JP2005017872A - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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高垣  博光
Nobutaka Takeuchi
信貴 竹内
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一 小山
Takayuki Koike
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Abstract

【課題】スクリュピッチムラの発生や駆動トルクの変動を抑制し、現像剤の分散混合、撹拌機能に優れる現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像ローラ41に対して平行に配置され、現像剤を攪拌して現像ローラ41に搬送する搬送スクリュ45を備える現像装置4において、搬送スクリュ45が回転軸45aと、回転軸45aの周囲に形成されたスクリュ羽根45bと、回転軸45aに対してねじって設置された線状部材45cとからなり、現像ローラ41のの回転数Rdrと、搬送スクリュ45の回転数Rpsと、線状部材45cの本数nと、線状部材45cのねじれ回転周期fとの関係が、Rdf≦Rps×n×fを満たす。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を用いて現像を行う現像装置、及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、像担持体状に形成された静電潜像を顕像化するために、現像剤としてトナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いた、いわゆる2成分現像装置が採用されている。この現像装置では、現像剤を収容する現像剤容器内に配設された現像剤撹拌搬送部材を用いて、2成分現像剤を撹拌しトナーを摩擦帯電した後、内部に磁極を有する現像剤担持体に向けて搬送する。さらに、この現像剤を現像剤担持体表面に担持させて搬送し、像担持体上の静電潜像に供給することによってこれを現像する。図15は、従来用いられている現像剤撹拌搬送部材の一例の示す構成図である。図15に示す現像剤撹拌搬送部材100は、回転軸101の周囲に螺旋状にスクリュ羽根102が形成され、その回転により現像剤を軸方向に搬送する。
【0003】
2成分現像装置においては、現像剤中のトナーとキャリアとの混合状態が画像に影響することから、現像剤撹拌搬送部材に改良を加える提案も種々なされている。
例えば特許文献1に開示される現像剤撹拌搬送部材110では、図16に示すように、回転軸111の周囲に形成された螺旋状羽根部材112の間に複数の棒状の突起部材113を設置している。この現像剤撹拌搬送部材110を備えた現像装置内の現像剤は、螺旋状羽根部材112の回転によって軸方向に搬送されるとともに、突起部材113の回転によって遠心方向に投げ出されて撹拌される。
【0004】
また、特許文献2に開示される現像剤撹拌搬送部材120では、図17に示すように、回転軸121の周囲に螺旋状羽根部材122と軸方向に沿って延びたメッシュ状のスクリーン部材123とを設置し、両者が一体に回転するようにしている。この現像剤撹拌搬送部材120を備えた現像装置内の現像剤は、螺旋状羽根部材122の回転によって軸方向に搬送されるとともに、メッシュ状のスクリーン部材123を複数回通過して攪拌される。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−19823号公報
【特許文献2】
特開平10−63081号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の螺旋状羽根部材のみの現像剤撹拌搬送部材では、現像剤を軸方向に単純に搬送するのみであるため、補給トナーを現像剤中に積極的に分散させる構成になっておらず、トナー濃度を均一化する能力が低い。さらに、図10(b)に示すように、現像剤撹拌搬送部材100の螺旋状羽根部材100bは厚みdを持って形成されているため、その部分には現像剤が存在しない。そのため、現像ローラ103表面においては、スクリュ羽根102の厚みdに相当する部分に現像剤が受け渡されないことがある。その結果、図10(b)に示すように、現像剤が存在する部分(図中斜線で示す)と、現像剤が存在しない部分(図中白抜け部で示す)とが生じるスクリュピッチムラが発生する。
【0007】
上記特許文献1に記載されている発明では、図16に示すように、螺旋状羽根部材の回転軸に突設された複数の突起部材57によって剤を遠心方向に投げ出す機能はあるが、剤を軸方向に蹴散らす機能は殆どない。このため、上述したスクリュピッチムラの発生を抑制する効果は殆ど得られない。また、現像剤撹拌搬送部材の回転軸方向における突起部材の密度が小さい(本数が少ない)。このため、突起部材が現像剤に突入した直後に突起部材後方に生じる空隙部への現像剤の自重落下移動を利用する態様の現像剤の攪拌効果は殆どえられず、流動する現像剤の分散混合、攪拌機能に関し改良の余地がある。
【0008】
また、上記特許文献2に記載されている現像剤撹拌搬送部材では、図15に示す現像剤撹拌搬送部材に比べ、現像剤収容部中の現像剤のトナー濃度を均一化する能力が高い。しかし、図17に示すように、スクリーン部材123を設けた場合には、スクリーン部材123が鉛直方向下向きとなったときに現像剤に埋没するため現像剤から受ける反作用が大きくなる。そのために、スクリーン部材123の駆動トルクが平均トルクより大幅に高まる恐れがある。また、現像剤撹拌部材と現像ローラとの対向領域におけるスクリーン部材123の剤移送方向と、現像ローラによる剤移送方向とが互いに逆の向きになるように現像剤撹拌部材等の回転の向きを設定した装置では、次の恐れもある。すなわち、スクリーン部材123が現像ローラに最近接対向位置となったきに、この対向部におけるスクリーン部材と現像ローラとの剤移送方向が異なるため、現像ローラ上に磁力で担持される現像剤からの反作用力がスクリーン部材に加わる。この結果、スクリーン部材の駆動トルクが平均トルクより大幅に高まる恐れがある。以上の理由により、トルク変動が大きく、駆動モータトルクに余裕が少ない状態が発生しやすくなる。駆動モータトルクに余裕が少なくなると、現像系の回転ムラが生じやすくなり、現像画像にピッチムラ、バンディング等の濃度ムラが発生し易い。従って、スクリーン部材の駆動トルクが平均トルクより大幅に高まっても駆動モータトルクの余裕が少なくならないように、予め駆動モータトルク余裕を大きくとる必要があった。一方、螺旋状羽根部材の一部又は全体をスクリーン部材で構成することも提案されているが、この場合はスクリーン部材の開き目の部分に現像剤を押し出す能力がない為、現像剤を軸方向に攪拌する能力が低減するという副作用がある。
【0009】
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、スクリュピッチムラの発生や駆動トルクの変動を抑制し、現像剤の分散混合、撹拌機能に優れる現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像剤収容部と、表面に静電潜像が形成される像担持体と対向するように配置され、該現像剤の薄層を担持して該像担持体との近接位置に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に対して平行に配置され該現像剤を攪拌して該現像剤担持体に搬送する現像剤攪拌搬送部材とを備える現像装置において、上記現像剤攪拌搬送部材が、回転軸と、該回転軸の周囲に形成された螺旋状羽根部材と、少なくとも該回転軸に対して0度以外の角度をもつようにねじって設置された単数又は複数の線状部材とからなり、該現像担持体の回転数Rdrと、該現像剤撹拌搬送部材の回転数Rpsと、該線状部材の本数nと、該線状部材のねじれ回転周期fとの関係が、Rdf≦Rps×n×fを満たすことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記線状部材のねじれによる現像剤搬送方向は、上記現像剤撹拌搬送部材の回転方向に対して順送り方向であることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の現像装置において、上記線状部材のねじれ回転周期は、1周期以上であること特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1、2、又は3の現像装置において、上記現像剤撹拌搬送部材は、最外径下端が上記現像剤担持体の最外径下端より下に位置し、該現像剤担持体と同方向に回転することを特徴とするものである。
請求項5の発明は、表面に潜像を担持する像担持体と、該像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置とを有する画像形成装置において、上記現像装置として、請求項1、2、3又は4の現像装置を用いることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、表面に静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体の周囲に設置された装置の内、少なくとも該像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置を含む装置とが一体に支持され、画像形成装置本体に着脱可能に構成されるプロセスカートリッジにおいて、上記現像装置として、請求項1、2、3、又は4の現像装置を用いることを特徴とするものである。
請求項1、2,3,4の現像装置、請求項5の画像形成装置、又は請求項6のプロセスカートリッジにおいては、現像剤撹拌搬送部材と現像剤担持体との近接位置で、現像剤撹拌搬送部材上の現像剤が現像剤担持体に供給される。このとき、現像剤撹拌搬送部材の螺旋状羽根部材に厚みがあるためにその部分に現像剤が存在しない現像剤の空白部分が生じる。しかし、現像剤撹拌搬送部材の回転数が現像剤担持体の回転数と同等以上となるように現像剤撹拌搬送部材が回転し、現像剤撹拌搬送部材の線状部材が現像剤を寸断・蹴散らして軸方向に分散させる。そのため、上記現像剤の空白部分にも現像剤が供給される。その結果、現像剤担持体表面では、均一に現像剤が受け渡されスクリュピッチムラの発生が抑制される。また、現像剤撹拌搬送部材が回転することにより線状部材が現像剤をせん断し、線状部材が現像剤上面から出入りして空気を取り込むことにより現像剤を掻きほぐすため、現像剤の流動性が良くなる。この現像剤の状態は、現像剤担持体への受け渡しの際にも、良い効果となっている。また、従来は、スクリュピッチムラの発生を防止するために、現像装置内に常に所定量以上の現像剤を投入する必要があった。これに対し、線状部材を備えた現像剤撹拌搬送部材は、スクリュピッチムラの発生を防止することができるため、現像装置内の現像剤量を減らすことが可能となり、現像装置の小型化、低トルク化も可能となる。また、この現像装置においては、線状部材が回転軸に対してねじれて設置されているので、一部が現像剤中に埋没し残りの部分が現像剤中から出ているという状態を取り得る。よって、線状部材が回転軸に対して平行に設置され、線状部材の一本全体が一気に現像剤中へ埋没し一気に出てくる場合に比べ、現像剤攪拌搬送部材の駆動トルク変動を生じにくくすることが可能となる。さらに、線状部材の本数を2本以上にしたり、ねじり周期を増やしたりした場合には、上記条件式により、現像剤撹拌搬送部材の回転数を下げることも可能である。現像剤撹拌搬送の回転数を下げて回転スピードを通常より遅く制御することによって、トナーの受けるストレスを抑えることができ、トナー劣化や剤劣化を抑えて現像剤の寿命を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という)について説明する。
まず、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの構成を示す概略構成図である。このプリンタは、像担持体たるドラム状の感光体1の周囲に、帯電装置2、光書込装置3、現像装置4、転写装置5、感光体クリーニング装置6、除電装置7を備えている。また、転写装置5の図中左側方に配設された定着手段8も備えている。
【0012】
図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動せしめられる感光体1は、アルミ等からなる素管の表面に有機感光層が形成されたものであり、回転に伴って帯電装置2によって正又は負極性に一様帯電せしめられる。そして、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像情報に基づいて光走査情報を構築する光書込装置3から発せられるレーザー光の走査によって露光部の電位が減衰せしめられる。これにより、露光部周囲の地肌部よりも電位の小さい静電潜像を担持する。この静電潜像は、感光体1の回転に伴って現像装置4との対向位置である現像位置を通過する際に、現像装置4の現像ローラ41に担持されるトナーと磁性キャリアとを含有する現像剤に摺擦せしめられる。そして、この現像剤に含まれる例えば負極性のトナーが静電的に付着せしめられてトナー画像に現像される。
【0013】
上記現像位置よりも感光体1の回転方向下流側には、感光体1と転写装置5とが対向する転写位置が形成されている。感光体1上で現像されたトナー画像は、感光体1の回転に伴ってこの転写位置に進入する際に、図示しない給紙手段によってタイミングを合わせて搬送されてくるシート状の転写紙Pに重ね合わされる。そして、感光体1と転写装置5との間に形成される転写電界の影響を受けて記録体P上に静電転写される。この転写の際に感光体1に静電的に付着した転写紙Pは、紙の重さ、剛性、紙と分離搬送のための部材等の作用により感光体から分離される。このようにしてトナー画像が静電転写せしめられた記録体Pは、転写位置から定着手段8へと送られる。
【0014】
上記定着手段8は、内部に図示しない熱源を有する加熱ローラ8aと、これに押圧される押圧ローラ8bとの接触によって定着ニップを形成している。これらローラは、互いの接触部でそれぞれの表面を同方向に移動させるように回転駆動される。かかる構成の定着手段8に送られた記録体Pは、定着ニップに挟み込まれてローラ表面移動方向に搬送される。この際、ニップ圧や加熱の影響によってトナー画像が定着せしめられる。定着後の転写紙Pは、図示しない排紙手段を経由して機外へと排出される。
【0015】
上記転写位置を通過した感光体1表面は、その回転に伴って感光体クリーニング装置6との対向位置を通過する際に、転写残トナーがクリーニングされる。そして、除電装置7によって残留電荷が取り除かれた後、帯電手段によって一様帯電せしめられて初期状態に戻る。
【0016】
なお、図1では、帯電装置2として、帯電バイアスが印加される帯電ローラ等のバイアス部材を感光体1に接触させる方式のものを示したが、帯電チャージャ等の非接触方式のものを用いても良い。また、レーザー光の照射によって静電潜像を形成する光書込装置3を設けた例を示したが、LEDアレイからのLED光によって光書込を行うものを用いても良い。また、光書込ではなく、イオン噴射等によって静電潜像を形成するものでもよい。また、転写装置5として、転写バイアスが印加される転写ローラを感光体1に接触させるローラ接触方式のものを示したが、ベルトを接触させるベルト接触方式のものや、転写チャージャなどの非接触方式のものを用いても良い。また、ドラムクリーニング装置6として、クリーニングブレードによる掻き取り方式のものを示したが、クリーニングバイアスが印加されるブラシやローラを接触させる静電回収方式のものを用いてもよい。また、潜像担持体としてドラム状の感光体1を設けた例について説明したが、ベルト状の感光体などを用いても良い。また、感光体1と感光体1の周囲に設置された少なくとも現像装置を含む装置を1つのユニットとして共通のケーシング内に収めたプロセスカートリッジとしてもよい。例えば、感光体1、帯電装置2、現像装置4及びドラムクリーニング装置6を1つのプロセスユニットとして、プリンタ本体に対して着脱可能に構成する。
【0017】
図2は、上記現像装置4の構成を示す概略構成図である。現像装置4は、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を収容し、現像部と攪拌部とを構成する現像ケーシング42と、現像ケーシング42の上方を覆うカバー43と、カバー43に設けられたトナー補給口43aとから構成される。現像部には、現像ケーシング42の開口から周面の一部を露出させる現像ローラ41が設けられている。また、カバー43には、その先端と現像ローラ41表面との間に所定の間隙を保持するドクタブレード42が取り付けられている。この間隙はドクタギャップと呼ばれる。攪拌部には、2つの現像剤攪拌搬送部材としての搬送スクリュウ45,46や、2つの搬送スクリュウ45、46の間を仕切る仕切壁47や、図示しないトナー濃度センサ等が設けられている。
【0018】
このように構成される現像装置4において、撹拌部の現像剤は、2つの搬送スクリュウ45,46によって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられる。図中左側の搬送スクリュウ45に攪拌搬送される現像剤は、現像ローラ41の表面に対してその軸線方向に接触する。すると、現像ローラ41から延びる磁界の影響を受けて現像ローラ41の表面に担持されて攪拌部内から汲み上げられ、現像ローラ41の表面に連れ回って搬送される。現像ローラ41の表面に連れ回って搬送される現像剤は、現像ローラ41とドクタブレード44との間を通過する際に、層厚が規制されて現像に好ましい量に規制され、感光体1との対向位置である現像位置まで搬送される。本プリンタの現像装置4では、ドクタギャップが0.3〜0.7[mm]程度に設定され、現像剤量が20〜100[mg/cm]程度になる。
【0019】
そして、現像時、現像ローラ41には、電源により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーが現像ローラ41及びキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体1に飛翔し、感光体1の潜像に対応して付着する。そして、この付着により、静電潜像がトナー画像に現像される。現像によってトナーを消費した現像剤は、現像ローラ41の表面に連れ回って現像ケーシング42内に移動し、図示しない反発磁界の影響を受けて現像ローラ41の表面から離脱して、攪拌部内に戻る。本プリンタにおいて、上記現像位置における感光体1と現像ローラ41との間隔である現像ギャップは、0.3[mm]に設定されている。現像ギャップは、現像剤の磁性キャリアの粒径が50[μm]であれば、10倍程度(0.55mm)以下に設定するのが良い。現像ギャップをこれより広くすると直流現像バイアス電圧印加条件下では、望ましいとされる画像濃度が出にくくなる。
【0020】
上記現像ローラ41は、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの筒状の非磁性体からなる現像スリーブが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動されるようになっている。現像スリーブの表面は、サンドブラスト等によって十点平均粗さRzで10〜20[μm]程度まで粗面化せしめられている。このような粗面化により、現像剤との摩擦抵抗を高めて所定の剤汲み上げ能力を発揮する。サンドブラスト等による粗面化に代えて、表面に数十〜数百[mm]の深さの溝を複数設けたものを使用していもよい。図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられる現像スリーブ内部には、図示しないマグネットローラが現像スリーブに連れ回らないように固定されている。このマグネットローラは、その周方向に分かれた複数の磁極を有している。これら磁極の影響により、現像スリーブの周囲には、後述するように法線方向に延びる複数の磁界が形成される。
【0021】
図3は、現像装置の構成を示す分解斜視図である。図4は、図3とは別の方向からみた現像装置の構成を示す分解斜視図である。図3に示すように、搬送スクリュウ45,46は、駆動源に接続して駆動回転する回転軸45a,46aと、この回転軸45a,46aの周囲に形成された螺旋状羽根部材としての螺旋状のスクリュウ羽根45b,46bとを有している。図4に示すように、搬送スクリュウ45は、その回転駆動に伴って現像剤を主に回転軸45aに平行に、図中奥側から手前側、すなわち矢印A方向に搬送しながら現像ローラ41に供給する。搬送スクリュ45によって図中手前端まで搬送された現像剤は、仕切壁47に設けられた図示しない開口を通って搬送スクリュウ46に受け渡される。搬送スクリュ46は、その回転駆動に伴って現像剤を主に回転軸と平行に、図中手前側から奥側に、すなわち矢印B方向に搬送しながら、トナー補給口43aから落下してくる補給トナーを取り込む。そして、補給トナーを取り込んだ現像剤は、仕切壁47に設けられた図示しないもう一方の開口を通って図中左側の搬送スクリュウ45上に戻される。このようにして、現像剤は攪拌部内を循環搬送せしめられる。このように、複数本の搬送スクリュウを使用する場合には、少なくとも一対の搬送スクリュウ45,46の現像剤搬送方向が逆方向になるように配置している。
【0022】
以下に、本実施形態特有の構成について説明する。
図5は、搬送スクリュウ45の全体構成を示す斜視図である。図6は、搬送スクリュ45の構成を示す部分拡大斜視図である。図7は、線状部材のねじれ周期を説明する構成図である。図5及び図6に示すように、この搬送スクリュウ45は、上記構成に加えて、線状部材45cが回転軸45aに対して0度以外の角度をもつようにねじった態様で、その両端がスクリュ羽根45bの外径部に固定されて設置されている。そして、現像ローラ41の回転数Rdrと、スクリュ羽根45bの回転数Rpsと、線状部材45cの本数nと、線状部材45cのねじれ周期fとの関係が、Rdr≦Rps×n×f・・・式(1)を満たすことを特徴とする。つまり、線状部材45cのねじり周期が少なくとも1周期以上、また本数についても少なくとも1本の構成の時、搬送スクリュ45の回転数が現像ローラ41の回転数以上あることを特徴とする。ねじる角度については、スクリュ羽根45bの外径によって異なってくるため定義し難く、線状部材45cの始点から終点についての周方向の回転周期で表す。なお、式(1)においては、現像剤搬送量や補給されたトナーの補給量などの要因が実際に絡むが、最低限、式(1)を満たすことにより、以下に説明する効果が得られるものである。また、線状部材45cのねじれ方向は、スクリュ羽根45bによる現像剤搬送方向に対して順送り方向となるようになっている。これにより、スクリュ羽根45bの現像剤搬送性を低下させることがない。
【0023】
線状部材45cを備えた搬送スクリュ45は、線状部材45cのパドル効果により、現像剤を跳ね上げる機能をもつ。図8は、現像装置の構成を示す概略構成図である。図8に示すように、現像部では、現像剤が現像ローラ41に内包された磁石ローラの汲み上げ極(P5)にまず受け渡され、搬送極(P6,P7)により現像ローラ41の表面上を矢印C方向に搬送され、ドクタ極(P8)まで送られる。このとき、搬送スクリュ45は、図中矢印D方向に回転しながら線状部材45cによって現像剤を跳ね上げ、現像ローラ41へも受け渡す機能があることが分かった。これに対し、スクリュ羽根のみからなる搬送スクリュを用いた現像装置では、現像剤が横方向に搬送されながら汲み上げ極に近い現像剤のみが受け渡される。
【0024】
更に、搬送スクリュ45は、線状部材45cによって受け渡された後の現像ローラ41に形成されるチェーン状に連なった現像剤を寸断、蹴散らすようにする機能があることも分かった。図9(a)は、本実施形態に係る搬送スクリュと現像ローラとの間の現像剤の状態を説明する構成図である。図9(b)は、線状部材をもたない搬送スクリュと現像ローラとの間の現像剤の状態を説明する構成図である。図9(a)に示すように、現像ローラ41表面には、線状部材45cが現像剤を寸断、蹴散らすことからチェーン状の現像剤が観察されなかった。これに対し、線状部材をもたない搬送スクリュ100を用いた現像装置においては、図9(b)に示すように、現像ローラ103表面にチェーン状に連なった現像剤が観察された。なお、現像ローラの仕様としては、搬送極(P6,P7)がなく、汲み上げ極(P5)の後に直ぐドクタ極(P8)が配置されているものもあるが、このタイプの現像ローラにおいても、同様の効果は得られる。
【0025】
図10(a)は、本実施形態に係る現像装置における搬送スクリュと現像ローラとの間の現像剤の受け渡しを説明する構成図である。図10(b)は、線状部材をもたない搬送スクリュと現像ローラとの間の現像剤の受け渡しを説明する構成図である。搬送スクリュ45による現像では、スクリュ羽根45cの外径部が厚みdをもつためにその部分に現像剤が存在しない現像剤の空白部分が生じる。しかし、線状部材45cを備えた搬送スクリュ45は、搬送スクリュ45の回転数が少なくとも現像ローラ41の回転数と同等以上となるように回転し、搬送スクリュ45の線状部材45cが現像剤を寸断・蹴散らして軸方向に分散させる。このため、上記現像剤の空白部分にも現像剤が供給される。その結果、図10(a)に示すように、現像ローラ41表面を見ると、均一に現像剤が受け渡されて現像剤の受け渡し不良が改善され、スクリュピッチムラの発生が抑制される。これに対し、線状部材をもたない搬送スクリュ100は、スクリュ羽根102の厚みdによる現像剤の空白部分によって、現像ローラ103表面においてスクリュ羽根102の厚みdに相当する部分に現像剤が受け渡されない場合がある。その結果、図10(b)に示すように、現像剤が存在する部分(図中斜線で示す)と現像剤が存在しない部分(図中白抜け部で示す)とが生じるスクリュピッチムラが発生する虞がある。
【0026】
また、線状部材45cを設けた搬送スクリュ45においては、線状部材をもたない搬送スクリュに比べて、現像剤の流動性がよいことも分かっている。搬送スクリュ45が回転することにより線状部材45cが現像剤をせん断し、また線状部材45cが現像剤の最上面から出入りして空気を取り込むことにより現像剤を掻きほぐす。その結果、現像剤の流動性が良くなる。この現像剤の状態は、現像ローラ41への受け渡しの際にも、良い効果となっている。
【0027】
以下、図10(a)に示すように、線状部材45cをもつ搬送スクリュ45と、図10(b)に示すように、線状部材をもたない搬送スクリュ100を用いた現像装置によるスクリュピッチムラの発生率を検討した。現像は、以下に示す条件のもとで行った。現像剤セット量は、700gとし、現像剤量をこれより少しずつ減らしてどこまでピッチムラの余裕度があるかを観察した。その結果を表1に示す。
現像ローラの径:30mm、 線速:380mm/秒
搬送スクリュの最外径:24mm、
搬送スクリュの螺旋ピッチ:20mm、 線速:380mm/秒
現像ローラと搬送スクリュとの最近接部での間隔:3mm
線状部材の線径:1mm
線状部材の本数:1本
線状部材のねじれ回転周期(図7参照):2周
【表1】
Figure 2005017872
【0028】
表1の結果からわかるように、線状部材45cを備えた搬送スクリュ45おいては、相当の現像剤量を減らしてもスクリュピッチムラが発生していない。これに対し、線状部材をもたない搬送スクリュ100においては、現像剤量が少なくなると、上述したように、現像剤が現像ローラ103表面に受け渡されない部分が生じて、スクリュピッチムラが発生した。このように、線状部材45cを備えた搬送スクリュ45は、ピッチムラの不具合画像の発生を防止することができることに加えて、現像剤量も減らすことが可能であり、ユニットの小型化、低トルク化への対応も可能であることがわかる。
【0029】
図11は、本実施形態に係る現像装置の構成を示す構成図である。上記現像装置4は、図11に示すように、搬送スクリュ45と現像ローラ54との位置関係が、搬送スクリュ45の最外径下端が現像ローラ41の外径下端よりも高さhだけ下側になるように構成されている。さらに、搬送スクリュ45は、現像ローラ54と同方向に回転し、対向部では表面の移動方向が逆方向となっている。これにより、上記現像ケーシング43と搬送スクリュ45と現像ローラ41とに囲まれる領域Xの現像剤が搬送スクリュ45側に移動しやすくなるようにする。現像ローラ41に担持される現像剤は、現像領域を通過した後穂切りされて現像ローラ41から剥がされることにより、上記領域Xに溜まる。搬送スクリュ45は、図中矢印D方向に回転しながら、線状部材45cによるパドル効果で現像領域Xに溜まった現像剤を積極的に搬送スクリュ45内に掻き込む。領域Xに溜まり易い現像剤においても、線状部材45cのパドル効果によって活発に動き易くなる。これに対し、線状部材をもたない搬送スクリュは、スクリュ羽根の回転によって現像剤を押出すように搬送する。領域Xでは、押出されて現像剤が滞留しなくなった部分に現像ローラ41から穂切りされた現像剤が流れるように取り込まれるが、スクリュ羽根より横方向に搬送されるのみである。
【0030】
なお、上記現像装置4においては、現像ローラ41に近い側の搬送スクリュ45に線状部材45cを設けた構成について説明したが、遠い側の搬送スクリュ46においても同様の線状部材を設けても構わない。通常トナーを補給する場合においては、補給トナーの影響が直ちに現像ローラ41に及ばないように現像ローラ41側から遠い位置に設けられることが多い。したがって、搬送スクリュ45では現像ローラへの受け渡しの効果を述べたが、搬送スクリュ46においては、補給されたトナーが現像剤に分散、拡散させる効果があり、両方共に同構成をとった方が更に効果的である。
【0031】
上述したように、線状部材45cを備えた搬送スクリュ45によって様々な効果が得られる。この効果は、線状部材45cを軸方向にねじらない構成で軸と平行に配置した場合にも得られるものである。しかし、回転軸に対して平行にけられた線状部材は、その1本1本が搬送スクリュの回転によって一気に現像剤中へ埋没し、一気に現像剤からでてくる。線状部材が現像在中に埋没する瞬間や現像剤中を移動する間は、線状部材にかかるトルクが大きくなり、線状部材が現像剤から出ている間は、線状部材にかかるトルクが小さくなる。このように、線状部材の現像剤への埋没状態差による駆動トルクの変動によって、濃度ムラが発生する虞がある。これに対し、線状部材45cをねじる構成の搬送スクリュ45では、1本の線状部材45cをみたとき、一部が現像剤中に埋没、又は現像剤中を移動、残りの部分が現像剤から出てくるという状態である。よって、線状部材45をねじって設置された搬送スクリュ45は、線状部材を回転軸と平行に設置された搬送スクリュに比べて駆動トルクを生じにくくすることができる。
【0032】
また、上述した式(1)中の線状部材45cのねじれ周期は、本数との関係にもよるが、少なくとも1周期以上設けるのが好ましい。ねじれ周期が1周未満の場合には、上述したように周方向で搬送スクリュ45と現像ローラ41との間で現像剤の受け渡しのムラができてしまう。また、ねじれ周期が1周未満の場合には、上述したように、周方向で線状部材45cの現像剤への埋没状態差が異なるようになるため、部分的に駆動トルクの変動が生じてしまう。
【0033】
また、線状部材45cの本数は、2本以上設置することがより好ましい。図12は、別の搬送スクリュの構成を示す正面図である。図12に示すように、例えば、搬送スクリュ50は、2本の線状部材50cを互いの回転軌跡が異なるように設置している。このように、線状部材の本数を2本以上にしたり、ねじり周期を増やしたりした時には、搬送スクリュの回転数を下げることも可能である。搬送スクリュの回転スピードより通常より遅く制御することによって、トナーの受けるストレスを抑えることができ、トナー劣化や剤劣化を抑えて現像剤の寿命を向上させることができる。
【0034】
図13は、本実施形態に係るトナーの構成を示す概念図である。図13に示すように、トナーは、樹脂60中に着色剤61、離形剤62、極性制御剤63が分散し、表面にシリカ、酸化チタン等の外部添加剤64がある程度トナーに埋め込まれるようにして存在する。トナー中に分散された顔料系着色剤の分散粒径は、個数平均径で0.5μm以下であり、且つその個数平均径が0.7μm以上の個数割合が5個数%以下で、着色剤が微分散されている。このように微分散させることにより、トナー粒径の微分側成分についても顔料系着色剤の成分比率のばらつきを少なくトナー表面の摩擦帯電性についても同様ばらつきを少なくでき、トナー同士の静電凝集を抑制できる。
【0035】
また、新品のトナー、例えばトナー補給前のトナーでは、外部添加剤64の埋まり具合が正常で、トナーが補給されて現像剤(キャリア)と混ざることによりトナーが立ち上がり帯電する。しかし、このトナーが消費されずに、すなわち感光体1に移動しない状態で現像ケーシング42内に残って循環していると、搬送スクリュ45,46、現像ローラ41、ドクタブレード44などによりメカ的なストレスを受け、外部添加剤64がトナーに除々に埋め込まれていく、いわゆるトナー劣化が知られている。外部添加剤64の存在が少なくなったトナーは、他との接触面積が大きくなり付着力が増すこと、新たに補給されてくるトナーと帯電量が異なることなどによって、地汚れ、トナー飛散や感光体のクリーニング不良などの問題が発生する。また、キャリアに対しては、トナースペントによるキャリアの帯電能力低下などによって剤劣化が起こり剤寿命が短くなる問題もある。一方、トナー濃度が高い時やトナー被覆率が大きい時、つまりキャリアに対するトナーの割合が大きい時には、個々のトナーがキャリアと接触する確立が少なくなるため、キャリアからのストレスを受け難くなる。これに対し、トナー濃度が低いときやトナー被覆率が小さい時には、キャリアからのストレスを受け易くなる。このように、トナーが受けるストレスは様々な要因に絡むが、線状部材45cの周期や本数を増やすことにより、搬送スクリュ45の回転数を下げることができ、トナーが受けるメカ的ストレスを抑制することができる。
【0036】
なお、本実施形態に係る線状部材45cの形状は、特に限定されるものではない。図14(a)乃至(f)は、本発明に適用可能な線状部材の断面図である。図5に示した線状部材45cは、断面が図14(a)に示すように円形状であるが、線状部材45cの形状はこれに限定されるものではない。線状部材45cの断面は図14(b)乃至(f)に示すように楕円(b)、正方形(c)、三角形(d)、菱形(e)、長方形(f)などの種々の形状を取り得る。ただし、図示しているように進行(移動)方向下流側に面した表面が現像剤を抱え込み難いようキャリアの体積平均粒径を超える様な深さを有する凹部がなるべく存在しないように構成することが望ましい。また、ワイヤ形状の線径を太くしたり細くしたり、棒状部材や板状部材でも同様の効果が得られることから、線状に限定することではないことを追記しておく。
【0037】
以上説明した現像装置4は、図1に示した形式以外の画像形成装置にも広く採用することができる。例えば、1つの感光体のまわりに複数色の現像装置を備え、それらの現像装置で感光体上にトナーを付着させて合成トナー画像を形成する1ドラム型の画像形成装置に採用することができる。また、複数並べて配置された感光体にそれぞれ個別に現像装置を備え、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、それらの単色トナー画像を順次転写して合成カラー画像を形成するタンデム型の画像形成装置に採用することができる。現像装置に用いられる現像剤は、色によってトナー流動性等の物性値が異なり、トナーの分散性、混合性も異なる。しかし、上記構成の現像装置を採用した画像形成装置は、共通部品を用いて容易に各色の現像剤に対応した制御、例えば線状部材のねじり周期、本数、を変えることができる。その結果、現像剤の撹拌性や立ち上がり性を向上させ、トナーの劣化を抑制して現像剤の高寿命化を図ることが可能となり、現像剤の劣化による剤交換頻度が少なくなり、メンテナンス性の向上を図ることが可能となる。また、共通部品を用いて各色の現像剤に対応した制御を行うことができるので、低コスト化を図ることが可能となる。
【0038】
また、上記構成の現像装置4は、上述したように、感光体1と、感光体1の周囲に設置される装置、例えば帯電装置2や感光体クリーニング装置6と一体に支持され、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジとして組み込まれるとよい。一般的にプロセスカートリッジは、他の機種と共通使用することが一般的であるため、部品共通化による量産効果及びコスト低減効果が多大である。また、近年環境問題より、プロセスカートリッジにおいても、使い捨てではなくリサイクルして再使用することが一般的であるため、トータル的なコスト低減を図ることが可能である。
【0039】
以上、本実施形態に係る現像装置4においては、現像担持体としての現像ローラ41の回転数Rdrと、該現像剤撹拌搬送部材としての搬送スクリュ45の回転数Rpsと該線状部材45cの本数nと、線状部材45cのねじれ回転周期fとの関係が、Rdf≦Rps×n×fを満たしている。すなわち、線状部材45cのねじれ周期が少なくとも1周以上、線状部材45cの本数が少なくとも1本以上のとき、搬送スクリュ45の回転数が少なくとも現像ローラ41の回転数と同等以上となるように搬送スクリュ45が回転している。そして、搬送スクリュ45の線状部材45cが現像剤を寸断・蹴散らして軸方向に分散させ、螺旋状羽根部材としてのスクリュ羽根45bの厚みによる現像剤の空白部分にも現像剤を供給する。その結果、現像ローラ41表面では、均一に現像剤が受け渡されスクリュピッチムラの発生が抑制される。また、搬送スクリュ45が回転することにより線状部材45cが現像剤をせん断し、また線状部材45cが現像剤上面から出入りして空気を取り込むことにより現像剤を掻きほぐすため、現像剤の流動性が良くなる。この現像剤の状態は、現像ローラ41への受け渡しの際にも、良い効果となっている。また、スクリュピッチムラの発生を抑制できることから、現像装置4内の現像剤量も減らすことが可能となり、現像装置4の小型化、低トルク化も可能となる。また、この現像装置4においては、線状部材45cが回転軸45aに対してねじれて設置されているので、一部が現像剤中に埋没し残りの部分が現像剤中から出ているという状態を取り得る。よって、線状部材45cが回転軸45aに対して平行に設置され、線状部材45cの一本全体が一気に現像剤中へ埋没し一気に出てくる場合に比べ、搬送スクリュ45の駆動トルク変動を生じにくくすることが可能となる。さらに、線状部材45cの本数を2本以上にしたり、ねじり周期を増やしたりした時には、搬送スクリュ45の回転数を下げることも可能である。搬送スクリュ45の回転数を下げて、搬送スクリュ45の回転スピードを通常より遅く制御することによって、トナーの受けるストレスを抑えることができ、トナー劣化や剤劣化を抑えて現像剤の寿命を向上させることができる。
また、本実施形態に係る現像装置4においては、線状部材45cのねじれによる現像剤搬送方向が搬送スクリュ45の回転方向に対して順送り方向である。よって、搬送スクリュ45の現像剤搬送性を低下させることがなく、部分的なトルク変動が抑制される。
また、本実施形態に係る現像装置4においては、線状部材45cのねじれ回転周期が1周期以上に設定されている。つまり、搬送スクリュ45において、線状部材45cが周方向で全域に亘って存在することになる。よって、線状部材45cによる現像ローラ41への現像剤への受け渡しが周方向で全域に亘って行われ、部分的な駆動変動も抑制することができる。
また、本実施形態に係る現像装置4においては、搬送スクリュ45は、最外径下端が現像ローラ41の最外径下端より下に位置し、現像ローラ41と同方向に回転している。これにより、現像ケーシング43と搬送スクリュ45と現像ローラ41とに囲まれる領域Xの現像剤が線状部材によって取り込まれ搬送スクリュ45側に移動しやすくなる。
また、本実施形態に係る画像形成装置及びプロセスカートリッジにおいては、上記構成の現像装置を用いることにより、共通の部品で各色の現像剤に対応した制御を容易に行うことができる。よって、現像剤の高寿命化を図ることが可能となり、剤の劣化による現像装置の交換頻度を少なくしてメンテナンス性の向上を図ることが可能となる。また、部品共通化による低コスト化を図ることが可能となる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、スクリュピッチムラの発生や駆動トルクの変動を抑制し、現像剤の分散混合、撹拌機能に優れる現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプリンタの構成を示す概略構成図。
【図2】同プリンタの現像装置の構成を示す概略構成図。
【図3】同現像装置の構成を示す分解斜視図。
【図4】同現像装置の構成を示す分解斜視図。
【図5】同現像装置の搬送スクリュの構成を示す斜視図。
【図6】同搬送スクリュの構成を示す部分拡大斜視図。
【図7】同搬送スクリュの線状部材のねじれ周期を説明する構成図。
【図8】同現像装置の構成を示す概略構成図。
【図9】(a)は、同搬送スクリュと現像ローラとの間の現像剤の状態を説明する構成図。(b)は、線状部材をもたない搬送スクリュと現像ローラとの間の現像剤の状態を説明する構成図。
【図10】(a)は、同現像装置における搬送スクリュと現像ローラとの間の現像剤の受け渡しを説明する構成図。(b)は、線状部材をもたない搬送スクリュと現像ローラとの間の現像剤の受け渡しを説明する構成図。
【図11】同現像装置の構成を示す構成図。
【図12】別の搬送スクリュの構成を示す正面図。
【図13】トナーの構成を示す概念図。
【図14】(a)乃至(f)は、本発明に適用可能な線状部材の断面図。
【図15】従来の搬送スクリュの構成を示す斜視図。
【図16】別の従来の搬送スクリュの構成を示す斜視図。
【図17】別の従来の搬送スクリュの構成を示す斜視図。
【符号の説明】
1 感光体
4 現像装置
41 現像ローラ
42 現像ケーシング
43 カバー
44 ドクタブレード
45、46、50 搬送スクリュ
45a、46a 回転軸
45b、46b スクリュ羽根
45c、50c 線状部材

Claims (6)

  1. トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像剤収容部と、
    表面に静電潜像が形成される像担持体と対向するように配置され、該現像剤の薄層を担持して該像担持体との近接位置に搬送する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体に対して平行に配置され該現像剤を攪拌して該現像剤担持体に搬送する現像剤攪拌搬送部材とを備える現像装置において、
    上記現像剤攪拌搬送部材が、回転軸と、該回転軸の周囲に形成された螺旋状羽根部材と、少なくとも該回転軸に対して0度以外の角度をもつようにねじって設置された単数又は複数の線状部材とからなり、
    該現像担持体の回転数Rdrと、該現像剤撹拌搬送部材の回転数Rpsと、該線状部材の本数nと、該線状部材のねじれ回転周期fとの関係が、Rdf≦Rps×n×fを満たすことを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記線状部材のねじれによる現像剤搬送方向は、上記現像剤撹拌搬送部材の回転方向に対して順送り方向であることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2の現像装置において、
    上記線状部材のねじれ回転周期は、1周期以上であること特徴とする現像装置。
  4. 請求項1、2、又は3の現像装置において、
    上記現像剤撹拌搬送部材は、最外径下端が上記現像剤担持体の最外径下端より下に位置し、該現像剤担持体と同方向に回転することを特徴とする現像装置。
  5. 表面に潜像を担持する像担持体と、該像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置とを有する画像形成装置において、
    上記現像装置として、請求項1、2、3又は4の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  6. 表面に静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体の周囲に設置された装置の内、少なくとも該像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置を含む装置とが一体に支持され、画像形成装置本体に着脱可能に構成されるプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像装置として、請求項1、2、3、又は4の現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7356288B2 (en) 2004-12-10 2008-04-08 Ricoh Co., Ltd. Developing apparatus having improved agitation effect
US7463852B2 (en) 2005-10-07 2008-12-09 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus having a developer conveying system and associated methodology
JP2012208423A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Canon Inc 現像装置
JP2017134397A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 ゼイコン マニュファクチュアリング ナムローゼ フェンノートシャップ 改良された搬送組立体を備えた現像ユニット

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