JP2005016489A - トラックの発電式デフレクタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウインドデフレクタの本来の機能を利用しつつ、自然エネルギによりトラックに発電させ、ひいては、NOx等による大気汚染等を軽減し得る、トラックの発電式デフレクタ装置を提供する。
【解決手段】本発明の発電式デフレクタ装置1は、トラック2の段差部分に生じる空気抵抗を減じるデフレクタケース3が、風力発電及び太陽光発電するように構成されている。デフレクタケース3の、空気導入口8と、空気導出口9との間には、内部流路F1が形成されている。デフレクタケース3の外表面に、太陽電池4が配設されている。デフレクタケース3の内部に、羽根車5が内部流路F1に含まれるように配設され、その回転軸5bに、発電機6が連結されている。太陽電池4と発動機6とに、バッテリ7が電気的に接続され、バッテリ7は、太陽電池4及び発電機6のそれぞれから供給される電気エネルギを蓄電する。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明の発電式デフレクタ装置1は、トラック2の段差部分に生じる空気抵抗を減じるデフレクタケース3が、風力発電及び太陽光発電するように構成されている。デフレクタケース3の、空気導入口8と、空気導出口9との間には、内部流路F1が形成されている。デフレクタケース3の外表面に、太陽電池4が配設されている。デフレクタケース3の内部に、羽根車5が内部流路F1に含まれるように配設され、その回転軸5bに、発電機6が連結されている。太陽電池4と発動機6とに、バッテリ7が電気的に接続され、バッテリ7は、太陽電池4及び発電機6のそれぞれから供給される電気エネルギを蓄電する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風力や太陽エネルギ等の自然エネルギを利用してトラックに発電させる技術に関し、特に、トラックにおいて、空気抵抗を低減させる際に用いられるウインドデフレクタ(導風板)に、自然エネルギの利用による発電方式を適用した技術に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、自動車業界においては、自動車から排出されるNOx(窒化酸化物)、PM(粒子状物質)等による大気汚染を環境改善の対象として捉えており、自動車により消費される、ガソリン、軽油等の石油資源の高依存を抑え、代替エネルギの促進を図るようにしている。
【0003】
代替エネルギの促進の一つとして、風力や太陽エネルギ等の自然エネルギを利用することが挙げられるが、このような技術には、例えば、特許文献1に示すように、乗用車が走行する際、風圧を利用して電力を発生させ、その電力を乗用車に供給する風力発電装置がある。この装置においては、ルーフ上のダクト内に、回転翼を設け、その回転軸に発電機を連結させている。
【0004】
一方、トラックの車体構造には、乗用車の流線形状と異なり、箱型形状のような、空気抵抗の大きい非流線形状が採用されており、その空気抵抗の低減対策としては、主に、トラックの運転室と荷台との高低差による段差部分に、ウインドデフレクタがオプションにより取り付けられているにすぎず、空気抵抗による燃料損失について十分な対策がなされていなかった。
【0005】
このようなウインドデフレクタの外表面に、太陽電池パネルを設けた技術が知られているが(特許文献2参照)、この従来技術においては、自然エネルギの一部を利用しているものの、その電力では、大気汚染の改善や、代替エネルギの促進を十分図るまでに至っていなかった。
【0006】
かかる点を具体的に述べると、トラックの長距離輸送においては、例えば、サービスエリアや、工場の搬入・搬出先等で、トラックを長時間に亘って停車し、休憩、待機、夜間の仮眠等をとるようにしている。その際、夏期には、クーラーを使用し、冬期には、ヒーターを使用するため、多量の電力をエアコン等の電気系統に供給する必要があり、太陽エネルギを変換した電力だけでは十分でなく、エンジンをアイドリング状態で作動し続けなければならなかった。
このことは、世界規模でみると、上記大気汚染の問題だけでなく、ガソリン、軽油等の石油資源の無駄な消費になるという問題をも引き起こしていた。
【0007】
従って、本発明の目的は、ウインドデフレクタがもつ、空気抵抗を低減するという、本来の機能を利用しつつ、自然エネルギの有効利用によりトラックに十分な電力を発電させ、ひいては、NOx等による大気汚染や石油資源の無駄な消費を軽減し得る、トラックの発電式デフレクタ装置を提供することにある。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−97411号公報
【特許文献2】
特開平6−219339号公報
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、トラックにウインドデフレクタを装着しない場合、その段差部分に渦の発生によるエネルギ損失が生じており、ウインドデフレクタがもつ本来の機能を改良しつつ利用すれば、そのエネルギ損失の一部から有効エネルギを回収できることに着目し、その着目に基づいて自然エネルギを有効利用すれば、NOx等の大気汚染物質の排出や、石油資源の無駄な消費を軽減し得るという着想に至った。
【0010】
本発明は、上記着想に基づいてなされたもので、トラックの運転室天面上に設置され、該運転室天面とこれより高い荷台天面との段差部分に生じる空気抵抗を減じるデフレクタケースが、風力発電及び太陽光発電するように構成された発電式デフレクタ装置であって、前記デフレクタケースの前方下部及び後方上部に、それぞれ、空気導入口と、空気導出口とが設けられ、該空気導入口と該空気導出口との間には、所定の内部流路が形成されており、前記デフレクタケースの外表面に、前記太陽光発電用の太陽電池が配設されており、前記デフレクタケースの内部に、前記風力発電用の羽根車が前記内部流路に含まれるように配設されており、前記羽根車の回転軸に、発電機が連結されており、前記太陽電池と前記発動機とに、バッテリが電気的に接続され、該バッテリは、該太陽電池及び該発電機のそれぞれから供給される電気エネルギを蓄電するように構成されていることを特徴とするトラックの発電式デフレクタ装置を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0011】
本発明の場合、ウインドデフレクタ自体がもつ本来の機能を利用して、デフレクタケースにおいて、内部流路の流れの空気抵抗を低減しつつ、その内部流路に沿った風力により発電させると共に、太陽電池によっても発電させる。
その結果、本発明によれば、燃料損失にそれ程影響を与えずに、自然エネルギにより十分な電力を蓄電できると共に、その電力を、エンジンを停止してもエアコン等の電気系統に供給でき、ひいては、NOx等による大気汚染や石油資源の無駄な消費を軽減することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のトラックの発電式デフレクタ装置の好ましい一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態の発電式デフレクタ装置1は、トラック2の運転室ルーフ(運転室天面)2a2上に設置され、運転室ルーフ2a2とこれより高い荷台ルーフ(荷台天面)2b1との段差部分に生じる空気抵抗を減じるデフレクタケース3が、風力発電及び太陽光発電するように構成されている。
デフレクタケース3の前方下部及び後方上部に、それぞれ、空気導入口8と、空気導出口9とが設けられ、空気導入口8と空気導出口9との間には、所定の内部流路F1が形成されている。デフレクタケース3の外表面に、太陽光発電用の太陽電池4が配設されている。デフレクタケース3の内部に、風力発電用の羽根車5が内部流路F1に含まれるように配設されている。羽根車5の回転軸5bに、発電機6が連結されている。太陽電池4と発動機6とに、バッテリ7が電気的に接続され、バッテリ7は、太陽電池4及び発電機6のそれぞれから供給される電気エネルギを蓄電するように構成されている。
かかる発電式デフレクタ装置1の詳細を述べる。
【0013】
図2又は図3に示すように、デフレクタケース3は、トラック2の運転室2aと荷台2bとの段差部分に着脱可能に設置されるもので、ルーフパネル(ルーフ部)3a、サイドパネル3b、リアパネル3c及びボトムパネル3dから、流線形のケース状に一体的に形成されている。
【0014】
ルーフパネル3aは、デフレクタケース3の上面に配置されており、運転室2aのフロントガラス2a1の上方と、荷台2bの荷台ルーフ2b1とを滑らかに結ぶ、傾斜した流線曲面状に形成されている。ルーフパネル3aは、フロントガラス2a1の上方から荷台ルーフ2b1に亘って流れる外部表層流F2に、渦をほとんど生じさせないようになっている。
【0015】
サイドパネル3bは、デフレクタケース3の左右両サイドに配置されており、ルーフパネル3aの側方と、荷台サイド2b2とを滑らかに結ぶ流線曲面状に形成されている。サイドパネル3bは、ルーフパネル3aの側方から荷台サイド2b2に亘って流れる外部表層流(図示しない)に、渦をほとんど生じさせないようになっている。
【0016】
ボトムフレーム3dは、デフレクタケース3の底面に配置されており、運転室ルーフ2a2に接合するように形成されている。リアパネル3cは、デフレクタケース3の背面に配置されており、背面側を一部開口して埋めるように形成されている。
【0017】
ルーフパネル3aの前方下部には、空気導入口8が形成されている。リヤパネル3cの上部には、空気導出口9が形成されている。このような空気導入口8及び空気導出口9は、デフレクタケース3内に内部流路F1を形成するもので、その内部流路F1をルーフパネル3aの内表面にほぼ沿って導くような位置に配置されている。
【0018】
デフレクタケース3内には、デフレクタケース3の内部空間をダクト室3Aと電気系統室3Bとに仕切る導風底板(導風板)10が設けられている。この導風底板10は、空気導入口8の下端縁と空気導出口9の下端縁とを繋ぐような斜面状に形成されており、ルーフパネル3aとほぼ平行に配置されている。
このような導風底板10は、ダクト室3A内における内部流路F1を、空気導入口8と空気導出口9とを繋ぐ方向に導くようになっている。
【0019】
導風底板10上には、ダクト室3Aの側壁を形成する導風側板11が一対をなして設けられている。この導風側板11は、空気導入口8の両側縁と空気導出口9の両側縁とを、それぞれ繋ぐような凸湾曲面状に形成されており、その内側に羽根車5の設置スペースを有している。
【0020】
このようなデフレクタケース3においては、トラック2が走行する際、空気導入口8から入った空気の流れが、ダクト室3Aの内壁(ルーフパネル3aの内表面、導風底板10の上表面、及び導風側板11の内側面)からほとんど剥離せずにこれに沿いつつ、空気導出口9から排出して内部流路F1を形成するようになっている。
【0021】
ダクト室内3Aには、自然エネルギ(風力)を有効利用する観点から、羽根車5が配設されている。羽根車5は、環状的な翼列をなす動翼体5aが、回転軸5bから放射状に延びたスポーク(図示しない)によって支持されるように構成されている。
【0022】
回転軸5bは、その中腹部分が導風底板10上に軸支された状態で、下端部が電気系統室3Bまで延びており、その下端部に、発電機6が連結されている。この発電機6は、電気系統室3Bにおいて、ボトムプレート3dに、取付部材12を介して固定されている。
【0023】
ここで、回転軸5bは、羽根車5の回転動力を発電機6により効率良く電気エネルギに変換させる観点から、内部流路F1と直交するように、導風底板10の法線方向とほぼ平行に配置されている。
これにより、動翼体5aは、ルーフパネル3a及び導風底板10の双方とほぼ平行になるように傾斜している。この点、動翼体5aの傾斜角度θは、運転室2aと荷台2bのルーフ2b1との高低差及び運転室2aの奥行き、即ち、ルーフパネル3aの傾斜角度に基づいて定められる。
このような動翼体5aは、ルーフパネル3aと導風底板10との間にほとんど隙間なく挟まれた状態で、内部流路F1の中央部に位置するようになっている。
【0024】
ルーフパネル3aの外表面には、自然エネルギ(太陽エネルギ)を有効利用する観点から、太陽電池4が配設されている。この太陽電池4には、太陽エネルギからより大きい電気エネルギを発生させるため、複数のモジュールパネルが、ルーフパネル3aのほぼ全面に亘るようにして用いられている。
【0025】
電気系統室3B内には、バッテリ7が配設されており、このバッテリ7は、取付部材12を介してボトムパネル3dに固定されている。バッテリ7は、発電機6と、太陽電池4とにそれぞれ電気的に接続され、発電機6から供給される電気エネルギと、太陽電池4から供給される電気エネルギとを蓄電するようになっている。
【0026】
バッテリ7には、外部端子13が導線を介して電気的に接続されている。この外部端子13は、運転室2aの電気系統(エアコン等)の端子(図示しない)に接続するものである。バッテリ7は、その蓄電した電気エネルギを外部端子13を介して運転室2aの電気系統に供給するようになっている。
【0027】
次に、本実施形態の発電式デフレクタ装置1の使用態様及び作用を説明する。
トラック2を走行している場合、デフレクタケース3の外部表層流F2は、ルーフパネル3aやサイドパネル3bに沿って流れるため、ほとんど空気抵抗にならない。
一方、デフレクタケース3の内部流路F1の流れは、ダクト室3Aに沿って流れるため、この点では、ほとんど空気抵抗にならないが、羽根車5を回転させるため、その回転動力にほぼ相当する分だけ空気抵抗になる。
【0028】
しかし、この空気抵抗は、ウインドデフレクタを装着しない場合にその段差部分に生じる空気抵抗や、運転室2aのフロント面に生じる空気抵抗、あるいは、積載重量による負荷等に比べると極めて小さいため、燃料損失にほとんど影響を与えない。
特に、ウインドデフレクタを装着しない場合、その段差部分において、渦の発生によりエネルギ損失が生じているが、本実施形態の場合、その渦をルーフパネル3aや導風底板10等により整流し、そのうち、内部流路F1に沿った流れからエネルギを得ており、むしろ、そのエネルギ分だけ、上記エネルギ損失から回収していると言える。
【0029】
その一方で、デフレクタケース3の内部流路F1の流れに伴い、羽根車5の回転動力を、電動機6により電気エネルギに変換し、その電気エネルギを、逐次、バッテリ7に蓄電していく。
トラック2を走行しているか否かによらず、日中であれば、ルーフパネル3a上の太陽電池4により、太陽エネルギから変換した電気エネルギを、逐次、バッテリ7に蓄電してく。
【0030】
そして、サービスエリアで休憩をとる場合や、工場の搬入・搬出先で待機等する場合には、エンジンを停止してから、デフレクタケース3内のバッテリ7から運転室2aの電気系統に十分な電力を供給し、この電力によりエアコン等を作動する。この際、NOx等の大気汚染物質が排出されず、石油資源が消費されない。
【0031】
以上述べたように、本実施形態によれば、ウインドデフレクタ(ルーフパネル3a及びサイドパネル3b)自体がもつ本来の機能を利用して、デフレクタケース3において、内部流路F1の流れの空気抵抗を低減しつつ、その内部流路F1に沿った風力により発電させ、さらに、太陽電池4によっても発電させるようにしたため、燃料損失にそれ程影響を与えずに、自然エネルギにより十分な電力を蓄電できると共に、その電力を、エンジンを停止してもエアコン等の電気系統に供給でき、ひいては、NOx等による大気汚染や石油資源の無駄な消費を軽減することが可能になる。
【0032】
また、本実施形態によれば、空気抵抗を低減させる構造と、電力を発生させる構造とを、デフレクタケース3に収めてユニット化したため、このような発電式デフレクタ装置1を、燃料損失の低減及び大気汚染の軽減を図り得るオプションとして、トラック2に取り付けることができる。
【0033】
さらに、本実施形態によれば、空気導入口8及び空気導出口9を、内部流路F1がルーフパネル3aの内面にほぼ沿って導かれるような位置に配置し、その内部流路F1を、導風底板10により、空気導入口8と空気導出口9とを繋ぐ方向にしたため、デフレクタケース3の外部表層流F2と同様に、その内部流路F1の流れの空気抵抗を低減できる。
【0034】
さらにまた、本実施形態によれば、羽根車5の動翼体5aを、ルーフパネル3a及び導風底板10の双方とほぼ平行になるように傾斜させたため、動翼体5aが、内部流路F1の流れのもつ流体エネルギを無駄なく回転動力に変換でき、その結果、効率よく電気エネルギを発生させることができる。
【0035】
さらに加えて、本実施形態によれば、デフレクタケース3のバッテリ7に外部端子13を接続し、その外部端子13を介してバッテリ7の電力を運転室2aの電気系統に供給するようにしたため、自然エネルギにより運転室2aのエアコン等を作動することができる。
【0036】
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、種々の変更等を行うことができる。
例えば、ルーフパネル3aの後方上端部の高さが、荷台ルーフ2b1とほぼ等しい場合には、空気導出口9の高さは、荷台ルーフ2b1より幾分低くなるが、空気導出口9から流出した流れの空気抵抗を低減する観点では、空気導出口9の高さを荷台ルーフ2b1より高くしてもよい。
【0037】
羽根車5の動翼体5aを、ルーフパネル3aとほぼ平行にして傾斜させることが好ましいが、効率よく電気エネルギを発生させ、且つ内部流路F1の流れの空気抵抗があまり増加しない限りにおいて、その動翼体5aを、水平面側に傾けてもよい。
【0038】
また、羽根車5の動翼体5aを、一つ設けることが好ましいが、内部流路F1の流れの空気抵抗があまり増加しない限りにおいて、その動翼体5aを、内部流路F1に沿って複数設けてもよい。
【0039】
さらに、ルーフパネル3aの外表面だけでなく、サイドパネル3bの外傷面に、太陽電池を配設してもよい。
【0040】
さらにまた、デフレクタケース3のバッテリ7を、運転室2aの電気系統に接続することが好ましいが、エンジン始動用のバッテリの放電対策として、デフレクタケース3のバッテリ7を、エンジンに接続するようにしてもよい。
【0041】
さらに加えて、空気導入口8や空気導出口9に、防塵・防虫用の網を設けてもよい。
【発明の効果】
本発明によれば、ウインドデフレクタがもつ、空気抵抗を低減するという、本来の機能を利用しつつ、自然エネルギの有効利用によりトラックに十分な電力を発電させ、ひいては、NOx等による大気汚染や石油資源の無駄な消費を軽減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の発電式デフレクタ装置が設置されたトラックの全体構成を示す側面図である。
【図2】本実施形態の発電式デフレクタ装置の概略構成を示す側方断面図である。
【図3】図2の矢印A方向から視た矢視図である。
【符号の説明】
2 トラック
2a2 運転室ルーフ(運転室天面)
2b1 荷台ルーフ(荷台天面)
3 デフレクタケース
3a ルーフパネル(ルーフ部)
4 太陽電池
5 羽根車
5b 回転軸
6 発動機
7 バッテリ
8 空気導入口
9 空気導出口
10 導風底板(導風板)
13 外部端子
F1 内部流路
【発明の属する技術分野】
本発明は、風力や太陽エネルギ等の自然エネルギを利用してトラックに発電させる技術に関し、特に、トラックにおいて、空気抵抗を低減させる際に用いられるウインドデフレクタ(導風板)に、自然エネルギの利用による発電方式を適用した技術に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、自動車業界においては、自動車から排出されるNOx(窒化酸化物)、PM(粒子状物質)等による大気汚染を環境改善の対象として捉えており、自動車により消費される、ガソリン、軽油等の石油資源の高依存を抑え、代替エネルギの促進を図るようにしている。
【0003】
代替エネルギの促進の一つとして、風力や太陽エネルギ等の自然エネルギを利用することが挙げられるが、このような技術には、例えば、特許文献1に示すように、乗用車が走行する際、風圧を利用して電力を発生させ、その電力を乗用車に供給する風力発電装置がある。この装置においては、ルーフ上のダクト内に、回転翼を設け、その回転軸に発電機を連結させている。
【0004】
一方、トラックの車体構造には、乗用車の流線形状と異なり、箱型形状のような、空気抵抗の大きい非流線形状が採用されており、その空気抵抗の低減対策としては、主に、トラックの運転室と荷台との高低差による段差部分に、ウインドデフレクタがオプションにより取り付けられているにすぎず、空気抵抗による燃料損失について十分な対策がなされていなかった。
【0005】
このようなウインドデフレクタの外表面に、太陽電池パネルを設けた技術が知られているが(特許文献2参照)、この従来技術においては、自然エネルギの一部を利用しているものの、その電力では、大気汚染の改善や、代替エネルギの促進を十分図るまでに至っていなかった。
【0006】
かかる点を具体的に述べると、トラックの長距離輸送においては、例えば、サービスエリアや、工場の搬入・搬出先等で、トラックを長時間に亘って停車し、休憩、待機、夜間の仮眠等をとるようにしている。その際、夏期には、クーラーを使用し、冬期には、ヒーターを使用するため、多量の電力をエアコン等の電気系統に供給する必要があり、太陽エネルギを変換した電力だけでは十分でなく、エンジンをアイドリング状態で作動し続けなければならなかった。
このことは、世界規模でみると、上記大気汚染の問題だけでなく、ガソリン、軽油等の石油資源の無駄な消費になるという問題をも引き起こしていた。
【0007】
従って、本発明の目的は、ウインドデフレクタがもつ、空気抵抗を低減するという、本来の機能を利用しつつ、自然エネルギの有効利用によりトラックに十分な電力を発電させ、ひいては、NOx等による大気汚染や石油資源の無駄な消費を軽減し得る、トラックの発電式デフレクタ装置を提供することにある。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−97411号公報
【特許文献2】
特開平6−219339号公報
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、トラックにウインドデフレクタを装着しない場合、その段差部分に渦の発生によるエネルギ損失が生じており、ウインドデフレクタがもつ本来の機能を改良しつつ利用すれば、そのエネルギ損失の一部から有効エネルギを回収できることに着目し、その着目に基づいて自然エネルギを有効利用すれば、NOx等の大気汚染物質の排出や、石油資源の無駄な消費を軽減し得るという着想に至った。
【0010】
本発明は、上記着想に基づいてなされたもので、トラックの運転室天面上に設置され、該運転室天面とこれより高い荷台天面との段差部分に生じる空気抵抗を減じるデフレクタケースが、風力発電及び太陽光発電するように構成された発電式デフレクタ装置であって、前記デフレクタケースの前方下部及び後方上部に、それぞれ、空気導入口と、空気導出口とが設けられ、該空気導入口と該空気導出口との間には、所定の内部流路が形成されており、前記デフレクタケースの外表面に、前記太陽光発電用の太陽電池が配設されており、前記デフレクタケースの内部に、前記風力発電用の羽根車が前記内部流路に含まれるように配設されており、前記羽根車の回転軸に、発電機が連結されており、前記太陽電池と前記発動機とに、バッテリが電気的に接続され、該バッテリは、該太陽電池及び該発電機のそれぞれから供給される電気エネルギを蓄電するように構成されていることを特徴とするトラックの発電式デフレクタ装置を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0011】
本発明の場合、ウインドデフレクタ自体がもつ本来の機能を利用して、デフレクタケースにおいて、内部流路の流れの空気抵抗を低減しつつ、その内部流路に沿った風力により発電させると共に、太陽電池によっても発電させる。
その結果、本発明によれば、燃料損失にそれ程影響を与えずに、自然エネルギにより十分な電力を蓄電できると共に、その電力を、エンジンを停止してもエアコン等の電気系統に供給でき、ひいては、NOx等による大気汚染や石油資源の無駄な消費を軽減することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のトラックの発電式デフレクタ装置の好ましい一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態の発電式デフレクタ装置1は、トラック2の運転室ルーフ(運転室天面)2a2上に設置され、運転室ルーフ2a2とこれより高い荷台ルーフ(荷台天面)2b1との段差部分に生じる空気抵抗を減じるデフレクタケース3が、風力発電及び太陽光発電するように構成されている。
デフレクタケース3の前方下部及び後方上部に、それぞれ、空気導入口8と、空気導出口9とが設けられ、空気導入口8と空気導出口9との間には、所定の内部流路F1が形成されている。デフレクタケース3の外表面に、太陽光発電用の太陽電池4が配設されている。デフレクタケース3の内部に、風力発電用の羽根車5が内部流路F1に含まれるように配設されている。羽根車5の回転軸5bに、発電機6が連結されている。太陽電池4と発動機6とに、バッテリ7が電気的に接続され、バッテリ7は、太陽電池4及び発電機6のそれぞれから供給される電気エネルギを蓄電するように構成されている。
かかる発電式デフレクタ装置1の詳細を述べる。
【0013】
図2又は図3に示すように、デフレクタケース3は、トラック2の運転室2aと荷台2bとの段差部分に着脱可能に設置されるもので、ルーフパネル(ルーフ部)3a、サイドパネル3b、リアパネル3c及びボトムパネル3dから、流線形のケース状に一体的に形成されている。
【0014】
ルーフパネル3aは、デフレクタケース3の上面に配置されており、運転室2aのフロントガラス2a1の上方と、荷台2bの荷台ルーフ2b1とを滑らかに結ぶ、傾斜した流線曲面状に形成されている。ルーフパネル3aは、フロントガラス2a1の上方から荷台ルーフ2b1に亘って流れる外部表層流F2に、渦をほとんど生じさせないようになっている。
【0015】
サイドパネル3bは、デフレクタケース3の左右両サイドに配置されており、ルーフパネル3aの側方と、荷台サイド2b2とを滑らかに結ぶ流線曲面状に形成されている。サイドパネル3bは、ルーフパネル3aの側方から荷台サイド2b2に亘って流れる外部表層流(図示しない)に、渦をほとんど生じさせないようになっている。
【0016】
ボトムフレーム3dは、デフレクタケース3の底面に配置されており、運転室ルーフ2a2に接合するように形成されている。リアパネル3cは、デフレクタケース3の背面に配置されており、背面側を一部開口して埋めるように形成されている。
【0017】
ルーフパネル3aの前方下部には、空気導入口8が形成されている。リヤパネル3cの上部には、空気導出口9が形成されている。このような空気導入口8及び空気導出口9は、デフレクタケース3内に内部流路F1を形成するもので、その内部流路F1をルーフパネル3aの内表面にほぼ沿って導くような位置に配置されている。
【0018】
デフレクタケース3内には、デフレクタケース3の内部空間をダクト室3Aと電気系統室3Bとに仕切る導風底板(導風板)10が設けられている。この導風底板10は、空気導入口8の下端縁と空気導出口9の下端縁とを繋ぐような斜面状に形成されており、ルーフパネル3aとほぼ平行に配置されている。
このような導風底板10は、ダクト室3A内における内部流路F1を、空気導入口8と空気導出口9とを繋ぐ方向に導くようになっている。
【0019】
導風底板10上には、ダクト室3Aの側壁を形成する導風側板11が一対をなして設けられている。この導風側板11は、空気導入口8の両側縁と空気導出口9の両側縁とを、それぞれ繋ぐような凸湾曲面状に形成されており、その内側に羽根車5の設置スペースを有している。
【0020】
このようなデフレクタケース3においては、トラック2が走行する際、空気導入口8から入った空気の流れが、ダクト室3Aの内壁(ルーフパネル3aの内表面、導風底板10の上表面、及び導風側板11の内側面)からほとんど剥離せずにこれに沿いつつ、空気導出口9から排出して内部流路F1を形成するようになっている。
【0021】
ダクト室内3Aには、自然エネルギ(風力)を有効利用する観点から、羽根車5が配設されている。羽根車5は、環状的な翼列をなす動翼体5aが、回転軸5bから放射状に延びたスポーク(図示しない)によって支持されるように構成されている。
【0022】
回転軸5bは、その中腹部分が導風底板10上に軸支された状態で、下端部が電気系統室3Bまで延びており、その下端部に、発電機6が連結されている。この発電機6は、電気系統室3Bにおいて、ボトムプレート3dに、取付部材12を介して固定されている。
【0023】
ここで、回転軸5bは、羽根車5の回転動力を発電機6により効率良く電気エネルギに変換させる観点から、内部流路F1と直交するように、導風底板10の法線方向とほぼ平行に配置されている。
これにより、動翼体5aは、ルーフパネル3a及び導風底板10の双方とほぼ平行になるように傾斜している。この点、動翼体5aの傾斜角度θは、運転室2aと荷台2bのルーフ2b1との高低差及び運転室2aの奥行き、即ち、ルーフパネル3aの傾斜角度に基づいて定められる。
このような動翼体5aは、ルーフパネル3aと導風底板10との間にほとんど隙間なく挟まれた状態で、内部流路F1の中央部に位置するようになっている。
【0024】
ルーフパネル3aの外表面には、自然エネルギ(太陽エネルギ)を有効利用する観点から、太陽電池4が配設されている。この太陽電池4には、太陽エネルギからより大きい電気エネルギを発生させるため、複数のモジュールパネルが、ルーフパネル3aのほぼ全面に亘るようにして用いられている。
【0025】
電気系統室3B内には、バッテリ7が配設されており、このバッテリ7は、取付部材12を介してボトムパネル3dに固定されている。バッテリ7は、発電機6と、太陽電池4とにそれぞれ電気的に接続され、発電機6から供給される電気エネルギと、太陽電池4から供給される電気エネルギとを蓄電するようになっている。
【0026】
バッテリ7には、外部端子13が導線を介して電気的に接続されている。この外部端子13は、運転室2aの電気系統(エアコン等)の端子(図示しない)に接続するものである。バッテリ7は、その蓄電した電気エネルギを外部端子13を介して運転室2aの電気系統に供給するようになっている。
【0027】
次に、本実施形態の発電式デフレクタ装置1の使用態様及び作用を説明する。
トラック2を走行している場合、デフレクタケース3の外部表層流F2は、ルーフパネル3aやサイドパネル3bに沿って流れるため、ほとんど空気抵抗にならない。
一方、デフレクタケース3の内部流路F1の流れは、ダクト室3Aに沿って流れるため、この点では、ほとんど空気抵抗にならないが、羽根車5を回転させるため、その回転動力にほぼ相当する分だけ空気抵抗になる。
【0028】
しかし、この空気抵抗は、ウインドデフレクタを装着しない場合にその段差部分に生じる空気抵抗や、運転室2aのフロント面に生じる空気抵抗、あるいは、積載重量による負荷等に比べると極めて小さいため、燃料損失にほとんど影響を与えない。
特に、ウインドデフレクタを装着しない場合、その段差部分において、渦の発生によりエネルギ損失が生じているが、本実施形態の場合、その渦をルーフパネル3aや導風底板10等により整流し、そのうち、内部流路F1に沿った流れからエネルギを得ており、むしろ、そのエネルギ分だけ、上記エネルギ損失から回収していると言える。
【0029】
その一方で、デフレクタケース3の内部流路F1の流れに伴い、羽根車5の回転動力を、電動機6により電気エネルギに変換し、その電気エネルギを、逐次、バッテリ7に蓄電していく。
トラック2を走行しているか否かによらず、日中であれば、ルーフパネル3a上の太陽電池4により、太陽エネルギから変換した電気エネルギを、逐次、バッテリ7に蓄電してく。
【0030】
そして、サービスエリアで休憩をとる場合や、工場の搬入・搬出先で待機等する場合には、エンジンを停止してから、デフレクタケース3内のバッテリ7から運転室2aの電気系統に十分な電力を供給し、この電力によりエアコン等を作動する。この際、NOx等の大気汚染物質が排出されず、石油資源が消費されない。
【0031】
以上述べたように、本実施形態によれば、ウインドデフレクタ(ルーフパネル3a及びサイドパネル3b)自体がもつ本来の機能を利用して、デフレクタケース3において、内部流路F1の流れの空気抵抗を低減しつつ、その内部流路F1に沿った風力により発電させ、さらに、太陽電池4によっても発電させるようにしたため、燃料損失にそれ程影響を与えずに、自然エネルギにより十分な電力を蓄電できると共に、その電力を、エンジンを停止してもエアコン等の電気系統に供給でき、ひいては、NOx等による大気汚染や石油資源の無駄な消費を軽減することが可能になる。
【0032】
また、本実施形態によれば、空気抵抗を低減させる構造と、電力を発生させる構造とを、デフレクタケース3に収めてユニット化したため、このような発電式デフレクタ装置1を、燃料損失の低減及び大気汚染の軽減を図り得るオプションとして、トラック2に取り付けることができる。
【0033】
さらに、本実施形態によれば、空気導入口8及び空気導出口9を、内部流路F1がルーフパネル3aの内面にほぼ沿って導かれるような位置に配置し、その内部流路F1を、導風底板10により、空気導入口8と空気導出口9とを繋ぐ方向にしたため、デフレクタケース3の外部表層流F2と同様に、その内部流路F1の流れの空気抵抗を低減できる。
【0034】
さらにまた、本実施形態によれば、羽根車5の動翼体5aを、ルーフパネル3a及び導風底板10の双方とほぼ平行になるように傾斜させたため、動翼体5aが、内部流路F1の流れのもつ流体エネルギを無駄なく回転動力に変換でき、その結果、効率よく電気エネルギを発生させることができる。
【0035】
さらに加えて、本実施形態によれば、デフレクタケース3のバッテリ7に外部端子13を接続し、その外部端子13を介してバッテリ7の電力を運転室2aの電気系統に供給するようにしたため、自然エネルギにより運転室2aのエアコン等を作動することができる。
【0036】
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、種々の変更等を行うことができる。
例えば、ルーフパネル3aの後方上端部の高さが、荷台ルーフ2b1とほぼ等しい場合には、空気導出口9の高さは、荷台ルーフ2b1より幾分低くなるが、空気導出口9から流出した流れの空気抵抗を低減する観点では、空気導出口9の高さを荷台ルーフ2b1より高くしてもよい。
【0037】
羽根車5の動翼体5aを、ルーフパネル3aとほぼ平行にして傾斜させることが好ましいが、効率よく電気エネルギを発生させ、且つ内部流路F1の流れの空気抵抗があまり増加しない限りにおいて、その動翼体5aを、水平面側に傾けてもよい。
【0038】
また、羽根車5の動翼体5aを、一つ設けることが好ましいが、内部流路F1の流れの空気抵抗があまり増加しない限りにおいて、その動翼体5aを、内部流路F1に沿って複数設けてもよい。
【0039】
さらに、ルーフパネル3aの外表面だけでなく、サイドパネル3bの外傷面に、太陽電池を配設してもよい。
【0040】
さらにまた、デフレクタケース3のバッテリ7を、運転室2aの電気系統に接続することが好ましいが、エンジン始動用のバッテリの放電対策として、デフレクタケース3のバッテリ7を、エンジンに接続するようにしてもよい。
【0041】
さらに加えて、空気導入口8や空気導出口9に、防塵・防虫用の網を設けてもよい。
【発明の効果】
本発明によれば、ウインドデフレクタがもつ、空気抵抗を低減するという、本来の機能を利用しつつ、自然エネルギの有効利用によりトラックに十分な電力を発電させ、ひいては、NOx等による大気汚染や石油資源の無駄な消費を軽減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の発電式デフレクタ装置が設置されたトラックの全体構成を示す側面図である。
【図2】本実施形態の発電式デフレクタ装置の概略構成を示す側方断面図である。
【図3】図2の矢印A方向から視た矢視図である。
【符号の説明】
2 トラック
2a2 運転室ルーフ(運転室天面)
2b1 荷台ルーフ(荷台天面)
3 デフレクタケース
3a ルーフパネル(ルーフ部)
4 太陽電池
5 羽根車
5b 回転軸
6 発動機
7 バッテリ
8 空気導入口
9 空気導出口
10 導風底板(導風板)
13 外部端子
F1 内部流路
Claims (5)
- トラックの運転室天面上に設置され、該運転室天面とこれより高い荷台天面との段差部分に生じる空気抵抗を減じるデフレクタケースが、風力発電及び太陽光発電するように構成された発電式デフレクタ装置であって、
前記デフレクタケースの前方下部及び後方上部に、それぞれ、空気導入口と、空気導出口とが設けられ、該空気導入口と該空気導出口との間には、所定の内部流路が形成されており、
前記デフレクタケースの外表面に、前記太陽光発電用の太陽電池が配設されており、
前記デフレクタケースの内部に、前記風力発電用の羽根車が前記内部流路に含まれるように配設されており、
前記羽根車の回転軸に、発電機が連結されており、
前記太陽電池と前記発動機とに、バッテリが電気的に接続され、該バッテリは、該太陽電池及び該発電機のそれぞれから供給される電気エネルギを蓄電するように構成されていることを特徴とするトラックの発電式デフレクタ装置。 - 前記空気導入口及び前記空気導出口は、前記内部流路を前記デフレクタケースの内表面にほぼ沿って導くように配置されていることを特徴とする請求項1記載のトラックの発電式デフレクタ装置。
- 前記羽根車は、前記デフレクタケースのルーフ部とほぼ平行になるように傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトラックの発電式デフレクタ装置。
- 前記デフレクタケースの内部には、前記デフレクタケースの内部空間を仕切る導風板が設けられており、該導風板は、前記内部流路を前記空気導入口と前記空気導出口とを繋ぐ方向に導くように配置されていることを特徴とする請求項1〜3に記載のトラックの発電式デフレクタ装置。
- 前記バッテリは、前記運転室の電気系統に接続する外部端子を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のトラックの発電式デフレクタ装置。
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JP2003186281A JP2005016489A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | トラックの発電式デフレクタ装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008128230A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-06-05 | Dc Create Engineering:Kk | 車載型風力発電装置 |
JP2010159657A (ja) * | 2009-01-07 | 2010-07-22 | Global Energy Co Ltd | 風力発電機 |
JP2011032936A (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-17 | Global Energy Co Ltd | 発電車両 |
KR101470252B1 (ko) * | 2013-12-18 | 2014-12-05 | 현대자동차주식회사 | 회전형 루프 스포일러 장치 및 그 제어 방법 |
KR101944516B1 (ko) * | 2018-03-30 | 2019-02-01 | 김호영 | 풍력 또는 태양광 발전을 이용한 차량용 환기장치 |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003186281A patent/JP2005016489A/ja active Pending
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