流水の有無を検出する越流水検出手段を備え、前記排水制御手段が、該越流水検出手段によって、該一時貯留槽への越流水の流れ込みがないことを検出し、かつ前記水位検出手段によって、該一時貯留槽の水位が所定水位を超えていると判定した場合、前記返送ポンプを駆動するように制御して、該一時貯留槽の汚水を前記オリフィス桝に送水することを特徴とする建物側汚水平準化装置。
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