JP2005014042A - 連続鋳造用鋳型 - Google Patents

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和美 東野
Toshiaki Ito
利明 伊藤
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Abstract

【課題】アルミニウム合金などを竪型半連続鋳造または竪型連続鋳造する際に、溶湯の漏れや得られるスラブなどの鋳造材における反りまたはクビレなどを確実に防止できる連続鋳造用鋳型を提供する。
【解決手段】金属溶湯mを注下するキャビティCを内側に有する連続鋳造用鋳型であって、一対の長辺鋳型2において上記キャビティCの後方に位置し且つ冷却水が流れる中空部12と、係る中空部12から上記キャビティCに向けて斜め下向きに開口し且つ係る中空部12の長手方向に沿った冷却水の噴射口15と、前記中空部12における上記噴射口15寄りの位置に配置され且つ当該中空部12の長手方向に沿って連続する複数の通水部18を有するバッフル片17と、を含む、連続鋳造用鋳型1。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばアルミニウム合金などを竪型半連続鋳造または竪型連続鋳造するために用いられる連続鋳造用鋳型に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、アルミニウム合金からなる圧延材や押出形材は、直方体形状のスラブや円柱形のビレットを圧延加工または押出加工することにより成形されている。
一般に、上記スラブやビレットは、アルミニウム合金などの溶湯を竪型半連続鋳造法(DC鋳造)によって、鋳造されている。
例えば、竪型半連続鋳造法でスラブを鋳造する場合、図5(A)に示すように、半連続鋳造装置50における一対の長辺鋳型52とその両端付近に位置する一対の短辺鋳型55とに囲まれ且つこれらの下方にて昇降可能に位置する下型56に包囲されたキャビティCに、アルミニウム合金などの溶湯mが注下される。
【0003】
そして、上記キャビティCに注下された溶湯mを、上記長辺・短辺鋳型52,55および下型56と、上記キャビティCの後方に位置する中空部54から斜め下向きで且つ上記キャビティCの下方向きに噴射されるよう図5(A)中の矢印で示す冷却水と、によって冷却する。この結果、周囲から徐々に凝固して直方体形状となるスラブMを竪型半連続鋳造している。
上記スラブMの竪型半連続鋳造において、鋳造されるスラブMに対する冷却速度が遅い(冷却が弱い)と、当該スラブMの周囲が十分に厚く凝固していない状態であるため、係るスラブMと前記長辺・短辺鋳型52,55との間から未凝固の溶湯(メタル)mが漏れ出たり、係るスラブMの内部で凝固しつつある溶湯mが再溶解して外部に漏れ出すことがあった。
【0004】
一方、上記スラブMの半連続鋳造において、鋳造されるスラブMに対する冷却速度が速過ぎる(冷却が強過ぎる)と、早い段階で鋳造されたスラブMの周囲が収縮し、係るスラブMが長辺・短辺鋳型52,55から離れた際、図5(B)中の一点鎖線の矢印で示すように、当該スラブM内部の溶湯mにより周囲の凝固部分が再溶解して溶湯mが外部に漏れ出る漏れLを生じたり、係るスラブMの外側面に凹んだクビレを生じることがあった。
また、上記冷却が強過ぎる場合、図5(B)に示すように、鋳造されたスラブMの下隅部がアール形になる反り(パットカール)Sが生じ、係る反りSにより短辺鋳型55とスラブMとが離れるため、両者の隙間から溶湯mが漏れ(L)ることがあった。更に、係るスラブMの一部が下型56から外れたり、スラブMが曲がってしまう場合もあった。更に、上述した溶湯mの湯漏れLが生じると、所要のスラブMが得られないと共に、漏れ出た溶湯mが下型56の下降動作を妨げて、半連続鋳造装置50を損傷する場合もあった。
そこで、前記溶湯の漏れやこれに起因する前記反りを低減するべく、前記冷却を適切に行う方法として、鋳造初期に冷却水を断続的に噴射してスラブの冷却を制御するパルス冷却法が行われている。
【0005】
【発明が解決すべき課題】
しかし、固液共存領域が狭い純アルミニウム系合金(JIS:A1000系)やAl−Fe系合金(JIS:A8000系)を竪型半連続鋳造する際には、上記パルス冷却を行っても溶湯の漏れが生じる、という問題があった。
本発明は、以上に説明した従来の技術における問題点を解決し、アルミニウム合金などを竪型半連続鋳造または竪型連続鋳造する際に、溶湯の漏れや得られるスラブなどの鋳造材における前記反りやクビレなどを確実に防止できる連続鋳造用鋳型を提供する、ことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明は、上記課題を解決するため、発明者の鋭意研究および調査の結果、鋳型の後方などからキャビティ内側の鋳造材に噴射される冷却水の冷却水量を係るキャビティの全体において均一化する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の連続鋳造用鋳型(請求項1)は、金属溶湯を注下するキャビティを内側に有する連続鋳造用鋳型であって、係る鋳型にて上記キャビティの後方に位置し且つ冷却水が流れる中空部と、係る中空部から上記キャビティに向けて斜め下向きに開口し且つ係る中空部の長手方向または円周方向に沿った冷却水の噴射口と、上記中空部における上記噴射口寄りの位置に配置され且つ係る中空部の長手方向または円周方向に沿って連続する複数の通水部を有するバッフル片と、を含む、ことを特徴とする。
【0007】
これによれば、前記中空部に供給される冷却水は、その供給位置からの距離に拘わらず、バッフル片に開口された複数の通水部により、水圧を均一化されて噴射口から、前記鋳型の下方に下型と共に降下するスラブなどの鋳造材に周面に均一に噴射される。従って、係る鋳造材は、適正な冷却速度にて冷却されるため、前述した溶湯の漏れや、鋳造材の反りやクビレなどの発生を確実に防止できる。
【0008】
尚、前記鋳型には、後述するスラブ鋳造用の一対ずつの長辺・短辺鋳型からなる形態の他、リング形状で且つ平面視で円形のキャビティを内側に有するビッレト鋳造用の形態も含まれる。また、前記中空部には、上記鋳型の内部に形成される形態の他、キャビティと反対側である鋳型の後方に付設される形態も含まれる。更に、前記バッフル片は、複数(多数)の通水部を有する単一材の形態のほか、後述する仕切壁と一体のバッフル板の形態としてしても良い。加えて、前記連続鋳造鋳型は、アルミニウムやアルミニウム合金のほか、これら以外の金属または合金の竪型連続鋳造または竪型半連続鋳造にも適用することが可能である。
【0009】
また、本発明には、前記バッフル片における複数の通水部は、前記中空部の長手方向または円周方向に沿って連続して設けた複数のスリットおよび複数の貫通孔の少なくとも一方である、連続鋳造用鋳型(請求項2)も含まれる。
これによれば、中空部に供給された冷却水は、バッフル片における前記中空部の長手方向または円周方向に沿って連続して設けた複数(多数)のスリットまたは複数の貫通孔を介して、噴射口から均一な水圧にして噴射される。この結果、係る冷却水により、スラブなどの鋳造材はその周面全体を均一且つ適正な冷却速度で冷却されるため、前記漏れや反りなどを一層確実に防止することができる。
尚、同じバッフル片に対して、上記スリットおよび貫通孔を交互にまたは同じピッチにて混在させた形成した形態も含まれる。
【0010】
更に、本発明には、前記中空部において、前記バッフル片を含む前記キャビティ寄りの前方部分と、前記キャビティと反対側で且つ給水部を有する後方部分との間を仕切るほぼ垂直な仕切壁が配置され、係る仕切壁の垂直方向における上方に上記中空部の長手方向または円周方向に沿った複数の開口部が形成されている、連続鋳造用鋳型(請求項3)も含まれる。
これによれば、上記給水部から中空部に供給される冷却水は、給水部からの距離に拘わらず、上記仕切壁に形成された複数(多数)の開口部および前記バッフル片における複数のスリットまたは貫通孔を経るため、一層均一化された水圧にして前記噴射口から噴射される。
尚、上記仕切壁の上方とは、係る仕切壁の垂直方向において、中間よりも高い位置を指す。係る位置に複数の開口部を形成するのは、断続的に冷却水を噴射するパルス冷却時において、給水部からの冷却水の供給を一旦停止させた際に、係る給水部と仕切壁との間に位置する中空部の後方部分に、所定量以上の冷却水を貯留し、次回の給水を迅速に再開するため、および冷却水を停止した際に、中空部からキャビティ側に流れ出す冷却水を減らして過冷却を防ぐためである。
【0011】
また、本発明には、前記鋳型は、互いにほぼ平行に配置される一対の長辺鋳型と、係る一対の長辺鋳型の両端付近に配置され且つ互いに接離(接近・離間)するよう移動可能な短辺鋳型と、を備えた幅可変鋳型である、連続鋳造用鋳型(請求項4)も含まれる。これによれば、周面全体を適正な冷却速度で冷却され且つ前記溶湯の漏れを生じることなく、前記反りやクビレなどの欠陥のない直方体形状のスラブを確実に半連続鋳造することが可能となる。
更に、本発明には、前記連続鋳造用鋳型は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を竪型半連続鋳造または竪型連続鋳造するためのものである、連続鋳造用鋳型(請求項5)も含まれる。
これによれば、アルミニウムまたはその合金からなる上記スラブや前記ビレットを確実に竪型半連続鋳造または竪型連続鋳造することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施に好適な形態を図面と共に説明する。
図1(A)は、本発明の1形態である幅可変鋳型(連続鋳造用鋳型)1を示す平面図である。この幅可変鋳型1は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を直方体形状のスラブに竪型半連続鋳造するものであり、図1(A)に示すように、互いにほぼ平行な一対の長辺鋳型2と、係る長辺鋳型2,2間の両端部付近で直角に配置される一対の短辺鋳型6と、を備えている。係る一対ずつの長辺・短辺鋳型2,6に囲まれ、且つこれらの下端部間に上端が進入し且つ昇降可能な下型3との間には、直方体形状のキャビティCが形成される。
【0013】
長辺鋳型2は、図1(A)に示すように、アルミニウム合金からなる板状の鋳型本体4と、係る本体4の上記キャビティCの後方(背面)に取り付けた給水ジャケット5と、を備える。一対の鋳型本体4,4は、図1(A)で垂直方向の中間で対称に位置する緩くカーブした部分が図示しない機構により、その厚み方向に沿って弾性変形可能とされている。
また、短辺鋳型6は、図1(A)に示すように、アルミニウム合金からなる断面ほぼ箱形の鋳型本体7と、その両端に対称に固定した一対の密着片10と、を備えると共に、図1(A)中の矢印で示すように、図示しない機構により互いに接近・離間(接離)可能とされている。各密着片10は、その鋭角部分が長辺鋳型2,2の鋳型本体4における端部4a,4aの内側面に密着可能とされている。
【0014】
更に、図1(B)に示すように、短辺鋳型6は、その鋳型本体7に断面ほぼ長方形の中空部8を当該本体7の長手方向に沿って内蔵し、且つ係る中空部8におけるキャビティC側の下隅には、斜め下向きで且つスリット状の噴射口9が鋳型本体7の長手方向に沿って形成されている。中空部8に流水可能に供給される図示しない冷却水は、噴射口9から斜め下向き水膜状にして噴射される。
図2(A),(B)に示すように、長辺鋳型2の給水ジャケット5には、複数の給水管(給水部)11が接続され、係る給水管11は、鋳型本体4の背面4cと給水ジャケット5とに囲まれた中空部12に冷却水を給水可能としている。
【0015】
また、冷却水が流れる中空部12は、図2(A)に示すように、鋳型本体4の下部4bと給水ジャケット5との間の斜めの隙間15aを介して、冷却水の噴射口15と連通している。係る中空部12には、断面ほぼL字形で長尺なバッフル板16がほぼ長手方向の全長に沿って挿入され、係るバッフル板16の背面には、断面ほぼZ字形の取付金具22が、複数個固定されている。
図2(A),(B)に示すように、取付金具22は、その上縦片23に、ボルト・ナット26によりバッフル板16における仕切壁19の背面が固定されると共に、下縦片24が給水ジャケット5の内側面に固定されている。
尚、給水ジャケット5の内側面には、図示しない防水シートが上記下縦片24との固定部を含むほぼ全面に被覆されている。
【0016】
図2(A),(B)に示すように、バッフル板16の仕切壁19は、中空部12をキャビティC寄りの前方部分13と給水管(給水部)11が開口する後方部分14とに仕切っている。係る中空部12の前方部分13と後方部分14とは、仕切壁19の垂直方向における上方に形成され且つ当該中空部12の長手方向に沿って等間隔に開設された複数(多数)の丸い開口部20を介して互いに連通している。
また、バッフル板16にて仕切壁19の下端から本体4の背面4cに延びる水平なバッフル片17は、前方部分13と隙間15aおよび噴射口15との間を仕切っている。係るバッフル片17には、本体4の背面4c側が開口した平面視でほぼU字形を呈する複数(多数)のスリット(通水部)18が中空部12の長手方向に沿って等間隔で開設されている。
【0017】
以上のような幅可変鋳型1によれば、図2(A)中の矢印で示すように、給水管11から中空部12の後方部分14に一旦供給された冷却水は、仕切壁19の複数の開口部20を介して前方部分13に送水され、更にバッフル片17の複数のスリット18を介して、隙間15aに均一な水圧にして送水され且つ噴射口15から斜め下向きに均一な厚みの水膜状にして噴射される。
【0018】
この間に、キャビティCに注下されたアルミニウム合金の溶湯(金属溶湯)mは、図1(B)および図2(A)に示すように、長辺・短辺鋳型2,6の鋳型本体4,7と中空部8,12を経て噴射口9,15から噴射される冷却水とにより、周囲から徐々に適正な冷却速度により冷却されて、直方体形状のスラブMとなり、下型3と共に降下する。尚、鋳型本体4,7の内側面には、その上辺から図示しない油膜が流下され、溶湯mの付着を防いでいる。
従って、長辺鋳型2の噴射口15からその全長に沿って冷却水が均一にスラブMの周面に噴射されるため、係るスラブM内部からの溶湯mの湯漏れを抑制し、且つ当該スラブMにおける反りやクビレを防ぐことが可能となる。
【0019】
図3(A)は、異なる形態のバッフル板16aを示し、そのバッフル片17に円形で複数(多数)の貫通孔(通水部)18aを、係るバッフル片17および前記中空部12の長手方向に沿って等間隔に開設したものである。複数の貫通孔18aおよび複数の開口部20を併有する上記バッフル板16aを、前記図2(A)に示すように、前記中空部12内に挿入することによっても、冷却水を前記スラブMの周面に対し均一に且つ適正な冷却速度になるよう噴射することが可能である。
【0020】
図3(B)は、鋳型本体7の中空部8に、アルミニウム合金の押出形材からなるバッフル材28を挿入した短辺鋳型6の垂直断面を示す。係るバッフル材28は、断面ほぼT字形で、中空部8をキャビティC寄りの前方部分8aと図示しない給水部に接続される後方部分8bとに仕切る仕切壁30と、前方部分8aを上下に仕切る水平なバッフル片29とを一体に有する。
図3(B)に示すように、仕切壁30の垂直方向における上方には、断面が円形の複数(多数)の開口部34が中空部8の長手方法(図示の前後方向)に沿って開設され、バッフル片29には、キャビティC側に開口する前記同様の複数(多数)のスリット(通水部)32が中空部8の長手方法に沿って形成されている。
【0021】
このため、図示しない給水部から後方部分8bに供給された冷却水は、上記開口部34およびスリット32を介して、図3(B)中の斜めの矢印で示すように、噴射口9から均一化された水圧でキャビティCの下方に斜めに噴射される。
従って、前記長辺鋳型2の噴射口15から均一に噴射される冷却水と相まって、前記スラブMの全周面を適切な冷却速度で冷却できるため、前記溶湯の漏れや反りなどの発生を一層確実に防止することが可能となる。尚、上記スリット32に替えて、前記貫通孔18aをバッフル片29に形成しても良い。
【0022】
図4は、本発明の異なる形態である連続鋳造用鋳型40を示す斜視図である。連続鋳造用鋳型40は、円柱形のアルミニウムまたはアルミニウム合金のビレットを竪型半連続鋳造・竪型連続鋳造するもので、図4に示すように、内側に短い円柱形のキャビティCを有する平面視がリング形の鋳型本体41からなる。
係る鋳型本体41は、図4に示すように、断面長方形で且つこれと相似形の中空部42を全周に沿って内蔵し、そのキャビティC寄りの下隅には、斜め下向きで且つ全体がほぼ円錐形状を呈する噴射口43が連通して形成されている。平面視がリング形で且つ冷却水が流れる上記中空部42には、その全周に沿ってアルミニウム合金の押出形材からなるリング形のバッフル材44を挿入されている。
【0023】
図4に示すように、バッフル材44は、断面ほぼT字形で、中空部42をキャビティC寄りの前方部分42aと図示しない給水部に接続される後方部分42bとに仕切る垂直な仕切壁45と、前方部分42aを上下に仕切る水平なバッフル片46とを一体に有する。仕切壁45の垂直方向における上方には、断面が円形の複数(多数)の開口部47が中空部42の円周方法に沿って等間隔に開設され、バッフル片46には、キャビティC側に開口するほぼU字形で複数(多数)のスリット(通水部)48が中空部42の円周方法に沿って等間隔に形成されている。
【0024】
このため、図示しない給水部から後方部分42bに供給された冷却水は、上記開口部47およびスリット48を介して、図4中の斜めの矢印で示すように、噴射口43から均一化された水圧でキャビティCの下方に斜め向きで且つ円錐形状に噴射される。一方、キャビティCに注下されたアルミニウム合金の溶湯mは、鋳型本体41と上記冷却水とにより適正な冷却速度にて冷却され、その周囲から徐々に凝固して断面円形のビレットMとなり、図示しない下型と共に降下する。係るビレットMは、鋳型本体41から下側に離れた直後に、上記噴射口43から均一に噴射される冷却水により、当該ビレットMの全周面を適切な冷却速度で冷却される。従って、ビレットMを竪型半連続鋳造・竪型連続鋳造しつつ前記溶湯の漏れや反りなどの発生を確実に防止することが可能となる。
尚、上記スリット48に替えて、多数の前記貫通孔18aをバッフル片46に形成しても良い。
【0025】
本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。
例えば、前記バッフル板16,16aを、前記同様の断面ほぼL字形または断面ほぼT字形の押出形材としても良い。
また、本発明の通水部である前記スリット18,32,48や丸い貫通孔18aに替えて、長円形の貫通孔や長方形の貫通孔またはスリットにしても良い。
更に、前記仕切壁19,30,45の開口部20,34,47に替えて、上向きの開口するほぼU字形のスリットを等間隔に複数個形成しても良い。
また、前記連続鋳造用鋳型40の鋳型本体41とその内側のキャビティCを、平面視で互いにほぼ相似形の長円形としても良く、これにより断面長円形のビレットMを溶湯の漏れなど生じずに竪型半連続・連続鋳造することが可能となる。
尚、以上のほか、その趣旨を逸脱しない範囲にて適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の連続鋳造用鋳型の1形態である幅可変鋳型を示す平面図、(B)は(A)中のB−B線に沿った矢視における断面図。
【図2】(A)は図1(A)中の2A−2A線に沿った矢視における断面図、(B)は上記幅可変鋳型における長辺鋳型の給水ジャケット付近を示す斜視図。
【図3】(A)は異なる形態の通水部を有する給水ジャケット付近を示す斜視図、(B)は上記幅可変鋳型における異なる形態の短辺鋳型を示す垂直断面図。
【図4】本発明の連続鋳造用鋳型における異なる形態を示す概略斜視図。
【図5】(A),(B)は従来における幅可変鋳型を用いた竪型半連続鋳造を示す概略図。
【符号の説明】
1………………………連続鋳造用鋳型(幅可変鋳型)
2………………………長辺鋳型(鋳型)
6………………………短辺鋳型(鋳型)
8,12,42………中空部
8a,13,42a…前方部分
8b,14,42b…後方部分
9,15,43………噴射口
11……………………給水管(給水部)
17,29,46……バッフル片
18,32,48……スリット(通水部)
18a…………………貫通孔(通水部)
19,30,45……仕切壁
20,34,47……開口部
40……………………連続鋳造用鋳型
C………………………キャビティ
m………………………溶湯(金属溶湯)

Claims (5)

  1. 金属溶湯を注下するキャビティを内側に有する連続鋳造用鋳型であって、
    上記鋳型にて上記キャビティの後方に位置し且つ冷却水が流れる中空部と、
    上記中空部から上記キャビティに向けて斜め下向きに開口し且つ係る中空部の長手方向または円周方向に沿った冷却水の噴射口と、
    上記中空部における上記噴射口寄りの位置に配置され且つ係る中空部の長手方向または円周方向に沿って連続する複数の通水部を有するバッフル片と、を含む、ことを特徴とする連続鋳造用鋳型。
  2. 前記バッフル片における複数の通水部は、前記中空部の長手方向または円周方向に沿って連続して設けた複数のスリットおよび複数の貫通孔の少なくとも一方である、ことを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用鋳型。
  3. 前記中空部において、前記バッフル片を含む前記キャビティ寄りの前方部分と、前記キャビティと反対側で且つ給水部を有する後方部分との間を仕切るほぼ垂直な仕切壁が配置され、係る仕切壁の垂直方向における上方に上記中空部の長手方向または円周方向に沿った複数の開口部が形成されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の連続鋳造用鋳型。
  4. 前記鋳型は、互いにほぼ平行に配置される一対の長辺鋳型と、係る一対の長辺鋳型の両端付近に配置され且つ互いに接離するよう移動可能な短辺鋳型と、を備えた幅可変鋳型である、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の連続鋳造用鋳型。
  5. 前記連続鋳造用鋳型は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を竪型半連続鋳造または竪型連続鋳造するためのものである、ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の連続鋳造用鋳型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105665665A (zh) * 2016-02-29 2016-06-15 沈阳有色金属加工有限公司 立式潜流半连续红锭铸造c18000合金工艺

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