JP2005019196A - High frequency heating device - Google Patents
High frequency heating device Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005019196A JP2005019196A JP2003182312A JP2003182312A JP2005019196A JP 2005019196 A JP2005019196 A JP 2005019196A JP 2003182312 A JP2003182312 A JP 2003182312A JP 2003182312 A JP2003182312 A JP 2003182312A JP 2005019196 A JP2005019196 A JP 2005019196A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antenna
- frequency heating
- microwave
- chamber
- heating device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波により被加熱物を加熱する高周波加熱装置に関し、回転駆動することなく加熱分布を均一化するものである。
【0002】
【従来の技術】
代表的な高周波加熱装置である電子レンジでは、マイクロ波による加熱分布の均一化のためにさまざまな構成が実用化されている。たとえば、被加熱物を載せる載置台を回転させる構成(ターンテーブル)、図11のように導波管1内に軸部2を突出させて同軸結合したアンテナ3を回転させてマイクロ波の放射方向を変える構成(回転アンテナ)、マイクロ波を加熱室内の金属羽根の回転により攪拌する構成(回転スタラ)などである。
【0003】
また、図12のように、導波管4内でマグネトロン5の放射アンテナ6近傍に金属片7a、7bを装着する効果と、ターンテーブル8との効果を組み合わせて、より均一化をはかるものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−148273号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の構成では、いずれの場合も回転駆動部を有しており、モータや駆動軸などの部品が必要であるとともに、駆動のための電力も必要である。
【0006】
また加熱室壁面の近くにターンテーブル、回転アンテナ、回転スタラなど回転する部品を配置しており、かなり広いスペースを占めている。ところが最近のオーブンレンジやトースターレンジのように、電子レンジ機能だけでなくヒータ加熱機能を有する製品に関しては、上記の回転スペースが邪魔となり、ヒータを最適な位置に配置することが難しい。特にオーブントースターで用いられるような管ヒータなどの輻射型ヒータの場合、上ヒータと下ヒータをできるだけ被加熱物に近づける方が効率的な加熱ができることが知られている。たとえばトーストを焼く場合、パンの上面と下面の両方に近接させてヒータを配置することで短時間で焼き上げることができる。ところが従来の構成では、底面中央に配置されるターンテーブルや回転アンテナでは、下ヒータを中央に配置することができないし、天面中央に配置される回転アンテナや回転スタラでは上ヒータが配置しにくい。またいずれの場合も、回転する部品だけでなく、回転力を伝達するための駆動モータを回転する部品の近傍に配置しなければならない。よってより一層ヒータの配置が難しい。
【0007】
また、ヒータ効率を上げるために、庫内高さを低くする構成が考えられる。庫内高さが低いと上ヒータと食品との距離も、下ヒータと食品との距離も近づけることができるからである。ところが庫内高さが低くなると、回転する部品を持たない構成ではマイクロ波による加熱分布を均一にすることが難しい。一般にほとんどの食品(被加熱物)が平らな形状であるため、平らな形状の食品を加熱する場合を考えると、側壁面や後壁面からマイクロ波を照射すると、マイクロ波を照射する側の部位ばかり加熱が進んでしまうことになる。一方底壁面からマイクロ波を照射すると、被加熱物と底壁面があまりにも近いので、やはり照射する部位の真上の部分ばかり加熱されてしまうことになる。よって加熱分布を均一にするためには、常に被加熱物とある程度の距離を維持できる天井壁面がわから(特に中央から)、均一なマイクロ波を照射して平面上の分布を均一にすることが望ましい。
【0008】
本発明はこれらの課題を解決するもので、回転駆動することなくマイクロ波による加熱分布を均一化した高周波加熱装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の高周波加熱装置は、マグネトロンから放射されるマイクロ波により加熱室内の被加熱物を加熱する高周波加熱装置において、マイクロ波は導波管の開口から分布調整室に導かれ、かつ前記分布調整室内に設けたアンテナの周囲から加熱室内に均一に放射される構成としている。
【0010】
これにより、導波管の開口から分布調整室内に伝送された不均一なマイクロ波を、アンテナにより一部さえぎるとともに、アンテナ周囲の分布調整室の端部から加熱室内に放射させるので、分布調整室内でマイクロ波の放射方向を変更できて、加熱室内には均一なマイクロ波を放射することができる。
【0011】
よって回転駆動することなくマイクロ波による加熱分布を均一化した高周波加熱装置を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1の高周波加熱装置は、マグネトロンから放射されるマイクロ波により加熱室内の被加熱物を加熱する高周波加熱装置において、マイクロ波は導波管の開口から分布調整室に導かれ、かつ前記分布調整室内に設けたアンテナの周囲から加熱室内に均一に放射される構成としている。
【0013】
これにより、導波管の開口から分布調整室内に伝送された不均一なマイクロ波を、アンテナにより一部さえぎるとともに、アンテナ周囲の分布調整室の端部から加熱室内に放射させるので、分布調整室内でマイクロ波の放射方向を変更できて、加熱室内には均一なマイクロ波を放射することができる。
【0014】
よって回転駆動することなくマイクロ波による加熱分布を均一化した高周波加熱装置を提供することができる。
【0015】
請求項2の高周波加熱装置は、分布調整室は、加熱室天面の前後方向と左右方向の少なくとも一方の略中央部に配置する構成としている。
【0016】
これにより、少なくとも(中央部に配置した方向の)一方向には分布調整室から対称にマイクロ波を放射すれば良いので、分布調整室やアンテナの設計が容易になる。よって加熱室内に均一なマイクロ波を放射することがやりやすくなる。
【0017】
請求項3の高周波加熱装置は、開口とアンテナの外形を異なる形状としている。
【0018】
これにより、開口とアンテナの形状の異なる部分を通り道としてマイクロ波を放射するので、マイクロ波の放射方向を容易に変更できる。
【0019】
請求項4の高周波加熱装置は、開口とアンテナの外形は頂点の数が異なる形状としている。
【0020】
これにより、開口とアンテナの一方の頂点が他方の頂点とは異なる部分に対向するので、その周辺ではマイクロ波の放射方向を容易に変更できる。
【0021】
請求項5の高周波加熱装置は、開口とアンテナの外形はRが異なる形状としている。
【0022】
これにより、開口とアンテナの一方のRが他方の異なるRに対向するので、その周辺ではマイクロ波の放射方向を容易に変更できる。
【0023】
請求項6の高周波加熱装置は、開口を略四角形、アンテナの外形を略円形とすることで、四隅からマイクロ波が放射される構成としている。
【0024】
これにより、開口の四つの頂点とアンテナの円周によって形成される四隅から、少なくとも四方向にマイクロ波を放射するようにマイクロ波の放射方向を変更できる。
【0025】
請求項7の高周波加熱装置は、開口とアンテナの外形を同程度の大きさとしている。
【0026】
これにより、開口とアンテナのわずかな形状の違いでマイクロ波の通り道が大きく変わるので、形状の違いがマイクロ波の放射方向に及ぼす影響を高めることができる。
【0027】
請求項8の高周波加熱装置は、アンテナの外形はマイクロ波の波長λよりも小さい構成としている。
【0028】
これにより、一般に導波管の幅はλよりも小さく、その結果導波管に形成される開口の幅もλよりも小さいので、開口とアンテナの外形を同程度としやすい。さらにアンテナの外形が一般の回転駆動部品と比べて比較的小さいので、コンパクトに構成できる。
【0029】
請求項9の高周波加熱装置は、アンテナの外形を導波管の幅と同程度の大きさとしている。
【0030】
これにより、導波管に形成される開口は導波管の幅と同程度以下なので、開口とアンテナの外形を同程度としやすい。さらにアンテナの外形が一般の回転駆動部品と比べて比較的小さいので、コンパクトに構成できる。
【0031】
請求項10の高周波加熱装置は、アンテナは分布調整用の孔または切り込みを有する構成としている。
【0032】
これにより、孔または切り込みからマイクロ波を放射させることが可能となり、マイクロ波の放射方向をより一層簡単に変更できる。
【0033】
請求項11の高周波加熱装置は、孔または切り込みは、分布調整室の長手方向に長い形状としている。
【0034】
これにより、長短のある形状の分布調整室からでも、加熱室内に放射されるマイクロ波を均一にすることができる。
【0035】
請求項12の高周波加熱装置は、孔または切り込みの長さは、マイクロ波の波長をλとして約λ/4に構成している。
【0036】
これにより、孔または切り込みからのマイクロ波の放射の割合が大きくなり、孔または切り込みの効果を最大限に引出す事ができる。
【0037】
請求項13の高周波加熱装置は、孔または切り込みは、少なくとも5mmの幅を有する構成としている。
【0038】
これにより、孔または切り込みの幅方向に強い電界が生じても絶縁破壊を防ぐことができるので、安全に使用することができる。
【0039】
請求項14の高周波加熱装置は、金属製のアンテナを、導波管および分布調整室から電気的に絶縁して固定する構成としている。
【0040】
これにより、導波管内の強電界および分布調整室内の強電界があっても、アンテナ近傍での絶縁破壊を防ぐことができるので、安全に使用することができる。またアンテナを固定するので回転によるスペースの拡大や別途駆動部を設ける必要がなく、極めて簡単でコンパクトな構成である。
【0041】
請求項15の高周波加熱装置は、金属製のアンテナは導波管内に軸結合されない構成としている。
【0042】
これにより、一般の回転アンテナのような強い同軸結合でマイクロ波を引出すのではないため、アンテナ自体の形状で決定されるような指向性を有する事が無く、よってマイクロ波の放射が不均一になりにくい。
【0043】
請求項16の高周波加熱装置は、分布調整室は、導波管側よりも加熱室側を広い形状としている。
【0044】
これにより、加熱室よりも面積の狭い開口から徐々にマイクロ波の放射方向を広げて加熱室に導く事ができるので、加熱室内へのマイクロ波の放射をより均一化させやすい。
【0045】
請求項17の高周波加熱装置は、分布調整室は、導波管のマイクロ波伝送方向に沿って加熱室側を広くする構成としている。
【0046】
これにより、導波管のマイクロ波伝送方向に一致する加熱室の方向に対して、マイクロ波による加熱分布がより一層均一化される。
【0047】
請求項18の高周波加熱装置は、分布調整室は、導波管の幅方向とマイクロ波伝送方向の少なくとも一方にマイクロ波の波長λと同等程度の長さを有する構成としている。
【0048】
これにより、導波管とは異なりあらゆるモードのマイクロ波を伝送することが可能となり、分布調整室の効果が高くなり、加熱室内へのマイクロ波の放射が均一化される。
【0049】
請求項19の高周波加熱装置は、分布調整室は、マイクロ波の波長をλとしてλ/4を越えない厚みを有する構成としている。
【0050】
これにより、開口からアンテナまでの距離をλ/4よりも小さくすることができ、この間のマイクロ波の共振モードを防ぐことができる。よって導波管の開口から放射されるマイクロ波をスムーズに効率的に加熱室内に導く事ができるので、所望の加熱分布を得ることができる。また分布調整室の厚みが薄くなり、さらにコンパクト化がはかれる。
【0051】
請求項20の高周波加熱装置は、平板状のアンテナを分布調整室の厚み方向の略中央に配置する構成としている。
【0052】
これにより、開口からアンテナまでの距離と、アンテナから加熱室までの距離を同等にする事ができるので、開口からのマイクロ波の不均一な放射と、加熱室内のマイクロ波の均一な放射とを、うまく整合させることができる。
【0053】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0054】
(実施例1)
図1〜図4は本発明の実施例1の構成で、図1は高周波加熱装置を正面から見た断面構成図、図2は右から見た断面構成図、図3は上から見た構成図、図4は開口とアンテナだけを示した構成図である。
【0055】
左側壁面9と後壁面10と右側壁面11とを共通の壁面部材で構成しているが、この部材はあらかじめフッ素コーティングを施した材料から構成し、各壁面が汚れにくくまた汚れをふき取りやすくしている。底壁面12の中央下部には横長の管ヒータ13(発熱体)を装着し、周囲を反射板14で覆うことで、下方からの輻射加熱の均一化を図っている。天井壁面15は、手前の横長のしぼり16の中に管ヒータ17(発熱体)を装着し、しぼり16の形状により、上方からの輻射加熱の均一化を図っている。底壁面12と天井壁面15は、いずれも管ヒータ13、17により温度が高くなるので、フッ素コーティングしていない別の部材で構成している。
【0056】
また天井壁面15の後方でかつ左右方向のほぼ中央には、金属製の分布調整室18を配置している。導波管19内を伝送されてきたマイクロ波は、上面に形成された開口20から分布調整室18内に導かれ、分布調整室18内に固定されたアンテナ21の周囲を通って加熱室22に放射される構成である。ここで加熱室22は、5つの壁面(左側壁面9、後壁面10、右側壁面11、底壁面12、天井壁面15)により形成され、被加熱物(図示せず)を加熱するための空間である。加熱室22を形成する左側壁面9、後壁面10、右側壁面11、底壁面12、天井壁面15と、分布調整室18、導波管19は、電気抵抗溶接(プロジェクション溶接、スポット溶接)やカシメにより機械的かつ電気導通的に接合されている。またドア23は、加熱室22を開閉自在に構成される。マグネトロン24は、放射アンテナ25からマイクロ波を発生するもので、マイクロ波は導波管19、開口20、分布調整室18を介して、天井壁面15の中央後方から加熱室22内に伝送され、加熱室22内に配置された被加熱物(図示せず)を加熱する構成である。
【0057】
本実施例では、マグネトロン24を右側壁面11側に配置しつつも、天井壁面15がわからマイクロ波を加熱室22内に導いているので、庫内高さを低くしてもマイクロ波による加熱分布をある程度均一にすることができる。
【0058】
またマグネトロン24を右側壁面11側に配置すると、従来と同様に右側壁面11側にまとめて部品を配置できるので、効率的な部品配置ができる。それとともに天井壁面15側にはマグネトロン24を配置しなくて良いので、天井壁面15側のデッドスペースを少なくすることができ、特に上下方向にコンパクトな構成を実現できる。以上により庫内高さを低くしても弊害が無く、庫内高さの小型化によるヒータ性能の向上でトーストなどの焼き時間を短縮することが容易である。
【0059】
本実施例では、上側のヒータである管ヒータ17に対してはしぼり16形状を最適化し、下側のヒータである管ヒータ13に対しては反射板14を最適化するなどにより、上下ともヒータ分布を良くしつつ、庫内高さを145mm程度にまで小さくして効率向上を実現している(ちなみに庫内幅は285mm、奥行きは270mm)。
【0060】
そして、たとえばトースト(図示せず)は庫内に装着されたアミ26上に載置され、上下両面から効率的に焼き上げることが可能であり、家庭用の商用電源(100V、15A)でもトースト焼き時間をオーブントースター並みの3分程度にまで短縮することができる。またマイクロ波加熱時には、食品をアミ26上に載置しても良いし、図1に示すように皿27をアミ26上に乗せてから食品を載置しても良い。
【0061】
アンテナ21は、図4に示すように、外形が直径80mmの円状に加工された平板状の構成で、円の中心に向かう切り込み28a、28bを有するものである。切り込み28a、28bはいずれも幅17.5mm、長さ約30mmであり、両者が為す角度は約160度である。一方開口20は導波管19のやや手前寄りに位置し、開口20、アンテナ21とも分布調整室18に対しては前寄りに配置されている。開口20は図3の上下方向に約68mm、図3の左右方向に約80mmとしている。
【0062】
一方導波管19は分布調整室18の奥行き方向(図3の上下方向)の中央、かつ左右方向(図3の左右方向)の右寄りに配置されている。また導波管19は一般の電子レンジ用の導波管と同じく、幅(図3の上下方向)約80mmであり、分布調整室18の奥行き(図3の上下方向)108mmに対して前後に14mmずつ段差があることになる。
【0063】
また分布調整室18の図3の左右方向の長さは上面約103mm、下面143mmで加熱室に向かって広くなる形状である。さらに分布調整室18の厚み(図1、図2の上下方向)は約15mmであり、アンテナ21はこの厚み方向の略中央に装着されている。
【0064】
アンテナ21の装着方法は、PPSやマイカなど高周波誘電損失の少ない材料で、導波管19や分布調整室18から電気的に絶縁して保持しつつ、分布調整室18、導波管19、天井壁面15などのいずれかに固定すれば良く、本実施例では図示はしていない。
【0065】
さらに分布調整室18の下側にはカバー29を装着し、加熱室22の内側からふさぐようにしている。
【0066】
さらにアンテナ21は、導波管19から開口20を介して放射されるマイクロ波の近傍に位置するため、アルミまたは鉄板にアルミメッキ処理を施した材料など高周波磁性損失の少ない材料で構成することが望ましい。
【0067】
以上、本実施例の構成により、導波管19の開口20から分布調整室18内に伝送された不均一なマイクロ波を、アンテナ21により一部さえぎるとともに、アンテナ21周囲の分布調整室18の端部から加熱室22内に放射させるので、分布調整室18内でマイクロ波の放射方向を変更できて、加熱室22内には均一なマイクロ波を放射することができる。
【0068】
よって回転駆動することなくマイクロ波による加熱分布を均一化した高周波加熱装置を提供することができる。
【0069】
また分布調整室18は、天井壁面15の左右方向の略中央部に配置する構成としている。
【0070】
これにより、少なくとも左右方向には分布調整室18から対称にマイクロ波を放射すれば良いので、アンテナ21の切り込み28a、28bを左右対称に形成できるなど設計が容易になった。よって加熱室内に均一なマイクロ波を放射することがやりやすくなる。
【0071】
また開口20とアンテナ21の外形を異なる形状としている。特に開口20を略四角形、アンテナ21の外形を略円形とすることで、四隅からマイクロ波が放射される構成としている。
【0072】
これにより、開口20の四つの頂点とアンテナの円周によって形成される四隅から、少なくとも四方向にマイクロ波を放射するようにマイクロ波の放射方向を変更できる。
【0073】
また、開口20とアンテナ21の外形を同程度の大きさとしている。
【0074】
これにより、開口20とアンテナ21のわずかな形状の違いでマイクロ波の通り道が大きく変わるので、形状の違いがマイクロ波の放射方向に及ぼす影響を高めていることになる。これに対して、たとえば、開口と比べてアンテナがはるかに小さい場合は、アンテナの形状が少々変わってもマイクロ波の放射方向が変更されにくくなることが容易に想像できる。
【0075】
また、アンテナ21の外形は約80mmであり、マイクロ波の波長λ(一般の電子レンジの場合は約120mm)よりも小さく、特に導波管の幅と同程度である。
【0076】
通常、導波管の幅は波長λより小さい形状で、本実施例では一般の電子レンジと同等の80mmであり、その結果開口20の幅も80mmより小さい約68mmとしている。さらにアンテナ21の外形が約80mmであれば、一般の回転アンテナや回転スタラが120mm以上であり、一般のターンテーブルが250mm以上であるのと比較して、かなり小さく構成できる。
【0077】
また、アンテナ21は分布調整用の切り込み28a、28bを有する構成としている。
【0078】
これにより、アンテナ21の外周からだけでなく、切り込み28a、28bからマイクロ波を放射させることが可能となり、マイクロ波の放射方向をより一層簡単に変更できる。
【0079】
特に、切り込み28a、28bを分布調整室18の長手方向(図3の左右方向)に長い形状としている。
【0080】
これにより、加熱室22内に放射されるマイクロ波を均一にすることができた。
【0081】
また、切り込みの長さは、マイクロ波の波長をλ(=約120mm)として約λ/4(=約30mm)に構成している。
【0082】
これにより、切り込み28a、28bからのマイクロ波の放射を大きくすることができ、切り込みの効果を最大限に引出す事ができた。
【0083】
また、切り込み28a、28bは、17.5mmの幅を有する構成としている。
【0084】
これにより、切り込み28a、28bの幅方向に強い電界が生じても絶縁破壊を防ぐことができるので、安全に使用することができる。
【0085】
また、アルミまたは鉄板にアルミメッキしたアンテナ21を、導波管19および分布調整室18から電気的に絶縁して固定する構成としている。
【0086】
これにより、導波管内の強電界および分布調整室内の強電界があるにも関わらず、アンテナ21近傍での絶縁破壊を防ぐことができるので、安全に使用することができる。またアンテナ21を固定するので、回転によるスペースの拡大や別途駆動部を設ける必要がなく、極めて簡単でコンパクトな構成である。
【0087】
また、アンテナ21は導波管19内に軸結合されない構成としている。
【0088】
これにより、図11に示した一般の回転アンテナ3の構成(金属製の軸2と金属製の壁面30上に設けた孔31により強い同軸結合を行い、マイクロ波を引出して先端部32から放射する構成)とは大きく異なる。図11では先端部32自体の形状で決定されるような指向性を有するが、本実施例ではアンテナ21自体の形状ではなく、アンテナ21と開口や分布調整室との関係でマイクロ波の放射方向を変更するので、アンテナ21自体の形状に起因する指向性を排除できるため、不均一になりにくい。
【0089】
また、分布調整室18は、導波管19側よりも加熱室22側を広い形状としている。
【0090】
これにより、加熱室22よりも面積の狭い開口20から徐々にマイクロ波の放射方向を広げて加熱室22に導く事ができるので、加熱室22内へのマイクロ波の放射をより均一化させやすい。
【0091】
また、分布調整室18は、導波管19のマイクロ波伝送方向(図3の右から左)に沿うように加熱室22側を広くする構成としている。
【0092】
これにより、加熱室22の左右方向に対して、マイクロ波による加熱分布がより一層均一化される。
【0093】
また、分布調整室18は、導波管19の幅方向(図3の上下方向)に108mm、マイクロ波伝送方向(図3の左右方向)には上面約103mm、下面143mm、平均123mmで加熱室に向かって広くなる形状である。いずれの方向もマイクロ波の波長λ=120mmとおおよそ同程度の長さを有する構成と言える。
【0094】
これにより、分布調整室18は導波管とは異なりあらゆるモードのマイクロ波を伝送することが可能となる。導波管は幅をλ未満、かつ高さをλ/2未満とすることでTE10モードなどの単独のモードでマイクロ波を伝送するものであるが、分布調整室18は導波管よりもはるかに面積の広い構成であって、モードが限定されにくくなる。よって単独のモードにより定在波が発生して不均一になるのを防ぐ効果があり、加熱室22内へのマイクロ波の放射を均一化することができる。
【0095】
また、分布調整室18は厚み(図1、図2の上下方向)が約15mmであり、λ/4(=30mm)を越えない厚みを有する構成である。
【0096】
これにより、開口20からアンテナ21までの距離もλ/4より小さくすることができ、この間にマイクロ波の共振モードが発生するのを防いでいる。よって導波管19の開口20とアンテナ21の間で共振して損失を発生することがなく、導波管19の開口20から放射されるマイクロ波をスムーズに効率的に加熱室22内に導く事ができるので、所望の加熱分布を得ることができる。また分布調整室18の厚みを薄くすることができ、さらにコンパクト化がはかれる。
【0097】
さらに、平板状のアンテナ21を分布調整室18の厚み方向の略中央に配置する構成としている。
【0098】
これにより、開口20からアンテナ21までの距離と、アンテナ21から加熱室22までの距離を同等にする事ができるので、開口20からのマイクロ波の不均一な放射と、加熱室22内へのマイクロ波の均一な放射とを、うまく整合させることができる。
【0099】
(実施例2)
図5は、本発明の実施例2における高周波加熱装置の開口とアンテナだけを示した構成図である。開口32は四角形、アンテナ33は八角形であり、アンテナ33の方が頂点が多い形状である。
【0100】
これにより、開口32の四隅では、開口32の頂点がアンテナ33の辺に対向し、三角形状の隙間34が大きく形成されるので、隙間34からのマイクロ波の放射が増えることになり、マイクロ波の放射方向を変更していることになる。
【0101】
(実施例3)
図6は、本発明の実施例3における高周波加熱装置の開口とアンテナだけを示した構成図である。開口35は六角形、アンテナ36は三角形であり、アンテナ35の方が頂点が少ない形状である。
【0102】
これにより、アンテナ35の三辺の近傍に台形状の隙間37が大きく形成されるので、隙間37からのマイクロ波の放射が増えることになり、マイクロ波の放射方向を変更していることになる。
【0103】
(実施例4)
図7は、本発明の実施例4における高周波加熱装置の開口とアンテナだけを示した構成図である。
【0104】
開口38は四角形、アンテナ39は四角形の頂点に大きなRを有する形状である。
【0105】
これにより、開口38の頂点がアンテナ39のRに対向し、三角形状の隙間40が形成されるので、隙間40からのマイクロ波の放射が増えることになり、マイクロ波の放射方向を変更していることになる。
【0106】
また、アンテナ39は分布調整用の孔41を有する構成としている。
【0107】
これにより、孔41からもマイクロ波を放射させることが可能となり、さらにマイクロ波の放射方向を変更する効果がある。
【0108】
(実施例5)
図8は、本発明の実施例5における高周波加熱装置の開口とアンテナだけを示した構成図である。 複数の開口42a、42bと、アンテナ43により、両者間に発生する隙間の形状を複雑にしているので、マイクロ波の放射方向も複雑になる。
【0109】
(実施例6)
図9、図10は、本発明の実施例6における高周波加熱装置の構成図である。図9はアンテナとアンテナを支持するアンテナホルダーだけを示した構成図、図10は分布調整室と導波管だけを示した構成図である。
【0110】
アンテナ44の外形は略円形状で、一部広げた部分45と、切り込み46を有している。また三箇所の孔47は、分布調整用では無く、アンテナホルダー48の三つのツメA49をひっかけるための孔であり、マイクロ波が通過しにくいように小さな形状(10mm×3.5mm)としている。孔50はアンテナホルダー48の位置決め用のピン51を挿入するための孔であり、ストッパー52はアンテナホルダー48上の突起である。
【0111】
以上により、アンテナ44をアンテナホルダー48に装着するには、まず孔50をピン51に挿入し、孔47にツメA49を挿入し、アンテナ44を反時計回りに回転させてストッパー52で切り込み46を押さえるようにすればよい。
またツメB53は、アンテナホルダー48を分布調整室54に固定するためのもので、分布調整室54の上面で導波管55の外側に設けた孔56にはめ込む構成である。
【0112】
さらにアンテナホルダー48の切り込み57は、アンテナ44の尖塔部58に電界が集中する可能性が高いので、それにより近傍のアンテナホルダーに高周波誘電損失が局部的に発生するのを避けるために材料を逃げさせた構成である。
【0113】
ちなみに、本実施例のアンテナホルダー48は、加工が容易で、強度があり、かつ高周波誘電損失の少ないPPSなどの材料で構成するのが望ましい。もちろん強度に問題が無ければ、マイカ等でも良い。
【0114】
また本実施例では、分布調整室54は、図10の左右方向だけでなく上下方向についても、導波管側よりも加熱室側を広く構成しており、加熱室内へのマイクロ波の放射をより均一化させやすい効果がある。
【0115】
なお、上記実施例では分布調整室と加熱室の接続面の開口について特に記載しなかったが、全開のみに限定されるものではなく、一部ふさぐことも可能である。
【0116】
また、アンテナを平板のみで説明したが、たとえばエッジを曲げることも考えられる。また、アンテナや分布調整室を加熱室に対して平行な構成で説明したが、たとえば天井壁面に対して傾斜させても良い。
【0117】
さらに、アンテナの切り込みや孔を円状に形成することも考えられる。
【0118】
【発明の効果】
以上、本発明は、マグネトロンから放射されるマイクロ波により加熱室内の被加熱物を加熱する高周波加熱装置において、マイクロ波は導波管の開口から分布調整室に導かれ、かつ前記分布調整室内に設けたアンテナの周囲から加熱室内に均一に放射される構成としている。
【0119】
これにより、導波管の開口から分布調整室内に伝送された不均一なマイクロ波を、アンテナにより一部さえぎるとともに、アンテナ周囲の分布調整室の端部から加熱室内に放射させるので、分布調整室内でマイクロ波の放射方向を変更できて、加熱室内には均一なマイクロ波を放射することができる。
【0120】
よって回転駆動することなくマイクロ波による加熱分布を均一化した高周波加熱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における高周波加熱装置を正面から見た断面構成図
【図2】同、右から見た断面構成図
【図3】同、上から見た構成図
【図4】同、開口とアンテナだけを示した構成図
【図5】本発明の実施例2における高周波加熱装置の開口とアンテナだけを示した構成図
【図6】本発明の実施例3における高周波加熱装置の開口とアンテナだけを示した構成図
【図7】本発明の実施例4における高周波加熱装置の開口とアンテナだけを示した構成図
【図8】本発明の実施例5における高周波加熱装置の開口とアンテナだけを示した構成図
【図9】本発明の実施例6における高周波加熱装置のアンテナとアンテナを支持するアンテナホルダーだけを示した構成図
【図10】同、分布調整室と導波管だけを示した構成図
【図11】従来の電子レンジの回転アンテナの断面構成図
【図12】従来の他の電子レンジの構成図
【符号の説明】
18、54 分布調整室
19、55 導波管
20、32、35、38、42a、42b 開口
21、33、36、39、43、44 アンテナ
22 加熱室
24 マグネトロン
28a、28b 切り込み
41 孔[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a high-frequency heating apparatus that heats an object to be heated by microwaves, and uniformizes a heating distribution without being driven to rotate.
[0002]
[Prior art]
In a microwave oven, which is a typical high-frequency heating device, various configurations have been put into practical use for uniformizing the heating distribution by microwaves. For example, a configuration (turn table) for rotating a mounting table on which an object to be heated is placed, and a microwave radiation direction by rotating an
[0003]
In addition, as shown in FIG. 12, the effect of mounting the
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-8-148273
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional configuration has a rotation drive unit in any case, and parts such as a motor and a drive shaft are required, and power for driving is also required.
[0006]
In addition, rotating parts such as a turntable, rotating antenna, and rotating stirrer are arranged near the wall surface of the heating chamber and occupy a considerably large space. However, for products having not only a microwave oven function but also a heater heating function such as a recent microwave oven and toaster range, the rotation space is an obstacle, and it is difficult to arrange the heater at an optimal position. In particular, in the case of a radiant heater such as a tube heater used in an oven toaster, it is known that efficient heating can be achieved by bringing the upper heater and the lower heater as close as possible to the object to be heated. For example, when baking toast, it can be baked in a short time by placing a heater close to both the upper and lower surfaces of the pan. However, in the conventional configuration, the lower heater cannot be arranged in the center with the turntable or the rotating antenna arranged in the center of the bottom surface, and the upper heater is difficult to arrange in the rotating antenna or the rotating stirrer arranged in the center of the top surface. . In any case, not only the rotating parts but also the drive motor for transmitting the rotational force must be arranged in the vicinity of the rotating parts. Therefore, it is more difficult to arrange the heater.
[0007]
Moreover, in order to raise heater efficiency, the structure which makes the inside height low can be considered. This is because if the inside height is low, the distance between the upper heater and the food and the distance between the lower heater and the food can be reduced. However, when the inside height is lowered, it is difficult to make the heating distribution by the microwave uniform in a configuration without rotating parts. In general, most foods (objects to be heated) have a flat shape. Considering the case of heating flat foods, if microwaves are irradiated from the side wall or rear wall, the part on the side that irradiates microwaves However, heating will progress. On the other hand, when microwaves are irradiated from the bottom wall surface, the object to be heated and the bottom wall surface are so close that only the portion directly above the irradiated portion is heated. Therefore, in order to make the heating distribution uniform, it is always possible to know the ceiling wall surface that can maintain a certain distance from the object to be heated (especially from the center), and to irradiate uniform microwaves to make the distribution on the plane uniform. desirable.
[0008]
The present invention has been made to solve these problems, and an object of the present invention is to provide a high-frequency heating apparatus in which the heating distribution by microwaves is made uniform without being driven to rotate.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a high-frequency heating device according to the present invention is a high-frequency heating device that heats an object to be heated in a heating chamber with microwaves radiated from a magnetron. And is uniformly radiated from the periphery of the antenna provided in the distribution adjustment chamber into the heating chamber.
[0010]
As a result, the non-uniform microwave transmitted from the waveguide opening into the distribution adjustment chamber is partially blocked by the antenna and radiated from the end of the distribution adjustment chamber around the antenna to the heating chamber. Thus, the microwave radiation direction can be changed, and uniform microwaves can be radiated into the heating chamber.
[0011]
Therefore, it is possible to provide a high-frequency heating apparatus in which the heating distribution by microwaves is made uniform without being driven to rotate.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The high-frequency heating device according to claim 1 is a high-frequency heating device that heats an object to be heated in a heating chamber by microwaves radiated from a magnetron, and the microwave is guided from a waveguide opening to a distribution adjusting chamber, and the distribution It is configured to radiate uniformly from the periphery of the antenna provided in the adjustment chamber into the heating chamber.
[0013]
As a result, the non-uniform microwave transmitted from the waveguide opening into the distribution adjustment chamber is partially blocked by the antenna and radiated from the end of the distribution adjustment chamber around the antenna to the heating chamber. Thus, the microwave radiation direction can be changed, and uniform microwaves can be radiated into the heating chamber.
[0014]
Therefore, it is possible to provide a high-frequency heating apparatus in which the heating distribution by microwaves is made uniform without being driven to rotate.
[0015]
The high-frequency heating apparatus according to
[0016]
This makes it easy to design the distribution adjustment chamber and the antenna because microwaves should be radiated symmetrically from the distribution adjustment chamber in at least one direction (in the direction of the central portion). Therefore, it becomes easy to radiate a uniform microwave into the heating chamber.
[0017]
In the high-frequency heating device according to
[0018]
As a result, microwaves are radiated through passages having different shapes of the opening and the antenna, so that the direction of microwave radiation can be easily changed.
[0019]
In the high-frequency heating device according to the fourth aspect, the outer shape of the opening and the antenna are different in the number of vertices.
[0020]
As a result, one apex of the aperture and the antenna faces a portion different from the other apex, so that the microwave radiation direction can be easily changed in the vicinity thereof.
[0021]
In the high-frequency heating device according to the fifth aspect, the outer shape of the opening and the antenna are different from each other.
[0022]
Thereby, since one R of an opening and an antenna opposes another different R, the radiation | emission direction of a microwave can be easily changed in the periphery.
[0023]
The high-frequency heating device according to claim 6 is configured such that microwaves are radiated from four corners by making the opening substantially square and the outer shape of the antenna substantially circular.
[0024]
Thereby, the radiation direction of the microwave can be changed so that the microwave is emitted in at least four directions from the four corners formed by the four apexes of the opening and the circumference of the antenna.
[0025]
In the high-frequency heating device according to the seventh aspect, the opening and the outer shape of the antenna have the same size.
[0026]
As a result, the path of the microwave changes greatly due to a slight difference in shape between the aperture and the antenna, so that the influence of the difference in shape on the radiation direction of the microwave can be enhanced.
[0027]
In the high-frequency heating device according to the eighth aspect, the outer shape of the antenna is smaller than the wavelength λ of the microwave.
[0028]
As a result, the width of the waveguide is generally smaller than λ and, as a result, the width of the opening formed in the waveguide is also smaller than λ. Furthermore, since the outer shape of the antenna is relatively small as compared with general rotary drive parts, the antenna can be made compact.
[0029]
In the high-frequency heating device according to the ninth aspect, the outer shape of the antenna is approximately the same as the width of the waveguide.
[0030]
Thereby, since the opening formed in the waveguide is equal to or less than the width of the waveguide, the opening and the outer shape of the antenna can be easily set to the same degree. Furthermore, since the outer shape of the antenna is relatively small as compared with general rotary drive parts, the antenna can be made compact.
[0031]
In the high-frequency heating device according to a tenth aspect, the antenna has a distribution adjusting hole or cut.
[0032]
Thereby, it becomes possible to radiate | emit a microwave from a hole or a notch | incision, and can change the radiation | emission direction of a microwave still more easily.
[0033]
In the high-frequency heating device according to
[0034]
Thereby, the microwave radiated into the heating chamber can be made uniform even from a distribution adjusting chamber having a long and short shape.
[0035]
In the high-frequency heating device according to a twelfth aspect, the length of the hole or the notch is set to about λ / 4 where λ is the wavelength of the microwave.
[0036]
As a result, the ratio of microwave radiation from the hole or notch is increased, and the effect of the hole or notch can be maximized.
[0037]
The high-frequency heating device according to
[0038]
Thereby, even if a strong electric field is generated in the width direction of the hole or the notch, the dielectric breakdown can be prevented, so that it can be used safely.
[0039]
The high-frequency heating device according to a fourteenth aspect is configured such that a metal antenna is electrically insulated and fixed from the waveguide and the distribution adjusting chamber.
[0040]
Thereby, even if there is a strong electric field in the waveguide and a strong electric field in the distribution adjustment chamber, it is possible to prevent dielectric breakdown in the vicinity of the antenna, so that it can be used safely. In addition, since the antenna is fixed, it is not necessary to expand the space by rotation and to provide a separate drive unit, and the configuration is extremely simple and compact.
[0041]
The high-frequency heating apparatus according to
[0042]
As a result, the microwave is not drawn out by strong coaxial coupling as in a general rotating antenna, so there is no directivity as determined by the shape of the antenna itself, and therefore the microwave radiation is uneven. Hard to become.
[0043]
In the high-frequency heating device according to the sixteenth aspect, the distribution adjusting chamber has a heating chamber side wider than the waveguide side.
[0044]
Accordingly, the microwave radiation direction can be gradually expanded from the opening having a smaller area than the heating chamber and guided to the heating chamber, so that the microwave radiation into the heating chamber can be made more uniform.
[0045]
In the high-frequency heating device according to a seventeenth aspect, the distribution adjusting chamber is configured to widen the heating chamber side along the microwave transmission direction of the waveguide.
[0046]
Thereby, the heating distribution by the microwave is made more uniform with respect to the direction of the heating chamber corresponding to the microwave transmission direction of the waveguide.
[0047]
In the high-frequency heating device according to an eighteenth aspect, the distribution adjusting chamber has a length equivalent to the wavelength λ of the microwave in at least one of the width direction of the waveguide and the microwave transmission direction.
[0048]
This makes it possible to transmit microwaves of all modes unlike the waveguide, and the effect of the distribution adjustment chamber is enhanced, and the microwave radiation into the heating chamber is made uniform.
[0049]
In a high-frequency heating device according to a nineteenth aspect, the distribution adjusting chamber has a thickness not exceeding λ / 4 where λ is the wavelength of the microwave.
[0050]
As a result, the distance from the opening to the antenna can be made smaller than λ / 4, and the microwave resonance mode during this period can be prevented. Therefore, the microwave radiated from the opening of the waveguide can be smoothly and efficiently guided into the heating chamber, so that a desired heating distribution can be obtained. In addition, the thickness of the distribution adjusting chamber is reduced, and further downsizing is achieved.
[0051]
The high-frequency heating device according to
[0052]
As a result, the distance from the opening to the antenna and the distance from the antenna to the heating chamber can be made equal, so that the non-uniform emission of the microwave from the opening and the uniform emission of the microwave in the heating chamber can be reduced. Can be well matched.
[0053]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0054]
(Example 1)
1 to 4 show the configuration of the first embodiment of the present invention, FIG. 1 is a cross-sectional configuration diagram of the high-frequency heating device viewed from the front, FIG. 2 is a cross-sectional configuration diagram viewed from the right, and FIG. FIG. 4 and FIG. 4 are configuration diagrams showing only the aperture and the antenna.
[0055]
The
[0056]
A metal
[0057]
In the present embodiment, while the
[0058]
Further, when the
[0059]
In this embodiment, the upper and lower heaters are optimized by optimizing the shape of the
[0060]
For example, the toast (not shown) is placed on the top 26 mounted in the cabinet and can be efficiently baked from both the upper and lower sides, and the toast is baked even with a household commercial power supply (100V, 15A). The time can be reduced to about 3 minutes, similar to an oven toaster. Moreover, at the time of microwave heating, food may be placed on the top 26, or food may be placed after the
[0061]
As shown in FIG. 4, the
[0062]
On the other hand, the
[0063]
Further, the length of the
[0064]
The mounting method of the
[0065]
Further, a
[0066]
Furthermore, since the
[0067]
As described above, according to the configuration of the present embodiment, nonuniform microwaves transmitted from the
[0068]
Therefore, it is possible to provide a high-frequency heating apparatus in which the heating distribution by microwaves is made uniform without being driven to rotate.
[0069]
Further, the
[0070]
Accordingly, since it is sufficient to radiate microwaves symmetrically from the
[0071]
Further, the outer shapes of the
[0072]
Thereby, the radiation direction of the microwave can be changed so as to radiate the microwave in at least four directions from the four corners formed by the four apexes of the
[0073]
Moreover, the external shape of the
[0074]
As a result, the path of the microwave greatly changes due to a slight difference in shape between the
[0075]
The outer shape of the
[0076]
Usually, the width of the waveguide is smaller than the wavelength λ, and in this embodiment, the width is 80 mm, which is equivalent to that of a general microwave oven. As a result, the width of the
[0077]
The
[0078]
Thereby, it is possible to radiate microwaves not only from the outer periphery of the
[0079]
In particular, the
[0080]
Thereby, the microwave radiated | emitted in the
[0081]
The length of the cut is configured to be about λ / 4 (= about 30 mm), where the wavelength of the microwave is λ (= about 120 mm).
[0082]
As a result, microwave radiation from the
[0083]
Further, the
[0084]
Thereby, even if a strong electric field is generated in the width direction of the
[0085]
In addition, the
[0086]
Thereby, although there is a strong electric field in the waveguide and a strong electric field in the distribution adjustment chamber, dielectric breakdown in the vicinity of the
[0087]
Further, the
[0088]
Accordingly, the structure of the general
[0089]
In addition, the
[0090]
Thereby, the microwave radiation direction can be gradually expanded from the
[0091]
In addition, the
[0092]
Thereby, the heating distribution by the microwave is made more uniform in the horizontal direction of the
[0093]
Further, the
[0094]
Thereby, the
[0095]
The
[0096]
As a result, the distance from the
[0097]
Further, the
[0098]
Thereby, since the distance from the
[0099]
(Example 2)
FIG. 5 is a configuration diagram showing only the opening and the antenna of the high-frequency heating device according to the second embodiment of the present invention. The
[0100]
Thereby, at the four corners of the
[0101]
Example 3
FIG. 6 is a configuration diagram showing only the opening and the antenna of the high-frequency heating device according to the third embodiment of the present invention. The
[0102]
As a result, a
[0103]
(Example 4)
FIG. 7 is a configuration diagram showing only the opening and the antenna of the high-frequency heating device according to the fourth embodiment of the present invention.
[0104]
The
[0105]
As a result, the apex of the
[0106]
The
[0107]
As a result, it is possible to radiate microwaves from the
[0108]
(Example 5)
FIG. 8 is a configuration diagram showing only the opening and the antenna of the high-frequency heating device according to the fifth embodiment of the present invention. The plurality of
[0109]
(Example 6)
9 and 10 are configuration diagrams of a high-frequency heating device according to Embodiment 6 of the present invention. FIG. 9 is a block diagram showing only the antenna and the antenna holder that supports the antenna, and FIG. 10 is a block diagram showing only the distribution adjusting chamber and the waveguide.
[0110]
The outer shape of the
[0111]
Thus, in order to mount the
The claw B53 is for fixing the
[0112]
In addition, the
[0113]
Incidentally, it is desirable that the
[0114]
Further, in this embodiment, the
[0115]
In addition, in the said Example, although it did not describe in particular about opening of the connection surface of a distribution adjustment chamber and a heating chamber, it is not limited only to full opening, It is also possible to block a part.
[0116]
Moreover, although the antenna has been described with only a flat plate, it is also conceivable to bend the edge, for example. Moreover, although the antenna and the distribution adjustment chamber have been described as being parallel to the heating chamber, the antenna and the distribution adjustment chamber may be inclined with respect to the ceiling wall surface, for example.
[0117]
Furthermore, it is conceivable to form antenna cuts and holes in a circular shape.
[0118]
【The invention's effect】
As described above, the present invention relates to a high-frequency heating apparatus that heats an object to be heated in a heating chamber with microwaves radiated from a magnetron, and the microwave is guided to the distribution adjusting chamber from the opening of the waveguide, and into the distribution adjusting chamber. It is configured to radiate uniformly from the periphery of the provided antenna into the heating chamber.
[0119]
As a result, the non-uniform microwave transmitted from the waveguide opening into the distribution adjustment chamber is partially blocked by the antenna and radiated from the end of the distribution adjustment chamber around the antenna to the heating chamber. Thus, the microwave radiation direction can be changed, and uniform microwaves can be radiated into the heating chamber.
[0120]
Therefore, it is possible to provide a high-frequency heating apparatus in which the heating distribution by microwaves is made uniform without being driven to rotate.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional configuration diagram of a high-frequency heating device according to a first embodiment of the present invention viewed from the front.
FIG. 2 is a sectional configuration view from the right
FIG. 3 is a structural view seen from above.
FIG. 4 is a block diagram showing only an aperture and an antenna.
FIG. 5 is a configuration diagram showing only an opening and an antenna of a high-frequency heating device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a configuration diagram showing only an opening and an antenna of a high-frequency heating device according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a configuration diagram showing only an opening and an antenna of a high-frequency heating device according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a configuration diagram showing only an opening and an antenna of a high-frequency heating device according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a configuration diagram showing only an antenna of a high-frequency heating device and an antenna holder for supporting the antenna in Embodiment 6 of the present invention.
FIG. 10 is a block diagram showing only the distribution adjusting chamber and the waveguide.
FIG. 11 is a cross-sectional configuration diagram of a conventional rotating antenna of a microwave oven.
FIG. 12 is a configuration diagram of another conventional microwave oven.
[Explanation of symbols]
18, 54 Distribution adjustment room
19, 55 Waveguide
20, 32, 35, 38, 42a, 42b Opening
21, 33, 36, 39, 43, 44 Antenna
22 Heating chamber
24 Magnetron
28a, 28b cut
41 holes
Claims (20)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182312A JP2005019196A (en) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | High frequency heating device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182312A JP2005019196A (en) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | High frequency heating device |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005019196A true JP2005019196A (en) | 2005-01-20 |
Family
ID=34182730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003182312A Pending JP2005019196A (en) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | High frequency heating device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005019196A (en) |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003182312A patent/JP2005019196A/en active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5116260B2 (en) | High frequency heating device | |
EP1753266B1 (en) | Microwave cooker | |
JP6004281B2 (en) | Microwave heating device | |
JP5895247B2 (en) | Microwave heating device | |
WO2009084169A1 (en) | Cooking device | |
JP2013037795A (en) | Microwave heating device | |
JP2008166090A (en) | Microwave heating device | |
JP2004327293A (en) | High frequency heating arrangement | |
JP2016213099A (en) | Heating cooker | |
JP2005019196A (en) | High frequency heating device | |
JP2004071216A (en) | Microwave heating apparatus | |
CN109417839B (en) | Multi-feed microwave oven with improved crisping | |
JP5028821B2 (en) | Microwave heating device | |
JP2005019279A (en) | High frequency heating device | |
JP4345374B2 (en) | High frequency heating device | |
JP2009277559A (en) | Heating cooker | |
JP2007042333A (en) | High frequency heating device | |
JP3910115B2 (en) | High frequency heating device | |
JP5402406B2 (en) | microwave | |
JP5593710B2 (en) | Microwave heating cooker | |
JP5194561B2 (en) | Microwave heating device | |
JP2013026106A (en) | Microwave heating device | |
JP2002015856A (en) | High-frequency heating device | |
JP3910116B2 (en) | High frequency heating device | |
JP2005183065A (en) | High-frequency heating device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060307 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20060412 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20080930 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081128 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090127 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |