JP2005012552A - デジタル放送装置及びデジタル放送受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】チューニングを変更することなく、他のトランスポートストリームの映像・音声データの再生を可能とするデジタル放送装置、及びデジタル放送受信装置を得る。
【解決手段】デジタル放送装置10は、他のトランスポートストリームに多重化される映像・音声等データを自局のトランスポートストリームに多重化する符号化データよりも高い圧縮率で圧縮し、その高圧縮符号化データを自局のトランスポートストリームに多重化する。受信機20は、受信したデジタル放送信号から所望トランスポートストリームをチューナー22で選択し、選択したトランスポートストリームを復調する復調部して映像・音声等データ、電子番組情報、及び高圧縮符号化データを分離化部24にて分離する。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタル放送装置10は、他のトランスポートストリームに多重化される映像・音声等データを自局のトランスポートストリームに多重化する符号化データよりも高い圧縮率で圧縮し、その高圧縮符号化データを自局のトランスポートストリームに多重化する。受信機20は、受信したデジタル放送信号から所望トランスポートストリームをチューナー22で選択し、選択したトランスポートストリームを復調する復調部して映像・音声等データ、電子番組情報、及び高圧縮符号化データを分離化部24にて分離する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル放送装置、及びデジタル放送受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送が実用化されている。また、地上波デジタル放送についても実用化が進められている。デジタル放送では高画質な映像を実現できる。また、多チャンネルの映像音声サービスの提供が可能であり、さらに付加的なデータを送信することによりさまざまなサービスを提供することも可能である。
【0003】
デジタル衛星放送の放送局の送信装置は、各放送局の提供する映像・音声サービスやデータサービスのデータをMPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)等の符号化方式で符号化し、それらの符号化データを時分割多重してトランスポートストリーム(以下、TSと記す。)を生成する。生成された各局のTSは、変調器にて変調され、トランスポンダ(衛星中継器)の数に等しい数のTSが多重化されて放送衛星にアップリンクされる。
受信装置は、放送衛星からの信号を受信するとチューナーによって所望のTSを選択し、選択されたTSは復調器で復調され、各々のデータが分離されてデコードされ再生される。
【0004】
また、各TSには映像・音声データ等と共に、EPG(ElectronicProgram Guide)データという全ての局の番組情報データが多重されている。受信装置に備えられたEPGソフトウェアはEPGデータを処理してディスプレイ上に電子番組表を表示する。また、EPGソフトウェアが電子番組表を表示する際に映像データを表示する機能を持つものである場合には、その時点でチューニングされているTSの映像データが表示される。
【0005】
特許文献1に開示された従来のデジタル衛星放送の送信装置及び受信装置では、送信装置が例えばCS(Communication Satellite)デジタル放送のTSにBSデジタル放送の番組情報を分割して多重化させることにより、受信装置では、CSデジタル放送の受信を行いながらBSデジタル放送の番組情報を蓄積することができる。このため、CSデジタル放送を視聴している時でも、瞬時にBSデジタル放送の番組情報を視聴できる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−36872号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のデジタル衛星放送システムにおいては、映像・音声データは放送局毎にTSに多重化されて送信される。受信装置側は、所望のTSをチューニングし、映像・音声データを取得する。すなわち、ある映像・音声データを再生するためには、その映像・音声データが多重化されているTSにチューニングする必要がある。よって、異なるTSに多重化されている複数の映像・音声データを同時に再生するためには、それらの複数TSを同時にチューニングする必要があり、受信装置に複数のチューナーを搭載しなければならない。しかし、複数チューナーを搭載した受信装置は高価であり、一般的には普及していない。
【0008】
また、電子番組表を表示する際に映像データを表示する機能を持つEPGソフトウェアにおいても、表示する映像はその時点でチューニングされているTSの映像データであり、他のTSに多重化された番組を電子番組表上で選択しても映像データを表示することはできない。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、チューニングを変更することなく、他のトランスポートストリームの映像・音声データの再生を可能とするデジタル放送装置、及びデジタル放送受信装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るデジタル放送装置は、映像・音声データを含む放送用データを符号化し、符号化データを出力するエンコード部と、デジタル放送受信装置において電子番組表を表示するための電子番組情報を生成する番組情報生成部と、符号化データ及び電子番組情報を多重化してトランスポートストリームを生成する多重化部と、トランスポートストリームを変調する変調部とを備えたデジタル放送装置であって、他のトランスポートストリームで提供される映像・音声データを含む放送用データを符号化データよりも高い圧縮率で圧縮し高圧縮符号化データを出力する高圧縮トランスコード部を備え、多重化部は、高圧縮符号化データをトランスポートストリームに多重化するものである。
【0011】
この発明に係るデジタル放送受信装置は、受信したデジタル放送信号から1つのトランスポートストリームを選択するチューナーと、選択したトランスポートストリームを復調する復調部と、復調したトランスポートストリームから映像・音声データを含む放送用データ、電子番組情報、及び高圧縮符号化データを分離する分離化部と、映像・音声データを含む放送用データをデコードするデコード部と、トランスポートストリーム中の高圧縮符号化データをデコードする高圧縮符号化データデコード部と、電子番組情報を処理して電子番組表を表示する電子番組情報制御部を備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の様々な形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による、デジタル放送システム100の構成を示すブロック図である。デジタル放送システム100は、デジタル放送装置10、受信機20、衛星50を備えている。
デジタル放送装置10から送信されたデジタル放送データは衛星50で中継され、受信機20に受信される。受信機20は実際には複数存在するが、ここでは1つのみ図示している。
【0013】
デジタル放送装置10は、エンコーダ111〜11n(nは自然数),・・・,1m1〜1mn(mは自然数)、多重化部21〜2m、EPG生成送出装置31〜3m、変調器41〜4m、高圧縮トランスコーダ51〜5m、送信アンテナ6を有する。
デジタル放送においては、1つの放送事業者が複数のサービスを提供するため複数のチャネルを有する場合がある。ここでは、例えばエンコーダ111〜11nは1つの事業者のチャネルに対応した複数のエンコーダであり、多重化部21はエンコーダ111〜11nが出力する各チャネルのデータを多重化して1つのTSを生成する。同様に、例えば、エンコーダ1m1〜1mnは他の事業者のチャネルに対応した複数のエンコーダである。
図に示すように、多重化部21にはエンコーダ111〜11n、EPG生成送出装置31、及び高圧縮トランスコーダ51が接続されている。多重化部21は変調器41に接続される。また、高圧縮トランスコーダ51には、エンコーダ111〜11n以外のエンコーダが接続されている。
なお、エンコーダ121〜12n,・・・,1m1〜1mn、多重化部22〜2m、EPG生成送出装置32〜3m、高圧縮トランスコーダ52〜5m、変調器42〜4mについてもそれぞれ同様の構成となっている。
【0014】
受信機20は、受信アンテナ21、チューナー22、復調器23、分離化部24、デコーダ25、高圧縮データ用デコーダ26、EPG処理部27を備える。チューナー22は復調器23に接続され、復調器23は分離化部24に接続される。分離化部24は、デコーダ25、高圧縮データ用デコーダ26に接続される。また、EPG処理部27は、受信機20のプロセッサを構成する部分である。
【0015】
次に、実施の形態1による、デジタル放送システム100の動作について説明する。
まず、デジタル放送装置10における、デジタル放送データの送信処理について説明する。
ここでは、多重化部21から出力されるTSの生成を例にとって説明する。多重化部22〜2mについても、同様の処理が行われる。
エンコーダ111〜11nは、映像・音声等のデータの入力を受けると、例えば、MPEG2(Moving Picture Experts Groupphase 2)等の符号化方式でエンコードする。
エンコードされたデータは多重化部21に出力される。
【0016】
EPG生成送出装置31は、受信機20において電子番組表を表示するためのEPGデータを生成する。EPGデータには、多重化部21〜2mから出力される全てのストリームによって提供される番組の情報が含まれる。EPG生成送出装置31〜3mは生成したEPGデータを多重化部21に出力する。
【0017】
高圧縮トランスコーダ51には、エンコーダ121〜12n,・・・,1m1〜1mnにおいて符号化された他TSの映像・音声等のデータが供給される。高圧縮トランスコーダ51は、これらの符号化データを例えばMPEG4などの符号化形式により高い圧縮率で圧縮し、多重化部21に出力する。
【0018】
多重化部21では、エンコーダ111〜11nから出力される映像・音声等の符号化データ、EPG生成送出装置31から出力されるEPGデータ、及び高圧縮トランスコーダ51から供給される高圧縮符号化データを多重化し、TS1を生成する。
【0019】
図2に、実施の形態1によるTSの構成を示す。図に示すように、TS1〜TSmまでのパケット(以下、TSパケットという)単位で時分割多重され、各TSパケットの伝送帯域には、EPGデータ30、映像・音声データ31、高圧縮された他TSの映像・音声データ32が多重化されている。EPGデータ30には、例えば、各番組の識別番号(event_id)、番組のタイトル、放送時間の組み合わせが番組数だけ含まれている。
MPEG2形式を用いてエンコードを行うシステムでは、各TSパケットは188バイト長のパケットである。
【0020】
多重化部21〜2mによってそれぞれ生成されたTS1〜TSmは、それぞれ変調器41〜4mに出力されて変調される。そして、トランスポンダ(衛星中継器)の数に等しいm個の変調されたTS1〜TSmが送信アンテナ6を介して同時に衛星50へアップリンクされる。
【0021】
次に、受信機20によるデジタル放送データの受信処理について説明する。
衛星50からの信号は、受信アンテナ21で受信され、チューナー22で所望のTSが選択される。ここでは、例としてTS1が選択されるとする。TS1の信号は復調器23で復調され、復調された信号は分離化部24に出力される。分離化部24ではTS1のデータが分離される。分離されたデータのうち、映像・音声データ31はデコーダ25へ出力される。また、EPGデータ30はEPG処理部27へ出力され、他TSの映像・音声データ32は高圧縮データ用デコーダ26へ出力される。
【0022】
デコーダ25は、圧縮された映像・音声データ31をデコードし、映像・音声データを出力する。また、高圧縮データ用デコーダ26は、高圧縮された他TSの映像・音声データ32をデコードし、他TSの映像・音声データを出力する。また、EPG処理部27は、EPGデータ30を処理し、ディスプレイ上に電子番組表を表示する。
【0023】
以上のように、この実施の形態1によれば、高圧縮トランスコーダによって他のTSの映像・音声データを高圧縮し、TS上に多重化するようにしたので、チューニングを変えることなく他のTSのデータを同時に配信することができるという効果が得られる。
【0024】
実施の形態2.
実施の形態2によるデジタル放送システムの構成は実施の形態1と同様であるが、多重化部21〜2mにおいて生成されるTSの構成が異なる。
【0025】
図3は、この発明の実施の形態2によるTSの構成を示す図である。実施の形態2では、各TSパケットのEPGデータ30に、高圧縮データ情報301が付加されている。高圧縮データ情報301には、他TSの番組についてそれぞれどのTSに含まれる番組であるかを示す情報が含まれている。
【0026】
受信機に備えられたEPG処理部のなかには、電子番組表を表示する際に番組の映像データを表示するものがある。
図4は受信機20のディスプレイやモニター(図示せず)上に表示される電子番組表の一例を示す図である。視聴者は、受信機付属のリモコン等を用いて、画面上に表示された番組のいずれかを、選択番号を指定することにより選択する。選択番号が指定されると、映像表示窓41には指定された番組の映像が表示される。従来では、映像表示窓41には現時点でチューニングされているTSの番組の映像しか表示することができなかったが、実施の形態2では、任意のTS番組の映像を表示することができる。
【0027】
図5は、実施の形態2による電子番組表表示処理のフローチャートである。
ステップST1で、視聴者が選択番号を指定することにより電子番組表上で番組が選択される。次にステップST2で、選択された番組が含まれるTSを判別する。TSの判別は、TS中のEPGデータ30に含まれる高圧縮データ情報301に基づいて行う。
判定の結果、現在チューニングされているTSの場合はステップST3へ、他のTSの場合はステップST4へ進む。ステップST3では、現在チューニングされているTSの映像・音声データ31を取り込みデコーダ25でデコードする。ステップST4では、他TSの映像・音声データ32を取り込み、高圧縮データ用デコーダ26でデコードする。ステップST5では、ステップST3及びステップST4でデコードされた映像データを映像表示窓41へ表示する。音声データについては、出力しない場合と映像データと同期させて出力する場合がある。なお、選択番号が現在チューニングされているTSの番組ならばMPEG2の通常のレートの画像が、他TSの番組ならばMPEG4などの低レートの画像が表示される。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、デジタル放送配信の際に、他のTSのデータをMPEG4などにより低レートの情報に圧縮し、自局のTSに付加して配信することで、受信機側ではTSのチューニングを変更せずに、他のTSの映像・音声データの視聴が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による、デジタル放送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による、TSの構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2による、TSの構成を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態2による、受信機のディスプレイ上に表示される電子番組表の例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2による、電子番組表表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
111〜11n,・・・,1m1〜1mn エンコーダ、21〜2m 多重化部、31〜3m EPG生成送出装置、41〜4m 変調器、51〜5m 高圧縮トランスコーダ、6 送信アンテナ、10 デジタル放送装置、20 受信機、21 受信アンテナ、22 チューナー、23 復調器、24 分離化部、25 デコーダ、26 高圧縮データ用デコーダ、27 EPG処理部、50 衛星、100 デジタル放送システム。
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル放送装置、及びデジタル放送受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送が実用化されている。また、地上波デジタル放送についても実用化が進められている。デジタル放送では高画質な映像を実現できる。また、多チャンネルの映像音声サービスの提供が可能であり、さらに付加的なデータを送信することによりさまざまなサービスを提供することも可能である。
【0003】
デジタル衛星放送の放送局の送信装置は、各放送局の提供する映像・音声サービスやデータサービスのデータをMPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)等の符号化方式で符号化し、それらの符号化データを時分割多重してトランスポートストリーム(以下、TSと記す。)を生成する。生成された各局のTSは、変調器にて変調され、トランスポンダ(衛星中継器)の数に等しい数のTSが多重化されて放送衛星にアップリンクされる。
受信装置は、放送衛星からの信号を受信するとチューナーによって所望のTSを選択し、選択されたTSは復調器で復調され、各々のデータが分離されてデコードされ再生される。
【0004】
また、各TSには映像・音声データ等と共に、EPG(ElectronicProgram Guide)データという全ての局の番組情報データが多重されている。受信装置に備えられたEPGソフトウェアはEPGデータを処理してディスプレイ上に電子番組表を表示する。また、EPGソフトウェアが電子番組表を表示する際に映像データを表示する機能を持つものである場合には、その時点でチューニングされているTSの映像データが表示される。
【0005】
特許文献1に開示された従来のデジタル衛星放送の送信装置及び受信装置では、送信装置が例えばCS(Communication Satellite)デジタル放送のTSにBSデジタル放送の番組情報を分割して多重化させることにより、受信装置では、CSデジタル放送の受信を行いながらBSデジタル放送の番組情報を蓄積することができる。このため、CSデジタル放送を視聴している時でも、瞬時にBSデジタル放送の番組情報を視聴できる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−36872号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のデジタル衛星放送システムにおいては、映像・音声データは放送局毎にTSに多重化されて送信される。受信装置側は、所望のTSをチューニングし、映像・音声データを取得する。すなわち、ある映像・音声データを再生するためには、その映像・音声データが多重化されているTSにチューニングする必要がある。よって、異なるTSに多重化されている複数の映像・音声データを同時に再生するためには、それらの複数TSを同時にチューニングする必要があり、受信装置に複数のチューナーを搭載しなければならない。しかし、複数チューナーを搭載した受信装置は高価であり、一般的には普及していない。
【0008】
また、電子番組表を表示する際に映像データを表示する機能を持つEPGソフトウェアにおいても、表示する映像はその時点でチューニングされているTSの映像データであり、他のTSに多重化された番組を電子番組表上で選択しても映像データを表示することはできない。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、チューニングを変更することなく、他のトランスポートストリームの映像・音声データの再生を可能とするデジタル放送装置、及びデジタル放送受信装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るデジタル放送装置は、映像・音声データを含む放送用データを符号化し、符号化データを出力するエンコード部と、デジタル放送受信装置において電子番組表を表示するための電子番組情報を生成する番組情報生成部と、符号化データ及び電子番組情報を多重化してトランスポートストリームを生成する多重化部と、トランスポートストリームを変調する変調部とを備えたデジタル放送装置であって、他のトランスポートストリームで提供される映像・音声データを含む放送用データを符号化データよりも高い圧縮率で圧縮し高圧縮符号化データを出力する高圧縮トランスコード部を備え、多重化部は、高圧縮符号化データをトランスポートストリームに多重化するものである。
【0011】
この発明に係るデジタル放送受信装置は、受信したデジタル放送信号から1つのトランスポートストリームを選択するチューナーと、選択したトランスポートストリームを復調する復調部と、復調したトランスポートストリームから映像・音声データを含む放送用データ、電子番組情報、及び高圧縮符号化データを分離する分離化部と、映像・音声データを含む放送用データをデコードするデコード部と、トランスポートストリーム中の高圧縮符号化データをデコードする高圧縮符号化データデコード部と、電子番組情報を処理して電子番組表を表示する電子番組情報制御部を備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の様々な形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による、デジタル放送システム100の構成を示すブロック図である。デジタル放送システム100は、デジタル放送装置10、受信機20、衛星50を備えている。
デジタル放送装置10から送信されたデジタル放送データは衛星50で中継され、受信機20に受信される。受信機20は実際には複数存在するが、ここでは1つのみ図示している。
【0013】
デジタル放送装置10は、エンコーダ111〜11n(nは自然数),・・・,1m1〜1mn(mは自然数)、多重化部21〜2m、EPG生成送出装置31〜3m、変調器41〜4m、高圧縮トランスコーダ51〜5m、送信アンテナ6を有する。
デジタル放送においては、1つの放送事業者が複数のサービスを提供するため複数のチャネルを有する場合がある。ここでは、例えばエンコーダ111〜11nは1つの事業者のチャネルに対応した複数のエンコーダであり、多重化部21はエンコーダ111〜11nが出力する各チャネルのデータを多重化して1つのTSを生成する。同様に、例えば、エンコーダ1m1〜1mnは他の事業者のチャネルに対応した複数のエンコーダである。
図に示すように、多重化部21にはエンコーダ111〜11n、EPG生成送出装置31、及び高圧縮トランスコーダ51が接続されている。多重化部21は変調器41に接続される。また、高圧縮トランスコーダ51には、エンコーダ111〜11n以外のエンコーダが接続されている。
なお、エンコーダ121〜12n,・・・,1m1〜1mn、多重化部22〜2m、EPG生成送出装置32〜3m、高圧縮トランスコーダ52〜5m、変調器42〜4mについてもそれぞれ同様の構成となっている。
【0014】
受信機20は、受信アンテナ21、チューナー22、復調器23、分離化部24、デコーダ25、高圧縮データ用デコーダ26、EPG処理部27を備える。チューナー22は復調器23に接続され、復調器23は分離化部24に接続される。分離化部24は、デコーダ25、高圧縮データ用デコーダ26に接続される。また、EPG処理部27は、受信機20のプロセッサを構成する部分である。
【0015】
次に、実施の形態1による、デジタル放送システム100の動作について説明する。
まず、デジタル放送装置10における、デジタル放送データの送信処理について説明する。
ここでは、多重化部21から出力されるTSの生成を例にとって説明する。多重化部22〜2mについても、同様の処理が行われる。
エンコーダ111〜11nは、映像・音声等のデータの入力を受けると、例えば、MPEG2(Moving Picture Experts Groupphase 2)等の符号化方式でエンコードする。
エンコードされたデータは多重化部21に出力される。
【0016】
EPG生成送出装置31は、受信機20において電子番組表を表示するためのEPGデータを生成する。EPGデータには、多重化部21〜2mから出力される全てのストリームによって提供される番組の情報が含まれる。EPG生成送出装置31〜3mは生成したEPGデータを多重化部21に出力する。
【0017】
高圧縮トランスコーダ51には、エンコーダ121〜12n,・・・,1m1〜1mnにおいて符号化された他TSの映像・音声等のデータが供給される。高圧縮トランスコーダ51は、これらの符号化データを例えばMPEG4などの符号化形式により高い圧縮率で圧縮し、多重化部21に出力する。
【0018】
多重化部21では、エンコーダ111〜11nから出力される映像・音声等の符号化データ、EPG生成送出装置31から出力されるEPGデータ、及び高圧縮トランスコーダ51から供給される高圧縮符号化データを多重化し、TS1を生成する。
【0019】
図2に、実施の形態1によるTSの構成を示す。図に示すように、TS1〜TSmまでのパケット(以下、TSパケットという)単位で時分割多重され、各TSパケットの伝送帯域には、EPGデータ30、映像・音声データ31、高圧縮された他TSの映像・音声データ32が多重化されている。EPGデータ30には、例えば、各番組の識別番号(event_id)、番組のタイトル、放送時間の組み合わせが番組数だけ含まれている。
MPEG2形式を用いてエンコードを行うシステムでは、各TSパケットは188バイト長のパケットである。
【0020】
多重化部21〜2mによってそれぞれ生成されたTS1〜TSmは、それぞれ変調器41〜4mに出力されて変調される。そして、トランスポンダ(衛星中継器)の数に等しいm個の変調されたTS1〜TSmが送信アンテナ6を介して同時に衛星50へアップリンクされる。
【0021】
次に、受信機20によるデジタル放送データの受信処理について説明する。
衛星50からの信号は、受信アンテナ21で受信され、チューナー22で所望のTSが選択される。ここでは、例としてTS1が選択されるとする。TS1の信号は復調器23で復調され、復調された信号は分離化部24に出力される。分離化部24ではTS1のデータが分離される。分離されたデータのうち、映像・音声データ31はデコーダ25へ出力される。また、EPGデータ30はEPG処理部27へ出力され、他TSの映像・音声データ32は高圧縮データ用デコーダ26へ出力される。
【0022】
デコーダ25は、圧縮された映像・音声データ31をデコードし、映像・音声データを出力する。また、高圧縮データ用デコーダ26は、高圧縮された他TSの映像・音声データ32をデコードし、他TSの映像・音声データを出力する。また、EPG処理部27は、EPGデータ30を処理し、ディスプレイ上に電子番組表を表示する。
【0023】
以上のように、この実施の形態1によれば、高圧縮トランスコーダによって他のTSの映像・音声データを高圧縮し、TS上に多重化するようにしたので、チューニングを変えることなく他のTSのデータを同時に配信することができるという効果が得られる。
【0024】
実施の形態2.
実施の形態2によるデジタル放送システムの構成は実施の形態1と同様であるが、多重化部21〜2mにおいて生成されるTSの構成が異なる。
【0025】
図3は、この発明の実施の形態2によるTSの構成を示す図である。実施の形態2では、各TSパケットのEPGデータ30に、高圧縮データ情報301が付加されている。高圧縮データ情報301には、他TSの番組についてそれぞれどのTSに含まれる番組であるかを示す情報が含まれている。
【0026】
受信機に備えられたEPG処理部のなかには、電子番組表を表示する際に番組の映像データを表示するものがある。
図4は受信機20のディスプレイやモニター(図示せず)上に表示される電子番組表の一例を示す図である。視聴者は、受信機付属のリモコン等を用いて、画面上に表示された番組のいずれかを、選択番号を指定することにより選択する。選択番号が指定されると、映像表示窓41には指定された番組の映像が表示される。従来では、映像表示窓41には現時点でチューニングされているTSの番組の映像しか表示することができなかったが、実施の形態2では、任意のTS番組の映像を表示することができる。
【0027】
図5は、実施の形態2による電子番組表表示処理のフローチャートである。
ステップST1で、視聴者が選択番号を指定することにより電子番組表上で番組が選択される。次にステップST2で、選択された番組が含まれるTSを判別する。TSの判別は、TS中のEPGデータ30に含まれる高圧縮データ情報301に基づいて行う。
判定の結果、現在チューニングされているTSの場合はステップST3へ、他のTSの場合はステップST4へ進む。ステップST3では、現在チューニングされているTSの映像・音声データ31を取り込みデコーダ25でデコードする。ステップST4では、他TSの映像・音声データ32を取り込み、高圧縮データ用デコーダ26でデコードする。ステップST5では、ステップST3及びステップST4でデコードされた映像データを映像表示窓41へ表示する。音声データについては、出力しない場合と映像データと同期させて出力する場合がある。なお、選択番号が現在チューニングされているTSの番組ならばMPEG2の通常のレートの画像が、他TSの番組ならばMPEG4などの低レートの画像が表示される。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、デジタル放送配信の際に、他のTSのデータをMPEG4などにより低レートの情報に圧縮し、自局のTSに付加して配信することで、受信機側ではTSのチューニングを変更せずに、他のTSの映像・音声データの視聴が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による、デジタル放送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による、TSの構成を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2による、TSの構成を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態2による、受信機のディスプレイ上に表示される電子番組表の例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2による、電子番組表表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
111〜11n,・・・,1m1〜1mn エンコーダ、21〜2m 多重化部、31〜3m EPG生成送出装置、41〜4m 変調器、51〜5m 高圧縮トランスコーダ、6 送信アンテナ、10 デジタル放送装置、20 受信機、21 受信アンテナ、22 チューナー、23 復調器、24 分離化部、25 デコーダ、26 高圧縮データ用デコーダ、27 EPG処理部、50 衛星、100 デジタル放送システム。
Claims (4)
- 映像・音声データを含む放送用データを符号化し、符号化データを出力するエンコード部と、
デジタル放送受信装置において電子番組表を表示するための電子番組情報を生成する番組情報生成部と、
上記符号化データ及び上記電子番組情報を多重化してトランスポートストリームを生成する多重化部と、
上記トランスポートストリームを変調する変調部とを備えたデジタル放送装置であって、
他のトランスポートストリームで提供される映像・音声データを含む放送用データを上記符号化データよりも高い圧縮率で圧縮し高圧縮符号化データを出力する高圧縮トランスコード部を備え、
上記多重化部は、上記高圧縮符号化データを上記トランスポートストリームに多重化することを特徴とするデジタル放送装置。 - 多重化部は、高圧縮符号化データに含まれる各番組が、どのトランスポートストリームに含まれるものであるかを示す高圧縮データ情報をトランスポートストリームに多重化することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送装置。
- 受信したデジタル放送信号から1つのトランスポートストリームを選択するチューナーと、
選択したトランスポートストリームを復調する復調部と、
復調したトランスポートストリームから映像・音声データを含む放送用データ、電子番組情報、及び高圧縮符号化データを分離する分離化部と、
上記映像・音声データを含む放送用データをデコードするデコード部と、
上記トランスポートストリーム中の高圧縮符号化データをデコードする高圧縮符号化データデコード部と、
上記電子番組情報を処理して電子番組表を表示する電子番組情報制御部を備えたデジタル放送受信装置。 - 電子番組情報制御部は、視聴者が電子番組表から番組を選択すると、電子番組情報に含まれる上記番組についての高圧縮データ情報を参照することにより、上記番組のデータの高圧縮符号化データ中での格納位置を取得し、得られた格納位置から上記番組のデータを抽出して再生することを特徴とする請求項3記載のデジタル放送受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175164A JP2005012552A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | デジタル放送装置及びデジタル放送受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175164A JP2005012552A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | デジタル放送装置及びデジタル放送受信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005012552A true JP2005012552A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34098448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003175164A Pending JP2005012552A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | デジタル放送装置及びデジタル放送受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005012552A (ja) |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003175164A patent/JP2005012552A/ja active Pending
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