JP2005021850A - 遮風装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不使用時に邪魔にならず、且つ、良好な遮風効果を奏し得る、遮風装置を提供する。
【解決手段】 機体1に形成された吐風口11に沿って上下に摺動することにより、該吐風口11の一部を閉じる使用時位置A,Bと、前記機体1の下部に退避して前記吐風口11を開放する収納時位置Cと、に変位可能な遮風カバー19,44を備えている。該遮風カバー19,44は、不使用時には、前記機体1の下部の前記収納時位置Cへと退避して収納されるので、不使用時に邪魔にならない。また、前記遮風カバー19,44は、前記記吐風口11に沿って上下に摺動するので、前記使用時位置A,Bにおける前記遮風カバー19,44と、前記機体1と、の間に隙間がなく、したがって、良好な遮風効果が得られる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、機体に形成された吐風口の一部を必要に応じて閉塞せしめ、該吐風口の一部からの気流の噴出を遮るための遮風装置に関するものである。本発明に係る遮風装置は、例えば、噴霧ノズルから噴霧される噴霧粒子を吐風口からの気流に乗せて拡散散布するスプレーヤに適用して、特に好適なものである。
果樹園等において薬液等を広範囲にわたって効率的に散布するためのスプレーヤとして、機体に形成された円弧状の吐風口に沿って多数の噴霧ノズルを備え、該噴霧ノズルから噴霧される噴霧粒子を気流によって広角に且つ遠方まで拡散散布し得る、スピードスプレーヤが知られている。
ところで、野菜や果物等の食用作物栽培の分野では、隣接して栽培されている作物群同士の間で、その一方の作物群へのみ特定種類の薬液を散布し、他方の作物群への前記特定種類の薬液の飛散を避けなければならない場合がある。例えば、前記一方の作物群には使用が許可されているが、前記他方の作物群には使用が禁止されている農薬を散布する場合や、前記一方の作物群は農薬使用を前提とした作物であるが、前記他方の作物群は、無農薬栽培の作物である場合等である。また、農地に隣接して住宅がある場合にも、住宅方向への薬液散布を避けなければならない。
前記スピードスプレーヤにおいて、特定方向への薬液飛散を防止するための従来技術として、例えば、前記吐風口の一部を機体の前後方向に沿って開閉するスライドカバーを、上方及び左右の各群ごとに散布を制御し得る複数の噴霧ノズル群のそれぞれに対応させて配設し、前記機体に前後方向に延びるように取着されたガイドロッドに沿って前記各スライドカバーを前後にスライドさせることにより、前記吐風口の一部を閉じて、前記吐風口からの送風を部分的に遮断するようにしたものが提案されている(特許文献1,2及び3参照)。
実開昭63−51673号公報 実用新案登録第2562852号公報 実開平4−5262号公報
しかしながら、前記従来のものは、前記ガイドロッドに沿って前記機体の前後に前記スライドカバーを移動させるものである関係上、前記スライドカバーの不使用時、すなわち、前記吐風口の全体を開放して噴霧作業を行う場合にも、前記機体の外部に前記スライドカバーが露出している。このため、果樹園の樹木の枝下を縫うように前記機体を走行させる場合に、前記スライドカバーが樹木の枝に引っ掛かり易く、樹木や果樹を傷つけ易い等の問題があった。
また、前記従来のものでは、前記スライドカバーが、前記機体に沿って前後に移動するので、前記機体の外周面の損傷を防止する等の観点から、前記スライドカバーと前記機体の外周面との間に、どうしても所定の隙間を設けざるを得なかった。このため、前記スライドカバーで前記吐風口の一部を閉じても、前記所定の隙間から風が漏れてしまい、遮風効果が十分とは言えなかった。
なお、遮風効果を十分なものにするため、前記特許文献3では、前記スライドカバーの前後両端面を前記吐風口側へ折り返すことも提案されているが、前記機体に沿って前記スライドカバーを前後に移動せしめることに変わりはないので、前記所定の隙間の完全除去には至っていない。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、不使用時に邪魔にならず、且つ、良好な遮風効果を奏し得る、遮風装置を提供しようとするものである。
前記課題を解決するため、本発明に係る遮風装置は、機体に形成された吐風口に沿って上下に摺動することにより、該吐風口の一部を閉じる使用時位置と、前記機体の下部に退避して前記吐風口を開放する収納時位置と、に変位可能な遮風カバーを備えたものである(請求項1)。
本発明によれば、前記遮風カバーの不使用時には、該遮風カバーが、前記機体の下部の収納時位置へと退避して収納されるので、不使用時に邪魔にならない。また、前記遮風カバーが、前記機体に形成された前記吐風口に沿って上下に摺動するので、前記使用時位置における前記遮風カバーと、前記機体と、の間に隙間がなく、したがって、良好な遮風効果が得られる。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーが、前記使用時位置及び前記収納時位置への変位に応ずる変形性を備えたものとすることもできる(請求項2)。このようにすれば、前記遮風カバーと前記機体との密着性が一層良好となるほか、前記遮風カバーの変位動作が円滑に行えて、好適である。
好適な実施の一形態として、前記機体の内方から前記遮風カバーに作用する風圧によって、前記使用時位置における前記遮風カバーの縁部が前記機体の吐風口画成縁部に押圧されるものとすることもできる(請求項3)。このようにすれば、前記遮風カバーに必然的に作用する風圧により、前記遮風カバーと前記機体との密着性が一層高められるので、遮風効果が尚一層良好となり、好適である。
好適な実施の一形態として、前記吐風口画成縁部が、前記遮風カバーの変位を案内するガイド部材を兼ねるものとすることもできる(請求項4)。このようにすれば、前記吐風口画成縁部の案内作用により、前記遮風カバーの変位動作が円滑に行えるほか、一つの部材が複数の機能を奏するので、合理的な構成となり、好適である。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーが単一のものであるとともに、前記吐風口が、前記機体の進行方向の左側の左側吐風口と、前記機体の進行方向の右側の右側吐風口と、からなり、前記遮風カバーが、前記左側吐風口を閉じる左側使用時位置と、前記右側吐風口を閉じる右側使用時位置と、に変位可能とされたものとすることもできる(請求項5)。この場合、前記左右の吐風口のそれぞれの閉塞を、単一の前記遮風カバーで行うことができるので、前記左右の吐風口に対応させてそれぞれ遮風カバーを配設する場合に比べて、部品点数が少なくて済み、合理的である。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーが、前記機体の下部を経由して、前記左側使用時位置と前記右側使用時位置とに変位可能とされたものとすることもできる(請求項6)。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーの変位方向の長さを、前記左側吐風口と前記右側吐風口のそれぞれを閉じ得る長さ、且つ、前記機体の下部への収納時には該機体の左右幅内に収まり得る長さとすることもできる(請求項7)。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーの変位方向の両端部を互いに連結する伝動連結部材を備えたものとすることもできる(請求項8)。
前記遮風カバーの位置変更は、人力で行うものとすることもできる。しかし、好適な実施の一形態として、前記遮風カバーを前記使用時位置と前記収納時位置とに変位せしめる駆動源を備えたものとし(請求項9)、前記遮風カバーの変位動作を前記駆動源の駆動力で行うようにすれば、前記遮風カバーの位置変更作業を省力的に行えて、好適である。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーの変位方向の両端部を互いに連結する伝動連結部材と、該伝動連結部材と係合して前記駆動源の正逆方向への駆動力を前記伝動連結部材に伝達する伝動部材と、を備えたものとすることもできる(請求項10)。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーを案内するガイド部材が、前記伝動連結部材を案内するガイド部材を兼ねるものとすることもできる(請求項11)。このようにすれば、一つの部材が複数の機能を奏するので、合理的な構成となり、好適である。
好適な実施の一形態として、前記駆動源の制御操作部材を、前記機体の操縦部に備えたものとすることもできる(請求項12)。このようにすれば、前記遮風カバーの位置変更制御操作を、前記操縦部から行うことができるので、前記機体の操縦者にとって便利であるほか、前記遮風カバーの位置変更時に送風作業が中断されないので、作業性が低下することもなく、好適である。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーの変位に起因して作動し、許容変位範囲を越える前記遮風カバーの変位を阻止する自動停止機構を備えたものとすることもできる(請求項13)。このようにすれば、前記遮風カバーの許容変位範囲外への変位が自動的に防止されるので、操縦者による前記遮風カバーの位置変更制御操作がし易く、好適である。
好適な実施の一形態として、前記機体の操縦部に、前記遮風カバーの位置を表示する位置表示手段を備えたものとすることもできる(請求項14)。このようにすれば、前記遮風カバーの現在位置を、前記操縦部で確認できて、好適である。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーを前記収納時位置に巻き取る巻き取り部材を備えたものとすることもできる(請求項15)。このようにすれば、前記遮風カバーの収納状態がコンパクトとなり、好適である。
好適な実施の一形態として、前記巻き取り部材が前記遮風カバーを巻き取る方向に付勢されたものとすることもできる(請求項16)。この場合、前記遮風カバーの前記使用時位置への拘束を解除すれば、前記遮風カバーが前記巻き取り部材によって自動的に巻き取られて収納される。
好適な実施の一形態として、前記吐風口に配設されたそれぞれの噴霧ノズルを開閉するノズルコックを備え、前記使用時位置への前記遮風カバーの変位動作に連動して前記ノズルコックが順次閉止され、前記収納時位置への前記遮風カバーの変位動作に連動して前記ノズルコックが順次開放されるようにせしめることもできる(請求項17)。このようにすれば、前記噴霧ノズルからの噴霧の制御操作を、前記遮風カバーの位置変更操作とは別に行う必要がないので、前記噴霧ノズルからの噴霧の制御操作をし忘れる等の心配がないほか、操作性が良好となり、好適である。
本発明の他の実施の形態に係る遮風装置は、機体に形成された吐風口の一部を閉じる遮風カバーを備え、前記機体の内方から前記遮風カバーに作用する風圧によって、前記遮風カバーの縁部が前記機体の吐風口画成縁部に押圧されることを特徴としたものである(請求項18)。このようにすれば、前記遮風カバーに必然的に作用する風圧により、前記遮風カバーと前記機体とが互いに密着せしめられるので、前記遮風カバーと前記機体との間からの空気漏れがなく、良好な遮風効果が得られる。
本発明の他の実施の形態に係る遮風装置は、機体に形成された吐風口の一部を閉じるように前記機体に取り付けられる遮風カバーと、該遮風カバーを前記機体に対して固定するための解除操作自在な固定手段と、を備えたものである(請求項19)。この場合、前記遮風カバーは、必要時にのみ、前記固定手段で前記機体に取り付けて使用される。使用後は、前記固定手段を解除して、前記機体から前記遮風カバーを取り外すことができる。よって、前記遮風カバーが、不使用時に前記機体上で邪魔になることがない。また、前記機体に対して前記遮風カバーを密着させて取り付けることにより、該遮風カバーと前記機体との間からの空気漏れが防止され、良好な遮風効果が得られる。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーと前記機体との間の密着性を高めるためのシール材を備えたものとすることもできる(請求項20)。このようにすれば、前記遮風カバーと前記機体との間からの空気漏れがより一層確実に防止されるので、尚一層良好な遮風効果が得られる。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーの下端部に、前記機体への掛止部が形成され、前記遮風カバーの上端部に、前記機体への止着部が形成されたものとすることもできる(請求項21)。
この場合、前記遮風カバーの取り付け時には、前記掛止部を用いて前記遮風カバーを前記機体に掛止することにより、前記掛止部を介して前記遮風カバーの重量を前記機体に負わせるようにして、前記止着部を用いて前記遮風カバーを前記機体に対して止着する。一方、前記遮風カバーの取り外し時には、前記止着部を前記機体から分離させた後に、前記掛止部を前記機体から外せばよい。よって、前記遮風カバーの着脱作業を少ない労力で容易に行うことができる。
好適な実施の一形態として、前記遮風カバーが、前記吐風口における前記遮風カバーで閉じられていない開放口部からの噴出気流に対してエアカーテンを形成せしめる気流案内部材を備えたものとすることもできる(請求項22)。このようにすれば、前記遮風カバーの内面に衝突した気流が前記気流案内部材で案内されて前記機体の外部へ噴出し、この噴出気流が、前記開放口部からの噴出気流に対してエアカーテンとなる。よって、例えば、噴霧ノズルから噴霧される噴霧粒子を前記吐風口からの気流で拡散せしめる場合に、前記エアカーテンによって、前記噴霧粒子の無用な方向への飛散が効果的に阻止される。
好適な実施の一形態として、前記気流案内部材による気流案内方向が調整自在とされたものとすることもできる(請求項23)。このようにすれば、前記気流案内部材によって形成されるエアカーテンの位置を調整できるので、前記噴霧粒子の飛散方向を確実に制御することができて、一層好適である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る遮風装置を備えたスプレーヤの一例としての、スピードスプレーヤの右側面図である。該スピードスプレーヤは、果樹園等で防除液等の大規模散布を効率的に行うのに適した、走行式の液体噴霧装置である。
図1において、本実施の形態に係るスピードスプレーヤ1は、左右一対の操向前輪3,3と、左右一対の駆動後輪4,4と、で走行自在に支持されている。前記スピードスプレーヤ1には、その前部から後部へ向けて、ステアリングハンドル5や図示しない各種の操作レバー及び運転席6等を含む操縦部7と、薬液等の散布液を収容する大容量のタンク8と、駆動部9と、送風噴霧部10と、が、順に装備されている。
該送風噴霧部10は、機体としての前記スピードスプレーヤ1の進行方向Fに向かって見て円弧状に形成された吐風口11と、該吐風口11内に前記スピードスプレーヤ1の上方及び左右側方(L,R)へ向けて円弧状に多数配設された噴霧ノズル12と、該噴霧ノズル12から噴霧された噴霧粒子を拡散せしめるための気流を創出する手段としての軸流送風機13と、該軸流送風機13を内部に収容する風胴15と、を備えている。前記軸流送風機13が回転駆動されると、前記風胴15の後部の吸気口16から空気が吸い込まれ、前記吐風口11から高速気流となって前記スピードスプレーヤの上方及び左右側方(L,R)へと放射状に吐出される。このため、前記各噴霧ノズル12から上方および前記スピードスプレーヤの左右側方(L,R)へ向けて噴霧された噴霧粒子が、樹木の葉等へ向けて、より広範囲に、且つより遠くへと拡散せしめられる。
前記駆動部9は、例えば、走行駆動用原動機として、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃エンジン14を含んでいる。該内燃エンジン14は、図示しないミッション装置を介して、前記左右一対の駆動後輪4,4と、前記タンク8内の散布液を前記噴霧ノズル12へ向けて圧送する液体散布用ポンプ17と、前記軸流送風機13と、を、駆動する。
次に、図2乃至図7を参照して、本発明の第一の実施の形態に係る遮風装置18について説明する。図2は、図1のII−II矢視図、図3は、図2のIII−III矢視断面図、図4及び図5は、図3に対応する変形例を示す断面図、図6は、遮風カバーの位置表示手段及び制御操作部材を示す説明図、図7は、図1のVII矢視部の拡大図である。
前記遮風装置18は、前記吐風口11の一部を必要に応じて閉塞せしめ、該吐風口11の一部からの気流の噴出を遮るためのものである。前記吐風口11の内、前記遮風装置18を構成する遮風カバー19で閉じられた領域にある前記噴霧ノズル12からの噴霧は、それぞれが前記噴霧ノズル12を多数有する分割されたノズル管20(図2参照)ごとの運転者の給液経路制御操作によって、又は、前記遮風カバー19の変位動作に連動して前記各噴霧ノズル12ごとに自動的に、停止される。噴霧の部分的な停止と、前記遮風カバー19による遮風作用と、により、噴霧を及ぼしたくない方向への薬液等の飛散を防止することができる。
図2に示すように、前記遮風装置18において、前記遮風カバー19は、前記吐風口11に沿って上下に摺動することにより、該吐風口11の一部を閉じる使用時位置A,Bと、前記スピードスプレーヤ1の車体の下部に退避して前記吐風口11を全部開放する収納時位置Cと、に変位可能とされている。本実施の形態では、前記吐風口11が、前記スピードスプレーヤ1の進行方向の左側Lの左側吐風口11aと、前記スピードスプレーヤ1の進行方向の右側Rの右側吐風口11bと、からなり、単一の前記遮風カバー19が、前記スピードスプレーヤ1の車体の下部を経由して、前記左側吐風口11aを閉じる左側使用時位置Aと、前記右側吐風口11bを閉じる右側使用時位置Bと、に、前記スピードスプレーヤの前後軸線の回りの円弧状外周面に沿って変位可能とされている。
前記遮風カバー19は、前記吐風口11の左右半分迄をきちんと覆うことができる前後幅と、その変位方向の長さと、を有する帯状のカバーであり、前記スピードスプレーヤ1の外周面に沿った前記使用時位置A,B及び前記収納時位置Cへの変位に応ずる変形性を備えている。すなわち、前記遮風カバー19は、例えば、巻いたり折り畳んだりすることができる風呂の蓋の如く、幅の狭い細長の多数の板状部材を、それぞれの接合部に可撓性を持たせて、前記板状部材の幅方向に並べて接合して形成されている。前記遮風カバー19は、遮風に必要な強度と良好な耐薬品性等を備えた、金属又はプラスチック等の材料で形成することができる。
前記遮風カバー19の長さは、前記左側吐風口11aと前記右側吐風口11bのそれぞれを閉じ得る長さ、且つ、前記スピードスプレーヤ1の車体の下部への収納時には、該スピードスプレーヤ1の左右幅W内に収まり得る長さとされている。そして、前記遮風カバー19は、不使用時には、前記スピードスプレーヤ1の車体の下面に沿うように位置する前記収納時位置Cへと収納される。
なお、前記遮風カバー19は、必ずしも前記左側吐風口11aまたは前記右側吐風口11bの全部を閉じるようにして使用する必要はなく、散布場所の状況に応じて、前記左側吐風口11aの下側一部または前記右側吐風口11bの下側一部のみを閉じ、図2に示す如く、前記遮風カバー19の一部が前記スピードスプレーヤ1の車体の下面に沿って位置した状態で使用することもできる。
次に、前記遮風カバー19の変位の案内構造及び駆動構造について説明する。
図1と図2を総合すると明らかなように、前記スピードスプレーヤ1を前後方向から見た時の該スピードスプレーヤ1の上向き円弧状の外周面に沿って、前記吐風口11の前後両縁を画成する吐風口画成縁部として、前後一対の上向き円弧状のレール部材21,21が固着されている。該レール部材21,21の内、後側のレール部材21の断面形状は、図3に示すように、前記スピードスプレーヤ1の前方Fへ向けて直角に折れ曲がった形状となっている。逆に、前側のレール部材21の断面形状は、前記スピードスプレーヤ1の後方へ向けて直角に折れ曲がった形状となっている。
図2に示すように、前記前後一対のレール部材21,21のそれぞれの内側には、前記各レール部材21の輪郭に沿って、且つ、相互間に適宜の間隔をおいて、前記前後一対のレール部材21,21とともに前記遮風カバー19の変位を案内するためのガイド部材として、多数のガイドローラ22が配設されている。図2には、前記後側のレール部材21及び前記後側の多数のガイドローラ22が示されているが、前記前側のレール部材21と前記前側の多数のガイドローラ22との相互関係も、これとほぼ同様である。
前記各ガイドローラ22は、前記スピードスプレーヤ1の前後方向に延びる回転軸を中心として、回動自在とされている。前記遮風カバー19は、その前後両縁部19aのそれぞれの表裏両面を、前記前後一対のレール部材21,21のそれぞれの折れ曲がり部21aと、前記多数のガイドローラ22と、に接触させて、該ガイドローラ22に案内されながら、前記前後一対のレール部材21,21の前記折れ曲がり部21aの内周面に沿って摺動する。
図2に示すように、前記遮風カバー19の変位方向の両端部19e,19eは、伝動連結部材としてのチェーン23で互いに連結されている。前記スピードスプレーヤ1には、前記チェーン23を駆動して前記遮風カバー19を前記使用時位置A,Bと前記収納時位置Cとに変位せしめるための駆動源として、正逆回転自在な電動モータ24が配設されている。該電動モータ24は、例えば、図1及び図2に示すように、前記スピードスプレーヤ1の上部の左右方向の中央部に配置することができる。図2に示すように、前記電動モータ24の出力軸には、伝動部材としてのスプロケット25が固着されている。該スプロケット25は、前記チェーン23と噛み合って、前記電動モータ24の正逆方向への駆動力を前記チェーン23に伝達する。
本実施の形態では、図3に示すように、前記後側のレール部材21の内側に前記チェーン23を配設し、前記遮風カバー19を案内するための段付の前記ガイドローラ22の小径部22aによって、前記チェーン23が案内されるように構成している。このようにすれば、共通の部材で前記チェーン23と前記遮風カバー19の双方が案内されるので、合理的な構成となる。しかし、これには限定されず、次のような変形例を採用することもできる。
例えば、図4及び図5に示すように、前記遮風カバー19側にガイドローラ26,27を配設し、該ガイドローラ26,27を、前記後側のレール部材21に形成されたローラ転動面28,29に沿って転動させ、前記ガイドローラ26,27とは別に、前記チェーン23を案内するローラ30,31を設けることもできる。
また、図5に示すように、前記後側のレール部材21の断面形状を、図3及び図4の例とは変更し、該後側のレール部材21の折れ曲がり部21bの内外両周面を前記遮風カバー19の前後両縁部19bと前記ガイドローラ27とで挟むようにして、前記レール部材21に沿って、前記遮風カバー19を摺動自在とせしめることもできる。
前記電動モータ24は、例えば、前記スピードスプレーヤ1に搭載されて前記内燃エンジン14によって充電されるバッテリー32(図1参照)を電源として作動する。図1に示すように、前記電動モータ24の制御操作部材としてのスイッチレバー33が、前記操縦部7に配設されている。
図6に示すように、前記操縦部7に、前記遮風カバー19の位置を表示する手段として、位置表示ランプ34,35,36を設けておくと、前記遮風カバー19の現在位置を運転者が前記運転席6で正確に知ることができて、好適である。
前記位置表示ランプ34,35,36は、例えば、前記遮風カバー19の変位動作に起因して作動する接触式又は非接触式等の検知手段からの信号で、自動的に点灯制御されるようにすることができる。例えば、前記スイッチレバー33が中央の中立位置にある時には、前記遮風カバー19が、前記スピードスプレーヤ1の車体の下面に沿う前記収納時位置Cにあり、これに対応して、下側の収納時位置表示ランプ34が点灯している。運転者が、前記スイッチレバー33を、前記中立位置から左Lへ倒すと、前記遮風カバー19が、前記収納時位置Cから前記左側吐風口11aを覆う前記左側使用時位置Aへと変位して、左側使用時位置表示ランプ35が点灯する。逆に、運転者が、前記スイッチレバー33を、前記中立位置から右Rへ倒すと、前記遮風カバー19が、前記収納時位置Cから前記右側吐風口11bを覆う前記右側使用時位置Bへと変位して、右側使用時位置表示ランプ36が点灯する。
また、図2に示すように、前記遮風カバー19の変位に起因して作動し、許容変位範囲を越える前記遮風カバー19の変位を阻止する自動停止機構37を設けることもできる。該自動停止機構37としては、例えば、前記遮風カバー19が所定の前記左側使用時位置A又は前記右側使用時位置Bへと到達した時に、前記遮風カバー19に接触してそれぞれ作動するリミットスイッチ38等の接触式の検知手段や、光センサ等の非接触式の検知手段を設け、これらの検知手段からの信号で前記電動モータ24の作動を停止せしめるようにすれば良い。
また、図7に示すように、前記吐風口11に配設されたそれぞれの噴霧ノズル12を開閉するノズルコック39を設け、前記使用時位置A,Bへの前記遮風カバー19の変位動作に連動して、該遮風カバー19によって覆われることになる前記各噴霧ノズル12の前記ノズルコック39が順次閉止され、前記収納時位置Cへの前記遮風カバー19の変位動作に連動して前記ノズルコック39が順次開放されるようにすることもできる。図7の例では、前記それぞれのノズルコック39のコックレバー40に当接して前記噴霧ノズル12を開閉せしめるコックレバー駆動爪41を、前記遮風カバー19の前記両端部19eのそれぞれに設けている。このようにすれば、前記噴霧ノズル12からの噴霧の制御操作を、前記遮風カバー19の位置変更操作とは別の操作として別途に行う必要がないので、前記噴霧ノズル12からの噴霧の制御操作をし忘れる等の心配がないほか、操作性が良好となり、好適である。
前記構成において、前記遮風カバー19を前記使用時位置A,Bへと変位させると、前記遮風カバー19で覆われた領域にある前記噴霧ノズル12への給液も自動的に停止される。このため、前記遮風カバー19の外方へは、噴霧も送風も行われなくなる。一方、前記吐出口11の内、前記遮風カバー19で覆われていない開放口部42(図2参照)からは、前記噴霧ノズル12からの噴霧と高速気流の吐出とが行われる。よって、噴霧を及ぼしたくない方向の前記吐出口11を前記遮風カバー19で閉じることにより、無用な方向への噴霧及び薬液の飛散を防止することができる。
図2に示すように、本実施の形態では、前記遮風カバー19が前記前後のレール部材21,21の内側に配設されているので、前記軸流送風機13で創出される高速気流の勢力により、前記使用時位置A,Bにある前記遮風カバー19の前記前後の縁部19a,19aが、前記前後のレール部材21,21に密着せしめられる。このため、前記遮風カバー19の前記前後両縁部19a,19aと、前記前後のレール部材21,21と、の間からの空気漏れがなく、前記遮風カバー19による遮風効果が良好となる。
該遮風カバー19で外方への噴出を遮られた高速気流は、前記遮風カバー19の内面に沿って流れ、前記遮風カバー19の上端部19e側から外向きに高速で噴射する。この気流の噴射は、エアカーテンとなって、前記開放口部42から大気中へ吐出された噴霧粒子が、前記遮風カバー19で覆われた側へと浮遊して移動するのを効果的に防止する。本実施の形態では、前記遮風カバー19による前記吐出口11の密封効果が大きいために、前記エアカーテンによるスクリーン効果も確実なものとなる。
また、本実施の形態では、前記遮風カバー19が前記吐風口11に沿って上下に変位するので、前記遮風カバー19の停止位置を任意に選択することにより、遮風領域の上下の角度範囲を、作業現場の状況に応じた任意の大きさに設定することができる。
図8は、図2に対応する説明図であり、本発明の第二の実施の形態に係る遮風装置43を示している。但し、図示簡略化のため、前記ノズル管及び前記軸流送風機等は省略している。
図8の前記遮風装置43が前記第一の実施の形態に係る前記遮風装置18と異なる点は、ロールスクリーン式遮風カバー44を、前記スピードスプレーヤ1の車体の下部の収納時位置Cに巻き取る巻き取り部材45を備えている点、及び、前記左側使用時位置Aおよび前記右側使用時位置Bに対応せしめて、前記遮風カバー44を前記スピードスプレーヤ1の車体の左右にそれぞれ備えている点、前記遮風カバー44,44が人力で変位せしめられる点等である。
前記左右一対の遮風カバー44,44は、その長さ方向に沿った両縁部を、内外二重に配設されたガイド部材及び吐風口画成縁部としてのガイドレール46,46間に挟まれて上下に摺動変位自在とされ、且つ、不使用時には、前記スピードスプレーヤ1の車体の下部の左右に配設された前記左右一対の巻き取り部材45,45に巻き取られて収納されるようになっている。前記巻き取り部材45,45としては、前記スピードスプレーヤ1の前後方向に延びる軸線の回りで回動自在な巻き取りロールを用いることができる。
好ましくは、該巻き取りロール45と前記スピードスプレーヤ1との間に、前記巻き取りロール45を前記遮風カバー44の巻き取り方向に付勢する付勢手段としてのゼンマイばね47等を設け、前記左右一対の遮風カバー44,44のそれぞれが、前記使用時位置A,Bから前記収納時位置Cへと自動的に巻き取り収納されるようにすることができる。前記ゼンマイばね47は、前記左右一対の遮風カバー44,44のそれぞれを前記使用時位置A,Bへと人力で引き出すと、その引き出し力に応じて巻き締められて、前記左右一対の遮風カバー44,44の巻き戻し力を蓄える。
この場合、前記左右一対の遮風カバー44,44のそれぞれを、前記ゼンマイばね47,47による巻き戻し力に抗して前記使用時位置A,Bへと停留させるため、前記左右一対の遮風カバー44,44のそれぞれの上端部に、前記スピードスプレーヤ1の適宜の位置への係止手段としてのフック48等を設けておけば良い。
なお、前記左右一対の遮風カバー44,44としては、前記巻き取りロール45,45への巻き取り収納性の良好なものを採用する。
前記左右一対の遮風カバー44,44によっても、前記軸流送風機13で創出される高速気流の勢力により、前記使用時位置A,Bにある前記遮風カバー44,44の前後両縁部が、前記外側のガイドレール46に密着せしめられるので、前記第一の実施の形態と同様に、良好な遮風効果及びエアカーテンによるスクリーン効果が得られる。
また、前記遮風カバー44,44が前記吐風口11に沿って上下に変位するので、前記遮風カバー44,44の引き出し長さを任意に選択することにより、遮風領域の角度範囲を、作業現場の状況に応じた任意の大きさに設定することができることも、前記第一の実施の形態と同様である。
次に、図9及び図10を参照して、本発明の第三の実施の形態に係る遮風装置について説明する。
図9は、本発明の第三の実施の形態に係る遮風装置49を有するスプレーヤの一例としてのスピードスプレーヤ1を左後方から見た斜視図、図10は、図9のX−X矢視断面図である。
図9に示すスピードスプレーヤ1自体の構成は、図1に示したものと同様であり、本実施の形態に係る遮風装置49を設ける目的も、前記と同様である。
図9に示すように、本実施の形態に係る前記遮風装置49は、機体としての前記スピードスプレーヤ1に形成された吐風口11の一部を閉じるように前記スピードスプレーヤ1に取り付けられる剛性の遮風カバー50と、該遮風カバー50を前記スピードスプレーヤ1に対して固定するための解除操作自在な固定手段51と、を備えている。本実施の形態では、前記遮風カバー50を、必要時にのみ、前記スピードスプレーヤ1に取着して使用する。
前記遮風カバー50は、前記スピードスプレーヤ1の前後方向から見て前記吐風口11の左右の半分を閉じ得る上下長さと、前記吐風口11の前後開口幅よりやや大きな前後幅と、を有し、前記スピードスプレーヤ1の輪郭に沿うように滑らかに湾曲せしめて形成された薄肉の板体である。前記遮風カバー50は、遮風に必要な強度と良好な耐薬品性等を備えた、金属又はプラスチック等の適宜の剛性材料で形成することができる。
前記遮風カバー50の内側面の前後両縁部と、前記スピードスプレーヤ1の車体の外周面53と、の間には、相互の密着性を高めるためのシール材52が介装される。該シール材52は、前記遮風カバー50における前記スピードスプレーヤ1への取付面の前後両縁部に沿って予め取着しておくのが望ましい。
図10に示すように、前記遮風カバー50は、下端部50aに、前記スピードスプレーヤ1への掛止部54を備え、上端部50eに、前記スピードスプレーヤ1への止着部としての取付孔55を備えている。これに対応して、前記スピードスプレーヤ1の車体の左右の下部には、前記掛止部54が掛止される被掛止部としてのロッド56が、前記スピードスプレーヤ1の前後方向に向けて固定されている。
また、図9に示すように、前記スピードスプレーヤ1の前記外周面53には、前記遮風カバー50の前記取付孔55に対応する位置に、取付受部としてのねじ軸57が起立せしめて固定されている。該ねじ軸57は、前記吐風口11の前方及び後方の双方に配設されている。
前記遮風カバー50の取り付け時には、図10に仮想線で示すように、まず、前記掛止部54を用いて、前記遮風カバー50の前記下端部50aを前記ロッド56に掛止する。そして、前記掛止部54を介して前記遮風カバー50の重量を前記スピードスプレーヤ1に負わせるようにしながら、前記ロッド56を中心として前記遮風カバー50を前記スピードスプレーヤ1側へと揺動させ、前記遮風カバー50の前記取付孔55に対して前記ねじ軸57を挿通する。その後、前記解除操作自在な固定手段としての蝶ナット51を前記ねじ軸57に螺合せしめて、前記遮風カバー50を前記スピードスプレーヤ1に密着状に固定する。一方、前記遮風カバー50の取り外し時には、前記蝶ナット51を解除して、前記掛止部54を前記ロッド56から外せばよい。よって、前記遮風カバー50の着脱作業を少ない労力で容易に行うことができる。前記解除操作自在な固定手段としては、前記蝶ナット51に代えて、前記ねじ軸57の上端部に形成した図示しないピン挿通孔に挿脱自在な抜け止めピンを採用することもできる。
なお、図9の例では、前記遮風カバー50で前記スピードスプレーヤ1の前記吐風口11の左側L半分を覆っているが、同じ前記遮風カバー50を用いて、前記スピードスプレーヤ1の前記吐風口11の右側R半分を覆って使用することもできる。
本実施の形態によれば、前記遮風カバー50は、前記スピードスプレーヤ1の前記外周面53に適合する形状に予め形成されている上に、前記遮風カバー50と前記スピードスプレーヤ1との間には、前記シール材52が介在するので、相互間の密着性がなお一層良好なものとなる。したがって、前記遮風カバー50で外方への噴出を遮られた軸流送風機13からの高速気流は全て、前記遮風カバー50の内面に沿って流れ、前記遮風カバー50の前記上端部50e側から外向きに高速で噴射する。この気流の噴射は、前記吐風口11における前記遮風カバー50で閉じられていない開放口部42からの噴出気流に対して、エアカーテンとなる。このエアカーテンにより、前記開放口部42から大気中へ吐出された噴霧ノズルからの噴霧粒子が、前記遮風カバー50で覆われた側へと浮遊して移動するのを一層効果的に防止することができる。
本実施の形態では、前記遮風カバー50による前記吐出口11の一部の密封効果が大きいために、前記エアカーテンによるスクリーン効果もきわめて大きなものとなる。
次に、図11乃至図13を参照して、本発明の第四の実施の形態に係る遮風装置について説明する。本実施の形態は、前記第三の実施の形態の変形例であり、図11に示すように、図10の前記遮風カバー50と同一の遮風カバー60の上端部に気流吐出孔61を形成して、ここに特別な気流案内部材62を配設したものである。
図11は、第四の実施の形態に係る遮風装置の、図10に対応する説明図、図12は、図11の要部の一部切欠拡大図、図13は、前記遮風カバーに対する前記気流案内部材の取着構造を示す分解斜視図である。
図13に示すように、前記気流案内部材62は、その上部が前記スピードスプレーヤ1の前後方向へ向けて広がった角筒状のものである。前記気流案内部材62は、前記遮風カバー60の前記気流吐出孔61の前後両側に固設された一対のブラケット63,63に対して、枢支軸64で枢支される。前記一対のブラケット63,63のそれぞれには、前記枢支軸64を中心とする円弧に沿って延びる長孔65が形成されている。前記気流案内部材62の内部側から前記長孔65に挿通したボルト66,66に蝶ナット67,67を螺合することにより、前記遮風カバー60に対して前記気流案内部材62が所望の向きで固着される。すなわち、前記ナット67,67を緩めれば、前記遮風カバー60に対する前記気流案内部材62の固定角度を、前記枢支軸64を中心として調整することができる。
図12に示すように、前記気流案内部材62は、前記遮風カバー60への取付状態において、前記吐風口11内に突入して位置する気流案内面68を備えている。前記軸流送風機13で創出された高速気流は、前記遮風カバー60の内周面に沿って流れ、前記気流案内面68に衝突して上方へ案内されながら、外部へと噴出する。この噴出気流は、前記吐出口11の内の前記遮風カバー60で覆われていない開放口部42からの噴出気流に対して、エアカーテンKとなる。よって、前記吐出口11内に配設された前記噴霧ノズル12から噴霧される噴霧粒子を前記吐風口11からの気流で拡散せしめる場合に、前記エアカーテンKによって、前記噴霧粒子の無用な方向への飛散が効果的に阻止される。
なお、前記気流案内部材62による気流案内方向は、前記ナット67を緩めて前記遮風カバー60に対する前記気流案内部材62の固定角度を変更することで調整することができる。これにより、前記噴霧粒子の飛散方向を自在に制御することもできて、一層好適である。
また、前記気流案内部材62は、その寸法や形状等を適宜に変更して、前記第一及び第二の実施の形態に係る前記遮風装置18,43の前記遮風カバー19,44について適用することも可能である。
本発明の実施の形態に係る遮風装置を備えたスプレーヤの一例としての、スピードスプレーヤの右側面図である。 図1のII−II矢視図である。 図2のIII−III矢視断面図である。 図3に対応する変形例を示す断面図である。 図3に対応する他の変形例を示す断面図である。 遮風カバーの位置表示手段及び制御操作部材を示す説明図である。 図1のVII矢視部の拡大図である。 本発明の第二の実施の形態に係る遮風装置を示す、図2に対応した説明図である。 本発明の第三の実施の形態に係る遮風装置を有するスプレーヤの一例としてのスピードスプレーヤを左後方から見た斜視図である。 図9のX−X矢視図である。 本発明の第四の実施の形態に係る遮風装置の、図10に対応する説明図である。 図11の要部の一部切欠拡大図である。 遮風カバーに対する気流案内部材の取着構造を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 機体(スピードスプレーヤ)
7 操縦部
11 吐風口
11a 左側吐風口
11b 右側吐風口
12 噴霧ノズル
19 遮風カバー
19a 遮風カバーの縁部
19e,19e 遮風カバーの両端部
21 吐風口画成縁部(レール部材)
22 ガイド部材(ガイドローラ)
23 伝動連結部材(チェーン)
24 駆動源(電動モータ)
25 伝動部材(スプロケット)
33 駆動源の制御操作部材(スイッチレバー)
34,35,36 位置表示手段
37 自動停止機構
39 ノズルコック
42 開放口部
44 遮風カバー
45 巻き取り部材(巻き取りロール)
46 吐風口画成縁部(ガイドレール)
50 遮風カバー
50a 遮風カバーの下端部
50e 遮風カバーの上端部
51 固定手段(蝶ナット)
52 シール材
54 掛止部
55 止着部(取付孔)
60 遮風カバー
62 気流案内部材
A,B 使用時位置
C 収納時位置
F 機体進行方向
K エアカーテン
L 進行方向の左側
R 進行方向の右側
W 機体の左右幅

Claims (23)

  1. 機体(1)に形成された吐風口(11)に沿って上下に摺動することにより、該吐風口(11)の一部を閉じる使用時位置(A,B)と、前記機体(1)の下部に退避して前記吐風口(11)を開放する収納時位置(C)と、に変位可能な遮風カバー(19,44)を備えている、遮風装置。
  2. 前記遮風カバー(19,44)が、前記使用時位置(A,B)及び前記収納時位置(C)への変位に応ずる変形性を備えている、請求項1に記載の遮風装置。
  3. 前記機体(1)の内方から前記遮風カバー(19,44)に作用する風圧によって、前記使用時位置(A,B)における前記遮風カバー(19,44)の縁部(19a)が前記機体(1)の吐風口画成縁部(21,46)に押圧されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の遮風装置。
  4. 前記吐風口画成縁部(21,46)が、前記遮風カバー(19,44)の変位を案内するガイド部材を兼ねている、請求項3に記載の遮風装置。
  5. 前記遮風カバー(19)が単一のものであるとともに、前記吐風口(11)が、前記機体(1)の進行方向(F)の左側(L)の左側吐風口(11a)と、前記機体(1)の進行方向(F)の右側(R)の右側吐風口(11b)と、からなり、前記遮風カバー(19)が、前記左側吐風口(11a)を閉じる左側使用時位置(A)と、前記右側吐風口(11b)を閉じる右側使用時位置(B)と、に変位可能とされている、請求項1,2,3又は4に記載の遮風装置。
  6. 前記遮風カバー(19)が、前記機体(1)の下部を経由して、前記左側使用時位置(A)と前記右側使用時位置(B)とに変位可能とされている、請求項5に記載の遮風装置。
  7. 前記遮風カバー(19)の変位方向の長さが、前記左側吐風口(A)と前記右側吐風口(B)のそれぞれを閉じ得る長さ、且つ、前記機体(1)の下部への収納時には該機体(1)の左右幅(W)内に収まり得る長さとされている、請求項5又は6に記載の遮風装置。
  8. 前記遮風カバー(19)の変位方向の両端部(19e,19e)を互いに連結する伝動連結部材(23)を備えている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の遮風装置。
  9. 前記遮風カバー(19)を前記使用時位置(A,B)と前記収納時位置(C)とに変位せしめる駆動源(24)を備えている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の遮風装置。
  10. 前記遮風カバー(19)の変位方向の両端部(19e,19e)を互いに連結する伝動連結部材(23)と、該伝動連結部材(23)と係合して前記駆動源(24)の正逆方向への駆動力を前記伝動連結部材(23)に伝達する伝動部材(25)と、を備えている、請求項9に記載の遮風装置。
  11. 前記遮風カバー(19)を案内するガイド部材(22)が、前記伝動連結部材(23)を案内するガイド部材を兼ねている、請求項8又は10に記載の遮風装置。
  12. 前記駆動源(24)の制御操作部材(33)を、前記機体(1)の操縦部(7)に備えている、請求項9,10又は11に記載の遮風装置。
  13. 前記遮風カバー(19)の変位に起因して作動し、許容変位範囲を越える前記遮風カバー(19)の変位を阻止する自動停止機構(37)を備えている、請求項9,10,11又は12に記載の遮風装置。
  14. 前記機体(1)の操縦部(7)に、前記遮風カバー(19)の位置を表示する位置表示手段(34,35,36)を備えている、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の遮風装置。
  15. 前記遮風カバー(44)を前記収納時位置(C)に巻き取る巻き取り部材(45)を備えている、請求項2,3又は4に記載の遮風装置。
  16. 前記巻き取り部材(45)が前記遮風カバー(44)を巻き取る方向に付勢されている、請求項15に記載の遮風装置。
  17. 前記吐風口(11)に配設されたそれぞれの噴霧ノズル(12)を開閉するノズルコック(39)を備え、前記使用時位置(A,B)への前記遮風カバー(19)の変位動作に連動して前記ノズルコック(39)が順次閉止され、前記収納時位置(C)への前記遮風カバー(19)の変位動作に連動して前記ノズルコック(39)が順次開放されることを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の遮風装置。
  18. 機体(1)に形成された吐風口(11)の一部を閉じる遮風カバー(19,44)を備え、前記機体(1)の内方から前記遮風カバー(19,44)に作用する風圧によって、該遮風カバー(19,44)の縁部(19a)が前記機体(1)の吐風口画成縁部(21,46)に押圧されることを特徴とする、遮風装置。
  19. 機体(1)に形成された吐風口(11)の一部を閉じるように前記機体(1)に取り付けられる遮風カバー(50,60)と、該遮風カバー(50,60)を前記機体(1)に対して固定するための解除操作自在な固定手段(51)と、を備えている、遮風装置。
  20. 前記遮風カバー(50,60)と前記機体(1)との間の密着性を高めるためのシール材(52)を備えている、請求項19に記載の遮風装置。
  21. 前記遮風カバー(50,60)の下端部(50a)に、前記機体(1)への掛止部(54)が形成され、前記遮風カバー(50,60)の上端部(50e)に、前記機体(1)への止着部(55)が形成されている、請求項19又は20に記載の遮風装置。
  22. 前記遮風カバー(50,60)が、前記吐風口(11)における前記遮風カバー(50,60)で閉じられていない開放口部(42)からの噴出気流に対してエアカーテン(K)を形成せしめる気流案内部材(62)を備えている、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の遮風装置。
  23. 前記気流案内部材(62)による気流案内方向が調整自在とされている、請求項22に記載の遮風装置。
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