JP2005022682A - チューブ容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チューブ容器として、筒状壁3上の加飾層4の表面に、柔軟性を有する樹脂製透明ラベル5を貼着したことを特徴とし、加飾層4は、転写層7、またはホットスタンプ層であることを特徴とする。ラベル5は、ポリエチレン樹脂フィルムであることを特徴とし、ラベル5の表面に、コート層11である硬質の樹脂で形成されたクリア塗層を設ける。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チューブ容器、とくにチューブ容器胴部の加飾面にフィルムを貼着したチューブ容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
チューブ容器の加飾として、容器胴部に転写、或いはホットスタンプによって加飾を施すことは、従来より行われており、転写層を保護し、耐久性を増大させるために、転写層表面にオーバーコートを施すことも、従来より知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、印刷を施した表面層を有する積層フィルムを筒状体に成形した後に、低密度ポリエチレン樹脂により押出しコーティング層を形成したチューブ容器も、従来より知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特公昭62−29308号公報
【特許文献2】
特開平10−203543号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、転写層、またはホットスタンプ層が厚くなったり、パール等の特殊な色を現出させるために無機質の微細粉末を混入したり、または蒸着層を有する場合には、使用中に加飾層がひび割れしたり、剥がれたりするという問題があった。
また、上記特許文献1記載のオーバーコートを施したものでも、転写層がひび割れした場合には、オーバーコートもひび割れすることになり、使用中にその部分から表面に付着した内容物、および外気の侵入によって転写層に酸化や腐食が起こり、使用または保管時に変色や剥がれが発生するおそれがあった。
【0006】
とくに、チューブ容器の場合、チューブの内容物充填時の底シールの形成で、形状をかえるだけでコーティング層が微細なクレージング状にひび割れするおそれがあり、そのときにも、表面に付着した内容物や、外気等の侵入を防ぐことができなかった。
【0007】
上記文献2記載のチューブ容器は、その表面を平滑にするとともに印刷層をも保護するものであるが、筒状体に押出しコーティングを施すため、製造工程が複雑となりコストがかかるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決することを課題とし、転写、またはホットスタンプによって加飾されたチューブ容器の表面にラベルを貼着し、加飾面を強化したチューブ容器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、チューブ容器として、加飾層の表面に、柔軟性を有する樹脂製透明ラベルを貼着したことを特徴とする構成を採用する。
【0010】
加飾層の実施態様として、加飾層が、転写層、またはホットスタンプ層であることを特徴とする構成を採用する。
【0011】
ラベルの実施態様として、ラベルが、ポリエチレン樹脂フィルムであることを特徴とする構成を採用する。
【0012】
また、ラベル表面を保護するために、ラベルの表面に、クリア塗層を設けたことを特徴とする構成、或いはクリア塗層が、硬質の樹脂で形成されていることを特徴とする構成を採用する。
【0013】
上記透明ラベル、クリア塗層は、加飾層が外側から見える半透明のラベル、塗層も含むものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1において、Aは内容物のシール前のチューブ容器、Bはキャップである。チューブ容器Aは、ヘッド部1と胴部2とを具えており、胴部2は、図2に示すように、チューブ容器Aを形成する筒状壁3と、その外表面に接着された加飾層4、加飾層4表面に貼着されたラベル5とから構成されている。
【0015】
筒状壁3は、ポリオレフィン系樹脂の単層シート、またはポリオレフィン系樹脂を内外層とした積層シート、或いは、該積層シート中にアルミ箔を積層したものを筒状体に形成されたものである。
【0016】
加飾層4は、接着層6と転写印刷層7、剥離層8、ベースフィルムとからなる転写シートを用いて、従来公知の方法によって、筒状壁3の外表面に転写され、接着層6、転写印刷層7と剥離層8によって構成されている。
転写印刷層7は、3〜5色刷りの印刷が施されており、図において、9はインキ層である。
加飾層4の厚さは、実施例では、三色刷りで25μmであるが、5色刷りの場合は35μmとなっている。
【0017】
また、加飾層4は、金属蒸着や、ホロ加工を施した転写層であってもよい。
さらにまた、転写印刷層7に替え、ホットスタンプによってアルミ箔を熱転写し、文字や図柄を上面に付した加飾層であってもよい。
【0018】
ラベル5は、透明または半透明で、柔軟性を有するポリエチレン樹脂フィルムで形成され、転写印刷層7の表面に接着剤10を用いて貼着されており、図1に示すように、その端部5aは、転写印刷層7の端部7aを覆うようにしている。
ポリエチレン樹脂として、とくに軟質の低密度ポリエチレン樹脂が好ましい。
ラベル5の厚さは、転写印刷層7の厚さ、蒸着層の有無に応じて選択でき、25〜200μmとすることができるが、実施例では、70μmとしている。
【0019】
図3に示すように、ラベル5の表面には、エポキシ系塗料、アクリル系塗料、またはウレタン系塗料等を用いてクリア塗装が施され、硬質、かつ、透明または半透明のコート層11が形成されている。
コート層11は、ラベル5が、使用中にすり傷等で傷つけられることを防ぐもので、その厚さは、10μm以下のきわめて薄いコート層である。
【0020】
次に、本発明チューブ容器の作用効果について説明する。
チューブ容器Aは、内容物を充填した後に底部がシールされる。
底部のシールにあたっては、ラベル5は、軟質でかつ柔軟性のあるフィルムであるから、オーバーコートのような微細なひび割れを起こさない。
【0021】
チューブ容器Aの使用にあたって、筒状壁3は、折り曲げ、撓み等の荷重、復元を繰り返し受けることになるが、本発明のラベルを貼着したチューブ容器の場合は、ラベル5がポリエチレン樹脂であるので、ひび割れしたり、破損することはなく、とくに割れやすい加飾層4の端部を覆っているので、外気や湿気、表面に付着した内容物の侵入を、完全に防止することができる。
【0022】
また、ラベル5は、軟質かつ柔軟性に富んでおり、常に加飾層4に密着し、筒状壁3に追従して動くので、筒状壁3と加飾層4、ラベル5との間に無理な力がかかることはなくなり、加飾層4のひび割れや剥離を防ぐことができる。
【0023】
また、ラベル5が、軟質でかつ柔軟性に富んだものであっても、その表面に必要に応じて、硬質のコート層11を設けることによって、すり傷等による傷を防止することができる。
【0024】
[比較試験]
三色刷り印刷層を転写し、その上に従来のトップコートを施したトップコートチューブと、トップコートに替えてラベルを貼着した本発明のラベルチューブとを比較した。
トップコートチューブは、シールしないものと、底部をシールしたものとに分けて比較した。
比較試験は、▲1▼耐水性、▲2▼耐湿性、▲3▼耐塩水性、▲4▼耐人工汗液、▲5▼化粧落とし、▲6▼化粧水、▲7▼UVカット化粧品の7項目について、40゜Cで、1週間という長時間で行い、差を確認したものである。
【0025】
▲1▼耐水性試験は、表面に常時水が付着した状態で比較した。
▲2▼耐湿性試験は、40゜C、湿度100%RHの条件の下で1週間放置した。
▲3▼耐塩水性試験、▲4▼耐人工汗液試験は、それぞれ表面に塩水、人工汗の液が常時付着した状態で比較した。
以下、▲5▼化粧落とし、▲6▼化粧水、▲7▼UVカット化粧品は、それぞれの化粧料が常時付着した状態で比較した。
【0026】
比較試験の結果は、表1に示すとおりである。
【表1】
【0027】
試験からも明らかなように、トップコートチューブで、シールなしの場合、転写印刷層にひび割れが発生した。
これは、トップコートのひび割れとともに、転写層の端面より、外気や水分が入って割れやすくなったことによるものと考えられる。
【0028】
シールチューブの場合には、トップコートの微細なひび割れが大きくなり、シールなしの場合より以上に外気や水分、内容物の侵入が大きくなったものと考えられる。
【0029】
これに対して、本発明のラベルチューブの場合は、ラベル、加飾層に何ら変化がみられなかった。
このことは、使用中に、折り曲げ、撓み等の荷重が繰り替えされるチューブの転写層、またはホットスタンプ層の強度を保ち、保護する方法として、ラベルを貼着することは、最適の方法であることを示すものということができる。
【0030】
また、▲1▼耐水性、▲2▼耐湿性試験は、風呂場等で使用することを想定したものであるが、ラベル貼着によって、水濡れや多湿にも加飾層が保護されることは明らかになった。
【0031】
上記実施形態では、チューブ容器について説明したが、その加飾面の保護については、チューブ容器と同様に、胴部を押圧することによって内容物を押出し、撓み荷重を受けるスクイズ容器にも適用することができる。
その場合、図2における3は、スクイズ容器の胴周壁に相当し、4は、加飾面に相当し、同等の加飾層の構成を得ることができる。
加飾は、転写またはホットスタンプにより加飾を施し、その上からラベルを貼着する。
そのことによって、前記実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。
加飾面の上から透明なラベルを、加飾面を完全に被って貼着するようにしたから、外気や付着した内容液の侵入を防ぐことができるので、加飾層の劣化を防止することができる。
【0033】
また、ラベルが、軟質で柔軟であるから、加飾面に密着し、チューブの折れ曲がり、撓みに追随して一体に動くことができるから、ラベルと加飾面、チューブ筒状壁との間に無理な力が働かないようになった。
そのことによって、加飾面の割れ、剥離をなくし、加飾面を保護できるようになった。
【0034】
また、ラベルの表面に、必要に応じて、硬質のコート層を設けることによって、すり傷等による傷を防止することができ、装飾効果を損なうこともない。
また、加飾面の上からラベルを貼着するだけであるから、製造も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明チューブ容器の底シール前の立面図である。
【図2】チューブ容器の壁面の縦断面図である。
【図3】ラベルの表面にコート層を設けたチューブ容器の壁面の縦断面図である。
【符号の説明】
A チューブ容器
B キャップ
1 ヘッド部
2 胴部
3 筒状壁
4 加飾層
5 ラベル
5a 端部
6 接着層
7 転写印刷層
7a 端部
8 剥離層
9 インキ層
10 接着層
11 コート層
Claims (5)
- 加飾層の表面に、柔軟性を有する樹脂製透明ラベルを貼着したことを特徴とするチューブ容器。
- 加飾層が、転写層、またはホットスタンプ層であることを特徴とする請求項1記載のチューブ容器。
- ラベルが、ポリエチレン樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1、2記載のチューブ容器。
- ラベルの表面に、クリア塗層を設けたことを特徴とする請求項1〜3記載のチューブ容器。
- クリア塗層が、硬質の樹脂で形成されていることを特徴とする請求項4記載のチューブ容器。
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- 2003-06-30 JP JP2003189110A patent/JP4483209B2/ja not_active Expired - Fee Related
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