JP2731487B2 - 遠心鋳造用鋳型 - Google Patents

遠心鋳造用鋳型

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JP2731487B2 JP15485892A JP15485892A JP2731487B2 JP 2731487 B2 JP2731487 B2 JP 2731487B2 JP 15485892 A JP15485892 A JP 15485892A JP 15485892 A JP15485892 A JP 15485892A JP 2731487 B2 JP2731487 B2 JP 2731487B2
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幸一 水穂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管の遠心鋳造に使用す
る遠心鋳造用鋳型に関する。
【0002】
【従来の技術及び問題点】管の遠心鋳造に使用する鋳型
は、図4に示す様に、内部が型孔(21)となり両端が開口
した円筒状の金枠(2)と、型孔(21)の両端に装着され溶
湯(7)の飛散を防止する環状のバンド(3)(4)とで構成
され、型孔(21)及びバンド(3)(4)の内面に焼付き防止
の塗型材(図示せず)が塗布される。
【0003】鋳型(1)は、回転支持ローラ(8)(8)上に
水平に設置され、該回転支持ローラ(8)の回転により鋳
型(1)が回転する。所定量の溶湯(7)が回転中の鋳型
(1)内に注入され、その遠心力により、溶湯(7)は型孔
(21)に沿って円筒状態になり、外面からの冷却により、
凝固し、管状の鋳造品が得られる。
【0004】又、鋳込まれる溶湯(7)は除滓され、清浄
化されたものであるが、通常、鋳造された管内面には不
健全層(71)が生じている。
【0005】管内面に不健全層(71)が形成される原因は
次の通りである。溶湯(7)中に溶融して除滓されずに残
存していた鉱滓が、遠心力重力により内面に押し出さ
れ、そのまま凝固し、所謂ノロ咬み、異物咬みを生じ
る。又、遠心力重力により、溶湯(7)の軽い比重成分、
或は化合物が内面に浮上し、内面側に偏析する。例えば
炭素鋼の場合、Feよりも比重の軽いガス或はC、Si、
P、S等の成分が溶湯層の内面側に偏析する。
【0006】更に、鋳型(1)に注がれた溶湯(7)の凝固
が進行しても、溶湯(7)の補給がなく、又、上記内面の
成分偏析と合わせて引け巣が生じる。以上、不健全層(7
1)の生成は、内面に浮上した不純物の排除並びに鋳造凝
固時における溶湯の補給がなされないために生じるので
ある。
【0007】上記の如く、鋳造管の内面に不健全層(71)
が生成されるため、従来は、該不健全層を機械加工で除
去し、或は不健全層(71)を見込んだ肉厚に形成してい
る。上記機械加工を伴うものは、手間が掛り、長尺管で
は機械加工が困難である。又、不健全層を見込んだ肉厚
の管を形成すれば、必要内径を得るには外径が不健全層
の厚みに対応して大きくなる不利がある。本発明は、上
記問題を解決できる遠心鋳造用鋳型を明らかにするもの
である。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明の遠心鋳造用鋳型は、回
転支持ローラ(8)上に配備され両端が開口して内部に型
孔(21)を有し、型孔(21)の両端に環状のバンド(3)(4)
を装着した遠心鋳造用鋳型に於いて、少なくとも一方の
バンド(3)の孔縁に1又は複数の切欠(31)が設けられ、
型孔(21)から切欠(31)の底部までの高さが鋳造すべき管
の肉厚に一致し、該バンド(3)の外側にバンドからオー
バーフローした溶湯を溜める排出槽(6)を形成してい
る。
【0009】
【作用】溶湯(7)の流出を防止するバンド(3)(4)の
内、少なくとも一方のバンド(3)の孔縁に1又は複数の
切込み(31)が設けられ、型孔(21)から切欠(31)の底部ま
での高さが鋳造すべき管の肉厚に一致しているため、注
入する溶湯量を、鋳造すべき管の必要量以上とすること
により、注湯量がバンド(3)の切欠の底部を越えるとオ
ーバーフローし、不健全層となる不純物を排出槽(6)に
押し流す。
【0010】溶湯(7)は型孔(21)に接している外面側か
ら凝固が進行し、凝固の進行に伴って、内面側には引け
部が生じるが、該引け部には余分に供給される溶湯が補
充され、それにより外面から内面に至る迄、健全なる高
品質の管が得られる。従って、従来の様に、不健全層(7
1)を機械加工して除去し、或は不健全層を見込んで肉厚
に形成する無駄を排除できる。
【0011】
【実施例】図1に於て、遠心鋳造用鋳型(1)は円筒形に
形成され、回転支持ローラ(8)(8)の上に水平に設置さ
れる。鋳型(1)は、内部が型孔(21)となった金枠(2)の
両端側に環状のバンド(3)(4)を取外し可能に装着して
構成され、型孔(21)及びバンド(3)(4)の内面に型孔(2
1)及びバンド(3)(4)の内面に焼き付き防止の塗型材
(図示せず)が塗布される。
【0012】鋳型(1)は一端が、注湯側、他端がオーバ
ーフロー側となっており、両バンド(3)(4)の孔径は、
鋳造すべき管の内径よりも小さい。本発明の特徴は、図
2に示す如く、オーバーフロー側のバンド(3)の孔縁
に、1又は2点鎖出示す如く複数の切込み(31)が設けら
れ、型孔(21)から切欠(31)の底部までの高さが鋳造すべ
き管の肉厚に一致している点である。
【0013】オーバーフロー側のバンド(3)は、溶湯注
入側のバンド(4)に比べて、型孔(21)の内側に深く位置
しており、金枠(2)のオーバーフロー側の端部に環状の
堰板(5)が取外し可能に配備され、オーバーフロー側の
バンド(3)と堰板(5)との間は、オーバーフローした溶
湯(7)を溜める排出槽(6)となっている。
【0014】然して、鋳型(1)を高速回転させつつ、鋳
型(1)内に、所定肉厚を形成するに必要な溶湯量の5〜
20%増しの量の溶湯(7)を型孔(21)内に注ぐ。溶湯
(7)の流出を防止するバンド(3)(4)の内、少なくとも
一方のバンド(3)の孔縁に1又は複数の切込み(31)が設
けられ、型孔(21)から切欠(31)の底部までの高さが鋳造
すべき管の肉厚に一致しているため、注入する溶湯量
を、鋳造すべき管の必要量以上とすることにより、注湯
量がバンド(3)の切欠(31)の底部を越えると切欠(31)か
らオーバーフローし、不健全層となる不純物を排出槽
(6)に押し流す。
【0015】溶湯(7)は型孔(21)に接している外面側か
ら凝固が進行し、凝固の進行に伴って、内面側には引け
部が生じるが、該引け部には余分に供給される溶湯が補
充され、それにより外面から内面に至る迄、健全なる高
品質の管が得られる。
【0016】オーバーフロー側のバンド(3)の内径を鋳
造すべき管の内径に一致させて、バンドの内縁全体から
余分の溶湯をオーバーフローさせることもできるが、こ
の場合、バンドの内縁全体で溶湯が凝固して、バンドの
取外し、即ち、製品の取り出しが困難である。
【0017】本発明では、バンド(3)の一又は複数の切
欠(31)部分で溶湯が凝固するだけであるから、バンドの
取り出し、従って製品の取り出しが容易となる。
【0018】尚、図3の如く、バンド(3)の切欠(31)を
深く開設しておき、鋳造する管の肉厚に対応して、切欠
(31)の底を適当な耐火物(32)にて必要高さに嵩上げして
使用することもできる。本発明の実施に於いて、鋳込み
側のバンド(4)にも上記オーバーフロー側のバンド(3)
と同様の切欠を形成し、両側のバンド(3)(4)から溶湯
(7)をオーバーフローさせることもでき、この場合、鋳
込み側のバンド(4)の外側にも、排出槽を形成すれば可
い。
【0019】注湯量は、管を鋳造するのに必要な量の5
〜20%増しとしたが、溶湯(7)のオーバーフロー量が
5%以下であると、不純物の押し流しが不十分で、不健
全層が残存する虞れがあり、オーバーフロー量が20%
以上とすることは、溶湯(7)を無駄に消費する。
【0020】
【効果】遠心鋳造における鋳造品の内面に不健全層が形
成されることを防止し、成分偏析を減少させ、ノロ咬み
等の非金属介在物、内面引け巣の発生を防止できるた
め、従来の機械加工による不健全層の除去、或は不健全
層を加味した肉厚として鋳造する必要はなく、鋳放し使
用できる。本発明は、上記実施例の構成に限定されるこ
となく、特許請求の範囲で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の横型遠心用鋳造鋳型の断面図である。
【図2】バンドの正面図である。
【図3】バンドの他の実施例の正面図である。
【図4】従来例の横型遠心鋳造鋳型の断面図である。
【符号の簡単な説明】
(1) 鋳型 (3) バンド (31) 切欠 (7) 溶湯

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転支持ローラ(8)上に配備され両端が
    開口して内部に型孔(21)を有し、型孔(21)の両端に環状
    のバンド(3)(4)を装着した遠心鋳造用鋳型に於いて、
    少なくとも一方のバンド(3)の孔縁に1又は複数の切欠
    (31)が設けられ、型孔(21)から切欠(31)の底部までの高
    さが鋳造すべき管の肉厚に一致し、該バンド(3)の外側
    にバンド(3)からオーバーフローした溶湯を溜める排出
    槽(6)を形成している遠心鋳造用鋳型。
JP15485892A 1992-06-15 1992-06-15 遠心鋳造用鋳型 Expired - Lifetime JP2731487B2 (ja)

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JPH0687059A JPH0687059A (ja) 1994-03-29
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