JP2005015611A - Thermosetting resin composition, prepreg, metal foil clad laminate, printed wiring board, and multilayer printed wiring board - Google Patents

Thermosetting resin composition, prepreg, metal foil clad laminate, printed wiring board, and multilayer printed wiring board Download PDF

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a thermosetting resin composition which can reduce a coefficient of thermal expansion without lowering moldability and characteristics required for a printed wiring board and a multilayer printed wiring board. <P>SOLUTION: The composition contains a thermosetting resin and a clayey layered mineral. The interlayers of the clayey layered mineral are subjected to ion exchange with an organic modifying agent represented by formula (1). This weakens the interaction between the layers of the clayey layered mineral to accelerate exfoliation of each layer and makes it possible to uniformly disperse each layer in a nanometer order into the composition. Accordingly, even if the amount formulated of the clayey layered mineral is small, the thermal expansion coefficient can be reduced sufficiently without lowering the moldability and the characteristics required for the printed wiring board and multilayer printed wiring board. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板や多層プリント配線板の材料として使用される電気絶縁用の熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及び金属箔張り積層板と、これらのものを使用して製造されるプリント配線板及び多層プリント配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器等に使用されるプリント配線板は、熱硬化性樹脂ワニスをガラスクロス等の基材に含浸してプリプレグを作製し、このプリプレグを所定枚数重ねて絶縁基板を形成すると共にこの絶縁基板の片側又は両側に銅箔等の金属箔を配置し、これを加熱加圧して積層成形することによって金属箔張り積層板を作製し、表面の金属箔をプリント配線加工して導体パターンを形成することによって、製造されている。そしてこのプリント配線板を内層回路板とし、このプリント配線板に所定枚数のプリプレグを重ねると共にその外側に金属箔を配置し、これを加熱加圧して積層成形した後に、外層の金属箔をプリント配線加工して導体パターンを形成したりスルーホール加工したりすることによって、多層プリント配線板を製造することができる。
【0003】
このようにして得られる多層プリント配線板は、電子機器の高機能化、高信頼化、小型化等のために開発されたものであるが、近年、これらのニーズの高度化に伴ってプリント配線板の高密度配線化(導体パターンの細線化、スルーホールの微小化、多層化等)が急速に進展している。具体的には、高密度配線化された多層プリント配線板としては、層数が20層以上、パターン幅50〜75μmであるものが実用化されるに至っている。
【0004】
ところが、このように高密度配線化された多層プリント配線板においては、部品実装時のはんだ付けによる高熱や実使用時の実装機器からの発熱により、絶縁基板と金属箔との熱膨張率(熱膨張係数)の違いから導体パターンやスルーホールに断線が発生し、歩留まりや信頼性を低下させる原因の一つとなっている。
【0005】
そこで、絶縁基板と金属箔との熱膨張率の差を小さくして導体パターンやスルーホールの断線を防止するために、今日ではカップリング処理等を施したシリカやクレイ等の無機充填材を熱硬化性樹脂ワニスに配合することによって、絶縁基板の低熱膨張率化が図られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−183539号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平8−216335号公報(段落番号[0008])
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、絶縁基板の熱膨張率を十分低減するには上記のような無機充填材は、熱硬化性樹脂ワニスに大量に配合する必要がある。そのため、熱硬化性樹脂ワニスの粘度が上昇して成形性が低下したり、また層間密着強度や金属箔接着強度が低下したり、また誘電率等の電気特性が悪化したり、さらにスルーホール形成時においてドリルが摩耗したりする等の問題が発生している。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、成形性のほかプリント配線板や多層プリント配線板に要求される特性を低下させることなく熱膨張率を低減することができる熱硬化性樹脂組成物、積層しても層間密着強度の低下がみられない上に熱膨張率が小さいプリプレグ、層間密着強度や金属箔接着強度の低下がみられない上に熱膨張率が小さい金属箔張り積層板、層間密着強度や金属箔接着強度の低下がみられず、電気特性が良好であり、スルーホール形成時においてドリルが摩耗しない上に、導体パターンやスルーホールの断線がみられないプリント配線板及び多層プリント配線板を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と粘土層状鉱物とを含有する熱硬化性樹脂組成物において、粘土層状鉱物の層間を下記式(1)で表される有機修飾剤でイオン交換して成ることを特徴とするものである。
【0010】
【化2】

Figure 2005015611
【0011】
また請求項2の発明は、請求項1において、有機修飾剤として、グアニジンを用いて成ることを特徴とするものである。
【0012】
また請求項3の発明は、請求項1において、有機修飾剤として、アミノグアニジンを用いて成ることを特徴とするものである。
【0013】
また請求項4の発明は、請求項1において、有機修飾剤として、グアニルウレアを用いて成ることを特徴とするものである。
【0014】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、熱硬化性樹脂とイオン交換された粘土層状鉱物とを溶融混練して成ることを特徴とするものである。
【0015】
また請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、粘土層状鉱物の各層が厚み10nm以下の鱗片状に剥離して成ることを特徴とするものである。
【0016】
また請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、熱硬化性樹脂として、少なくともシアネート樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
【0017】
また請求項8の発明は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、熱硬化性樹脂として、少なくともポリイミド樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
【0018】
また請求項9の発明は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、熱硬化性樹脂として、少なくともエポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
【0019】
また請求項10の発明は、請求項9において、エポキシ樹脂として、少なくとも臭素化エポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
【0020】
また請求項11の発明は、請求項9において、エポキシ樹脂として、少なくともナフトール型エポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
【0021】
また請求項12の発明は、請求項9において、エポキシ樹脂として、少なくともクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
【0022】
また請求項13の発明は、請求項9において、エポキシ樹脂として、少なくとも液状エポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
【0023】
また請求項14の発明は、請求項9乃至13のいずれかにおいて、数平均分子量が1000〜4000であり、かつフェノール変性したポリフェニレンオキサイドを硬化剤として含有して成ることを特徴とするものである。
【0024】
また請求項15に係るプリプレグは、請求項1乃至14のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸し、加熱乾燥して半硬化させて成ることを特徴とするものである。
【0025】
また請求項16に係る金属箔張り積層板は、請求項15に記載のプリプレグを所定枚数積層すると共にこの片側又は両側に金属箔を重ね合わせて加熱加圧成形して成ることを特徴とするものである。
【0026】
また請求項17に係るプリント配線板は、請求項16に記載の金属箔張り積層板に導体パターンを形成して成ることを特徴とするものである。
【0027】
また請求項18に係る多層プリント配線板は、請求項17に記載のプリント配線板の片側又は両側に請求項14に記載のプリプレグを所定枚数積層すると共にさらにその外側に金属箔を重ね合わせて加熱加圧成形して成ることを特徴とするものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0029】
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と粘土層状鉱物(クレイ)とを含有するものである。
【0030】
本発明において熱硬化性樹脂としては、特に限定されるものではないが、熱膨張率(熱膨張係数)が低く、耐熱性が高く、電気特性に優れているという理由から、2官能以上のシアネート樹脂、ポリイミド樹脂及びエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。熱硬化性樹脂は1種のものを単独で用いることができるほか、2種以上のものを混合して用いることもできる。2種以上の熱硬化性樹脂を用いる場合には、少なくともシアネート樹脂、ポリイミド樹脂及びエポキシ樹脂のうち1種のものを用いるのが好ましい。シアネート樹脂、ポリイミド樹脂及びエポキシ樹脂の詳細については後述する。なお、熱硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂組成物全量に対して10〜99.5質量%配合することができる。
【0031】
シアネート樹脂は、硬化時にトリアジン環を形成するために剛直な構造となる。そのため、耐熱性が高くなると共に熱膨張率が低くなって熱特性に優れ、また上記硬化時の構造によって低誘電率特性等の電気特性にも優れることから、プリント配線板や多層プリント配線板の材料として適しているのである。本発明においてシアネート樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビス(4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3−エチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−シアネートフェニル)メタン、1,1−ビス(4−シアネートフェニル)エタン、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ジ(4−シアネートフェニル)エーテル、ジ(4−シアネートフェニル)チオエーテル、4,4−ジシアネート−ジフェニル等を用いることができる。このようにシアネート樹脂にも多くの種類があるが、これらのうち1種のものを単独で用いることができるほか、2種以上のものを混合して用いることができる。
【0032】
熱硬化性樹脂としてシアネート樹脂を用いる場合には、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、オクタン酸亜鉛等の硬化促進剤を添加することができる。この場合、硬化促進剤の添加量は固形分に対して5質量%以下であることが望ましい。
【0033】
本発明においてポリイミド樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、マレイン酸N,N−エチレン−ビス−イミド、マレイン酸N,N−ヘキサメチレン−ビス−イミド、マレイン酸N,N−メタフェニレン−ビス−イミド、マレイン酸N,N−パラフェニレン−ビス−イミド、マレイン酸N,N−4,4−ジフェニルメタン−ビス−イミド、マレイン酸N,N−4,4−ジフェニルエーテル−ビス−イミド、マレイン酸N,N−4,4−ジフェニルスルホン−ビス−イミド、マレイン酸N,N−4,4−ジシクロヘキシルメタン−ビス−イミド、マレイン酸N,N−α,α−4,4−ジメチレンシクロヘキサン−ビス−イミド、マレイン酸N,N−4,4−メタキシリレン−ビス−イミド及びマレイン酸N,N−4,4−ジフェニルシクロヘキサン−ビス−イミド等を用いることができる。このようにポリイミド樹脂にも多くの種類があるが、これらのうち1種のものを単独で用いることができるほか、2種以上のものを混合して用いることができる。
【0034】
熱硬化性樹脂としてポリイミド樹脂を用いる場合には、ポリアミン等の架橋剤(硬化剤)を併用することができる。ポリアミンの具体例としては、4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、2,6−ジアミノピリジン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4−ジアミノ−ジフェニルメタン、2,2−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、ベンジジン、4,4−ジアミノフェニルオキサイド、4,4−ジアミノジフェニルサルファイド、4,4−ジアミノジフェニルスルフォン、ビス−(4−アミノフェニル)メチルフォスフィンオキサイド、ビス−(3−アミノフェニル)メチルフォスフィンオキサイド、ビス−(4−アミノフェニル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(4−アミノフェニル)フェニラミン、1,5−ジアミノナフタレン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミン、1,1−ビス−(パラアミノフェニル)フタラン、ヘキサメチレンジアミン等を挙げることができる。ポリイミド樹脂とポリアミンを反応させる場合には、ポリイミド樹脂のイミド基当量(r)とポリアミンのアミノ基当量(r)の比(r/r)が1.2〜10であることが望ましい。
【0035】
さらに、熱硬化性樹脂としてポリイミド樹脂を用いる場合には、硬化反応を促進させる目的で触媒(硬化促進剤)を添加することができる。この触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、イミダゾール系硬化促進剤、第3級アミン類及びこれらのアンモニウム塩、リン化合物、有機金属塩、第二塩化スズ並びに塩化亜鉛等の塩化物等を用いることができる。この場合、上記触媒の添加量は固形分に対して5質量%以下であることが望ましい。
【0036】
エポキシ樹脂は、プリント配線板や多層プリント配線板の材料として最も多く使用されている材料の一つである。本発明においてエポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型ノボラック型エポキシ樹脂、2,6−キシレノールダイマーのグリシジルエーテル化樹脂、ビスフェノールF型ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂や4官能型エポキシ樹脂等の多官能型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ジアミノフェニルエーテルのグリシジル化エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、上記の各エポキシ樹脂を臭素化した難燃性エポキシ樹脂(臭素化エポキシ樹脂)等を用いることができる。このようにエポキシ樹脂にも多くの種類があるが、これらのうち1種のものを単独で用いることができるほか、2種以上のものを混合して用いることができる。
【0037】
ここで、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、少なくとも臭素化エポキシ樹脂を用いるのが好ましい。その理由は、難燃性を確保することができるからである。また、臭素化エポキシ樹脂は、その他のエポキシ樹脂に比べて極性が強く、後述するグアニジン等の有機修飾剤との親和性が良好であるため、後述するクレイ層間に挿入されやすい。そして臭素化エポキシ樹脂の分子は大きいため、一旦クレイ層間に挿入されると、容易に層間剥離を生じさせることができるものである。
【0038】
また、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、少なくともナフトール型エポキシ樹脂を用いるのも好ましい。その理由は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)を上昇させて耐熱性を高めることができると共に、熱膨張率をさらに低下させることができるからである。
【0039】
また、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、少なくともクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いるのも好ましい。その理由は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)を上昇させて耐熱性を高めることができるからである。
【0040】
また、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、少なくとも液状エポキシ樹脂を用いるのも好ましい。その理由は、粘土層状鉱物と混練するのが容易となるからである。
【0041】
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、硬化剤を添加することができる。この硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化用として一般に使用されているものを用いることができ、特に限定されるものではないが、例えば、ジシアンジアミド(Dicy)、アミノ化合物、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールA型ノボラック、変性ポリフェニレンオキサイド(PPO)等を用いることができる。なお、硬化剤の添加量は、エポキシ樹脂のエポキシ基の当量と硬化剤の活性水素当量の比(当量比)がエポキシ樹脂/硬化剤=0.5〜3.0となるように設定するのが好ましい。
【0042】
中でも、数平均分子量が1000〜4000であり、かつフェノール変性したポリフェニレンオキサイドを硬化剤として用いるのが好ましい。その理由は、フェノール変性によって水酸基が導入されたPPOが硬化剤として働いて、熱硬化性樹脂組成物の硬化物のTgを上昇させて耐熱性を高めることができると共に、熱膨張率をさらに低下させることができるからである。フェノール変性したPPOは、例えば、トルエン等の溶媒中にPPOを溶解させ、2,6−キシレノールを加熱溶融させた後、開始剤としてt−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート及びナフテン酸コバルトを添加して加熱反応させることによって調製することができる。ただし、このようにして得られたフェノール変性PPOの数平均分子量が1000未満であると、硬化剤として用いた場合に硬化物のTgが低下するおそれがあり、逆に数平均分子量が4000を超えていると、熱硬化性樹脂組成物の粘度が過度に高くなり成形性が悪化するおそれがあるため好ましくない。
【0043】
さらに、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、硬化促進剤を添加することができる。硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、イミダゾール類、第3級アミン類、リン化合物、3フッ化ホウ素錯塩類等を用いることができる。この場合、硬化促進剤の添加量は固形分に対して5質量%以下であることが好ましい。
【0044】
本発明において粘土層状鉱物(クレイ)2としては、特に限定されるものではないが、例えば、モンモリロナイト、合成マイカ、天然マイカ等を用いることができる。粘土層状鉱物2を構成する個々の粒子は、図4及び図5に示すように、大きさ(長径)1〜10μm、厚み1〜10nm(0.001〜0.010μm)のクレイ層3がナトリウムイオン(Na)等の層間物質を介して積み重なり、層状に形成されている。このような粘土層状鉱物2は無機充填材の1種であるため、熱硬化性樹脂1と混合することによって、熱膨張率を低減できる熱硬化性樹脂組成物を得ることが可能であるが、図1のように粘土層状鉱物2の各クレイ層3を厚み10nm以下(実質上の下限は1nm)の鱗片状に剥離した状態で熱硬化性樹脂1と混合することによって、熱膨張率をさらに低減できる熱硬化性樹脂組成物を得ることが可能となるものである。このように粘土層状鉱物2において層間剥離を生じさせることによって熱膨張率の低減効果を高く得るためには、粘土層状鉱物2として合成マイカを用いるのが好ましい。
【0045】
粘土層状鉱物2の各クレイ層3を厚み10nm以下の鱗片状に剥離するにあたっては、図5のように粘土層状鉱物2の層間に存在しているNa等のイオンを、上記式(1)で表される有機修飾剤(多官能アミン類等の塩基性有機化合物)でイオン交換(有機修飾ともいう)することによって行うものである。このイオン交換は、例えば、一般的に行われているゼオライト等の金属イオン交換反応と同様の方法で行うことができる。図2はイオン交換された粘土層状鉱物2の層間を示すものであり、このように層間に有機修飾剤(図2において、Hが付加したものとして「R′−NH 」で簡略に示す)を介在させることによって、層間にNa等のイオンが存在していたときよりも、層間の相互作用(結合力)を弱くすることができるものである。次いで、このように層間の相互作用が弱くなった粘土層状鉱物2を熱硬化性樹脂1と混練することによって、図1のように熱硬化性樹脂組成物において粘土層状鉱物2の各クレイ層3を鱗片状に剥離した状態にすることができるものである。逆にいえば、層間にNa等のイオンが存在していると層間の相互作用が強いので、有機修飾されていない粘土層状鉱物2を熱硬化性樹脂1と混練しても、粘土層状鉱物2の各クレイ層3を鱗片状に剥離することはできないものである。
【0046】
上記式(1)で表される有機修飾剤は、分子内に3個又は4個のアミノ基を有しているため、粘土層状鉱物が層間剥離する際に、熱硬化性樹脂組成物の架橋密度が向上する。しかも上記の有機修飾剤におけるアルキル鎖(−CH−)は短いため(z=0〜3)、この有機修飾剤による可塑的作用は小さく、熱硬化性樹脂組成物の硬化物のTgの低下を防止し、耐熱性を高めることができるものである。本出願人は以前に、有機修飾剤としてドデシルアミン、ステアリルアミン、イミノビスプロピルアミン、ビスヘキサメチレントリアミン、アセチル化イミノビスプロピルアミン、アセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを用いる技術を提供したが(特願2002−292754号参照)、今回提供する技術は、前回提供した技術よりも、さらに硬化物の架橋密度が向上すると共に硬化物のTgの低下を防止し、耐熱性を高めることができるものである。すなわち、ドデシルアミン、ステアリルアミン、イミノビスプロピルアミン、ビスヘキサメチレントリアミン、アセチル化イミノビスプロピルアミン、アセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを有機修飾剤として用いるよりも、上記式(1)(好ましくは式(2)〜(4))で表される有機修飾剤を用いる方が、硬化物のTgの低下を抑える効果を高く得ることができ、成形性(樹脂流れや二次成形性など)、絶縁抵抗、銅箔引き剥がし強度、層間接着強度、内層銅箔接着力等に大きな影響を与えることなく、低熱膨張率化を図るのが可能となるのである。
【0047】
式(1)で表される有機修飾剤の中でも特に、下記式(2)で表されるグアニジン(式(1)中、x=2、y=0であるもの)、下記式(3)で表されるアミノグアニジン(式(1)中、x=1、y=1、z=0であるもの)、下記式(4)で表されるグアニルウレア(式(1)中、x=1、y=1、R=COであるもの)を用いるのが好ましい。その理由は、硬化物の架橋密度が向上する効果と硬化物のTgの低下を防止して耐熱性を高める効果をさらに高く得ることができるからである。なお、グアニジンと呼称される物質は上述のとおり式(2)で表されるものであり、式(3)のアミノグアニジンや式(4)のグアニルウレアのようなグアニジン系化合物は、式(1)のグアニジンを基本構造とするものであって、つまり式(3)及び式(4)の点線で囲んだ部分を基本骨格とするものであって、アミノ基変性グアニジンと呼称される。
【0048】
【化3】
Figure 2005015611
【0049】
そして、熱硬化性樹脂とイオン交換された粘土層状鉱物とを混練することによって、熱硬化性樹脂組成物を調製することができる。このとき難燃剤等の添加剤を必要に応じて添加することができる。混練方法は一般的な方法でよいが、2本ロールを用いた方法が好適である。粘土層状鉱物の配合量は、熱硬化性樹脂組成物全量に対して3〜95質量%の範囲で任意に設定することができる。しかし、粘土層状鉱物の配合量が3質量%より少ないと、粘土層状鉱物に作用する機械的な剪断力が小さくなって層間剥離の効果が得られないおそれがあり、その結果、熱膨張率の低減効果が得られなくなるおそれがある。逆に粘土層状鉱物の配合量が95質量%より多いと、粉体である粘土層状鉱物が熱硬化性樹脂と混ざり合わなかったり、また熱硬化性樹脂組成物の粘度が上昇して成形性が低下したり、さらには飽和状態(サチル状態)となってイオン交換されていない粘土層状鉱物を配合したのと変わらなくなるおそれがある。
【0050】
また、熱硬化性樹脂組成物を調製するにあたっては、一度に熱硬化性樹脂全量と粘土層状鉱物全量とを混練して行うことができるほか、まず熱硬化性樹脂の一部と粘土層状鉱物全量とを混練し、その後、この混練物に残りの熱硬化性樹脂を加えて再度混練することによって行うこともできる。特に、後者のような混練方法は次のような場合に好適である。すなわち、粘度の低い熱硬化性樹脂と粘度の高い熱硬化性樹脂の両方を用いる場合であり、このような場合にはまず粘度の高い熱硬化性樹脂と粘土層状鉱物全量を混練するものであり、次いでこの混練物に粘度の低い熱硬化性樹脂を加えて混練するものである。このように粘度の高い熱硬化性樹脂をはじめに用いると、粘度の低い熱硬化性樹脂と粘度の高い熱硬化性樹脂を混ぜ合わせたものを一度に用いるよりも、粘土層状鉱物に大きな剪断力を作用させることができ、層間剥離の効果を一層高く得ることができるものである。
【0051】
また、熱硬化性樹脂1とイオン交換された粘土層状鉱物2とを混練するにあたっては、特に30〜120℃の温度下で溶融混練するのが好ましい。このようにすると、図3に示すように粘土層状鉱物2においてクレイ層3間に熱硬化性樹脂1(図3ではエポキシ樹脂)を強制的に挿入させることができ、層間を押し広げて層間剥離を促進させることができるものである。
【0052】
上記のようにして得られた熱硬化性樹脂組成物においては、粘土層状鉱物の各クレイ層がナノメートルオーダーで均一に分散された状態になるハイブリッド化が実現されている。このように熱硬化性樹脂と粘土層状鉱物との間にハイブリッド化が実現されるのは、粘土層状鉱物の層間を予め有機修飾しているからであり、有機修飾していなければ既述のように層間の相互作用が強くて、熱硬化性樹脂と混練しても層間剥離を発生させることはもとより、各クレイ層をナノメートルオーダーで分散させることも非常に困難となるものである。そして本発明においては、熱硬化性樹脂組成物中に粘土層状鉱物の各層が厚み10nm以下の鱗片状に剥離した状態で均一に分散しているので、従来の無機充填材を配合した熱硬化性樹脂組成物よりも、熱膨張率を低減することができるものである。これは逆にいえば、従来と同程度若しくはそれ以上の低熱膨張率化を図るのであれば、無機充填材として用いる粘土層状鉱物の配合量を、より少なくすることができることを意味するものである。そうすると、熱硬化性樹脂組成物の粘度上昇を抑えることができ、成形性の低下を防止することができるものである。
【0053】
なお、熱硬化性樹脂組成物において層間剥離の状況は透過型電子顕微鏡(TEM)やX線回折装置(XRD)により確認することができる。すなわち、熱硬化性樹脂組成物中において、イオン交換していない粘土層状鉱物は、既述の通り、クレイ層が積み重なって層状に形成されているのに対して、イオン交換した粘土層状鉱物は、その層状構造が一部又は全部破壊されており、各クレイ層が分散している。そのため例えば、イオン交換していない粘土層状鉱物を配合した熱硬化性樹脂組成物とイオン交換した粘土層状鉱物を配合した熱硬化性樹脂組成物のそれぞれにX線を当てて、両者の回折強度を比較すると、前者の方は、X線の回折格子面となるクレイ層が積み重なった層状構造を保持した粘土層状鉱物が配合されているので、前者の方が後者よりも回折強度が強くなるのである。よって、前者から得られた回折強度を基準として、後者の強度比を求めれば、層間剥離の状況について知ることができるものである。
【0054】
上記のようにして得た熱硬化性樹脂組成物を溶剤で希釈することによって、熱硬化性樹脂ワニスとして調製することができる。このとき、溶剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルアセトアミド、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メタノール、エタノール、N−メチルピロリドン等を用いることができる。溶剤は1種のみを単独で用いるほか、2種以上を混合して用いることもできる。熱硬化性樹脂ワニスにおいて固形分濃度は40〜70質量%であることが好ましい。
【0055】
このようにして調製した熱硬化性樹脂ワニスを基材に含浸し、乾燥機中で50〜180℃の温度範囲で3〜10分間程度乾燥させることによって、半硬化状態(B−ステージ)のプリプレグを作製することができるものである。ここで、基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、ガラスクロス、ガラスペーパー、ガラスマット等のガラス繊維布のほか、クラフト紙、リンター紙、天然繊維布、有機繊維布等を用いることができる。また、プリプレグは樹脂分の含有量が25〜80質量%になるように作製するのが好ましい。
【0056】
上記のようにして作製したプリプレグを所定枚数重ねて絶縁基板を形成すると共に、さらにこの絶縁基板の片側又は両側に金属箔を重ね合わせ、これを140〜210℃、0.98〜4.9MPa(10〜50kg/cm)、30〜200分間の条件で加熱加圧して積層成形することによって、プリント配線板に加工するための金属箔張り積層板を製造することができる。金属箔としては、銅箔、アルミニウム箔、ステンレス箔等を用いることができる。
【0057】
上記のようにして製造した金属箔張り積層板にサブトラクティブ法等を行って導体パターンを形成することによって、プリント配線板を製造することができる。
【0058】
そして、上記のようにして製造したプリント配線板を内層回路板とし、この内層回路板の片側又は両側にプリプレグを所定枚数積層すると共に、さらにその外側に金属箔を重ね合わせ、これを140〜210℃、0.98〜4.9MPa(10〜50kg/cm)、30〜200分間の条件で加熱加圧成形することによって、多層プリント配線板に加工するための多層積層板を製造することができる。ここで、内層回路板とプリプレグとの間の接着力を高めるため、内層回路板の内層回路を構成する金属箔に対して黒化処理を施しておいてもよい。その後、こうして得られた多層積層板の外層の金属箔をプリント配線加工して導体パターンを形成したりスルーホール加工したりすることによって、多層プリント配線板を製造することができるものである。
【0059】
上記のようにして製造されるプリント配線板や多層プリント配線板にあっては、絶縁基板となるプリプレグを作製する際、基材に含浸させる熱硬化性樹脂組成物に無機充填材である粘土層状鉱物を大量に配合しなくても、熱膨張率を十分に低減することができるものである。そして、低熱膨張率化が図られる範囲内で粘土層状鉱物の配合量を可能な限り少なくしておくことによって、プリント配線板等において絶縁基板同士の層間密着強度や、絶縁基板と金属箔との間の金属箔接着強度を高く維持することができるものであり、また誘電率等の電気特性も良好になるものであり、さらにスルーホール形成時にドリルが摩耗するのを防止することができるものである。
【0060】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0061】
(実施例1)
シアネート樹脂(旭チバ株式会社製:商品名「B−10」)100gにオクタン酸亜鉛(ナカライテスク株式会社製)0.1gを添加し、難燃剤としてデカブロモジフェニルエタン(アルベマール浅野株式会社製:商品名「SAYTEX」)50gを加え、これにグアニジンを有機修飾剤として用いて調製したグアニジン修飾マイカとシアネート樹脂(「B−10」)を二軸ロール混練機にて溶融混練した混練物(混練条件:マイカとシアネート樹脂との混練比率をマイカ70質量%とし、ロール温度80℃とした)を添加し、最終固形分でマイカ10質量%になるようにシアネート樹脂組成物を調製した。なお、層間剥離状態はX線回折装置(理学電機工業株式会社製「RAD−rX」)を用いて測定したXRDピーク強度により確認した。その結果を表1に示す。
【0062】
次に、上記組成物をトルエンで希釈し、固形分濃度が50質量%となるようにシアネート樹脂ワニスを調製し、このワニスをEガラスクロス(日東紡績株式会社製:商品名「116E」)に含浸させた後、温度160℃、5分間の条件で加熱乾燥し、溶媒を除去して樹脂含有量50質量%のプリプレグを得た。また、プリプレグの端面より樹脂が最大幅で5〜50mm染み出したものを「良」と判定してプリプレグの樹脂流れ性を評価した。その結果を表1に示す。
【0063】
上記のようにして得たプリプレグの1枚の両面に厚さ35μmの銅箔を配して、温度210℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、180分間の成形条件で加熱加圧し、両面銅張積層板を得た。この両面銅張積層板に導体パターンを形成し、銅箔表面に黒化処理を施してコア(内層回路板)とし、このコアを2枚使用して、コアの両面にそれぞれプリプレグを1枚ずつ重ね、最も外側の両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度210℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、多層プリント配線板用の6層銅張積層板を得た。得られた6層銅張積層板の外層銅箔をエッチングにて除去し、成形性評価用のサンプルとし、さらに100mm×10mmにカットして、内層銅箔の接着力評価用のサンプルとした。また、プリプレグの端面より樹脂が最大幅で5〜50mm染み出したものを「良」と判定して積層板の二次成形性を評価した。また内層銅箔接着力はJIS C 6481に基づいて測定した。これらの結果を表1に示す。
【0064】
また、5枚のプリプレグを重ね、その両側に厚さ18μmの銅箔(ST箔)を重ねて、温度200℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、プリント配線板用の両面銅張積層板を得た。得られた両面銅張積層板を用いて100mm×10mmにカットして銅箔接着力用のサンプルを作製し、また、86mm×86mmにカットして誘電率、誘電正接測定用の導体パターンを形成した。また、表面の銅箔をエッチングして除去し、Tg、熱膨張率、絶縁抵抗評価用のサンプルとした。Tg、熱膨張率、銅箔密着力、絶縁抵抗は、JIS C 6481に基づいて測定した。これらの結果を表1に示す。
【0065】
(実施例2)
有機修飾剤をアミノグアニジンに変更した以外は、実施例1と同様の条件である。
【0066】
(実施例3)
有機修飾剤をグアニルウレアに変更した以外は、実施例1と同様の条件である。
【0067】
(実施例4)
マレイン酸N,N−4,4−ジフェニルメタン−ビス−イミド(三井化学株式会社製:商品名「BMI−S」)100g、4,4−ジアミノジフェニルメタン(東京化成株式会社製)27.7gにジメチルホルムアミドを加え、さらに硬化促進剤としてイミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業株式会社製:商品名「1B2MZ」)0.13gを添加した。上記混練物を90℃で加熱、撹拌し均一な溶液を得た後、これにグアニジンを用いて調製したグアニジン修飾マイカを加えて溶融混練処理(混練条件:マイカとマレイン酸N,N−4,4−ジフェニルメタン−ビス−イミドとの混練比率を有機修飾剤込みでマイカ50質量%とした)を施し、上記溶液中において最終固形分に対してマイカ10質量%になるように、最終固形分濃度が50質量%になるようにポリイミド樹脂ワニスを調製した。なお、層間剥離状態はX線回折装置(理学電機工業株式会社製「RAD−rX」)を用いて測定したXRDピーク強度により確認した。また撹拌により生じた気泡は減圧することにより脱泡した。
【0068】
上記のポリイミド樹脂ワニスをEガラスクロス(日東紡績株式会社製:商品名「116E」)に含浸させた後、温度50℃、7分間の条件で加熱乾燥し、溶媒を除去して樹脂含有量50質量%のプリプレグを得た。また、プリプレグの端面より樹脂が最大幅で5〜50mm染み出したものを「良」と判定してプリプレグの樹脂流れ性を評価した。その結果を表2に示す。
【0069】
上記のようにして得たプリプレグの1枚の両面に厚さ35μmの銅箔を配して、温度210℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、180分間の成形条件で加熱加圧し、両面銅張積層板を得た。この両面銅張積層板に導体パターンを形成し、銅箔表面に黒化処理を施してコア(内層回路板)とし、このコアを2枚使用して、コアの両面にそれぞれプリプレグを1枚ずつ重ね、最も外側の両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度210℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、180分間の成形条件で加熱加圧し、多層プリント配線板用の6層銅張積層板を得た。評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表2に示す。
【0070】
また、5枚のプリプレグを重ね、その両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度210℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、プリント配線板用の両面銅張積層板を得た。その後のプリント配線板、多層プリント配線板の作製と評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表2に示す。
【0071】
(実施例5)
有機修飾剤をアミノグアニジンに変更した以外は、実施例4と同様の条件である。
【0072】
(実施例6)
有機修飾剤をグアニルウレアに変更した以外は、実施例4と同様の条件である。
【0073】
(実施例7)
エポキシ樹脂の1種であるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂メチルエチルケトン溶媒品(大日本インキ化学工業株式会社製:商品名「HP7200H 60M」)84g、難燃性エポキシ樹脂として臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂トルエン溶媒品(東都化成株式会社製:商品名「エポトートEPICLON153 60T」)13.3g、臭素化ノボラックエポキシ樹脂メチルエチルケトン溶媒品(日本化薬株式会社製:商品名「BREN 80M」)31gを用い、硬化剤としてビスフェノールA型ノボラックメチルエチルケトン溶媒品(ジャパンエポキシレジン株式会社製:商品名「YLH129 B65」)60g及びイミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業株式会社製:商品名「2E4MZ−CN」)0.1gを添加し、グアニジンを用いて調製したグアニジン修飾マイカと臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製:商品名「YDB400」)を予め二軸ロール混練機を用いて溶融混練処理(混練条件:混練比率をマイカ50質量%とした)を施して得た混練物を加え、最終固形分に対してマイカ10質量%になるように、さらにメチルエチルケトンとトルエンの混合溶媒を添加し、最終固形分濃度が50質量%になるように、エポキシ樹脂ワニスを調製した。なお、層間剥離状態はX線回折装置(理学電機工業株式会社製「RAD−rX」)を用いて測定したXRDピーク強度により確認した。その結果を表1に示す。
【0074】
上記のエポキシ樹脂ワニスをEガラスクロス(日東紡績株式会社製:商品名「116E」)に含浸させた後、温度160℃、5分間の条件で加熱乾燥し、溶媒を除去して樹脂含有量50質量%のプリプレグを得た。また、プリプレグの端面より樹脂が最大幅で5〜50mm染み出したものを「良」と判定してプリプレグの樹脂流れ性を評価した。その結果を表3に示す。
【0075】
上記のようにして得たプリプレグの1枚の両面に厚さ35μmの銅箔を配して、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、両面銅張積層板を得た。この両面銅張積層板に導体パターンを形成し、銅箔表面に黒化処理を施してコア(内層回路板)とし、このコアを2枚使用して、コアの両面にそれぞれプリプレグを1枚ずつ重ね、最も外側の両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、多層プリント配線板用の6層銅張積層板を得た。評価は実施例1と同様の方法で行った。
【0076】
また、5枚のプリプレグを重ね、その両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、プリント配線板用の両面銅張積層板を得た。その後のプリント配線板、多層プリント配線板の作製と評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表3に示す。
【0077】
(実施例8)
有機修飾剤をアミノグアニジンに変更した以外は、実施例7と同様の条件である。
【0078】
(実施例9)
有機修飾剤をグアニルウレアに変更した以外は、実施例7と同様の条件である。
【0079】
(実施例10)
PPO(日本ジーイープラスチックス株式会社製:商品名「ノリルPX9701」、数平均分子量:14000)100gに2,6−キシレノール(ナカライテスク株式会社製)4gを加熱溶融させた後、開始剤としてt−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(日本油脂株式会社製:商品名「パーブチルI」)3g及びナフテン酸コバルト(ナカライテスク株式会社製)を0.007g添加し加熱反応させることによって、フェノール変性したPPO(数平均分子量:2200)を得た。このようにして得たフェノール変性PPOを硬化剤として用い、ナフトール型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製:商品名「ESN−170」)12.5g、難燃性付与の目的で臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製:商品名「エポトートYDB400」)8.4gにイミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業株式会社製:商品名「2E4MZ−CN」)0.1gを添加し、さらに、グアニジンを用いて調製したグアニジン修飾マイカと硬化促進剤以外の「YDB400」とを溶融混練(混練条件:マイカと「YDB400」との混練比率をマイカ50質量%とした)して得た混練物を加え、最終固形分でマイカ20質量%になるようにエポキシ樹脂組成物を調製した。なお、層間剥離状態はX線回折装置(理学電機工業株式会社製「RAD−rX」)を用いて測定したXRDピーク強度により確認した。
【0080】
次に、上記組成物をトルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒で希釈し、固形物濃度50質量%となるようにエポキシ樹脂ワニスを調製し、このワニスをガラスクロス(日東紡績株式会社製:商品名「116E」)に含浸させた後、温度160℃、5分間の条件で加熱乾燥し、溶媒を除去して樹脂含有量50質量%のプリプレグを得た。また、プリプレグの端面より樹脂が最大幅で5〜50mm染み出したものを「良」と判定してプリプレグの樹脂流れ性を評価した。その結果を表6に示す。
【0081】
上記のようにして得たプリプレグの1枚の両面に厚さ35μmの銅箔を配して、温度200℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、両面銅張積層板を得た。この両面銅張積層板に導体パターンを形成し、銅箔表面に黒化処理を施してコア(内層回路板)とし、このコアを2枚使用して、コアの両面にそれぞれプリプレグを1枚ずつ重ね、最も外側の両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度200℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、多層プリント配線板用の6層銅張積層板を得た。評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表4に示す。
【0082】
また、5枚のプリプレグを重ね、その両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度200℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、プリント配線板用の両面銅張積層板を得た。その後のプリント配線板、多層プリント配線板の作製と評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表4に示す。
【0083】
(実施例11)
有機修飾剤をアミノグアニジンに変更した以外は、実施例10と同様の条件である。
【0084】
(実施例12)
有機修飾剤をグアニルウレアに変更した以外は、実施例10と同様の条件である。
【0085】
(実施例13)
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒中に、固形物濃度50質量%になるように、液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製:商品名「エポトートYD128」)18g、難燃性付与目的で臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製:商品名「エポトートYDB400」)40g、臭素化ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬株式会社製:商品名「BRENS」)40g、ビスフェノールA型ノボラック硬化剤(ジャパンエポキシレジン株式会社製:商品名「YLH129」)40g及びイミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業株式会社製:商品名「2E4MZ−CN」)0.1gを添加し、さらにグアニジンを用いて調製したグアニジン修飾マイカと硬化促進剤以外の全成分とを予め溶融混練(混練条件:マイカと全成分との混練比率をマイカ50質量%とした)して得た混練物を加え、最終固形分でマイカ20質量%になるようにエポキシ樹脂ワニスを調製した。なお、層間剥離状態はX線回折装置(理学電機工業株式会社製「RAD−rX」)を用いて測定したXRDピーク強度により確認した。
【0086】
上記のエポキシ樹脂ワニスをEガラスクロス(日東紡績株式会社製:商品名「116E」)に含浸させた後、温度160℃、5分間の条件で加熱乾燥し、溶媒を除去して樹脂含有量50質量%のプリプレグを得た。また、プリプレグの端面より樹脂が最大幅で5〜50mm染み出したものを「良」と判定してプリプレグの樹脂流れ性を評価した。その結果を表5に示す。
【0087】
上記のようにして得たプリプレグの1枚の両面に厚さ35μmの銅箔(ST箔)を配して、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、180分間の成形条件で加熱加圧し、両面銅張積層板を得た。この両面銅張積層板に導体パターンを形成し、銅箔表面に黒化処理を施してコア(内層回路板)とし、このコアを2枚使用して、コアの両面にそれぞれプリプレグを1枚ずつ重ね、最も外側の両側に厚さ18μmの銅箔(ST箔)を重ねて、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、180分間の成形条件で加熱加圧し、多層プリント配線板用の6層銅張積層板を得た。評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表5に示す。
【0088】
また、5枚のプリプレグを重ね、その両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、プリント配線板用の両面銅張積層板を得た。その後のプリント配線板、多層プリント配線板の作製と評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表5に示す。
【0089】
(実施例14)
有機修飾剤をアミノグアニジンに変更した以外は、実施例13と同様の条件である。
【0090】
(実施例15)
有機修飾剤をグアニルウレアに変更した以外は、実施例13と同様の条件である。
【0091】
(実施例16)
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒中に、固形物濃度50質量%になるように、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製:商品名「N−775」)19g、難燃性付与目的で臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製:商品名「エポトートYDB400」)5.25g、臭素化ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬株式会社製:商品名「BREN S」)40g、ビスフェノールA型ノボラック硬化剤(ジャパンエポキシレジン株式会社製:商品名「YLH129」)40g及びイミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業株式会社製:商品名「2E4MZ−CN」)0.14gを添加し、さらにグアニジンを用いて調製したグアニジン修飾マイカと「YDB400」とを予め溶融混練(混練条件:マイカと「YDB400」との混練比率をマイカ50質量%とした)して得た混練物を加え、最終固形分でマイカ20質量%になるようにエポキシ樹脂ワニスを調製した。なお、層間剥離状態はX線回折装置(理学電機工業株式会社製「RAD−rX」)を用いて測定したXRDピーク強度により確認した。
【0092】
上記のエポキシ樹脂ワニスをEガラスクロス(日東紡績株式会社製:商品名「116E」)に含浸させた後、温度160℃、5分間の条件で加熱乾燥し、溶媒を除去して樹脂含有量50質量%のプリプレグを得た。また、プリプレグの端面より樹脂が最大幅で5〜50mm染み出したものを「良」と判定してプリプレグの樹脂流れ性を評価した。その結果を表6に示す。
【0093】
上記のようにして得たプリプレグの1枚の両面に厚さ35μmの銅箔(ST箔)を配して、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、180分間の成形条件で加熱加圧し、両面銅張積層板を得た。この両面銅張積層板に導体パターンを形成し、銅箔表面に黒化処理を施してコア(内層回路板)とし、このコアを2枚使用して、コアの両面にそれぞれプリプレグを1枚ずつ重ね、最も外側の両側に厚さ18μmの銅箔(ST箔)を重ねて、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、180分間の成形条件で加熱加圧し、多層プリント配線板用の6層銅張積層板を得た。評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表6に示す。
【0094】
また、5枚のプリプレグを重ね、その両側に厚さ18μmの銅箔を重ねて、温度180℃、圧力2.94MPa(30kg/cm)、120分間の成形条件で加熱加圧し、プリント配線板用の両面銅張積層板を得た。その後のプリント配線板、多層プリント配線板の作製と評価は実施例1と同様の方法で行った。結果を表6に示す。
【0095】
(実施例17)
有機修飾剤をアミノグアニジンに変更した以外は、実施例16と同様の条件である。
【0096】
(実施例18)
有機修飾剤をグアニルウレアに変更した以外は、実施例16と同様の条件である。
【0097】
(比較例1〜6)
比較例1については、実施例1においてグアニジン修飾マイカを除き、溶媒(トルエン)の量を変更した以外は、実施例1と同様の条件である。
【0098】
比較例2については、実施例4においてグアニジン修飾マイカを除き、マレイン酸N,N−4,4−ジフェニルメタン−ビス−イミド及び溶媒(ジメチルホルムアミド)の量を変更した以外は、実施例4と同様の条件である。
【0099】
比較例3については、実施例7においてグアニジン修飾マイカを除き、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び溶媒(トルエンとメチルエチルケトン)の量を変更した以外は、実施例7と同様の条件である。
【0100】
比較例4については、実施例10においてグアニジン修飾マイカを除き、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂の量を変更した以外は、実施例10と同様の条件である。
【0101】
比較例5については、実施例13においてグアニジン修飾マイカを除き、溶媒(トルエンとメチルエチルケトン)の量を変更した以外は、実施例13と同様の条件である。
【0102】
比較例6については、実施例16においてグアニジン修飾マイカを除き、溶媒(トルエンとメチルエチルケトン)の量を変更した以外は、実施例16と同様の条件である。
【0103】
(比較例7〜12)
比較例7については、実施例1において有機修飾剤としてアセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを用いた以外は、実施例1と同様の条件である。
【0104】
比較例8については、実施例4において有機修飾剤としてアセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを用いた以外は、実施例4と同様の条件である。
【0105】
比較例9については、実施例7において有機修飾剤としてアセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを用い、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び溶媒(トルエンとメチルエチルケトン)の量を変更した以外は、実施例7と同様の条件である。
【0106】
比較例10については、実施例10において有機修飾剤としてアセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを用いた以外は、実施例10と同様の条件である。
【0107】
比較例11については、実施例13において有機修飾剤としてアセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを用いた以外は、実施例13と同様の条件である。
【0108】
比較例12については、実施例16において有機修飾剤としてアセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを用いた以外は、実施例16と同様の条件である。
【0109】
なお、各実施例及び比較例のTg、熱膨張率は、TMA測定装置を用いて測定した。
【0110】
【表1】
Figure 2005015611
【0111】
【表2】
Figure 2005015611
【0112】
【表3】
Figure 2005015611
【0113】
【表4】
Figure 2005015611
【0114】
【表5】
Figure 2005015611
【0115】
【表6】
Figure 2005015611
【0116】
表1〜6にみられるように、各実施例では多層プリント配線板等に要求される各特性を低下させること無しに、低熱膨張率化が可能であることが確認される。
【0117】
また、プリプレグの樹脂流れ性及び積層板の二次成形性については、実施例1〜18及び比較例1〜12ともに「良」であるが、これは、粘土層状鉱物を配合していない比較例1〜6については予想されることであり、実施例1〜18のように粘土層状鉱物を配合しても、比較例1〜6と同様にプリプレグの樹脂流れ性及び積層板の二次成形性について何ら問題が生じないことが確認されたところに意味があるのである。
【0118】
しかも、有機修飾剤としてアセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを用いた比較例7〜12と実施例1〜18とを比較すると、実施例1〜18の硬化物の方がTgの低下が抑えられ、銅箔密着力、絶縁抵抗、二次成形性、内層銅箔接着力に大きな影響を与えることなく、低熱膨張率化が可能であることが確認される。
【0119】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る熱硬化性樹脂組成物によれば、粘土層状鉱物の層間の相互作用が弱まって各層の剥離が促進され、組成物中において各層をナノメートルオーダーで均一に分散させることができ、粘土層状鉱物の配合量がたとえ少量であっても、成形性のほかプリント配線板や多層プリント配線板に要求される特性を低下させることなく、熱膨張率を十分に低減することができるものである。
【0120】
しかも、ドデシルアミン、ステアリルアミン、イミノビスプロピルアミン、ビスヘキサメチレントリアミン、アセチル化イミノビスプロピルアミン、アセチル化ビスヘキサメチレントリアミンを有機修飾剤として用いるよりも、上記式(1)で表される有機修飾剤を用いる方が、硬化物のTgの低下を抑える効果を高く得ることができ、成形性(樹脂流れや二次成形性など)、絶縁抵抗、銅箔引き剥がし強度、層間接着強度、内層銅箔接着力等に大きな影響を与えることなく、低熱膨張率化を図るのが可能となるのである。
【0121】
また請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果に加えて、硬化物のTgの低下を抑える効果をさらに高く得ることができ、成形性(樹脂流れや二次成形性など)、絶縁抵抗、銅箔引き剥がし強度、層間接着強度、内層銅箔接着力等に大きな影響を与えることなく、低熱膨張率化を図るのが可能となるのである。
【0122】
また請求項3の発明によれば、請求項1の発明による効果に加えて、硬化物のTgの低下を抑える効果をさらに高く得ることができ、成形性(樹脂流れや二次成形性など)、絶縁抵抗、銅箔引き剥がし強度、層間接着強度、内層銅箔接着力等に大きな影響を与えることなく、低熱膨張率化を図るのが可能となるのである。
【0123】
また請求項4の発明によれば、請求項1の発明による効果に加えて、硬化物のTgの低下を抑える効果を高く得ることができ、成形性(樹脂流れや二次成形性など)、絶縁抵抗、銅箔引き剥がし強度、層間接着強度、内層銅箔接着力等に大きな影響を与えることなく、低熱膨張率化を図るのが可能となるのである。
【0124】
また請求項5の発明によれば、粘土層状鉱物において層間に熱硬化性樹脂を強制的に挿入させることができ、層間剥離を促進させることができるものである。
【0125】
また請求項6の発明によれば、無機充填材として用いる粘土層状鉱物の配合量を従来より少なくしても、低熱膨張率化を図ることができるものである。
【0126】
また請求項7の発明によれば、熱膨張率を低く、耐熱性を高くすることができると共に良好な電気特性を得ることができるものである。
【0127】
また請求項8の発明によれば、熱膨張率を低く、耐熱性を高くすることができると共に良好な電気特性を得ることができるものである。
【0128】
また請求項9の発明によれば、熱膨張率を低く、耐熱性を高くすることができると共に良好な電気特性を得ることができるものである。
【0129】
また請求項10の発明によれば、難燃性を確保することができるものである。また、臭素化エポキシ樹脂は、その他のエポキシ樹脂に比べて極性が強く、グアニジン等の有機修飾剤との親和性が良好であるため、クレイ層間に挿入されやすい。そして臭素化エポキシ樹脂の分子は大きいため、一旦クレイ層間に挿入されると、容易に層間剥離を生じさせることができるものである。
【0130】
また請求項11の発明によれば、硬化物のTgを上昇させて耐熱性を高めることができると共に熱膨張率をさらに低下させることができるものである。
【0131】
また請求項12の発明によれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)を上昇させて耐熱性を高めることができるものである。
【0132】
また請求項13の発明によれば、粘土層状鉱物と混練するのが容易となるものである。
【0133】
また請求項14の発明によれば、硬化物のTgを上昇させて耐熱性を高めることができると共に熱膨張率をさらに低下させることができるものである。
【0134】
また請求項15に係るプリプレグによれば、低熱膨張率化が図られる範囲内で粘土層状鉱物の配合量を少なくすることによって、積層しても各プリプレグ同士の層間密着強度を高く維持することができるものである。
【0135】
また請求項16に係る金属箔張り積層板によれば、低熱膨張率化が図られる範囲内で粘土層状鉱物の配合量を少なくすることによって、絶縁基板(プリプレグ)同士の層間密着強度や、絶縁基板と金属箔との間の金属箔接着強度を高く維持することができるものである。
【0136】
また請求項17に係るプリント配線板によれば、低熱膨張率化が図られる範囲内で粘土層状鉱物の配合量を少なくすることによって、絶縁基板(プリプレグ)同士の層間密着強度や、絶縁基板と金属箔との間の金属箔接着強度を高く維持することができるものである。また誘電率等の電気特性も良好になるものであり、さらにスルーホール形成時にドリルが摩耗するのを防止することができるものである。
【0137】
また請求項18に係る多層プリント配線板によれば、低熱膨張率化が図られる範囲内で粘土層状鉱物の配合量を少なくすることによって、絶縁基板(プリプレグ)同士の層間密着強度や、絶縁基板と金属箔との間の金属箔接着強度を高く維持することができるものである。また誘電率等の電気特性も良好になるものであり、さらにスルーホール形成時にドリルが摩耗するのを防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】粘土層状鉱物の各層が熱硬化性樹脂中に均一に分散した様子を示す説明図である。
【図2】イオン交換された粘土層状鉱物の層間の状態を示す説明図である。
【図3】イオン交換された粘土層状鉱物と熱硬化性樹脂とを溶融混練したときの、粘土層状鉱物の層間の状態を示す説明図である。
【図4】粘土層状鉱物を構成する粒子を示す模式図である。
【図5】粘土層状鉱物を構成する粒子の結晶構造を示す一部拡大した模式図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermosetting resin composition for electrical insulation used as a material for printed wiring boards and multilayer printed wiring boards, prepregs and metal foil-clad laminates, and printed wirings produced using these. The present invention relates to a board and a multilayer printed wiring board.
[0002]
[Prior art]
A printed wiring board used for electronic equipment or the like is prepared by impregnating a base material such as a glass cloth with a thermosetting resin varnish, forming a prepreg, forming a predetermined number of prepregs, and forming an insulating substrate. A metal foil such as a copper foil is placed on one or both sides, heated and pressed to form a metal foil-clad laminate, and the surface metal foil is printed wiring to form a conductor pattern It is manufactured by. Then, this printed wiring board is used as an inner layer circuit board, and a predetermined number of prepregs are stacked on the printed wiring board and a metal foil is arranged on the outside thereof. A multilayer printed wiring board can be produced by processing to form a conductor pattern or through-hole processing.
[0003]
The multilayer printed wiring board obtained in this way has been developed for higher functionality, higher reliability, smaller size, etc. of electronic devices. High density wiring of boards (thinning of conductor patterns, miniaturization of through holes, multilayering, etc.) is progressing rapidly. Specifically, a multilayer printed wiring board having a high density wiring has been put to practical use having 20 or more layers and a pattern width of 50 to 75 μm.
[0004]
However, in multilayer printed wiring boards with high-density wiring in this way, the coefficient of thermal expansion (heat) between the insulating substrate and the metal foil is caused by high heat due to soldering during component mounting or heat generation from the mounting equipment during actual use. The conductor pattern and the through hole are disconnected due to the difference in expansion coefficient, and this is one of the causes of decreasing yield and reliability.
[0005]
Therefore, in order to reduce the difference in the coefficient of thermal expansion between the insulating substrate and the metal foil and prevent disconnection of the conductor pattern and through-hole, today, inorganic fillers such as silica and clay that have been subjected to coupling treatment are heated. By blending with the curable resin varnish, the insulating substrate has a low coefficient of thermal expansion (see, for example, Patent Documents 1 and 2).
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2000-183539 A (Claims)
[Patent Document 2]
JP-A-8-216335 (paragraph number [0008])
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in order to sufficiently reduce the coefficient of thermal expansion of the insulating substrate, it is necessary to add a large amount of the above inorganic filler to the thermosetting resin varnish. As a result, the viscosity of the thermosetting resin varnish increases and moldability decreases, interlayer adhesion strength and metal foil adhesion strength decrease, electrical characteristics such as dielectric constant deteriorate, and through-hole formation At times, problems such as wear of the drill occur.
[0008]
The present invention has been made in view of the above points, and in addition to moldability, a thermosetting resin capable of reducing the coefficient of thermal expansion without reducing the characteristics required for a printed wiring board or a multilayer printed wiring board. Composition, prepreg having a low thermal expansion coefficient with no decrease in interlayer adhesion strength even when laminated, metal foil-clad lamination with a low thermal expansion coefficient without a decrease in interlayer adhesion strength or metal foil adhesive strength PCB, interlayer adhesion strength and metal foil adhesion strength are not reduced, electrical characteristics are good, drill is not worn during formation of through-holes, and conductor patterns and through-holes are not broken And it aims at providing a multilayer printed wiring board.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The thermosetting resin composition according to claim 1 of the present invention is a thermosetting resin composition containing a thermosetting resin and a clay layered mineral, wherein the interlayer of the clay layered mineral is represented by the following formula (1). It is characterized by ion exchange with an organic modifier.
[0010]
[Chemical formula 2]
Figure 2005015611
[0011]
The invention of claim 2 is characterized in that in claim 1, guanidine is used as the organic modifier.
[0012]
The invention of claim 3 is characterized in that in claim 1, aminoguanidine is used as the organic modifier.
[0013]
The invention of claim 4 is characterized in that, in claim 1, guanyl urea is used as the organic modifier.
[0014]
A fifth aspect of the invention is characterized in that in any one of the first to fourth aspects, the thermosetting resin and the ion-exchanged clay layered mineral are melt-kneaded.
[0015]
The invention of claim 6 is characterized in that, in any one of claims 1 to 5, each layer of the clay layered mineral is peeled off in a scaly shape having a thickness of 10 nm or less.
[0016]
The invention of claim 7 is characterized in that in any one of claims 1 to 6, at least a cyanate resin is used as the thermosetting resin.
[0017]
The invention of claim 8 is characterized in that in any one of claims 1 to 6, at least a polyimide resin is used as the thermosetting resin.
[0018]
A ninth aspect of the invention is characterized in that, in any one of the first to sixth aspects, at least an epoxy resin is used as the thermosetting resin.
[0019]
The invention of claim 10 is characterized in that in claim 9, at least a brominated epoxy resin is used as the epoxy resin.
[0020]
The invention of claim 11 is characterized in that in claim 9, at least a naphthol type epoxy resin is used as the epoxy resin.
[0021]
The invention of claim 12 is characterized in that, in claim 9, at least a cresol novolac type epoxy resin is used as the epoxy resin.
[0022]
The invention of claim 13 is characterized in that, in claim 9, at least a liquid epoxy resin is used as the epoxy resin.
[0023]
The invention of claim 14 is characterized in that, in any of claims 9 to 13, the number average molecular weight is 1000 to 4000, and a phenol-modified polyphenylene oxide is contained as a curing agent. .
[0024]
A prepreg according to claim 15 is obtained by impregnating a base material with the thermosetting resin composition according to any one of claims 1 to 14, drying by heating, and semi-curing. .
[0025]
A metal foil-clad laminate according to claim 16 is formed by laminating a predetermined number of the prepregs according to claim 15 and superposing the metal foil on one side or both sides and heating and press-molding the laminate. It is.
[0026]
A printed wiring board according to claim 17 is characterized in that a conductive pattern is formed on the metal foil-clad laminate according to claim 16.
[0027]
A multilayer printed wiring board according to claim 18 is heated by laminating a predetermined number of the prepregs according to claim 14 on one side or both sides of the printed wiring board according to claim 17 and further superimposing metal foil on the outside thereof. It is characterized by being formed by pressure molding.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
[0029]
The thermosetting resin composition according to the present invention contains a thermosetting resin and a clay layered mineral (clay).
[0030]
In the present invention, the thermosetting resin is not particularly limited, but it is a bifunctional or higher functional cyanate because it has a low coefficient of thermal expansion (coefficient of thermal expansion), high heat resistance, and excellent electrical characteristics. It is preferable to use a resin, a polyimide resin and an epoxy resin. The thermosetting resin can be used alone or in combination of two or more. When using 2 or more types of thermosetting resins, it is preferable to use at least one of cyanate resin, polyimide resin and epoxy resin. Details of the cyanate resin, polyimide resin, and epoxy resin will be described later. In addition, 10-99.5 mass% of thermosetting resins can be mix | blended with respect to the thermosetting resin composition whole quantity.
[0031]
The cyanate resin has a rigid structure because it forms a triazine ring upon curing. Therefore, the heat resistance is increased and the coefficient of thermal expansion is low, so that the thermal characteristics are excellent and the electrical characteristics such as the low dielectric constant characteristics are also excellent due to the structure at the time of curing. It is suitable as a material. In the present invention, the cyanate resin is not particularly limited, but examples thereof include bis (4-cyanatephenyl) methane, bis (3-methyl-4-cyanatephenyl) methane, and bis (3-ethyl-4-cyanate). Phenyl) methane, bis (3,5-dimethyl-4-cyanatephenyl) methane, 1,1-bis (4-cyanatephenyl) ethane, 2,2-bis (4-cyanatephenyl) propane, 2,2-bis (4-cyanatephenyl) -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, di (4-cyanatephenyl) ether, di (4-cyanatephenyl) thioether, 4,4-dicyanate-diphenyl, etc. Can be used. As described above, there are many types of cyanate resins, but one of these can be used alone, or two or more of them can be used in combination.
[0032]
When using cyanate resin as a thermosetting resin, hardening accelerators, such as cobalt naphthenate, zinc naphthenate, and zinc octoate, can be added. In this case, the addition amount of the curing accelerator is desirably 5% by mass or less with respect to the solid content.
[0033]
In the present invention, the polyimide resin is not particularly limited. For example, maleic acid N, N-ethylene-bis-imide, maleic acid N, N-hexamethylene-bis-imide, maleic acid N, N- Metaphenylene-bis-imide, maleic acid N, N-paraphenylene-bis-imide, maleic acid N, N-4,4-diphenylmethane-bis-imide, maleic acid N, N-4,4-diphenyl ether-bis- Imide, maleic acid N, N-4,4-diphenylsulfone-bis-imide, maleic acid N, N-4,4-dicyclohexylmethane-bis-imide, maleic acid N, N-α, α-4,4- Dimethylenecyclohexane-bis-imide, maleic acid N, N-4,4-metaxylylene-bis-imide and maleic acid N, N-4,4-diphe Nylcyclohexane-bis-imide or the like can be used. As described above, there are many types of polyimide resins. Of these, one type can be used alone, or two or more types can be mixed and used.
[0034]
When a polyimide resin is used as the thermosetting resin, a crosslinking agent (curing agent) such as polyamine can be used in combination. Specific examples of polyamines include 4,4-diaminodicyclohexylmethane, 1,4-diaminocyclohexane, 2,6-diaminopyridine, metaphenylenediamine, paraphenylenediamine, 4,4-diamino-diphenylmethane, and 2,2-bis. -(4-aminophenyl) propane, benzidine, 4,4-diaminophenyl oxide, 4,4-diaminodiphenyl sulfide, 4,4-diaminodiphenyl sulfone, bis- (4-aminophenyl) methylphosphine oxide, bis- (3-aminophenyl) methylphosphine oxide, bis- (4-aminophenyl) phenylphosphine oxide, bis- (4-aminophenyl) pheniramine, 1,5-diaminonaphthalene, metaxylenediamine, paraxylenedia Emissions, 1,1-bis - (p-aminophenyl) phthalan, mention may be made of hexamethylenediamine and the like. When the polyimide resin and the polyamine are reacted, the imide group equivalent (r1) And polyamine amino group equivalent (r2) Ratio (r1/ R2) Is desirably 1.2 to 10.
[0035]
Further, when a polyimide resin is used as the thermosetting resin, a catalyst (curing accelerator) can be added for the purpose of accelerating the curing reaction. The catalyst is not particularly limited, and examples thereof include imidazole-based accelerators, tertiary amines and ammonium salts thereof, phosphorus compounds, organometallic salts, stannic chloride, zinc chloride, and other chlorides. A thing etc. can be used. In this case, the addition amount of the catalyst is desirably 5% by mass or less based on the solid content.
[0036]
Epoxy resin is one of the most frequently used materials for printed wiring boards and multilayer printed wiring boards. In the present invention, the epoxy resin is not particularly limited. For example, bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, bisphenol S type epoxy resin, phenol novolac type epoxy resin, cresol novolac type epoxy resin, bisphenol A type novolac type epoxy resin, 2,6-xylenol dimer glycidyl etherified resin, bisphenol F type novolac type epoxy resin, dicyclopentadiene type epoxy resin, isocyanurate type epoxy resin, hydantoin type epoxy resin, naphthol type epoxy resin, Multifunctional epoxy resin such as trifunctional epoxy resin and tetrafunctional epoxy resin, glycidylamine epoxy resin, glycidylated epoxy resin of diaminophenyl ether, alicyclic Epoxy resin, flame-retardant epoxy resin brominated each epoxy resin of (brominated epoxy resin), or the like can be used. Thus, although there are many types of epoxy resins, one of these can be used alone, or two or more types can be mixed and used.
[0037]
Here, when an epoxy resin is used as the thermosetting resin, it is preferable to use at least a brominated epoxy resin. The reason is that flame retardancy can be ensured. In addition, brominated epoxy resins are more polar than other epoxy resins and have good affinity with organic modifiers such as guanidine, which will be described later, and therefore are easily inserted between clay layers, which will be described later. And since the molecule | numerator of brominated epoxy resin is large, once it inserts between clay layers, it can produce delamination easily.
[0038]
Moreover, when using an epoxy resin as a thermosetting resin, it is also preferable to use at least a naphthol type epoxy resin. The reason for this is that the glass transition temperature (Tg) of the cured product of the thermosetting resin composition can be increased to increase the heat resistance, and the thermal expansion coefficient can be further decreased.
[0039]
Moreover, when using an epoxy resin as a thermosetting resin, it is also preferable to use at least a cresol novolac type epoxy resin. The reason is that the heat resistance can be increased by increasing the glass transition temperature (Tg) of the cured product of the thermosetting resin composition.
[0040]
Moreover, when using an epoxy resin as a thermosetting resin, it is also preferable to use at least a liquid epoxy resin. This is because it becomes easy to knead with the clay layered mineral.
[0041]
When an epoxy resin is used as the thermosetting resin, a curing agent can be added. As the curing agent, those generally used for curing epoxy resins can be used, and are not particularly limited. Examples thereof include dicyandiamide (Dicy), amino compounds, phenol novolac, cresol novolac, and bisphenol. A type novolak, modified polyphenylene oxide (PPO), and the like can be used. The addition amount of the curing agent is set so that the ratio (equivalent ratio) of the epoxy group equivalent of the epoxy resin and the active hydrogen equivalent of the curing agent is epoxy resin / curing agent = 0.5 to 3.0. Is preferred.
[0042]
Among these, it is preferable to use polyphenylene oxide having a number average molecular weight of 1000 to 4000 and phenol-modified as a curing agent. The reason is that PPO having a hydroxyl group introduced by phenol modification works as a curing agent to increase the Tg of the cured product of the thermosetting resin composition to increase the heat resistance and to further reduce the thermal expansion coefficient. It is because it can be made. For example, phenol-modified PPO dissolves PPO in a solvent such as toluene, heats and melts 2,6-xylenol, and then adds t-butylperoxyisopropyl monocarbonate and cobalt naphthenate as initiators. It can be prepared by reacting. However, if the number average molecular weight of the phenol-modified PPO thus obtained is less than 1000, the Tg of the cured product may decrease when used as a curing agent, and conversely the number average molecular weight exceeds 4000. If it is, the viscosity of the thermosetting resin composition becomes excessively high and the moldability may be deteriorated.
[0043]
Further, when an epoxy resin is used as the thermosetting resin, a curing accelerator can be added. Although it does not specifically limit as a hardening accelerator, For example, imidazoles, tertiary amines, a phosphorus compound, boron trifluoride complex salt etc. can be used. In this case, it is preferable that the addition amount of a hardening accelerator is 5 mass% or less with respect to solid content.
[0044]
In the present invention, the clay layered mineral (clay) 2 is not particularly limited, and for example, montmorillonite, synthetic mica, natural mica and the like can be used. As shown in FIG. 4 and FIG. 5, each particle constituting the clay layered mineral 2 has a clay layer 3 having a size (major axis) of 1 to 10 μm and a thickness of 1 to 10 nm (0.001 to 0.010 μm) as sodium. Ion (Na+), Etc., and are formed in layers. Since such a clay layered mineral 2 is a kind of inorganic filler, it is possible to obtain a thermosetting resin composition capable of reducing the coefficient of thermal expansion by mixing with the thermosetting resin 1, As shown in FIG. 1, the thermal expansion coefficient is further increased by mixing each clay layer 3 of the clay layered mineral 2 with the thermosetting resin 1 in a state where the clay layer 3 is exfoliated in a scale shape having a thickness of 10 nm or less (substantially lower limit is 1 nm). It is possible to obtain a thermosetting resin composition that can be reduced. Thus, in order to obtain a high effect of reducing the coefficient of thermal expansion by causing delamination in the clay layered mineral 2, it is preferable to use synthetic mica as the clay layered mineral 2.
[0045]
When exfoliating each clay layer 3 of the clay layered mineral 2 into a scale having a thickness of 10 nm or less, Na existing between the layers of the clay layered mineral 2 as shown in FIG.+Are ion-exchanged (also referred to as organic modification) with an organic modifier represented by the above formula (1) (basic organic compound such as polyfunctional amines). This ion exchange can be performed, for example, by the same method as a metal ion exchange reaction such as zeolite that is generally performed. FIG. 2 shows the interlayer of the clay-layered mineral 2 subjected to ion exchange. Thus, an organic modifier (H in FIG.+Added as "R'-NH3 +Between the layers).+The interaction (bonding force) between layers can be made weaker than when ions such as are present. Next, the clay layered mineral 2 in which the interaction between the layers is weakened in this way is kneaded with the thermosetting resin 1, whereby each clay layer 3 of the clay layered mineral 2 in the thermosetting resin composition as shown in FIG. Can be made into the state which peeled in the shape of a scale. Conversely speaking, Na between layers+In the presence of such ions, the interaction between the layers is strong. Therefore, even if the clay layered mineral 2 that is not organically modified is kneaded with the thermosetting resin 1, each clay layer 3 of the clay layered mineral 2 is scaly. It cannot be peeled off.
[0046]
Since the organic modifier represented by the above formula (1) has 3 or 4 amino groups in the molecule, when the clay layered mineral is delaminated, the thermosetting resin composition is crosslinked. The density is improved. Moreover, the alkyl chain (—CH2-) Is short (z = 0 to 3), the plastic effect of this organic modifier is small, can prevent the Tg of the cured product of the thermosetting resin composition from decreasing, and can improve heat resistance. is there. The present applicant has previously provided a technique using dodecylamine, stearylamine, iminobispropylamine, bishexamethylenetriamine, acetylated iminobispropylamine, or acetylated bishexamethylenetriamine as an organic modifier (Japanese Patent Application). 2002-292754), the technology provided this time can further improve the cross-linking density of the cured product and prevent the Tg of the cured product from decreasing and improve the heat resistance compared to the technology provided last time. . That is, rather than using dodecylamine, stearylamine, iminobispropylamine, bishexamethylenetriamine, acetylated iminobispropylamine, or acetylated bishexamethylenetriamine as the organic modifier, the above formula (1) (preferably the formula ( The use of the organic modifier represented by 2) to (4)) can obtain a high effect of suppressing the decrease in Tg of the cured product, and the moldability (resin flow, secondary moldability, etc.), insulation resistance In addition, it is possible to achieve a low thermal expansion coefficient without greatly affecting the copper foil peel strength, interlayer adhesive strength, inner layer copper foil adhesive strength, and the like.
[0047]
Among organic modifiers represented by the formula (1), in particular, guanidine represented by the following formula (2) (in the formula (1), x = 2, y = 0), and the following formula (3) Aminoguanidine represented (in formula (1), x = 1, y = 1, z = 0), guanylurea represented by the following formula (4) (in formula (1), x = 1, Preferably, y = 1 and R = CO). The reason is that the effect of improving the crosslinking density of the cured product and the effect of preventing the decrease in Tg of the cured product and enhancing the heat resistance can be obtained further. A substance called guanidine is represented by the formula (2) as described above, and guanidine compounds such as aminoguanidine of the formula (3) and guanylurea of the formula (4) are represented by the formula (1). ) Having a basic structure, that is, a portion surrounded by a dotted line in the formulas (3) and (4) as a basic skeleton, which is called an amino group-modified guanidine.
[0048]
[Chemical Formula 3]
Figure 2005015611
[0049]
And a thermosetting resin composition can be prepared by kneading the thermosetting resin and the ion-exchanged clay layered mineral. At this time, additives such as a flame retardant can be added as necessary. The kneading method may be a general method, but a method using two rolls is suitable. The compounding quantity of a clay layered mineral can be arbitrarily set in the range of 3-95 mass% with respect to the thermosetting resin composition whole quantity. However, if the blending amount of the clay layered mineral is less than 3% by mass, the mechanical shearing force acting on the clay layered mineral may be reduced, and the delamination effect may not be obtained. The reduction effect may not be obtained. Conversely, if the amount of the clay layered mineral is more than 95% by mass, the powdered clay layered mineral will not mix with the thermosetting resin, or the viscosity of the thermosetting resin composition will increase and the moldability will increase. There is a possibility that it will decrease or even become saturated (saturated) and not changed when blended with a clay layered mineral that is not ion-exchanged.
[0050]
Moreover, in preparing the thermosetting resin composition, it can be carried out by kneading the total amount of the thermosetting resin and the total amount of the clay layered mineral at one time. First, a part of the thermosetting resin and the total amount of the clay layered mineral Can be carried out by adding the remaining thermosetting resin to the kneaded product and kneading again. In particular, the latter kneading method is suitable for the following cases. That is, when both a low-viscosity thermosetting resin and a high-viscosity thermosetting resin are used, in such a case, the high-viscosity thermosetting resin and the entire clay layered mineral are first kneaded. Subsequently, a thermosetting resin having a low viscosity is added to the kneaded product and kneaded. When using a thermosetting resin with a high viscosity in this way, a greater shearing force is applied to the clay layered mineral than using a mixture of a thermosetting resin with a low viscosity and a thermosetting resin with a high viscosity at the same time. Therefore, the effect of delamination can be further enhanced.
[0051]
In addition, when kneading the thermosetting resin 1 and the ion-exchanged clay layered mineral 2, it is particularly preferable to melt-knead at a temperature of 30 to 120 ° C. In this way, as shown in FIG. 3, the thermosetting resin 1 (epoxy resin in FIG. 3) can be forcibly inserted between the clay layers 3 in the clay layered mineral 2, and the delamination is performed by expanding the layers. Can be promoted.
[0052]
In the thermosetting resin composition obtained as described above, hybridization is realized in which each clay layer of the clay layered mineral is uniformly dispersed on the nanometer order. Hybridization is realized between the thermosetting resin and the clay layered mineral in this way because the layers of the clay layered mineral are organically modified in advance. In addition, the interaction between layers is strong, and even when kneaded with a thermosetting resin, it is difficult to disperse each clay layer on the nanometer order as well as causing delamination. In the present invention, each layer of the clay layered mineral is uniformly dispersed in the thermosetting resin composition in a state of exfoliating in a scale shape having a thickness of 10 nm or less. Therefore, the thermosetting compounded with a conventional inorganic filler. The coefficient of thermal expansion can be reduced as compared with the resin composition. In other words, this means that the amount of the clay layered mineral used as the inorganic filler can be reduced if the thermal expansion coefficient is reduced to the same level or higher than the conventional one. . If it does so, the viscosity rise of a thermosetting resin composition can be suppressed, and the fall of a moldability can be prevented.
[0053]
In the thermosetting resin composition, the state of delamination can be confirmed with a transmission electron microscope (TEM) or an X-ray diffractometer (XRD). That is, in the thermosetting resin composition, the clay layered mineral that has not been ion-exchanged is formed into a layered structure in which the clay layers are stacked as described above, whereas the clay layered mineral that has been ion-exchanged is, The layered structure is partially or completely destroyed, and each clay layer is dispersed. Therefore, for example, X-rays are applied to each of a thermosetting resin composition containing a clay layered mineral not ion-exchanged and a thermosetting resin composition containing an ion-exchanged clay layered mineral, and the diffraction intensities of both are determined. In comparison, since the former is blended with a clay layered mineral that retains a layered structure in which clay layers that are X-ray diffraction grating surfaces are stacked, the former has higher diffraction intensity than the latter. . Therefore, if the intensity ratio of the latter is obtained on the basis of the diffraction intensity obtained from the former, the situation of delamination can be known.
[0054]
By diluting the thermosetting resin composition obtained as described above with a solvent, it can be prepared as a thermosetting resin varnish. At this time, the solvent is not particularly limited. For example, acetone, methyl ethyl ketone, dimethylformamide, dioxane, toluene, xylene, dimethylacetamide, ethylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monomethyl ether, methanol, ethanol, N- Methyl pyrrolidone or the like can be used. A solvent can be used alone or in combination of two or more. In the thermosetting resin varnish, the solid content concentration is preferably 40 to 70% by mass.
[0055]
A semi-cured (B-stage) prepreg is obtained by impregnating a base material with the thermosetting resin varnish thus prepared and drying it in a dryer at a temperature range of 50 to 180 ° C. for about 3 to 10 minutes. Can be produced. Here, the substrate is not particularly limited. For example, in addition to glass fiber cloth such as glass cloth, glass paper, and glass mat, craft paper, linter paper, natural fiber cloth, organic fiber cloth, etc. Can be used. The prepreg is preferably produced so that the resin content is 25 to 80% by mass.
[0056]
A predetermined number of the prepregs produced as described above are stacked to form an insulating substrate, and a metal foil is further stacked on one side or both sides of the insulating substrate, and this is 140 to 210 ° C., 0.98 to 4.9 MPa ( 10-50kg / cm2), A metal foil-clad laminate for processing into a printed wiring board can be manufactured by heating and pressing under conditions of 30 to 200 minutes. As the metal foil, copper foil, aluminum foil, stainless steel foil or the like can be used.
[0057]
A printed wiring board can be manufactured by forming a conductor pattern by performing a subtractive method or the like on the metal foil-clad laminate manufactured as described above.
[0058]
Then, the printed wiring board manufactured as described above is used as an inner layer circuit board, and a predetermined number of prepregs are laminated on one side or both sides of the inner layer circuit board, and a metal foil is further laminated on the outer side, and this is 140 to 210. ° C, 0.98 to 4.9 MPa (10 to 50 kg / cm2), A multilayer laminated board for processing into a multilayer printed wiring board can be produced by heating and pressing under conditions of 30 to 200 minutes. Here, in order to increase the adhesive force between the inner layer circuit board and the prepreg, the metal foil constituting the inner layer circuit of the inner layer circuit board may be blackened. Thereafter, a multilayer printed wiring board can be manufactured by performing a printed wiring process on the outer layer metal foil of the multilayer laminated board thus obtained to form a conductor pattern or through-hole processing.
[0059]
In the printed wiring board and multilayer printed wiring board manufactured as described above, when producing a prepreg to be an insulating substrate, a clay layer that is an inorganic filler in a thermosetting resin composition that is impregnated into a base material The thermal expansion coefficient can be sufficiently reduced without blending a large amount of mineral. And by reducing the blending amount of the clay layered mineral as much as possible within the range where the low thermal expansion coefficient can be achieved, the interlayer adhesion strength between the insulating substrates and the insulating substrate and the metal foil in the printed wiring board etc. The adhesive strength between the metal foils can be maintained at a high level, the electrical properties such as the dielectric constant can be improved, and the drill can be prevented from being worn during the formation of the through hole. is there.
[0060]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described by way of examples.
[0061]
(Example 1)
0.1 g of zinc octoate (manufactured by Nacalai Tesque Co., Ltd.) is added to 100 g of cyanate resin (manufactured by Asahi Ciba Co., Ltd .: trade name “B-10”), and decabromodiphenylethane (manufactured by Albemarle Asano Co., Ltd.) as a flame retardant: (Product name “SAYTEX”) 50 g was added, and kneaded product (kneading) in which a guanidine-modified mica prepared using guanidine as an organic modifier and cyanate resin (“B-10”) was melt-kneaded in a biaxial roll kneader. Conditions: The kneading ratio of mica and cyanate resin was 70% by weight mica and the roll temperature was 80 ° C.), and a cyanate resin composition was prepared so that the final solid content was 10% by weight mica. The delamination state was confirmed by the XRD peak intensity measured using an X-ray diffractometer (“RAD-rX” manufactured by Rigaku Corporation). The results are shown in Table 1.
[0062]
Next, the above composition is diluted with toluene to prepare a cyanate resin varnish so that the solid concentration is 50% by mass, and this varnish is made into E glass cloth (manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd .: trade name “116E”). After impregnation, the mixture was dried by heating at a temperature of 160 ° C. for 5 minutes to remove the solvent to obtain a prepreg having a resin content of 50% by mass. Further, the resin flowability of the prepreg was evaluated by determining that the resin exuded 5 to 50 mm at the maximum width from the end face of the prepreg as “good”. The results are shown in Table 1.
[0063]
A copper foil having a thickness of 35 μm is arranged on both surfaces of one prepreg obtained as described above, and the temperature is 210 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 180 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate. A conductor pattern is formed on this double-sided copper-clad laminate, the copper foil surface is blackened to form a core (inner circuit board), and two prepregs are used on both sides of the core. Stack the 18 μm thick copper foil on both sides of the outermost side, temperature 210 ° C., pressure 2.94 MPa (30 kg / cm2), Heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a 6-layer copper-clad laminate for multilayer printed wiring boards. The outer layer copper foil of the obtained 6-layer copper clad laminate was removed by etching to obtain a sample for moldability evaluation, and further cut to 100 mm × 10 mm to obtain a sample for evaluating the adhesive strength of the inner layer copper foil. Moreover, what extrude | pushed out resin 5-50 mm in the maximum width from the end surface of a prepreg was determined to be "good", and the secondary moldability of the laminated board was evaluated. The inner layer copper foil adhesive strength was measured based on JIS C 6481. These results are shown in Table 1.
[0064]
In addition, five prepregs are stacked, and a copper foil (ST foil) having a thickness of 18 μm is stacked on both sides thereof, and the temperature is 200 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate for a printed wiring board. Using the obtained double-sided copper-clad laminate, cut to 100 mm x 10 mm to prepare a sample for copper foil adhesion, and cut to 86 mm x 86 mm to form a conductor pattern for measuring dielectric constant and dielectric loss tangent did. Further, the copper foil on the surface was removed by etching, and a sample for evaluating Tg, thermal expansion coefficient and insulation resistance was obtained. Tg, coefficient of thermal expansion, copper foil adhesion, and insulation resistance were measured based on JIS C 6481. These results are shown in Table 1.
[0065]
(Example 2)
The conditions are the same as in Example 1 except that the organic modifier is changed to aminoguanidine.
[0066]
(Example 3)
The conditions are the same as in Example 1 except that the organic modifier is changed to guanyl urea.
[0067]
Example 4
100 g of maleic acid N, N-4,4-diphenylmethane-bis-imide (manufactured by Mitsui Chemicals, Inc .: trade name “BMI-S”), 27.7 g of 4,4-diaminodiphenylmethane (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) and dimethyl Formamide was added, and 0.13 g of an imidazole curing accelerator (manufactured by Shikoku Kasei Kogyo Co., Ltd .: trade name “1B2MZ”) was further added as a curing accelerator. After heating and stirring the above kneaded product at 90 ° C. to obtain a uniform solution, guanidine-modified mica prepared using guanidine was added thereto and melt kneading treatment (kneading conditions: mica and maleic acid N, N-4, (Mixing ratio with 4-diphenylmethane-bis-imide was set to 50% by mass of mica including an organic modifier), and the final solid content concentration was adjusted to 10% by mass with respect to the final solid content in the above solution. A polyimide resin varnish was prepared so as to be 50% by mass. The delamination state was confirmed by the XRD peak intensity measured using an X-ray diffractometer (“RAD-rX” manufactured by Rigaku Corporation). The bubbles generated by stirring were degassed by reducing the pressure.
[0068]
After impregnating the above-mentioned polyimide resin varnish with E glass cloth (manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd .: trade name “116E”), it was dried by heating at a temperature of 50 ° C. for 7 minutes to remove the solvent, and the resin content was 50. A mass% prepreg was obtained. Further, the resin flowability of the prepreg was evaluated by determining that the resin exuded 5 to 50 mm at the maximum width from the end face of the prepreg as “good”. The results are shown in Table 2.
[0069]
A copper foil having a thickness of 35 μm is arranged on both surfaces of one prepreg obtained as described above, and the temperature is 210 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 180 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate. A conductor pattern is formed on this double-sided copper-clad laminate, the copper foil surface is blackened to form a core (inner circuit board), and two prepregs are used on both sides of the core. Stack the 18 μm thick copper foil on both sides of the outermost side, temperature 210 ° C., pressure 2.94 MPa (30 kg / cm2), Heated and pressed under molding conditions of 180 minutes to obtain a 6-layer copper-clad laminate for a multilayer printed wiring board. Evaluation was performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0070]
In addition, five prepregs are stacked, and a copper foil having a thickness of 18 μm is stacked on both sides thereof, and the temperature is 210 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate for a printed wiring board. Subsequent production and evaluation of the printed wiring board and multilayer printed wiring board were performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0071]
(Example 5)
The conditions are the same as in Example 4 except that the organic modifier is changed to aminoguanidine.
[0072]
(Example 6)
The conditions are the same as in Example 4 except that the organic modifier is changed to guanyl urea.
[0073]
(Example 7)
84 g of dicyclopentadiene type epoxy resin methyl ethyl ketone solvent product (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd .: trade name “HP7200H 60M”), which is a kind of epoxy resin, brominated bisphenol A type epoxy resin toluene solvent as flame retardant epoxy resin 13.3 g of product (product name “Epototo EPICLON153 60T” manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.), 31 g of a brominated novolac epoxy resin methyl ethyl ketone solvent product (product name “BREN 80M” manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) as a curing agent 60 g of bisphenol A type novolak methyl ethyl ketone solvent product (Japan Epoxy Resin Co., Ltd .: trade name “YLH129 B65”) and 0.1 g of imidazole curing accelerator (Shikoku Kasei Kogyo Co., Ltd .: trade name “2E4MZ-CN”) are added. Shi A guanidine-modified mica prepared using guanidine and a brominated bisphenol A type epoxy resin (manufactured by Toto Kasei Co., Ltd .: trade name “YDB400”) were previously melt-kneaded using a biaxial roll kneader (kneading conditions: kneading ratio) The kneaded product obtained by applying mica to 50% by mass was added, and a mixed solvent of methyl ethyl ketone and toluene was further added so that the final mica content was 10% by mass, and the final solid content concentration was 50% by mass. % Epoxy resin varnish was prepared. The delamination state was confirmed by the XRD peak intensity measured using an X-ray diffractometer (“RAD-rX” manufactured by Rigaku Corporation). The results are shown in Table 1.
[0074]
After impregnating the above epoxy resin varnish with E glass cloth (manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd .: trade name “116E”), it was dried by heating at a temperature of 160 ° C. for 5 minutes to remove the solvent, and the resin content was 50. A mass% prepreg was obtained. Further, the resin flowability of the prepreg was evaluated by determining that the resin exuded 5 to 50 mm at the maximum width from the end face of the prepreg as “good”. The results are shown in Table 3.
[0075]
A copper foil having a thickness of 35 μm is disposed on both surfaces of one prepreg obtained as described above, and the temperature is 180 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate. A conductor pattern is formed on this double-sided copper-clad laminate, the copper foil surface is blackened to form a core (inner circuit board), and two prepregs are used on both sides of the core. Stack 18μm thick copper foil on both outermost sides, temperature 180 ° C, pressure 2.94MPa (30kg / cm2), Heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a 6-layer copper-clad laminate for multilayer printed wiring boards. Evaluation was performed in the same manner as in Example 1.
[0076]
In addition, five prepregs are stacked, and a copper foil having a thickness of 18 μm is stacked on both sides thereof, and the temperature is 180 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate for a printed wiring board. Subsequent production and evaluation of the printed wiring board and multilayer printed wiring board were performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
[0077]
(Example 8)
The conditions are the same as in Example 7 except that the organic modifier is changed to aminoguanidine.
[0078]
Example 9
The conditions are the same as in Example 7 except that the organic modifier is changed to guanyl urea.
[0079]
(Example 10)
After heating and melting 4 g of 2,6-xylenol (manufactured by Nacalai Tesque) to 100 g of PPO (manufactured by GE Plastics, Inc .: trade name “Noryl PX9701”, number average molecular weight: 14000), t- Phenol-modified PPO (number average) by adding 3 g of butyl peroxyisopropyl monocarbonate (manufactured by NOF Corporation: trade name “Perbutyl I”) and 0.007 g of cobalt naphthenate (manufactured by Nacalai Tesque Co., Ltd.) Molecular weight: 2200) was obtained. 12.5 g of naphthol type epoxy resin (manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd .: trade name “ESN-170”) using the phenol-modified PPO thus obtained as a curing agent, brominated bisphenol for the purpose of imparting flame retardancy 0.1 g of imidazole-based curing accelerator (manufactured by Shikoku Kasei Kogyo Co., Ltd .: trade name “2E4MZ-CN”) is added to 8.4 g of type A epoxy resin (manufactured by Toto Kasei Co., Ltd .: trade name “Epototo YDB400”), Further, kneading obtained by melt-kneading guanidine-modified mica prepared using guanidine and “YDB400” other than the curing accelerator (kneading condition: kneading ratio of mica and “YDB400” was 50 mass%). An epoxy resin composition was prepared so that the final solid content was 20% by mass of mica. The delamination state was confirmed by the XRD peak intensity measured using an X-ray diffractometer (“RAD-rX” manufactured by Rigaku Corporation).
[0080]
Next, the composition is diluted with a mixed solvent of toluene and methyl ethyl ketone to prepare an epoxy resin varnish having a solid concentration of 50% by mass. The varnish is made of glass cloth (manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd .: trade name “116E”). )), And then dried by heating at a temperature of 160 ° C. for 5 minutes to remove the solvent to obtain a prepreg having a resin content of 50% by mass. Further, the resin flowability of the prepreg was evaluated by determining that the resin exuded 5 to 50 mm at the maximum width from the end face of the prepreg as “good”. The results are shown in Table 6.
[0081]
A copper foil having a thickness of 35 μm is disposed on both surfaces of one prepreg obtained as described above, and the temperature is 200 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate. A conductor pattern is formed on this double-sided copper-clad laminate, the copper foil surface is blackened to form a core (inner circuit board), and two prepregs are used on both sides of the core. Stack the 18 μm thick copper foils on both sides of the outermost side, temperature 200 ° C., pressure 2.94 MPa (30 kg / cm2), Heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a 6-layer copper-clad laminate for multilayer printed wiring boards. Evaluation was performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
[0082]
In addition, five prepregs are stacked, and a copper foil having a thickness of 18 μm is stacked on both sides thereof, and the temperature is 200 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate for a printed wiring board. Subsequent production and evaluation of the printed wiring board and multilayer printed wiring board were performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
[0083]
Example 11
The conditions are the same as in Example 10 except that the organic modifier is changed to aminoguanidine.
[0084]
Example 12
The conditions are the same as in Example 10 except that the organic modifier is changed to guanyl urea.
[0085]
(Example 13)
In a mixed solvent of toluene and methyl ethyl ketone, 18 g of liquid bisphenol A type epoxy resin (manufactured by Toto Kasei Co., Ltd .: trade name “Epototo YD128”) so as to have a solid concentration of 50% by mass, bromine for the purpose of imparting flame retardancy Bisphenol A type epoxy resin (Toto Kasei Co., Ltd .: trade name “Epototo YDB400”) 40 g, Brominated novolac epoxy resin (Nippon Kayaku Co., Ltd .: trade name “BRENS”) 40 g, Bisphenol A type novolak curing agent ( 40 g of Japan Epoxy Resin Co., Ltd .: trade name “YLH129”) and 0.1 g of imidazole curing accelerator (manufactured by Shikoku Kasei Kogyo Co., Ltd .: trade name “2E4MZ-CN”) were added, and further prepared using guanidine. Melt-kneading guanidine-modified mica and all components other than curing accelerator in advance ( Kneading conditions: a kneading ratio of mica and all components was 50 weight% mica) were kneaded product obtained by adding an epoxy resin varnish so that the mica 20% by weight was prepared in the final solids. The delamination state was confirmed by the XRD peak intensity measured using an X-ray diffractometer (“RAD-rX” manufactured by Rigaku Corporation).
[0086]
After impregnating the above epoxy resin varnish into E glass cloth (manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd .: trade name “116E”), it was dried by heating at a temperature of 160 ° C. for 5 minutes to remove the solvent, and the resin content was 50. A mass% prepreg was obtained. Further, the resin flowability of the prepreg was evaluated by determining that the resin exuded 5 to 50 mm at the maximum width from the end face of the prepreg as “good”. The results are shown in Table 5.
[0087]
A copper foil (ST foil) with a thickness of 35 μm was placed on both sides of one prepreg obtained as described above, and the temperature was 180 ° C. and the pressure was 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 180 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate. A conductive pattern is formed on this double-sided copper-clad laminate, the copper foil surface is blackened to form a core (inner circuit board), and two prepregs are used on both sides of the core. Stacked, 18 μm thick copper foil (ST foil) on both outermost sides, temperature 180 ° C., pressure 2.94 MPa (30 kg / cm2), Heated and pressed under molding conditions of 180 minutes to obtain a 6-layer copper-clad laminate for multilayer printed wiring boards. Evaluation was performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 5.
[0088]
In addition, five prepregs are stacked, and a copper foil having a thickness of 18 μm is stacked on both sides thereof, and the temperature is 180 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate for a printed wiring board. Subsequent production and evaluation of the printed wiring board and multilayer printed wiring board were performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 5.
[0089]
(Example 14)
The conditions are the same as in Example 13 except that the organic modifier is changed to aminoguanidine.
[0090]
(Example 15)
The conditions are the same as in Example 13 except that the organic modifier is changed to guanyl urea.
[0091]
(Example 16)
19 g of cresol novolac type epoxy resin (manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc .: trade name “N-775”) in a mixed solvent of toluene and methyl ethyl ketone so as to have a solid concentration of 50% by mass, purpose of imparting flame retardancy Brominated bisphenol A type epoxy resin (product name “Epototo YDB400” manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.) 5.25 g, brominated novolac epoxy resin (product name “BREN S” manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 40 g, bisphenol A 40 g of type novolak curing agent (Japan Epoxy Resin Co., Ltd .: trade name “YLH129”) and 0.14 g of imidazole curing accelerator (Shikoku Kasei Kogyo Co., Ltd .: trade name “2E4MZ-CN”) are added, and guanidine is further added. The guanidine-modified mica prepared using the above and "YDB400" are previously melt-kneaded Kneading conditions: The kneaded product kneaded ratio obtained by the) was 50 mass% mica and mica and "YDB400" added, an epoxy resin varnish so that the mica 20% by weight was prepared in the final solids. The delamination state was confirmed by the XRD peak intensity measured using an X-ray diffractometer (“RAD-rX” manufactured by Rigaku Corporation).
[0092]
After impregnating the above epoxy resin varnish into E glass cloth (manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd .: trade name “116E”), it was dried by heating at a temperature of 160 ° C. for 5 minutes to remove the solvent, and the resin content was 50. A mass% prepreg was obtained. Further, the resin flowability of the prepreg was evaluated by determining that the resin exuded 5 to 50 mm at the maximum width from the end face of the prepreg as “good”. The results are shown in Table 6.
[0093]
A copper foil (ST foil) with a thickness of 35 μm was placed on both sides of one prepreg obtained as described above, and the temperature was 180 ° C. and the pressure was 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 180 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate. A conductive pattern is formed on this double-sided copper-clad laminate, the copper foil surface is blackened to form a core (inner circuit board), and two prepregs are used on both sides of the core. Stacked, 18 μm thick copper foil (ST foil) on both outermost sides, temperature 180 ° C., pressure 2.94 MPa (30 kg / cm2), Heated and pressed under molding conditions of 180 minutes to obtain a 6-layer copper-clad laminate for a multilayer printed wiring board. Evaluation was performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 6.
[0094]
In addition, five prepregs are stacked, and a copper foil having a thickness of 18 μm is stacked on both sides thereof, and the temperature is 180 ° C. and the pressure is 2.94 MPa (30 kg / cm2), And heated and pressed under molding conditions of 120 minutes to obtain a double-sided copper-clad laminate for a printed wiring board. Subsequent production and evaluation of the printed wiring board and multilayer printed wiring board were performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 6.
[0095]
(Example 17)
The conditions are the same as in Example 16 except that the organic modifier is changed to aminoguanidine.
[0096]
(Example 18)
The conditions are the same as in Example 16 except that the organic modifier is changed to guanyl urea.
[0097]
(Comparative Examples 1-6)
Comparative Example 1 is the same as Example 1 except that the amount of solvent (toluene) was changed except for guanidine-modified mica in Example 1.
[0098]
Comparative Example 2 was the same as Example 4 except that the amount of maleic acid N, N-4,4-diphenylmethane-bis-imide and solvent (dimethylformamide) was changed except for guanidine-modified mica in Example 4. Is the condition.
[0099]
Comparative Example 3 was the same as Example 7 except that the amount of brominated bisphenol A type epoxy resin and solvent (toluene and methyl ethyl ketone) was changed except for guanidine-modified mica in Example 7.
[0100]
For Comparative Example 4, the conditions were the same as in Example 10 except that the amount of brominated bisphenol A type epoxy resin was changed except for guanidine-modified mica in Example 10.
[0101]
For Comparative Example 5, the conditions were the same as in Example 13 except that the amount of the solvent (toluene and methyl ethyl ketone) was changed except for guanidine-modified mica in Example 13.
[0102]
Comparative Example 6 was the same as Example 16 except that in Example 16, the guanidine-modified mica was removed and the amount of solvent (toluene and methyl ethyl ketone) was changed.
[0103]
(Comparative Examples 7-12)
For Comparative Example 7, the conditions were the same as in Example 1 except that acetylated bishexamethylenetriamine was used as the organic modifier in Example 1.
[0104]
For Comparative Example 8, the conditions were the same as in Example 4 except that acetylated bishexamethylene triamine was used as the organic modifier in Example 4.
[0105]
Comparative Example 9 was the same as Example 7 except that acetylated bishexamethylenetriamine was used as the organic modifier in Example 7 and the amounts of brominated bisphenol A type epoxy resin and solvent (toluene and methyl ethyl ketone) were changed. Is the condition.
[0106]
Comparative Example 10 is the same as Example 10 except that acetylated bishexamethylene triamine was used as the organic modifier in Example 10.
[0107]
Comparative Example 11 has the same conditions as in Example 13 except that acetylated bishexamethylene triamine was used as the organic modifier in Example 13.
[0108]
For Comparative Example 12, the conditions were the same as in Example 16 except that acetylated bishexamethylenetriamine was used as the organic modifier in Example 16.
[0109]
In addition, Tg and thermal expansion coefficient of each Example and the comparative example were measured using the TMA measuring apparatus.
[0110]
[Table 1]
Figure 2005015611
[0111]
[Table 2]
Figure 2005015611
[0112]
[Table 3]
Figure 2005015611
[0113]
[Table 4]
Figure 2005015611
[0114]
[Table 5]
Figure 2005015611
[0115]
[Table 6]
Figure 2005015611
[0116]
As can be seen from Tables 1 to 6, it is confirmed that each example can reduce the coefficient of thermal expansion without degrading the characteristics required for the multilayer printed wiring board and the like.
[0117]
Moreover, about the resin flow property of a prepreg and the secondary moldability of a laminated board, although Examples 1-18 and Comparative Examples 1-12 are "good", this is a comparative example which does not mix | blend a clay layered mineral. 1 to 6 is expected, and even if a clay layered mineral is blended as in Examples 1 to 18, the resin flowability of the prepreg and the secondary moldability of the laminate are the same as in Comparative Examples 1 to 6. It is meaningful that it has been confirmed that no problems occur.
[0118]
In addition, when Comparative Examples 7 to 12 and Examples 1 to 18 using acetylated bishexamethylene triamine as an organic modifier are compared, the cured products of Examples 1 to 18 can suppress the decrease in Tg, and copper. It is confirmed that the coefficient of thermal expansion can be reduced without greatly affecting the foil adhesion, insulation resistance, secondary formability, and inner layer copper foil adhesion.
[0119]
【The invention's effect】
As described above, according to the thermosetting resin composition according to claim 1 of the present invention, the interaction between the layers of the clay layered mineral is weakened and the peeling of each layer is promoted, and each layer in the composition is in nanometer order. Even if the amount of clay layered mineral is small, the thermal expansion coefficient is sufficient without degrading the properties required for printed wiring boards and multilayer printed wiring boards. It is possible to reduce it.
[0120]
Moreover, the organic compound represented by the above formula (1) is used rather than dodecylamine, stearylamine, iminobispropylamine, bishexamethylenetriamine, acetylated iminobispropylamine, or acetylated bishexamethylenetriamine as the organic modifier. The use of the modifier can provide a higher effect of suppressing the decrease in Tg of the cured product, and the moldability (resin flow, secondary moldability, etc.), insulation resistance, copper foil peel strength, interlayer adhesion strength, inner layer This makes it possible to achieve a low coefficient of thermal expansion without greatly affecting the copper foil adhesive strength and the like.
[0121]
According to the invention of claim 2, in addition to the effect of the invention of claim 1, the effect of suppressing the decrease in Tg of the cured product can be further increased, and moldability (resin flow, secondary moldability, etc.) can be obtained. In addition, it is possible to achieve a low coefficient of thermal expansion without greatly affecting the insulation resistance, the copper foil peeling strength, the interlayer adhesive strength, the inner layer copper foil adhesive strength, and the like.
[0122]
Further, according to the invention of claim 3, in addition to the effect of the invention of claim 1, it is possible to obtain a higher effect of suppressing the decrease in Tg of the cured product, and moldability (resin flow, secondary moldability, etc.). In addition, it is possible to achieve a low coefficient of thermal expansion without greatly affecting the insulation resistance, the copper foil peeling strength, the interlayer adhesive strength, the inner layer copper foil adhesive strength, and the like.
[0123]
According to the invention of claim 4, in addition to the effect of the invention of claim 1, it is possible to obtain a high effect of suppressing a decrease in Tg of the cured product, moldability (resin flow, secondary moldability, etc.), This makes it possible to achieve a low coefficient of thermal expansion without significantly affecting the insulation resistance, copper foil peel strength, interlayer adhesive strength, inner layer copper foil adhesive strength, and the like.
[0124]
Moreover, according to invention of Claim 5, a thermosetting resin can be forcedly inserted between layers in a clay layered mineral, and delamination can be accelerated | stimulated.
[0125]
According to the invention of claim 6, even if the amount of the clay layered mineral used as the inorganic filler is less than the conventional amount, the coefficient of thermal expansion can be reduced.
[0126]
According to the invention of claim 7, the coefficient of thermal expansion can be lowered, the heat resistance can be increased, and good electrical characteristics can be obtained.
[0127]
According to the invention of claim 8, the coefficient of thermal expansion is low, the heat resistance can be increased, and good electrical characteristics can be obtained.
[0128]
According to the invention of claim 9, the coefficient of thermal expansion can be lowered, the heat resistance can be increased, and good electrical characteristics can be obtained.
[0129]
According to the invention of claim 10, flame retardancy can be ensured. In addition, brominated epoxy resins are more polar than other epoxy resins and have good affinity with organic modifiers such as guanidine, and thus are easily inserted between clay layers. And since the molecule | numerator of brominated epoxy resin is large, once it inserts between clay layers, it can produce delamination easily.
[0130]
According to the invention of claim 11, the Tg of the cured product can be increased to increase the heat resistance, and the thermal expansion coefficient can be further decreased.
[0131]
According to the invention of claim 12, the glass transition temperature (Tg) of the cured product of the thermosetting resin composition can be increased to enhance the heat resistance.
[0132]
According to the invention of claim 13, it becomes easy to knead with the clay layered mineral.
[0133]
According to the fourteenth aspect of the present invention, the Tg of the cured product can be increased to increase the heat resistance and the thermal expansion coefficient can be further decreased.
[0134]
Further, according to the prepreg according to claim 15, by reducing the blending amount of the clay layered mineral within a range where a low thermal expansion coefficient can be achieved, the interlayer adhesion strength between the prepregs can be maintained high even when laminated. It can be done.
[0135]
According to the metal foil-clad laminate according to claim 16, by reducing the blending amount of the clay layered mineral within the range where the low thermal expansion coefficient can be achieved, the interlayer adhesion strength between the insulating substrates (prepregs) and the insulation The metal foil adhesive strength between the substrate and the metal foil can be kept high.
[0136]
Further, according to the printed wiring board according to claim 17, by reducing the amount of clay layered mineral within the range where the low thermal expansion coefficient can be achieved, the interlayer adhesion strength between the insulating substrates (prepregs), the insulating substrate and The metal foil adhesive strength between the metal foil can be maintained high. In addition, electrical characteristics such as dielectric constant are improved, and further, wear of the drill can be prevented when forming a through hole.
[0137]
Further, according to the multilayer printed wiring board according to claim 18, by reducing the blending amount of the clay layered mineral within a range in which the thermal expansion coefficient can be reduced, the interlayer adhesion strength between the insulating substrates (prepregs), the insulating substrate The metal foil adhesive strength between the metal foil and the metal foil can be kept high. In addition, electrical characteristics such as dielectric constant are improved, and further, wear of the drill can be prevented when forming a through hole.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing a state in which each layer of clay layered mineral is uniformly dispersed in a thermosetting resin.
FIG. 2 is an explanatory view showing a state between layers of an ion-exchanged clay layered mineral.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a state between layers of the clay layered mineral when the ion-exchanged clay layered mineral and a thermosetting resin are melt-kneaded.
FIG. 4 is a schematic view showing particles constituting a clay layered mineral.
FIG. 5 is a partially enlarged schematic view showing a crystal structure of particles constituting a clay layered mineral.

Claims (18)

熱硬化性樹脂と粘土層状鉱物とを含有する熱硬化性樹脂組成物において、粘土層状鉱物の層間を下記式(1)で表される有機修飾剤でイオン交換して成ることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
Figure 2005015611
A thermosetting resin composition containing a thermosetting resin and a clay layered mineral, wherein the interlayer of the clay layered mineral is ion-exchanged with an organic modifier represented by the following formula (1). Curable resin composition.
Figure 2005015611
有機修飾剤として、グアニジンを用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 1, wherein guanidine is used as the organic modifier. 有機修飾剤として、アミノグアニジンを用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 1, wherein aminoguanidine is used as the organic modifier. 有機修飾剤として、グアニルウレアを用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 1, wherein guanylurea is used as the organic modifier. 熱硬化性樹脂とイオン交換された粘土層状鉱物とを溶融混練して成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to any one of claims 1 to 4, wherein the thermosetting resin composition is obtained by melt-kneading a thermosetting resin and an ion-exchanged clay layered mineral. 粘土層状鉱物の各層が厚み10nm以下の鱗片状に剥離して成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to any one of claims 1 to 5, wherein each layer of the clay layered mineral is peeled off in a scale shape having a thickness of 10 nm or less. 熱硬化性樹脂として、少なくともシアネート樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 1, wherein at least a cyanate resin is used as the thermosetting resin. 熱硬化性樹脂として、少なくともポリイミド樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 1, wherein at least a polyimide resin is used as the thermosetting resin. 熱硬化性樹脂として、少なくともエポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 1, wherein at least an epoxy resin is used as the thermosetting resin. エポキシ樹脂として、少なくとも臭素化エポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項9に記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 9, comprising at least a brominated epoxy resin as the epoxy resin. エポキシ樹脂として、少なくともナフトール型エポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項9に記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 9, wherein at least a naphthol type epoxy resin is used as the epoxy resin. エポキシ樹脂として、少なくともクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項9に記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 9, wherein the epoxy resin is at least a cresol novolac type epoxy resin. エポキシ樹脂として、少なくとも液状エポキシ樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項9に記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 9, wherein at least a liquid epoxy resin is used as the epoxy resin. 数平均分子量が1000〜4000であり、かつフェノール変性したポリフェニレンオキサイドを硬化剤として含有して成ることを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to any one of claims 9 to 13, wherein the thermosetting resin composition has a number average molecular weight of 1,000 to 4,000 and contains phenol-modified polyphenylene oxide as a curing agent. 請求項1乃至14のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸し、加熱乾燥して半硬化させて成ることを特徴とするプリプレグ。A prepreg obtained by impregnating a base material with the thermosetting resin composition according to any one of claims 1 to 14, followed by drying by heating and semi-curing. 請求項15に記載のプリプレグを所定枚数積層すると共にこの片側又は両側に金属箔を重ね合わせて加熱加圧成形して成ることを特徴とする金属箔張り積層板。A metal foil-clad laminate obtained by laminating a predetermined number of the prepregs according to claim 15 and superposing and forming a metal foil on one or both sides thereof. 請求項16に記載の金属箔張り積層板に導体パターンを形成して成ることを特徴とするプリント配線板。A printed wiring board comprising a conductive pattern formed on the metal foil-clad laminate according to claim 16. 請求項17に記載のプリント配線板の片側又は両側に請求項14に記載のプリプレグを所定枚数積層すると共にさらにその外側に金属箔を重ね合わせて加熱加圧成形して成ることを特徴とする多層プリント配線板。A multilayer structure comprising: a predetermined number of the prepregs according to claim 14 laminated on one or both sides of the printed wiring board according to claim 17; Printed wiring board.
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