JP2004135170A - デジタル放送システム、送信装置、受信装置、放送コンテンツ送信方法、伝送路切換方法 - Google Patents
デジタル放送システム、送信装置、受信装置、放送コンテンツ送信方法、伝送路切換方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004135170A JP2004135170A JP2002299332A JP2002299332A JP2004135170A JP 2004135170 A JP2004135170 A JP 2004135170A JP 2002299332 A JP2002299332 A JP 2002299332A JP 2002299332 A JP2002299332 A JP 2002299332A JP 2004135170 A JP2004135170 A JP 2004135170A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transmission path
- data
- broadcast
- transmission
- broadcast content
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Television Systems (AREA)
- Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】ユーザ(視聴者)からの操作なくして放送コンテンツの伝送路を切り換え、伝送路を有効利用する。
【解決手段】衛星放送によってコンテンツを配信する衛星放送部11、地上波放送によってコンテンツを配信する地上波放送部12、CATV(ケーブルテレビ)によってコンテンツを配信するCATV放送部13、ネットワークへの接続を仲介するインターネットサービスプロバイダ(ISP)14を有する放送局10と、各ユーザ(視聴者)側のコンテンツ受信装置20とを複数伝送路で接続し、放送局10から放送するデータにこの伝送路を切り換える伝送路情報を挿入する。
【選択図】 図1
【解決手段】衛星放送によってコンテンツを配信する衛星放送部11、地上波放送によってコンテンツを配信する地上波放送部12、CATV(ケーブルテレビ)によってコンテンツを配信するCATV放送部13、ネットワークへの接続を仲介するインターネットサービスプロバイダ(ISP)14を有する放送局10と、各ユーザ(視聴者)側のコンテンツ受信装置20とを複数伝送路で接続し、放送局10から放送するデータにこの伝送路を切り換える伝送路情報を挿入する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衛星放送、地上波放送、ケーブルテレビなど複数の伝送路を介して放送コンテンツを伝送するデジタル放送システム、放送局において放送コンテンツを送信する送信装置、放送局から伝送された放送コンテンツを受信する受信装置、送信装置の放送コンテンツ送信方法、および受信装置の伝送路切換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン放送では、衛星放送は全国に配信される。これに対して、有線ケーブルテレビ方法では、ケーブルが敷設された限定された地域でのみ受信可能である。地上波放送は、これらの中間的な性質をもっており、ある程度限られた地域に配信される。このように現在のテレビジョン放送では、コンテンツを伝送する伝送路には複数の種類がある。
【0003】
また、これら複数の伝送路を利用した放送コンテンツの伝送方法に関して、幾つかの技術も提案されている。例えば、伝送される放送コンテンツ自体にコンテンツの切り換え情報を記述する技術として、衛星放送のCM時間に各地方で地方用CMを入れ換える手法が説明されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、伝送路間のコンテンツを結合する技術として、インターネットデータをMPEGストリームにマップし、かつインターネットデータをデジタルビデオストリームと結合する方法が説明されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
このほかに、MPEG(Moving Picture Transport Group)トランスポートストリーム内のプライベートデータとしてURL(Uniform Resource Locator)を伝送することで、一般的な番組関連情報をMPEGトランスポートストリームとして伝送し、ユーザに提示する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−103384号公報
【特許文献2】
特開2002−510910号公報
【特許文献3】
特開2002−197018号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述される従来の放送システムでは、時として複数の伝送路で同じ番組が放送されている場合、例えば、衛星放送と地上波放送とで同一の全国ニュースが配信されているような場合がある。これは周波数の有効利用という点から考えると帯域の浪費である。
【0008】
同じテレビジョン放送であるにも関わらず、地上波、衛星放送、有線ケーブルテレビ、いわゆるインターネット等のコンピュータネットワークを介して放送コンテンツが伝送されるため、受信側では、伝送路に応じた受信インターフェイスを用意して、使用者自身がこれら複数伝送路から伝送される複数の放送コンテンツの切り換え操作をする必要があった。また、テレビジョン受像機の中には、内部に上記各伝送路に対応した各受信インターフェイスを備えているものもあるが、これらの切り換えは、視聴者(使用者)によって行われるものであることに変わりはない。
【0009】
また、上記特許文献1では、衛星放送の映像、音声の各PID(パケット識別子)と入れ換えるべき地方用CMのパケット識別子を同一にする必要があり、かつ地方用CMの送信タイミングを厳密に管理する必要があるという問題点があり、
上記特許文献2では、デジタルビデオストリームとインターネットデータを送出側のヘッドエンドシステムで多重化する必要があり、送信設備を大きくしなければならないといった問題点も挙げられる。また、インターネット上で転送可能なインターネットデータを有線放送の同軸ケーブル、電波等の伝送路で転送することになり、伝送帯域の有効利用になっていない。
【0010】
また、上記特許文献3では、ユーザが番組関連情報を選択した後に受信機を操作することが前提になっており、通常の視聴動作であるチャンネル切り換えより複雑な操作を視聴者が行うことが必要となる。
【0011】
このように、従来の放送システムでは、伝送媒体が多様化しているために伝送路や、この伝送路の伝送帯域が有効利用されていない。また、複数の伝送路を有効に利用して放送コンテンツを伝送することは、放送局側の機器の負担が増大し、ユーザインターフェイスも複雑化し、ユーザに対して多大な負担となる。
【0012】
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みて提案されたものであり、伝送路を有効利用するとともに、ユーザ(視聴者)からの操作なくして放送コンテンツの伝送路を切り換えることのできるデジタル放送システムを提供することを目的とする。また、放送局において複数の伝送路から最適な伝送路を選択して放送コンテンツを送信することのできる送信装置、および放送局から複数の伝送路切り換えながら伝送された放送コンテンツを受信できる受信装置,放送コンテンツ送信方法、伝送路切換方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明にかかるデジタル放送システムは、放送コンテンツをデジタル化して送受するデジタル放送システムであって、放送コンテンツを配信する放送局と、この放送局から配信された放送コンテンツを受信する複数の受信装置とを備える。放送局と複数の受信装置とは、複数の伝送路で接続され、放送局は、放送コンテンツのデータを伝送する伝送路を示す伝送路情報を生成する伝送路情報生成手段と、放送コンテンツのデータに次に送信されるデータの伝送路情報を付加して各伝送路にて送信可能なデータ形式に変換するデータ変換手段と、変換された放送コンテンツおよび伝送路情報のデータを送信する送信手段とを備える。また、受信装置は、放送コンテンツおよび伝送路情報のデータを受信する受信手段と、伝送路情報に基づいて次に受信するデータの伝送路を切り換える伝送路切換手段とを備える。
【0014】
ここで、伝送路には、衛星放送波、地上放送波、有線テレビ放送用ケーブル、ネットワーク通信回線が含まれ、伝送路情報には放送コンテンツを送信する際の送信周波数が含まれている。
【0015】
本発明では特に、放送コンテンツは、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式に準拠しており、データ変換手段は、ISC/IEC 13818−1に規定されるプログラムマップテーブル内に伝送路を切り換えるための記述子を挿入する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明にかかるデジタル放送システムは、制作したドラマやスポーツ中継といった放送コンテンツを配信する放送局と、この放送局からの放送コンテンツを受信するユーザ(視聴者)側のコンテンツ受信装置とが、衛星放送波、地上波、ケーブルなど複数の伝送路(伝送媒体)で接続され、デジタル化された放送コンテンツが配信される放送システムであり、コンテンツ受信装置側で受信する放送コンテンツが配信される伝送媒体が放送局側で制御できることを特徴としている。
【0017】
本具体例として説明するデジタル放送システムでは、放送局とコンテンツ受信装置との間で送受される放送コンテンツの映像及び音声データは、MPEG(Moving Picture Expert Group)規格に準拠しており、これら放送用データは、このMPEG形式に基づくTS(Transport Stream)形式に則って配信されることを前提とする。
【0018】
以下、図面を参照して本発明を適用したデジタル放送システムについて説明する。
【0019】
本発明の具体例として示すデジタル放送システムは、図1に示すように、放送局10と、各ユーザ(視聴者)側のコンテンツ受信装置20とからなり、放送局10は、衛星放送によってコンテンツを配信する衛星放送部11、地上波放送によってコンテンツを配信する地上波放送部12、CATV(ケーブルテレビ)によってコンテンツを配信するCATV放送部13、ネットワークへの接続を仲介するインターネットサービスプロバイダ(ISP)14を備え、複数伝送路によりコンテンツ配信が可能となっている。
【0020】
衛星放送部11は、衛星放送用送信アンテナ15を介して衛星16に番組を送信する。衛星16は、受信した番組を電波にして全国に発信する。衛星16が発信した電波は、コンテンツ受信装置20に接続された衛星放送用受信アンテナ21によって受信される。コンテンツ受信装置20は、衛星放送用受信アンテナ21が受信した電波を画像や音声として出力する。衛星16を介した放送では、情報の配信地域が広く、全国に同一の放送コンテンツが配信される。
【0021】
地上波放送部12は、地上波送信用アンテナ17を介して電波を送信する。地上波送信用アンテナ17から送信された電波は、コンテンツ受信装置20の地上波受信用アンテナ22によって受信される。コンテンツ受信装置20は、地上波受信用アンテナ22が受信した電波を画像や音声として出力する。地上波放送では、情報の配信地域は衛星放送よりは狭く、都道府県ごとなど、限られた地域に放送コンテンツが配信される。
【0022】
CATV放送部13は、同軸ケーブルまたは光ファイバ等のケーブル18を介してコンテンツ受信装置20に番組を配信する。ケーブルテレビの番組は、ケーブル18を敷設したユーザに配信される。
【0023】
インターネットサービスプロバイダ14とコンテンツ受信装置20とは、電話線によるDSL、光ファイバ、あるいは無線などの通信回線19によって接続されている。
【0024】
なお、本実施の形態では、衛星、地上波、CATV、インターネットなどの各媒体から配信される情報を受信するコンテンツ受信装置20は、表示部、スピーカ等を備えたテレビジョン受像機に内蔵されたものとして記載するが、コンテンツ受信装置20とテレビジョン受像機は必ずしも一体型である必要はなく、コンテンツ受信装置20が受信機能を備えた機器であって、テレビジョン受像機に対して外部接続される場合も含む。
【0025】
図2は、衛星放送部11、地上波放送部12、CATV放送部13などの配信部を有する放送局10の主要部構成を示す図である。
【0026】
放送局10は、予め制作されたドラマ、ニュース、天気予報等の放送コンテンツのデータ(具体的には画像データや音声データ)を記憶する番組内容記憶部31と、コンテンツの素材を撮影するカメラや音声を入力するマイク等を備えた撮影部32とを備えている。スイッチ33により、これらの蓄積された放送コンテンツとスポーツ中継等の生中継される放送コンテンツとが切り換えられるようになっている。
【0027】
番組運行管理システム34は、予め決められた放送スケジュールに従い、生放送のコンテンツを配信する場合にはスイッチ33を撮影部32へ、予め用意されたコンテンツを配信する場合にはスイッチ33を番組内容記憶部31へ切り換える。
【0028】
番組内容記憶部31または撮影部32から出力された番組内容は、MPEG(Moving Picture Expert Group)エンコーダ35aに出力される。MPEGエンコーダ35aは、入力した番組内容を符号化し、TSパケットに変換し、多重化部36に出力する。
【0029】
MPEGエンコーダ35aは、あるチャンネルのためのTSパケットを生成する。複数のチャンネルに配信される放送コンテンツを一つの周波数帯域に多重化して配信する場合、放送局10には、複数のMPEGエンコーダ35a、35b、35cが必要である。これら各MPEGエンコーダ35は、単一の番組運行管理システム34によって制御されている。全てのMPEGエンコーダ35a、35b、35cは作成したTSパケットを多重化部36に出力する。
【0030】
電子番組表生成部37は、番組運行管理システム34からの指示に従って電子番組表を生成し、生成した電子番組表をセクションデータに変換して多重化部36に出力する。
【0031】
データ放送生成部38は、データ放送番組記憶部39に記憶されたデータ放送の番組内容を読み出し、データ放送の番組内容をセクションデータを含むTSパケットに変換して多重化部36に出力する。セクションデータとは、TS(Transport Stream)パケットのペイロードに格納される形式のデータである。セクションデータに変換された電子番組表やデータ放送の番組内容は、多重化部36によって時分割多重された一本のTSに多重化される。
【0032】
番組特定情報生成部40は、番組運行管理システム34からの指示に従って、ISO/IEC 13818−1で規定される番組特定情報PSI(Program Specific Information)を生成する。PSIには、プログラム関連テーブル(PAT:Program Access Table)、限定受信関連テーブル(CAT:Conditional Access Table)、プログラムマップテーブル(PMT:Program Map Table)などが含まれている。
【0033】
多重化部36は、番組運行管理システム34から指示を受けて動作し、MPEGのTSパケット化された放送コンテンツ、電子番組表、データ放送番組内容、番組内容特定情報等を時分割で多重化し変調器41に出力している。多重化部36において多重化された放送コンテンツのデータは、変調器41において、各伝送路で送信可能な形式に変調される。変調器41からの出力が図1に示す衛星放送部11、地上波放送部12、CATV放送部13、インターネットサービスプロバイダ(ISP)14に接続されている。
【0034】
続いて、図3を参照して、番組特定情報生成部40において生成されるPAT及びPMTについて説明する。PATと、PMTとの関係を示す図である。PMTは、放送されるチャンネルごとに1つ存在し、PMTとチャンネルとの関連は、PATに記載されている。PMTの中には、番組を構成する音声、画像、および番組関連データなどのPID(パケット識別子)が記載されている。PIDは、TSパケットを構成するパケットに予め付けられた識別番号である。PATのPIDは、固定的に“0”に設定されている。
【0035】
受信装置は、ある周波数に同調した後、PIDが0であるパケット、すなわち、PATを最初に取得し、同調した周波数内に存在するすべてのチャンネルのPMTのPIDを取得する。
【0036】
PATの構造を図3に示す。PATは、図3に示すように、PIDと、PAT制御情報と、PMTのPIDを記載している。PAT制御情報は、ストリームを識別するトランスポートストリームIDやテーブル変更の有無を識別するバージョン情報等の制御情報を格納する。
【0037】
図3の例では、AチャンネルのPMTのPIDは101であり、BチャンネルのPMTのPIDは201であり、CチャンネルのPMTのPIDは301である。受信装置は、PATの記載をもとにPMTのPIDを取得する。
【0038】
図3の中段には、AチャンネルのPMT100の構成が示されている。PMT100は、PID101と、PMT制御情報102と、エレメンタリPID記述部103とから構成されている。図3の例では、Aチャンネルの映像データのPIDは102、Aチャンネルの音声データのPIDは103、Aチャンネルの番組関連データのPIDは104である。
【0039】
PMT100のPMT制御情報102には、本発明の特徴である伝送路パラメータおよびコンポーネント記述子が格納される。PMT100は、図4に示すように、8ビットのテーブル識別番号201と、1ビットのセクションシンタクス指示202、1ビットの「0」203、2ビットのリザーブ204、12ビットのセクション長205、16ビットのチャンネル番号206、2ビットのリザーブ207、5ビットのバージョン情報208、1ビットのカレントネクスト指示209、8ビットのセクション番号210、8ビットの最終セクション番号211、3ビットのリザーブ212、13ビットのPCRPID213、4ビットのリザーブ214、12ビットのチャンネル情報長215、8×Nビットの番組別記述子領域216、8ビットのストリーム形式識別子217、3ビットのリザーブ218、13ビットのエレメンタリPID219、4ビットのリザーブ220、12ビットのES情報長221、8×NビットのES別記述子領域222、32ビットのCRC223から構成される。
【0040】
ここで、ストリーム形式識別子217、リザーブ218、エレメンタリPID219、リザーブ220、ES情報長221、ES別記述子領域222は、図4のエレメンタリPID記述部103に対応し、残りの情報はPMT制御情報102に対応する。
【0041】
PMT100の番組別記述子領域216には、本発明の特徴である伝送路パラメータが格納される。伝送路パラメータは、切換先の伝送媒体の物理的な情報を格納している。放送局は、伝送路パラメータにより、コンテンツ受信装置20における伝送媒体の切り換えを制御する。
【0042】
伝送路パラメータには、衛星放送に切り換えるときの伝送路パラメータと、地上波放送に切り換えるときの伝送路パラメータと、インターネットに切り換えるときの伝送路パラメータがある。以下、衛星放送に切り換えるときの伝送路パラメータを衛星用伝送路パラメータ、地上波放送またはCATVに切り換えるときの伝送路パラメータは地上波/CATV用伝送路パラメータ、インターネットに切り換えるときの伝送路パラメータをコンポーネントパラメータと記す。
【0043】
衛星用伝送路パラメータ300は、図5に示すように、8ビットの記述子タグ301と、8ビットの記述子長302と、32ビットの周波数303と、16ビットの軌道位置304と、1ビットの東経西経フラグ305と、2ビットの偏波306と、5ビットの変調方式307と、28ビットのシンボルレート308と、4ビットの内符号309とから構成される。周波数303は伝送周波数を示し、軌道位置304と、東経西経フラグ305と、偏波306は、衛星16の軌道と偏波を示す。変調方式307と、シンボルレート308と、内符号309とは、伝送方式に関する仕様を示す。図5に示した衛星用伝送路パラメータ300の構成は、既存のシステムとの互換性をとるため、DVB(Digital Video Broadcasting)で規定されているデータ構成と同じものであるが、この構成と異なる構成でもよい。
【0044】
地上波/CATV用伝送路パラメータ400は、図6に示すように、8ビットの記述子タグ401と、8ビットの記述子長402と、12ビットのエリアコード403と、2ビットのガードインターバル404と、2ビットのモード情報405と、16ビットの周波数406とから構成される。
【0045】
エリアコード403は地上波の伝送される地域を示し、ガードインターバル404はガードインターバル長の有効シンボル長に対する比率を示す。周波数406は地上波の伝送周波数を示す。図6に示した地上波/CATV伝送路パラメータ400の構成は、既存のシステムとの互換性をとるため、ARIB(社団法人電波産業会)で規定されているデータ構成と同じものであるが、この構成と異なるものでもよい。
【0046】
コンポーネントパラメータ500は、図7に示すように、8ビットの記述子タグ501と、8ビットの記述子長502、4ビットのリザーブ503、4ビットのコンポーネント内容504、8ビットのコンポーネント種別505、8ビットのコンポーネントタグ506、24ビットの言語コード507、8×Nビットのコンポーネント記述508から構成される。
【0047】
コンポーネント内容504及びコンポーネント種別505は、エレメンタリPID記述部102が示すPIDが持つTSパケットの内容が映像であるか音声であるか番組関連情報であるかといったことを示す番号が記載されている。インターネット上のコンテンツは、MPEGトランスストリームと異なるが、コンポーネント内容504およびコンポーネント種別505において、該当チャンネルのコンテンツがインターネット上に存在することを示す番号を記載することで、視聴者が選択したチャンネルがインターネット上に存在することを受信機に通知することが可能である。コンポーネント記述508にはチャンネル番号に対応するインターネットのURL(Uniform Resource Locator)509が示される。
【0048】
PMT100のカレントネクスト指示209は、PMT100の変更の有無を示す。カレントネクスト指示209が「1」のとき、PMT100は現在伝送しているTSパケットの情報を格納し、PMTの変更はない。カレントネクスト指示209が「0」のときPMT100は次に伝送するTSパケットの情報を格納し、PMTの伝送路パラメータには次に伝送するパケットのための伝送路情報が記載されている。コンテンツ受信装置20は、カレントネクスト指示209の値が「0」であるとき、PMT100の伝送路パラメータを読み出し、伝送路パラメータの値に従って伝送媒体を切り換える準備を行う。その後カレントネクスト指示209が「0」であったPMTにおいてカレントネクスト指示209が「1」になり他の部分がそのままのPMTを受信したタイミングで上記伝送パラメータを実際に使用するよう切り換えを行う。
【0049】
次に、図8を参照してコンテンツ受信装置20の構成について説明する。
【0050】
コンテンツ受信装置20は、衛星放送波、地上放送波、有線テレビ放送用ケーブル、ネットワーク通信回線などの伝送路から放送コンテンツのデータを受信し、
受信したデータをモニタやスピーカに出力する。
【0051】
コンテンツ受信装置20は、衛星放送受信用アンテナ21、地上波放送受信用アンテナ22、またはCATVのケーブル18から伝送された放送コンテンツ(番組内容)のTSパケット、電話線などのネットワーク通信回線19から伝送されたIPパケットを入力する。
【0052】
衛星放送用復調回路51は、衛星放送受信用アンテナ23と接続され、衛星放送受信用アンテナ23で受信された電波を復調する。また、地上波放送用復調回路52は、地上波放送用受信アンテナ22と接続されており、地上波放送受信用アンテナ32で受信された電波を復調する。CATV用復調回路53は、CATVのケーブル18からの信号を復調する。
【0053】
衛星放送用復調回路51、地上波放送用復調回路52、CATV用復調回路53は、復調したデータを復調回路切換スイッチ54に出力する。復調回路切換スイッチ54は、制御回路55により制御されており、制御回路55は、入力装置56からの入力もしくは後述する伝送パラメータの値に基づいて復調回路切換スイッチ54を切り換える。入力装置56は、例えば、リモートコントローラであり、チャンネル切り換えを入力させるためのチャンネル切り換えボタンが設けられている。入力装置56は、チャンネル切り換えボタンの押下を検出し、制御回路55にチャンネル番号を出力する。制御回路55は、復調回路切換スイッチ54を選択されたチャンネルに対応する伝送路に切り換える。
【0054】
多重分離回路57は、各復調回路の何れかから入力したTSパケットのPATを読み出し、ユーザから指示されたチャンネル番号に対応するPMTのPIDを検索する。多重分離回路57は、復調回路51、52、53から入力したパケットのPIDと、PMTが格納するパケットのPIDとを比較し、入力したパケットが音声データであるか、画像データであるか、番組関連情報であるかを識別する。多重分離回路57は、識別したデータのタイプを制御回路55に出力し、制御回路55は入力したデータのタイプに応じて、データタイプ切換スイッチ58を切り換える。
【0055】
データタイプ切換スイッチ58は、制御回路55の制御に従いスイッチを切り換え、多重分離回路57から音声データが出力される際には、多重分離回路57と音声デコーダ59を接続し、多重分離回路57から画像データが出力される際には、多重分離回路57と画像デコーダ60とを接続し、多重分離回路57から番組関連情報が出力される際には、多重分離回路57と番組関連情報解読部61を接続させる。
【0056】
音声デコーダ59は、音声データを復号し、出力切換スイッチ63に出力する。画像デコーダ60は画像データを復号し、画面情報生成回路62に出力する。番組関連情報解読部61は、番組関連情報を解読し、チャンネル番号や音声モード(モノラル、ステレオ、二ヶ国語)等のOSD(On Screen Display)情報を生成し、画面情報生成回路62に出力する。画面情報生成回路62は、画像デコーダ60から出力された映像にOSD情報を多重化して、多重化した画像を出力切換スイッチ63に出力する。
【0057】
出力切換スイッチ63は、制御回路55からの制御信号に従い、インターネットを介した情報と、放送局を介した情報とを切り換える。これにより、音声デコーダ59からの出力はD/A変換回路64に入力され、画面情報生成回路62から出力は、D/A変換回路65に入力される。D/A変換回路64は、音声データをアナログデータに変換し、スピーカ66に出力する。D/A変換回路65は、画像データをアナログデータに変換し、モニタ67に出力する。
【0058】
ネットワーク通信回線19より放送コンテンツが送られる場合、例えば、本具体例では、ネットワークは、いわゆるインターネットの場合、モデムやターミナルアダプタといったネットワークインターフェイスである変復調回路68によって通信回線19から伝送路情報を含む放送コンテンツのデータが受信される。また、変復調回路68では、伝送されたデジタル信号をアナログ信号に変調したり、伝送するためのアナログ信号をデジタル信号に復調したりする。
【0059】
パケット処理部69は、変復調回路68から出力されたデジタル信号をデータ列として扱える形式に変換する。パケット解析部70は、パケット構成を解析し、パケットが格納する音声データや画像データをストリームデコーダ71に出力する。ストリームデコーダ71はパケット解析部70からの音声データや画像データを復号し、出力切換スイッチ63に出力する。
【0060】
制御回路55は、出力切換スイッチ63を切り換え、インターネットの情報をスピーカ66やモニタ67といった出力装置に出力する場合、ストリームデコーダ71とD/A変換回路64、97とを接続させる。
【0061】
D/A変換回路64は、ストリームデコーダ71から出力される音声データをアナログ信号に変換しスピーカ66に出力する。D/A変換回路65は、ストリームデコーダ71から出力される画像データをデジタル信号に変換しモニタ67に出力する。
【0062】
制御回路55は、コンテンツ受信装置20の各ブロックを制御するほかに、伝送路の切り換え処理を行う。
【0063】
制御回路55は、各伝送路より伝送されるTSパケットのPMT200のカレントネクスト指示209の値を読み出す。制御回路55は、カレントネクスト指示209が「0」から「1」に切り換わったとき、伝送路の切り換え処理を開始する。
【0064】
制御回路55は、伝送路を衛星放送に切り換える場合、番組別記述子領域216に格納された衛星用伝送路パラメータ300を読み出す。制御回路55は、復調回路切換スイッチ54を衛星放送用復調回路51に切り換え、復調回路に衛星用伝送路パラメータ300を出力する。衛星放送用復調回路51は、衛星用伝送路パラメータ300の値に基づいて衛星16からの電波を復調する。復調した電波は電気信号として多重分離回路57に出力される。
【0065】
制御回路55は、カレントネクスト指示209に応じて、伝送路を切り換える。例えば、衛星放送から地上波放送に切り換える場合、番組記述子領域216に格納された地上波/CATV用伝送路パラメータ400を読み出し、復調回路切換スイッチ54を地上波放送用復調回路52に切り換え、地上波/CATV用伝送路パラメータ400を地上波放送用復調回路52に出力する。地上波放送用復調回路52は、地上波/CATV用伝送路パラメータ400の値に従って、地上波放送受信用アンテナ32が受信した電波を復調し、復調した電波を多重分離回路57に出力する。
【0066】
また、例えば、ケーブルテレビに切り換える場合、番組記述子領域216に格納された地上波/CATV用伝送路パラメータ400を読み出し、復調回路切換スイッチ54をCATV用復調回路41に切り換え、CATV用復調回路41に地上波/CATV用伝送路パラメータ400を出力する。CATV用復調回路41は、地上波/CATV用伝送路パラメータ400の値に従い、ケーブル18を介して伝送された信号を復調し、多重分離回路57に出力する。
【0067】
伝送路をネットワーク通信回路19に切り換える場合、制御回路55は、番組記述子領域216に格納されたコンポーネントパラメータ500を読み出し、コンポーネント記述部508に記述されたURLをパケット解析部70に出力するとともに、出力切換スイッチ63をストリームデコーダ71に切り換える。
【0068】
パケット解析部70は、コンポーネント記述部508にアクセスし、コンテンツの返信を要求する。パケット解析部70は、コンテンツが返信されると、返信されたコンテンツをストリームデコーダ71に出力する。ストリームデコーダ71は、コンテンツをデコードし、出力切換スイッチ63に出力する。出力切換スイッチ63は、制御回路55の制御により、ストリームデコーダ71側に切り換えられており、ストリームデコーダ71からの出力は、D/A変換回路64、65に入力され、スピーカ66及びモニタ67に出力される。
【0069】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかるデジタル放送システムは、放送局において、放送コンテンツのデータに次に送信されるデータの伝送路情報を付加して各伝送路にて送信可能なデータ形式に変換して送信することにより、伝送路情報を含む放送コンテンツのデータを受信した受信装置では、ユーザ(視聴者)からの操作なくして放送コンテンツの伝送路が切り換えられる。これにより送信装置(放送局)側において、複数の伝送路から最適な伝送路、或いは所望とする伝送路へユーザを誘導できる。
【0070】
これにより、伝送路の形態に応じて、ユーザに対して供給できる情報のバリエーションや情報量が増える。また、周波数帯域を有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタル放送システムの構成を示す図である。
【図2】放送局の構成を示す図である。
【図3】PATおよびPMTの関係を示す図である。
【図4】PMTの構成を示す図である。
【図5】衛星用伝送路パラメータの構造を示す図である。
【図6】地上波/CATV用伝送路パラメータの構造を示す図である。
【図7】コンポーネントパラメータの構造を示す図である。
【図8】コンテンツ受信装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタル放送システム、10 放送局、11 衛星放送部、12 地上波放送部、13 CATV放送部、14 インターネットサービスプロバイダ、15 衛星放送用送信アンテナ、16 衛星、17 地上波送信用アンテナ、18ケーブル、19 通信回線、20 コンテンツ受信装置、21 衛星放送用受信アンテナ、22 地上波受信用アンテナ、34 番組運行管理システム、35a、35b、35c MPEGエンコーダ、36 多重化器、41 変調器、51 衛星放送用復調回路、52 地上波放送用復調回路、53 CATV用復調回路、54 復調回路切換スイッチ、55 制御回路、56 入力装置、63 出力切換スイッチ、68 変復調回路、69 パケット処理部、70 パケット解析部、71 ストリームデコーダ、100 PMT、209 カレントネクスト指示、216 番組別記述子領域、300 衛星用伝送路パラメータ、400地上波/CATV用伝送路パラメータ、500 コンポーネントパラメータ、
【発明の属する技術分野】
本発明は、衛星放送、地上波放送、ケーブルテレビなど複数の伝送路を介して放送コンテンツを伝送するデジタル放送システム、放送局において放送コンテンツを送信する送信装置、放送局から伝送された放送コンテンツを受信する受信装置、送信装置の放送コンテンツ送信方法、および受信装置の伝送路切換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン放送では、衛星放送は全国に配信される。これに対して、有線ケーブルテレビ方法では、ケーブルが敷設された限定された地域でのみ受信可能である。地上波放送は、これらの中間的な性質をもっており、ある程度限られた地域に配信される。このように現在のテレビジョン放送では、コンテンツを伝送する伝送路には複数の種類がある。
【0003】
また、これら複数の伝送路を利用した放送コンテンツの伝送方法に関して、幾つかの技術も提案されている。例えば、伝送される放送コンテンツ自体にコンテンツの切り換え情報を記述する技術として、衛星放送のCM時間に各地方で地方用CMを入れ換える手法が説明されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、伝送路間のコンテンツを結合する技術として、インターネットデータをMPEGストリームにマップし、かつインターネットデータをデジタルビデオストリームと結合する方法が説明されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
このほかに、MPEG(Moving Picture Transport Group)トランスポートストリーム内のプライベートデータとしてURL(Uniform Resource Locator)を伝送することで、一般的な番組関連情報をMPEGトランスポートストリームとして伝送し、ユーザに提示する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−103384号公報
【特許文献2】
特開2002−510910号公報
【特許文献3】
特開2002−197018号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述される従来の放送システムでは、時として複数の伝送路で同じ番組が放送されている場合、例えば、衛星放送と地上波放送とで同一の全国ニュースが配信されているような場合がある。これは周波数の有効利用という点から考えると帯域の浪費である。
【0008】
同じテレビジョン放送であるにも関わらず、地上波、衛星放送、有線ケーブルテレビ、いわゆるインターネット等のコンピュータネットワークを介して放送コンテンツが伝送されるため、受信側では、伝送路に応じた受信インターフェイスを用意して、使用者自身がこれら複数伝送路から伝送される複数の放送コンテンツの切り換え操作をする必要があった。また、テレビジョン受像機の中には、内部に上記各伝送路に対応した各受信インターフェイスを備えているものもあるが、これらの切り換えは、視聴者(使用者)によって行われるものであることに変わりはない。
【0009】
また、上記特許文献1では、衛星放送の映像、音声の各PID(パケット識別子)と入れ換えるべき地方用CMのパケット識別子を同一にする必要があり、かつ地方用CMの送信タイミングを厳密に管理する必要があるという問題点があり、
上記特許文献2では、デジタルビデオストリームとインターネットデータを送出側のヘッドエンドシステムで多重化する必要があり、送信設備を大きくしなければならないといった問題点も挙げられる。また、インターネット上で転送可能なインターネットデータを有線放送の同軸ケーブル、電波等の伝送路で転送することになり、伝送帯域の有効利用になっていない。
【0010】
また、上記特許文献3では、ユーザが番組関連情報を選択した後に受信機を操作することが前提になっており、通常の視聴動作であるチャンネル切り換えより複雑な操作を視聴者が行うことが必要となる。
【0011】
このように、従来の放送システムでは、伝送媒体が多様化しているために伝送路や、この伝送路の伝送帯域が有効利用されていない。また、複数の伝送路を有効に利用して放送コンテンツを伝送することは、放送局側の機器の負担が増大し、ユーザインターフェイスも複雑化し、ユーザに対して多大な負担となる。
【0012】
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みて提案されたものであり、伝送路を有効利用するとともに、ユーザ(視聴者)からの操作なくして放送コンテンツの伝送路を切り換えることのできるデジタル放送システムを提供することを目的とする。また、放送局において複数の伝送路から最適な伝送路を選択して放送コンテンツを送信することのできる送信装置、および放送局から複数の伝送路切り換えながら伝送された放送コンテンツを受信できる受信装置,放送コンテンツ送信方法、伝送路切換方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明にかかるデジタル放送システムは、放送コンテンツをデジタル化して送受するデジタル放送システムであって、放送コンテンツを配信する放送局と、この放送局から配信された放送コンテンツを受信する複数の受信装置とを備える。放送局と複数の受信装置とは、複数の伝送路で接続され、放送局は、放送コンテンツのデータを伝送する伝送路を示す伝送路情報を生成する伝送路情報生成手段と、放送コンテンツのデータに次に送信されるデータの伝送路情報を付加して各伝送路にて送信可能なデータ形式に変換するデータ変換手段と、変換された放送コンテンツおよび伝送路情報のデータを送信する送信手段とを備える。また、受信装置は、放送コンテンツおよび伝送路情報のデータを受信する受信手段と、伝送路情報に基づいて次に受信するデータの伝送路を切り換える伝送路切換手段とを備える。
【0014】
ここで、伝送路には、衛星放送波、地上放送波、有線テレビ放送用ケーブル、ネットワーク通信回線が含まれ、伝送路情報には放送コンテンツを送信する際の送信周波数が含まれている。
【0015】
本発明では特に、放送コンテンツは、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式に準拠しており、データ変換手段は、ISC/IEC 13818−1に規定されるプログラムマップテーブル内に伝送路を切り換えるための記述子を挿入する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明にかかるデジタル放送システムは、制作したドラマやスポーツ中継といった放送コンテンツを配信する放送局と、この放送局からの放送コンテンツを受信するユーザ(視聴者)側のコンテンツ受信装置とが、衛星放送波、地上波、ケーブルなど複数の伝送路(伝送媒体)で接続され、デジタル化された放送コンテンツが配信される放送システムであり、コンテンツ受信装置側で受信する放送コンテンツが配信される伝送媒体が放送局側で制御できることを特徴としている。
【0017】
本具体例として説明するデジタル放送システムでは、放送局とコンテンツ受信装置との間で送受される放送コンテンツの映像及び音声データは、MPEG(Moving Picture Expert Group)規格に準拠しており、これら放送用データは、このMPEG形式に基づくTS(Transport Stream)形式に則って配信されることを前提とする。
【0018】
以下、図面を参照して本発明を適用したデジタル放送システムについて説明する。
【0019】
本発明の具体例として示すデジタル放送システムは、図1に示すように、放送局10と、各ユーザ(視聴者)側のコンテンツ受信装置20とからなり、放送局10は、衛星放送によってコンテンツを配信する衛星放送部11、地上波放送によってコンテンツを配信する地上波放送部12、CATV(ケーブルテレビ)によってコンテンツを配信するCATV放送部13、ネットワークへの接続を仲介するインターネットサービスプロバイダ(ISP)14を備え、複数伝送路によりコンテンツ配信が可能となっている。
【0020】
衛星放送部11は、衛星放送用送信アンテナ15を介して衛星16に番組を送信する。衛星16は、受信した番組を電波にして全国に発信する。衛星16が発信した電波は、コンテンツ受信装置20に接続された衛星放送用受信アンテナ21によって受信される。コンテンツ受信装置20は、衛星放送用受信アンテナ21が受信した電波を画像や音声として出力する。衛星16を介した放送では、情報の配信地域が広く、全国に同一の放送コンテンツが配信される。
【0021】
地上波放送部12は、地上波送信用アンテナ17を介して電波を送信する。地上波送信用アンテナ17から送信された電波は、コンテンツ受信装置20の地上波受信用アンテナ22によって受信される。コンテンツ受信装置20は、地上波受信用アンテナ22が受信した電波を画像や音声として出力する。地上波放送では、情報の配信地域は衛星放送よりは狭く、都道府県ごとなど、限られた地域に放送コンテンツが配信される。
【0022】
CATV放送部13は、同軸ケーブルまたは光ファイバ等のケーブル18を介してコンテンツ受信装置20に番組を配信する。ケーブルテレビの番組は、ケーブル18を敷設したユーザに配信される。
【0023】
インターネットサービスプロバイダ14とコンテンツ受信装置20とは、電話線によるDSL、光ファイバ、あるいは無線などの通信回線19によって接続されている。
【0024】
なお、本実施の形態では、衛星、地上波、CATV、インターネットなどの各媒体から配信される情報を受信するコンテンツ受信装置20は、表示部、スピーカ等を備えたテレビジョン受像機に内蔵されたものとして記載するが、コンテンツ受信装置20とテレビジョン受像機は必ずしも一体型である必要はなく、コンテンツ受信装置20が受信機能を備えた機器であって、テレビジョン受像機に対して外部接続される場合も含む。
【0025】
図2は、衛星放送部11、地上波放送部12、CATV放送部13などの配信部を有する放送局10の主要部構成を示す図である。
【0026】
放送局10は、予め制作されたドラマ、ニュース、天気予報等の放送コンテンツのデータ(具体的には画像データや音声データ)を記憶する番組内容記憶部31と、コンテンツの素材を撮影するカメラや音声を入力するマイク等を備えた撮影部32とを備えている。スイッチ33により、これらの蓄積された放送コンテンツとスポーツ中継等の生中継される放送コンテンツとが切り換えられるようになっている。
【0027】
番組運行管理システム34は、予め決められた放送スケジュールに従い、生放送のコンテンツを配信する場合にはスイッチ33を撮影部32へ、予め用意されたコンテンツを配信する場合にはスイッチ33を番組内容記憶部31へ切り換える。
【0028】
番組内容記憶部31または撮影部32から出力された番組内容は、MPEG(Moving Picture Expert Group)エンコーダ35aに出力される。MPEGエンコーダ35aは、入力した番組内容を符号化し、TSパケットに変換し、多重化部36に出力する。
【0029】
MPEGエンコーダ35aは、あるチャンネルのためのTSパケットを生成する。複数のチャンネルに配信される放送コンテンツを一つの周波数帯域に多重化して配信する場合、放送局10には、複数のMPEGエンコーダ35a、35b、35cが必要である。これら各MPEGエンコーダ35は、単一の番組運行管理システム34によって制御されている。全てのMPEGエンコーダ35a、35b、35cは作成したTSパケットを多重化部36に出力する。
【0030】
電子番組表生成部37は、番組運行管理システム34からの指示に従って電子番組表を生成し、生成した電子番組表をセクションデータに変換して多重化部36に出力する。
【0031】
データ放送生成部38は、データ放送番組記憶部39に記憶されたデータ放送の番組内容を読み出し、データ放送の番組内容をセクションデータを含むTSパケットに変換して多重化部36に出力する。セクションデータとは、TS(Transport Stream)パケットのペイロードに格納される形式のデータである。セクションデータに変換された電子番組表やデータ放送の番組内容は、多重化部36によって時分割多重された一本のTSに多重化される。
【0032】
番組特定情報生成部40は、番組運行管理システム34からの指示に従って、ISO/IEC 13818−1で規定される番組特定情報PSI(Program Specific Information)を生成する。PSIには、プログラム関連テーブル(PAT:Program Access Table)、限定受信関連テーブル(CAT:Conditional Access Table)、プログラムマップテーブル(PMT:Program Map Table)などが含まれている。
【0033】
多重化部36は、番組運行管理システム34から指示を受けて動作し、MPEGのTSパケット化された放送コンテンツ、電子番組表、データ放送番組内容、番組内容特定情報等を時分割で多重化し変調器41に出力している。多重化部36において多重化された放送コンテンツのデータは、変調器41において、各伝送路で送信可能な形式に変調される。変調器41からの出力が図1に示す衛星放送部11、地上波放送部12、CATV放送部13、インターネットサービスプロバイダ(ISP)14に接続されている。
【0034】
続いて、図3を参照して、番組特定情報生成部40において生成されるPAT及びPMTについて説明する。PATと、PMTとの関係を示す図である。PMTは、放送されるチャンネルごとに1つ存在し、PMTとチャンネルとの関連は、PATに記載されている。PMTの中には、番組を構成する音声、画像、および番組関連データなどのPID(パケット識別子)が記載されている。PIDは、TSパケットを構成するパケットに予め付けられた識別番号である。PATのPIDは、固定的に“0”に設定されている。
【0035】
受信装置は、ある周波数に同調した後、PIDが0であるパケット、すなわち、PATを最初に取得し、同調した周波数内に存在するすべてのチャンネルのPMTのPIDを取得する。
【0036】
PATの構造を図3に示す。PATは、図3に示すように、PIDと、PAT制御情報と、PMTのPIDを記載している。PAT制御情報は、ストリームを識別するトランスポートストリームIDやテーブル変更の有無を識別するバージョン情報等の制御情報を格納する。
【0037】
図3の例では、AチャンネルのPMTのPIDは101であり、BチャンネルのPMTのPIDは201であり、CチャンネルのPMTのPIDは301である。受信装置は、PATの記載をもとにPMTのPIDを取得する。
【0038】
図3の中段には、AチャンネルのPMT100の構成が示されている。PMT100は、PID101と、PMT制御情報102と、エレメンタリPID記述部103とから構成されている。図3の例では、Aチャンネルの映像データのPIDは102、Aチャンネルの音声データのPIDは103、Aチャンネルの番組関連データのPIDは104である。
【0039】
PMT100のPMT制御情報102には、本発明の特徴である伝送路パラメータおよびコンポーネント記述子が格納される。PMT100は、図4に示すように、8ビットのテーブル識別番号201と、1ビットのセクションシンタクス指示202、1ビットの「0」203、2ビットのリザーブ204、12ビットのセクション長205、16ビットのチャンネル番号206、2ビットのリザーブ207、5ビットのバージョン情報208、1ビットのカレントネクスト指示209、8ビットのセクション番号210、8ビットの最終セクション番号211、3ビットのリザーブ212、13ビットのPCRPID213、4ビットのリザーブ214、12ビットのチャンネル情報長215、8×Nビットの番組別記述子領域216、8ビットのストリーム形式識別子217、3ビットのリザーブ218、13ビットのエレメンタリPID219、4ビットのリザーブ220、12ビットのES情報長221、8×NビットのES別記述子領域222、32ビットのCRC223から構成される。
【0040】
ここで、ストリーム形式識別子217、リザーブ218、エレメンタリPID219、リザーブ220、ES情報長221、ES別記述子領域222は、図4のエレメンタリPID記述部103に対応し、残りの情報はPMT制御情報102に対応する。
【0041】
PMT100の番組別記述子領域216には、本発明の特徴である伝送路パラメータが格納される。伝送路パラメータは、切換先の伝送媒体の物理的な情報を格納している。放送局は、伝送路パラメータにより、コンテンツ受信装置20における伝送媒体の切り換えを制御する。
【0042】
伝送路パラメータには、衛星放送に切り換えるときの伝送路パラメータと、地上波放送に切り換えるときの伝送路パラメータと、インターネットに切り換えるときの伝送路パラメータがある。以下、衛星放送に切り換えるときの伝送路パラメータを衛星用伝送路パラメータ、地上波放送またはCATVに切り換えるときの伝送路パラメータは地上波/CATV用伝送路パラメータ、インターネットに切り換えるときの伝送路パラメータをコンポーネントパラメータと記す。
【0043】
衛星用伝送路パラメータ300は、図5に示すように、8ビットの記述子タグ301と、8ビットの記述子長302と、32ビットの周波数303と、16ビットの軌道位置304と、1ビットの東経西経フラグ305と、2ビットの偏波306と、5ビットの変調方式307と、28ビットのシンボルレート308と、4ビットの内符号309とから構成される。周波数303は伝送周波数を示し、軌道位置304と、東経西経フラグ305と、偏波306は、衛星16の軌道と偏波を示す。変調方式307と、シンボルレート308と、内符号309とは、伝送方式に関する仕様を示す。図5に示した衛星用伝送路パラメータ300の構成は、既存のシステムとの互換性をとるため、DVB(Digital Video Broadcasting)で規定されているデータ構成と同じものであるが、この構成と異なる構成でもよい。
【0044】
地上波/CATV用伝送路パラメータ400は、図6に示すように、8ビットの記述子タグ401と、8ビットの記述子長402と、12ビットのエリアコード403と、2ビットのガードインターバル404と、2ビットのモード情報405と、16ビットの周波数406とから構成される。
【0045】
エリアコード403は地上波の伝送される地域を示し、ガードインターバル404はガードインターバル長の有効シンボル長に対する比率を示す。周波数406は地上波の伝送周波数を示す。図6に示した地上波/CATV伝送路パラメータ400の構成は、既存のシステムとの互換性をとるため、ARIB(社団法人電波産業会)で規定されているデータ構成と同じものであるが、この構成と異なるものでもよい。
【0046】
コンポーネントパラメータ500は、図7に示すように、8ビットの記述子タグ501と、8ビットの記述子長502、4ビットのリザーブ503、4ビットのコンポーネント内容504、8ビットのコンポーネント種別505、8ビットのコンポーネントタグ506、24ビットの言語コード507、8×Nビットのコンポーネント記述508から構成される。
【0047】
コンポーネント内容504及びコンポーネント種別505は、エレメンタリPID記述部102が示すPIDが持つTSパケットの内容が映像であるか音声であるか番組関連情報であるかといったことを示す番号が記載されている。インターネット上のコンテンツは、MPEGトランスストリームと異なるが、コンポーネント内容504およびコンポーネント種別505において、該当チャンネルのコンテンツがインターネット上に存在することを示す番号を記載することで、視聴者が選択したチャンネルがインターネット上に存在することを受信機に通知することが可能である。コンポーネント記述508にはチャンネル番号に対応するインターネットのURL(Uniform Resource Locator)509が示される。
【0048】
PMT100のカレントネクスト指示209は、PMT100の変更の有無を示す。カレントネクスト指示209が「1」のとき、PMT100は現在伝送しているTSパケットの情報を格納し、PMTの変更はない。カレントネクスト指示209が「0」のときPMT100は次に伝送するTSパケットの情報を格納し、PMTの伝送路パラメータには次に伝送するパケットのための伝送路情報が記載されている。コンテンツ受信装置20は、カレントネクスト指示209の値が「0」であるとき、PMT100の伝送路パラメータを読み出し、伝送路パラメータの値に従って伝送媒体を切り換える準備を行う。その後カレントネクスト指示209が「0」であったPMTにおいてカレントネクスト指示209が「1」になり他の部分がそのままのPMTを受信したタイミングで上記伝送パラメータを実際に使用するよう切り換えを行う。
【0049】
次に、図8を参照してコンテンツ受信装置20の構成について説明する。
【0050】
コンテンツ受信装置20は、衛星放送波、地上放送波、有線テレビ放送用ケーブル、ネットワーク通信回線などの伝送路から放送コンテンツのデータを受信し、
受信したデータをモニタやスピーカに出力する。
【0051】
コンテンツ受信装置20は、衛星放送受信用アンテナ21、地上波放送受信用アンテナ22、またはCATVのケーブル18から伝送された放送コンテンツ(番組内容)のTSパケット、電話線などのネットワーク通信回線19から伝送されたIPパケットを入力する。
【0052】
衛星放送用復調回路51は、衛星放送受信用アンテナ23と接続され、衛星放送受信用アンテナ23で受信された電波を復調する。また、地上波放送用復調回路52は、地上波放送用受信アンテナ22と接続されており、地上波放送受信用アンテナ32で受信された電波を復調する。CATV用復調回路53は、CATVのケーブル18からの信号を復調する。
【0053】
衛星放送用復調回路51、地上波放送用復調回路52、CATV用復調回路53は、復調したデータを復調回路切換スイッチ54に出力する。復調回路切換スイッチ54は、制御回路55により制御されており、制御回路55は、入力装置56からの入力もしくは後述する伝送パラメータの値に基づいて復調回路切換スイッチ54を切り換える。入力装置56は、例えば、リモートコントローラであり、チャンネル切り換えを入力させるためのチャンネル切り換えボタンが設けられている。入力装置56は、チャンネル切り換えボタンの押下を検出し、制御回路55にチャンネル番号を出力する。制御回路55は、復調回路切換スイッチ54を選択されたチャンネルに対応する伝送路に切り換える。
【0054】
多重分離回路57は、各復調回路の何れかから入力したTSパケットのPATを読み出し、ユーザから指示されたチャンネル番号に対応するPMTのPIDを検索する。多重分離回路57は、復調回路51、52、53から入力したパケットのPIDと、PMTが格納するパケットのPIDとを比較し、入力したパケットが音声データであるか、画像データであるか、番組関連情報であるかを識別する。多重分離回路57は、識別したデータのタイプを制御回路55に出力し、制御回路55は入力したデータのタイプに応じて、データタイプ切換スイッチ58を切り換える。
【0055】
データタイプ切換スイッチ58は、制御回路55の制御に従いスイッチを切り換え、多重分離回路57から音声データが出力される際には、多重分離回路57と音声デコーダ59を接続し、多重分離回路57から画像データが出力される際には、多重分離回路57と画像デコーダ60とを接続し、多重分離回路57から番組関連情報が出力される際には、多重分離回路57と番組関連情報解読部61を接続させる。
【0056】
音声デコーダ59は、音声データを復号し、出力切換スイッチ63に出力する。画像デコーダ60は画像データを復号し、画面情報生成回路62に出力する。番組関連情報解読部61は、番組関連情報を解読し、チャンネル番号や音声モード(モノラル、ステレオ、二ヶ国語)等のOSD(On Screen Display)情報を生成し、画面情報生成回路62に出力する。画面情報生成回路62は、画像デコーダ60から出力された映像にOSD情報を多重化して、多重化した画像を出力切換スイッチ63に出力する。
【0057】
出力切換スイッチ63は、制御回路55からの制御信号に従い、インターネットを介した情報と、放送局を介した情報とを切り換える。これにより、音声デコーダ59からの出力はD/A変換回路64に入力され、画面情報生成回路62から出力は、D/A変換回路65に入力される。D/A変換回路64は、音声データをアナログデータに変換し、スピーカ66に出力する。D/A変換回路65は、画像データをアナログデータに変換し、モニタ67に出力する。
【0058】
ネットワーク通信回線19より放送コンテンツが送られる場合、例えば、本具体例では、ネットワークは、いわゆるインターネットの場合、モデムやターミナルアダプタといったネットワークインターフェイスである変復調回路68によって通信回線19から伝送路情報を含む放送コンテンツのデータが受信される。また、変復調回路68では、伝送されたデジタル信号をアナログ信号に変調したり、伝送するためのアナログ信号をデジタル信号に復調したりする。
【0059】
パケット処理部69は、変復調回路68から出力されたデジタル信号をデータ列として扱える形式に変換する。パケット解析部70は、パケット構成を解析し、パケットが格納する音声データや画像データをストリームデコーダ71に出力する。ストリームデコーダ71はパケット解析部70からの音声データや画像データを復号し、出力切換スイッチ63に出力する。
【0060】
制御回路55は、出力切換スイッチ63を切り換え、インターネットの情報をスピーカ66やモニタ67といった出力装置に出力する場合、ストリームデコーダ71とD/A変換回路64、97とを接続させる。
【0061】
D/A変換回路64は、ストリームデコーダ71から出力される音声データをアナログ信号に変換しスピーカ66に出力する。D/A変換回路65は、ストリームデコーダ71から出力される画像データをデジタル信号に変換しモニタ67に出力する。
【0062】
制御回路55は、コンテンツ受信装置20の各ブロックを制御するほかに、伝送路の切り換え処理を行う。
【0063】
制御回路55は、各伝送路より伝送されるTSパケットのPMT200のカレントネクスト指示209の値を読み出す。制御回路55は、カレントネクスト指示209が「0」から「1」に切り換わったとき、伝送路の切り換え処理を開始する。
【0064】
制御回路55は、伝送路を衛星放送に切り換える場合、番組別記述子領域216に格納された衛星用伝送路パラメータ300を読み出す。制御回路55は、復調回路切換スイッチ54を衛星放送用復調回路51に切り換え、復調回路に衛星用伝送路パラメータ300を出力する。衛星放送用復調回路51は、衛星用伝送路パラメータ300の値に基づいて衛星16からの電波を復調する。復調した電波は電気信号として多重分離回路57に出力される。
【0065】
制御回路55は、カレントネクスト指示209に応じて、伝送路を切り換える。例えば、衛星放送から地上波放送に切り換える場合、番組記述子領域216に格納された地上波/CATV用伝送路パラメータ400を読み出し、復調回路切換スイッチ54を地上波放送用復調回路52に切り換え、地上波/CATV用伝送路パラメータ400を地上波放送用復調回路52に出力する。地上波放送用復調回路52は、地上波/CATV用伝送路パラメータ400の値に従って、地上波放送受信用アンテナ32が受信した電波を復調し、復調した電波を多重分離回路57に出力する。
【0066】
また、例えば、ケーブルテレビに切り換える場合、番組記述子領域216に格納された地上波/CATV用伝送路パラメータ400を読み出し、復調回路切換スイッチ54をCATV用復調回路41に切り換え、CATV用復調回路41に地上波/CATV用伝送路パラメータ400を出力する。CATV用復調回路41は、地上波/CATV用伝送路パラメータ400の値に従い、ケーブル18を介して伝送された信号を復調し、多重分離回路57に出力する。
【0067】
伝送路をネットワーク通信回路19に切り換える場合、制御回路55は、番組記述子領域216に格納されたコンポーネントパラメータ500を読み出し、コンポーネント記述部508に記述されたURLをパケット解析部70に出力するとともに、出力切換スイッチ63をストリームデコーダ71に切り換える。
【0068】
パケット解析部70は、コンポーネント記述部508にアクセスし、コンテンツの返信を要求する。パケット解析部70は、コンテンツが返信されると、返信されたコンテンツをストリームデコーダ71に出力する。ストリームデコーダ71は、コンテンツをデコードし、出力切換スイッチ63に出力する。出力切換スイッチ63は、制御回路55の制御により、ストリームデコーダ71側に切り換えられており、ストリームデコーダ71からの出力は、D/A変換回路64、65に入力され、スピーカ66及びモニタ67に出力される。
【0069】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかるデジタル放送システムは、放送局において、放送コンテンツのデータに次に送信されるデータの伝送路情報を付加して各伝送路にて送信可能なデータ形式に変換して送信することにより、伝送路情報を含む放送コンテンツのデータを受信した受信装置では、ユーザ(視聴者)からの操作なくして放送コンテンツの伝送路が切り換えられる。これにより送信装置(放送局)側において、複数の伝送路から最適な伝送路、或いは所望とする伝送路へユーザを誘導できる。
【0070】
これにより、伝送路の形態に応じて、ユーザに対して供給できる情報のバリエーションや情報量が増える。また、周波数帯域を有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタル放送システムの構成を示す図である。
【図2】放送局の構成を示す図である。
【図3】PATおよびPMTの関係を示す図である。
【図4】PMTの構成を示す図である。
【図5】衛星用伝送路パラメータの構造を示す図である。
【図6】地上波/CATV用伝送路パラメータの構造を示す図である。
【図7】コンポーネントパラメータの構造を示す図である。
【図8】コンテンツ受信装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタル放送システム、10 放送局、11 衛星放送部、12 地上波放送部、13 CATV放送部、14 インターネットサービスプロバイダ、15 衛星放送用送信アンテナ、16 衛星、17 地上波送信用アンテナ、18ケーブル、19 通信回線、20 コンテンツ受信装置、21 衛星放送用受信アンテナ、22 地上波受信用アンテナ、34 番組運行管理システム、35a、35b、35c MPEGエンコーダ、36 多重化器、41 変調器、51 衛星放送用復調回路、52 地上波放送用復調回路、53 CATV用復調回路、54 復調回路切換スイッチ、55 制御回路、56 入力装置、63 出力切換スイッチ、68 変復調回路、69 パケット処理部、70 パケット解析部、71 ストリームデコーダ、100 PMT、209 カレントネクスト指示、216 番組別記述子領域、300 衛星用伝送路パラメータ、400地上波/CATV用伝送路パラメータ、500 コンポーネントパラメータ、
Claims (17)
- 放送コンテンツをデジタル化して送受するデジタル放送システムであって、放送コンテンツを配信する放送局と、この放送局から配信された放送コンテンツを受信する複数の受信装置とを備え、
上記放送局と上記複数の受信装置とが複数の伝送路で接続され、
上記放送局は、
上記放送コンテンツのデータを伝送する伝送路を示す伝送路情報を生成する伝送路情報生成手段と、
上記放送コンテンツのデータに次に送信されるデータの伝送路情報を付加して上記各伝送路にて送信可能なデータ形式に変換するデータ変換手段と、
上記変換された放送コンテンツおよび伝送路情報のデータを送信する送信手段とを備え、
上記受信装置は、
上記放送コンテンツおよび上記伝送路情報のデータを受信する受信手段と、
上記伝送路情報に基づいて次に受信するデータの伝送路を切り換える伝送路切換手段とを備える
ことを特徴とするデジタル放送システム。 - 放送コンテンツをデジタル化して複数の受信装置に送信する放送局の送信装置であって、当該放送局と上記受信装置とが複数の伝送路で接続されており、
上記放送コンテンツのデータを伝送する伝送路を示す伝送路情報を生成する伝送路情報生成手段と、
上記放送コンテンツのデータに次に送信されるデータの伝送路情報を付加して上記各伝送路にて送信可能なデータ形式に変換するデータ変換手段と、
上記変換された放送コンテンツおよび伝送路情報のデータを送信する送信手段とを備えることを特徴とする送信装置。 - 上記伝送路には、衛星放送波、地上放送波、有線テレビ放送用ケーブル、ネットワーク通信回線が含まれることを特徴とする請求項2記載の送信装置。
- 上記伝送路情報には、上記放送コンテンツを送信する際の送信周波数が含まれることを特徴とする請求項2記載の送信装置。
- 上記放送コンテンツは、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式に準拠して送受され、
上記データ変換手段は、プログラムマップテーブルのカレントネクスト指示内に伝送路の切り換えを示す情報を挿入することを特徴とする請求項2記載の送信装置。 - 放送局から放送されるデジタル化された放送コンテンツのデータを受信する受信装置であって、当該受信装置と上記放送局とが複数の伝送路で接続されており、
上記データを受信する受信手段と、
上記データに付加され、上記データの次に送信されるデータの伝送路を示す伝送路情報に基づいて次に受信するデータの伝送路を切り換える伝送路切換手段とを備える
ことを特徴とする受信装置。 - 上記伝送路には、衛星放送波、地上放送波、有線テレビ放送用ケーブル、ネットワーク通信回線が含まれることを特徴とする請求項6記載の受信装置。
- 上記伝送路情報には、上記放送コンテンツを送信する際の送信周波数が含まれることを特徴とする請求項6記載の受信装置。
- 上記放送コンテンツは、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式に準拠して送受され、
上記伝送路情報として、プログラムマップテーブルのカレントネクスト指示内に伝送路の切り換えを示す情報を挿入することを特徴とする請求項6記載の受信装置。 - 放送コンテンツをデジタル化して複数の受信装置に送信する放送局の放送コンテンツ送信方法であって、
上記放送コンテンツのデータを伝送する伝送路を示す伝送路情報を生成する伝送路情報生成工程と、
上記放送コンテンツのデータに次に送信されるデータの伝送路情報を付加して上記各伝送路にて送信可能なデータ形式に変換するデータ変換工程と、
上記変換された放送コンテンツおよび伝送路情報のデータを送信する送信工程とを有することを特徴とする放送コンテンツ送信方法。 - 上記伝送路には、衛星放送波、地上放送波、有線テレビ放送用ケーブル、ネットワーク通信回線が含まれることを特徴とする請求項10記載の放送コンテンツ送信方法。
- 上記伝送路情報には、上記放送コンテンツを送信する際の送信周波数が含まれることを特徴とする請求項10記載の放送コンテンツ送信方法。
- 上記放送コンテンツは、MPEG(Moving Picture Experts
Group)形式に準拠して送受され、
上記データ変換工程では、プログラムマップテーブルのカレントネクスト指示内に伝送路の切り換えを示す情報を挿入することを特徴とする請求項10記載の放送コンテンツ送信方法。 - 放送局と複数の伝送路で接続されており、上記放送局から放送されるデジタル化された放送コンテンツのデータを受信する受信装置の伝送路切換方法であって、
上記データを受信する受信工程と、
上記データに付加され、上記データの次に送信されるデータの伝送路を示す伝送路情報に基づいて次に受信するデータの伝送路を切り換える伝送路切換工程とを有する
ことを特徴とする伝送路切換方法。 - 上記伝送路には、衛星放送波、地上放送波、有線テレビ放送用ケーブル、ネットワーク通信回線が含まれることを特徴とする請求項14記載の伝送路切換方法。
- 上記伝送路情報には、上記放送コンテンツを送信する際の送信周波数が含まれることを特徴とする請求項14記載の伝送路切換方法。
- 上記放送コンテンツは、MPEG(Moving Picture Experts
Group)形式に準拠して送受され、
上記伝送路情報として、プログラムマップテーブルのカレントネクスト指示内に伝送路の切り換えを示す情報を挿入することを特徴とする請求項14記載の伝送路切換方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002299332A JP2004135170A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | デジタル放送システム、送信装置、受信装置、放送コンテンツ送信方法、伝送路切換方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002299332A JP2004135170A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | デジタル放送システム、送信装置、受信装置、放送コンテンツ送信方法、伝送路切換方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004135170A true JP2004135170A (ja) | 2004-04-30 |
Family
ID=32288500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002299332A Withdrawn JP2004135170A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | デジタル放送システム、送信装置、受信装置、放送コンテンツ送信方法、伝送路切換方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004135170A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006025338A1 (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-09 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 情報記録媒体並びに多重化装置および復号化装置 |
KR100708929B1 (ko) | 2004-07-26 | 2007-04-17 | 에스케이 텔레콤주식회사 | 방송망과 지상망의 연동에 의한 방송 및 데이터 서비스제공 방법 |
KR100724980B1 (ko) * | 2005-06-28 | 2007-06-04 | 삼성전자주식회사 | 위성 dmb와 지상파 dmb를 동시에 수신할 수 있는듀얼 모드 dmb 단말기 |
KR100776089B1 (ko) | 2006-04-14 | 2007-11-15 | 주식회사 대우일렉트로닉스 | 통합 dmb 수신기에서 위성 및 지상파 패킷 통합 디코딩처리 방법 |
-
2002
- 2002-10-11 JP JP2002299332A patent/JP2004135170A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100708929B1 (ko) | 2004-07-26 | 2007-04-17 | 에스케이 텔레콤주식회사 | 방송망과 지상망의 연동에 의한 방송 및 데이터 서비스제공 방법 |
WO2006025338A1 (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-09 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 情報記録媒体並びに多重化装置および復号化装置 |
JP4823911B2 (ja) * | 2004-08-31 | 2011-11-24 | パナソニック株式会社 | 多重化装置、情報記録媒体、復号装置、多重化方法、復号方法、およびプログラム |
KR101110902B1 (ko) * | 2004-08-31 | 2012-03-16 | 파나소닉 주식회사 | 정보 기록 매체 및 다중화 장치 및 복호화 장치 |
KR100724980B1 (ko) * | 2005-06-28 | 2007-06-04 | 삼성전자주식회사 | 위성 dmb와 지상파 dmb를 동시에 수신할 수 있는듀얼 모드 dmb 단말기 |
KR100776089B1 (ko) | 2006-04-14 | 2007-11-15 | 주식회사 대우일렉트로닉스 | 통합 dmb 수신기에서 위성 및 지상파 패킷 통합 디코딩처리 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100454959B1 (ko) | 디지털방송을 시청할 수 있는 셋탑박스 시스템 및 그시청방법 | |
WO2012099399A2 (ko) | 방송통신 융합형 서비스를 위한 전송 방법 및 장치 | |
US20060090181A1 (en) | Method and apparatus for pre-processing service information in open cable system | |
JPH11331697A (ja) | ディジタル放送装置及びディジタル放送方法 | |
JP2007043739A (ja) | コンテンツ記述情報と接続情報とを提供する方法 | |
JPH11261986A (ja) | デジタル多重伝送装置 | |
JP6700658B2 (ja) | 受信装置、受信方法、及びプログラム | |
EP1944973B1 (en) | A digital television receiver and method for processing the digital television signal | |
US7808561B2 (en) | Apparatus and method for transforming a digital TV broadcasting signal to a digital radio broadcasting signal | |
US7051355B1 (en) | Receiving apparatus, receiving method, and providing medium | |
US7680145B2 (en) | Retransmission apparatus using packet method for DMB service | |
JP2004135170A (ja) | デジタル放送システム、送信装置、受信装置、放送コンテンツ送信方法、伝送路切換方法 | |
KR100682415B1 (ko) | 전자 프로그램 가이드 정보 처리 시스템 | |
KR20180058615A (ko) | 방송 신호 변환 장치 및 방법 | |
EP1687981A1 (en) | Method for updating software of a target device using an extended identifier in digital broadcasting | |
JP2004180136A (ja) | 送信装置、受信装置、送信方法、受信方法および送受信システム | |
JP2000295587A (ja) | 番組編成方法、番組挿入方法及び番組挿入装置 | |
KR20060136078A (ko) | 전자 프로그램 가이드 정보 처리 시스템 | |
JP4329144B2 (ja) | 送信装置、受信装置及び番組の伝送方法 | |
JPH11275546A (ja) | 信号処理装置及び信号処理方法、並びに提供媒体 | |
KR20060020784A (ko) | 디지털위성방송수신기의 정보처리방법 | |
JP5328955B2 (ja) | デジタル放送信号の再送信方法 | |
JP2004135020A (ja) | Catv再送信システム | |
JP2024029408A (ja) | 放送システム、受信機、送出方法、および受信方法 | |
JP2001197025A (ja) | デジタル放送送受信方法、およびデジタル放送送受信システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |