JP2005011914A - 反射型マスクおよび露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】EUV露光装置において、照明光学系、投影光学系の空間的設計自由度を向上する。
【解決手段】反射型マスクのマスクアライメントマークを回路パターン面の反対面側に形成し、アライメント検出系をマスクに対して照明光学系、投影光学系の反対側に設置する。
【選択図】 図1
【解決手段】反射型マスクのマスクアライメントマークを回路パターン面の反対面側に形成し、アライメント検出系をマスクに対して照明光学系、投影光学系の反対側に設置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスやマイクロデバイスなどのデバイス製造工程におけるリソグラフィ技術に関し、特に反射マスクを用いた極紫外線(以下EUV)リソグラフィ技術およびデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIなどで固体素子の集積度および動作速度向上のため、回路パターンの微細化が進んでいる。これらのLSIを製造する過程の回路パターン形成では、露光光源を紫外線とする縮小投影露光装置が広く用いられている。この場合、解像度は露光波長λと投影光学系の開口数NAに依存するため、解像限界の向上は、開口数NAを大きくすることによって行なわれてきた。しかしながら、焦点深度(DOF)の減少と屈折光学系設計、製造技術の困難から、解像限界に近づきつつある。そこで、露光波長λを短くし解像度の向上を行なっている。例えばKrFエキシマレーザ(λ=248nm)、さらにはArFエキシマレーザ(λ=193nm)へ光源が移行しているが、波長からくる原理的な限界によって、従来の露光技術の延長では、0.1μm以下の解像度を得ることは困難である。
【0003】
そこで、将来的な露光技術として、波長100nm以下、特に波長13nm付近の光を用いるEUVリソグラフィ技術が注目されており、様々な提案がなされている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
例えば、EUV光を用いた縮小投影露光装置は図5の様に、EUV光源、照明光学系、反射型マスク、投影光学系、マスクステージ、ウエハステージ、アライメント光学系、真空系などで構成される。
【0005】
EUV光源は、たとえばレーザープラズマ光源が用いられる。これは真空容器中に置かれたターゲット材に高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、これから放射される例えば波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属薄膜、不活性ガス、液滴などが用いられ、ガスジェット等の手段で真空容器内に供給される。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方が良く、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
【0006】
照明光学系は、複数の多層膜または斜入射ミラーとオプティカルインテグレータ、等から構成される。初段の集光ミラーはレーザープラズマからほぼ等方的に放射されるEUV光を集める役割を果たす。オプティカルインテグレータはマスクを均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。また照明光学系のマスクと共役な位置にはマスク面で照明される領域を円弧状に限定するためのアパーチャが設けられる。
【0007】
投影光学系は複数のミラーを用いている。ミラー枚数は少ない方がEUV光の利用効率が高いが、収差補正が難しくなる。収差補正に必要なミラー枚数は4枚から6枚程度である。ミラーの反射面の形状は凸面または凹面の球面または非球面である。開口数NAは0.1〜0.2程度である。
【0008】
ミラーは低膨張率ガラスやシリコンカーバイド等の剛性が高く硬度が高く、熱膨張率が小さい材料からなる基板を、研削・研磨して所定の反射面形状を創生した後、反射面にモリブデン/シリコンなどの多層膜を成膜したものである。ミラー面内の場所によって入射角が一定でない場合、前述のブラッグの式から明らかなように、膜周期一定の多層膜では場所によって反射率が高くなるEUV光の波長がずれてしまう。そこでミラー面内で同一の波長のEUV光が効率よく反射されるように膜周期分布を持たせることが必要である。
【0009】
マスクステージとウエハステージは縮小倍率に比例した速度比で同期して走査する機構をもつ。ここでマスク又はウエハ面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、マスク又はウエハ面に垂直な方向をZとする。
【0010】
マスクは、マスク保持機構を有するマスクステージ上に保持される。マスクステージはX方向に高速移動する機構をもつ。また、X方向、Y方向、Z方向、および各軸の回りの回転方向に微動機構をもち、マスクの位置決めができるようになっている。マスクステージの位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて、位置と姿勢が制御される。
【0011】
ウエハはウエハ保持機構を有するウエハステージに保持される。ウエハステージはマスクステージと同様にX方向に高速移動する機構をもつ。また、X方向、Y方向、Z方向、および各軸の回りの回転方向に微動機構をもち、ウエハ位置決めができるようになっている。ウエハステージの位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて、位置と姿勢が制御される。
【0012】
マスクアライメント照明系とマスクアライメント検出系からなるマスクアライメント検出装置とマスク基板の回路パターン面上に設けられたマスクアライメントマークによってマスクの位置と投影光学系の光軸との位置関係、およびウエハアライメント照明系とウエハアライメント検出系からなるウエハアライメント検出装置とウエハ面上のウエハアライメントマークによってウエハの位置と投影光学系の光軸との位置関係が計測され、マスクの投影像がウエハの所定の位置に一致するようにマスクステージおよびウエハステージの位置と角度が設定される。
【0013】
また、フォーカス位置検出機構によってウエハ面でZ方向のフォーカス位置が計測され、ウエハステージの位置及び角度を制御することによって、露光中は常時ウエハ面を投影光学系による結像位置に保つ。
【0014】
ウエハ上で1回の走査露光が終わると、ウエハステージはX,Y方向にステップ移動して次の走査露光開始位置に移動し、再びマスクステージ及びウエハステージが投影光学系の縮小倍率に比例した速度比でX方向に同期走査する。
【0015】
このようにして、マスクの縮小投影像がとウエハ上に結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される(ステップ・アンド・スキャン)。こうして、ウエハ全面にマスクの転写パターンが転写される。
【0016】
【特許文献1】
特開平07−240363号公報
【特許文献2】
特開2003−045774号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
マスクアライメント装置の配置としては、図5の様にマスクアライメント装置が真空容器内に置かれ、反射型マスクの回路パターン面上に設けられたマスクアライメントマークを反射によって計測する方法と、図6の様にマスクをはさんで照明光学系とアライメント検出系を配置し、反射型マスクの回路パターン面上に設けられたマスクアライメントマークを透過によって計測する方法が提案されている。しかしながら、従来のマスクはマスクアライメントマークが回路パターン面側にあり、マスクアライメント装置も回路パターン面側に配置する必要があった。回路パターン面の近くにはEUV光の照明光学系や投影光学系がありマスクアライメント装置の配置場所に制限があった。また逆にマスクアライメント装置の配置場所によって、EUV光の照明光学系や投影光学系の設計自由度を制限していた。更に従来例2の様に透過でアライメント計測をする場合、アライメント光がマスク基板を透過する必要があるが、マスク基板がEUV光によって高温となり屈折率等の光学特性が変化するため、正確にアライメント計測するのが困難であった。
【0018】
そこで本発明は上記の課題に鑑みなされたもので、マスクアライメント装置の配置、EUV光の照明光学系および投影光学系の空間的設計になんら制限を与えず、また高精度なマスクアライメントが可能な反射型マスクおよびそれを用いた露光装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の反射型マスクは、ウエハに転写するための回路パターンが基板表面に形成された反射型マスクにおいて、該回路パターンの形成されている基板面の反対面にマスクアライメントマークが形成されていることを特徴とする。
【0020】
更に本発明の反射型マスクは、ウエハに転写するための回路パターンが基板表面に形成された反射型マスクにおいて、該回路パターンの形成されている基板面の反対面に導電膜およびマスクアライメントマークが形成されていることを特徴とする。
【0021】
また本発明の反射型マスクを用いた露光装置は、該反射型マスクと該反射型マスクを保持するための保持機構を備えたマスクステージと該反射型マスクのマスクアライメントマークを照明するためのアライメント照明系とアライメント検出系を有し、マスクアライメントは、該反射型マスクのマスクアライメントマーク側から該アライメント照明系からのアライメント光を該マスクアライメントマークに照射し該マスクアライメントマークから反射するアライメント反射光を該アライメント検出系によって検出することによって行なうことを特徴とする。
【0022】
更に本発明の反射型マスクを用いた露光装置は、該反射型マスクの保持は該マスクアライメントマーク部分を除く該マスクアライメントマークの形成された面のほぼ全面によって行ない、該マスクステージには前記アライメント光およびアライメント反射光が通過するための光路を設けたことを特徴とする。
更に本発明の反射型マスクを用いた露光装置は、該マスクの保持機構が静電吸着方式であることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明するが、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、以下に挙げる実施の形態に限定されるものではない。
【0024】
(実施形態1)
図1は本発明の反射型マスクおよび露光装置の概略図である。マスクはマスク基板上にEUV光を反射するための多層膜が設けられ、多層膜上にはEUV光を吸収する吸収体によって回路パターンが描かれている。
【0025】
マスクアライメントマークはマスク基板に対して回路パターンが描かれている面の反対面上に設けられている。マスクアライメントマークと回路パターンとの相対位置はマスク製造時、ないしは他の計測器によって既知となっている。またマスクアライメント検出装置も投影光学系に対して位置変動が許容範囲内になるように設置されている。
【0026】
マスクはマスクステージ上に具備されたマスクチャックに保持される。マスクの保持機構はマスク裏面のほぼ全面を静電吸着によって行なう。マスク基板の材質としては、導電体、半導体、絶縁体を使用することが出来る。例えばステンレス鋼、シリコン、ガラス、炭化シリコンや窒化アルミ等のセラミクスが挙げられる。EUV光によるマスク基板の温度上昇によってマスク基板が熱変形をおこすと回路パターンの転写精度が悪化するため理想的には低熱膨張材が望ましい。また絶縁体をマスク基板として使用する場合、吸着面にはCr等の導電膜を設ける必要がある。マスクアライメントマークは当該位置に導電膜を形成せずにアライメントマークを形成しても良いし、導電膜上に形成しても良い。ただしアライメント精度を上げるために、アライメント光に対して基板ないしは導電膜の反射率が高い場合には、アライメント光に対して反射率の低い部材によってアライメントマークを形成するのが望ましい。なおマスクチャックおよびマスクステージのマスクアライメントマークがあたる部分はアライメント光が通過できる光路が設けられている。
【0027】
またマスクアライメントマークは1つに限らず、例えばマスクステージに微動機構(不図示)を設け、マスク裏面に形成した複数のマスクアライメントマークを計測して回路パターンが所定の平面上にのるように駆動しても良い。
【0028】
(実施形態2)
次に本発明の実施形態2について説明する。なお、EUV光源、照明光学系、投影光学系およびウエハについては共通のため以下省略する。
【0029】
図2および図3はマスクの保持を機械的なクランプによって行なった例である。図2はアライメント光が通過するための光路を設けたマスクステージ上にほぼマスク裏面全面が接触するように機械的なマスククランプ機構によって保持する例。図3は従来の光露光装置の様に大きな開口を持つマスクステージ上に設けられたマスクチャックへとマスククランプ機構によって保持する例である。
【0030】
(実施形態3)
図4は本発明の実施形態3を示す図である。本実施形態ではマスクチャックないしはマスクステージ中にマスクアライメント光を折り曲げるための反射ミラー設置した。これによって、アライメント検出装置の設置場所の自由度が向上する。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明によると、マスクアライメント照明系とマスクアライメント検出系からなるマスクアライメント検出装置をEUV照明光学系および投影光学系の近くに設置する必要がなくなるので、EUV照明光学系および投影光学系の空間的設計がなんら制限されることはない。
【0032】
また、アライメント光はマスク基板内を通過することが無いので、マスク基板が温度上昇による光学特性の変化をしても高精度にマスクアライメントを行なうことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射型マスクおよび露光装置の概略図
【図2】マスクの保持を機械的なクランプによって行なった例
【図3】マスクの保持を機械的なクランプによって行なった例
【図4】本発明の実施形態3を示す図
【図5】マスクアライメント装置の配置図
【図6】マスクアライメント装置の配置図
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスやマイクロデバイスなどのデバイス製造工程におけるリソグラフィ技術に関し、特に反射マスクを用いた極紫外線(以下EUV)リソグラフィ技術およびデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIなどで固体素子の集積度および動作速度向上のため、回路パターンの微細化が進んでいる。これらのLSIを製造する過程の回路パターン形成では、露光光源を紫外線とする縮小投影露光装置が広く用いられている。この場合、解像度は露光波長λと投影光学系の開口数NAに依存するため、解像限界の向上は、開口数NAを大きくすることによって行なわれてきた。しかしながら、焦点深度(DOF)の減少と屈折光学系設計、製造技術の困難から、解像限界に近づきつつある。そこで、露光波長λを短くし解像度の向上を行なっている。例えばKrFエキシマレーザ(λ=248nm)、さらにはArFエキシマレーザ(λ=193nm)へ光源が移行しているが、波長からくる原理的な限界によって、従来の露光技術の延長では、0.1μm以下の解像度を得ることは困難である。
【0003】
そこで、将来的な露光技術として、波長100nm以下、特に波長13nm付近の光を用いるEUVリソグラフィ技術が注目されており、様々な提案がなされている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
例えば、EUV光を用いた縮小投影露光装置は図5の様に、EUV光源、照明光学系、反射型マスク、投影光学系、マスクステージ、ウエハステージ、アライメント光学系、真空系などで構成される。
【0005】
EUV光源は、たとえばレーザープラズマ光源が用いられる。これは真空容器中に置かれたターゲット材に高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、これから放射される例えば波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属薄膜、不活性ガス、液滴などが用いられ、ガスジェット等の手段で真空容器内に供給される。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方が良く、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
【0006】
照明光学系は、複数の多層膜または斜入射ミラーとオプティカルインテグレータ、等から構成される。初段の集光ミラーはレーザープラズマからほぼ等方的に放射されるEUV光を集める役割を果たす。オプティカルインテグレータはマスクを均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。また照明光学系のマスクと共役な位置にはマスク面で照明される領域を円弧状に限定するためのアパーチャが設けられる。
【0007】
投影光学系は複数のミラーを用いている。ミラー枚数は少ない方がEUV光の利用効率が高いが、収差補正が難しくなる。収差補正に必要なミラー枚数は4枚から6枚程度である。ミラーの反射面の形状は凸面または凹面の球面または非球面である。開口数NAは0.1〜0.2程度である。
【0008】
ミラーは低膨張率ガラスやシリコンカーバイド等の剛性が高く硬度が高く、熱膨張率が小さい材料からなる基板を、研削・研磨して所定の反射面形状を創生した後、反射面にモリブデン/シリコンなどの多層膜を成膜したものである。ミラー面内の場所によって入射角が一定でない場合、前述のブラッグの式から明らかなように、膜周期一定の多層膜では場所によって反射率が高くなるEUV光の波長がずれてしまう。そこでミラー面内で同一の波長のEUV光が効率よく反射されるように膜周期分布を持たせることが必要である。
【0009】
マスクステージとウエハステージは縮小倍率に比例した速度比で同期して走査する機構をもつ。ここでマスク又はウエハ面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、マスク又はウエハ面に垂直な方向をZとする。
【0010】
マスクは、マスク保持機構を有するマスクステージ上に保持される。マスクステージはX方向に高速移動する機構をもつ。また、X方向、Y方向、Z方向、および各軸の回りの回転方向に微動機構をもち、マスクの位置決めができるようになっている。マスクステージの位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて、位置と姿勢が制御される。
【0011】
ウエハはウエハ保持機構を有するウエハステージに保持される。ウエハステージはマスクステージと同様にX方向に高速移動する機構をもつ。また、X方向、Y方向、Z方向、および各軸の回りの回転方向に微動機構をもち、ウエハ位置決めができるようになっている。ウエハステージの位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて、位置と姿勢が制御される。
【0012】
マスクアライメント照明系とマスクアライメント検出系からなるマスクアライメント検出装置とマスク基板の回路パターン面上に設けられたマスクアライメントマークによってマスクの位置と投影光学系の光軸との位置関係、およびウエハアライメント照明系とウエハアライメント検出系からなるウエハアライメント検出装置とウエハ面上のウエハアライメントマークによってウエハの位置と投影光学系の光軸との位置関係が計測され、マスクの投影像がウエハの所定の位置に一致するようにマスクステージおよびウエハステージの位置と角度が設定される。
【0013】
また、フォーカス位置検出機構によってウエハ面でZ方向のフォーカス位置が計測され、ウエハステージの位置及び角度を制御することによって、露光中は常時ウエハ面を投影光学系による結像位置に保つ。
【0014】
ウエハ上で1回の走査露光が終わると、ウエハステージはX,Y方向にステップ移動して次の走査露光開始位置に移動し、再びマスクステージ及びウエハステージが投影光学系の縮小倍率に比例した速度比でX方向に同期走査する。
【0015】
このようにして、マスクの縮小投影像がとウエハ上に結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される(ステップ・アンド・スキャン)。こうして、ウエハ全面にマスクの転写パターンが転写される。
【0016】
【特許文献1】
特開平07−240363号公報
【特許文献2】
特開2003−045774号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
マスクアライメント装置の配置としては、図5の様にマスクアライメント装置が真空容器内に置かれ、反射型マスクの回路パターン面上に設けられたマスクアライメントマークを反射によって計測する方法と、図6の様にマスクをはさんで照明光学系とアライメント検出系を配置し、反射型マスクの回路パターン面上に設けられたマスクアライメントマークを透過によって計測する方法が提案されている。しかしながら、従来のマスクはマスクアライメントマークが回路パターン面側にあり、マスクアライメント装置も回路パターン面側に配置する必要があった。回路パターン面の近くにはEUV光の照明光学系や投影光学系がありマスクアライメント装置の配置場所に制限があった。また逆にマスクアライメント装置の配置場所によって、EUV光の照明光学系や投影光学系の設計自由度を制限していた。更に従来例2の様に透過でアライメント計測をする場合、アライメント光がマスク基板を透過する必要があるが、マスク基板がEUV光によって高温となり屈折率等の光学特性が変化するため、正確にアライメント計測するのが困難であった。
【0018】
そこで本発明は上記の課題に鑑みなされたもので、マスクアライメント装置の配置、EUV光の照明光学系および投影光学系の空間的設計になんら制限を与えず、また高精度なマスクアライメントが可能な反射型マスクおよびそれを用いた露光装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の反射型マスクは、ウエハに転写するための回路パターンが基板表面に形成された反射型マスクにおいて、該回路パターンの形成されている基板面の反対面にマスクアライメントマークが形成されていることを特徴とする。
【0020】
更に本発明の反射型マスクは、ウエハに転写するための回路パターンが基板表面に形成された反射型マスクにおいて、該回路パターンの形成されている基板面の反対面に導電膜およびマスクアライメントマークが形成されていることを特徴とする。
【0021】
また本発明の反射型マスクを用いた露光装置は、該反射型マスクと該反射型マスクを保持するための保持機構を備えたマスクステージと該反射型マスクのマスクアライメントマークを照明するためのアライメント照明系とアライメント検出系を有し、マスクアライメントは、該反射型マスクのマスクアライメントマーク側から該アライメント照明系からのアライメント光を該マスクアライメントマークに照射し該マスクアライメントマークから反射するアライメント反射光を該アライメント検出系によって検出することによって行なうことを特徴とする。
【0022】
更に本発明の反射型マスクを用いた露光装置は、該反射型マスクの保持は該マスクアライメントマーク部分を除く該マスクアライメントマークの形成された面のほぼ全面によって行ない、該マスクステージには前記アライメント光およびアライメント反射光が通過するための光路を設けたことを特徴とする。
更に本発明の反射型マスクを用いた露光装置は、該マスクの保持機構が静電吸着方式であることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明するが、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、以下に挙げる実施の形態に限定されるものではない。
【0024】
(実施形態1)
図1は本発明の反射型マスクおよび露光装置の概略図である。マスクはマスク基板上にEUV光を反射するための多層膜が設けられ、多層膜上にはEUV光を吸収する吸収体によって回路パターンが描かれている。
【0025】
マスクアライメントマークはマスク基板に対して回路パターンが描かれている面の反対面上に設けられている。マスクアライメントマークと回路パターンとの相対位置はマスク製造時、ないしは他の計測器によって既知となっている。またマスクアライメント検出装置も投影光学系に対して位置変動が許容範囲内になるように設置されている。
【0026】
マスクはマスクステージ上に具備されたマスクチャックに保持される。マスクの保持機構はマスク裏面のほぼ全面を静電吸着によって行なう。マスク基板の材質としては、導電体、半導体、絶縁体を使用することが出来る。例えばステンレス鋼、シリコン、ガラス、炭化シリコンや窒化アルミ等のセラミクスが挙げられる。EUV光によるマスク基板の温度上昇によってマスク基板が熱変形をおこすと回路パターンの転写精度が悪化するため理想的には低熱膨張材が望ましい。また絶縁体をマスク基板として使用する場合、吸着面にはCr等の導電膜を設ける必要がある。マスクアライメントマークは当該位置に導電膜を形成せずにアライメントマークを形成しても良いし、導電膜上に形成しても良い。ただしアライメント精度を上げるために、アライメント光に対して基板ないしは導電膜の反射率が高い場合には、アライメント光に対して反射率の低い部材によってアライメントマークを形成するのが望ましい。なおマスクチャックおよびマスクステージのマスクアライメントマークがあたる部分はアライメント光が通過できる光路が設けられている。
【0027】
またマスクアライメントマークは1つに限らず、例えばマスクステージに微動機構(不図示)を設け、マスク裏面に形成した複数のマスクアライメントマークを計測して回路パターンが所定の平面上にのるように駆動しても良い。
【0028】
(実施形態2)
次に本発明の実施形態2について説明する。なお、EUV光源、照明光学系、投影光学系およびウエハについては共通のため以下省略する。
【0029】
図2および図3はマスクの保持を機械的なクランプによって行なった例である。図2はアライメント光が通過するための光路を設けたマスクステージ上にほぼマスク裏面全面が接触するように機械的なマスククランプ機構によって保持する例。図3は従来の光露光装置の様に大きな開口を持つマスクステージ上に設けられたマスクチャックへとマスククランプ機構によって保持する例である。
【0030】
(実施形態3)
図4は本発明の実施形態3を示す図である。本実施形態ではマスクチャックないしはマスクステージ中にマスクアライメント光を折り曲げるための反射ミラー設置した。これによって、アライメント検出装置の設置場所の自由度が向上する。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明によると、マスクアライメント照明系とマスクアライメント検出系からなるマスクアライメント検出装置をEUV照明光学系および投影光学系の近くに設置する必要がなくなるので、EUV照明光学系および投影光学系の空間的設計がなんら制限されることはない。
【0032】
また、アライメント光はマスク基板内を通過することが無いので、マスク基板が温度上昇による光学特性の変化をしても高精度にマスクアライメントを行なうことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射型マスクおよび露光装置の概略図
【図2】マスクの保持を機械的なクランプによって行なった例
【図3】マスクの保持を機械的なクランプによって行なった例
【図4】本発明の実施形態3を示す図
【図5】マスクアライメント装置の配置図
【図6】マスクアライメント装置の配置図
Claims (6)
- ウエハに転写するための回路パターンが基板表面に形成された反射型マスクにおいて、該回路パターンの形成されている基板面の反対面にマスクアライメントマークが形成されていることを特徴とする反射型マスク。
- ウエハに転写するための回路パターンが基板表面に形成された反射型マスクにおいて、該回路パターンの形成されている基板面の反対面に導電膜およびマスクアライメントマークが形成されていることを特徴とする反射型マスク。
- 請求項1または請求項2の反射型マスクを用いた露光装置。
- 請求項1または請求項2の反射型マスクと該反射型マスクを保持するための保持機構を備えたマスクステージと該反射型マスクのマスクアライメントマークを照明するためのアライメント照明装置とアライメント検出装置を有し、マスクアライメントは、該反射型マスクのマスクアライメントマーク側から該アライメント照明装置からのアライメント光を該マスクアライメントマークに照射し該マスクアライメントマークから反射するアライメント反射光を該アライメント検出装置によって検出することによって行なうことを特徴とする露光装置。
- 請求項4に記載の露光装置で、該反射型マスクの保持は該マスクアライメントマーク部分を除く該マスクアライメントマークの形成された面のほぼ全面によって行ない、該マスクステージには前記アライメント光およびアライメント反射光が通過するための光路を設けたことを特徴とする露光装置。
- 請求項4に記載の露光装置で、該マスク保持機構は静電吸着方式であることを特徴とする露光装置。
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JP2003172863A JP2005011914A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 反射型マスクおよび露光装置 |
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JP2003172863A JP2005011914A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 反射型マスクおよび露光装置 |
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JP2003172863A Withdrawn JP2005011914A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 反射型マスクおよび露光装置 |
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JP (1) | JP2005011914A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-06-18 JP JP2003172863A patent/JP2005011914A/ja not_active Withdrawn
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