JP2005020134A - 漏洩同軸ケーブル及び送信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】給電側1から信号を終端側2へ送信させ、外部導体7に所定の孔ピッチPで形成した漏洩孔9から電波を輻射させる漏洩同軸ケーブルである。
2種類の周波数の信号が送信され、一方の周波数による漏洩孔9からの電波の輻射方向が、直交基準面Vより給電側1の向きとされ、他方の周波数による漏洩孔9からの電波の輻射方向が、直交基準面Vより終端側2の向きとされたものである。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は漏洩同軸ケーブル及び送信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
漏洩同軸ケーブルは、中空の金属製パイプの内部導体を中心として、その外周側に絶縁体を被覆させ、さらにその外周側に外部導体が配設され、凹凸波付けされた状態であり、ケーブル長手方向に沿って(一方側に)その外部導体の波形の各山(凸)ごとに、電波を漏洩(輻射)させるための貫通状の漏洩孔が開けられている。そして、外部導体の外周側にシースが被覆されている。 従来、この漏洩孔の孔ピッチは、使用する周波数fHz(波長λmm)と、漏洩孔から電波を輻射させたい方向(角度θ)とを定めることにより、数1に示す式により求められている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【数1】
【0004】
λは使用周波数波長、νはケーブルの波長短縮率、mは輻射電波モード(m=2n:n=0,±1,±2…)、Pは漏洩孔の孔ピッチである。
そして、漏洩孔から電波を輻射させる方向、つまり電波の輻射角度θは、図6のように表される。輻射角度θは、ケーブルの軸心Cに直交する直交基準面Vを基準面(原点)として、電波の輻射パターンの方向(最も強い方向:主ビーム方向)と直交基準面Vとの成す角度をいい、上記数1は輻射パターンの長手方向輻射角度の式となる。
【0005】
【非特許文献1】
岸本利彦、佐々木伸 共著「LCX通信システム」 社団法人電子通信学会出版、昭和57年8月20日、p.18−19
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、1本の漏洩同軸ケーブルには、1種類の周波数の信号しか送信せず、2種類の周波数の信号を同じ通信エリア内にて使用する場合、2本の漏洩同軸ケーブルを設置させる必要があった。そして、夫々の漏洩同軸ケーブルの外部導体に形成する漏洩孔の孔ピッチPを、夫々の使用周波数により上記数1にて求め、異なる孔ピッチPを有する2本の漏洩同軸ケーブルを作製しなければならなかった。
【0007】
そこで本発明は、1本でありながら2種類の周波数に対応させ、かつ、有効な電波を輻射させることのできる漏洩同軸ケーブルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る漏洩同軸ケーブルは、給電側から信号を終端側へ送信させ外部導体に所定の孔ピッチで形成した漏洩孔から電波を輻射させる漏洩同軸ケーブルに於て、2種類の周波数の信号が送信され、一方の周波数による上記漏洩孔からの電波の輻射方向が、ケーブル軸心に直交しかつ該漏洩孔の中心を含む直交基準面より給電側の向きとされ、他方の周波数による該漏洩孔からの電波の輻射方向が、該直交基準面より終端側の向きとされたものである。
また、上記直交基準面が原点とされ、該直交基準面より給電側の向きに輻射される電波の第一輻射角度の絶対値と、該直交基準面より終端側の向きに輻射される電波の第二輻射角度の絶対値とが、略同一となるよう設定されたものである。
また、上記直交基準面が原点とされ、該直交基準面より給電側の向きに輻射される電波の第一輻射角度が、−45°以上 0°未満とされ、該直交基準面より終端側の向きに輻射される電波の第二輻射角度が、 0°を超えて45°以下となるよう設定されたものである。
【0009】
或いは、給電側から信号を終端側へ送信させ外部導体に所定の孔ピッチで形成した漏洩孔から電波を輻射させる漏洩同軸ケーブルに於て、2種類の周波数の信号が送信され、ケーブル軸心に直交しかつ上記漏洩孔の中心を含む直交基準面より給電側をマイナス側とし該直交基準面より終端側をプラス側とした場合、2種類の上記周波数による上記漏洩孔からの電波の輻射角度が、−45°以上45°以下の範囲となるものである。
【0010】
また、上記漏洩孔が形成される上記外部導体が凹凸波状とされ、該漏洩孔の上記孔ピッチが、該外部導体の波ピッチの整数倍とされたものである。
【0011】
上述の目的を達成するために、本発明に係る送信方法は、共通の漏洩同軸ケーブルに2種類の周波数の信号を同一方向へ送信し、該漏洩同軸ケーブルの漏洩孔から、ケーブル軸心に直交しかつ該漏洩孔の中心を含む直交基準面より給電側の向きに一方の周波数による電波の輻射を行い、該漏洩孔から、該直交基準面より終端側の向きに他方の周波数による電波の輻射を行なう。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0013】
図1は、本発明に係る漏洩同軸ケーブルの実施の一形態を示す斜視図であり、図2は、その横断面図である。この漏洩同軸ケーブル3は、中心から内部導体5と、絶縁体6と、外部導体7と、シース8と、を有し、外部導体7に貫通状の漏洩孔9がケーブル長手方向に沿って所定(一定)の孔ピッチPにて(周期的に)形成されている。
【0014】
漏洩同軸ケーブル3の構成についてさらに説明すると、内部導体5は中空の金属製パイプから成り、絶縁体6が内部導体5を外嵌し(被覆し)、さらに、金属製テープが内部導体5を外嵌する絶縁体6を取り込んで円筒状に巻かれ、合わせ部(突き合わせ面)が溶接されて管状とされ外部導体7を形成し、外部導体7に所定の孔ピッチPの漏洩孔9を形成する。そして、外部導体7の外周にシース8を被覆させ、漏洩同軸ケーブル3が作製される。なお、漏洩孔9の形成は、外部導体7となる金属テープに予め形成したものでもよい。
また、漏洩孔9は、図2に示すように、横断面において同一位置に1箇所形成させればよく、図1に示すように、漏洩孔9は、ケーブル長手方向に沿って一列に形成されている。
【0015】
内部導体5及び外部導体7は例えば銅製であり、絶縁体6は発泡ポリエチレン製、シース8はポリエチレン製、等とすればよいが、これに限らず、同軸ケーブルとして一般的に使用されている材質でもよい。また、絶縁体6は、図1や図2に示すように、内部導体5と外部導体7との間を完全に充填させたもの以外にも、(ポリエチレン製等の)コルデル紐が内部導体5を螺旋状に外嵌したものや、絶縁体6が間欠的に配設されたものとしてもよい。
【0016】
さらに、図1に示した漏洩同軸ケーブル3では、外部導体7が筒状に形成された状態で長手方向に凹凸形状となる波付加工が施されて、外部導体7は凹凸波付け状とされている。なお、本発明の漏洩同軸ケーブル3は、図示省略するが、このような凹凸波が無く平滑なストレート状のものであってもよい。さらに、波を付ける場合は、独立環状の凹・凸としてもよく、または、螺旋条に形成してもよい。
【0017】
図3は、漏洩同軸ケーブル3の漏洩孔9から輻射(放出)される電波の様子を示す説明図であり、この漏洩同軸ケーブル3は、給電側1から信号(高周波)を終端側2へ送信させ、外部導体7に所定の孔ピッチPで形成した漏洩孔9から電波を輻射させるものである。
そして、本発明では、この漏洩同軸ケーブル3において、2種類の周波数(2周波)の信号が送信され、一方の周波数による漏洩孔9からの電波の輻射方向が、ケーブル軸心Cに直交しかつ漏洩孔9の中心を含む直交基準面Vより給電側1の向きとされ、他方の周波数による漏洩孔9からの電波の輻射方向が、直交基準面Vより終端側2の向きとされている。
【0018】
つまり、直交基準面Vを原点(基準)とし、漏洩孔9から輻射される電波の角度について、図3に示すように、直交基準面Vよりも給電側1の方向をマイナス(−)側とし、直交基準面Vよりも終端側2の方向をプラス(+)側とした場合、2種類の周波数のうちの一方の周波数による電波の輻射方向がマイナス側とされ、他方の周波数による電波の輻射方向がプラス側とされている。
なお、給電側1は2種類の周波数の信号の入力側(発信側)であり、終端側2がその反対側である。
【0019】
さらに、直交基準面Vより給電側1の向きに輻射される電波の第一輻射角度(−θ1 )の絶対値(|−θ1 |)と、直交基準面Vより終端側2の向きに輻射される電波の第二輻射角度(+θ2 )の絶対値(|+θ2 |)とが、略同一となるよう設定されているのが好ましい。つまり、2つの輻射電波の方向が、直交基準面Vを挟んで対称となるのが好ましい。
なお、電波の輻射角度θは、直交基準面Vを原点として、電波の輻射パターンの方向(最も強い方向:主ビーム方向)と直交基準面Vとの成す角度をいう。従って、直交基準面Vに沿った方向は0°となる。
また、「略同一」とは、一方の輻射角度θの絶対値と他方の輻射角度θの絶対値との角度差が、5°以内であることを意味する。
【0020】
また、直交基準面Vより給電側1の向きに輻射される電波の第一輻射角度(−θ1 )が、−45°以上 0°未満とされるのが好ましい(−45°≦−θ1 < 0°)。
さらに、直交基準面Vより終端側2の向きに輻射される電波の第二輻射角度(+θ2 )が、 0°を超えて45°以下となるよう設定されるのが好ましい( 0°<+θ2 ≦45°)。
【0021】
また、本発明に係る漏洩同軸ケーブルの他の実施の形態(第二の実施の形態)としては、上記説明した第一の実施の形態と同様に、給電側1から信号を終端側2へ送信させ、外部導体7に所定の孔ピッチPで形成した漏洩孔9から電波を輻射させる漏洩同軸ケーブル3であり、2種類の周波数の信号が送信されるものである。
【0022】
そして、この漏洩同軸ケーブル3は、図3に示すように、ケーブル軸心Cに直交しかつ漏洩孔9の中心を含む直交基準面Vより給電側1をマイナス側とし、直交基準面Vより終端側2をプラス側とした場合、2種類の周波数による漏洩孔9からの電波の輻射角度θ1 ,θ2 が、両者とも、−45°以上45°以下の範囲となるものである。
そして、この2種類の周波数をf1 とf2 とする。
【0023】
つまり、これらの実施の形態において、2種類の周波数により輻射される電波の輻射角度θを、直交基準面Vを中心に、−45°以上+45°以下の範囲内に存在させるのが好ましい。この輻射角度θが下限値未満及び上限値を超えると、以下のような不具合が生じる。
図4は、漏洩同軸ケーブル3を使用する電波受信モデルを示す説明図であり、漏洩同軸ケーブル3を送信アンテナとして天井に配設し、室内を通信エリアとした場合の、床面から 0.6mの高さの地点Aにおける電波受信についての説明図である。ある1種類の周波数の信号を漏洩同軸ケーブル3に送信し、漏洩孔9から電波を輻射させた際、電波の最も空間損失量が小さいのは、地点Aへ向けて電波が鉛直方向真下向きに輻射される場合である(輻射角度θが 0°の場合である)。これは、漏洩孔9から地点Aまでの距離が最も短いからである。
【0024】
これに対して、輻射角度θにて電波が、地点Aに向かって輻射されると、地点Aまで距離が増加する。そして、空間損失量について述べると、輻射角度θが45°の場合の損失量L45と、輻射角度θが 0°の場合の損失量L0 との差(L45−L0 )は、地点Aにおいて3dBとなる。この差は、輻射角度θが 0°の漏洩同軸ケーブル3と、輻射角度θが45°の漏洩同軸ケーブル3との送信電力が同じである場合、受信点(地点A)では、輻射角度θが45°の場合の受信電力値が、輻射角度θが 0°の場合の受信電力値の半分となることを意味する。つまり、輻射角度θが45°を超えると最大出力の半分未満の出力しか得られないこととなり、通信において悪影響を及ぼすこととなる。
なお、表1は、周波数fを1.2GHzと2.4GHzとした場合で、輻射角度θが0 °と45°の時の損失量Lの結果を示したものである。
【0025】
【表1】
【0026】
次に、図5は、漏洩同軸ケーブル3の外部導体7の縦断面図である。漏洩孔9が形成される外部導体7は凹凸波状とされ、漏洩孔9の孔ピッチPが、外部導体7の波ピッチP0 の整数倍(1倍、2倍、3倍、4倍…)とされている。なお、図5では、孔ピッチPが波ピッチP0 の3倍とされている。つまり、漏洩孔9は、波形の山部(凸部)の頂部に形成されており、すべての漏洩孔9が頂部に配設されている。また、漏洩孔9は、長円形、楕円形、円形、スリット形等とされている。
【0027】
そして、第一の実施の形態にて説明した漏洩同軸ケーブル3による、通信のための電波の送信方法(輻射方法)は、1本の(共通した)漏洩同軸ケーブル3に2種類の周波数の信号を同一方向へ送信し、漏洩同軸ケーブル3の漏洩孔9から、ケーブル軸心Cに直交しかつ漏洩孔9の中心を含む直交基準面Vより給電側1の向きに、一方の周波数による電波の輻射を行い、その漏洩孔9から、直交基準面Vより終端側2の向きに他方の周波数による電波の輻射を行ない、通信エリアにおいて通信環境を良くすることができる。さらに、この送信方法にて使用する漏洩同軸ケーブル3及びその輻射角度θは、上記説明したように設定し電波の送信を行なえばよい。
【0028】
そして、本発明において、2種類の周波数をf1 ,f2 とし、周波数f1 ,f2 を使用する場合の電波の輻射方向(輻射角度θ)の設定は、以下の操作にて行なえる。
先ず、第一の実施の形態において、周波数f1 による電波の輻射方向をマイナス側(給電側1方向)とし、周波数f2 による電波の輻射方向をプラス側(終端側2方向)となるようにするとき、上記数1に示した式により、周波数f1 (波長λ1 )を用いて、輻射角度θの値がマイナスとなるための孔ピッチPの範囲を求め、そして、周波数f2 (波長λ2 )を用いて、輻射角度θの値がプラスとなるための孔ピッチPの範囲を求める。そして、これら2つの範囲の重複する範囲の孔ピッチPを漏洩同軸ケーブル3に適用することで、所望の方向に電波を輻射させるものが得られる。
【0029】
さらに、加重条件として、マイナス側の輻射角度θの絶対値とプラス側の輻射角度θの絶対値とが略同一となる孔ピッチPを求めたり、また、夫々において、輻射角度θの範囲を−45°以上、及び、45°以下となるよう孔ピッチPの範囲を定めることにより、所望の方向に電波を輻射させる漏洩同軸ケーブル3が得られる。
【0030】
そして、表2に、この場合の漏洩同軸ケーブル3の実施例と、比較例とを示す。この例においては、2種類の周波数f1 ,f2 を1.2GHzと2.4GHzとしている。
比較例のものは、2種類の周波数f1 ,f2 ともが直交基準面Vよりもプラス側へ輻射されており、かつ、輻射角度θ2 が45°を超えている。この場合、受信電力値が減少してしまい、かつ、図示省略するが、通信エリア内に区画壁等が配置され、その区画壁の下部近傍に通信端末が設置された場合、通信端末は両者共の電波に対して区画壁の影に入り、通信状態が悪くなるという現象が発生するため、通信端末の設置場所に制限が生じてしまう。
【0031】
【表2】
【0032】
実施例のものは、2種類の周波数f1 ,f2 を1.2GHzと2.4GHzとした場合、孔ピッチPを137.2mm 、167.7mm とすることで、マイナス側及びプラス側へ夫々電波を輻射させることができ、さらに、孔ピッチPが167.7mm の場合、マイナス側とプラス側の輻射角度θの絶対値を等しくでき、また、その輻射角度θが適度(絶対値が20°〜35°)であるため、空間での損失が小さくて済み、かつ、通信エリアを広げることができる。
【0033】
次に、第二の実施の形態において、周波数f1 ,f2 を使用する場合の電波の輻射方向(輻射角度θ)の設定は、以下の操作にて行なえる。
周波数f1 による電波の輻射角度θと、周波数f2 による電波の輻射角度θとが、共に−45°から+45°の範囲になるよう上記数1に示した式により孔ピッチPの範囲を求め、この孔ピッチPを漏洩同軸ケーブル3に適用することで、所望の角度に電波を輻射させるものが得られる。
そして、表3に、この場合の漏洩同軸ケーブル3の実施例と、比較例とを示す。この例においては、2種類の周波数f1 ,f2 を1.2GHzと2.4GHzとしている。
【0034】
【表3】
【0035】
実施例のものは、孔ピッチPを137.2mm 、167.7mm 、303.0mm とすることで、2種類の周波数f1 ,f2 による輻射角度θ,θの値を−45°から+45°の範囲内となり、受信電力値が大きくなり、好ましい通信環境を得ることができる。
比較例のものは、輻射角度θが−45°未満、45°を超える値となり、受信電力値が減少してしまう。
【0036】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0037】
(請求項1によれば)1本の漏洩同軸ケーブル3に対して、2種類の周波数の信号であっても、両周波数により輻射される電波を通信エリアに効率よく放出させることができ、好ましい通信環境を得ることができる。
(請求項2によれば)通信エリアのどの位置においても、安定した通信状態を得ることができる。
(請求項3によれば)通信エリアのどの位置においても、安定した通信状態を得ることができる。例えば、漏洩同軸ケーブル3を天井に設置した場合、通信端末が区画壁や書棚等の影に入って通信状態が悪くなることを防止でき、常に、どの場所においても良好な通信状態を得ることができる。
【0038】
(請求項4によれば、)1本の漏洩同軸ケーブル3に対して、2種類の周波数の信号であっても、両周波数により輻射される電波を通信エリアに効率よく放出させることができ、通信エリアのどの位置においても、安定した通信状態を得ることができる。例えば、漏洩同軸ケーブル3を天井に設置した場合、通信端末が区画壁や書棚等の影に入って通信状態が悪くなることを防止でき、常に、どの場所においても良好な通信状態を得ることができる。
【0039】
(請求項5によれば)漏洩孔9の形成が容易となり、漏洩孔9の孔ピッチP、孔形状の精度を良くすることができる。
【0040】
(請求項6によれば)1本の漏洩同軸ケーブル3に対して、2種類の周波数の信号であっても、両周波数により輻射される電波を通信エリアに効率よく放出させることができ、好ましい送信環境が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の漏洩同軸ケーブルの実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】漏洩同軸ケーブルの横断面図である。
【図3】漏洩同軸ケーブルの漏洩孔から輻射される電波の様子を示す説明図である。
【図4】電波受信モデルを示す説明図である。
【図5】漏洩同軸ケーブルの外部導体の縦断面図である。
【図6】電波の輻射角度を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 給電側
2 終端側
7 外部導体
9 漏洩孔
C ケーブル軸心
P 孔ピッチ
P0 波ピッチ
V 直交基準面
θ 輻射角度
−θ1 第一輻射角度
+θ2 第二輻射角度
Claims (6)
- 給電側(1)から信号を終端側(2)へ送信させ外部導体(7)に所定の孔ピッチ(P)で形成した漏洩孔(9)から電波を輻射させる漏洩同軸ケーブルに於て、2種類の周波数の信号が送信され、一方の周波数による上記漏洩孔(9)からの電波の輻射方向が、ケーブル軸心(C)に直交しかつ該漏洩孔(9)の中心を含む直交基準面(V)より給電側(1)の向きとされ、他方の周波数による該漏洩孔(9)からの電波の輻射方向が、該直交基準面(V)より終端側(2)の向きとされたことを特徴とする漏洩同軸ケーブル。
- 上記直交基準面(V)が原点とされ、該直交基準面(V)より給電側(1)の向きに輻射される電波の第一輻射角度(−θ1 )の絶対値と、該直交基準面(V)より終端側(2)の向きに輻射される電波の第二輻射角度(+θ2 )の絶対値とが、略同一となるよう設定された請求項1記載の漏洩同軸ケーブル。
- 上記直交基準面(V)が原点とされ、該直交基準面(V)より給電側(1)の向きに輻射される電波の第一輻射角度(−θ1 )が、−45°以上 0°未満とされ、該直交基準面(V)より終端側(2)の向きに輻射される電波の第二輻射角度(+θ2 )が、 0°を超えて45°以下となるよう設定された請求項1又は2記載の漏洩同軸ケーブル。
- 給電側(1)から信号を終端側(2)へ送信させ外部導体(7)に所定の孔ピッチ(P)で形成した漏洩孔(9)から電波を輻射させる漏洩同軸ケーブルに於て、2種類の周波数の信号が送信され、ケーブル軸心(C)に直交しかつ上記漏洩孔(9)の中心を含む直交基準面(V)より給電側(1)をマイナス側とし該直交基準面(V)より終端側(2)をプラス側とした場合、2種類の上記周波数による上記漏洩孔(9)からの電波の輻射角度(θ1 ),(θ2 )が、−45°以上45°以下の範囲となることを特徴とする漏洩同軸ケーブル。
- 上記漏洩孔(9)が形成される上記外部導体(7)が凹凸波状とされ、該漏洩孔(9)の上記孔ピッチ(P)が、該外部導体(7)の波ピッチ(P0 )の整数倍とされた請求項1,2,3又は4記載の漏洩同軸ケーブル。
- 共通の漏洩同軸ケーブル(3)に2種類の周波数の信号を同一方向へ送信し、該漏洩同軸ケーブル(3)の漏洩孔(9)から、ケーブル軸心(C)に直交しかつ該漏洩孔(9)の中心を含む直交基準面(V)より給電側(1)の向きに一方の周波数による電波の輻射を行い、該漏洩孔(9)から、該直交基準面(V)より終端側(2)の向きに他方の周波数による電波の輻射を行なうことを特徴とする送信方法。
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---|---|---|---|
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KR101043855B1 (ko) | 2009-01-13 | 2011-06-22 | 엘에스전선 주식회사 | 케이블형 광대역 안테나 시스템 |
JP2012209636A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Fujikura Ltd | Lcx通信装置 |
-
2003
- 2003-06-24 JP JP2003179100A patent/JP2005020134A/ja active Pending
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