JP2005011500A - 情報記録方法と情報記録装置 - Google Patents
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Abstract
【構成】 光ディスクに記録されている記録条件Wを読み出し(S1)、記録条件変更範囲と変更間隔を算出し(S2,S3)、i=0とし(S4)、記録条件Wで試し書きして再生し(S5,S6)、その再生信号をサンプリングし(S7)、そのサンプリング結果からΣδ2を算出して情報記録再生装置の記憶装置に記憶し(S8)、7条件の試し書きが終了していない場合(S9)、次の記録条件で試し書きして上記7条件の中でΣδ2が最小となった記録条件を選び(S10)、その選択した記録条件の値を最適条件として設定する(S11)。
【選択図】 図1
Description
また、相変化型の光ディスクでは、所望の記録マークを形成するために、記録レーザの発光時間幅と記録パワーおよび消去パワーを制御している。
従来の情報記録方法では、高速記録が可能なように、記録線速度に応じて記録パワー,記録パルス幅及びそれらの両方を制御することで記録マークの均一化が行えるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、記録したデータの再生結果を記録パルス波形にフィードバックすることによって記録条件の最適化を行っている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、多値記録方式においては、時間(マーク長あるいはスペース長)の偏差ではなく、電圧方向(マークによる信号レベル)の偏差を抑える必要がある。したがって、多値記録方式では、従来の情報記録方法にあるアシンメトリを目安にした最適記録条件の設定方法が使えないという問題があった。
図8乃至図10は、本発明の情報記録方法に適用する多値記録方式の説明に供する図である。
図8に示すように、多値データに対応して再生信号レベルが変化するように、一定の長さをもつ記録セル毎に多値データを記録する。
多値データの再生は、所定の周波数で再生信号をサンプリング(例えば、記録セルの中心位置)し、そのサンプリングした信号レベルから多値データを判別する。記録データとして符号間干渉が無い孤立波を多値データ“0”から“7”まで記録したとき、記録条件が最適化されている場合は、図9に示すように多値データに対応して再生信号レベルがリニアに変化する。
特に、短い記録マーク(多値データ“1”から“3”)が、記録条件及び外部の影響を受けやすい。
例えば、記録パワー不足の場合では、多値データ“1”から“3”において、多値データを判定するための閾値の間隔が狭くなるために再生マージンが低下するという問題が起こる。
この方法を多値記録に適用すると、図10に示すように、記録線速度に応じて基準クロックを変化させて記録するだけでは、記録線速度に対して光ディスクの記録感度が線形でないために、短いマーク(多値データ“1”から“3”)が大きく形成される傾向になる。
すなわち、記録線速度によって多値データに対応する信号レベルの関係が変化することになり、記録線速度毎に多値判定レベルや波形等化係数を学習する必要が生じる。
したがって、再生時には線速度に対応した多値判定レベル、波形等化係数を読込んで再生することになり、再生に時間がかかるという問題がある。
また、多値記録方式において、記録線密度が一定である多値データをCAV方式で記録する際に、記録媒体の全面にほぼ等しい再生信号レベルが得られる情報を記録できるようにすることを目的とする。
(1)記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、上記記録媒体の試し書き領域に、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、記録パワーPw及び消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において上記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パワーPw及び消去パワーPeを最適記録パワー及び最適消去パワーとして決定する情報記録方法。
(2)記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、上記記録媒体の試し書き領域に、消去パワーPeと記録パワーPwとの比Pe/Pwを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において上記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となるPe/Pw比を最適比として決定する情報記録方法。
(4)記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、上記記録媒体の試し書き領域に、多値データmに対する記録パルス幅Ton_mを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において上記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パルス幅Ton_mを最適記録パルス幅として決定する情報記録方法。
(6)記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する情報記録方法であって、上記記録媒体に記録線速度の変化に応じて記録クロック周期を変化させて記録線密度が一定になるように多値データmを記録する際に、記録線速度に応じて冷却パルス幅Toff_m又は記録パルス幅Ton_mを一律に変化させてテストパタンを記録し、その各記録線速度の再生結果において上記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる冷却パルス幅及び記録パルス幅を決定する情報記録方法。
(8)上記(5)又は(6)の情報記録方法において、上記記録媒体の試し書き領域に対する試し書きの結果から記録パワーPw,Pe/Pw比,記録パルス幅Ton_m,冷却パルス幅Toff_mのいずれかの記録条件yと記録線速度vとの関係値y=av2+bv+c(a,b,cは定数値)を求め、上記記録線速度vに応じて上記記録条件yを上記関係値にしたがって変化させて記録する情報記録方法。
(10)上記(1)〜(6)(9)のいずれかの情報記録方法において、上記記録媒体に多値データmを記録するときにM値記録の場合での記録パワーPw,Pe/Pw比,記録パルス幅Ton_m,冷却パルス幅Toff_mの記録条件を、上記記録媒体の再生結果において(m1=1,2,…,M−2),Vm1′:サンプリングした多値データm1の再生信号レベル,V(m1)=m1*(VM−1′−V0′)/(M−1)+V0:目標信号レベルのときに、数1のΣδ2が最小となる値に設定する情報記録方法。
(18)上記(11)〜(16)のいずれかの情報記録方法において、多値データ列(xyz)の多値データyを記録するとき、(x+z)が偶数のときは、多値データ列{(x+z)/2,m,(x+z)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用い、(x+z)が奇数のときは、多値データ列{(x+z+1)/2,m,(x+z+1)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用いる情報記録方法。
(20)上記(11)〜(18)のいずれかの情報記録方法において、上記記録媒体は相変化型光ディスクである情報記録方法。
(21)上記(11)〜(18)のいずれかの情報記録方法において、2回以上オーバーライトした後、上記テストパタンの記録を行う情報記録方法。
(22)上記(11)〜(18)のいずれかの情報記録方法において、上記記録媒体に、上記テストパタンを記録するときの上記記録パワーPwの初期値と上記記録パワーPwと上記消去パワーPeとの比からなる記録パラメータを予め記録している情報記録方法。
(23)記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、上記記録媒体の試し書き領域に、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、記録パワーPw及び消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において上記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パワーPw及び消去パワーPeを最適記録パワー及び最適消去パワーとして決定する手段を設けた情報記録装置。
(24)記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、上記記録媒体の試し書き領域に、消去パワーPeと記録パワーPwとの比Pe/Pwを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において上記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となるPe/Pw比を最適比として決定する手段を設けた情報記録装置。
(26)記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、上記記録媒体の試し書き領域に、多値データmに対する記録パルス幅Ton_mを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において上記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パルス幅Ton_mを最適記録パルス幅として決定する手段を設けた情報記録装置。
(28)記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する情報記録装置であって、上記記録媒体に記録線速度の変化に応じて記録クロック周期を変化させて記録線密度が一定になるように多値データmを記録する際に、記録線速度に応じて冷却パルス幅Toff_m又は記録パルス幅Ton_mを一律に変化させてテストパタンを記録し、その各記録線速度の再生結果において上記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる冷却パルス幅及び記録パルス幅を決定する手段を設けた情報記録装置。
(30)上記(27)又は(28)の情報記録装置において、上記記録媒体の試し書き領域に対する試し書きの結果から記録パワーPw,Pe/Pw比,記録パルス幅Ton_m,冷却パルス幅Toff_mのいずれかの記録条件yと記録線速度vとの関係値y=av2+bv+c(a,b,cは定数値)を求め、上記記録線速度vに応じて上記記録条件yを上記関係値にしたがって変化させて記録する手段を設けた情報記録装置。
(32)上記(23)〜(28)(31)のいずれかの情報記録装置において、上記記録媒体に多値データmを記録するときにM値記録の場合での記録パワーPw,Pe/Pw比,記録パルス幅Ton_m,冷却パルス幅Toff_mの記録条件を、上記記録媒体の再生結果において(m1=1,2,…,M−2),Vm1′:サンプリングした多値データm1の再生信号レベル,V(m1)=m1*(VM−1′−V0′)/(M−1)+V0:目標信号レベルのときに、数1のΣδ2が最小となる値に設定する手段を設けた情報記録装置。
(40)上記(33)〜(38)のいずれかの情報記録装置において、多値データ列(xyz)の多値データyを記録するとき、(x+z)が偶数のときは、多値データ列{(x+z)/2,m,(x+z)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用い、(x+z)が奇数のときは、多値データ列{(x+z+1)/2,m,(x+z+1)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用いる手段を設けた情報記録装置。
(42)上記(33)〜(40)のいずれかの情報記録装置において、上記記録媒体は相変化型光ディスクである情報記録装置。
(43)上記(33)〜(40)のいずれかの情報記録装置において、2回以上オーバーライトした後、上記テストパタンの記録を行うようにした情報記録装置。
(44)上記(33)〜(40)のいずれかの情報記録装置において、上記記録媒体に、上記テストパタンを記録するときの上記記録パワーPwの初期値と上記記録パワーPwと上記消去パワーPeとの比からなる記録パラメータを予め記録している情報記録装置。
また、多値記録方式において、記録線密度が一定である多値データをCAV方式で記録する際に、記録媒体の全面にほぼ等しい再生信号レベルが得られる情報を記録することができる。
図17は、図18に示す光ディスクドライブを備えた情報処理装置の構成の概略を示すブロック図である。
この情報処理装置は、主制御装置21,インタフェース22,記録装置23,入力装置24及び表示装置25などを備えており、インタフェース22を介して図18に示す構成の光ディスクドライブ20を接続している。
主制御装置21は、マイクロコンピュータ,メインメモリ(いずれも公知なので図示を省略)などを含んで構成され、情報処理装置の全体を制御する。
インタフェース22は、光ディスクドライブ20との双方向の通信インタフェースであり、ATAPI及びSCSI等の標準インタフェースに準拠している。
なお、各インタフェース間の接続形態は、通信ケーブル(例えばSCSIケーブル)などの通信線を用いたケーブル接続だけでなく、赤外線などを利用したワイヤレス接続であっても良い。
記録装置23はハードディスク(HDD)等の記憶装置であり、主制御装置21のマイクロコンピュータで解読可能なコードで記述された各種のプログラムが格納されている。
なお、情報処理装置の駆動電源がオン状態になると、上記プログラムは主制御装置21のメインメモリにロードされる。
表示装置25は、例えば、CRT,液晶ディスプレイ(LCD)及びプラズマディスプレイパネル(PDP)などの表示部(図示省略)を備えており、主制御装置21からの各種情報を表示する。
なお、入力媒体からの情報はワイヤレス方式で入力されても良い。また、入力装置24と表示装置25とが一体化したものとして、例えば、タッチパネル付きCRTなどがある。また、この情報処理装置はオペレーティングシステム(以下「OS」という)を搭載している。そして、情報処理装置を構成する全てのデバイスはOSによって管理されているものとする。
この光ディスクドライブ20は、上述のような光ディスク1に対するデータの記録再生を行う光ディスク装置(光情報記録再生装置)であり、スピンドルモータ2,光ピックアップ3,モータドライバ4,リードアンプ5,サーボ回路6,DVDデコーダ7,ADIPデコーダ8,レーザコントローラ9,DVDエンコーダ10,DVD−ROMエンコーダ11,バッファRAM12,バッファマネージャ13,DVD−ROMデコーダ14,ATAPI/SCSIインタフェース(I/F)15,D/Aコンバータ16,ROM17,CPU18及びRAM19等からなる。
同図中において、矢印はデータが主に流れる方向を示しており、また、図を簡略化するために、各ブロックを制御するCPU18には太線のみを付けて各ブロックとの接続の図示を省略している。
なお、この光ディスクドライブの電源がオン状態になると、上記ROM17に記憶されているプログラムは図示を省略した公知のメインメモリ(例えば、上記RAM19内に設けると良い)にロードされ、CPU18はそのプログラムの手順を実行することによって上記各部の動作を制御すると共に、この発明に係る情報記録方法の処理を行い、この発明に係る情報記録装置の各手段の機能を果たし、各種の制御に必要なデータ等を一時的にRAM19に保存する。
スピンドルモータ2は、モータドライバ4とサーボ回路6によって線速度または角速度が一定になるように制御される。その線速度又は角速度は階段的に変更することが可能である。
また、この光ピックアップ3は、シークモータによってスレッジ方向への移動が可能である。それらのフォーカスアクチュエータ,トラックアクチュエータ,シークモータは、受光素子とポジションセンサから得られる信号に基づいて、モータドライバ4とサーボ回路6により、レーザ光LBのスポットが光ディスク1上の目的の場所に位置するように制御される。なお、光ピックアップ3の内部構成については後に詳述する。
そして、情報の再生(リード)時には、光ピックアップ3によって得られた再生信号をリードアンプ5で増幅及び2値化した後、DVDデコーダ7に入力して8/16復調する。このリードアンプ5は、後に詳述する制御信号生成部51を内蔵している。
その場合に、結合ビットは、それまでの「1」と「0」の数が平均的に等しくなるように付けられる。これを「DC成分の抑制」と呼び、DCカットされた再生信号のスライスレベル変動が抑圧される。
DVDデコーダ7によって復調したデータにデインタリーブとエラー訂正の処理を行い、その後、そのデータを、DVD−ROMデコーダ14へ入力してデータの信頼性を高めるために、さらにエラー訂正の処理を行う。
なお、音楽データの場合には、DVDデコーダ7から出力されたデータを、D/Aコンバータ16へ入力してアナログのオーディオ出力信号として取り出す。
その後、ライト動作を開始するが、その場合には、ライト動作の前にスポット(レーザスポット,微小スポット)を光ディスク1上の書き込み開始地点に位置させる必要がある。
その書き込み開始地点は、光ディスク1がDVD+RWディスク,DVD+Rディスクでは、予め記録面上にトラックの蛇行によって刻まれているウォブルを検出したウォブル信号によって求めることができる。
また、そのADIPデコーダ8は上記アドレス情報に基づいて同期信号を生成してDVDエンコーダ10へ出力する。
DVD−ROMエンコーダ11,DVDエンコーダ10において、バッファRAM12のデータにエラー訂正コードの付加やインタリーブを行い、DVDエンコーダ10はその同期信号に基づいてバッファRAM12からのデータをレーザコントローラ9へ出力することにより、光ディスク1上の正確な位置へのデータの書き込みを可能にしている。
また、上記光ディスク1がDVD−RWディスク,DVD−Rディスクの場合は、ランドプリピットからアドレス情報を得て、上述と同様にしてデータを記録する。あるいは、上記光ディスク1がDVD+RWディスク,DVD+Rディスクの場合は、プリピットからアドレス情報を得て、上述と同様にしてデータを記録する。
上記CPU18における第1実施例の情報記録方法の処理は、多値記録方式の記録媒体(DVD等の光ディスク)において、記録パワーPw,消去パワーPe/記録パワーPw比,記録パルス幅ΔTon,冷却パルス幅ΔToffのいずれかの記録条件を変化させて記録媒体の試し書きを行い、それらの再生結果において多値データと再生信号レベルとの線形性に着目して最適記録条件を決定するものである。ここでは、M=8,mを0〜7の場合について説明する。
したがって、多値判定誤り率を測定して最適記録条件を決定するのと比較して、簡便な方法で決定できる。試し書き時のテストパタンとして、前後多値データが対称な(XYX)パタンを準備した。また、8(M=8)値記録の場合では、64通りになる(表1参照)。
同図に示すように、このパタンを記録して再生したときに、それぞれのXに対してYの再生信号レベルが略線形になるように記録条件を設定する。
このテストパタンを用いることにより、符号間干渉のない孤立波だけでなく、符号間干渉のある場合においても線形であるか否かをチェックできる。
グルーブは、幅約0.35μm,深さ約30nm,トラックピッチ0.74μmで内周から外周まで連続したスパイラルとして形成されている。
この基板上に、誘電体膜,Ag−In−Sb−Teからなる相変化記録膜,誘電体膜,反射膜を順次積層して相変化型光ディスクを作製している。
データの記録再生は、波長650nm,対物レンズのNA0.65の記録再生装置を用いて8値記録を行う。また、線速度2.5m/s,記録クロック周期T=10ns,1セルの周方向の長さを0.40μm(16T)とし、各多値データのデータ長および記録パルス長は表1に示す条件で記録する。
同図に示すように、記録データパルスに対応して記録パルス波形を発生させる。その記録パルス波形は、記録パルスの立上がりTa,記録パルスの立下がりTb,消去パルスの立上がりTcで定義している。
表2の記録パルス幅Ton,冷却パルス幅Toffは、それぞれTon=Tb−Ta,Toff=Tc−Tbのことである。
また、線速度2.5m/sにおける代表的なパワー条件は、記録パワーPw=15.0mW,消去パワーPe=6.9mW,バイアスパワーPb=0.1mWである。
ここでは、試し書きのテストパタンとして、64通りの(XYX)パタンを使っている。また、Σδ2は次の数2に示す式で定義される量であり、多値データに対してどれだけ再生信号レベルが線形になっているかを示す指標である。
ここで、多値データ0〜7とした場合、Vm1′:サンプリングした多値データm1の再生信号レベル,V(m1)=m1*(V7′−V0′)/7+V0:多値データm1の目標信号レベルである。この数2のΣδ2が最小となる消去パワーPe/記録パワーPw比で記録を行えば、ランダムパタンを記録し、波形等化後の多値判定誤り率は、10−3以下になる。
この処理は、例えば、CPU,ROM及びRAM等からなるマイクロコンピュータによって実現されるDVDドライブ等の情報記録再生装置の制御部において、ステップ(図中「S」で示す)1で、光ディスクにプリフォーマット情報として記録されている記録条件W(各パワー設定条件,各パルス幅設定条件)を読み出す。
次にステップ2で、記録条件変更範囲を算出する。例えば、ステップ1で読み出した消去パワーと記録パワーとの比が0.46であったとすると、変化させる範囲(1±0.1)*0.46を0.41−0.51に算出する(ここでは、設定値の10%を変化させる)。
次にステップ6で再生し、ステップ7でその再生信号をサンプリングし、ステップ8でそのサンプリング結果に基づいて上述のようなΣδ2を算出し、その算出結果を情報記録再生装置の記憶装置に記憶する。
次にステップ9でi=n(ここではn=7)か否かを判断して、7条件の試し書きが終了していない場合は、ステップ12でi=i+1としてステップ5の処理へ戻って次の記録条件で試し書きを行い、ステップ9でi=nならステップ10で上記7条件の中でΣδ2が最小となった記録条件を選び、ステップ11でステップ10で選択した記録条件の値を最適条件として設定し、試し(書き)記録の処理を終了する。
さらに、パルス幅によって調整する場合は、多値データ“1”から“7”の記録パルス幅Ton、あるいは冷却パルス幅Toffを一定量だけ一律に変化させて、消去パワーPe/記録パワーPwと同様に、Σδ2が最小になる値に決定する。
上記CPU18における第2実施例の情報記録方法の処理は、CAV駆動で記録線密度一定の記録を行う際に、複数の記録線速度で試し書きを行い、上記第2実施例で示した情報記録方法を用いて各線速度における最適記録条件を決定する。
これらの結果から、記録線速度と最適記録条件との関係式を求め、記録線速度に応じて上記関係式にしたがって記録条件を変化させて記録することによって、光ディスクの全面にわたってほぼ等しい再生信号レベルが得られるようにしたものである。
このとき、各多値データの記録パルス幅Ton(T)及び冷却パルス幅Toff(T)はそれぞれ一定にして記録する。また、テストパタンは、64通りの(XYX)パタンを使う。
また、消去パワーPeを一定にして記録パワーPwを変化させた場合、逆に記録パワーPwを一定にして消去パワーPeを変化させた場合もPe/Pw比が等しければ、ほぼ同等の結果が得られる。そのどちらを選択するかは、光ディスクの特性,光ディスクドライブの特性で判断すれば良い。
同図に示すように、消去パワーPe/記録パワーPw比を最適化することによって、記録線速度によらずにほぼ等しい信号レベルが得られる。
上記1次関数:消去パワーPe/記録パワーPw比(Pe/Pw)=aV+bのa,bあるいは2次関数:消去パワーPe/記録パワーPw比(Pe/Pw)=aV2+bV+cのa,b,cを求めるには、まず、テスト記録領域において試し書きを行い、複数の記録線速度に対してそれぞれ消去パワーPe/記録パワーPw比の最適値を求める。
ここでは、Σδ2を使って最適値を決定したが、試し書きデータにランダムデータを用いて再生結果から多値判定まで行い、その誤り率が最小になる消去パワーPe/記録パワーPw比を設定しても良い。この方法は時間がかかるがより正確に最適値を決定できる。
また、記録線速度に応じて消去パワーPe/記録パワーPw比を変化させることによって概ね等しい再生信号レベルが得られるため、線速度毎に多値判定しきい値,波形等化係数等を設定することなく多値データを判定できる。
上記CPU18における第3実施例の情報記録方法の処理は、消去パワーPe/記録パワーPw比は一定として、記録線速度に応じて記録パルス幅Ton及び冷却パルス幅Toffを変化させることによって、多値データ“0”から“7”までの信号レベルがリニアになるように調整する。その結果を図7に示す。
図7は、消去パワーPe/記録パワーPw比を一定にして記録線速度に応じて記録パルス幅Ton及び冷却パルス幅Toffを変化させて、多値データ“0”から“7”までの信号レベルがリニアになるように調整したときの説明に供する図である。
図7から、記録パルス幅ΔTon又は冷却パルス幅ΔToffを記録線速度Vに対して1次関数:記録パルス幅ΔTon(又は冷却パルス幅ΔToff)=aV+bにしたがって変化させれば、線速度によらずほぼ等しい多値信号レベルが得られることがわかる。
光ディスクの特性によっては、2次関数:記録パルス幅ΔTon(又は冷却パルス幅ΔToff)=aV2+bV+cで変化させたほうが良い近似(標準偏差の2乗が小さい)が得られることがあるので、そのときは2次関数を使って求めればよい。
上記1次関数のa,bあるいは2次関数のa,b,cの求め方は、第2実施例の処理と同様にして求めればよい。
このようにして、記録線速度に応じて記録パルス幅ΔTon(又は冷却パルス幅ΔToff)を変化させることによって概ね等しい再生信号レベルが得られるので、線速度毎に多値判定しきい値,波形等化係数等を設定することなく多値データを判定することができる。
次に、光ディスクの製造ばらつき、光ディスクドライブ毎に光ディスク上に集光ビーム径及びビーム形状等が異なるため、光ディスクに予め記録されている記録条件(記録パワーPwと消去パワーPeとの比ε,記録パルス幅)では、十分な記録再生特性が得られない場合がある。
このような場合、多値データと対応する信号レベルとの線形性がくずれる、あるいは線形ではあるが、回帰直線からのずれが大きいために多値データ判別誤りが増加することになる。
このとき、多値データと信号レベルとは略線形になってはいるが、直線から乖離している多値データがある。これを補正するには、記録パワーPwの補正だけではできないので、記録パワーPwと消去パワーPeとの比ε、あるいは記録パルス幅による補正が必要になる。
上記CPU18における第4実施例の情報記録方法の処理は、まず、テスト記録によって略線形になる記録パワーPwを決定し、その結果が直線から著しく乖離している場合は、記録パワーPwと消去パワーPeとの比ε、あるいは記録パルス幅、または記録パワーPwと消去パワーPeとの比ε及び記録パルス幅によって補正し、信号レベルと回帰直線との乖離を小さくする情報記録方法の処理である。ここで、信号レベルが回帰直線とどの程度一致しているかを表す指標として、数1を用いる。
図12に示すように、CPU18は、ステップ(図中「S」で示す)21で光ディスクからテストパタンを記録するときの記録パワーPwの初期値と記録パワーPwと消去パワーPeとの比εからなる記録パラメータを読み込み、ステップ22でテストパタンの記録条件として逐次変化させる記録パワーPw(s)の初期値Pw(0)と記録パワーPwと消去パワーPeとの比εをセットし、ステップ23で最初は記録パワーPw(0)と消去パワーPeとの比εを一定としてテストパタンを記録し、ステップ24で上記記録したテストパタンを再生し、ステップ25で上記再生した再生信号をサンプリングし、ステップ26で上記サンプリングしたサンプリング結果に基づいてδi,jを算出し、RAM19に格納し、ステップ27でΣ(δi,j)2を算出し、RAM19に格納して、ステップ28でs<t(tはテストパターンの記録の繰り返し回数)か否かを判断し、s<tでなければ、ステップ33でs=s+1にしてsの値を1加算し、ステップ23へ戻って記録パワーPw(s)を変化させて上述と同様に記録,再生,サンプリング,δi,j及びΣ(δi,j)2の算出と格納とを繰り返す。
ステップ59の判断でδi,j<0ではない(δi,jが正の値)なら、Toff(i,j)=Toff(i,j)−ΔToffとして冷却パルス幅をΔToffだけ短くし、ステップ61で表3に示すルックアップテーブルを更新し、ステップ54へ戻る。
このようにして、表4に示すそれぞれのδi,jの値が、所定の範囲内に入るように記録パワーPwと消去パワーPeとの比εまたは冷却パルス幅Toff,あるいは記録パルス幅Tonを補正する。
表3はストラテジルックアップテーブルを示す表である。
表3において、yは記録(対象)多値データ、xは多値データyの前セルに記録される多値データ、zは多値データyの後セルに記録される多値データである。
テストパターン記録において、テストパタン(x,y,x)の記録パルス幅が設定される。
しかし、実際に記録する多値データ列は、テストパタン(x,y,z)も含まれるから、このようなテストパタンについても、記録パルス幅を設定する必要がある。ここで、64通りのテストパタン記録結果を用いて、以下に説明する方法で512通りのテストパタンの記録パルス幅を設定した。
すなわち、前セルに記録される多値データと後セルに記録される多値データとの和が等しい多値データの信号レベルは、理想的には等しくなる。
したがって、テストパタン記録で求めたテストパタン(4,2,4)の記録パルス幅の設定値をテストパタン(3,2,5),テストパタン(5,2,3),テストパタン(7,2,1)に、それぞれ適応することができる。
この場合は、これに近いテストパタン(4,2,4)あるいテストパタン(5,2,5)の記録パルス幅を適応すればよい。
記録材料の特性に依存することであるが、本第4実施例で使用した相変化型光ディスクにおいては、前後データに大きい多値データがあるテストパタンでは、記録パルス幅(図3におけるTb−Ta)が長くなる。そこで、記録時の熱干渉を考慮して、記録パルス幅が小さいテストパタン(4,2,4)を選択するようにした。
相変化型光ディスクは、図16に示すようなオーバーライト特性を持っている。
図16からわかるように、初回記録および1回目のオーバーライトにおいて、σ/DRの変化が大きく、オーバーライト2回目以降はσ/DRが安定する。
そこで,記録条件を求める際は、オーバーライトを2回以上行い、記録特性が安定してからテストパタン記録を行うことが好ましい。
記録再生線速度は6.0m/s,記録クロック周期T=2.78ns,1セルの周方向の長さは0.24μm(=16T)であり、記録パワーPw=8.0mW,消去パワーPe=4.9mW,バイアスパワーPb=0.1mWである。
光ディスクドライブAを用いて設定した記録条件で記録した場合は、光ディスクドライブの機差によってσ/DRに差がある。
しかし、前に説明した方法によって、それぞれの光ディスクドライブで記録条件を最適化すれば、表5に示すように、光ディスクドライブによらず同等の記録特性が得られることを確認した。
また、上記実施例のこの発明の請求項2に係る情報記録方法,請求項24に係る情報記録装置においては、試し書きによって記録パワーPe/消去パワーPw比を求めてから本番の記録を行うので、光ディスク,情報記録装置の個体差,環境条件の変化等の影響を受けることなく、情報記録を安定して行える。
また、上記実施例のこの発明の請求項5に係る情報記録方法,請求項27に係る情報記録装置においては、それぞれの線速度において等しい再生信号レベルが得られる最適記録パワーPw及び最適消去パワーPeを求めてから情報を記録するので、線速度毎に多値判定閾値,波形等化係数等のパラメータを設定することなく多値データを判定することができる。
また、上記実施例のこの発明の請求項7,8に係る情報記録方法,請求項29,30に係る情報記録装置においては、試し書きの結果を使って記録線速度と最適記録条件との関係式を求め、記録線速度に応じて関係式にしたがって記録条件を変化させて記録するので、ディスク全面にわたって均一にマークを形成することができる。したがって、それぞれの記録線速度においてほぼ等しい再生信号レベルが得られる。
さらにまた、上記実施例のこの発明の請求項10に係る情報記録方法,請求項32に係る情報記録装置においては、Σδ2を使って最適記録条件を決定しているので、短時間で最適記録条件を決定することができる。
さらに、上記実施例のこの発明の請求項17,18に係る情報記録方法,請求項39,40に係る情報記録装置においては、テスト記録を行っていない多値データパタンの記録条件を、前後多値データの和から決定するようにしているので、64通りの多値データパタンのテスト記録結果から、512通りの多値データパタンの記録条件を決定できる。
さらに、上記実施例のこの発明の請求項20に係る情報記録方法,請求項42に係る情報記録装置においては、記録媒体として相変化型光ディスクを用いているので、多値記録に必要な微細な記録マークを形成できる。
また、上記実施例のこの発明の請求項21に係る情報記録方法,請求項43に係る情報記録装置においては、2回以上オーバーライトしてからテスト記録を行うので、信頼できるテスト記録を行うことができる。
さらに、上記実施例のこの発明の請求項22に係る情報記録方法,請求項44に係る情報記録装置においては、光ディスクに記録パラメータを予め記録し、その記録パラメータに基づく条件を初期値としてテスト記録を行うようにしたので、テスト記録に要する時間を短縮することができる。
Claims (44)
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、前記記録媒体の試し書き領域に、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、記録パワーPw及び消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パワーPw及び消去パワーPeを最適記録パワー及び最適消去パワーとして決定することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、前記記録媒体の試し書き領域に、消去パワーPeと記録パワーPwとの比Pe/Pwを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となるPe/Pw比を最適比として決定することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、前記記録媒体の試し書き領域に、多値データmに対する冷却パルス幅Toff_mを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる冷却パルス幅Toff_mを最適冷却パルス幅として決定することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、前記記録媒体の試し書き領域に、多値データmに対する記録パルス幅Ton_mを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パルス幅Ton_mを最適記録パルス幅として決定することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する情報記録方法であって、前記記録媒体に記録線速度の変化に応じて記録クロック周期を変化させて記録線密度が一定になるように多値データmを記録する際に、前記記録媒体の試し書き領域に、複数種類の記録線速度で記録パワーPw及び消去パワーPeを変化させてテストパタンを記録し、その各記録線速度の再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パワーPw及び消去パワーPeを記録線速度に応じた最適記録パワー及び最適消去パワーとして決定することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する情報記録方法であって、前記記録媒体に記録線速度の変化に応じて記録クロック周期を変化させて記録線密度が一定になるように多値データmを記録する際に、記録線速度に応じて冷却パルス幅Toff_m又は記録パルス幅Ton_mを一律に変化させてテストパタンを記録し、その各記録線速度の再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる冷却パルス幅及び記録パルス幅を決定することを特徴とする情報記録方法。
- 請求項5又は6記載の情報記録方法において、前記記録媒体の試し書き領域に対する試し書きの結果から記録パワーPw,Pe/Pw比,記録パルス幅Ton_m,冷却パルス幅Toff_mのいずれかの記録条件yと記録線速度vとの関係値y=av+b(a,bは定数値)を求め、前記記録線速度vに応じて前記記録条件yを前記関係値にしたがって変化させて記録することを特徴とする情報記録方法。
- 請求項5又は6記載の情報記録方法において、前記記録媒体の試し書き領域に対する試し書きの結果から記録パワーPw,Pe/Pw比,記録パルス幅Ton_m,冷却パルス幅Toff_mのいずれかの記録条件yと記録線速度vとの関係値y=av2+bv+c(a,b,cは定数値)を求め、前記記録線速度vに応じて前記記録条件yを前記関係値にしたがって変化させて記録することを特徴とする情報記録方法。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の情報記録方法において、前記記録媒体に多値データmを記録するときにM(Mは3以上の整数)値記録の場合、テストパタンが前後対称な多値データパタンM2通りを含むことを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小となる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいて消去パワーPeを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる消去パワーを最適消去パワーとして決定することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいて消去パワーPeを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が所望の値以下になる消去パワーを最適消去パワーとして決定することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果と目標値との誤差δi,jの絶対値が所望の値以下になるまで、前記多値データmに対する冷却パルス幅Toff_mを補正することによって冷却パルス幅を最適化することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果と目標値との誤差δi,jの絶対値が所望の値以下になるまで、前記多値データmに対する記録パルス幅Ton_mを補正することによって記録パルス幅を最適化することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいて消去パワーPeを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる消去パワーを最適消去パワーとして決定し、前記最適記録パワー及び前記最適消去パワーにおいてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果と目標値との誤差δi,jの絶対値が所望の値以下になるまで、前記多値データmに対する冷却パルス幅Toff_mを補正することによって冷却パルス幅を最適化することを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録方法であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいて消去パワーPeを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる消去パワーを最適消去パワーとして決定し、前記最適記録パワー及び前記最適消去パワーにおいてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果と目標値との誤差δi,jの絶対値が所望の値以下になるまで、前記多値データmに対する記録パルス幅Ton_mを補正することによって記録パルス幅を最適化することを特徴とする情報記録方法。
- 請求項11乃至16のいずれか一項に記載の情報記録方法において、多値データ列(xyz)の多値データyを記録するとき、(x+z)が偶数のときは、多値データ列{(x+z)/2,m,(x+z)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用い、(x+z)が奇数のときは、多値データ列{(x+z−1)/2,m,(x+z−1)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用いることを特徴とする情報記録方法。
- 請求項11乃至16のいずれか一項に記載の情報記録方法において、多値データ列(xyz)の多値データyを記録するとき、(x+z)が偶数のときは、多値データ列{(x+z)/2,m,(x+z)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用い、(x+z)が奇数のときは、多値データ列{(x+z+1)/2,m,(x+z+1)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用いることを特徴とする情報記録方法。
- 請求項11乃至18のいずれか一項に記載の情報記録方法において、テスト記録によって決定した記録条件を情報記録装置に記憶し、つぎに記録する際は、前記情報記録装置に記憶した記録条件を初期値としてテスト記録を行うことを特徴とする情報記録方法。
- 請求項11乃至18のいずれか一項に記載の情報記録方法において、前記記録媒体は相変化型光ディスクであることを特徴とする情報記録方法。
- 請求項11乃至18のいずれか一項に記載の情報記録方法において、2回以上オーバーライトした後、前記テストパタンの記録を行うことを特徴とする情報記録方法。
- 請求項11乃至18のいずれか一項に記載の情報記録方法において、前記記録媒体に、前記テストパタンを記録するときの前記記録パワーPwの初期値と前記記録パワーPwと前記消去パワーPeとの比からなる記録パラメータを予め記録していることを特徴とする情報記録方法。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、前記記録媒体の試し書き領域に、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、記録パワーPw及び消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パワーPw及び消去パワーPeを最適記録パワー及び最適消去パワーとして決定する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、前記記録媒体の試し書き領域に、消去パワーPeと記録パワーPwとの比Pe/Pwを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となるPe/Pw比を最適比として決定する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、前記記録媒体の試し書き領域に、多値データmに対する冷却パルス幅Toff_mを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる冷却パルス幅Toff_mを最適冷却パルス幅として決定する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、前記記録媒体の試し書き領域に、多値データmに対する記録パルス幅Ton_mを逐次変化させてテストパタンを記録し、その再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パルス幅Ton_mを最適記録パルス幅として決定する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する情報記録装置であって、前記記録媒体に記録線速度の変化に応じて記録クロック周期を変化させて記録線密度が一定になるように多値データmを記録する際に、前記記録媒体の試し書き領域に、複数種類の記録線速度で記録パワーPw及び消去パワーPeを変化させてテストパタンを記録し、その各記録線速度の再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる記録パワーPw及び消去パワーPeを記録線速度に応じた最適記録パワー及び最適消去パワーとして決定する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する情報記録装置であって、前記記録媒体に記録線速度の変化に応じて記録クロック周期を変化させて記録線密度が一定になるように多値データmを記録する際に、記録線速度に応じて冷却パルス幅Toff_m又は記録パルス幅Ton_mを一律に変化させてテストパタンを記録し、その各記録線速度の再生結果において前記多値データmに対して再生信号レベルが略線形となる冷却パルス幅及び記録パルス幅を決定する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 請求項27又は28記載の情報記録装置において、前記記録媒体の試し書き領域に対する試し書きの結果から記録パワーPw,Pe/Pw比,記録パルス幅Ton_m,冷却パルス幅Toff_mのいずれかの記録条件yと記録線速度vとの関係値y=av+b(a,bは定数値)を求め、前記記録線速度vに応じて前記記録条件yを前記関係値にしたがって変化させて記録する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 請求項27又は28記載の情報記録装置において、前記記録媒体の試し書き領域に対する試し書きの結果から記録パワーPw,Pe/Pw比,記録パルス幅Ton_m,冷却パルス幅Toff_mのいずれかの記録条件yと記録線速度vとの関係値y=av2+bv+c(a,b,cは定数値)を求め、前記記録線速度vに応じて前記記録条件yを前記関係値にしたがって変化させて記録する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 請求項23乃至30のいずれか一項に記載の情報記録装置において、前記記録媒体に多値データmを記録するときにM(Mは3以上の整数)値記録の場合、テストパタンが前後対称な多値データパタンM2通りを含むことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小となる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいて消去パワーPeを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる消去パワーを最適消去パワーとして決定する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいて消去パワーPeを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が所望の値以下になる消去パワーを最適消去パワーとして決定する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果と目標値との誤差δi,jの絶対値が所望の値以下になるまで、前記多値データmに対する冷却パルス幅Toff_mを補正することによって冷却パルス幅を最適化する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果と目標値との誤差δi,jの絶対値が所望の値以下になるまで、前記多値データmに対する記録パルス幅Ton_mを補正することによって記録パルス幅を最適化する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいて消去パワーPeを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる消去パワーを最適消去パワーとして決定し、前記最適記録パワー及び前記最適消去パワーにおいてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果と目標値との誤差δi,jの絶対値が所望の値以下になるまで、前記多値データmに対する冷却パルス幅Toff_mを補正することによって冷却パルス幅を最適化する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 記録媒体に多値データm(mは0〜7の整数)を記録する際の最適記録条件を求める情報記録装置であって、記録パワーPwと消去パワーPeとの比を一定として、前記記録パワーPw及び前記消去パワーPeとを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる記録パワーを最適記録パワーとして決定し、該最適記録パワーにおいて消去パワーPeを逐次変化させてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果に基づいて数1のΣδ2が最小になる消去パワーを最適消去パワーとして決定し、前記最適記録パワー及び前記最適消去パワーにおいてテストパタンを記録し、その記録したテストパタンを再生し、その再生信号をサンプリングし、そのサンプリング結果と目標値との誤差δi,jの絶対値が所望の値以下になるまで、前記多値データmに対する記録パルス幅Ton_mを補正することによって記録パルス幅を最適化する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 請求項33乃至38のいずれか一項に記載の情報記録装置において、多値データ列(xyz)の多値データyを記録するとき、(x+z)が偶数のときは、多値データ列{(x+z)/2,m,(x+z)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用い、(x+z)が奇数のときは、多値データ列{(x+z−1)/2,m,(x+z−1)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用いる手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 請求項33乃至38のいずれか一項に記載の情報記録装置において、多値データ列(xyz)の多値データyを記録するとき、(x+z)が偶数のときは、多値データ列{(x+z)/2,m,(x+z)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用い、(x+z)が奇数のときは、多値データ列{(x+z+1)/2,m,(x+z+1)/2}を記録するときの冷却パルス幅又は記録パルス幅を用いる手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 請求項33乃至40のいずれか一項に記載の情報記録装置において、テスト記録によって決定した記録条件を情報記録装置に記憶し、つぎに記録する際は、前記情報記録装置に記憶した記録条件を初期値としてテスト記録を行う手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
- 請求項33乃至40のいずれか一項に記載の情報記録装置において、前記記録媒体は相変化型光ディスクであることを特徴とする情報記録装置。
- 請求項33乃至40のいずれか一項に記載の情報記録装置において、2回以上オーバーライトした後、前記テストパタンの記録を行うようにしたことを特徴とする情報記録装置。
- 請求項33乃至40のいずれか一項に記載の情報記録装置において、前記記録媒体に、前記テストパタンを記録するときの前記記録パワーPwの初期値と前記記録パワーPwと前記消去パワーPeとの比からなる記録パラメータを予め記録していることを特徴とする情報記録装置。
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