JP2005019488A - 光伝送モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】発光素子やこの発光素子を囲う反射枠からなる光デバイス部を基板上に形成する際に、前記反射枠とこの上を封止する光透過樹脂体との密着性を高めることで、品質の安定化が図られると共に、光の伝送効率の向上効果が得られる光伝送モジュールを提供することである。
【解決手段】ダイボンドパターン23が形成された基板24と、前記ダイボンドパターン23上に実装される発光素子25と、この発光素子25を囲う反射面32を有する反射枠26と、前記発光素子25及び反射枠26を封止する光透過樹脂体31とを備えた光伝送モジュール22において、前記反射枠26の反射面32に前記光透過樹脂体31より小さい光屈折率を有するフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等からなる薄膜33を設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】ダイボンドパターン23が形成された基板24と、前記ダイボンドパターン23上に実装される発光素子25と、この発光素子25を囲う反射面32を有する反射枠26と、前記発光素子25及び反射枠26を封止する光透過樹脂体31とを備えた光伝送モジュール22において、前記反射枠26の反射面32に前記光透過樹脂体31より小さい光屈折率を有するフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等からなる薄膜33を設けた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に発光素子及びこの発光素子から発せられる光を所定方向に向けて反射させる反射枠を備えた光伝送モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光を媒介として高速通信を行うために、特許文献1等に示されているような光伝送モジュールが用いられている。このような光伝送モジュール1は、図5(a)に示される送信用の光伝送モジュール2と、(b)に示される受信用の光伝送モジュール3とで構成される。前記光伝送モジュール2,3は、共にガラスエポキシ等の基板4a,4b上に光デバイス部7,13と、この光デバイス部7,13の周辺に集積回路8,14や抵抗、コンデンサといった受動素子9,15からなる電子デバイス部10,16を形成したものである。前記送信側の光デバイス部7は、LED等の発光素子5及びこの発光素子5の周囲を囲むように配設されている反射枠6を備える一方、受信側の光デバイス部13は、フォトダイオード(PD12)を備えている。そして、前記光デバイス部7,13及び電子デバイス部10,16は、光透過性の樹脂体11,17によって封止されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−4856号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記図5(a)に示された送信側の光伝送モジュール2にあっては、光デバイス部7に備える反射枠6によって、発光素子5から発せられる光を集光させて、伝送効率を高めるようにしている。このような集光効果を得るためには、前記反射枠6の反射面6aを凹凸の少ない鏡面状に加工する必要がある。しかしながら、前記鏡面状に加工された反射面6aは、この上を封止する樹脂体11との密着性がよくない。このため、前記樹脂体11で封止する際に、反射面6a近傍での樹脂体11の充填量がばらついたり、樹脂体11の一部が剥離するおそれがある。そして、このような反射面6aにおける樹脂体11の充填量のばらつきや剥離等によって、発光素子5から発せられる光の強度や照射範囲が不十分となり、光伝送品質の低下を引き起こすおそれがあった。また、発光素子5と基板4a上に形成された電極部とをワイヤで接続する際に、このワイヤが反射面6aに接触することによってショートするおそれがあるため、前記反射面6a上にワイヤが接触しないように注意して配線しなければならない等、作業が煩わしいものであった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、発光素子やこの発光素子を囲う反射枠からなる光デバイス部を基板上に形成する際に、前記反射枠とこの上を封止する光透過樹脂体との密着性を高めることで、品質の安定化が図られると共に、光の伝送効率の向上効果が得られる光伝送モジュールを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る光伝送モジュールは、ダイボンドパターンが形成された基板と、前記ダイボンドパターン上に実装される発光素子と、この発光素子を囲う反射面を有する反射枠と、前記発光素子及び反射枠を封止する光透過樹脂体とを備えた光伝送モジュールにおいて、前記反射枠の反射面に薄膜を設けたことを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、薄膜を反射枠の反射面上に形成しているため、発光素子及び反射枠の上方を光透過樹脂体で封止する際に、前記光透過樹脂体と反射面との密着性が良好となる。特に、反射効率を高めるために、前記反射面を鏡面加工した場合にあっても、光透過樹脂体と同様の材質による薄膜を形成することによって、良好な密着性を維持することができる。このため、品質の安定化が図られると共に、発光素子から発せられる光の集光性が高められるので、効率よく受信側の光伝送モジュールに伝送することができる。
【0008】
また、前記反射面と共に、発光素子を実装するダイボンドパターン面からも反射光が得られるため、前記ダイボンドパターンを広く形成することで、さらに高い反射効果が得られる。
【0009】
前記反射枠は金属体、樹脂体若しくは金属材料を含む樹脂体のいずれかによって形成することができる。特に、前記金属体及び金属材料に反射率の高い金、銀、銅、アルミニウムなどを使用することによって、反射光量をより多くすることができる。
【0010】
前記反射枠は、基板に実装される発光素子との間の位置関係によって集光特性が変化するため、正確な位置決め精度が要求されるが、前記反射枠と基板の双方に係合突起あるいは係合孔からなる係合部材を設けることによって、その位置合わせ作業を正確且つ容易に行うことができると共に、組立作業の自動化も可能となる。
【0011】
前記反射枠内に設けられる反射面が発光素子を中心とした円形あるいは多角形に形成することで、発光素子から発せられる光をムラなく反射させることができる。
【0012】
また、前記反射面に形成される薄膜に光透過樹脂体より小さい光屈折率を有するフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂などを用いることで、発光素子の側面方向から発せられる光が前記薄膜によって屈折され、その下の傾斜した反射面に対して大きな角度で入射させた後、反射面と直交する方向に反射させることができる。これによって、前記発光素子から発せられた光を発光素子の正面方向に向けて高輝度で集光させることができ、受信側の光伝送モジュールに感度よく光信号を伝送させることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明に係る光伝送モジュールの実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の光伝送モジュールの斜視図、図2は前記光伝送モジュールの断面図である。
【0014】
この実施形態に係る光伝送モジュール22は、図1及び図2に示されるように、上記従来例と同様、基板24の表面24aに光デバイス部27と電子デバイス部28とが混在して搭載されたものである。前記基板24は、ガラスエポキシやBTレジン(Bismaleimide Triazine Resin)等で形成され、その表面24aにはLED又はレーザダイオードからなる発光素子25が実装されるダイボンドパターン23、その他の配線用の電極パターンが形成されている。前記ダイボンドパターン23は、後述する反射枠26に合わせて広く形成することによって、発光素子25から発せられる光の有効な反射面となる。前記光デバイス部27は、ボンディングワイヤ30を介して前記電極パターンと接続される発光素子25と、この発光素子25を囲むように配置された反射枠26と、コンデンサ等の受動素子29とを備えている。電子デバイス部28は、光を高速に伝送制御する送信用の回路素子28aを中心として、図示しないコンデンサや抵抗等の受動素子で構成される。なお、前記光デバイス部27及び電子デバイス部28は、光透過樹脂体31によって封止されている。
【0015】
前記反射枠26は、金属体、樹脂体若しくは金属材料を含む樹脂体のいずれかによって形成される。前記金属体あるいは樹脂体の場合は、金型を使用して成形され、金属材料を含む樹脂体の場合は、樹脂の内部に金属材料の粉末を混入させるか、樹脂の表面に金属めっきを施して形成する。前記金属体及び金属材料は、金,銀,銅,アルミニウム,亜鉛,錫又はニッケルといった反射率の高いものが使用される。このようにして形成された反射枠26には、前記発光素子25を囲うためのすり鉢状の凹部が中央部に形成されている。そして、この凹部の内壁面が発光素子25から発せられる光を上方に向けて反射させるための反射面32になっている。この反射面32は、円形状あるいは多角形状に形成されると共に、基板24面から上方に向かってテーパ状に広がりを持たせて形成される。また、前記反射面32は、発光素子25から発せられる光を上方向に向けてムラなく反射させるために、表面を鏡面加工して凹凸のない滑らかな面に形成される。なお、前記反射面32のテーパ角は、光伝送距離や発光素子25の外形によって、30〜70度の範囲で設定される。
【0016】
また、前記反射枠26には、外周部の下面に係合突起を設ける一方、基板24には前記係合突起に適合する係合孔が設けられる。このような係合突起及び係合孔のような係合部材を設けることで、基板24に実装される発光素子25が中心にくるように反射枠26を正確に位置決めすることができると共に、組立作業の自動化が図られる。
【0017】
前記形成された反射枠26の反射面32には透明な樹脂による薄膜33がスピンコート法によって2〜3μm程度の厚みに塗布形成される。このような樹脂による薄膜33を予め反射面32に形成することによって、基板24上を封止する光透過樹脂体31との密着性が高まり、反射枠26からの剥離を防止することができる。また、前記薄膜33に光透過樹脂体31よりも光屈折率の小さなフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂などを採用することによって、この薄膜33と接する光透過樹脂体31内を進行してきた発光素子25からの光の反射面32に対する入射角を大きくして、発光素子25に正面方向に向かう反射光量を増大させる効果がある。
【0018】
前記反射枠26に囲まれた発光素子25は、通常LEDが広く使用されるが、より集光性を高めた高品質な伝送形態を取るためには、レーザダイオードが使用される。この発光素子25は、上面と下面のそれぞれに素子電極部を有する略四角形状のチップ型発光素子で、下面の素子電極を基板24上に形成されているダイボンドパターン23に実装され、上面の素子電極はボンディングワイヤを介して基板24上の他の電極部に接続される。このような配線工程にあっては、従来反射枠の表面にワイヤ等が接触してショートを起こすおそれがあったが、絶縁性を備えた薄膜が反射面に設けられているため、ワイヤが接触したとしてもショートを起こすおそれがなくなり、配線作業がやりやすくなった。
【0019】
前記光透過樹脂体31は、光デバイス部27及び電子デバイス部28の実装が終了した後、基板24上に型枠等を用いて透明な樹脂材を充填することによって形成される。なお、前記光デバイス部27を構成する発光素子25及び反射枠26の上方に樹脂材による凸状のレンズ部を形成することによって、前記発光素子25からの直接光及び薄膜33を被着した反射枠26によって反射された反射光を集光させて外部に放射させることができる。
【0020】
次に、前記反射枠26における光反射作用を図3及び図4に基づいて説明する。ここで、図3は従来の薄膜を設けていない反射枠6による反射作用を示し、図4は薄膜33を被着した反射枠26での光反射作用を示したものである。なお、反射面は両者共に45度の傾斜角に設定されているものとする。図3に示したような従来の反射枠6にあっては、発光素子25の側面から発せられる光が反射面に対して45度の入射角となるため、反射光は基板面に対して直交する方向に真上に向かう。一方、図4に示した本発明の反射枠26にあっては、発光素子25の側面方向から発せられる光がθ1の入射角で薄膜33の表面に入射し、この薄膜33内で屈折した後、反射面32によってθ2の角度で上方に反射される。そして、この薄膜33から光透過樹脂体31には前記入射したときと同じ角度θ1で出射される。このような屈折を繰り返すことによって、発光素子25の正面方向に向かう反射光量を増大させることができる。
【0021】
前記薄膜33はその種類によって光屈折率が異なり、その数値はフッ素樹脂1.35、シリコーン樹脂1.45、エポキシ樹脂1.5となっている。このため、基板24を封止する光透過樹脂体31として一般的に使用されるエポキシ樹脂に対して前記光屈折率の差の大きいフッ素樹脂を使用して薄膜33を形成することで、発光素子25の正面方向の反射させる光量を増大させることができる。さらに、発光素子25が実装されているダイボンドパターン23からも有効な反射光が得られるため、前記薄膜33による集光作用と合わさって高輝度発光させることができる。なお、前記ダイボンドパターン23からの反射光は、その形成面積に比例して高めることが可能である。
【0022】
上記光伝送モジュール22は、電子デバイス部28で処理された電気信号を集光性の高い光信号として光デバイス部27から図示しない受信側の光伝送モジュールに向けて送出される。
【0023】
なお、前記光伝送モジュール22は送信機能を有したものであるが、この光伝送モジュール22とセットで使用される受信用の光伝送モジュールは、図5(b)で示した光伝送モジュール3と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る光伝送モジュールによれば、発光素子を囲う反射枠の反射面に薄膜を設けたので、光伝送モジュール全体を封止する光透過樹脂体と前記反射面との密着性を高めることができる。このため、前記反射面における光透過樹脂体からの剥離を防止することができ、品質の安定化が図られる。また、前記薄膜によって、発光素子から発せられる光の反射角を伝送形態に応じて変えることができる。
【0025】
また、前記薄膜に光屈折率が低いフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を使用することによって、封止用の光透過樹脂体内を進行してくる光をこの薄膜で屈折させて、反射枠の反射面に対する入射角及び反射角を大きくすることができる。これによって、発光素子の正面方向に向けた反射光量をより増大させることができ、光の減衰を抑えた長距離伝送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光伝送モジュールの斜視図である。
【図2】上記光伝送モジュールの断面図である。
【図3】薄膜が形成されていない従来の反射枠での光反射作用を示す説明図である。
【図4】本発明の光伝送モジュールに備える反射枠の光反射作用を示す説明図である。
【図5】従来の送信側及び受信側の光伝送モジュールの断面図である。
【符号の説明】
22 光伝送モジュール
23 ダイボンドパターン
24 基板
25 発光素子
26 反射枠
27 光デバイス部
28 電子デバイス部
31 光透過樹脂体
32 反射面
33 薄膜
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に発光素子及びこの発光素子から発せられる光を所定方向に向けて反射させる反射枠を備えた光伝送モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光を媒介として高速通信を行うために、特許文献1等に示されているような光伝送モジュールが用いられている。このような光伝送モジュール1は、図5(a)に示される送信用の光伝送モジュール2と、(b)に示される受信用の光伝送モジュール3とで構成される。前記光伝送モジュール2,3は、共にガラスエポキシ等の基板4a,4b上に光デバイス部7,13と、この光デバイス部7,13の周辺に集積回路8,14や抵抗、コンデンサといった受動素子9,15からなる電子デバイス部10,16を形成したものである。前記送信側の光デバイス部7は、LED等の発光素子5及びこの発光素子5の周囲を囲むように配設されている反射枠6を備える一方、受信側の光デバイス部13は、フォトダイオード(PD12)を備えている。そして、前記光デバイス部7,13及び電子デバイス部10,16は、光透過性の樹脂体11,17によって封止されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−4856号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記図5(a)に示された送信側の光伝送モジュール2にあっては、光デバイス部7に備える反射枠6によって、発光素子5から発せられる光を集光させて、伝送効率を高めるようにしている。このような集光効果を得るためには、前記反射枠6の反射面6aを凹凸の少ない鏡面状に加工する必要がある。しかしながら、前記鏡面状に加工された反射面6aは、この上を封止する樹脂体11との密着性がよくない。このため、前記樹脂体11で封止する際に、反射面6a近傍での樹脂体11の充填量がばらついたり、樹脂体11の一部が剥離するおそれがある。そして、このような反射面6aにおける樹脂体11の充填量のばらつきや剥離等によって、発光素子5から発せられる光の強度や照射範囲が不十分となり、光伝送品質の低下を引き起こすおそれがあった。また、発光素子5と基板4a上に形成された電極部とをワイヤで接続する際に、このワイヤが反射面6aに接触することによってショートするおそれがあるため、前記反射面6a上にワイヤが接触しないように注意して配線しなければならない等、作業が煩わしいものであった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、発光素子やこの発光素子を囲う反射枠からなる光デバイス部を基板上に形成する際に、前記反射枠とこの上を封止する光透過樹脂体との密着性を高めることで、品質の安定化が図られると共に、光の伝送効率の向上効果が得られる光伝送モジュールを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る光伝送モジュールは、ダイボンドパターンが形成された基板と、前記ダイボンドパターン上に実装される発光素子と、この発光素子を囲う反射面を有する反射枠と、前記発光素子及び反射枠を封止する光透過樹脂体とを備えた光伝送モジュールにおいて、前記反射枠の反射面に薄膜を設けたことを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、薄膜を反射枠の反射面上に形成しているため、発光素子及び反射枠の上方を光透過樹脂体で封止する際に、前記光透過樹脂体と反射面との密着性が良好となる。特に、反射効率を高めるために、前記反射面を鏡面加工した場合にあっても、光透過樹脂体と同様の材質による薄膜を形成することによって、良好な密着性を維持することができる。このため、品質の安定化が図られると共に、発光素子から発せられる光の集光性が高められるので、効率よく受信側の光伝送モジュールに伝送することができる。
【0008】
また、前記反射面と共に、発光素子を実装するダイボンドパターン面からも反射光が得られるため、前記ダイボンドパターンを広く形成することで、さらに高い反射効果が得られる。
【0009】
前記反射枠は金属体、樹脂体若しくは金属材料を含む樹脂体のいずれかによって形成することができる。特に、前記金属体及び金属材料に反射率の高い金、銀、銅、アルミニウムなどを使用することによって、反射光量をより多くすることができる。
【0010】
前記反射枠は、基板に実装される発光素子との間の位置関係によって集光特性が変化するため、正確な位置決め精度が要求されるが、前記反射枠と基板の双方に係合突起あるいは係合孔からなる係合部材を設けることによって、その位置合わせ作業を正確且つ容易に行うことができると共に、組立作業の自動化も可能となる。
【0011】
前記反射枠内に設けられる反射面が発光素子を中心とした円形あるいは多角形に形成することで、発光素子から発せられる光をムラなく反射させることができる。
【0012】
また、前記反射面に形成される薄膜に光透過樹脂体より小さい光屈折率を有するフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂などを用いることで、発光素子の側面方向から発せられる光が前記薄膜によって屈折され、その下の傾斜した反射面に対して大きな角度で入射させた後、反射面と直交する方向に反射させることができる。これによって、前記発光素子から発せられた光を発光素子の正面方向に向けて高輝度で集光させることができ、受信側の光伝送モジュールに感度よく光信号を伝送させることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明に係る光伝送モジュールの実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の光伝送モジュールの斜視図、図2は前記光伝送モジュールの断面図である。
【0014】
この実施形態に係る光伝送モジュール22は、図1及び図2に示されるように、上記従来例と同様、基板24の表面24aに光デバイス部27と電子デバイス部28とが混在して搭載されたものである。前記基板24は、ガラスエポキシやBTレジン(Bismaleimide Triazine Resin)等で形成され、その表面24aにはLED又はレーザダイオードからなる発光素子25が実装されるダイボンドパターン23、その他の配線用の電極パターンが形成されている。前記ダイボンドパターン23は、後述する反射枠26に合わせて広く形成することによって、発光素子25から発せられる光の有効な反射面となる。前記光デバイス部27は、ボンディングワイヤ30を介して前記電極パターンと接続される発光素子25と、この発光素子25を囲むように配置された反射枠26と、コンデンサ等の受動素子29とを備えている。電子デバイス部28は、光を高速に伝送制御する送信用の回路素子28aを中心として、図示しないコンデンサや抵抗等の受動素子で構成される。なお、前記光デバイス部27及び電子デバイス部28は、光透過樹脂体31によって封止されている。
【0015】
前記反射枠26は、金属体、樹脂体若しくは金属材料を含む樹脂体のいずれかによって形成される。前記金属体あるいは樹脂体の場合は、金型を使用して成形され、金属材料を含む樹脂体の場合は、樹脂の内部に金属材料の粉末を混入させるか、樹脂の表面に金属めっきを施して形成する。前記金属体及び金属材料は、金,銀,銅,アルミニウム,亜鉛,錫又はニッケルといった反射率の高いものが使用される。このようにして形成された反射枠26には、前記発光素子25を囲うためのすり鉢状の凹部が中央部に形成されている。そして、この凹部の内壁面が発光素子25から発せられる光を上方に向けて反射させるための反射面32になっている。この反射面32は、円形状あるいは多角形状に形成されると共に、基板24面から上方に向かってテーパ状に広がりを持たせて形成される。また、前記反射面32は、発光素子25から発せられる光を上方向に向けてムラなく反射させるために、表面を鏡面加工して凹凸のない滑らかな面に形成される。なお、前記反射面32のテーパ角は、光伝送距離や発光素子25の外形によって、30〜70度の範囲で設定される。
【0016】
また、前記反射枠26には、外周部の下面に係合突起を設ける一方、基板24には前記係合突起に適合する係合孔が設けられる。このような係合突起及び係合孔のような係合部材を設けることで、基板24に実装される発光素子25が中心にくるように反射枠26を正確に位置決めすることができると共に、組立作業の自動化が図られる。
【0017】
前記形成された反射枠26の反射面32には透明な樹脂による薄膜33がスピンコート法によって2〜3μm程度の厚みに塗布形成される。このような樹脂による薄膜33を予め反射面32に形成することによって、基板24上を封止する光透過樹脂体31との密着性が高まり、反射枠26からの剥離を防止することができる。また、前記薄膜33に光透過樹脂体31よりも光屈折率の小さなフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂などを採用することによって、この薄膜33と接する光透過樹脂体31内を進行してきた発光素子25からの光の反射面32に対する入射角を大きくして、発光素子25に正面方向に向かう反射光量を増大させる効果がある。
【0018】
前記反射枠26に囲まれた発光素子25は、通常LEDが広く使用されるが、より集光性を高めた高品質な伝送形態を取るためには、レーザダイオードが使用される。この発光素子25は、上面と下面のそれぞれに素子電極部を有する略四角形状のチップ型発光素子で、下面の素子電極を基板24上に形成されているダイボンドパターン23に実装され、上面の素子電極はボンディングワイヤを介して基板24上の他の電極部に接続される。このような配線工程にあっては、従来反射枠の表面にワイヤ等が接触してショートを起こすおそれがあったが、絶縁性を備えた薄膜が反射面に設けられているため、ワイヤが接触したとしてもショートを起こすおそれがなくなり、配線作業がやりやすくなった。
【0019】
前記光透過樹脂体31は、光デバイス部27及び電子デバイス部28の実装が終了した後、基板24上に型枠等を用いて透明な樹脂材を充填することによって形成される。なお、前記光デバイス部27を構成する発光素子25及び反射枠26の上方に樹脂材による凸状のレンズ部を形成することによって、前記発光素子25からの直接光及び薄膜33を被着した反射枠26によって反射された反射光を集光させて外部に放射させることができる。
【0020】
次に、前記反射枠26における光反射作用を図3及び図4に基づいて説明する。ここで、図3は従来の薄膜を設けていない反射枠6による反射作用を示し、図4は薄膜33を被着した反射枠26での光反射作用を示したものである。なお、反射面は両者共に45度の傾斜角に設定されているものとする。図3に示したような従来の反射枠6にあっては、発光素子25の側面から発せられる光が反射面に対して45度の入射角となるため、反射光は基板面に対して直交する方向に真上に向かう。一方、図4に示した本発明の反射枠26にあっては、発光素子25の側面方向から発せられる光がθ1の入射角で薄膜33の表面に入射し、この薄膜33内で屈折した後、反射面32によってθ2の角度で上方に反射される。そして、この薄膜33から光透過樹脂体31には前記入射したときと同じ角度θ1で出射される。このような屈折を繰り返すことによって、発光素子25の正面方向に向かう反射光量を増大させることができる。
【0021】
前記薄膜33はその種類によって光屈折率が異なり、その数値はフッ素樹脂1.35、シリコーン樹脂1.45、エポキシ樹脂1.5となっている。このため、基板24を封止する光透過樹脂体31として一般的に使用されるエポキシ樹脂に対して前記光屈折率の差の大きいフッ素樹脂を使用して薄膜33を形成することで、発光素子25の正面方向の反射させる光量を増大させることができる。さらに、発光素子25が実装されているダイボンドパターン23からも有効な反射光が得られるため、前記薄膜33による集光作用と合わさって高輝度発光させることができる。なお、前記ダイボンドパターン23からの反射光は、その形成面積に比例して高めることが可能である。
【0022】
上記光伝送モジュール22は、電子デバイス部28で処理された電気信号を集光性の高い光信号として光デバイス部27から図示しない受信側の光伝送モジュールに向けて送出される。
【0023】
なお、前記光伝送モジュール22は送信機能を有したものであるが、この光伝送モジュール22とセットで使用される受信用の光伝送モジュールは、図5(b)で示した光伝送モジュール3と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る光伝送モジュールによれば、発光素子を囲う反射枠の反射面に薄膜を設けたので、光伝送モジュール全体を封止する光透過樹脂体と前記反射面との密着性を高めることができる。このため、前記反射面における光透過樹脂体からの剥離を防止することができ、品質の安定化が図られる。また、前記薄膜によって、発光素子から発せられる光の反射角を伝送形態に応じて変えることができる。
【0025】
また、前記薄膜に光屈折率が低いフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を使用することによって、封止用の光透過樹脂体内を進行してくる光をこの薄膜で屈折させて、反射枠の反射面に対する入射角及び反射角を大きくすることができる。これによって、発光素子の正面方向に向けた反射光量をより増大させることができ、光の減衰を抑えた長距離伝送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光伝送モジュールの斜視図である。
【図2】上記光伝送モジュールの断面図である。
【図3】薄膜が形成されていない従来の反射枠での光反射作用を示す説明図である。
【図4】本発明の光伝送モジュールに備える反射枠の光反射作用を示す説明図である。
【図5】従来の送信側及び受信側の光伝送モジュールの断面図である。
【符号の説明】
22 光伝送モジュール
23 ダイボンドパターン
24 基板
25 発光素子
26 反射枠
27 光デバイス部
28 電子デバイス部
31 光透過樹脂体
32 反射面
33 薄膜
Claims (9)
- ダイボンドパターンが形成された基板と、前記ダイボンドパターン上に実装される発光素子と、この発光素子を囲う反射面が形成された反射枠と、前記発光素子及び反射枠を封止する光透過樹脂体とを備えた光伝送モジュールにおいて、
前記反射枠の反射面に薄膜を設けたことを特徴とする光伝送モジュール。 - 前記発光素子は、LED若しくはレーザダイオードのいずれかである請求項1記載の光伝送モジュール。
- 前記反射枠は、金属体、樹脂体若しくは金属材料を含む樹脂体のいずれかで形成される請求項1記載の光伝送モジュール。
- 前記金属体及び金属材料は、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、錫又はニッケルのいずれかである請求項3記載の光伝送モジュール。
- 前記反射枠及び基板に位置決め用の係合部材を設けた請求項1記載の光伝送モジュール。
- 前記反射面が発光素子を中心とした円形若しくは多角形に形成される請求項1記載の光伝送モジュール。
- 前記薄膜は、光透過樹脂体より小さい光屈折率を備えてなる請求項1記載の光伝送モジュール。
- 前記薄膜の光屈折率が1.35〜1.50である請求項7記載の光伝送モジュール。
- 前記薄膜がフッ素樹脂、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂のいずれかである請求項1、7、8のいずれかに記載の光伝送モジュール。
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- 2003-06-24 JP JP2003178939A patent/JP2005019488A/ja active Pending
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