JP2005007648A - ブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮成形工程で生じるプリフォームの歪みをブロー成形工程の前に除去することができるブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法およびその装置を提供すること。
【解決手段】プリフォーム1をその中心軸周りに回転しながら当該プリリフォーム1を、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒としてバーナ16で加熱する。
これにより、プリフォーム全体を高温にして変形などを招くことなく、表面より内側の歪みを除去することができるようになる。
【選択図】 図1
【解決手段】プリフォーム1をその中心軸周りに回転しながら当該プリリフォーム1を、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒としてバーナ16で加熱する。
これにより、プリフォーム全体を高温にして変形などを招くことなく、表面より内側の歪みを除去することができるようになる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法およびその装置に関し、圧縮成形法によりプリフォームを成形する際に、成形型に切断した樹脂を投入するためつかむことによって表面より内側に生じる歪みを除去することができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を用いて有底筒状のプリフォームを成形し、得られたプリフォームを加熱昇温後、二軸延伸ブロー成形を行ってボトル状容器などの容器を製造することが行われており、得られたボトル状容器などの容器は、透明性、表面光沢、耐衝撃性、ガスバリア性等に優れ、各種飲料、食品、液体洗剤などの容器として広く使用されている。
【0003】
このような飲料用のボトル状容器などの容器のブロー成形には、予めプリフォームを成形する必要があり、射出成形法で成形したり、圧縮成形法で成形されている。
【0004】
前者の射出成形法では、射出成形装置により加熱溶融された熱可塑性樹脂をノズルを通してプリフォーム成形金型に射出することで成形される。
このような射出成形法では、成形効率の向上に限界があるとともに、成形されたプリフォームに成形型のゲート部分によるゲート片が突出したり、割り型の場合には、成形型の接合部分により筋状の痕が生じることがある。
【0005】
このため、ゲート片や接合部分の筋状の痕を処理する必要があり、例えば特許文献1に表面仕上げ方法が開示されており、射出成形されたプリフォームの表面に生じた傷を、1.0〜4.0秒の短い時間内に180〜200℃に急速に加熱処理することで消去するようにしている。
【0006】
一方、後者の圧縮成形法では、成形効率の向上を図ることが容易であり、ゲート片や成形型の接合部分による痕ができることはなく、表面が円滑なプリフォームを成形することができる。
【0007】
このような圧縮成形法によるプリフォームの成形の際の樹脂の供給は、例えば特許文献2に開示されているように、押出ノズルの先端に形成されている押出開口から押し出された溶融状態の樹脂を切断手段によって切断し、切断された樹脂を選択的に挟持状態と開放状態とに設定できる保持手段によって保持し、成形装置の所定部位に対向する排出位置に搬送した後開放することで行われるようになっている。
このような圧縮成形によれば、表面が円滑で、傷のない圧縮成形プリフォームを得ることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−193447号公報
【特許文献2】
特開2000−108127号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この圧縮成形によるプリフォームを用いて、例えばボトルをブロー成形すると、ボトルのほぼ一定の位置に他の部分に比べて延伸が十分なされない偏肉が生じてしまうことがある。
【0010】
そこで、ブロー成形後のボトルに生じる偏肉についてその原因を鋭意検討したところ、プリフォームの表面より内側に生じる圧縮成形時の歪みが原因であり、押出機から押し出される樹脂を切断後保持手段で挟持することによる樹脂の温度の部分低下によるもので、これがブロー成形によって拡大されてボトルの大きな傷になってしまうこと分かった。
【0011】
この圧縮成形時の歪みを圧縮成形工程で完全に取り除くことができず、これまでは、ブロー成形工程の前に検査機を設置して検査して排出するようにしているが、排出する分だけプリフォームが連続供給されず、ブロー成形機の稼働率の低下を招いてしまう。
【0012】
この発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたもので、圧縮成形工程で生じるプリフォームの歪みをブロー成形工程の前に除去することができるブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法およびその装置を提供しようとするものである。
なお、この歪みが発生する原因としては、押出機から押し出させた樹脂が保持手段と接触したことにより接触した部分が冷却されることにより生じた熱歪み、あるいは、保持手段で保持する際に生じた流動歪みであると考えられる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためこの発明の請求項1記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法は、熱可塑性樹脂により圧縮成形されたプリフォームの表面内側に生じる歪みを除去するに際し、前記プリフォームをその中心軸周りに回転しながら当該プリフォームを、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱するようにしたことを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、プリフォームをその中心軸周りに回転しながら当該プリフォームを、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱するようにしており、プリフォーム全体を高温にして変形などを招くことなく、表面より内側の歪みを除去することができるようになる。
【0014】
また、この発明の請求項2記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法は、請求項1記載の構成に加え、前記除去すべき歪みが、ボトル用有底筒状プリフォームの表面から0.01〜0.5mm内側で、ボトル口部のサポートリングから下方60mm以内に生じる歪みであることを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、除去すべき歪みを、ボトル用有底筒状プリフォームの表面から0.01〜0.5mm内側で、ボトル口部のサポートリングから下方60mm以内に生じる歪みとするようにしており、表面などに生じる傷でなく内側のこの範囲に生じる歪みを除去できるようになる。
【0015】
さらに、この発明の請求項3記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法は、請求項1または2記載の構成に加え、前記除去すべき歪みが、前記圧縮成形の際に生じる熱歪みあるいは流動歪みであることを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、除去すべき歪みを、前記圧縮成形の際に生じる熱歪みあるいは流動歪みとするようにしており、圧縮工程で押し出された樹脂を保持することにより生じる熱歪みあるいは流動歪みを除去できるようになる。
【0016】
また、この発明の請求項4記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置は、ターンテーブルとターン―テーブルの外周に一定間隔離れ同心円状に設けたアウターガイドとの間に圧縮成形されたプリフォームのサポートリングを支持してプリフォームを搬送する搬送通路と、ターンテーブルもしくはアウターガイドの下部に設けられたプリフォーム熱処理部とを設けたことを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、プリフォームは搬送通路を円形のターンテーブルに沿って搬送される途中で熱処理部によって熱処理が施されるため、コンパクトな装置となっている。
【0017】
さらに、この発明の請求項5記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置は、請求項4記載の構成に加え、ターンテーブルおよび/またはアウターガイドに冷却手段を設けたことを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、ターンテーブルおよび/またはアウターガイドに冷却手段を設けるようにしており、熱処理部の熱により、ターンテーブルやアウターガイドが高温になることを防止できるようになる。
【0018】
また、この発明の請求項6記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置は、請求項4または5に記載の構成に加え、搬送通路の下部に排気ダクトを設けたことを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、排気(熱気)がサポートリングより上に行かないようにでき、また、室温の空気が上側から入りサポートリングより上のネジ部付近の雰囲気温度が高温になることを防止するようにしている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図3はこの発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の一実施の形態にかかり、図1は歪み除去装置の一部分を拡大した概略構成図、図2は歪み除去装置の全体平面の概略構成図、図3は圧縮成形プリフォームに生じる歪みの概略説明図である。
【0020】
この発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の除去対象となる圧縮成形プリフォームに生じる歪みは、既に述べたように、プリフォームの圧縮成形工程で押出機から押し出される樹脂を切断後、一旦保持手段で挟持して搬送することによる挟持部分の樹脂の温度の部分低下により発生するもので、その発生位置は、ほぼ一定の位置である。
【0021】
例えば、ボトル用ポリエステル樹脂製有底筒状プリフォーム1の場合には、図3に一部分を拡大して示すように、表面2からの深さDが0.01〜0.5mm内側で、ボトルの口部3のサポートリング4から下方への距離Hが60mm以内に生じる歪み5が除去対象となる。
すなわち、このプリフォーム1に生じる歪みは、表面に生じる傷などと異なり、表面1は滑らかであり、肉眼ではその存在を見ることができず、偏光板などを用いて見ることで、はじめて分かるものである。
【0022】
このような圧縮成形プリフォームに生じる歪みの除去は、プリフォーム1をその中心軸周りに回転しながらプリフォーム1の表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱することで行われる。
【0023】
このような温度範囲、加熱時間であれば、プリフォームの表面になんら変化を生じさせずに、プリフォーム内部の歪みを除去することができる。
【0024】
しかし、プリフォームの表面温度を250℃より高くしたり、加熱時間を1.0秒を越えて長くすると、加熱量の増大により加熱した部分が結晶化して白くなったり、プリフォームの表面に熱変形などの影響が及んだり、場合によっては冷却に時間を要することになり、好ましくない。
一方、プリフォームの表面温度が200℃より低くかったり、加熱時間が0.1秒より短いと、歪みの除去効果が見られない。
したがって、表面温度は、好ましくは210〜230℃、加熱時間は、好ましくは0.5〜1.0秒である。
【0025】
なお、実験によれば、圧縮工程に連続して歪みの除去を行う場合のように、プリフォームの胴部の温度が80℃のホットプリフォームでは、約0.7秒の加熱時間でほぼ全数の歪みを除去することができ、冷却後の胴部が20℃のコールドプリフォームでは、約1.0秒の加熱時間で、ほぼ全数の歪みを除去することができた(このときのプリフォームの加熱は、ガスバーナを用い、プリフォームの表面温度を230℃となるようにした)。
【0026】
このようにして行う圧縮プリフォームの歪みの除去は、プリフォームの表面温度と、加熱時間とを満たすことができれば、ガスバーナを用いる場合に限らず、赤外線ヒータ、熱風発生器、レーザー加熱器などを用いるようにしても良い。
【0027】
なお、上記実施の形態においては、プリフォームを構成する樹脂としてポリエステル樹脂を挙げたが、その他、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂であっても良い。
【0028】
次に、具体的な圧縮成形プリフォームの歪み除去装置について、図1および図2により説明する。
【0029】
この圧縮成形プリフォームの歪み除去装置10では、圧縮成形されたプリフォーム1を搬送する螺旋状シュート11を備えており、この螺旋状シュート11の前方にターンテーブル12とアウターガイド13で構成された搬送装置が設けられ、螺旋状シュート11から送給されるプリフォーム1のサポートリング4を支持し、ターンテーブル12に沿って約半周、プリフォーム1を自転させながら搬送するようにしてある。
【0030】
そして、ターンテーブル12の入口部にスターホイール14が設置され、連続して密着状態で送られるプリフォーム1を一定間隔に並び替えて加熱処理を行う熱処理部15に送るようになっている。
【0031】
この圧縮成形プリフォームの歪み除去装置10の熱処理部15には、ターンテーブル12の下方に、プリフォーム1に発生する歪みの発生位置に対応してバーナ16が設けられ、周囲が断熱壁で覆われるとともに、排気ガスを排気ダクト17で排気できるようにしてあり、例えば加熱量と排気量のバランスにより通過するプリフォーム1の表面温度が230℃となるように温度が調整されるとともに、排気は廃熱回収などの処理が行われた後放出される。
【0032】
そして、ターンテーブル12とアウターガイド13で構成される搬送装置で熱処理部15を搬送する際、例えば熱処理部15の通過時間が1.0秒となるようにし、熱処理部15を通過する間にプリフォーム1が1回転以上自転するようにする。
【0033】
また、これらターンテーブル12とアウタ−ガイド13の上面には、それぞれ冷却手段を構成する水冷式の冷却ジャケット18が取り付けてあり、プリフォーム1のサポートリング4より上部のネジ部3aや口部などに加熱の影響が及ばないようにしてある。
【0034】
なお、上記実施の形態においては、搬送通路20でプリフォーム1を自転させる構成としたが、図示しない歪み検査装置と位置決め装置を設け、歪みを熱処理部15に対面するように搬送する場合には、プリフォーム1を自転させる必要なない。
また、冷却手段を水冷式の冷却ジャケット18で構成するようにしたが、これに限らず他の冷却装置で構成するようにしても良い。
【0035】
さらに、運転制御や監視のため、ターンテーブル12の入口側には、光電センサが設けられるとともに、熱処理部15には、エリアセンサが設けてある。
そして、熱処理部15の下流側のターンテーブル12の出口部には、歪みを除去した処理後のプリフォーム1を排出するためのシュート19が設けてある。
【0036】
このように構成した圧縮成形プリフォームの歪み除去装置10の動作とともに、プリフォーム1の歪みの除去について説明すると、螺旋状シュート11を介して送給されるプリフォーム1が、スターホイール14によって一定間隔とされ、ターンテーブル12とターンテーブル12の外周に一定間隔離れ同心円状に設けたアウターガイド13との間に圧縮成形されたプリフォーム1のサポートリング4を支持して自転させながら搬送する搬送通路20を通って熱処理部15に搬送される。
【0037】
そして、この搬送通路20を搬送されて熱処理部15を通過する間に、プリフォーム1のサポートリング4より下方の歪みの発生部分がバーナ16で加熱され、例えばプリフォーム1の表面温度が230℃となるように温度が調整され、熱処理部15の通過時間が1.0秒となるように搬送速度が調整されて、熱処理部15を通過する間に2回自転するプリフォーム1が加熱される。
【0038】
なお、この熱処理部15では、バーナ16による火炎中を短時間通過させることで、プリフォームの表面温度を230℃として加熱が行われるようにしている。
【0039】
これにより、プリフォーム1の内部に生じる歪みが除去され、表面に熱変形などを生じさせることもない。
したがって、プリフォームの圧縮成形段階で完全に発生を抑えることが難しい歪みを、ブロー成形前に簡単に除去することができ、ブロー成形機に連続供給して稼動率を向上することができる。
【0040】
なお、このようなプリフォームの歪みの除去は、圧縮成形直後のプリフォームの温度が高い方が、短時間の加熱で良く、効率的に除去することができる。
【0041】
なお、上記実施の形態では、具体例として500mlのペットボトルを成形する場合の圧縮成形プリフォームを例に説明したが、これに限らず、他の容積のボトル状容器や他の形状の容器の圧縮成形プリフォームに同様に適用することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上、一実施の形態とともに具体的に説明したようにこの発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、プリフォームをその中心軸周りに回転しながら当該プリリフォームを、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱するようにしたので、プリフォーム全体を高温にして変形などを招くことなく、表面より内側の歪みを除去することができる。
【0043】
また、この発明の請求項2記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、除去すべき歪みを、ボトル用有底筒状プリフォームの表面から0.01〜0.5mm内側で、ボトル口部のサポートリングから下方60mm以内に生じる歪みとするようにしたので、表面などに生じる傷でなく内側のこの範囲に生じる歪みを除去することができる。
【0044】
さらに、この発明の請求項3記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、除去すべき歪みを、前記圧縮成形の際に前記熱可塑性合成樹脂をつかむことにより生じる歪みとするようにしたので、圧縮工程で押し出された樹脂を保持することにより生じる歪みを除去することができる。
【0045】
また、この発明の請求項4記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、プリフォームは搬送通路を円形のターンテーブルに沿って搬送される途中で熱処理部によって熱処理が施されるため、コンパクトな装置とすることができる。
【0046】
さらに、この発明の請求項5記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、ターンテーブルおよび/またはアウターガイドに冷却手段を設けるようにしたので、加熱によるネジ部の寸法変化や口部の熱変形を防止することができる。
【0047】
また、この発明の請求項6記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、排気ダクトによって排気と加熱をバランスさせることができ、これにより、通過するプリフォームの表面温度がほぼ一定となるように調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の一実施の形態にかかる歪み除去装置の一部分を拡大した概略構成図である。
【図2】この発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の一実施の形態にかかる歪み除去装置の全体平面の概略構成図である。
【図3】この発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の一実施の形態にかかる圧縮成形プリフォームに生じる歪みの概略説明図である。
【符号の説明】
1 圧縮成形プリフォーム
2 表面
3 口部
3a ネジ部
4 サポートリング
5 歪み
10 ブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置
11 螺旋状シュート
12 ターンテーブル
13 アウターガイド
14 スターホイール
15 熱処理部
16 バーナ
17 排気ダクト
18 冷却ジャケット(冷却手段)
19 シュート
20 搬送通路
【発明の属する技術分野】
この発明は、ブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法およびその装置に関し、圧縮成形法によりプリフォームを成形する際に、成形型に切断した樹脂を投入するためつかむことによって表面より内側に生じる歪みを除去することができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を用いて有底筒状のプリフォームを成形し、得られたプリフォームを加熱昇温後、二軸延伸ブロー成形を行ってボトル状容器などの容器を製造することが行われており、得られたボトル状容器などの容器は、透明性、表面光沢、耐衝撃性、ガスバリア性等に優れ、各種飲料、食品、液体洗剤などの容器として広く使用されている。
【0003】
このような飲料用のボトル状容器などの容器のブロー成形には、予めプリフォームを成形する必要があり、射出成形法で成形したり、圧縮成形法で成形されている。
【0004】
前者の射出成形法では、射出成形装置により加熱溶融された熱可塑性樹脂をノズルを通してプリフォーム成形金型に射出することで成形される。
このような射出成形法では、成形効率の向上に限界があるとともに、成形されたプリフォームに成形型のゲート部分によるゲート片が突出したり、割り型の場合には、成形型の接合部分により筋状の痕が生じることがある。
【0005】
このため、ゲート片や接合部分の筋状の痕を処理する必要があり、例えば特許文献1に表面仕上げ方法が開示されており、射出成形されたプリフォームの表面に生じた傷を、1.0〜4.0秒の短い時間内に180〜200℃に急速に加熱処理することで消去するようにしている。
【0006】
一方、後者の圧縮成形法では、成形効率の向上を図ることが容易であり、ゲート片や成形型の接合部分による痕ができることはなく、表面が円滑なプリフォームを成形することができる。
【0007】
このような圧縮成形法によるプリフォームの成形の際の樹脂の供給は、例えば特許文献2に開示されているように、押出ノズルの先端に形成されている押出開口から押し出された溶融状態の樹脂を切断手段によって切断し、切断された樹脂を選択的に挟持状態と開放状態とに設定できる保持手段によって保持し、成形装置の所定部位に対向する排出位置に搬送した後開放することで行われるようになっている。
このような圧縮成形によれば、表面が円滑で、傷のない圧縮成形プリフォームを得ることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−193447号公報
【特許文献2】
特開2000−108127号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この圧縮成形によるプリフォームを用いて、例えばボトルをブロー成形すると、ボトルのほぼ一定の位置に他の部分に比べて延伸が十分なされない偏肉が生じてしまうことがある。
【0010】
そこで、ブロー成形後のボトルに生じる偏肉についてその原因を鋭意検討したところ、プリフォームの表面より内側に生じる圧縮成形時の歪みが原因であり、押出機から押し出される樹脂を切断後保持手段で挟持することによる樹脂の温度の部分低下によるもので、これがブロー成形によって拡大されてボトルの大きな傷になってしまうこと分かった。
【0011】
この圧縮成形時の歪みを圧縮成形工程で完全に取り除くことができず、これまでは、ブロー成形工程の前に検査機を設置して検査して排出するようにしているが、排出する分だけプリフォームが連続供給されず、ブロー成形機の稼働率の低下を招いてしまう。
【0012】
この発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたもので、圧縮成形工程で生じるプリフォームの歪みをブロー成形工程の前に除去することができるブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法およびその装置を提供しようとするものである。
なお、この歪みが発生する原因としては、押出機から押し出させた樹脂が保持手段と接触したことにより接触した部分が冷却されることにより生じた熱歪み、あるいは、保持手段で保持する際に生じた流動歪みであると考えられる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためこの発明の請求項1記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法は、熱可塑性樹脂により圧縮成形されたプリフォームの表面内側に生じる歪みを除去するに際し、前記プリフォームをその中心軸周りに回転しながら当該プリフォームを、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱するようにしたことを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、プリフォームをその中心軸周りに回転しながら当該プリフォームを、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱するようにしており、プリフォーム全体を高温にして変形などを招くことなく、表面より内側の歪みを除去することができるようになる。
【0014】
また、この発明の請求項2記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法は、請求項1記載の構成に加え、前記除去すべき歪みが、ボトル用有底筒状プリフォームの表面から0.01〜0.5mm内側で、ボトル口部のサポートリングから下方60mm以内に生じる歪みであることを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、除去すべき歪みを、ボトル用有底筒状プリフォームの表面から0.01〜0.5mm内側で、ボトル口部のサポートリングから下方60mm以内に生じる歪みとするようにしており、表面などに生じる傷でなく内側のこの範囲に生じる歪みを除去できるようになる。
【0015】
さらに、この発明の請求項3記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法は、請求項1または2記載の構成に加え、前記除去すべき歪みが、前記圧縮成形の際に生じる熱歪みあるいは流動歪みであることを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、除去すべき歪みを、前記圧縮成形の際に生じる熱歪みあるいは流動歪みとするようにしており、圧縮工程で押し出された樹脂を保持することにより生じる熱歪みあるいは流動歪みを除去できるようになる。
【0016】
また、この発明の請求項4記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置は、ターンテーブルとターン―テーブルの外周に一定間隔離れ同心円状に設けたアウターガイドとの間に圧縮成形されたプリフォームのサポートリングを支持してプリフォームを搬送する搬送通路と、ターンテーブルもしくはアウターガイドの下部に設けられたプリフォーム熱処理部とを設けたことを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、プリフォームは搬送通路を円形のターンテーブルに沿って搬送される途中で熱処理部によって熱処理が施されるため、コンパクトな装置となっている。
【0017】
さらに、この発明の請求項5記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置は、請求項4記載の構成に加え、ターンテーブルおよび/またはアウターガイドに冷却手段を設けたことを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、ターンテーブルおよび/またはアウターガイドに冷却手段を設けるようにしており、熱処理部の熱により、ターンテーブルやアウターガイドが高温になることを防止できるようになる。
【0018】
また、この発明の請求項6記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置は、請求項4または5に記載の構成に加え、搬送通路の下部に排気ダクトを設けたことを特徴とするものである。
このブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、排気(熱気)がサポートリングより上に行かないようにでき、また、室温の空気が上側から入りサポートリングより上のネジ部付近の雰囲気温度が高温になることを防止するようにしている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図3はこの発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の一実施の形態にかかり、図1は歪み除去装置の一部分を拡大した概略構成図、図2は歪み除去装置の全体平面の概略構成図、図3は圧縮成形プリフォームに生じる歪みの概略説明図である。
【0020】
この発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の除去対象となる圧縮成形プリフォームに生じる歪みは、既に述べたように、プリフォームの圧縮成形工程で押出機から押し出される樹脂を切断後、一旦保持手段で挟持して搬送することによる挟持部分の樹脂の温度の部分低下により発生するもので、その発生位置は、ほぼ一定の位置である。
【0021】
例えば、ボトル用ポリエステル樹脂製有底筒状プリフォーム1の場合には、図3に一部分を拡大して示すように、表面2からの深さDが0.01〜0.5mm内側で、ボトルの口部3のサポートリング4から下方への距離Hが60mm以内に生じる歪み5が除去対象となる。
すなわち、このプリフォーム1に生じる歪みは、表面に生じる傷などと異なり、表面1は滑らかであり、肉眼ではその存在を見ることができず、偏光板などを用いて見ることで、はじめて分かるものである。
【0022】
このような圧縮成形プリフォームに生じる歪みの除去は、プリフォーム1をその中心軸周りに回転しながらプリフォーム1の表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱することで行われる。
【0023】
このような温度範囲、加熱時間であれば、プリフォームの表面になんら変化を生じさせずに、プリフォーム内部の歪みを除去することができる。
【0024】
しかし、プリフォームの表面温度を250℃より高くしたり、加熱時間を1.0秒を越えて長くすると、加熱量の増大により加熱した部分が結晶化して白くなったり、プリフォームの表面に熱変形などの影響が及んだり、場合によっては冷却に時間を要することになり、好ましくない。
一方、プリフォームの表面温度が200℃より低くかったり、加熱時間が0.1秒より短いと、歪みの除去効果が見られない。
したがって、表面温度は、好ましくは210〜230℃、加熱時間は、好ましくは0.5〜1.0秒である。
【0025】
なお、実験によれば、圧縮工程に連続して歪みの除去を行う場合のように、プリフォームの胴部の温度が80℃のホットプリフォームでは、約0.7秒の加熱時間でほぼ全数の歪みを除去することができ、冷却後の胴部が20℃のコールドプリフォームでは、約1.0秒の加熱時間で、ほぼ全数の歪みを除去することができた(このときのプリフォームの加熱は、ガスバーナを用い、プリフォームの表面温度を230℃となるようにした)。
【0026】
このようにして行う圧縮プリフォームの歪みの除去は、プリフォームの表面温度と、加熱時間とを満たすことができれば、ガスバーナを用いる場合に限らず、赤外線ヒータ、熱風発生器、レーザー加熱器などを用いるようにしても良い。
【0027】
なお、上記実施の形態においては、プリフォームを構成する樹脂としてポリエステル樹脂を挙げたが、その他、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂であっても良い。
【0028】
次に、具体的な圧縮成形プリフォームの歪み除去装置について、図1および図2により説明する。
【0029】
この圧縮成形プリフォームの歪み除去装置10では、圧縮成形されたプリフォーム1を搬送する螺旋状シュート11を備えており、この螺旋状シュート11の前方にターンテーブル12とアウターガイド13で構成された搬送装置が設けられ、螺旋状シュート11から送給されるプリフォーム1のサポートリング4を支持し、ターンテーブル12に沿って約半周、プリフォーム1を自転させながら搬送するようにしてある。
【0030】
そして、ターンテーブル12の入口部にスターホイール14が設置され、連続して密着状態で送られるプリフォーム1を一定間隔に並び替えて加熱処理を行う熱処理部15に送るようになっている。
【0031】
この圧縮成形プリフォームの歪み除去装置10の熱処理部15には、ターンテーブル12の下方に、プリフォーム1に発生する歪みの発生位置に対応してバーナ16が設けられ、周囲が断熱壁で覆われるとともに、排気ガスを排気ダクト17で排気できるようにしてあり、例えば加熱量と排気量のバランスにより通過するプリフォーム1の表面温度が230℃となるように温度が調整されるとともに、排気は廃熱回収などの処理が行われた後放出される。
【0032】
そして、ターンテーブル12とアウターガイド13で構成される搬送装置で熱処理部15を搬送する際、例えば熱処理部15の通過時間が1.0秒となるようにし、熱処理部15を通過する間にプリフォーム1が1回転以上自転するようにする。
【0033】
また、これらターンテーブル12とアウタ−ガイド13の上面には、それぞれ冷却手段を構成する水冷式の冷却ジャケット18が取り付けてあり、プリフォーム1のサポートリング4より上部のネジ部3aや口部などに加熱の影響が及ばないようにしてある。
【0034】
なお、上記実施の形態においては、搬送通路20でプリフォーム1を自転させる構成としたが、図示しない歪み検査装置と位置決め装置を設け、歪みを熱処理部15に対面するように搬送する場合には、プリフォーム1を自転させる必要なない。
また、冷却手段を水冷式の冷却ジャケット18で構成するようにしたが、これに限らず他の冷却装置で構成するようにしても良い。
【0035】
さらに、運転制御や監視のため、ターンテーブル12の入口側には、光電センサが設けられるとともに、熱処理部15には、エリアセンサが設けてある。
そして、熱処理部15の下流側のターンテーブル12の出口部には、歪みを除去した処理後のプリフォーム1を排出するためのシュート19が設けてある。
【0036】
このように構成した圧縮成形プリフォームの歪み除去装置10の動作とともに、プリフォーム1の歪みの除去について説明すると、螺旋状シュート11を介して送給されるプリフォーム1が、スターホイール14によって一定間隔とされ、ターンテーブル12とターンテーブル12の外周に一定間隔離れ同心円状に設けたアウターガイド13との間に圧縮成形されたプリフォーム1のサポートリング4を支持して自転させながら搬送する搬送通路20を通って熱処理部15に搬送される。
【0037】
そして、この搬送通路20を搬送されて熱処理部15を通過する間に、プリフォーム1のサポートリング4より下方の歪みの発生部分がバーナ16で加熱され、例えばプリフォーム1の表面温度が230℃となるように温度が調整され、熱処理部15の通過時間が1.0秒となるように搬送速度が調整されて、熱処理部15を通過する間に2回自転するプリフォーム1が加熱される。
【0038】
なお、この熱処理部15では、バーナ16による火炎中を短時間通過させることで、プリフォームの表面温度を230℃として加熱が行われるようにしている。
【0039】
これにより、プリフォーム1の内部に生じる歪みが除去され、表面に熱変形などを生じさせることもない。
したがって、プリフォームの圧縮成形段階で完全に発生を抑えることが難しい歪みを、ブロー成形前に簡単に除去することができ、ブロー成形機に連続供給して稼動率を向上することができる。
【0040】
なお、このようなプリフォームの歪みの除去は、圧縮成形直後のプリフォームの温度が高い方が、短時間の加熱で良く、効率的に除去することができる。
【0041】
なお、上記実施の形態では、具体例として500mlのペットボトルを成形する場合の圧縮成形プリフォームを例に説明したが、これに限らず、他の容積のボトル状容器や他の形状の容器の圧縮成形プリフォームに同様に適用することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上、一実施の形態とともに具体的に説明したようにこの発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、プリフォームをその中心軸周りに回転しながら当該プリリフォームを、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱するようにしたので、プリフォーム全体を高温にして変形などを招くことなく、表面より内側の歪みを除去することができる。
【0043】
また、この発明の請求項2記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、除去すべき歪みを、ボトル用有底筒状プリフォームの表面から0.01〜0.5mm内側で、ボトル口部のサポートリングから下方60mm以内に生じる歪みとするようにしたので、表面などに生じる傷でなく内側のこの範囲に生じる歪みを除去することができる。
【0044】
さらに、この発明の請求項3記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法によれば、除去すべき歪みを、前記圧縮成形の際に前記熱可塑性合成樹脂をつかむことにより生じる歪みとするようにしたので、圧縮工程で押し出された樹脂を保持することにより生じる歪みを除去することができる。
【0045】
また、この発明の請求項4記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、プリフォームは搬送通路を円形のターンテーブルに沿って搬送される途中で熱処理部によって熱処理が施されるため、コンパクトな装置とすることができる。
【0046】
さらに、この発明の請求項5記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、ターンテーブルおよび/またはアウターガイドに冷却手段を設けるようにしたので、加熱によるネジ部の寸法変化や口部の熱変形を防止することができる。
【0047】
また、この発明の請求項6記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置によれば、排気ダクトによって排気と加熱をバランスさせることができ、これにより、通過するプリフォームの表面温度がほぼ一定となるように調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の一実施の形態にかかる歪み除去装置の一部分を拡大した概略構成図である。
【図2】この発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の一実施の形態にかかる歪み除去装置の全体平面の概略構成図である。
【図3】この発明のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法の一実施の形態にかかる圧縮成形プリフォームに生じる歪みの概略説明図である。
【符号の説明】
1 圧縮成形プリフォーム
2 表面
3 口部
3a ネジ部
4 サポートリング
5 歪み
10 ブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置
11 螺旋状シュート
12 ターンテーブル
13 アウターガイド
14 スターホイール
15 熱処理部
16 バーナ
17 排気ダクト
18 冷却ジャケット(冷却手段)
19 シュート
20 搬送通路
Claims (6)
- 熱可塑性樹脂により圧縮成形されたプリフォームの表面内側に生じる歪みを除去するに際し、前記プリフォームをその中心軸周りに回転しながら当該プリリフォームを、表面温度が200〜250℃、加熱時間を0.1〜1.0秒として加熱するようにしたことを特徴とするブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法。
- 前記除去すべき歪みが、ボトル用有底筒状プリフォームの表面から0.01〜0.5mm内側で、ボトル口部のサポートリングから下方60mm以内に生じる歪みであることを特徴とする請求項1記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法。
- 前記除去すべき歪みが、前記圧縮成形の際に生じる熱歪みあるいは流動歪みであることを特徴とする請求項1または2記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去方法。
- ターンテーブルとターン―テーブルの外周に一定間隔離れ同心円状に設けたアウターガイドとの間に圧縮成形されたプリフォームのサポートリングを支持してプリフォームを搬送する搬送通路と、ターンテーブルもしくはアウターガイドの下部に設けられたプリフォーム熱処理部とを設けたことを特徴とするブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置。
- ターンテーブルおよび/またはアウターガイドに冷却手段を設けたことを特徴とする請求項4記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置。
- 搬送通路の下部に排気ダクトを設けたことを特徴とする請求項4または5に記載のブロー成形用圧縮成形プリフォームの歪み除去装置。
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JP2007276493A (ja) * | 2007-06-25 | 2007-10-25 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 圧縮成形によるプリフォームの成形方法 |
JP2009066560A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Nagoya Oil Chem Co Ltd | 支柱用マスキング材およびその製造方法 |
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