JP2005020109A - 無線通信端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】電話番号の不案内な国や地域等で緊急事態が発生したときその場所に適合した緊急時の連絡先を検索したりその検索した連絡先に迅速に通信できる無線通信端末を得ること。
【解決手段】携帯電話機105は図示しない無線基地局から取得した報知情報を基にして国番号を取得し、判別した国に対応する緊急呼番号等の情報を国番号緊急呼番号対応テーブル131から緊急呼検索部128で検索する。検索によって得られた情報は国番号等登録領域135に登録される。したがって何らかの緊急事態が発生してユーザが緊急呼発信ボタン125を押すとその国の緊急呼番号が制御部121から読み出され、緊急呼発信部127によって緊急事態用の発呼が行われる。これによる通報は音声メッセージで行ってもよいし電子メールであってもよい。
【選択図】 図2
【解決手段】携帯電話機105は図示しない無線基地局から取得した報知情報を基にして国番号を取得し、判別した国に対応する緊急呼番号等の情報を国番号緊急呼番号対応テーブル131から緊急呼検索部128で検索する。検索によって得られた情報は国番号等登録領域135に登録される。したがって何らかの緊急事態が発生してユーザが緊急呼発信ボタン125を押すとその国の緊急呼番号が制御部121から読み出され、緊急呼発信部127によって緊急事態用の発呼が行われる。これによる通報は音声メッセージで行ってもよいし電子メールであってもよい。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は消防や警察といった緊急時の連絡先の電話番号を検索する機能を備えた無線通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
海外旅行がごく普通に行われるようになっており、多くの者が外国に出かけている。これと共に緊急事態に遭遇する割合も増加しており、消防や警察といった緊急時の連絡先に電話を掛ける機会も多くなっている。しかしながら、各国は独自にこれらの電話番号を定めているので、外国を旅行中等の場合にはこれらの国における緊急時の連絡先の電話番号を知らないのが通常である。また、緊急事態が発生したような場合には、あらかじめメモして保管していたような場合でも、これらの電話番号を見つけ出して使用できる場合が少ない。
【0003】
そこで、外国で緊急事態が発生したような場合でも携帯電話機を用いて緊急呼の発信を可能にする提案が行われている(たとえば特許文献1)。この提案では、図示しない携帯電話機が緊急呼専用の報知情報を格納するテーブルを備えている。同じく図示しない基地局は、緊急呼用の電話番号等からなる報知情報を自分のサービスエリアの携帯電話機に対して定期的に送信するようにしている。したがって、携帯電話機はそれぞれの移動先でそのテーブルの内容を更新し、緊急呼用の電話番号をそれぞれの地域に合わせたものとするようになっている。これにより、緊急呼の発信要求があると、所定の操作によってテーブルの内容を図示しない表示部に表示させて、その地域の緊急呼び出し用の電話番号を操作者に認識させることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−57621号公報(第0011、第0012段落、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の提案では、緊急時に所定の操作を行って表示部に緊急呼として使用できる電話番号と消防署あるいは警察等の緊急呼の管轄部署を表示する必要がある。しかしながら、緊急時の操作には不慣れなことが多く、短時間で前記したテーブルの内容を表示できるとは限らない。また、表示部にこのような緊急呼の際の連絡先を表示することができたとしても、緊急呼の際のこれら管轄部署の概念は必ずしも世界共通とはいえない。加えて電話番号と共に表示される管轄部署の名称はそれぞれの国の言語としての英語、フランス語等の外国語であり、緊急事態のときに管轄部署を正確に特定できない場合も多い。このようなことから、緊急事態が発生しても、緊急時の対応が遅延するといった可能性があった。
【0006】
そこで本発明の目的は、電話番号の不案内な国や地域等で緊急事態が発生したときその場所に適合した緊急時の連絡先を検索したりその検索した連絡先に迅速に通信できる無線通信端末を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、(イ)各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルと、(ロ)無線基地局との通信時にその無線基地局から送られてくる信号を分析しその無線基地局の所在する地域を判別する地域判別手段と、(ハ)地域判別手段の判別結果を用いて緊急連絡先テーブルから判別した地域に対応する緊急連絡先を検索する緊急連絡先検索手段とを無線通信端末に具備させる。
【0008】
すなわち請求項1記載の発明では、無線通信端末に国等の各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルが備えられており、地域判別手段がその無線基地局の所在する地域を判別し、緊急連絡先検索手段が緊急連絡先テーブルを用いて地域判別手段の判別した地域に対応する緊急連絡先を検索するようにしている。
したがって、無線通信端末のユーザは現在位置を知らない状態で通信を行った無線基地局の場所に対応した緊急連絡先を取得できることになる。
【0009】
請求項2記載の発明では、(イ)それぞれの位置に対応させて緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルと、(ロ)位置測定用人工衛星と通信し現在位置を測定する現在位置測定手段と、(ハ)緊急連絡先テーブルから現在位置測定手段によって測定した位置に対応した緊急連絡先を検索する緊急連絡先検索手段とを無線通信端末に具備させる。
【0010】
すなわち請求項2記載の発明では、無線通信端末に国等の各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルが備えられており、現在位置測定手段が位置測定用人工衛星と通信し現在位置を測定するようにしている。したがって、無線通信端末のユーザは現在位置を知らない状態で通信を行った位置測定用人工衛星を用いて測定した現在位置に対応した緊急連絡先を取得できることになる。
【0011】
請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の無線通信端末で、通信によって緊急連絡先テーブルの内容を最新のものに更新するテーブル更新手段を具備することを特徴としている。
【0012】
すなわち請求項3記載の発明では、各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブル自体が内容の古いものになるのを防止するために通信によって緊急連絡先テーブルの内容を最新のものに更新するテーブル更新手段を備えさせている。
通信によってテーブルの内容が更新されるので、迅速かつ頻繁な更新が可能である。
【0013】
請求項4記載の発明では、請求項1または請求項2記載の無線通信端末で、緊急連絡先検索手段の検索結果は緊急呼番号であり、この検索結果で得られた緊急呼番号に発呼する発呼手段を具備することを特徴としている。
【0014】
すなわち請求項4記載の発明では、緊急連絡先検索手段の検索結果は緊急呼番号である場合を一例として示している。
【0015】
請求項5記載の発明では、請求項1、請求項2または請求項4いずれかに記載の無線通信端末が、緊急時に連絡先に発呼させるための緊急時発呼ボタンを備えており、この緊急時発呼ボタンが押されたとき緊急連絡先検索手段が検索を開始することを特徴としている。
【0016】
すなわち請求項5記載の発明では、緊急時に連絡先に迅速に発呼させるために無線通信端末に緊急時発呼ボタンを用意することを示している。緊急時発呼ボタンが押されたとき緊急連絡先検索手段が検索を開始する。緊急時の連絡先が複数存在する場合には、緊急時発呼ボタンを複数設けたりすることで所望の連絡先を選択させるようにしてもよい。
【0017】
請求項6記載の発明では、請求項1または請求項2記載の無線通信端末で、緊急連絡先検索手段の検索結果は緊急連絡先のメールアドレスであり、この検索結果で得られたメールアドレスに予め設定された緊急事態通知用のメール文を送出するメール文送出手段を具備することを特徴としている。
【0018】
すなわち請求項6記載の発明では、緊急連絡先に対しては音声メッセージを送信したり通話を行うことであってもよいが、電子メールをその宛先に送信するものであってもよい。特に言語がまったく不案内な国や地域では、予め用意された緊急時の連絡用の電子メールを送信した方が情報が正確に伝わる場合が多い。
【0019】
請求項7記載の発明では、請求項6記載の無線通信端末で、緊急事態通知用のメール文は現在位置、発信者の氏名が少なくとも記載されていることを特徴としている。
【0020】
すなわち請求項7記載の発明では、請求項6記載の発明で無線通信端末側で人手を解さずにメール文に組み込む情報としては現在位置、発信者の氏名が含まれていることを例示している。現在位置は無線基地局あるいは位置測定用人工衛星から得ることができるので、これを組み込んでおくことでユーザの現在位置の確認が容易となる。発信者の氏名の他に、メールアドレス、年齢、理解できる言語等の情報が必要により追加されてもよい。これらも無線通信端末に予め格納しておくことで、人手を介することなくメール文に組み込むことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
【0022】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施例における無線通信端末を使用した緊急呼番号検索システムの構成の概要を表わしたものである。緊急呼番号検索システム100は、たとえばA国101の居住者であるユーザ102が、旅行でB国103に移動した際に利用することができるシステムである。ユーザ102はこれらA国101およびB国103で同一の携帯電話機105を使用するものとする。携帯電話機105はA国101ではたとえば無線基地局106と無線の送受信を行い、B国103ではたとえば無線基地局107と無線の送受信を行うようになっている。
【0024】
図2は本実施例で使用される携帯電話機の構成の概要を表わしたものである。
携帯電話機105は、図示しないCPU(中央処理装置)や制御プログラムを格納したROM(リード・オンリ・メモリ)およびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)等からなる作業用メモリを備えた制御部121を有している。作業用メモリの一部領域は不揮発性メモリとなっている。制御部121はアンテナ122に接続された通信部としてのRF(Radio Frequency)部123と接続されており、図1に示した無線基地局106あるいは無線基地局107と信号の送受信を行うようになっている。制御部121はこの他、ディスプレイ124、緊急呼発信ボタン125に代表される操作パネル126の他に、緊急呼発信部127ならびに緊急呼検索部128と接続されている。緊急呼発信部127は通信プロトコル部129に接続されており、緊急呼を発信するための緊急呼発信メッセージを作成して、所定の通信手順で緊急呼発信部127の発信処理を行わせるようになっている。緊急呼検索部128はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−only Memory)からなる国番号緊急呼番号対応テーブル131と接続されており、ここで緊急呼番号の検索が行われるようになっている。EEPROMは、追記が可能な不揮発性メモリで、何度も格納データの再書き込みを行うことができる。
【0025】
ディスプレイ124は、携帯電話機105のユーザが見うる位置に配置されており、通常は液晶ディスプレイによって構成されている。緊急呼発信ボタン125は操作パネル126内に独立したボタンとして配置されており、これを押下することで緊急時における代表的な連絡先の電話番号に発呼するための緊急呼発信要求132が出力されるようになっている。したがって、緊急呼発信ボタン125は1つだけ設けられていてもよいし、消防、警察といった緊急連絡先にそれぞれ対応させて複数のボタンが配置されていてもよい。また、1つのボタンを1回押すたびにディスプレイ124に表示されるそのボタンの示す機能が切り替わり、所定回数押すことで複数の緊急連絡先から所望の1つを選択するようなものであってもよい。本実施例の携帯電話機105では警察用の緊急番号を割り当てた第1の緊急呼発信ボタン125Aと救急車を呼び出すための電話番号を割り当てた第2の緊急呼発信ボタン125Bが設けられている。
【0026】
なお、緊急呼発信ボタン125は操作パネル126内に必ずしも設けられる必要はなく、携帯電話機105における操作パネル126から離れた部位に独立して設けられていてもよい。ただし、緊急呼発信ボタン125を誤って押した場合にこれが直ちに作動することのないような工夫が行われていることが望ましい。
たとえば操作パネル126内の他のキーを押している状態で更に緊急呼発信ボタン125を押した場合にのみ押下の操作を有効としたり、ある一定時間以上連続して押下したときのみ押下の操作を有効とするといった措置、あるいは携帯電話機105をある通知モードに設定している状態で緊急呼発信ボタン125が押されることを必要とするように設定していてもよい。
【0027】
図3は、国番号緊急呼番号対応テーブルの内容の一部を表わしたものである。
国番号緊急呼番号対応テーブル131には、国番号と緊急種別番号および緊急呼番号の組み合わせが記録されている。もちろん、緊急種別がそれぞれ1種類であれば緊急種別番号自体は不要である。国番号はそれぞれの国を表わした番号である。緊急種別番号は緊急の種別を表わしており、本実施例では緊急種別番号“01”が第1の緊急呼発信ボタン125Aを表わし、緊急種別番号“02”が第2の緊急呼発信ボタン125Bを表わしている。緊急呼番号はそれぞれの国の緊急種別番号に対応する電話番号である。この国番号緊急呼番号対応テーブル131は予め携帯電話機105の工場出荷時に最新の情報としてEEPROMに書き込まれている。そして、いずれかの国で緊急呼番号が変更された場合や、新たな国が誕生したような場合にはオンラインでこれらの変更内容に改める更新処理が自動的に行われるようになっている。このようなデータの自動更新は一般に行われているものと同様なので、これらの説明を適宜省略する。
【0028】
図4は、本実施例で使用される携帯電話機の国番号取得と更新の処理の流れを表わしたものである。図2に示した携帯電話機105はその制御部121が報知情報の受信を待機している(ステップS201)。たとえばユーザ102が図1に示す旅行先のB国103に到着して、携帯電話機105の電源をその国で初めてオンしたとする。ここで位置登録の処理が開始されて無線基地局107から現在位置を表わした報知情報が送られてくる。本実施例で受信する報知情報には現在地がどの国に属するかを示す国番号が含まれている。RF部123がこの報知情報を受信すると(Y)、制御部121は報知情報の中の所定位置の情報を抽出することで国番号を取り出す(ステップS202)。制御部121内の前記した不揮発性メモリには国番号と緊急種別番号および緊急呼番号を登録する国番号等登録領域135(図2)が設けられている。制御部121は取り出した国番号をこの国番号等登録領域135内に既に格納されている国番号と比較する。
【0029】
この例の場合、ユーザ102はB国103に到着してA国101から所持してきた携帯電話機105の電源をB国103で初めてオンしたので、国番号登録領域にはA国101の国番号が登録されている。制御部121は取り出した国番号と登録されている国番号を比較する(ステップS203)。この例の場合、両国番号は同一ではない(N)。そこで(ステップS203:N)、制御部121は新たな国であるB国103における緊急呼番号を検索する(ステップS204)。そして新たな国番号について検索の結果得られた緊急種別番号および緊急呼番号を国番号等登録領域135に上書きする(ステップS205)。
【0030】
ユーザ102がこの後、B国103内を移動するものとする。この移動によって位置登録エリアの変更が検出された時点でたとえば携帯電話機105が位置登録要求を行うとする。これに応じて報知情報が最寄の無線基地局から送られてくる。ユーザ102が携帯電話機105の電源を再度オンした場合も同様である。
このようにして報知情報が受信されるたびに(ステップS201:Y)、前記したと同様の処理が行われる。この場合、ステップS202でB国103の国番号が取り出された後にステップS203で前に国番号等登録領域135に格納した情報との比較が行われる。B国103内を移動している限り、取り出される国番号は前回のものと同一になる(ステップS203:Y)。したがって、このような場合にはステップS204の検索処理およびステップS205の情報の上書きが行われない。これに対して、ユーザ102が図1に示していない他の国まで移動すると、その時点で得られた報知情報に基づく新たな国番号を基にして(ステップS202)、ステップS204で緊急呼番号の検索処理が行われ、情報の上書き(ステップS205)が行われることになる。
【0031】
図5は、図4のステップS204で示した検索処理の内容を示したものである。この検索処理では図4のステップS202で取り出された国番号をキーとして緊急呼検索部128が国番号緊急呼番号対応テーブル131を検索する(ステップS221)。なお、緊急呼検索部128は制御部121の制御プログラムによって機能的に実現されるものであってもよい。この場合には制御部121自体が国番号緊急呼番号対応テーブル131を検索することになる。
【0032】
検索の結果、ステップS202で取り出された国番号と同一の国番号が存在すれば(ステップS222:Y)、国番号緊急呼番号対応テーブル131からその国番号に対応する緊急種別番号とそれらにそれぞれ対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS223)。これらの情報は国番号と共に国番号等登録領域135に上書きされることになる(図4ステップS205)。
【0033】
一方、ステップS222で一致する国番号がない場合(N)、国番号等登録領域135には、現在携帯電話機105が存在する国とは異なる国の情報が格納されていることになる。そこでこの場合には、現在国番号等登録領域135に格納されている国番号や緊急種別番号とそれらにそれぞれ対応する緊急呼番号が消去される(ステップS224)。これは緊急時に間違った電話番号に発呼する事態が発生しないようにするためである。この例の場合には該当する緊急呼番号が存在しないことをディスプレイ124(図2)に表示してユーザ102に注意を喚起する(ステップS225)。
【0034】
図6は、本実施例で緊急事態が発生した場合の携帯電話機による発信処理の様子を表わしたものである。図2に示した携帯電話機105のCPUは第1の緊急呼発信ボタン125Aならびに第2の緊急呼発信ボタン125Bの押下を監視している(ステップS241、S242)。先に説明したよう第1の緊急呼発信ボタン125Aや第2の緊急呼発信ボタン125Bは、他の操作の代わりに間違って押される場合がある。そこで第1の緊急呼発信ボタン125Aおよび第2の緊急呼発信ボタン125Bはこれらを単純に押下しただけでは作動しないように設定しているのが通常である。しかしながら説明の都合上本実施例ではこれら第1の緊急呼発信ボタン125Aまたは第2の緊急呼発信ボタン125Bを押すのみで対応する処理が進行するものとする。
【0035】
ユーザ102が第1の緊急呼発信ボタン125Aを押下すると(ステップS241:Y)、制御部121のCPUは国番号等登録領域135における緊急種別番号が“01”に対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS243)。該当する緊急呼番号が存在した場合(ステップS244:Y)、制御部121は次に緊急呼発信部127を介して通信プロトコル部129を制御して緊急呼発信用の緊急呼発信メッセージ(緊急呼発信制御のための信号)を作成する(ステップS245)。そして読み出した緊急呼番号を宛先として緊急呼発信を行う(ステップS246)。このとき、たとえば携帯電話機105がSIM(Subscriber Identity Module)カードあるいはUSIM(User Subscriber Identity Module)カードを装着していない場合もあるが、緊急時のこのような発呼は可能である。
【0036】
この緊急呼発信の際に、携帯電話機105がGPS(Global Positioning System)を搭載している機種であれば、警察に通報する音声情報に先行して送信する制御信号中に現在地を示す位置情報や発信者の氏名等の情報を自動的に埋め込むようにしてもよい。GPSを搭載していない機種でも、通信を行っている無線基地局の位置情報を使用して大まかな位置を警察に知らせることができる。携帯電話機105にSIMカード等のICチップを装着している場合には、そのチップに記された氏名等の情報から送信に必要な情報を取り出すことができる。これらの情報は制御信号の一部として緊急連絡先に送信することができる他、ユーザ102の通話を補助する手段として図示しない音声合成回路を用いて合成して、ユーザが特定のボタンを押下したときに音声による定型的なメッセージとして出力するようにしてもよい。
【0037】
ユーザ102が第2の緊急呼発信ボタン125Bを押下した場合には(ステップS242:Y)、制御部121のCPUは国番号等登録領域135における緊急種別番号が“02”に対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS247)。
該当する緊急呼番号が存在した場合(ステップS248:Y)、制御部121は次に緊急呼発信部127を介して通信プロトコル部129を制御して緊急呼発信用の緊急呼発信メッセージを作成する(ステップS249)。そして読み出した緊急呼番号を宛先として緊急呼発信を行う(ステップS246)。このときも、携帯電話機105がGPSを搭載している機種であれば、救急車に通報する情報中に現在地を示す位置情報を自動的に埋め込むことができる。GPSを搭載していない機種でも、通信を行っている無線基地局の位置情報を使用して大まかな位置を救急車の出動用に同様の手法で知らせることができる。
【0038】
以上と異なりステップS243あるいはステップS247で読み出した国番号等登録領域135内に該当する緊急呼番号が存在しなかった場合には(ステップS244:N、S248:N)、国番号緊急呼番号対応テーブル131に該当する国が登録されていない場合と同様になる。この場合にはその国で緊急呼の検索による発信が不可能であることをディスプレイ124に表示して(ステップS250)、処理を終了させる(エンド)。
【0039】
<発明の変形例>
【0040】
以上説明した実施例では図3に示した国番号緊急呼番号対応テーブル131に該当する国が登録されていない場合には、その国で使用できる緊急呼番号をディスプレイ124に表示したり、あるいは緊急呼番号で携帯電話機に呼処理を行わせることができない。本発明の変形例では、ユーザ102自身がこのような場合に事前に緊急呼番号を登録できるようにしたものである。たとえばユーザ102が図示しないC国に入国していたとする。このC国の情報は国番号緊急呼番号対応テーブル131に登録されておらず、また新たにC国を加えた情報の更新も国番号緊急呼番号対応テーブル131の提供側で実行されていないものとする。ユーザ102は図5に示したステップS225と同様の処理で該当する緊急呼番号が存在しないことを通知された段階で、たとえばC国に入国した際に入手した案内書や持参したガイドブックによって得たC国用の緊急種別番号をこの携帯電話機105に入力することができる。これにより、緊急事態が発生したときにガイドブックを探したりすることなく迅速な対応を採ることができる。
【0041】
図7は本発明の変形例における検索処理の内容を示したものであり、実施例の図5と対応するものである。そこで、図5と同一部分には同一のステップ番号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この変形例では図7のステップS222で国番号緊急呼番号対応テーブル131(図3)に一致する国番号が存在しなかったとき(N)、以前に入力した国番号がロックされているかどうかをチェックすることにしている(ステップS301)。ここで国番号のロックとは、次に説明するように国番号が登録されていない国でユーザ102が手作業で入力したデータを国番号が違うということで一方的に消去する処理が行われるのを防止するためのものである。ロックの有無の情報は、たとえば図2に示した制御部121の前記した作業用メモリにおける不揮発性メモリの特定の領域に書き込んでおくことができる。ユーザ102は手作業で緊急呼番号を登録した場合には国番号をロックしておく。したがって、この場合には緊急呼番号の検索処理で一致する国番号がなかった場合でも国番号がロックされているので(ステップS301:Y)、ステップS224の消去処理に進むことなく検索処理が終了する(エンド)。
【0042】
図8はこの変形例における緊急事態の発信処理の流れの主要部を表わしたものである。この図8で図6と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この緊急事態の発信処理では、ステップS241で第1の緊急呼発信ボタン125Aが押されたときには(Y)、国番号ロックの状態であるかどうかを判別し(ステップS321)、ロックがされていない場合には(N)、先の実施例と同様にステップS243以降の処理が行われる。ロックがされている場合には(ステップS321:Y)、ユーザ102が臨時に登録した緊急種別番号における“01”に対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS322)。
そして、ステップS245に進んで図6に示すように通信プロトコル部129を制御して警察に通報するための緊急呼発信用の緊急呼発信メッセージを作成することになる。
【0043】
また、ステップS242で第2の緊急呼発信ボタン125Bが押されたときには(Y)、国番号ロックの状態であるかどうかを判別し(ステップS323)、ロックがされていない場合には(N)、先の実施例と同様にステップS247以降の処理が行われる。ロックがされている場合には(ステップS323:Y)、ユーザ102が臨時に登録した緊急種別番号が“02”に対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS324)。そして、ステップS249に進んで図6に示すように通信プロトコル部129を制御して緊急呼についての発信処理を行うことになる。
【0044】
以上説明した実施例および変形例では第1および第2の緊急呼発信ボタン125A、125Bのいずれか該当するものを押して緊急用の電話番号をダイヤルすることにしたが、検索結果をディスプレイ124に表示して、ユーザ102がこれを見て発信操作を行うようにしてもよい。この場合には、該当する国における緊急呼番号の一覧をそれぞれの連絡先と共に表示するようにすれば、ユーザ102がその中から希望する宛先を選択してダイヤルすることができる。
【0045】
更に実施例および変形例では緊急呼番号の発呼による音声メッセージの送信について説明したが、緊急呼番号の発呼時に予め用意したその国の言語による電子メールを該当する部署に送信するようにしてもよい。この場合にもGPS等による現在位置を示す情報や、発信者の氏名等の情報を電子メールに文字情報として挿入して送信することができる。
【0046】
また、実施例および変形例では無線通信端末として携帯電話機を例に挙げて説明を行ったが、これに限るものでないことは当然である。無線通信機能を備えた携帯型等のパーソナルコンピュータ、PHS(Personal Handy−phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の他の無線機器についても本発明を同様に適用することができる。
【0047】
更に実施例および変形例では国を単位として緊急時の連絡について説明したが、市町村あるいは都道府県等の地域を単位とした緊急時の連絡についても本発明を同様に適用することができる。対外的に国と認められていない地域についても同様である。
【0048】
また、実施例および変形例では携帯電話機の緊急呼発信ボタンが押されたとき国番号等登録領域135に登録された情報を基にして緊急時の発信を行うことにし国番号に対応する検索作業は1つの国に入った時点でのみ行うことにしたが、緊急呼発信ボタンが押されるたびにそれから得られた情報を基にして国番号に対応する検索作業を行うようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、無線通信端末のユーザは現在位置を知らない状態で通信を行った無線基地局の場所に対応した緊急連絡先を取得できる。しかも無線通信端末を使用する緊急時の通信なので、外出先等のあらゆる場所で緊急時の対応を採ることができる。
【0050】
また、請求項2記載の発明によれば、無線通信端末のユーザは現在位置を知らない状態で位置測定用人工衛星と通信し現在位置を測定するので、国境地帯のように無線基地局では無線通信端末自体の位置の特定が困難なような場合であっても、どの国や地域に属するといった判別情報をより正確に取得することができる。
【0051】
更に請求項5記載の発明によれば、緊急時に連絡先に発呼させるための緊急時発呼ボタンを備えているので、緊急事態の発生に動揺した場合や騒然とした状況でも緊急連絡用の発信作業を円滑に行うことできる。
【0052】
また請求項6記載の発明によれば、検索結果で得られたメールアドレスに予め設定された緊急事態通知用のメール文を送出することにしたので、外国語が理解できない場合でも最低限の用件を確実に緊急時の連絡先に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における無線通信端末を使用した緊急呼番号検索システムの構成の概要を表わしたシステム構成図である。
【図2】本実施例で使用される携帯電話機の構成の概要を表わした概略構成図である。
【図3】本実施例における国番号緊急呼番号対応テーブルの内容の一部を表わした説明図である。
【図4】本実施例で使用される携帯電話機の国番号取得処理の流れを表わした流れ図である。
【図5】図4のステップS204で示した検索処理の内容を示した流れ図である。
【図6】本実施例で緊急事態が発生した場合の携帯電話機による発信処理の様子を表わした流れ図である。
【図7】本発明の変形例における検索処理の内容を示した流れ図である。
【図8】変形例における緊急事態の発信処理の流れの主要部を表わした流れ図である。
【符号の説明】
100 緊急呼番号検索システム
105 携帯電話機
106、107 無線基地局
121 制御部
124 ディスプレイ
125 緊急呼発信ボタン
127 緊急呼発信部
128 緊急呼検索部
129 通信プロトコル部
131 国番号緊急呼番号対応テーブル
135 国番号等登録領域
【発明の属する技術分野】
本発明は消防や警察といった緊急時の連絡先の電話番号を検索する機能を備えた無線通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
海外旅行がごく普通に行われるようになっており、多くの者が外国に出かけている。これと共に緊急事態に遭遇する割合も増加しており、消防や警察といった緊急時の連絡先に電話を掛ける機会も多くなっている。しかしながら、各国は独自にこれらの電話番号を定めているので、外国を旅行中等の場合にはこれらの国における緊急時の連絡先の電話番号を知らないのが通常である。また、緊急事態が発生したような場合には、あらかじめメモして保管していたような場合でも、これらの電話番号を見つけ出して使用できる場合が少ない。
【0003】
そこで、外国で緊急事態が発生したような場合でも携帯電話機を用いて緊急呼の発信を可能にする提案が行われている(たとえば特許文献1)。この提案では、図示しない携帯電話機が緊急呼専用の報知情報を格納するテーブルを備えている。同じく図示しない基地局は、緊急呼用の電話番号等からなる報知情報を自分のサービスエリアの携帯電話機に対して定期的に送信するようにしている。したがって、携帯電話機はそれぞれの移動先でそのテーブルの内容を更新し、緊急呼用の電話番号をそれぞれの地域に合わせたものとするようになっている。これにより、緊急呼の発信要求があると、所定の操作によってテーブルの内容を図示しない表示部に表示させて、その地域の緊急呼び出し用の電話番号を操作者に認識させることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−57621号公報(第0011、第0012段落、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の提案では、緊急時に所定の操作を行って表示部に緊急呼として使用できる電話番号と消防署あるいは警察等の緊急呼の管轄部署を表示する必要がある。しかしながら、緊急時の操作には不慣れなことが多く、短時間で前記したテーブルの内容を表示できるとは限らない。また、表示部にこのような緊急呼の際の連絡先を表示することができたとしても、緊急呼の際のこれら管轄部署の概念は必ずしも世界共通とはいえない。加えて電話番号と共に表示される管轄部署の名称はそれぞれの国の言語としての英語、フランス語等の外国語であり、緊急事態のときに管轄部署を正確に特定できない場合も多い。このようなことから、緊急事態が発生しても、緊急時の対応が遅延するといった可能性があった。
【0006】
そこで本発明の目的は、電話番号の不案内な国や地域等で緊急事態が発生したときその場所に適合した緊急時の連絡先を検索したりその検索した連絡先に迅速に通信できる無線通信端末を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、(イ)各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルと、(ロ)無線基地局との通信時にその無線基地局から送られてくる信号を分析しその無線基地局の所在する地域を判別する地域判別手段と、(ハ)地域判別手段の判別結果を用いて緊急連絡先テーブルから判別した地域に対応する緊急連絡先を検索する緊急連絡先検索手段とを無線通信端末に具備させる。
【0008】
すなわち請求項1記載の発明では、無線通信端末に国等の各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルが備えられており、地域判別手段がその無線基地局の所在する地域を判別し、緊急連絡先検索手段が緊急連絡先テーブルを用いて地域判別手段の判別した地域に対応する緊急連絡先を検索するようにしている。
したがって、無線通信端末のユーザは現在位置を知らない状態で通信を行った無線基地局の場所に対応した緊急連絡先を取得できることになる。
【0009】
請求項2記載の発明では、(イ)それぞれの位置に対応させて緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルと、(ロ)位置測定用人工衛星と通信し現在位置を測定する現在位置測定手段と、(ハ)緊急連絡先テーブルから現在位置測定手段によって測定した位置に対応した緊急連絡先を検索する緊急連絡先検索手段とを無線通信端末に具備させる。
【0010】
すなわち請求項2記載の発明では、無線通信端末に国等の各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルが備えられており、現在位置測定手段が位置測定用人工衛星と通信し現在位置を測定するようにしている。したがって、無線通信端末のユーザは現在位置を知らない状態で通信を行った位置測定用人工衛星を用いて測定した現在位置に対応した緊急連絡先を取得できることになる。
【0011】
請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の無線通信端末で、通信によって緊急連絡先テーブルの内容を最新のものに更新するテーブル更新手段を具備することを特徴としている。
【0012】
すなわち請求項3記載の発明では、各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブル自体が内容の古いものになるのを防止するために通信によって緊急連絡先テーブルの内容を最新のものに更新するテーブル更新手段を備えさせている。
通信によってテーブルの内容が更新されるので、迅速かつ頻繁な更新が可能である。
【0013】
請求項4記載の発明では、請求項1または請求項2記載の無線通信端末で、緊急連絡先検索手段の検索結果は緊急呼番号であり、この検索結果で得られた緊急呼番号に発呼する発呼手段を具備することを特徴としている。
【0014】
すなわち請求項4記載の発明では、緊急連絡先検索手段の検索結果は緊急呼番号である場合を一例として示している。
【0015】
請求項5記載の発明では、請求項1、請求項2または請求項4いずれかに記載の無線通信端末が、緊急時に連絡先に発呼させるための緊急時発呼ボタンを備えており、この緊急時発呼ボタンが押されたとき緊急連絡先検索手段が検索を開始することを特徴としている。
【0016】
すなわち請求項5記載の発明では、緊急時に連絡先に迅速に発呼させるために無線通信端末に緊急時発呼ボタンを用意することを示している。緊急時発呼ボタンが押されたとき緊急連絡先検索手段が検索を開始する。緊急時の連絡先が複数存在する場合には、緊急時発呼ボタンを複数設けたりすることで所望の連絡先を選択させるようにしてもよい。
【0017】
請求項6記載の発明では、請求項1または請求項2記載の無線通信端末で、緊急連絡先検索手段の検索結果は緊急連絡先のメールアドレスであり、この検索結果で得られたメールアドレスに予め設定された緊急事態通知用のメール文を送出するメール文送出手段を具備することを特徴としている。
【0018】
すなわち請求項6記載の発明では、緊急連絡先に対しては音声メッセージを送信したり通話を行うことであってもよいが、電子メールをその宛先に送信するものであってもよい。特に言語がまったく不案内な国や地域では、予め用意された緊急時の連絡用の電子メールを送信した方が情報が正確に伝わる場合が多い。
【0019】
請求項7記載の発明では、請求項6記載の無線通信端末で、緊急事態通知用のメール文は現在位置、発信者の氏名が少なくとも記載されていることを特徴としている。
【0020】
すなわち請求項7記載の発明では、請求項6記載の発明で無線通信端末側で人手を解さずにメール文に組み込む情報としては現在位置、発信者の氏名が含まれていることを例示している。現在位置は無線基地局あるいは位置測定用人工衛星から得ることができるので、これを組み込んでおくことでユーザの現在位置の確認が容易となる。発信者の氏名の他に、メールアドレス、年齢、理解できる言語等の情報が必要により追加されてもよい。これらも無線通信端末に予め格納しておくことで、人手を介することなくメール文に組み込むことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
【0022】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施例における無線通信端末を使用した緊急呼番号検索システムの構成の概要を表わしたものである。緊急呼番号検索システム100は、たとえばA国101の居住者であるユーザ102が、旅行でB国103に移動した際に利用することができるシステムである。ユーザ102はこれらA国101およびB国103で同一の携帯電話機105を使用するものとする。携帯電話機105はA国101ではたとえば無線基地局106と無線の送受信を行い、B国103ではたとえば無線基地局107と無線の送受信を行うようになっている。
【0024】
図2は本実施例で使用される携帯電話機の構成の概要を表わしたものである。
携帯電話機105は、図示しないCPU(中央処理装置)や制御プログラムを格納したROM(リード・オンリ・メモリ)およびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)等からなる作業用メモリを備えた制御部121を有している。作業用メモリの一部領域は不揮発性メモリとなっている。制御部121はアンテナ122に接続された通信部としてのRF(Radio Frequency)部123と接続されており、図1に示した無線基地局106あるいは無線基地局107と信号の送受信を行うようになっている。制御部121はこの他、ディスプレイ124、緊急呼発信ボタン125に代表される操作パネル126の他に、緊急呼発信部127ならびに緊急呼検索部128と接続されている。緊急呼発信部127は通信プロトコル部129に接続されており、緊急呼を発信するための緊急呼発信メッセージを作成して、所定の通信手順で緊急呼発信部127の発信処理を行わせるようになっている。緊急呼検索部128はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−only Memory)からなる国番号緊急呼番号対応テーブル131と接続されており、ここで緊急呼番号の検索が行われるようになっている。EEPROMは、追記が可能な不揮発性メモリで、何度も格納データの再書き込みを行うことができる。
【0025】
ディスプレイ124は、携帯電話機105のユーザが見うる位置に配置されており、通常は液晶ディスプレイによって構成されている。緊急呼発信ボタン125は操作パネル126内に独立したボタンとして配置されており、これを押下することで緊急時における代表的な連絡先の電話番号に発呼するための緊急呼発信要求132が出力されるようになっている。したがって、緊急呼発信ボタン125は1つだけ設けられていてもよいし、消防、警察といった緊急連絡先にそれぞれ対応させて複数のボタンが配置されていてもよい。また、1つのボタンを1回押すたびにディスプレイ124に表示されるそのボタンの示す機能が切り替わり、所定回数押すことで複数の緊急連絡先から所望の1つを選択するようなものであってもよい。本実施例の携帯電話機105では警察用の緊急番号を割り当てた第1の緊急呼発信ボタン125Aと救急車を呼び出すための電話番号を割り当てた第2の緊急呼発信ボタン125Bが設けられている。
【0026】
なお、緊急呼発信ボタン125は操作パネル126内に必ずしも設けられる必要はなく、携帯電話機105における操作パネル126から離れた部位に独立して設けられていてもよい。ただし、緊急呼発信ボタン125を誤って押した場合にこれが直ちに作動することのないような工夫が行われていることが望ましい。
たとえば操作パネル126内の他のキーを押している状態で更に緊急呼発信ボタン125を押した場合にのみ押下の操作を有効としたり、ある一定時間以上連続して押下したときのみ押下の操作を有効とするといった措置、あるいは携帯電話機105をある通知モードに設定している状態で緊急呼発信ボタン125が押されることを必要とするように設定していてもよい。
【0027】
図3は、国番号緊急呼番号対応テーブルの内容の一部を表わしたものである。
国番号緊急呼番号対応テーブル131には、国番号と緊急種別番号および緊急呼番号の組み合わせが記録されている。もちろん、緊急種別がそれぞれ1種類であれば緊急種別番号自体は不要である。国番号はそれぞれの国を表わした番号である。緊急種別番号は緊急の種別を表わしており、本実施例では緊急種別番号“01”が第1の緊急呼発信ボタン125Aを表わし、緊急種別番号“02”が第2の緊急呼発信ボタン125Bを表わしている。緊急呼番号はそれぞれの国の緊急種別番号に対応する電話番号である。この国番号緊急呼番号対応テーブル131は予め携帯電話機105の工場出荷時に最新の情報としてEEPROMに書き込まれている。そして、いずれかの国で緊急呼番号が変更された場合や、新たな国が誕生したような場合にはオンラインでこれらの変更内容に改める更新処理が自動的に行われるようになっている。このようなデータの自動更新は一般に行われているものと同様なので、これらの説明を適宜省略する。
【0028】
図4は、本実施例で使用される携帯電話機の国番号取得と更新の処理の流れを表わしたものである。図2に示した携帯電話機105はその制御部121が報知情報の受信を待機している(ステップS201)。たとえばユーザ102が図1に示す旅行先のB国103に到着して、携帯電話機105の電源をその国で初めてオンしたとする。ここで位置登録の処理が開始されて無線基地局107から現在位置を表わした報知情報が送られてくる。本実施例で受信する報知情報には現在地がどの国に属するかを示す国番号が含まれている。RF部123がこの報知情報を受信すると(Y)、制御部121は報知情報の中の所定位置の情報を抽出することで国番号を取り出す(ステップS202)。制御部121内の前記した不揮発性メモリには国番号と緊急種別番号および緊急呼番号を登録する国番号等登録領域135(図2)が設けられている。制御部121は取り出した国番号をこの国番号等登録領域135内に既に格納されている国番号と比較する。
【0029】
この例の場合、ユーザ102はB国103に到着してA国101から所持してきた携帯電話機105の電源をB国103で初めてオンしたので、国番号登録領域にはA国101の国番号が登録されている。制御部121は取り出した国番号と登録されている国番号を比較する(ステップS203)。この例の場合、両国番号は同一ではない(N)。そこで(ステップS203:N)、制御部121は新たな国であるB国103における緊急呼番号を検索する(ステップS204)。そして新たな国番号について検索の結果得られた緊急種別番号および緊急呼番号を国番号等登録領域135に上書きする(ステップS205)。
【0030】
ユーザ102がこの後、B国103内を移動するものとする。この移動によって位置登録エリアの変更が検出された時点でたとえば携帯電話機105が位置登録要求を行うとする。これに応じて報知情報が最寄の無線基地局から送られてくる。ユーザ102が携帯電話機105の電源を再度オンした場合も同様である。
このようにして報知情報が受信されるたびに(ステップS201:Y)、前記したと同様の処理が行われる。この場合、ステップS202でB国103の国番号が取り出された後にステップS203で前に国番号等登録領域135に格納した情報との比較が行われる。B国103内を移動している限り、取り出される国番号は前回のものと同一になる(ステップS203:Y)。したがって、このような場合にはステップS204の検索処理およびステップS205の情報の上書きが行われない。これに対して、ユーザ102が図1に示していない他の国まで移動すると、その時点で得られた報知情報に基づく新たな国番号を基にして(ステップS202)、ステップS204で緊急呼番号の検索処理が行われ、情報の上書き(ステップS205)が行われることになる。
【0031】
図5は、図4のステップS204で示した検索処理の内容を示したものである。この検索処理では図4のステップS202で取り出された国番号をキーとして緊急呼検索部128が国番号緊急呼番号対応テーブル131を検索する(ステップS221)。なお、緊急呼検索部128は制御部121の制御プログラムによって機能的に実現されるものであってもよい。この場合には制御部121自体が国番号緊急呼番号対応テーブル131を検索することになる。
【0032】
検索の結果、ステップS202で取り出された国番号と同一の国番号が存在すれば(ステップS222:Y)、国番号緊急呼番号対応テーブル131からその国番号に対応する緊急種別番号とそれらにそれぞれ対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS223)。これらの情報は国番号と共に国番号等登録領域135に上書きされることになる(図4ステップS205)。
【0033】
一方、ステップS222で一致する国番号がない場合(N)、国番号等登録領域135には、現在携帯電話機105が存在する国とは異なる国の情報が格納されていることになる。そこでこの場合には、現在国番号等登録領域135に格納されている国番号や緊急種別番号とそれらにそれぞれ対応する緊急呼番号が消去される(ステップS224)。これは緊急時に間違った電話番号に発呼する事態が発生しないようにするためである。この例の場合には該当する緊急呼番号が存在しないことをディスプレイ124(図2)に表示してユーザ102に注意を喚起する(ステップS225)。
【0034】
図6は、本実施例で緊急事態が発生した場合の携帯電話機による発信処理の様子を表わしたものである。図2に示した携帯電話機105のCPUは第1の緊急呼発信ボタン125Aならびに第2の緊急呼発信ボタン125Bの押下を監視している(ステップS241、S242)。先に説明したよう第1の緊急呼発信ボタン125Aや第2の緊急呼発信ボタン125Bは、他の操作の代わりに間違って押される場合がある。そこで第1の緊急呼発信ボタン125Aおよび第2の緊急呼発信ボタン125Bはこれらを単純に押下しただけでは作動しないように設定しているのが通常である。しかしながら説明の都合上本実施例ではこれら第1の緊急呼発信ボタン125Aまたは第2の緊急呼発信ボタン125Bを押すのみで対応する処理が進行するものとする。
【0035】
ユーザ102が第1の緊急呼発信ボタン125Aを押下すると(ステップS241:Y)、制御部121のCPUは国番号等登録領域135における緊急種別番号が“01”に対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS243)。該当する緊急呼番号が存在した場合(ステップS244:Y)、制御部121は次に緊急呼発信部127を介して通信プロトコル部129を制御して緊急呼発信用の緊急呼発信メッセージ(緊急呼発信制御のための信号)を作成する(ステップS245)。そして読み出した緊急呼番号を宛先として緊急呼発信を行う(ステップS246)。このとき、たとえば携帯電話機105がSIM(Subscriber Identity Module)カードあるいはUSIM(User Subscriber Identity Module)カードを装着していない場合もあるが、緊急時のこのような発呼は可能である。
【0036】
この緊急呼発信の際に、携帯電話機105がGPS(Global Positioning System)を搭載している機種であれば、警察に通報する音声情報に先行して送信する制御信号中に現在地を示す位置情報や発信者の氏名等の情報を自動的に埋め込むようにしてもよい。GPSを搭載していない機種でも、通信を行っている無線基地局の位置情報を使用して大まかな位置を警察に知らせることができる。携帯電話機105にSIMカード等のICチップを装着している場合には、そのチップに記された氏名等の情報から送信に必要な情報を取り出すことができる。これらの情報は制御信号の一部として緊急連絡先に送信することができる他、ユーザ102の通話を補助する手段として図示しない音声合成回路を用いて合成して、ユーザが特定のボタンを押下したときに音声による定型的なメッセージとして出力するようにしてもよい。
【0037】
ユーザ102が第2の緊急呼発信ボタン125Bを押下した場合には(ステップS242:Y)、制御部121のCPUは国番号等登録領域135における緊急種別番号が“02”に対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS247)。
該当する緊急呼番号が存在した場合(ステップS248:Y)、制御部121は次に緊急呼発信部127を介して通信プロトコル部129を制御して緊急呼発信用の緊急呼発信メッセージを作成する(ステップS249)。そして読み出した緊急呼番号を宛先として緊急呼発信を行う(ステップS246)。このときも、携帯電話機105がGPSを搭載している機種であれば、救急車に通報する情報中に現在地を示す位置情報を自動的に埋め込むことができる。GPSを搭載していない機種でも、通信を行っている無線基地局の位置情報を使用して大まかな位置を救急車の出動用に同様の手法で知らせることができる。
【0038】
以上と異なりステップS243あるいはステップS247で読み出した国番号等登録領域135内に該当する緊急呼番号が存在しなかった場合には(ステップS244:N、S248:N)、国番号緊急呼番号対応テーブル131に該当する国が登録されていない場合と同様になる。この場合にはその国で緊急呼の検索による発信が不可能であることをディスプレイ124に表示して(ステップS250)、処理を終了させる(エンド)。
【0039】
<発明の変形例>
【0040】
以上説明した実施例では図3に示した国番号緊急呼番号対応テーブル131に該当する国が登録されていない場合には、その国で使用できる緊急呼番号をディスプレイ124に表示したり、あるいは緊急呼番号で携帯電話機に呼処理を行わせることができない。本発明の変形例では、ユーザ102自身がこのような場合に事前に緊急呼番号を登録できるようにしたものである。たとえばユーザ102が図示しないC国に入国していたとする。このC国の情報は国番号緊急呼番号対応テーブル131に登録されておらず、また新たにC国を加えた情報の更新も国番号緊急呼番号対応テーブル131の提供側で実行されていないものとする。ユーザ102は図5に示したステップS225と同様の処理で該当する緊急呼番号が存在しないことを通知された段階で、たとえばC国に入国した際に入手した案内書や持参したガイドブックによって得たC国用の緊急種別番号をこの携帯電話機105に入力することができる。これにより、緊急事態が発生したときにガイドブックを探したりすることなく迅速な対応を採ることができる。
【0041】
図7は本発明の変形例における検索処理の内容を示したものであり、実施例の図5と対応するものである。そこで、図5と同一部分には同一のステップ番号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この変形例では図7のステップS222で国番号緊急呼番号対応テーブル131(図3)に一致する国番号が存在しなかったとき(N)、以前に入力した国番号がロックされているかどうかをチェックすることにしている(ステップS301)。ここで国番号のロックとは、次に説明するように国番号が登録されていない国でユーザ102が手作業で入力したデータを国番号が違うということで一方的に消去する処理が行われるのを防止するためのものである。ロックの有無の情報は、たとえば図2に示した制御部121の前記した作業用メモリにおける不揮発性メモリの特定の領域に書き込んでおくことができる。ユーザ102は手作業で緊急呼番号を登録した場合には国番号をロックしておく。したがって、この場合には緊急呼番号の検索処理で一致する国番号がなかった場合でも国番号がロックされているので(ステップS301:Y)、ステップS224の消去処理に進むことなく検索処理が終了する(エンド)。
【0042】
図8はこの変形例における緊急事態の発信処理の流れの主要部を表わしたものである。この図8で図6と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この緊急事態の発信処理では、ステップS241で第1の緊急呼発信ボタン125Aが押されたときには(Y)、国番号ロックの状態であるかどうかを判別し(ステップS321)、ロックがされていない場合には(N)、先の実施例と同様にステップS243以降の処理が行われる。ロックがされている場合には(ステップS321:Y)、ユーザ102が臨時に登録した緊急種別番号における“01”に対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS322)。
そして、ステップS245に進んで図6に示すように通信プロトコル部129を制御して警察に通報するための緊急呼発信用の緊急呼発信メッセージを作成することになる。
【0043】
また、ステップS242で第2の緊急呼発信ボタン125Bが押されたときには(Y)、国番号ロックの状態であるかどうかを判別し(ステップS323)、ロックがされていない場合には(N)、先の実施例と同様にステップS247以降の処理が行われる。ロックがされている場合には(ステップS323:Y)、ユーザ102が臨時に登録した緊急種別番号が“02”に対応する緊急呼番号を読み出す(ステップS324)。そして、ステップS249に進んで図6に示すように通信プロトコル部129を制御して緊急呼についての発信処理を行うことになる。
【0044】
以上説明した実施例および変形例では第1および第2の緊急呼発信ボタン125A、125Bのいずれか該当するものを押して緊急用の電話番号をダイヤルすることにしたが、検索結果をディスプレイ124に表示して、ユーザ102がこれを見て発信操作を行うようにしてもよい。この場合には、該当する国における緊急呼番号の一覧をそれぞれの連絡先と共に表示するようにすれば、ユーザ102がその中から希望する宛先を選択してダイヤルすることができる。
【0045】
更に実施例および変形例では緊急呼番号の発呼による音声メッセージの送信について説明したが、緊急呼番号の発呼時に予め用意したその国の言語による電子メールを該当する部署に送信するようにしてもよい。この場合にもGPS等による現在位置を示す情報や、発信者の氏名等の情報を電子メールに文字情報として挿入して送信することができる。
【0046】
また、実施例および変形例では無線通信端末として携帯電話機を例に挙げて説明を行ったが、これに限るものでないことは当然である。無線通信機能を備えた携帯型等のパーソナルコンピュータ、PHS(Personal Handy−phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の他の無線機器についても本発明を同様に適用することができる。
【0047】
更に実施例および変形例では国を単位として緊急時の連絡について説明したが、市町村あるいは都道府県等の地域を単位とした緊急時の連絡についても本発明を同様に適用することができる。対外的に国と認められていない地域についても同様である。
【0048】
また、実施例および変形例では携帯電話機の緊急呼発信ボタンが押されたとき国番号等登録領域135に登録された情報を基にして緊急時の発信を行うことにし国番号に対応する検索作業は1つの国に入った時点でのみ行うことにしたが、緊急呼発信ボタンが押されるたびにそれから得られた情報を基にして国番号に対応する検索作業を行うようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、無線通信端末のユーザは現在位置を知らない状態で通信を行った無線基地局の場所に対応した緊急連絡先を取得できる。しかも無線通信端末を使用する緊急時の通信なので、外出先等のあらゆる場所で緊急時の対応を採ることができる。
【0050】
また、請求項2記載の発明によれば、無線通信端末のユーザは現在位置を知らない状態で位置測定用人工衛星と通信し現在位置を測定するので、国境地帯のように無線基地局では無線通信端末自体の位置の特定が困難なような場合であっても、どの国や地域に属するといった判別情報をより正確に取得することができる。
【0051】
更に請求項5記載の発明によれば、緊急時に連絡先に発呼させるための緊急時発呼ボタンを備えているので、緊急事態の発生に動揺した場合や騒然とした状況でも緊急連絡用の発信作業を円滑に行うことできる。
【0052】
また請求項6記載の発明によれば、検索結果で得られたメールアドレスに予め設定された緊急事態通知用のメール文を送出することにしたので、外国語が理解できない場合でも最低限の用件を確実に緊急時の連絡先に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における無線通信端末を使用した緊急呼番号検索システムの構成の概要を表わしたシステム構成図である。
【図2】本実施例で使用される携帯電話機の構成の概要を表わした概略構成図である。
【図3】本実施例における国番号緊急呼番号対応テーブルの内容の一部を表わした説明図である。
【図4】本実施例で使用される携帯電話機の国番号取得処理の流れを表わした流れ図である。
【図5】図4のステップS204で示した検索処理の内容を示した流れ図である。
【図6】本実施例で緊急事態が発生した場合の携帯電話機による発信処理の様子を表わした流れ図である。
【図7】本発明の変形例における検索処理の内容を示した流れ図である。
【図8】変形例における緊急事態の発信処理の流れの主要部を表わした流れ図である。
【符号の説明】
100 緊急呼番号検索システム
105 携帯電話機
106、107 無線基地局
121 制御部
124 ディスプレイ
125 緊急呼発信ボタン
127 緊急呼発信部
128 緊急呼検索部
129 通信プロトコル部
131 国番号緊急呼番号対応テーブル
135 国番号等登録領域
Claims (7)
- 各地域別に緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルと、
無線基地局との通信時にその無線基地局から送られてくる信号を分析しその無線基地局の所在する地域を判別する地域判別手段と、
地域判別手段の判別結果を用いて前記緊急連絡先テーブルから判別した地域に対応する緊急連絡先を検索する緊急連絡先検索手段とを具備することを特徴とする無線通信端末。 - それぞれの位置に対応させて緊急連絡先を記した緊急連絡先テーブルと、
位置測定用人工衛星と通信し現在位置を測定する現在位置測定手段と、
前記緊急連絡先テーブルから現在位置測定手段によって測定した位置に対応した緊急連絡先を検索する緊急連絡先検索手段とを具備することを特徴とする無線通信端末。 - 通信によって前記緊急連絡先テーブルの内容を最新のものに更新するテーブル更新手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線通信端末。
- 前記緊急連絡先検索手段の検索結果は緊急呼番号であり、この検索結果で得られた緊急呼番号に発呼する発呼手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線通信端末。
- 緊急時に連絡先に発呼させるための緊急時発呼ボタンを備え、この緊急時発呼ボタンが押されたとき前記緊急連絡先検索手段が検索を開始することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項4いずれかに記載の無線通信端末。
- 前記緊急連絡先検索手段の検索結果は緊急連絡先のメールアドレスであり、この検索結果で得られたメールアドレスに予め設定された緊急事態通知用のメール文を送出するメール文送出手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線通信端末。
- 前記緊急事態通知用のメール文は現在位置、発信者の氏名が少なくとも記載されていることを特徴とする請求項6記載の無線通信端末。
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