JP2005013514A - 光イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体に直接目印を付けることなく断層観察した部位を生検目標として指定して、その生検目標の位置を操作者に伝える。
【解決手段】光イメージング装置1は、内視鏡装置2と、断層像画像化装置4と、プローブ5と、画像処理コンピュータ6と、PCモニタ7とを含んで構成されている。内視鏡装置2は、電子式の内視鏡3を用いて被検体10の表面像を観察するものである。断層像画像化装置4は、生体組織の内部情報を断層像として画像化する。プローブ5は、内視鏡3の鉗子チャンネル33に挿入可能であり、断層像画像化装置4からの光を被検体10まで伝達して、生体の断層像を観察する。画像処理コンピュータ6は、内視鏡3により観察された被検体10の表面像の中から生検目標位置を検索して表示させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの照射光をプローブ内に設けた光ファイバにより伝達し、先端面から出射される照明光を走査し、被検体からの反射光を受光して光学的な画像情報を得る光イメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、小型化されたプローブ型の共焦点顕微鏡やOCT(オプティカル・コヒーレント・トモグラフィ)を体腔内に挿入して、生体組織を摘出することなく組織内部の断層像を観察する技術が確立されつつある。さらに、断層像観察をした被検体の位置をマーキングして、後から生検、切除等の処理をする際の目印とする装置が提案されている。
【0003】
このような被検体の位置をマーキングする装置としては、断層像観察した部位の周辺部をインクにより点墨させることで断層像観察位置を生検目標としてマーキングする装置や、断層像観察した部位の周辺部を高周波スネアにより高温にして変形または炭化させることで断層像観察位置を生検目標としてマーキングする装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、被検体の位置をマーキングする他の装置としては、マーキング用のレーザにより断層像観察した部位あるいはその周辺部を焼灼することで断層像観察位置を生検目標としてマーキングする装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−263055公報(第7頁、図23−30)
【0006】
【特許文献2】
特開2001−264246公報(第3−7頁、図1−12)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の断層像観察位置をインクにより点墨させる方法では、病理診断する箇所にインクが漏れだして染色してしまう可能性があり、この場合には病理診断が困難になり、点墨のやり直しを行わなければならなくなる可能性が高かった。また、時間が経過するとインクによる染色が落ちてしまい、生検位置が分からなくなる可能性が高かった。
【0008】
また、従来の断層像観察位置をレーザや高周波スネアによって生体を焼灼する方法では、正常な組織を不必要に焼灼する可能性が高かった。
【0009】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、生体に直接目印を付けることなく断層観察した部位を生検目標として指定して、その生検目標の位置を操作者に伝えることができる光イメージング装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に記載の光イメージング装置は、光を出射する光源と、前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系と、前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、前記被検体表面を観察する撮像手段と、前記撮像手段により取得した前記被検体表面像を表示する表面像表示手段と、前記被検体表面像の中から、前記断層像の観察により決定した生検目標を指定する生検目標指定手段と、前記生検目標を含む前記被検体表面像の画像パターン特徴を抽出する特徴抽出手段と、前記被検体表面像の中から、前記画像パターン特徴と合致する部分を検索するパターンマッチング手段と、パターンマッチング手段により前記画像パターン特徴と合致した前記被検体表面像に対して、前記画像パターン特徴の生検目標と同じ位置となるように、前記生検目標の位置を表示する画像目標表示手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の光イメージング装置は、光を出射する光源と、前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系と、前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、前記被検体表面を観察する撮像手段と、前記撮像手段により取得した被検体表面像を表示する表面像表示手段と、前記被検体表面像の中で前記断層像の観察により決定した生検目標を含む生検目標表面像及び前記断層像の中で前記生検目標を決定した生検目標断層像を記録する記録手段と、前記被検体表面像及び前記生検目標表面像を同時に前記表面像表示手段に表示させる画像合成手段と、前記生検目標断層像を前記生検目標表面像と連動させて表面像表示手段に表示させる連動表示手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の光イメージング装置は、光を出射する光源と、前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系を有するプローブと、前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、前記被検体表面を観察する撮像手段と、前記撮像手段により取得した前記被検体表面像を表示する表面像表示手段と、電磁波を発生する電磁波発生器と、前記電磁波発生器により発生した前記電磁波を検出する電磁波検出器と、前記電磁波検出器で検出された前記電磁波の情報から前記プローブの位置を算出するプローブ位置算出手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図7は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は光イメージング装置の全体構成を示すブロック図、図2はプローブ及び断層画像化装置を示すブロック図、図3はモニタに表示される画像を示す説明図、図4は断層像観察時の内視鏡の先端部の構造を示す説明図、図5は生検目標指定時の内視鏡像静止画表示エリアを示す説明図、図6は内視鏡像に対する特徴抽出処理を示す説明図、図7は生検目標位置を表示させ場合の動作を示すフローチャートである。
【0014】
(構成)
図1に示すように、第1の実施の形態の光イメージング装置1は、内視鏡装置2と、断層像画像化装置4と、プローブ5と、画像処理コンピュータ6と、PCモニタ7とを含んで構成されている。
【0015】
内視鏡装置2は、電子式の内視鏡3を用いて被検体10の表面像を観察するものである。
【0016】
断層像画像化装置4は被検体10の生体組織の内部情報を断層像として画像化するものである。
【0017】
プローブ5は、内視鏡3の鉗子チャンネル33に挿入可能であり、断層像画像化装置4からの光を被検体10まで伝達して、生体の断層像を観察する。
【0018】
画像処理コンピュータ6は、内視鏡3により観察された被検体10の表面像(以後、内視鏡像と呼ぶ)の中から生検目標位置を検索して表示させることができる。
【0019】
画像処理コンピュータ6には、キーボード61及びマウス62が接続されている。
【0020】
PCモニタ7は、画像処理コンピュータ6からの画像を表示する。
【0021】
次に、内視鏡装置2について詳細に説明する。
内視鏡装置2は、内視鏡3と、白色光源21と、ビデオプロセッサ22と、TVモニタ23とを含んで構成されている。
【0022】
白色光源21は、生体組織の表面を観察するための白色光を発生する。
内視鏡3は、白色光源21からの光を被検体10へ伝達する。
ビデオプロセッサ22は、内視鏡3で取得した画像信号に対してビデオ信号処理を行い、表示用の画像信号に変換して出力する。
【0023】
TVモニタ23は、ビデオプロセッサ22からの画像信号を画面に画像として表示する。
【0024】
内視鏡3は、ライトガイド31と、電荷結合素子型固体撮像素子カメラ(以下、CCDカメラと呼ぶ)32と、鉗子チャンネル33とを有している。
【0025】
鉗子チャンネル33は、プローブ5や鉗子が挿入可能になっている。
次に、断層像画像化装置4について詳細に説明する。
図2に示すように、断層像画像化装置4は、レーザ光源41と、光伝送部42と、光検出部43と、制御部44とを含んで構成されている。
【0026】
ここで、レーザ光源41は、可視光あるいは近赤外光領域の単色光源からなる。このレーザ光源41は、電気ケーブルを介して制御部44に接続されている。
【0027】
また、光伝送部42は、4端子カプラ45により構成される。4端子カプラ45は、光ファイバ46a,46b,46c,46dからなる。
【0028】
光ファイバ46aの端面は、レーザ光源41に接続され、レーザ光源41からの光が入射される。
【0029】
光ファイバ46bの端面は、プローブ5の光ファイバ46eの端面に接続され、レーザ光をプローブ5の先端部に伝えるように構成されている。
【0030】
光ファイバ46cの端面は光検出部43に接続される。光ファイバ46cは内視鏡3からの光を光検出部43に入射する。光ファイバ46dの端面は終端されている。
【0031】
光検出部43は、前記光ファイバ46cからの光を検出し、この検出信号を制御部44へ出力する。
【0032】
また、制御部44は、光源駆動回路47と、ミラーXY駆動回路48と、画像処理回路49とを含んで構成されている。
【0033】
光源駆動回路47は、レーザ光源41を駆動する為のものである。
ミラーXY駆動回路48は、プローブ5内に配置しているスキャンミラー52を駆動し被検体10に対して直交する2軸(以降この2軸を「XY」と呼ぶ)方向に2次元的に走査を行なう。
【0034】
画像処理回路49は、ミラーXY駆動回路48から駆動信号を入力し、光検出部43からの検出信号に基づいて走査画像を生成する。
【0035】
次に、プローブ5の構成を説明する。
図1に示すように、プローブ5は、内視鏡3の鉗子チャンネル33に挿入可能な外径寸法になってるい。
【0036】
図2に示すように、プローブ5は、内部に光ファイバ46eと、固定ミラー51と、スキャンミラー52と、対物レンズ53とを有している。
【0037】
光ファイバ46eは、基端側が光ファイバ46bが光伝送部42に接続され、断層像を観察するための光を送受する。固定ミラー51は、光ファイバ46eからの光を反射させる。スキャンミラー52は、固定ミラー51からの光を対物レンズ53を介して走査させる。
【0038】
このスキャンミラー52は、いわゆるジンバルミラーであり、直交する2軸のヒンジを回転軸にして、静電気力により傾動駆動する。
【0039】
このような構成により、レーザ光源41は、光を出射する光源となっている。
光ファイバ46a,46b,46eは、前記レーザ光源41から出射された光を被検体10に伝達して受光させる光学系となっている。
【0040】
固定ミラー51、スキャンミラー52及び対物レンズ53は、前記光ファイバ46a,46b,46eから出射された光を被検体10に対して走査させるスキャニング手段となっている。
【0041】
光検出部43は、前記被検体10からの戻り光を検出する。
断層像画像化装置4は、前記光検出部43から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段となっている。
【0042】
ビデオプロセッサ22及びCCDカメラ32は、前記被検体10の表面を観察する撮像手段となっている。
【0043】
PCモニタ7は、前記撮像手段により取得した前記被検体10の表面像と、前記断層像生成手段により取得した前記被検体10の断層像を表示する画像表示手段となっている。
【0044】
マウス62は、前記被検体10の表面像の中から、前記断層像の観察により決定した生検目標を指定する生検目標指定手段となっている。
【0045】
この場合、生検目標指定手段は、前記被検体表面像の中から、操作者が入力デバイスとしてのマウス62を使って前記生検目標を指定するものである。
【0046】
画像処理コンピュータ6は、前記生検目標を含む前記被検体10の表面像の画像パターン特徴を抽出する特徴抽出手段となっている。
【0047】
また、画像処理コンピュータ6は、前記被検体10の表面像の中から、前記画像パターン特徴と合致する部分を検索するパターンマッチング手段となっている。
【0048】
さらに、画像処理コンピュータ6は、パターンマッチング手段により前記画像パターン特徴と合致した前記被検体10の表面像に対して、前記画像パターン特徴の生検目標と同じ位置となるように、前記生検目標の位置を表示する画像目標表示手段となっている。
【0049】
(作用)
このように構成された光イメージング装置1において、図2で示すように、レーザ光源41から出力された光は、光ファイバ46aに入射し、4端子カプラ45で分割され、光ファイバ46bを経て、プローブ5の光ファイバ46eに入射する。
【0050】
光ファイバ46eの断層像画像化装置4側の端面に入射した光は、光ファイバ46eの被検体10側の端面に導光され、固定ミラー51に向けて出射される。固定ミラー51からの反射光はスキャンミラー52、対物レンズ53を経て、被検体10に出射される。
【0051】
ここで、スキャンミラー52は、ミラーXY駆動回路48から送られた駆動信号によりレーザ光を直交する2軸(いわゆるX,Y)方向に走査させるので、レーザ光の焦点は2次元的に走査する。焦点に被検体10がある場合は、反射光は照射されたレーザ光と全く同じ光路を通り光ファイバ46cへ導光され、光検出部43で検出されるようになっている。
【0052】
また、焦点からのずれた位置にある被検体10からの反射光は、入射光と別の光路となり、光ファイバ46eの端面で焦点を結ばず、したがって光ファイバ46eにはほとんど光が入射されず、光検出部43でもほとんど検出されない。
【0053】
光検出部43は入射された光の強度に応じて検出信号を出力する。光検出部43からの検出信号は制御部44の画像処理回路49に送られる。
【0054】
画像処理回路49では、ミラーXY駆動回路48の駆動波形から発生させた図示しない3つのタイミング信号(サンプリングパルス、ライントリガ、フレームトリガ)を参照して、検出信号から断層像の画像信号を作成する。この断層像信号は電気ケーブルを介して画像処理コンピュータ6に入力される。
【0055】
また、図1で示すように、内視鏡装置2では、白色光源21からの照明光をライトガイド31で伝送して、内視鏡3の先端部から被検体10を照明する。照明された被検体10からの反射光はCCDカメラ32に入射し、光電変換される。
【0056】
光電変換された信号はビデオプロセッサ22に出力され、ビデオプロセッサ22内の図示しない映像信号処理部により信号処理されて標準的な映像信号に変換され、ビデオプロセッサ22に接続されたTVモニタ23に表示される。また、ビデオプロセッサ22からの映像信号は内視鏡像信号として画像処理コンピュータ6に入力される。
【0057】
そして、画像処理コンピュータ6は、断層像画像化装置4からの断層像信号と、ビデオプロセッサ22からの内視鏡像信号を受信する。画像処理コンピュータ6は、いわゆるパソコンであり、受信した断層像と内視鏡像をPCモニタ7に合成表示させる。また、この画像処理コンピュータ6は画像記録機能があり、上述した断層像と内視鏡像を記録することができる。例えば、内視鏡3の図示しない操作部等にレリーズスイッチが設けられており、このレリーズスイッチを操作することで、画像記録時のタイミング信号となるレリーズ信号がビデオプロセッサ22を介して画像処理コンピュータ6に入力される。画像処理コンピュータ6は、このレリーズ信号で記録した静止画像を現在観察している画像と同時にPCモニタ7に表示することができる。
【0058】
画像処理コンピュータ6に接続されたPCモニタ7上には、図3に示すように、表示されるメイン画面71が示される。メイン画面71は、主に5つの領域、即ち、メニューバー72、内視鏡像動画表示エリア73、断層像動画表示エリア74、内視鏡像静止画表示エリア75、断層像静止画表示エリア76から構成されている。以下にこれらの領域の役割について説明する。なお、各エリアはウインドウとして独立な機能を有している。
【0059】
まず、メニューバー72には、画像処理コンピュータ6で用意されている機能のメニューが用意されており、操作者は、「画像処理コンピュータの終了」、「表示レイアウトの変更」、「データの保存」等の基本機能の他、後述する「生検目標指定モード」、「生検目標検索表示モード」の機能が利用可能となっている。
【0060】
次に、内視鏡像動画表示エリア73は、ビデオプロセッサ22からの内視鏡像信号をデジタルの画像データに変換して表示させたものである。
【0061】
断層像動画表示エリア74は、断層像画像化装置4からの断層像信号を画像化して表示させたものである。
【0062】
そして、内視鏡像静止画表示エリア75及び断層像静止画表示エリア76は、前述したレリーズ信号を画像処理コンピュータ6が受信した時の内視鏡像及び断層像を静止画表示させたものである。
【0063】
以上が画像処理コンピュータ6による画像表示例である。
次にこの画像処理コンピュータ6を使った生検目標の指定方法を説明する。その後に、観察している内視鏡の中から生検目標の位置を検索して表示させる方法を説明する。
【0064】
まず、図4及び図5を参照して、図1の画像処理コンピュータ6によって、観察した断層像位置を生検目標とするための方法を説明する。
【0065】
図4の例では、断層像観察の位置決めが容易に行えるように、内視鏡3の先端に透明キャップ34が装着されており、断層像観察用のプローブ5を内視鏡3の先端面から突き出して被検体10に押し当てることで観察を行うようになっている。
【0066】
そして、断層像を観察した位置を生検目標とする場合は、例えばレリーズ等を行い、この時の内視鏡像と断層像を静止画像で記録する。すると、図5に示す記録した静止画が内視鏡像静止画表示エリア75に合成表示される。ここで、例えば図3で示したメニューバー72に用意されている上述した「生検目標指定モード」を選択すると、図5に示すように、図1のマウス62に連動して動くカーソル77が表示される。このカーソル77を内視鏡像静止画像表示エリア75上の生検目標の位置に合わせてクリックすることで、生検目標の位置が指定される。図5の例では、生検目標は表示された内視鏡像中のプローブ5先端となるため、カーソル77をプローブ5の先端の位置に合わせてクリックする。
【0067】
このように指定した生検目標周辺の内視鏡像は、図1の画像処理コンピュータ6において、例えば図6に示すような特徴抽出処理によりその画像特徴パターンが記録される。
【0068】
図6において、まず、生検目標周辺の内視鏡像81はエッジ抽出を受けてエッジの抽出画82とされる。
【0069】
エッジ抽出法とは、例えば、1つの画素に注目して、近隣する8個の画素と注目した画素の差分を取り、それぞれの差分に重みをつけて加えたものがその画素の微分演算結果となるので、この演算を全ての画素で行い、その画像を反転させるものである。
【0070】
次に抽出画82は2値化処理を受けて2値化画83とさせる。
2値化処理とは、例えば画像のヒストグラム分布の偏りにより階調を2つの領域に分けて、その境界を閾値とするモード法を使用し、閾値以上の画素は白で閾値未満の画素は黒で表示させるものである。そして、ラベリング処理を行い、最後にプローブ5の先端部が画像特徴パターンの自動識別により取り除かれる。この時の画像84が画像特徴パターンとして、画像処理コンピュータ6の例えばハードディスクライブ等の媒体に記録される。ここで自動識別とは、例えばあらかじめプローブ5先端部分の円形度や重心等の特徴パラメータを設定して、画像の中でこの特徴パラメータと一致する部分を検索するものである。
【0071】
次に、図7に示したフローチャートを参照して、画像処理コンピュータ6が、現在操作者が観察している内視鏡像から、上述した生検目標周辺の画像特徴パターンと一致する部分を検索して、生検目標位置を表示させるルーチンについて説明する。
【0072】
このルーチンは、例えば図3上のメニューバー72の「ツール」に用意されている。「生検日目標検索表示モード」を選択すると開始される。
【0073】
まずステップS1で、画像処理コンピュータ6は、現在操作者が観察している内視鏡像を取り込む。
【0074】
次に、ステップS2で、画像処理コンピュータ6は、ステップS1で取得した内視鏡像を走査して、上述した処理により既に取得した生検目標周辺部の画像特徴パターンと一致する部分があるか判断する。ここの場合の走査方法は、例えば生検周辺部と同じ範囲で画像左上端から1行ごと走査して、右下端に達したら終了させる。
【0075】
そしてステップS3で、画像処理コンピュータ6は、ステップS1で取得した内視鏡像の中で生検目標周辺部の画像特徴パターンと一致する部分があると判断したら、ステップS4に進み、ステップS1の内視鏡像の中から生検目標位置をカーソルで示したものを図3の内視鏡像動画表示エリア73上に表示させ、ステップS6に進む。
【0076】
一方、ステップS3において、画像処理コンピュータ6は、生検目標周辺部の画像特徴パターンと一致する部分がないと判断したら、ステップS5に進み、ステップS1の内視鏡像を、そのまま内視鏡像動画表示エリア73上に表示させる。
【0077】
そしてステップS6で、画像処理コンピュータ6は、終了キーの操作を確認すると生検目標検索表示ルーチンを終了し、そうでない場合は再びステップS1に戻るようになっている。
【0078】
以上のルーチン作業により、画像処理コンピュータ6は、内視鏡像動画表示エリア73上に生検目標を示すカーソルを表示する。
【0079】
(効果)
このような第1の実施の形態によれば、画像処理コンピュータ6が内視鏡像の中から生検目標位置を自動的に検索するため、生体に直接目印を付けることなく断層観察した部位を生検目標として指定して、その生検目標の位置を操作者に伝えることができ、操作者の労力を軽減することができる。
【0080】
(第1の実施の形態の変形例)
図8は第1の実施の形態の変形例の光イメージング装置の全体構成を示すブロック図である。
【0081】
図8を用いた変形例の説明において、図1乃至図7に示した第1の実施の形態と同様の構成要素には同じ符号を付して説明を省略している。
【0082】
図1乃至図7に示した第1の実施の形態では、プローブ5を内視鏡3の鉗子チャンネル33に挿入させる構成であった。
【0083】
それに対し、本変形例の光イメージング装置101では、図8に示すように、断層像画像化装置4は内視鏡103と直接接続するようになっている。
【0084】
そして、光イメージング装置101は、図2で示したプローブ5の構成要素である固定ミラー51とスキャンミラー52と対物レンズ53とが内視鏡103の先端部に設置され、光ファイバ46eが内視鏡103の基端側から先端側に配設される。ここで、内視鏡103には、鉗子チャンネル133も設けている。
【0085】
本変形例のその他の構成と作用に関しては図1乃至図7に示した第1の実施の形態と同様と同様である。
【0086】
このような変形例によれば、図1乃至図7に示した第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、断層像を観察すると同時に鉗子チャンネル133に鉗子や生検針を通して医療行為を行うことも可能である。
【0087】
(第2の実施の形態)
図9は本発明の第2の実施の形態に係るモニタに表示される画像を示す説明図である。
【0088】
(構成)
第2の実施の形態のブロック構成は、図1で示す第1実施の形態の構成と同様である。しかし、画像処理コンピュータ6の処理プログラムが第1実施の形態と異なる。
【0089】
第1の実施の形態では、図6のフローチャートで示すルーチン処理によって、現在観察している内視鏡像の中から生検目標を示すカーソル77を、自動的にPCモニタ7上の画面に表示していた。
【0090】
それに対して第2の実施の形態では、画像処理コンピュータ6により、PCモニタ7上に断層像観察により決定した生検目標を含む内視鏡像と現在観察している内視鏡像を合成表示させて、操作者自身が現在観察している内視鏡像の中から生検目標位置を見つけだすようにしている。
【0091】
即ち、第2の実施の形態の場合、画像処理コンピュータ6は、前記被検体表面像の中で前記断層像の観察により決定した生検目標を含む生検目標表面像及び前記断層像の中で前記生検目標を決定した生検目標断層像を記録する記録手段となっている。
【0092】
また、画像処理コンピュータ6は、前記被検体表面像及び前記生検目標表面像を同時に前記PCモニタ7に表示させる画像合成手段となっている。
【0093】
さらに、画像処理コンピュータ6は、前記生検目標断層像を前記生検目標表面像と連動させてPCモニタ7に表示させる連動表示手段となっている。
【0094】
(作用)
以下に本実施の形態の画像表示法を説明する。
図9に示すように、PCモニタ7上の画面71は、例えば9つの領域、即ち、断層像動画表示エリア171と内視鏡像動画表示エリア172と7つの生検候補画像表示エリア173,174,175,176,177,178,179から構成されている。以下にこれらの領域の役割について説明する。なお、領域は9つに限らずに有効となる領域数を確保してもよい。
【0095】
まず、内視鏡像動画表示エリア172は現在観察している内視鏡像が表示される。
【0096】
次に、断層像動画表示エリア171は断層像観察時に断層像画像化装置4から送られた信号により構築された断層像が表示される。
【0097】
そして、操作者は断層像観察により生検目標を決定すると、第1の実施の形態と同様に例えばレリーズ等を操作することで、この時の内視鏡像動画表示エリア172の中の生検目標周辺部181と断層像動画表示エリア171の画像が静止画像で記録され、生検候補画像表示エリア173に表示される。この生検候補画像表示エリア173は親画面173aに内視鏡像が表示され、子画面173bに断層像が表示される。また、子画面173bはキーボード等の入力デバイスにより表示させないように選択することができる。
【0098】
そして、再度レリーズ操作すると、上述した処理と同様にその時の画像が生検候補画像表示エリア174に表示され、同様の作業により生検候補画像表示エリア173から179の最大7枚の静止画像を表示できる。ここで、静止画像を7枚表示させた場合は、上書き表示させることで、新しい生検候補が数を表示させることも可能である。
【0099】
そしてこの決定した生検目標を生検する場合は、現在観察している内視鏡像を生検候補画像エリア173から179に表示された内視鏡像と比較して、一致した部位を生検目標位置として決定する。
【0100】
(効果)
第2の実施の形態によれば、現在観察している内視鏡像を生検候補画像エリア173から179に表示された内視鏡像と比較して、一致した部位を生検目標位置として決定するので、第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、第1の実施の形態に比べ画像処理コンピュータの処理内容が少ない為、より処理速度を速くすることができる。
【0101】
(第3の実施の形態)
図10ないし図12は本発明の第3の実施の形態に係り、図10は光イメージング装置の全体構成を示すブロック図、図11は電磁波検出器の配置を示す説明図、図12は電磁波検出器で検出される電磁波の時間遅延を説明するタイミングチャートを示している。
【0102】
図10ないし図12を用いた第3の実施の形態の説明において、図1乃至図8に示した第1の実施の形態及びその変形例と同様の構成要素には同じ符号を付して説明を省略している。
【0103】
(構成)
図10において、光イメージング装置201は、図8の断層像用プローブが内視鏡に組み込まれた光イメージング装置において、内視鏡203の先端部に、例えば鉄芯にコイルを巻きつけた電磁波発生器281を設け、断層像画像化装置204に、この電磁波発生器281を駆動する為の電磁波発生器駆動回路282を設けたものである。
【0104】
そして、この電磁波発生器281と電磁波発生器駆動回路282は電気ケーブル283を介して接続される。
【0105】
また、図11に示すように、患者100の腹部にベルト290が巻かれており、このベルト290には4個の電磁波検出器が291a,291b,291c,291dが配置されている。図11の例では、291cと291dが患者100の背中側に配置してある。
【0106】
この電磁波検出器291a,291b,291c,291dは、例えば電磁波発生器281と同じ構造のコイルと、図示しない増幅回路により構成されている。電磁波検出器291a,291b,291c,291dは、まず、コイルにより電磁波を電流に変換し、次に増幅回路によりコイルで検出した信号を増幅し、電気ケーブル292を介して図10の画像処理コンピュータ206に出力する。
【0107】
なお、電磁波検出器は、4個に限らず、4個以上であるならばベルト290に取り付け可能な限り取り付けてもよい。
【0108】
このような構成により、電磁波発生器281は、電磁波を発生する。
電磁波検出器291a,291b,291c,291dは、前記電磁波発生器281により発生した前記電磁波を検出する。
【0109】
画像処理コンピュータ206は、前記電磁波検出器291a,291b,291c,291dで検出された前記電磁波の情報から前記プローブ(本実施の形態の場合内視鏡203がプローブを兼ねている)の位置を算出するプローブ位置算出手段となっている。
【0110】
(作用)
このように構成されたシステムの作用は、内視鏡観察及び断層像観察を行うまでは、第1実施の形態及び第2実施の形態と同様であるので、断層像観察により決定した生検目標を指定する方法から説明する。
【0111】
例えば第1の実施の形態では、図6に示すように現在観察している内視鏡像と画像上で指定した生検目標周辺の画像をパターンマッチングすることで生検目標位置を探し出していた。
【0112】
しかし、このような方法では現在観察している場所が生検目標として指定した場所と大きくずれてしまった場合、または、生検目標周辺部の画像特徴パターンが鮮明でない場合は、生検目標位置を探し出すことが困難である。そこで、本実施の形態では以下に示すように、電磁波を使った生検目標位置の指定を行うようにしている。
【0113】
まず、断層像観察により生検目標の位置を決めたら、例えば内視鏡203の図示しない操作部等に設けられたレリーズスイッチを押すことで発生するタイミング信号をビデオプロセッサ22に入力させる。このタイミング信号はさらに画像処理コンピュータ206を介して断層像画像化装置204の電磁波発生器駆動回路282へ出力される。
【0114】
ここで、この電磁波発生器駆動回路282は、図示しない発信回路により、常に弱いサイン波を内視鏡203の先端にある電磁波発生器281に出力しているが、上述のタイミング信号が入力されると、発振回路で生成したサイン波を短時間増幅させ、パルス信号として図12(a)のような信号を電磁波発生器281のコイルと画像処理コンピュータ206に出力する。
【0115】
次に、電磁波発生器281では、電磁波発生器駆動回路282から出力された電流をコイルに流すことで、電磁波を発生させており、上述したサイン波のパルス信号が入力されると図12(b)のような電磁波を発生させる。この電磁波は、この光イメージング装置201で体腔内検査されている図11の患者100の生体内部を通過して生体外部に出力される。
【0116】
生体外部に出力された電磁波は、図11のベルト290に取り付けられた4個の電磁波検出器、即ち、電磁波検出器291a,291b,291c,291dで検出され、画像処理コンピュータ206に送られる。
【0117】
この画像処理コンピュータ206では、まず、電磁波を電磁波発生器281から放出させた時間から4個の各々の電磁波検出器に検出される時間までの時間遅延を算出する。例えば図12(b)のように、電磁波発生器駆動回路282からのパルス信号がピークとなる時点と、図12(c)〜(f)に示す4個の各々の電磁波検出器291a,291b,291c,291dからの検出信号がピークとなる時点までの時間を測定し、その時点の時間を遅延をそれぞれΔt0、Δt1、Δt2、Δt3とおく。この時間は電磁波が電磁波発生器281から各々の電磁波検出器291a,291b,291c,291dまで到着する時間であるため、この時間遅延に生体内に電磁波が伝達する平均伝播速度(今後この速度をaと呼ぶ)をかけると、電磁波発生器281から各々の電磁波検出器291a,291b,291c,291dまでの距離となる。
【0118】
次に、たとえば図11の電磁波検出器291aを原点において、この時の4個の電磁波検出器291a,291b,291c,291dのそれぞれの座標を、a(0,0,0)、b(X1,Y1,Z1)、c(X2,Y2,Z2)、d(X3,Y3,Z3)とし、求めたい電磁波発生器の座標をP(X、Y、Z)をおく。ここで、患者100に対して各々の電磁波検出器の位置は常に一定であるから、座標a,b,c,dは一定値である。
【0119】
そして、電磁波の伝播速度v1は生体内のすべての場所において同じであると近似すると、電磁波発生器281と各々の電磁波検出器の距離の関係式は、以下の球面を表す式(1)〜(4)で示すことができる。
【0120】
+Y+Z=(v1×Δt0) …(1)
(X−X1)+(Y−Y1)+(Z−Z1)=(v1×Δt1)…(2)
(X−X2)+(Y−Y2)+(Z−Z2)=(v1×Δt2)…(3)
(X−X3)+(Y−Y3)+(Z−Z3)=(v1×Δt3)…(4)
この関係式(1)〜(4)から座標P(X,Y,Z)が求まる。
算出された座標P(X,Y,Z)の値は、生検目標位置を示す座標として、画像処理コンピュータ206の例えばハードディスクドライブ等の媒体に記録される。
【0121】
さらに、この座標PはPCモニタ7の表示画面上に表示させる。ここで、PCモニタ7の表示画面は第1の実施の形態の図3と同様であるので、図3を参照して説明すると、画面71の左側に現在観察している内視鏡像と断層像と合成表示され、レリーズ信号を画像信号処理コンピュータ206が受信した時の静止画像が画面71の右側に表示される。そして、内視鏡像静止画像表示エリア75の左下隅に座標Pの値を表示させることで、現在観察している内視鏡像と同時に生検目標位置の座標と内視鏡像と断層像を表示させる。
【0122】
ここで、上述した処理は、電磁波の伝播速度が生体内のすべての場所において一定であると近似したが、実際は生体内の密度分布の偏りにより伝播速度v1が場所により異なるため、上述による処理ではP(X,Y,Z)の解が見つからない場合等のエラーが生じる。そこで、例えば、伝播速度v1に少し範囲を持たせて計算する等の近似によりエラーをなくし、電磁波検出器の数を4個より増やすことで誤差を小さくする等の方法を取ってもよい。
【0123】
そして、上述した生検目標位置を生検する時は、まず、例えば電磁波発生器281から一定時間ごとに電磁波を発生させ、この電磁波を各々の電磁波検出器で検出する。そして、上述した処理と同様に電磁波発生器281の位置を算出させ、例えば図3のPCモニタ7の内視鏡像動画表示エリア73の左下隅にこの時の電磁波発生器281の座標を表示させる。
【0124】
ここで、この電磁波発生器281の座標を表示させるには、例えば、まず画像処理コンピュータ206に接続したキーボード261に「電磁波発生器位置検索」用のキーを設ける。そして、このキーが押されると上述したレリーズ信号と同様のタイミング信号が画像処理コンピュータ206から断層像画像化装置204の電磁波発生器駆動回路282に一定時間ごとに出力させることで電磁波発生器281の座標を表示される。
【0125】
そして、電磁波発生器281の座標と、上述した生検目標位置を示す座標{即ちP(X,Y,Z)}が一致する場所に内視鏡203の先端部を移動させることで、生検目標に指定した部位を生検することができる。
【0126】
(効果)
第3の実施の形態によれば、画像処理コンピュータ206が電磁波発生器281の座標P(X、Y、Z)を求め、この座標P(X、Y、Z)を生検目標位置とすることで、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0127】
(第3実施の形態の第1の変形例)
図13及び図14は第3の実施の形態の第1の変形例に係り、図13は光イメージング装置の全体構成を示すブロック図、図14は図11は電磁波検出器の配置を示す説明図である。
【0128】
図13及び図14を用いた変形例の説明において、図10乃至図12に示した第3の実施の形態と同様の構成要素には同じ符号を付して説明を省略している。
【0129】
図10乃至図12に示した第3の実施の形態では、内視鏡203の先端部に電磁波発生器281が設置され、患者100の腹部に巻きつけるベルト290に4個の電磁波検出器が設置されていた。
【0130】
これに対し、図13及び図14に示す第3の実施の形態の第1の変形例の光イメージング装置301は、電磁波発生器と電磁波検出器の設置を逆にししている。
【0131】
即ち、光イメージング装置301は、内視鏡303の先端部に電磁波検出器391を設置し、ベルト390に4個の電磁波発生器381a,381b,381c,381dを設置している。
【0132】
図13に示すように、電磁波検出器391は内視鏡203及び断層画像化304に配設した電気ケーブル392,393を介して画像処理コンピュータ306に接続されている。画像処理コンピュータ306は電気ケーブル384を介して電磁波発生器駆動装置382の入力端子に接続される。
【0133】
図14に示すように、電磁波発生器駆動装置382の出力端子は電気ケーブル383を介して電磁波発生器381a,381b,381c,381dに接続されている。
【0134】
電磁波発生器381a,381b,381c,381dを駆動させるには、まず図13の画像処理コンピュータ306からのタイミング信号を図14の電磁波発生器駆動装置382に入力させる。次にこの電磁波発生器駆動装置382で図12(a)に示したようなパルス信号を生成して電気ケーブル283を介して各々の電磁波発生器381a,381b,381c,381dに出力する。
【0135】
ここで、電磁波発生器駆動装置382では、各電磁波発生器381a,381b,381c,381dごとにサイン波の周波数を少しずらしたものを同時に送信させる。すると、図13の電磁波検出器391により各々の電磁波を検出して、画像処理コンピュータ306で周波数成分を分析することにより、どの電磁波発生器が送信したものか識別することができる。したがって、各々の電磁波発生器ごとに電磁波検出器391までの距離がわかるので、これらの距離から図10乃至図12に示した第3の実施の形態と同様の処理を行うことで電磁波検出器391、即ち内視鏡先端部の位置を算出することができる。
【0136】
これにより、第3の実施の形態の第1の変形例においても、図10乃至図12に示した第3の実施の形態と同様と同様の効果が得られる。
【0137】
(第3の実施の形態の第2の変形例)
図15は第3の実施の形態の第2の変形例に係る光イメージング装置の全体構成を示すブロック図である。
【0138】
図15を用いた第2の変形例の説明において、図10乃至図12に示した第3の実施の形態と同様の構成要素には同じ符号を付して説明を省略している。
【0139】
図10乃至図12に示した第3の実施の形態では、一個の電磁波発生器が内視鏡先端部に取り付けられ、この電磁波発生器の位置を算出させていた。
【0140】
これに対し、図15に示すように、第3実施の形態の第2の変形例の光イメージング装置401では、内視鏡403の先端部430の長軸方向に沿って2個の電磁波発生器481,482を配置している。電磁波発生器481,482は、電気ケーブル483,484を介して電磁波発生器駆動回路485に接続される。
【0141】
他の構成は図10乃至図12に示した第3の実施の形態と同様じである。
第3の実施の形態の第2の変形例では、まず、電磁波発生器駆動回路485により電磁波発生器481から電磁波を発生させ、画像処理コンピュータ406が、図10乃至図12に示した第3の実施の形態と同様の処理により電磁波発生器481からの座標を算出する。次に、電磁波発生器駆動回路485により時間をずらして電磁波発生器482から電磁波を発生させ、画像処理コンピュータ406が、電磁波発生器481と同様の処理により電磁波発生器482の座標が算出する。
【0142】
そして、算出された2つの座標を結ぶことで生検目標の位置と同時に内視鏡403の長軸方向がわかるので、生検目標の位置を検索する時間が短縮できる。
【0143】
第3の実施の形態の第2の変形例によれば、図10乃至図12に示した第3の実施の形態と同様の効果が得られるととともに、内視鏡403の長軸方向がわかるので、本実施の形態より生検目標の位置を検索する時間が短縮できる。
【0144】
なお、発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態間の構成を組み合わせて実施してもなんら問題はない。
【0145】
[付記]
以上詳述したような本発明の前記実施の形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0146】
(付記項1) 光を出射する光源と、
前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系と、
前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、
前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、
前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、
前記被検体表面を観察する撮像手段と、
前記撮像手段により取得した前記被検体表面像を表示する表面像表示手段と、
前記被検体表面像の中から、前記断層像の観察により決定した生検目標を指定する生検目標指定手段と、
前記生検目標を含む前記被検体表面像の画像パターン特徴を抽出する特徴抽出手段と、
前記被検体表面像の中から、前記画像パターン特徴と合致する部分を検索するパターンマッチング手段と、
パターンマッチング手段により前記画像パターン特徴と合致した前記被検体表面像に対して、前記画像パターン特徴の生検目標と同じ位置となるように、前記生検目標の位置を表示する画像目標表示手段と、
を有することを特徴とする光イメージング装置。
【0147】
(付記項2) 前記画像目標指定手段は、前記被検体表面像の中から、操作者が入力デバイスを使って前記生検目標を指定するものであることを特徴とする付記項1に記載の光イメージング装置。
【0148】
(付記項3) 前記特徴抽出手段は、画像の輪郭を抽出する輪郭抽出手段であることを特徴とする付記項1に記載の光イメージング装置。
【0149】
(付記項4) 前記撮像手段は、内視鏡であることを特徴とする付記項1に記載の光イメージング装置。
【0150】
(付記項5) 前記スキャニング手段は、前記内視鏡の処置具用チャンネルに挿入可能なプローブに含まれていることを特徴とする付記項1または4に記載の光イメージング装置。
【0151】
(付記項6) 前記スキャニング手段は、前記内視鏡の一部として組み込まれていることを特徴とする付記項1または4に記載の光イメージング装置。
【0152】
(付記項7) 前記内視鏡は、前記内視鏡先端部に装着可能な位置固定手段を有することを特徴とする付記項4に記載の光イメージング装置。
【0153】
(付記項8) 光を出射する光源と、
前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系と、
前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、
前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、
前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、
前記被検体表面を観察する撮像手段と、
前記撮像手段により取得した被検体表面像を表示する表面像表示手段と、
前記被検体表面像の中で前記断層像の観察により決定した生検目標を含む生検目標表面像及び前記断層像の中で前記生検目標を決定した生検目標断層像を記録する記録手段と、
前記被検体表面像及び前記生検目標表面像を同時に前記表面像表示手段に表示させる画像合成手段と、
前記生検目標断層像を前記生検目標表面像と連動させて表面像表示手段に表示させる連動表示手段と、
を有することを特徴とする光イメージング装置。
【0154】
(付記項9) 前記画像合成手段は、
少なくとも1枚以上の前記生検目標表面像と、
前記被検体表面像と、
を同時に前記表面像表示手段により表示することを特徴とする付記項8に記載の光イメージング装置。
【0155】
(付記項10) 前記連動表示手段は、前記生検目標表面像近傍に前記生検目標断層像を同時に表示させることを特徴とする付記項8に記載の光イメージング装置。
【0156】
(付記項11) 前記撮像手段は、内視鏡であることを特徴とする付記項8に記載の光イメージング装置。
【0157】
(付記項12) 前記スキャニング手段は、前記内視鏡の処置具用チャンネルに挿入可能なプローブに含まれていることを特徴とする付記項8または11に記載の光イメージング装置。
【0158】
(付記項13) 前記スキャニング手段は、前記内視鏡の一部として組み込まれていることを特徴とする付記項8または11に記載の光イメージング装置。
【0159】
(付記項14) 前記内視鏡先端部に装着可能な位置固定手段を有することを特徴とする付記項11に記載の光イメージング装置。
【0160】
(付記項15) 光を出射する光源と、
前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系を有するプローブと、
前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、
前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、
前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、
前記被検体表面を観察する撮像手段と、
前記撮像手段により取得した前記被検体表面像を表示する表面像表示手段と、
電磁波を発生する電磁波発生器と、
前記電磁波発生器により発生した前記電磁波を検出する電磁波検出器と、
前記電磁波検出器で検出された前記電磁波の情報から前記プローブの位置を算出するプローブ位置算出手段と、
を有することを特徴とする光イメージング装置。
【0161】
(付記項16) 前記電磁波発生器から発生する電磁場は、パルス波であることを特徴とする付記項15に記載の光イメージング装置。
【0162】
(付記項17) 前記プローブ位置算出手段は、前記電磁波発生器と前記電磁波検出器の距離を前記パルス波の時間遅延から算出する距離算出手段を有することを特徴とする付記項15または16に記載の光イメージング装置。
【0163】
(付記項18) 前記電磁波発生器は、前記プローブの中に少なくとも1個以上あることを特徴とする付記項15に記載の光イメージング装置。
【0164】
(付記項19) 前記電磁波検出器は、少なくとも3個以上あることを特徴とする付記項15または18に記載の光イメージング装置。
【0165】
(付記項20) 前記電磁波検出器は、前記被検体の体外表面に固定することを特徴とする付記項15または18に記載の光イメージング装置。
【0166】
(付記項21) 前記電磁波検出器は、前記プローブの中に少なくとも1個以上あることを特徴とする付記項15に記載の光イメージング装置。
【0167】
(付記項22) 前記電磁波発生器は、少なくとも3個以上あることを特徴とする付記項15または21に記載の光イメージング装置。
【0168】
(付記項23) 前記電磁波発生器は、前記被検体の体外表面に固定することを特徴とする付記項15または21に記載の光イメージング装置。
【0169】
(付記項24) 前記撮像手段は、内視鏡であることを特徴とする付記項15に記載の光イメージング装置。
【0170】
【発明の効果】
以上述べた様に本発明によれば、生体に直接目印を付けることなく断層観察した部位を生検目標として指定して、その生検目標の位置を操作者に伝えることができるので、操作者の労力を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光イメージング装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るプローブ及び断層画像化装置を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るモニタに表示される画像を示す説明図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る断層像観察時の内視鏡の先端部の構造を示す説明図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る生検目標指定時の内視鏡像静止画表示エリアを示す説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡像に対する特徴抽出処理を示す説明図。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る生検目標位置を表示させ場合の動作を示すフローチャート。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例に係る光イメージング装置の全体構成を示すブロック図。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るモニタに表示される画像を示す説明図。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る光イメージング装置の全体構成を示すブロック図。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る電磁波検出器の配置を示す説明図。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る電磁波検出器で検出される電磁波の時間遅延を説明するタイミングチャート。
【図13】本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係る光イメージング装置の全体構成を示すブロック図。
【図14】本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係る電磁波検出器の配置を示す説明図。
【図15】本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る光イメージング装置の全体構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 …光イメージング装置
2 …内視鏡装置
3 …内視鏡
4 …断層像画像化装置
5 …プローブ
6 …画像処理コンピュータ
7 …PCモニタ
10 …被検体
21 …白色光源
22 …ビデオプロセッサ
23 …TVモニタ
31 …ライトガイド
32 …CCDカメラ
33 …鉗子チャンネル
41 …レーザ光源
42 …光伝送部
43 …光検出部
44 …制御部
45 …4端子カプラ
46a,46b,46c,46d,46e …光ファイバ
51 …固定ミラー
52 …スキャンミラー
53 …対物レンズ
61 …キーボード
62 …マウス

Claims (3)

  1. 光を出射する光源と、
    前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系と、
    前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、
    前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、
    前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、
    前記被検体表面を観察する撮像手段と、
    前記撮像手段により取得した前記被検体表面像を表示する表面像表示手段と、
    前記被検体表面像の中から、前記断層像の観察により決定した生検目標を指定する生検目標指定手段と、
    前記生検目標を含む前記被検体表面像の画像パターン特徴を抽出する特徴抽出手段と、
    前記被検体表面像の中から、前記画像パターン特徴と合致する部分を検索するパターンマッチング手段と、
    パターンマッチング手段により前記画像パターン特徴と合致した前記被検体表面像に対して、前記画像パターン特徴の生検目標と同じ位置となるように、前記生検目標の位置を表示する画像目標表示手段と、
    を有することを特徴とする光イメージング装置。
  2. 光を出射する光源と、
    前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系と、
    前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、
    前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、
    前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、
    前記被検体表面を観察する撮像手段と、
    前記撮像手段により取得した被検体表面像を表示する表面像表示手段と、
    前記被検体表面像の中で前記断層像の観察により決定した生検目標を含む生検目標表面像及び前記断層像の中で前記生検目標を決定した生検目標断層像を記録する記録手段と、
    前記被検体表面像及び前記生検目標表面像を同時に前記表面像表示手段に表示させる画像合成手段と、
    前記生検目標断層像を前記生検目標表面像と連動させて表面像表示手段に表示させる連動表示手段と、
    を有することを特徴とする光イメージング装置。
  3. 光を出射する光源と、
    前記光源から出射された光を被検体に伝達して受光させる光学系を有するプローブと、
    前記光学系から出射された光を被検体に対して走査させるスキャニング手段と、
    前記被検体からの戻り光を検出する光検出器と、
    前記光検出器から検出信号を断層像として画像化する断層像生成手段と、
    前記被検体表面を観察する撮像手段と、
    前記撮像手段により取得した前記被検体表面像を表示する表面像表示手段と、
    電磁波を発生する電磁波発生器と、
    前記電磁波発生器により発生した前記電磁波を検出する電磁波検出器と、
    前記電磁波検出器で検出された前記電磁波の情報から前記プローブの位置を算出するプローブ位置算出手段と、
    を有することを特徴とする光イメージング装置。
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