JP2005021383A - スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法、並びにスロットマシンに利用される遊技プログラム - Google Patents
スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法、並びにスロットマシンに利用される遊技プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】スロットマシンにおいて、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様でリールの図柄変動速度を遅くさせることができ、もって新しい態様で目押しを行い易くすること。
【解決手段】順次目押しが行われる停止ボタン毎にその各操作が完了するまでの間において、目押し対象となっている停止ボタンの操作時間をモニタリングする。このモニタリングした操作時間が長くなるに従って、上記目押し対象となっている停止ボタンに対応するリールの回転速度を予め定める態様で順次減速する。
【選択図】 図5
【解決手段】順次目押しが行われる停止ボタン毎にその各操作が完了するまでの間において、目押し対象となっている停止ボタンの操作時間をモニタリングする。このモニタリングした操作時間が長くなるに従って、上記目押し対象となっている停止ボタンに対応するリールの回転速度を予め定める態様で順次減速する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、目押しにより全ての回転リールが停止したときに、賭けラインに沿って入賞図柄が揃うと、賭け対象となる遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技者に利益が付与される、スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法、並びにスロットマシンに利用される遊技プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スロットマシンは、主として、外周面に複数種類の図柄が周方向に沿って描かれている複数の回転リールと、これら各回転リールの図柄変動を観察するための表示窓と、遊技を開始させるための始動レバーと、回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止ボタンとを備えている。
【0003】
かかるスロットマシンでは、賭け対象となる遊技媒体(メダルやコインを含む)を入力した後に、始動レバーが操作されると、遊技が開始される。これを契機として、役の成立に関する内部抽選(以下、単に「内部抽選」という)が行われる。この内部抽選が終了すると、全てのリールが一斉に回転する。その結果、表示窓内において、全回転リールの図柄変動表示が開始される。その後、各停止ボタンの目押しが行われると、その目押し順序に応じて各リールの回転が順次停止する。その結果、表示窓内において、各回転リールの図柄変動表示が順次終了される。全てのリールの回転が停止したときに、有効化された賭けライン上において、当該各回転リールの停止図柄の組み合わせが上記内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で利益が遊技者に対して付与される。
【0004】
ここに、「目押し」とは、遊技者が、表示窓からリール回転中における図柄変動をよく観察し、且つ、表示窓内に停止すべき図柄が出現するタイミングを見計らって停止ボタンを押す行為をいう。
【0005】
なお、以下の説明において、上記内部抽選において内部的に役が成立しており、それによって役の入賞が成立する可能性がある状態を「入賞可能状態」と称する。一方、上記内部抽選において内部的に役が成立せず、それによって入賞が成立する可能性がない状態を「入賞不可能状態」と称する。
【0006】
上記図柄変動中においては、リールは高速で回転(スピン)している。それゆえ、遊技に不慣れな者(即ち、初心者)や動体視力が低い者にとって、目押しは困難となっている。
【0007】
そこで、近時、上記目押しを行い易くするスロットマシンが種々提案されている。この種のスロットマシンの典型的な例としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4に開示されているものを挙げることができる。
【0008】
特許文献1にて開示されているスロットマシンは、遊技状態が入賞可能状態になることを条件として、リールの回転速度を減速するように構成されている。
【0009】
特許文献2にて開示されているスロットマシンは、遊技状態が入賞不可能状態から入賞可能状態に切り替えられた後に、遊技が所定回数又は所定時間続けて行われ、且つ、その間に有効化された賭けライン上に入賞図柄が揃わないことを条件として、リールの回転速度を減速するように構成されている。
【0010】
特許文献3にて開示されているスロットマシンは、遊技状態がボーナス役入賞可能状態になることを条件として、リールの回転速度を減速するように構成されている。
【0011】
特許文献4にて開示されているスロットマシンは、遊技に関連する操作手段の構成要素の1つとして低速化スイッチを設け、この低速化スイッチが、最終的に回転を停止させるべきリール(最終リール)を除く全てのリールの回転が停止しており且つ当該最終リールに対応する停止ボタンの目押し前に操作されることを条件として、上記最終リールの回転速度を減速するように構成されている。
【0012】
【特許文献1】
特開平11−164938号公報
【特許文献2】
特開2000−229147号公報
【特許文献3】
特開2001−112916号公報
【特許文献4】
特開2002−331073号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1乃至特許文献4に係るスロットマシンには、以下の問題点が指摘されている。
【0014】
具体的には、上記特許文献1乃至特許文献4の何れの技術も、停止ボタンの目押しとは直接的には関係のない所定の条件を満足した場合に限って、リールの減速制御が行われる。とりわけ、特許文献1乃至特許文献3では、リール減速制御に移行する条件として、遊技状態が入賞可能状態(ボーナス役入賞可能状態も含む)になることが含まれている。そのため、遊技者は、リールの回転速度を任意に減速することができず、それによって受動的にリール減速制御に移行するのを待たなければならない。換言すると、遊技者が主体となってリールの回転速度を減速させることはできない。また、特許文献4では、遊技者が主体となってリール減速制御に移行させることができるものの、当該リール減速制御に移行させるためには、目押しを行う前に低速化スイッチを操作しなければならない。そのため、リール減速制御移行に関連する操作が煩雑化している。
【0015】
本発明は、上記技術的課題に鑑みなされたもので、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様でリールの図柄変動速度に変化を与えることができ、もって新しい態様で目押しを行い易くし得る、スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法、並びにスロットマシンに利用される遊技プログラムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンであって、上記停止操作手段毎にその各操作が完了するまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための制御手段を含む。
【0017】
上記構成において、停止操作手段毎にその各操作が完了するまでの間において、制御手段は、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングする。このモニタリングした操作時間に応じて、制御手段は、各停止操作手段に対応する各リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度に変化を与えることができる。換言すると、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で直接的に調整することができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0018】
上記第1の観点に係る発明の一の態様では、上記制御手段は、上記モニタリングした操作時間が長くなるに従って上記操作対象となっている停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で順次減速する制御を行う。
【0019】
上記構成によれば、停止操作手段毎にその各操作時間が長くなればなるほど、各停止操作手段に対応する各リールの回転速度が遅くなる。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度を減速させることができる。換言すると、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で当該図柄変動速度を直接的に遅くすることができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0020】
上記第1の観点に係る発明の他の態様では、上記制御手段は、上記操作対象となっている停止操作手段の操作時間を互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯及び第2の操作時間帯に2分割してモニタリングし、当該操作時間が前段の第1の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは当該停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間が後段の第2の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは当該停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で加速する制御を繰り返し行う。
【0021】
上記構成によれば、停止操作手段毎の操作時間が一定の操作時間帯を経過する度に、各停止操作手段に対応する各リールの回転速度が減速されたり加速されたりする。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度の加減速が繰り返される。換言すると、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で当該図柄変動速度を直接的に遅くしたり速くしたりすることができる。その結果、初心者(動体視力が低い者も含む。以下において同じ)及び上級者の両者共に満足感を与えつつ、新しい態様で一連の目押しを容易とすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより一層有用となる。
【0022】
第2の観点に係る本発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンであって、最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止しており、且つ、当該最終リールに対応する停止操作手段の操作が完了するまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための制御手段を含む。
【0023】
上記構成において、最終リールを除く全てのリールの回転が停止しており、且つ、当該最終リールに対応する停止操作手段の操作が完了するまでの間において、制御手段は、最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングする。このモニタリングした操作時間に応じて、制御手段は、最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度に変化を与えることができる。換言すると、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で直接的に調整することができる。その結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易とすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0024】
上記第2の観点に係る発明の一の態様では、上記制御手段は、上記モニタリングした操作時間が長くなるに従って上記最終リールの回転速度を予め定める態様で順次減速する制御を行う。
【0025】
上記構成によれば、最終停止操作手段の操作時間が長くなればなるほど、最終リールの回転速度が遅くなる。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度を減速させることができる。換言すると、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で当該図柄変動速度を直接的に遅くすることができる。その結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0026】
上記第2の観点に係る発明の他の態様では、上記制御手段は、上記最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間を互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯及び第2の操作時間帯に2分割してモニタリングし、当該操作時間が前段の第1の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは上記最終リールの回転速度を予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間が後段の第2の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは上記最終リールの回転速度を予め定める態様で加速する制御を繰り返し行う。
【0027】
上記構成によれば、最終停止操作手段の操作時間が一定の操作時間帯を経過する度に、最終リールの回転速度が減速されたり加速されたりする。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度の加減速が繰り返される。換言すると、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で当該図柄変動速度を直接的に遅くしたり速くしたりすることができる。その結果、初心者及び上級者の両者共に満足感を確保した上で、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより一層有用となる。
【0028】
第3の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンを制御するための方法であって、上記停止操作手段毎にその各操作が完了するまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うためのステップを含む。
【0029】
上記構成では、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度に変化を与えることができる。すなわち、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で直接的に調整することができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0030】
第4の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを一斉に回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が一斉に開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンを制御するための方法であって、最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止しており、且つ、当該最終リールに対応する停止操作手段の操作が完了するまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うためのステップを含む。
【0031】
上記構成では、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度に変化を与えることができる。すなわち、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で直接的に調整することができる。その結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易とすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0032】
第5の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段、並びに始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動を開始させる一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動を順次終了させるためのコンピューターを備えているスロットマシンにおいて利用される遊技プログラムであって、上記停止操作手段毎にその各操作完了信号が入力されるまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための手順を含み、この手順は、上記コンピューターにより実行される。
【0033】
上記構成によると、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度に変化を与えることができる(一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で直接的に調整することができる)結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となり、加えて目押し訓練機種としても有用となる。
【0034】
第6の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段、並びに始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動を開始させる一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動を順次終了させるためのコンピューターを備えているスロットマシンにおいて利用される遊技プログラムであって、最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止した状態で当該最終リールに対応する停止操作手段の操作完了信号が入力されるまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための手順を含み、この手順は、上記コンピューターにより実行される。
【0035】
上記構成によると、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度に変化を与えることができる(最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で直接的に調整することができる)結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易とすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0037】
<実施の形態1>
[外観構成]
図1を参照して、本実施の形態1に係るスロットマシン1は、前面開放の箱形形状を有している筐体2と、この筐体2に対して開閉自在に取り付けられている前扉3とを備えている。
【0038】
前扉3の中央部正面には、正面パネル4が装着されている。この正面パネル4の主要部には、3つの表示窓5L,5C,5Rが横一列に並んだ状態で形成されている。これら表示窓5L,5C,5Rは、主として、筐体2内の3つの回転リール6L,6C,6Rの図柄の変動を観察するためのものであって、各回転リール6L,6C,6Rの複数種類の図柄は、それぞれ、その外周面において周方向に沿って描かれている。
【0039】
左表示窓5Lの左側には、5つの賭け枚数表示ランプ7A,7B,7C,7D,7Eが設けられている。これら賭け枚数表示ランプ7A〜7Eは、1回の遊技に賭け対象とされるメダル数又はクレジット数を表示するために点灯する。一方、右表示窓5Rの右側には、スタートランプ8、投入指示ランプ9、リプレイランプ10、アシストタイム(以下、「AT」という)告知ランプ11、及びゲームオーバーランプ12が設けられている。スタートランプ8は、遊技が開始できる状態となった場合に点灯又は点滅する。投入指示ランプ9は、メダルをスロットマシン1に投入できる状態である場合に点灯する。リプレイランプ10は、遊技結果としてリプレイが成立した場合に点灯する。AT告知ランプ11は、遊技状態がアシストタイムに移行した場合に点灯する。ゲームオーバーランプ12は、遊技が終了したときに点灯する。これらランプ8〜12は、正面パネル4の上方から下方に向かってこの順で配置されている。
【0040】
ここに、「AT」とは、内部抽選で内部的に成立した小役の入賞の成立を支援するための参考情報が予め定める態様で告知される遊技状態をいう。
【0041】
右表示窓5Rとランプ8〜12との間には、5つの賭けライン表示ランプ13A,13B,13C,13D,13Eが設けられている。これら賭けライン表示ランプ13A〜13Eは、表示窓5L,5C,5R上を通過する5本の賭けライン(図柄停止ライン)のうちから何れのラインを賭け対象とするかを表示するために点灯する。
【0042】
表示窓5L,5C,5Rの下方には、払出数表示器14、ゲーム数表示器15、及びクレジット表示器16が設けられている。払出数表示器14は、入賞が発生した場合に遊技者に対して払い出されるメダル数や遊技者に対して与えられるクレジット数を表示する。ゲーム数表示器15は、ビッグボーナス(以下、「BB」という)ゲーム中の小役ゲーム回数及びボーナスゲーム回数やレギュラーボーナス(以下、「RB」という)ゲーム中のボーナスゲーム数等を表示する。クレジット表示器16は、クレジット数を表示する。これら表示器14〜16は、7セグメント表示器であって、正面パネル4上で左から右に向かってこの順で配置されている。
【0043】
ここに、「クレジット」は、遊技者が所有する有価価値として、スロットマシン1にストアーされているメダル数である。
【0044】
前扉3の上部には、上パネル17が装着されている。この上パネル17の中央部には、液晶表示パネル(以下、「LCDパネル」という)18が設けられている。LCDパネル18は、遊技の演出に関連する情報及び遊技の演出に関連する情報の双方を表示するものであって、当該LCDパネル18を挟んで、左右一対のスピーカー19A,19Bが上パネル17に嵌め込まれている。これらスピーカー19A,19Bは、遊技の状況に応じて効果音を発する。一方、前扉3の下部には、下パネル20が装着されている。この下パネル20には、機種名及びイメージデザイン等が印刷されており、その下方には、メダル払出口21、及びメダル受け皿22が設けられている。
【0045】
正面パネル4と下パネル20との間には、操作部23が設けられている。この操作部23には、メダル投入口24、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R、及びクレジット/精算切替ボタン28が備えられている。メダル投入口24は、操作部23の上面の右端に配置されている。ベットボタン25は、投入口24から投入されたメダルを何枚賭けるかを設定する際に使用されるものであって、操作部23の上面の始動レバー26及び左停止ボタン27Lの中間位置に配置されている。始動レバー26は、遊技を開始する際に使用され、一方停止ボタン27L,27C,27Rは、リール6L,6C,6Rの回転を停止させる際に使用される。具体的には、左停止ボタン27Lを操作すると、左リール6Lの回転が停止する。中央停止ボタン27Cを操作すると、中央リール6Cの回転が停止する。右停止ボタン27Rを操作すると、右リール6Rの回転が停止する。これら停止ボタン27L,27C,27Rは、操作部23の正面の中央部において各回転リール6L,6C,6Rに対応して配置されている。これに対して、始動レバー26は、操作部23の正面において停止ボタン27L,27C,27Rの左側に配置されている。クレジット/精算切替ボタン28は、メダルのマニュアル投入モードとクレジットモードとを互いに切り替えるためのものであって、操作部23の正面において始動レバー26の左側に配置されている。
【0046】
マニュアル投入モードで遊技を行う際には、投入指示ランプ9が点灯又は点滅している間に、メダルを投入口24に投入する必要がある。それゆえ、有効化される賭けラインは、メダルの投入枚数によって異なる。具体的には、メダルを1枚投入すると、表示窓5L,5C,5Rの中段において水平に延びる第1の賭けラインが有効化され、1ラインが賭け対象となる。このとき、第1の賭けラインの両端の1枚賭け表示ランプ7A及び賭けライン表示ランプ13Aが点灯する。メダルを2枚投入すると、第1の賭けラインに加えて、表示窓5L,5C,5Rの上下段において水平方向に延びる第2の賭けライン及び第3の賭けラインを有効化され、3ラインが賭け対象となる。このとき、1枚賭け表示ランプ7A及び賭けライン表示ランプ13Aの点灯に加えて、第2の賭けライン及び第3の賭けラインの両端の2枚賭け表示ランプ7B,7C及び賭けライン表示ランプ13B,13Cが点灯する。メダルを3枚投入すると、第1の賭けライン乃至第3の賭けラインに加えて、表示窓5L,5C,5Rの対角線上の第4の賭けライン及び第5の賭けラインが有効化され、5ラインが賭け対象となる。このとき、1枚賭け表示ランプ7A、2枚賭け表示ランプ7B,7C及び賭けライン表示ランプ13A〜13C点灯に加えて、第4の賭けライン及び第5の賭けラインの両端の3枚賭け表示ランプ7D、7E及び賭けライン表示ランプ13D,13Eが点灯する。なお、本スロットマシン1においては、メダルの賭け枚数は3枚が限度である。
【0047】
かかるマニュアル投入モードでは、上記有効化された賭けライン上で入賞が成立した場合には、その入賞役の種類に応じた数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
【0048】
クレジットモードとは、予め投入されたメダルをスロットマシン1にストアーさせておき、遊技を行う度にメダルを投入することなく、予めストアーされているクレジットを行使して遊技を行える態様である。それゆえ、クレジットモードでは、最大でメダル50枚分の価値をクレジットとしてスロットマシン1にストアーさせた状態で遊技を開始させることができる。メダルの投入に応じてスロットマシン1にストアーされたクレジット数は、クレジット表示器16に表示される。このクレジット数が上限に達した場合には、投入指示ランプ9が消灯し、それによってこれ以上メダルが受け付けられない旨が報知される。
【0049】
クレジットモードにおいて有効化される賭けラインは、ベットボタン25の押圧回数によって異なる。具体的には、ベットボタン25を1回押すと、第1の賭けラインが有効化され、この1ラインが賭け対象となる。換言すると、メダル1枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭け枚数表示ランプ7A及び賭けライン表示ランプ13Aが点灯する。ベットボタン25を2回押すと、第1の賭けライン乃至第3の賭けラインが有効化され、これら3ラインが賭け対象となる。換言すると、メダル2枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭け枚数表示ランプ7A〜7C及び賭けライン表示ランプ13A〜13Cが点灯する。ベットボタン25を3回押すと、第1の賭けライン乃至第5の賭けラインが有効化され、これら5ラインが賭け対象となる。換言すると、メダル3枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭け枚数表示ランプ7A〜7E及び賭けライン表示ランプ13A〜13Eが点灯する。なお、本スロットマシン1では、4回以上の操作は無効となる。
【0050】
かかるクレジットモードでは、上記有効化された賭けライン上で入賞が成立した場合には、入賞の発生に伴いクレジットの上限を超えない範囲で払い出されるメダル数がクレジットとしてスロットマシン1にストアーされる。クレジットの上限を超える場合には、その上限を超える数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
【0051】
上記マニュアル投入モード或いはクレジットモードの手順に則して賭け対象となるメダルの枚数が設定されると、制御手段100(図3参照)は、この設定された賭け枚数分のメダルを取り込む。このメダルの取り込みにより、遊技を開始する条件が整う。このとき、スタートランプ8が点灯する。このスタートランプ8の点灯状態において、始動レバー26を操作すると、制御手段100は、全てのリール6L,6C,6Rを一斉に回転させる。
【0052】
各停止ボタン27L,27C,27Rを押圧操作すると、その操作に対応するリールの回転が停止する。全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止したときに、有効化された賭けライン上に入賞役の1つが揃うと、制御手段100は、入賞役の種類に従って予め定められている利益を上記賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与する。
【0053】
[内部構成]
図2を参照して、筐体2内には、回転リール6L,6C,6R、ホッパー29、及び確立設定ボックス30が備えられている。
【0054】
回転リール6L,6C,6Rは、表示窓5L,5C,5Rに対応して配置されており、これら回転リール6L,6C,6Rを基準として、ホッパー29及び確立設定ボックス30の両者の設置箇所が決定されている。各リール6L,6C,6Rの回転軸は、それぞれ、筐体2内のブラケット31に回転自在に支持されており、当該各回転軸の端部が対応する各ステッピングモーターSML,SMC,SMR(図3参照)の出力軸に結合されている。それゆえ、各回転リール6L,6C,6Rは、それぞれ、筐体2内において独立して回転及び停止する。
【0055】
ホッパー29は、メダルの貯留・放出を行うためのものであって、回転リール6L,6C,6Rの下方において筐体2の底面に取り付けられている。一方、確率設定ボックス30は、ホッパー29の左側において筐体2の底面に取り付けられている。
【0056】
[電気的構成]
図3を参照して、制御手段100は、CPU101、ROM102、RAM103、タイマー104L,104C,104R、クロックパルス発生回路105、乱数発生器106、モーター駆動制御回路107、ランプ駆動制御回路108、表示器駆動制御回路109、LCD駆動制御回路110、音出力制御回路111、及びホッパー駆動制御回路112を備えている。それゆえ、この制御手段100は、マイクロコンピューターとして機能する。
【0057】
CPU101は、スロットマシン1の制御中枢を司るものであって、ROM102に記憶されているプログラムに従って種々の制御を行う。このCPU101の制御対象としては、各回転リール6L,6C,6Rの駆動源であるステッピングモーターSML,SMC,SMR、各種のランプ7A〜7E,8〜12,13A〜13E、各種の表示器14〜16、LCDパネル18、スピーカー19A,19B、及びホッパー29が挙げられる。
【0058】
CPU101には、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R及びクレジット/精算切替ボタン28の各操作信号と、メダル投入検知センサー200及びメダル排出検知センサー300の各センシング出力と、回転位置検出回路400の回転位置検出信号と、キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2及びリセットスイッチSW3の各スイッチング信号とが入力される。
【0059】
メダル投入検知センサー200は、投入口24から投入されたメダルを検知するためのものであって、メダル投入口24に関連して設けられている。一方、メダル排出検知センサー300は、ホッパー29のメダル放出位置に関連して設けられており、そのセンシング信号は、メダル排出完了信号処理回路500によって所定の処理が施された後、メダル排出完了信号としてCPU101に入力される。
【0060】
回転位置検出回路400は、各リール6L,6C,6Rの回転位置を検知するためのものであって、光センサーやロータリーエンコーダを含んでいる。光センサーは、各回転リール6L,6C,6Rに関連して設けられており、一方ロータリーエンコーダは、各ステッピングモーターSML,SMC,SMRの近傍に設けられている。各リール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU101は、回転位置検出回路400の検出信号に基づいて有効化された賭けライン上の当該各リール6L,6C,6Rの停止図柄の種類を特定する。
【0061】
キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2、及びリセットスイッチSW3は、確率設定ボックス30に内蔵されている。キースイッチSW1は、ゲームモードと確率設定モードとを互いに切り替える際に操作される。一方、確率設定スイッチSW2は、内部抽選における当選確率の設定値を切り替えるためのものであって、そのスイッチング信号は、キースイッチSW1によって確率設定モードになっている場合に限り、CPU101に入力が受け付けられる。リセットスイッチSW3は、スロットマシン1がエラー状態となった場合に、そのエラー状態を解除する際に操作される。
【0062】
ROM102には、スロットマシン1を制御して賭け対象としてのメダルの入力モードに応じて利益を付与するための遊技プログラム、この遊技プログラムで用いる変数の初期値、及び図柄の組み合わせと乱数との対応関係を示すデータ群が格納されている。特に、本実施の形態1では、上記遊技プログラムは、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tに応じて当該各停止ボタンに対応する各リールの回転速度Vを予め定める態様で順次減速するようにプログラミングされている。それゆえ、この遊技プログラムには、停止ボタン毎にその各操作が完了するまでにおいて、目押し対象となっている各停止ボタンの操作時間Tをモニタリングし、このモニタリングした操作時間Tが長くなるに従って当該停止ボタンに対応するリールの回転速度Vを予め定める態様で減速する制御を行うための手順が含まれている。詳細には、この手順は、順次停止されるべき各リールの減速制御を行う際に、当該各リールの駆動源としてのステッピングモーターの力率を予め定める態様で変化させるための手順をさらに含んでいる。
【0063】
かかるリール減速制御に関連する手順は、広くはマイクロコンピューターとしての制御手段100により実行される。
【0064】
RAM103は、CPU101と互いにインターフェイスをとっており、CPU101のワーキングエリアとして機能する。具体的には、遊技や図柄変更の制御に必要なフラグや変数の値等の種々のデータの書き込み及び読み出しが行われる。それゆえ、RAM103には、種々のデータを格納するための領域DRが形成されている。特に、このRAM103のデータ格納領域DRには、上記リール減速制御を行うために必要なデータ(式やデーターテーブル等を含む)が格納されている。
【0065】
上記リール減速制御態様としては、例えば、図4(A)、図4(B)、及び図4(C)に示す態様を挙げることができる。図4(A)、図4(B)、及び図4(C)に示す何れの態様も、遊技者にあまり違和感を与えないように、各停止ボタン27L,27C,27Rの目押しによって順次停止されるべき各リール6L,6C,6Rの回転速度Vの減速制御が実行されるよう種々の工夫が施されている。具体的には、図4(A)に示す態様では、上記リールの回転速度Vの単位時間当たりの減速率ΔDを異ならせ、当該リールに対応する停止ボタンの操作時間Tが所定時間を経過するまでは上記回転速度Vが急激に減速する一方、所定時間を経過してからは上記回転速度Vが徐々に減速するように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を採用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tをゲインとして、当該操作時間Tに応じて対応する各リールの回転速度Vが指数関数的に順次減速される。図4(B)に示す態様では、各停止ボタンの操作時間Tを複数の操作時間帯に分割し、この分割した操作時間帯毎に上記リールの回転速度Vの減速率ΔDを異ならせ、操作時間帯が過ぎる度に減速率ΔDが小さくなるように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を採用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tをゲインとして、当該操作時間Tに応じて対応する各リールの回転速度Vが折れ線グラフ的に順次減速される。図4(C)に示す態様では、上記リールの回転速度Vの減速率ΔDが一定となるように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を使用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tの長さをゲインとして、当該操作時間Tに応じて対応する各リールの回転速度Vが直線的に順次減速される。それゆえ、RAM103のデータ格納領域DRには、上記3つのリール減速制御態様から任意に選択されたリール減速制御態様を実行するためのデータとして、上記ステッピングモーターの力率変化に関連するデータが格納されることになる。なお、これらのリール減速制御態様は、あくまでも例示に過ぎず、これらの態様に限定されないのは勿論である。
【0066】
再び図3を参照して、タイマー104L,104C,104Rは、それぞれ、各停止ボタン27L,27C,27Rの操作が完了するまでの間における操作時間を計時するためのものであって、そのオン/オフは、CPU101により実行される。
【0067】
ここに、「操作が完了するまでの間」とは、停止ボタンが押圧(以下、「プッシュオン」という)されてからその押圧状態が解除(以下、「プッシュオフ」という)されるまでの間を指す概念である。したがって、「操作時間」は、停止ボタンがプッシュオンされてからプッシュオフされるまでの時間となる。
【0068】
左停止ボタン28Lがプッシュオンされ、そのプッシュオン信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第1のタイマー104Lをオンする。一方、左停止ボタン28Lがプッシュオフされ、そのプッシュオフ信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第1のタイマー104Lをオフする。それゆえ、第1のタイマー104Lは、左停止ボタン28Lの操作時間Tを計時することになる。中央停止ボタン28Cがプッシュオンされ、そのプッシュオン信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第2のタイマー104Cをオンする。一方、中央停止ボタン28Cがプッシュオフされ、そのプッシュオフ信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第2のタイマー104Cをオフする。それゆえ、第2のタイマー104Cは、中央停止ボタン28Cの操作時間Tを計時することになる。右停止ボタン28Rがプッシュオンされ、そのプッシュオン信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第3のタイマー104Rをオンする。一方、右停止ボタン28Rがプッシュオフされ、そのプッシュオフ信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第3のタイマー104Rをオフする。それゆえ、第3のタイマー104Rは、右停止ボタン28Rの操作時間Tを計時する。
【0069】
クロックパルス発生回路105は、基準クロックパルスを発生させるためのものであって、発生させた基準クロックパルスをCPU101に供給する。
【0070】
乱数発生器106は、内部抽選に用いる乱数を発生させ、この発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出するものであって、抽出した乱数をCPU101に供給する。内部抽選を行うに際して、乱数を発生させるコマンドがCPU101から乱数発生器106に対して与えられると、乱数発生器106は、所定の範囲の乱数を発生させ、その乱数の値を示す信号を出力する。乱数が乱数発生器106から入力されると、CPU101は、その乱数に対応する図柄の組み合わせを定めるために、ROM102に記憶されているデータ群を検索し、その組み合わせに対応する数値を変数に代入する。
【0071】
始動レバー26が操作され、その操作信号が入力されると、CPU101は、モーター駆動制御回路107を介して、ステッピングモーターSML,SMC,SMRに駆動信号を出力する。これにより、全てのリール6L,6C,6Rは、一斉に回転する。その結果、表示窓5L,5C,5R内において、回転リール6L,6C,6Rの図柄変動表示が開始される。一方、停止ボタン27L,27C,27Rが操作され、その操作の完了を示すプッシュオフ信号が入力されると、CPU101は、モーター駆動制御回路107を介して、当該プッシュオフ信号の入力順序に応じてステッピングモーターSML,SMC,SMRに停止信号を出力する。これにより、リール6L,6C,6Rは、順次停止する。その結果、表示窓5L,5C,5R内において、回転リール6L,6C,6Rの図柄変動表示が順次終了される。
【0072】
ランプ駆動制御回路108は、CPU101からの指示信号に基づいてランプ駆動信号を生成し、この生成したランプ駆動信号を各種のランプ7A〜7E,8〜12,13A〜13Eに出力する。その結果、各種のランプ7A〜7E,8〜12,13A〜13Eは、所定の事象を告知するために点灯する。
【0073】
表示器駆動制御回路109は、CPU101からの指示信号に基づいて表示器駆動信号を生成し、この生成した表示器駆動信号を各種の表示器14〜16に出力する。その結果、各種の表示器14〜16は、所定の事象を表示する。
【0074】
LCD駆動制御回路110は、CPU101からの指示信号に基づいて表示パネル駆動信号を生成し、この生成したLCD駆動信号をLCDパネル18に出力する。その結果、LCDパネル18は、その表示面上に種々の遊技関連情報及び遊技演出関連情報の双方を表示する。
【0075】
音出力制御回路111は、CPU101からの指示信号に基づいて音出力信号を生成し、この生成した音出力信号をスピーカー19A,19Bに出力する。その結果、スピーカー19A,19Bは、遊技状況に応じた効果音を発する。
【0076】
ホッパー駆動制御回路112は、CPU101からの指示信号に基づいてホッパー駆動信号を生成し、この生成したホッパー駆動信号をホッパー29に出力する。その結果、ホッパー29は、貯留しているメダルを受け皿22に放出する。
【0077】
[制御の流れ]
図5を参照して、まず、制御手段100のCPU101は、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されるのを待つ(ステップS1及びステップS2)。
【0078】
ここに、「ベット」とは、マニュアル投入モードでメダルを投入口24から投入したり、クレジットモードでベットボタン25を押したりして、賭け対象としてのメダルをスロットマシン1に投入する行為である。
【0079】
ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると、CPU101は、内部抽選を行う(ステップS3)。このとき、内部的にBB役が成立した場合には、CPU101は、このBB役の入賞図柄を決定する。内部的にRB役が成立した場合には、CPU101は、このRB役の入賞図柄を決定する。内部的に小役が成立した場合には、CPU101は、この小役の入賞図柄を決定する。
【0080】
ここに、「BB役」とは、遊技者に相対的に大きな利益を与えるゲームを所定回数連続して行い得る役である。「RB役」とは、遊技者に相対的に小さな利益を与えるゲームを所定回数連続して行い得る役である。「小役」とは、BBゲームやRBゲームの発生又はリプレイゲームの発生を伴わない、遊技者への利益付与のみが行われる役である。
【0081】
因みに、上記内部抽選に当選して内部的に役が成立している場合(換言すると、遊技状態が入賞可能状態である場合)には、CPU101は、停止ボタン27L,27C,27Rの目押し順序に関係なく、当該内部当選役の入賞を構成する図柄の組み合わせが有効化された賭けラインに沿って揃い易いように、回転リール6L,6C,6Rの停止制御を行う。一方、上記内部抽選に外れて内部的に役が成立していない場合(換言すると、遊技状態が入賞不可能状態である場合)には、CPU101は、入賞を示す図柄が有効化された賭けラインに沿って揃うことがないように、回転リール6L,6C,6Rの停止制御を行う。前者の回転リールの停止制御は「引き込み制御」と称され、後者の回転リールの停止制御は「蹴飛ばし制御」と称される。
【0082】
内部抽選が終了すると、CPU101は、全てのリール6L,6C,6Rの回転を一斉に開始させ(ステップS4)、その後、最初の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされるのを待つ(ステップS5)。
【0083】
最初の目押し停止ボタンがプッシュオンされると、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンする(ステップS6)。その後、CPU101は、このタイマーの計時出力に基づいて最初の目押し停止ボタン27L,27C,27Rの操作時間Tのモニタリングを開始し、当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS7及びステップS8)。その結果、最初の目押し停止ボタンの操作時間(換言すると、プッシュオン時間である。以下において同じ)Tが長くなればなるほど、当該目押しに関連する停止ボタンに対応するリールの回転速度Vが順次遅くなる。
【0084】
最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされると、CPU101は、当該目押し中(換言すると、プッシュオン中である。以下において同じ)にオン状態にあったタイマーをオフして当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS9及びステップS10)。その後、CPU101は、2番目に目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされるのを待つ(ステップS11)。
【0085】
2番目の目押し停止ボタンがプッシュオンされると、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンする(ステップS12)。その後、CPU101は、このタイマーの計時出力に基づいて2番目の目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始し、当該停止ボタンがプッシュオフされるまで当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS13及びステップS14)。その結果、2番目の目押し停止ボタンの操作時間Tが長くなればなるほど、当該目押しに関連するリールの回転速度Vが順次遅くなる。
【0086】
2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされると、CPU101は、当該目押し中にオン状態にあるタイマーをオフして当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS15及びステップS16)。その後、CPU101は、最後の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされるのを待つ(ステップS17)。
【0087】
最終目押し停止ボタンがプッシュオンされると、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンする(ステップS18)。その後、CPU101は、このタイマーの計時出力に基づいて最終目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始し、当該停止ボタンがプッシュオフされるまで当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS19及びステップS20)。その結果、最終目押し停止ボタンの操作時間Tが長くなればなるほど、当該目押しに関連するリールの回転速度Vが順次遅くなる。
【0088】
最終目押し停止ボタンがプッシュオフされると、CPU101は、当該目押し中にオン状態にあったタイマーをオフして当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS21及びステップS22)。その後、CPU101は、処理をステップS23に移す。
【0089】
ステップS23に移行すると、CPU101は、入賞が成立したか否かを判別する。ここで、有効化された賭けラインに沿って上記内部抽選において内部的に成立した役の入賞を示す図柄が揃った場合には、CPU101は、その入賞役の種類に応じた利益を上記賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与し(ステップS24)、その後、再び処理をステップS1に戻す。具体的には、マニュアル投入モードでは、メダルが払い出される。一方、クレジットモードでは、クレジットの上限を超えない範囲で払い出されるメダルがクレジットとしてスロットマシン1にストアーされる。但し、クレジットの上限を超える場合には、その上限を超える数のメダルが払い出される。一方、入賞が成立しなかった場合には、CPU101は、上記利益付与処理を行うことなく、再び処理をステップS1に戻す。
【0090】
[作用・効果]
本実施の形態1では、停止ボタン毎にその各操作が完了するまでの間において、目押し対象となっている停止ボタンの操作時間Tがモニタリングされる。このモニタリングした操作時間Tが長くなるに従って、各停止ボタンに対応する各リールの回転速度Vが順次減速される。これにより、一連の目押し対象となっている各停止ボタンの操作時間Tが長くなればなるほど、対応する各リールの回転速度Vが遅くなる。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度を減速させることができる。具体的には、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止ボタン側で当該図柄変動速度を直接的に遅くすることができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0091】
<実施の形態2>
[特徴]
本実施の形態2に係るスロットマシン1の主たる特徴は、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tを互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯TZ1及び第2の操作時間帯TZ2に2分割してモニタリングする点、並びに当該操作時間Tが前段の第1の操作時間帯TZ1に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯TZ1を経過したことをモニタリングするまでは当該停止ボタンに対応するリールの回転速度Vを予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間Tが後段の第2の操作時間帯TZ2に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯TZ2を経過したことをモニタリングするまでは当該停止ボタンに対応するリールの回転速度Vを予め定める態様で加速する制御を繰り返し行う点にあり、その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0092】
それゆえ、ROM102に格納されている遊技プログラムには、上記リール加減速制御を行うための手順が含まれており、この手順は、広くはマイクロコンピューターとしての制御手段100により実行される。一方、RAM103のデータ格納領域DRには、上記リール加減速制御を行うために必要なデータ(式やデーターテーブル等を含む)が格納されている。
【0093】
上記リール加減速制御態様としては、例えば、図9(A)及び図9(B)に示す態様を挙げることができる。図9(A)及び図9(B)に示す何れの態様も、遊技者にあまり違和感を与えないように、停止ボタン27L,27C,27Rの目押しにより順次停止されるべき各リール6L,6C,6Rの回転速度Vの加減速制御が実行されるよう種々の工夫が施されている。具体的には、図9(A)に示す態様では、操作時間帯TZ1,TZ2(TZ1=TZ2)毎に上記リールの回転速度Vの単位時間当たりの減速率ΔD及び加速率ΔAの双方を異ならせ、第1の操作時間帯TZ1においては、上記停止ボタンの操作時間Tが所定時間経過するまでは上記回転速度Vが急激に減速しその後は上記回転速度Vが徐々に減速するように、ステッピングモーターの力率が設定されている一方、第2の操作時間帯TZ2においては、操作時間Tが所定時間経過するまでは上記回転速度Vが急激に加速しその後は上記回転速度Vが徐々に加速するように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を採用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tをゲインとして、当該操作時間Tが一定の操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、対応する各リールの回転速度Vが余弦波的に減速されたり加速されたりする。一方、図9(B)に示す態様では、操作時間帯TZ1,TZ2毎に上記リールの回転速度Vの減速率ΔD及び加速率ΔAが一定となるように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を使用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tをゲインとして、当該操作時間Tが一定の操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、対応する各リールの回転速度Vが三角波的に減速されたり加速されたりする。それゆえ、RAM103のデータ格納領域DRには、上記2つのリール加減速制御態様から任意に選択されたリール減速制御態様を実行するためのデータとして、上記ステッピングモーターの力率変化に関連するデータが格納されることになる。なお、これらのリール加減速制御態様は、あくまでも例示に過ぎず、これらの態様に限定されないのは勿論である。
【0094】
[制御の流れ]
図6を参照して、ステップS1及びステップS2において、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作された場合には、制御手段100のCPU101は、内部抽選を行うと共に、全リール6L,6C,6Rの回転を一斉に開始させる(ステップS3及びステップS4)。
【0095】
ステップS5において、最初の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされた場合には、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンし、このタイマーの計時出力に基づいて当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始する(ステップS6)。その後、CPU101は、最初の目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS7)。このリール減速制御は、第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第1の操作時間帯TZ1が経過するまで続行される。
【0096】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS8においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する減速制御を終了し、処理をステップS9及びステップS10に移す。
【0097】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS11においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する減速制御を終了し、当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して加速制御を行う(ステップS12)。このリール加速制御は、第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第2の操作時間帯TZ2が経過するまで続行される。
【0098】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS13においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS9及びステップS10に移す。
【0099】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS14においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS7に戻して当該目押しに関連するリールに対して減速制御を再度行う。
【0100】
ステップS9及びステップS10において、CPU101は、最初の目押しに関するタイマーをオフして最初の目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる。その後、CPU101は、処理をステップS15に移す。
【0101】
すなわち、最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tが上記操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、上記リール減速制御及びリール加速制御が繰り返し行われる。
【0102】
図7を参照して、ステップS15において、2番目の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされた場合には、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンし、このタイマーの計時出力に基づいて当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始する(ステップS16)。その後、CPU101は、2番目の目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS17)。このリール減速制御は、第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第1の操作時間帯TZ1が経過するまで続行される。
【0103】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS18においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する減速制御を終了し、処理をステップS19及びステップS20に移す。
【0104】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS21においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する減速制御を終了し、当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して加速制御を行う(ステップS22)。このリール加速制御は、第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第2の操作時間帯TZ2が経過するまで続行される。
【0105】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS23においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS19及びステップS20に移す。
【0106】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS24においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS17に戻して当該目押しに関連するリールに対して減速制御を再度行う。
【0107】
ステップS19及びステップS20において、CPU101は、2番目の目押しに関連するタイマーをオフして2番目の目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる。その後、CPU101は、処理をステップS25に移す。
【0108】
すなわち、2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tが上記操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、上記リール減速制御及びリール加速制御が繰り返し行われる。
【0109】
図8を参照して、ステップS25において、最後の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされた場合には、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンし、このタイマーの計時出力に基づいて当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始する(ステップS26)。その後、CPU101は、最終目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS27)。このリール減速制御は、第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第1の操作時間帯TZ1が経過するまで続行される。
【0110】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS28においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押しに関連するリール減速制御を終了し、処理をステップS29及びステップS30に移す。
【0111】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS33においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押関連リールに対する減速制御を終了し、当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して加速制御を行う(ステップS34)。このリール加速制御は、第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第2の操作時間帯TZ2が経過するまで続行される。
【0112】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS35においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS29及びステップS30に移す。
【0113】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS36においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS27に戻して当該目押しに関連するリールに対して減速制御を再度行う。
【0114】
ステップS29及びステップS30に移行すると、CPU101は、最終目押しに関連するタイマーをオフして最終目押し停止ボタンの操作時間Tを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる。その後、CPU101は、処理をステップS31に移す。
【0115】
すなわち、最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tが上記操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、上記リール減速制御及びリール加速制御が繰り返し行われる。
【0116】
ステップS31において、CPU101は、入賞が成立したか否かを判別する。ここで、有効化された賭けラインに沿って内部当選役の入賞図柄が揃った場合には、CPU101は、その入賞役の種類に応じた利益を賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与し(ステップS32)、その後、再び処理をステップS1に戻す。一方、入賞が成立しなかった場合には、CPU101は、上記利益付与処理を行うことなく、再び処理をステップS1に戻す。
【0117】
[作用・効果]
本実施の形態2では、各停止ボタンの操作時間Tをモニタリングする際に、その操作時間Tを互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯TZ1及び第2の操作時間帯TZ2に2分割してモニタリングされる。上記操作時間Tが前段の第1の操作時間帯TZ1に投入したことがモニタリングされてから当該第1の操作時間帯TZ1を経過したことがモニタリングされるまでは、各停止ボタンに対応する各リールの回転速度Vが順次減速される。一方、上記操作時間Tが後段の第2の操作時間帯TZ2に投入したことがモニタリングされてから当該第2の操作時間帯TZ2を経過したことをモニタリングされるまでは、各停止ボタンに対応する各リールの回転速度Vが加速される。これにより、各停止ボタンの操作時間Tが一定の操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、対応する各リールの回転速度Vが減速されたり加速されたりする。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度を加減速させることができる。具体的には、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止ボタン側で当該図柄変動速度を直接的に遅くしたり速くしたりすることができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0118】
以下に説明する実施の形態3及び実施の形態4は、遊技状態が入賞可能状態である場合に図柄の引き込み制御が行われ、それによってリーチ(あと1つ図柄が揃えば入賞が成立する状態)が成立し易く、入賞を発生させるためには最後の目押しの成否が特に問題となることに注目して創案されたものである。
【0119】
<実施の形態3>
[特徴]
本実施の形態3に係るスロットマシン1の主たる特徴は、最終的に回転を停止させるべきリール(以下、単に「最終リール」という)を除く全てのリールの回転が停止しており、この最終リールに対応する停止ボタンの操作が完了するまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tをモニタリングする点、及びこのモニタリングした操作時間Tが長くなるに従って最終リールの回転速度Vを予め定める態様で順次減速する制御を行う点にあり、その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0120】
[制御の流れ]
ここで説明する制御は、上記リール減速制御に関連する手順を含む遊技プログラムに基づいて、広くは制御手段100により実行される。
【0121】
図10を参照して、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作された場合(ステップS1及びステップS2で共にYESの場合)には、制御手段100のCPU101は、内部抽選を行うと共に、全リール6L,6C,6Rの回転を一斉に開始させる(ステップS3及びステップS4)。その後、CPU101は、最初の目押し対象となる停止ボタンの操作が完了するのを待つ(ステップS5)。
【0122】
最初の目押し停止ボタンの操作が完了すると、CPU101は、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS6)。その後、CPU101は、2番目に目押し対象となる停止ボタンの操作が完了するのを待つ(ステップS7)。
【0123】
2番目の目押し停止ボタンの操作が完了すると、CPU101は、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS8)。その後、CPU101は、最後の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされるのを待つ(ステップS9)。
【0124】
最終目押し停止ボタンがプッシュオンされると、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンする(ステップS10)。その後、CPU101は、このタイマーの計時出力に基づいて最終目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始し、当該停止ボタンがプッシュオフされるまで最終リールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変更させ、それによって当該最終リールに対して減速制御を行う(ステップS11及びステップS12)。この間、最終目押し停止ボタンの操作時間Tが長くなればなるほど、最終リールの回転速度Vが順次遅くなる。
【0125】
最終目押し停止ボタンがプッシュオフされると、CPU101は、当該目押し中にオン状態にあったタイマーをオフして当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、最終リールの回転を停止させる(ステップS13及びステップS14)。その後、CPU101は、処理をステップS15に移す。
【0126】
ステップS15に移行すると、CPU101は、入賞が成立したか否かを判別する。ここで、有効化された賭けラインに沿って入賞図柄が揃った場合には、CPU101は、その入賞役の種類に応じた利益を賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与し(ステップS24)、その後、再び処理をステップS1に戻す。一方、入賞が成立しなかった場合には、CPU101は、上記利益付与処理を行うことなく、再び処理をステップS1に戻す。
【0127】
[作用・効果]
本実施の形態3では、最終目押し停止ボタンの操作時間Tのみをリール減速制御に関するゲインとしており、当該操作時間Tが長くなればなるほど、最終リールの回転速度Vが遅くなる。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度を減速させることができる。具体的には、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止ボタン側で当該図柄変動速度を直接的に遅くすることができる。その結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく(換言すると、稼働率を低下させる程までにゲームを長引かせないことを意味する。以下において同じ)新しい態様で最終目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0128】
<実施の形態4>
[特徴]
本実施の形態4のスロットマシン1の主たる特徴は、最終リールのみが回転しており、この最終リールに対応する停止ボタンの操作が完了するまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tのみを互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯TZ1及び第2の操作時間帯TZ2に2分割してモニタリングする点、並びに当該操作時間Tが前段の第1の操作時間帯TZ1に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯TZ1を経過したことをモニタリングするまでは最終リールの回転速度Vを予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間Tが後段の第2の操作時間帯TZ2に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯TZ2を経過したことをモニタリングするまでは最終リールの回転速度Vを予め定める態様で加速する制御を繰り返し行う点にあり、その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0129】
[制御の流れ]
ここで説明する制御は、上記リール加減速制御に関連する手順を含む遊技プログラムに基づいて、広くは制御手段100により実行される。
【0130】
図11を参照して、ステップS1及びステップS2において、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作された場合には、制御手段100のCPU101は、内部抽選を行うと共に、全リール6L,6C,6Rの回転を一斉に開始させる(ステップS3及びステップS4)。
【0131】
ステップS5において、最初の目押し対象となる停止ボタンの操作が完了した場合には、CPU101は、当該目押しに関するリールの回転を停止させる(ステップS6)。
【0132】
ステップS7において、2番目の目押し対象となる停止ボタンの操作が完了した場合には、CPU101は、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS8)。
【0133】
図12を参照して、ステップS9において、最後の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされた場合には、CPU101は、当該目押しに関するタイマーをオンし、このタイマーの計時出力に基づいて最終目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始する(ステップS10)。その後、CPU101は、最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tが操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、最終リールに対して減速制御及び加速制御を繰り返し行う。
【0134】
具体的には、まず、CPU101は、最終リールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変更させ、それによって当該最終リールに対して減速制御を行う(ステップS11)。このリール減速制御は、第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第1の操作時間帯TZ1が経過するまで続行される。
【0135】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS12においてYESの場合)には、CPU101は、最終リールに対する減速制御を終了し、処理をステップS13及びステップS14に移す。
【0136】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS17においてYESの場合)には、CPU101は、最終リールに対する減速制御を終了し、この最終リールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変更させ、それによって当該最終リールに対して加速制御を行う(ステップS18)。このリール加速制御は、第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第2の操作時間帯TZ2が経過するまで続行される。
【0137】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS19においてYESの場合)には、CPU101は、最終リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS13及びステップS14に移す。
【0138】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS20においてYESの場合)には、CPU101は、最終リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS11に戻して最終リールに対して減速制御を再度行う。
【0139】
ステップS13及びステップS14に移行すると、CPU101は、最終目押しに関するタイマーをオフして最終目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、最終リールの回転を停止させる。その後、CPU101は、処理をステップS15に移す。
【0140】
ステップS15において、CPU101は、入賞が成立したか否かを判別する。ここで、入賞が成立した場合には、CPU101は、その入賞役の種類に応じた利益を賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与し(ステップS16)、その後、再び処理をステップS1に戻す。一方、入賞が成立しなかった場合には、CPU101は、上記利益付与処理を行うことなく、再び処理をステップS1に戻す。
【0141】
[作用・効果]
本実施の形態4では、最終目押し停止ボタンの操作時間Tのみをリール加減速制御に関するゲインとしており、当該操作時間Tが一定の操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、最終リールの回転速度Vが減速されたり加速されたりする。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度の加減速が繰り返される。具体的には、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止ボタン側で当該図柄変動速度を直接的に遅くしたり速くしたりすることができる。その結果、初心者及び上級者の両者共に満足感を確保した上で、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより一層有用となる。
【0142】
なお、本発明は上記実施の形態1乃至実施の形態4に限定されるものではなく、その他、本発明の請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
【0143】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様でリールの図柄変動速度に変化を与えることができるため、新しい態様で目押しを容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るスロットマシンの外観構成を示す斜視図
【図2】スロットマシンの内部構成を示す斜視図であって、前扉を開けた状態を示している
【図3】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図
【図4】リール減速制御態様の例を図解的に示す図
【図5】スロットマシンの制御の流れを示すフローチャート
【図6】本発明の実施の形態2に係るスロットマシンの制御の流れを示すフローチャート
【図7】スロットマシンの制御の流れを示すフローチャートであって、図6の続きを示している
【図8】スロットマシンの制御の流れを示すフローチャートであって、図7の続きを示している
【図9】リール加減速制御態様の例を図解的に示す図
【図10】本発明の実施の形態3に係るスロットマシンの制御の流れを示すフローチャート
【図11】本発明の実施の形態4に係るスロットマシンの制御の流れを示すフローチャート
【図12】スロットマシンの制御の流れを示すフローチャートであって、図11の続きを示している
【符号の説明】
1 スロットマシン
6L,6C,6R 回転リール
26 始動レバー
27L,27C,27R 停止ボタン
100 制御手段
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104L,104C,104R タイマー
SML,SMC,SMR ステッピングモーター
T 操作時間
V 回転速度
TZ1 第1の操作時間帯
TZ2 第2の操作時間帯
【発明の属する技術分野】
本発明は、目押しにより全ての回転リールが停止したときに、賭けラインに沿って入賞図柄が揃うと、賭け対象となる遊技媒体の入力モードに応じた態様で遊技者に利益が付与される、スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法、並びにスロットマシンに利用される遊技プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スロットマシンは、主として、外周面に複数種類の図柄が周方向に沿って描かれている複数の回転リールと、これら各回転リールの図柄変動を観察するための表示窓と、遊技を開始させるための始動レバーと、回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止ボタンとを備えている。
【0003】
かかるスロットマシンでは、賭け対象となる遊技媒体(メダルやコインを含む)を入力した後に、始動レバーが操作されると、遊技が開始される。これを契機として、役の成立に関する内部抽選(以下、単に「内部抽選」という)が行われる。この内部抽選が終了すると、全てのリールが一斉に回転する。その結果、表示窓内において、全回転リールの図柄変動表示が開始される。その後、各停止ボタンの目押しが行われると、その目押し順序に応じて各リールの回転が順次停止する。その結果、表示窓内において、各回転リールの図柄変動表示が順次終了される。全てのリールの回転が停止したときに、有効化された賭けライン上において、当該各回転リールの停止図柄の組み合わせが上記内部抽選で内部的に成立した役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致すると、賭け対象遊技媒体の入力モードに応じた態様で利益が遊技者に対して付与される。
【0004】
ここに、「目押し」とは、遊技者が、表示窓からリール回転中における図柄変動をよく観察し、且つ、表示窓内に停止すべき図柄が出現するタイミングを見計らって停止ボタンを押す行為をいう。
【0005】
なお、以下の説明において、上記内部抽選において内部的に役が成立しており、それによって役の入賞が成立する可能性がある状態を「入賞可能状態」と称する。一方、上記内部抽選において内部的に役が成立せず、それによって入賞が成立する可能性がない状態を「入賞不可能状態」と称する。
【0006】
上記図柄変動中においては、リールは高速で回転(スピン)している。それゆえ、遊技に不慣れな者(即ち、初心者)や動体視力が低い者にとって、目押しは困難となっている。
【0007】
そこで、近時、上記目押しを行い易くするスロットマシンが種々提案されている。この種のスロットマシンの典型的な例としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4に開示されているものを挙げることができる。
【0008】
特許文献1にて開示されているスロットマシンは、遊技状態が入賞可能状態になることを条件として、リールの回転速度を減速するように構成されている。
【0009】
特許文献2にて開示されているスロットマシンは、遊技状態が入賞不可能状態から入賞可能状態に切り替えられた後に、遊技が所定回数又は所定時間続けて行われ、且つ、その間に有効化された賭けライン上に入賞図柄が揃わないことを条件として、リールの回転速度を減速するように構成されている。
【0010】
特許文献3にて開示されているスロットマシンは、遊技状態がボーナス役入賞可能状態になることを条件として、リールの回転速度を減速するように構成されている。
【0011】
特許文献4にて開示されているスロットマシンは、遊技に関連する操作手段の構成要素の1つとして低速化スイッチを設け、この低速化スイッチが、最終的に回転を停止させるべきリール(最終リール)を除く全てのリールの回転が停止しており且つ当該最終リールに対応する停止ボタンの目押し前に操作されることを条件として、上記最終リールの回転速度を減速するように構成されている。
【0012】
【特許文献1】
特開平11−164938号公報
【特許文献2】
特開2000−229147号公報
【特許文献3】
特開2001−112916号公報
【特許文献4】
特開2002−331073号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1乃至特許文献4に係るスロットマシンには、以下の問題点が指摘されている。
【0014】
具体的には、上記特許文献1乃至特許文献4の何れの技術も、停止ボタンの目押しとは直接的には関係のない所定の条件を満足した場合に限って、リールの減速制御が行われる。とりわけ、特許文献1乃至特許文献3では、リール減速制御に移行する条件として、遊技状態が入賞可能状態(ボーナス役入賞可能状態も含む)になることが含まれている。そのため、遊技者は、リールの回転速度を任意に減速することができず、それによって受動的にリール減速制御に移行するのを待たなければならない。換言すると、遊技者が主体となってリールの回転速度を減速させることはできない。また、特許文献4では、遊技者が主体となってリール減速制御に移行させることができるものの、当該リール減速制御に移行させるためには、目押しを行う前に低速化スイッチを操作しなければならない。そのため、リール減速制御移行に関連する操作が煩雑化している。
【0015】
本発明は、上記技術的課題に鑑みなされたもので、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様でリールの図柄変動速度に変化を与えることができ、もって新しい態様で目押しを行い易くし得る、スロットマシン、及びスロットマシンの制御方法、並びにスロットマシンに利用される遊技プログラムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンであって、上記停止操作手段毎にその各操作が完了するまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための制御手段を含む。
【0017】
上記構成において、停止操作手段毎にその各操作が完了するまでの間において、制御手段は、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングする。このモニタリングした操作時間に応じて、制御手段は、各停止操作手段に対応する各リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度に変化を与えることができる。換言すると、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で直接的に調整することができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0018】
上記第1の観点に係る発明の一の態様では、上記制御手段は、上記モニタリングした操作時間が長くなるに従って上記操作対象となっている停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で順次減速する制御を行う。
【0019】
上記構成によれば、停止操作手段毎にその各操作時間が長くなればなるほど、各停止操作手段に対応する各リールの回転速度が遅くなる。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度を減速させることができる。換言すると、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で当該図柄変動速度を直接的に遅くすることができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0020】
上記第1の観点に係る発明の他の態様では、上記制御手段は、上記操作対象となっている停止操作手段の操作時間を互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯及び第2の操作時間帯に2分割してモニタリングし、当該操作時間が前段の第1の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは当該停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間が後段の第2の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは当該停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で加速する制御を繰り返し行う。
【0021】
上記構成によれば、停止操作手段毎の操作時間が一定の操作時間帯を経過する度に、各停止操作手段に対応する各リールの回転速度が減速されたり加速されたりする。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度の加減速が繰り返される。換言すると、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で当該図柄変動速度を直接的に遅くしたり速くしたりすることができる。その結果、初心者(動体視力が低い者も含む。以下において同じ)及び上級者の両者共に満足感を与えつつ、新しい態様で一連の目押しを容易とすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより一層有用となる。
【0022】
第2の観点に係る本発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンであって、最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止しており、且つ、当該最終リールに対応する停止操作手段の操作が完了するまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための制御手段を含む。
【0023】
上記構成において、最終リールを除く全てのリールの回転が停止しており、且つ、当該最終リールに対応する停止操作手段の操作が完了するまでの間において、制御手段は、最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングする。このモニタリングした操作時間に応じて、制御手段は、最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度に変化を与えることができる。換言すると、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で直接的に調整することができる。その結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易とすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0024】
上記第2の観点に係る発明の一の態様では、上記制御手段は、上記モニタリングした操作時間が長くなるに従って上記最終リールの回転速度を予め定める態様で順次減速する制御を行う。
【0025】
上記構成によれば、最終停止操作手段の操作時間が長くなればなるほど、最終リールの回転速度が遅くなる。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度を減速させることができる。換言すると、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で当該図柄変動速度を直接的に遅くすることができる。その結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0026】
上記第2の観点に係る発明の他の態様では、上記制御手段は、上記最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間を互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯及び第2の操作時間帯に2分割してモニタリングし、当該操作時間が前段の第1の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは上記最終リールの回転速度を予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間が後段の第2の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは上記最終リールの回転速度を予め定める態様で加速する制御を繰り返し行う。
【0027】
上記構成によれば、最終停止操作手段の操作時間が一定の操作時間帯を経過する度に、最終リールの回転速度が減速されたり加速されたりする。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度の加減速が繰り返される。換言すると、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で当該図柄変動速度を直接的に遅くしたり速くしたりすることができる。その結果、初心者及び上級者の両者共に満足感を確保した上で、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより一層有用となる。
【0028】
第3の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンを制御するための方法であって、上記停止操作手段毎にその各操作が完了するまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うためのステップを含む。
【0029】
上記構成では、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度に変化を与えることができる。すなわち、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で直接的に調整することができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0030】
第4の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを一斉に回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が一斉に開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンを制御するための方法であって、最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止しており、且つ、当該最終リールに対応する停止操作手段の操作が完了するまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うためのステップを含む。
【0031】
上記構成では、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度に変化を与えることができる。すなわち、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で直接的に調整することができる。その結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易とすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0032】
第5の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段、並びに始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動を開始させる一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動を順次終了させるためのコンピューターを備えているスロットマシンにおいて利用される遊技プログラムであって、上記停止操作手段毎にその各操作完了信号が入力されるまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための手順を含み、この手順は、上記コンピューターにより実行される。
【0033】
上記構成によると、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度に変化を与えることができる(一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止操作手段側で直接的に調整することができる)結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となり、加えて目押し訓練機種としても有用となる。
【0034】
第6の観点に係る発明は、周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段、並びに始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動を開始させる一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動を順次終了させるためのコンピューターを備えているスロットマシンにおいて利用される遊技プログラムであって、最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止した状態で当該最終リールに対応する停止操作手段の操作完了信号が入力されるまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための手順を含み、この手順は、上記コンピューターにより実行される。
【0035】
上記構成によると、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度に変化を与えることができる(最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止操作手段側で直接的に調整することができる)結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易とすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としても有用となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0037】
<実施の形態1>
[外観構成]
図1を参照して、本実施の形態1に係るスロットマシン1は、前面開放の箱形形状を有している筐体2と、この筐体2に対して開閉自在に取り付けられている前扉3とを備えている。
【0038】
前扉3の中央部正面には、正面パネル4が装着されている。この正面パネル4の主要部には、3つの表示窓5L,5C,5Rが横一列に並んだ状態で形成されている。これら表示窓5L,5C,5Rは、主として、筐体2内の3つの回転リール6L,6C,6Rの図柄の変動を観察するためのものであって、各回転リール6L,6C,6Rの複数種類の図柄は、それぞれ、その外周面において周方向に沿って描かれている。
【0039】
左表示窓5Lの左側には、5つの賭け枚数表示ランプ7A,7B,7C,7D,7Eが設けられている。これら賭け枚数表示ランプ7A〜7Eは、1回の遊技に賭け対象とされるメダル数又はクレジット数を表示するために点灯する。一方、右表示窓5Rの右側には、スタートランプ8、投入指示ランプ9、リプレイランプ10、アシストタイム(以下、「AT」という)告知ランプ11、及びゲームオーバーランプ12が設けられている。スタートランプ8は、遊技が開始できる状態となった場合に点灯又は点滅する。投入指示ランプ9は、メダルをスロットマシン1に投入できる状態である場合に点灯する。リプレイランプ10は、遊技結果としてリプレイが成立した場合に点灯する。AT告知ランプ11は、遊技状態がアシストタイムに移行した場合に点灯する。ゲームオーバーランプ12は、遊技が終了したときに点灯する。これらランプ8〜12は、正面パネル4の上方から下方に向かってこの順で配置されている。
【0040】
ここに、「AT」とは、内部抽選で内部的に成立した小役の入賞の成立を支援するための参考情報が予め定める態様で告知される遊技状態をいう。
【0041】
右表示窓5Rとランプ8〜12との間には、5つの賭けライン表示ランプ13A,13B,13C,13D,13Eが設けられている。これら賭けライン表示ランプ13A〜13Eは、表示窓5L,5C,5R上を通過する5本の賭けライン(図柄停止ライン)のうちから何れのラインを賭け対象とするかを表示するために点灯する。
【0042】
表示窓5L,5C,5Rの下方には、払出数表示器14、ゲーム数表示器15、及びクレジット表示器16が設けられている。払出数表示器14は、入賞が発生した場合に遊技者に対して払い出されるメダル数や遊技者に対して与えられるクレジット数を表示する。ゲーム数表示器15は、ビッグボーナス(以下、「BB」という)ゲーム中の小役ゲーム回数及びボーナスゲーム回数やレギュラーボーナス(以下、「RB」という)ゲーム中のボーナスゲーム数等を表示する。クレジット表示器16は、クレジット数を表示する。これら表示器14〜16は、7セグメント表示器であって、正面パネル4上で左から右に向かってこの順で配置されている。
【0043】
ここに、「クレジット」は、遊技者が所有する有価価値として、スロットマシン1にストアーされているメダル数である。
【0044】
前扉3の上部には、上パネル17が装着されている。この上パネル17の中央部には、液晶表示パネル(以下、「LCDパネル」という)18が設けられている。LCDパネル18は、遊技の演出に関連する情報及び遊技の演出に関連する情報の双方を表示するものであって、当該LCDパネル18を挟んで、左右一対のスピーカー19A,19Bが上パネル17に嵌め込まれている。これらスピーカー19A,19Bは、遊技の状況に応じて効果音を発する。一方、前扉3の下部には、下パネル20が装着されている。この下パネル20には、機種名及びイメージデザイン等が印刷されており、その下方には、メダル払出口21、及びメダル受け皿22が設けられている。
【0045】
正面パネル4と下パネル20との間には、操作部23が設けられている。この操作部23には、メダル投入口24、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R、及びクレジット/精算切替ボタン28が備えられている。メダル投入口24は、操作部23の上面の右端に配置されている。ベットボタン25は、投入口24から投入されたメダルを何枚賭けるかを設定する際に使用されるものであって、操作部23の上面の始動レバー26及び左停止ボタン27Lの中間位置に配置されている。始動レバー26は、遊技を開始する際に使用され、一方停止ボタン27L,27C,27Rは、リール6L,6C,6Rの回転を停止させる際に使用される。具体的には、左停止ボタン27Lを操作すると、左リール6Lの回転が停止する。中央停止ボタン27Cを操作すると、中央リール6Cの回転が停止する。右停止ボタン27Rを操作すると、右リール6Rの回転が停止する。これら停止ボタン27L,27C,27Rは、操作部23の正面の中央部において各回転リール6L,6C,6Rに対応して配置されている。これに対して、始動レバー26は、操作部23の正面において停止ボタン27L,27C,27Rの左側に配置されている。クレジット/精算切替ボタン28は、メダルのマニュアル投入モードとクレジットモードとを互いに切り替えるためのものであって、操作部23の正面において始動レバー26の左側に配置されている。
【0046】
マニュアル投入モードで遊技を行う際には、投入指示ランプ9が点灯又は点滅している間に、メダルを投入口24に投入する必要がある。それゆえ、有効化される賭けラインは、メダルの投入枚数によって異なる。具体的には、メダルを1枚投入すると、表示窓5L,5C,5Rの中段において水平に延びる第1の賭けラインが有効化され、1ラインが賭け対象となる。このとき、第1の賭けラインの両端の1枚賭け表示ランプ7A及び賭けライン表示ランプ13Aが点灯する。メダルを2枚投入すると、第1の賭けラインに加えて、表示窓5L,5C,5Rの上下段において水平方向に延びる第2の賭けライン及び第3の賭けラインを有効化され、3ラインが賭け対象となる。このとき、1枚賭け表示ランプ7A及び賭けライン表示ランプ13Aの点灯に加えて、第2の賭けライン及び第3の賭けラインの両端の2枚賭け表示ランプ7B,7C及び賭けライン表示ランプ13B,13Cが点灯する。メダルを3枚投入すると、第1の賭けライン乃至第3の賭けラインに加えて、表示窓5L,5C,5Rの対角線上の第4の賭けライン及び第5の賭けラインが有効化され、5ラインが賭け対象となる。このとき、1枚賭け表示ランプ7A、2枚賭け表示ランプ7B,7C及び賭けライン表示ランプ13A〜13C点灯に加えて、第4の賭けライン及び第5の賭けラインの両端の3枚賭け表示ランプ7D、7E及び賭けライン表示ランプ13D,13Eが点灯する。なお、本スロットマシン1においては、メダルの賭け枚数は3枚が限度である。
【0047】
かかるマニュアル投入モードでは、上記有効化された賭けライン上で入賞が成立した場合には、その入賞役の種類に応じた数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
【0048】
クレジットモードとは、予め投入されたメダルをスロットマシン1にストアーさせておき、遊技を行う度にメダルを投入することなく、予めストアーされているクレジットを行使して遊技を行える態様である。それゆえ、クレジットモードでは、最大でメダル50枚分の価値をクレジットとしてスロットマシン1にストアーさせた状態で遊技を開始させることができる。メダルの投入に応じてスロットマシン1にストアーされたクレジット数は、クレジット表示器16に表示される。このクレジット数が上限に達した場合には、投入指示ランプ9が消灯し、それによってこれ以上メダルが受け付けられない旨が報知される。
【0049】
クレジットモードにおいて有効化される賭けラインは、ベットボタン25の押圧回数によって異なる。具体的には、ベットボタン25を1回押すと、第1の賭けラインが有効化され、この1ラインが賭け対象となる。換言すると、メダル1枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭け枚数表示ランプ7A及び賭けライン表示ランプ13Aが点灯する。ベットボタン25を2回押すと、第1の賭けライン乃至第3の賭けラインが有効化され、これら3ラインが賭け対象となる。換言すると、メダル2枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭け枚数表示ランプ7A〜7C及び賭けライン表示ランプ13A〜13Cが点灯する。ベットボタン25を3回押すと、第1の賭けライン乃至第5の賭けラインが有効化され、これら5ラインが賭け対象となる。換言すると、メダル3枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭け枚数表示ランプ7A〜7E及び賭けライン表示ランプ13A〜13Eが点灯する。なお、本スロットマシン1では、4回以上の操作は無効となる。
【0050】
かかるクレジットモードでは、上記有効化された賭けライン上で入賞が成立した場合には、入賞の発生に伴いクレジットの上限を超えない範囲で払い出されるメダル数がクレジットとしてスロットマシン1にストアーされる。クレジットの上限を超える場合には、その上限を超える数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
【0051】
上記マニュアル投入モード或いはクレジットモードの手順に則して賭け対象となるメダルの枚数が設定されると、制御手段100(図3参照)は、この設定された賭け枚数分のメダルを取り込む。このメダルの取り込みにより、遊技を開始する条件が整う。このとき、スタートランプ8が点灯する。このスタートランプ8の点灯状態において、始動レバー26を操作すると、制御手段100は、全てのリール6L,6C,6Rを一斉に回転させる。
【0052】
各停止ボタン27L,27C,27Rを押圧操作すると、その操作に対応するリールの回転が停止する。全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止したときに、有効化された賭けライン上に入賞役の1つが揃うと、制御手段100は、入賞役の種類に従って予め定められている利益を上記賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与する。
【0053】
[内部構成]
図2を参照して、筐体2内には、回転リール6L,6C,6R、ホッパー29、及び確立設定ボックス30が備えられている。
【0054】
回転リール6L,6C,6Rは、表示窓5L,5C,5Rに対応して配置されており、これら回転リール6L,6C,6Rを基準として、ホッパー29及び確立設定ボックス30の両者の設置箇所が決定されている。各リール6L,6C,6Rの回転軸は、それぞれ、筐体2内のブラケット31に回転自在に支持されており、当該各回転軸の端部が対応する各ステッピングモーターSML,SMC,SMR(図3参照)の出力軸に結合されている。それゆえ、各回転リール6L,6C,6Rは、それぞれ、筐体2内において独立して回転及び停止する。
【0055】
ホッパー29は、メダルの貯留・放出を行うためのものであって、回転リール6L,6C,6Rの下方において筐体2の底面に取り付けられている。一方、確率設定ボックス30は、ホッパー29の左側において筐体2の底面に取り付けられている。
【0056】
[電気的構成]
図3を参照して、制御手段100は、CPU101、ROM102、RAM103、タイマー104L,104C,104R、クロックパルス発生回路105、乱数発生器106、モーター駆動制御回路107、ランプ駆動制御回路108、表示器駆動制御回路109、LCD駆動制御回路110、音出力制御回路111、及びホッパー駆動制御回路112を備えている。それゆえ、この制御手段100は、マイクロコンピューターとして機能する。
【0057】
CPU101は、スロットマシン1の制御中枢を司るものであって、ROM102に記憶されているプログラムに従って種々の制御を行う。このCPU101の制御対象としては、各回転リール6L,6C,6Rの駆動源であるステッピングモーターSML,SMC,SMR、各種のランプ7A〜7E,8〜12,13A〜13E、各種の表示器14〜16、LCDパネル18、スピーカー19A,19B、及びホッパー29が挙げられる。
【0058】
CPU101には、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R及びクレジット/精算切替ボタン28の各操作信号と、メダル投入検知センサー200及びメダル排出検知センサー300の各センシング出力と、回転位置検出回路400の回転位置検出信号と、キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2及びリセットスイッチSW3の各スイッチング信号とが入力される。
【0059】
メダル投入検知センサー200は、投入口24から投入されたメダルを検知するためのものであって、メダル投入口24に関連して設けられている。一方、メダル排出検知センサー300は、ホッパー29のメダル放出位置に関連して設けられており、そのセンシング信号は、メダル排出完了信号処理回路500によって所定の処理が施された後、メダル排出完了信号としてCPU101に入力される。
【0060】
回転位置検出回路400は、各リール6L,6C,6Rの回転位置を検知するためのものであって、光センサーやロータリーエンコーダを含んでいる。光センサーは、各回転リール6L,6C,6Rに関連して設けられており、一方ロータリーエンコーダは、各ステッピングモーターSML,SMC,SMRの近傍に設けられている。各リール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU101は、回転位置検出回路400の検出信号に基づいて有効化された賭けライン上の当該各リール6L,6C,6Rの停止図柄の種類を特定する。
【0061】
キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2、及びリセットスイッチSW3は、確率設定ボックス30に内蔵されている。キースイッチSW1は、ゲームモードと確率設定モードとを互いに切り替える際に操作される。一方、確率設定スイッチSW2は、内部抽選における当選確率の設定値を切り替えるためのものであって、そのスイッチング信号は、キースイッチSW1によって確率設定モードになっている場合に限り、CPU101に入力が受け付けられる。リセットスイッチSW3は、スロットマシン1がエラー状態となった場合に、そのエラー状態を解除する際に操作される。
【0062】
ROM102には、スロットマシン1を制御して賭け対象としてのメダルの入力モードに応じて利益を付与するための遊技プログラム、この遊技プログラムで用いる変数の初期値、及び図柄の組み合わせと乱数との対応関係を示すデータ群が格納されている。特に、本実施の形態1では、上記遊技プログラムは、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tに応じて当該各停止ボタンに対応する各リールの回転速度Vを予め定める態様で順次減速するようにプログラミングされている。それゆえ、この遊技プログラムには、停止ボタン毎にその各操作が完了するまでにおいて、目押し対象となっている各停止ボタンの操作時間Tをモニタリングし、このモニタリングした操作時間Tが長くなるに従って当該停止ボタンに対応するリールの回転速度Vを予め定める態様で減速する制御を行うための手順が含まれている。詳細には、この手順は、順次停止されるべき各リールの減速制御を行う際に、当該各リールの駆動源としてのステッピングモーターの力率を予め定める態様で変化させるための手順をさらに含んでいる。
【0063】
かかるリール減速制御に関連する手順は、広くはマイクロコンピューターとしての制御手段100により実行される。
【0064】
RAM103は、CPU101と互いにインターフェイスをとっており、CPU101のワーキングエリアとして機能する。具体的には、遊技や図柄変更の制御に必要なフラグや変数の値等の種々のデータの書き込み及び読み出しが行われる。それゆえ、RAM103には、種々のデータを格納するための領域DRが形成されている。特に、このRAM103のデータ格納領域DRには、上記リール減速制御を行うために必要なデータ(式やデーターテーブル等を含む)が格納されている。
【0065】
上記リール減速制御態様としては、例えば、図4(A)、図4(B)、及び図4(C)に示す態様を挙げることができる。図4(A)、図4(B)、及び図4(C)に示す何れの態様も、遊技者にあまり違和感を与えないように、各停止ボタン27L,27C,27Rの目押しによって順次停止されるべき各リール6L,6C,6Rの回転速度Vの減速制御が実行されるよう種々の工夫が施されている。具体的には、図4(A)に示す態様では、上記リールの回転速度Vの単位時間当たりの減速率ΔDを異ならせ、当該リールに対応する停止ボタンの操作時間Tが所定時間を経過するまでは上記回転速度Vが急激に減速する一方、所定時間を経過してからは上記回転速度Vが徐々に減速するように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を採用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tをゲインとして、当該操作時間Tに応じて対応する各リールの回転速度Vが指数関数的に順次減速される。図4(B)に示す態様では、各停止ボタンの操作時間Tを複数の操作時間帯に分割し、この分割した操作時間帯毎に上記リールの回転速度Vの減速率ΔDを異ならせ、操作時間帯が過ぎる度に減速率ΔDが小さくなるように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を採用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tをゲインとして、当該操作時間Tに応じて対応する各リールの回転速度Vが折れ線グラフ的に順次減速される。図4(C)に示す態様では、上記リールの回転速度Vの減速率ΔDが一定となるように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を使用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tの長さをゲインとして、当該操作時間Tに応じて対応する各リールの回転速度Vが直線的に順次減速される。それゆえ、RAM103のデータ格納領域DRには、上記3つのリール減速制御態様から任意に選択されたリール減速制御態様を実行するためのデータとして、上記ステッピングモーターの力率変化に関連するデータが格納されることになる。なお、これらのリール減速制御態様は、あくまでも例示に過ぎず、これらの態様に限定されないのは勿論である。
【0066】
再び図3を参照して、タイマー104L,104C,104Rは、それぞれ、各停止ボタン27L,27C,27Rの操作が完了するまでの間における操作時間を計時するためのものであって、そのオン/オフは、CPU101により実行される。
【0067】
ここに、「操作が完了するまでの間」とは、停止ボタンが押圧(以下、「プッシュオン」という)されてからその押圧状態が解除(以下、「プッシュオフ」という)されるまでの間を指す概念である。したがって、「操作時間」は、停止ボタンがプッシュオンされてからプッシュオフされるまでの時間となる。
【0068】
左停止ボタン28Lがプッシュオンされ、そのプッシュオン信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第1のタイマー104Lをオンする。一方、左停止ボタン28Lがプッシュオフされ、そのプッシュオフ信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第1のタイマー104Lをオフする。それゆえ、第1のタイマー104Lは、左停止ボタン28Lの操作時間Tを計時することになる。中央停止ボタン28Cがプッシュオンされ、そのプッシュオン信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第2のタイマー104Cをオンする。一方、中央停止ボタン28Cがプッシュオフされ、そのプッシュオフ信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第2のタイマー104Cをオフする。それゆえ、第2のタイマー104Cは、中央停止ボタン28Cの操作時間Tを計時することになる。右停止ボタン28Rがプッシュオンされ、そのプッシュオン信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第3のタイマー104Rをオンする。一方、右停止ボタン28Rがプッシュオフされ、そのプッシュオフ信号が入力されると、これに基づいて、CPU101は、第3のタイマー104Rをオフする。それゆえ、第3のタイマー104Rは、右停止ボタン28Rの操作時間Tを計時する。
【0069】
クロックパルス発生回路105は、基準クロックパルスを発生させるためのものであって、発生させた基準クロックパルスをCPU101に供給する。
【0070】
乱数発生器106は、内部抽選に用いる乱数を発生させ、この発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出するものであって、抽出した乱数をCPU101に供給する。内部抽選を行うに際して、乱数を発生させるコマンドがCPU101から乱数発生器106に対して与えられると、乱数発生器106は、所定の範囲の乱数を発生させ、その乱数の値を示す信号を出力する。乱数が乱数発生器106から入力されると、CPU101は、その乱数に対応する図柄の組み合わせを定めるために、ROM102に記憶されているデータ群を検索し、その組み合わせに対応する数値を変数に代入する。
【0071】
始動レバー26が操作され、その操作信号が入力されると、CPU101は、モーター駆動制御回路107を介して、ステッピングモーターSML,SMC,SMRに駆動信号を出力する。これにより、全てのリール6L,6C,6Rは、一斉に回転する。その結果、表示窓5L,5C,5R内において、回転リール6L,6C,6Rの図柄変動表示が開始される。一方、停止ボタン27L,27C,27Rが操作され、その操作の完了を示すプッシュオフ信号が入力されると、CPU101は、モーター駆動制御回路107を介して、当該プッシュオフ信号の入力順序に応じてステッピングモーターSML,SMC,SMRに停止信号を出力する。これにより、リール6L,6C,6Rは、順次停止する。その結果、表示窓5L,5C,5R内において、回転リール6L,6C,6Rの図柄変動表示が順次終了される。
【0072】
ランプ駆動制御回路108は、CPU101からの指示信号に基づいてランプ駆動信号を生成し、この生成したランプ駆動信号を各種のランプ7A〜7E,8〜12,13A〜13Eに出力する。その結果、各種のランプ7A〜7E,8〜12,13A〜13Eは、所定の事象を告知するために点灯する。
【0073】
表示器駆動制御回路109は、CPU101からの指示信号に基づいて表示器駆動信号を生成し、この生成した表示器駆動信号を各種の表示器14〜16に出力する。その結果、各種の表示器14〜16は、所定の事象を表示する。
【0074】
LCD駆動制御回路110は、CPU101からの指示信号に基づいて表示パネル駆動信号を生成し、この生成したLCD駆動信号をLCDパネル18に出力する。その結果、LCDパネル18は、その表示面上に種々の遊技関連情報及び遊技演出関連情報の双方を表示する。
【0075】
音出力制御回路111は、CPU101からの指示信号に基づいて音出力信号を生成し、この生成した音出力信号をスピーカー19A,19Bに出力する。その結果、スピーカー19A,19Bは、遊技状況に応じた効果音を発する。
【0076】
ホッパー駆動制御回路112は、CPU101からの指示信号に基づいてホッパー駆動信号を生成し、この生成したホッパー駆動信号をホッパー29に出力する。その結果、ホッパー29は、貯留しているメダルを受け皿22に放出する。
【0077】
[制御の流れ]
図5を参照して、まず、制御手段100のCPU101は、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されるのを待つ(ステップS1及びステップS2)。
【0078】
ここに、「ベット」とは、マニュアル投入モードでメダルを投入口24から投入したり、クレジットモードでベットボタン25を押したりして、賭け対象としてのメダルをスロットマシン1に投入する行為である。
【0079】
ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると、CPU101は、内部抽選を行う(ステップS3)。このとき、内部的にBB役が成立した場合には、CPU101は、このBB役の入賞図柄を決定する。内部的にRB役が成立した場合には、CPU101は、このRB役の入賞図柄を決定する。内部的に小役が成立した場合には、CPU101は、この小役の入賞図柄を決定する。
【0080】
ここに、「BB役」とは、遊技者に相対的に大きな利益を与えるゲームを所定回数連続して行い得る役である。「RB役」とは、遊技者に相対的に小さな利益を与えるゲームを所定回数連続して行い得る役である。「小役」とは、BBゲームやRBゲームの発生又はリプレイゲームの発生を伴わない、遊技者への利益付与のみが行われる役である。
【0081】
因みに、上記内部抽選に当選して内部的に役が成立している場合(換言すると、遊技状態が入賞可能状態である場合)には、CPU101は、停止ボタン27L,27C,27Rの目押し順序に関係なく、当該内部当選役の入賞を構成する図柄の組み合わせが有効化された賭けラインに沿って揃い易いように、回転リール6L,6C,6Rの停止制御を行う。一方、上記内部抽選に外れて内部的に役が成立していない場合(換言すると、遊技状態が入賞不可能状態である場合)には、CPU101は、入賞を示す図柄が有効化された賭けラインに沿って揃うことがないように、回転リール6L,6C,6Rの停止制御を行う。前者の回転リールの停止制御は「引き込み制御」と称され、後者の回転リールの停止制御は「蹴飛ばし制御」と称される。
【0082】
内部抽選が終了すると、CPU101は、全てのリール6L,6C,6Rの回転を一斉に開始させ(ステップS4)、その後、最初の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされるのを待つ(ステップS5)。
【0083】
最初の目押し停止ボタンがプッシュオンされると、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンする(ステップS6)。その後、CPU101は、このタイマーの計時出力に基づいて最初の目押し停止ボタン27L,27C,27Rの操作時間Tのモニタリングを開始し、当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS7及びステップS8)。その結果、最初の目押し停止ボタンの操作時間(換言すると、プッシュオン時間である。以下において同じ)Tが長くなればなるほど、当該目押しに関連する停止ボタンに対応するリールの回転速度Vが順次遅くなる。
【0084】
最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされると、CPU101は、当該目押し中(換言すると、プッシュオン中である。以下において同じ)にオン状態にあったタイマーをオフして当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS9及びステップS10)。その後、CPU101は、2番目に目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされるのを待つ(ステップS11)。
【0085】
2番目の目押し停止ボタンがプッシュオンされると、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンする(ステップS12)。その後、CPU101は、このタイマーの計時出力に基づいて2番目の目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始し、当該停止ボタンがプッシュオフされるまで当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS13及びステップS14)。その結果、2番目の目押し停止ボタンの操作時間Tが長くなればなるほど、当該目押しに関連するリールの回転速度Vが順次遅くなる。
【0086】
2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされると、CPU101は、当該目押し中にオン状態にあるタイマーをオフして当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS15及びステップS16)。その後、CPU101は、最後の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされるのを待つ(ステップS17)。
【0087】
最終目押し停止ボタンがプッシュオンされると、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンする(ステップS18)。その後、CPU101は、このタイマーの計時出力に基づいて最終目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始し、当該停止ボタンがプッシュオフされるまで当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS19及びステップS20)。その結果、最終目押し停止ボタンの操作時間Tが長くなればなるほど、当該目押しに関連するリールの回転速度Vが順次遅くなる。
【0088】
最終目押し停止ボタンがプッシュオフされると、CPU101は、当該目押し中にオン状態にあったタイマーをオフして当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS21及びステップS22)。その後、CPU101は、処理をステップS23に移す。
【0089】
ステップS23に移行すると、CPU101は、入賞が成立したか否かを判別する。ここで、有効化された賭けラインに沿って上記内部抽選において内部的に成立した役の入賞を示す図柄が揃った場合には、CPU101は、その入賞役の種類に応じた利益を上記賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与し(ステップS24)、その後、再び処理をステップS1に戻す。具体的には、マニュアル投入モードでは、メダルが払い出される。一方、クレジットモードでは、クレジットの上限を超えない範囲で払い出されるメダルがクレジットとしてスロットマシン1にストアーされる。但し、クレジットの上限を超える場合には、その上限を超える数のメダルが払い出される。一方、入賞が成立しなかった場合には、CPU101は、上記利益付与処理を行うことなく、再び処理をステップS1に戻す。
【0090】
[作用・効果]
本実施の形態1では、停止ボタン毎にその各操作が完了するまでの間において、目押し対象となっている停止ボタンの操作時間Tがモニタリングされる。このモニタリングした操作時間Tが長くなるに従って、各停止ボタンに対応する各リールの回転速度Vが順次減速される。これにより、一連の目押し対象となっている各停止ボタンの操作時間Tが長くなればなるほど、対応する各リールの回転速度Vが遅くなる。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度を減速させることができる。具体的には、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止ボタン側で当該図柄変動速度を直接的に遅くすることができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0091】
<実施の形態2>
[特徴]
本実施の形態2に係るスロットマシン1の主たる特徴は、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tを互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯TZ1及び第2の操作時間帯TZ2に2分割してモニタリングする点、並びに当該操作時間Tが前段の第1の操作時間帯TZ1に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯TZ1を経過したことをモニタリングするまでは当該停止ボタンに対応するリールの回転速度Vを予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間Tが後段の第2の操作時間帯TZ2に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯TZ2を経過したことをモニタリングするまでは当該停止ボタンに対応するリールの回転速度Vを予め定める態様で加速する制御を繰り返し行う点にあり、その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0092】
それゆえ、ROM102に格納されている遊技プログラムには、上記リール加減速制御を行うための手順が含まれており、この手順は、広くはマイクロコンピューターとしての制御手段100により実行される。一方、RAM103のデータ格納領域DRには、上記リール加減速制御を行うために必要なデータ(式やデーターテーブル等を含む)が格納されている。
【0093】
上記リール加減速制御態様としては、例えば、図9(A)及び図9(B)に示す態様を挙げることができる。図9(A)及び図9(B)に示す何れの態様も、遊技者にあまり違和感を与えないように、停止ボタン27L,27C,27Rの目押しにより順次停止されるべき各リール6L,6C,6Rの回転速度Vの加減速制御が実行されるよう種々の工夫が施されている。具体的には、図9(A)に示す態様では、操作時間帯TZ1,TZ2(TZ1=TZ2)毎に上記リールの回転速度Vの単位時間当たりの減速率ΔD及び加速率ΔAの双方を異ならせ、第1の操作時間帯TZ1においては、上記停止ボタンの操作時間Tが所定時間経過するまでは上記回転速度Vが急激に減速しその後は上記回転速度Vが徐々に減速するように、ステッピングモーターの力率が設定されている一方、第2の操作時間帯TZ2においては、操作時間Tが所定時間経過するまでは上記回転速度Vが急激に加速しその後は上記回転速度Vが徐々に加速するように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を採用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tをゲインとして、当該操作時間Tが一定の操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、対応する各リールの回転速度Vが余弦波的に減速されたり加速されたりする。一方、図9(B)に示す態様では、操作時間帯TZ1,TZ2毎に上記リールの回転速度Vの減速率ΔD及び加速率ΔAが一定となるように、ステッピングモーターの力率が設定されている。この態様を使用した場合には、順次目押しが行われる各停止ボタンの操作時間Tをゲインとして、当該操作時間Tが一定の操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、対応する各リールの回転速度Vが三角波的に減速されたり加速されたりする。それゆえ、RAM103のデータ格納領域DRには、上記2つのリール加減速制御態様から任意に選択されたリール減速制御態様を実行するためのデータとして、上記ステッピングモーターの力率変化に関連するデータが格納されることになる。なお、これらのリール加減速制御態様は、あくまでも例示に過ぎず、これらの態様に限定されないのは勿論である。
【0094】
[制御の流れ]
図6を参照して、ステップS1及びステップS2において、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作された場合には、制御手段100のCPU101は、内部抽選を行うと共に、全リール6L,6C,6Rの回転を一斉に開始させる(ステップS3及びステップS4)。
【0095】
ステップS5において、最初の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされた場合には、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンし、このタイマーの計時出力に基づいて当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始する(ステップS6)。その後、CPU101は、最初の目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS7)。このリール減速制御は、第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第1の操作時間帯TZ1が経過するまで続行される。
【0096】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS8においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する減速制御を終了し、処理をステップS9及びステップS10に移す。
【0097】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS11においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する減速制御を終了し、当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して加速制御を行う(ステップS12)。このリール加速制御は、第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第2の操作時間帯TZ2が経過するまで続行される。
【0098】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS13においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS9及びステップS10に移す。
【0099】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS14においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS7に戻して当該目押しに関連するリールに対して減速制御を再度行う。
【0100】
ステップS9及びステップS10において、CPU101は、最初の目押しに関するタイマーをオフして最初の目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる。その後、CPU101は、処理をステップS15に移す。
【0101】
すなわち、最初の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tが上記操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、上記リール減速制御及びリール加速制御が繰り返し行われる。
【0102】
図7を参照して、ステップS15において、2番目の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされた場合には、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンし、このタイマーの計時出力に基づいて当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始する(ステップS16)。その後、CPU101は、2番目の目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS17)。このリール減速制御は、第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第1の操作時間帯TZ1が経過するまで続行される。
【0103】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS18においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する減速制御を終了し、処理をステップS19及びステップS20に移す。
【0104】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS21においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する減速制御を終了し、当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して加速制御を行う(ステップS22)。このリール加速制御は、第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第2の操作時間帯TZ2が経過するまで続行される。
【0105】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS23においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS19及びステップS20に移す。
【0106】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS24においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS17に戻して当該目押しに関連するリールに対して減速制御を再度行う。
【0107】
ステップS19及びステップS20において、CPU101は、2番目の目押しに関連するタイマーをオフして2番目の目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる。その後、CPU101は、処理をステップS25に移す。
【0108】
すなわち、2番目の目押し停止ボタンがプッシュオフされるまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tが上記操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、上記リール減速制御及びリール加速制御が繰り返し行われる。
【0109】
図8を参照して、ステップS25において、最後の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされた場合には、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンし、このタイマーの計時出力に基づいて当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始する(ステップS26)。その後、CPU101は、最終目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して減速制御を行う(ステップS27)。このリール減速制御は、第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第1の操作時間帯TZ1が経過するまで続行される。
【0110】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS28においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押しに関連するリール減速制御を終了し、処理をステップS29及びステップS30に移す。
【0111】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS33においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押関連リールに対する減速制御を終了し、当該目押しに関連するリールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変化させ、それによって当該リールに対して加速制御を行う(ステップS34)。このリール加速制御は、第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第2の操作時間帯TZ2が経過するまで続行される。
【0112】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS35においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS29及びステップS30に移す。
【0113】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS36においてYESの場合)には、CPU101は、当該目押し関連リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS27に戻して当該目押しに関連するリールに対して減速制御を再度行う。
【0114】
ステップS29及びステップS30に移行すると、CPU101は、最終目押しに関連するタイマーをオフして最終目押し停止ボタンの操作時間Tを終了すると共に、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる。その後、CPU101は、処理をステップS31に移す。
【0115】
すなわち、最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tが上記操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、上記リール減速制御及びリール加速制御が繰り返し行われる。
【0116】
ステップS31において、CPU101は、入賞が成立したか否かを判別する。ここで、有効化された賭けラインに沿って内部当選役の入賞図柄が揃った場合には、CPU101は、その入賞役の種類に応じた利益を賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与し(ステップS32)、その後、再び処理をステップS1に戻す。一方、入賞が成立しなかった場合には、CPU101は、上記利益付与処理を行うことなく、再び処理をステップS1に戻す。
【0117】
[作用・効果]
本実施の形態2では、各停止ボタンの操作時間Tをモニタリングする際に、その操作時間Tを互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯TZ1及び第2の操作時間帯TZ2に2分割してモニタリングされる。上記操作時間Tが前段の第1の操作時間帯TZ1に投入したことがモニタリングされてから当該第1の操作時間帯TZ1を経過したことがモニタリングされるまでは、各停止ボタンに対応する各リールの回転速度Vが順次減速される。一方、上記操作時間Tが後段の第2の操作時間帯TZ2に投入したことがモニタリングされてから当該第2の操作時間帯TZ2を経過したことをモニタリングされるまでは、各停止ボタンに対応する各リールの回転速度Vが加速される。これにより、各停止ボタンの操作時間Tが一定の操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、対応する各リールの回転速度Vが減速されたり加速されたりする。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、一連の目押しに関連する各リールの図柄変動速度を加減速させることができる。具体的には、一連の目押し結果に直接影響を与える各リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、順次目押しが行われる各停止ボタン側で当該図柄変動速度を直接的に遅くしたり速くしたりすることができる。その結果、新しい態様で一連の目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0118】
以下に説明する実施の形態3及び実施の形態4は、遊技状態が入賞可能状態である場合に図柄の引き込み制御が行われ、それによってリーチ(あと1つ図柄が揃えば入賞が成立する状態)が成立し易く、入賞を発生させるためには最後の目押しの成否が特に問題となることに注目して創案されたものである。
【0119】
<実施の形態3>
[特徴]
本実施の形態3に係るスロットマシン1の主たる特徴は、最終的に回転を停止させるべきリール(以下、単に「最終リール」という)を除く全てのリールの回転が停止しており、この最終リールに対応する停止ボタンの操作が完了するまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tをモニタリングする点、及びこのモニタリングした操作時間Tが長くなるに従って最終リールの回転速度Vを予め定める態様で順次減速する制御を行う点にあり、その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0120】
[制御の流れ]
ここで説明する制御は、上記リール減速制御に関連する手順を含む遊技プログラムに基づいて、広くは制御手段100により実行される。
【0121】
図10を参照して、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作された場合(ステップS1及びステップS2で共にYESの場合)には、制御手段100のCPU101は、内部抽選を行うと共に、全リール6L,6C,6Rの回転を一斉に開始させる(ステップS3及びステップS4)。その後、CPU101は、最初の目押し対象となる停止ボタンの操作が完了するのを待つ(ステップS5)。
【0122】
最初の目押し停止ボタンの操作が完了すると、CPU101は、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS6)。その後、CPU101は、2番目に目押し対象となる停止ボタンの操作が完了するのを待つ(ステップS7)。
【0123】
2番目の目押し停止ボタンの操作が完了すると、CPU101は、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS8)。その後、CPU101は、最後の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされるのを待つ(ステップS9)。
【0124】
最終目押し停止ボタンがプッシュオンされると、CPU101は、当該目押しに関連するタイマーをオンする(ステップS10)。その後、CPU101は、このタイマーの計時出力に基づいて最終目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始し、当該停止ボタンがプッシュオフされるまで最終リールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変更させ、それによって当該最終リールに対して減速制御を行う(ステップS11及びステップS12)。この間、最終目押し停止ボタンの操作時間Tが長くなればなるほど、最終リールの回転速度Vが順次遅くなる。
【0125】
最終目押し停止ボタンがプッシュオフされると、CPU101は、当該目押し中にオン状態にあったタイマーをオフして当該停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、最終リールの回転を停止させる(ステップS13及びステップS14)。その後、CPU101は、処理をステップS15に移す。
【0126】
ステップS15に移行すると、CPU101は、入賞が成立したか否かを判別する。ここで、有効化された賭けラインに沿って入賞図柄が揃った場合には、CPU101は、その入賞役の種類に応じた利益を賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与し(ステップS24)、その後、再び処理をステップS1に戻す。一方、入賞が成立しなかった場合には、CPU101は、上記利益付与処理を行うことなく、再び処理をステップS1に戻す。
【0127】
[作用・効果]
本実施の形態3では、最終目押し停止ボタンの操作時間Tのみをリール減速制御に関するゲインとしており、当該操作時間Tが長くなればなるほど、最終リールの回転速度Vが遅くなる。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度を減速させることができる。具体的には、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止ボタン側で当該図柄変動速度を直接的に遅くすることができる。その結果、遊技全体のスピード感を損なうことなく(換言すると、稼働率を低下させる程までにゲームを長引かせないことを意味する。以下において同じ)新しい態様で最終目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより有用となる。
【0128】
<実施の形態4>
[特徴]
本実施の形態4のスロットマシン1の主たる特徴は、最終リールのみが回転しており、この最終リールに対応する停止ボタンの操作が完了するまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tのみを互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯TZ1及び第2の操作時間帯TZ2に2分割してモニタリングする点、並びに当該操作時間Tが前段の第1の操作時間帯TZ1に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯TZ1を経過したことをモニタリングするまでは最終リールの回転速度Vを予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間Tが後段の第2の操作時間帯TZ2に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯TZ2を経過したことをモニタリングするまでは最終リールの回転速度Vを予め定める態様で加速する制御を繰り返し行う点にあり、その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0129】
[制御の流れ]
ここで説明する制御は、上記リール加減速制御に関連する手順を含む遊技プログラムに基づいて、広くは制御手段100により実行される。
【0130】
図11を参照して、ステップS1及びステップS2において、ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作された場合には、制御手段100のCPU101は、内部抽選を行うと共に、全リール6L,6C,6Rの回転を一斉に開始させる(ステップS3及びステップS4)。
【0131】
ステップS5において、最初の目押し対象となる停止ボタンの操作が完了した場合には、CPU101は、当該目押しに関するリールの回転を停止させる(ステップS6)。
【0132】
ステップS7において、2番目の目押し対象となる停止ボタンの操作が完了した場合には、CPU101は、当該目押しに関連するリールの回転を停止させる(ステップS8)。
【0133】
図12を参照して、ステップS9において、最後の目押し対象となる停止ボタンがプッシュオンされた場合には、CPU101は、当該目押しに関するタイマーをオンし、このタイマーの計時出力に基づいて最終目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを開始する(ステップS10)。その後、CPU101は、最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまでの間において、当該停止ボタンの操作時間Tが操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、最終リールに対して減速制御及び加速制御を繰り返し行う。
【0134】
具体的には、まず、CPU101は、最終リールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変更させ、それによって当該最終リールに対して減速制御を行う(ステップS11)。このリール減速制御は、第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第1の操作時間帯TZ1が経過するまで続行される。
【0135】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS12においてYESの場合)には、CPU101は、最終リールに対する減速制御を終了し、処理をステップS13及びステップS14に移す。
【0136】
上記第1の操作時間帯TZ1が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS17においてYESの場合)には、CPU101は、最終リールに対する減速制御を終了し、この最終リールの駆動源となるステッピングモーターの力率を変更させ、それによって当該最終リールに対して加速制御を行う(ステップS18)。このリール加速制御は、第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされるまで、又は第2の操作時間帯TZ2が経過するまで続行される。
【0137】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされた場合(ステップS19においてYESの場合)には、CPU101は、最終リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS13及びステップS14に移す。
【0138】
上記第2の操作時間帯TZ2が経過するまでに最終目押し停止ボタンがプッシュオフされない場合(ステップS20においてYESの場合)には、CPU101は、最終リールに対する加速制御を終了し、処理をステップS11に戻して最終リールに対して減速制御を再度行う。
【0139】
ステップS13及びステップS14に移行すると、CPU101は、最終目押しに関するタイマーをオフして最終目押し停止ボタンの操作時間Tのモニタリングを終了すると共に、最終リールの回転を停止させる。その後、CPU101は、処理をステップS15に移す。
【0140】
ステップS15において、CPU101は、入賞が成立したか否かを判別する。ここで、入賞が成立した場合には、CPU101は、その入賞役の種類に応じた利益を賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に付与し(ステップS16)、その後、再び処理をステップS1に戻す。一方、入賞が成立しなかった場合には、CPU101は、上記利益付与処理を行うことなく、再び処理をステップS1に戻す。
【0141】
[作用・効果]
本実施の形態4では、最終目押し停止ボタンの操作時間Tのみをリール加減速制御に関するゲインとしており、当該操作時間Tが一定の操作時間帯TZ1,TZ2を経過する度に、最終リールの回転速度Vが減速されたり加速されたりする。そのため、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様によって、最終リールの図柄変動速度の加減速が繰り返される。具体的には、最終目押し結果に直接影響を与える最終リールの図柄変動速度が遊技者自身の目押し技術レベルに合致するように、最終目押し停止ボタン側で当該図柄変動速度を直接的に遅くしたり速くしたりすることができる。その結果、初心者及び上級者の両者共に満足感を確保した上で、遊技全体のスピード感を損なうことなく新しい態様で最終目押しを容易にすることが可能となる。加えて、目押し訓練機種としてもより一層有用となる。
【0142】
なお、本発明は上記実施の形態1乃至実施の形態4に限定されるものではなく、その他、本発明の請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
【0143】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、独創的且つ遊技者主体の簡素な操作態様でリールの図柄変動速度に変化を与えることができるため、新しい態様で目押しを容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るスロットマシンの外観構成を示す斜視図
【図2】スロットマシンの内部構成を示す斜視図であって、前扉を開けた状態を示している
【図3】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図
【図4】リール減速制御態様の例を図解的に示す図
【図5】スロットマシンの制御の流れを示すフローチャート
【図6】本発明の実施の形態2に係るスロットマシンの制御の流れを示すフローチャート
【図7】スロットマシンの制御の流れを示すフローチャートであって、図6の続きを示している
【図8】スロットマシンの制御の流れを示すフローチャートであって、図7の続きを示している
【図9】リール加減速制御態様の例を図解的に示す図
【図10】本発明の実施の形態3に係るスロットマシンの制御の流れを示すフローチャート
【図11】本発明の実施の形態4に係るスロットマシンの制御の流れを示すフローチャート
【図12】スロットマシンの制御の流れを示すフローチャートであって、図11の続きを示している
【符号の説明】
1 スロットマシン
6L,6C,6R 回転リール
26 始動レバー
27L,27C,27R 停止ボタン
100 制御手段
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104L,104C,104R タイマー
SML,SMC,SMR ステッピングモーター
T 操作時間
V 回転速度
TZ1 第1の操作時間帯
TZ2 第2の操作時間帯
Claims (10)
- 周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンであって、
上記停止操作手段毎にその各操作が完了するまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための制御手段を含むことを特徴とするスロットマシン。 - 上記制御手段は、
上記モニタリングした操作時間が長くなるに従って上記操作対象となっている停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で順次減速する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。 - 上記制御手段は、
上記操作対象となっている停止操作手段の操作時間を互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯及び第2の操作時間帯に2分割してモニタリングし、当該操作時間が前段の第1の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは当該停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間が後段の第2の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは当該停止操作手段に対応するリールの回転速度を予め定める態様で加速する制御を繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。 - 周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンであって、
最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止しており、且つ、当該最終リールに対応する停止操作手段の操作が完了するまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための制御手段を含むことを特徴とするスロットマシン。 - 上記制御手段は、
上記モニタリングした操作時間が長くなるに従って上記最終リールの回転速度を予め定める態様で順次減速する制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のスロットマシン。 - 上記制御手段は、
上記最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間を互いに連続し且つ予め定める同一の時間的要素を有している第1の操作時間帯及び第2の操作時間帯に2分割してモニタリングし、当該操作時間が前段の第1の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第1の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは上記最終リールの回転速度を予め定める態様で順次減速する一方、当該操作時間が後段の第2の操作時間帯に投入したことをモニタリングしてから当該第2の操作時間帯を経過したことをモニタリングするまでは上記最終リールの回転速度を予め定める態様で加速する制御を繰り返し行うことを特徴とする請求項4に記載のスロットマシン。 - 周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンを制御するための方法であって、
上記停止操作手段毎にその各操作が完了するまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化に与える制御を行うためのステップを含むことを特徴とするスロットマシンの制御方法。 - 周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段を備え、始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動が開始する一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動が順次終了するスロットマシンを制御するための方法であって、
最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止しており、且つ、当該最終リールに対応する停止操作手段の操作が完了するまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化に与える制御を行うためのステップを含むことを特徴とするスロットマシンの制御方法。 - 周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段、並びに始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動を開始させる一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動を順次終了させるためのコンピューターを備えているスロットマシンにおいて利用される遊技プログラムであって、
上記停止操作手段毎にその各操作完了信号が入力されるまでの間において、操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングした操作時間に応じて当該停止操作手段に対応するリールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための手順を含み、
この手順は、上記コンピューターにより実行されることを特徴とするスロットマシンに利用される遊技プログラム。 - 周面に複数種類の図柄が周方向に沿って配列されている複数の回転リール、遊技を開始させるための始動操作手段、及び回転リールの数に対応して設けられており、当該各リールの回転をそれぞれ個別に停止させるための複数の停止操作手段、並びに始動操作手段が操作されることを契機に各リールを回転させることによって当該各回転リールの図柄変動を開始させる一方、各停止操作手段の操作順序に応じて各リールの回転を順次停止させることによって当該各回転リールの図柄変動を順次終了させるためのコンピューターを備えているスロットマシンにおいて利用される遊技プログラムであって、
最終的に回転を停止させるべきリールを除く全てのリールの回転が停止した状態で当該最終リールに対応する停止操作手段の操作完了信号が入力されるまでの間において、当該最終操作対象となっている停止操作手段の操作時間をモニタリングし、このモニタリングされた操作時間に応じて上記最終リールの回転速度に予め定める態様で変化を与える制御を行うための手順を含み、
この手順は、上記コンピューターにより実行されることを特徴とするスロットマシンに利用される遊技プログラム。
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-
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