JP2005009245A - 構造物の製造方法および吊下げ式ボイラの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】工期の短縮を実現する吊下げ式ボイラの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】支持鉄骨に固定された大梁部5,6に対してボイラ本体3が吊下げられた吊下げ式ボイラ1の製造方法において、支持鉄骨を中間高さまで立設する第一立設工程と、大梁部5,6を、その下方に下方空間を有した状態で、支持鉄骨の上端に仮固定する仮固定工程と、下方空間を利用して、大梁部5,6に対して、ボイラ本体3の下部を構成する下部構造物の少なくとも一部9,11,…を組み付ける下部組付工程と、下部組付け工程と並行して、支持鉄骨をさらに目的高さまで立設する第二立設工程と、支持鉄骨の目的高さまで、大梁部5,6および下部構造物9,11,…を吊り上げる吊上工程とを有することを特徴とする。
【選択図】 図16
【解決手段】支持鉄骨に固定された大梁部5,6に対してボイラ本体3が吊下げられた吊下げ式ボイラ1の製造方法において、支持鉄骨を中間高さまで立設する第一立設工程と、大梁部5,6を、その下方に下方空間を有した状態で、支持鉄骨の上端に仮固定する仮固定工程と、下方空間を利用して、大梁部5,6に対して、ボイラ本体3の下部を構成する下部構造物の少なくとも一部9,11,…を組み付ける下部組付工程と、下部組付け工程と並行して、支持鉄骨をさらに目的高さまで立設する第二立設工程と、支持鉄骨の目的高さまで、大梁部5,6および下部構造物9,11,…を吊り上げる吊上工程とを有することを特徴とする。
【選択図】 図16
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の製造方法、特に上方の大梁部(上部構造物)からボイラ本体(下部構造物)が吊下げられる吊下げ式ボイラの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば数十メートル程度の高さを有するボイラのような構造物の製造方法としては、まず構造物を支持する支持鉄骨を最上階まで組み立てて、その後に、支持鉄骨の上端から構造物の上部を吊下げながら順次下部を組み付けて構造物を組み立てるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2576035号公報(段落[0016]〜[0020]、及び図1〜図15)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来の構造物の製造方法は、まず支持鉄骨を最上階まで組み立てて、最上階から構造物を吊下げることができる状態になって初めて構造物を組み立てることになる。つまり、支持鉄骨が最上階まで組み上がるまでは、構造物を組み立てることができず、ひいては工期の長期化を招いてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みて、工期の短縮を実現する構造物の製造方法および吊下げ式ボイラの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明による構造物の製造方法は、構造物を支持するための支持体を、中間高さまで立設する第一立設工程と、
前記構造物の上部を構成する上部構造物を、その下方に下方空間を有した状態で、前記支持体の略上端に仮固定する仮固定工程と、
前記下方空間を利用して、前記上部構造物に対して、前記構造物の下部を構成する下部構造物の少なくとも一部を組み付ける下部組付工程と、
該下部組付け工程と並行して、前記支持体をさらに目的高さまで立設する第二立設工程と、
前記支持体の前記目的高さまで、前記上部構造物および該上部構造物に組み付けられた前記下部構造物を吊上げる吊上工程と、
を有することを特徴とする。
【0007】
中間高さまで立設された支持体の略上端に上部構造物を仮固定することにより、下部構造物の組付を開始することができる。この下部組付工程と並行して、支持体を目的高さまで立設する第二立設工程が行われることとなる。つまり、中間高さから上方の支持体を組み立てている間に、下部構造物の組付けが行われることとなる。
【0008】
また、本発明による構造物の製造方法は、前記下部組付工程における前記下方空間が、前記上部構造物に組み付けられる前記下部構造物を該下方空間において建て起こすことができる程度の高さとされていることを特徴とする。
【0009】
第一立設工程における支持体の中間高さによって、下方空間の高さが決定される。この下方空間の高さを、下部構造物を建て起こすことができる程度の高さとすることにより、第一立設工程において立設しなければならない支持体の高さが必要最小限となる。つまり、最も適切な中間高さが設定されることとなり、無駄な支持体の立設時間を省くことができる。
【0010】
また、本発明による構造物の製造方法は、前記第一立設工程において、他の場所又は当該現地で中間高さまで製造された支持体を設置することを特徴とする。
【0011】
他の場所又は当該現地において中間高さまで製造された(モジュール化された)支持体を構造物の設置場所に設置することとしたので、設置場所にて支持体を中間高さまで立設する必要がない。
【0012】
本発明による吊下げ式ボイラの製造方法は、支持鉄骨に固定された大梁部に対してボイラ本体が吊下げられた吊下げ式ボイラの製造方法において、
前記支持鉄骨を中間高さまで立設する第一立設工程と、
前記大梁部を、その下方に下方空間を有した状態で、前記支持鉄骨の略上端に仮固定する仮固定工程と、
前記下方空間を利用して、前記大梁部に対して、前記ボイラ本体の下部を構成する下部構造物の少なくとも一部を組み付ける下部組付工程と、
該下部組付け工程と並行して、前記支持鉄骨をさらに目的高さまで立設する第二立設工程と、
前記支持鉄骨の前記目的高さまで、前記大梁部および該大梁部に組み付けられた前記下部構造物を吊上げる吊上工程と、
を有することを特徴とする。
【0013】
中間高さまで立設された支持鉄骨の略上端に大梁部を仮固定することにより、下部構造物の組付を開始することができる。この下部組付工程と並行して、支持鉄骨を目的高さまで立設する第二立設工程が行われることとなる。つまり、中間高さから上方の支持鉄骨を組み立てている間に、下部構造物の組付けが行われることとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、吊下げ式ボイラの側断面図である。
吊下げ式ボイラ(構造物)1は、ボイラ本体3が上方から吊下げられるようになっている。つまり、ボイラ本体(下部構造物)3は、複数の大梁5,5,…と中間梁6,6,…とからなる大梁部(上部構造物)から吊下げられている。より詳細には、ボイラ本体3は、最上部に架け渡された各大梁5,5,…間を接続する複数の中間梁6,6,…から吊棒7を介して吊下げられるようになっている。大梁5は、地上から上方に向けてボイラ本体3の側方に立設された支持鉄骨(図示せず)の上端間に、水平方向に延在した状態で固定されている。
ボイラ本体3は、下方に、燃焼空間となる火炉9を備えている。火炉9の上方には、2次過熱器11が設けられている。この2次過熱器11の側方には、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、および1次過熱器21が順に設けられている。図において右側上方に位置する1次再熱器19および1次過熱器21の下方には、エコノマイザ23が配置されている。
なお、本実施形態は、後に詳述するように、火炉9の上部、2次過熱器11、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、1次過熱器21、およびエコノマイザ23といった下部構造物の一部を、大梁5に対して一体化し、その後にジャッキアップすることを特徴の一つとするものである。
【0015】
エコノマイザ23の下方には、エコノマイザホッパ25が接続されており、このエコノマイザホッパ25の缶後(図において右方)には、脱硝装置27や空気予熱器(図示せず)が設けられている。
【0016】
次に、上述した吊下げ式ボイラ1の製造方法について説明する。
図2〜図14には、吊下げ式ボイラ1の各製造段階が示されている。
(STEP1)
図2に示すように、まず、ボイラマット30上の缶右(缶前から見て右側を意味する。以下同じ。)に、別途工場において製造されてモジュール化された缶右ミルバンカーゾーンモジュール32を設置する。ミルバンカーは、燃料となる石炭を粉砕して粉状となった粉状燃料を貯蔵しておくところである。
缶右ミルバンカーゾーンモジュール32は、組み立てられた支持鉄骨にミルバンカーが固定された構造となっている。
以下、本明細書において、「モジュール」とは、このように別途工場において製造された一単位を意味する。
【0017】
(STEP2)
図3に示すように、上記STEP1において設置された缶右ミルバンカーゾーンモジュール32に隣接する缶左(缶前から見て左側を意味する。以下同じ。)に、缶左ミルバンカーゾーンモジュール34を設置する。
缶左ミルバンカーゾーンモジュール34は、組み立てられた支持鉄骨にミルバンカーが固定された構造となっている。
【0018】
(STEP3)
図4に示すように、STEP1において設置した缶右ミルバンカーゾーンモジュール32の後方に、缶右サイドゾーンモジュール(支持体)36を設置する(第一立設工程)。
缶右サイドゾーンモジュール36は、支持鉄骨が組み立てられた構造を有している。
【0019】
(STEP4)
STEP2において設置した缶左ミルバンカーゾーンモジュール34の後方に、缶左サイドゾーンモジュール(支持体)38を設置する(第一立設工程)。そして、缶右サイドゾーンモジュール36と、缶左サイドゾーンモジュール38との間に、たとえば2台の大型クレーンを用いて、複数(本実施形態において4本)の大梁5を仮固定する(仮固定工程)。この状態が図5に示されている。ここで、「仮固定」とは、後の工程で大梁5を目的高さまで吊上げて最終的に大梁を設置固定する前に、仮に固定することを意味する。
【0020】
上述したように、上記各ミルバンカーゾーンモジュール32,34および各サイドゾーンモジュール36,38は、支持鉄骨を有する構造となっているが、より詳細には以下の通りである。
つまり、支持鉄骨は、下方から上方に伸びる複数の支柱と、各支柱間を接続する横材と、斜め方向に設けられた斜材とを有する構造となっている。そして、STEP1〜4における支持鉄骨は、2節分の高さ(約45m)とされている。
【0021】
STEP4において、大梁5は、各サイドゾーンモジュール(支持体)36,38の間に、次のように仮固定される。
大梁5は、各サイドゾーンモジュール36,38の上端部に固定されている。したがって、大梁5の設置高さは、2節分の約45mとなっている。この高さは、大梁5を最終的に設置する目的高さよりも低い中間高さとなっている。
図15(a)に示すように、缶右サイドゾーンモジュール36の内側の支柱36aの上端には、内側(大梁5側)に張り出した張出部材36bが溶接により固定されている。同様に、缶左サイドゾーンモジュール38の上端には、内側に張り出した張出部材38bが溶接により固定されている。大梁5は、上記両張出部材36b,38b間に、目板40を介して固定されている。目板40,40は、同図(b)に示すように、H形断面を有する大梁5のウェブ部の両側面から貼り合わせられている。この目板40と、ボルト及びナットによって大梁5と張出部材36b,38bとが固定される。なお、大梁5の高さ方向の寸法は、本実施形態において約6〜7mとなっている。
【0022】
(STEP5〜6)
両ミルバンカーゾーンモジュール32,34の上方に、さらに支持鉄骨を組み立てて(図6参照)、フロアブロックを設置する(図7参照)。図7のSTEP6において、両ミルバンカーゾーンモジュール32,34の上方に延長形成された支持鉄骨が最上階まで組み立てられる。
上記作業と並行して、STEP4において仮固定した大梁5の下方に、火炉9の上部、2次過熱器11、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、1次過熱器21およびエコノマイザ23(以上は図1参照)といった下部構造物の一部を組み付けていく(下部組付工程)。
これらの下部構造物は、大梁5の下方に形成された下方空間を利用して、以下のように組み付けられる。
2次過熱器11等の下部構造物は、輸送の都合上、横に倒した状態で輸送される。この状態のまま、下部構造物は、大梁5の下方に形成された空間内に搬入される。そして、この空間内のボイラマット30上で、下部構造物は建て起こされる。建て起こされた下部構造物は、大梁5に接続された中間梁6に吊下げられる。
このように、横に倒した状態の下部構造物を、梁5の下方空間を利用して建て起こすこととしているので、建て起こす下部構造物と大梁5とが干渉しないように大梁5を仮固定する高さを設定する。本実施形態では、上述のように、大梁5の仮設置高さを約45mとしており、下部構造物を建て起こすのに必要最小限とされた高さとなっている。
【0023】
(STEP7〜8)
両サイドゾーンモジュール36,38の上方に、さらに支持鉄骨(支持体)を組み立てて(図8参照)、フロアブロックを設置する(図9参照)。図9のSTEP8において、両サイドゾーンモジュール36,38の上方に延長形成された支持鉄骨が最上階まで組み立てられる(第二立設工程)。
上記作業と並行して、STEP4において仮固定した大梁5の下方に、火炉9の上部、2次過熱器11、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、1次過熱器21およびエコノマイザ23(以上は図1参照)といった下部構造物の一部を順次組み付けていく(下部組付工程)。
【0024】
(STEP9)
さらに、支持鉄骨を、缶後すなわち大梁5の後方の最上階に組み立てる。この後方に組み立てた支持鉄骨に対して、気水分離器41を吊下げる(図10参照)。吊下げられた気水分離器41の下方には、後に下部構造物の残りの部分を缶後から搬入するための空間が形成されている。
【0025】
(STEP10)
図11に示されているように、両サイドゾーンモジュール36,38の上方に組み立てた支持鉄骨の最上階に、ジャッキ架台42を設置する。このジャッキ架台42の大梁5寄りの内側縁部に、複数のジャッキ装置44,44・・・を設置する。ジャッキ装置44は、大梁5およびこの大梁5と一体化された2次過熱器11等の下部構造物の一部を吊上げるためのものである。
ジャッキ装置44から垂下された各ステップロッド46の下端は、大梁5の各所に固定されている。大梁5の下方には、火炉9の上部、2次過熱器11、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、1次過熱器21およびエコノマイザ23が組み付けられており、大梁5と一体化されている。この状態が図16に示されている。下部構造物は、各大梁5間を接続する中間梁6から垂下された吊棒によって吊下げられている。
この状態で、ジャッキ装置44を用いて、大梁5および該大梁5に一体化された2次過熱器11等の下部構造物の一部を吊上げる(吊上工程)。この吊上工程に先立って、大梁5は、両サイドゾーンモジュール36,38の支持鉄骨から切り離される。具体的には、大梁5と張出部材36b,38bとを接続していた目板40およびボルト・ナット(図15参照)を取り外すことにより切り離される。
大梁5および大梁5に一体化された下部構造物は、図12に示すように、目的高さまで組み上げられたサイドゾーン(支持体)の最上階まで吊上げられて、設置固定される。
その後、ジャッキ架台42及びジャッキ装置44は、撤去される。
【0026】
(STEP11)
大梁5に一体化された下部構造物の下方空間内で、吊上げられた火炉9の上部の下方に、火炉9の下部を組み付ける。そして、図12に示されているように、缶後方から、エコノマイザホッパ25(図1参照)等のエコノマイザ下部ゾーンモジュール48を、大梁に一体化された下部構造物の下方空間に挿入して、エコノマイザ23(図1参照)の下方に組み付ける。
【0027】
(STEP12〜13)
図13〜図14に示されているように、缶後方から、脱硝・空気予熱器モジュール50を設置する。
以上のようにして、吊下げ式ボイラ1が製造されることになる。
【0028】
以上説明したように、本実施形態によれば、大梁5の下方に2次過熱器11等の下部構造物の一部を組み付けている工程と、支持鉄骨を目的高さとなる最上部まで組み上げる工程とを並行して行うことができるので、支持鉄骨を最上階まで組み上げるまでの時間を有效に利用することができ、工期を短縮することができる。本実施形態によれば、工期を従来よりも2ヶ月程度短縮することができる。
【0029】
また、両サイドゾーンモジュール36,38に対して大梁5を仮固定する高さを、2次過熱器11等の下部構造物が大梁5の下方空間において建て起こしても干渉しない高さとしたので、下部構造物を組み付ける上で必要最小限とされた高さまで支持鉄骨を立設すれば済むことになる。したがって、中間高さまで支持鉄骨を立設する時間を最短とすることができ、工期の最適化を図ることができる。
また、必要以上の高さに大梁5を仮固定することがないので、過剰能力の大型重機を必要とすることない。したがって、大型重機を導入するのが困難な建設現場であっても、目的の作業に対して必要十分な能力の重機を選定すれば良い。
【0030】
また、両サイドゾーンモジュール36,38がモジュール化されているので、モジュールをボイラマット30上に設置するだけでよい。したがって、大梁5を仮固定する中間高さまで支持鉄骨をボイラマット(構造物の設置場所)30上で組み立てる作業を省略することができる。
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、下部組付工程と、第二立設工程とを並行して行うこととしたので、中間高さから上方の支持体を組み立てている間に、下部構造物の組立が行われることになり、工期の短縮を図ることができる。
【0031】
請求項2記載の発明によれば、下方空間の高さを、下部構造物を建て起こすことができる程度の高さとしたので、第一立設工程において立設しなければならない支持体の中間高さが必要最小限で済む。したがって、支持体を中間高さまで最短時間で立設することになり、工期の最適化を図ることができる。
【0032】
請求項3記載の発明によれば、他の場所又は当該現地において中間高さまで製造された(モジュール化された)支持体を設置することとしたので、構造物の設置場所にて支持体を中間高さまで立設する必要がなくなる。従って、設置場所にて支持体を中間高さまで立設する時間を省略することができ、工期の短縮化を図ることができる。
【0033】
請求項4記載の発明によれば、下部組付工程と、第二立設工程とを並行して行うこととしたので、中間高さから上方の支持鉄骨を組み立てている間に、下部構造物の組付けが行われることになり、工期の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吊下げ式ボイラを示した側断面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP1を示した斜視図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP2を示した斜視図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP3を示した斜視図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP4を示した斜視図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP5を示した斜視図である。
【図7】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP6を示した斜視図である。
【図8】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP7を示した斜視図である。
【図9】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP8を示した斜視図である。
【図10】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP9を示した斜視図である。
【図11】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP10を示した斜視図である。
【図12】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP11を示した斜視図である。
【図13】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP12を示した斜視図である。
【図14】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP13を示した斜視図である。
【図15】(a)は大梁を支柱に仮固定した状態を示した側面図であり、(b)は大梁と目板との接続状態を示した断面図である。
【図16】大梁と一体化された下部構造物を示した側断面図である。
【符号の説明】
1 吊下げ式ボイラ(構造物)
5 大梁(上部構造物)
9 火炉(下部構造物)
11 2次過熱器(下部構造物)
13 3次過熱器(下部構造物)
15 4次過熱器(下部構造物)
17 2次再熱器(下部構造物)
19 1次再熱器(下部構造物)
21 1次過熱器(下部構造物)
23 エコノマイザ(下部構造物)
36 缶右サイドゾーンモジュール(支持体)
38 缶左サイドゾーンモジュール(支持体)
44 ジャッキ装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の製造方法、特に上方の大梁部(上部構造物)からボイラ本体(下部構造物)が吊下げられる吊下げ式ボイラの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば数十メートル程度の高さを有するボイラのような構造物の製造方法としては、まず構造物を支持する支持鉄骨を最上階まで組み立てて、その後に、支持鉄骨の上端から構造物の上部を吊下げながら順次下部を組み付けて構造物を組み立てるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2576035号公報(段落[0016]〜[0020]、及び図1〜図15)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来の構造物の製造方法は、まず支持鉄骨を最上階まで組み立てて、最上階から構造物を吊下げることができる状態になって初めて構造物を組み立てることになる。つまり、支持鉄骨が最上階まで組み上がるまでは、構造物を組み立てることができず、ひいては工期の長期化を招いてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みて、工期の短縮を実現する構造物の製造方法および吊下げ式ボイラの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明による構造物の製造方法は、構造物を支持するための支持体を、中間高さまで立設する第一立設工程と、
前記構造物の上部を構成する上部構造物を、その下方に下方空間を有した状態で、前記支持体の略上端に仮固定する仮固定工程と、
前記下方空間を利用して、前記上部構造物に対して、前記構造物の下部を構成する下部構造物の少なくとも一部を組み付ける下部組付工程と、
該下部組付け工程と並行して、前記支持体をさらに目的高さまで立設する第二立設工程と、
前記支持体の前記目的高さまで、前記上部構造物および該上部構造物に組み付けられた前記下部構造物を吊上げる吊上工程と、
を有することを特徴とする。
【0007】
中間高さまで立設された支持体の略上端に上部構造物を仮固定することにより、下部構造物の組付を開始することができる。この下部組付工程と並行して、支持体を目的高さまで立設する第二立設工程が行われることとなる。つまり、中間高さから上方の支持体を組み立てている間に、下部構造物の組付けが行われることとなる。
【0008】
また、本発明による構造物の製造方法は、前記下部組付工程における前記下方空間が、前記上部構造物に組み付けられる前記下部構造物を該下方空間において建て起こすことができる程度の高さとされていることを特徴とする。
【0009】
第一立設工程における支持体の中間高さによって、下方空間の高さが決定される。この下方空間の高さを、下部構造物を建て起こすことができる程度の高さとすることにより、第一立設工程において立設しなければならない支持体の高さが必要最小限となる。つまり、最も適切な中間高さが設定されることとなり、無駄な支持体の立設時間を省くことができる。
【0010】
また、本発明による構造物の製造方法は、前記第一立設工程において、他の場所又は当該現地で中間高さまで製造された支持体を設置することを特徴とする。
【0011】
他の場所又は当該現地において中間高さまで製造された(モジュール化された)支持体を構造物の設置場所に設置することとしたので、設置場所にて支持体を中間高さまで立設する必要がない。
【0012】
本発明による吊下げ式ボイラの製造方法は、支持鉄骨に固定された大梁部に対してボイラ本体が吊下げられた吊下げ式ボイラの製造方法において、
前記支持鉄骨を中間高さまで立設する第一立設工程と、
前記大梁部を、その下方に下方空間を有した状態で、前記支持鉄骨の略上端に仮固定する仮固定工程と、
前記下方空間を利用して、前記大梁部に対して、前記ボイラ本体の下部を構成する下部構造物の少なくとも一部を組み付ける下部組付工程と、
該下部組付け工程と並行して、前記支持鉄骨をさらに目的高さまで立設する第二立設工程と、
前記支持鉄骨の前記目的高さまで、前記大梁部および該大梁部に組み付けられた前記下部構造物を吊上げる吊上工程と、
を有することを特徴とする。
【0013】
中間高さまで立設された支持鉄骨の略上端に大梁部を仮固定することにより、下部構造物の組付を開始することができる。この下部組付工程と並行して、支持鉄骨を目的高さまで立設する第二立設工程が行われることとなる。つまり、中間高さから上方の支持鉄骨を組み立てている間に、下部構造物の組付けが行われることとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、吊下げ式ボイラの側断面図である。
吊下げ式ボイラ(構造物)1は、ボイラ本体3が上方から吊下げられるようになっている。つまり、ボイラ本体(下部構造物)3は、複数の大梁5,5,…と中間梁6,6,…とからなる大梁部(上部構造物)から吊下げられている。より詳細には、ボイラ本体3は、最上部に架け渡された各大梁5,5,…間を接続する複数の中間梁6,6,…から吊棒7を介して吊下げられるようになっている。大梁5は、地上から上方に向けてボイラ本体3の側方に立設された支持鉄骨(図示せず)の上端間に、水平方向に延在した状態で固定されている。
ボイラ本体3は、下方に、燃焼空間となる火炉9を備えている。火炉9の上方には、2次過熱器11が設けられている。この2次過熱器11の側方には、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、および1次過熱器21が順に設けられている。図において右側上方に位置する1次再熱器19および1次過熱器21の下方には、エコノマイザ23が配置されている。
なお、本実施形態は、後に詳述するように、火炉9の上部、2次過熱器11、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、1次過熱器21、およびエコノマイザ23といった下部構造物の一部を、大梁5に対して一体化し、その後にジャッキアップすることを特徴の一つとするものである。
【0015】
エコノマイザ23の下方には、エコノマイザホッパ25が接続されており、このエコノマイザホッパ25の缶後(図において右方)には、脱硝装置27や空気予熱器(図示せず)が設けられている。
【0016】
次に、上述した吊下げ式ボイラ1の製造方法について説明する。
図2〜図14には、吊下げ式ボイラ1の各製造段階が示されている。
(STEP1)
図2に示すように、まず、ボイラマット30上の缶右(缶前から見て右側を意味する。以下同じ。)に、別途工場において製造されてモジュール化された缶右ミルバンカーゾーンモジュール32を設置する。ミルバンカーは、燃料となる石炭を粉砕して粉状となった粉状燃料を貯蔵しておくところである。
缶右ミルバンカーゾーンモジュール32は、組み立てられた支持鉄骨にミルバンカーが固定された構造となっている。
以下、本明細書において、「モジュール」とは、このように別途工場において製造された一単位を意味する。
【0017】
(STEP2)
図3に示すように、上記STEP1において設置された缶右ミルバンカーゾーンモジュール32に隣接する缶左(缶前から見て左側を意味する。以下同じ。)に、缶左ミルバンカーゾーンモジュール34を設置する。
缶左ミルバンカーゾーンモジュール34は、組み立てられた支持鉄骨にミルバンカーが固定された構造となっている。
【0018】
(STEP3)
図4に示すように、STEP1において設置した缶右ミルバンカーゾーンモジュール32の後方に、缶右サイドゾーンモジュール(支持体)36を設置する(第一立設工程)。
缶右サイドゾーンモジュール36は、支持鉄骨が組み立てられた構造を有している。
【0019】
(STEP4)
STEP2において設置した缶左ミルバンカーゾーンモジュール34の後方に、缶左サイドゾーンモジュール(支持体)38を設置する(第一立設工程)。そして、缶右サイドゾーンモジュール36と、缶左サイドゾーンモジュール38との間に、たとえば2台の大型クレーンを用いて、複数(本実施形態において4本)の大梁5を仮固定する(仮固定工程)。この状態が図5に示されている。ここで、「仮固定」とは、後の工程で大梁5を目的高さまで吊上げて最終的に大梁を設置固定する前に、仮に固定することを意味する。
【0020】
上述したように、上記各ミルバンカーゾーンモジュール32,34および各サイドゾーンモジュール36,38は、支持鉄骨を有する構造となっているが、より詳細には以下の通りである。
つまり、支持鉄骨は、下方から上方に伸びる複数の支柱と、各支柱間を接続する横材と、斜め方向に設けられた斜材とを有する構造となっている。そして、STEP1〜4における支持鉄骨は、2節分の高さ(約45m)とされている。
【0021】
STEP4において、大梁5は、各サイドゾーンモジュール(支持体)36,38の間に、次のように仮固定される。
大梁5は、各サイドゾーンモジュール36,38の上端部に固定されている。したがって、大梁5の設置高さは、2節分の約45mとなっている。この高さは、大梁5を最終的に設置する目的高さよりも低い中間高さとなっている。
図15(a)に示すように、缶右サイドゾーンモジュール36の内側の支柱36aの上端には、内側(大梁5側)に張り出した張出部材36bが溶接により固定されている。同様に、缶左サイドゾーンモジュール38の上端には、内側に張り出した張出部材38bが溶接により固定されている。大梁5は、上記両張出部材36b,38b間に、目板40を介して固定されている。目板40,40は、同図(b)に示すように、H形断面を有する大梁5のウェブ部の両側面から貼り合わせられている。この目板40と、ボルト及びナットによって大梁5と張出部材36b,38bとが固定される。なお、大梁5の高さ方向の寸法は、本実施形態において約6〜7mとなっている。
【0022】
(STEP5〜6)
両ミルバンカーゾーンモジュール32,34の上方に、さらに支持鉄骨を組み立てて(図6参照)、フロアブロックを設置する(図7参照)。図7のSTEP6において、両ミルバンカーゾーンモジュール32,34の上方に延長形成された支持鉄骨が最上階まで組み立てられる。
上記作業と並行して、STEP4において仮固定した大梁5の下方に、火炉9の上部、2次過熱器11、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、1次過熱器21およびエコノマイザ23(以上は図1参照)といった下部構造物の一部を組み付けていく(下部組付工程)。
これらの下部構造物は、大梁5の下方に形成された下方空間を利用して、以下のように組み付けられる。
2次過熱器11等の下部構造物は、輸送の都合上、横に倒した状態で輸送される。この状態のまま、下部構造物は、大梁5の下方に形成された空間内に搬入される。そして、この空間内のボイラマット30上で、下部構造物は建て起こされる。建て起こされた下部構造物は、大梁5に接続された中間梁6に吊下げられる。
このように、横に倒した状態の下部構造物を、梁5の下方空間を利用して建て起こすこととしているので、建て起こす下部構造物と大梁5とが干渉しないように大梁5を仮固定する高さを設定する。本実施形態では、上述のように、大梁5の仮設置高さを約45mとしており、下部構造物を建て起こすのに必要最小限とされた高さとなっている。
【0023】
(STEP7〜8)
両サイドゾーンモジュール36,38の上方に、さらに支持鉄骨(支持体)を組み立てて(図8参照)、フロアブロックを設置する(図9参照)。図9のSTEP8において、両サイドゾーンモジュール36,38の上方に延長形成された支持鉄骨が最上階まで組み立てられる(第二立設工程)。
上記作業と並行して、STEP4において仮固定した大梁5の下方に、火炉9の上部、2次過熱器11、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、1次過熱器21およびエコノマイザ23(以上は図1参照)といった下部構造物の一部を順次組み付けていく(下部組付工程)。
【0024】
(STEP9)
さらに、支持鉄骨を、缶後すなわち大梁5の後方の最上階に組み立てる。この後方に組み立てた支持鉄骨に対して、気水分離器41を吊下げる(図10参照)。吊下げられた気水分離器41の下方には、後に下部構造物の残りの部分を缶後から搬入するための空間が形成されている。
【0025】
(STEP10)
図11に示されているように、両サイドゾーンモジュール36,38の上方に組み立てた支持鉄骨の最上階に、ジャッキ架台42を設置する。このジャッキ架台42の大梁5寄りの内側縁部に、複数のジャッキ装置44,44・・・を設置する。ジャッキ装置44は、大梁5およびこの大梁5と一体化された2次過熱器11等の下部構造物の一部を吊上げるためのものである。
ジャッキ装置44から垂下された各ステップロッド46の下端は、大梁5の各所に固定されている。大梁5の下方には、火炉9の上部、2次過熱器11、3次過熱器13、4次過熱器15、2次再熱器17、1次再熱器19、1次過熱器21およびエコノマイザ23が組み付けられており、大梁5と一体化されている。この状態が図16に示されている。下部構造物は、各大梁5間を接続する中間梁6から垂下された吊棒によって吊下げられている。
この状態で、ジャッキ装置44を用いて、大梁5および該大梁5に一体化された2次過熱器11等の下部構造物の一部を吊上げる(吊上工程)。この吊上工程に先立って、大梁5は、両サイドゾーンモジュール36,38の支持鉄骨から切り離される。具体的には、大梁5と張出部材36b,38bとを接続していた目板40およびボルト・ナット(図15参照)を取り外すことにより切り離される。
大梁5および大梁5に一体化された下部構造物は、図12に示すように、目的高さまで組み上げられたサイドゾーン(支持体)の最上階まで吊上げられて、設置固定される。
その後、ジャッキ架台42及びジャッキ装置44は、撤去される。
【0026】
(STEP11)
大梁5に一体化された下部構造物の下方空間内で、吊上げられた火炉9の上部の下方に、火炉9の下部を組み付ける。そして、図12に示されているように、缶後方から、エコノマイザホッパ25(図1参照)等のエコノマイザ下部ゾーンモジュール48を、大梁に一体化された下部構造物の下方空間に挿入して、エコノマイザ23(図1参照)の下方に組み付ける。
【0027】
(STEP12〜13)
図13〜図14に示されているように、缶後方から、脱硝・空気予熱器モジュール50を設置する。
以上のようにして、吊下げ式ボイラ1が製造されることになる。
【0028】
以上説明したように、本実施形態によれば、大梁5の下方に2次過熱器11等の下部構造物の一部を組み付けている工程と、支持鉄骨を目的高さとなる最上部まで組み上げる工程とを並行して行うことができるので、支持鉄骨を最上階まで組み上げるまでの時間を有效に利用することができ、工期を短縮することができる。本実施形態によれば、工期を従来よりも2ヶ月程度短縮することができる。
【0029】
また、両サイドゾーンモジュール36,38に対して大梁5を仮固定する高さを、2次過熱器11等の下部構造物が大梁5の下方空間において建て起こしても干渉しない高さとしたので、下部構造物を組み付ける上で必要最小限とされた高さまで支持鉄骨を立設すれば済むことになる。したがって、中間高さまで支持鉄骨を立設する時間を最短とすることができ、工期の最適化を図ることができる。
また、必要以上の高さに大梁5を仮固定することがないので、過剰能力の大型重機を必要とすることない。したがって、大型重機を導入するのが困難な建設現場であっても、目的の作業に対して必要十分な能力の重機を選定すれば良い。
【0030】
また、両サイドゾーンモジュール36,38がモジュール化されているので、モジュールをボイラマット30上に設置するだけでよい。したがって、大梁5を仮固定する中間高さまで支持鉄骨をボイラマット(構造物の設置場所)30上で組み立てる作業を省略することができる。
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、下部組付工程と、第二立設工程とを並行して行うこととしたので、中間高さから上方の支持体を組み立てている間に、下部構造物の組立が行われることになり、工期の短縮を図ることができる。
【0031】
請求項2記載の発明によれば、下方空間の高さを、下部構造物を建て起こすことができる程度の高さとしたので、第一立設工程において立設しなければならない支持体の中間高さが必要最小限で済む。したがって、支持体を中間高さまで最短時間で立設することになり、工期の最適化を図ることができる。
【0032】
請求項3記載の発明によれば、他の場所又は当該現地において中間高さまで製造された(モジュール化された)支持体を設置することとしたので、構造物の設置場所にて支持体を中間高さまで立設する必要がなくなる。従って、設置場所にて支持体を中間高さまで立設する時間を省略することができ、工期の短縮化を図ることができる。
【0033】
請求項4記載の発明によれば、下部組付工程と、第二立設工程とを並行して行うこととしたので、中間高さから上方の支持鉄骨を組み立てている間に、下部構造物の組付けが行われることになり、工期の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吊下げ式ボイラを示した側断面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP1を示した斜視図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP2を示した斜視図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP3を示した斜視図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP4を示した斜視図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP5を示した斜視図である。
【図7】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP6を示した斜視図である。
【図8】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP7を示した斜視図である。
【図9】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP8を示した斜視図である。
【図10】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP9を示した斜視図である。
【図11】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP10を示した斜視図である。
【図12】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP11を示した斜視図である。
【図13】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP12を示した斜視図である。
【図14】本発明の実施形態にかかる製造方法のSTEP13を示した斜視図である。
【図15】(a)は大梁を支柱に仮固定した状態を示した側面図であり、(b)は大梁と目板との接続状態を示した断面図である。
【図16】大梁と一体化された下部構造物を示した側断面図である。
【符号の説明】
1 吊下げ式ボイラ(構造物)
5 大梁(上部構造物)
9 火炉(下部構造物)
11 2次過熱器(下部構造物)
13 3次過熱器(下部構造物)
15 4次過熱器(下部構造物)
17 2次再熱器(下部構造物)
19 1次再熱器(下部構造物)
21 1次過熱器(下部構造物)
23 エコノマイザ(下部構造物)
36 缶右サイドゾーンモジュール(支持体)
38 缶左サイドゾーンモジュール(支持体)
44 ジャッキ装置
Claims (4)
- 構造物を支持するための支持体を、中間高さまで立設する第一立設工程と、
前記構造物の上部を構成する上部構造物を、その下方に下方空間を有した状態で、前記支持体の略上端に仮固定する仮固定工程と、
前記下方空間を利用して、前記上部構造物に対して、前記構造物の下部を構成する下部構造物の少なくとも一部を組み付ける下部組付工程と、
該下部組付け工程と並行して、前記支持体をさらに目的高さまで立設する第二立設工程と、
前記支持体の前記目的高さまで、前記上部構造物および該上部構造物に組み付けられた前記下部構造物を吊上げる吊上工程と、
を有することを特徴とする構造物の製造方法 - 前記下部組付工程における前記下方空間は、前記上部構造物に組み付けられる前記下部構造物を、該下方空間において建て起こすことができる程度の高さとされていることを特徴とする請求項1記載の構造物の製造方法。
- 前記第一立設工程は、他の場所又は当該現地で中間高さまで製造された支持体を設置することを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物の製造方法。
- 支持鉄骨に固定された大梁部に対してボイラ本体が吊下げられた吊下げ式ボイラの製造方法において、
前記支持鉄骨を中間高さまで立設する第一立設工程と、
前記大梁部を、その下方に下方空間を有した状態で、前記支持鉄骨の略上端に仮固定する仮固定工程と、
前記下方空間を利用して、前記大梁部に対して、前記ボイラ本体の下部を構成する下部構造物の少なくとも一部を組み付ける下部組付工程と、
該下部組付け工程と並行して、前記支持鉄骨をさらに目的高さまで立設する第二立設工程と、
前記支持鉄骨の前記目的高さまで、前記大梁部および該大梁部に組み付けられた前記下部構造物を吊上げる吊上工程と、
を有することを特徴とする吊下げ式ボイラの製造方法。
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JP2003177099A JP2005009245A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 構造物の製造方法および吊下げ式ボイラの製造方法 |
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JP2013019650A (ja) * | 2011-07-14 | 2013-01-31 | Ihi Corp | タワーボイラの建造工法 |
-
2003
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CN102162637B (zh) * | 2011-04-30 | 2015-07-08 | 哈尔滨锅炉厂有限责任公司 | 塔式超临界锅炉主钢架节点装置及连接方法 |
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