JP2005016305A - 局部洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】局部洗浄装置における洗浄開始時に冷たかったり熱かったりする不快さがなく、適温のお湯で洗浄を開始する。
【解決手段】洗浄開始時に吐出ノズル38からの洗浄水が人体に到達しない小流量位置になるよう流量制御弁32を駆動し、湯温検出器30が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出した後、流量制御弁32を再度駆動し設定流量にする洗浄開始制御手段64を備えた構成により、まず吐出ノズル38からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量位置に流量制御弁32の電気的駆動手段37を駆動し、そうした後、湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度であることを湯温検出器30によって検出してから、流量制御弁32を再度駆動し設定流量にするように作用し、洗浄開始時に冷たかったり熱かったりする不快さがなく、適温のお湯で洗浄を開始することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、温水温度の瞬時調節機能を備えた局部洗浄技術に関するものである。
従来、この種の局部洗浄装置は、例えば特許文献1に開示されており、以下図を参照して従来の局部洗浄装置について説明する。
図9において、1は給水タンクであり、ここから水がポンプ2により吸引され、給水管3を通って分岐点4に至る。分岐点4からバイパス管5が分岐され、ヒータ6とタンク温度検出器7を備えた湯タンク8を迂回して、ステッピングモータ10によって駆動される弁11を備えた混合装置12を経て混合室13において、湯タンク8からの給湯管14と再び合流している。混合室13には、混合湯の温度を検出する温度検出器15が設けられており、ここで検出される温度が所定値となるように、ステッピングモータ10と弁11によってバイパス5を通る流量が制御され、洗浄用のノズル16へ供給される温水の温度を調節している。
実開昭61−26776号公報
しかしながら、上記のような従来の局部洗浄装置においては、温度検出器15で混合室13の温度を検出しながら、所定温度になるようにステッピングモータ10によって弁11を駆動して、洗浄用のノズル16へ供給される湯水の温度を調節しているので、もし、ステッピングモータ10が故障したりすると、湯温制御ができなくなるため熱い湯がノズル16へ供給されることもあり、熱い思いをしたり、場合によってはやけどの危険があるなどの問題点があった。
上記課題を解決するために、本発明は加熱手段と、前記加熱手段に給水する給水管と、前記加熱手段で加熱した湯水温度を検出する湯温検出器と、前記加熱手段で加熱する湯の温度を制御する加熱温度制御手段と、前記湯水温度を設定する設定器と、この設定器による設定温度と前記湯温検出器により検出される温度を比較して、前記加熱する湯の温度を制御する加熱温度制御手段を有する制御器と、前記加熱手段の下流の湯水を人体に吐出する吐出ノズルと、前記吐出ノズルへ供給する流量を電気的に加減する流量制御弁を備え、前記制御器は、洗浄開始時に吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しない小流量位置になるよう流量制御弁を駆動し、湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出した後、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量にする洗浄開始制御手段を備えたものである。
上記構成によれば、洗浄開始時に制御器の洗浄開始制御手段により、まず吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量位置に流量制御弁の電気的駆動手段を駆動し、そうした後、湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度であることを湯温検出器によって検出してから、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量にするように作用し、洗浄開始時に冷たかったり熱かったりする不快さがなく、適温のお湯で洗浄を開始することができる。
本発明の局部洗浄装置によれば、洗浄開始時に制御器の洗浄開始制御手段により、まず吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量位置に流量制御弁の電気的駆動手段を駆動し、そうした後、湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度であることを湯温検出器によって検出してから、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量にするように作用し、洗浄開始時に冷たかったり熱かったりする不快さがなく、適温のお湯で洗浄を開始することができる。
本発明は加熱手段と、前記加熱手段に給水する給水管と、前記加熱手段で加熱した湯水温度を検出する湯温検出器と、前記加熱手段で加熱する湯の温度を制御する加熱温度制御手段と、前記湯水温度を設定する設定器と、この設定器による設定温度と前記湯温検出器により検出される温度を比較して、前記加熱する湯の温度を制御する加熱温度制御手段を有する制御器と、前記加熱手段の下流の湯水を人体に吐出する吐出ノズルと、前記吐出ノズルへ供給する流量を電気的に加減する流量制御弁を備え、前記制御器は、洗浄開始時に吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しない小流量位置になるよう流量制御弁を駆動し、湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出した後、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量にする洗浄開始制御手段を備えたものである。
そして、上記発明により、洗浄開始時に制御器の洗浄開始制御手段により、まず吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量位置に流量制御弁の電気的駆動手段を駆動し、そうした後、湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度であることを湯温検出器によって検出してから、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量にするように作用し、洗浄開始時に冷たかったり熱かったりする不快さがなく、適温のお湯で洗浄を開始することができる。
また、制御器に洗浄中に湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度から逸脱した温度を検出したとき、吐出ノズルへ供給する流量を電気的に加減する流量制御弁を駆動し吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しない小流量位置にする非適温回避流量制御手段を備えたものである。
そして、洗浄中に何らかの原因で湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度から逸脱した場合、制御器の非適温回避流量制御手段により流量制御弁の電気的駆動手段を駆動し、吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になるように作用し、洗浄中に冷たかったり熱かったりする不快さがなく、適温のお湯で洗浄することができる。
また、制御器に洗浄中に湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度から逸脱した温度を検出し、吐出ノズルへ供給する流量を電気的に加減する流量制御弁を駆動し吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しない小流量位置にする非適温回避流量制御手段が作動した後、湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出したとき、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量に戻す洗浄復帰制御手段を備えたものである。
そして、洗浄中に制御器の非適温回避流量制御手段が作動して、吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になっている状態から、湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度に戻ったとき、制御器の洗浄復帰制御手段により、流量制御弁の電気的駆動手段を駆動し、再度設定流量に復帰するように作用し、洗浄中に洗浄水の温度が何かの外乱等で所定の適温範囲を逸脱し、非適温回避流量制御手段が作動した場合でもその外乱がなくなり洗浄水温度が適温範囲に戻ったとき、自動的に元の洗浄動作に復帰することができる。
以下、本発明の実施の形態について図1から図8の添付図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は局部洗浄装置の構成図を示し、図1において給水管17より供給された水は、減圧手段18および流路を開閉する開閉弁19を経て分岐点20に至る。分岐点20からは、ヒータ21を備えた湯タンク22で構成された加熱手段23および出湯管24を経て、モータにてなる電気的駆動手段25を備えた混合弁26の湯入口27に入る経路と、分岐点20からバイパス管28を経て混合弁26の水入口29に入る経路で構成されている。湯タンク22には、加熱手段23のヒータ21によって加熱された湯の温度を検出するサーミスタにてなる湯温検出器30が設けられており、その湯温検出器30の信号をフィードバックしながら、予め設定された温度になるようにヒータ21の入力を制御する加熱温度制御手段31が設けられている。また出湯管31の湯とバイパス管27の水が混合弁26で混合された温水を流量制御弁32へ送る温水管33に、この温水温度を検出する混合温度検出器34が設けられ、温水管33を流れる湯水温度を設定する設定器35による設定温度と混合温度検出器34により検出される温度を比較して、混合弁26を制御する混合温度制御手段36が設けられている。また、温水管33の端部にモータにてなる電気的駆動手段37を備えた流量制御弁32を介して吐出ノズル38,39が設けられている。これら吐出ノズル38,39は、38が肛門洗浄用で39がビデ洗浄用のノズルで、その切り替えは流量制御弁32によって行う構成である。
この局部洗浄装置の操作は、設定器35によって行う。設定器35には、肛門洗浄スイッチ40、ビデ洗浄スイッチ41、停止スイッチ42、温度設定スイッチ43、流量設定スイッチ44が設けられている。
なお、混合弁26の具体的な構成を図2に示す。図において、ハウジング45の周壁には軸線方向に間隔をおいて水入口29および湯入口27をそれぞれ開けると共に、これらの流入口27,29に連通する下流側には混合水流出口46が設けてある。水入口29は混合弁26の本体の中の水室51に連通し、同様に湯入口27と混合水流出口46はそれぞれ湯室48および混合室49に連通し、この混合室49を経由して混合水が混合水流出口46に至る。その混合室49から混合水流出口46に至る流路の途中の温水管33に、混合水の温度を検出する混合温度検出器34が設けられている。
ハウジング45の内部には、水入口29側および湯入口27側にそれぞれ水弁座50および湯弁座51が設けてある。そしてこれら水弁座50と湯弁座51との間には、軸線方向に移動可能で湯と水の混合比を調節する略円筒状の混合弁体52が組み込まれている。
また、混合水の温度上昇に伴い湯の割合を減少させる方向に混合弁体52を付勢する感温ばね53と、その混合弁体52を感温ばね53とは反対方向に付勢するバイアスばね54との力の釣り合いにより、混合弁体52が移動位置決めされる構成で、これら二つのばね53,54の少なくとも一方の付勢力を可変し混合温度を調節する電気的駆動手段25は、図2の実施の形態ではバイアスばね54の方を調節する構成である。つまり、電気的駆動手段25であるモータ55の出力軸56を回転するとネジ軸57が回転し、可動ばね受け58が軸方向に進退する構成で、バイアスばね54の付勢力が調節される。
また、ハウジング45の内壁で混合弁体52の外側をガイドする摺動ガイド面59の一部に設けられた保持溝60は、弾性シール部材61の外周が嵌まる凹溝で、この保持溝60によって、混合弁体52が軸方向に動作しても弾性シール部材61は定位置のまま保持される。また、略円筒状の混合弁体52の外周面に設けられた摺動溝62は、弾性シール部材61の内径とほぼ同じ外径で、弾性シール部材61の幅に混合弁体52の軸方向の最大移動幅を加えた幅を有する構成である。なお感温ばね53は、形状記憶合金ばねやバイメタルばね等が使用でき、特に形状記憶合金ばねは、温度変化に対する発生力の点で好ましい。
上記構成において動作を説明すると、たとえば使用者が、設定器35に設けた肛門洗浄スイッチ40を押すと、制御器63により流量制御弁32および開閉弁19が流路を開成し、流量設定スイッチ44で設定された流量に対応した弁開度に吐出ノズル38側の流路を流量制御弁32が開き、吐出ノズル38が水圧により突出され、洗浄のための所定流量が流れる。
このとき、予め湯タンク22内に沸き上げられていた湯と、バイパス管28を経た水は混合され、混合温度検出器34で検出される温度が設定器35の温度設定スイッチ43で設定した温度になるように、混合弁26が混合比を調節する。
洗浄を終わるときは停止スイッチ42を押すことにより、開閉弁19が閉じ止水を行うとともに、流量制御弁32も停止位置になる。停止スイッチ42が押され、洗浄水の供給が停止すると、肛門洗浄用の吐出ノズル38は内蔵スプリング(図示せず)の付勢力により収納される。
ビデ洗浄スイッチ41を押した場合は、ビデ洗浄用の吐出ノズル39が突出して肛門洗浄の場合と同様に、洗浄が行われる。
したがって、開閉弁19を備えた給水管17から加熱手段23を経て加熱された湯と、給水管17からバイパス管28を経た水とが、それぞれ混合弁26に流入し、その混合弁26は温度に応じてばね定数が変化する感温ばね53とバイアスばね54にそれぞれ反対方向から付勢されてそれら付勢力の釣り合う位置に作動する混合弁体52によって、湯と水の混合比が加減される。この湯と水が混合された温水混合物の温度上昇に伴って感温ばね53が湯の割合を減少させる方向に混合弁体52を付勢する構成で、その湯水混合物の温度は感温ばね53の作用よって自動的に一定の温度になるように機能する。前記の二つのばね53,54の少なくとも一方の付勢力を調節する電気的駆動手段25は、その一定にするべく設定温度を変更調節する作用をする。そして混合弁26で混合された湯水は、電気的駆動手段37を備えた流量制御弁32の開度に応じて温水管33を経て吐出ノズル38または39から吐出する。
混合弁26の動作をもう少し詳しく説明すると、水入口29と湯入口27とからそれぞれ水と湯が供給され、混合弁体52と水弁座50との隙間および混合弁体52と湯弁座51との隙間に応じて、混合室49混合されながら流入する。その混合室49に設けられた感温ばね53は温度に応じて付勢力が変化し、感温ばね53とバイアスばね54の付勢力とがバランスする位置に略円筒状の混合弁体52が軸線方向に摺動移動して、電気的駆動手段25によって可動ばね受け58の位置が可変されて決まるバイアスばね54の付勢力に応じた混合水温度になる。このとき、略円筒状の混合弁体52の外周面に設けられた弾性シール部材61は、ハウジング45の内壁の保持溝60に保持されており、混合弁体52の外周面の摺動溝62が弾性シール部材61に対して滑りながら相対移動する。ここで、混合弁体52の外径部はハウジング45の内壁である摺動ガイド面59に軽く接触する程度に摺動し、この摺動摩擦力は小さく、また弾性シール部材61と摺動する混合弁体52の摺動溝62は混合弁体52の外径より細いので、それだけ摺動接触面が細く小さくなり、この弾性シール部材61との摺動摩擦力も小さい。したがって、感温ばね53およびバイアスばね54共に小さい付勢力で混合弁体52を駆動することができる。このことから、感温ばね53およびバイアスばね54は細く小さいばねにできるため、熱容量が小さく、それだけ温度変化に対して敏感に速く作動する。
また、ハウジング45に保持溝60を形成し、混合弁体52に摺動溝62を形成した構成により、シール性を確保しながら摺動摩擦力を小さくできる効果のほかに、湯または水の供給圧力の変動に対して、混合弁体52の開度を自動補正でき、混合温度性能を安定できる効果がある。たとえば、水入口29の供給水圧が変動した場合、水弁座50と混合弁体52との開度がそのままであれば水圧に応じて混合室49に流入する水量が変動し、湯と水の混合比が変動して混合水温度も変動することになる。ところが、供給水圧が上昇すると、混合弁体52の摺動溝62内の水圧も上昇し、弾性シール部材61はハウジング45に固定された状態なので、摺動溝62内の水圧は混合弁体52を水弁座50側に付勢するように作用する。混合弁体52と水弁座50間の流速は速く摺動溝62内の流速が遅いことから、ベルヌーイの定理からしても混合弁体52と水弁座50間の圧力の方が摺動溝62内の圧力より低い。したがって供給水圧が上昇すれば、混合弁体52を水弁座50側に付勢する力が増大し、供給水圧が低下した場合には、混合弁体52を水弁座50側に付勢する力が減少する。これは湯側においても同様に作用する。すなわち湯側,水側とも供給圧変動に対して、その影響を打ち消すように混合弁体52の開度が自動的に補正される。
つまり、混合水の温度が変動してその温度が感温ばね53に伝達されて、感温ばね53の付勢力変化によって混合弁体52を移動して設定温度に保つ本来の作用は、温度変動してからの修正動作であるのに対し、温度変動が発生する事前に、供給圧の変動圧力によって混合弁体52を移動補正するので、温度変動を事前に抑制防止できる。
しかも、混合弁26の湯入口27および水入口29は、いずれも元は同じ給水管17から減圧手段18を経て、分岐点20で加熱手段23の湯タンク22とバイパス管28とに分流して、混合弁26の湯入口27と水入口29に至る構成で、それら二つの経路の圧力損失は大差がないので、その湯入口27と水入口29の圧力はほぼ等しくなることからも、給水管17の圧力変動が温度変動に与える影響は少なく、混合温度性能を安定にすることができる。
さらに、感温ばね53のヒステリシスや混合弁体52のわずかな摺動摩擦などによる温度ずれがもし生じた場合でも、混合水の温度を混合温度検出器34が検出して混合温度制御手段36にフィードバックされ、その混合温度制御手段36が温度設定スイッチ43で設定した温度と比較して偏差を解消する方向に電気的駆動手段25を制御する構成ため、温度設定スイッチ43で設定された温度に対する温度ずれ、いわゆる温度オフセットが極めて少ない安定した温度性能が得られる。
すなわち、混合弁体52を付勢する感温ばね53で機械的にフィードバックされ混合温度制御されるとともに、混合温度検出器34からの信号で電気的にフィードバックされ混合弁26の電気駆動手段25を駆動して混合温度制御がされるので、瞬時に洗浄用の温水温度が任意に変更できる特徴をいかしつつ、安全に温水を供給ができる局部洗浄装置を提供することができるものである。
また上記のように安全に作用することから、加熱手段23の加熱温度をより高くしてもやけど等の心配がないので、湯タンク22の保温温度を高くできるため、長時間湯切れしない局部洗浄装置を実現できる特有の効果がある。あるいは、湯タンク22の容量を小さくでき、コンパクトな局部洗浄装置を提供できる。
以上のように本実施の形態の局部洗浄装置によれば、設定器35による設定温度と温水管33に設けられた混合温度検出器34によって検出した温度を比較しつつ、湯水の混合比を加減調節する混合弁26の電気的駆動手段25を、混合温度制御手段36によって駆動して、湯水の混合温度が温度設定スイッチ43によって設定した温度になるように作用するとともに、感温ばね53によって混合弁体52が機械的に作動して一定した温度に保つように作用するので、いつでも洗浄用の温水温度が任意に変更でき、かつ、やけどの心配がなく安定した温度の湯で洗浄することができる。
(実施の形態2)
図3は局部洗浄装置の構成図を示し、実施の形態1との相違点についてのみ説明する。図3において、制御器63に洗浄開始時に吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しない所定の小流量位置になるよう流量制御弁32の電気的駆動手段37を駆動し、混合温度検出器34が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出した後、流量制御弁32を再度駆動し設定流量にする洗浄開始制御手段64を備えたものである。
つぎに、その動作について説明する。使用者が設定器35の温度設定スイッチ43および流量設定スイッチ44により、吐出温度および流量の設定または確認した後、肛門洗浄スイッチ40を押すと、制御器63の洗浄開始制御手段64によってまずは、流量設定スイッチ44による設定流量にかかわらず、流量制御弁32および開閉弁19が流路を開成し、吐出ノズル38から人体に到達しない程度の小流量の洗浄水が吐出される。この小流量状態において吐出ノズル38自身の表面が洗浄され、このときも混合温度検出器34の検出温度は制御器63にフィードバックされていて、この検出温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度たとえば30℃〜45℃になったことを制御器63が判別できた後、あらかじめ流量設定スイッチ44で設定された流量に対応した弁開度に、吐出ノズル38側の流路を流量制御弁32がさらに開き、吐出ノズル38から人体に吐出される。
したがって、使用していない間に温水管33内の混合湯が冷えてしまっていた場合でも、いきなりその冷たい水が人体に吐出され、冷たい不快な思いをする不安がなく、いつも暖かい適温のお湯で洗浄することができる。
つまり、洗浄開始時に制御器63の洗浄開始制御手段64により、まず吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量位置に流量制御弁32の電気的駆動手段37を駆動し、そうした後、温水管33内の湯水混合物が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度であることを混合温度検出器34によって検出してから、流量制御弁32を再度駆動し設定流量にするように作用する。
以上のように本実施の形態の局部洗浄装置によれば、洗浄開始時に冷たかったり熱かったりする不安および不快さがなく、適温のお湯で洗浄を開始することができる。
(実施の形態3)
図4は局部洗浄装置の構成図を示し、実施の形態1との相違点についてのみ説明する。図4において、制御器63に洗浄中に混合温度検出器34が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度から逸脱した温度を検出したとき、流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しない所定の小流量位置にする非適温回避流量制御手段65を備えたものである。
つぎに、その動作について説明する。たとえば使用者が吐出ノズル38から吐出される湯でおしり洗浄中に湯タンク22の湯がなくなって、温水管33を流れる温水温度が下がってきた場合、温水管33に設けてある混合温度検出器34の温度信号が制御器63に送られており、所定適温範囲たとえば30℃〜45℃を逸脱すると非適温回避流量制御手段65により流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し、吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になるようになり、使用者は冷たくなった不快な水を自動的に回避できる。また、何らかの原因で熱すぎる湯が温水管33に流れてきた場合も同様に、混合温度検出器34の信号を受けて、その検出温度が所定適温範囲たとえば30℃〜45℃を逸脱すると非適温回避流量制御手段65により流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し、吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になる。
つまり、洗浄中に何らかの原因で温水管33内の湯水混合物が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を逸脱した場合、制御器63の非適温回避流量制御手段65により流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し、吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量に自動的になるように作用する。
以上のように本実施の形態の局部洗浄装置によれば、洗浄中に冷たかったり熱かったりする不安および不快さがなく、いつも適温のお湯で心地よく洗浄することができる。
(実施の形態4)
図5は局部洗浄装置の構成図を示し、実施の形態3との相違点についてのみ説明する。図5において、制御器63に洗浄中に混合温度検出器34が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を逸脱した温度を検出し、流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しない所定の小流量位置にする非適温回避流量制御手段65が作動した後、混合温度検出器34が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出したとき、流量制御弁32を再度駆動し設定流量に戻す洗浄復帰制御手段66を備えたものである。
つぎに、その動作について説明する。たとえば、使用者が吐出ノズル38から吐出される湯でおしり洗浄中に、温水管33を流れる温水温度が何らかの原因で上がるか下がるかして所定適温範囲を逸脱した場合、非適温回避流量制御手段65により流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し、吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になり、使用者は熱すぎる湯や冷たすぎる不快な湯水を自動的に回避できる。この状態から、温水管33内の湯が所定の適温範囲たとえば30℃〜45℃に戻ったとき、混合温度検出器34の信号を受けて制御器63の洗浄復帰制御手段66が、流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し、再度設定流量に復帰する。
つまり、洗浄中に制御器63の非適温回避流量制御手段65が作動して、吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になっている状態から、温水管33内の湯水混合物が冷たすぎず熱すぎない所定の温度範囲に戻ったとき、制御器63の洗浄復帰制御手段66により、流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し、再度設定流量に復帰するように作用する。
以上のように本実施の形態の局部洗浄装置によれば、洗浄中に洗浄水の温度が何かの外乱等で所定の適温範囲を逸脱し、非適温回避流量制御手段65が作動した場合でも、その外乱等がなくなり洗浄水温度が適温範囲に戻ったときは、自動的に元の洗浄動作に復帰するので、冷たすぎたり熱すぎたりする不快さが自動的に回避できるだけでなく、操作の煩わしさがなく安心して快適かつ便利に洗浄することができる。
(実施の形態5)
図6は局部洗浄装置の構成図を示し、実施の形態3との相違点についてのみ説明する。図6において、制御器63に洗浄中に混合温度検出器34が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を逸脱した温度を検出し、流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しない所定の小流量位置にする非適温回避流量制御手段65が作動した後、所定時間を経過しても混合温度検出器34が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出しなかったとき、開閉弁19を閉じる洗浄中止制御手段67を備えたものである。
つぎに、その動作について説明する。たとえば、使用者が吐出ノズル38から吐出される湯でおしり洗浄中に、温水管33を流れる温水温度が何らかの原因で上がるか下がるかして所定の適温範囲たとえば30℃〜45℃を逸脱した場合、非適温回避流量制御手段65により流量制御弁32の電気的駆動手段25を駆動し、吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になり、使用者は熱すぎる湯や冷たすぎる不快な湯水を自動的に回避できる。この状態から、所定時間たとえば10秒経過しても温水管33内の湯が所定の適温範囲たとえば30℃〜45℃に戻らなかっときは、混合温度検出器34のその信号を受けて制御器63の洗浄中止制御手段67が、開閉弁19を閉じて自動的に局部洗浄装置の洗浄動作の運転を中止する。
つまり、洗浄中に制御器63の非適温回避流量制御手段65が作動して、吐出ノズル38または39からの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になっている状態から、所定の時間を経過しても温水管33内の湯水混合物が冷たすぎず熱すぎない所定の温度範囲に戻らなかったとき、制御器63の洗浄中止制御手段67により、開閉弁19を閉じて、局部洗浄装置の洗浄動作の運転を中止するように作用する。
以上のように本実施の形態の局部洗浄装置によれば、洗浄中に洗浄水の温度が何かの外乱等で所定の適温範囲を逸脱し、非適温回避流量制御手段65が作動した後に、所定の時間以上経っても洗浄水の温度が適温範囲に戻らなかったとき、自動的に局部洗浄装置の洗浄動作の運転を中止することができ、無駄に湯水を浪費したり、2次的に局部洗浄装置の損傷を招いたりすることを防止できる。
(実施の形態6)
図7は局部洗浄装置の構成図を示し、実施の形態1との相違点についてのみ説明する。図7において、混合弁26の感温ばね53を形状記憶合金で構成し、混合弁26の電気的駆動手段37をモータ55で構成し、制御器63は、加熱手段23により加熱される湯の温度を検出する湯温検出器30の検出温度が、設定器35による設定温度以下であるとき、混合弁26のモータ55を停止する無駄駆動防止手段68を備えたものである。
つぎに、その動作について説明する。たとえば使用者が、設定器35に設けた肛門洗浄スイッチ40を押すと、制御器63により流量制御弁32および開閉弁19が流路を開成し、流量設定スイッチ44で設定された流量に対応した弁開度に吐出ノズル38側の流路を流量制御弁32が開き、吐出ノズル38が水圧により突出され、洗浄のための所定流量が流れる。
このとき、予め湯タンク22内に沸き上げられていた湯と、バイパス管28を経た水は混合され、混合温度検出器34で検出される温度が設定器35の温度設定スイッチ43で設定した温度になるように、混合弁26が混合比を調節する。
この制御器63が混合弁26のモータ55を駆動して、バイアスばね54の付勢力を加減して混合湯温を設定温度に近づけようとするとき、湯温検出器30の検出温度が、設定器35による設定温度以下である場合には、制御器63の無駄駆動防止手段68が混合弁26のモータ55を自動停止する。
つまり、洗浄のために吐出ノズル38または39から吐出させたい洗浄水の設定温度よりも、加熱手段23によって加熱され混合弁26に流入する湯の温度の方が低いとき、制御器63の無駄駆動防止手段68により、混合弁26の電気的駆動手段25の駆動を自動停止するように作用する。したがって、モータ55を駆動しても設定温度になり得ないときは、モータ55を無駄に駆動することはしないため、モータ55の寿命をいたずらに短縮したり、ネジ軸57と可動ばね受け58のねじ部をロックさせてしまって、モータ55のトルクでロック解除できなくなるなどの作動トラブルの発生も防止でき、長寿命で故障を予防でき信頼性の高い局部洗浄装置を提供できる。
以上のように本実施の形態の局部洗浄装置によれば、混合弁26に供給される湯の温度が目標とする設定混合温度以下である場合、混合弁26のモータ55を無駄に駆動することを防止し、装置寿命の短縮や電力の無駄使いを防止できる。
(実施の形態7)
図8は局部洗浄装置の構成図を示し、実施の形態1との相違点についてのみ説明する。図8において、制御器63は、加熱手段23により加熱される湯の温度を検出する湯温検出器30の検出温度が、設定器35による設定温度以下であるとき、湯温低下を知らせる湯温低下表示手段69を備えたものである。
つぎに、その動作について説明する。たとえば使用者が、設定器35に設けた肛門洗浄スイッチ40を押すと、制御器63により流量制御弁32および開閉弁19が流路を開成し、流量設定スイッチ44で設定された流量に対応した弁開度に吐出ノズル38側の流路を流量制御弁32が開き、吐出ノズル38が水圧により突出され、洗浄のための所定流量が流れる。
このとき、予め湯タンク22内に沸き上げられていた湯と、バイパス管28を経た水は混合され、混合温度検出器34で検出される温度が設定器35の温度設定スイッチ43で設定した温度になるように、混合弁26が混合比を調節する。
この制御器63が混合弁26のモータ55を駆動して、バイアスばね54の付勢力を加減して混合湯温を設定温度に近づけようとするとき、湯温検出器30の検出温度が、設定器35による設定温度以下である場合には、制御器63の湯温低下表示手段69によって表示され、使用者は湯温が低いために設定温度にできないことがわかる。
つまり、吐出ノズル38または39から吐出させたい洗浄水の設定温度よりも、加熱手段23によって加熱され混合弁26に流入する湯の温度の方が低いとき、制御器63の湯温低下表示手段69により、設定温度より供給湯温の方が低いことを表示するように作用する。したがって、使用者は吐出温度が低いのは故障ではなく、湯切れなのだということを納得することができる。
以上のように本実施の形態によれば、混合弁26に供給される湯の温度が、使用者の希望の設定温度以下である場合にその理由を使用者に伝達でき、使用者が納得して使用できる局部洗浄装置を提供できる。
上記いずれの実施の形態においても、加熱手段23として湯タンク22をヒータ21で沸き上げる方式を例に説明したが、瞬間式や小さな湯タンクと瞬間式を組み合わせた方式であってもよい。
以上詳述したように本発明の局部洗浄装置によれば、洗浄開始時に制御器の洗浄開始制御手段により、まず吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量位置に流量制御弁の電気的駆動手段を駆動し、そうした後、湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度であることを湯温検出器によって検出してから、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量にするように作用し、洗浄開始時に冷たかったり熱かったりする不快さがなく、適温のお湯で洗浄を開始することができる。
さらに、洗浄中に何らかの原因で湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度から逸脱した場合、制御器の非適温回避流量制御手段により流量制御弁の電気的駆動手段を駆動し、吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になるように作用し、洗浄中に冷たかったり熱かったりする不快さがなく、適温のお湯で洗浄することができる。
また、洗浄中に制御器の非適温回避流量制御手段が作動して、吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しないレベルの所定の小流量になっている状態から、湯水温度が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度に戻ったとき、制御器の洗浄復帰制御手段により、流量制御弁の電気的駆動手段を駆動し、再度設定流量に復帰するように作用し、洗浄中に洗浄水の温度が何かの外乱等で所定の適温範囲を逸脱し、非適温回避流量制御手段が作動した場合でもその外乱がなくなり洗浄水温度が適温範囲に戻ったとき、自動的に元の洗浄動作に復帰することができる。
本発明の実施の形態1における局部洗浄装置の構成図 同局部洗浄装置に用いた混合弁の構成図 本発明の実施の形態2における局部洗浄装置の構成図 本発明の実施の形態3における局部洗浄装置の構成図 本発明の実施の形態4における局部洗浄装置の構成図 本発明の実施の形態5における局部洗浄装置の構成図 本発明の実施の形態6における局部洗浄装置の構成図 本発明の実施の形態7における局部洗浄装置の構成図 従来の局部洗浄装置の構成図
符号の説明
17 給水管
19 開閉弁
23 加熱手段
24 出湯管
25 電気的駆動手段
26 混合弁
28 バイパス管
30 湯温検出器
31 加熱温度検出手段
32 流量制御弁
33 温水管
34 混合温度検出器
35 設定器
36 混合温度制御手段
37 電気的駆動手段
38 吐出ノズル
39 吐出ノズル
52 混合弁体
53 感温ばね
54 バイアスばね
55 モータ
63 制御器

Claims (3)

  1. 加熱手段と、前記加熱手段に給水する給水管と、前記加熱手段で加熱した湯水温度を検出する湯温検出器と、前記加熱手段で加熱する湯の温度を制御する加熱温度制御手段と、前記湯水温度を設定する設定器と、この設定器による設定温度と前記湯温検出器により検出される温度を比較して、前記加熱する湯の温度を制御する加熱温度制御手段を有する制御器と、前記加熱手段の下流の湯水を人体に吐出する吐出ノズルと、前記吐出ノズルへ供給する流量を電気的に加減する流量制御弁を備え、前記制御器は、洗浄開始時に吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しない小流量位置になるよう流量制御弁を駆動し、湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出した後、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量にする洗浄開始制御手段を備えた局部洗浄装置。
  2. 制御器は、洗浄中に湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度から逸脱した温度を検出したとき、吐出ノズルへ供給する流量を電気的に加減する流量制御弁を駆動し吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しない小流量位置にする非適温回避流量制御手段を備えた請求項1記載の局部洗浄装置。
  3. 制御器は、洗浄中に湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度から逸脱した温度を検出し、吐出ノズルへ供給する流量を電気的に加減する流量制御弁を駆動し吐出ノズルからの洗浄水が人体に到達しない小流量位置にする非適温回避流量制御手段が作動した後、湯温検出器が冷たすぎず熱すぎない所定範囲の温度を検出したとき、前記流量制御弁を再度駆動し設定流量に戻す洗浄復帰制御手段を備えた請求項2記載の局部洗浄装置。
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