JP2001007633A - 超広帯域漏洩同軸ケーブル - Google Patents

超広帯域漏洩同軸ケーブル

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JP2001007633A
JP2001007633A JP11173482A JP17348299A JP2001007633A JP 2001007633 A JP2001007633 A JP 2001007633A JP 11173482 A JP11173482 A JP 11173482A JP 17348299 A JP17348299 A JP 17348299A JP 2001007633 A JP2001007633 A JP 2001007633A
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row
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coaxial cable
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JP11173482A
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English (en)
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Akito Futaboshi
明登 二星
Nobuyoshi Matsuda
信義 松田
Sonoo Watanabe
園生 渡辺
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2種類のスロット列を組合せて使用帯域を拡大
する。 【解決手段】外部導体4に、漏洩する電磁波の電界強度
が使用周波数の高低に拘わらず略一定となる円形スロッ
ト列11と、漏洩する電磁波の電界強度が使用周波数の
低い帯域では略一定であり該使用周波数の高い帯域では
使用周波数が高くなるにつれて該電界強度が上昇するジ
グザグスロット列12とを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は使用周波数帯域を拡
大した超広帯域漏洩同軸ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−145136号公報には、
ピッチの短いジグザグスロット列とピッチの長いジグザ
グスロット列とを並設することによって使用周波数帯域
を拡大した漏洩同軸ケーブルが記載されている。これ
は、ジグザグスロットを有する漏洩同軸ケーブルでは、
その使用帯域がジグザグスロットの配設ピッチに依存
し、そのピッチが長くなると使用帯域が低周波数側にず
れることから、ピッチの異なるジグザグスロット列を組
み合わせることによって使用帯域を拡大したものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】漏洩同軸ケーブルの送
信出力を一定とした(受信アンテナの種類、配置など他
の電界強度測定条件も同じにした)場合において、上記
ジグザグスロットによる電界強度と使用周波数との関係
を模式的に描くと図4のようになる。すなわち、ジグザ
グスロットから漏洩する電磁波はそのスロットの配設ピ
ッチに対応する所定の周波数で表面波から円周方向偏波
に変わって電界強度が立ち上がり、その使用周波数域が
高くなるにつれてその電界強度が高くなる傾向を示す。
上記従来技術は、低周波数側では長ピッチのスロット列
から漏洩する電磁波を通信に利用し、高周波数側では短
ピッチのスロット列から漏洩する電磁波を通信に利用す
る、というものである。この場合、低周波数側では、短
ピッチのスロット列から漏洩する電磁波は、電界強度が
小さく、長ピッチのスロット列から漏洩する電磁波に与
える影響は小さいため、この長ピッチのスロット列によ
って比較的良好な通信を行なうことができる。
【0004】しかし、高周波数側になると、上記長ピッ
チのスロット列から漏洩する電磁波が上記短ピッチのス
ロット列から漏洩する電磁波に干渉し、該短ピッチスロ
ット列による通信性能に悪影響を及ぼすという問題があ
る。すなわち、上記長ピッチスロット列は、低周波数側
で働くものであるが、周波数が高くなるにつれて漏洩す
る電磁波の電界強度が高くなるため、短ピッチスロット
列の電磁波の電界強度との差を大きくすることが難し
く、該短ピッチスロット列による高周波数側での通信に
悪影響を及ぼすものである。また、低周波数側で働くべ
き長ピッチスロット列の漏洩電界が高周波数側で高くな
るということは、それだけ高周波数側での漏洩損失が大
きくなることを意味する。
【0005】そこで、本発明は、特性の異なるスロット
列を組み合わせて使用帯域を拡大するにあたり、上記干
渉及び漏洩損失増大の問題を解決するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
課題に対して、従来は漏洩する電磁波の電界強度が低い
ために注目されなかった円形スロット列に着目し、この
円形スロット列のような送信出力が一定のときの電界強
度のレベルが使用帯域の高低に拘わらず略一定となるス
ロット列と、上記ジグザグスロット列のような高周波数
側で当該電界強度が高くなるスロット列とを組み合わせ
れば、上記干渉及び漏洩損失増大の問題を避けながら、
使用帯域を拡大することができることを見出して、本発
明を完成したものである。また、一般に使用周波数が低
い帯域ではレベルの高い電界強度は要求されず、高周波
数側で高レベルの電界強度が要求されるという実情に鑑
み、低周波数側では前者のスロット列を利用し、高周波
数側で後者のスロット列を利用するようにしたものであ
る。
【0007】具体的には、本発明は、同軸ケーブルの外
部導体に電磁波エネルギーを漏洩させるためのスロット
列がケーブル長手方向に形成されている超広帯域漏洩同
軸ケーブルであって、送信出力を一定とした(受信アン
テナの種類、配置など他の電界強度測定条件も同じにし
た)場合において漏洩する電磁波の電界強度が使用周波
数の高低に拘わらず略一定となる第1スロット列と、該
電界強度が使用周波数の低い帯域では略一定であり該使
用周波数の高い帯域では使用周波数が高くなるにつれて
該電界強度が上昇する第2スロット列とを備え、第1ス
ロット列と第2スロット列とは、上記低周波数側の使用
帯域においては第1スロット列による上記電界強度が第
2スロット列による上記電界強度よりも高く、上記高周
波数側の使用帯域においては第2スロット列による上記
電界強度が第1スロット列による上記電界強度よりも高
くなるように形成されていることを特徴とする。
【0008】従って、本発明においては、低周波数側の
使用帯域では、第1スロット列から漏洩する電磁波の電
界強度の方が第2スロット列のそれよりも高いから、該
第1スロット列から漏洩する電磁波を通信に利用するこ
とになり、高周波数側の使用帯域では、第2スロット列
から漏洩する電磁波の電界強度の方が第1スロット列の
それよりも高くなるから、該第2スロット列から漏洩す
る電磁波を通信に利用することになる。
【0009】上記低周波数側使用帯域での第1スロット
列による電界強度と第2スロット列による電界強度との
差は、それらのスロットの形、大きさ、角度等を調整す
ることによって自由にコントロールすることができる。
従って、その差を大きくすることによって、第1スロッ
ト列から漏洩する電磁波による通信に第2スロット列か
ら漏洩する電磁波が干渉して悪影響を及ぼすことを簡単
に避けることができる。一方、高周波数側使用帯域では
第2スロット列から漏洩する電磁波の電界強度が周波数
の上昇に応じて高くなるのに対し、上記第1スロット列
から漏洩する電磁波の電界強度は高周波数帯域になって
も高くならないから、この第1スロット列の電磁波が第
2スロット列の電磁波による通信に干渉して悪影響を及
ぼすことが避けられる。
【0010】また、上記第1スロット列による電界強度
は高周波数側使用帯域になっても高くならないというこ
とは、この帯域における第1スロット列による漏洩損失
が少ないということを意味する。しかも、この高周波数
側使用帯域では、第2スロット列によって高いレベルの
電界強度を確保することができるから、高いS/N比が
要求されるデータ通信に有利になる。
【0011】この場合、周波数が500MHz以下の使
用帯域では、第1スロット列による上記電界強度が第2
スロット列による上記電界強度の2倍以上の大きさとな
り、周波数が800MHz以上の使用帯域では、第2ス
ロット列による上記電界強度が第1スロット列による上
記電界強度の2倍以上の大きさとなるようにすれば、そ
れらの帯域において上記干渉を生ずることを避ける上で
有利になる。
【0012】上記第1スロット列のスロット形状は、上
述の電界強度が使用周波数の高低に拘わらず略一定とな
るものであれば、円形、多角形、長円形(楕円形)のい
ずれであってもよい。特に、漏洩する電磁波が表面波と
なるものであれば、その電界強度は周波数の高低に拘わ
らず略一定となる。また、例えばケーブル長手方向に対
して傾斜した斜めスロットを一定ピッチで設けた斜めス
ロット列のように、円周方向偏波Eφに軸方向偏波Ez
が含まれ、電磁波の輻射角度(ケーブルの負荷側から測
った電波進行方向の角度)が180度に近くなるバック
ファイヤ形のスロット列であってもよい。但し、表面波
となる円形スロット列であれば、上述の電界強度を周波
数の高低に拘わらず略一定にする上で有利になるととも
に、スロットの形成も容易になる。
【0013】また、上記第2スロット列は、漏洩する電
磁波が低周波数側で表面波となり、高周波数側で円周方
向偏波Eφとなるように、ケーブル長手方向に対して互
いに逆方向に傾斜した斜めスロットをケーブル長手方向
において交互に配置したジグザグスロットの列であるこ
とが好ましい。
【0014】また、上記第2スロット列は、ケーブル長
手方向に並び且つ各々が同じ側に傾斜した複数の斜めス
ロットからなるスロット組と、ケーブル長手方向に並び
且つ各々が上記斜めスロットとは反対側に傾斜した複数
の斜めスロットからなるスロット組とが、ケーブル長手
方向に交互に配置されてなる多連ジグザグスロット列で
あることが好ましい。これにより、高周波数側での使用
帯域が広くなるからである。
【0015】なお、本発明を上記電界強度に代えて結合
損失で考える場合は、第1スロット列は、漏洩する電磁
波に対する結合損失が使用周波数の高低に拘わらず略一
定となり、第2スロット列は、使用周波数の低い帯域で
は結合損失が略一定であり該使用周波数の高い帯域では
使用周波数が高くなるにつれて結合損失が減少し、低周
波数側の使用帯域においては第1スロット列による結合
損失が第2スロット列による結合損失よりも小さく、上
記高周波数側の使用帯域においては第2スロット列によ
る結合損失が第1スロット列による結合損失よりも小さ
い、というものになる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、送信出
力を一定とした場合の漏洩する電磁波の電界強度が使用
周波数の高低に拘わらず略一定となる第1スロット列
と、該電界強度が使用周波数の低い帯域では略一定であ
り該使用周波数の高い帯域では使用周波数が高くなるに
つれて該電界強度が上昇する第2スロット列とを組み合
わせたから、この両スロット列より漏洩する電磁波同士
の干渉を避けながら、使用周波数帯域を拡大することが
でき、しかも高周波数側での漏洩損失を小さくする上で
有利になる。
【0017】特に周波数が500MHz以下の使用帯域
で第1スロット列による上記電界強度が第2スロット列
による上記電界強度の2倍以上の大きさとなり、周波数
が800MHz以上の使用帯域で第2スロット列による
上記電界強度が第1スロット列による上記電界強度の2
倍以上の大きさとなるものによれば、上記干渉を避ける
上で有利になる。
【0018】また、上記第1スロット列として円形スロ
ット列を採用すれば、上記電界強度を周波数の高低に拘
わらず略一定にする上で有利になるとともに、スロット
の形成も容易になる。
【0019】また、上記第2スロット列としてジグザグ
スロット列を採用すれば、高周波数側で電界強度を高く
することができ、上記干渉を避ける上で有利になるとと
もに、高いS/N比が要求されるデータ通信等を行なう
上で有利になる。
【0020】また、上記第2スロット列として多連ジグ
ザグスロット列を採用すれば、高周波数側での使用帯域
を拡大する上で有利になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0022】図1に示す超広帯域漏洩同軸ケーブル1に
おいて、符号2は内部導体、符号3はパイプ状の絶縁
体、符号4はパイプ状の外部導体である。この内部導体
2、電気絶縁体3及び外部導体4は互いに同軸に設けら
れている。
【0023】内部導体2は、アルミニウム、銅等の導電
性を有する材料によって形成されたパイプ(銅製単線等
であってもよい。)であり、絶縁体3の内面に電気絶縁
性を有する支持部材5によって支持されている。絶縁体
3及び支持部材5は例えばポリエチレンによって形成す
ることができる。外部導体4は、周方向に延びる環状の
皺がケーブル長手方向に間隔をおいて形成された導電性
波板によって形成されていて、上記絶縁体3に耐熱テー
プ6を介して巻き付けられている。外部導体4の材料と
しても上記アルミニウム、銅等を採用することができ
る。
【0024】また、外部導体4の上側には該外部導体4
に沿ってケーブル長手方向に延びる支持線7が設けられ
ており、この外部導体4及び支持線7の各々の表面は被
覆材9によって覆われている。この被覆材9の外部導体
4を覆う部分と支持線7を覆う部分とは上下に連なって
いる。支持線7は例えば亜鉛メッキ鋼撚り線によって形
成し、被覆材9としては例えば難燃性のノンハロンポリ
オレフィンによって形成することができる。
【0025】そうして、上記外部導体4にはケーブル長
手方向に延びる2本の第1スロット列11,11及び1
本の第2スロット列12が互いに平行に形成されてい
る。第1スロット列11は、多数の円形スロット11a
をケーブル長手方向に一定ピッチで配設したものであ
る。第2スロット列12は、ケーブル長手方向に並び且
つ各々がケーブル長手方向に対して同方向に傾斜した3
つの斜めスロット12aよりなる第1スロット組と、ケ
ーブル長手方向に並び且つ各々が第1スロット組の斜め
スロットとは逆方向に傾斜した3つの斜めスロット12
bよりなる第2スロット組とが、ケーブル長手方向に交
互に配置されてなる3連ジグザグスロット列である。
【0026】上記第1スロット列11,11から漏洩す
る電磁波は表面波となり、使用周波数の高低に拘わらず
略一定の電界強度を示す。上記第2スロット列12から
漏洩する電磁波は、低周波数側では表面波であるが、高
周波数側では円周方向偏波に変わり、使用周波数が高く
なるにつれて電界強度が増大する。漏洩同軸ケーブル1
が水平に配線されるとき、その側方では円周方向偏波は
略垂直偏波となる。
【0027】低周波数側では、上記第1スロット列1
1,11による電界強度の方が第2スロット列12のそ
れよりも高い。従って、該第1スロット列11,11か
ら漏洩する電磁波を低周波数側での通信に利用すること
ができる。高周波数側では、第2スロット列12による
電界強度の方が第1スロット列11,11のそれよりも
高くなる。従って、第2スロット列12から漏洩する電
磁波を高周波数側での通信に利用することができる。
【0028】
【実施例】図2は上記外部導体4を平面に展開して示す
ものである。この外部導体4は幅が約150mmであっ
て、2本の第1スロット列11と1本の第2スロット列
12とが外部導体4の幅方向における中心を通るセンタ
ラインLの両側に振り分けて設けられている。第1スロ
ット列11を構成する円形スロット11aは直径約5m
mであり、ピッチP1は約10mmである。第2スロッ
ト列12を構成する斜めスロット12a,12bは、幅
約8mm、長さ約20mmの長円形であり、ケーブル長
手方向に対して互いに逆方向に約12度傾いている。斜
めスロット12a,12bの各々の3連に並ぶピッチP
2は約22mm、相隣る斜めスロット12a,12bの
中心間距離は約56mmであり、従って、同方向に傾斜
した3連スロット組の配設ピッチP3は約200mmで
ある。
【0029】また、センタラインLと該ラインLに近い
側の第1スロット列11との距離L1、相隣る第1スロ
ット列11,11間の距離L2、並びにセンタラインL
と第2スロット列12との距離L3はいずれも約20m
mである。
【0030】なお、上記外部導体4には図1に示すよう
な周方向に延びる環状の皺がよせられて波板状に形成さ
れるから、上記の各数値は実際には当該皺よせによって
ケーブル長手方向に約5%短くなる。
【0031】<各スロット列からの漏洩電界強度>図3
は、図2に示す円形スロット列である第1スロット列1
1,11のみを外部導体4に形成したとき、並びに図2
に示すジグザグスロット列である第2スロット列12の
みを外部導体4に形成したときの各々について、使用周
波数と電界強度(使用周波数2600MHzのときのジ
グザグスロット列による電界強度を基準とする割合)と
の関係を調べた結果を示す。各周波数での電界強度の測
定にあたっては、送信出力、送信距離、ケーブルからの
受信アンテナの距離、受信アンテナの向きなど測定条件
は全て同じにした。受信アンテナとしては半波長の標準
ダイポールアンテナを用いた。測定にあたっては、ケー
ブルをコンクリート床の上に横たえ、上記アンテナをケ
ーブルから約1.5m上方に離れた位置に設けた。
【0032】同図によれば、第1スロット列11,11
から漏洩する電磁波の電界強度は、周波数の高低に拘わ
らず略一定である。また、第2スロット列12から漏洩
する電磁波の電界強度は、700MHz以下の低周波数
帯域では第1スロット列11,11による電界強度の1
/2以下であるが、700MHzを越える高周波数帯域
では周波数が高くなることに伴って漸次高くなり、71
0MHz以上では第1スロット列11,11による電界
強度の2倍以上になっている。この結果から、次のこと
がわかる。
【0033】低周波数帯域では第1スロット列11,1
1から漏洩する電磁波を利用して通信を行なうことがで
き、700MHz以下の帯域では当該通信に対して第2
スロット列12から漏洩する電磁波が悪影響を及ぼさな
い。
【0034】高周波数帯域では第2スロット列から漏洩
する電磁波を利用して通信を行なうことができ、710
MHz以上の帯域では当該通信に対して第1スロット列
11,11から漏洩する電磁波が悪影響を及ぼさない。
【0035】高周波数帯域においては、第1スロット列
11,11から漏洩する電磁波のエネルギーは小さいか
ら、漏洩損失は少ない。
【0036】<結合損失及び減衰量>表1は上記実施例
(図2)のスロット構成(第1スロット列2本+第2ス
ロット列1本)、並びに該スロット構成のセンタライン
Lの位置に第1スロット列11を追加して該第1スロッ
ト列11を3本としたスロット構成(第1スロット列3
本+第2スロット列1本)について、各使用周波数での
標準結合損失、標準減衰量及び特性インピーダンスを測
定した結果を示す。
【0037】なお、結合損失は、ケーブルへの入力電圧
をVT とし、ケーブルに近接しておいた半波長の標準ダ
イポールアンテナに入る電圧をVR としたときの次式で
定義されるLC である。
【0038】LC =−20logVR/VT そうして、ケーブルをコンクリート床の上に横たえ、上
記アンテナをケーブルから約1.5m上方に離れた位置
におき、電磁波の円周方向偏波成分をケーブル長手方向
に連続して測定し、伝送損失を補正した累積値の50%
で定義した結合損失が標準結合損失である。
【0039】
【表1】
【0040】同表によれば、400MHz以下の低周波
数帯域では結合損失は略一定で且つ大きく受信電圧のレ
ベルが低い。これは、第1及び第2スロット列11,1
2から漏洩する電磁波が共に表面波であり、電界強度が
低く、また、その電界強度が略一定であるためと考えら
れ、図3に示す結果と符合している。この低周波数帯域
での受信電圧のレベルは低いが、FM放送波の受信、移
動無線の送受信等には特に支障がない。
【0041】一方、400MHzを越えると、周波数が
高くなるに従って結合損失が減少している。これは、周
波数が高くなるにつれてジグザグスロット列である第2
スロット列12から漏洩する電磁波の電界強度が高くな
っているためと考えられ、図3に示す結果と符合してい
る。900MHz以上の高周波数帯域では結合損失が小
さくなりそれに応じて減衰量も大きくなっているが、5
00〜1000m程度は増幅器なしでも使用可能であ
り、また、結合損失の小さなケーブルを中継ぎとして用
いるグレイディングにより、送信距離を延長することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る漏洩同軸ケーブルを示
す斜視図。
【図2】本発明の実施例に係る外部導体の展開図。
【図3】2種類のスロット列について使用周波数と電界
強度との関係を示すグラフ図。
【図4】従来技術の使用周波数と電界強度との関係を示
すグラフ図。
【符号の説明】
1 漏洩同軸ケーブル 2 内部導体 3 絶縁体 4 外部導体 11 第1スロット列 11a 円形スロット 12 第2スロット列 12a 斜めスロット 12b 斜めスロット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 園生 福井県福井市白方町37字石塚割6−1 三 菱電線工業株式会社福井製作所内 Fターム(参考) 5J045 AA02 AA27 AB06 CA03 DA15 FA05 HA06 KA07 LA02 MA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸ケーブルの外部導体に電磁波エネル
    ギーを漏洩させるためのスロット列がケーブル長手方向
    に形成されている超広帯域漏洩同軸ケーブルであって、 送信出力を一定とした場合において漏洩する電磁波の電
    界強度が使用周波数の高低に拘わらず略一定となる第1
    スロット列と、該電界強度が使用周波数の低い帯域では
    略一定であり該使用周波数の高い帯域では使用周波数が
    高くなるにつれて該電界強度が上昇する第2スロット列
    とを備え、 第1スロット列と第2スロット列とは、上記低周波数側
    の使用帯域においては第1スロット列による上記電界強
    度が第2スロット列による上記電界強度よりも高く、上
    記高周波数側の使用帯域においては第2スロット列によ
    る上記電界強度が第1スロット列による上記電界強度よ
    りも高くなるように形成されていることを特徴とする超
    広帯域漏洩同軸ケーブル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている超広帯域漏洩
    同軸ケーブルにおいて、 周波数が500MHz以下の使用帯域では、第1スロッ
    ト列による上記電界強度が第2スロット列による上記電
    界強度の2倍以上の大きさであり、 周波数が800MHz以上の使用帯域では、第2スロッ
    ト列による上記電界強度が第1スロット列による上記電
    界強度の2倍以上の大きさであることを特徴とする超広
    帯域漏洩同軸ケーブル。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されている超広帯域漏洩
    同軸ケーブルにおいて、 第1スロット列は円形スロットの列であり、 第2スロット列はジグザグスロットの列であることを特
    徴とする超広帯域漏洩同軸ケーブル。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されている超広帯域漏洩
    同軸ケーブルにおいて、 第2スロット列は、ケーブル長手方向に並び且つ各々が
    同じ側に傾斜した複数の斜めスロットからなるスロット
    組と、ケーブル長手方向に並び且つ各々が上記斜めスロ
    ットとは反対側に傾斜した複数の斜めスロットからなる
    スロット組とが、ケーブル長手方向に交互に配置されて
    なる多連ジグザグスロット列であることを特徴とする超
    広帯域漏洩同軸ケーブル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008166007A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Mitsubishi Cable Ind Ltd 漏洩同軸ケーブルとその製造方法
JP2011027664A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Mitsubishi Electric Corp 降雨検知装置
WO2016078425A1 (zh) * 2014-11-18 2016-05-26 中天日立射频电缆有限公司 自融冰漏泄同轴电缆及其制作方法

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