JP2005008178A - 充填バルブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】充填バルブ1は、充填液が供給される液通路4と、この液通路を開閉する液バルブ10と、液バルブの下流側に設けられた充填ノズル16とを備えている。充填ノズルの内周の上部側に、ベローズ22bを有する小径スライド部材22を、内周の下部側に、ベローズ24bを有する大径のスライド部材24を配置し、小径スライド部材の上端と、大径スライド部材の下端をそれぞれ充填ノズルの内面に固定するとともに、小径スライド部材の下端と大径スライド部材の上端とを連結し、さらにこの連結部に、エア圧で昇降するスライドピストン20を連結している。液バルブを閉じた後、スライドピストンを上昇させる。大径スライド部材のベローズが伸張し、小径スライド部材のベローズが収縮する。ノズル内の容積が拡大し負圧が発生する。
【選択図】 図1
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、液体を容器内に充填する充填装置に設けられた充填バルブに係り、特に、液バルブを閉じた後の液だれを防ぐために、ノズル内に負圧を発生させる機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
充填バルブは、一般に、バルブハウジングの内部に形成され、充填液が供給される充填液通路と、この充填液通路を開閉させる液バルブと、前記充填液通路に連通して液バルブの下流側に設けられた充填ノズルとを備えており、液バルブを開放して充填を開始し、規定量の充填液を容器内に充填すると、前記液バルブを閉じて充填を終了するようになっている。
【0003】
前記のような充填バルブによって容器内に充填される液体が中高粘度の液体の場合には、液バルブを閉じて充填を終了した後、ノズルの下端からの液だれや糸引きを起こす場合があり、容器内への充填量が変動したり、周辺を汚すおそれがある。
【0004】
前記液だれや糸引きを防止することができる充填バルブとして、液バルブを閉じた後、ピンチバルブやダイヤフラム等の可撓性部材を変形させることによりノズルの内部を負圧にする技術が従来から知られている。しかしながら、このようなダイヤフラム等を変形させる構成では、ノズル内部の容積の変化が小さいため、充分な効果を得られない場合があった。
【0005】
また、液バルブの弁体(第1弁体)に、内部を貫通する弁収容孔を形成するとともに、この弁収容孔に出退自在な第2弁体を設け、前記第1弁体を閉じた後に、弁体駆動シリンダによって第2弁体を後退させて、ノズル内部を負圧状態にする充填バルブがすでに提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−229602号公報(第2−4頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された充填バルブは、ダイヤフラム式の構成の充填バルブと比較して、容積の変動量を大きくすることが可能であるが、第2弁体が液バルブの弁体の内部に設けられているので、ノズル内部の容積の変動量を大きくして負圧を増大させるためには、第2弁体の径を大きくする必要があるが、それには弁体の径を大きくしなければならないので、口部が小径の容器に充填する充填バルブには適用することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、弁体のサイズ等に制約されることなく、ノズル内部の容積変動を大きくして充分な負圧を得ることができ、液だれ等を確実に防止することができる充填バルブを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る充填バルブは、充填液が供給される液通路と、この液通路を開閉する液バルブと、この液バルブを作動させるバルブ駆動手段と、前記液バルブの下流側に設けられたノズルとを備えており、さらに、前記ノズルの内周側に、大径部と小径部とを設け、前記液通路を閉鎖する際には、液バルブを閉じるとともに、大径部と小径部の少なくともいずれか一方をノズルの内周に沿って移動させることにより、前記ノズル内部の容積を拡大させて、ノズル内に負圧を発生させるようにしたものである。
【0010】
この発明に係る充填バルブでは、充填終了時に液バルブを閉じると、この液バルブの下流側の充填ノズル内に残っている充填液が、ノズルの吐出口から垂れようとするが、液バルブを閉じた後、大径のスライド部を小径部側に移動させると、充填ノズル内部の容積が拡大されて負圧が発生し、ノズル内の充填液を吸引して落下することを防止できる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明に係る充填バルブは、前記請求項1に記載の充填バルブにおいて、前記大径部と小径部をノズルの内周に沿って伸縮可能な構成とし、大径部を伸張させるとともに小径部を収縮させることにより、ノズル内の容積を拡大するようにしたものである。
【0012】
この発明に係る充填バルブでは、大径部を小径部側にスライドさせると、大径部の移動に伴って伸縮可能な小径部が収縮してノズル内の容積が拡大し、負圧が発生する。
【0013】
さらに、請求項3に記載の発明に係る充填バルブは、前記請求項1に記載の充填バルブにおいて、前記ノズルの内周側に、小径の案内部材と、この案内部材に案内されて移動する大径部とを設け、大径部を案内部材に沿って移動させることにより、ノズル内の容積を拡大するようにしたものである。
【0014】
この発明に係る充填バルブでは、大径部をスライドさせると、この大径部は小径の案内部材に沿って移動し、充填ノズル内の容積が拡大して、内部に負圧が発生する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る充填バルブ(全体として符号1で示す)の要部の構成を示す縦断面図である。この充填バルブ1は、バルブハウジング2の内部に充填液通路4が形成され、この充填液通路4内に、バルブハウジング2の側壁に形成された導入口2aを介して、図示しない充填液タンクから充填液が供給される。
【0016】
充填液通路4の内面にテーパ状の弁座6が形成され、その上方に弁体8が昇降可能に配置されている。これら弁座6と弁体8とにより、充填液通路4を開閉する液バルブ10が構成されている。弁体8は、エアシリンダ(図示しないが、図1の上方に設けられている)等の昇降手段によって昇降され、下降時には、その外周面が、前記バルブハウジング2の内面の弁座6に着座して前記充填液通路4を閉じ、上昇時には、弁座6から離座して充填液通路4を開放する。弁体8が取り付けられているエアシリンダのロッド12は、充填液通路4内に位置する部分の周囲をベローズ14によって覆われており、上方に配置されたエアシリンダの摺動部から発生する異物等が充填液通路4内に侵入することを防止している。
【0017】
前記液バルブ10の下方に連続して充填ノズル16が設けられている。この充填ノズル16を構成する管体18は、前記充填液通路4および液バルブ6等が設けられているバルブハウジング2の下部に固定されて一体的に構成されている。充填ノズル16は、液バルブ6の直下に位置する上部16aと、容器(図示せず)内に液体を吐出する下部16cとが小径であり、その中間部16bが拡大された大径部になっている。この大径部16bの内部に、充填ノズル16の内部の容積を変動させる機構が設けられている。
【0018】
ノズル大径部16bの内周面に、円筒状のスライドピストン20が摺動可能に嵌合している。このスライドピストン20は上下二つの部材20a、20bを連結して構成されている。スライドピストン20の内周側には、小径スライド部材22および大径スライド部材24が配置されている。これら各スライド部材22、24は、それぞれ、上下の環状部材22a、22c、24a、24cと、これら上下の環状部材22a、22c、24a、24c間に張られたベローズ22b、24bから成っている。小径スライド部材22の上部環状部材22aとベローズ22bは、大径スライド部材24の下部環状部材24cとベローズ24bよりも小径になっている。また、小径スライド部材22の下部環状部材22cと大径スライド部材24の上部環状部材24aは、この実施の形態では同一の内径を有している。但し、大径スライド部材24の上部環状部材24aを小径スライド部材22の下部環状部材22cよりも大径にしても良い。なお、これら連結されている両環状部材22c、24aを一体の部材で構成しても良い。
【0019】
前記小径スライド部材22の上部環状部材22aは、充填ノズル16の上側小径部16aとその下方の大径部16bとの間の段部に固定され、一方、大径スライド部材24の下部環状部材24cは、充填ノズル16の下側小径部16cとその上方の大径部16bとの間の段部に固定されている。そして、小径スライド部材22の下部環状部材22cと大径スライド部材24の上部環状部材24aとが連結されている。この一体的に連結された小径スライド部材22の下部環状部材22cと大径スライド部材24の上部環状部材24aは、前記スライドピストン20の内面に連結され、スライドピストン20の昇降によって一体的に昇降される。
【0020】
充填ノズル16の管体18の内周面と、その内側に配置された小径スライド部材22および大径スライド部材24との間に密封された空間が形成されており、この空間内が、前記スライドピストン20によって上方の大気圧室26と下方のエア圧室28に区画されている。上方の大気圧室26は、半径方向の通路穴30を介して大気に開放されている。また、下方のエア圧室28は、半径方向のエア導入口32およびエア配管を介して図示しないエア供給源に接続されており、このエア圧室28に圧力エアを導入することによりスライドピストン20を上昇させることができる。前記上方の大気圧室26にはスプリング34が配置されており、スライドピストン20を常時下方に付勢している。
【0021】
スライドピストン20の下部には、外面側と内面側とにそれぞれOリング36、38が嵌着され、外面側のOリング36は前記管体18の内面を、内面側のOリング38は、前記充填ノズル16の中間部16bと下部16cとの間の段部に固定された摺動部材40の外面を摺動して、前記エア圧室28の気密を保持するようになっている。
【0022】
以上の構成に係る充填バルブ1の作用について説明する。充填を行う際には、この充填バルブ1の内部に設けられている充填液通路4に、充填液タンク(図示せず)から送られた充填液が、バルブハウジング2の導入口2aから導入されている。充填の開始前は、充填液通路4内に設けられている液バルブ10の弁体8が下降し、バルブハウジング2の内面の弁座6に着座して充填液通路4を閉鎖している。
【0023】
充填ノズル16の下端の吐出口16dの下方に、図示しない容器供給手段によって容器が供給されると、弁体8の上方に設けられたエアシリンダによって弁体8が上昇されて弁座6から離座し、液バルブ10が開放する。
【0024】
液バルブ10が開放すると、充填液通路4内の充填液は、弁座6と弁体8との間の流路を通過して下方の充填ノズル16側に流下する。液バルブ10を通過した充填液は、小径スライド部材22および大径スライド部材24の内部を通って、下端の吐出口16dから容器内に充填される。
【0025】
容器内に所定量の液体が充填されると、前記エアシリンダが作動されて弁体8が下降し、弁座6に着座して液バルブ10を閉じる。液バルブ10が閉じた後、スライドピストン20の下部に形成されているエア圧力室28に圧力エアを導入し、スライドピストン20を上昇させる。スライドピストン20には、小径スライド部材22の下部環状部材お22cよび大径スライド部材24の上部環状部材24aが連結されており、これら両環状部材22c、24aがスライドピストン20とともに上昇する。両環状部材22c、24aが上昇すると、小径スライド部材22のベローズ22bが収縮するとともに、大径スライド部材24のベローズ24bが伸張する。このように大径スライド部材24を小径スライド部材22側にスライドさせることにより、これら両スライド部材22、24の内部空間の容積が拡大する。その結果、充填ノズル16内に負圧が発生し、大口径のノズル吐出口16dから充填液が垂れたり、糸引き現象を起こすことを防止することができる。
【0026】
次に、図2により第2に実施の形態に係る充填バルブ101について説明する。この実施の形態では、ハウジング102が上部ハウジング102Aと下部ハウジング102Bから構成されており、上部ハウジング102A内に充填液通路104とこの充填液通路104を開閉する液バルブ110が形成され、さらに充填液通路104の上方に、液バルブ110の弁体108を昇降させて弁座106に着座または離座させるエアシリンダが設けられている。
【0027】
上部ハウジング102Aの液バルブ110よりも下方の部分は、小径の円筒部102Aaになっており、内径が、前記弁座106の出口側と同じ、またはそれよりも小径になっている。この小径円筒部102Aaの上部102Abは、下部ハウジング102Bとの連結部になっており、その外周側にハウジング102の下部ハウジング102Bが螺合固定されている。小径円筒部102Abの下部102Acは、外周面がさらに細くなっており、下部ハウジング102Bの内周面との間に空間103が形成されている。下部ハウジング102Bとの間に空間103を有する細径部102Acの、最下端部102Adは、外側に向けて僅かに厚みがあり、この肉厚の下端部102Adの外周にシール部材105が嵌着されている。
【0028】
下部ハウジング102Bの内周面に、大径のスライド部材124が嵌合されている。この大径スライド部材124は、外周面は全体にほぼ同一の径を有しており、この外周面が、下部ハウジングの内面に固定した上下の摺動リング123、125に支持されて昇降する。このスライド部材124の内周面は、上端部124aが最も小径になっており、この上端部124aの内周面が前記上部ハウジング102Aの最下端部102Adのシール部材105に対して摺動するようになっている。スライド部材124の内周面の上端の摺動部124aよりも下方は、この摺動部124aよりも大径になっており、その中間部に環状の凹部124bが形成されている。
【0029】
下部ハウジング102Bの内面の、前記下側摺動リング125よりも下方にOリング127が装着されており、通常の充填運転時には、スライド部材124の外面がこのOリング127に摺接して、下部ハウジング102Bとスライド部材124との間の液密を保持している。また、大径のスライド部材124の外周はほぼ同一の径を有しているが、下端部124cは、僅かに絞られて小径になっている。
【0030】
スライド部材124の上端摺動部124a内にマグネット150が埋め込まれている。一方、上部ハウジング102Aの外面にシリンダ152が固定され、そのピストンロッド154に、下部ハウジング102Bの外周面に摺動可能に嵌合した水平な昇降プレート156が固定されている。この昇降プレート156にマグネット158が取り付けられており、エアシリンダ152の作動により昇降プレート156のマグネット158が昇降すると、前記マグネット150が埋め込まれたスライド部材124がともに昇降する。
【0031】
下部ハウジング102Bの内面の、前記スライド部材124が嵌合している位置の下方に、取付けプレート160が固定され、この取付けプレート160上に、充填ノズル116の液バルブ110側の内部を密封する密封部材162が直立して取り付けられている。この密封部材162の上部162aは円錐形をしており、その下部162bが最も大径になっている。この大径部162bの外径が、前記スライド部材124の環状凹部124bの下部に形成されている環状凸部124dの内径とほぼ一致している。なお、前記取付けプレート160には、充填ノズル116内を流れる液体の通過を妨げないように通路が形成されていることはいうまでもない。
【0032】
エアシリンダ152の作動によりマグネット158、150を介して昇降されるスライド部材124の、最も下降した位置(図2に示す位置)では、スライド部材124の環状凹部124b内に、前記密封部材162の大径部162bが位置しており、スライド部材124の内周面と密封部材162の外周面との間に充填液の通路が確保されている。また、このスライド部材124の最も下降した位置では、上端の摺動部124aが前記上部ハウジング102Aの最下端部のシール部材105と接する位置にあり、通常の充填運転時には、スライド部材124の摺動部124aと上部ハウジング102Aのシール部材105とが常に接触した状態でスライド部材124が昇降する。
【0033】
また、エアシリンダ152の作動によりスライド部材124を最も上昇させたときには、後に説明する図3に示すように、スライド部材124の環状凹部124bの下方に形成されている環状凸部124dが、密封部材162の大径部162bの外周面に接して、充填ノズル116の内部に形成された通路の上部と下部とを遮断する。しかも、この状態では、スライド部材124の上端摺動部124aが、上部ハウジング102Aの下部の細径部102Acの周囲の空間103内に入り込み、スライド部材124の外面と上部ハウジング102Aの細径部102Acとの間に間隙が形成される。
【0034】
前記スライド部材124が昇降する際にその外周面を案内する上下の摺動リング123、125には、液体が上下に通過可能な縦方向の溝が形成されている。また、スライド部材124の上端面には、半径方向の溝が設けられており、この上端面が上方の下部ハウジング102Bの段部や上部ハウジング102Aの段部に当たっているとき(図3に示す状態)でも、このスライド部材124の内周側と外周側との間を液体が流通できるようになっている。
【0035】
以上の構成に係る充填バルブ101の作動について説明する。通常の充填運転を行うときには、大径のスライド部材124を、図2に実線で示す位置と想像線で示す位置との間で昇降させるようになっており、このスライド部材124の内周面と密封部材162の外周面との間に、充填液が流れる充分な流路が確保されるようになっている。
【0036】
容器内への充填を開始する時点では、エアシリンダ152によりスライド部材124が最も下降した位置(図2に実線で示す位置)に停止している。図示しない容器供給手段によって充填ノズル116の下方に容器が供給されると、液バルブ開閉用のエアシリンダ(図示せず)によって弁体108が上昇されて弁座106から離れ、液バルブ110が開放する。充填液タンクからハウジング102内の充填液通路104に送られている充填液が、液バルブ110の弁体108と弁座106との間の流路を通って充填ノズル116内に流れ込み、スライド部材124と密封部材162との間を通過して充填ノズル116の吐出口106dから容器内に充填される。
【0037】
容器内に充填された液体の量が所定量に達すると、液バルブ作動用シリンダによって弁体108を下降させて液バルブ110を閉じて充填を終了する。液バルブ110を閉じた後、スライド部材昇降用エアシリンダ152によって、スライド部材124を図2中に想像線で示す位置まで上昇させる。スライド部材124の上端の摺動部124aが上部ハウジング102Aの細径部102Acの周囲に形成されている空間103内に入り込むことにより、上部ハウジング102A、スライド部材124および下部ハウジング102Bの内周面によって構成される充填液の通路内の容積が拡大され、この充填ノズル116内に負圧が発生する。この負圧によって充填ノズル116の下端の吐出口116dから落下しようとする液体が、充填ノズル116内に保持され、液だれ等が発生することを防止することができる。なお、前記各実施の形態では、液バルブ10、110を閉じた後に大径のスライド部材24、124を移動させるようにしているが、必ずしも液バルブ10、110の閉鎖後である必要はなく、液バルブ10、110の閉鎖と同時またはそれ以降に移動させるようにすればよい。
【0038】
この実施の形態の充填バルブ101では、スライド部材124の上端摺動部124aが摺接する上部ハウジング102AのOリング105や、スライド部材124の下部外周面が摺動する下部ハウジング102Bの内面のOリング127等を洗浄するために、スライド部材124とこれらOリング105、127とを離隔させることができるようになっている。洗浄時には、スライド部材昇降用のエアシリンダ152により昇降プレート156のマグネット158を上昇させて、スライド部材124を最も上昇した位置まで移動させる(図3に示す位置)。
【0039】
このようにスライド部材124を最も上方まで上昇させると、スライド部材124の上端の内周面に設けられている摺動部124aが、上部ハウジング102Aの細径部102Acによって形成された空間103内に嵌入し、スライド部材124の上部の内周面と上部ハウジング102Aの下部の細径部102AcおよびOリング105との間に間隙が形成される。また、スライド部材124の下端部外面の小径部124cが、下部ハウジング102Bの内面のOリング127を通過してその上方まで移動し、スライド部材124とこのOリング127との間に間隙が形成される。
【0040】
図3に示す状態にして、液バルブ110を開放して洗浄液を流すと、液バルブ110の弁体108と弁座106との間の流路を通って充填ノズル116内に流下した洗浄液は、密封部材162の大径部162bとスライド部材124の環状凸部124bとによって充填ノズル116内の通路が閉鎖されているので、上部ハウジング102Aの細径部102Acとスライド部材124の摺動部124aとの間の間隙、スライド部材124の上端面の半径方向の通路、下部ハウジング102Bの内周面とスライド部材124の外周面との間の間隙および、上下の摺動リング123、125の縦方向の溝等を通って充填ノズル116の吐出口106dから排出される。この図3に示す状態と、図2に示す状態とを交互に切換ながら洗浄を行うことにより、充填ノズル116の内部のすべての接触部を洗浄することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、充填液が供給される液通路と、この液通路を開閉する液バルブと、この液バルブを作動させるバルブ駆動手段と、前記液バルブの下流側に設けられたノズルとを備えた充填バルブにおいて、前記ノズルの内周側に、大径部と小径部とを設け、前記液通路を閉鎖する際には、液バルブを閉じるとともに、大径部と小径部の少なくともいずれか一方をノズルの内周に沿って移動させるようにしたので、液バルブを閉じた後充填ノズルの下端から落下しようとする充填液を吸引して、液だれ等の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る充填バルブの縦断面図である。
【図2】第2の実施の形態に係る充填バルブの縦断面図である。
【図3】図2の充填バルブの異なる作動状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 充填バルブ
4 液通路(充填液通路)
10 液バルブ
16 ノズル(充填ノズル)
22 小径部(小径スライド部材)
24 大径部(大径スライド部材)
Claims (3)
- 充填液が供給される液通路と、この液通路を開閉する液バルブと、この液バルブを作動させるバルブ駆動手段と、前記液バルブの下流側に設けられたノズルとを備えた充填バルブにおいて、
前記ノズルの内周側に、大径部と小径部とを設け、前記液通路を閉鎖する際には、液バルブを閉じるとともに、大径部と小径部の少なくともいずれか一方をノズルの内周に沿って移動させることにより、前記ノズル内部の容積を拡大させて、ノズル内に負圧を発生させることを特徴とする充填バルブ。 - 前記大径部と小径部をノズルの内周に沿って伸縮可能な構成とし、大径部を伸張させるとともに小径部を収縮させることにより、ノズル内の容積を拡大することを特徴とする請求項1に記載の充填バルブ。
- 前記ノズルの内周側に、小径の案内部材と、この案内部材に案内されて移動する大径部とを設け、大径部を案内部材に沿って移動させることにより、ノズル内の容積を拡大することを特徴とする請求項1に記載の充填バルブ。
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