JP2005023520A - コンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具 - Google Patents

コンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリート構造物に穿けた注入穴内に補修材を注入する注入器具で、補修材注入後に直ちに注入部を取り外しても注入した補修材が逆流しない注入器具を提供すること。
【解決手段】中空であって先端部にフランジ部144を設けると共に内部に逆止弁142を設けたボディ管101と、中空体の継ぎナット管102と、中空体の基端部に補修材の注入口を設けた基端側中空体103からなる。ボディ管101に弾性チューブ151を嵌合し、弾性チューブから突出するボディ管101を継ぎナット管102とねじ結合する。基端側中空体103と継ぎナット管102をねじ結合する。基端側中空体103を回転してボディ管101を継ぎナット管102内に進入させる時、弾性チューブ151が、ボディ管101のフランジ部と継ぎナット管102の間で軸方向に圧縮され直径方向に拡径する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート構造物における水漏れの原因となる空隙箇所に補修材を注入するための注入器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートの打継ぎ部には僅かな隙間があり、また、ひび割れによって隙間が発生すると該隙間を通って構造物の内側に水が浸入してくる。従来からコンクリート構造物に生じた空隙箇所に樹脂などによる補修材を注入して水漏れを防止する施策が行われている。
【0003】
補修材の注入に用いる従来の注入器具の一例としては、中空であって先端部にフランジを設けると共に基端部に雄ねじを設け内部に基端部に向かう流れを阻止する逆止弁を設けたボディ管と、管体の基端部に補修材の注入口を設けると共に先端部に雌ねじを設けたナット管とからなり、上記ボディ管に弾性チューブと該弾性チューブに隣接してスペーサーを嵌合し、該スペーサーから突出するボディ管の雄ねじを上記ナット管の雌ねじとねじ結合したものであってナット管を回転してボディ管の雄ねじを該ナット管内に進入させるとき、上記弾性チューブが上記スペーサーの外側に乗り上げることを特徴とする第1タイプの注入器具と、中空であって先端部にフランジを設けると共に、基端部に雄ねじを設け内部に基端部に向かう流れを阻止する逆止弁を設けたボディ管と、管体の基端部に補修材の注入口を設けると共に先端部に雌ねじを設けたナット管とからなり、上記ボディ管に弾性チューブと該弾性チューブに隣接して当該弾性チューブの内径よりも大きな外径を有するスペーサーを緩く嵌合し、該スペーサーから突出するボディ管の雄ねじを上記ナット管の雌ねじとねじ結合したものであってナット管を回転してボディ管の雄ねじ内に進入させるとき、上記弾性チューブが上記スペーサーの外側に乗り上げると共に、該弾性チューブの一部が裂けて当該スペーサーと上記雄ねじの隙間に入り込んで上記弾性チューブと上記スペーサーが一体となることを特徴とする第2タイプの注入器具があり、上記各構成において、スペーサーは、少なくともナット管と接合する端部が芯出し機能を有する形状に形成されていることを特徴とするものと、上記各構成において、逆止弁は軸孔を閉塞する栓体を有し、該栓体がゴム等の弾性資材で形成されており、さらに栓体は、該栓体の頂部に案内ピンが形成されていることを特徴とするものである(特許文献1参照)。
【0004】
また、補修材の注入用に用いられる従来の注入器具の他の一例としては、補修対象物に穴を穿設その内部に挿入し、該穴内壁に緊密に固定した後、流体を高圧で注入する高圧流体注入用プラグであって、穴内壁に対する緊密固定性を維持しつつ高圧流体注入用プラグの穴より突出した部分を叩き折り可能なように構成し、流体注入後、すぐに高圧流体注入用プラグの穴より突出した部分を除去して目地材を穴に充填可能としたことを特徴とするものがある(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−70319号公報
【特許文献2】
特開平11−62260号公報
【0006】
特許文献1で提案された第1タイプの注入器具は、コンクリート構造物へあけた注入口にナット管の基端部が突出するように、該注入器具を挿入し、電動工具を用いてナット管を回転させると、弾性チューブがボディ管のフランジ部とスペーサーの間で軸方向に圧縮され、該弾性チューブのスペーサーに隣接する側の端部はスペーサーの外側に乗り上げる。すると弾性チューブのスペーサーの外側に乗り上げた部分が直径方向に拡径され、コンクリート構造物にあけた注入口の内壁面に押圧力が加わり、注入器具は注入口内に固定されると共に、コンクリート穴の内壁面と弾性チューブの外周面との接触面を密着させけている。
【0007】
これにより、補修材の注入後、直ちにナット管を取り外しても注入した補修材の注入圧により、注入器具自体が、コンクリート構造物にあけた注入口から外部へ飛びでたり、または補修材が、注入口の内壁面と弾性チューブの外周面との接触面から逆流して外部へ流れでないようにしている。
【0008】
特許文献1で提案された第2タイプの注入器具は、第1タイプの構造において、スペーサーを弾性チューブの内径よりも大きな外径を有するものに変更し、ボディ管に緩く嵌合させたものであり、第1タイプと同様に電動工具を用いてナット管を回転させると、弾性チューブがボディ管のフランジ部とスペーサーの間で軸方向に圧縮され、該弾性チューブのスペーサーに隣接する端部は、スペーサーの外部に乗り上げると共に、弾性チューブの一部が裂けて当該スペーサーとボディ管の雄ネジ部の隙間に入り込んで上記弾性チューブと上記スペーサーが一体となり、抜け止め効果がさらに大きくなるというものである。
【0009】
また、特許文献2で提案された注入器具は、建物の壁に高圧流体注入用プラグの外径よりも僅かに大きな直径を有する注入穴をあけた後、この穴に高圧流体注入用プラグを挿入して、ニップル部材をスパナ等の回転手段により回転させ、雄ネジ部材の逆止弁部とステム部の雄ネジに螺合したニップル部材の端面との間に挟持されたパッキン材を軸方向に圧縮させると共に円周方向に膨脹して穴内に固定する。その後、合成樹脂やセメントペースト等の注入材を注入し、注入材の注入後、直ちに、ハンマー等の殴打手段によりニップル部材の壁面の穴から突出している部分を殴打し、切欠部よりニップル頭部側がプラグから分離して外す。一方、ニップル本体の切欠部より雌ネジ側は、雄ネジ部材のステム部に切られた雄ネジと螺合したままプラグに残される。従って、円筒状のゴム製パッキン材は、軸方向に圧縮されたままとなり、穴に固定され続ける。上記の通りプラグを施工後、注入材を注入した直後に、プラグの突出部分を叩き折り除去することができるというものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記、特許文献1の第1タイプ及び第2タイプの注入器具は、弾性チューブがスペーサーの外側に乗り上げた部分、弾性チューブの内側に潜り込んだスペーサーの厚み分しか、直径方向への拡張幅がなく、また、拡張させる部分の軸方向の幅も、ナットの全長を長くすると、ボディ管の軸部への軸力が高くなりすぎ、施工時に軸部破断の恐れがあるためあまり長くすることができない。従って、上記注入器具を挿入した箇所が、ジャンカ等の空隙が多い箇所であると、図13に示す通り、注入器具の直径方向への拡径幅が足りずに、コンクリート構造物の注入穴の内壁面と弾性チューブの接触面に隙間が残ってしまい、注入器具を注入穴にしっかり固定することができず、補修材が注入時に前記隙間から漏れ出してしまうことがあった。
【0011】
また、上記特許文献2の注入器具は、プラグを施工し注入材を注入した直後に、ニップル部材の穴から突出している部分を殴打し、プラグを叩き折り除去するものであるが、プラグを叩き折る際にコンクリート穴の表面縁部を破壊してしまうという問題があった。さらに叩き折った後に残るプラグから、コンクリート穴の開口端までの深さが浅くなってしまい、当該穴部分にセメントペースト等で補修をしても、穴が浅いために補修した部分のセメントペーストがすぐに取れて、また、セメントペーストによる補修部分の厚みが薄いためプラグが錆び易くなる等の問題があった。
【0012】
従って、本発明の課題は、コンクリート構造物にあけた注入穴内に補修材を注入するための注入器具であって、特に注入器具を挿入した部分がジャンカ等の空隙が多い箇所であっても、補修材注入後に、直ちに注入部を取り外しても補修材が逆流して外部に流出することなく、また、プラグを取り外した後のコンクリート穴の補修も確実かつ効果的に行うことができる注入器具を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
解決手段の第1は、中空体であって先端側にフランジを設け基端側に雄ねじを形成し内部に基端側に向う流れを阻止する逆止弁を設けたボディ管と、中空体の両側に雌ねじを形成した継ぎナット管と、中空体であって基端側に補修材の注入口を設け先端側に雄ねじを形成した基端側中空体とからなり、上記ボディ管に弾性チューブと該弾性チューブに隣接してワッシャーを嵌合し、上記ワッシャーから突出する上記ボディ管の雄ねじと上記継ぎナット管の雌ねじとをねじ結合し、上記基端側中空体の雄ねじと上記継ぎナット管の他の雌ねじとをねじ結合し、上記基端側中空体を回転して上記ボディ管の雄ねじを上記継ぎナット管内に進入させる時、上記弾性チューブが、上記ボディ管のフランジと上記継ぎナット管の間で上記ワッシャーを介した状態で軸方向に圧縮されて直径方向に拡径することを特徴とする。
解決手段の第2は、手段1において、ボディ管の雄ねじと継ぎナット管の雌ねじとを結合したねじ結合部のリード角が、基端側中空体の雄ねじと上記継ぎナット管の他の雌ねじとを結合したねじ結合部のリード角よりも小さく形成したことを特徴とする。
解決手段の第3は、手段1又は2において、基端側中空体と継ぎナット管との間にパッキンを装着したことを特徴とする。
解決手段の第4は、中空体であって基端側に雌ねじを形成し内部に基端側に向かう流れを阻止する逆止弁を設けた先端側ナット管と、雌ねじを形成したナット部材と、中空体であって軸部に大径部を設けると共に該大径部の両側に雄ねじを形成した大径部付きボディ管と、中空体であって基端側に補修材の注入口を設け先端側に雌ねじを形成した基端側ナット管とからなり、上記大径部付きボディ管の先端側に弾性チューブと該弾性チューブに隣接してワッシャーを嵌合し、上記大径部付きボディ管に上記ワッシャーを介して上記ナット部材をねじ結合し、該ナット部材から突出する上記大径部付きボディ管の先端側の雄ねじに上記先端側ナット管の雌ねじをねじ結合し、上記大径部付きボディ管の基端側の雄ねじを上記ナット管とねじ結合し、上記ナット管を回転して上記大径部付きボディ管の先端側の雄ねじを上記ナット部材に進入させる時、上記弾性チューブが、上記大径部付きボディ管の大径部と上記ナット部材との間で上記ワッシャーを介した状態で軸方向に圧縮され直径方向に拡径することを特徴とする。
解決手段の第5は、手段4において、大径部付きボディ管の先端側の雄ねじとナット部材の雌ねじとを結合したねじ結合部のリード角が、大径部付きボディ管の基端側の雄ねじと基端側ナット管の雌ねじとを結合したねじ結合部のリード角よりも小さく形成したことを特徴とする。
解決手段の第6は、手段4又は5において、ナット管と大径部付きボディ管の大径部との間にパッキンを装着したことを特徴とする。
解決手段の第7は、雌ねじを形成したナット部材と、中空体であって軸部に大径部を設けると共に該大径部の両側に雄ねじを形成し内部に基端側に向う流れを阻止する逆止弁を設けた逆止弁付きボディ管と、中空体であって基端側に補修材の注入口を設け先端側に雌ねじを形成した注入側ナット管からなり、上記逆止弁付きボディ管の先端側の雄ねじにワッシャーを介してナット部材をねじ結合し、上記注入側ナット管を回転して上記逆止弁付きボディ管の先端側の雄ねじを上記ナット部材に進入させる時、上記弾性チューブが、上記逆止弁付きボディ管の大径部と上記ナット部材の間で当該ナット部材側に上記ワッシャーを介在させた状態で軸方向に圧縮されて直径方向に拡径することを特徴とする。
解決手段の第8は、手段7において、ナット管の雌ねじと逆止弁付きボディ管の基端側の雄ねじとを結合したねじ結合部のリード角が、注入側ナット管の雌ねじと逆止弁付きボディ管の基端側の雄ねじとを結合したねじ結合部のリード角よりも小さく形成したことを特徴とする。
解決手段の第9は、手段7又は8において、注入側ナット管と逆止弁付きボディ管の大径部との間にパッキンを装着したことを特徴とする。
解決手段の第10は、手段1から9のいずれかにおいて、ワッシャーが少なくとも両側に隣接する各部材との摩擦抵抗が大きくなる形状に形成されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
第1実施例
図1、図2、図3、図4は、第1実施例の実施形態を示している。図1は第1実施例による注入器具を示しており、Aは側面図、Bは断面図である。図2は施工開始時を示し、図3は注入器具の回転締め付け終了時における弾性チューブの変形状態を示し、図4は施工終了時を示している。
【0015】
図1において、注入器具100は、ボディ管101、継ぎナット管102、基端側中空体103、パッキン130、弾性チューブ151、ワッシャー152からなり、ボディ管101に弾性チューブ151とワッシャー152を嵌合して、継ぎナット管102の先端側(補修材の射出側を意味し、以下同じである)の雌ねじ122に前記ボディ管101をねじ結合し、継ぎナット管102の基端側(補修材の注入側を意味し、以下同じである)の雌ねじ123に基端側中空体103をねじ結合させたものである。ボディ管101は、中空の管体に形成されていて、軸部140の先端側にフランジ144を設けると共に軸部140とフランジ144との間にテーパー部145を形成している。また、軸部140には雄ねじ121を形成している。さらにまた、ボディ管101に設けた軸孔141は軸に沿って貫通しているが、フランジ144の部分の軸孔は大径に形成されて弁収容室141aとしている。142は弁収容室141a内に収容した栓体であって、ゴム等による弾性資材で形成され、該弁収容室141aの開口端との間に装着したコイルばね143とによって軸孔141を閉塞する逆止弁を構成している。
【0016】
弁収容室141aの開口端は、コイルばね143を収容した後、当該部分をかしめ止めしてコイルばね143が脱落しないようにしている。
【0017】
継ぎナット管102は、管体の先端側にボディ管雄ねじ121とねじ結合する雌ねじ122を形成し、管体の他方に基端側中空体103の雄ねじ124をねじ結合する雌ねじ123を形成したものである。基端側中空体103は、管体の基端側に注入口111を設けると共に、先端部には継ぎナット管102の基端部の雌ねじ123とねじ結合する雄ねじ124を形成したものである。また、管体の基端側には、注入口111から補修材を注入する注入ガン(図示せず)を装着するための接続嘴112を設け、さらに該接続嘴112に隣接して、断面六角形のナット部113を設けている。
【0018】
パッキン130は、ゴム等の弾性資材で形成され、ボディ管101に、きつめに密着する内径を有しており、一例として、Oリング等がある。
【0019】
弾性チューブ151は、ゴム等の弾性資材で形成され、ボディ管151に、きつめに密着する内径を有している。
【0020】
ワッシャー152は、継ぎナット管102の先端側の端面と、弾性チューブ151の基端側の端面との摩擦抵抗を増大させるような形状のものを使用するのが適しており、一例として、外歯ワッシャー、内歯ワッシャー、両歯ワッシャー等がある。
【0021】
114は基端側中空体103の外周面に設けた目盛線であって、図4に示すように、注入器具100をコンクリート構造物にあけた注入穴2に挿入するときの挿入深さの目安とするものである。また、ナット部113は基端側中空体103のほぼ全長にわたって、ナット形状にすることもできる。
【0022】
実施例の注入器具100を組み立てるには、まず、ボディ管101内に逆止弁を装着する。栓体142にコイルばね143を組み付けてボディ管101の先端部となるフランジ144の弁収容室141aに挿入する。コイルばね143は栓体142を押圧して軸孔141を閉塞する長さを有しており、ばねの脱落防止と押圧状態を維持するために弁収容室141aの開口部をかしめ止めする。
【0023】
次に、ボディ管101に弾性チューブ151並びにワッシャー152を嵌合する。弾性チューブ151は、ボディ管101のフランジ144に達するまで嵌合し、次いでワッシャー152を嵌合し、両者を嵌合した状態で雄ねじ121が弾性チューブ151及びワッシャー152から突出する長さを有しているので、該雄ねじ121を継ぎナット管102の先端側の雌ねじ122にねじ結合し、次に基端側中空体の雄ねじ124と継ぎナット管の基端側の雌ねじ123をパッキン130を介在させた状態でねじ結合し、図1に示す注入器具とする。
【0024】
図2は、コンクリートの打継ぎ部を示しており、下部コンクリートAの上方に上部コンクリートBが打ち継がれたものであって、打継ぎ部4には僅かな隙間が形成されている。図2に示す水漏れ防止工事は、コンクリートの打継ぎ部4に樹脂等による補修材を注入するものであって、コンクリート構造物1の内側から打継ぎ部4に達する斜状の注入穴2をあける。なお、注入穴2の深さは、注入具100を挿入して目盛線114が当該注入穴2の開口部と一致したときに、穴の底部とフランジ144との間に注入した補修材を高圧のまま溜めておく圧力域が打継ぎ部4を貫通して形成できる深さとする。また、ひび割れ等に施工する場合は、注入穴2を通常は壁面と垂直にあける。なお、穴の深さはひび割れに届くよう充分深くすることが望ましい。
【0025】
注入穴2内に、注入器具100が挿入されたら、基端側中空体103を回転して、当該注入器具100を注入穴2内に固定する。継ぎナット管102とねじ結合した、基端側中空体103を回転すると、継ぎナット管102と結合したボディ管101の雄ねじ121が、継ぎナット管102の先端側の雌ねじ122内に進入するので、継ぎナット管102の先端側の端面とフラン144の間で弾性チューブ151が軸方向に圧縮され、弾性チューブ151は、ほぼ全長にわたり直径方向に拡径する。
【0026】
実施形態は、従来技術の注入器具とは異なり、弾性チューブ151の両端面を継ぎナット管102の端面とボディ管101フランジ144の広い面で圧縮しているので、基端側中空体103を回転させる分だけ、弾性チューブ151を圧縮し、ほぼ全長にわたり大きく拡径することができる。従って、弾性チューブ151が、ジャンカ等の空隙5にも入り込み隙間を塞ぐことができ、確実に注入器具100を注入穴2内に固定することができる(図3)。
【0027】
上記の通り、弾性チューブ151を、該弾性チューブ151のほぼ全長にわたり大きく拡径させて、コンクリート構造物1に開けた注入穴2内にしっかりと固定された状態で、先端側中空体103の接続嘴112に補修材を注入するガンを装着し、注入口111から止水効果がある樹脂などによる補修材を注入する。補修材はボディ管101の先端から射出して注入穴111からコンクリート構造物1の空隙ないしは隙間へ供給される。なお、圧力域3に溜められた補修材は高圧力で供給されているので、打継ぎ部4の空隙またはひび割れによる隙間に補修材を確実に充填させることができる。
【0028】
補修材が注入穴2へ供給されれば基端側中空体103はすぐに取り外すことができる(図4)。注入具100は、弾性チューブ151がほぼ全長にわたり径方向に大きく拡径された状態で注入穴2の内壁にしっかりと固定されているので、補修材が硬化する以前に基端側中空体103を取り外しても弾性チューブ151は図4に示す状態を維持しており、注入された補修材が高圧力であっても弾性チューブ151と注入穴2の間から補修材が逆流することがない。
【0029】
実施形態1においては、基端側中空体103の雄ねじ124と、継ぎナット管102の基端側の雌ねじ123は「W5/16のウイット並目ネジ」に形成し、ボディ管101の雌ねじ121と継ぎナット管102の先端側の雌ねじ122は「6mmの細目ネジ」に形成した。これにより、ボディ管101と継ぎナット管102とのねじ結合部のねじのリード角の方が、基端側中空体103と継ぎナット管102とのねじ結合部のねじのリード角よりも小さくなるため、基端側中空体103と継ぎナット管102のねじ結合部よりも、ボディ管101と継ぎナット管102のねじ結合部の方が緩みにくくなる。
【0030】
従って、補修材注入後に、コンクリート構造物1の開口端から突出している先端側中空体103を取り外す際に、ボディ管101と継ぎナット管102のねじ結合部ではなく、基端側中空体103と継ぎナット管102のねじ結合部が必ず先に外れるようにしている。
【0031】
また、弾性チューブ151と継ぎナット管102の接触面に、外歯ワッシャー152を介在させ、当該接触面の摩擦力が大きくなることも、ボディ管101と継ぎナット管102のねじ結合部を外れにくくしている要因となっている。
【0032】
さらにまた、基端側中空体103と継ぎナット管102との間に、パッキン130を介在させて、ねじ締付け時のねじのロック状態を生じ難くさせ、基端側中空体103の雄ねじ124と継ぎナット管102の基端側の雌ねじ123とのねじ結合部分を緩みやすくしていることも、基端側中空体103と継ぎナット管102のねじ結合部が必ず先に外れる要因となっている。
【0033】
ボディ管101に設けた逆止弁は、栓体142が弾性資材で形成されているから、仮に栓体142と対応する受部が正しい漏斗状に形成されていないとしても軸孔141から逆流するのを阻止している。
【0034】
第2実施例
図5、図6、図7、図8は、第2実施例の実施形態を示している。図5は第2実施例による注入器具を示しており、Aは側面図、Bは断面図である。図6は施工開始時を示し、図7は注入器具の回転締付け終了時における弾性チューブの変形状態を示し、図8は施工終了時を示している。
【0035】
図5において、注入器具200は先端側ナット管201とナット部材202と、軸部に大径部220を設けた大径部付きボディ管203と基端側ナット管204からなり、ボディ管の先端側に弾性チューブ251とワッシャー252を嵌合し、上記大径部付きボディ管203の先端側の雄ねじ221に上記ワッシャー252に隣接するようにナット部材202をねじ結合し、該ナット部材202から突出する大径部付きボディ管203の先端側の雄ねじ221に先端側ナット管201をねじ結合させ、大径部付きボディ管203の基端側の雄ねじ221にパッキン230を介在させた状態で基端側ナット管204をねじ結合させたものである。
【0036】
先端側ナット管201は、中空の管体に形成され、軸に沿って貫通する軸孔241が設けられており、該軸孔241の一方に雌ねじ245を設け、他方には前記軸孔241よりも小径な注出口244が設けられている。また、大径部付きボディ管203の先端側の軸部240と結合することにより、弁収容室241aが設けられている。242は弁収容室241a内に収容した栓体であってゴム等による弾性資材で形成され、該弁収容室241aの注出口244との間に装着したコイルばね243とによって、大径部付きボディ管203の軸孔241を閉塞する逆止弁を構成している。
【0037】
ナット部材202は中空形状で雌ねじ222を形成したものであればよく、外周面は六角ナットのような角部を有しないものでもよい。
【0038】
ワッシャー252は、第1実施例と同様に、隣接するナット部材202の端面と、弾性チューブ251の端面との摩擦抵抗を増大させるような形状のものを使用するのが適しており、一例としては、外歯ワッシャー、内歯ワッシャー、両歯ワッシャー等がある。
【0039】
パッキン230は、第1実施例と同様に、ゴム等の弾性資材で形成され、大径部付きボディ管203の基端側の軸部246にきつめに密着する内径を有し、一例としてはOリング等がある。
【0040】
弾性チューブ251は、第1実施例と同様に、ゴム等の弾性資材で形成され、大径部付きボディ管203の先端側の軸部240にきつめに密着する内径を有している。
【0041】
大径部付きボディ管203は中空の管体に形成されていて、軸部に中鍔状の大径部220を設けると共に、軸部と大径部との間にテーパー部247を形成し、前記大径部220の両側方向に雄ねじ221,223を形成する。
【0042】
基端側ナット管204は、管体の基端側に注入口211を設けると共に、基端部に大径部付きボディ管203の基端側の雄ねじ223とねじ結合する雌ねじ224を形成したものである。また、管体の基端部には注入口211から補修材を注入する注入ガンを装着するための接続嘴212を設け、さらに接続嘴212に隣接して断面六角形のナット部213を設けている。
【0043】
214は、第1実施例と同様に、注入穴への注入器具の挿入深さの目安にするための目盛線である。
【0044】
実施例2の注入具を組み立てるには、まず大径部付きボディ管203の先端側の軸部240に弾性チューブ251並びにワッシャー252を嵌合する。弾性チューブ251は、大径部付きボディ管203の中鍔状の大径部220に達するまで嵌合し、次いでワッシャー252を嵌合し、両者を嵌合した状態で雄ねじ221が弾性チューブ251及びワッシャー252から突出している部分に、ナット部材202をワッシャー252に達するまでねじ込む。
【0045】
次いで先端側ナット管201内に逆止弁を装着する。栓体242にコイルばね243を組み付けて、先端側ナット管201の弁収容室241aに挿入する。コイルばね243は栓体242を押圧して、大径部付きナット管203の軸孔241を閉塞する長さを有しており、ばね脱落防止と押圧状態を維持するため、先端側ナット管201の雌ねじ245を、大径部付きボディ管203の先端側の雄ねじ221にねじ結合している。また、前記のねじ結合部は、ロックタイト等の接着剤でしっかりと固定することが好ましい。
【0046】
次に、大径部付きボディ管203の基端側の雄ねじ223を、パッキン230を介した状態でナット管204の雌ねじ224にねじ結合して図5に示す注入器具とする。
【0047】
図6は、第2実施例の施工前の状態を示し、第1実施例と同様にコンクリート構造物1の打継ぎ部4等の空隙のある箇所またはひび割れ箇所に達する注入穴2をあける。
【0048】
注入穴2内に注入器具200が挿入されたら、基端側ナット管204を回転して当該注入器具200を注入穴2内に固定する。大径部付きボディ管203とねじ結合した基端側ナット管204を回転させると、ナット部材202が基端側に引き寄せられ、弾性チューブ251側に移動してくるので、大径部付きボディ管203の中鍔状大径部220とナット部材204の間でナット部材202側に外歯ワッシャー252を介在させた状態で軸方向に圧縮され、弾性チューブ251はほぼ全長にわたり直径方向に大きく拡径する。
【0049】
実施形態は、従来技術の注入器具とは異なり、弾性チューブ251の両端面を大径部付きボディ管203の大径部220とナット202の広い面で圧縮しているので、ナット管204を回転させた分だけ弾性チューブ251を圧縮しほぼ全長にわたり大きく拡径することができる。従って、ジャンカ等の空隙5にも弾性チューブ251が入り込み隙間を塞ぐことができ、確実に注入器具200を注入穴2内に固定することができると共に、注入穴2の内壁面と弾性チューブ251の間に隙間ができないようにする(図7)。
【0050】
前記の通り、弾性チューブ251を全長にわたり大きく拡径させ、コンクリート構造物1にあけた注入穴内2にしっかり固定させた状態で、ナット管204の接続嘴212に補修材を注入するガンを装着し、注入口211から止水効果がある樹脂などによる補修材を注入する。補修材はボディ管2の先端から射出して注出口244からコンクリート構造物の空隙ないしは隙間へ供給される。
補修材が注入穴2へ供給されればナット管204は直ぐに取り外すことができる(図8)。注入具200は大径部付きボディ管203の大径部220とナット部材202との間で、ナット部材側に外歯ワッシャー252を介在させた状態で、弾性チューブ251が軸方向に圧縮され、弾性チューブ251は、ほぼ全長にわたり直径方向に拡径した状態で注入穴2の内壁に固定されているので、補修材が硬化する以前にナット管204を取り外しても弾性チューブ251は、図8に示す状態を維持しており、注入された補修材が高圧力であっても弾性チューブ251と注入穴2の間から補修材が逆流することがない。
【0051】
実施例2においては、ナット管204の雌ねじ224と、大径部付きボディ管203の基端側の雌ねじ223は「W5/16のウイット並目ネジ」に形成し、大径部付きボディ管203の先端側の雄ねじ221とナット部材202の雌ねじ222は「6mmの細目ネジ」に形成した。
【0052】
これにより、大径部付きボディ管203の先端側の雄ねじ221とナット部材202の雌ねじ222とのねじ結合部のねじのリード角が、ナット管204の雌ねじ224と、大径部付きボディ管203の基端側の雄ねじ223とのねじ結合部のねじのリード角よりも小さくなるため、ナット管204の雌ねじ224と、大径部付きボディ管203の基端側の雄ねじ223のねじ結合部よりも、大径部付きボディ管203の先端側の雄ねじ221とナット部材202の雌ねじ222のねじ結合部の方が緩み難くなる。
【0053】
従って、補修材注入後にコンクリート構造物1の開口端から突出しているナット管204を取り外す際に、大径部付きボディ管203の先端側の雄ねじ221とナット部材202の雌ねじ222のねじ結合部ではなく、ナット管204の雌ねじ224と大径部付きボディ管203の基端側の雄ねじ223のねじ結合部が先に外れるようになっている。
【0054】
また、弾性チューブ251と大径部付きボディ管203の大径部220との接触面に、外歯ワッシャー252を介在させ、該接触面の摩擦力を増大させていることも、大径部付きボディ管203とナット部材202との結合部を外れ難くしている要因となっている。
【0055】
またさらに、大径部付きボディ管203の大径部220とナット管204の端面との間に、パッキン230を介在させて、ねじ締付け時のねじのロック状態を起き難くさせ、大径部付きボディ管203の基端側の雄ねじ223とナット管204の雌ねじ224とのねじ結合を緩み易くしているのも、ナット管204の雌ねじ224と大径部付きボディ管203の基端側の雄ねじ223のねじ結合部が先に外れる要因となっている。
【0056】
また、第1実施例と同様に大径部付きボディ管203に設けた逆止弁は、栓体242が弾性資材で形成されているから、仮に栓体242と対応する受部が正しい漏斗状に形成されていないとしても軸孔241を密閉しており、補修材が軸孔241から逆流するのを阻止している。
【0057】
第3実施例
図9、図10、図11、図12は、第3実施例の実施形態を示している。図9は第3実施例による注入器具を示しており、Aは側面図、Bは断面図である。図10は施工開始時を示し、図11は注入器具の回転締付け終了時における弾性チューブの変形状態を示し、図12は施工終了時を示している。
【0058】
図9において、注入器具300はナット部材302と逆止弁付きボディ管303、注入側ナット管304からなり、逆止弁付きボディ管303の先端側に弾性チューブ351とワッシャー352を嵌合し、前記弾性チューブ351及びワッシャー352から突出する、逆止弁付きボディ管303の先端側の雄ねじ323に、上記ワッシャー352に隣接するように、ナット部材302の雌ねじ322をねじ結合し、逆止弁付きボディ管303の大径部320の基端側と注入側ナット管304の間にパッキン330を介在させた状態で、逆止弁付きボディ管303の基端側の雄ねじ324を注入側ナット管304の雌ねじ325にねじ結合させたものである。
【0059】
ナット部材302は、第2実施例と同様に、中空形状であれば良く、外周面は六角ナットのように角部を有さないものでもよい。
【0060】
ワッシャー352は、第1、第2実施例と同様に、両側に隣接するナット部材302の端面および弾性チューブ351の端面との摩擦抵抗を増大させるような形状を有するものを用いるのが適しており、一例として外歯ワッシャー、内歯ワッシャー、両歯ワッシャー等がある。
【0061】
弾性チューブ351は、第1、第2実施例と同様に、ゴム等の弾性資材で形成され、逆止弁付きボディ管303の先端側の軸部340に密着する内径を有している。
【0062】
逆止弁付きボディ管303、は中空の管体に形成されていて、軸部に中鍔状の大径部320を設けると共に、軸部と大径部320との間にテーパー部347を形成し、前記大径部320の両側方向の軸部に雄ねじを設けている。さらに、又逆止弁付きボディ管303に設けた軸孔341は、軸に沿って貫通しており、基端側の軸孔341は大径に形成されて弁収容室341aとしている。342は弁収容室341a内に収容した栓体であってゴム等による弾性資材で形成され、該弁収容室341aの開口端との間に装着したコイルばね343とによって軸孔341を閉塞する逆止弁を構成している。
【0063】
注入側ナット管304は第2実施例と同様に、注入側ナット管304は、管体の基端部に注入口311を設けると共に、先端部に逆止弁付きボディ管303の基端側の雄ねじ324とねじ結合する雌ねじ325を設けたものである。又、管体の基端部には注入口311から補修材を注入する注入ガンを装着するための、接続嘴312を設け、さらに接続嘴312に隣接して断面六角形のナット部313を設けている。
【0064】
実施例3の注入器具を組み立てるには、まず逆止弁付きボディ管303の内部に逆止弁を装着する。栓体342にコイルばね343を組み付けて、逆止弁付きボディ管303の弁収容室341aに挿入する。コイルばね343は栓体342を押圧して軸孔341を閉塞する長さを有しており、ばねの脱落防止と押圧状態を維持するために弁収容室341aの開口端をかしめ止めする。
【0065】
次いで、逆止弁付きボディ管303の先端側の軸部340に弾性チューブ351並びにワッシャー352を嵌合する。弾性チューブ351は逆止弁付きボディ管303の中鍔状の大径部320に達するまで嵌合し、次いでワッシャー352を嵌合し、両者を嵌合した状態で雄ねじ323が弾性チューブ351及びワッシャー352が突出している部分にナット部材302を上記ワッシャー352の端面に達するまでねじ込む。次いで、逆止弁付きボディ管303と注入側ナット管304との間に、パッキン330を介した状態で逆止弁付きボディ管303の基端側の雄ねじ324を、ナット管304の雄ねじにねじ結合して図9に示す注入器具300とする。
【0066】
図10は、第3の実施例の施工前の状態を示し、第1、第2実施例と同様に、コンクリート構造物の打継ぎ部4等の空隙のある箇所又はひび割れ箇所にまで達する注入穴2をあける。
【0067】
注入穴2内に注入器具300が挿入されたら、注入側ナット管304を回転して、当該注入器具を注入孔2内に固定する。逆止弁付きボディ管303とねじ結合した、ナット管304を回転させると、ナット部材302が基端側に引き寄せられ、弾性チューブ351側に移動してくるので、逆止弁付きボディ管303の中鍔状大径部320とナット部材302との間で、ナット部材側に外歯ワッシャー352を介した状態で軸方向に圧縮され、弾性チューブ351はほぼ全長にわたり直径方向に大きく拡径する。
【0068】
本発明品は、従来技術とは異なり、弾性チューブ351の両端面を逆止弁付きボディ管303の中つば状大径部320とナット部材302の広い面で、圧縮しているので、注入側ナット管304を回転させた分だけ、弾性チューブ351を圧縮し、ほぼ全長にわたり大きく拡径することができる。従って、ジャンカ等の空隙5にも、弾性チューブ351が入り込み隙間を塞ぐことができ、確実に注入器具300を注入穴2内に固定することができると共に、注入穴2の内壁面と弾性チューブの間に隙間ができないようにすることができる(図11)。
【0069】
前記の通り、弾性チューブ351を全長にわたり大きく拡径させ、注入孔2内にしっかりと固定させた状態で、ナット管304の接続嘴312に補修材を注入するガンを装着し、注入口311から補修材を注入し、注入器具300内を通って逆止弁付きボディ管303の注出口311から流出され、止水効果がある樹脂などによる補修材を注入する。補修材はボディ管2の先端から射出して注入穴2からコンクリート構造物1の空隙ないしは隙間へ供給される。
【0070】
補修材が注入穴2へ供給されれば注入側ナット管304は直ちに取り外すことができる(図12)。注入器具300は、逆止弁付きボディ管303の中鍔状大径部320とナット部材302との間で、軸方向に圧縮され、弾性チューブ351はほぼ全長にわたり直径方向に大きく拡径された状態で固定されているため、補修材が硬化する以前に注入側ナット管304を取り外しても弾性チューブ351は図12に示す状態を維持しており、注入された補修材が高圧力であっても弾性チューブ351と注入穴2の間から補修材が逆流することがない。
【0071】
実施例3においては、注入側ナット管304の雌ねじ325と、逆止弁付きボディ管303の基端側の雌ねじ324は「W5/16のウィット並目ネジ」に形成し、逆止弁付きボディ管303の先端側の雄ねじ323とナット部材302の雌ねじ322は「6mmの細目ネジ」に形成した。
【0072】
これにより、逆止弁付きボディ管303の先端側の雄ねじ323とナット部材302の雌ねじ322とのねじ結合部のねじのリード角が、ナット管304の雌ねじ325、逆止弁付きボディ管303の基端側の雌ねじ324とのねじ結合部のねじのリード角よりも小さくなるため、ナット管304の雌ねじ325と、逆止弁付きボディ管303の基端側の雌ねじ324のねじ結合部よりも、逆止弁付きボディ管303の先端側の雄ねじ323とナット部材302の雌ねじのねじ結合部の方が緩み難くなる。
【0073】
従って、補修材注入後にコンクリート構造物の開口端から突出しているナット管304を取り外す際に、逆止弁付きボディ管303の先端側の雄ねじ323 とナット部材302の雌ねじ322のねじ結合部ではなく、ナット管304の雌ねじ325と、逆止弁付きボディ管303の基端側の雌ねじ323のねじ結合部の方が先に緩み、取り外せるようにしている。
【0074】
また、弾性チューブ351と逆止弁付きボディ管303の大径部320との接触面に、外歯ワッシャー352を介在させ、該接触面の摩擦力を増大させていることも、逆止弁付きボディ管303とナット部材302とのねじ結合部を外れ難くしている要因となっている。
【0075】
またさらに、逆止弁付きナット管303の大径部320とナット管304との間にパッキンを介していることも、逆止弁付きボディ管の雄ねじとナット管の雌ねじとの結合を緩み易くしている要因となっている。
【0076】
また、第1、第2実施例と同様に逆止弁付ボディ管303に設けた逆止弁は、栓体342が弾性資材で形成されているから、仮に栓体347と対応する受部が正しい漏斗状に形成されていないとしても軸孔341を密閉しており、補修材が軸孔341から逆流するのを阻止している。
【0077】
【発明の効果】
本発明の注入器具は、特に注入器具を挿入した部分がジャンカ等の空隙が多い箇所であった場合でも、注入器具の弾性チューブの両端面を端面の広い2つの部材で挟持状に圧縮しているため、弾性チューブをほぼ全長にわたり直径方向に大きく拡径することができ、注入穴の内壁面の空隙にも、弾性チューブをしっかり密着させ、注入穴内に確実に固定することができるため、補修材を注入後にすぐにナット管を取り外しても注入された補修材がコンクリート構造物の外部に流出することがないので、補修材注入後にナット管を取り外して次の作業を行うことができることの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の注入器具の第1実施例を示し、Aは側面図、Bは断面図。
【図2】施工開始時を示す断面図。
【図3】注入器具の回転締付け終了時における弾性チューブの変形状態を示す要部拡大断面図。
【図4】施工終了時を示す断面図。
【図5】本発明の注入器具の第2実施例を示し、Aは側面図、Bは断面図。
【図6】施工開始時を示す断面図。
【図7】注入器具の回転締付け終了時における弾性チューブの変形状態を示す要部拡大断面図。
【図8】施工終了時を示す断面図。
【図9】本発明の注入器具の第3実施例を示し、Aは側面図、Bは断面図
【図10】施工開始時を示す断面図。
【図11】注入器具の回転締付け終了時における弾性チューブの変形状態を示す要部拡大断面図。
【図12】施工終了時を示す断面図。
【図13】従来の注入器具を用いた、回転締付け終了時における弾性チューブの変形状態を示す要部拡大断面図。
【符号の説明】
1 コンクリート構造物
2 注入穴
3 圧力域
4 打継ぎ部
5 空隙(ジャンカ等)
100 注入器具
101 ボディ管
102 継ぎナット管
103 基端側中空体
111 注入口
112 接続嘴
113 断面六角形状のナット部
114 目盛線
121 ボディ管の雄ねじ
122 継ぎナット管の先端側の雌ねじ
123 継ぎナット管の基端側の雌ねじ
124 基端側中空体の雄ねじ
130 パッキン
140 軸部
141 軸穴
141a 弁収容室
142 栓体
143 コイルばね
144 フランジ
145 テーパー部
151 弾性チューブ
152 ワッシャー
200 注入器具
201 先端側ナット管
202 ナット部材
203 大径部付きボディ管
204 基端側ナット管
211 注入口
212 接続嘴
213 断面六角形のナット部
214 目盛線
220 大径部
221 大径部付きボディ管の先端側の雄ねじ
222 ナット部材の雌ねじ
223 大径部付きボディ管の基端側の雄ねじ
224 ナット管の雌ねじ
230 パッキン
240 先端側の軸部
241 軸孔
241a 弁収容室
242 栓体
243 コイルばね
244 注出口
245 先端側ナット管の雌ねじ
246 基端側の軸部
247 テーパー部
251 弾性チューブ
252 ワッシャー
300 注入器具
302 ナット部材
303 逆止弁付きボディ管
304 注入側ナット管
311 注入口
312 接続嘴
313 断面六角形のナット部
314 目盛線
320 大径部
322 ナット部材の雌ねじ
323 逆止弁付きボディ管の先端側の雌ねじ
324 逆止弁付きボディ管の基端側の雄ねじ
325 ナット管の雌ねじ
330 パッキン
340 軸部
341 軸孔
341a 弁収容室
342 栓体
343 コイルばね
347 テーパー部
351 弾性チューブ
352 ワッシャー

Claims (10)

  1. 中空体であって先端側にフランジ(144)を設け基端側に雄ねじ(121)を形成し内部に基端側に向う流れを阻止する逆止弁を設けたボディ管(101)と、中空体の両側に雌ねじ(122,123)を形成した継ぎナット管(102)と、中空体であって基端側に補修材の注入口(111)を設け先端側に雄ねじ(124)を形成した基端側中空体(103)とからなり、上記ボディ管に弾性チューブ(151)と該弾性チューブに隣接してワッシャー(152)を嵌合し、上記ワッシャーから突出する上記ボディ管の雄ねじと上記継ぎナット管の雌ねじ(122)とをねじ結合し、上記基端側中空体の雄ねじと上記継ぎナット管の他の雌ねじ(123)とをねじ結合し、上記基端側中空体を回転して上記ボディ管の雄ねじを上記継ぎナット管内に進入させる時、上記弾性チューブが、上記ボディ管のフランジと上記継ぎナット管の間で上記ワッシャーを介した状態で軸方向に圧縮されて直径方向に拡径することを特徴とするコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  2. ボディ管(101)の雄ねじ(121)と継ぎナット管(102)の雌ねじ(122)とを結合したねじ結合部のリード角が、基端側中空体(103)の雄ねじ(124)と上記継ぎナット管(102)の他の雌ねじ(123)とを結合したねじ結合部のリード角よりも小さく形成したことを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  3. 基端側中空体(103)と継ぎナット管(102)との間にパッキン(130)を装着したことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  4. 中空体であって基端側に雌ねじ(245)を形成し内部に基端側に向かう流れを阻止する逆止弁を設けた先端側ナット管(201)と、雌ねじ(222)を形成したナット部材(202)と、中空体であって軸部(240)に大径部(220)を設けると共に該大径部の両側に雄ねじ(221,223)を形成した大径部付きボディ管(203)と、中空体であって基端側に補修材の注入口(211)を設け先端側に雌ねじ(224)を形成した基端側ナット管(204)とからなり、上記大径部付きボディ管の先端側に弾性チューブ(251)と該弾性チューブに隣接してワッシャー(252)を嵌合し、上記大径部付きボディ管に上記ワッシャーを介して上記ナット部材をねじ結合し、該ナット部材から突出する上記大径部付きボディ管の先端側の雄ねじ(221)に上記先端側ナット管の雌ねじをねじ結合し、上記大径部付きボディ管の基端側の雄ねじ(223)を上記ナット管とねじ結合し、上記ナット管を回転して上記大径部付きボディ管の先端側の雄ねじを上記ナット部材に進入させる時、上記弾性チューブが、上記大径部付きボディ管の大径部と上記ナット部材との間で上記ワッシャーを介した状態で軸方向に圧縮され直径方向に拡径することを特徴とするコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  5. 大径部付きボディ管(203)の先端側の雄ねじ(221)とナット部材(202)の雌ねじ(222)とを結合したねじ結合部のリード角が、大径部付きボディ管(203)の基端側の雄ねじ(223)と基端側ナット管(204)の雌ねじ(224)とを結合したねじ結合部のリード角よりも小さく形成したことを特徴とする請求項4に記載のコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  6. ナット管(204)と大径部付きボディ管(203)の大径部(220)との間にパッキン(230)を装着したことを特徴とする請求項4又は5に記載のコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  7. 雌ねじ(322)を形成したナット部材(302)と、中空体であって軸部(340)に大径部(320)を設けると共に該大径部の両側に雄ねじ(323,324)を形成し内部に基端側に向う流れを阻止する逆止弁を設けた逆止弁付きボディ管(303)と、中空体であって基端側に補修材の注入口(311)を設け先端側に雌ねじ(325)を形成した注入側ナット管(304)からなり、上記逆止弁付きボディ管の先端側の雄ねじ(323)にワッシャー(352)を介してナット部材(302)をねじ結合し、上記注入側ナット管を回転して上記逆止弁付きボディ管の先端側の雄ねじ(323)を上記ナット部材に進入させる時、上記弾性チューブが、上記逆止弁付きボディ管の大径部と上記ナット部材の間で当該ナット部材側に上記ワッシャーを介在させた状態で軸方向に圧縮されて直径方向に拡径することを特徴とするコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  8. ナット管(304)の雌ねじ(325)と逆止弁付きボディ管(303)の基端側の雄ねじ(324)とを結合したねじ結合部のリード角が、注入側ナット管(304)の雌ねじ(325)と逆止弁付きボディ管(303)の基端側の雄ねじ(324)とを結合したねじ結合部のリード角よりも小さく形成したことを特徴とする請求項7に記載のコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  9. 注入側ナット管(304)と逆止弁付きボディ管(303)の大径部(320)との間にパッキン(330)を装着したことを特徴とする請求項7又は8に記載のコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
  10. ワッシャー(152,252,352)が少なくとも両側に隣接する各部材との摩擦抵抗が大きくなる形状に形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のコンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具。
JP2003186755A 2003-06-30 2003-06-30 コンクリート構造物の空隙箇所に補修材を注入するための注入器具 Expired - Lifetime JP3986068B2 (ja)

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JP2018104996A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 エスティーキコウ株式会社 コンクリート構造物の施工方法及びコンクリート構造物の補修材

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