JP2005014436A - インクジェット印刷装置およびインクジェット印刷方法 - Google Patents
インクジェット印刷装置およびインクジェット印刷方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005014436A JP2005014436A JP2003183310A JP2003183310A JP2005014436A JP 2005014436 A JP2005014436 A JP 2005014436A JP 2003183310 A JP2003183310 A JP 2003183310A JP 2003183310 A JP2003183310 A JP 2003183310A JP 2005014436 A JP2005014436 A JP 2005014436A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- printing
- inkjet
- colors
- heads
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【課題】通常印刷モードに加えて色数を減らした高速印刷モードを備えるインクジェット印刷装置を提供する。
【解決手段】高速印刷モードでは、切替弁22K、22C、22M、22Yを動作させて、選択した色のインク供給手段から同色のインクをそれぞれ2つのヘッドに供給し、印刷用紙の搬送速度を2倍に上昇させることができる。これにより所望の2色印刷を通常の4色印刷よりも2倍の印刷速度で実施することができる。またインクを混合して供給すれば、印刷色の組み合わせパターンを増やすことができる。
【選択図】 図3
【解決手段】高速印刷モードでは、切替弁22K、22C、22M、22Yを動作させて、選択した色のインク供給手段から同色のインクをそれぞれ2つのヘッドに供給し、印刷用紙の搬送速度を2倍に上昇させることができる。これにより所望の2色印刷を通常の4色印刷よりも2倍の印刷速度で実施することができる。またインクを混合して供給すれば、印刷色の組み合わせパターンを増やすことができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インクジェット方式で印刷を行うインクジェット印刷装置ならびにインクジェット印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット方式で印刷を行う印刷装置で、例えば走行する印刷用紙の幅方向に沿ってフルライン幅のインクジェットヘッドを色数分だけ備えるインクジェット印刷装置が公知である。(例えば特許文献1を参照)
【0003】
このようなインクジェット印刷装置では、インクジェットヘッドが印刷幅方向に沿って往復駆動する形式の印刷装置よりも高速に印刷ができるため業務用または工業用などに実用化されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−118149号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記インクジェット印刷装置は比較的高速に構成することができるが、さらに高速性を要求する場合がある。例えば、一例として解像度を落として高速化する場合は印刷用紙の走行速度を上げることにより印刷用紙の走行方向における画素ピッチ間隔を大きくして印刷速度を上げることが考えられる。これに対し本発明は、さらに印刷色の色数を減じて高速化を行うことが可能なインクジェット印刷装置ならびにインクジェット印刷方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、並列して設けられたn個のインクジェットヘッドと前記ヘッドに対して異なる色のインクを供給するm色(n≧m)分のインク供給手段とを備え、相対移動する印刷材料に対して前記インクジェットヘッドから複数色のインクを吐出して多色印刷を行うインクジェット印刷装置であって、前記インク供給手段が前記複数のインクジェットヘッドに対して選択的にインクを供給可能とするインク切替手段と、前記複数のインク供給手段からp色(n/2≧p)分のインク供給手段を選択する選択手段と、前記n個のヘッドに対してp色分のインクを2以上重複して供給させるとともに、前記インクジェットヘッドと前記印刷材料とが相対移動する速度を前記重複数に基づいて上昇させるように制御する制御手段と、を備える。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット印刷装置であって、前記インク供給手段から供給される2色以上のインクを混合して前記インクジェットヘッドに渡すインク混合手段をさらに備える。
【0008】
請求項3に記載の発明は、印刷用紙とインクジェットヘッドとを相対移動させ、複数色のインクにより多色印刷を行うインクジェット印刷方法であって、前記複数色のインクのそれぞれを個別のインクジェットヘッドから吐出して印刷を行う通常印刷と、前記複数色のインクのいずれか一部の色を選択し、当該選択色のインクを前記インクジェットヘッドの2以上に重複供給し、かつ前記印刷用紙とインクジェットヘッドの相対移動速度を2倍以上に上昇させて高速印刷を行う高速印刷と、を選択的に切り換えて印刷を行う。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェット印刷方法であって、前記選択色のインクは、前記複数色のインクの2以上の混合により生成されることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインクジェット印刷装置の一例について図面に基づいて説明する。図1はインクジェット印刷装置を側方から見た概略構成図である。
【0011】
このインクジェット印刷装置は、シートまたはウェブ形式の印刷用紙pを搬送する搬送手段1と、この搬送手段1により搬送される印刷用紙pに多色印刷を行うためのインクジェットヘッド2とを備える。
【0012】
搬送手段1は、1対の搬送ローラ10間に張設されたベルト11と吸着手段11とからなる。前記ベルト11はその表面に多数の貫通孔が形成されており、ブロワーなどの減圧吸引源を備えた吸着手段11はベルト10を通して印刷用紙pを吸着保持する。
【0013】
また搬送手段1では、マイクロコンピュータなどから構成される制御手段14により駆動制御されたモータ13によって搬送ローラ10が印刷速度に応じて回転駆動され、これによって印刷用紙pはベルト10の表面に吸着保持された状態で図1の紙面左方向に向かって走行される。
【0014】
なお、上記搬送手段1に代えて、もしくは追加して挟持式の搬送ローラ対などを用いてもよい。また静電吸着などの他の搬送方式を採用してもよい。
【0015】
インクジェットヘッド2は、この例ではKCMYの各色に対応する4つのヘッド2K、2C、2M、2Yからなり、各々印刷用紙の幅方向(図1の紙面垂直方向)に沿ってインク吐出ノズルが列設されている。すなわち各インクジェットヘッド2は固定されて配置されており、このインクジェット2の下方を通過する印刷用紙の搬送タイミングに応じて各色のインクを吐出するように構成されている。
【0016】
図2は各インクジェットヘッド2に対するインク流路の詳細構成を示すブロック図である。図2に示すように、このインクジェット印刷装置では、各々KCMYのインクを貯留するインクタンク20K、20C、20M、20Yと、各インクタンク20K、20C、20M、20Yからインクを供給するためのポンプ21K、21C、21M、21Yと、各ポンプ21K、21C、21M、21Yから供給されるインクの供給先を切り替える切替弁22K、22C、22M、22Yと、供給された各色インキを一時的に貯留するサブタンク23K、23C、23M、23Yと、これらのサブタンク23K、23C、23M、23Yに接続されたインクジェット素子列24K、24C、24M、24Yとを備える。
【0017】
また、このインクジェット印刷装置では、洗浄液を貯留したタンク20Sと、タンク20Sから洗浄液を供給するポンプ21Sと、ポンプ21Sからの洗浄液を各サブタンク23K、23C、23M、23Yに対して供給するかどうかを切り替える切替弁22Sと、を備える。
【0018】
前記切替弁22K、22C、22M、22Y、22Sは、制御手段14の制御により4方向の流路を切替可能な電磁弁からなり、4方向の流路のうち同時に1以上の流路を選択的に開くことができる。
【0019】
各サブタンク23K、23C、23M、23Yは、各インクジェット素子列24K、24C、24M、24Yに対応して設けられており、前記ポンプ21K、21C、21M、21Yからのインクの供給圧により所望の拡縮が可能なラミネートチューブなどで構成されている。なおサブタンク23K、23C、23M、23Yは一定量のインクを一時的に貯留可能とすることで各インクジェット素子列24K、24C、24M、24Yに対して安定してインクを供給することができるように設けられており、一方本発明では、異なる色のインクを混合する混合手段としても機能する。なお、混合効率を上げるために攪拌手段を備えたサブタンクを採用してもよい。
【0020】
インクジェット素子列24K、24C、24M、24Yは、印刷幅方向に沿って吐出ノズルが列設されており、制御手段14の駆動信号に基づいて供給されたインクを所望の液滴状にして印刷用紙pに向かって吐出する。なお複数のインクジェット素子列を直列的に接続して1ラインの素子列として使用してもよい。
【0021】
上記実施の形態では、通常印刷モードでは切替弁22K、22C、22M、22Yはそれぞれサブタンク23K、23C、23M、23Yに向けてのみ流路を開放する。従って各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yにはそれぞれ固有のYMCKのインクが吐出される。上記各ヘッドにおける対応色を図3(A)に示す。
【0022】
一方、本発明にかかる高速印刷モードの一例について、図3(B)を参照して説明する。この図3(B)に示す例では、インクジェットヘッド2K、2Cには重複してK色のインクが供給され、インクジェットヘッド2M、2YにはC色およびY色が供給され、これによりインクジェットヘッド2M、2Yには混合色G色(C色+Y色)が供給されることになる。すなわち、この例ではK色とG色の2色印刷を行うことができる。
【0023】
上記高速印刷モードでは、各色(この例ではK色とG色)のそれぞれについて2倍のヘッドにて記録が行えるため、前期印刷用紙pの搬送速度を2倍にすることができる。例えば1ヘッドにつき1色だけを基準に考えた場合は図4(A)に示すように1ヘッドの吐出で全てのインクドットを記録しなければならない。これに対し2ヘッドで同じ色のインクを吐出することができれば、図4(B)のハッチングの違いで示すドット列のように同色のインクドットを各ヘッドが交互に半分づつ記録すればよいため、同一の吐出速度であっても印刷用紙の搬送速度を2倍にすることができる。同様に4本のヘッド全てに同一のインクを供給すれば4倍速でのモノクロ印刷が可能になる。
【0024】
なお上記通常印刷モードと高速印刷モードとを切り替える際には、予めタンク20Sから各サブタンク23K、23C、23M、23Yを介して各インクジェット素子列24K、24C、24M、24Yに洗浄液を供給する。これによりインクの色替えを行う際に前色の残存インクの洗浄が可能になる。なお洗浄後、インクジェットヘッドのキャッピング部(図示しない)などに設けられる公知の吸引手段などで洗浄液を吸引排除してもよい。また試し刷りや後述するインク受け手段にテスト吐出を行なって色替えが十分に行われるようにするのが好ましい。
【0025】
本実施の形態では、上記のように、同色のインクを2以上のヘッドに重複して供給することにより、通常印刷に加えて高速な印刷を行えるようにしたことを特徴とする。また本実施の形態のようなサブタンクを設けることによりインクの混合を可能とすれば、YMCKのプロセスカラー以外の混合色を選択して使用することもできる。
【0026】
なお上記実施の形態では、インクジェットヘッドを4本、インクをYMCKの4色で説明したが、これ以外のヘッド数やインク色数であってもよい。例えばライトインクを使用するような形式でインクジェットヘッドを6本備えていれば、3色印刷なら2倍、2色印刷ならば3倍の印刷速度で印刷を行う事が可能になる。このような組み合わせ条件は、予め制御手段14に記憶しておき、印刷速度や吐出タイミングの変更条件を自動的に切り替えるようにすればよい。なお例えばノズル抜けなどに対応したリザーブヘッドを備える場合、ヘッド数とインク色数とは一致しない場合もあるが、この場合でも本発明を実施することができる。
【0027】
次に本実施の形態におけるインクの色替えや目詰まりのクリーニングについて説明する。図1に戻って、このインクジェット印刷装置には、不要なインクや洗浄液の吐出を受けるインク受け手段3を備える。なお図5は、このインク受け手段3を図1のA方向から見た前面概要図であり、以下の説明ではこの図5を適宜援用して行う。
【0028】
このインク受け手段3は、1対のローラ対30間に掛け渡されたチェーン31と、このチェーン31間に設けられ、前記インクジェットヘッド2の周囲を回転駆動するパレット32とからなる。
【0029】
前記パレット32はその上面に凹溝が形成された樋形状の部材であり、各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yと平行に印刷幅方向に延設されている。またパレット32はチェーン31の何れの位置にあっても常に凹溝が上側になる姿勢を保つようにチェーン31に対し回転自在に支持されている。そしてパレット32は前記ローラ対30の回転に従って各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yの直下に移動可能であり、各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yから吐出されるインクを受け取ることができる。
【0030】
またパレット32は図5に示すように、印刷幅方向で傾斜しており、パレット32内に吐出されたインクや洗浄液は流下してトレー33に収集される。このトレー33は各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yが並ぶ印刷方向に沿って設けられており、トレー33内に排出された不要インクなどは図示しない廃液ボトルに回収される。
【0031】
この実施の形態では、パレット32を移動させることができるので、全ヘッドにおける不要な吐出、例えば前記洗浄液の吐出や目詰まり状態を確認するためのテスト吐出等を順次1つのパレット32で受け取ることができる。特にパレット32を印刷用紙pの未印刷領域に合わせた状態で印刷用紙の搬送速度と同一の速度で移動させることにより、印刷作業を継続しながら不要なインク液滴の吐出を受け取ることができるという効果がある。
【0032】
【発明の効果】
請求項1、3に係る発明によれば、同色のインクを2以上のヘッドに重複して供給することにより通常印刷に加えて高速な印刷を行なうことができる。
【0033】
さらに請求項2、4に係る発明によれば各インクの混合色を使用することができ、特に本発明のように色数の減少した高速印刷においても、印刷色の組み合わせパターンを増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るインクジェット印刷装置の一例を示す概要図である。
【図2】同インクジェット印刷装置におけるインク供給路の説明図である。
【図3】通常印刷モードと高速印刷モードにおけるインキの供給例を示す説明図である。
【図4】高速印刷モードにおけるドット吐出位置例を示す説明図である。
【図5】同インクジェット印刷装置におけるインク受け手段の概要図である。。
【符号の説明】
1 搬送手段
2 インクジェットヘッド
3 インク受け手段
14 制御手段
22 切替弁
23 サブタンク
24 インクジェット素子列
32 パレット
p 印刷用紙
【発明の属する技術分野】
この発明は、インクジェット方式で印刷を行うインクジェット印刷装置ならびにインクジェット印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット方式で印刷を行う印刷装置で、例えば走行する印刷用紙の幅方向に沿ってフルライン幅のインクジェットヘッドを色数分だけ備えるインクジェット印刷装置が公知である。(例えば特許文献1を参照)
【0003】
このようなインクジェット印刷装置では、インクジェットヘッドが印刷幅方向に沿って往復駆動する形式の印刷装置よりも高速に印刷ができるため業務用または工業用などに実用化されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−118149号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記インクジェット印刷装置は比較的高速に構成することができるが、さらに高速性を要求する場合がある。例えば、一例として解像度を落として高速化する場合は印刷用紙の走行速度を上げることにより印刷用紙の走行方向における画素ピッチ間隔を大きくして印刷速度を上げることが考えられる。これに対し本発明は、さらに印刷色の色数を減じて高速化を行うことが可能なインクジェット印刷装置ならびにインクジェット印刷方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、並列して設けられたn個のインクジェットヘッドと前記ヘッドに対して異なる色のインクを供給するm色(n≧m)分のインク供給手段とを備え、相対移動する印刷材料に対して前記インクジェットヘッドから複数色のインクを吐出して多色印刷を行うインクジェット印刷装置であって、前記インク供給手段が前記複数のインクジェットヘッドに対して選択的にインクを供給可能とするインク切替手段と、前記複数のインク供給手段からp色(n/2≧p)分のインク供給手段を選択する選択手段と、前記n個のヘッドに対してp色分のインクを2以上重複して供給させるとともに、前記インクジェットヘッドと前記印刷材料とが相対移動する速度を前記重複数に基づいて上昇させるように制御する制御手段と、を備える。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット印刷装置であって、前記インク供給手段から供給される2色以上のインクを混合して前記インクジェットヘッドに渡すインク混合手段をさらに備える。
【0008】
請求項3に記載の発明は、印刷用紙とインクジェットヘッドとを相対移動させ、複数色のインクにより多色印刷を行うインクジェット印刷方法であって、前記複数色のインクのそれぞれを個別のインクジェットヘッドから吐出して印刷を行う通常印刷と、前記複数色のインクのいずれか一部の色を選択し、当該選択色のインクを前記インクジェットヘッドの2以上に重複供給し、かつ前記印刷用紙とインクジェットヘッドの相対移動速度を2倍以上に上昇させて高速印刷を行う高速印刷と、を選択的に切り換えて印刷を行う。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェット印刷方法であって、前記選択色のインクは、前記複数色のインクの2以上の混合により生成されることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインクジェット印刷装置の一例について図面に基づいて説明する。図1はインクジェット印刷装置を側方から見た概略構成図である。
【0011】
このインクジェット印刷装置は、シートまたはウェブ形式の印刷用紙pを搬送する搬送手段1と、この搬送手段1により搬送される印刷用紙pに多色印刷を行うためのインクジェットヘッド2とを備える。
【0012】
搬送手段1は、1対の搬送ローラ10間に張設されたベルト11と吸着手段11とからなる。前記ベルト11はその表面に多数の貫通孔が形成されており、ブロワーなどの減圧吸引源を備えた吸着手段11はベルト10を通して印刷用紙pを吸着保持する。
【0013】
また搬送手段1では、マイクロコンピュータなどから構成される制御手段14により駆動制御されたモータ13によって搬送ローラ10が印刷速度に応じて回転駆動され、これによって印刷用紙pはベルト10の表面に吸着保持された状態で図1の紙面左方向に向かって走行される。
【0014】
なお、上記搬送手段1に代えて、もしくは追加して挟持式の搬送ローラ対などを用いてもよい。また静電吸着などの他の搬送方式を採用してもよい。
【0015】
インクジェットヘッド2は、この例ではKCMYの各色に対応する4つのヘッド2K、2C、2M、2Yからなり、各々印刷用紙の幅方向(図1の紙面垂直方向)に沿ってインク吐出ノズルが列設されている。すなわち各インクジェットヘッド2は固定されて配置されており、このインクジェット2の下方を通過する印刷用紙の搬送タイミングに応じて各色のインクを吐出するように構成されている。
【0016】
図2は各インクジェットヘッド2に対するインク流路の詳細構成を示すブロック図である。図2に示すように、このインクジェット印刷装置では、各々KCMYのインクを貯留するインクタンク20K、20C、20M、20Yと、各インクタンク20K、20C、20M、20Yからインクを供給するためのポンプ21K、21C、21M、21Yと、各ポンプ21K、21C、21M、21Yから供給されるインクの供給先を切り替える切替弁22K、22C、22M、22Yと、供給された各色インキを一時的に貯留するサブタンク23K、23C、23M、23Yと、これらのサブタンク23K、23C、23M、23Yに接続されたインクジェット素子列24K、24C、24M、24Yとを備える。
【0017】
また、このインクジェット印刷装置では、洗浄液を貯留したタンク20Sと、タンク20Sから洗浄液を供給するポンプ21Sと、ポンプ21Sからの洗浄液を各サブタンク23K、23C、23M、23Yに対して供給するかどうかを切り替える切替弁22Sと、を備える。
【0018】
前記切替弁22K、22C、22M、22Y、22Sは、制御手段14の制御により4方向の流路を切替可能な電磁弁からなり、4方向の流路のうち同時に1以上の流路を選択的に開くことができる。
【0019】
各サブタンク23K、23C、23M、23Yは、各インクジェット素子列24K、24C、24M、24Yに対応して設けられており、前記ポンプ21K、21C、21M、21Yからのインクの供給圧により所望の拡縮が可能なラミネートチューブなどで構成されている。なおサブタンク23K、23C、23M、23Yは一定量のインクを一時的に貯留可能とすることで各インクジェット素子列24K、24C、24M、24Yに対して安定してインクを供給することができるように設けられており、一方本発明では、異なる色のインクを混合する混合手段としても機能する。なお、混合効率を上げるために攪拌手段を備えたサブタンクを採用してもよい。
【0020】
インクジェット素子列24K、24C、24M、24Yは、印刷幅方向に沿って吐出ノズルが列設されており、制御手段14の駆動信号に基づいて供給されたインクを所望の液滴状にして印刷用紙pに向かって吐出する。なお複数のインクジェット素子列を直列的に接続して1ラインの素子列として使用してもよい。
【0021】
上記実施の形態では、通常印刷モードでは切替弁22K、22C、22M、22Yはそれぞれサブタンク23K、23C、23M、23Yに向けてのみ流路を開放する。従って各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yにはそれぞれ固有のYMCKのインクが吐出される。上記各ヘッドにおける対応色を図3(A)に示す。
【0022】
一方、本発明にかかる高速印刷モードの一例について、図3(B)を参照して説明する。この図3(B)に示す例では、インクジェットヘッド2K、2Cには重複してK色のインクが供給され、インクジェットヘッド2M、2YにはC色およびY色が供給され、これによりインクジェットヘッド2M、2Yには混合色G色(C色+Y色)が供給されることになる。すなわち、この例ではK色とG色の2色印刷を行うことができる。
【0023】
上記高速印刷モードでは、各色(この例ではK色とG色)のそれぞれについて2倍のヘッドにて記録が行えるため、前期印刷用紙pの搬送速度を2倍にすることができる。例えば1ヘッドにつき1色だけを基準に考えた場合は図4(A)に示すように1ヘッドの吐出で全てのインクドットを記録しなければならない。これに対し2ヘッドで同じ色のインクを吐出することができれば、図4(B)のハッチングの違いで示すドット列のように同色のインクドットを各ヘッドが交互に半分づつ記録すればよいため、同一の吐出速度であっても印刷用紙の搬送速度を2倍にすることができる。同様に4本のヘッド全てに同一のインクを供給すれば4倍速でのモノクロ印刷が可能になる。
【0024】
なお上記通常印刷モードと高速印刷モードとを切り替える際には、予めタンク20Sから各サブタンク23K、23C、23M、23Yを介して各インクジェット素子列24K、24C、24M、24Yに洗浄液を供給する。これによりインクの色替えを行う際に前色の残存インクの洗浄が可能になる。なお洗浄後、インクジェットヘッドのキャッピング部(図示しない)などに設けられる公知の吸引手段などで洗浄液を吸引排除してもよい。また試し刷りや後述するインク受け手段にテスト吐出を行なって色替えが十分に行われるようにするのが好ましい。
【0025】
本実施の形態では、上記のように、同色のインクを2以上のヘッドに重複して供給することにより、通常印刷に加えて高速な印刷を行えるようにしたことを特徴とする。また本実施の形態のようなサブタンクを設けることによりインクの混合を可能とすれば、YMCKのプロセスカラー以外の混合色を選択して使用することもできる。
【0026】
なお上記実施の形態では、インクジェットヘッドを4本、インクをYMCKの4色で説明したが、これ以外のヘッド数やインク色数であってもよい。例えばライトインクを使用するような形式でインクジェットヘッドを6本備えていれば、3色印刷なら2倍、2色印刷ならば3倍の印刷速度で印刷を行う事が可能になる。このような組み合わせ条件は、予め制御手段14に記憶しておき、印刷速度や吐出タイミングの変更条件を自動的に切り替えるようにすればよい。なお例えばノズル抜けなどに対応したリザーブヘッドを備える場合、ヘッド数とインク色数とは一致しない場合もあるが、この場合でも本発明を実施することができる。
【0027】
次に本実施の形態におけるインクの色替えや目詰まりのクリーニングについて説明する。図1に戻って、このインクジェット印刷装置には、不要なインクや洗浄液の吐出を受けるインク受け手段3を備える。なお図5は、このインク受け手段3を図1のA方向から見た前面概要図であり、以下の説明ではこの図5を適宜援用して行う。
【0028】
このインク受け手段3は、1対のローラ対30間に掛け渡されたチェーン31と、このチェーン31間に設けられ、前記インクジェットヘッド2の周囲を回転駆動するパレット32とからなる。
【0029】
前記パレット32はその上面に凹溝が形成された樋形状の部材であり、各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yと平行に印刷幅方向に延設されている。またパレット32はチェーン31の何れの位置にあっても常に凹溝が上側になる姿勢を保つようにチェーン31に対し回転自在に支持されている。そしてパレット32は前記ローラ対30の回転に従って各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yの直下に移動可能であり、各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yから吐出されるインクを受け取ることができる。
【0030】
またパレット32は図5に示すように、印刷幅方向で傾斜しており、パレット32内に吐出されたインクや洗浄液は流下してトレー33に収集される。このトレー33は各インクジェットヘッド2K、2C、2M、2Yが並ぶ印刷方向に沿って設けられており、トレー33内に排出された不要インクなどは図示しない廃液ボトルに回収される。
【0031】
この実施の形態では、パレット32を移動させることができるので、全ヘッドにおける不要な吐出、例えば前記洗浄液の吐出や目詰まり状態を確認するためのテスト吐出等を順次1つのパレット32で受け取ることができる。特にパレット32を印刷用紙pの未印刷領域に合わせた状態で印刷用紙の搬送速度と同一の速度で移動させることにより、印刷作業を継続しながら不要なインク液滴の吐出を受け取ることができるという効果がある。
【0032】
【発明の効果】
請求項1、3に係る発明によれば、同色のインクを2以上のヘッドに重複して供給することにより通常印刷に加えて高速な印刷を行なうことができる。
【0033】
さらに請求項2、4に係る発明によれば各インクの混合色を使用することができ、特に本発明のように色数の減少した高速印刷においても、印刷色の組み合わせパターンを増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るインクジェット印刷装置の一例を示す概要図である。
【図2】同インクジェット印刷装置におけるインク供給路の説明図である。
【図3】通常印刷モードと高速印刷モードにおけるインキの供給例を示す説明図である。
【図4】高速印刷モードにおけるドット吐出位置例を示す説明図である。
【図5】同インクジェット印刷装置におけるインク受け手段の概要図である。。
【符号の説明】
1 搬送手段
2 インクジェットヘッド
3 インク受け手段
14 制御手段
22 切替弁
23 サブタンク
24 インクジェット素子列
32 パレット
p 印刷用紙
Claims (4)
- 並列して設けられたn個のインクジェットヘッドと前記ヘッドに対して異なる色のインクを供給するm色(n≧m)分のインク供給手段とを備え、相対移動する印刷材料に対して前記インクジェットヘッドから複数色のインクを吐出して多色印刷を行うインクジェット印刷装置であって、
前記インク供給手段が前記複数のインクジェットヘッドに対して選択的にインクを供給可能とするインク切替手段と、
前記複数のインク供給手段からp色(n/2≧p)分のインク供給手段を選択する選択手段と、
前記n個のヘッドに対してp色分のインクを2以上重複して供給させるとともに、前記インクジェットヘッドと前記印刷材料とが相対移動する速度を前記重複数に基づいて上昇させるように制御する制御手段と、を備えたインクジェット印刷装置。 - 前記インク供給手段から供給される2色以上のインクを混合して前記インクジェットヘッドに渡すインク混合手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
- 印刷用紙とインクジェットヘッドとを相対移動させ、複数色のインクにより多色印刷を行うインクジェット印刷方法であって、
前記複数色のインクのそれぞれを個別のインクジェットヘッドから吐出して印刷を行う通常印刷と、
前記複数色のインクのいずれか一部の色を選択し、当該選択色のインクを前記インクジェットヘッドの2以上に重複供給し、かつ前記印刷用紙とインクジェットヘッドの相対移動速度を2倍以上に上昇させて高速印刷を行う高速印刷と、を選択的に切り換えて印刷を行うインクジェット印刷方法。 - 前記選択色のインクは、前記複数色のインクの2以上の混合により生成されることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット印刷方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003183310A JP2005014436A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | インクジェット印刷装置およびインクジェット印刷方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003183310A JP2005014436A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | インクジェット印刷装置およびインクジェット印刷方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005014436A true JP2005014436A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34183449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003183310A Pending JP2005014436A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | インクジェット印刷装置およびインクジェット印刷方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005014436A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110785286A (zh) * | 2017-06-23 | 2020-02-11 | 东伸工业株式会社 | 织物印刷方法和织物印刷设备 |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003183310A patent/JP2005014436A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110785286A (zh) * | 2017-06-23 | 2020-02-11 | 东伸工业株式会社 | 织物印刷方法和织物印刷设备 |
EP3643504A4 (en) * | 2017-06-23 | 2021-03-10 | Toshin Kogyo Co., Ltd. | STOFF PRINTING PROCESS AND STOFF PRINTING APPARATUS |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101309791B1 (ko) | 화상형성장치 및 화상형성장치의 구동 제어방법 | |
KR101317780B1 (ko) | 화상형성장치, 잉크젯 프린터 및 화상형성장치의 구동 제어방법 | |
JP2016159514A (ja) | 液体吐出装置、及び液体吐出ヘッドの異物排出方法 | |
JP2000071482A (ja) | カラーインクジェットプリンタ | |
JP5169324B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5035377B2 (ja) | 液体吐出装置 | |
JP5881000B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP2012158159A (ja) | インク収容容器及び画像形成装置 | |
US8573728B2 (en) | Liquid ejecting apparatus and method for controlling liquid ejecting head | |
US7654657B2 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
JP2005022305A (ja) | インクジェット印刷装置 | |
JP2005014436A (ja) | インクジェット印刷装置およびインクジェット印刷方法 | |
JP2014104722A (ja) | インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置のインク排出方法 | |
JP4661233B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2011056705A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5532077B2 (ja) | 液体吐出装置 | |
JP3497455B2 (ja) | インクジェット画像形成装置及びインクジェット画像形成方法 | |
JP5439705B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2000071481A (ja) | カラーインクジェットプリンタ | |
JP2009178990A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007007943A (ja) | インク充填方法及びインク充填機構 | |
JP2002240328A (ja) | インクジェットプリンタ | |
JP2019147281A (ja) | 印刷装置、印刷方法 | |
JP2002307669A (ja) | キャリッジユニット | |
JP2008173835A (ja) | 液体吐出装置 |