JP2005018989A - 押釦スイッチ用カバー部材 - Google Patents

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Shinji Hotta
真司 堀田
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Abstract

【課題】EL発光素子を絶縁性フィルムによってシート状に覆い、ELシート上に弾性体のパッキン部材を設けることで、EL発光素子の密閉性を高め、EL発光素子の発光体の劣化防ぐ構造の押釦スイッチカバー部材を提供する。
【解決手段】キートップ12の一部が突出可能な貫通孔21を有する押釦スイッチ用カバー部材を覆うカバーケース20を配置し、キートップ12と弾性シート11の間にはキートップ12を照光するためのEL発光部17を有するELシート13を配置し、ELシート13のキートップ12側表面上にカバーケース20に接触するように弾性体を設けることで、ELシート13とカバーケース20との隙間を密閉する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主として携帯電話の入力部である押釦スイッチを構成する押釦スイッチ用カバー部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話の押釦スイッチは、EL(エレクトロ・ルミネッセンス)発光体層をベース電極と透明電極の間に設けたEL発光素子をキートップと弾性シート間に形成し、キートップを照光する押釦スイッチが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−343558号公報 (図2)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、EL発光素子をキートップ間に挿入して、押釦スイッチ用カバー部材を製造する場合、キートップとカバーケースの貫通孔から水分等が入ることによりEL発光素子の発光体の劣化がおこり、その結果輝度の減少や寿命の低下が発生するという問題があった。
【0005】
この発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、EL発光素子を絶縁性フィルムによってシート状に被い、ELシート上に弾性体のパッキン部材を設けることで、EL発光素子の密閉性を高め、EL発光素子の発光体の劣化を防ぐ構造の押釦スイッチ構造体に使用される押釦スイッチ用カバー部材を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、キートップと該キートップの繰り返し押圧操作を可能にするための弾性復元力を有する弾性シートとが一体となっている押釦スイッチ用カバー部材であって、前記キートップの一部が突出可能な貫通孔の縁を有する前記押釦スイッチ用カバー部材を覆うカバーケースを配置し、前記キートップと前記弾性シートの間には前記キートップを照光するためのEL発光素子を有するELシートを配置し、前記ELシートの前記キートップ側表面上に前記カバーケースに接触するように弾性体を設けることで、前記ELシートと前記カバーケースとの隙間を密閉することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記弾性体は、前記カバーケースの外周部に沿って接触する弾性体リブであることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記弾性体は、前記カバーケースの前記貫通孔の縁に沿って接触する弾性体リブであることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記弾性体は、前記カバーケースの前記外周部及び前記貫通孔の縁に沿って接触する弾性体リブであることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記弾性体は、前記キートップの取付部位をのぞいた前記ELシートの全面を被うシート状の部材であることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至4に記載のいずれか一つの構成に加え、前記ELシートには、前記弾性体リブが嵌合する凹部乃至貫通孔を設けていることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6に記載のいずれか一つの構成に加え、前記ELシートには、前記キートップを複数有し、該複数のキートップ同士の間にはスリット乃至切り欠きを設けて前記キートップ同士の連動を防止することを特徴とする。
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図1から図7を参照して説明する。
【0013】
図1は、この発明の実施の形態の押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦スイッチ用カバー部材の平面図、(b)は(a)の断面図を表している。
【0014】
この押釦スイッチ用カバー部材1は、弾性シート11、キートップ12、及び弾性シート11とキートップ12との間のELシート13で構成され、かつ、弾性体リブ16は、キートップ12の一部が突出可能なように貫通孔21の縁を有するカバーケース20とELシート13の隙間を密閉するように構成する。ここで、ELシート13は、ベースフィルム15及びEL印刷層14から構成される。
【0015】
以下、この発明の実施の形態に係わる押釦スイッチ用カバー部材について説明する。
【0016】
75μm厚みのPETフィルム(ルミラー:東レ(株)製)を用いて作製したベースフィルム15にPET用インキ(IPS:帝国インキ製造(株)製)によって加飾印刷を施した後、透明導電性ポリマーインキ(OrgaconP3040:AGFA社製)を使用してスクリーン印刷にて印刷し、100℃で60分間乾燥を行った。このベースフィルム15の所定の位置に配置されたキートップ12直下に、発光層ならびに誘電層、ベース電極、絶縁層を有するEL発光部17を形成したEL印刷層14を形成する。これによってキートップ12とキートップ12の繰り返し押圧操作の度に弾性復元力を有する弾性シート11とが一体となる押釦スイッチ用カバー部材1が作製できる。
【0017】
次に、ELシート13のキートップ12側表面上に弾性体リブ16としてシリコーン系インク(KE1800ABC:信越化学工業(株)製)を印刷する。この弾性体リブ16によって、ELシート13とカバーケース20の密閉性を高める押釦スイッチ構造体を作製することができる。これによって、EL発光部17の密閉性が向上し防湿機能を備えた押釦スイッチ構造体が得られる。この押釦スイッチ用カバー部材1を用いることにより、弾性体リブ16がカバーケース20の裏面に接触するためELシート13が密閉されるので、防湿性が向上しEL発光部17を含む内部回路の信頼性が向上する。さらに、この押釦スイッチ用カバー部材1をカバーケース20と基板(開示せず)間で挾持することにより、キートップ12押圧時においても防湿性が向上する。
【0018】
図2は、この発明の別の実施の形態の押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦スイッチ用カバー部材の平面図、(b)はその断面図を表している。弾性体リブ16は、ELシート13のキートップ12側表面上にカバーケース20の外周部に沿って帯状に形成する。この押釦スイッチ用カバー部材2を用いることにより、弾性体リブ16がカバーケース20の裏面に接触するためELシート13が密閉されるので、防湿性が向上しEL発光部17を含む内部回路の信頼性が向上する。
【0019】
他の構成及び作用は、図1を用いて述べた実施の形態と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0020】
図3は、この発明の別の実施の形態の押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦スイッチ用カバー部材の平面図、(b)はその断面図を表している。弾性体リブ16は、ELシート13の表面上にカバーケース20の貫通孔21の縁に沿って形成する。この押釦スイッチ用カバー部材3を用いることにより、弾性体リブ16がカバーケース20の裏面に接触するためELシート13が密閉されるので、防湿性が向上しEL発光部17を含む内部回路の信頼性が向上する。
【0021】
他の構成及び作用は、図1を用いて述べた実施の形態と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0022】
図4は、この発明の別の実施の形態の押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦スイッチ用カバー部材の平面図、(b)はその断面図を表している。弾性体リブ16は、ELシート13の表面上にカバーケース20の外周部及び貫通孔21の縁に沿って形成する。この押釦スイッチ用カバー部材4を用いることにより、弾性体リブ16がカバーケース20の裏面に接触するためELシート13が密閉されるので、防湿性が向上しEL発光部17を含む内部回路の信頼性が向上する。
【0023】
他の構成及び作用は、図1を用いて述べた実施の形態と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0024】
図5は、この発明の別の実施の形態の押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦スイッチ用カバー部材の平面図、(b)はその断面図を表している。弾性体19は、ELシート13のキートップ12側表面の全面に形成する。この押釦スイッチ用カバー部材5を用いることにより、弾性体19がカバーケース20の裏面の一部に接触するためELシート13が密閉されるので、防湿性が向上しEL発光部17を含む内部回路の信頼性が向上する。
【0025】
他の構成及び作用は、図1乃至図5を用いて述べた実施の形態と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0026】
弾性体リブ16又は弾性体19を設ける方法としては、あらかじめ成形されたシリコーンゴムやエラストマーなどをELシート13に接着、もしくはあらかじめ窪みのついたELシート13に嵌合させる方法やシリコーン系インクを印刷やディスペンスする方法やELシート13と一体成形する方法などが挙げられる。
【0027】
図6は、この発明の別の実施の形態の押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦スイッチ用カバー部材の平面図、(b)はその断面図を表している。弾性体リブ16は、ELシート13に嵌合するように形成する。この押釦スイッチ用カバー部材6を用いることにより、弾性体リブ16がカバーケース20の裏面に接触するためELシート13が密閉されるので、防湿性が向上しEL発光部17を含む内部回路の信頼性が向上する。
【0028】
他の構成及び作用は、図1乃至図5を用いて述べた実施の形態と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0029】
図7は、この発明の別の実施の形態の押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦スイッチ用カバー部材の平面図、(b)はその断面図を表している。ベースフィルム15又はELシート13は、キートップ12の周囲にスリット又は切り欠き18を形成する。この押釦スイッチ用カバー部材7を用いることにより、クリック感向上や共動き防止ができる。また、その周囲に弾性体リブ16又は弾性体19を設けてあるので、防湿性はスリットや切り欠きによって低下することなく保持される。
【0030】
他の構成及び作用は、図1乃至図6を用いて述べた実施の形態と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1乃至6に記載の発明によれば、この押釦スイッチ用カバー部材を用いることにより、弾性体リブ又は弾性体がカバーケースの裏面に接触するためELシートが密閉されるので、防湿性が向上しEL発光部を含む内部回路の信頼性が向上する。
【0032】
また、請求項7に記載の発明によれば、クリック感向上や隣り合うキートップの連動防止ができる。また、その周囲に弾性体又は弾性体リブを設けてあるので、防湿性はスリットや切り欠きによって低下することなく保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係わる押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦用カバー部材の平面図、(b)は(a)の断面図を表している。
【図2】この発明の別の実施の形態に係わる押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦用カバー部材の平面図、(b)は(a)の断面図を表している。
【図3】この発明の別の実施の形態に係わる押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦用カバー部材の平面図、(b)は(a)の断面図を表している。
【図4】この発明の別の実施の形態に係わる押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦用カバー部材の平面図、(b)は(a)の断面図を表している。
【図5】この発明の別の実施の形態に係わる押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦用カバー部材の平面図、(b)は(a)の断面図を表している。
【図6】この発明の別の実施の形態に係わる押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦用カバー部材の平面図、(b)は(a)の断面図を表している。
【図7】この発明の別の実施の形態に係わる押釦スイッチ用カバー部材を示す図で、(a)は押釦用カバー部材の平面図、(b)は(a)の断面図を表している。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6、7 押釦スイッチ用カバー部材
11 弾性シート
12 キートップ
13 ELシート
14 EL印刷層
15 ベースフィルム
16 弾性体リブ
17 EL発光部
18 スリット又は切り欠き
19 弾性体
20 カバーケース
21 貫通孔

Claims (7)

  1. キートップと該キートップの繰り返し押圧操作を可能にするための弾性復元力を有する弾性シートとが一体となっている押釦スイッチ用カバー部材であって、
    前記キートップの一部が突出可能な貫通孔を有する前記押釦スイッチ用カバー部材を覆うカバーケースを配置し、
    前記キートップと前記弾性シートの間には前記キートップを照光するためのEL発光素子を有するELシートを配置し、
    前記ELシートの前記キートップ側表面上に前記カバーケースに接触するように弾性体を設けることで、前記ELシートと前記カバーケースとの隙間を密閉することを特徴とする押釦スイッチ用カバー部材。
  2. 前記弾性体は、前記カバーケースの外周部に沿って接触する弾性体リブであることを特徴とする請求項1に記載の押釦スイッチ用カバー部材。
  3. 前記弾性体は、前記カバーケースの前記貫通孔に沿って接触する弾性体リブであることを特徴とする請求項1に記載の押釦スイッチ用カバー部材。
  4. 前記弾性体は、前記カバーケースの前記外周部及び前記貫通孔の縁に沿って接触する弾性体リブであることを特徴とする請求項1に記載の押釦スイッチ用カバー部材。
  5. 前記弾性体は、前記キートップの取付部位をのぞいた前記ELシートの全面を被うシート状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の押釦スイッチ用カバー部材。
  6. 前記ELシートには、前記弾性体リブが嵌合する凹部乃至貫通孔の縁を設けていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一つに記載の押釦スイッチ用カバー部材。
  7. 前記ELシートには、前記キートップを複数有し、該複数のキートップ同士の間にはスリット乃至切り欠きを設けて前記キートップ同士の連動を防止することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の押釦スイッチ用カバー部材。
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