JP2005023469A - バイアス強化繊維シート - Google Patents

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巻治 宮尾
Koichi Kishimoto
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Abstract

【課題】バイアス強化繊維シートの長手方向、或いは、バイアス強化繊維シートの幅方向に、引っ張り力が加わった場合においても、強化繊維の配向角度が変わることがなく、品質の面で十分に満足し得る、捩じり剛性が著しく向上した長尺の繊維強化プラスチック構造材を作製することのできる連続したバイアス強化繊維シートを提供する。
【解決手段】強化繊維4の配向角度(α)がバイアス強化繊維シート1の長手方向軸線に対して所定の角度となるようにしてバイアス強化繊維シート1の長手方向に沿って整列して形成される少なくとも1層の強化繊維層3の少なくとも片面に樹脂透過性支持体シート2を配置し、強化繊維層3と樹脂透過性支持体シート2とをバイアス強化繊維シートの長手方向に沿ってステッチング(S)することにより一体化する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FRP成型品の中間基材或いは構造材として、又は、照明柱、標識柱、電柱などに使用されている金属管柱或いはプラスチック管の補強材として、更には、土木、建築構造物の補強材などとしても好適に使用し、捩じり剛性の向上を図ることのできる連続したバイアス強化繊維シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、飛行機の翼、胴体、風車のブレード、更には、船舶、自動車などの大型構造物を作製する場合に、例えばI型、H型、T型、L型、又は、シャフト或いはパイプなどのロッド状或いは管状などとされる連続した長尺の繊維強化プラスチック構造材が使用されている。
【0003】
このような長尺の繊維強化プラスチック構造材は、強化繊維が主軸方向に沿って配列された一方向配列強化繊維シートにマトリックス樹脂を含浸させてモールドへと連続して送給し成形する、所謂、引抜成形法にて作製することができる。
【0004】
又は、強化繊維シートに予めエポキシ樹脂などをホットメルトで含浸させたプリプレグを作り、そのプリプレグを複数層重ねながら所定の形状になるように連続的に加熱、加圧を行うことで長尺の繊維強化プラスチックを成形することができる。
【0005】
しかしながら、このようにして形成された繊維強化プラスチック構造材は、所望の曲げ強度及び剛性は達成し得るが、一方向繊維の成形品であるため、捩じり剛性が弱いという問題がある。
【0006】
そこで、従来、捩じり剛性を得るために、強化繊維を例えば45°方向に配列した強化繊維シートを繊維強化プラスチック構造材に貼付することが行われている。
【0007】
そこで、本発明者らは、特許文献1に記載されるように、捩じり剛性をも向上した連続した成形品を引抜成形法などの成形法により作製することを可能とする、強化繊維が主軸に対して、例えば45°方向に配列された連続した強化繊維シートを提案した。
【0008】
つまり、特許文献1に記載の強化繊維シートは、図8に示すように、連続した樹脂透過性支持体シート2と、実質的に一定長さの長繊維とされる強化繊維4が樹脂透過性支持体シート2の長手方向に対して所定の角度(α)をもって且つ樹脂透過性支持体シート2の長手方向に沿って配列され、樹脂透過性支持体シート2に保持された強化繊維層3とを有し、連続したシート形状を成す樹脂未含浸の連続強化繊維シート1Aである。通常、この連続強化繊維シート1Aは、幅(W)が10〜300cm、長手方向の長さ(L)が10m以上とされる。
【0009】
実際に、連続した縦糸5及び横糸6からなるメッシュ状支持体シート2の上に所定長さFの強化繊維4を、主軸に対して所定の角度、例えばα=45°をなして配列して、メッシュ状支持体シート2にて接着保持することにより、強化繊維4が45°方向に配列した、所謂、連続したバイアス強化繊維シート1Aを好適に作製することができる。このような構成とされる連続バイアス強化繊維シートは、十分引抜成形加工に使用することができ、捩じり剛性が著しく向上した長尺の繊維強化プラスチック構造材を作製し得るものである。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−53683号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の連続強化繊維シート1Aを製造するには、
(a)樹脂透過性支持体シート2を連続して供給し、
(b)同時に、樹脂透過性支持体シート2と積層するように、実質的に一定長さFの長繊維とされる強化繊維4を樹脂透過性支持体シート2の長手方向に対して所定の角度αをもって供給し、更に、
(c)樹脂透過性支持体シート2と、強化繊維4により形成され、樹脂透過性支持体シート2と積層された強化繊維層3とを加熱圧着する、
ことが必要とされる。
【0012】
つまり、上記連続強化繊維シート1Aを製造するには、その製造設備が複雑であり、また、製造コストが比較的高いという問題がある。
【0013】
更に重要なことは、斯かる構成のバイアス強化繊維シートは、その強化繊維層3が、樹脂透過性支持体シート2により加熱圧着されて支持されているとはいえ、バイアス強化繊維シートの長手方向、或いは、シート長手方向に対して直交する方向、即ち、バイアス強化繊維シートの幅方向に、引っ張り力が加わった場合には、強化繊維層における強化繊維の長手方向に対する配向角度が変わるといった問題があった。バイアス強化繊維シートにおける強化繊維の配向角度は重要であり、配向角度が変わった場合には所期の強度を得ることができない。つまり、形成された繊維強化プラスチック構造材は、品質の面で十分に満足し得るものではない。
【0014】
従って、本発明の目的は、バイアス強化繊維シートの長手方向、或いは、シート長手方向に対して直交する方向、即ち、バイアス強化繊維シートの幅方向に、引っ張り力が加わった場合においても、強化繊維の配向角度が変わることがなく、品質の面で十分に満足し得る、捩じり剛性が著しく向上した長尺の繊維強化プラスチック構造材を作製することのできる連続したバイアス強化繊維シートを提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、加工時に繊維がバラケルことがなく、十分引抜成形加工に使用することができ、捩じり剛性が著しく向上した長尺の繊維強化プラスチック構造材を作製することのできる連続したバイアス強化繊維シートを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係るバイアス強化繊維シートにて達成される。要約すれば、本発明によれば、連続したシート形状をなす樹脂未含浸のバイアス強化繊維シートにおいて、
強化繊維の配向角度(α)がバイアス強化繊維シートの長手方向軸線に対して所定の角度となるようにしてバイアス強化繊維シートの長手方向に沿って整列して形成される少なくとも1層の強化繊維層の片面或いは両面に、及び/又は、前記強化繊維層が複数層形成される場合には、前記強化繊維層の間に、樹脂透過性支持体シートを配置し、前記強化繊維層と前記樹脂透過性支持体シートとをバイアス強化繊維シートの長手方向に沿ってステッチングすることにより一体化したことを特徴とするバイアス強化繊維シートが提供される。
【0017】
本発明の一実施態様によれば、前記バイアス強化繊維シートは、幅(W)が10〜300cm、長手方向の長さ(L)が10m以上とされる。
【0018】
本発明の他の実施態様によれば、前記強化繊維の配向角度(α)は、0°〜±90°(0°は含まない。)のいずれかの角度である。
【0019】
本発明の他の実施態様によれば、前記強化繊維層を形成する強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、又は、アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール)、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエステルなどの有機繊維、更には、鋼繊維などを一種、又は、複数種混入して使用する。
【0020】
本発明の他の実施態様によれば、前記強化繊維層の繊維目付は、30〜1500g/mである。
【0021】
本発明の他の実施態様によれば、前記樹脂透過性支持体シートは、メッシュ状体或いはクロスである。
【0022】
本発明の他の実施態様によれば、前記メッシュ状体は、前記連続強化繊維シートの長手方向と同一方向の縦糸と、この縦糸と直交する横糸とにて形成された2軸メッシュ状体である。
【0023】
本発明の他の実施態様によれば、好ましくは、前記樹脂透過性支持体シートはガラス繊維で形成される。
【0024】
本発明の他の実施態様によれば、前記ステッチングは、チェーンステッチ或いはトリコットステッチである。
【0025】
本発明の他の実施態様によれば、本発明のバイアス強化繊維シートは、樹脂を含浸し、プリプレグとされる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るバイアス強化繊維シートを図面に則して更に詳しく説明する。
【0027】
実施例1
図1〜図4は、本発明の連続したシート形状をなすバイアス強化繊維シート1の一実施例を示す。
【0028】
本発明によれば、詳しくは後述するように、バイアス強化繊維シート1は、強化繊維層3と、強化繊維層3の片面或いは両面、及び/又は、複数層とされた強化繊維層3の間に配置された樹脂透過性支持体シート2とを備え、強化繊維層3と樹脂透過性支持体シート2とを重ね合わせて長手軸線方向にステッチング(S)することにより一体化される。強化繊維層3は、強化繊維4の配向角度がバイアス強化繊維シート1の長手方向軸線に対して所定の角度(α)となるようにしてバイアス強化繊維シート1の長手方向に沿って整列配置して形成される。本明細書にてバイアス強化繊維シート1の長手方向に沿った軸を「主軸」と呼ぶ。
【0029】
更に具体的に説明すると、本実施例にて、強化繊維層3は、主軸に対して所定の角度(α)にて配列され、実質的に、即ち、シート状とされる強化繊維層3の先頭端と最後尾端を除いて一定の所定長さ(F)とされる長繊維の強化繊維4にて形成される。シート状強化繊維層3には、未だマトリックス樹脂は含浸されてはいない。マトリックス樹脂は、使用時に含浸することもでき、場合によっては、使用に先立って予め含浸して、バイアス強化繊維シート1をプリプレグの状態としておくことも可能である。
【0030】
樹脂透過性支持体シート2は、図1及び図2に示す実施例では、シート状強化繊維層3の片面に配置されているが、図3に示すように、シート状強化繊維層3の両面に配置することもできる。
【0031】
また、図4に示すように、複数のシート状強化繊維層3を設けた構成の場合には、樹脂透過性支持体シート2は、強化繊維層3と強化繊維層3との間に配置するようにしても良い。この場合においても、強化繊維層3の片面或いは両面にも樹脂透過性支持体シート2を配置することができる。
【0032】
本発明の連続強化繊維シート1は、幅(W)が10〜300cm、長さ(L)が10m以上とされる。従って、連続的に行われる引抜成形加工用の基材として好適に使用し得る。
【0033】
本実施例にて、強化繊維層3を構成する強化繊維4は、PAN系或いはピッチ系炭素繊維、ガラス繊維、又は、アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール)、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエステルなどの有機繊維、更には、鋼繊維などを一種、又は、複数種混入して使用することができる。
【0034】
上記樹脂透過性支持体シート2は、2軸又は3軸などのメッシュ状体或いはクロスとすることができるが、本実施例では図示するように、2軸メッシュ状体を使用した。2軸メッシュ状体2の糸条5、6の間隔(w1、w2)は、通常1〜100mm程度であるが、好ましくは2〜50mmである。樹脂透過性支持体シートは、通常、性能上好ましいと考えられるガラス繊維にて、例えば、ガラス繊維(番手300d、打ち込み本数1本/10mm)を使用して作製されるが、これに限定されるものではない。
【0035】
図1を参照すると、バイアス強化繊維シート1の主軸と直交する幅方向における各ステッチングSの幅間隔(s1)は、3〜30mmとされる。又、ステッチングSの主軸方向の送り(s2)は、2〜10mmとされる。
【0036】
また、ステッチングSは、一般的にはポリエステル糸を用いるが、綿、ナイロン、ビニロン、ガラス繊維などを使用することができる。
【0037】
より具体的には、ステッチングSは、シート状強化繊維層4と樹脂透過性支持体シート2との積層体を、シート幅方向に数十本〜数百本並べたステッチング用針とステッチ糸により、シートの長手方向に連続的に縫って行き、2層或いは数層の積層体をステッチ糸により一体化させる。ステッチングSは、図示するようなチェーンステッチでも、或いはジグザグ状のトリコットステッチでも良い。
【0038】
上記構成の本発明の連続バイアス強化繊維シート1は、例えば、強化繊維4を所定の配向角度(α)で連続して供給し、シート状とする強化繊維供給装置として、当業者には周知の、例えば、米国特許番号第3761345号に記載されるような、幅出し機を使用することができる。この幅出し機を使用した、本発明のバイアス強化繊維シート1の製造方法について説明する。
【0039】
例えば、図5(A)、(B)に示すように、縦糸及び横糸にて形成された連続したメッシュ状支持体シート2が、供給ローラ21からガイドローラ22を介して、強化繊維供給装置である幅出し機100へと連続的に供給される。
【0040】
幅出し機100は、プーリ101、102に張設されて無端回転するテンターベルト103を備えており、テンターベルト103は、所定の幅にて平行に配置されている。
【0041】
一方、クリール104より繰り出される一方向に引き揃えた多数本の強化繊維ストランド4が、キャリッジユニット105によりベルト103の走行方向に対して所定角度(α)にてトラバースされ、テンターベルト103に供給される。これにより、幅出し機100へと連続的に供給されてくるメッシュ状支持体シート2の上にシート状繊維強化層3が形成される。
【0042】
次いで、強化繊維層3が載置されたメッシュ状支持体シート2は、幅出し機100に併設されたステッチング装置106位置へと送給され、樹脂透過性支持体シート2とシート状強化繊維層3は、長手方向軸線に沿ってステッチング(S)されて一体化される。
【0043】
このようにして連続したバイアス強化繊維シート1が形成され、巻取機23にて巻き取られる。
【0044】
上記説明では、バイアス強化繊維シート1を構成するシート状強化繊維層3は、1層にて構成されたが、本発明はこれに限定されるものではなく、強化繊維供給装置100にて2層以上の強化繊維層3をメッシュ状支持体シート2に供給し、多層の強化繊維層3を備えたバイアス強化繊維シート1を製造することもできる。
【0045】
また、図5(A)に一点鎖線で示すように、幅出し機100の下流側に、更に、透過性支持体シート供給ローラ21a及びガイドローラ22aを設けることにより、透過性支持体シート2、2の間にシート状強化繊維層3を供給する構成とし、樹脂透過性支持体シート2、2とシート状強化繊維層3をステッチング装置106にてステッチング(S)して、図3に示すような、両面に透過性支持体シート2、2が配置されたバイアス強化繊維シート1を製造することが可能である。
【0046】
更に、図6に示すように、強化繊維層3を作製するキャリッジユニット105を複数、本実施例では2台配置し、樹脂透過性支持体シート2を、これら強化繊維層3、3の間に供給する構成とし、図4に示す構成のバイアス強化繊維シート1を作製することができる。
【0047】
なお、多層の強化繊維層3を備えたバイアス強化繊維シート1においては、各強化繊維シート1の強化繊維の配向角度(α)は、同じ配向角度とすることもできるが、互いに異なる配向角度を有するように構成することもできる。このとき、通常、強化繊維4の一方の配向角度は+45°、他方の配向角度は−45°とされる。ただこれに限定されるものではなく、配向角度(α)は、所望に応じて0°〜±90°(0°は含まない。)の範囲内で任意の角度とし得る。
【0048】
このようにして製造された本発明に従ったバイアス強化繊維シート1には、未だマトリックス樹脂は含浸されてはいない。マトリックス樹脂は、上述のように、使用時に含浸することもでき、場合によっては、使用に先立って予め含浸してバイアス強化繊維シート1をプリプレグの状態としておくことも可能である。
【0049】
次に、本発明のバイアス強化繊維シート1の作用効果を見るために、下記仕様にてバイアス強化繊維シート1を作製した。
【0050】
実験例1
本実験例では、図1及び図2を参照して説明したバイアス強化繊維シート1を、図5(A)、(B)に示す製造装置100を使用して作製した。
【0051】
シート状強化繊維層3を構成する強化繊維4として平均径7μm、収束本数12000本のPAN系炭素繊維ストランドを用い、繊維目付は50g/mとした。メッシュ状支持体シート2は、縦糸5及び横糸6としてガラス繊維(番手300d、打ち込み本数1本/10mm)を用いた2軸メッシュ状体であった。2軸メッシュ状体2の糸条の間隔は、10mmとした。
【0052】
上記幅出し機100にて、シート状強化繊維層3を形成し、連続して供給されるメッシュ状支持体シート2と重ね合わせ、その後、ステッチング装置106にて、重ね合わせたシート状強化繊維層3とメッシュ状支持体シート2を長手方向に沿ってステッチング(S)することにより一体化した。
【0053】
各ステッチング(S)の幅間隔(s1)は、10mm、又、ステッチング(S)の送り(s2)は、3mmであった。また、ステッチング(S)は、ポリエステル糸を用いて行った。
【0054】
このようにして作製したバイアス強化繊維シート20は、幅(W)が50cm、長さ(L)が30mであった。
【0055】
本実施例にて作製されたバイアス強化繊維シート1は、バイアス強化繊維シート1の長手方向、或いは、シート長手方向に対して直交する方向、即ち、バイアス強化繊維シート1の幅方向に、引っ張り力が加わった場合においても、強化繊維4の配向角度(α)が変わることがなく、品質の面で十分に満足し得るものであった。
【0056】
また、上記本発明のバイアス強化繊維シート1を使用して、図7に概略示すようなI型FRP構造材50を作製した。引抜成形されたI型FRP構造材50は、高さ(H1)80mm、幅(H2)50mm、厚み(T)2mm、長さ(H3)6mのものであった。
【0057】
I型FRP構造材50の表面層に用いた本発明に従ったバイアス強化繊維シート1は、強化繊維4がバラケルこともなく十分引抜成形加工に使用することができた。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、連続したシート形状をなす樹脂未含浸のバイアス強化繊維シートにおいて、強化繊維の配向角度(α)がバイアス強化繊維シートの長手方向軸線に対して所定の角度となるようにしてバイアス強化繊維シートの長手方向に沿って整列して形成される少なくとも1層の強化繊維層の片面或いは両面に、及び/又は、強化繊維層が複数層形成される場合には、強化繊維層の間に、樹脂透過性支持体シートを配置し、強化繊維層と樹脂透過性支持体シートとをバイアス強化繊維シートの長手方向に沿ってステッチングすることにより一体化した構成とされるので、本発明のバイアス強化繊維シートを用いれば、
(1)バイアス強化繊維シートの長手方向、或いは、シート長手方向に対して直交する方向、即ち、バイアス強化繊維シートの幅方向に、引っ張り力が加わった場合においても、強化繊維の配向角度が変わることがなく、品質の面で十分に満足することができ、捩じり剛性が著しく向上した長尺の繊維強化プラスチック構造材を作製することができる。
(2)加工時に繊維がバラケルことがなく、十分引抜成形加工に使用することができ、捩じり剛性が著しく向上した長尺の繊維強化プラスチック構造材を作製することができる。
という利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバイアス強化繊維シートの一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明のバイアス強化繊維シートの一実施例を説明するための分解斜視図である。
【図3】本発明のバイアス強化繊維シートの他の実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明のバイアス強化繊維シートの他の実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明のバイアス強化繊維シートを作製する製造装置の一実施例の概略構成図であり、図5(A)は正面図、図5(B)は平面図である。
【図6】本発明のバイアス強化繊維シートを作製する製造装置の他の実施例の概略構成図である。
【図7】本発明のバイアス強化繊維シートを使用して作製されるI型FRP構造材の一例を示す斜視図である。
【図8】従来のバイアス強化繊維シートの一例を説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 バイアス強化繊維シート
2 樹脂透過性支持体シート
3 シート状強化繊維層
4 強化繊維

Claims (10)

  1. 連続したシート形状をなす樹脂未含浸のバイアス強化繊維シートにおいて、
    強化繊維の配向角度(α)がバイアス強化繊維シートの長手方向軸線に対して所定の角度となるようにしてバイアス強化繊維シートの長手方向に沿って整列して形成される少なくとも1層の強化繊維層の片面或いは両面に、及び/又は、前記強化繊維層が複数層形成される場合には、前記強化繊維層の間に、樹脂透過性支持体シートを配置し、前記強化繊維層と前記樹脂透過性支持体シートとをバイアス強化繊維シートの長手方向に沿ってステッチングすることにより一体化したことを特徴とするバイアス強化繊維シート。
  2. 前記バイアス強化繊維シートは、幅(W)が10〜300cm、長手方向の長さ(L)が10m以上とされることを特徴とする請求項1のバイアス強化繊維シート。
  3. 前記強化繊維の配向角度(α)は、0°〜±90°(0°は含まない。)のいずれかの角度であることを特徴とする請求項1又は2のバイアス強化繊維シート。
  4. 前記強化繊維層を形成する強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、又は、アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール)、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエステルなどの有機繊維、更には、鋼繊維などを一種、又は、複数種混入して使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載のバイアス強化繊維シート。
  5. 前記強化繊維層の繊維目付は、30〜1500g/mであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のバイアス強化繊維シート。
  6. 前記樹脂透過性支持体シートは、メッシュ状体或いはクロスであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載のバイアス強化繊維シート。
  7. 前記メッシュ状体は、前記連続強化繊維シートの長手方向と同一方向の縦糸と、この縦糸と直交する横糸とにて形成された2軸メッシュ状体であることを特徴とする請求項6のバイアス強化繊維シート。
  8. 前記樹脂透過性支持体シートは、ガラス繊維で形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載のバイアス強化繊維シート。
  9. 前記ステッチングは、チェーンステッチ或いはトリコットステッチであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載のバイアス強化繊維シート。
  10. 樹脂を含浸し、プリプレグとされることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載のバイアス強化繊維シート。
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