JP2005020861A - 電力会社選択支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】需用家が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶことができるような電力消費計画を容易に作成することができる電力会社選択支援システムを提供すること。
【解決手段】手段5は、手段2が選択した料金体系に従って、手段10が選択した電力消費実績に基づく電気料金を演算する。手段15は、手段14が選択した省エネ機器と、手段10が選択した電力消費実績とに基づき電力消費計画を演算する。手段5は、この電力消費計画に基づく電気料金も選択済みの料金体系に従って演算する。手段17は、実績電力電気料金と計画電力電気料金とを対比してコスト効果を演算する。これら電気料金及びコスト効果は表示器7に表示され、オペレータは安価な電気料金の電力会社を選択する。
【選択図】 図1
【解決手段】手段5は、手段2が選択した料金体系に従って、手段10が選択した電力消費実績に基づく電気料金を演算する。手段15は、手段14が選択した省エネ機器と、手段10が選択した電力消費実績とに基づき電力消費計画を演算する。手段5は、この電力消費計画に基づく電気料金も選択済みの料金体系に従って演算する。手段17は、実績電力電気料金と計画電力電気料金とを対比してコスト効果を演算する。これら電気料金及びコスト効果は表示器7に表示され、オペレータは安価な電気料金の電力会社を選択する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、需用家が複数の電力会社の中から契約を結ぼうとする電力会社を選択する際に用いる電力会社選択支援システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気事業への自由競争原理を導入し産業の活性化を図るため、最近、電気事業法が改正され、電力供給システムが大きく変わりつつある。例えば、一般家庭以外のいわゆる大口需用家については、電力会社の区域外供給に対する従来からの規制が廃止され、また、発電事業には誰でも参入でき、発電した電気を自由に小売りすることができるなど自由化が大きく促進されている。したがって、需用家は複数の電力会社の中から電気料金の安い電力会社を自由に選択して電力供給についての契約を結ぶことができるようになった。なお、上記の発電事業の自由化に伴って、電力会社だけでく一般企業も電力供給者側になることができるようになったため、本明細書における「電力会社」とは電力供給を本来の主たる事業としない一般企業も含むものとする。
【0003】
そして、需用家が契約を希望する電力会社を選択する際に用いる支援システムとしてはいくつかの例が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図18は従来の電力会社選択支援システムの構成を示すブロック図であり、料金体系データベース1、料金体系選択手段2、契約条件入力手段3、電力消費計画入力手段4、電気料金演算手段5、表示制御手段6、表示器7、及び電力会社選択手段8を備えている。
【0004】
このようなシステムを用いた電力会社の選択の仕方を図19のフローチャートに基づき説明する。まず、料金体系データベース1には各電力会社の需用家に対する料金体系データが保存されており、料金体系選択手段2はオペレータからの操作入力に基づき任意の電力会社の料金体系データを選択することができる。この場合、選択できる電力会社の数は1つでも、2以上であってもよい。また、需用家がある電力会社と電力供給について契約を結ぶ場合は、いくつかの契約条件を遵守しなければならないが、オペレータはこの契約条件を契約条件入力手段3により料金体系選択手段2に入力させる。したがって、料金体系選択手段2はこの契約条件の下での料金体系データを料金体系データベース1から選択することになる(ステップ101)。
【0005】
電力消費計画入力手段4は、オペレータの操作入力に基づき、需用家側で立案した電力消費計画を電気料金演算手段5に入力する(ステップ102)。電気料金演算手段5は、料金体系選択手段2が選択した料金体系データを用いて、入力された電力消費計画での電気料金を演算し、その演算結果を表示制御手段6により表示器7に表示させる(ステップ103)。
【0006】
そして、オペレータは、表示器7に表示された電気料金の額が希望通りのものであれば、その電気料金に係る電力会社を電力会社選択手段8を操作して選択する(ステップ104,105)。一方、表示器7に表示された電気料金の額が希望額よりも高いものである場合、オペレータは、需用家側で練り直した電力消費計画を再度電力消費計画入力手段4を用いて電気料金演算手段5に入力させることになる(ステップ104,102)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−78747号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような電力会社選択支援システムにより、需用家側は支払電気料金の額が自己の希望する額以下の電力会社を選択し、その電力会社と契約を結ぶことができる。しかし、いずれの電力会社の電気料金も自己の希望する額以下ではなかった場合(つまり、図19のステップ104での判別結果が「NO」の場合)、既述したように、需用家側では再度電力消費計画を練り直さなければならないが、この電力消費計画の練り直しに要する労力及び時間は決して小さなものではない。
【0009】
すなわち、電力消費計画を練り直す場合には、一旦立案した計画を破棄し、消費電力を低減させることができるような新たな計画をゼロから作成しなければならないが、その際には消費電力低減のための具体的手段やコスト等を予め調査・検討する必要がある。このような調査・検討には少なからぬ労力及び時間を必要とするため、需用家側が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶに至るまでには多くの負担を強いられる結果となっていた。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、需用家が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶことができるような電力消費計画を容易に作成することができる電力会社選択支援システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、を備えた電力会社選択支援システムにおいて、前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るために必要な省エネ機器のデータを保存した省エネ機器データベースと、前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記省エネ機器データベースから1又は2以上の省エネ機器を選択する省エネ機器選択手段と、前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、を備え、前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、ことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、を備えた電力会社選択支援システムにおいて、前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るための需要調整条件を操作入力に基づき入力する需要調整入力手段と、前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記需要調整入力手段からの需要調整条件に基づく需要調整内容を演算する需要調整演算手段と、前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、を備え、前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、ことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、を備えた電力会社選択支援システムにおいて、前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るために必要な省エネ機器のデータを保存した省エネ機器データベースと、前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記省エネ機器データベースから1又は2以上の省エネ機器を選択する省エネ機器選択手段と、前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るための需要調整条件を操作入力に基づき入力する需要調整入力手段と、前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記需要調整入力手段からの需要調整条件に基づく需要調整内容を演算する需要調整演算手段と、前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合、及び前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、を備え、前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合に必要な設備コストを演算する設備コスト演算手段を備え、前記表示制御手段は、この設備コスト演算手段のコスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、ことを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合に必要な需要調整コストを演算する需要調整コスト演算手段を備え、前記表示制御手段は、この需要調整コスト演算手段のコスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、ことを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合に必要な設備コストを演算する設備コスト演算手段と、前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合に必要な需要調整コストを演算する需要調整コスト演算手段と、を備え、前記表示制御手段は、この設備コスト演算手段及び需要調整コスト演算手段の各コスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、ことを特徴とする。
【0017】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記電気料金演算手段が演算した実績電力電気料金及び計画電力電気料金を入力すると共に、前記設備コスト演算手段又は前記需要調整コスト演算手段の少なくともいずれかのコスト演算結果を入力し、前記実績電力電気料金に対するコスト効果を演算するコスト効果演算手段を備え、前記表示制御手段は、このコスト効果演算手段のコスト効果演算結果を前記表示器に表示させるものである、ことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態につき説明する。但し、図18と同様の構成要素には同一符号を付して重複した説明を省略する。図1は、本発明の第1の実施形態のブロック構成図である。図1が図18と異なる点は、図18の電力消費計画入力手段4を削除し、代わりに、電力消費実績データベース9、電力消費実績選択手段10、切換回路11、電力消費機器データベース12、省エネ機器データベース13、省エネ機器選択手段14、電力消費計画演算手段15、設備コスト演算手段16、及びコスト効果演算手段17を設けた構成とした点である。なお、図示の都合上、表示制御手段6のブロックには特定のブロックからの入力矢印しか示していないが、表示制御手段6は任意のブロックからの信号を入力してその内容を表示器7に表示させることができるようになっている。例えば、オペレータはデータベース1,9,12,13のデータ内容や、電力消費計画演算手段15の演算結果等を自由に表示器7の画面で見ることができる。
【0019】
図2は、料金体系データベース1に保存されるデータについての説明図である。このデータベースでは、図2(a)に示すように、複数種類の契約が各レコード番号に割り振られ、各レコード番号毎に複数項目についてのデータが記載されている。また、このデータベースはカード型データベースであり、「基本料金」、「従量料金」、及び「付帯条件」等についてはカード番号が付され、更に詳細なデータが別のカードに記載されている。なお、付帯条件とは、標準契約以外の契約について定めた特有の条件のことである。例えば、「休日割引契約」であれば、割引対象となる休日に該当するのはどのような日を指すのか等について規定されている。
【0020】
図2(b)は、図2(a)における「基本料金カード番号:DB4−1」に係る詳細なデータを示したものであり、契約電力のレベルに応じた基本料金の額が定められている。また、図2(c)は図2(a)における「従量料金カード番号:DB5−1」に係る詳細なデータを示すものであり、電力使用量のレベルに応じて従量料金の額が定められている。なお、レコード番号4の最大電力使用量の欄に数値が記載されていないのは、最大電力使用量については上限がないことを意味している。
【0021】
図3は、電力消費実績データベース9に保存されるデータについての説明図であり、(a)は電力消費実績データベース9に保存される形式及び内容を示し、(b)は(a)のデータを表示器7に表示した場合の表示例を示している。
【0022】
図3(a)において、例えばレコード番号1は、2001年3月の平日における1時から24時までの1時間を単位とする各時間帯の平均電力使用量を示している。そして、図3(b)は、このレコード番号1に係る各時間帯の平均電力使用量が表示器7に表示された場合の画面を示している。オペレータは、このような表示画面により電力使用量の変化の推移を視覚的に容易に確認することができる。例えば、12時〜15時の時間帯は他の時間帯に比べて電力使用量が突出した状態になっており、更に、これらの時間帯の中においても多少のバラツキが存在していることを直ちに認識することができる。
【0023】
図4は、電力消費機器データベース12に保存されるデータについての説明図である。このデータベースは、現在既に使用されている電力消費機器についての各種データを保存するものである。例えば、A室に設置されているエアコンは、消費電力が0.8kw、使用年数が10年であり、設備簿価(資産価値)は2万円であってリース品ではないことを示している。
【0024】
図5は、省エネ機器データベース13に保存されるデータについての説明図である。このデータベースは、省エネルギー化を図るためにこれから導入しようとする機器についての各種データを保存するものである。例えば、X社製のエアコンは、消費電力が0.7kw、導入価格(購入価格)が30万円であることを示している。
【0025】
図6は、省エネ機器に基づく電力消費計画についての説明図である。すなわち、省エネ機器選択手段14が省エネ機器データベース13に記載されている或る機器について選択し、これを電力消費機器データベース12に記載されている或る機器に差し換えた場合に電力消費計画演算手段15が演算した電力消費計画を表示器7の画面に表示した例を示している。この図6は、図3(b)の電力消費実績を基にして立案されたものであり、連続したいくつかの時間帯毎に電力使用量が同一となるように計画されている。
【0026】
図7は、設備コスト演算手段16の演算結果の一例を示す説明図である。例えば、図4におけるレコード番号2のA室照明に現在使用されている蛍光灯を廃棄し、その代わりに図5におけるレコード番号2のX社製蛍光灯を購入したとする。この場合、現在使用されている蛍光灯は売却不可であるため項目1の「売却利益」はゼロであり、また、蛍光灯を新しいものと交換しても税金が増えるわけではないので項目2の「税金の増分」はゼロである。そして、X社製蛍光灯は、図5に示すように2万円であるから項目3の「新規設備導入コスト」は「20000」(円)となる。
【0027】
図8は、電気料金演算手段5が電力消費計画演算手段15の演算結果に基づき演算した計画電力電気料金のデータについての説明図である。この例は、料金体系選択手段2が図2に示したデータのうち、レコード番号1〜3の3つの契約すなわち「標準契約」、「休日割引契約」、「夏期割引契約」を選択している場合である。したがって、電気料金演算手段5は、電力消費計画演算手段15が演算した電力消費計画について、これら3つの契約の下での電気料金を演算している。電気料金演算手段5により演算されたこの電気料金は表示制御手段6に出力され表示器7により表示されるようになっているが、また、コスト効果演算手段17にも出力されるようになっている。なお、この図8における基本料金の額は1年間の料金を示しており、一方、図2(b)における基本料金の額は1ヶ月の料金を示している。
【0028】
図9は、コスト効果演算手段17の演算結果であるコスト効果、及びその他の項目に係るデータについての説明図である。例えば、レコード番号1は、電力会社Aと「標準契約」を結んだ場合における各項目のデータを示している。すなわち、項目1は、図3(b)に示したような電力消費実績についての実績電力電気料金が244200円であることを示し、項目2は、図6に示したような電力消費計画についての計画電力電気料金が209040円であることを示し、項目3は、施策コストすなわち図7に示した設備コストが20000円であることを示している。したがって、項目4のコスト効果は下式により求めた15160円となる。
244200(円)−209040(円)−2000(円)=15160(円)
【0029】
また、レコード番号2では、項目2の計画電力電気料金が123500円とレコード番号1の場合よりも大幅に低減されているが、項目3の施策コストが200000円と大きくなってしまっているために、コスト効果は−79300円つまり却って赤字になっていることを示している。
【0030】
次に、上記のような第1の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方を図10のフローチャートに基づき説明する。オペレータは、まず、料金体系選択手段2により料金体系データベース1から或る電力会社の料金体系を選択し、更に契約条件入力手段3により契約条件を入力する(ステップ1)。次いで、電力消費実績選択手段10により電力消費実績データベース9から或る好適な電力消費実績データを選択する(ステップ2)。このとき、切換回路11の切換接点はa側入力端子に位置しており、選択された電力消費実績データは電気料金演算手段5に入力される。そして、電気料金演算手段5により、料金体系選択手段2が選択した料金体系を用いて、入力した電力消費実績データについての実績電力電気料金を演算する(ステップ3)。なお、実績電力電気料金の演算が行われた後、オペレータは切換回路11の切換接点をb側入力端子に切り換えておく。
【0031】
オペレータは、次に、電力消費実績や上記の演算された実績電力電気料金を表示器7に表示させ、また、電力消費機器データベース12及び省エネ機器データベース13のデータも表示器7に表示させて検討を行う。例えば、実績電力電気料金がかなり高額になっている場合、表示された電力消費実績データによりどのような時間帯で電力が大きく消費されているかを知ることができる。また、電力消費機器データベース12のデータにより現在使用されている機器のうちどの機器が電力を大きく消費しており、この機器よりも電力消費量の小さなものはどの程度の価格であるのかを省エネ機器データベース13のデータにより知ることができる。オペレータは、このような検討を行った上で、省エネ機器選択手段14によりいくつかの省エネ機器を選択する(ステップ4)。
【0032】
省エネ機器選択手段14の選択結果は電力消費計画演算手段15に入力される。電力消費計画演算手段15には、また、電力消費実績選択手段10の選択結果も入力されている。そして、電力消費計画演算手段15は、これらの入力に基づいて省エネ機器を用いた場合の電力消費計画を演算する(ステップ5)。一方、設備コスト演算手段16も省エネ機器選択手段14の選択結果を入力しており、これに基づき設備コストを演算する(ステップ6)。
【0033】
電力消費計画演算手段15の演算結果は切換回路11の切換接点(b側入力端子に切り換えられている)を介して電気料金演算手段5に入力される。電気料金演算手段5には、料金体系選択手段2が選択した料金体系データも入力されている。電気料金演算手段5は、これらの入力に基づき計画電力電気料金を演算する(ステップ7)。
【0034】
電気料金演算手段5により演算された計画電力電気料金はコスト効果演算手段17に入力される。コスト効果演算手段17には設備コスト演算手段16の演算結果も入力されている。コスト効果演算手段17は、これらの入力に基づきコスト効果を演算する(ステップ8)。
【0035】
電気料金演算手段5により演算された計画電力電気料金、及びコスト効果演算手段17により演算されたコスト効果は表示制御手段6により表示器7の画面に表示される。オペレータは、この画面を見て、計画電力電気料金が希望の額以下であるかどうか、また、コスト効果が充分であるかどうかを判断する(ステップ9)。そして、電気料金及びコスト効果の双方がOKであれば、その電力会社及び料金体系を最終的に選択する(ステップ10)。この場合、電力消費計画は省エネ機器の導入を前提とした上で計画されたものであるから、ステップ9での判断は「YES」となるのが通常である。
【0036】
しかし、ステップ9での判断が「NO」の場合、すなわち、電気料金及びコスト効果のいずれか一方あるいは双方が希望通りのものでない場合は、再度ステップ4に戻って、省エネ機器の選択をやり直す。この場合、省エネ機器の選択をやり直すと言っても、必要なデータは全てデータベースに保存され整備されているので容易であり、従来のように多くの労力及び時間を費やすことはない。
【0037】
図11は、本発明の第2の実施形態のブロック構成図である。図11が図1と異なる点は、図1の電力消費機器データベース12、省エネ機器データベース13、省エネ機器選択手段14、及び設備コスト演算手段16を削除し、代わりに、需要調整入力手段18、需要調整演算手段19、及び需要調整コスト演算手段20を設けた構成とした点である。すなわち、第1の実施形態では、現在使用している機器をコストを勘案しながら極力電力消費量の少ないものに差し換えた上で新たな電力消費計画を作成するようにしていたが、この第2の実施形態では、電力需要そのものを抑制した上で新たな電力消費計画を作成することとしている。
【0038】
例えば、電力消費実績が第1の実施形態において既述した図3(b)のようなものである場合を考えてみると、夜間時間帯における電力需要が少ない反面、昼間時間帯における電力需要が多くなっていることが明らかである。一方、電気料金については、深夜電力の方が昼間電力よりも安価であることは周知の通りである。したがって、全体の電力量が同じであっても、昼間時間帯の電力需要を極力減少させ、夜間時間帯の電力需要を増加させたほうが経済的には有利になる。
【0039】
そこで、この実施形態では、オペレータが需要調整入力手段18を用いて、上記のように昼間時間帯の電力需要が減少すると共に、夜間時間帯の電力需要が増加するように需要調整演算手段19に需要調整内容を演算させるようにしている。そして、電力消費実績選択手段10からの電力消費実績に対して需要調整を施して電力消費計画を作成する。また、需要調整コスト演算手段20は、このような需要調整を実施した場合に必要となるコストについて演算を行う。
【0040】
ここで、需要調整の具体例としては次のような場合が考えられる。例えば、昼間電力の増加の原因が暖房機器等の使用にある場合、深夜電力により蓄熱機器に蓄熱を行い、この蓄熱されたエネルギーを利用して昼間時間帯での暖房を行うようにすることが考えられる。同様に、昼間電力の増加が冷房機器又は冷凍機器等の使用にある場合、深夜電力により氷蓄熱を行い、夜間に製造された氷を昼間時間帯における冷房又は冷凍に利用することが考えられる。
【0041】
図12は、このような需要調整に基づき電力消費計画演算手段15が作成した計画を表示器7の画面に表示した場合の説明図である。図6における中央付近の大きな電力需要が左右に割り振られ、今度は昼間の電力需要の方が夜間の電力需要よりもやや小さくなっているが、全体としてはほぼ均一に近い電力需要となっている。
【0042】
図13は、需要調整コスト演算手段20が演算した需要調整コストについての説明図である。項目1のコスト減少分とは、例えば需要調整を実施することにより不要となった機器の売却益などのことであり、項目2のコスト増加分とは、例えば蓄熱機器等の購入価格のことである。
【0043】
図14は、上記のような第2の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方についてのフローチャートである。図14が図10と異なる点は、ステップ4〜6がステップ4A〜6Aに変わっている点である。この変わっている点のみにつき説明すると、ステップ1〜3が行われた後、オペレータは、電力消費実績や実績電力電気料金を表示器7に表示させ、電気料金低減のためにどのような電力調整を行えばよいかにつき検討を行う。そして、需要調整入力手段18を用いて需要調整条件を需要調整演算手段19に入力させ、需要調整演算手段19に需要調整内容を演算させる(ステップ4A)。
【0044】
需要調整演算手段19の演算結果は電力消費計画演算手段15に入力され、電力消費計画演算手段15は、この入力に基づいて需要調整が施された場合の電力消費計画を演算する(ステップ5A)。一方、需要調整コスト演算手段20も需要調整演算手段19の演算結果を入力しており、これに基づき需要調整コストを演算する(ステップ6A)。この演算結果は切換回路11の切換接点を介して電気料金演算手段5に入力され、電気料金演算手段5は既に選択されている料金体系に従って計画電力電気料金を演算する(ステップ7)。以降のステップは図10の場合と同様であるため説明を省略する。
【0045】
図15は、本発明の第3の実施形態のブロック構成図である。この実施形態は、第1の実施形態及び第2の実施形態の双方の機能を併せ持つものである。つまり、図15の構成は、図1の構成に対して、図11における手段18〜20を追加したものである。本実施形態によれば、上記の第1の実施形態又は第2の実施形態よりも、電気料金低減について一層有効な電力消費計画を得ることができる。
【0046】
図16は、省エネ機器選択が行われた後の需要調整に基づき電力消費計画演算手段15が作成した計画を表示器7の画面に表示した場合の説明図である。この図16を図12と対比してみれば明らかなように、省エネ機器を用いることとしているため、左右の時間帯すなわち夜間時間帯における電力消費量が一層低減されていることが分かる。
【0047】
図17は、この第3の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方についてのフローチャートである。このフローチャートは、図10のフローチャートのステップ6,7間に図14のステップ4A〜6Aを挿入したものである。したがって、各ステップの内容についての説明は省略する。但し、ステップ9での判別結果が「NO」の場合に、オペレータはステップ4又はステップ4Aのいずれに戻ってもよい点が、図10又は図14と異なっている。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、需用家が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶことができるような電力消費計画を容易に作成することができる電力会社選択支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のブロック構成図。
【図2】図1における料金体系データベース1に保存されるデータについての説明図であり、(a)は保存される各項目についての説明図、(b)は(a)における「基本料金」に係るデータの例についての説明図、(c)は(a)における「従量料金」に係るデータの例についての説明図である。
【図3】電力消費実績データベース9に保存されるデータについての説明図であり、(a)は電力消費実績データベース9に保存される形式及び内容を示し、(b)は(a)のデータを表示器7に表示した場合の表示例を示している。
【図4】図1における電力消費機器データベース12に保存されるデータについての説明図。
【図5】図1における省エネ機器データベース13に保存されるデータについての説明図。
【図6】図6における電力消費計画演算手段15が演算した電力消費計画を表示器7の画面に表示した例についての説明図。
【図7】図1における設備コスト演算手段16の演算結果の一例を示す説明図。
【図8】図1における電気料金演算手段5が電力消費計画演算手段15の演算結果に基づき演算した計画電力電気料金のデータについての説明図。
【図9】図1におけるコスト効果演算手段17の演算結果であるコスト効果、及びその他の項目に係るデータについての説明図。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方を説明するためのフローチャート。
【図11】本発明の第2の実施形態のブロック構成図。
【図12】図11における電力消費計画演算手段15が需要調整に基づき作成した計画を表示器7の画面に表示した場合の説明図。
【図13】図11における需要調整コスト演算手段20が演算した需要調整コストについての説明図。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方を説明するためのフローチャート。
【図15】本発明の第3の実施形態のブロック構成図。
【図16】図15における電力消費計画演算手段15が省エネ機器選択後の需要調整に基づき作成した計画を表示器7の画面に表示した場合の説明図。
【図17】本発明の第3の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方を説明するためのフローチャート。
【図18】従来の電力会社選択支援システムの構成を示すブロック図。
【図19】従来システムを用いた電力会社の選択の仕方を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1 料金体系データベース
2 料金体系選択手段
3 契約条件入力手段
4 電力消費計画入力手段
5 電気料金演算手段
6 表示制御手段
7 表示器
8 電力会社選択手段
9 電力消費実績データベース
10 電力消費実績選択手段
11 切換回路
12 電力消費機器データベース
13 省エネ機器データベース
14 省エネ機器選択手段
15 電力消費計画演算手段
16 設備コスト演算手段
17 コスト効果演算手段
18 需要調整入力手段
19 需要調整演算手段
20 需要調整コスト演算手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、需用家が複数の電力会社の中から契約を結ぼうとする電力会社を選択する際に用いる電力会社選択支援システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気事業への自由競争原理を導入し産業の活性化を図るため、最近、電気事業法が改正され、電力供給システムが大きく変わりつつある。例えば、一般家庭以外のいわゆる大口需用家については、電力会社の区域外供給に対する従来からの規制が廃止され、また、発電事業には誰でも参入でき、発電した電気を自由に小売りすることができるなど自由化が大きく促進されている。したがって、需用家は複数の電力会社の中から電気料金の安い電力会社を自由に選択して電力供給についての契約を結ぶことができるようになった。なお、上記の発電事業の自由化に伴って、電力会社だけでく一般企業も電力供給者側になることができるようになったため、本明細書における「電力会社」とは電力供給を本来の主たる事業としない一般企業も含むものとする。
【0003】
そして、需用家が契約を希望する電力会社を選択する際に用いる支援システムとしてはいくつかの例が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図18は従来の電力会社選択支援システムの構成を示すブロック図であり、料金体系データベース1、料金体系選択手段2、契約条件入力手段3、電力消費計画入力手段4、電気料金演算手段5、表示制御手段6、表示器7、及び電力会社選択手段8を備えている。
【0004】
このようなシステムを用いた電力会社の選択の仕方を図19のフローチャートに基づき説明する。まず、料金体系データベース1には各電力会社の需用家に対する料金体系データが保存されており、料金体系選択手段2はオペレータからの操作入力に基づき任意の電力会社の料金体系データを選択することができる。この場合、選択できる電力会社の数は1つでも、2以上であってもよい。また、需用家がある電力会社と電力供給について契約を結ぶ場合は、いくつかの契約条件を遵守しなければならないが、オペレータはこの契約条件を契約条件入力手段3により料金体系選択手段2に入力させる。したがって、料金体系選択手段2はこの契約条件の下での料金体系データを料金体系データベース1から選択することになる(ステップ101)。
【0005】
電力消費計画入力手段4は、オペレータの操作入力に基づき、需用家側で立案した電力消費計画を電気料金演算手段5に入力する(ステップ102)。電気料金演算手段5は、料金体系選択手段2が選択した料金体系データを用いて、入力された電力消費計画での電気料金を演算し、その演算結果を表示制御手段6により表示器7に表示させる(ステップ103)。
【0006】
そして、オペレータは、表示器7に表示された電気料金の額が希望通りのものであれば、その電気料金に係る電力会社を電力会社選択手段8を操作して選択する(ステップ104,105)。一方、表示器7に表示された電気料金の額が希望額よりも高いものである場合、オペレータは、需用家側で練り直した電力消費計画を再度電力消費計画入力手段4を用いて電気料金演算手段5に入力させることになる(ステップ104,102)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−78747号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような電力会社選択支援システムにより、需用家側は支払電気料金の額が自己の希望する額以下の電力会社を選択し、その電力会社と契約を結ぶことができる。しかし、いずれの電力会社の電気料金も自己の希望する額以下ではなかった場合(つまり、図19のステップ104での判別結果が「NO」の場合)、既述したように、需用家側では再度電力消費計画を練り直さなければならないが、この電力消費計画の練り直しに要する労力及び時間は決して小さなものではない。
【0009】
すなわち、電力消費計画を練り直す場合には、一旦立案した計画を破棄し、消費電力を低減させることができるような新たな計画をゼロから作成しなければならないが、その際には消費電力低減のための具体的手段やコスト等を予め調査・検討する必要がある。このような調査・検討には少なからぬ労力及び時間を必要とするため、需用家側が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶに至るまでには多くの負担を強いられる結果となっていた。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、需用家が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶことができるような電力消費計画を容易に作成することができる電力会社選択支援システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、を備えた電力会社選択支援システムにおいて、前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るために必要な省エネ機器のデータを保存した省エネ機器データベースと、前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記省エネ機器データベースから1又は2以上の省エネ機器を選択する省エネ機器選択手段と、前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、を備え、前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、ことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、を備えた電力会社選択支援システムにおいて、前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るための需要調整条件を操作入力に基づき入力する需要調整入力手段と、前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記需要調整入力手段からの需要調整条件に基づく需要調整内容を演算する需要調整演算手段と、前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、を備え、前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、ことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、を備えた電力会社選択支援システムにおいて、前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るために必要な省エネ機器のデータを保存した省エネ機器データベースと、前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記省エネ機器データベースから1又は2以上の省エネ機器を選択する省エネ機器選択手段と、前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るための需要調整条件を操作入力に基づき入力する需要調整入力手段と、前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記需要調整入力手段からの需要調整条件に基づく需要調整内容を演算する需要調整演算手段と、前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合、及び前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、を備え、前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合に必要な設備コストを演算する設備コスト演算手段を備え、前記表示制御手段は、この設備コスト演算手段のコスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、ことを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合に必要な需要調整コストを演算する需要調整コスト演算手段を備え、前記表示制御手段は、この需要調整コスト演算手段のコスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、ことを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合に必要な設備コストを演算する設備コスト演算手段と、前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合に必要な需要調整コストを演算する需要調整コスト演算手段と、を備え、前記表示制御手段は、この設備コスト演算手段及び需要調整コスト演算手段の各コスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、ことを特徴とする。
【0017】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記電気料金演算手段が演算した実績電力電気料金及び計画電力電気料金を入力すると共に、前記設備コスト演算手段又は前記需要調整コスト演算手段の少なくともいずれかのコスト演算結果を入力し、前記実績電力電気料金に対するコスト効果を演算するコスト効果演算手段を備え、前記表示制御手段は、このコスト効果演算手段のコスト効果演算結果を前記表示器に表示させるものである、ことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態につき説明する。但し、図18と同様の構成要素には同一符号を付して重複した説明を省略する。図1は、本発明の第1の実施形態のブロック構成図である。図1が図18と異なる点は、図18の電力消費計画入力手段4を削除し、代わりに、電力消費実績データベース9、電力消費実績選択手段10、切換回路11、電力消費機器データベース12、省エネ機器データベース13、省エネ機器選択手段14、電力消費計画演算手段15、設備コスト演算手段16、及びコスト効果演算手段17を設けた構成とした点である。なお、図示の都合上、表示制御手段6のブロックには特定のブロックからの入力矢印しか示していないが、表示制御手段6は任意のブロックからの信号を入力してその内容を表示器7に表示させることができるようになっている。例えば、オペレータはデータベース1,9,12,13のデータ内容や、電力消費計画演算手段15の演算結果等を自由に表示器7の画面で見ることができる。
【0019】
図2は、料金体系データベース1に保存されるデータについての説明図である。このデータベースでは、図2(a)に示すように、複数種類の契約が各レコード番号に割り振られ、各レコード番号毎に複数項目についてのデータが記載されている。また、このデータベースはカード型データベースであり、「基本料金」、「従量料金」、及び「付帯条件」等についてはカード番号が付され、更に詳細なデータが別のカードに記載されている。なお、付帯条件とは、標準契約以外の契約について定めた特有の条件のことである。例えば、「休日割引契約」であれば、割引対象となる休日に該当するのはどのような日を指すのか等について規定されている。
【0020】
図2(b)は、図2(a)における「基本料金カード番号:DB4−1」に係る詳細なデータを示したものであり、契約電力のレベルに応じた基本料金の額が定められている。また、図2(c)は図2(a)における「従量料金カード番号:DB5−1」に係る詳細なデータを示すものであり、電力使用量のレベルに応じて従量料金の額が定められている。なお、レコード番号4の最大電力使用量の欄に数値が記載されていないのは、最大電力使用量については上限がないことを意味している。
【0021】
図3は、電力消費実績データベース9に保存されるデータについての説明図であり、(a)は電力消費実績データベース9に保存される形式及び内容を示し、(b)は(a)のデータを表示器7に表示した場合の表示例を示している。
【0022】
図3(a)において、例えばレコード番号1は、2001年3月の平日における1時から24時までの1時間を単位とする各時間帯の平均電力使用量を示している。そして、図3(b)は、このレコード番号1に係る各時間帯の平均電力使用量が表示器7に表示された場合の画面を示している。オペレータは、このような表示画面により電力使用量の変化の推移を視覚的に容易に確認することができる。例えば、12時〜15時の時間帯は他の時間帯に比べて電力使用量が突出した状態になっており、更に、これらの時間帯の中においても多少のバラツキが存在していることを直ちに認識することができる。
【0023】
図4は、電力消費機器データベース12に保存されるデータについての説明図である。このデータベースは、現在既に使用されている電力消費機器についての各種データを保存するものである。例えば、A室に設置されているエアコンは、消費電力が0.8kw、使用年数が10年であり、設備簿価(資産価値)は2万円であってリース品ではないことを示している。
【0024】
図5は、省エネ機器データベース13に保存されるデータについての説明図である。このデータベースは、省エネルギー化を図るためにこれから導入しようとする機器についての各種データを保存するものである。例えば、X社製のエアコンは、消費電力が0.7kw、導入価格(購入価格)が30万円であることを示している。
【0025】
図6は、省エネ機器に基づく電力消費計画についての説明図である。すなわち、省エネ機器選択手段14が省エネ機器データベース13に記載されている或る機器について選択し、これを電力消費機器データベース12に記載されている或る機器に差し換えた場合に電力消費計画演算手段15が演算した電力消費計画を表示器7の画面に表示した例を示している。この図6は、図3(b)の電力消費実績を基にして立案されたものであり、連続したいくつかの時間帯毎に電力使用量が同一となるように計画されている。
【0026】
図7は、設備コスト演算手段16の演算結果の一例を示す説明図である。例えば、図4におけるレコード番号2のA室照明に現在使用されている蛍光灯を廃棄し、その代わりに図5におけるレコード番号2のX社製蛍光灯を購入したとする。この場合、現在使用されている蛍光灯は売却不可であるため項目1の「売却利益」はゼロであり、また、蛍光灯を新しいものと交換しても税金が増えるわけではないので項目2の「税金の増分」はゼロである。そして、X社製蛍光灯は、図5に示すように2万円であるから項目3の「新規設備導入コスト」は「20000」(円)となる。
【0027】
図8は、電気料金演算手段5が電力消費計画演算手段15の演算結果に基づき演算した計画電力電気料金のデータについての説明図である。この例は、料金体系選択手段2が図2に示したデータのうち、レコード番号1〜3の3つの契約すなわち「標準契約」、「休日割引契約」、「夏期割引契約」を選択している場合である。したがって、電気料金演算手段5は、電力消費計画演算手段15が演算した電力消費計画について、これら3つの契約の下での電気料金を演算している。電気料金演算手段5により演算されたこの電気料金は表示制御手段6に出力され表示器7により表示されるようになっているが、また、コスト効果演算手段17にも出力されるようになっている。なお、この図8における基本料金の額は1年間の料金を示しており、一方、図2(b)における基本料金の額は1ヶ月の料金を示している。
【0028】
図9は、コスト効果演算手段17の演算結果であるコスト効果、及びその他の項目に係るデータについての説明図である。例えば、レコード番号1は、電力会社Aと「標準契約」を結んだ場合における各項目のデータを示している。すなわち、項目1は、図3(b)に示したような電力消費実績についての実績電力電気料金が244200円であることを示し、項目2は、図6に示したような電力消費計画についての計画電力電気料金が209040円であることを示し、項目3は、施策コストすなわち図7に示した設備コストが20000円であることを示している。したがって、項目4のコスト効果は下式により求めた15160円となる。
244200(円)−209040(円)−2000(円)=15160(円)
【0029】
また、レコード番号2では、項目2の計画電力電気料金が123500円とレコード番号1の場合よりも大幅に低減されているが、項目3の施策コストが200000円と大きくなってしまっているために、コスト効果は−79300円つまり却って赤字になっていることを示している。
【0030】
次に、上記のような第1の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方を図10のフローチャートに基づき説明する。オペレータは、まず、料金体系選択手段2により料金体系データベース1から或る電力会社の料金体系を選択し、更に契約条件入力手段3により契約条件を入力する(ステップ1)。次いで、電力消費実績選択手段10により電力消費実績データベース9から或る好適な電力消費実績データを選択する(ステップ2)。このとき、切換回路11の切換接点はa側入力端子に位置しており、選択された電力消費実績データは電気料金演算手段5に入力される。そして、電気料金演算手段5により、料金体系選択手段2が選択した料金体系を用いて、入力した電力消費実績データについての実績電力電気料金を演算する(ステップ3)。なお、実績電力電気料金の演算が行われた後、オペレータは切換回路11の切換接点をb側入力端子に切り換えておく。
【0031】
オペレータは、次に、電力消費実績や上記の演算された実績電力電気料金を表示器7に表示させ、また、電力消費機器データベース12及び省エネ機器データベース13のデータも表示器7に表示させて検討を行う。例えば、実績電力電気料金がかなり高額になっている場合、表示された電力消費実績データによりどのような時間帯で電力が大きく消費されているかを知ることができる。また、電力消費機器データベース12のデータにより現在使用されている機器のうちどの機器が電力を大きく消費しており、この機器よりも電力消費量の小さなものはどの程度の価格であるのかを省エネ機器データベース13のデータにより知ることができる。オペレータは、このような検討を行った上で、省エネ機器選択手段14によりいくつかの省エネ機器を選択する(ステップ4)。
【0032】
省エネ機器選択手段14の選択結果は電力消費計画演算手段15に入力される。電力消費計画演算手段15には、また、電力消費実績選択手段10の選択結果も入力されている。そして、電力消費計画演算手段15は、これらの入力に基づいて省エネ機器を用いた場合の電力消費計画を演算する(ステップ5)。一方、設備コスト演算手段16も省エネ機器選択手段14の選択結果を入力しており、これに基づき設備コストを演算する(ステップ6)。
【0033】
電力消費計画演算手段15の演算結果は切換回路11の切換接点(b側入力端子に切り換えられている)を介して電気料金演算手段5に入力される。電気料金演算手段5には、料金体系選択手段2が選択した料金体系データも入力されている。電気料金演算手段5は、これらの入力に基づき計画電力電気料金を演算する(ステップ7)。
【0034】
電気料金演算手段5により演算された計画電力電気料金はコスト効果演算手段17に入力される。コスト効果演算手段17には設備コスト演算手段16の演算結果も入力されている。コスト効果演算手段17は、これらの入力に基づきコスト効果を演算する(ステップ8)。
【0035】
電気料金演算手段5により演算された計画電力電気料金、及びコスト効果演算手段17により演算されたコスト効果は表示制御手段6により表示器7の画面に表示される。オペレータは、この画面を見て、計画電力電気料金が希望の額以下であるかどうか、また、コスト効果が充分であるかどうかを判断する(ステップ9)。そして、電気料金及びコスト効果の双方がOKであれば、その電力会社及び料金体系を最終的に選択する(ステップ10)。この場合、電力消費計画は省エネ機器の導入を前提とした上で計画されたものであるから、ステップ9での判断は「YES」となるのが通常である。
【0036】
しかし、ステップ9での判断が「NO」の場合、すなわち、電気料金及びコスト効果のいずれか一方あるいは双方が希望通りのものでない場合は、再度ステップ4に戻って、省エネ機器の選択をやり直す。この場合、省エネ機器の選択をやり直すと言っても、必要なデータは全てデータベースに保存され整備されているので容易であり、従来のように多くの労力及び時間を費やすことはない。
【0037】
図11は、本発明の第2の実施形態のブロック構成図である。図11が図1と異なる点は、図1の電力消費機器データベース12、省エネ機器データベース13、省エネ機器選択手段14、及び設備コスト演算手段16を削除し、代わりに、需要調整入力手段18、需要調整演算手段19、及び需要調整コスト演算手段20を設けた構成とした点である。すなわち、第1の実施形態では、現在使用している機器をコストを勘案しながら極力電力消費量の少ないものに差し換えた上で新たな電力消費計画を作成するようにしていたが、この第2の実施形態では、電力需要そのものを抑制した上で新たな電力消費計画を作成することとしている。
【0038】
例えば、電力消費実績が第1の実施形態において既述した図3(b)のようなものである場合を考えてみると、夜間時間帯における電力需要が少ない反面、昼間時間帯における電力需要が多くなっていることが明らかである。一方、電気料金については、深夜電力の方が昼間電力よりも安価であることは周知の通りである。したがって、全体の電力量が同じであっても、昼間時間帯の電力需要を極力減少させ、夜間時間帯の電力需要を増加させたほうが経済的には有利になる。
【0039】
そこで、この実施形態では、オペレータが需要調整入力手段18を用いて、上記のように昼間時間帯の電力需要が減少すると共に、夜間時間帯の電力需要が増加するように需要調整演算手段19に需要調整内容を演算させるようにしている。そして、電力消費実績選択手段10からの電力消費実績に対して需要調整を施して電力消費計画を作成する。また、需要調整コスト演算手段20は、このような需要調整を実施した場合に必要となるコストについて演算を行う。
【0040】
ここで、需要調整の具体例としては次のような場合が考えられる。例えば、昼間電力の増加の原因が暖房機器等の使用にある場合、深夜電力により蓄熱機器に蓄熱を行い、この蓄熱されたエネルギーを利用して昼間時間帯での暖房を行うようにすることが考えられる。同様に、昼間電力の増加が冷房機器又は冷凍機器等の使用にある場合、深夜電力により氷蓄熱を行い、夜間に製造された氷を昼間時間帯における冷房又は冷凍に利用することが考えられる。
【0041】
図12は、このような需要調整に基づき電力消費計画演算手段15が作成した計画を表示器7の画面に表示した場合の説明図である。図6における中央付近の大きな電力需要が左右に割り振られ、今度は昼間の電力需要の方が夜間の電力需要よりもやや小さくなっているが、全体としてはほぼ均一に近い電力需要となっている。
【0042】
図13は、需要調整コスト演算手段20が演算した需要調整コストについての説明図である。項目1のコスト減少分とは、例えば需要調整を実施することにより不要となった機器の売却益などのことであり、項目2のコスト増加分とは、例えば蓄熱機器等の購入価格のことである。
【0043】
図14は、上記のような第2の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方についてのフローチャートである。図14が図10と異なる点は、ステップ4〜6がステップ4A〜6Aに変わっている点である。この変わっている点のみにつき説明すると、ステップ1〜3が行われた後、オペレータは、電力消費実績や実績電力電気料金を表示器7に表示させ、電気料金低減のためにどのような電力調整を行えばよいかにつき検討を行う。そして、需要調整入力手段18を用いて需要調整条件を需要調整演算手段19に入力させ、需要調整演算手段19に需要調整内容を演算させる(ステップ4A)。
【0044】
需要調整演算手段19の演算結果は電力消費計画演算手段15に入力され、電力消費計画演算手段15は、この入力に基づいて需要調整が施された場合の電力消費計画を演算する(ステップ5A)。一方、需要調整コスト演算手段20も需要調整演算手段19の演算結果を入力しており、これに基づき需要調整コストを演算する(ステップ6A)。この演算結果は切換回路11の切換接点を介して電気料金演算手段5に入力され、電気料金演算手段5は既に選択されている料金体系に従って計画電力電気料金を演算する(ステップ7)。以降のステップは図10の場合と同様であるため説明を省略する。
【0045】
図15は、本発明の第3の実施形態のブロック構成図である。この実施形態は、第1の実施形態及び第2の実施形態の双方の機能を併せ持つものである。つまり、図15の構成は、図1の構成に対して、図11における手段18〜20を追加したものである。本実施形態によれば、上記の第1の実施形態又は第2の実施形態よりも、電気料金低減について一層有効な電力消費計画を得ることができる。
【0046】
図16は、省エネ機器選択が行われた後の需要調整に基づき電力消費計画演算手段15が作成した計画を表示器7の画面に表示した場合の説明図である。この図16を図12と対比してみれば明らかなように、省エネ機器を用いることとしているため、左右の時間帯すなわち夜間時間帯における電力消費量が一層低減されていることが分かる。
【0047】
図17は、この第3の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方についてのフローチャートである。このフローチャートは、図10のフローチャートのステップ6,7間に図14のステップ4A〜6Aを挿入したものである。したがって、各ステップの内容についての説明は省略する。但し、ステップ9での判別結果が「NO」の場合に、オペレータはステップ4又はステップ4Aのいずれに戻ってもよい点が、図10又は図14と異なっている。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、需用家が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶことができるような電力消費計画を容易に作成することができる電力会社選択支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のブロック構成図。
【図2】図1における料金体系データベース1に保存されるデータについての説明図であり、(a)は保存される各項目についての説明図、(b)は(a)における「基本料金」に係るデータの例についての説明図、(c)は(a)における「従量料金」に係るデータの例についての説明図である。
【図3】電力消費実績データベース9に保存されるデータについての説明図であり、(a)は電力消費実績データベース9に保存される形式及び内容を示し、(b)は(a)のデータを表示器7に表示した場合の表示例を示している。
【図4】図1における電力消費機器データベース12に保存されるデータについての説明図。
【図5】図1における省エネ機器データベース13に保存されるデータについての説明図。
【図6】図6における電力消費計画演算手段15が演算した電力消費計画を表示器7の画面に表示した例についての説明図。
【図7】図1における設備コスト演算手段16の演算結果の一例を示す説明図。
【図8】図1における電気料金演算手段5が電力消費計画演算手段15の演算結果に基づき演算した計画電力電気料金のデータについての説明図。
【図9】図1におけるコスト効果演算手段17の演算結果であるコスト効果、及びその他の項目に係るデータについての説明図。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方を説明するためのフローチャート。
【図11】本発明の第2の実施形態のブロック構成図。
【図12】図11における電力消費計画演算手段15が需要調整に基づき作成した計画を表示器7の画面に表示した場合の説明図。
【図13】図11における需要調整コスト演算手段20が演算した需要調整コストについての説明図。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方を説明するためのフローチャート。
【図15】本発明の第3の実施形態のブロック構成図。
【図16】図15における電力消費計画演算手段15が省エネ機器選択後の需要調整に基づき作成した計画を表示器7の画面に表示した場合の説明図。
【図17】本発明の第3の実施形態に係るシステムを用いた電力会社の選択の仕方を説明するためのフローチャート。
【図18】従来の電力会社選択支援システムの構成を示すブロック図。
【図19】従来システムを用いた電力会社の選択の仕方を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1 料金体系データベース
2 料金体系選択手段
3 契約条件入力手段
4 電力消費計画入力手段
5 電気料金演算手段
6 表示制御手段
7 表示器
8 電力会社選択手段
9 電力消費実績データベース
10 電力消費実績選択手段
11 切換回路
12 電力消費機器データベース
13 省エネ機器データベース
14 省エネ機器選択手段
15 電力消費計画演算手段
16 設備コスト演算手段
17 コスト効果演算手段
18 需要調整入力手段
19 需要調整演算手段
20 需要調整コスト演算手段
Claims (7)
- 各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、
前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、
前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、
前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、
前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、
を備えた電力会社選択支援システムにおいて、
前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、
前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、
前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るために必要な省エネ機器のデータを保存した省エネ機器データベースと、
前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記省エネ機器データベースから1又は2以上の省エネ機器を選択する省エネ機器選択手段と、
前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、
を備え、
前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、
ことを特徴とする電力会社選択支援システム。 - 各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、
前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、
前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、
前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、
前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、
を備えた電力会社選択支援システムにおいて、
前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、
前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、
前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るための需要調整条件を操作入力に基づき入力する需要調整入力手段と、
前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記需要調整入力手段からの需要調整条件に基づく需要調整内容を演算する需要調整演算手段と、
前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、
を備え、
前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、
ことを特徴とする電力会社選択支援システム。 - 各電力会社の需用家に対する料金体系データを保存した料金体系データベースと、
前記料金体系データベースから、与えられた契約条件下での1又は2以上の電力会社に係る料金体系を選択する料金体系選択手段と、
前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて前記需用家の電力消費計画に基づく電気料金を演算する電気料金演算手段と、
前記電気料金演算手段の演算結果及びその演算結果に係る電力会社を表示器に表示させる表示制御手段と、
前記表示器に表示された電力会社の中から契約を希望する電力会社を操作入力に基づき選択する電力会社選択手段と、
を備えた電力会社選択支援システムにおいて、
前記需用家の電力消費実績データを保存した電力消費実績データベースと、
前記電力消費実績データベースからいずれか一の電力消費実績データを操作入力に基づき選択する電力消費実績選択手段と、
前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るために必要な省エネ機器のデータを保存した省エネ機器データベースと、
前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記省エネ機器データベースから1又は2以上の省エネ機器を選択する省エネ機器選択手段と、
前記需用家が電力消費について省エネルギー化を図るための需要調整条件を操作入力に基づき入力する需要調整入力手段と、
前記電力消費実績選択手段により選択された電力消費実績について省エネルギー化が図れるように、前記需要調整入力手段からの需要調整条件に基づく需要調整内容を演算する需要調整演算手段と、
前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合、及び前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合の前記需用家の電力消費計画を演算する電力消費計画演算手段と、
を備え、
前記電気料金演算手段は、前記料金体系選択手段が選択した料金体系を用いて、前記電力消費実績選択手段が選択した電力消費実績データに基づく実績電力電気料金を演算すると共に、前記電力消費計画演算手段が演算した電力消費計画に基づく計画電力電気料金を演算するものである、
ことを特徴とする電力会社選択支援システム。 - 請求項1記載の電力会社選択支援システムにおいて、
前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合に必要な設備コストを演算する設備コスト演算手段を備え、
前記表示制御手段は、この設備コスト演算手段のコスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、
ことを特徴とする電力会社選択支援システム。 - 請求項2記載の電力会社選択支援システムにおいて、
前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合に必要な需要調整コストを演算する需要調整コスト演算手段を備え、
前記表示制御手段は、この需要調整コスト演算手段のコスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、
ことを特徴とする電力会社選択支援システム。 - 請求項3記載の電力会社選択支援システムにおいて、
前記省エネ機器選択手段が選択した省エネ機器を用いた場合に必要な設備コストを演算する設備コスト演算手段と、
前記需要調整演算手段が演算した需要調整内容を実施した場合に必要な需要調整コストを演算する需要調整コスト演算手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、この設備コスト演算手段及び需要調整コスト演算手段の各コスト演算結果を前記表示器に表示させるものである、
ことを特徴とする電力会社選択支援システム。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の電力会社選択支援システムにおいて、
前記電気料金演算手段が演算した実績電力電気料金及び計画電力電気料金を入力すると共に、前記設備コスト演算手段又は前記需要調整コスト演算手段の少なくともいずれかのコスト演算結果を入力し、前記実績電力電気料金に対するコスト効果を演算するコスト効果演算手段を備え、
前記表示制御手段は、このコスト効果演算手段のコスト効果演算結果を前記表示器に表示させるものである、
ことを特徴とする電力会社選択支援システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003180999A JP2005020861A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 電力会社選択支援システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003180999A JP2005020861A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 電力会社選択支援システム |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2005020861A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2467633B (en) * | 2009-01-30 | 2013-09-25 | Secure Electrans Ltd | Energy supply control system and method |
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- 2003-06-25 JP JP2003180999A patent/JP2005020861A/ja not_active Withdrawn
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