JP2005022489A - 産業用車両 - Google Patents

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Takeshi Nishikawa
豪 西川
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Abstract

【課題】1個の換向用シリンダーによって換向とその場旋回とを行えるものでありながら、換向用シリンダーをコンパクトに構成した産業用車両を提供する。
【解決手段】アクスル本体30の左右端部に、縦軸体35を介してナックル38を回動自在に設け、ナックル38に換向輪4を設けた。アクスル本体30に、ピストンロッド45cを左右両側に突出させた換向用シリンダー45を設け、ピストンロッド45cの端部とナックル38との間を、リンク47と連結ピン48,49を介して相対回動自在に連結した。ピストンロッド45cの突出部分のガイド手段51を設けた。リンクや連結ピンを介してナックルを回転させるときの反力、すなわちピストンロッド側に掛かる大きな曲げ力を、ガイド手段により受け止めることができ、ピストンロッドは大きな曲げ力を受けないことから細く形成できて、換向用シリンダーは小型にかつ全長を短くしてコンパクトに構成でき、車幅を小さくできる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばフォークリフトなどの産業用車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォークリフトのパワーステアリング装置としては、リアアクスルビームからのセンタピンが、機台に軸受を介して回転可能に支持されている。リアアクスルビームはI型断面で、その内には、タイヤの向きを変えるためのパワーシリンダと、タイヤの切れ角に対応してコントロールバルブを制御するラック・ピニオン機構が収納されている。パワーシリンダは両ロッド形であって、リアアクスルビーム内に横向きに配置され、シリンダ本体がリアアクスルビーム側に固着され、両ピストンロッドの先端がクレビスを介してタイロッドと回動可能に連結され、タイロッドがタイヤを支持するナックルと回動可能に連結されている。
【0003】
ラック・ピニオン機構は、パワーシリンダの下方に平行となるように配置され、ラック軸ハウジングがシリンダ本体に結合されるとともに、ラック軸の一端が一方のクレビス側にボールジョイントを介して結合されている。
【0004】
この従来構成によると、パワーシリンダのピストンロッドがステアリングホイールの回転方向(ハンドルを切った方向)に対応する側へ移動し、タイロッドおよびナックルを介してタイヤの向きを変え得る。その際にラック・ピニオン機構は、換向角をフィードバックしている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−121278号公報(第2−3頁、第1−2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来構成によると、パワーシリンダのピストンロッドをステアリングホイールの回転方向に対応する側へ移動させることで、タイロッドおよびナックルを介してタイヤの向きを変えて換向し得るが、このタイヤの向き変更は90度以内であり、向き変更を90度以上としてのその場旋回は行えない。なお、この従来構成において、パワーシリンダのストロークを長く設定することで、向き変更を90度以上とすることも可能であるが、この場合には、クレビスや連結ピンなどを介してナックルを回転させるときの反力、すなわちピストンロッド側に掛かる大きな曲げ力を受け止めるためには、ピストンロッドを太く形成しなければならず、そしてパワーシリンダは大型でかつ全長が長くなることから、車幅が大きくなる。
【0007】
そこで本発明の請求項1記載の発明は、1個の換向用シリンダーによって換向とその場旋回とを行えるものでありながら、この換向用シリンダーをコンパクトに構成し得る産業用車両を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の産業用車両は、車体側に対して、前後方向軸心の周りに揺動自在なアクスル本体が設けられ、このアクスル本体の左右端部に、それぞれ縦軸体を介してナックルが回動自在に設けられるとともに、両ナックルにそれぞれ換向輪が設けられ、前記アクスル本体には、そのピストンロッドが左右両側に突出された換向用シリンダーが設けられ、前記ピストンロッドの端部と対応したナックルとの間が、リンクと縦方向の連結ピンを介して相対回動自在に連結され、前記ピストンロッドの突出部分のガイド手段が設けられていることを特徴としたものである。
【0009】
したがって請求項1の発明によると、換向用シリンダーを左右方向へ作動させ、一方のピストンロッドを突出動させるとともに、他方のピストンロッドを退入動させることにより、一方のピストンロッドの突出動を、リンクや連結ピンを介してナックルに伝達して、ナックルを縦軸体の軸心の周りに回動させ、一方の換向輪を換向させ、これと同時に、他方のピストンロッドの退入動を、リンクや連結ピンを介してナックルに伝達して、ナックルを縦軸体の軸心の周りに一方側とは前後の逆方向に回動させ、他方の換向輪を換向させる。これにより、産業用車両を左右に換向し得る。また、換向用シリンダーを左右方向へ大きく作動させて、一方の換向輪を90度以上に換向させ、他方の換向輪を90度近くに換向させ、同時に左右の駆動輪を互いに逆回転させることで、産業用車両を左右へその場旋回(スピンターン)し得る。
【0010】
このようなピストンロッドの左右方向での出退動は、ピストンロッドの突出部分をガイド手段により案内することで、一定状の経路上で安定して行え、以てリンクや連結ピンを介してのナックルへの回転力の伝達を常に確実に行える。しかも、ピストンロッドを長くした1個の換向用シリンダーによって、換向とその場旋回とを行える構成でありながら、リンクや連結ピンを介してナックルを回転させるときの反力、すなわちピストンロッド側に掛かる大きな曲げ力を、ガイド手段により受け止め得る。
【0011】
また本発明の請求項2記載の産業用車両は、上記した請求項1記載の構成において、ガイド手段が、ピストンロッド側に設けられた被ガイド体と、アクスル本体側に設けられたガイドレールとにより構成されていることを特徴としたものである。
【0012】
したがって請求項2の発明によると、ピストンロッドの左右方向での出退動は、被ガイド体をガイドレールにより案内することで、一定状の経路上で安定して行える。またピストンロッド側に掛かる大きな曲げ力を、被ガイド体を介してガイドレールにより受け止め得る。
【0013】
そして本発明の請求項3記載の産業用車両は、上記した請求項2記載の構成において、被ガイド体が、ピストンロッドとリンクを連結する連結ピンに設けられたローラにより構成されていることを特徴としたものである。
【0014】
したがって請求項3の発明によると、ピストンロッドの左右方向での出退動は、それぞれ連結ピンに設けたローラをガイドレールにより案内することで、一定状の経路上で安定して行える。またピストンロッド側に掛かる大きな曲げ力を、ローラを介してガイドレールにより受け止め得る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、通常のフォークリフトに採用した状態として、図に基づいて説明する。
【0016】
図2、図7において、フォークリフト(産業用車両の一例)1は、その車体2の前部に左右一対の前車輪(駆動輪)3が設けられるとともに、後部に左右一対の後車輪(換向輪)4が設けられ、そして車体2の前部で上方には運転席5が設けられる。前記車体2の前端部には上下方向で伸縮自在なマスト6が、前車輪3の車輪軸心を中心として前後方向に回動自在に取り付けられるとともに、前後回動を行わせるティルトシリンダー7が、車体2とマスト6との間に設けられている。
【0017】
前記マスト6は、フォークリフト1側の左右一対の外枠8と、この外枠8に案内されて昇降自在な左右一対の内枠9とからなり、そして外枠8と内枠9との間にリフトシリンダー10が設けられている。また内枠9側に案内されて昇降自在なリフトブラケット11が設けられるとともに、このリフトブラケット11に、上下一対のフィンガーバを介して左右一対のフォーク12が設けられている。
【0018】
前記運転席5には、座席15や、この座席15の前方に位置されるハンドル16などが配設され、そして上方には、本体2側から立設されたフロントパイプ17やリヤパイプ18を介してヘッドガード19が配設されている。さらに座席15の後方で本体2上にはカウンターウエイト20が設けられている。
【0019】
左右一対の前車輪3は、それぞれ車体2に対して固定状に設けられている。すなわち、左右一対の前車輪3は、そのリム3Aがそれぞれ油圧モータ(走行駆動装置)21の回転フランジ(駆動軸)に直接に取り付けられることで、油圧モータ21側に連動連結されている。そして油圧モータ21のマウントは、直接にまたはブラケットなどを介して車体2側に取り付けられている。
【0020】
前記車体2側には、エンジン25と、このエンジン25により駆動される一対のポンプ26とが設けられている。そして、一個の油圧モータ21にそれぞれポンプ26が対応されるように、すなわち、2ポンプ2モータタイプの油圧駆動システム(HSTシステム)になるように、対応するポンプ26と油圧モータ21とが配管(油圧ホースなど)27を介して連通されている。
【0021】
図1〜図3、図5、図6において、左右一対の後車輪4は、それぞれ車体2に対して90度以上に換向可能に設けられている。すなわち、車体2側に対して、前後方向軸心Aの周りに上下方向に揺動自在なアクスル本体30が設けられている。このアクスル本体30は、左右方向に長尺状で上下一対の横板部30aと、これら横板部30aの左右方向の中央部でかつ前面間ならびに後面間を連結する矩形状の縦板部30bとにより、左右方向の中央部分を断面箱状として形成されている。
【0022】
そして車体2の下面側に、前後一対の軸受装置31が連結具(ボルトなど)32を介して取り付けられ、これら軸受装置31に回転自在に支持された前後方向軸33が、対向された縦板部30bに連結されている。これによりアクスル本体30は、前後一対の前後方向軸33の軸心である前後方向軸心Aの周りに上下方向に揺動自在に構成される。その際に、アクスル本体30の上面側に設けられたブロック体30cが車体2側に設けられた上昇規制体13に下方から当接されることで、このアクスル本体30の上方揺動限が規制される。
【0023】
前記アクスル本体30の左右端部に、それぞれ縦軸体(キングピン)35を介してナックル38が回動自在に設けられる。すなわち、両横板部30aの左右端部にはそれぞれ、長さ方向を上下方向とした筒部材36が挿通して固定され、そして上下の筒部材36間に縦軸体35が挿通されている。その際にナックル38は、そのナックル本体部38aが両横板部30a間に位置され、このナックル本体部38aに形成された縦貫通部38bに対して縦軸体35が挿通されるとともに、ナックル本体部38aと横板部30aとの間に軸受39が介在されることで、アクスル本体30に対して回動自在に設けられる。
【0024】
そして両ナックル38の外端であるナックル軸部38cに、それぞれ前記後車輪4が、そのリム4Aなどを介して取り付けられている。なおナックル本体部38aには、直進姿勢において、後方へ突出される連結板部38dと、前方へ突出される前位被ストッパー部38eとが連設されるとともに、連結板部38dの内向き面によって後位被ストッパー部38fが形成されている。
【0025】
また、ナックル38を介して後車輪4が前方向に90度以上(たとえば、約105度)に換向されたときに前位被ストッパー部38eが当接される前位ストッパー体40と、ナックル38を介して後車輪4が後方向に約75度に換向されたときに後位被ストッパー部38fが当接される後位ストッパー体41とが、前記横板部30a側からのブラケット34に設けられている。ここでストッパー体40,41は、ボルト・ナット形式により位置調整自在に構成されている。
【0026】
前記アクスル本体30には、そのピストンロッドが左右両側に突出された換向用シリンダー45が設けられている。すなわち、換向用シリンダー45は、そのシリンダー本体45aがアクスル本体30の箱形部分内に位置されるとともに、左右一対の取り付け部材46を介してアクスル本体30側に取り付けられている。そして、そのピストン45bに連結されたピストンロッド45cは車幅方向の両側に突出されている。さらに、前記ピストンロッド45cの端部と対応したナックル38の連結板部38dとの間が、それぞれ上下一対のリンク47と縦方向の連結ピン48,49を介して相対回動自在に連結されている。
【0027】
その際に連結ピン49による連結位置は、縦軸体35の縦軸心に対して変位されている。そしてリンク47は、ナックル38を介して後車輪4が90度以上に換向されたときに前記縦軸体35に衝突(接触)しないように、平面視において円弧状に曲げ形成されている。
【0028】
前記ピストンロッド45cにおける突出部分のガイド手段51が設けられている。すなわちガイド手段51は、ピストンロッド45cとリンク47を連結する連結ピン48の上下端にそれぞれ遊転自在に設けられたローラ(ピストンロッド45c側に設けられた被ガイド体の一例)52と、アクスル本体30側に設けられたガイドレール53とにより構成されている。ここでガイドレール53は左右方向に長尺の板状であって、各ローラ52に対応してそれぞれ前後一対に設けられている。その際に上位のガイドレール53は上位の横板部30aの下面に連結され、また下位のガイドレール53は下位の横板部30aの上面に連結されている。
【0029】
前記換向用シリンダー45は、ハンドル16を回すことでオービットロール(全油圧式パワーステアリング)55にて左右作動などを行うように構成されている。
【0030】
以下に、上記した実施の形態における作用を説明する。
図1、図2の実線、図3、図5、図7、ならびに図8は、通常走行における直進時を示している。このとき左右の前車輪3ならびに左右の後車輪4は前後方向に向いている。このようなフォークリフト1は、運転席5の座席15に座った作業者がハンドル16を操縦することで、走行動し得る。
【0031】
そして、リフト用レバーを操作してリフトシリンダー10を作動させることで、リフトブラケット11などを介してフォーク12をマスト6に沿って昇降動させ得、以て所期のフォーク作業を行える。またティルト用レバーを操作してティルトシリンダー7を作動させることで、マスト6を前車輪3の車輪軸心を中心として回動(傾倒)させ得、以てリフトブラケット11などを介してフォーク12の姿勢を変化させ得る。
【0032】
前述した走行動の際に、ハンドル16の操縦に応じて換向し得る。すなわち、たとえばハンドル16を左側へ回すことで、図9の(a)に示すように、換向用シリンダー45をオービットロール55にて左側へと作動させ、以て左側のピストンロッド45cを突出動させるとともに、右側のピストンロッド45cを退入動させる。
【0033】
これにより、左側のピストンロッド45cの突出動は、連結ピン48、リンク47、連結ピン49を介してナックル38に伝達され、以てナックル38を縦軸体35の軸心の周りに回動させ、左側の後車輪4を平面視において前方時計回り方向へと換向させる。これと同時に動作する右側のピストンロッド45cの退入動は、連結ピン48、リンク47、連結ピン49を介してナックル38に伝達され、以てナックル38を縦軸体35の軸心の周りに回動させ、右側の後車輪4を平面視において後方時計回り方向へと換向させる。
【0034】
したがって、エンジン25により駆動されている一対のポンプ26からの油圧を、運転席5における正逆制御により、対応した油圧モータ21に配管27を介して供給することで、前車輪3を駆動させ、以てフォークリフト1を左換向Bし得る。その際に左右一対の後車輪4は追従回転される。
【0035】
また、たとえばハンドル16を右側へ回すことで、図9の(b)に示すように、換向用シリンダー45をオービットロール55にて右側へと作動させ、以て右側のピストンロッド45cを突出動させるとともに、左側のピストンロッド45cを退入動させる。
【0036】
これにより、右側のピストンロッド45cの突出動は、連結ピン48、リンク47、連結ピン49を介してナックル38に伝達され、以てナックル38を縦軸体35の軸心の周りに回動させ、右側の後車輪4を平面視において前方反時計回り方向へと換向させる。これと同時に動作する左側のピストンロッド45cの退入動は、連結ピン48、リンク47、連結ピン49を介してナックル38に伝達され、以てナックル38を縦軸体35の軸心の周りに回動させ、左側の後車輪4を平面視において後方反時計回り方向へと換向させる。
【0037】
したがって、エンジン25により駆動されている一対のポンプ26からの油圧を、運転席5における正逆制御により、対応した油圧モータ21に配管27を介して供給することで、前車輪3を駆動させ、以てフォークリフト1を右換向Cし得る。その際に左右一対の後車輪4は追従回転される。
【0038】
また、たとえばハンドル16を左側へ大きく回したとき、図4、図10の(a)に示すように、左側の後車輪4は前方時計回り方向へ90度以上に換向されるとともに、右側の後車輪4は後方時計回り方向へ90度以内に換向され、これらの換向は換向用シリンダー45のストロークで規制される。したがって、エンジン25により駆動されている一対のポンプ26からの油圧を、運転席5における正逆制御により、対応した油圧モータ21に配管27を介して供給することで、前車輪3を正逆に駆動させ、以てフォークリフト1を左その場旋回(スピンターン)Dし得る。その際に左右一対の後車輪4は追従回転される。
【0039】
このような旋回時に、左側の後車輪4に外力がかかったとき、その前位被ストッパー部38eが前位ストッパー体40に当接することで、90度以上の約105度(θ)で保持され、また右側の後車輪4に外力がかかったとき、その後位被ストッパー部38fが後位ストッパー体41に当接することで、90度以内の約75度(θ)で保持され、これにより左右の後車輪4が、切れ角が増える方向に動いてしまうことを防止し得、以て換向用シリンダー45やリンク47などを保護し得る。
【0040】
また、たとえばハンドル16を右側へ大きく回したとき、図10の(b)に示すように、右側の後車輪4は前方反時計回り方向へ90度以上に換向されるとともに、左側の後車輪4は後方反時計回り方向へ90度以内に換向され、これらの換向は換向用シリンダー45のストロークで規制される。したがって、エンジン25により駆動されている一対のポンプ26からの油圧を、運転席5における正逆制御により、対応した油圧モータ21に配管27を介して供給することで、前車輪3を正逆に駆動させ、以てフォークリフト1を右その場旋回(スピンターン)Eし得る。その際に左右一対の後車輪4は追従回転される。
【0041】
このような旋回時に、右側の後車輪4に外力がかかったとき、その前位被ストッパー部38eが前位ストッパー体40に当接することで、90度以上の約105度(θ)で保持され、また左側の後車輪4に外力がかかったとき、その後位被ストッパー部38fが後位ストッパー体41に当接することで、90度以内の約75度(θ)で保持され、これにより左右の後車輪4が、切れ角が増える方向に動いてしまうことを防止し得、以て換向用シリンダー45やリンク47などを保護し得る。
【0042】
上述したような左右のピストンロッド45cの左右方向での出退動は、それぞれ連結ピン48の上下端に設けられたローラ52がガイドレール53に案内されることで、一定状の経路上で安定して行え、以てリンク47や連結ピン49を介してのナックル38への回転力の伝達を常に確実に行える。
【0043】
しかも、ピストンロッド45cを長くした1個の換向用シリンダー45によって、換向とその場旋回とを行える構成でありながら、リンク47や連結ピン49を介してナックル38を回転させるときの反力、すなわちピストンロッド45c側に掛かる大きな曲げ力を、ローラ52を介してガイドレール53で受け止め得、以てピストンロッド45cは大きな曲げ力を受けないことから細く形成し得るとともに、換向用シリンダー45は小型にかつ全長を短くしてコンパクトに構成し得、以て車幅を小さくし得る。
【0044】
上記した実施の形態では、ピストンロッド45cの突出部分のガイド手段51として、ピストンロッド45c側に設けた被ガイド体と、アクスル本体30側に設けたガイドレール53とにより構成した形式が示されているが、これはアクスル本体30側に形成されたガイド溝にピストンロッド45cの突出部分が案内される形式などであってもよい。
【0045】
上記した実施の形態では、被ガイド体を、ピストンロッド45cとリンク47を連結する連結ピン48に設けたローラ52により構成した形式が示されているが、これはピストンロッド45c側に設けられた突起体(ブロック体)がガイドレール53に案内される形式などであってもよい。
【0046】
上記した実施の形態では、フォークリフト1の駆動形式として、2ポンプ2モータタイプの油圧駆動システムを採用しているが、これは1ポンプ2モータタイプの油圧駆動システムなどを採用してもよい。また、電動モータを使用した電動駆動システムなどを採用してもよい。
【0047】
上記した実施の形態では、通常のフォークリフト1に採用した状態が示されているが、これはサイドフォークリフトなどの各種フォークリフトや、各種運搬車両、各種作業車両などにも同様に採用できるものである。
【0048】
【発明の効果】
上記した本発明の請求項1によると、換向用シリンダーを左右方向へ作動させ、一方のピストンロッドを突出動させるとともに、他方のピストンロッドを退入動させることにより、一方のピストンロッドの突出動を、リンクや連結ピンを介してナックルに伝達して、ナックルを縦軸体の軸心の周りに回動させ、一方の換向輪を換向でき、これと同時に、他方のピストンロッドの退入動を、リンクや連結ピンを介してナックルに伝達して、ナックルを縦軸体の軸心の周りに一方側とは前後の逆方向に回動させ、他方の換向輪を換向できる。これにより、産業用車両を左右に旋回できる。また、換向用シリンダーを左右方向へ大きく作動させて、一方の換向輪を90度以上に換向させ、他方の換向輪を90度近くに換向させ、同時に左右の駆動輪を互いに逆回転させることで、産業用車両を左右へその場旋回(スピンターン)できる。
【0049】
このようなピストンロッドの左右方向での出退動は、ピストンロッドの突出部分をガイド手段により案内することで、一定状の経路上で安定して行うことができ、以てリンクや連結ピンを介してのナックルへの回転力の伝達を常に確実に行うことができる。しかも、ピストンロッドを長くした1個の換向用シリンダーによって、換向とその場旋回とを行うことができる簡単な構成でありながら、リンクや連結ピンを介してナックルを回転させるときの反力、すなわちピストンロッド側に掛かる大きな曲げ力を、ガイド手段により受け止めることができ、以てピストンロッドは大きな曲げ力を受けないことから細く形成できるとともに、換向用シリンダーは小型にかつ全長を短くしてコンパクトに構成でき、以て車幅を小さくできる。
【0050】
また上記した本発明の請求項2によると、ピストンロッドの左右方向での出退動は、被ガイド体をガイドレールにより案内することで、一定状の経路上で安定して行うことができ、またピストンロッド側に掛かる大きな曲げ力を、被ガイド体を介してガイドレールにより受け止めることができる。
【0051】
そして上記した本発明の請求項3によると、ピストンロッドの左右方向での出退動は、それぞれ連結ピンに設けたローラをガイドレールにより案内することで、一定状の経路上で安定して行うことができ、またピストンロッド側に掛かる大きな曲げ力を、ローラを介してガイドレールにより受け止めることができる。そしてローラは、連結ピンをローラ軸として最適の位置に容易に配設できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、産業用車両における換向輪部分の一部切り欠き背面図である。
【図2】同産業用車両の側面図である。
【図3】同産業用車両における換向輪部分の直進状態での横断平面図である。
【図4】同産業用車両における換向輪部分のその場旋回状態での横断平面図である。
【図5】同産業用車両における換向輪部分の直進状態での縦断側面図である。
【図6】同産業用車両におけるガイド手段部分の斜視図である。
【図7】同産業用車両の概略平面図である。
【図8】同産業用車両の直進状態での概略平面図である。
【図9】同産業用車両の換向状態での概略平面図で、(a)は左換向時、(b)は右換向時である。
【図10】同産業用車両のその場旋回状態での概略平面図で、(a)は左その場旋回時、(b)は右その場旋回時である。
【符号の説明】
1 フォークリフト(産業用車両)
2 車体
3 前車輪(駆動輪)
4 後車輪(換向輪)
5 運転席
6 マスト
7 ティルトシリンダー
10 リフトシリンダー
12 フォーク
16 ハンドル
21 油圧モータ(走行駆動装置)
25 エンジン
26 ポンプ
30 アクスル本体
30a 横板部
30b 縦板部
31 軸受装置
33 前後方向軸
35 縦軸体(キングピン)
36 筒部材
38 ナックル
38a ナックル本体部
38b 縦貫通部
38c ナックル軸部
38d 連結板部
38e 前位被ストッパー部
38f 後位被ストッパー部
40 前位ストッパー体
41 後位ストッパー体
45 換向用シリンダー
45a シリンダー本体
45b ピストン
45c ピストンロッド
47 リンク
48 連結ピン
49 連結ピン
51 ガイド手段
52 ローラ(被ガイド体)
53 ガイドレール
55 オービットロール
A 前後方向軸心

Claims (3)

  1. 車体側に対して、前後方向軸心の周りに揺動自在なアクスル本体が設けられ、このアクスル本体の左右端部に、それぞれ縦軸体を介してナックルが回動自在に設けられるとともに、両ナックルにそれぞれ換向輪が設けられ、前記アクスル本体には、そのピストンロッドが左右両側に突出された換向用シリンダーが設けられ、前記ピストンロッドの端部と対応したナックルとの間が、リンクと縦方向の連結ピンを介して相対回動自在に連結され、前記ピストンロッドの突出部分のガイド手段が設けられていることを特徴とする産業用車両。
  2. ガイド手段が、ピストンロッド側に設けられた被ガイド体と、アクスル本体側に設けられたガイドレールとにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の産業用車両。
  3. 被ガイド体が、ピストンロッドとリンクを連結する連結ピンに設けられたローラにより構成されていることを特徴とする請求項2記載の産業用車両。
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