JP2005018452A - 位置確認装置、位置確認システム、位置確認方法及びプログラム - Google Patents
位置確認装置、位置確認システム、位置確認方法及びプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】災害時等に入室した者が避難せずに残っているか否かを確実に把握できる位置確認システムを実現する。
【解決手段】位置確認装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部からレイアウト情報を取得するレイアウト情報取得部と、位置情報とレイアウト情報に基づく、携帯端末の位置が示されたレイアウトを表示するレイアウト表示部とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】位置確認装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部からレイアウト情報を取得するレイアウト情報取得部と、位置情報とレイアウト情報に基づく、携帯端末の位置が示されたレイアウトを表示するレイアウト表示部とを有する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、位置確認装置、位置確認システム、位置確認方法及びプログラムに関し、特に、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置を確認するための位置確認装置、位置確認システム、位置確認方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、セキュリティ等の理由から、工場、研究所、ビル等への人の入退出が管理されている。入退出の管理は、例えば、ICカード等と無線通信装置からなる入退室管理装置によって行われる。ICカード等に埋め込まれたICチップには、そのICカード等を携帯する従業員等の識別コード(以下、IDコードという)が記録されており、出入口付近に設けられた無線通信装置とそのICカードとの間で通信が行われることによって、ICカードからIDコードのデータが無線通信装置へ送信される。無線通信装置はLAN等のネットワークを介してセンタ装置に接続されており、センタ装置は、各出入口において検出されたIDコードのデータに基づいて、誰が入室し、誰が退室したかを判定することができるので、工場等における入退室者の管理を行うことができる。
【0003】
そして、工場等においては、地震等の災害が発生した場合のために、各区域に応じて避難場所が予め決められている。これは、万一、災害が発生した場合、従業員等はその予め決められた避難場所に避難し、各避難場所において点呼をとることによって、各区域からの避難者の確認を行えるからである。
【0004】
また、災害時に、避難する者が自分のいる位置を知って適切に避難できるように、携帯端末の表示装置上に端末装置の現在位置を表示できる情報通知システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
さらに、避難時に災害の拡がりを予測して、避難者に最適な避難経路を指示する総合防災救難システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−54895号公報(要約、図1)
【0007】
【特許文献2】
特開2000−113357号公報(要約、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した情報通知システムでは、避難者の携帯端末に、避難者のいる現在位置の情報を表示できても、避難者が避難するときに現在位置を知ることができるだけである。火災等、緊急避難を要する災害時に、避難場所等において、工場等の管理者は、入室した者の中に、危険場所から避難できていない者が未だ残っているのかどうかを確実把握することが最優先事項であるが、上述した情報通知システムでは、その把握をすることができない。
【0009】
同様に、上述した総合防災救難システムを用いても、避難できていない者が未だ残っているのかどうかを確実に把握することはできない。
【0010】
さらに、時々刻々と変化する災害の拡がり状況をコンピュータ等を用いて予測し、最適な避難経路を予測することは難しい場合がある。例えば、毒ガス等の危険物等を取り扱っている工場等において、地震災害の場合は、被害状況を完全に把握できなければ、確実な避難経路を予測できない。
【0011】
そこで、本発明は、災害時等に入室した者が避難せずに残っているか否かを確実に把握できる位置確認システムを提供することを目的とする。
【0012】
さらに、本発明は、災害時等に入室した者に対して確実な安否の確認、避難誘導等のための連絡をとることができる位置確認システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の位置確認装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得するレイアウト情報取得部と、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示するレイアウト表示部とを有する。
【0014】
本発明の位置確認システムは、センタ装置と位置確認装置を含む位置確認システムであって、前記センタ装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得する第1の位置情報取得部と、前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶する記憶部とを有し、前記位置確認装置は、前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得する第2の位置情報取得部と、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得するレイアウト情報取得部と、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示するレイアウト表示部とを有する。
【0015】
本発明の位置確認方法は、センタ装置と位置確認装置を含み、携帯端末の位置を確認する位置確認方法であって、前記センタ装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得し、前記センタ装置は、前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶し、前記位置確認装置は、前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得し、前記位置確認装置は、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得し、前記位置確認装置は、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示する。
【0016】
このような構成によれば、災害時等に入室した者が避難せずに残っているか否かを確実に把握することができる。
【0017】
また、本発明の位置確認装置において、さらに、音声出力可能な携帯端末へ音声信号を出力するために音声を入力するための音声入力部と、前記音声入力部を介して前記レイアウトに表示された前記携帯端末へ音声信号を出力するための音声信号出力部とを有することが望ましい。
【0018】
このような構成によれば、災害時等に入室した者に対して確実な安否の確認、避難誘導等のための連絡をとることができる。
【0019】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末は、入退室管理用の識別コードを送信する識別コード送信部を有し、前記位置情報取得部は、前記識別コード送信部から送信された前記識別コードに係る前記位置情報を取得することが望ましい。
【0020】
このような構成によれば、入退室管理装置の位置情報を利用して位置情報を取得することができる。
【0021】
また、本発明の位置確認装置において、さらに、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づいて、前記レイアウト表示部において前記レイアウトを表示するための前記レイアウト表示情報を生成するレイアウト表示情報生成部を有し、前記レイアウト表示部は、前記レイアウト表示情報に基づいて前記レイアウトを表示することが望ましい。
【0022】
このような構成によれば、位置情報を含むレイアウトデータに基づいて、最新の位置情報を含むレイアウトを生成することができる。
【0023】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末は、通話機能を有し、前記位置情報取得部は、前記通話機能が有効か否かの情報に基づく前記位置情報を取得することが望ましい。
【0024】
このような構成によれば、通話により避難誘導等の指示を確実に行うことができる。
【0025】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末は、携帯電話であり、前記通話機能は、該携帯電話の通話機能であることが望ましい。
【0026】
このような構成によれば、容易に携帯端末を構成することができる。
【0027】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末の前記位置情報は、前記携帯端末に係る基地局であることが望ましい。
【0028】
このような構成によれば、容易に位置情報を得ることができる。
【0029】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末は、温度センサを有し、該温度センサの計測値のデータは、前記携帯端末に関連付けて前記レイアウト表示部に表示されることが望ましい。
【0030】
このような構成によれば、携帯端末の周囲温度を知ることができるので、安否判断の参考情報を得ることができる。
【0031】
また、本発明のプログラムは、センタ装置と位置確認装置を含み、携帯端末の位置を確認する位置確認方法を実現するためのプログラムであって、前記センタ装置に、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得させる機能と、前記センタ装置に、前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶させる機能と、前記位置確認装置に、前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得させる機能と、前記位置確認装置に、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得させる機能と、前記位置確認装置に、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示させる機能とを、コンピュータに実現させる。
【0032】
このような構成によれば、容易に位置確認システムを構築することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0034】
まず図1に基づき、本実施の形態に係わるシステムの構成を説明する。図1は、本実施の形態に係わる位置確認システムの構成を示す構成図である。図1において、1は、センタ装置であり、後述するように携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)等の携帯端末に関する情報を取得するための通信装置2と、種々のデータがストアされたメモリ装置3とが接続されている。4は、施設毎すなわち工場4a毎に、例えば出入口に設置された入退室管理装置である。5は、位置確認装置としてのタッチパネル式の避難場所端末装置であって、例えば、予め決められた避難場所毎に設置され、後述するように携帯端末と通話を行うための通話機能を有する。
【0035】
センタ装置1、各入退室管理装置4及び各避難場所端末装置5は、ローカルエリアネットワーク(以下、LANという)6に接続されている。従って、センタ装置1、各入退室管理装置4及び各避難場所端末装置5は、LAN6を介して相互にデータ通信をすることができる。
センタ装置1のメモリ装置3には、後述する所在位置データベース、各工場のレイアウトデータベースがストアされている。レイアウトデータベースは、後述するように避難場所端末装置5のタッチパネルの画面上に、予め決められた各工場のレイアウトを示す図形を表示するためのデータを含む。従って、メモリ装置3は、施設毎のレイアウト、例えば平面図を表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部である。
【0036】
なお、ここでは、複数の工場4aのそれぞれに入退室管理装置4が設置されている例で示しているが、入退室管理装置4は、各工場内のエリア毎に設けられるようにしてもよい。また、センタ装置1は、複数の工場4aから離れた場所にある事務棟等の中に設置されるが、複数設置するようにしてもよい。
【0037】
通信装置2は、携帯端末の位置情報を取得するための、携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得部としてのコンピュータ装置である。携帯端末は、上述したように携帯電話等であり、基地局が携帯電話等と通信を行っているので、携帯電話等の位置情報、言い換えると携帯電話等を携帯するユーザが、工場内のどのエリアにいるかを示す位置情報を、基地局の情報に基づいて、判定することができる。具体的には、基地局が携帯電話等と通話できるか否か、すなわち通話機能が有効か否かの情報に基づいて、基地局の管理するエリア内に携帯端末があるか否かを判定する。従って、通信装置2は、基地局の情報を有するサーバ装置等とデータ通信を行うことによって、携帯端末の位置情報を取得することができる。
【0038】
なお、センタ装置1は、通信装置2を介して、基地局の情報に基づいて携帯端末の位置情報を有するサーバ装置(図示せず)から、携帯端末の位置情報を取得するようにしてもよい。
【0039】
携帯端末装置(以下、携帯端末という)11は、図2に示すように、通話機能を有する携帯電話等の通信機器に、IDコードが記録されたICチップを組み込まれたものである。携帯端末11は、施設に入る者それぞれが一人一人携帯するものである。図2は、IDコードが記録されたICチップが組み込まれた携帯電話を示す図である。図2において、携帯電話21は、通常の携帯電話としての機能を実現するための回路を有するが、加えてICチップ22を内蔵する。ICチップ22は、入退室管理装置4へ、入退室管理用の識別コードであるIDコードのデータを無線通信により送信する識別コード送信部を有し、入退室管理装置4は受信したIDコード、すなわち携帯電話11の携帯者の識別コードをセンタ装置1へ送信する。
【0040】
図3は、位置確認システムの動作を説明するための図である。図3に示すように、携帯端末11を携帯するユーザである従業員Pが、複数のエリアを有する予め決められたある施設である工場4a内に入るとき、入退室管理装置4と、携帯端末11に組み込まれたICチップ22は、点線31で示すようにICチップ22からIDコードが送信され、入退室管理装置4は、携帯端末11に関するIDコードを読み取る。
【0041】
読み取られたIDコードのデータが、工場4aの入退室管理装置4からLAN6を介してセンタ装置1へ送信されることによって、センタ装置1は、受信したIDコードと、そのIDコードを送信した入退室管理装置4との情報に基づいて、IDコードと従業員データが予め関連付けて登録されているデータベースから、携帯端末11を携帯して入室したユーザを特定し、かつそのユーザが入室した施設を特定することができる。そのデータベースは、メモリ装置3内に登録されており、その構造は後述する。
【0042】
ユーザが工場4a内に入ると、ユーザの携帯する携帯端末11は、工場内のエリア4aaから4adのそれぞれに設けられたエリア通信装置42aから42dと通信を行う。エリア通信装置42aから42dは、それぞれアンテナ(図示せず)を有し、例えば、無線通信によって、それぞれ対応するエリアエリア4aaから4ad内に携帯端末11があるか否かを検出することができる。本実施の形態では、携帯端末11は図2に示すように携帯電話等であるので、エリア通信装置42aから42dは、携帯電話の基地局装置である。その基地局装置であるエリア通信装置42aから42dは、図示しない通信回線によって、センタ装置1に接続された通信装置2と接続されているので、エリア通信装置42aから42dは、携帯端末11の電話番号を識別コードとして、通信装置2へ送信する。
【0043】
図3では、携帯端末11を保持するユーザが、エリア通信装置42aの通信領域であるエリア4aaに入ったので、点線32で示すように、エリア通信装置42aは、携帯端末11の存在を無線通信により検出することができる。ユーザが、エリア通信装置42bの通信領域であるエリア4abに移動すれば、エリア通信装置42aは、携帯端末11がエリア4aaからいなくなったことを無線通信により検出し、その旨をセンタ装置1に通知する。一方で、エリア通信装置42bは、携帯端末11がエリア4abに存在することを無線通信により検出し、その旨をセンタ装置1に通知する。
【0044】
図4は、司令室、安全管理室等に設置される避難場所端末装置5の構成を示すブロック図である。図4において、避難場所端末装置5は、主として、センタ装置1との通信を行い、タッチパネルに所定の表示等を行うコンピュータ端末としての部分5aと、携帯端末11との通話を行う携帯端末としての部分5bを有する。
【0045】
コンピュータ端末としての部分5aは、CPU51と、後述する各種処理プログラムがストアされているROM52と、一時記憶用のRAM53と、タッチパネル装置54からの入力信号の入力、及びタッチパネル装置54への出力信号の出力を行うための入出力I/F55と、LAN6を介してセンタ装置1とデータ通信を行うための通信I/Fを56含む。
携帯端末としての部分5bは、通常の携帯電話等の構成の一部と同様であり、CPU57と、各種プログラムがストアされているROMと一時記憶用のRAMとを含むメモリ58と、マイク59からの音声信号をCPU57へ入力するための入力I/F60と、スピーカ61へ音声信号を出力するための出力I/F62と、アンテナ63を介して携帯端末11と無線で通話を行うための通信I/F64とを含む。
【0046】
コンピュータ端末としての部分5aと携帯端末としての部分5bとは、インターフェース(I/F)65を介して接続されている。従って、避難場所端末装置5は、タッチパネル装置54を有する端末装置であるが、部分54bにより示す携帯電話の構成の一部を内蔵するように構成されており、携帯電話としての機能を実行するときには、マイク58とスピーカ60を用いて、ユーザは、携帯電話11と通話をすることができる。
【0047】
なお、図4の構成例では、マイク58とスピーカ60の両方が設けられているので、携帯端末としての部分5bと併せて、避難場所端末装置5における、携帯端末11との通話部を構成する。しかし、携帯端末11と通話ができなくても、音声出力可能な携帯端末11のスピーカから音声出力がされれば、避難誘導はできるので、避難場所端末装置5においては、携帯端末11へ音声信号を出力するためのマイクのみが設けられていてもよい。その場合、携帯端末としての部分5bとマイクとを併せて、避難場所端末装置5における、携帯端末11への音声信号出力部を構成する。
【0048】
図5は、センタ装置1のメモリ装置3にストアされる所在位置データベースのデータ構成例を示す図である。所在位置データベース70は、ここでは表形式のデータで示されており、IDコード部71、氏名部72、所在工場部73、所在エリア部74、及び電話番号部75を含む。IDコード部71に記録されたIDコード毎に対応して、氏名部72、所在工場部73、所在エリア部74、及び電話番号部75に記録されたデータにより1つのレコードデータが構成され、所在位置データベース70は、複数のレコードデータからなる。IDコード部71は、携帯端末11に内蔵されたICチップ毎に、その携帯電話の保有者を識別するための予め決められた識別用のIDコードのデータが記憶される領域である。
【0049】
氏名部72は、IDコードに対応する者の氏名、すなわち携帯端末11を携帯する者の氏名が記憶される領域である。所在工場部53は、入退室管理装置4によって携帯端末11を携帯する者の入室が検出された施設を示すデータが記憶される領域である。携帯端末11を携帯する者が、工場の入退室管理装置4によって入室が検出され、入退室管理装置4がセンタ装置1へIDコードのデータ送信すると、センタ装置1は、所在位置データベース70の、そのIDコードに対応する所在工場部73に、入退室管理装置4のある施設の情報、すなわち工場の識別データを記録する。
【0050】
所在エリア部74は、エリア通信装置22によって携帯端末11の所在が検出されたエリアを示すデータが記憶される領域である。電話番号部75には、携帯端末11毎の電話番号データが記憶される。工場内の各エリアに設けられたエリア通信装置22が携帯端末11を検出した場合、エリア通信装置22から通信装置2を介してセンタ装置1に送信された携帯端末11の電話番号データに基づいて、センタ装置1は、エリアの情報を、所在エリア部に記録する。
なお、上述した例では、IDコードと携帯端末の電話番号の両方が、所在位置データベース70に含まれているが、電話番号も唯一の番号であるので、IDコードを電話番号としてもよい。
【0051】
図6は、センタ装置1が、所在位置データベースのデータを更新する処理の流れの例を示すフローチャートである。まず、センタ装置1は、LAN6を介して入退室管理装置4からIDコードデータを受信したか否かが判断される(ステップ(以下、Sと略す)1)。IDコードデータを受信した場合は、IDコードデータを送信してきた入退室管理装置4に対応する工場の情報(すなわちIDコードに係る携帯端末11が存在する位置情報である工場の情報)を、所在位置データベース70のIDコードに対応する工場部73に記録する(S2)。IDコードデータを受信しない場合、及びS2の処理の後は、通信装置2を介してエリア通信装置22から携帯電話の電話番号データを受信したか否かが判断される(S3)。携帯電話の電話番号データを受信した場合は、携帯電話の電話番号を送信してきたエリア通信装置22に対応するエリアの情報(すなわち携帯電話の電話番号に係る携帯端末11が存在する位置情報であるエリアの情報)を、所在位置データベース70の携帯電話の電話番号に対応するエリア部74に記録する(S4)。図6の処理は、センタ装置1の位置情報取得部によって実行される。
【0052】
なお、ここでは説明は省略するが、センタ装置1では、携帯端末11の工場からの退室が検出されると、入退室管理装置4からの退出検出データに基づいて、上述した工場部73のデータは消去され、携帯端末11がエリア内の不存在となると、エリア通信装置22からの不存在データに基づいて、上述したエリア部74のデータは消去される。
従って、所在位置データベース70のデータは、常に、入退室管理装置4の位置情報と、携帯電話の位置情報を用いて、各携帯端末11の最新の位置情報が記録され、ストアされている。
【0053】
次に、本実施の形態に係る位置確認システムの動作を具体的に説明する。
今、ある工場で災害が発生し、その工場内にいた者が予め決められた避難場所に避難したとする。通常の避難時の対応として、予め決められた管理者等が、避難してきた者を点呼等によって確認し、工場内にいた者の安否をチェックする。入退室管理装置4によって、入室したとされる者が全員避難場所に避難していれば、全員の安全が確認できたことになる。しかし、全員が予め決められた避難場所にいない場合、災害の発生した工場内に取り残されている虞がある。そこで、その避難場所に設置されている、上述した避難場所端末装置5を、管理者等のユーザは起動し、所定の操作を行うと、図7に示すような画面がタッチパネルの画面上に表示される。
【0054】
図7は、ユーザによって指定された工場の平面図であるレイアウト81と、そのレイアウト81上に示されたエリア毎に、エリア内にいる者、すなわち携帯端末11を有する者を表示するエリア内残存者表示画面の例を示す図である。図7のレイアウト81には、図3に示す4つのエリア4aaから4adに対応する、4つの工区AからDのエリアを含むレイアウトを示す平面図と、工区Bに残っている者を示す図形、ここでは星型図形が、表示されている。
なお、図7では、残存者が1名の例を示しているが、複数人いる場合は、人数に応じた数の星型図形が、対応するエリアに表示される。
【0055】
図8は、避難場所端末装置5が、図7に示すエリア内残存者表示画面を表示するときの処理の流れの例を示すフローチャートである。図8のプログラムは、ROM52に予めストアされている。ユーザは、タッチパネル54上に表示されたボタン等(図示せず)を操作、すなわち触れることによって、エリア内残存者表示画面を表示すべき工場を指定し、図7に示すエリア内残存者表示画面を表示するための表示コマンドを入力することができる。なお、避難場所端末装置5が、工場毎に対応して設けられている場合は、工場を指定することなく、エリア内残存者表示画面の表示コマンドを入力するだけでよい。その表示コマンドが入力されると、図8のフローチャートの処理がCPU51によって実行される。
【0056】
まず、避難場所端末装置5は、指定された工場のレイアウト情報を、LAN6を介してセンタ装置1の、レイアウト情報記憶部であるメモリ装置3に記憶されているレイアウトデータベースから取得する(ステップS11)。なお、レイアウトデータが、避難場所端末装置5のROM52等に記憶されていれば、ROM52等の記憶装置から読み出される。S11は、避難場所端末装置5のレイアウト情報取得部を構成する。
【0057】
次に、避難場所端末装置5は、LAN6を介してセンタ装置1のメモリ装置3に記憶されている、指定された工場に関する位置データを取得する(S12)。位置データの取得は、所在位置データベース70の工場部73に記録されている工場データの中から、その指定された工場のデータが記録されているデータを抽出することによって、行うことができる。例えば、工場4aの残存者表示を行う場合は、工場部73に「4a」が記録されているレコードデータが抽出される。S12は、避難場所端末装置5の位置情報取得部を構成する。
【0058】
続いて、取得した位置データに基づいて、タッチパネル54の画面上に表示する表示位置を決定する(S13)。例えば、図3において、エリア通信装置42bが、携帯端末11を検出した場合は、対応するレイアウト81における対応する工区Bの枠の中に、星型の図形82を表示するように、表示位置が決定される。例えば、S12において抽出した所在位置データのエリア部74のデータを参照し、携帯端末11がある場所が、工場4aのどのエリアかが判定され、例えばエリアが「4ab」であれば、レイアウト81の平面図におけるその判定されたエリアに対応する領域である工区Bの枠内における表示位置が決定される。言い換えると、星型の図形は、エリア通信装置によって検出された携帯端末に対応して表示されることになる。S13は、避難場所端末装置5の表示位置決定部を構成する。
【0059】
その後、位置情報とレイアウト情報に基づいて、タッチパネル54の画面に表示する図7の画面を表示するための画面データを生成し(S14)、タッチパネル54上に図7の画面を表示する(S15)。S14は、避難場所端末装置5の画面データ生成部を構成し、S15は、避難場所端末装置5のレイアウト表示部を構成する。画面表示データは、レイアウト図と、そのレイアウト中に表示される星型の図形を含むデータであり、星型の図形によって、そのレイアウト図における携帯端末11の位置が示されている。
【0060】
そして、画面表示の終了操作がされたか否かが判断され(S16)、その終了操作がされたときは、S16でYESとなって、処理は終了する。その終了操作がされないときは、処理はS12に戻り、S12からS16の処理を繰り返すので、携帯端末11が他のエリアへ移動すれば、携帯端末11の表示位置が、変更される。例えば、工区Bから工区Cへ人がさらに移動すると、所在位置データベース70のデータがリアルタイムで更新されているので、星型の図形82の位置は、工区Cの枠内に表示される。
【0061】
なお、各エリア内に、複数のエリア通信装置を配置し、エリア内における2次元平面内の位置を算出できる場合は、図7の平面図の工区B内において、携帯端末11の存在する位置に、星型の図形を表示するようにしてもよい。
【0062】
次に、図9を用いて、通話処理について説明する。図9は、避難場所端末装置5のユーザが、携帯端末11との間において通話するための通話処理の流れの例を示すフローチャートである。図8の処理によって表示された、図7に示すエリア内残存者表示画面が避難場所端末装置5のタッチパネル装置54の画面上に表示されている状態で、星型の図形の部分が画面上でユーザによって触れられたか否かが判断される(S21)。星型の図形の部分が触れられなければ、S21においてNOとなり、処理は何もしない。星型の図形の部分が触れられた場合は、S21のおいてYESとなり、LAN6を介してセンタ装置1からメモリ装置3に記憶されている、星型の図形に対応する所在位置データの名前とIDコードのデータを取得する(ステップS22)。
なお、図8のS12において、位置データと共に名前とIDコードのデータを取得している場合は、その取得済のデータが記憶されているRAM53から取得すればよい。
【0063】
CPU51は、取得した名前とIDコードのデータを、画面上にポップアップウインドウ等の枠(図示せず)内に表示する(S23)。このとき、そのウインドウの枠に通話ボタンも表示される。名前とIDコードのデータが表示された状態で、画面上の通話ボタンがオン、すなわちユーザが通話ボタンに触れたか否かが判断される(S24)。通話ボタンがオンされないと、S24でNOとなり、処理は何もしない。通話ボタンがオンされると、S24でYESとなり、IDコードに対応する電話番号に電話をかける(S25)。
【0064】
このS25における電話をかける動作は、CPU51からI/F65を介してCPU57に、電話番号のデータと、その電話番号に電話をかけることを示すコマンドを供給することによって実行される。電話番号データと、そのコマンドを受信したCPU57は、メモリ58に予めストアされた電話をかけるためのプログラムを実行する。その結果、避難場所端末装置5において、ユーザは、マイク59とスピーカ61を用いて、工場内に残存する者と通話をすることができる。
よって、通話ができるので、携帯端末11を携帯する者の意識の有無の確認、周囲状況の確認、的確な避難誘導を、避難場所端末装置5から携帯端末11を携帯する者に対して行うことができる。
【0065】
なお、上述したように携帯端末11が携帯電話であれば、避難場所端末装置5と携帯端末11間において通話ができるが、携帯端末11にはマイクを設けずスピーカだけを設けるようにしてもよい。その場合であっても、避難場所端末装置5のマイク59を使用して避難方向を音声で入力し、携帯端末11ではスピーカから避難方向の指示が音声出力されるので、災害時等に入室した者に対して確実な安否の確認、避難誘導等のための連絡をとることができる。また、携帯端末11に携帯電話を利用すると、通話機能を有する携帯端末を容易に構成でき、かつ基地局を利用した位置情報も容易に得ることができる。
【0066】
さらに、携帯端末11に温度センサ等の各種センサを設けてもよい。例えば、火災等の場合に、温度センサによって計測された携帯端末11の周囲温度を、避難場所端末装置5において、図7の星型の図形の近傍に表示する。このようにすれば、携帯端末11に関連付けられた計測値データが表示されるので、避難場所端末装置5において、残された者の安否の判断において参考情報とすることができる。
【0067】
また、避難場所端末装置5の携帯端末の機能部分を実現するために、避難場所端末装置5内に携帯電話の機能を内蔵するのではなく、携帯電話そのものを利用してもよい。すなわち、避難場所端末装置5の近傍に、携帯電話である携帯端末11と通話ができる携帯電話をそのまま設置しておく。その場合、避難場所端末装置5のタッチパネル装置54の画面上に、図7のエリア内残存者表示画面を表示するときに、星型の図形と、その図形の近傍に電話番号を併せて表示するようにする。ユーザは、その表示された電話番号を見ながら、携帯電話で電話をかけることができる。このような構成にすれば、避難場所端末装置5は、マイク及びスピーカを有さなくてもよい。
【0068】
以上のように、本実施の形態によれば、避難場所端末装置を用いることによって、入退室管理装置を用いて入退出の管理が行われている工場等において、災害が発生した場合、入室したが退室の記録がない者の中で、工場等の中に残っている者を確実に確認することができる。施設に入ったが、退出していない者は、表示されないので、避難場所に避難していない者で、別な場所に避難した者は、避難場所端末装置のタッチパネル装置の画面上には表示されない。よって、工場内に残存していないと判断することができる。
【0069】
以上のように、上述した実施の形態によれば、災害時等に入室した者が避難せずに残っているか否かを確実に把握できる位置確認システムを実現することができる。さらに、ユーザは、携帯端末11への音声信号出力機能により、その避難できていない者に対して、確実な安否の確認、避難誘導等のための指示をすることができる。
【0070】
なお、以上説明した動作を実行するプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM等の可搬媒体や、ハードディスク等の記憶装置等に、その全体あるいは一部が記録され、あるいは記憶されている。そのプログラムがコンピュータにより読み取られて、動作の全部あるいは一部が実行される。あるいは、そのプログラムの全体あるいは一部を通信ネットワークを介して流通または提供することができる。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に本発明の位置確認システムを実現することができる。
【0071】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係わる位置確認システムの構成を示す構成図。
【図2】IDコードが記録されたICチップが組み込まれた携帯電話を示す図。
【図3】位置確認システムの動作を説明するための図。
【図4】避難場所端末装置の構成を示すブロック図。
【図5】所在位置データベースのデータ構成例を示す図。
【図6】所在位置データを更新する処理の流れの例を示すフローチャート。
【図7】エリア内残存者表示画面の例を示す図。
【図8】エリア内残存者表示画面表示の処理の流れの例を示すフローチャート。
【図9】通話処理の流れの例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 センタ装置、2 通信装置、3 メモリ装置、4 入退室管理装置、5 避難場所端末装置、6 LAN、11 携帯端末、22 ICチップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、位置確認装置、位置確認システム、位置確認方法及びプログラムに関し、特に、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置を確認するための位置確認装置、位置確認システム、位置確認方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、セキュリティ等の理由から、工場、研究所、ビル等への人の入退出が管理されている。入退出の管理は、例えば、ICカード等と無線通信装置からなる入退室管理装置によって行われる。ICカード等に埋め込まれたICチップには、そのICカード等を携帯する従業員等の識別コード(以下、IDコードという)が記録されており、出入口付近に設けられた無線通信装置とそのICカードとの間で通信が行われることによって、ICカードからIDコードのデータが無線通信装置へ送信される。無線通信装置はLAN等のネットワークを介してセンタ装置に接続されており、センタ装置は、各出入口において検出されたIDコードのデータに基づいて、誰が入室し、誰が退室したかを判定することができるので、工場等における入退室者の管理を行うことができる。
【0003】
そして、工場等においては、地震等の災害が発生した場合のために、各区域に応じて避難場所が予め決められている。これは、万一、災害が発生した場合、従業員等はその予め決められた避難場所に避難し、各避難場所において点呼をとることによって、各区域からの避難者の確認を行えるからである。
【0004】
また、災害時に、避難する者が自分のいる位置を知って適切に避難できるように、携帯端末の表示装置上に端末装置の現在位置を表示できる情報通知システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
さらに、避難時に災害の拡がりを予測して、避難者に最適な避難経路を指示する総合防災救難システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−54895号公報(要約、図1)
【0007】
【特許文献2】
特開2000−113357号公報(要約、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した情報通知システムでは、避難者の携帯端末に、避難者のいる現在位置の情報を表示できても、避難者が避難するときに現在位置を知ることができるだけである。火災等、緊急避難を要する災害時に、避難場所等において、工場等の管理者は、入室した者の中に、危険場所から避難できていない者が未だ残っているのかどうかを確実把握することが最優先事項であるが、上述した情報通知システムでは、その把握をすることができない。
【0009】
同様に、上述した総合防災救難システムを用いても、避難できていない者が未だ残っているのかどうかを確実に把握することはできない。
【0010】
さらに、時々刻々と変化する災害の拡がり状況をコンピュータ等を用いて予測し、最適な避難経路を予測することは難しい場合がある。例えば、毒ガス等の危険物等を取り扱っている工場等において、地震災害の場合は、被害状況を完全に把握できなければ、確実な避難経路を予測できない。
【0011】
そこで、本発明は、災害時等に入室した者が避難せずに残っているか否かを確実に把握できる位置確認システムを提供することを目的とする。
【0012】
さらに、本発明は、災害時等に入室した者に対して確実な安否の確認、避難誘導等のための連絡をとることができる位置確認システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の位置確認装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得するレイアウト情報取得部と、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示するレイアウト表示部とを有する。
【0014】
本発明の位置確認システムは、センタ装置と位置確認装置を含む位置確認システムであって、前記センタ装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得する第1の位置情報取得部と、前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶する記憶部とを有し、前記位置確認装置は、前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得する第2の位置情報取得部と、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得するレイアウト情報取得部と、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示するレイアウト表示部とを有する。
【0015】
本発明の位置確認方法は、センタ装置と位置確認装置を含み、携帯端末の位置を確認する位置確認方法であって、前記センタ装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得し、前記センタ装置は、前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶し、前記位置確認装置は、前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得し、前記位置確認装置は、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得し、前記位置確認装置は、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示する。
【0016】
このような構成によれば、災害時等に入室した者が避難せずに残っているか否かを確実に把握することができる。
【0017】
また、本発明の位置確認装置において、さらに、音声出力可能な携帯端末へ音声信号を出力するために音声を入力するための音声入力部と、前記音声入力部を介して前記レイアウトに表示された前記携帯端末へ音声信号を出力するための音声信号出力部とを有することが望ましい。
【0018】
このような構成によれば、災害時等に入室した者に対して確実な安否の確認、避難誘導等のための連絡をとることができる。
【0019】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末は、入退室管理用の識別コードを送信する識別コード送信部を有し、前記位置情報取得部は、前記識別コード送信部から送信された前記識別コードに係る前記位置情報を取得することが望ましい。
【0020】
このような構成によれば、入退室管理装置の位置情報を利用して位置情報を取得することができる。
【0021】
また、本発明の位置確認装置において、さらに、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づいて、前記レイアウト表示部において前記レイアウトを表示するための前記レイアウト表示情報を生成するレイアウト表示情報生成部を有し、前記レイアウト表示部は、前記レイアウト表示情報に基づいて前記レイアウトを表示することが望ましい。
【0022】
このような構成によれば、位置情報を含むレイアウトデータに基づいて、最新の位置情報を含むレイアウトを生成することができる。
【0023】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末は、通話機能を有し、前記位置情報取得部は、前記通話機能が有効か否かの情報に基づく前記位置情報を取得することが望ましい。
【0024】
このような構成によれば、通話により避難誘導等の指示を確実に行うことができる。
【0025】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末は、携帯電話であり、前記通話機能は、該携帯電話の通話機能であることが望ましい。
【0026】
このような構成によれば、容易に携帯端末を構成することができる。
【0027】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末の前記位置情報は、前記携帯端末に係る基地局であることが望ましい。
【0028】
このような構成によれば、容易に位置情報を得ることができる。
【0029】
また、本発明の位置確認装置において、前記携帯端末は、温度センサを有し、該温度センサの計測値のデータは、前記携帯端末に関連付けて前記レイアウト表示部に表示されることが望ましい。
【0030】
このような構成によれば、携帯端末の周囲温度を知ることができるので、安否判断の参考情報を得ることができる。
【0031】
また、本発明のプログラムは、センタ装置と位置確認装置を含み、携帯端末の位置を確認する位置確認方法を実現するためのプログラムであって、前記センタ装置に、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得させる機能と、前記センタ装置に、前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶させる機能と、前記位置確認装置に、前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得させる機能と、前記位置確認装置に、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得させる機能と、前記位置確認装置に、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示させる機能とを、コンピュータに実現させる。
【0032】
このような構成によれば、容易に位置確認システムを構築することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0034】
まず図1に基づき、本実施の形態に係わるシステムの構成を説明する。図1は、本実施の形態に係わる位置確認システムの構成を示す構成図である。図1において、1は、センタ装置であり、後述するように携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)等の携帯端末に関する情報を取得するための通信装置2と、種々のデータがストアされたメモリ装置3とが接続されている。4は、施設毎すなわち工場4a毎に、例えば出入口に設置された入退室管理装置である。5は、位置確認装置としてのタッチパネル式の避難場所端末装置であって、例えば、予め決められた避難場所毎に設置され、後述するように携帯端末と通話を行うための通話機能を有する。
【0035】
センタ装置1、各入退室管理装置4及び各避難場所端末装置5は、ローカルエリアネットワーク(以下、LANという)6に接続されている。従って、センタ装置1、各入退室管理装置4及び各避難場所端末装置5は、LAN6を介して相互にデータ通信をすることができる。
センタ装置1のメモリ装置3には、後述する所在位置データベース、各工場のレイアウトデータベースがストアされている。レイアウトデータベースは、後述するように避難場所端末装置5のタッチパネルの画面上に、予め決められた各工場のレイアウトを示す図形を表示するためのデータを含む。従って、メモリ装置3は、施設毎のレイアウト、例えば平面図を表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部である。
【0036】
なお、ここでは、複数の工場4aのそれぞれに入退室管理装置4が設置されている例で示しているが、入退室管理装置4は、各工場内のエリア毎に設けられるようにしてもよい。また、センタ装置1は、複数の工場4aから離れた場所にある事務棟等の中に設置されるが、複数設置するようにしてもよい。
【0037】
通信装置2は、携帯端末の位置情報を取得するための、携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得部としてのコンピュータ装置である。携帯端末は、上述したように携帯電話等であり、基地局が携帯電話等と通信を行っているので、携帯電話等の位置情報、言い換えると携帯電話等を携帯するユーザが、工場内のどのエリアにいるかを示す位置情報を、基地局の情報に基づいて、判定することができる。具体的には、基地局が携帯電話等と通話できるか否か、すなわち通話機能が有効か否かの情報に基づいて、基地局の管理するエリア内に携帯端末があるか否かを判定する。従って、通信装置2は、基地局の情報を有するサーバ装置等とデータ通信を行うことによって、携帯端末の位置情報を取得することができる。
【0038】
なお、センタ装置1は、通信装置2を介して、基地局の情報に基づいて携帯端末の位置情報を有するサーバ装置(図示せず)から、携帯端末の位置情報を取得するようにしてもよい。
【0039】
携帯端末装置(以下、携帯端末という)11は、図2に示すように、通話機能を有する携帯電話等の通信機器に、IDコードが記録されたICチップを組み込まれたものである。携帯端末11は、施設に入る者それぞれが一人一人携帯するものである。図2は、IDコードが記録されたICチップが組み込まれた携帯電話を示す図である。図2において、携帯電話21は、通常の携帯電話としての機能を実現するための回路を有するが、加えてICチップ22を内蔵する。ICチップ22は、入退室管理装置4へ、入退室管理用の識別コードであるIDコードのデータを無線通信により送信する識別コード送信部を有し、入退室管理装置4は受信したIDコード、すなわち携帯電話11の携帯者の識別コードをセンタ装置1へ送信する。
【0040】
図3は、位置確認システムの動作を説明するための図である。図3に示すように、携帯端末11を携帯するユーザである従業員Pが、複数のエリアを有する予め決められたある施設である工場4a内に入るとき、入退室管理装置4と、携帯端末11に組み込まれたICチップ22は、点線31で示すようにICチップ22からIDコードが送信され、入退室管理装置4は、携帯端末11に関するIDコードを読み取る。
【0041】
読み取られたIDコードのデータが、工場4aの入退室管理装置4からLAN6を介してセンタ装置1へ送信されることによって、センタ装置1は、受信したIDコードと、そのIDコードを送信した入退室管理装置4との情報に基づいて、IDコードと従業員データが予め関連付けて登録されているデータベースから、携帯端末11を携帯して入室したユーザを特定し、かつそのユーザが入室した施設を特定することができる。そのデータベースは、メモリ装置3内に登録されており、その構造は後述する。
【0042】
ユーザが工場4a内に入ると、ユーザの携帯する携帯端末11は、工場内のエリア4aaから4adのそれぞれに設けられたエリア通信装置42aから42dと通信を行う。エリア通信装置42aから42dは、それぞれアンテナ(図示せず)を有し、例えば、無線通信によって、それぞれ対応するエリアエリア4aaから4ad内に携帯端末11があるか否かを検出することができる。本実施の形態では、携帯端末11は図2に示すように携帯電話等であるので、エリア通信装置42aから42dは、携帯電話の基地局装置である。その基地局装置であるエリア通信装置42aから42dは、図示しない通信回線によって、センタ装置1に接続された通信装置2と接続されているので、エリア通信装置42aから42dは、携帯端末11の電話番号を識別コードとして、通信装置2へ送信する。
【0043】
図3では、携帯端末11を保持するユーザが、エリア通信装置42aの通信領域であるエリア4aaに入ったので、点線32で示すように、エリア通信装置42aは、携帯端末11の存在を無線通信により検出することができる。ユーザが、エリア通信装置42bの通信領域であるエリア4abに移動すれば、エリア通信装置42aは、携帯端末11がエリア4aaからいなくなったことを無線通信により検出し、その旨をセンタ装置1に通知する。一方で、エリア通信装置42bは、携帯端末11がエリア4abに存在することを無線通信により検出し、その旨をセンタ装置1に通知する。
【0044】
図4は、司令室、安全管理室等に設置される避難場所端末装置5の構成を示すブロック図である。図4において、避難場所端末装置5は、主として、センタ装置1との通信を行い、タッチパネルに所定の表示等を行うコンピュータ端末としての部分5aと、携帯端末11との通話を行う携帯端末としての部分5bを有する。
【0045】
コンピュータ端末としての部分5aは、CPU51と、後述する各種処理プログラムがストアされているROM52と、一時記憶用のRAM53と、タッチパネル装置54からの入力信号の入力、及びタッチパネル装置54への出力信号の出力を行うための入出力I/F55と、LAN6を介してセンタ装置1とデータ通信を行うための通信I/Fを56含む。
携帯端末としての部分5bは、通常の携帯電話等の構成の一部と同様であり、CPU57と、各種プログラムがストアされているROMと一時記憶用のRAMとを含むメモリ58と、マイク59からの音声信号をCPU57へ入力するための入力I/F60と、スピーカ61へ音声信号を出力するための出力I/F62と、アンテナ63を介して携帯端末11と無線で通話を行うための通信I/F64とを含む。
【0046】
コンピュータ端末としての部分5aと携帯端末としての部分5bとは、インターフェース(I/F)65を介して接続されている。従って、避難場所端末装置5は、タッチパネル装置54を有する端末装置であるが、部分54bにより示す携帯電話の構成の一部を内蔵するように構成されており、携帯電話としての機能を実行するときには、マイク58とスピーカ60を用いて、ユーザは、携帯電話11と通話をすることができる。
【0047】
なお、図4の構成例では、マイク58とスピーカ60の両方が設けられているので、携帯端末としての部分5bと併せて、避難場所端末装置5における、携帯端末11との通話部を構成する。しかし、携帯端末11と通話ができなくても、音声出力可能な携帯端末11のスピーカから音声出力がされれば、避難誘導はできるので、避難場所端末装置5においては、携帯端末11へ音声信号を出力するためのマイクのみが設けられていてもよい。その場合、携帯端末としての部分5bとマイクとを併せて、避難場所端末装置5における、携帯端末11への音声信号出力部を構成する。
【0048】
図5は、センタ装置1のメモリ装置3にストアされる所在位置データベースのデータ構成例を示す図である。所在位置データベース70は、ここでは表形式のデータで示されており、IDコード部71、氏名部72、所在工場部73、所在エリア部74、及び電話番号部75を含む。IDコード部71に記録されたIDコード毎に対応して、氏名部72、所在工場部73、所在エリア部74、及び電話番号部75に記録されたデータにより1つのレコードデータが構成され、所在位置データベース70は、複数のレコードデータからなる。IDコード部71は、携帯端末11に内蔵されたICチップ毎に、その携帯電話の保有者を識別するための予め決められた識別用のIDコードのデータが記憶される領域である。
【0049】
氏名部72は、IDコードに対応する者の氏名、すなわち携帯端末11を携帯する者の氏名が記憶される領域である。所在工場部53は、入退室管理装置4によって携帯端末11を携帯する者の入室が検出された施設を示すデータが記憶される領域である。携帯端末11を携帯する者が、工場の入退室管理装置4によって入室が検出され、入退室管理装置4がセンタ装置1へIDコードのデータ送信すると、センタ装置1は、所在位置データベース70の、そのIDコードに対応する所在工場部73に、入退室管理装置4のある施設の情報、すなわち工場の識別データを記録する。
【0050】
所在エリア部74は、エリア通信装置22によって携帯端末11の所在が検出されたエリアを示すデータが記憶される領域である。電話番号部75には、携帯端末11毎の電話番号データが記憶される。工場内の各エリアに設けられたエリア通信装置22が携帯端末11を検出した場合、エリア通信装置22から通信装置2を介してセンタ装置1に送信された携帯端末11の電話番号データに基づいて、センタ装置1は、エリアの情報を、所在エリア部に記録する。
なお、上述した例では、IDコードと携帯端末の電話番号の両方が、所在位置データベース70に含まれているが、電話番号も唯一の番号であるので、IDコードを電話番号としてもよい。
【0051】
図6は、センタ装置1が、所在位置データベースのデータを更新する処理の流れの例を示すフローチャートである。まず、センタ装置1は、LAN6を介して入退室管理装置4からIDコードデータを受信したか否かが判断される(ステップ(以下、Sと略す)1)。IDコードデータを受信した場合は、IDコードデータを送信してきた入退室管理装置4に対応する工場の情報(すなわちIDコードに係る携帯端末11が存在する位置情報である工場の情報)を、所在位置データベース70のIDコードに対応する工場部73に記録する(S2)。IDコードデータを受信しない場合、及びS2の処理の後は、通信装置2を介してエリア通信装置22から携帯電話の電話番号データを受信したか否かが判断される(S3)。携帯電話の電話番号データを受信した場合は、携帯電話の電話番号を送信してきたエリア通信装置22に対応するエリアの情報(すなわち携帯電話の電話番号に係る携帯端末11が存在する位置情報であるエリアの情報)を、所在位置データベース70の携帯電話の電話番号に対応するエリア部74に記録する(S4)。図6の処理は、センタ装置1の位置情報取得部によって実行される。
【0052】
なお、ここでは説明は省略するが、センタ装置1では、携帯端末11の工場からの退室が検出されると、入退室管理装置4からの退出検出データに基づいて、上述した工場部73のデータは消去され、携帯端末11がエリア内の不存在となると、エリア通信装置22からの不存在データに基づいて、上述したエリア部74のデータは消去される。
従って、所在位置データベース70のデータは、常に、入退室管理装置4の位置情報と、携帯電話の位置情報を用いて、各携帯端末11の最新の位置情報が記録され、ストアされている。
【0053】
次に、本実施の形態に係る位置確認システムの動作を具体的に説明する。
今、ある工場で災害が発生し、その工場内にいた者が予め決められた避難場所に避難したとする。通常の避難時の対応として、予め決められた管理者等が、避難してきた者を点呼等によって確認し、工場内にいた者の安否をチェックする。入退室管理装置4によって、入室したとされる者が全員避難場所に避難していれば、全員の安全が確認できたことになる。しかし、全員が予め決められた避難場所にいない場合、災害の発生した工場内に取り残されている虞がある。そこで、その避難場所に設置されている、上述した避難場所端末装置5を、管理者等のユーザは起動し、所定の操作を行うと、図7に示すような画面がタッチパネルの画面上に表示される。
【0054】
図7は、ユーザによって指定された工場の平面図であるレイアウト81と、そのレイアウト81上に示されたエリア毎に、エリア内にいる者、すなわち携帯端末11を有する者を表示するエリア内残存者表示画面の例を示す図である。図7のレイアウト81には、図3に示す4つのエリア4aaから4adに対応する、4つの工区AからDのエリアを含むレイアウトを示す平面図と、工区Bに残っている者を示す図形、ここでは星型図形が、表示されている。
なお、図7では、残存者が1名の例を示しているが、複数人いる場合は、人数に応じた数の星型図形が、対応するエリアに表示される。
【0055】
図8は、避難場所端末装置5が、図7に示すエリア内残存者表示画面を表示するときの処理の流れの例を示すフローチャートである。図8のプログラムは、ROM52に予めストアされている。ユーザは、タッチパネル54上に表示されたボタン等(図示せず)を操作、すなわち触れることによって、エリア内残存者表示画面を表示すべき工場を指定し、図7に示すエリア内残存者表示画面を表示するための表示コマンドを入力することができる。なお、避難場所端末装置5が、工場毎に対応して設けられている場合は、工場を指定することなく、エリア内残存者表示画面の表示コマンドを入力するだけでよい。その表示コマンドが入力されると、図8のフローチャートの処理がCPU51によって実行される。
【0056】
まず、避難場所端末装置5は、指定された工場のレイアウト情報を、LAN6を介してセンタ装置1の、レイアウト情報記憶部であるメモリ装置3に記憶されているレイアウトデータベースから取得する(ステップS11)。なお、レイアウトデータが、避難場所端末装置5のROM52等に記憶されていれば、ROM52等の記憶装置から読み出される。S11は、避難場所端末装置5のレイアウト情報取得部を構成する。
【0057】
次に、避難場所端末装置5は、LAN6を介してセンタ装置1のメモリ装置3に記憶されている、指定された工場に関する位置データを取得する(S12)。位置データの取得は、所在位置データベース70の工場部73に記録されている工場データの中から、その指定された工場のデータが記録されているデータを抽出することによって、行うことができる。例えば、工場4aの残存者表示を行う場合は、工場部73に「4a」が記録されているレコードデータが抽出される。S12は、避難場所端末装置5の位置情報取得部を構成する。
【0058】
続いて、取得した位置データに基づいて、タッチパネル54の画面上に表示する表示位置を決定する(S13)。例えば、図3において、エリア通信装置42bが、携帯端末11を検出した場合は、対応するレイアウト81における対応する工区Bの枠の中に、星型の図形82を表示するように、表示位置が決定される。例えば、S12において抽出した所在位置データのエリア部74のデータを参照し、携帯端末11がある場所が、工場4aのどのエリアかが判定され、例えばエリアが「4ab」であれば、レイアウト81の平面図におけるその判定されたエリアに対応する領域である工区Bの枠内における表示位置が決定される。言い換えると、星型の図形は、エリア通信装置によって検出された携帯端末に対応して表示されることになる。S13は、避難場所端末装置5の表示位置決定部を構成する。
【0059】
その後、位置情報とレイアウト情報に基づいて、タッチパネル54の画面に表示する図7の画面を表示するための画面データを生成し(S14)、タッチパネル54上に図7の画面を表示する(S15)。S14は、避難場所端末装置5の画面データ生成部を構成し、S15は、避難場所端末装置5のレイアウト表示部を構成する。画面表示データは、レイアウト図と、そのレイアウト中に表示される星型の図形を含むデータであり、星型の図形によって、そのレイアウト図における携帯端末11の位置が示されている。
【0060】
そして、画面表示の終了操作がされたか否かが判断され(S16)、その終了操作がされたときは、S16でYESとなって、処理は終了する。その終了操作がされないときは、処理はS12に戻り、S12からS16の処理を繰り返すので、携帯端末11が他のエリアへ移動すれば、携帯端末11の表示位置が、変更される。例えば、工区Bから工区Cへ人がさらに移動すると、所在位置データベース70のデータがリアルタイムで更新されているので、星型の図形82の位置は、工区Cの枠内に表示される。
【0061】
なお、各エリア内に、複数のエリア通信装置を配置し、エリア内における2次元平面内の位置を算出できる場合は、図7の平面図の工区B内において、携帯端末11の存在する位置に、星型の図形を表示するようにしてもよい。
【0062】
次に、図9を用いて、通話処理について説明する。図9は、避難場所端末装置5のユーザが、携帯端末11との間において通話するための通話処理の流れの例を示すフローチャートである。図8の処理によって表示された、図7に示すエリア内残存者表示画面が避難場所端末装置5のタッチパネル装置54の画面上に表示されている状態で、星型の図形の部分が画面上でユーザによって触れられたか否かが判断される(S21)。星型の図形の部分が触れられなければ、S21においてNOとなり、処理は何もしない。星型の図形の部分が触れられた場合は、S21のおいてYESとなり、LAN6を介してセンタ装置1からメモリ装置3に記憶されている、星型の図形に対応する所在位置データの名前とIDコードのデータを取得する(ステップS22)。
なお、図8のS12において、位置データと共に名前とIDコードのデータを取得している場合は、その取得済のデータが記憶されているRAM53から取得すればよい。
【0063】
CPU51は、取得した名前とIDコードのデータを、画面上にポップアップウインドウ等の枠(図示せず)内に表示する(S23)。このとき、そのウインドウの枠に通話ボタンも表示される。名前とIDコードのデータが表示された状態で、画面上の通話ボタンがオン、すなわちユーザが通話ボタンに触れたか否かが判断される(S24)。通話ボタンがオンされないと、S24でNOとなり、処理は何もしない。通話ボタンがオンされると、S24でYESとなり、IDコードに対応する電話番号に電話をかける(S25)。
【0064】
このS25における電話をかける動作は、CPU51からI/F65を介してCPU57に、電話番号のデータと、その電話番号に電話をかけることを示すコマンドを供給することによって実行される。電話番号データと、そのコマンドを受信したCPU57は、メモリ58に予めストアされた電話をかけるためのプログラムを実行する。その結果、避難場所端末装置5において、ユーザは、マイク59とスピーカ61を用いて、工場内に残存する者と通話をすることができる。
よって、通話ができるので、携帯端末11を携帯する者の意識の有無の確認、周囲状況の確認、的確な避難誘導を、避難場所端末装置5から携帯端末11を携帯する者に対して行うことができる。
【0065】
なお、上述したように携帯端末11が携帯電話であれば、避難場所端末装置5と携帯端末11間において通話ができるが、携帯端末11にはマイクを設けずスピーカだけを設けるようにしてもよい。その場合であっても、避難場所端末装置5のマイク59を使用して避難方向を音声で入力し、携帯端末11ではスピーカから避難方向の指示が音声出力されるので、災害時等に入室した者に対して確実な安否の確認、避難誘導等のための連絡をとることができる。また、携帯端末11に携帯電話を利用すると、通話機能を有する携帯端末を容易に構成でき、かつ基地局を利用した位置情報も容易に得ることができる。
【0066】
さらに、携帯端末11に温度センサ等の各種センサを設けてもよい。例えば、火災等の場合に、温度センサによって計測された携帯端末11の周囲温度を、避難場所端末装置5において、図7の星型の図形の近傍に表示する。このようにすれば、携帯端末11に関連付けられた計測値データが表示されるので、避難場所端末装置5において、残された者の安否の判断において参考情報とすることができる。
【0067】
また、避難場所端末装置5の携帯端末の機能部分を実現するために、避難場所端末装置5内に携帯電話の機能を内蔵するのではなく、携帯電話そのものを利用してもよい。すなわち、避難場所端末装置5の近傍に、携帯電話である携帯端末11と通話ができる携帯電話をそのまま設置しておく。その場合、避難場所端末装置5のタッチパネル装置54の画面上に、図7のエリア内残存者表示画面を表示するときに、星型の図形と、その図形の近傍に電話番号を併せて表示するようにする。ユーザは、その表示された電話番号を見ながら、携帯電話で電話をかけることができる。このような構成にすれば、避難場所端末装置5は、マイク及びスピーカを有さなくてもよい。
【0068】
以上のように、本実施の形態によれば、避難場所端末装置を用いることによって、入退室管理装置を用いて入退出の管理が行われている工場等において、災害が発生した場合、入室したが退室の記録がない者の中で、工場等の中に残っている者を確実に確認することができる。施設に入ったが、退出していない者は、表示されないので、避難場所に避難していない者で、別な場所に避難した者は、避難場所端末装置のタッチパネル装置の画面上には表示されない。よって、工場内に残存していないと判断することができる。
【0069】
以上のように、上述した実施の形態によれば、災害時等に入室した者が避難せずに残っているか否かを確実に把握できる位置確認システムを実現することができる。さらに、ユーザは、携帯端末11への音声信号出力機能により、その避難できていない者に対して、確実な安否の確認、避難誘導等のための指示をすることができる。
【0070】
なお、以上説明した動作を実行するプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM等の可搬媒体や、ハードディスク等の記憶装置等に、その全体あるいは一部が記録され、あるいは記憶されている。そのプログラムがコンピュータにより読み取られて、動作の全部あるいは一部が実行される。あるいは、そのプログラムの全体あるいは一部を通信ネットワークを介して流通または提供することができる。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に本発明の位置確認システムを実現することができる。
【0071】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係わる位置確認システムの構成を示す構成図。
【図2】IDコードが記録されたICチップが組み込まれた携帯電話を示す図。
【図3】位置確認システムの動作を説明するための図。
【図4】避難場所端末装置の構成を示すブロック図。
【図5】所在位置データベースのデータ構成例を示す図。
【図6】所在位置データを更新する処理の流れの例を示すフローチャート。
【図7】エリア内残存者表示画面の例を示す図。
【図8】エリア内残存者表示画面表示の処理の流れの例を示すフローチャート。
【図9】通話処理の流れの例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 センタ装置、2 通信装置、3 メモリ装置、4 入退室管理装置、5 避難場所端末装置、6 LAN、11 携帯端末、22 ICチップ
Claims (11)
- 複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得するレイアウト情報取得部と、
前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示するレイアウト表示部とを有することを特徴とする位置確認装置。 - さらに、音声出力可能な携帯端末へ音声信号を出力するために音声を入力するための音声入力部と、
前記音声入力部を介して前記レイアウトに表示された前記携帯端末へ音声信号を出力するための音声信号出力部とを有することを特徴とする請求項1に記載の位置確認装置。 - 前記携帯端末は、入退室管理用の識別コードを送信する識別コード送信部を有し、
前記位置情報取得部は、前記識別コード送信部から送信された前記識別コードに係る前記位置情報を取得することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置確認装置。 - さらに、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づいて、前記レイアウト表示部において前記レイアウトを表示するための前記レイアウト表示情報を生成するレイアウト表示情報生成部を有し、
前記レイアウト表示部は、前記レイアウト表示情報に基づいて前記レイアウトを表示することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の位置確認装置。 - 前記携帯端末は、通話機能を有し、
前記位置情報取得部は、前記通話機能が有効か否かの情報に基づく前記位置情報を取得することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の位置確認装置。 - 前記携帯端末は、携帯電話であり、前記通話機能は、該携帯電話の通話機能であることを特徴とする請求項5に記載の位置確認装置。
- 前記携帯端末の前記位置情報は、前記携帯端末に係る基地局であることを特徴とする請求項6に記載の位置確認装置。
- 前記携帯端末は、温度センサを有し、
該温度センサの計測値のデータは、前記携帯端末に関連付けて前記レイアウト表示部に表示されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の位置確認装置。 - センタ装置と位置確認装置を含む位置確認システムであって、
前記センタ装置は、
複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得する第1の位置情報取得部と、
前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶する記憶部とを有し、
前記位置確認装置は、
前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得する第2の位置情報取得部と、
前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得するレイアウト情報取得部と、
前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示するレイアウト表示部とを有することを特徴とする位置確認システム。 - センタ装置と位置確認装置を含み、携帯端末の位置を確認する位置確認方法であって、
前記センタ装置は、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得し、
前記センタ装置は、前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶し、
前記位置確認装置は、前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得し、
前記位置確認装置は、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得し、
前記位置確認装置は、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示することを特徴とする位置確認方法。 - センタ装置と位置確認装置を含み、携帯端末の位置を確認する位置確認方法を実現するためのプログラムであって、
前記センタ装置に、複数のエリアを有する予め決められた施設内における携帯端末の位置情報を取得させる機能と、
前記センタ装置に、前記携帯端末の識別コード、前記位置情報及び通話のための通話情報とを記憶させる機能と、
前記位置確認装置に、前記センタ装置から前記携帯端末の前記位置情報を取得させる機能と、
前記位置確認装置に、前記施設のレイアウトを表示するためのレイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部から前記レイアウト情報を取得させる機能と、
前記位置確認装置に、前記位置情報と前記レイアウト情報に基づく、前記携帯端末の位置が示された前記レイアウトを表示させる機能とを、コンピュータに実現させるプログラム。
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JP2003182964A JP2005018452A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 位置確認装置、位置確認システム、位置確認方法及びプログラム |
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JP2003182964A Withdrawn JP2005018452A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 位置確認装置、位置確認システム、位置確認方法及びプログラム |
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- 2003-06-26 JP JP2003182964A patent/JP2005018452A/ja not_active Withdrawn
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