JP2005021507A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像処理の高速化が可能な遊技機を提供する。
【解決手段】前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ、キャラクタROM330およびキャラクタROM330aから、対応する画像生成データを読出して、画像を生成し、専用の画像データ記憶手段(VRAM340,VRAM340a)に当該生成した画像のデータを記憶させる。また、前面画像生成手段410が、合成画像を生成するときは、VRAM340に、予め生成し、記憶させておいた、同一の識別情報を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像のデータのうち、CPU312が指定した識別情報画像のデータを使用して、合成画像を生成する。
【選択図】 図3
【解決手段】前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ、キャラクタROM330およびキャラクタROM330aから、対応する画像生成データを読出して、画像を生成し、専用の画像データ記憶手段(VRAM340,VRAM340a)に当該生成した画像のデータを記憶させる。また、前面画像生成手段410が、合成画像を生成するときは、VRAM340に、予め生成し、記憶させておいた、同一の識別情報を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像のデータのうち、CPU312が指定した識別情報画像のデータを使用して、合成画像を生成する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、背景画像上に前面画像を重ね合わせて表示し、前記前面画像として各々を識別可能な複数種類の識別情報画像を変動表示する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、パチンコ遊技機のような、各々を識別可能な複数種類の識別情報画像が変動する画面を表示する変動表示装置を備え、該変動表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば、「777」等のゾロ目)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)となるように構成されたものがある。
【0003】
最近では、遊技機に備えられた変動表示装置は、単に識別情報画像を変動表示するだけでなく、変動表示のときに趣向を凝らしたアニメーションを利用するものが多くなっており、変動表示装置に画像を表示させる画像処理回路の画像処理の負担が大きくなりつつある。そのため、画像処理回路に複数のプロセッサを用いて、並列的に画像処理をすることによって、画像処理の負担を軽減するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−312807号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、VDP(Video Display Processor)と画像データが記憶されているROM(Read Only Memory)との間のデータバスは1つしかないため、データの転送量にも限界があり、かつ、VDPが生成した画像のデータを記憶させるVRAM(Video Random Access Memory)を備えていないため、予め複数の画像を生成しておくことができず、さらに、VDPは、必ずしも、ROMに記憶されている画像データを処理するのに適した機能を備えているとは限らず、ROMに記憶されている画像データが圧縮されている場合、画像の生成に時間が長くかかり、最終的に表示装置に表示される画像は、フレーム落ちする可能性があった。
【0006】
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、画像処理の高速化が可能な遊技機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および効果】
(1) 背景画像(背景画像500a)上に前面画像(識別情報画像511,,512,513,710a,710b,710c,710d,720a,720b,720c,720d,770a,770b,770c,770d、キャラクタ画像521)を重ね合わせて表示し(図7参照)、前記前面画像として各々を識別可能な複数種類の識別情報画像(識別情報画像511,512,513,710a,710b,710c,710d,720a,720b,720c,720d,770a,770b,770c,770d)を変動表示する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記複数種類の識別情報画像の各々は、同一の識別情報(たとえば、数字の“1”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像(たとえば、識別情報画像710a,710b,710c,710d)から構成され、
前記前面画像を生成するための前面画像生成データを記憶する前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)と、
前記背景画像を生成するための背景画像生成データを記憶する背景画像データ記憶手段(キャラクタROM330a)と、
表示する前記前面画像および該前面画像の表示形態(たとえば、拡大、縮小、回転、左右反転、上下反転等)を指定する前面画像指定手段(CPU312)と、
表示する前記背景画像を指定する背景画像指定手段(CPU312)と、
前記前面画像指定手段および前記背景画像指定手段の指定に従い、前記前面画像データ記憶手段に記憶された前記前面画像生成データおよび前記背景画像データ記憶手段に記憶された前記背景画像生成データを用いて、表示する画像を生成する画像生成手段(VDP320、前面画像生成手段410、背景画像生成手段410a、画像合成処理手段420)と、
該画像生成手段が生成した前記前面画像のデータを記憶する第1画像データ記憶手段(VRAM340)と、
前記画像生成手段が生成した前記背景画像のデータを記憶する第2画像データ記憶手段(VRAM340a)とを備え、
前記画像生成手段は、
前記前面画像指定手段が指定した前記前面画像に応じた同一の識別情報を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像を生成するための前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、前記複数の識別情報画像を生成し、該生成した複数の識別情報画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に予め記憶させる前面画像生成手段(VDP320、前面画像生成手段410)と、
前記背景画像指定手段が指定した背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、前記背景画像を生成し、該生成した背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段に記憶させる背景画像生成手段(VDP320、背景画像生成手段410a)と、
前記第1画像データ記憶手段に予め記憶された表示形態が各々異なる前記複数の識別情報画像のデータのうち、前記前面画像指定手段が指定した表示形態の識別情報画像のデータと、前記第2画像データ記憶手段に記憶された前記背景画像のデータと、を用いて、前記背景画像上に前記識別情報画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示する画像合成処理手段(VDP320、画像合成処理手段420)とを含む。
【0008】
このような構成によれば、それぞれの画像生成手段(前面画像生成手段、背景画像生成手段)が、専用の画像データ記憶手段(前面画像データ記憶手段、背景画像データ記憶手段)から、画像生成データを読出して、画像を生成し、専用の画像データ記憶手段(第1画像データ記憶手段、第2画像データ記憶手段)に当該生成した画像のデータを記憶させることから、独立したそれぞれの画像生成手段は、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成し、かつ、互いに影響を受けずに当該生成した画像のデータを記憶させることができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0009】
また、前面画像生成手段が、前面画像データ記憶手段から、画像生成データを読出して、同一の識別情報(たとえば、数字の“1”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像を生成し、専用の画像データ記憶手段である第1画像データ記憶手段に当該生成した画像のデータを予め記憶させ、合成画像を生成するときは、第1画像データ記憶手段に予め記憶された当該複数の識別情報画像のデータのうち、前面画像指定手段が指定した表示形態の識別情報画像のデータを使用して、背景画像上に識別情報画像を重ねた合成画像を生成するので、画像処理の高速化を実現できる。
【0010】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0011】
(2) 前記前面画像生成手段により生成された前記前面画像のデータを前記第1画像データ記憶手段へ伝達するための第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)と、
前記背景画像生成手段により生成された前記背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段へ伝達するための第2データバス(外部データバス335a、内部データバス415a)とをさらに備える。
【0012】
このような構成によれば、それぞれの画像生成手段(前面画像生成手段、背景画像生成手段)が生成した画像データをそれぞれ専用の記憶手段(第1画像データ記憶手段、第2画像データ記憶手段)に専用のデータバス(第3データバス、第4データバス)を介して記憶させることから、それぞれの画像データを合成するまでの時間が短縮されるとともに、独立したそれぞれの画像生成手段は、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0013】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0014】
(3) 前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを前記前面画像生成手段へ伝達するための第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)と、
前記背景画像データ記憶手段に記憶されている前記背景画像生成データを前記背景画像生成手段へ伝達するための第4データバス(外部データバス332a、内部データバス405a)とをさらに備える。
【0015】
このような構成によれば、それぞれの画像生成手段(前面画像生成手段、背景画像生成手段)が、専用の画像データ記憶手段(前面画像データ記憶手段、背景画像データ記憶手段)から、専用のデータバス(第1データバス、第2データバス)を介して、画像生成データを読出し、画像を生成することから、独立したそれぞれの画像生成手段は、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0016】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0017】
(4) 前記前面画像データ記憶手段は、前記前面画像生成データとして、前記背景画像上に表示する前記複数種類の識別情報画像とは別の前記前面画像としての所定のキャラクタ画像を生成するためのキャラクタ画像生成データをさらに記憶し、
前記前面画像指定手段は、さらに、表示する前記キャラクタ画像および該キャラクタ画像の表示形態(たとえば、拡大、縮小、回転、左右反転、上下反転等)をも指定し、
前記前面画像生成手段は、前記前面画像指定手段が指定した前記キャラクタ画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、該キャラクタ画像を生成し、該キャラクタ画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させ、
前記画像合成処理手段は、
前記第1画像データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ画像のデータおよび前記背景画像のデータを用いて、前記背景画像上に前記キャラクタ画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なう。
【0018】
このような構成によれば、独立したそれぞれの画像生成手段は、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。また、さらに、識別情報画像の変動表示態様、キャラクタ画像の変動表示態様と、その背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0019】
(5) 前記前面画像指定手段は、前記前面画像としての識別情報画像と前記キャラクタ画像とを重ねて表示するときの表示順を指定する表示順序指定手段(CPU312)を含み、
前記前面画像生成手段は、前記表示順序指定手段により指定された表示順に基づいて、前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを用いて、前記識別情報画像と前記キャラクタ画像とを重ねた合成画像を生成し、該合成画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させる。
【0020】
このような構成によれば、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、表示順を指定できるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。
【0021】
(6) 前記前面画像指定手段は、前記前面画像としての識別情報画像およびキャラクタ画像の少なくとも一方の画像の透過率を指定する透過率指定手段(CPU312)をさらに含み、
前記前面画像生成手段は、前記透過率指定手段により指定された透過率に基づいて、前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを用いて、前記識別情報画像およびキャラクタ画像の少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成し、該透過画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させる。
【0022】
このような構成によれば、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成することができるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。
【0023】
(7) 前記背景画像生成手段は、前記遊技機の初期化のときに、前記背景画像指定手段により指定された背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、該背景画像を生成し、前記初期化のときに生成した背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段に予め記憶させる初期化時背景画像生成手段(VDP320、背景画像生成手段410a)を含み、
前記画像合成処理手段は、前記初期化のときに生成した背景画像を表示させるときは、初期化時背景画像生成手段により前記第2画像データ記憶手段に予め記憶された前記背景画像のデータと、前記前面画像生成手段が、前記前面画像指定手段により指定された前面画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って生成した前面画像のデータとを用いて、前記初期化のときに生成した背景画像上に前記前面画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なう。
【0024】
このような構成によれば、初期化のときに生成した背景画像を表示させるときは、初期化時背景画像生成手段により予め生成した背景画像のデータと前面画像のデータとを用いて、合成画像を生成するので、当該合成画像を生成するとき、背景画像を生成する処理を行なう必要がなくなるため、画像処理の高速化を実現できる。
【0025】
(8) 前記前面画像生成手段は、前記遊技機の初期化のときに、前記前面画像指定手段により指定された前面画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、前記前面画像を生成し、前記初期化のときに生成した前面画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に予め記憶させる初期化時前面画像生成手段(VDP320、前面画像生成手段410)を含み、
前記画像合成処理手段は、前記初期化のときに生成した前面画像を表示させるときは、初期化時前面画像生成手段により前記第1画像データ記憶手段に予め記憶された前記前面画像のデータと、前記背景画像生成手段が、前記背景画像指定手段により指定された背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、生成した背景画像のデータとを用いて、前記背景画像上に前記初期化のときに生成した前面画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なう。
【0026】
このような構成によれば、初期化のときに生成した前面画像を表示させるときは、初期化時前面画像生成手段により予め生成した前面画像のデータと背景画像のデータとを用いて、合成画像を生成するので、当該合成画像を生成するとき、前面画像を生成する処理を行なう必要がなくなるため、画像処理の高速化を実現できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やスロットマシンなどであってもよく、表示状態が変化する変動表示装置を含み、該変動表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機であればすべてに適用することが可能である。
【0028】
図1は、本発明における遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の正面図である。図1を参照して、パチンコ遊技機1には、着脱可能な遊技盤6と、遊技盤6を覆うように額縁状に形成されたガラス扉枠2と、遊技者が遊技を行なう際、打玉を操作するための操作ノブ5と、余剰玉受皿4と、打玉が打込まれる遊技領域7と、打玉を遊技領域7へ導くための誘導レール29と、遊技領域7の外側に配置される遊技効果ランプ42と、遊技による効果音を発生するためのスピーカ41とが設けられている。余剰玉受皿4は、打玉供給皿3の下部に設けられ、打玉供給皿3から溢れた玉を貯留する。
【0029】
遊技者は、操作ノブ5を操作することにより、打玉供給皿3内に貯留されている打玉を1個ずつ発射することができる。発射された打玉は、誘導レール29によって遊技領域7内に導かれる。
【0030】
遊技領域7には、打玉が入賞することにより変動表示装置8の変動表示を開始させる始動入賞口14が構成された始動用電動役物14aと、各々が識別可能な複数種類の識別情報の一例として特別図柄を変動表示させる変動表示装置8とが設けられている。始動用電動役物14aには、可動片が左右に設けられている。
【0031】
変動表示装置8には、特別図柄表示部9と、普通図柄表示部10と、4つのLEDで構成される始動記憶表示器18と、通過記憶表示器15とが設けられている。
【0032】
特別図柄表示部9は、左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部の3つの変動表示部を有する。なお、特別図柄表示部9は、一般的には、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))が用いられるが、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機ELディスプレイ(Organic Electro luminescence Display)、ドットマトリクス等その他の画像表示方式の表示機器であってもよい。
【0033】
特別図柄表示部9は、前述した3つの変動表示部により、数字、文字、図形、模様等の複数種類の識別情報(判定用識別情報)としての特別図柄を前述した左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部の各々において、変動表示させる。特別図柄表示部9は、特別図柄以外に、数字、文字、図形、模様等の複数種類の識別情報(装飾用識別情報)としての特別図柄を変動表示させる。特別図柄表示部9は、特別図柄の他に、特別図柄の変動表示回数を報知するための飾り保留記憶表示や、所定のキャラクタ・背景画像等の画像も表示可能である。ここで、キャラクタは、特別図柄とは別に、特別図柄表示部9に表示される人間、動物、あるいは物等を表わす映像をいう。
【0034】
なお、特別図柄表示部9により変動表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0035】
遊技領域7には、開閉板20と、開閉板20の傾動により打玉の入賞可能な開成状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。
【0036】
遊技領域7には、さらに、一般入賞口である複数の入賞口24と、打玉が進入可能な通過口11と、点灯または点滅することにより遊技を演出する遊技演出ランプ25と、アウト口26とが設けられている。複数の入賞口24の各々の内部には打玉の入賞を検出する入賞口スイッチ24aが設けられている。アウト口26は、遊技領域7に打込まれ、始動口14、入賞口24および可変入賞球装置19のいずれの入賞領域にも入賞しなかった打玉をアウト玉として回収する。
【0037】
通過口11に進入した打玉は、通過口内部に設けられたゲートスイッチ12で検出される。打玉がゲートスイッチ12で検出されると、通過記憶表示器15に表示されている記憶数が上限に達していなければ、所定のランダム値が抽出され、記憶される。そして、普通図柄表示部10の変動表示を開始させることができる状態であれば、普通図柄表示部10の変動表示が開始される。なお、普通図柄表示部10が変動表示している最中にさらに打玉が通過口11に進入し、ゲートスイッチ12で検出されたときには、普通図柄表示部10の変動表示を開始させることができない状態であるので、“4”を記憶数の上限として通過玉(ランダム値等)が記憶され、その記憶数が通過記憶表示器15においてLEDの点灯数により表示される。そして、普通図柄表示部10の変動表示が開始される毎に、点灯しているLEDの数を1つ減らす。
【0038】
普通図柄表示部10には、「〇」が付されている当り普通図柄表示器と、「×」が付されているはずれ普通図柄表示器とがある。通過口11に打玉が進入したときに抽出されたランダム値(以下「カウント値」ともいう。)が所定の当り判定値と一致するときは、普通図柄表示部10における変動表示の表示結果が「当り」であると判断され、「〇」が付されている当り普通図柄表示器が点灯する。一方、抽出されたランダム値が所定の当り判定値と一致しないときは、普通図柄表示部10における変動表示の表示結果が「はずれ」であると判断され、「×」が付されているはずれ普通図柄表示器が点灯する。
【0039】
当りとなり「〇」が付されている当り普通図柄表示器が点灯した場合には、始動用電動役物14aに設けられた左右1対の可動片が1回開成し、所定の開放期間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片が元の位置まで閉成して開成状態は終了する。
【0040】
遊技において、打玉が、始動入賞口14に入賞した場合(始動入賞とも称する)には、打玉が遊技盤6に設けられた始動口スイッチ17により検出され、始動記憶表示器18の4つのLEDのうちの1つが点灯する。始動入賞の回数は、“4”を記憶数の上限としてパチンコ遊技機1の内部に設けられた記憶装置に記憶(「始動記憶」ともいう)される。なお、始動記憶表示器18の有するLEDの数は4つに限定されることなく、5つ以上であってもよい。この場合、始動記憶可能な数は、始動記憶表示器18の有するLEDの数と等しくなる。なお、以下においては、たとえば、始動記憶表示器18の4つのLEDのうち3つ点灯している場合、始動記憶が“3”であるという。
【0041】
始動記憶表示器18の4つのLEDのうちの“1”〜“3”個が点灯している状態、すなわち、始動記憶表示器18の始動記憶が上限に達していない状態で始動入賞すると、特定遊技状態としての大当り状態を発生させるか否かを決定するための所定のランダム値が抽出され、特別図柄表示部9の変動表示が開始され、所定期間後に表示結果がすべて導出表示される。同時に、始動記憶が1つ減少し、始動記憶表示器18の4つのLEDのうち、点灯しているLEDが消灯する。すなわち、特別図柄表示部9の変動表示が開始される毎に、始動記憶表示器18の点灯しているLEDが消灯する。
【0042】
打玉が始動入賞口14に入賞(始動入賞)したことを条件として、特別図柄表示部9の変動表示部において変動表示が開始される。特別図柄表示部9の変動表示は、一定時間が経過したときに停止表示される。停止表示時の組合せが特定の表示態様(たとえば「777」等のゾロ目。以下「大当り図柄」ともいう。)であれば、「大当り」となり、パチンコ遊技機1は、特定遊技状態(以下「大当り状態」ともいう。)に移行し、可変入賞球装置19の開閉板20が開成して大入賞口が開口する。これにより、打玉を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御される。開閉板20はソレノイド21によって駆動される。
【0043】
前述した可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可変入賞球装置19は、打玉を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ22により検出されたことを条件として、その回における可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。
【0044】
特別図柄表示部9における変動表示の表示結果が特別の表示態様(たとえば「777」等の奇数のゾロ目。以下「確変大当り図柄」ともいう。)となると、パチンコ遊技機1は、通常遊技状態(特定遊技状態および特別遊技状態以外の遊技状態)に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(特別遊技状態)になる。たとえば、通常遊技状態において、大当りが発生する確率が0.5パーセントである場合、確率変動状態では、大当りが発生する確率が1パーセントとなる。このような確率変動状態は、一般的に、「確変」と省略して呼ばれる場合もある。以下、確変図柄(奇数を表す図柄)による大当りを確変大当りとも称する。
【0045】
通常遊技状態中に一旦、確変大当りが発生すると、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、次回まで)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。なお、以下においては、非確変図柄での組合せの大当りを通常の大当りとも称する。
【0046】
特別図柄表示部9における変動表示の表示結果が大当り図柄でも、確変大当り図柄でもない場合は、「はずれ」となり、パチンコ遊技機1の遊技状態は変化せずに通常遊技状態のままとなる。
【0047】
なお、特別遊技状態は、特別図柄表示部9における表示結果が大当り図柄のうちの確変図柄による大当り図柄となったときに、大当り図柄のうちの確変図柄以外の大当り図柄となったときと比べて、付与される価値が大きくなる付加価値が付与される状態であればよい。よって、特別遊技状態には、始動入賞率を向上させるとともに、特別図柄表示部9の図柄の変動時間を短縮させる変動時間短縮状態(省略して、時短状態または時短とも称される。)であってもよい。
【0048】
パチンコ遊技機1が変動時間短縮状態になると、特別図柄表示部9の変動表示の開始から終了までの時間が短縮される。たとえば、パチンコ遊技機1が通常遊技状態であって、かつ、変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの時間が8秒である場合、変動時間短縮状態では、変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの時間が3秒と短縮される。したがって、所定時間内における特別図柄表示部9の変動表示回数が増えるため、通常遊技状態よりも大当りが発生する確率が高くなる。さらに、特別遊技状態としては、始動用電動役物14aの開放時間の増加と開放回数の増加(複数回開放するようになる)とが行なわれる、開放延長状態であってもよい。
【0049】
通常遊技状態で、大当りが発生し、当該大当りが確変大当りであれば、パチンコ遊技機1は確率変動状態になる。パチンコ遊技機1が、確率変動状態のときに、次の大当りが非確変で大当りの場合に、通常遊技状態になる。なお、パチンコ遊技機1が確率変動状態または時短状態の特別遊技状態において、大当りが連続して発生することを連チャンと称する。
【0050】
また、各変動表示部の変動表示中においては、リーチ状態(以下「リーチ」、「リーチ態様」、「リーチ表示態様」ともいう。)が発生する場合がある。
【0051】
ここで、リーチ状態とは、各々が識別可能な複数種類の識別情報が変動表示される変動表示部を備えた変動表示装置を有し、変動表示部において複数種類の識別情報を可変開始させた後、時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、予め定められた特定の表示態様となったときに、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特定の表示態様となる条件を満たしている表示状態をいう。
【0052】
また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示状態が変化可能な変動表示部を複数有する変動表示装置における識別情報の表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、変動表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、特定の表示態様が表示されやすい変動表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、特定の表示態様となった状態を維持しながら複数の変動表示部による変動表示を行なう状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ状態に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチ状態をスーパーリーチという。
【0053】
また、リーチ状態とは、変動表示装置の変動表示が開始された後表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件からはずれていない表示態様をもいう。
【0054】
また、リーチ状態とは、変動表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特定の表示態様となる条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0055】
また、リーチ状態とは、複数の表示領域における一部の表示領域において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示領域の表示結果が特定の表示態様となる条件を満たしている表示状態をもいう。
【0056】
図2は、パチンコ遊技機1における制御回路の構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、パチンコ遊技機1は、遊技制御基板200を備える。
【0057】
遊技制御基板200は、遊技制御用マイクロコンピュータ210を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ210は、パチンコ遊技機1の遊技状態を制御する機能を有する。
【0058】
遊技制御用マイクロコンピュータ210は、CPU212と、RAM(Random Access Memory)214と、ROM213と、I/Oポート215とを有する。
【0059】
ROM213には、パチンコ遊技機1を制御するための遊技制御用プログラム、特別図柄表示部9の変動表示結果を決定するための表示結果抽選テーブルデータ等が記憶されている。CPU212は、ROM213に記憶されている遊技制御用プログラムに従って各種制御動作を行なう。RAM214は、CPU212が制御動作を行なう際にデータを一時的に記憶するワークメモリとして使用される。
【0060】
また、詳細は後述するが、RAM214には、各種遊技状態を決定するためのフラグおよび変動表示結果のデータを複数記憶可能なデータ格納エリアが設けられている。当該フラグには、大当りフラグ、確変予定フラグ、確変フラグ、リーチフラグ等がある。
【0061】
大当りフラグは、後述する非確変状態時または確変状態時の大当り判定により大当りと判定された場合にオン状態に設定される。確変予定フラグは、当該大当りと判定された場合に、決定された大当り図柄が示す数字が奇数である場合にオン状態に設定される。確変フラグは、パチンコ遊技機1が確変状態に設定される場合にオン状態に設定される。リーチフラグは、リーチ判定によりリーチ状態と判定された場合にオン状態に設定される。
【0062】
I/Oポート215は、CPU212から出力される遊技状態を制御するための遊技制御コマンドを外部の回路へ送信する。
【0063】
なお、本実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ210を、CPU212、ROM213、RAM214が集積される1チップマイクロコンピュータとする構成としているが、本願発明は、このような構成に限定されるものではなく、CPU212、ROM213およびRAM214は、1チップ化されていなくてもよい。すなわち、遊技制御基板200に、CPU212、ROM213、RAM214がそれぞれ別々に配置されてもよい。
【0064】
パチンコ遊技機1は、さらに、演出制御基板300と、特別図柄表示部9と、スピーカ41と遊技演出ランプ25とを備える。
【0065】
演出制御基板300は、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じて、特別図柄表示部9に表示させる画像を変化させる変動表示制御、スピーカ41から遊技を演出する効果音を発生させるための演出効果音制御、遊技演出ランプ25を制御する遊技演出ランプ制御等の各種演出制御を行なう回路を含む。
【0066】
当該各種演出制御を行なう回路の一例として、演出制御基板300は、演出制御用マイクロコンピュータ310と、VDP(Video Display Processor)320と、キャラクタROM330と、キャラクタROM330aと、VRAM(Video Random Access Memory)340と、VRAM340aとを含む。VRAM340およびVRAM340aは、それぞれ異なるタイプの画像のデータを記憶するための専用のビデオメモリである。なお、VRAM340とVRAM340aとは、別々に設けられることなく1つのVRAMであってもよい。
【0067】
演出制御用マイクロコンピュータ310は、遊技制御用マイクロコンピュータ210から送信された遊技制御コマンドに応じて、VDP320、スピーカ41および遊技演出ランプ25を制御する機能を有する。
【0068】
演出制御用マイクロコンピュータ310は、CPU312と、RAM314と、ROM313と、I/Oポート315とを有する。
【0069】
ROM313には、VDP320を制御するための制御プログラム、変動パターンデータ等が記憶されている。変動パターンデータは、特別図柄が変動表示しているときにおける、左中右特別図柄を停止させるタイミングや、リーチの発生や、リーチ演出内容等に関して予め複数種類定められているデータである。また、変動パターンデータは、リーチ演出のときのスピーカ41から遊技を演出する効果音を発生させるための効果音データを選択する効果音選択データ、遊技演出ランプ25を点灯または点滅することにより遊技を演出するランプ演出データを選択するランプ演出選択データ等も含む。
【0070】
効果音データおよびランプ演出データは、遊技状態に応じて複数設けられており、ROM313に記憶されている。I/Oポート315は、遊技制御用マイクロコンピュータ210から送信された遊技制御コマンドを受信し、CPU312に送信する。CPU312は、遊技制御用マイクロコンピュータ210から送信された遊技制御コマンドおよびROM313に記憶されている制御プログラムに従って、各種演出制御を行なうための変動表示制御データ、効果音データ、ランプ演出データをそれぞれVDP320、スピーカ41、遊技演出ランプ25へ送信する。RAM314は、CPU312が各種制御動作を行なう際にデータを一時的に記憶するワークメモリとして使用される。変動表示制御データは、前述した制御プログラム、変動パターンデータ等を含む。
【0071】
なお、本実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ310を、CPU312、ROM313、RAM314が集積される1チップマイクロコンピュータとする構成としているが、本願発明は、このような構成に限定されるものではなく、CPU312、ROM313およびRAM314は、1チップ化されていなくてもよい。すなわち、演出制御基板300に、CPU312、ROM313、RAM314がそれぞれ別々に配置されてもよい。
【0072】
詳細は後述するが、キャラクタROM330には、特別図柄を含むスプライト(前面画像)を生成するための前面画像生成データが記憶されている。なお、前面画像は、静止画像または動画像のいずれであってもよい。
【0073】
詳細は後述するが、キャラクタROM330aには、スプライトの後面に表示される背景画像を生成するための背景画像生成データが記憶されている。なお、背景画像は、静止画像または動画像のいずれであってもよい。
【0074】
VDP320は、演出制御用マイクロコンピュータ310から送信された変動表示制御データに応じて、キャラクタROM330およびキャラクタROM330aから必要な画像データを読み出して、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じた画像を生成する。当該生成された画像データは、VRAM340およびVRAM340aのうち、画像データの種類に応じて、対応するVRAMに一時的に記憶され、変動表示制御データに応じて、所定のタイミングで特別図柄表示部9に送信される。
【0075】
特別図柄表示部9は、所定の画像(たとえば、図柄)が所定方向(たとえば、上から下、下から上等)に変動表示する左変動表示部9a、中変動表示部9b、右変動表示部9cを有する。なお、上記の3つの変動表示部は、所定の画像を、たとえば、左から右または右から左に変動表示するものであってもよい。その場合、当該3つの変動表示部は、特別図柄表示部9の列方向に設けられる。また、特別図柄表示部9に設けられる変動表示部は、3つに限定されることなく、2つ以下または4つ以上であってもよい。
【0076】
図3は、特別図柄表示部9に画像を表示させるための制御回路の構成およびその内部構成を詳細に示すブロック図である。図3を参照して、キャラクタROM330には、前述したように前面画像生成データが記憶されている。前面画像生成データは、所定のアルゴリズム(たとえば、静止画像に対してはJPEG方式、動画像に対してはMPEG方式等)で圧縮されている。なお、前面画像生成データは、圧縮されていないデータであってもよい。前面画像生成データには、前面画像としての識別情報画像を生成するための識別情報画像生成データおよびキャラクタ画像を生成するためのキャラクタ画像生成データを含む。識別情報画像は、各々を識別可能な識別情報(たとえば、数字の“0”〜“9”)を含む画像である。キャラクタ画像は、変動表示中または変動表示が行なわれていないときに特別図柄表示部9に、識別情報画像(特別図柄)とは別に表示される画像であり、当該画像は、たとえば、人物、動物または文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0077】
キャラクタROM330aには、前述したように背景画像生成データが記憶されている。背景画像生成データは、所定のアルゴリズム(たとえば、静止画像に対してはJPEG方式、動画像に対してはMPEG方式等)で圧縮されている。なお、背景画像生成データは、圧縮されていないデータであってもよい。
【0078】
VDP320の前面画像生成手段410は、前面画像生成データを伝達するための専用のデータバス(内部データバス405と外部データバス332)を介して、キャラクタROM330と接続されている。VDP320の背景画像生成手段410aは、背景画像生成データを伝達するための専用のデータバス(内部データバス405aと外部データバス332a)を介して、キャラクタROM330aと接続されている。
【0079】
VDP320の前面画像生成手段410は、生成した画像のデータの書込みおよびデータの読出しを行なうための専用のデータバス(内部データバス415と外部データバス335)を介して、画像のタイプに応じたデータを記憶する専用のVRAM340と接続されている。VDP320の背景画像生成手段410aは、生成した画像のデータの書込みおよびデータの読出しを行なうための専用のデータバス(内部データバス415aと外部データバス335a)を介して、画像のタイプに応じたデータを記憶する専用のVRAM340aと接続されている。
【0080】
VDP320は、CPU312からの指示(画像に対して、拡大、縮小、回転または半透明等を施す処理の指示、画像を重ねて表示するときの表示順序の指示)により前面画像を生成する前面画像生成手段410と、CPU312からの指示により背景画像を生成する背景画像生成手段410aと、CPU312からの指示により背景画像上に前面画像を重ねた合成画像を生成し、当該合成画像を特別図柄表示部9に表示させる制御を行なう画像合成処理手段420とを含む。
【0081】
前面画像生成手段410は、キャラクタROM330に記憶されているデータを処理するのに最適化された専用の画像処理プロセッサである。背景画像生成手段410aは、キャラクタROM330aに記憶されているデータを処理するのに最適化された専用の画像処理プロセッサである。画像合成処理手段420は、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが生成した画像を合成処理するのに最適化された専用の画像処理プロセッサである。これらの画像処理プロセッサは、VDP320に内蔵されている。
【0082】
前面画像生成手段410は、外部データバス332と、前面画像生成データを伝達するための専用のデータバスである内部データバス405で接続されている。前面画像生成手段410は、さらに、外部データバス335と、VRAM340に対してデータの書込みおよびデータの読出しを行なうための専用のデータバスである内部データバス415で接続されている。
【0083】
背景画像生成手段410aは、外部データバス332aと、背景画像生成データを伝達するための専用のデータバスである内部データバス405aで接続されている。背景画像生成手段410aは、さらに、外部データバス335aと、VRAM340aに対してデータの書込みおよびデータの読出しを行なうための専用のデータバスである内部データバス415aで接続されている。
【0084】
画像合成処理手段420は、前面画像生成手段410と、内部データバス418で接続されている。画像合成処理手段420は、さらに、背景画像生成手段410aと、内部データバス418aで接続されている。画像合成処理手段420は、さらに、外部データバス338と、内部データバス425で接続されている。
【0085】
前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、所定のアルゴリズム(たとえば、静止画像に対してはJPEG方式、動画像に対してはMPEG方式等)で圧縮されているデータをデコードするための専用のデコード機能を有する。
【0086】
VRAM340には、パチンコ遊技機1の初期化時に使用頻度の高い画像(たとえば、数字を示す画像である識別情報画像等)のデータを予め記憶しておく初期化時データ記憶領域と、ワークエリアとの2つの領域が設けられている。初期化時データ記憶領域に記憶されたデータは、パチンコ遊技機1が再度初期化されるまで消去されることなく保持される。一方、ワークエリアに記憶されたデータは、一定量のデータが書きこまれる毎に消去される。VRAM340aにも、VRAM340と同様な初期化時データ記憶領域と、ワークエリアとの2つの領域が設けられている。なお、VRAM340とVRAM340aは、別々に設けられることなく1つのVRAMであってもよい。
【0087】
VDP320の内部には、CPU312によりデータの書き込みおよび読出しの可能な複数のレジスタ(図示せず)を備える。複数のレジスタには、前面画像生成手段410用のレジスタ、背景画像生成手段410a用のレジスタ、画像合成処理手段420用のレジスタ等があり、各レジスタに記憶されている値が、“1”であれば対応する手段の動作を行なう。一方、各レジスタに記憶されている値が、“0”であれば対応する手段の動作を行なわない。なお、前面画像生成手段410、背景画像生成手段410aおよび画像合成処理手段420は、対応するデータを処理するのに最適化された制御プログラムに応じて、CPU312からの指示によって動作する、VDP320に内蔵されていない別々の画像処理プロセッサであってもよい。
【0088】
次に、特別図柄表示部9に、合成画像を表示させるために必要な制御を以下に説明する。再び、図2を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ210は、始動入賞検出手段250と、変動表示結果決定手段251と、画像形態決定手段252と、コマンド送信手段253として動作する。始動入賞検出手段250、変動表示結果決定手段251、画像形態決定手段252およびコマンド送信手段253における以下に説明する各種処理は、CPU212により実行される。また、演出制御用マイクロコンピュータ310は、コマンド解析手段361と、演出制御手段362として動作する。コマンド解析手段361、変動表示制御手段362における以下に説明する各種処理は、CPU312により実行される。
【0089】
始動入賞検出手段250は、始動入賞を検出するための始動入賞検出処理を行なう。当該始動入賞検出処理は、打玉が始動口スイッチ17により検出された(すなわち、始動入賞した)か否かの判定を行なう。始動入賞検出処理により、始動入賞したと判定され、かつ、始動記憶が“4”でない場合、大当りを判定するための大当り判定用ランダム値の抽出が行なわれる。
【0090】
始動入賞検出処理によって、大当り判定用ランダム値の抽出が行なわれると、変動表示結果決定手段251により、変動表示の表示結果を決定するための変動表示結果決定処理が行なわれる。変動表示結果決定処理では、大当り判定用ランダム値を使用して、大当たり、はずれのリーチまたははずれのうち、いずれを発生するか否かの判定が行われる。
【0091】
大当たりまたははずれのリーチを発生させることが判定された場合、リーチ状態の図柄の決定、変動パターン(リーチ演出(リーチ状態となった後の変動表示中の図柄の演出、効果音の発生、遊技演出ランプ25の点灯制御による演出等))の決定、最終停止図柄の決定等が行われる。はずれを発生させることが判定された場合、はずれ図柄の決定が行われる。当該決定されたデータは、RAM214に記憶される。
【0092】
変動表示結果決定処理が終了すると、画像形態決定手段252により、画像形態決定処理が行なわれる。
【0093】
画像形態決定処理では、特別図柄表示部9に表示される背景画像およびキャラクタ画像の決定、識別情報画像(図柄)およびキャラクタ画像の表示形態(たとえば、拡大、縮小、回転、左右反転、上下反転等)の決定、識別情報画像(図柄)とキャラクタ画像とを重ねて表示する場合の表示順の決定、背景画像と、識別情報画像(図柄)と、キャラクタ画像とを重ねて表示する場合、識別情報画像およびキャラクタ画像の少なくとも一方の透過率の決定等が行われる。ここで、透過率とは、画像を透過させるためのパーセンテージを示し、“0”〜“100”の数字で示される。透過率は、キャラクタ画像および識別情報画像に対してそれぞれ別々に指定できる。透過率が、たとえば、“0”と指定された画像は、後面に重ねて表示される画像があるとき、後面の画像と重なった部分を見えないようにする。透過率が、たとえば、“50”と指定された画像は、後面に重ねて表示される画像があるとき、50%半透明の画像となり、後面の画像と重なった部分を見えるようにする。透過率が、たとえば、“100”と指定された画像は、後面に重ねて表示される画像があるとき、透明の画像(すなわち、表示されない画像)となり、後面の画像と重なった部分を見えるようにする。
【0094】
以下においては、背景画像および前面画像(識別情報画像、キャラクタ画像)を決定するデータを画像指定データといい、識別情報画像(図柄)およびキャラクタ画像の表示形態を決定したデータを表示形態指定データといい、識別情報画像(図柄)とキャラクタ画像とを重ねて表示する場合の表示順を決定するデータを表示順指定データといい、画像の透過率を決定するデータを透過率指定データという。また、以下においては、画像形態決定処理により決定されたデータを画像形態決定データといい、画像形態決定データは、RAM214に記憶される。画像形態決定データには、画像指定データ、表示形態指定データ、表示順指定データおよび透過率指定データが含まれる。
【0095】
画像形態決定処理が終了すると、コマンド送信手段253により、RAM214に記憶された各種データとCPU212の命令コマンド等を含む遊技制御コマンドをI/Oポート315へ送信するためのコマンド送信処理が行なわれる。
【0096】
コマンド送信処理が終了すると、コマンド解析手段361により、コマンド解析処理が行なわれる。コマンド解析処理では、CPU312がI/Oポート315を介して遊技制御コマンドを受信し、遊技制御コマンドに、特別図柄表示部9の変動表示を行なわせるためのコマンドデータ、画像形態決定データが含まれているか等が解析される。
【0097】
コマンド解析処理が終了すると、演出制御手段362により、各種処理が行なわれる。演出制御手段362は、変動表示制御手段、音声・ランプ制御手段、コマンド送信手段を含む。
【0098】
変動表示制御手段は、VDP320へ変動表示制御データを送信することにより特別図柄表示部9に画像を表示させる制御を行なうための変動表示制御処理を行なう。音声・ランプ制御手段は、スピーカ41および遊技演出ランプ25を制御するための演出効果音制御処理および遊技演出ランプ制御処理を行なう。コマンド送信手段は、CPU312からの命令に応じて、VDP320、スピーカ41および遊技演出ランプ25へ、それぞれ変動表示制御データ、効果音データ、ランプ演出データを送信するコマンド送信処理を行なう。
【0099】
CPU312は、コマンド解析処理によって解析された遊技制御コマンドおよびROM313に記憶されている制御プログラムに従って、変動表示制御処理、演出効果音制御処理、遊技演出ランプ制御処理、コマンド送信処理を行なう。
【0100】
変動表示制御処理では、VDP320に設けられている、前述した前面画像生成手段410用のレジスタ、背景画像生成手段410a用のレジスタおよび画像合成処理手段420用のレジスタを“1”にセットし、前面画像生成手段410、背景画像生成手段410a、画像合成処理手段420を動作可能な状態にする。そして、遊技制御コマンドに、特別図柄表示部9の変動表示を行なわせるためのコマンドデータが含まれている場合、指定された変動パターンデータをROM313から読出し、変動表示制御データをコマンド送信処理によりVDP320へ送信する。変動表示制御処理では、さらに、遊技制御コマンドに、画像形態決定データが含まれている場合、画像形態決定データに含まれるデータに応じた画像形態指示データをVDP320へ送信する。
【0101】
図4は、特別図柄表示部9で変動表示される前面画像としての識別情報画像を示す図である。なお、図4において示される識別情報画像は、各々を識別可能な識別情報(たとえば、数字の“1”や“2”など)のうち、同一の識別情報を含みながらも表示形態が各々異なる複数の識別情報画像から構成される。当該同一の識別情報は、数字の“0”〜“9”のうちのいずれかであるものとする。図4(a)、図4(b)、図4(c)は、当該同一の識別情報である“0”〜“9”のうち、一例として、“1”、“2”、“7”に対する複数の識別情報画像を示す。
【0102】
図4(a)は、同一の識別情報(数字の“1”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像(識別情報画像710a,710b,710c,710d)を示す図である。識別情報画像710a,710b,710c,710dを生成するための前面画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0103】
図4(b)は、同一の識別情報(数字の“2”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像(識別情報画像720a,720b,720c,720d)を示す図である。識別情報画像720a,720b,720c,720dを生成するための前面画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0104】
図4(c)は、同一の識別情報(数字の“7”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像(識別情報画像770a,770b,770c,770d)を示す図である。識別情報画像770a,770b,770c,770d)を生成するための前面画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0105】
次に、識別情報画像770a,770b,770c,770dを生成するための制御を以下に説明する。図3および図4を参照して、CPU312が、同一の識別情報(数字の“7”)を含む識別情報画像770a,770b,770c,770dを指定すると、前面画像生成手段410は、識別情報画像770a,770b,770c,770dを生成するための前面画像生成データを専用の第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)を介して読出して、CPU312に指定されるそれぞれの画像の表示態様(表示色、表示位置、拡大・縮小、キャラクタの態様等)に応じた画像を生成し、該生成した識別情報画像770a,770b,770c,770dのデータを専用の第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)を介して、前面画像生成手段410が生成した画像のデータを記憶するための第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶させる。なお、前面画像生成手段410は、前面画像生成データが、たとえば、JPEG方式で圧縮されたデータであれば、JPEGのアルゴリズムを使用して、画像データをデコードすることにより、画像を生成する。以下においては、前面画像生成手段410が生成するための画像データが所定のアルゴリズムで圧縮されていた場合、前面画像生成手段410は、所定のアルゴリズムを使用して、画像データをデコードする。また、背景画像生成手段410aについても、前面画像生成手段410と同様に、生成するための画像データが所定のアルゴリズムで圧縮されていた場合、背景画像生成手段410aは、所定のアルゴリズムを使用して、画像データをデコードする。
【0106】
識別情報画像710a,710b,710c,710dおよび識別情報画像720a,720b,720c,720dを生成するための制御については、前述した識別情報画像770a,770b,770c,770dと同様に生成され、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶させられる。
【0107】
以上説明したように、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)および背景画像データ記憶手段(キャラクタROM330a)から、対応する画像生成データを読出して、画像を生成し、専用の画像データ記憶手段(VRAM340,VRAM340a)に当該生成した画像のデータを記憶させることから、独立したそれぞれの前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成し、かつ、互いに影響を受けずに当該生成した画像のデータを記憶させることができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0108】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0109】
図5は、特別図柄表示部9に変動表示される変動表示画像を示す図である。以下に説明する、変動表示画像は、背景画像上に識別情報画像が表示される合成画像であるが、図5においては、背景画像は、図示していない。図5(a)、図5(b)、図5(c)および図5(d)には、変動表示画像800a、800b、800c,800dがそれぞれ示される。なお、特別図柄表示部9には、変動表示画像800a、800b、800c,800dが順に表示される。
【0110】
次に、合成画像である変動表示画像800aを生成するための制御を以下に説明する。なお、前述した制御により、識別情報画像770a,770b,770c,770dのデータは、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶されているものとする。なお、背景画像(図示せず)と識別情報画像との合成画像を生成するための制御の詳細は、後述で説明する。
【0111】
図3および図5を参照して、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶された識別情報画像770a,770b,770c,770dのデータのうち、CPU312が、前面画像生成手段410に対し、識別情報画像770aを指定すると、前面画像生成手段410は、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶された識別情報画像770aのデータを読出し、画像合成処理手段420に送信する。画像合成処理手段420は、識別情報画像770aのデータを用いて、背景画像(図示せず)と識別情報画像770aとの合成画像である変動表示画像800aを生成する。変動表示画像800b、800c,800dを生成するための制御は、前述した変動表示画像800aを生成するための制御と同様である。
【0112】
なお、本発明では、変動表示画像800aに示されるように、たとえば、識別情報画像770aに含まれる同一の識別情報(数字の“7”)によりリーチ状態が成立したとき、同一の識別情報(数字の“7”)を含む複数の識別情報画像(図4(c)の識別情報画像770a〜識別情報画像770d)のうちから、変動表示画像800b,800cにそれぞれ示される識別情報画像770b,770cを、CPU312が、前面画像生成手段410に対し、交互に数回指定すれば、前面画像生成手段410は、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶された識別情報画像770b,770cのデータを交互に数回読出す。そして、前面画像生成手段410が、当該読出したデータを画像合成処理手段420に交互に数回送信することにより、リーチ時のアニメーション画像(たとえば、ぽんぽんを持ったキャラクタが上下に手を振るアニメーション画像)を表現することができる。
【0113】
以上説明したように、前面画像生成手段410が、合成画像を生成するときは、第1画像データ記憶手段(VRAM340)に、予め生成し、記憶させておいた、同一の識別情報(数字の“7”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像のデータのうち、CPU312が指定した識別情報画像のデータを使用して、合成画像を生成するので、画像処理の高速化を実現できる。
【0114】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0115】
図6は、特別図柄表示部9に表示される各種画像を示す図である。図6(a)、図6(b)、図6(c)および図6(d)は、特別図柄表示部9に表示される背景画像を示す図である。図6(a)、図6(b)、図6(c)および図6(d)には、背景画像500a、背景画像500b、背景画像500cおよび背景画像500dがそれぞれ示される。背景画像500a、背景画像500b、背景画像500cおよび背景画像500dを生成するための背景画像生成データは、背景画像データ記憶手段(キャラクタROM330a)に記憶されている。
【0116】
次に、背景画像500aを生成するための制御を以下に説明する。図3および図6を参照して、CPU312が背景画像500aを指定すると、背景画像生成手段410aは、背景画像500aを生成するための背景画像生成データを、キャラクタROM330aから専用の第4データバス(外部データバス332a、内部データバス405a)を介して読出して、背景画像500aを生成し、該生成した背景画像500aのデータを専用の第2データバス(外部データバス335a、内部データバス415a)を介して第2画像データ記憶手段(VRAM340a)内のワークエリアに記憶させる。
【0117】
背景画像生成手段410aは、パチンコ遊技機1の初期化時(たとえば、電源投入時)において、VRAM340a内に設けられた初期化時データ記憶領域に、使用頻度の高い背景画像のデータを予め記憶させる(初期化時背景画像生成手段)。使用頻度の高い背景画像を使用するときは、背景画像生成手段410aが、VRAM340a内に設けられた初期化時データ記憶領域から画像のデータを読み出す。したがって、使用頻度の高い背景画像を使用するときは、当該画像を生成する処理を行なう必要がなく、画像合成処理手段420へ高速に画像のデータを送信でき、画像処理の高速化を実現できる。
【0118】
背景画像500b、背景画像500cおよび背景画像500dも、前述した背景画像500aと同様に生成される。特別図柄表示部9に、背景画像500a、背景画像500b、背景画像500c、背景画像500dの順で表示することにより、たとえば、雲が左から右へ移動して見えるような動画像となる。なお、以下においては、背景画像500a、背景画像500b、背景画像500cおよび背景画像500dを総括的に背景画像層500とも称する。
【0119】
図6(e)、図6(f)、図6(g)および図6(h)は、図5と同様に、特別図柄表示部9に変動表示される変動表示画像を示す図である。図6(e)、図6(f)、図6(g)および図6(h)には、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dがそれぞれ示される。変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dの各々には、図4に示した複数の識別情報画像のうち、識別情報画像770a(たとえば、前述した同一の識別情報として“7”を含む)、識別情報画像720a(たとえば、前述した同一の識別情報として“2”を含む)および識別情報画像710d(たとえば、前述した同一の識別情報として“1”を含む)の少なくとも1つが、座標位置を変えて表示される。識別情報画像770a、識別情報画像720a、識別情報画像710dを生成するための前面画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0120】
次に、識別情報画像770a、識別情報画像720aおよび識別情報画像710dを表示する変動表示画像510aを生成するための制御を以下に説明する。図3および図6を参照して、CPU312が、変動表示画像510aにおける識別情報画像770aを指定すると、前面画像生成手段410は、専用の第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)を介して第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアから識別情報画像770aのデータを読出し、当該データを画像合成処理手段420に送信する。
【0121】
もし、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに指定された識別情報画像770aのデータが無ければ、前面画像生成手段410は、識別情報画像770a,770b,770c,770dを生成するための前面画像生成データを、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)から、専用の第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)を介して読出して、CPU312に指定されるそれぞれの画像の表示態様(表示色、表示位置、拡大・縮小、キャラクタの態様等)に応じた画像を生成し、該生成した識別情報画像770b,770c,770dのデータを専用の第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)を介して第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶させ、識別情報画像770aのデータは、画像合成処理手段420へ送信する。変動表示画像510aにおける識別情報画像720aおよび識別情報画像710dについても、前述した識別情報画像770aと同様に制御される。
【0122】
前面画像生成手段410は、パチンコ遊技機1の初期化時(たとえば、電源投入時)において、VRAM340内に設けられた初期化時データ記憶領域に、使用頻度の高い画像(たとえば、前述した同一の識別情報としての数字を含む識別情報画像等)のデータを予め記憶させる(初期化時前面画像生成手段)。使用頻度の高い画像を使用するときは、前面画像生成手段410が、VRAM340内に設けられた初期化時データ記憶領域から画像のデータを読み出す。したがって、使用頻度の高い画像を使用するときは、当該画像を生成する処理を行なう必要がなく、画像合成処理手段420へ高速に画像のデータを送信でき、画像処理の高速化を実現できる。
【0123】
変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dも、前述した変動表示画像510aと同様に生成される。特別図柄表示部9に、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dの順で表示することにより、前述した同一の識別情報としての数字を含む識別情報画像770a、識別情報画像720aおよび識別情報画像710dが変動表示している見えるような動画像となる。なお、以下においては、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dを総括的に図柄層510(変動表示画像層)とも称する。
【0124】
図6(i)、図6(j)、図6(k)および図6(l)は、前面画像としてのキャラクタ画像を示す図である。図6(i)、図6(j)、図6(k)および図6(l)には、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520c、キャラクタ画像520dがそれぞれ示される。キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520cおよびキャラクタ画像520dには、それぞれ、キャラクタ画像521、キャラクタ画像522、キャラクタ画像523、キャラクタ画像524が表示される。キャラクタ画像521、キャラクタ画像522、キャラクタ画像523、キャラクタ画像524を生成するためのキャラクタ画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0125】
次に、キャラクタ画像521を表示するキャラクタ画像520aを生成するための制御を以下に説明する。図3および図6を参照して、CPU312が、キャラクタ画像520aにおけるキャラクタ画像521を指定すると、前面画像生成手段410は、キャラクタ画像521を生成するためのキャラクタ画像生成データを、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)から、専用の第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)を介して読出して、CPU312に指定される画像の表示態様(表示色、表示位置、拡大・縮小等)に応じた画像を生成し、該生成したキャラクタ画像521のデータを専用の第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)を介して第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶させる。
【0126】
キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520cおよびキャラクタ画像520dも、前述したキャラクタ画像520aと同様に生成される。特別図柄表示部9に、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520c、キャラクタ画像520dの順で表示することにより、たとえば、キャラクタ画像521が左から右へ移動して見えるような動画像となる。なお、以下においていは、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520cおよびキャラクタ画像520dを総括的にキャラクタ画像層520とも称する。
【0127】
以上説明したように、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)および背景画像データ記憶手段(キャラクタROM330a)から、専用の第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)および専用の第4データバス(外部データバス332a、内部データバス405a)をそれぞれ介して、対応する画像生成データを読出し、画像を生成することから、独立したそれぞれの前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0128】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0129】
図7は、画像を重ねて表示するときの画像の表示順の関係を示す図である。図7(a)は、背景画像層500、図柄層510およびキャラクタ画像層520を重ねて表示するときの画像の表示順の関係を示す図である。図7(a)に示される表示順は、背景画像層500の前面に図柄層510を表示し、図柄層510のさらに前面にキャラクタ画像層520を表示する合成画像を生成するときに使用される。詳細は後述するが、図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像を生成するときは、CPU312が、前面画像生成手段410および画像合成処理手段420に対して表示順を指定する。
【0130】
前面画像生成手段410は、当該指定された表示順に基づいて、図柄層510とキャラクタ画像層520とを重ねた合成画像を生成し、当該合成画像のデータを第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶させる。画像合成処理手段420は、当該指定された表示順に基づいて、図柄層510とキャラクタ画像層520の合成画像と、背景画像との合成画像を生成する。
【0131】
また、CPU312は、キャラクタ画像層520および図柄層510の少なくとも一方の透過率の指定も行なう。当該透過率の指定は、CPU312が、前面画像生成手段410に対して行なう。CPU312が、図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像において、たとえば、キャラクタ画像層520の透過率を“50”と前面画像生成手段410に対して指定したとき、前面画像生成手段410は、キャラクタ画像層520を50%透過させた透過画像を生成し、該透過画像のデータを第1画像データ記憶手段(VRAM340a)内のワークエリアに記憶させる。このときの合成画像は、キャラクタ画像層520が50%透過画像であるので、後面の画像である図柄層510と重なった部分が見えるような合成画像となる。
【0132】
また、図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像において、CPU312が、たとえば、図柄層510の透過率を“0”と前面画像生成手段410に対して指定したとき、前面画像生成手段410は、キャラクタ図柄層510を0%透過させた透過画像(すなわち、透過していない画像)を生成し、該透過画像のデータを第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶させる。
【0133】
このときの合成画像は、図柄層510が0%透過画像であるので、図柄層510と、図柄層510の後面の画像である背景画像層500と重なった部分を見えないようにした合成画像となる。
【0134】
図7(b)は、背景画像層500、図柄層510およびキャラクタ画像層520を重ねて表示するときの画像の表示順の関係を示す図である。図7(b)に示す表示順は、背景画像層500の前面にキャラクタ画像層520を表示し、キャラクタ画像層520のさらに前面に図柄層510を表示する合成画像を生成するときに使用される。図7(b)に示される表示順に基づいた合成画像を生成する制御は、図7(a)のときと同様である。
【0135】
以上説明したように、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、表示順を指定できるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。また、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成することができるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。
【0136】
図8は、背景画像層500、図柄層510、キャラクタ画像層520を重ねて表示したときの特別図柄表示部9に表示される合成画像を示した図である。なお、図8は、背景画像層500、図柄層510、キャラクタ画像層520を図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像を示す。図8(a)、図8(b)、図8(c)、図8(d)には、合成画像600a、合成画像600b、合成画像600cおよび合成画像600dがそれぞれ示される。
【0137】
次に、図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像600aを生成する制御を説明する。図3、図6、図7(a)、図8(a)を参照して、CPU312は、背景画像500aの前面に識別情報画像770a,720a,710dを表示し、識別情報画像770a,720a,710dのさらに前面にキャラクタ画像521を表示する表示順を前面画像生成手段410に指定する。
【0138】
前面画像生成手段410は、当該指定された表示順に基づいて、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶された識別情報画像770a,720a,710dのデータとキャラクタ画像521のデータとを用いて、識別情報画像770a,720a,710dの前面にキャラクタ画像521を表示する合成画像を生成し、画像合成処理手段420からの要求に基づいて、当該合成画像のデータを内部データバス418を介して画像合成処理手段420に送信する。
【0139】
また、CPU312は、背景画像500aの前面に識別情報画像770a,720a,710dを表示し、識別情報画像770a,720a,710dのさらに前面にキャラクタ画像521を表示する表示順を画像合成処理手段420に指定する。詳細は後述するが、画像合成処理手段420は、当該指定された表示順に基づいて、識別情報画像770a,720a,710dとキャラクタ画像521の合成画像と、背景画像500aとの合成画像600aを生成する。
【0140】
以下に、画像合成処理手段420が合成画像600aを生成する動作を詳細に説明する。画像合成処理手段420は、CPU312から、背景画像500aの前面に識別情報画像770a,720a,710dを表示し、識別情報画像770a,720a,710dのさらに前面にキャラクタ画像521を表示する表示順の指定を受けると、前面画像生成手段410と背景画像生成手段410aに画像のデータの要求を行なう。前面画像生成手段410は、画像合成処理手段420からの要求に基づいて、前述の説明で生成した識別情報画像770a,720a,710dとキャラクタ画像521の合成画像のデータを前面画像生成手段410へ送信する。背景画像生成手段410aは、画像合成処理手段420からの要求に基づいて、第2画像データ記憶手段(VRAM340a)内のワークエリアに記憶させた背景画像500aのデータを読出し、画像合成処理手段420に送信する。
【0141】
画像合成処理手段420は、識別情報画像770a,720a,710dとキャラクタ画像521の合成画像のデータと、背景画像500aデータとを受信し、当該受信したデータを用いて、CPU312から指定された表示順に基づいて、背景画像500aの前面に、識別情報画像770a,720a,710dとキャラクタ画像521の合成画像を表示する合成画像600aを生成する。なお、画像合成処理手段420は、前述した制御で、1秒間に、たとえば、30枚の間隔で合成画像を生成する。
【0142】
合成画像600bは、図6に示した背景画像500b、変動表示画像510bおよびキャラクタ画像520bを図7(a)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像600cは、図6に示した背景画像500c、変動表示画像510cおよびキャラクタ画像520cを図7(a)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像600dは、図6に示した背景画像500d、変動表示画像510dおよびキャラクタ画像520dを図7(a)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像600b、合成画像600cおよび合成画像600dを生成する制御は、合成画像600aと同様である。
【0143】
画像合成処理手段420は、特別図柄表示部9に、生成した合成画像600a、合成画像600b、合成画像600cおよび合成画像600dのデータを、順に、1秒間に30枚の間隔で特別図柄表示部9に送信する。
【0144】
特別図柄表示部9は、当該送信された合成画像のデータを、1秒間に30回描画更新することにより、背景画像層500では背景画像500a、背景画像500b、背景画像500c、背景画像500dの順で画像が表示され、背景画像層500の前面に表示される図柄層510では、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dの順で画像が表示され、図柄層510の前面に表示されるキャラクタ画像層520では、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520c、キャラクタ画像520dの順で画像が表示される。
【0145】
したがって、特別図柄表示部9に表示される合成画像は、背景画像、識別情報画像、キャラクタ画像がそれぞれ独立してアニメーションしているように見える。
【0146】
図9は、背景画像層500、図柄層510、キャラクタ画像層520を重ねて表示したときの特別図柄表示部9に表示される合成画像を示した図である。なお、図9は、背景画像層500、図柄層510、キャラクタ画像層520を図7(b)に示される表示順に基づいた合成画像を示す。
【0147】
図9(a)、図9(b)、図9(c)、図9(d)には、合成画像610a、合成画像610b、合成画像610cおよび合成画像610dがそれぞれ示される。合成画像610a、合成画像610b、合成画像610cおよび合成画像610dを生成する制御は、図8で説明したのと同様である。
【0148】
合成画像610aは、図6に示した背景画像500a、変動表示画像510aおよびキャラクタ画像520aを図7(b)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像610bは、図6に示した背景画像500b、変動表示画像510bおよびキャラクタ画像520bを図7(b)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像610cは、図6に示した背景画像500c、変動表示画像510cおよびキャラクタ画像520cを図7(b)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像600dは、図6に示した背景画像500d、変動表示画像510dおよびキャラクタ画像520dを図7(b)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。
【0149】
特別図柄表示部9に、合成画像610a、合成画像610b、合成画像610cおよび合成画像610dの順で表示することにより、背景画像層500では背景画像500a、背景画像500b、背景画像500c、背景画像500dの順で画像が表示され、背景画像層500の前面に表示されるキャラクタ画像層520では、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520c、キャラクタ画像520dの順で画像が表示され、キャラクタ画像層520の前面に表示される図柄層510では、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510c、変動表示画像510dの順で画像が表示される。したがって、特別図柄表示部9に表示される合成画像は、背景画像、識別情報画像、キャラクタ画像がそれぞれ独立してアニメーションしているように見える。
【0150】
CPU312は、変動表示制御処理を行なうと同時に、演出効果音制御処理および遊技演出ランプ制御処理を行なう。演出効果音制御処理では、特別図柄表示部9に所定の演出を行なうための所定合成画像(たとえば、大当りの予告を行なう画像)が表示されているとき、当該所定合成画像に応じた、効果音をスピーカ41から発生させるための効果音データをROM313から読出し、効果音データをコマンド送信処理によりスピーカ41へ送信する。
【0151】
スピーカ41は、効果音データに応じて、効果音を出力する。
遊技演出ランプ制御処理では、特別図柄表示部9に所定合成画像が表示されているとき、当該所定合成画像に応じた、ランプ演出を行なうランプ演出データをROM313から読出し、ランプ演出データをコマンド送信処理により遊技演出ランプ25へ送信する。遊技演出ランプ25は、ランプ演出データに応じて、ランプを所定時間点灯させたり、点滅させたりする。
【0152】
以上説明した制御により、特別図柄表示部9において、合成画像を表示させることと、当該合成画像に応じた音やランプ等の演出を実行することが可能となる。
【0153】
以上説明したように、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ専用のデータ記憶手段(キャラクタROM330,キャラクタROM330a)から、対応する画像生成データを読出して、画像を生成し、専用の画像データ記憶手段(第1画像データ記憶手段、第2画像データ記憶手段)に当該生成した画像のデータを記憶させることから、独立したそれぞれの前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成し、かつ、互いに影響を受けずに当該生成した画像のデータを記憶させることができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0154】
また、前面画像生成手段410が、合成画像を生成するときは、第1画像データ記憶手段(VRAM340)に、予め生成し、記憶させておいた、同一の識別情報を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像のデータのうち、CPU312が指定した識別情報画像のデータを使用して、合成画像を生成するので、画像処理の高速化を実現できる。
【0155】
さらに、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ専用のデータバスを介して、対応する画像生成データを読出し、画像を生成することから、独立したそれぞれの前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0156】
また、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、表示順を指定でき、かつ、少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成することができるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。
【0157】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0158】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。以下に、本実施の形態の変形例や特徴点を列挙する。
【0159】
(1) 前述した実施の形態における制御の手法は任意であり、プログラムにより実行することも可能である。
【0160】
(2) 前述した実施の形態においては、演出制御を行なう演出制御基板300に、演出制御用マイクロコンピュータ310、キャラクタROM330、キャラクタROM330a、VRAM340、VRAM340a、VDP320などから構成されるものを例示したが、その物理的構成は任意である。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ310に、キャラクタROM330,330aやVRAM340,340aを内蔵して1チップ化したマイクロプロセッサを使用してもよい。さらには、VDP320が単体で十分な処理能力を有する場合には、上記実施の形態で説明した演出制御用マイクロコンピュータ310の処理をVDP320が負担し、演出制御用マイクロコンピュータ310を設けないようにすることも可能である。逆に、演出制御用マイクロコンピュータ310が高機能化された場合には、VDP320を配置せずに、全処理を演出制御用マイクロコンピュータ310で行うようにしてもよい。
【0161】
(3) 前述した実施の形態における装置構成、ブロック構成や、変動パターン、フローチャートの構成は任意に変更及び修正が可能である。
【0162】
(4) この発明は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機(コンピュータ)などにも適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0163】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0164】
(5) 前述した実施の形態における、パチンコ遊技機1は、前記前面画像として複数種類の図柄(識別情報画像)を変動表示する。さらに、図4に示されるように、前記複数種類の図柄は、各々を識別可能な識別情報(たとえば、数字の“1”や“2”など)を含み、かつ、前記複数種類の図柄は、同一の識別情報を含みながらも表示態様が異なる複数の図柄(たとえば、図4(a)に示されるように、識別情報として、数字の“1”を含んで、表示形態が異なる識別情報画像710a〜710d)を含む。
【0165】
(6) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における遊技機の一例であるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機における制御回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】特別図柄表示部に画像を表示させるための制御回路の構成およびその内部構成を詳細に示すブロック図である。
【図4】特別図柄表示部で変動表示される前面画像としての識別情報画像を示す図である。
【図5】特別図柄表示部に変動表示される変動表示画像を示す図である。
【図6】特別図柄表示部に変動表示される変動表示画像を示す図である。
【図7】画像を重ねて表示するときの画像の表示順の関係を示す図である。
【図8】背景画像層、図柄層、キャラクタ画像層を重ねて表示したときの特別図柄表示部に表示される合成画像を示した図である。
【図9】背景画像層、図柄層、キャラクタ画像層を重ねて表示したときの特別図柄表示部に表示される合成画像を示した図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、8 変動表示装置、9 特別図柄表示部、10 普通図柄表示部、11 通過口、12 ゲートスイッチ、14 始動口、15 通過記憶表示器、17 始動口スイッチ、18 始動記憶表示器、19 可変入賞球装置、25 遊技演出ランプ、41 スピーカ、210 遊技制御用マイクロコンピュータ、212,312 CPU、213,313 ROM、214,314RAM、310 演出制御用マイクロコンピュータ、320 VDP、330,330a キャラクタROM、340,340a VRAM。
【発明の属する技術分野】
本発明は、背景画像上に前面画像を重ね合わせて表示し、前記前面画像として各々を識別可能な複数種類の識別情報画像を変動表示する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、パチンコ遊技機のような、各々を識別可能な複数種類の識別情報画像が変動する画面を表示する変動表示装置を備え、該変動表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば、「777」等のゾロ目)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)となるように構成されたものがある。
【0003】
最近では、遊技機に備えられた変動表示装置は、単に識別情報画像を変動表示するだけでなく、変動表示のときに趣向を凝らしたアニメーションを利用するものが多くなっており、変動表示装置に画像を表示させる画像処理回路の画像処理の負担が大きくなりつつある。そのため、画像処理回路に複数のプロセッサを用いて、並列的に画像処理をすることによって、画像処理の負担を軽減するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−312807号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、VDP(Video Display Processor)と画像データが記憶されているROM(Read Only Memory)との間のデータバスは1つしかないため、データの転送量にも限界があり、かつ、VDPが生成した画像のデータを記憶させるVRAM(Video Random Access Memory)を備えていないため、予め複数の画像を生成しておくことができず、さらに、VDPは、必ずしも、ROMに記憶されている画像データを処理するのに適した機能を備えているとは限らず、ROMに記憶されている画像データが圧縮されている場合、画像の生成に時間が長くかかり、最終的に表示装置に表示される画像は、フレーム落ちする可能性があった。
【0006】
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、画像処理の高速化が可能な遊技機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および効果】
(1) 背景画像(背景画像500a)上に前面画像(識別情報画像511,,512,513,710a,710b,710c,710d,720a,720b,720c,720d,770a,770b,770c,770d、キャラクタ画像521)を重ね合わせて表示し(図7参照)、前記前面画像として各々を識別可能な複数種類の識別情報画像(識別情報画像511,512,513,710a,710b,710c,710d,720a,720b,720c,720d,770a,770b,770c,770d)を変動表示する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記複数種類の識別情報画像の各々は、同一の識別情報(たとえば、数字の“1”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像(たとえば、識別情報画像710a,710b,710c,710d)から構成され、
前記前面画像を生成するための前面画像生成データを記憶する前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)と、
前記背景画像を生成するための背景画像生成データを記憶する背景画像データ記憶手段(キャラクタROM330a)と、
表示する前記前面画像および該前面画像の表示形態(たとえば、拡大、縮小、回転、左右反転、上下反転等)を指定する前面画像指定手段(CPU312)と、
表示する前記背景画像を指定する背景画像指定手段(CPU312)と、
前記前面画像指定手段および前記背景画像指定手段の指定に従い、前記前面画像データ記憶手段に記憶された前記前面画像生成データおよび前記背景画像データ記憶手段に記憶された前記背景画像生成データを用いて、表示する画像を生成する画像生成手段(VDP320、前面画像生成手段410、背景画像生成手段410a、画像合成処理手段420)と、
該画像生成手段が生成した前記前面画像のデータを記憶する第1画像データ記憶手段(VRAM340)と、
前記画像生成手段が生成した前記背景画像のデータを記憶する第2画像データ記憶手段(VRAM340a)とを備え、
前記画像生成手段は、
前記前面画像指定手段が指定した前記前面画像に応じた同一の識別情報を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像を生成するための前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、前記複数の識別情報画像を生成し、該生成した複数の識別情報画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に予め記憶させる前面画像生成手段(VDP320、前面画像生成手段410)と、
前記背景画像指定手段が指定した背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、前記背景画像を生成し、該生成した背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段に記憶させる背景画像生成手段(VDP320、背景画像生成手段410a)と、
前記第1画像データ記憶手段に予め記憶された表示形態が各々異なる前記複数の識別情報画像のデータのうち、前記前面画像指定手段が指定した表示形態の識別情報画像のデータと、前記第2画像データ記憶手段に記憶された前記背景画像のデータと、を用いて、前記背景画像上に前記識別情報画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示する画像合成処理手段(VDP320、画像合成処理手段420)とを含む。
【0008】
このような構成によれば、それぞれの画像生成手段(前面画像生成手段、背景画像生成手段)が、専用の画像データ記憶手段(前面画像データ記憶手段、背景画像データ記憶手段)から、画像生成データを読出して、画像を生成し、専用の画像データ記憶手段(第1画像データ記憶手段、第2画像データ記憶手段)に当該生成した画像のデータを記憶させることから、独立したそれぞれの画像生成手段は、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成し、かつ、互いに影響を受けずに当該生成した画像のデータを記憶させることができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0009】
また、前面画像生成手段が、前面画像データ記憶手段から、画像生成データを読出して、同一の識別情報(たとえば、数字の“1”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像を生成し、専用の画像データ記憶手段である第1画像データ記憶手段に当該生成した画像のデータを予め記憶させ、合成画像を生成するときは、第1画像データ記憶手段に予め記憶された当該複数の識別情報画像のデータのうち、前面画像指定手段が指定した表示形態の識別情報画像のデータを使用して、背景画像上に識別情報画像を重ねた合成画像を生成するので、画像処理の高速化を実現できる。
【0010】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0011】
(2) 前記前面画像生成手段により生成された前記前面画像のデータを前記第1画像データ記憶手段へ伝達するための第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)と、
前記背景画像生成手段により生成された前記背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段へ伝達するための第2データバス(外部データバス335a、内部データバス415a)とをさらに備える。
【0012】
このような構成によれば、それぞれの画像生成手段(前面画像生成手段、背景画像生成手段)が生成した画像データをそれぞれ専用の記憶手段(第1画像データ記憶手段、第2画像データ記憶手段)に専用のデータバス(第3データバス、第4データバス)を介して記憶させることから、それぞれの画像データを合成するまでの時間が短縮されるとともに、独立したそれぞれの画像生成手段は、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0013】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0014】
(3) 前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを前記前面画像生成手段へ伝達するための第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)と、
前記背景画像データ記憶手段に記憶されている前記背景画像生成データを前記背景画像生成手段へ伝達するための第4データバス(外部データバス332a、内部データバス405a)とをさらに備える。
【0015】
このような構成によれば、それぞれの画像生成手段(前面画像生成手段、背景画像生成手段)が、専用の画像データ記憶手段(前面画像データ記憶手段、背景画像データ記憶手段)から、専用のデータバス(第1データバス、第2データバス)を介して、画像生成データを読出し、画像を生成することから、独立したそれぞれの画像生成手段は、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0016】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0017】
(4) 前記前面画像データ記憶手段は、前記前面画像生成データとして、前記背景画像上に表示する前記複数種類の識別情報画像とは別の前記前面画像としての所定のキャラクタ画像を生成するためのキャラクタ画像生成データをさらに記憶し、
前記前面画像指定手段は、さらに、表示する前記キャラクタ画像および該キャラクタ画像の表示形態(たとえば、拡大、縮小、回転、左右反転、上下反転等)をも指定し、
前記前面画像生成手段は、前記前面画像指定手段が指定した前記キャラクタ画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、該キャラクタ画像を生成し、該キャラクタ画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させ、
前記画像合成処理手段は、
前記第1画像データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ画像のデータおよび前記背景画像のデータを用いて、前記背景画像上に前記キャラクタ画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なう。
【0018】
このような構成によれば、独立したそれぞれの画像生成手段は、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。また、さらに、識別情報画像の変動表示態様、キャラクタ画像の変動表示態様と、その背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0019】
(5) 前記前面画像指定手段は、前記前面画像としての識別情報画像と前記キャラクタ画像とを重ねて表示するときの表示順を指定する表示順序指定手段(CPU312)を含み、
前記前面画像生成手段は、前記表示順序指定手段により指定された表示順に基づいて、前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを用いて、前記識別情報画像と前記キャラクタ画像とを重ねた合成画像を生成し、該合成画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させる。
【0020】
このような構成によれば、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、表示順を指定できるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。
【0021】
(6) 前記前面画像指定手段は、前記前面画像としての識別情報画像およびキャラクタ画像の少なくとも一方の画像の透過率を指定する透過率指定手段(CPU312)をさらに含み、
前記前面画像生成手段は、前記透過率指定手段により指定された透過率に基づいて、前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを用いて、前記識別情報画像およびキャラクタ画像の少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成し、該透過画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させる。
【0022】
このような構成によれば、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成することができるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。
【0023】
(7) 前記背景画像生成手段は、前記遊技機の初期化のときに、前記背景画像指定手段により指定された背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、該背景画像を生成し、前記初期化のときに生成した背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段に予め記憶させる初期化時背景画像生成手段(VDP320、背景画像生成手段410a)を含み、
前記画像合成処理手段は、前記初期化のときに生成した背景画像を表示させるときは、初期化時背景画像生成手段により前記第2画像データ記憶手段に予め記憶された前記背景画像のデータと、前記前面画像生成手段が、前記前面画像指定手段により指定された前面画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って生成した前面画像のデータとを用いて、前記初期化のときに生成した背景画像上に前記前面画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なう。
【0024】
このような構成によれば、初期化のときに生成した背景画像を表示させるときは、初期化時背景画像生成手段により予め生成した背景画像のデータと前面画像のデータとを用いて、合成画像を生成するので、当該合成画像を生成するとき、背景画像を生成する処理を行なう必要がなくなるため、画像処理の高速化を実現できる。
【0025】
(8) 前記前面画像生成手段は、前記遊技機の初期化のときに、前記前面画像指定手段により指定された前面画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、前記前面画像を生成し、前記初期化のときに生成した前面画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に予め記憶させる初期化時前面画像生成手段(VDP320、前面画像生成手段410)を含み、
前記画像合成処理手段は、前記初期化のときに生成した前面画像を表示させるときは、初期化時前面画像生成手段により前記第1画像データ記憶手段に予め記憶された前記前面画像のデータと、前記背景画像生成手段が、前記背景画像指定手段により指定された背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、生成した背景画像のデータとを用いて、前記背景画像上に前記初期化のときに生成した前面画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なう。
【0026】
このような構成によれば、初期化のときに生成した前面画像を表示させるときは、初期化時前面画像生成手段により予め生成した前面画像のデータと背景画像のデータとを用いて、合成画像を生成するので、当該合成画像を生成するとき、前面画像を生成する処理を行なう必要がなくなるため、画像処理の高速化を実現できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やスロットマシンなどであってもよく、表示状態が変化する変動表示装置を含み、該変動表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機であればすべてに適用することが可能である。
【0028】
図1は、本発明における遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の正面図である。図1を参照して、パチンコ遊技機1には、着脱可能な遊技盤6と、遊技盤6を覆うように額縁状に形成されたガラス扉枠2と、遊技者が遊技を行なう際、打玉を操作するための操作ノブ5と、余剰玉受皿4と、打玉が打込まれる遊技領域7と、打玉を遊技領域7へ導くための誘導レール29と、遊技領域7の外側に配置される遊技効果ランプ42と、遊技による効果音を発生するためのスピーカ41とが設けられている。余剰玉受皿4は、打玉供給皿3の下部に設けられ、打玉供給皿3から溢れた玉を貯留する。
【0029】
遊技者は、操作ノブ5を操作することにより、打玉供給皿3内に貯留されている打玉を1個ずつ発射することができる。発射された打玉は、誘導レール29によって遊技領域7内に導かれる。
【0030】
遊技領域7には、打玉が入賞することにより変動表示装置8の変動表示を開始させる始動入賞口14が構成された始動用電動役物14aと、各々が識別可能な複数種類の識別情報の一例として特別図柄を変動表示させる変動表示装置8とが設けられている。始動用電動役物14aには、可動片が左右に設けられている。
【0031】
変動表示装置8には、特別図柄表示部9と、普通図柄表示部10と、4つのLEDで構成される始動記憶表示器18と、通過記憶表示器15とが設けられている。
【0032】
特別図柄表示部9は、左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部の3つの変動表示部を有する。なお、特別図柄表示部9は、一般的には、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))が用いられるが、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機ELディスプレイ(Organic Electro luminescence Display)、ドットマトリクス等その他の画像表示方式の表示機器であってもよい。
【0033】
特別図柄表示部9は、前述した3つの変動表示部により、数字、文字、図形、模様等の複数種類の識別情報(判定用識別情報)としての特別図柄を前述した左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部の各々において、変動表示させる。特別図柄表示部9は、特別図柄以外に、数字、文字、図形、模様等の複数種類の識別情報(装飾用識別情報)としての特別図柄を変動表示させる。特別図柄表示部9は、特別図柄の他に、特別図柄の変動表示回数を報知するための飾り保留記憶表示や、所定のキャラクタ・背景画像等の画像も表示可能である。ここで、キャラクタは、特別図柄とは別に、特別図柄表示部9に表示される人間、動物、あるいは物等を表わす映像をいう。
【0034】
なお、特別図柄表示部9により変動表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0035】
遊技領域7には、開閉板20と、開閉板20の傾動により打玉の入賞可能な開成状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。
【0036】
遊技領域7には、さらに、一般入賞口である複数の入賞口24と、打玉が進入可能な通過口11と、点灯または点滅することにより遊技を演出する遊技演出ランプ25と、アウト口26とが設けられている。複数の入賞口24の各々の内部には打玉の入賞を検出する入賞口スイッチ24aが設けられている。アウト口26は、遊技領域7に打込まれ、始動口14、入賞口24および可変入賞球装置19のいずれの入賞領域にも入賞しなかった打玉をアウト玉として回収する。
【0037】
通過口11に進入した打玉は、通過口内部に設けられたゲートスイッチ12で検出される。打玉がゲートスイッチ12で検出されると、通過記憶表示器15に表示されている記憶数が上限に達していなければ、所定のランダム値が抽出され、記憶される。そして、普通図柄表示部10の変動表示を開始させることができる状態であれば、普通図柄表示部10の変動表示が開始される。なお、普通図柄表示部10が変動表示している最中にさらに打玉が通過口11に進入し、ゲートスイッチ12で検出されたときには、普通図柄表示部10の変動表示を開始させることができない状態であるので、“4”を記憶数の上限として通過玉(ランダム値等)が記憶され、その記憶数が通過記憶表示器15においてLEDの点灯数により表示される。そして、普通図柄表示部10の変動表示が開始される毎に、点灯しているLEDの数を1つ減らす。
【0038】
普通図柄表示部10には、「〇」が付されている当り普通図柄表示器と、「×」が付されているはずれ普通図柄表示器とがある。通過口11に打玉が進入したときに抽出されたランダム値(以下「カウント値」ともいう。)が所定の当り判定値と一致するときは、普通図柄表示部10における変動表示の表示結果が「当り」であると判断され、「〇」が付されている当り普通図柄表示器が点灯する。一方、抽出されたランダム値が所定の当り判定値と一致しないときは、普通図柄表示部10における変動表示の表示結果が「はずれ」であると判断され、「×」が付されているはずれ普通図柄表示器が点灯する。
【0039】
当りとなり「〇」が付されている当り普通図柄表示器が点灯した場合には、始動用電動役物14aに設けられた左右1対の可動片が1回開成し、所定の開放期間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片が元の位置まで閉成して開成状態は終了する。
【0040】
遊技において、打玉が、始動入賞口14に入賞した場合(始動入賞とも称する)には、打玉が遊技盤6に設けられた始動口スイッチ17により検出され、始動記憶表示器18の4つのLEDのうちの1つが点灯する。始動入賞の回数は、“4”を記憶数の上限としてパチンコ遊技機1の内部に設けられた記憶装置に記憶(「始動記憶」ともいう)される。なお、始動記憶表示器18の有するLEDの数は4つに限定されることなく、5つ以上であってもよい。この場合、始動記憶可能な数は、始動記憶表示器18の有するLEDの数と等しくなる。なお、以下においては、たとえば、始動記憶表示器18の4つのLEDのうち3つ点灯している場合、始動記憶が“3”であるという。
【0041】
始動記憶表示器18の4つのLEDのうちの“1”〜“3”個が点灯している状態、すなわち、始動記憶表示器18の始動記憶が上限に達していない状態で始動入賞すると、特定遊技状態としての大当り状態を発生させるか否かを決定するための所定のランダム値が抽出され、特別図柄表示部9の変動表示が開始され、所定期間後に表示結果がすべて導出表示される。同時に、始動記憶が1つ減少し、始動記憶表示器18の4つのLEDのうち、点灯しているLEDが消灯する。すなわち、特別図柄表示部9の変動表示が開始される毎に、始動記憶表示器18の点灯しているLEDが消灯する。
【0042】
打玉が始動入賞口14に入賞(始動入賞)したことを条件として、特別図柄表示部9の変動表示部において変動表示が開始される。特別図柄表示部9の変動表示は、一定時間が経過したときに停止表示される。停止表示時の組合せが特定の表示態様(たとえば「777」等のゾロ目。以下「大当り図柄」ともいう。)であれば、「大当り」となり、パチンコ遊技機1は、特定遊技状態(以下「大当り状態」ともいう。)に移行し、可変入賞球装置19の開閉板20が開成して大入賞口が開口する。これにより、打玉を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御される。開閉板20はソレノイド21によって駆動される。
【0043】
前述した可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可変入賞球装置19は、打玉を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ22により検出されたことを条件として、その回における可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。
【0044】
特別図柄表示部9における変動表示の表示結果が特別の表示態様(たとえば「777」等の奇数のゾロ目。以下「確変大当り図柄」ともいう。)となると、パチンコ遊技機1は、通常遊技状態(特定遊技状態および特別遊技状態以外の遊技状態)に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(特別遊技状態)になる。たとえば、通常遊技状態において、大当りが発生する確率が0.5パーセントである場合、確率変動状態では、大当りが発生する確率が1パーセントとなる。このような確率変動状態は、一般的に、「確変」と省略して呼ばれる場合もある。以下、確変図柄(奇数を表す図柄)による大当りを確変大当りとも称する。
【0045】
通常遊技状態中に一旦、確変大当りが発生すると、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、次回まで)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。なお、以下においては、非確変図柄での組合せの大当りを通常の大当りとも称する。
【0046】
特別図柄表示部9における変動表示の表示結果が大当り図柄でも、確変大当り図柄でもない場合は、「はずれ」となり、パチンコ遊技機1の遊技状態は変化せずに通常遊技状態のままとなる。
【0047】
なお、特別遊技状態は、特別図柄表示部9における表示結果が大当り図柄のうちの確変図柄による大当り図柄となったときに、大当り図柄のうちの確変図柄以外の大当り図柄となったときと比べて、付与される価値が大きくなる付加価値が付与される状態であればよい。よって、特別遊技状態には、始動入賞率を向上させるとともに、特別図柄表示部9の図柄の変動時間を短縮させる変動時間短縮状態(省略して、時短状態または時短とも称される。)であってもよい。
【0048】
パチンコ遊技機1が変動時間短縮状態になると、特別図柄表示部9の変動表示の開始から終了までの時間が短縮される。たとえば、パチンコ遊技機1が通常遊技状態であって、かつ、変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの時間が8秒である場合、変動時間短縮状態では、変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの時間が3秒と短縮される。したがって、所定時間内における特別図柄表示部9の変動表示回数が増えるため、通常遊技状態よりも大当りが発生する確率が高くなる。さらに、特別遊技状態としては、始動用電動役物14aの開放時間の増加と開放回数の増加(複数回開放するようになる)とが行なわれる、開放延長状態であってもよい。
【0049】
通常遊技状態で、大当りが発生し、当該大当りが確変大当りであれば、パチンコ遊技機1は確率変動状態になる。パチンコ遊技機1が、確率変動状態のときに、次の大当りが非確変で大当りの場合に、通常遊技状態になる。なお、パチンコ遊技機1が確率変動状態または時短状態の特別遊技状態において、大当りが連続して発生することを連チャンと称する。
【0050】
また、各変動表示部の変動表示中においては、リーチ状態(以下「リーチ」、「リーチ態様」、「リーチ表示態様」ともいう。)が発生する場合がある。
【0051】
ここで、リーチ状態とは、各々が識別可能な複数種類の識別情報が変動表示される変動表示部を備えた変動表示装置を有し、変動表示部において複数種類の識別情報を可変開始させた後、時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、予め定められた特定の表示態様となったときに、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特定の表示態様となる条件を満たしている表示状態をいう。
【0052】
また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示状態が変化可能な変動表示部を複数有する変動表示装置における識別情報の表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、変動表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、特定の表示態様が表示されやすい変動表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、特定の表示態様となった状態を維持しながら複数の変動表示部による変動表示を行なう状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ状態に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチ状態をスーパーリーチという。
【0053】
また、リーチ状態とは、変動表示装置の変動表示が開始された後表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件からはずれていない表示態様をもいう。
【0054】
また、リーチ状態とは、変動表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特定の表示態様となる条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0055】
また、リーチ状態とは、複数の表示領域における一部の表示領域において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示領域の表示結果が特定の表示態様となる条件を満たしている表示状態をもいう。
【0056】
図2は、パチンコ遊技機1における制御回路の構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、パチンコ遊技機1は、遊技制御基板200を備える。
【0057】
遊技制御基板200は、遊技制御用マイクロコンピュータ210を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ210は、パチンコ遊技機1の遊技状態を制御する機能を有する。
【0058】
遊技制御用マイクロコンピュータ210は、CPU212と、RAM(Random Access Memory)214と、ROM213と、I/Oポート215とを有する。
【0059】
ROM213には、パチンコ遊技機1を制御するための遊技制御用プログラム、特別図柄表示部9の変動表示結果を決定するための表示結果抽選テーブルデータ等が記憶されている。CPU212は、ROM213に記憶されている遊技制御用プログラムに従って各種制御動作を行なう。RAM214は、CPU212が制御動作を行なう際にデータを一時的に記憶するワークメモリとして使用される。
【0060】
また、詳細は後述するが、RAM214には、各種遊技状態を決定するためのフラグおよび変動表示結果のデータを複数記憶可能なデータ格納エリアが設けられている。当該フラグには、大当りフラグ、確変予定フラグ、確変フラグ、リーチフラグ等がある。
【0061】
大当りフラグは、後述する非確変状態時または確変状態時の大当り判定により大当りと判定された場合にオン状態に設定される。確変予定フラグは、当該大当りと判定された場合に、決定された大当り図柄が示す数字が奇数である場合にオン状態に設定される。確変フラグは、パチンコ遊技機1が確変状態に設定される場合にオン状態に設定される。リーチフラグは、リーチ判定によりリーチ状態と判定された場合にオン状態に設定される。
【0062】
I/Oポート215は、CPU212から出力される遊技状態を制御するための遊技制御コマンドを外部の回路へ送信する。
【0063】
なお、本実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ210を、CPU212、ROM213、RAM214が集積される1チップマイクロコンピュータとする構成としているが、本願発明は、このような構成に限定されるものではなく、CPU212、ROM213およびRAM214は、1チップ化されていなくてもよい。すなわち、遊技制御基板200に、CPU212、ROM213、RAM214がそれぞれ別々に配置されてもよい。
【0064】
パチンコ遊技機1は、さらに、演出制御基板300と、特別図柄表示部9と、スピーカ41と遊技演出ランプ25とを備える。
【0065】
演出制御基板300は、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じて、特別図柄表示部9に表示させる画像を変化させる変動表示制御、スピーカ41から遊技を演出する効果音を発生させるための演出効果音制御、遊技演出ランプ25を制御する遊技演出ランプ制御等の各種演出制御を行なう回路を含む。
【0066】
当該各種演出制御を行なう回路の一例として、演出制御基板300は、演出制御用マイクロコンピュータ310と、VDP(Video Display Processor)320と、キャラクタROM330と、キャラクタROM330aと、VRAM(Video Random Access Memory)340と、VRAM340aとを含む。VRAM340およびVRAM340aは、それぞれ異なるタイプの画像のデータを記憶するための専用のビデオメモリである。なお、VRAM340とVRAM340aとは、別々に設けられることなく1つのVRAMであってもよい。
【0067】
演出制御用マイクロコンピュータ310は、遊技制御用マイクロコンピュータ210から送信された遊技制御コマンドに応じて、VDP320、スピーカ41および遊技演出ランプ25を制御する機能を有する。
【0068】
演出制御用マイクロコンピュータ310は、CPU312と、RAM314と、ROM313と、I/Oポート315とを有する。
【0069】
ROM313には、VDP320を制御するための制御プログラム、変動パターンデータ等が記憶されている。変動パターンデータは、特別図柄が変動表示しているときにおける、左中右特別図柄を停止させるタイミングや、リーチの発生や、リーチ演出内容等に関して予め複数種類定められているデータである。また、変動パターンデータは、リーチ演出のときのスピーカ41から遊技を演出する効果音を発生させるための効果音データを選択する効果音選択データ、遊技演出ランプ25を点灯または点滅することにより遊技を演出するランプ演出データを選択するランプ演出選択データ等も含む。
【0070】
効果音データおよびランプ演出データは、遊技状態に応じて複数設けられており、ROM313に記憶されている。I/Oポート315は、遊技制御用マイクロコンピュータ210から送信された遊技制御コマンドを受信し、CPU312に送信する。CPU312は、遊技制御用マイクロコンピュータ210から送信された遊技制御コマンドおよびROM313に記憶されている制御プログラムに従って、各種演出制御を行なうための変動表示制御データ、効果音データ、ランプ演出データをそれぞれVDP320、スピーカ41、遊技演出ランプ25へ送信する。RAM314は、CPU312が各種制御動作を行なう際にデータを一時的に記憶するワークメモリとして使用される。変動表示制御データは、前述した制御プログラム、変動パターンデータ等を含む。
【0071】
なお、本実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ310を、CPU312、ROM313、RAM314が集積される1チップマイクロコンピュータとする構成としているが、本願発明は、このような構成に限定されるものではなく、CPU312、ROM313およびRAM314は、1チップ化されていなくてもよい。すなわち、演出制御基板300に、CPU312、ROM313、RAM314がそれぞれ別々に配置されてもよい。
【0072】
詳細は後述するが、キャラクタROM330には、特別図柄を含むスプライト(前面画像)を生成するための前面画像生成データが記憶されている。なお、前面画像は、静止画像または動画像のいずれであってもよい。
【0073】
詳細は後述するが、キャラクタROM330aには、スプライトの後面に表示される背景画像を生成するための背景画像生成データが記憶されている。なお、背景画像は、静止画像または動画像のいずれであってもよい。
【0074】
VDP320は、演出制御用マイクロコンピュータ310から送信された変動表示制御データに応じて、キャラクタROM330およびキャラクタROM330aから必要な画像データを読み出して、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じた画像を生成する。当該生成された画像データは、VRAM340およびVRAM340aのうち、画像データの種類に応じて、対応するVRAMに一時的に記憶され、変動表示制御データに応じて、所定のタイミングで特別図柄表示部9に送信される。
【0075】
特別図柄表示部9は、所定の画像(たとえば、図柄)が所定方向(たとえば、上から下、下から上等)に変動表示する左変動表示部9a、中変動表示部9b、右変動表示部9cを有する。なお、上記の3つの変動表示部は、所定の画像を、たとえば、左から右または右から左に変動表示するものであってもよい。その場合、当該3つの変動表示部は、特別図柄表示部9の列方向に設けられる。また、特別図柄表示部9に設けられる変動表示部は、3つに限定されることなく、2つ以下または4つ以上であってもよい。
【0076】
図3は、特別図柄表示部9に画像を表示させるための制御回路の構成およびその内部構成を詳細に示すブロック図である。図3を参照して、キャラクタROM330には、前述したように前面画像生成データが記憶されている。前面画像生成データは、所定のアルゴリズム(たとえば、静止画像に対してはJPEG方式、動画像に対してはMPEG方式等)で圧縮されている。なお、前面画像生成データは、圧縮されていないデータであってもよい。前面画像生成データには、前面画像としての識別情報画像を生成するための識別情報画像生成データおよびキャラクタ画像を生成するためのキャラクタ画像生成データを含む。識別情報画像は、各々を識別可能な識別情報(たとえば、数字の“0”〜“9”)を含む画像である。キャラクタ画像は、変動表示中または変動表示が行なわれていないときに特別図柄表示部9に、識別情報画像(特別図柄)とは別に表示される画像であり、当該画像は、たとえば、人物、動物または文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0077】
キャラクタROM330aには、前述したように背景画像生成データが記憶されている。背景画像生成データは、所定のアルゴリズム(たとえば、静止画像に対してはJPEG方式、動画像に対してはMPEG方式等)で圧縮されている。なお、背景画像生成データは、圧縮されていないデータであってもよい。
【0078】
VDP320の前面画像生成手段410は、前面画像生成データを伝達するための専用のデータバス(内部データバス405と外部データバス332)を介して、キャラクタROM330と接続されている。VDP320の背景画像生成手段410aは、背景画像生成データを伝達するための専用のデータバス(内部データバス405aと外部データバス332a)を介して、キャラクタROM330aと接続されている。
【0079】
VDP320の前面画像生成手段410は、生成した画像のデータの書込みおよびデータの読出しを行なうための専用のデータバス(内部データバス415と外部データバス335)を介して、画像のタイプに応じたデータを記憶する専用のVRAM340と接続されている。VDP320の背景画像生成手段410aは、生成した画像のデータの書込みおよびデータの読出しを行なうための専用のデータバス(内部データバス415aと外部データバス335a)を介して、画像のタイプに応じたデータを記憶する専用のVRAM340aと接続されている。
【0080】
VDP320は、CPU312からの指示(画像に対して、拡大、縮小、回転または半透明等を施す処理の指示、画像を重ねて表示するときの表示順序の指示)により前面画像を生成する前面画像生成手段410と、CPU312からの指示により背景画像を生成する背景画像生成手段410aと、CPU312からの指示により背景画像上に前面画像を重ねた合成画像を生成し、当該合成画像を特別図柄表示部9に表示させる制御を行なう画像合成処理手段420とを含む。
【0081】
前面画像生成手段410は、キャラクタROM330に記憶されているデータを処理するのに最適化された専用の画像処理プロセッサである。背景画像生成手段410aは、キャラクタROM330aに記憶されているデータを処理するのに最適化された専用の画像処理プロセッサである。画像合成処理手段420は、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが生成した画像を合成処理するのに最適化された専用の画像処理プロセッサである。これらの画像処理プロセッサは、VDP320に内蔵されている。
【0082】
前面画像生成手段410は、外部データバス332と、前面画像生成データを伝達するための専用のデータバスである内部データバス405で接続されている。前面画像生成手段410は、さらに、外部データバス335と、VRAM340に対してデータの書込みおよびデータの読出しを行なうための専用のデータバスである内部データバス415で接続されている。
【0083】
背景画像生成手段410aは、外部データバス332aと、背景画像生成データを伝達するための専用のデータバスである内部データバス405aで接続されている。背景画像生成手段410aは、さらに、外部データバス335aと、VRAM340aに対してデータの書込みおよびデータの読出しを行なうための専用のデータバスである内部データバス415aで接続されている。
【0084】
画像合成処理手段420は、前面画像生成手段410と、内部データバス418で接続されている。画像合成処理手段420は、さらに、背景画像生成手段410aと、内部データバス418aで接続されている。画像合成処理手段420は、さらに、外部データバス338と、内部データバス425で接続されている。
【0085】
前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、所定のアルゴリズム(たとえば、静止画像に対してはJPEG方式、動画像に対してはMPEG方式等)で圧縮されているデータをデコードするための専用のデコード機能を有する。
【0086】
VRAM340には、パチンコ遊技機1の初期化時に使用頻度の高い画像(たとえば、数字を示す画像である識別情報画像等)のデータを予め記憶しておく初期化時データ記憶領域と、ワークエリアとの2つの領域が設けられている。初期化時データ記憶領域に記憶されたデータは、パチンコ遊技機1が再度初期化されるまで消去されることなく保持される。一方、ワークエリアに記憶されたデータは、一定量のデータが書きこまれる毎に消去される。VRAM340aにも、VRAM340と同様な初期化時データ記憶領域と、ワークエリアとの2つの領域が設けられている。なお、VRAM340とVRAM340aは、別々に設けられることなく1つのVRAMであってもよい。
【0087】
VDP320の内部には、CPU312によりデータの書き込みおよび読出しの可能な複数のレジスタ(図示せず)を備える。複数のレジスタには、前面画像生成手段410用のレジスタ、背景画像生成手段410a用のレジスタ、画像合成処理手段420用のレジスタ等があり、各レジスタに記憶されている値が、“1”であれば対応する手段の動作を行なう。一方、各レジスタに記憶されている値が、“0”であれば対応する手段の動作を行なわない。なお、前面画像生成手段410、背景画像生成手段410aおよび画像合成処理手段420は、対応するデータを処理するのに最適化された制御プログラムに応じて、CPU312からの指示によって動作する、VDP320に内蔵されていない別々の画像処理プロセッサであってもよい。
【0088】
次に、特別図柄表示部9に、合成画像を表示させるために必要な制御を以下に説明する。再び、図2を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ210は、始動入賞検出手段250と、変動表示結果決定手段251と、画像形態決定手段252と、コマンド送信手段253として動作する。始動入賞検出手段250、変動表示結果決定手段251、画像形態決定手段252およびコマンド送信手段253における以下に説明する各種処理は、CPU212により実行される。また、演出制御用マイクロコンピュータ310は、コマンド解析手段361と、演出制御手段362として動作する。コマンド解析手段361、変動表示制御手段362における以下に説明する各種処理は、CPU312により実行される。
【0089】
始動入賞検出手段250は、始動入賞を検出するための始動入賞検出処理を行なう。当該始動入賞検出処理は、打玉が始動口スイッチ17により検出された(すなわち、始動入賞した)か否かの判定を行なう。始動入賞検出処理により、始動入賞したと判定され、かつ、始動記憶が“4”でない場合、大当りを判定するための大当り判定用ランダム値の抽出が行なわれる。
【0090】
始動入賞検出処理によって、大当り判定用ランダム値の抽出が行なわれると、変動表示結果決定手段251により、変動表示の表示結果を決定するための変動表示結果決定処理が行なわれる。変動表示結果決定処理では、大当り判定用ランダム値を使用して、大当たり、はずれのリーチまたははずれのうち、いずれを発生するか否かの判定が行われる。
【0091】
大当たりまたははずれのリーチを発生させることが判定された場合、リーチ状態の図柄の決定、変動パターン(リーチ演出(リーチ状態となった後の変動表示中の図柄の演出、効果音の発生、遊技演出ランプ25の点灯制御による演出等))の決定、最終停止図柄の決定等が行われる。はずれを発生させることが判定された場合、はずれ図柄の決定が行われる。当該決定されたデータは、RAM214に記憶される。
【0092】
変動表示結果決定処理が終了すると、画像形態決定手段252により、画像形態決定処理が行なわれる。
【0093】
画像形態決定処理では、特別図柄表示部9に表示される背景画像およびキャラクタ画像の決定、識別情報画像(図柄)およびキャラクタ画像の表示形態(たとえば、拡大、縮小、回転、左右反転、上下反転等)の決定、識別情報画像(図柄)とキャラクタ画像とを重ねて表示する場合の表示順の決定、背景画像と、識別情報画像(図柄)と、キャラクタ画像とを重ねて表示する場合、識別情報画像およびキャラクタ画像の少なくとも一方の透過率の決定等が行われる。ここで、透過率とは、画像を透過させるためのパーセンテージを示し、“0”〜“100”の数字で示される。透過率は、キャラクタ画像および識別情報画像に対してそれぞれ別々に指定できる。透過率が、たとえば、“0”と指定された画像は、後面に重ねて表示される画像があるとき、後面の画像と重なった部分を見えないようにする。透過率が、たとえば、“50”と指定された画像は、後面に重ねて表示される画像があるとき、50%半透明の画像となり、後面の画像と重なった部分を見えるようにする。透過率が、たとえば、“100”と指定された画像は、後面に重ねて表示される画像があるとき、透明の画像(すなわち、表示されない画像)となり、後面の画像と重なった部分を見えるようにする。
【0094】
以下においては、背景画像および前面画像(識別情報画像、キャラクタ画像)を決定するデータを画像指定データといい、識別情報画像(図柄)およびキャラクタ画像の表示形態を決定したデータを表示形態指定データといい、識別情報画像(図柄)とキャラクタ画像とを重ねて表示する場合の表示順を決定するデータを表示順指定データといい、画像の透過率を決定するデータを透過率指定データという。また、以下においては、画像形態決定処理により決定されたデータを画像形態決定データといい、画像形態決定データは、RAM214に記憶される。画像形態決定データには、画像指定データ、表示形態指定データ、表示順指定データおよび透過率指定データが含まれる。
【0095】
画像形態決定処理が終了すると、コマンド送信手段253により、RAM214に記憶された各種データとCPU212の命令コマンド等を含む遊技制御コマンドをI/Oポート315へ送信するためのコマンド送信処理が行なわれる。
【0096】
コマンド送信処理が終了すると、コマンド解析手段361により、コマンド解析処理が行なわれる。コマンド解析処理では、CPU312がI/Oポート315を介して遊技制御コマンドを受信し、遊技制御コマンドに、特別図柄表示部9の変動表示を行なわせるためのコマンドデータ、画像形態決定データが含まれているか等が解析される。
【0097】
コマンド解析処理が終了すると、演出制御手段362により、各種処理が行なわれる。演出制御手段362は、変動表示制御手段、音声・ランプ制御手段、コマンド送信手段を含む。
【0098】
変動表示制御手段は、VDP320へ変動表示制御データを送信することにより特別図柄表示部9に画像を表示させる制御を行なうための変動表示制御処理を行なう。音声・ランプ制御手段は、スピーカ41および遊技演出ランプ25を制御するための演出効果音制御処理および遊技演出ランプ制御処理を行なう。コマンド送信手段は、CPU312からの命令に応じて、VDP320、スピーカ41および遊技演出ランプ25へ、それぞれ変動表示制御データ、効果音データ、ランプ演出データを送信するコマンド送信処理を行なう。
【0099】
CPU312は、コマンド解析処理によって解析された遊技制御コマンドおよびROM313に記憶されている制御プログラムに従って、変動表示制御処理、演出効果音制御処理、遊技演出ランプ制御処理、コマンド送信処理を行なう。
【0100】
変動表示制御処理では、VDP320に設けられている、前述した前面画像生成手段410用のレジスタ、背景画像生成手段410a用のレジスタおよび画像合成処理手段420用のレジスタを“1”にセットし、前面画像生成手段410、背景画像生成手段410a、画像合成処理手段420を動作可能な状態にする。そして、遊技制御コマンドに、特別図柄表示部9の変動表示を行なわせるためのコマンドデータが含まれている場合、指定された変動パターンデータをROM313から読出し、変動表示制御データをコマンド送信処理によりVDP320へ送信する。変動表示制御処理では、さらに、遊技制御コマンドに、画像形態決定データが含まれている場合、画像形態決定データに含まれるデータに応じた画像形態指示データをVDP320へ送信する。
【0101】
図4は、特別図柄表示部9で変動表示される前面画像としての識別情報画像を示す図である。なお、図4において示される識別情報画像は、各々を識別可能な識別情報(たとえば、数字の“1”や“2”など)のうち、同一の識別情報を含みながらも表示形態が各々異なる複数の識別情報画像から構成される。当該同一の識別情報は、数字の“0”〜“9”のうちのいずれかであるものとする。図4(a)、図4(b)、図4(c)は、当該同一の識別情報である“0”〜“9”のうち、一例として、“1”、“2”、“7”に対する複数の識別情報画像を示す。
【0102】
図4(a)は、同一の識別情報(数字の“1”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像(識別情報画像710a,710b,710c,710d)を示す図である。識別情報画像710a,710b,710c,710dを生成するための前面画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0103】
図4(b)は、同一の識別情報(数字の“2”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像(識別情報画像720a,720b,720c,720d)を示す図である。識別情報画像720a,720b,720c,720dを生成するための前面画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0104】
図4(c)は、同一の識別情報(数字の“7”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像(識別情報画像770a,770b,770c,770d)を示す図である。識別情報画像770a,770b,770c,770d)を生成するための前面画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0105】
次に、識別情報画像770a,770b,770c,770dを生成するための制御を以下に説明する。図3および図4を参照して、CPU312が、同一の識別情報(数字の“7”)を含む識別情報画像770a,770b,770c,770dを指定すると、前面画像生成手段410は、識別情報画像770a,770b,770c,770dを生成するための前面画像生成データを専用の第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)を介して読出して、CPU312に指定されるそれぞれの画像の表示態様(表示色、表示位置、拡大・縮小、キャラクタの態様等)に応じた画像を生成し、該生成した識別情報画像770a,770b,770c,770dのデータを専用の第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)を介して、前面画像生成手段410が生成した画像のデータを記憶するための第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶させる。なお、前面画像生成手段410は、前面画像生成データが、たとえば、JPEG方式で圧縮されたデータであれば、JPEGのアルゴリズムを使用して、画像データをデコードすることにより、画像を生成する。以下においては、前面画像生成手段410が生成するための画像データが所定のアルゴリズムで圧縮されていた場合、前面画像生成手段410は、所定のアルゴリズムを使用して、画像データをデコードする。また、背景画像生成手段410aについても、前面画像生成手段410と同様に、生成するための画像データが所定のアルゴリズムで圧縮されていた場合、背景画像生成手段410aは、所定のアルゴリズムを使用して、画像データをデコードする。
【0106】
識別情報画像710a,710b,710c,710dおよび識別情報画像720a,720b,720c,720dを生成するための制御については、前述した識別情報画像770a,770b,770c,770dと同様に生成され、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶させられる。
【0107】
以上説明したように、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)および背景画像データ記憶手段(キャラクタROM330a)から、対応する画像生成データを読出して、画像を生成し、専用の画像データ記憶手段(VRAM340,VRAM340a)に当該生成した画像のデータを記憶させることから、独立したそれぞれの前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成し、かつ、互いに影響を受けずに当該生成した画像のデータを記憶させることができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0108】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0109】
図5は、特別図柄表示部9に変動表示される変動表示画像を示す図である。以下に説明する、変動表示画像は、背景画像上に識別情報画像が表示される合成画像であるが、図5においては、背景画像は、図示していない。図5(a)、図5(b)、図5(c)および図5(d)には、変動表示画像800a、800b、800c,800dがそれぞれ示される。なお、特別図柄表示部9には、変動表示画像800a、800b、800c,800dが順に表示される。
【0110】
次に、合成画像である変動表示画像800aを生成するための制御を以下に説明する。なお、前述した制御により、識別情報画像770a,770b,770c,770dのデータは、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶されているものとする。なお、背景画像(図示せず)と識別情報画像との合成画像を生成するための制御の詳細は、後述で説明する。
【0111】
図3および図5を参照して、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶された識別情報画像770a,770b,770c,770dのデータのうち、CPU312が、前面画像生成手段410に対し、識別情報画像770aを指定すると、前面画像生成手段410は、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶された識別情報画像770aのデータを読出し、画像合成処理手段420に送信する。画像合成処理手段420は、識別情報画像770aのデータを用いて、背景画像(図示せず)と識別情報画像770aとの合成画像である変動表示画像800aを生成する。変動表示画像800b、800c,800dを生成するための制御は、前述した変動表示画像800aを生成するための制御と同様である。
【0112】
なお、本発明では、変動表示画像800aに示されるように、たとえば、識別情報画像770aに含まれる同一の識別情報(数字の“7”)によりリーチ状態が成立したとき、同一の識別情報(数字の“7”)を含む複数の識別情報画像(図4(c)の識別情報画像770a〜識別情報画像770d)のうちから、変動表示画像800b,800cにそれぞれ示される識別情報画像770b,770cを、CPU312が、前面画像生成手段410に対し、交互に数回指定すれば、前面画像生成手段410は、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに予め記憶された識別情報画像770b,770cのデータを交互に数回読出す。そして、前面画像生成手段410が、当該読出したデータを画像合成処理手段420に交互に数回送信することにより、リーチ時のアニメーション画像(たとえば、ぽんぽんを持ったキャラクタが上下に手を振るアニメーション画像)を表現することができる。
【0113】
以上説明したように、前面画像生成手段410が、合成画像を生成するときは、第1画像データ記憶手段(VRAM340)に、予め生成し、記憶させておいた、同一の識別情報(数字の“7”)を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像のデータのうち、CPU312が指定した識別情報画像のデータを使用して、合成画像を生成するので、画像処理の高速化を実現できる。
【0114】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0115】
図6は、特別図柄表示部9に表示される各種画像を示す図である。図6(a)、図6(b)、図6(c)および図6(d)は、特別図柄表示部9に表示される背景画像を示す図である。図6(a)、図6(b)、図6(c)および図6(d)には、背景画像500a、背景画像500b、背景画像500cおよび背景画像500dがそれぞれ示される。背景画像500a、背景画像500b、背景画像500cおよび背景画像500dを生成するための背景画像生成データは、背景画像データ記憶手段(キャラクタROM330a)に記憶されている。
【0116】
次に、背景画像500aを生成するための制御を以下に説明する。図3および図6を参照して、CPU312が背景画像500aを指定すると、背景画像生成手段410aは、背景画像500aを生成するための背景画像生成データを、キャラクタROM330aから専用の第4データバス(外部データバス332a、内部データバス405a)を介して読出して、背景画像500aを生成し、該生成した背景画像500aのデータを専用の第2データバス(外部データバス335a、内部データバス415a)を介して第2画像データ記憶手段(VRAM340a)内のワークエリアに記憶させる。
【0117】
背景画像生成手段410aは、パチンコ遊技機1の初期化時(たとえば、電源投入時)において、VRAM340a内に設けられた初期化時データ記憶領域に、使用頻度の高い背景画像のデータを予め記憶させる(初期化時背景画像生成手段)。使用頻度の高い背景画像を使用するときは、背景画像生成手段410aが、VRAM340a内に設けられた初期化時データ記憶領域から画像のデータを読み出す。したがって、使用頻度の高い背景画像を使用するときは、当該画像を生成する処理を行なう必要がなく、画像合成処理手段420へ高速に画像のデータを送信でき、画像処理の高速化を実現できる。
【0118】
背景画像500b、背景画像500cおよび背景画像500dも、前述した背景画像500aと同様に生成される。特別図柄表示部9に、背景画像500a、背景画像500b、背景画像500c、背景画像500dの順で表示することにより、たとえば、雲が左から右へ移動して見えるような動画像となる。なお、以下においては、背景画像500a、背景画像500b、背景画像500cおよび背景画像500dを総括的に背景画像層500とも称する。
【0119】
図6(e)、図6(f)、図6(g)および図6(h)は、図5と同様に、特別図柄表示部9に変動表示される変動表示画像を示す図である。図6(e)、図6(f)、図6(g)および図6(h)には、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dがそれぞれ示される。変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dの各々には、図4に示した複数の識別情報画像のうち、識別情報画像770a(たとえば、前述した同一の識別情報として“7”を含む)、識別情報画像720a(たとえば、前述した同一の識別情報として“2”を含む)および識別情報画像710d(たとえば、前述した同一の識別情報として“1”を含む)の少なくとも1つが、座標位置を変えて表示される。識別情報画像770a、識別情報画像720a、識別情報画像710dを生成するための前面画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0120】
次に、識別情報画像770a、識別情報画像720aおよび識別情報画像710dを表示する変動表示画像510aを生成するための制御を以下に説明する。図3および図6を参照して、CPU312が、変動表示画像510aにおける識別情報画像770aを指定すると、前面画像生成手段410は、専用の第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)を介して第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアから識別情報画像770aのデータを読出し、当該データを画像合成処理手段420に送信する。
【0121】
もし、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに指定された識別情報画像770aのデータが無ければ、前面画像生成手段410は、識別情報画像770a,770b,770c,770dを生成するための前面画像生成データを、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)から、専用の第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)を介して読出して、CPU312に指定されるそれぞれの画像の表示態様(表示色、表示位置、拡大・縮小、キャラクタの態様等)に応じた画像を生成し、該生成した識別情報画像770b,770c,770dのデータを専用の第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)を介して第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶させ、識別情報画像770aのデータは、画像合成処理手段420へ送信する。変動表示画像510aにおける識別情報画像720aおよび識別情報画像710dについても、前述した識別情報画像770aと同様に制御される。
【0122】
前面画像生成手段410は、パチンコ遊技機1の初期化時(たとえば、電源投入時)において、VRAM340内に設けられた初期化時データ記憶領域に、使用頻度の高い画像(たとえば、前述した同一の識別情報としての数字を含む識別情報画像等)のデータを予め記憶させる(初期化時前面画像生成手段)。使用頻度の高い画像を使用するときは、前面画像生成手段410が、VRAM340内に設けられた初期化時データ記憶領域から画像のデータを読み出す。したがって、使用頻度の高い画像を使用するときは、当該画像を生成する処理を行なう必要がなく、画像合成処理手段420へ高速に画像のデータを送信でき、画像処理の高速化を実現できる。
【0123】
変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dも、前述した変動表示画像510aと同様に生成される。特別図柄表示部9に、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dの順で表示することにより、前述した同一の識別情報としての数字を含む識別情報画像770a、識別情報画像720aおよび識別情報画像710dが変動表示している見えるような動画像となる。なお、以下においては、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dを総括的に図柄層510(変動表示画像層)とも称する。
【0124】
図6(i)、図6(j)、図6(k)および図6(l)は、前面画像としてのキャラクタ画像を示す図である。図6(i)、図6(j)、図6(k)および図6(l)には、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520c、キャラクタ画像520dがそれぞれ示される。キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520cおよびキャラクタ画像520dには、それぞれ、キャラクタ画像521、キャラクタ画像522、キャラクタ画像523、キャラクタ画像524が表示される。キャラクタ画像521、キャラクタ画像522、キャラクタ画像523、キャラクタ画像524を生成するためのキャラクタ画像生成データは、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)に記憶されている。
【0125】
次に、キャラクタ画像521を表示するキャラクタ画像520aを生成するための制御を以下に説明する。図3および図6を参照して、CPU312が、キャラクタ画像520aにおけるキャラクタ画像521を指定すると、前面画像生成手段410は、キャラクタ画像521を生成するためのキャラクタ画像生成データを、前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)から、専用の第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)を介して読出して、CPU312に指定される画像の表示態様(表示色、表示位置、拡大・縮小等)に応じた画像を生成し、該生成したキャラクタ画像521のデータを専用の第1データバス(外部データバス335、内部データバス415)を介して第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶させる。
【0126】
キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520cおよびキャラクタ画像520dも、前述したキャラクタ画像520aと同様に生成される。特別図柄表示部9に、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520c、キャラクタ画像520dの順で表示することにより、たとえば、キャラクタ画像521が左から右へ移動して見えるような動画像となる。なお、以下においていは、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520cおよびキャラクタ画像520dを総括的にキャラクタ画像層520とも称する。
【0127】
以上説明したように、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ前面画像データ記憶手段(キャラクタROM330)および背景画像データ記憶手段(キャラクタROM330a)から、専用の第3データバス(外部データバス332、内部データバス405)および専用の第4データバス(外部データバス332a、内部データバス405a)をそれぞれ介して、対応する画像生成データを読出し、画像を生成することから、独立したそれぞれの前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0128】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0129】
図7は、画像を重ねて表示するときの画像の表示順の関係を示す図である。図7(a)は、背景画像層500、図柄層510およびキャラクタ画像層520を重ねて表示するときの画像の表示順の関係を示す図である。図7(a)に示される表示順は、背景画像層500の前面に図柄層510を表示し、図柄層510のさらに前面にキャラクタ画像層520を表示する合成画像を生成するときに使用される。詳細は後述するが、図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像を生成するときは、CPU312が、前面画像生成手段410および画像合成処理手段420に対して表示順を指定する。
【0130】
前面画像生成手段410は、当該指定された表示順に基づいて、図柄層510とキャラクタ画像層520とを重ねた合成画像を生成し、当該合成画像のデータを第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶させる。画像合成処理手段420は、当該指定された表示順に基づいて、図柄層510とキャラクタ画像層520の合成画像と、背景画像との合成画像を生成する。
【0131】
また、CPU312は、キャラクタ画像層520および図柄層510の少なくとも一方の透過率の指定も行なう。当該透過率の指定は、CPU312が、前面画像生成手段410に対して行なう。CPU312が、図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像において、たとえば、キャラクタ画像層520の透過率を“50”と前面画像生成手段410に対して指定したとき、前面画像生成手段410は、キャラクタ画像層520を50%透過させた透過画像を生成し、該透過画像のデータを第1画像データ記憶手段(VRAM340a)内のワークエリアに記憶させる。このときの合成画像は、キャラクタ画像層520が50%透過画像であるので、後面の画像である図柄層510と重なった部分が見えるような合成画像となる。
【0132】
また、図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像において、CPU312が、たとえば、図柄層510の透過率を“0”と前面画像生成手段410に対して指定したとき、前面画像生成手段410は、キャラクタ図柄層510を0%透過させた透過画像(すなわち、透過していない画像)を生成し、該透過画像のデータを第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶させる。
【0133】
このときの合成画像は、図柄層510が0%透過画像であるので、図柄層510と、図柄層510の後面の画像である背景画像層500と重なった部分を見えないようにした合成画像となる。
【0134】
図7(b)は、背景画像層500、図柄層510およびキャラクタ画像層520を重ねて表示するときの画像の表示順の関係を示す図である。図7(b)に示す表示順は、背景画像層500の前面にキャラクタ画像層520を表示し、キャラクタ画像層520のさらに前面に図柄層510を表示する合成画像を生成するときに使用される。図7(b)に示される表示順に基づいた合成画像を生成する制御は、図7(a)のときと同様である。
【0135】
以上説明したように、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、表示順を指定できるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。また、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成することができるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。
【0136】
図8は、背景画像層500、図柄層510、キャラクタ画像層520を重ねて表示したときの特別図柄表示部9に表示される合成画像を示した図である。なお、図8は、背景画像層500、図柄層510、キャラクタ画像層520を図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像を示す。図8(a)、図8(b)、図8(c)、図8(d)には、合成画像600a、合成画像600b、合成画像600cおよび合成画像600dがそれぞれ示される。
【0137】
次に、図7(a)に示される表示順に基づいた合成画像600aを生成する制御を説明する。図3、図6、図7(a)、図8(a)を参照して、CPU312は、背景画像500aの前面に識別情報画像770a,720a,710dを表示し、識別情報画像770a,720a,710dのさらに前面にキャラクタ画像521を表示する表示順を前面画像生成手段410に指定する。
【0138】
前面画像生成手段410は、当該指定された表示順に基づいて、第1画像データ記憶手段(VRAM340)内のワークエリアに記憶された識別情報画像770a,720a,710dのデータとキャラクタ画像521のデータとを用いて、識別情報画像770a,720a,710dの前面にキャラクタ画像521を表示する合成画像を生成し、画像合成処理手段420からの要求に基づいて、当該合成画像のデータを内部データバス418を介して画像合成処理手段420に送信する。
【0139】
また、CPU312は、背景画像500aの前面に識別情報画像770a,720a,710dを表示し、識別情報画像770a,720a,710dのさらに前面にキャラクタ画像521を表示する表示順を画像合成処理手段420に指定する。詳細は後述するが、画像合成処理手段420は、当該指定された表示順に基づいて、識別情報画像770a,720a,710dとキャラクタ画像521の合成画像と、背景画像500aとの合成画像600aを生成する。
【0140】
以下に、画像合成処理手段420が合成画像600aを生成する動作を詳細に説明する。画像合成処理手段420は、CPU312から、背景画像500aの前面に識別情報画像770a,720a,710dを表示し、識別情報画像770a,720a,710dのさらに前面にキャラクタ画像521を表示する表示順の指定を受けると、前面画像生成手段410と背景画像生成手段410aに画像のデータの要求を行なう。前面画像生成手段410は、画像合成処理手段420からの要求に基づいて、前述の説明で生成した識別情報画像770a,720a,710dとキャラクタ画像521の合成画像のデータを前面画像生成手段410へ送信する。背景画像生成手段410aは、画像合成処理手段420からの要求に基づいて、第2画像データ記憶手段(VRAM340a)内のワークエリアに記憶させた背景画像500aのデータを読出し、画像合成処理手段420に送信する。
【0141】
画像合成処理手段420は、識別情報画像770a,720a,710dとキャラクタ画像521の合成画像のデータと、背景画像500aデータとを受信し、当該受信したデータを用いて、CPU312から指定された表示順に基づいて、背景画像500aの前面に、識別情報画像770a,720a,710dとキャラクタ画像521の合成画像を表示する合成画像600aを生成する。なお、画像合成処理手段420は、前述した制御で、1秒間に、たとえば、30枚の間隔で合成画像を生成する。
【0142】
合成画像600bは、図6に示した背景画像500b、変動表示画像510bおよびキャラクタ画像520bを図7(a)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像600cは、図6に示した背景画像500c、変動表示画像510cおよびキャラクタ画像520cを図7(a)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像600dは、図6に示した背景画像500d、変動表示画像510dおよびキャラクタ画像520dを図7(a)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像600b、合成画像600cおよび合成画像600dを生成する制御は、合成画像600aと同様である。
【0143】
画像合成処理手段420は、特別図柄表示部9に、生成した合成画像600a、合成画像600b、合成画像600cおよび合成画像600dのデータを、順に、1秒間に30枚の間隔で特別図柄表示部9に送信する。
【0144】
特別図柄表示部9は、当該送信された合成画像のデータを、1秒間に30回描画更新することにより、背景画像層500では背景画像500a、背景画像500b、背景画像500c、背景画像500dの順で画像が表示され、背景画像層500の前面に表示される図柄層510では、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510cおよび変動表示画像510dの順で画像が表示され、図柄層510の前面に表示されるキャラクタ画像層520では、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520c、キャラクタ画像520dの順で画像が表示される。
【0145】
したがって、特別図柄表示部9に表示される合成画像は、背景画像、識別情報画像、キャラクタ画像がそれぞれ独立してアニメーションしているように見える。
【0146】
図9は、背景画像層500、図柄層510、キャラクタ画像層520を重ねて表示したときの特別図柄表示部9に表示される合成画像を示した図である。なお、図9は、背景画像層500、図柄層510、キャラクタ画像層520を図7(b)に示される表示順に基づいた合成画像を示す。
【0147】
図9(a)、図9(b)、図9(c)、図9(d)には、合成画像610a、合成画像610b、合成画像610cおよび合成画像610dがそれぞれ示される。合成画像610a、合成画像610b、合成画像610cおよび合成画像610dを生成する制御は、図8で説明したのと同様である。
【0148】
合成画像610aは、図6に示した背景画像500a、変動表示画像510aおよびキャラクタ画像520aを図7(b)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像610bは、図6に示した背景画像500b、変動表示画像510bおよびキャラクタ画像520bを図7(b)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像610cは、図6に示した背景画像500c、変動表示画像510cおよびキャラクタ画像520cを図7(b)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。合成画像600dは、図6に示した背景画像500d、変動表示画像510dおよびキャラクタ画像520dを図7(b)に示した表示順の関係に従って合成した合成画像である。
【0149】
特別図柄表示部9に、合成画像610a、合成画像610b、合成画像610cおよび合成画像610dの順で表示することにより、背景画像層500では背景画像500a、背景画像500b、背景画像500c、背景画像500dの順で画像が表示され、背景画像層500の前面に表示されるキャラクタ画像層520では、キャラクタ画像520a、キャラクタ画像520b、キャラクタ画像520c、キャラクタ画像520dの順で画像が表示され、キャラクタ画像層520の前面に表示される図柄層510では、変動表示画像510a、変動表示画像510b、変動表示画像510c、変動表示画像510dの順で画像が表示される。したがって、特別図柄表示部9に表示される合成画像は、背景画像、識別情報画像、キャラクタ画像がそれぞれ独立してアニメーションしているように見える。
【0150】
CPU312は、変動表示制御処理を行なうと同時に、演出効果音制御処理および遊技演出ランプ制御処理を行なう。演出効果音制御処理では、特別図柄表示部9に所定の演出を行なうための所定合成画像(たとえば、大当りの予告を行なう画像)が表示されているとき、当該所定合成画像に応じた、効果音をスピーカ41から発生させるための効果音データをROM313から読出し、効果音データをコマンド送信処理によりスピーカ41へ送信する。
【0151】
スピーカ41は、効果音データに応じて、効果音を出力する。
遊技演出ランプ制御処理では、特別図柄表示部9に所定合成画像が表示されているとき、当該所定合成画像に応じた、ランプ演出を行なうランプ演出データをROM313から読出し、ランプ演出データをコマンド送信処理により遊技演出ランプ25へ送信する。遊技演出ランプ25は、ランプ演出データに応じて、ランプを所定時間点灯させたり、点滅させたりする。
【0152】
以上説明した制御により、特別図柄表示部9において、合成画像を表示させることと、当該合成画像に応じた音やランプ等の演出を実行することが可能となる。
【0153】
以上説明したように、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ専用のデータ記憶手段(キャラクタROM330,キャラクタROM330a)から、対応する画像生成データを読出して、画像を生成し、専用の画像データ記憶手段(第1画像データ記憶手段、第2画像データ記憶手段)に当該生成した画像のデータを記憶させることから、独立したそれぞれの前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成し、かつ、互いに影響を受けずに当該生成した画像のデータを記憶させることができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0154】
また、前面画像生成手段410が、合成画像を生成するときは、第1画像データ記憶手段(VRAM340)に、予め生成し、記憶させておいた、同一の識別情報を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像のデータのうち、CPU312が指定した識別情報画像のデータを使用して、合成画像を生成するので、画像処理の高速化を実現できる。
【0155】
さらに、前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aが、それぞれ専用のデータバスを介して、対応する画像生成データを読出し、画像を生成することから、独立したそれぞれの前面画像生成手段410および背景画像生成手段410aは、処理を実行するうえで、互いに影響を受けずに画像を生成することができ、画像処理の高速化を実現できる。
【0156】
また、キャラクタ画像と識別情報画像とを重ねた合成画像を生成するとき、表示順を指定でき、かつ、少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成することができるので、興趣に富んだ多彩な合成画像を生成することができる。
【0157】
したがって、識別情報画像の変動表示態様やその背景に表示される背景画像を、それぞれ凝った画像表示(3D表示、動画表示、リアリティな演出表示等)することが可能となり演出効果を向上させるとともに、このような画像生成を行なっても処理時間が短縮され、フレーム落ちすることが防止される。
【0158】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。以下に、本実施の形態の変形例や特徴点を列挙する。
【0159】
(1) 前述した実施の形態における制御の手法は任意であり、プログラムにより実行することも可能である。
【0160】
(2) 前述した実施の形態においては、演出制御を行なう演出制御基板300に、演出制御用マイクロコンピュータ310、キャラクタROM330、キャラクタROM330a、VRAM340、VRAM340a、VDP320などから構成されるものを例示したが、その物理的構成は任意である。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ310に、キャラクタROM330,330aやVRAM340,340aを内蔵して1チップ化したマイクロプロセッサを使用してもよい。さらには、VDP320が単体で十分な処理能力を有する場合には、上記実施の形態で説明した演出制御用マイクロコンピュータ310の処理をVDP320が負担し、演出制御用マイクロコンピュータ310を設けないようにすることも可能である。逆に、演出制御用マイクロコンピュータ310が高機能化された場合には、VDP320を配置せずに、全処理を演出制御用マイクロコンピュータ310で行うようにしてもよい。
【0161】
(3) 前述した実施の形態における装置構成、ブロック構成や、変動パターン、フローチャートの構成は任意に変更及び修正が可能である。
【0162】
(4) この発明は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機(コンピュータ)などにも適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0163】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0164】
(5) 前述した実施の形態における、パチンコ遊技機1は、前記前面画像として複数種類の図柄(識別情報画像)を変動表示する。さらに、図4に示されるように、前記複数種類の図柄は、各々を識別可能な識別情報(たとえば、数字の“1”や“2”など)を含み、かつ、前記複数種類の図柄は、同一の識別情報を含みながらも表示態様が異なる複数の図柄(たとえば、図4(a)に示されるように、識別情報として、数字の“1”を含んで、表示形態が異なる識別情報画像710a〜710d)を含む。
【0165】
(6) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における遊技機の一例であるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機における制御回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】特別図柄表示部に画像を表示させるための制御回路の構成およびその内部構成を詳細に示すブロック図である。
【図4】特別図柄表示部で変動表示される前面画像としての識別情報画像を示す図である。
【図5】特別図柄表示部に変動表示される変動表示画像を示す図である。
【図6】特別図柄表示部に変動表示される変動表示画像を示す図である。
【図7】画像を重ねて表示するときの画像の表示順の関係を示す図である。
【図8】背景画像層、図柄層、キャラクタ画像層を重ねて表示したときの特別図柄表示部に表示される合成画像を示した図である。
【図9】背景画像層、図柄層、キャラクタ画像層を重ねて表示したときの特別図柄表示部に表示される合成画像を示した図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、8 変動表示装置、9 特別図柄表示部、10 普通図柄表示部、11 通過口、12 ゲートスイッチ、14 始動口、15 通過記憶表示器、17 始動口スイッチ、18 始動記憶表示器、19 可変入賞球装置、25 遊技演出ランプ、41 スピーカ、210 遊技制御用マイクロコンピュータ、212,312 CPU、213,313 ROM、214,314RAM、310 演出制御用マイクロコンピュータ、320 VDP、330,330a キャラクタROM、340,340a VRAM。
Claims (8)
- 背景画像上に前面画像を重ね合わせて表示し、前記前面画像として各々を識別可能な複数種類の識別情報画像を変動表示する遊技機であって、
前記複数種類の識別情報画像の各々は、同一の識別情報を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像から構成され、
前記前面画像を生成するための前面画像生成データを記憶する前面画像データ記憶手段と、
前記背景画像を生成するための背景画像生成データを記憶する背景画像データ記憶手段と、
表示する前記前面画像および該前面画像の表示形態を指定する前面画像指定手段と、
表示する前記背景画像を指定する背景画像指定手段と、
前記前面画像指定手段および前記背景画像指定手段の指定に従い、前記前面画像データ記憶手段に記憶された前記前面画像生成データおよび前記背景画像データ記憶手段に記憶された前記背景画像生成データを用いて、表示する画像を生成する画像生成手段と、
該画像生成手段が生成した前記前面画像のデータを記憶する第1画像データ記憶手段と、
前記画像生成手段が生成した前記背景画像のデータを記憶する第2画像データ記憶手段とを備え、
前記画像生成手段は、
前記前面画像指定手段が指定した前記前面画像に応じた同一の識別情報を含み、かつ、表示形態が各々異なる複数の識別情報画像を生成するための前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、前記複数の識別情報画像を生成し、該生成した複数の識別情報画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に予め記憶させる前面画像生成手段と、
前記背景画像指定手段が指定した背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、前記背景画像を生成し、該生成した背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段に記憶させる背景画像生成手段と、
前記第1画像データ記憶手段に予め記憶された表示形態が各々異なる前記複数の識別情報画像のデータのうち、前記前面画像指定手段が指定した表示形態の識別情報画像のデータと、前記第2画像データ記憶手段に記憶された前記背景画像のデータと、を用いて、前記背景画像上に前記識別情報画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示する画像合成処理手段とを含むことを特徴とする、遊技機。 - 前記前面画像生成手段により生成された前記前面画像のデータを前記第1画像データ記憶手段へ伝達するための第1データバスと、
前記背景画像生成手段により生成された前記背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段へ伝達するための第2データバスとをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。 - 前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを前記前面画像生成手段へ伝達するための第3データバスと、
前記背景画像データ記憶手段に記憶されている前記背景画像生成データを前記背景画像生成手段へ伝達するための第4データバスとをさらに備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の遊技機。 - 前記前面画像データ記憶手段は、前記前面画像生成データとして、前記背景画像上に表示する前記複数種類の識別情報画像とは別の前記前面画像としての所定のキャラクタ画像を生成するためのキャラクタ画像生成データをさらに記憶し、
前記前面画像指定手段は、さらに、表示する前記キャラクタ画像および該キャラクタ画像の表示形態をも指定し、
前記前面画像生成手段は、前記前面画像指定手段が指定した前記キャラクタ画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、該キャラクタ画像を生成し、該キャラクタ画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させ、
前記画像合成処理手段は、
前記第1画像データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ画像のデータおよび前記背景画像のデータを用いて、前記背景画像上に前記キャラクタ画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なうことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機。 - 前記前面画像指定手段は、前記前面画像としての識別情報画像と前記キャラクタ画像とを重ねて表示するときの表示順を指定する表示順序指定手段を含み、
前記前面画像生成手段は、前記表示順序指定手段により指定された表示順に基づいて、前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを用いて、前記識別情報画像と前記キャラクタ画像とを重ねた合成画像を生成し、該合成画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させることを特徴とする、請求項4に記載の遊技機。 - 前記前面画像指定手段は、前記前面画像としての識別情報画像およびキャラクタ画像の少なくとも一方の画像の透過率を指定する透過率指定手段をさらに含み、
前記前面画像生成手段は、前記透過率指定手段により指定された透過率に基づいて、前記前面画像データ記憶手段に記憶されている前記前面画像生成データを用いて、前記識別情報画像およびキャラクタ画像の少なくとも一方の画像を透過させた透過画像を生成し、該透過画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に記憶させることを特徴とする、請求項4または5に記載の遊技機。 - 前記背景画像生成手段は、前記遊技機の初期化のときに、前記背景画像指定手段により指定された背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、該背景画像を生成し、前記初期化のときに生成した背景画像のデータを前記第2画像データ記憶手段に予め記憶させる初期化時背景画像生成手段を含み、
前記画像合成処理手段は、前記初期化のときに生成した背景画像を表示させるときは、初期化時背景画像生成手段により前記第2画像データ記憶手段に予め記憶された前記背景画像のデータと、前記前面画像生成手段が、前記前面画像指定手段により指定された前面画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って生成した前面画像のデータとを用いて、前記初期化のときに生成した背景画像上に前記前面画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なうことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技機。 - 前記前面画像生成手段は、前記遊技機の初期化のときに、前記前面画像指定手段により指定された前面画像に応じた前面画像生成データを前記前面画像データ記憶手段から読み出して、前記前面画像指定手段が指定した表示形態に従って、前記前面画像を生成し、前記初期化のときに生成した前面画像のデータを前記第1画像データ記憶手段に予め記憶させる初期化時前面画像生成手段を含み、
前記画像合成処理手段は、前記初期化のときに生成した前面画像を表示させるときは、初期化時前面画像生成手段により前記第1画像データ記憶手段に予め記憶された前記前面画像のデータと、前記背景画像生成手段が、前記背景画像指定手段により指定された背景画像に応じた背景画像生成データを前記背景画像データ記憶手段から読み出して、生成した背景画像のデータとを用いて、前記背景画像上に前記初期化のときに生成した前面画像を重ねた合成画像を生成し、該合成画像を表示させる制御を行なうことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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- 2003-07-04 JP JP2003192244A patent/JP2005021507A/ja not_active Withdrawn
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