JP2005011094A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】暗い所でもキー入力部を明るく照明してキー操作性の向上を図る。
【解決手段】下ケース1と上ケース2とがヒンジ部3によって回動可能に連結されて互いに重なり合って閉じる電子機器において、下ケース1に設けられた光透過性を有するキーボード10と、このキーボード10の下面側に配置された発光素子12の光を反射板13でキーボード10の下面に向けて反射する照射装置11とを備えた。従って、使用するときに下ケース1と上ケース2とを開いて照明装置11の発光素子12を発光させると、その光が反射板13で反射されてキーボード10の下面に照射され、この照射された光が光透過性を有するキーボード10を透過することにより、キーボード10全体を明るく照明することができ、これにより暗い所でもキー表示を確実に判読できるので、暗い所でのキー操作性を向上させることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】下ケース1と上ケース2とがヒンジ部3によって回動可能に連結されて互いに重なり合って閉じる電子機器において、下ケース1に設けられた光透過性を有するキーボード10と、このキーボード10の下面側に配置された発光素子12の光を反射板13でキーボード10の下面に向けて反射する照射装置11とを備えた。従って、使用するときに下ケース1と上ケース2とを開いて照明装置11の発光素子12を発光させると、その光が反射板13で反射されてキーボード10の下面に照射され、この照射された光が光透過性を有するキーボード10を透過することにより、キーボード10全体を明るく照明することができ、これにより暗い所でもキー表示を確実に判読できるので、暗い所でのキー操作性を向上させることができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子辞書や携帯電話機などの折畳可能な電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、折畳可能な電子機器である電子辞書においては、下ケースと、キー入力部を有する中ケースと、表示部を有する上ケースとがその順で重なり合う状態で、上ケースと下ケースとが第1ヒンジ部によって回動可能に取り付けられ、且つ中ケースと上ケースとが第2ヒンジ部によって回動可能に取り付けられ、この状態で使用するときに、下ケースと上ケースとを開くと、これに連動して中ケースが下ケース上をスライドして第2ヒンジ部側が高くなるように中ケースを下ケース上に傾斜させることにより、中ケースのキー入力部が手前側下がりに傾斜するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−5557号公報(P2001−5557A)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この特許文献1の電子辞書では、使用するときに下ケースと上ケースとを開くと、第2ヒンジ部が第1ヒンジ部の上方に引き上げられながら中ケースがスライドし、中ケースのキー入力部が下ケース上に手前側下がりに傾斜して配置されるので、良好にキー入力操作ができるほか、表示部がバックライト機能を備えた構造であれば、暗い所で使用する際、表示部のバックライト機能でキー入力部を照明することができるが、バックライト機能の明るさだけではキー入力部を十分に照明することができず、キー表示が判読しにくいため、暗い所ではキー操作性が低下するという問題がある。
【0005】
この発明の課題は、暗い所でもキー入力部を明るく照明してキー操作性の向上を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図4に示すように、第1ケース(下ケース1)と第2ケース(上ケース2)とがヒンジ部(3)によって回動可能に連結されて互いに重なり合った状態で閉じる電子機器において、前記第1ケースに対向する前記第2ケースの対向面に設けられた表示部(5)と、この表示部に対向する前記第1ケースの対向面側に設けられた光透過性を有するキー入力部(キーボード10)と、このキー入力部の裏面側に配置された発光素子(12)、およびこの発光素子の光を前記キー入力部の裏面に向けて反射する反射板(13)を有する照射装置(11)とを備えたことを特徴とする電子機器である。
【0007】
この発明によれば、使用しないときには、ヒンジ部を中心に第1ケースと第2ケースとを回動させて閉じると、第1ケースと第2ケースとの間にキー入力部が配置されて第1ケースと第2ケースとが重なり合うので、コンパクトに携帯することができると共に、キー入力部を確実に保護することができる。また、使用するときには、ヒンジ部を中心に第1ケースと第2ケースとを回動させて開くと、第1ケースのキー入力部と第2ケースの表示部とが露呈するので、表示部を見ながらキー入力部で入力操作をすることができるほか、特にこの状態で照明装置の発光素子を発光させると、その光が反射板で反射されてキー入力部の裏面に照射され、この照射された光が光透過性を有するキー入力部を透過するので、照明装置によってキー入力部全体を明るく照明することができ、このため暗い所でもキー入力部のキー表示を判読しやすくすることができ、これにより暗い所でのキー操作性を向上させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、図3および図4に示すように、前記照明装置(11)が、前記第1、第2ケース(下ケース1および上ケース2)を開いたときに前記発光素子(12)の光を前記表示部(5)のほぼ全域に向けて照射させるレンズ部(14)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器である。
この発明によれば、使用時に第1ケースと第2ケースとを開いた状態で、照明装置の発光素子を発光させると、その光が反射板で反射されてキー入力部を照明することができるほか、特に発光素子の光がレンズ部によって第2ケースの表示部のほぼ全域に向けて照射されるので、キー入力部を明るく照明することができるのと同時に、表示部をも明るく照明することができ、これにより表示部がバックライト機能を備えていなくても、暗い所で表示部に表示された情報を視認することができ、このため表示部を見ながらキー入力部で入力操作をすることができるので、暗い所でも良好に使用することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、図3および図4に示すように、前記第1ケース(下ケース1)の前記対向面に沿って前記キー入力部(キーボード10)を前記ヒンジ部(3)に対する接離方向にスライドさせるスライド機構(ガイド片15および支持軸16)を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器である。
この発明によれば、第1ケースの対向面に沿ってキー入力部をスライド機構によってヒンジ部に対する接離方向にスライドさせる際、第1、第2ケースを開いてキー入力部をヒンジ部から離れる方向にスライドさせると、キー入力部とヒンジ部との間に隙間ができ、この隙間を通して照明装置の発光素子からの光をレンズ部によって良好に表示部のほぼ全域に照射させることができる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、図3および図4に示すように、前記第1、第2ケース(下ケース1および上ケース2)を閉じるときに、前記キー入力部(キーボード10)を前記ヒンジ部(3)側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対しほぼ平行な状態にし、前記第1、第2ケースを開くときに、前記キー入力部を前記ヒンジ部と反対側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対し前記ヒンジ部側が高い傾斜状態にする傾斜機構(ガイド傾斜部17)を備えていることを特徴とする請求項3に記載の電子機器である。
【0011】
この発明によれば、第1、第2ケースを閉じると、キー入力部が傾斜機構によって第1ケースの対向面に対しほぼ平行な状態になるので、請求項1に記載の発明と同様、コンパクトに携帯することができ、また第1、第2ケースを開くと、キー入力部が傾斜機構によって第1ケースの対向面に対しヒンジ部側が高い傾斜状態になるので、キー入力部のキー操作性を向上させることができるほか、特に第1、第2ケースを開いたときに照明装置のレンズ部を第1ケースの上方に突出させることができるので、発光素子からの光をレンズ部によって確実に且つ良好に表示部のほぼ全域に照射させることができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、図3および図4に示すように、前記第1、第2ケース(下ケース1および上ケース2)が閉じるときの回動動作に連動して前記キー入力部(キーボードユニット4)を前記ヒンジ部(3)側に向けてスライドさせると共に、前記第1、第2ケースが開くときの回動動作に連動して前記キー入力部を前記ヒンジ部と反対側に向けてスライドさせる連動機構を備えていることを特徴とする請求項3またが4に記載の電子機器である。
この発明によれば、第1、第2ケースを回動操作させると、連動機能によってキー入力部を第1ケースの対向面に対し自動的にスライドさせることができると共に、請求項4に記載の発明の傾斜機構を備えていることにより、キー入力部のスライド動作によって第1、第2ケースが閉じて重なり合うときにキー入力部を自動的に第1ケースの対向面に対しほぼ平行な状態にさせることができ、また第1、第2ケースが開くときにキー入力部を自動的に第1ケースの対向面に対しヒンジ部側が高い傾斜状態にさせることができ、これにより使い勝手の良いものを得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して、この発明の電子機器を電子辞書に適用した一実施形態について説明する。
図1はこの発明の電子辞書における携帯時の外観斜視図、図2はその使用時における平面図、図3は図1のA−A矢視における一部省略した要部の内部構造を示した拡大図、図4は図2の拡大側面図である。
この電子辞書は、図1に示すように、下ケース1と上ケース2とがその各後端部(同図では右端部)においてヒンジ部3によって回動可能に取り付けられ、このヒンジ部3を中心に下ケース1と上ケース2とが相対的に回動して閉じると、下ケース1と上ケース2とが互いに重なり合うように構成されている。
【0014】
この場合、下ケース1は、図1〜図4に示すように、ほぼ平板状に形成され、その後端部(図3では右端部)が前部側(同図では左側)よりも少し厚く形成されている。この下ケース1の後端部を除く上面には、図2〜図4に示すように、キーボードユニット4が前後方向(図3では左右方向)にスライド可能に設けられている。上ケース2は、下ケース1と同じサイズのほぼ平板状に形成されている。この上ケース2には、図2に示すように、表示部5が下ケース1の上面に対向して設けられている。この表示部5は、液晶表示素子やEL表示素子(エレクトロルミネッセンス表示素子)などの平面型の表示素子からなり、電気光学的に情報を表示するように構成されている。
【0015】
ヒンジ部3は、図1〜図4に示すように、下ケース1の後端部(図1では右端部)における上面の中間部分に設けられたほぼ半円形状の凸部6と、上ケース2の後端部(図1では右端部)における中間部分に下ケース1の凸部6と対応して設けられた凹部7とを備え、図1および図2に示すように下ケース1の凸部6が上ケース2の凹部7に嵌合した状態で、図3および図4に示すように下ケース1の凸部6と上ケース2の凹部7の両端部分とが連結軸8によって回動可能に取り付けられ、これにより下ケース1と上ケース2とが連結軸8を中心に相対的に回動して開閉するように構成されている。
【0016】
キーボードユニット4は、図3および図4に示すように、キーボード10と照明装置11とを備え、これらが一体的に下ケース1に対してスライドするように構成されている。キーボード10は、回路基板上にスペーサを介してキーシート(いずれも図示せず)を設けた構造で、これら全体が透明または半透明な樹脂によってスケルトン状態で形成され、これにより光透過性を有するように構成されている。この場合、キーボード10は、図2に示すように、文字キー、ファンクションキー、カーソルキーなどの辞書機能に必要な各種のキートップ10aがキーシート上に設けられ、これらキートップ10aにキー表示(図示せず)が施され、この状態でキーシートのキートップ10aが押されると、キーシートが撓んでスペーサを介して回路基板に接触することにより、キーシートの可動接点と回路基板の固定接点とが導通するように構成されている。
【0017】
また、照明装置11は、図3および図4に示すように、キーボード10の後部(図3では右側部)における下面側に配置された発光素子12と、この発光素子12の光をキーボード10の下面全体に向けて反射する反射板13と、発光素子12からの光を上ケース2の表示部5のほぼ全域に向けて照射するレンズ部14とを備えている。発光素子12は、発光ダイオードなどのランプからなり、キーボード10の後部側に1個配置されているだけでも良く、またキーボード10の後部側に沿って複数個配列されていても良い。反射板13は、キーボード10の前端部(図3では左端部)における下面から後端部(同図では右端部)に向けて後下がり(同図では右下がり)に傾斜した傾斜板部と、この傾斜板部の両側辺部からキーボード10の両側辺部に延びる側板部とからなり、キーボード10の下面に設けられている。
【0018】
この場合、反射板13は、図3に示すように、傾斜板部の後端部が下ケース1の下面とほぼ平行に形成され、この平行な部分に発光素子12が配置され、傾斜板部の上面と両側の側板部の内面とが反射面に形成され、これによりレンズ部14側を除いて発光素子12からの光を下ケース1の外部に漏らさずにキーボード10の下面に向けて反射するように構成されている。レンズ部14は、図3および図4に示すように、発光素子12の後方(図3では右方)に位置した状態で、キーボード10の後端部と反射板13の後端部との間に配置され、図4に示すように下ケース1と上ケース2とを開いた状態のときに、発光素子12からの光を上ケース2の表示部5のほぼ全域に向けて照射するように構成されている。
【0019】
ところで、キーボードユニット4は、図2〜図4に示すように、その前端部(図3では左端部)における両側に一対のガイド片15が支持軸16によって回動可能に取り付けられ、これら一対のガイド片15が下ケース1の上面にそれぞれ設けられたガイド溝(図示せず)に沿って下ケース1の前後方向(図3では左右方向)にガイドされるように構成されている。また、このキーボードユニット4は、下ケース1内に設けられたガイド傾斜部17上に反射板13の下面が接触した状態で移動可能に配置され、このガイド傾斜部17上を反射板13が移動することにより、上下方向に変位するように構成されている。
【0020】
すなわち、このガイド傾斜部17は、図3に示すように、キーボードユニット4がヒンジ部3側つまり下ケース1の後方(図3では右側)に向けてスライドすると、反射板13の下面がガイド傾斜部17上を移動することにより、キーボードユニット4がガイド片15の支持軸16を中心に図3において時計回りに回動し、キーボード10の後端部を下方に向けて移動させてキーボード10を下ケース1の上面とほぼ平行な状態にする。また、このガイド傾斜部17は、図4に示すように、キーボードユニット4がヒンジ部3と反対側つまり下ケース1の前方(図4では左側)に向けてスライドすると、反射板13の下面がガイド傾斜部17上を移動することにより、キーボードユニット4がガイド片15の支持軸16を中心に図4において反時計回りに回動し、キーボード10の後端部を上方に向けて移動させ、キーボード10を後部上がり(図4では右上がり)に傾斜させるように構成されている。
【0021】
また、このキーボードユニット4は、図3および図4に示すように、連動機構(図示せず)によって下ケース1と上ケース2との回動動作に連動してスライドするように構成されている。すなわち、この連動機能は、例えば、上ケース2のヒンジ部3に設けられて上ケース2と共に回動する回動アームと、この回動アームに回動可能に取り付けられてキーボードユニット4に連結された連動アームとを備え、下ケース1と上ケース2とを閉じるときに、回動アームが連結アームを下ケース1の後部側(図3では右側)に向けて引き寄せることにより、キーボードユニット4を下ケース1の後方(図3では右側)つまりヒンジ部3側に向けて移動させ、また下ケース1と上ケース2とが開くときに、回動アームが連結アームを下ケース1の前部側(図4では左側)に向けて押し出すことにより、キーボードユニット4を下ケース1の前方(図4では右側)つまりヒンジ部3と反対側に向けて移動させるように構成されている。
【0022】
次に、この電子辞書の作用について説明する。
この電子辞書を使用しないときには、ヒンジ部3を中心に下ケース1と上ケース2とを閉じる方向に回動させると、下ケース1に対する上ケース2の回動動作に応じて連動機能がキーボードユニット4をヒンジ部3側つまり下ケース1の後方(図3では右側)に向けて移動させる。このときには、キーボードユニット4のガイド片15が下ケース1の上面のガイド溝に沿ってガイドされながら、反射板13がガイド傾斜部17上をヒンジ部3側つまり下ケース1の後方に向けて移動する。
【0023】
このため、キーボードユニット4がガイド片15の支持軸16を中心に図3において時計回りに回動するので、キーボード10の後部が下方に向けて移動して、キーボード10が下ケース1の上面とほぼ平行な状態になる。これにより、下ケース1と上ケース2との間にキーボードユニット4が挟まれた状態になるので、下ケース1と上ケース2とによってキーボード10を保護することができると共に、下ケース1と上ケース2とがキーボード10を挟んで重なり合うので、機器全体がコンパクトになり、これにより良好に携帯することができる。
【0024】
また、使用するときには、ヒンジ部3を中心に下ケース1と上ケース2とを開く方向に回動させると、下ケース1に対する上ケース2の回動動作に応じて連動機能がキーボードユニット4をヒンジ部3と反対側つまり下ケース1の前端側(図4では左側)に向けて移動させる。このときにも、キーボードユニット4のガイド片15が下ケース1の上面のガイド溝に沿ってガイドされながら、反射板13がガイド傾斜部17上を前方(図4では左側)に向けて移動する。このため、キーボードユニット4がガイド片15の支持軸16を中心に図4において反時計回りに回動するので、キーボード10の後部が下ケース1の上方に押し上げられて、キーボード10が後部上がり(図4では右上がり)に傾斜した状態になる。
【0025】
これにより、キーボード10を良好に入力操作することができる。この状態で、照明装置11をオンさせると、発光素子12が発光するので、暗い所でもキーボード10を明るく照明することができる。すなわち、発光素子12が発光すると、その光が反射板13で反射されてキーボード10の下面全体に照射され、この照射された光が光透過性を有するキーボード10を透過するので、照明装置11によってキーボード10全体を明るく照明することができる。このため、暗い所でもキーボード10のキー表示を判読しやすくすることができ、これにより暗い所でのキー操作性を向上させることができる。
【0026】
また、このときには、図4に示すように、下ケース1上にキーボード10が後部上がりに傾斜することにより、照明装置11のレンズ部14が上ケース2に向けて下ケース1の上方に突出するので、このレンズ部14によって発光素子12で発光した光を上ケース2の表示部5のほぼ全域に向けて確実に且つ良好に照射することができる。このため、キーボード10を明るく照明するのと同時に、表示部5をも明るく照明することができる。これにより、表示部5がバックライト機能を備えていなくても、暗い所で表示部5に表示された情報を視認することができる。このため、表示部5を見ながらキーボード10を入力操作することができるので、暗い所でも良好に使用することができる。
【0027】
なお、上記実施形態では、下ケース1と上ケース2との開閉操作に連動して連動機能がキーボードユニット4を自動的にスライドさせるように構成した場合について述べたが、必ずしも連動機能によってキーボードユニット4をスライドさせる必要はなく、例えば手動操作によってキーボードユニット4をスライドさせるように構成しても良く、またワンタッチ操作でキーボードユニット4をスライドさせるように構成しても良い。
【0028】
また、上記実施形態では、キーボードユニット4が下ケース1に対してスライドするときに、ガイド傾斜部17によってキーボードユニット4を上下方向に変位させてキーボード10を傾斜させるように構成した場合について述べたが、必ずしもガイド傾斜部17などの傾斜機構によってキーボード10を傾斜させる必要はなく、単にキーボードユニット4が下ケース1に対してスライドさせるだけの構造でも良い。この場合にも、下ケース1と上ケース2とが開いたときにキーボードユニット4がヒンジ部3から離れる方向に移動してキーボードユニット4とヒンジ部3との間に隙間が形成されることにより、その隙間を通して照明装置11の発光素子12の光をレンズ部14で上ケース2の表示部5に照射させることができる。
【0029】
また、必ずしもキーボードユニット4を下ケース1に対してスライドさせる必要はなく、キーボードユニット4の上部における後端側に窓部を設け、この窓部を通して照明装置11の発光素子12の光をレンズ部14で上ケース2の表示部5に照射させるように構成しても良い。
さらに、上記実施形態では、スイッチ操作によって照明装置11をオンさせて発光素子12を点灯させた場合について述べたが、これに限らず、例えば下ケース1と上ケース2とを開いてキーボード10が下ケース1上に後部上がりに傾斜したときに、照明装置11を自動的にオンさせるように構成しても良い。
なおまた、上記実施形態では、電子機器として電子辞書に適用した場合について述べたが、これに限らず、電子手帳や折畳式の携帯電話機、あるいはノート型のパーソナルコンピュータなどの電子機器にも適用することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、第1ケースと第2ケースとがヒンジ部によって回動可能に連結されて互いに重なり合った状態で閉じる電子機器において、第1ケースに対向する第2ケースの対向面に設けられた表示部と、この表示部に対向する第1ケースの対向面に設けられた光透過性を有するキー入力部と、このキー入力部の裏面側に配置された発光素子、およびこの発光素子の光をキー入力部の裏面に向けて反射する反射板を有する照射装置とを備えたので、使用するときには、ヒンジ部を中心に第1、第2ケースを回動させて開くと、第1ケースのキー入力部と第2ケースの表示部とが露呈し、この状態で照明装置の発光素子を発光させると、その光が反射板で反射されてキー入力部の裏面に照射され、この照射された光が光透過性を有するキー入力部を透過するので、照明装置によってキー入力部全体を明るく照明することができ、このため暗い所でもキー入力部のキー表示を判読しやすくすることができ、これにより暗い所でのキー操作性を向上させることができる。
【0031】
この場合、照明装置が、第1、第2ケースを開いたときに発光素子の光を表示部のほぼ全域に向けて照射させるレンズ部を備えていることにより、使用時に第1、第2ケースを開いた状態で、照明装置の発光素子を発光させると、その光が反射板で反射されてキー入力部を照明することができるほか、特に発光素子の光がレンズ部によって第2ケースの表示部のほぼ全域に向けて照射されるので、キー入力部を明るく照明することができるのと同時に、表示部をも明るく照明することができる。このため、表示部がバックライト機能を備えていなくても、暗い所で表示部に表示された情報を視認することができ、これにより表示部を見ながらキー入力部で入力操作をすることができるので、暗い所でも良好に使用することができる。
【0032】
また、第1ケースの対向面に沿ってキー入力部をヒンジ部に対する接離方向にスライドさせるスライド機構を備えていることにより、第1ケースの対向面に沿ってキー入力部をスライド機構によってヒンジ部に対する接離方向にスライドさせる際、第1、第2ケースを開いてキー入力部をヒンジ部から離れる方向にスライドさせると、キー入力部とヒンジ部との間に隙間ができ、この隙間を通して照明装置の発光素子からの光をレンズ部によって良好に表示部のほぼ全域に照射させることができる。
【0033】
また、第1、第2ケースを閉じるときに、キー入力部をヒンジ部側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対しほぼ平行な状態にし、前記第1、第2ケースを開くときに、前記キー入力部を前記ヒンジ部と反対側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対し前記ヒンジ部側が高い傾斜状態にする傾斜機構を備えていることにより、第1、第2ケースを閉じると、キー入力部が傾斜機構によって第1ケースの対向面に対しほぼ平行な状態になるので、上述した場合と同様、コンパクトに携帯することができ、また第1、第2ケースを開くと、キー入力部が傾斜機構によって第1ケースの対向面に対しヒンジ部側が高い傾斜状態になるので、キー入力部のキー操作性を向上させることができるほか、特に第1、第2ケースを開いたときに照明装置のレンズ部を第1ケースの上方に突出させることができるので、発光素子からの光をレンズ部によって確実に且つ良好に表示部のほぼ全域に照射させることができる。
【0034】
さらに、第1、第2ケースが閉じるときの回動動作に連動してキー入力部をヒンジ部側に向けてスライドさせると共に、第1、第2ケースが開くときの回動動作に連動してキー入力部をヒンジ部と反対側に向けてスライドさせる連動機構を備えていることにより、第1、第2ケースを回動操作させると、連動機能によってキー入力部を第1ケースの対向面に対し自動的にスライドさせることができると共に、上述した傾斜機構を備えていることにより、キー入力部のスライド動作によって第1、第2ケースが閉じて重なり合うときにキー入力部を自動的に第1ケースの対向面に対しほぼ平行な状態にさせることができ、また第1、第2ケースが開くときにキー入力部を自動的に第1ケースの対向面に対しヒンジ部側が高い傾斜状態にさせることができ、これにより使い勝手の良いものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を電子辞書に適用した一実施形態において下ケースと上ケースとを重ね合わせて閉じた状態を示した外観斜視図。
【図2】図1の下ケースと上ケースとを開いて使用する状態を示した平面図。
【図3】図1のA−A矢視における一部省略した要部における内部構造を示した拡大図。
【図4】図2の拡大側面図。
【符号の説明】
1 下ケース
2 上ケース
3 ヒンジ部
4 キーボードユニット
5 表示部
10 キーボード
11 照明装置
12 発光素子
13 反射板
14 レンズ部
15 ガイド片
16 支持軸
17 ガイド傾斜部
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子辞書や携帯電話機などの折畳可能な電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、折畳可能な電子機器である電子辞書においては、下ケースと、キー入力部を有する中ケースと、表示部を有する上ケースとがその順で重なり合う状態で、上ケースと下ケースとが第1ヒンジ部によって回動可能に取り付けられ、且つ中ケースと上ケースとが第2ヒンジ部によって回動可能に取り付けられ、この状態で使用するときに、下ケースと上ケースとを開くと、これに連動して中ケースが下ケース上をスライドして第2ヒンジ部側が高くなるように中ケースを下ケース上に傾斜させることにより、中ケースのキー入力部が手前側下がりに傾斜するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−5557号公報(P2001−5557A)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この特許文献1の電子辞書では、使用するときに下ケースと上ケースとを開くと、第2ヒンジ部が第1ヒンジ部の上方に引き上げられながら中ケースがスライドし、中ケースのキー入力部が下ケース上に手前側下がりに傾斜して配置されるので、良好にキー入力操作ができるほか、表示部がバックライト機能を備えた構造であれば、暗い所で使用する際、表示部のバックライト機能でキー入力部を照明することができるが、バックライト機能の明るさだけではキー入力部を十分に照明することができず、キー表示が判読しにくいため、暗い所ではキー操作性が低下するという問題がある。
【0005】
この発明の課題は、暗い所でもキー入力部を明るく照明してキー操作性の向上を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図4に示すように、第1ケース(下ケース1)と第2ケース(上ケース2)とがヒンジ部(3)によって回動可能に連結されて互いに重なり合った状態で閉じる電子機器において、前記第1ケースに対向する前記第2ケースの対向面に設けられた表示部(5)と、この表示部に対向する前記第1ケースの対向面側に設けられた光透過性を有するキー入力部(キーボード10)と、このキー入力部の裏面側に配置された発光素子(12)、およびこの発光素子の光を前記キー入力部の裏面に向けて反射する反射板(13)を有する照射装置(11)とを備えたことを特徴とする電子機器である。
【0007】
この発明によれば、使用しないときには、ヒンジ部を中心に第1ケースと第2ケースとを回動させて閉じると、第1ケースと第2ケースとの間にキー入力部が配置されて第1ケースと第2ケースとが重なり合うので、コンパクトに携帯することができると共に、キー入力部を確実に保護することができる。また、使用するときには、ヒンジ部を中心に第1ケースと第2ケースとを回動させて開くと、第1ケースのキー入力部と第2ケースの表示部とが露呈するので、表示部を見ながらキー入力部で入力操作をすることができるほか、特にこの状態で照明装置の発光素子を発光させると、その光が反射板で反射されてキー入力部の裏面に照射され、この照射された光が光透過性を有するキー入力部を透過するので、照明装置によってキー入力部全体を明るく照明することができ、このため暗い所でもキー入力部のキー表示を判読しやすくすることができ、これにより暗い所でのキー操作性を向上させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、図3および図4に示すように、前記照明装置(11)が、前記第1、第2ケース(下ケース1および上ケース2)を開いたときに前記発光素子(12)の光を前記表示部(5)のほぼ全域に向けて照射させるレンズ部(14)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器である。
この発明によれば、使用時に第1ケースと第2ケースとを開いた状態で、照明装置の発光素子を発光させると、その光が反射板で反射されてキー入力部を照明することができるほか、特に発光素子の光がレンズ部によって第2ケースの表示部のほぼ全域に向けて照射されるので、キー入力部を明るく照明することができるのと同時に、表示部をも明るく照明することができ、これにより表示部がバックライト機能を備えていなくても、暗い所で表示部に表示された情報を視認することができ、このため表示部を見ながらキー入力部で入力操作をすることができるので、暗い所でも良好に使用することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、図3および図4に示すように、前記第1ケース(下ケース1)の前記対向面に沿って前記キー入力部(キーボード10)を前記ヒンジ部(3)に対する接離方向にスライドさせるスライド機構(ガイド片15および支持軸16)を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器である。
この発明によれば、第1ケースの対向面に沿ってキー入力部をスライド機構によってヒンジ部に対する接離方向にスライドさせる際、第1、第2ケースを開いてキー入力部をヒンジ部から離れる方向にスライドさせると、キー入力部とヒンジ部との間に隙間ができ、この隙間を通して照明装置の発光素子からの光をレンズ部によって良好に表示部のほぼ全域に照射させることができる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、図3および図4に示すように、前記第1、第2ケース(下ケース1および上ケース2)を閉じるときに、前記キー入力部(キーボード10)を前記ヒンジ部(3)側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対しほぼ平行な状態にし、前記第1、第2ケースを開くときに、前記キー入力部を前記ヒンジ部と反対側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対し前記ヒンジ部側が高い傾斜状態にする傾斜機構(ガイド傾斜部17)を備えていることを特徴とする請求項3に記載の電子機器である。
【0011】
この発明によれば、第1、第2ケースを閉じると、キー入力部が傾斜機構によって第1ケースの対向面に対しほぼ平行な状態になるので、請求項1に記載の発明と同様、コンパクトに携帯することができ、また第1、第2ケースを開くと、キー入力部が傾斜機構によって第1ケースの対向面に対しヒンジ部側が高い傾斜状態になるので、キー入力部のキー操作性を向上させることができるほか、特に第1、第2ケースを開いたときに照明装置のレンズ部を第1ケースの上方に突出させることができるので、発光素子からの光をレンズ部によって確実に且つ良好に表示部のほぼ全域に照射させることができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、図3および図4に示すように、前記第1、第2ケース(下ケース1および上ケース2)が閉じるときの回動動作に連動して前記キー入力部(キーボードユニット4)を前記ヒンジ部(3)側に向けてスライドさせると共に、前記第1、第2ケースが開くときの回動動作に連動して前記キー入力部を前記ヒンジ部と反対側に向けてスライドさせる連動機構を備えていることを特徴とする請求項3またが4に記載の電子機器である。
この発明によれば、第1、第2ケースを回動操作させると、連動機能によってキー入力部を第1ケースの対向面に対し自動的にスライドさせることができると共に、請求項4に記載の発明の傾斜機構を備えていることにより、キー入力部のスライド動作によって第1、第2ケースが閉じて重なり合うときにキー入力部を自動的に第1ケースの対向面に対しほぼ平行な状態にさせることができ、また第1、第2ケースが開くときにキー入力部を自動的に第1ケースの対向面に対しヒンジ部側が高い傾斜状態にさせることができ、これにより使い勝手の良いものを得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して、この発明の電子機器を電子辞書に適用した一実施形態について説明する。
図1はこの発明の電子辞書における携帯時の外観斜視図、図2はその使用時における平面図、図3は図1のA−A矢視における一部省略した要部の内部構造を示した拡大図、図4は図2の拡大側面図である。
この電子辞書は、図1に示すように、下ケース1と上ケース2とがその各後端部(同図では右端部)においてヒンジ部3によって回動可能に取り付けられ、このヒンジ部3を中心に下ケース1と上ケース2とが相対的に回動して閉じると、下ケース1と上ケース2とが互いに重なり合うように構成されている。
【0014】
この場合、下ケース1は、図1〜図4に示すように、ほぼ平板状に形成され、その後端部(図3では右端部)が前部側(同図では左側)よりも少し厚く形成されている。この下ケース1の後端部を除く上面には、図2〜図4に示すように、キーボードユニット4が前後方向(図3では左右方向)にスライド可能に設けられている。上ケース2は、下ケース1と同じサイズのほぼ平板状に形成されている。この上ケース2には、図2に示すように、表示部5が下ケース1の上面に対向して設けられている。この表示部5は、液晶表示素子やEL表示素子(エレクトロルミネッセンス表示素子)などの平面型の表示素子からなり、電気光学的に情報を表示するように構成されている。
【0015】
ヒンジ部3は、図1〜図4に示すように、下ケース1の後端部(図1では右端部)における上面の中間部分に設けられたほぼ半円形状の凸部6と、上ケース2の後端部(図1では右端部)における中間部分に下ケース1の凸部6と対応して設けられた凹部7とを備え、図1および図2に示すように下ケース1の凸部6が上ケース2の凹部7に嵌合した状態で、図3および図4に示すように下ケース1の凸部6と上ケース2の凹部7の両端部分とが連結軸8によって回動可能に取り付けられ、これにより下ケース1と上ケース2とが連結軸8を中心に相対的に回動して開閉するように構成されている。
【0016】
キーボードユニット4は、図3および図4に示すように、キーボード10と照明装置11とを備え、これらが一体的に下ケース1に対してスライドするように構成されている。キーボード10は、回路基板上にスペーサを介してキーシート(いずれも図示せず)を設けた構造で、これら全体が透明または半透明な樹脂によってスケルトン状態で形成され、これにより光透過性を有するように構成されている。この場合、キーボード10は、図2に示すように、文字キー、ファンクションキー、カーソルキーなどの辞書機能に必要な各種のキートップ10aがキーシート上に設けられ、これらキートップ10aにキー表示(図示せず)が施され、この状態でキーシートのキートップ10aが押されると、キーシートが撓んでスペーサを介して回路基板に接触することにより、キーシートの可動接点と回路基板の固定接点とが導通するように構成されている。
【0017】
また、照明装置11は、図3および図4に示すように、キーボード10の後部(図3では右側部)における下面側に配置された発光素子12と、この発光素子12の光をキーボード10の下面全体に向けて反射する反射板13と、発光素子12からの光を上ケース2の表示部5のほぼ全域に向けて照射するレンズ部14とを備えている。発光素子12は、発光ダイオードなどのランプからなり、キーボード10の後部側に1個配置されているだけでも良く、またキーボード10の後部側に沿って複数個配列されていても良い。反射板13は、キーボード10の前端部(図3では左端部)における下面から後端部(同図では右端部)に向けて後下がり(同図では右下がり)に傾斜した傾斜板部と、この傾斜板部の両側辺部からキーボード10の両側辺部に延びる側板部とからなり、キーボード10の下面に設けられている。
【0018】
この場合、反射板13は、図3に示すように、傾斜板部の後端部が下ケース1の下面とほぼ平行に形成され、この平行な部分に発光素子12が配置され、傾斜板部の上面と両側の側板部の内面とが反射面に形成され、これによりレンズ部14側を除いて発光素子12からの光を下ケース1の外部に漏らさずにキーボード10の下面に向けて反射するように構成されている。レンズ部14は、図3および図4に示すように、発光素子12の後方(図3では右方)に位置した状態で、キーボード10の後端部と反射板13の後端部との間に配置され、図4に示すように下ケース1と上ケース2とを開いた状態のときに、発光素子12からの光を上ケース2の表示部5のほぼ全域に向けて照射するように構成されている。
【0019】
ところで、キーボードユニット4は、図2〜図4に示すように、その前端部(図3では左端部)における両側に一対のガイド片15が支持軸16によって回動可能に取り付けられ、これら一対のガイド片15が下ケース1の上面にそれぞれ設けられたガイド溝(図示せず)に沿って下ケース1の前後方向(図3では左右方向)にガイドされるように構成されている。また、このキーボードユニット4は、下ケース1内に設けられたガイド傾斜部17上に反射板13の下面が接触した状態で移動可能に配置され、このガイド傾斜部17上を反射板13が移動することにより、上下方向に変位するように構成されている。
【0020】
すなわち、このガイド傾斜部17は、図3に示すように、キーボードユニット4がヒンジ部3側つまり下ケース1の後方(図3では右側)に向けてスライドすると、反射板13の下面がガイド傾斜部17上を移動することにより、キーボードユニット4がガイド片15の支持軸16を中心に図3において時計回りに回動し、キーボード10の後端部を下方に向けて移動させてキーボード10を下ケース1の上面とほぼ平行な状態にする。また、このガイド傾斜部17は、図4に示すように、キーボードユニット4がヒンジ部3と反対側つまり下ケース1の前方(図4では左側)に向けてスライドすると、反射板13の下面がガイド傾斜部17上を移動することにより、キーボードユニット4がガイド片15の支持軸16を中心に図4において反時計回りに回動し、キーボード10の後端部を上方に向けて移動させ、キーボード10を後部上がり(図4では右上がり)に傾斜させるように構成されている。
【0021】
また、このキーボードユニット4は、図3および図4に示すように、連動機構(図示せず)によって下ケース1と上ケース2との回動動作に連動してスライドするように構成されている。すなわち、この連動機能は、例えば、上ケース2のヒンジ部3に設けられて上ケース2と共に回動する回動アームと、この回動アームに回動可能に取り付けられてキーボードユニット4に連結された連動アームとを備え、下ケース1と上ケース2とを閉じるときに、回動アームが連結アームを下ケース1の後部側(図3では右側)に向けて引き寄せることにより、キーボードユニット4を下ケース1の後方(図3では右側)つまりヒンジ部3側に向けて移動させ、また下ケース1と上ケース2とが開くときに、回動アームが連結アームを下ケース1の前部側(図4では左側)に向けて押し出すことにより、キーボードユニット4を下ケース1の前方(図4では右側)つまりヒンジ部3と反対側に向けて移動させるように構成されている。
【0022】
次に、この電子辞書の作用について説明する。
この電子辞書を使用しないときには、ヒンジ部3を中心に下ケース1と上ケース2とを閉じる方向に回動させると、下ケース1に対する上ケース2の回動動作に応じて連動機能がキーボードユニット4をヒンジ部3側つまり下ケース1の後方(図3では右側)に向けて移動させる。このときには、キーボードユニット4のガイド片15が下ケース1の上面のガイド溝に沿ってガイドされながら、反射板13がガイド傾斜部17上をヒンジ部3側つまり下ケース1の後方に向けて移動する。
【0023】
このため、キーボードユニット4がガイド片15の支持軸16を中心に図3において時計回りに回動するので、キーボード10の後部が下方に向けて移動して、キーボード10が下ケース1の上面とほぼ平行な状態になる。これにより、下ケース1と上ケース2との間にキーボードユニット4が挟まれた状態になるので、下ケース1と上ケース2とによってキーボード10を保護することができると共に、下ケース1と上ケース2とがキーボード10を挟んで重なり合うので、機器全体がコンパクトになり、これにより良好に携帯することができる。
【0024】
また、使用するときには、ヒンジ部3を中心に下ケース1と上ケース2とを開く方向に回動させると、下ケース1に対する上ケース2の回動動作に応じて連動機能がキーボードユニット4をヒンジ部3と反対側つまり下ケース1の前端側(図4では左側)に向けて移動させる。このときにも、キーボードユニット4のガイド片15が下ケース1の上面のガイド溝に沿ってガイドされながら、反射板13がガイド傾斜部17上を前方(図4では左側)に向けて移動する。このため、キーボードユニット4がガイド片15の支持軸16を中心に図4において反時計回りに回動するので、キーボード10の後部が下ケース1の上方に押し上げられて、キーボード10が後部上がり(図4では右上がり)に傾斜した状態になる。
【0025】
これにより、キーボード10を良好に入力操作することができる。この状態で、照明装置11をオンさせると、発光素子12が発光するので、暗い所でもキーボード10を明るく照明することができる。すなわち、発光素子12が発光すると、その光が反射板13で反射されてキーボード10の下面全体に照射され、この照射された光が光透過性を有するキーボード10を透過するので、照明装置11によってキーボード10全体を明るく照明することができる。このため、暗い所でもキーボード10のキー表示を判読しやすくすることができ、これにより暗い所でのキー操作性を向上させることができる。
【0026】
また、このときには、図4に示すように、下ケース1上にキーボード10が後部上がりに傾斜することにより、照明装置11のレンズ部14が上ケース2に向けて下ケース1の上方に突出するので、このレンズ部14によって発光素子12で発光した光を上ケース2の表示部5のほぼ全域に向けて確実に且つ良好に照射することができる。このため、キーボード10を明るく照明するのと同時に、表示部5をも明るく照明することができる。これにより、表示部5がバックライト機能を備えていなくても、暗い所で表示部5に表示された情報を視認することができる。このため、表示部5を見ながらキーボード10を入力操作することができるので、暗い所でも良好に使用することができる。
【0027】
なお、上記実施形態では、下ケース1と上ケース2との開閉操作に連動して連動機能がキーボードユニット4を自動的にスライドさせるように構成した場合について述べたが、必ずしも連動機能によってキーボードユニット4をスライドさせる必要はなく、例えば手動操作によってキーボードユニット4をスライドさせるように構成しても良く、またワンタッチ操作でキーボードユニット4をスライドさせるように構成しても良い。
【0028】
また、上記実施形態では、キーボードユニット4が下ケース1に対してスライドするときに、ガイド傾斜部17によってキーボードユニット4を上下方向に変位させてキーボード10を傾斜させるように構成した場合について述べたが、必ずしもガイド傾斜部17などの傾斜機構によってキーボード10を傾斜させる必要はなく、単にキーボードユニット4が下ケース1に対してスライドさせるだけの構造でも良い。この場合にも、下ケース1と上ケース2とが開いたときにキーボードユニット4がヒンジ部3から離れる方向に移動してキーボードユニット4とヒンジ部3との間に隙間が形成されることにより、その隙間を通して照明装置11の発光素子12の光をレンズ部14で上ケース2の表示部5に照射させることができる。
【0029】
また、必ずしもキーボードユニット4を下ケース1に対してスライドさせる必要はなく、キーボードユニット4の上部における後端側に窓部を設け、この窓部を通して照明装置11の発光素子12の光をレンズ部14で上ケース2の表示部5に照射させるように構成しても良い。
さらに、上記実施形態では、スイッチ操作によって照明装置11をオンさせて発光素子12を点灯させた場合について述べたが、これに限らず、例えば下ケース1と上ケース2とを開いてキーボード10が下ケース1上に後部上がりに傾斜したときに、照明装置11を自動的にオンさせるように構成しても良い。
なおまた、上記実施形態では、電子機器として電子辞書に適用した場合について述べたが、これに限らず、電子手帳や折畳式の携帯電話機、あるいはノート型のパーソナルコンピュータなどの電子機器にも適用することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、第1ケースと第2ケースとがヒンジ部によって回動可能に連結されて互いに重なり合った状態で閉じる電子機器において、第1ケースに対向する第2ケースの対向面に設けられた表示部と、この表示部に対向する第1ケースの対向面に設けられた光透過性を有するキー入力部と、このキー入力部の裏面側に配置された発光素子、およびこの発光素子の光をキー入力部の裏面に向けて反射する反射板を有する照射装置とを備えたので、使用するときには、ヒンジ部を中心に第1、第2ケースを回動させて開くと、第1ケースのキー入力部と第2ケースの表示部とが露呈し、この状態で照明装置の発光素子を発光させると、その光が反射板で反射されてキー入力部の裏面に照射され、この照射された光が光透過性を有するキー入力部を透過するので、照明装置によってキー入力部全体を明るく照明することができ、このため暗い所でもキー入力部のキー表示を判読しやすくすることができ、これにより暗い所でのキー操作性を向上させることができる。
【0031】
この場合、照明装置が、第1、第2ケースを開いたときに発光素子の光を表示部のほぼ全域に向けて照射させるレンズ部を備えていることにより、使用時に第1、第2ケースを開いた状態で、照明装置の発光素子を発光させると、その光が反射板で反射されてキー入力部を照明することができるほか、特に発光素子の光がレンズ部によって第2ケースの表示部のほぼ全域に向けて照射されるので、キー入力部を明るく照明することができるのと同時に、表示部をも明るく照明することができる。このため、表示部がバックライト機能を備えていなくても、暗い所で表示部に表示された情報を視認することができ、これにより表示部を見ながらキー入力部で入力操作をすることができるので、暗い所でも良好に使用することができる。
【0032】
また、第1ケースの対向面に沿ってキー入力部をヒンジ部に対する接離方向にスライドさせるスライド機構を備えていることにより、第1ケースの対向面に沿ってキー入力部をスライド機構によってヒンジ部に対する接離方向にスライドさせる際、第1、第2ケースを開いてキー入力部をヒンジ部から離れる方向にスライドさせると、キー入力部とヒンジ部との間に隙間ができ、この隙間を通して照明装置の発光素子からの光をレンズ部によって良好に表示部のほぼ全域に照射させることができる。
【0033】
また、第1、第2ケースを閉じるときに、キー入力部をヒンジ部側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対しほぼ平行な状態にし、前記第1、第2ケースを開くときに、前記キー入力部を前記ヒンジ部と反対側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対し前記ヒンジ部側が高い傾斜状態にする傾斜機構を備えていることにより、第1、第2ケースを閉じると、キー入力部が傾斜機構によって第1ケースの対向面に対しほぼ平行な状態になるので、上述した場合と同様、コンパクトに携帯することができ、また第1、第2ケースを開くと、キー入力部が傾斜機構によって第1ケースの対向面に対しヒンジ部側が高い傾斜状態になるので、キー入力部のキー操作性を向上させることができるほか、特に第1、第2ケースを開いたときに照明装置のレンズ部を第1ケースの上方に突出させることができるので、発光素子からの光をレンズ部によって確実に且つ良好に表示部のほぼ全域に照射させることができる。
【0034】
さらに、第1、第2ケースが閉じるときの回動動作に連動してキー入力部をヒンジ部側に向けてスライドさせると共に、第1、第2ケースが開くときの回動動作に連動してキー入力部をヒンジ部と反対側に向けてスライドさせる連動機構を備えていることにより、第1、第2ケースを回動操作させると、連動機能によってキー入力部を第1ケースの対向面に対し自動的にスライドさせることができると共に、上述した傾斜機構を備えていることにより、キー入力部のスライド動作によって第1、第2ケースが閉じて重なり合うときにキー入力部を自動的に第1ケースの対向面に対しほぼ平行な状態にさせることができ、また第1、第2ケースが開くときにキー入力部を自動的に第1ケースの対向面に対しヒンジ部側が高い傾斜状態にさせることができ、これにより使い勝手の良いものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を電子辞書に適用した一実施形態において下ケースと上ケースとを重ね合わせて閉じた状態を示した外観斜視図。
【図2】図1の下ケースと上ケースとを開いて使用する状態を示した平面図。
【図3】図1のA−A矢視における一部省略した要部における内部構造を示した拡大図。
【図4】図2の拡大側面図。
【符号の説明】
1 下ケース
2 上ケース
3 ヒンジ部
4 キーボードユニット
5 表示部
10 キーボード
11 照明装置
12 発光素子
13 反射板
14 レンズ部
15 ガイド片
16 支持軸
17 ガイド傾斜部
Claims (5)
- 第1ケースと第2ケースとがヒンジ部によって回動可能に連結されて互いに重なり合った状態で閉じる電子機器において、
前記第1ケースに対向する前記第2ケースの対向面に設けられた表示部と、
この表示部に対向する前記第1ケースの対向面に設けられた光透過性を有するキー入力部と、
このキー入力部の裏面側に配置された発光素子、およびこの発光素子の光を前記キー入力部の裏面に向けて反射する反射板を有する照射装置と
を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記照明装置は、前記第1、第2ケースを開いたときに前記発光素子の光を前記表示部のほぼ全域に向けて照射させるレンズ部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記第1ケースの前記対向面に沿って前記キー入力部を前記ヒンジ部に対する接離方向にスライドさせるスライド機構を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
- 前記第1、第2ケースを閉じるときに、前記キー入力部を前記ヒンジ部側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対しほぼ平行な状態にし、前記第1、第2ケースを開くときに、前記キー入力部を前記ヒンジ部と反対側に向けてスライドさせて前記第1ケースの前記対向面に対し前記ヒンジ部側が高い傾斜状態にする傾斜機構を備えていることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
- 前記第1、第2ケースが閉じるときの回動動作に連動して前記キー入力部を前記ヒンジ部側に向けてスライドさせると共に、前記第1、第2ケースが開くときの回動動作に連動して前記キー入力部を前記ヒンジ部と反対側に向けてスライドさせる連動機構を備えていることを特徴とする請求項3または4に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
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JP2003175107A JP2005011094A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | 電子機器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102981557A (zh) * | 2011-09-07 | 2013-03-20 | 苏州辛瑞拉光电科技有限公司 | 笔记本电脑的键盘照明装置 |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003175107A patent/JP2005011094A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102981557A (zh) * | 2011-09-07 | 2013-03-20 | 苏州辛瑞拉光电科技有限公司 | 笔记本电脑的键盘照明装置 |
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