JP2005016550A - ベルト変速機用ウエイトローラー - Google Patents

ベルト変速機用ウエイトローラー Download PDF

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Shuichi Ushijima
修一 牛嶋
Masayuki Kimura
正幸 木村
Hironori Horikawa
博則 堀川
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/041Coatings or solid lubricants, e.g. antiseize layers or pastes

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Abstract

【目的】ウエイトローラーを偏摩耗が少なくかつ製造容易にする。
【構成】ベルト変速機の駆動プーリーに使用するウエイトローラー21を焼結金属で構成する。母材は鉄系等の金属であり、この材料の金属粉中に粉体潤滑成分として、カーボン等の無機材料又はモリブデン等の金属からなる潤滑性のある粉体を混合し、これを金型中で成形して焼結する。焼結体の表面には微孔24があり、ここへ真空含浸により潤滑剤を含浸させてオイルレス潤滑構造にする。このウエイトローラーは材料の粉末を精密計量すること及び軸心部に形成されたパンチ穴25の穴径により、重量を自由かつ高精度に調整できる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ベルト変速機の駆動プーリーに使用される新規かつ有用なウエイトローラーに関する。
【0002】
【従来の技術】
ベルト変速機の駆動プーリーを構成する可動半体を駆動軸方向へ移動させるためのウエイトローラーとして、金属製リングの表面に自己潤滑性を有する樹脂を積層一体化したものが公知である(特許文献1参照)。また、自己潤滑性を有する樹脂中に金属粉を混合して射出成形により一体成形したものもある(特許文献2参照)。
【0003】
【先行技術文献】
【特許文献1】特許第3193274号公報
【特許文献2】特開2001−234992号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記金属リングと表面樹脂層とを積層したウエイトローラーは、ウエイト調整手段として金属製リングを用いるので高い重量精度を実現するためには金属リングに対する切削機械加工が必須となる。そのうえ、金属リングの表面へ樹脂を積層するためには手間のかかるインサート成形が必要になる。このため全体として製造工数が多くなりコストアップを招くことになった。
【0005】
一方、全体を樹脂により一体成形すれば製造は容易になるものの、表面の偏摩耗を防止する必要がある。すなわち、ウエイトローラーは可動プーリーに圧接された状態で移動するため、表面が比較的柔らかい樹脂の場合は偏摩耗を受け易くなる。したがって全体を金属製にして偏摩耗を少なくするととものに製造を容易にすることが望まれる。また、できるだけ偏摩耗を少なくしてかつ摺動相手側に傷を付けないようにするためにはウエイトローラーの表面に対してグリース等の潤滑剤を十分に塗布しなければならない。しかしこの潤滑剤の流出や潤滑切れを防止したり、埃の付着による摺動抵抗の増大を防止しなければならず、潤滑が難しかった。したがって長期にわたり良好な潤滑性を維持しつつかつ予めグリースを盛っておく等、表面に必要以上の潤滑剤を付着させておくことがないようにすることも望まれる。
そこで本願発明は、上記諸要請の実現を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願発明に係るベルト変速機用ウエイトローラーは、全体を焼結金属にて必要によりパンチ穴を有する略円筒状に形成したことを特徴とする。このとき、前記焼結金属は、母材である鉄系金属粉に粉体潤滑成分を混合して成形したものとする。この粉体潤滑成分をカーボンとすることができる。また、液体潤滑剤を含浸させることができ、この場合には、焼結後の真空含浸により液体潤滑剤を含浸させることができる。
【0007】
【発明の効果】
本願発明によれば、ウエイトローラーを焼結により略円筒状に形成したので、全体が金属製となり、偏摩耗を少なくすることができる。また焼結により製造が容易になるとともに、異なる機種に応じて重量を変化させる場合は、金属粉の計量と、パンチ穴を設けた場合にはこの穴径を変化させることにより容易に対応することができかつ高精度にできる。しかも金型面に接する表面は金型の面粗度にならってその後の研磨工程が不要な程度に比較的平滑になるので、成形後の仕上げ機械加工を省略もしくは軽減できる。
【0008】
また、母材の金属粉に潤滑性を有する粉体潤滑成分を混合することにより、成形後の表面に十分な自己潤滑性を与えることができる。特に、粉体潤滑成分としてカーボンを採用すれば、十分な潤滑性を有するとともに表面を硬くして偏摩耗を少なくすることができ、しかも安価に製造することができる。
【0009】
そのうえ、本来的に焼結体が多孔質である特性を利用してこの多孔部分に液体潤滑剤を含浸させれば、その後の使用を無給油にでき、かつ予めグリースを盛っておく等の表面に必要以上の潤滑剤が付着することもないので、流れ出しや埃の付着による摺動性低下を防止でき、潤滑に関してメンテナンスフリーを実現できる。また、この含浸は、焼結後に公知の真空含浸法を適用することにより、多孔質の焼結体であるウエイトローラー内部全体へ含浸させることができる。しかも温度変化によってウエイトローラーの内外へ出入りするので、使用中に温度上昇すると膨張して表面へにじみ出るため、使用中の表面潤滑を長期にわたって良好に継続できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて一実施形態を説明する。図1は本実施形態に係るウエイトローラーの斜視図、図2はこのウエイトローラーを用いたベルト変速機全体を示す図、図3はその駆動プーリー部分の断面図を示す。
【0011】
まず、図2において、このベルト変速機1は小型自動2輪車のスイング式パワーユニットに用いるベルト変速機であり、パワーユニットを構成するミッションケース2内へ前後方向へ長く配設されている。
【0012】
ベルト変速機1は前方に配設される駆動プーリー3と、Vベルト4を介して連結される後方に配置された従動プーリー5を備え、駆動プーリー3及び従動プーリー5はそれぞれ固定半体6,7及び可動半体8,9を有する。これらの各半体はアルミ合金製である。
【0013】
駆動プーリー3は、固定半体6がエンジン(図示省略)のクランク軸10(駆動軸)の軸端へ一体回転自在に連結され、可動半体8はクランク軸10上に軸方向移動自在に遊転支持されている。可動半体8はその内側に後述するウエイトローラーが収容されている。
【0014】
従動プーリー5は、固定半体7が従動軸11と一体回転自在に連結され、かつ可動半体9が従動軸11へ軸方向移動自在に遊転支持され、圧縮コイルスプリングであるセットスプリング12により固定半体7側へ常時押し付けられるように付勢されている。従動軸11は図示しない減速ギヤを介して後輪車軸を回転駆動するようになっている。
【0015】
このベルト変速機1は、クランク軸10の回転が上がると、駆動プーリー3側における後述するウエイトローラーの作用により、Vベルト4の巻き掛け半径が、駆動プーリー3側で増大して従動プーリー5側で小さくなり、逆に回転が低くなると駆動プーリー3側が小さくなり従動プーリー5側が増大することにより、減速比を無段階に変化させて自動変速する公知のものである。
【0016】
図3は駆動プーリー3の詳細を示し、この図に明らかなように、固定半体6はクランク軸10の軸端側へスプライン結合され、かつ軸端のネジ部13へナット14で固定されることによりクランク軸10と一体回転する。固定半体6の中央部に車体内方へ向かって回転軸線方向へ一体に突出形成されたボス15がクランク軸10の外周に嵌合し、その先端部はクランク軸10上のランププレート16へ当接して一体化され、固定半体6とランププレート16も一体回転するようになっている。ランププレート16もアルミ合金製である。
【0017】
可動半体8は、ボス15上にベアリング17を介してクランク軸10上を転動自在かつ軸方向移動自在に支持され、その背面はガイド斜面18をなしている。また、ランププレート16の外周部も逆方向に傾斜するガイド斜面19をなし、かつ可動半体8とランププレート16の間にローラー室20が形成される。
【0018】
このローラー室20は、クランク軸10の半径方向へ放射状に複数設けられ、各ローラー室20の断面形状は図3に明らかなように、ガイド斜面18及び19により、可動半体8の外周側へ向かって次第に幅が狭くなる断面略V字状に設けられ、この中にウエイトローラー21が収容されている。
【0019】
ウエイトローラー21は可動半体8の回転半径方向へ移動自在であり、可動半体8が回転すると一体に回転し、回転が上昇すると遠心力により半径方向外方へ移動し、可動半体8を固定半体6側へ押し出し、これによりVベルト4の巻き掛け半径を変化させるようになっている。なお、ウエイトローラー21は半径方向へ移動するとき、ガイド面18,19と接触して回転するようになっている。
【0020】
図1はウエイトローラー21の外形を示し、このウエイトローラー21は略円筒状をなし、全体が金属粉を焼結して得られた金属製の焼結体であり、変速特性上要求される所定の寸法並びに重量となるように調整されている。母材となる金属は焼結可能でかつ使用時に所定の耐摩耗性を有するとともに相手側部材に対しても摩耗等の変形を生じさせにくい金属であればよく、例えば、汎用性がありしかも比較的安価な鉄系のものが好ましい。特に、ステンレス鋼を使用すれば防錆性が向上する。
【0021】
母材中には粉体潤滑成分が配合されている。この粉体潤滑成分は少なくとも母材よりは潤滑性に富む無機材料もしくは金属材料からなり、その粉体を母材の金属粉と均一に混合して焼結され、焼結体表面における潤滑性を良好にしている。このような粉体潤滑成分として、カーボン等の無機材料やモリブデン等の非鉄金属を適宜選択使用できる。数種の粉体潤滑成分を混合してもよい。また、その配合比は、母材や粉体潤滑成分並びに相手側部材の材料を含む使用条件によって異なるが、全体重量に対して、無機材料及び非鉄金属材料とも、概ね、2〜10重量%程度が好ましい。
【0022】
ウエイトローラー21の外周面22はガイド斜面18及び19と接触しながら回転する際の転動面をなし、23は軸方向の端面である。これらは成形時の金型面により平滑に形成される。但し、表面を微視的に見れば、焼結体特有の微孔を有する多孔質であり、これを点状の微孔24として示す。図中の微孔24は実際よりも誇張したものであり、この中に潤滑オイル等の潤滑剤が含浸され、使用中に給油する必要のないオイルレス潤滑(無給油潤滑)が可能になっている。
【0023】
軸心部にはパンチ穴25が軸線方向へ貫通して形成されている。このパンチ穴25は後述するように焼結時における金型によって形成され、その穴径はウエイトローラー21の重量に影響する。なお、パンチ穴25は必ずしも貫通することを要さず、行き止まり状のものでもよい。
【0024】
図4は焼結における成形工程の一例を示す。Aは一次成形であり、金型30はダイ31、そのキャビテイ32へ出入する上パンチ33と下パンチ34及びこれらの中心部を貫通するコア35を有する。コア35はパンチ穴25を形成するためのものであり、その外径はパンチ穴25の内径と略一致している。
【0025】
まず、下パンチ34及びコア35を嵌合したキャビテイ32内へ予め正確に計量された母材及び粉体潤滑成分等からなる粉体を充填し、上パンチ33を閉めてから、所定圧力を加えて成形する。
【0026】
これにより、図中にBで示す一次成形体のウエイトローラー21が得られ、その軸心部にはパンチ穴25が貫通している。また、拡大部に示すように、肩部には金型構造上不可避的に段差26が発生する。この段差26はエッジ部を有するため、このままでは使用できない。そこで次の二次成形が必要になる。
【0027】
図中のCは二次成形を示し、二次成形用金型を構成する上パンチ37と下パンチ38の間に一次成形体のウエイトローラー21を入れ、上下のパンチを接近させて一次成形に近い力で二次成形する。このとき上パンチ37と下パンチ38の間に形成されるキャビテイは、最終製品のウエイトローラー21における外形と一致する形状及び寸法をなし、肩部はアール面39をなす。
【0028】
したがって、Dに示すように、二次成形後のウエイトローラー21は、最終製品の形状及び寸法が高精度で実現され、かつ段差26は解消され、アール面39にならったアール部27となり、エッジ部を解消して、研磨などの機械加工をせずにそのまま使用可能になる。
【0029】
特に、二段の加圧成形をするため、二次成形体の表面は金型表面の面粗度にならって緻密になり、本来は多孔質であるにもかかわらず、転動面をなす表面の研磨加工が不要になる程度に十分平滑になる。そのうえ、表面の孔は加圧によって縮径されるから、後から含浸される潤滑剤の保持に好都合な構造になる。
【0030】
その後、この二次成形体を所定温度で所定時間加熱することにより焼結し、さらに必要により表面処理等を適宜施してから、必要により仕上げ加工を行う。なお、焼結されたウエイトローラー21の表面が十分に平滑であることは上記の通りであり、かつ材料粉体の精密計量及びパンチ径の調節によって重量も高精度になっているから、研削による重量調節も不要である。したがって、焼結後の機械加工は殆どの場合は省略でき、もし必要が生じても軽微なものにすぎない。
【0031】
特に、異なる機種に適用するため、重量を変化させる必要が生じた場合であっても、材料粉体の精密計量及びパンチ径の調節によって、必要な重量にすることができるから、従来のような機械加工による重量調節が不要であり、このような機種変更に容易に対応できる汎用性の高いものとなる。
【0032】
焼結後は、液体潤滑剤を含浸させて、最終製品としてのウエイトローラー21を得る。液体潤滑剤の含浸は、焼結後のウエイトローラー21に対して公知の真空含浸法等により行う。この工程で液体潤滑剤を微孔24中へ含浸させると、オイルレス式の焼結体からなるウエイトローラー21が完成する。適当な潤滑オイル等の潤滑剤
【0033】
このように、ウエイトローラー21を焼結によって形成するとともに、材料粉末の精密計量及びパンチ径の調節により、焼結後のウエイトローラー重量を高精度にでき、しかも表面が平滑面をなすので、仕上げの機械加工を殆ど省略でき、仮に必要になっても極めて簡単に済ませることができるから、ウエイトローラー21を高精度かつ容易に製造できることになった。
【0034】
そのうえ、粉体潤滑成分を配合することにより、十分な潤滑性を確保して偏摩耗の発生を効果的に阻止することができる。特に、粉体潤滑成分としてカーボンを用いれば、十分な潤滑性を得るとともに耐摩耗性が高く、しかも比較的安価に製造することができる。
【0035】
さらに、焼結体としての多孔質の特性を利用して表面側に潤滑剤を含浸させたから、長期にわたってオイルレス潤滑が可能になり、しかも潤滑剤の流れ出しや表面へ多めに塗布されたグリースへ埃が付着することによる摺動性低下等を招きにくくなるから、メンテナンスフリーを実現でき、メンテナンス性に優れたものになる。また、含浸方法として真空含浸を使用すれば、焼結体を直ちに高効率で含浸処理できるので、作業効率が向上する。
【0036】
また、このウエイトローラー21を用いてベルト変速機1を構成すると、図3に示すように可動半体8の回転が上がるにつれて、ウエイトローラー21は遠心力で回転半径方向外方へ移動し、可動半体8を固定半体6側へ押し出す。このとき、ウエイトローラー21の転動面は、焼結体としての平滑面をなすとともにオイルレス潤滑構造により、良好な潤滑性を有する。
【0037】
したがって、ウエイトローラー21は、可動半体8のガイド斜面18及びランププレート16のガイド斜面19と滑らかに接触しながら回転等をしつつ移動する。しかもウエイトローラー21は全体が金属の焼結体であるから、従来の樹脂製のものと異なる硬い表面となって十分な耐摩耗性を有する。このため、ウエイトローラー21の偏摩耗を防止できる。
【0038】
そのうえ、焼結体とすることにより、ウエイトローラーを鋳造品等で形成した場合と比べれば遙かに柔らかいものであるから、相手側部材である可動半体8及びランププレート16も摩耗を受けにくくなる。したがって、ウエイトローラー21並びに可動半体8及び固定半体6も偏摩耗しにくくなって、耐摩耗性が向上することになる。特に、軽量化のため可動半体8及びランププレート16を比較的柔らかいアルミ合金製としたとき、これらの摩耗等を防止できるので効果的である。しかもローラー室20内へのグリースの充填も不要にできる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例を説明する。表1中のNo.1・2は実施例、No.3は比較例であって、いずれも母材として鉄系金属粉である粒度50〜150μ程度の普通焼結用アトマイズ粉を用い、これに実施例は粉体潤滑成分であるカーボン、二硫化モリブデン粉及び比較例は銅粉をそれぞれ表中の重量%混合したものである。
【0040】
これらの全体量を同量精密計量してそれぞれ同一の寸法及び構造をなすダイへ入れて約10〜20トン/cm2に加圧して成形し、さらに約1030℃で6時間加熱して焼結体を作り、冷却後、潤滑オイルを真空含浸させて所定のウエイトローラーを得た。
【0041】
このウエイトローラーをそれぞれ、使用時のベルト変速機と同じ材料であるアルミ合金製の板材で押し付けて転動させる。具体的には実際の使用状態における荷重(例えば、10kg/cm2)で押し付けながら、約10cmの距離を1万回往復させて摩耗試験を行う。
その後、ウエイトローラー自体の偏摩耗及び相手側における摩耗等の変形有無を目視にて判定し、いずれもが生じなければ合格(○)、そうでなければ不合格(×)と判定した。
【0042】
その結果は、表1の判定欄に明らかなように、No.1・2はすべて合格であったが、No.3の銅は偏摩耗の発生により不合格であった。これは粉体潤滑成分としての銅が柔らかすぎるためであると考えられるから、粉体潤滑成分は銅よりも硬いものでなければならないことが判明した。
【0043】
なお、本願発明は上記実施例に限定されず、発明の原理内において適宜変形や応用が可能であり、例えばパンチ穴25の数を複数にしてもよい。また、自動2輪車以外の車両もしくは一般機械のベルト変速機に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るウエイトローラーの斜視図
【図2】このウエイトローラーを用いたベルト変速機全体を示す図
【図3】その駆動プーリー部分の断面図
【図4】焼結時の金型構造を示す断面図
【符号の説明】
1:ベルト変速機、3:駆動プーリー、4:Vベルト、5:従動プーリー、6:固定半体、8:可動半体、10:クランク軸、16:ランププレート、18:ガイド斜面、19:ガイド斜面、21:ウエイトローラー、22:外周面、24:微孔、25:パンチ穴、30:金型、32:キャビテイ、33:上パンチ、34:下パンチ、35:コア、37:上パンチ、38:下パンチ、39:アール面

Claims (5)

  1. ベルト変速機の駆動プーリーを構成する可動半体を駆動軸方向へ移動させるために設けられるウエイトローラーにおいて、母材である鉄系金属粉に粉体潤滑成分を混合して略円筒状に成形して焼結することにより、全体を焼結金属にて形成したことを特徴とするベルト変速機用ウエイトローラー。
  2. パンチ穴を有することを特徴とする請求項1に記載したベルト変速機用ウエイトローラー。
  3. 前記粉体潤滑成分がカーボンであることを特徴とする請求項2に記載したベルト変速機用ウエイトローラー。
  4. 液体潤滑剤を含浸させたことを特徴とする請求項1に記載したベルト変速機用ウエイトローラー。
  5. 焼結後の真空含浸により前記液体潤滑剤を含浸させたことを特徴とする請求項4に記載したベルト変速機用ウエイトローラー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010101696A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Ngk Spark Plug Co Ltd ノッキングセンサ

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