JP2005019176A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】負荷に実際に供給される入力電力値を精確に認識でき、微妙な火加減調節が可能な誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【解決手段】入力電力等を制御する制御部12と、交流電源1の電圧を検出する電源電圧検出回路14と、入力電流を検出する入力電流検出回路13と、入力電力設定レベル等を設定する操作部16と、前記制御部12からの信号により表示を行う表示部17とを設けた誘導加熱調理器において、前記表示部17に前記電源電圧検出回路14と前記入力電流検出回路13から得た値に基づいて制御部12が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部20を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】入力電力等を制御する制御部12と、交流電源1の電圧を検出する電源電圧検出回路14と、入力電流を検出する入力電流検出回路13と、入力電力設定レベル等を設定する操作部16と、前記制御部12からの信号により表示を行う表示部17とを設けた誘導加熱調理器において、前記表示部17に前記電源電圧検出回路14と前記入力電流検出回路13から得た値に基づいて制御部12が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部20を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱調理器の表示に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
誘導加熱調理器は、スイッチング素子を高周波で駆動して加熱コイルに高周波電流を流し、この高周波電流により磁束を発生させ、この磁束を介して加熱コイルに近接させた鉄やステンレスの鍋等の負荷に渦電流を発生させ、負荷自体の発熱作用によって加熱するものである。
【0003】
従来の誘導加熱調理器は、入力電力レベルの設定状態や加熱状態の表示を表示部で行っている。
【0004】
例えば、図4に示すように、入力電力設定レベルを表示部17の入力電力レベル表示部19にバーグラフで表示し、さらに数字表示部20にも数字で表示していた。図4は従来例の表示部の表示例および本発明の表示部の一表示例を示す図である。
【0005】
しかし、このような入力電力設定レベルのみを表示する誘導加熱調理器には以下の問題があった。
【0006】
入力電力のレベルを設定し、負荷の加熱を開始した際、負荷の材質、形状等によっては設定した入力電力設定レベルに対応する電力に対して実際に負荷に供給される電力が異なる場合があり、このような場合においても表示されている電力レベルが入力電力設定レベルであるため、使用者は負荷に供給されている電力が設定した入力電力設定レベルに対応する電力であると勘違いすることがあった。
【0007】
そこで、この問題に対処する例として、以下のような例がある。
【0008】
特許文献1に示されている例は、加熱コイルへの設定電流を表示する設定電流表示部と加熱コイルの消費電流を表示する消費電流表示部を設け、設定電流と消費電流、すなわち入力電力設定レベルと実際に供給される入力電力をバーグラフで同時に見ることを可能とし、使い易さを向上したものである。
【0009】
特許文献2に示されている例は、前記特許文献1に示した機能すなわち入力電力設定レベルと実際に供給される入力電力をバーグラフで同時に見る機能を一つの表示装置で実現し、使い勝手を向上したものである。
【0010】
特許文献3に示されている例は、加熱時に表示部は設定された入力電力設定レベル表示を行わず、実際に供給される入力電力とリンクした電力をバーグラフで表示し、使い勝手を向上したものである。
【0011】
【特許文献1】
実開昭62−140693号公報
【特許文献2】
特開平5−326124号公報
【特許文献3】
特開2001−326065号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前記した特許文献1、特許文献2及び特許文献3に示されているような従来の誘導加熱調理器は、実際に供給される入力電力をバーグラフで見ることを可能としているので、使い勝手のよいものであるが、このような誘導加熱調理器においては、100W位から2500Wもしくは3000W位までの入力電力値に対しバーの数がせいぜい10程度のため、概略の入力電力が認識できるのみで、精確な電力値を認識できず、使い勝手が不充分であった。もし、バーの数を増やせば精確な電力値を表示することは可能ではあるが、認識しづらいものとなり実用的ではない。
【0013】
本発明は、前記課題を解決するものであり、負荷に実際に供給される入力電力値を精確に認識でき、微妙な火加減調節が可能な誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、入力電力等を制御する制御部と、交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、入力電流を検出する入力電流検出回路と、入力電力設定レベル等を設定する操作部と、前記制御部からの信号により表示を行う表示部とを設けた誘導加熱調理器において、前記表示部に前記電源電圧検出回路と前記入力電流検出回路から得た値に基づいて制御部が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部を設けるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、入力電力等を制御する制御部と、交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、入力電流を検出する入力電流検出回路と、入力電力設定レベル等を設定する操作部と、前記制御部からの信号により表示を行う表示部とを設けた誘導加熱調理器において、前記表示部に前記電源電圧検出回路と前記入力電流検出回路から得た値に基づいて制御部が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部を設けるものである。
【0016】
これにより、負荷に実際に供給される入力電力値を精確に認識でき、微妙な火加減調節が可能な誘導加熱調理器を提供することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、さらに、前記表示部に入力電力設定レベルをバーグラフで表示する入力電力レベル表示部を設けるものである。
【0018】
これにより、入力電力設定レベルに対して負荷に実際に供給される精確な入力電力値を容易に認識することができ、負荷の状態を確認しながら微妙な火力調節ができ、より使い勝手を良くすることができる。
【0019】
請求項3に記載の発明は、さらに、前記操作部に前記数字表示部の表示内容の切換えを行う表示切換手段を設け、この表示切換手段の操作により数字表示部に入力電力設定レベルを表示可能とするものである。
【0020】
これにより、必要に応じて負荷に実際に供給される精確な入力電力値と精確な入力電力設定レベルを確認でき、より使い勝手を良くすることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例の誘導加熱調理器の概略回路ブロック図、図2は本発明の一実施例の入力電力値をワットで表示した表示部を示す図、図3は本発明の一実施例の入力電力値をキロワットで表示した表示部を示す図、図4は従来例の表示部の表示例および本発明の表示部の一表示例を示す図である。
【0022】
図1において、1は交流電源である。2は整流回路で、ダイオードブリッジとコイルと次記平滑コンデンサ3で構成され、交流電源1を直流に変換する。3は平滑コンデンサで、直流に変換された電源を平滑する。
【0023】
4は共振コンデンサで、二つあり、直列に接続されている。5は加熱コイルで、高周波電流が流れることにより、磁束を発生し、この磁束を介して近接された後記負荷11に渦電流を発生させ、後記負荷11自体の発熱作用によって加熱する。6は共振回路で、前記共振コンデンサ4と加熱コイル5とで構成される。
【0024】
7はスナバコンデンサで、次記スイッチング素子8と並列に接続される。8はスイッチング素子で、IGBTと逆並列接続されたダイオードで一組が形成され、二組あり、この二組は直列に接続され、接続点が加熱コイル5の一端に接続されている。
【0025】
9はインバータ回路で、前記共振回路6と前記スイッチング素子8とスナバコンデンサ7とで構成されている。このインバータ回路9は、本実施例では電流共振型であるが、これに限定するものではない。
【0026】
10はトッププレートで、加熱コイル5の上方に配置され、次記負荷11を上に載置する。11は負荷で、鉄等の鍋などであり、加熱対象である。
【0027】
12は制御部で、マイクロコンピュータ等を内蔵し、入力電力等を制御する。13は入力電流検出回路で、インバータ回路9に入力する入力電流を検出し、制御部12に出力する。この入力電流検出回路13は、本実施例では、カレントトランスで形成され、入力電流を電圧に変換して制御部12に出力し、制御部12内のマイクロコンピュータで演算し、入力電流値に変換している。
【0028】
14は電源電圧検出回路で、交流電源1の電源電圧を検出し、制御部12に出力する。この電源電圧検出回路14は、本実施例では、交流電源1の電源電圧を整流後、分圧して制御部12に出力し、制御部12内のマイクロコンピュータで演算し、電源電圧値に変換している。
【0029】
15は駆動部で、スイッチング素子8を駆動するものである。制御部12内のマイクロコンピュータは前記電源電圧検出回路14と前記入力電流検出回路13から得た値、すなわち前記入力電流値と前記電源電圧値に基づいて入力電力値を演算し、入力電力設定レベル付近で安定するようにスイッチング素子8のオン時間を決める信号を駆動部15に出力する。
【0030】
16は操作部で、入力電力設定レベル等を設定し、その信号を制御部12に出力する。
【0031】
17は表示部で、制御部12からの信号により入力電力レベルの設定状態や加熱状態の表示を行う。この表示部17は、本実施例では、液晶表示素子で形成されているが、これに限らず、発光ダイオードのような発光素子等を用いても構わない。表示内容の詳細については後述する。
【0032】
18は表示切換手段で、操作部16に設けられ、後記数字表示部20の表示内容の切換えを行うものであり、この表示切換手段18の操作により後記数字表示部20に入力電力設定レベルを表示可能とする。
【0033】
図2、図3、及び図4において、19は入力電力レベル表示部で、表示部17に設けられ、入力電力設定レベルをバーグラフで表示するものであり、11個のバーと、バーの左右にある弱、強の文字とで構成される。尚、入力電力設定レベルの段階数すなわちバーの数は、本実施例では11としたが、これに限定するものではない。
【0034】
20は数字表示部で、表示部17に設けられ、図2は入力電力値の単位をワット(W)で表した例であり、図3は入力電力値の単位をキロワット(kW)で表した例であり、図4は入力電力設定レベルを表示した例である。
【0035】
尚、入力電力値の単位をワット(W)、キロワット(kW)の例で示したが、これらに限定するものではない。
【0036】
次に、以上のように構成された誘導加熱調理器の動作について説明する。
使用者はトッププレート10上に負荷11を載置し、操作部16で入力電力設定レベルを設定し、加熱開始の操作を行う。
【0037】
整流回路2は交流電源1を整流平滑し、直流電圧として、インバータ回路9に供給する。
【0038】
操作部16での加熱開始の操作は制御部12に出力され、制御部12はその旨を理解し、駆動部15に信号を出力し、駆動部15はスイッチング素子8を駆動し、駆動されたスイッチング素子8が高周波でスイッチングすることにより共振回路6すなわち加熱コイル5に高周波の電流が流れ、加熱コイル5から発生する磁束を介して負荷11が加熱される。
【0039】
共振回路6に高周波の電流が流れると、これが入力電流となって流れ、入力電流検出回路13はこの入力電流を検出し、制御部12に出力する。同時に、電源電圧検出回路14は交流電源1の電源電圧を検出し、制御部12に出力する。
【0040】
制御部12内のマイクロコンピュータは入力電流検出回路13と電源電圧検出回路14から得た値、すなわち入力電流値と電源電圧値に基づいて入力電力値を演算し、入力電力設定レベル付近で安定するようにスイッチング素子8のオン時間を決める信号を駆動部15に出力し、以後、この動作を繰り返して加熱動作を続行する。
【0041】
また、操作部16での入力電力設定レベルの設定の操作と共に、制御部12はその旨の信号を表示部17に送り、表示部17は入力電力レベル表示部19に入力電力設定レベルをバーグラフで表示する。
【0042】
そして、加熱開始と共に、制御部12は前記した入力電流検出回路13と電源電圧検出回路14から得た値、すなわち入力電流値と電源電圧値に基づいて演算した入力電力値の信号を表示部17に送り、表示部17はこの入力電力値を数字表示部20に表示する(図2または図3参照)。
【0043】
使用者が操作部16で入力電力設定レベルすなわち火力を調節すると、制御部12内のマイクロコンピュータはその入力電力設定レベル付近で安定するようにスイッチング素子8のオン時間を決める信号を駆動部15に出力し、入力電流検出回路13と電源電圧検出回路14から得た値、すなわち入力電流値と電源電圧値に基づいて入力電力値を演算し、この演算で得られた入力電力値と入力電力設定レベルの信号を表示部17に送り、表示部17はこの入力電力値を数字表示部20に数字で表示し、入力電力設定レベルを入力電力レベル表示部19にバーグラフで表示する。
【0044】
さらに、使用者が操作部16内の表示切換手段18を操作すると、制御部12はその旨を理解し、信号を表示部17に送り、表示部は図4に示すように、数字表示部20の表示内容を前記演算で得られた入力電力値から入力電力設定レベルに切換えて表示する。
【0045】
尚、入力電力設定レベルは、図2及び図3においては段階11の場合を示しているが、図4においては段階10の場合を示している。
【0046】
また、使用者が操作部16内の表示切換手段18を再び操作すると、制御部12はその旨を理解し、信号を表示部17に送り、表示部は数字表示部20の表示内容を入力電力設定レベルから演算で得られた入力電力値に切換えて表示する。
【0047】
以上のように、本実施例によれば、負荷に実際に供給される入力電力値を数字で表示し、且つ入力電力設定レベルをバーグラフで見ることができるので、設定した入力電力設定レベルと実際の負荷11の加熱状態とを容易に認識することが可能となり、負荷11に実際に供給される入力電力値が設定した入力電力設定レベルより低ければ、入力電力設定レベルを上げたり、逆の場合には下げたりと、微妙な火加減調節が可能となる。
【0048】
尚、以上の説明では、表示部17の入力電力レベル表示部19をバーグラフの形状としたが、これに限るものではなく、種々の形状に適用できるものである。
【0049】
また、数字表示部20と入力電力レベル表示部19を液晶表示素子で形成した表示部17に一体として設けたが、それぞれを別体の表示素子に設けてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上本発明によれば、請求項1に記載の発明は、入力電力等を制御する制御部と、交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、入力電流を検出する入力電流検出回路と、入力電力設定レベル等を設定する操作部と、前記制御部からの信号により表示を行う表示部とを設けた誘導加熱調理器において、前記表示部に前記電源電圧検出回路と前記入力電流検出回路から得た値に基づいて制御部が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部を設けるものである。
【0051】
これにより、負荷に実際に供給される入力電力値を精確に認識でき、微妙な火加減調節が可能な誘導加熱調理器を提供することができるという効果を奏する。
【0052】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、さらに、前記表示部に入力電力設定レベルをバーグラフで表示する入力電力レベル表示部を設けるものである。
【0053】
これにより、入力電力設定レベルに対して負荷に実際に供給される精確な入力電力値を容易に認識することができ、負荷の状態を確認しながら微妙な火力調節ができ、より使い勝手を良くすることができるという効果を奏する。
【0054】
請求項3に記載の発明は、さらに、前記操作部に前記数字表示部の表示内容の切換えを行う表示切換手段を設け、この表示切換手段の操作により数字表示部に入力電力設定レベルを表示可能とするものである。
【0055】
これにより、必要に応じて負荷に実際に供給される精確な入力電力値と精確な入力電力設定レベルを確認でき、より使い勝手を良くすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の誘導加熱調理器の概略回路ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の入力電力値をワットで表示した表示部を示す図である。
【図3】本発明の一実施例の入力電力値をキロワットで表示した表示部を示す図である。
【図4】従来例の表示部の表示例および本発明の表示部の一表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電源
12 制御部
13 入力電流検出回路
14 電源電圧検出回路
16 操作部
17 表示部
18 表示切換手段
19 入力電力レベル表示部
20 数字表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱調理器の表示に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
誘導加熱調理器は、スイッチング素子を高周波で駆動して加熱コイルに高周波電流を流し、この高周波電流により磁束を発生させ、この磁束を介して加熱コイルに近接させた鉄やステンレスの鍋等の負荷に渦電流を発生させ、負荷自体の発熱作用によって加熱するものである。
【0003】
従来の誘導加熱調理器は、入力電力レベルの設定状態や加熱状態の表示を表示部で行っている。
【0004】
例えば、図4に示すように、入力電力設定レベルを表示部17の入力電力レベル表示部19にバーグラフで表示し、さらに数字表示部20にも数字で表示していた。図4は従来例の表示部の表示例および本発明の表示部の一表示例を示す図である。
【0005】
しかし、このような入力電力設定レベルのみを表示する誘導加熱調理器には以下の問題があった。
【0006】
入力電力のレベルを設定し、負荷の加熱を開始した際、負荷の材質、形状等によっては設定した入力電力設定レベルに対応する電力に対して実際に負荷に供給される電力が異なる場合があり、このような場合においても表示されている電力レベルが入力電力設定レベルであるため、使用者は負荷に供給されている電力が設定した入力電力設定レベルに対応する電力であると勘違いすることがあった。
【0007】
そこで、この問題に対処する例として、以下のような例がある。
【0008】
特許文献1に示されている例は、加熱コイルへの設定電流を表示する設定電流表示部と加熱コイルの消費電流を表示する消費電流表示部を設け、設定電流と消費電流、すなわち入力電力設定レベルと実際に供給される入力電力をバーグラフで同時に見ることを可能とし、使い易さを向上したものである。
【0009】
特許文献2に示されている例は、前記特許文献1に示した機能すなわち入力電力設定レベルと実際に供給される入力電力をバーグラフで同時に見る機能を一つの表示装置で実現し、使い勝手を向上したものである。
【0010】
特許文献3に示されている例は、加熱時に表示部は設定された入力電力設定レベル表示を行わず、実際に供給される入力電力とリンクした電力をバーグラフで表示し、使い勝手を向上したものである。
【0011】
【特許文献1】
実開昭62−140693号公報
【特許文献2】
特開平5−326124号公報
【特許文献3】
特開2001−326065号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前記した特許文献1、特許文献2及び特許文献3に示されているような従来の誘導加熱調理器は、実際に供給される入力電力をバーグラフで見ることを可能としているので、使い勝手のよいものであるが、このような誘導加熱調理器においては、100W位から2500Wもしくは3000W位までの入力電力値に対しバーの数がせいぜい10程度のため、概略の入力電力が認識できるのみで、精確な電力値を認識できず、使い勝手が不充分であった。もし、バーの数を増やせば精確な電力値を表示することは可能ではあるが、認識しづらいものとなり実用的ではない。
【0013】
本発明は、前記課題を解決するものであり、負荷に実際に供給される入力電力値を精確に認識でき、微妙な火加減調節が可能な誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、入力電力等を制御する制御部と、交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、入力電流を検出する入力電流検出回路と、入力電力設定レベル等を設定する操作部と、前記制御部からの信号により表示を行う表示部とを設けた誘導加熱調理器において、前記表示部に前記電源電圧検出回路と前記入力電流検出回路から得た値に基づいて制御部が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部を設けるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、入力電力等を制御する制御部と、交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、入力電流を検出する入力電流検出回路と、入力電力設定レベル等を設定する操作部と、前記制御部からの信号により表示を行う表示部とを設けた誘導加熱調理器において、前記表示部に前記電源電圧検出回路と前記入力電流検出回路から得た値に基づいて制御部が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部を設けるものである。
【0016】
これにより、負荷に実際に供給される入力電力値を精確に認識でき、微妙な火加減調節が可能な誘導加熱調理器を提供することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、さらに、前記表示部に入力電力設定レベルをバーグラフで表示する入力電力レベル表示部を設けるものである。
【0018】
これにより、入力電力設定レベルに対して負荷に実際に供給される精確な入力電力値を容易に認識することができ、負荷の状態を確認しながら微妙な火力調節ができ、より使い勝手を良くすることができる。
【0019】
請求項3に記載の発明は、さらに、前記操作部に前記数字表示部の表示内容の切換えを行う表示切換手段を設け、この表示切換手段の操作により数字表示部に入力電力設定レベルを表示可能とするものである。
【0020】
これにより、必要に応じて負荷に実際に供給される精確な入力電力値と精確な入力電力設定レベルを確認でき、より使い勝手を良くすることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例の誘導加熱調理器の概略回路ブロック図、図2は本発明の一実施例の入力電力値をワットで表示した表示部を示す図、図3は本発明の一実施例の入力電力値をキロワットで表示した表示部を示す図、図4は従来例の表示部の表示例および本発明の表示部の一表示例を示す図である。
【0022】
図1において、1は交流電源である。2は整流回路で、ダイオードブリッジとコイルと次記平滑コンデンサ3で構成され、交流電源1を直流に変換する。3は平滑コンデンサで、直流に変換された電源を平滑する。
【0023】
4は共振コンデンサで、二つあり、直列に接続されている。5は加熱コイルで、高周波電流が流れることにより、磁束を発生し、この磁束を介して近接された後記負荷11に渦電流を発生させ、後記負荷11自体の発熱作用によって加熱する。6は共振回路で、前記共振コンデンサ4と加熱コイル5とで構成される。
【0024】
7はスナバコンデンサで、次記スイッチング素子8と並列に接続される。8はスイッチング素子で、IGBTと逆並列接続されたダイオードで一組が形成され、二組あり、この二組は直列に接続され、接続点が加熱コイル5の一端に接続されている。
【0025】
9はインバータ回路で、前記共振回路6と前記スイッチング素子8とスナバコンデンサ7とで構成されている。このインバータ回路9は、本実施例では電流共振型であるが、これに限定するものではない。
【0026】
10はトッププレートで、加熱コイル5の上方に配置され、次記負荷11を上に載置する。11は負荷で、鉄等の鍋などであり、加熱対象である。
【0027】
12は制御部で、マイクロコンピュータ等を内蔵し、入力電力等を制御する。13は入力電流検出回路で、インバータ回路9に入力する入力電流を検出し、制御部12に出力する。この入力電流検出回路13は、本実施例では、カレントトランスで形成され、入力電流を電圧に変換して制御部12に出力し、制御部12内のマイクロコンピュータで演算し、入力電流値に変換している。
【0028】
14は電源電圧検出回路で、交流電源1の電源電圧を検出し、制御部12に出力する。この電源電圧検出回路14は、本実施例では、交流電源1の電源電圧を整流後、分圧して制御部12に出力し、制御部12内のマイクロコンピュータで演算し、電源電圧値に変換している。
【0029】
15は駆動部で、スイッチング素子8を駆動するものである。制御部12内のマイクロコンピュータは前記電源電圧検出回路14と前記入力電流検出回路13から得た値、すなわち前記入力電流値と前記電源電圧値に基づいて入力電力値を演算し、入力電力設定レベル付近で安定するようにスイッチング素子8のオン時間を決める信号を駆動部15に出力する。
【0030】
16は操作部で、入力電力設定レベル等を設定し、その信号を制御部12に出力する。
【0031】
17は表示部で、制御部12からの信号により入力電力レベルの設定状態や加熱状態の表示を行う。この表示部17は、本実施例では、液晶表示素子で形成されているが、これに限らず、発光ダイオードのような発光素子等を用いても構わない。表示内容の詳細については後述する。
【0032】
18は表示切換手段で、操作部16に設けられ、後記数字表示部20の表示内容の切換えを行うものであり、この表示切換手段18の操作により後記数字表示部20に入力電力設定レベルを表示可能とする。
【0033】
図2、図3、及び図4において、19は入力電力レベル表示部で、表示部17に設けられ、入力電力設定レベルをバーグラフで表示するものであり、11個のバーと、バーの左右にある弱、強の文字とで構成される。尚、入力電力設定レベルの段階数すなわちバーの数は、本実施例では11としたが、これに限定するものではない。
【0034】
20は数字表示部で、表示部17に設けられ、図2は入力電力値の単位をワット(W)で表した例であり、図3は入力電力値の単位をキロワット(kW)で表した例であり、図4は入力電力設定レベルを表示した例である。
【0035】
尚、入力電力値の単位をワット(W)、キロワット(kW)の例で示したが、これらに限定するものではない。
【0036】
次に、以上のように構成された誘導加熱調理器の動作について説明する。
使用者はトッププレート10上に負荷11を載置し、操作部16で入力電力設定レベルを設定し、加熱開始の操作を行う。
【0037】
整流回路2は交流電源1を整流平滑し、直流電圧として、インバータ回路9に供給する。
【0038】
操作部16での加熱開始の操作は制御部12に出力され、制御部12はその旨を理解し、駆動部15に信号を出力し、駆動部15はスイッチング素子8を駆動し、駆動されたスイッチング素子8が高周波でスイッチングすることにより共振回路6すなわち加熱コイル5に高周波の電流が流れ、加熱コイル5から発生する磁束を介して負荷11が加熱される。
【0039】
共振回路6に高周波の電流が流れると、これが入力電流となって流れ、入力電流検出回路13はこの入力電流を検出し、制御部12に出力する。同時に、電源電圧検出回路14は交流電源1の電源電圧を検出し、制御部12に出力する。
【0040】
制御部12内のマイクロコンピュータは入力電流検出回路13と電源電圧検出回路14から得た値、すなわち入力電流値と電源電圧値に基づいて入力電力値を演算し、入力電力設定レベル付近で安定するようにスイッチング素子8のオン時間を決める信号を駆動部15に出力し、以後、この動作を繰り返して加熱動作を続行する。
【0041】
また、操作部16での入力電力設定レベルの設定の操作と共に、制御部12はその旨の信号を表示部17に送り、表示部17は入力電力レベル表示部19に入力電力設定レベルをバーグラフで表示する。
【0042】
そして、加熱開始と共に、制御部12は前記した入力電流検出回路13と電源電圧検出回路14から得た値、すなわち入力電流値と電源電圧値に基づいて演算した入力電力値の信号を表示部17に送り、表示部17はこの入力電力値を数字表示部20に表示する(図2または図3参照)。
【0043】
使用者が操作部16で入力電力設定レベルすなわち火力を調節すると、制御部12内のマイクロコンピュータはその入力電力設定レベル付近で安定するようにスイッチング素子8のオン時間を決める信号を駆動部15に出力し、入力電流検出回路13と電源電圧検出回路14から得た値、すなわち入力電流値と電源電圧値に基づいて入力電力値を演算し、この演算で得られた入力電力値と入力電力設定レベルの信号を表示部17に送り、表示部17はこの入力電力値を数字表示部20に数字で表示し、入力電力設定レベルを入力電力レベル表示部19にバーグラフで表示する。
【0044】
さらに、使用者が操作部16内の表示切換手段18を操作すると、制御部12はその旨を理解し、信号を表示部17に送り、表示部は図4に示すように、数字表示部20の表示内容を前記演算で得られた入力電力値から入力電力設定レベルに切換えて表示する。
【0045】
尚、入力電力設定レベルは、図2及び図3においては段階11の場合を示しているが、図4においては段階10の場合を示している。
【0046】
また、使用者が操作部16内の表示切換手段18を再び操作すると、制御部12はその旨を理解し、信号を表示部17に送り、表示部は数字表示部20の表示内容を入力電力設定レベルから演算で得られた入力電力値に切換えて表示する。
【0047】
以上のように、本実施例によれば、負荷に実際に供給される入力電力値を数字で表示し、且つ入力電力設定レベルをバーグラフで見ることができるので、設定した入力電力設定レベルと実際の負荷11の加熱状態とを容易に認識することが可能となり、負荷11に実際に供給される入力電力値が設定した入力電力設定レベルより低ければ、入力電力設定レベルを上げたり、逆の場合には下げたりと、微妙な火加減調節が可能となる。
【0048】
尚、以上の説明では、表示部17の入力電力レベル表示部19をバーグラフの形状としたが、これに限るものではなく、種々の形状に適用できるものである。
【0049】
また、数字表示部20と入力電力レベル表示部19を液晶表示素子で形成した表示部17に一体として設けたが、それぞれを別体の表示素子に設けてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上本発明によれば、請求項1に記載の発明は、入力電力等を制御する制御部と、交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、入力電流を検出する入力電流検出回路と、入力電力設定レベル等を設定する操作部と、前記制御部からの信号により表示を行う表示部とを設けた誘導加熱調理器において、前記表示部に前記電源電圧検出回路と前記入力電流検出回路から得た値に基づいて制御部が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部を設けるものである。
【0051】
これにより、負荷に実際に供給される入力電力値を精確に認識でき、微妙な火加減調節が可能な誘導加熱調理器を提供することができるという効果を奏する。
【0052】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、さらに、前記表示部に入力電力設定レベルをバーグラフで表示する入力電力レベル表示部を設けるものである。
【0053】
これにより、入力電力設定レベルに対して負荷に実際に供給される精確な入力電力値を容易に認識することができ、負荷の状態を確認しながら微妙な火力調節ができ、より使い勝手を良くすることができるという効果を奏する。
【0054】
請求項3に記載の発明は、さらに、前記操作部に前記数字表示部の表示内容の切換えを行う表示切換手段を設け、この表示切換手段の操作により数字表示部に入力電力設定レベルを表示可能とするものである。
【0055】
これにより、必要に応じて負荷に実際に供給される精確な入力電力値と精確な入力電力設定レベルを確認でき、より使い勝手を良くすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の誘導加熱調理器の概略回路ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の入力電力値をワットで表示した表示部を示す図である。
【図3】本発明の一実施例の入力電力値をキロワットで表示した表示部を示す図である。
【図4】従来例の表示部の表示例および本発明の表示部の一表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電源
12 制御部
13 入力電流検出回路
14 電源電圧検出回路
16 操作部
17 表示部
18 表示切換手段
19 入力電力レベル表示部
20 数字表示部
Claims (3)
- 入力電力等を制御する制御部(12)と、交流電源(1)の電圧を検出する電源電圧検出回路(14)と、入力電流を検出する入力電流検出回路(13)と、入力電力設定レベル等を設定する操作部(16)と、前記制御部(12)からの信号により表示を行う表示部(17)とを設けた誘導加熱調理器において、
前記表示部(17)に前記電源電圧検出回路(14)と前記入力電流検出回路(13)から得た値に基づいて制御部(12)が演算した入力電力値を数字で表示する数字表示部(20)を設けることを特徴とする誘導加熱調理器。 - 前記表示部(17)に入力電力設定レベルをバーグラフで表示する入力電力レベル表示部(19)を設けることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
- 前記操作部(16)に前記数字表示部(20)の表示内容の切換えを行う表示切換手段(18)を設け、この表示切換手段(18)の操作により数字表示部(20)に入力電力設定レベルを表示可能とすることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の誘導加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003181933A JP2005019176A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 誘導加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003181933A JP2005019176A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 誘導加熱調理器 |
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100868141B1 (ko) | 2006-06-19 | 2008-11-10 | 후지 덴키 시스템즈 가부시키가이샤 | 고주파 전원 장치의 직류 전류 검출 방법 및 장치 |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003181933A patent/JP2005019176A/ja active Pending
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KR100868141B1 (ko) | 2006-06-19 | 2008-11-10 | 후지 덴키 시스템즈 가부시키가이샤 | 고주파 전원 장치의 직류 전류 검출 방법 및 장치 |
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