JP2005017341A - 光照射装置 - Google Patents

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Yasumitsu Fujisawa
泰充 藤澤
Haruo Uemura
春生 植村
Minoru Misuhata
稔 水端
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Abstract

【課題】対象物上の複数のビームスポットのピッチを維持しつつ、対象物に対して光ビームを走査する光照射装置を提供する。
【解決手段】光照射装置の描画ヘッド15は、複数の半導体レーザ201を有する光源部20、第1光学系21、複数の開口を有するアパーチャ板22、ポリゴンミラー26を有する第2光学系23を有する。光照射装置では、アパーチャ板22の開口と基板9上のビームスポットとが第2光学系23により光学的に共役とされる。すなわち、アパーチャ板22の複数の開口が2次光源とされ、光源部20からの複数の光ビームの光路が個別に変化した場合であっても、基板9上の複数のビームスポットのピッチを維持しつつ、基板9に対して光ビームを走査することができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光ビームを走査しつつ対象物に照射する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、互いに独立して変調される複数の光ビームを走査しつつ対象物に照射する技術が、半導体基板やガラス基板等に形成された感光材料へのパターンの描画、版材等の印刷関係の部材への画像の記録等に利用されている。さらには、感光性樹脂を硬化させて3次元形状を形成する光造形等の様々な他の分野においても利用されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、複数の光ビームをポリゴンミラーにより走査しつつ感光体に向けて照射するレーザプリンタにおいて、プリズムの向きを変更することにより感光体上のビームスポットの間隔を調整する技術が開示されている。特許文献2では、半導体レーザの位置を調整することによりビームスポットの副走査方向の位置を個別に調整する技術が開示されている。また、特許文献3では、半導体レーザアレイを用いて生成した複数の光ビームを走査して画像記録を行う技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−15119号公報
【特許文献2】
特開平11−295626号公報
【特許文献3】
特開平5−176128号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の装置では、レーザ光源と対象物とが光学的に共役に配置されるため、レーザ光源の温度変動や振動、あるいは、レーザ光源からの光ビームを対象物へと導く光学系の振動や移動等の要因により、光ビームの光路(例えば、出射角度、出射位置あるいは主光線の方向等)が変化した場合、対象物上のビームスポットの位置が設計上の位置からずれてしまう(例えば、特許文献2の図6、特許文献3の図3参照)。
【0006】
したがって、特許文献1や特許文献2のように複数のレーザ光源が個別に設けられる場合、レーザ光源や個々の光源に付属する光学系が個別に振動等の影響を受けると、複数のビームスポットの位置が個別にずれることとなる。その結果、ビームスポットのピッチを一定に維持できなくなり、描画品質が低下してしまう。
【0007】
なお、特許文献3では、複数のレーザ光源が1個の半導体レーザアレイに密集して配列されるため、各半導体レーザが個別に振動等の影響を受けることはない。しかしながら、各半導体レーザの出射角度および出射位置に対する要求精度を満たしつつ半導体レーザアレイを製造することはコストや歩留まりの観点から困難である。実際には、各半導体レーザに対して光ビームの主光線の方向を調整する光学系が必要となり、個々の光学系の振動等の影響による描画品質の低下を避けることはできない。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、光源からの複数の光ビームの光路が個別に変化した場合であっても、対象物上の複数のビームスポットのピッチを維持しつつ、対象物に対して光ビームを走査することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、変調される複数の光ビームを走査しつつ対象物に照射する光照射装置であって、互いに独立して変調される複数の光ビームを生成する光源部と、前記光源部からの複数の光ビームに対応する複数の開口を有するアパーチャ板と、前記光源部からの複数の光ビームを、前記複数の開口をそれぞれ包含するビーム形状として前記アパーチャ板へと導く第1光学系と、対象物を支持する支持部と、前記複数の開口からの複数の光ビームを前記対象物上の複数の光照射領域へとぞれぞれ導くとともに、前記複数の開口と前記複数の光照射領域とを光学的に共役とする第2光学系とを備え、前記第2光学系が、前記複数の光照射領域を前記対象物に対して所定の走査方向に走査する走査手段を有する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光照射装置であって、前記アパーチャ板上における第1の方向が前記走査方向に対応し、第2の方向が前記走査方向に対する副走査方向に対応し、前記光源部からの複数の光ビームのそれぞれの前記アパーチャ板上におけるビーム形状と前記アパーチャ板上の対応する開口との間のリング領域において、前記第2の方向に関して端の部位の前記第2の方向の幅が、前記第1の方向に関して端の部位の前記第1の方向の幅よりも大きい。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光照射装置であって、前記第1光学系が、前記光源部からの複数の光ビームのそれぞれを収束しつつ対応する開口へと導く。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の光照射装置であって、前記光源部が、複数の半導体レーザを有する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の光照射装置であって、前記光源部からの複数の光ビームのそれぞれの前記アパーチャ板上におけるビーム形状が略楕円であり、前記ビーム形状に対応する開口の形状が、長軸が前記ビーム形状の長軸と重なる楕円である。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の光照射装置であって、前記複数の開口が、1直線状に配列される。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の光照射装置であって、前記第2光学系が、前記複数の開口からの複数の光ビームの配列方向を回転する像回転機構を有する。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の光照射装置であって、前記複数の光照射領域の走査により、前記対象物上にパターンが描画される。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一の実施の形態に係る光照射装置1を示す斜視図である。光照射装置1は、変調される複数の光ビームを走査しつつ半導体基板(以下、「基板」という。)9に照射して基板9上のレジスト膜にパターンを描画する装置であり、基板9を収納するカセット91が載置されるカセット台11、カセット91から基板9を取り出して搬送する搬送ロボット12、プリアライメントを行うプリアライメント部13、描画時に基板9を支持するステージ14、および、基板9に複数の光ビームを照射する描画ヘッド15を備える。
【0018】
ステージ14はステージ移動機構141により図1中のY方向(光ビームの基板9上の副走査方向に対応する。)へと移動し、描画ヘッド15はヘッド移動機構151によりX方向(光ビームの基板9上の主走査方向に対応する。)へと移動する。光照射装置1の各構成の動作は電装ラック16内の制御部により制御される。
【0019】
パターンの描画が行われる際には、まず、光照射装置1にカセット91が搬入されてカセット台11上に配置され、搬送ロボット12によりカセット91から基板9が1枚取り出されてプリアライメント部13へと搬送される。プリアライメント部13ではプリアライメントにより基板9のおよその位置決めが行われ、搬送ロボット12により基板9がステージ14に載置される。
【0020】
その後、ステージ移動機構141およびヘッド移動機構151により基板9上の各アライメントマークが順番に描画ヘッド15の下方に位置し、描画ヘッド15内のカメラ15aにより撮像が行われる。カメラ15aからの画像のデータは電装ラック16内の画像処理回路(図示省略)により処理され、アライメントマークのステージ14上の位置が正確に求められる。ステージ14には基板9をZ方向を向く軸を中心にわずかに回転させる回転機構が設けられており、基板9が描画に適した向きとなるように回転機構によるアライメント(位置合わせ)が行われた後、描画ヘッド15による基板9への光ビームの照射が行われる。
【0021】
図2は、描画ヘッド15の内部構成を示す平面図であり、図3は、内部構成を(+X)側から(−X)方向を向いてみた様子を示す正面図である。
【0022】
描画ヘッド15は、複数の半導体レーザ201を有する光源部20、複数の開口(アパーチャ)を有するアパーチャ板22、光源部20からの複数の光ビームをアパーチャ板22へと導く第1光学系21、および、アパーチャ板22の複数の開口からの複数の光ビームを基板9上の複数の光照射領域へとそれぞれ導く第2光学系23を有する。
【0023】
第1光学系21は、互いに独立する複数の光学ユニット211を有し、光学ユニット211にはそれぞれ対応する半導体レーザ201からの光ビームが入射する。なお、図示の便宜上、図2および図3並びに以下の説明にて参照される図面では、半導体レーザ201や光学ユニット211等の個数を実際よりも少なく描いている。
【0024】
第2光学系23は、ミラー24および28、光学ユニット25、27および29、並びに、ポリゴンミラー26を有し、これらの構成によりアパーチャ板22の複数の開口と基板9上の複数の光照射領域とが光学的に共役とされる。光学ユニット25は像回転プリズム255を有し、また、ポリゴンミラー26はモータ261(図3参照)のXY平面に垂直な回転軸に接続されて回転する。
【0025】
ステージ14上の基板9にパターンが描画される際には、光源部20の複数の半導体レーザ201のON/OFFが制御されて、互いに独立して変調される複数の光ビームが生成され、第1光学系21によってそれぞれ収束されつつ、アパーチャ板22の対応する開口へと導かれる。このとき、半導体レーザ201から出射される光ビームの断面(主光線に垂直な断面)の形状は楕円である。
【0026】
図4は、アパーチャ板22の光源部20側の面を示す図であり、アパーチャ板22には1直線状に斜めに配列された複数の開口221が形成されている。複数の開口221はX方向およびZ方向に関して等ピッチにて配列され、X方向のピッチは各開口221のX方向の幅に対して比較的大きく、Z方向のピッチは各開口221のZ方向の幅に対して比較的小さい。アパーチャ板22上におけるX方向およびZ方向は、それぞれ基板9上の主走査方向および主走査方向に垂直な副走査方向に対応する。
【0027】
光源部20からの複数の光ビームは、アパーチャ板22上において複数の開口221をそれぞれ包含するビーム形状222とされる。すなわち、アパーチャ板22の光源部20側において、半導体レーザ201からの光ビームは対応する開口221より大きいビーム形状222とされ、開口221の全体およびその周辺に対して照射される。その結果、図2中の半導体レーザ201や光学ユニット211の振動や温度変化等により、半導体レーザ201からの光ビームの出射位置や出射方向が変化したり、半導体レーザ201からアパーチャ板22までの光ビームの経路が変化しても光ビームは対応する開口221の全体に対して安定して照射される。なお、振動や温度変化等による光源部20からの光路のアパーチャ板22に対する微小な相対変動を以下、「光源部20の光路変動」と呼ぶ。
【0028】
アパーチャ板22上における複数のビーム形状222はそれぞれ図4中のZ方向に伸びる長軸とX方向に伸びる短軸とを有する楕円とされ、ビーム形状222に対応する開口221の形状は、長軸および短軸がビーム形状222の長軸および短軸とそれぞれ設計上重なる楕円とされる。これにより、半導体レーザ201からの光ビームを効率良く利用することができる。
【0029】
図5は、図4中の1つの開口221に注目して上段にビーム形状222の短軸上における光量分布223を、下段に開口221およびビーム形状222を拡大して示す図である。
【0030】
図5の上段に示すように、ビーム形状222の短軸上における光量分布223はビーム形状222の中心で最大値を示し、周辺に向かって漸次減少する。光量分布223において実線にて示す部分は、光量(単位面積当たりの光量を指す。以下同様)がビーム形状222の中心の光量の13.5%以上である範囲であり、点線で示す部分は光量が中心の13.5%未満の範囲である。光量の分布特性は長軸方向についても同様であり、本実施の形態における「ビーム形状」(すなわち、光軸に垂直な面による光ビームの断面形状)は、光ビームの断面において最大値の13.5%以上の光量を有する範囲を指す。
【0031】
図5中に平行斜線を付して示すリング領域224は、光源部20からの光ビームのアパーチャ板22上におけるビーム形状222とアパーチャ板22上の対応する開口221との間の領域、換言すれば、アパーチャ板22へと導かれる複数の光ビームのそれぞれの一部を遮るアパーチャ板22上の領域である。
【0032】
図5に示すように、リング領域224において、副走査方向(Z方向)に関して端の部位の副走査方向の幅B1(すなわち、ビーム形状222の長軸上におけるリング領域224のそれぞれの幅であり、ビーム形状222と開口221との長径の差の半分に等しい。)が、主走査方向(X方向)に関して端の部位の主走査方向の幅B2(すなわち、ビーム形状222の短軸上におけるリング領域224のそれぞれの幅であり、ビーム形状222と開口221との短径の差の半分に等しい。)よりも大きくされる。具体的には、光源部20の光路変動によるビーム形状222の設計上の位置からの最大移動量が既知である場合は、幅B1はビーム形状222のZ方向の最大移動量より大きくされ、幅B2はX方向の最大移動量に等しくされる。
【0033】
アパーチャ板22上におけるビーム形状222を開口221より大きくすることにより、図6に示すように、アパーチャ板22の開口221を通過する光ビームの光量分布225が、光源部20の光路変動により実線で示す設計上の状態から二点鎖線で示す状態へと変化したとしても、開口221のどの部分においても一定値以上(光ビームの断面内の最大光量の13.5%以上)の光量とすることが実現される。
【0034】
アパーチャ板22の複数の開口221を通過して整形された複数の光ビームは、図2中のミラー24により反射され、光学ユニット25により調整されてポリゴンミラー26へと導かれる。複数の光ビームが光学ユニット25を通過する際には、光ビームの配列方向は像回転プリズム255により所定の角度だけ回転される。
【0035】
図7は、アパーチャ板22からポリゴンミラー26までの光路上における複数の光ビームの一部に注目し、光ビームの主走査方向に対応する方向の幅の変化を示す図であり、図8は光ビームの副走査方向に対応する方向の幅の変化を示す図である。図7および図8では、光ビームの外形を細い実線にて、光ビームの主光線を細い一点鎖線にて描いている。なお、以下の説明では、主走査方向および副走査方向に対応する方向を、適宜、単に主走査方向および副走査方向とそれぞれ呼ぶ。
【0036】
光学ユニット25は、結像レンズ群251および補正レンズ群252を有する。補正レンズ群252は、光ビームの主走査方向に対して屈折力を有さず、副走査方向に対して正の屈折力を有するレンズ群253と、光ビームの主走査方向および副走査方向に対して正の屈折力を有するレンズ群254を有する。
【0037】
アパーチャ板22の開口221を通過した光ビームは、結像レンズ群251を介して補正レンズ群252へと導かれ、補正レンズ群252により主走査方向に細長いビーム形状とされてポリゴンミラー26の1つの反射面262上へと導かれる。これにより、図9に示すようにポリゴンミラー26の反射面262上ではビーム形状263が主走査方向に伸びる線状となってZ方向に配列される。
【0038】
ポリゴンミラー26へと導かれた複数の光ビームは、回転するポリゴンミラー26により一括して反射されて偏向される。反射後の光ビームは、各種レンズを有する光学ユニット27(図2参照)を経由してミラー28により反射されて図3中の(−Z)方向へと向かい、基板9側においてテレセントリックな光学ユニット29を介して基板9に照射される。
【0039】
図10は、ポリゴンミラー26から基板9までの光路上において、図7と同様に光ビームの主走査方向の幅の変化を示す図であり、図11は図8と同様に光ビームの副走査方向の幅の変化を示す図である。図10および図11では、光ビームの外形を細い実線にて、光ビームの主光線を細い一点鎖線にて描いている。
【0040】
光学ユニット27は、主走査方向および副走査方向に対して正の屈折力を有するFθレンズ271、および、主走査方向に対して屈折力を有さず、副走査方向に対して正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ272を備える。ポリゴンミラー26の反射面262により反射された複数の光ビームは、光学ユニット27へと導かれ、Fθレンズ群271およびシリンドリカルレンズ272によりビーム形状が円形とされ、ポリゴンミラー26からの出射方向に応じたピッチにて最終的に基板9上の複数の光照射領域へとそれぞれ導かれる。
【0041】
図8に示すように、各光ビームは副走査方向に関して集光されつつポリゴンミラー26へと導かれ、さらに、図11に示すように副走査方向に関してポリゴンミラー26の反射面262と基板9上の面とが光学的に共役とされるため、ポリゴンミラー26の製作誤差や設置誤差等により反射面262がXY平面に対して完全には垂直になっていない場合であっても基板9上の光照射領域の副走査方向のピッチは一定に保たれる。すなわち、補正レンズ群252および光学ユニット27は面倒れ補正を実現する光学系となっている。
【0042】
図12は、基板9上の光照射領域であるビームスポット90を示す平面図である。複数のビームスポット90は、基板9上の主走査方向(X方向)および副走査方向(Y方向)に対して斜めに1直線状に配列され、図2中のポリゴンミラー26による偏向により、基板9に対して主走査方向に一括して繰り返し走査(掃引)される。同時に図1中のステージ移動機構141により、基板9が描画ヘッド15に対し連続的に副走査方向に移動され、副走査方向に向かって基板9に対するパターンの描画が行われる。その後、基板9をX方向にステップ移動するとともに副走査方向に向かう描画が必要な回数繰り返され、基板9全体に描画が行われる。なお、基板9は副走査方向に連続的に移動するため、光ビームの装置本体に対する主走査方向は正確には基板9上の主走査方向(X方向)とは相違するが、ほぼX方向に沿う方向となっている。
【0043】
図13は、光照射装置1の描画ヘッド15の内部構成を簡略化して示す図である。また、図14は従来の装置のように半導体レーザと基板とを光学的に共役に配置した場合の基板9a上のビームスポット90aおよびビームスポット90aの直径上の光量分布901aを示す図であり、図15は本実施の形態に係る光照射装置1における基板9上のビームスポット90およびビームスポット90の直径上の光量分布901を示す図である。以下、図13ないし図15を参照しながら、光照射装置1が実現する効果について説明する。
【0044】
光源部の半導体レーザと基板上のビームスポットとが光学的に共役とされる場合(ただし、アパーチャ板は存在しないか、半導体レーザと光学的に共役でない位置に配置されるものとする。)、半導体レーザから出射される光ビームが光源部の光路変動により設計上の光路から外れると、図14中に示す基板9a上における光ビームの光量分布901aは図14の上段に実線にて示す状態から二点鎖線にて示す状態へと変化し、ビームスポット90aも図14の下段に実線にて示す位置から二点鎖線にて示す位置へと移動する。
【0045】
これに対し、本実施の形態に係る光照射装置1では、図13中のアパーチャ板22の複数の開口221と基板9上の対応するビームスポット90とが第2光学系23により光学的に共役とされる。すなわち、基板9側から描画ヘッド15の内部構成を見た場合、アパーチャ板22の複数の開口221が、いわゆる2次光源とされる。
【0046】
このため、複数の半導体レーザ201からの光ビームの出射角度や出射位置の変化、あるいは、半導体レーザ201からアパーチャ板22の手前までの光学系の振動や移動等により光源部20の光路変動が生じた場合であっても、アパーチャ板22が第2光学系23および基板9に対して相対的に移動しない限り、基板9上のビームスポット90の位置は設計上の位置から移動することはなく、基板9上における光ビームの光量分布901が図15の上段に実線にて示す状態から二点鎖線にて示す状態へと変化するのみである。
【0047】
実際には、アパーチャ板22が第2光学系および基板9に対して相対的に僅かに移動することが想定されるが、アパーチャ板22の開口221のピッチは一定であるため、ビームスポット90のピッチを一定に維持することができる。これにより、これら複数のビームスポット90の走査により、基板9上に質の高いパターンを容易に描画することができる。特に、光照射装置1では高精細なパターンの描画が実現されるため、半導体基板上へのパターンの描画に適しているといえる。
【0048】
さらに、光照射装置1では、アパーチャ板22上のビーム形状222が開口221に比べて図5中のリング領域224の分だけ大きいのみであるため、開口221全域において十分な光量を維持でき、光源部20の光路変動によるビームスポット90の全光量の変動を抑制することができる。また、既述のようにリング領域224では、副走査方向に関して端の部位の副走査方向の幅B1が、主走査方向に関して端の部位の主走査方向の幅B2よりも大きくされるため、描画品質に影響の大きい副走査方向に対する複数のビームスポット90の相対的な位置関係を確実に一定とすることができ、描画品質を安定させることができる。
【0049】
また、光照射装置1の描画ヘッド15では、半導体レーザ201が光源に用いられることから光源部20の小型化が実現される。さらに、半導体レーザ201からの光ビームが収束してアパーチャ板22に照射されるため、小さな開口221にて十分な光の量のビームスポット90を形成することができ、第2光学系23の縮小率を抑えてビームスポット90を容易に小さくすることも実現される。
【0050】
図16は、他のアパーチャ板22aを示す図である。アパーチャ板22aでは、楕円形状を有する複数の開口221aがX方向に1直線状に配列されるため、アパーチャ板22aのZ方向の幅を小さくすることができる。この場合、図2中の像回転プリズム255により複数の開口221aからの複数の光ビームの配列方向が光軸を中心に回転され、その結果、図12に示すように基板9上のビームスポット90の配列が副走査方向(図12中のY方向)に関して等ピッチとされる。光照射装置1では、像回転プリズム255の回転角度が調整されることにより、基板9上のビームスポット90の副走査方向のピッチを容易に変更できるため、要求される走査ピッチに応じた描画ヘッド15の設計を容易に行うことができる。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0052】
例えば、複数の半導体レーザ201に代えて複数の発光ダイオード等の他の光源が用いられてもよい。
【0053】
光源部20から第1光学系21によりアパーチャ板22の開口221に収束しつつ導かれる光ビームは、アパーチャ板22上において最もビーム形状を小さくできるという点で開口221上で結像している、すなわち、光源部20の半導体レーザ201と対応する開口221とが、第1光学系21により光学的に共役とされることが好ましいが、ビーム形状222を意図的に大きくするために半導体レーザ201と共役な位置から僅かに外れた位置にアパーチャ板22が配置されてもよい。さらに、第1光学系21によりアパーチャ板22に導かれる光ビームは必ずしも開口221に向かって収束されなくてもよく、例えば、平行光とされてもよい。
【0054】
図17は、他のアパーチャ板22bを示す図である。アパーチャ板22bでは、基板9上のビームスポット90の形状と同じ円形の開口221bが1直線状に等ピッチにて配列して形成される。このため、開口221bを通過した光ビームは断面形状を縮小するだけで基板9上に導くことができ、第2光学系23の設計を簡素化できる。
【0055】
アパーチャ板22の複数の開口221は、光源部20の変調制御の容易さという観点からは1直線状に等ピッチにて配列されることが好ましいが、副走査方向に対応する方向のピッチが一定であれば、主走査方向に対応する方向のピッチは一定でなくてもよい。なお、アパーチャ板22の開口221の形状は楕円や円に限定されず、レジスト膜等の感光材料の特性に合わせて、例えば、矩形とされてもよく、また、開口221の大きさおよびピッチも要求される描画精度に合わせて様々に変更されてよい。
【0056】
アパーチャ板22は、例えば、金属で形成されたり、光ビームを透過する部位以外を遮光したガラス板(いわゆる、遮光マスク)であってもよい。開口221を高精度に配列できるのであれば、その素材は限定されない。
【0057】
基板9上の複数のビームスポット90を基板9対して主走査方向に走査する走査機構はポリゴンミラー26に限定されず、例えば、ガルバノミラーや音響光学偏向素子が用いられてもよい。像回転プリズム255はアパーチャ板22と基板9との間の光路上の他の位置に配置されもよく、また、像回転が不要となるように各種光学要素を配置することにより像回転プリズム255を省略することも可能である。
【0058】
光照射装置1によってパターンが描画される対象物は半導体基板に限定されず、プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、フォトマスク等に用いられるガラス基板、プリント基板等の微細パターンが形成される基板であってもよい。さらには、感光材料が付与された画像記録用の部材(例えば、版材)であってもよい。
【0059】
また、アパーチャ板の複数の開口と対象物上の光照射領域とを光学的に共役とした光照射装置を用いることにより光照射領域であるビームスポットのピッチを一定に維持する技術は、感光性樹脂を硬化させて3次元形状を形成する光造形等の対象物の加工に利用することも可能である。さらには、対象物に照射した光ビームの反射光を検出して対象物の形状を測定する走査型レーザ顕微鏡に利用されてもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明では、対象物上の複数の光照射領域のピッチを維持しつつ光ビームを走査することができる。
【0061】
請求項2の発明では、副走査方向に対する複数の光照射量領域の相対的な位置関係を確実に一定とすることができる。
【0062】
請求項3の発明では、光照射領域を容易に小さくすることができる。
【0063】
請求項4の発明では、光源部を小型化することができる。
【0064】
請求項5の発明では、光源部からの光ビームを効率良く利用することができる。
【0065】
請求項7の発明では、光照射領域の副走査方向のピッチを容易に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一の実施の形態に係る光照射装置を示す図である。
【図2】描画ヘッドの内部構成を示す平面図である。
【図3】描画ヘッドの内部構成を示す正面図である。
【図4】アパーチャ板の光源部側を示す図である。
【図5】アパーチャ板の開口、および、開口上の光量分布を示す図である。
【図6】アパーチャ板の開口を通過する光ビームの光量分布を示す図である。
【図7】アパーチャ板からポリゴンミラーまでの光路上における光ビームの主走査方向の幅の変化を示す図である。
【図8】アパーチャ板からポリゴンミラーまでの光路上における光ビームの副走査方向の幅の変化を示す図である。
【図9】ポリゴンミラーの反射面上のビーム形状を示す図である。
【図10】ポリゴンミラーから基板までの光路上における光ビームの主走査方向の幅の変化を示す図である。
【図11】ポリゴンミラーから基板までの光路上における光ビームの副走査方向の幅の変化を示す図である。
【図12】基板上のビームスポットを示す平面図である。
【図13】描画ヘッドの内部構成を簡略化して示す図である。
【図14】従来の光照射装置における基板上のビームスポットおよび光量分布を示す図である。
【図15】本実施の形態に係る光照射装置における基板上のビームスポットおよび光量分布を示す図である。
【図16】アパーチャ板の他の例を示す図である。
【図17】アパーチャ板のさらに他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 光照射装置
9 基板
14 ステージ
15 描画ヘッド
20 光源部
21 第1光学系
22,22a,22b アパーチャ板
23 第2光学系
26 ポリゴンミラー
90 ビームスポット
201 半導体レーザ
221,221a,221b 開口
222 ビーム形状
224 リング領域
255 像回転プリズム

Claims (8)

  1. 変調される複数の光ビームを走査しつつ対象物に照射する光照射装置であって、
    互いに独立して変調される複数の光ビームを生成する光源部と、
    前記光源部からの複数の光ビームに対応する複数の開口を有するアパーチャ板と、
    前記光源部からの複数の光ビームを、前記複数の開口をそれぞれ包含するビーム形状として前記アパーチャ板へと導く第1光学系と、
    対象物を支持する支持部と、
    前記複数の開口からの複数の光ビームを前記対象物上の複数の光照射領域へとぞれぞれ導くとともに、前記複数の開口と前記複数の光照射領域とを光学的に共役とする第2光学系と、
    を備え、
    前記第2光学系が、前記複数の光照射領域を前記対象物に対して所定の走査方向に走査する走査手段を有することを特徴とする光照射装置。
  2. 請求項1に記載の光照射装置であって、
    前記アパーチャ板上における第1の方向が前記走査方向に対応し、第2の方向が前記走査方向に対する副走査方向に対応し、
    前記光源部からの複数の光ビームのそれぞれの前記アパーチャ板上におけるビーム形状と前記アパーチャ板上の対応する開口との間のリング領域において、前記第2の方向に関して端の部位の前記第2の方向の幅が、前記第1の方向に関して端の部位の前記第1の方向の幅よりも大きいことを特徴とする光照射装置。
  3. 請求項1または2に記載の光照射装置であって、
    前記第1光学系が、前記光源部からの複数の光ビームのそれぞれを収束しつつ対応する開口へと導くことを特徴とする光照射装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の光照射装置であって、
    前記光源部が、複数の半導体レーザを有することを特徴とする光照射装置。
  5. 請求項4に記載の光照射装置であって、
    前記光源部からの複数の光ビームのそれぞれの前記アパーチャ板上におけるビーム形状が略楕円であり、前記ビーム形状に対応する開口の形状が、長軸が前記ビーム形状の長軸と重なる楕円であることを特徴とする光照射装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の光照射装置であって、
    前記複数の開口が、1直線状に配列されることを特徴とする光照射装置。
  7. 請求項6に記載の光照射装置であって、
    前記第2光学系が、前記複数の開口からの複数の光ビームの配列方向を回転する像回転機構を有することを特徴とする光照射装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の光照射装置であって、
    前記複数の光照射領域の走査により、前記対象物上にパターンが描画されることを特徴とする光照射装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101196324B1 (ko) * 2010-07-20 2012-11-01 가부시키가이샤 아루박 광 조사 장치
JP2013045110A (ja) * 2011-08-19 2013-03-04 Orbotech Ltd ダイレクトイメージングシステムおよび方法
TWI401539B (zh) * 2007-03-28 2013-07-11 Orc Mfg Co Ltd Exposure drawing device

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