JP2005007348A - 電気脱イオン装置 - Google Patents
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- Y02A20/00—Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
- Y02A20/124—Water desalination
Abstract
【課題】ガスケット枠と熱可塑性エラストマーをなくし、組立工数を減らすことができる電気脱イオン装置を提供する。
【解決手段】電解槽1内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極2と第2電極3との間に交互に配置された陽イオン交換膜5と陰イオン交換膜4を有し、この間に流路部を形成する濃縮水スペーサー6aと脱イオン水スペーサーと、仕切部を備え、スペーサーのみで流路の形成と流れの撹拌を行うとしたので、電解槽の部品の裁断及び組立工数を減らすことで低コスト化できる。
【選択図】 図1
【解決手段】電解槽1内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極2と第2電極3との間に交互に配置された陽イオン交換膜5と陰イオン交換膜4を有し、この間に流路部を形成する濃縮水スペーサー6aと脱イオン水スペーサーと、仕切部を備え、スペーサーのみで流路の形成と流れの撹拌を行うとしたので、電解槽の部品の裁断及び組立工数を減らすことで低コスト化できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陽極と陰極の間に複数の陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを交互に配置して濃縮と脱イオンを行う電気脱イオン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、海水の淡水化や食塩の製造、半導体製造などに使用されるイオン交換水や超純水の生成などに再生操作が不要で連続採水が可能な電気脱イオン装置が広く用いられている。
【0003】
従来の電気脱イオン装置としては、ガスケットにスペーサーが固着され一体化されたガスケットを使用したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
以下、図面を参照しながら上記従来の電気脱イオン装置を説明する。
【0005】
図4は、従来の電気脱イオン装置のガスケットの正面図である。図4に示すように従来の電気脱イオン装置のガスケット41は、額縁状に内側が裁断された加硫ゴム製のガスケット枠42と、ガスケット枠42の上下広帯部に丸穴状に形成された連通孔43と、斜交網状に形成されたポリプロピレンでガスケット枠42内に隙間を持つように裁断されたスペーサー44と、紐状に形成されスペーサー44の外周縁とガスケット枠の42内周縁との隙間を覆うように配置された熱可塑性エラストマー45とから構成されている。
【0006】
以上のように構成された電気脱イオン装置について、以下その動作を説明する。流路部を形成するためのガスケット枠41の内側には膜間距離を均一にすると同時に流れを撹拌させるスペーサー44を挿入し、ガスケット枠41の内周縁とスペーサー44の外周縁の隙間を覆うように熱可塑性エラストマー45が配置されており、加熱プレスすることによりガスケット枠42とスペーサー44が固着されている。スペーサーと固着されたガスケットは電気脱イオン装置に組み込まれ、下広帯部の連通孔43より流入した液体はガスケット内側を挿入されたスペーサー44によって撹拌されながら流れ、上広帯部の連通孔43より排出される。
【0007】
【特許文献1】
特公平6−55261号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、ガスケットはガスケット枠とスペーサーとの間に熱可塑性エラストマーを配置し加熱プレスすることでガスケットとスペーサーを固着させているため、ガスケット製作にはスペーサー、熱可塑性エラストマーなどの材料を使用し、また各材料の裁断や加熱プレスによる固着などの工数がかかるという欠点があった。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、スペーサーに流路の形成と流れの撹拌の機能を持たせることにより、ガスケット枠と熱可塑性エラストマーをなくし、組立工数を減らすことができる電気脱イオン装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、電解槽内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極と第2電極を有し、前記第1電極と前記第2電極との間に交互に配置された陽イオン交換膜と陰イオン交換膜との間に流路部を形成するスペーサーと、前記流路部を複数の開口部に区画する仕切部を備え、前記仕切部が交差するように複数の前記スペーサーを重ね合わせて膜間に配置したものであり、前記スペーサーを重ね合わせて得られた膜間に流路が構成されるという作用を有する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に、さらに、スペーサーは重ねることで前記仕切部がメッシュ形状を形成するとしたものであり、流路部全体に均等に開口部と仕切部が形成されるという作用を有する。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に、さらに、仕切部の幅は開口部の幅より狭くしたものであり、流路面積の拡大ができるという作用を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による電気脱イオン装置の実施の形態について、図面を参照にしながら説明する。
【0014】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態による電気脱イオン装置の構成を示す分解斜視図である。図2は、同実施の形態の電気脱イオン装置のスペーサーの斜視図である。図3は、同実施の形態の電気脱イオン装置のスペーサーの構成を示す分解斜視図である。
【0015】
図1、図2、図3において、原水を電気化学処理する電解槽1には、電解槽1内に対向して設けられ正電位を印加する第1電極2と、同じく電解槽1内に対向して設けられ負電位を印加する第2電極3が設けられている。第1電極2と第2電極の間には陰イオンのみを通過させる陰イオン交換膜4と陽イオンのみを通過させる陽イオン交換膜5が交互に間隔をおいて、且つこの記載の順序で並べられている。
【0016】
第1電極2と陰イオン交換膜4及び、第2電極3と陽イオン交換膜5の間には、イオンが濃縮された濃縮水の電解槽外への洩れを防ぐとともに流動状態を決定する濃縮水スペーサー6aを配置し、陰イオン交換膜4と陽イオン交換膜の間には、濃縮水スペーサー6aと上下逆の形状でイオンが除かれた脱イオン水の電解槽外への洩れを防ぐとともに流動状態を決定する脱イオン水スペーサー6bとが配置されている。
【0017】
第1電極2と第2電極3と陰イオン交換膜4と陽イオン交換膜5と濃縮水スペーサ−6aと脱イオン水スペーサー6bには、下部中央に濃縮水濃縮水スペーサー6aに原水を供給する濃縮水給水口7aと、濃縮水給水口7aの両側に配置され、脱イオン水スペーサー6aに原水を供給する脱イオン水給水口7bが配置され、上部両端に濃縮水スペーサー6a内を通過した水が吐出される濃縮水出口8と、上部中央に脱イオン水スペーサー6a内を通過した水が吐出される脱イオン水出口9が配置されている。
【0018】
濃縮水スペーサー6a及び脱イオン水スペーサー6aにはは凹凸のある仕切部21と開口部22が形成されている。仕切部21の凹凸は、水平仕切部31と水平開口部32を形成する水平スペーサー33と、垂直仕切部34と垂直開口部35を形成する垂直スペーサー36とを重ね合わせることで形成されている。
【0019】
以上のように構成された脱イオン装置について、以下その動作を説明する。
【0020】
原水は、濃縮水給水口7aと脱イオン水給水口7bよりそれぞれ濃縮水スペーサー6aと脱イオン水スペーサー6a内に流入し、水平仕切部31と垂直仕切部34によって流れが蛇行しながら全体に広がることによって撹拌され、濃縮水出口8と脱イオン水出口9より電気槽1外に排出される。
【0021】
このとき、第1電極2には正電位の第2電極3には負電位の直流電圧が印加されており、原水の陽イオンは第2電極3へ陰イオンは第1電極2へ引き寄せられるが、濃縮水スペーサー6aには、第1電極2側には第1電極2もしくは陽イオン交換膜5、第2電極3側には第2電極3もしくは陰イオン交換膜4が配置されているためイオンが移動できずに留まり、脱イオン水スペーサー6aでは第1電極2側に陰イオン交換膜4、第2電極3側には陽イオン交換膜5が配置されているため、イオン交換膜をイオンが通過し、隣の濃縮水スペーサー6a内に濃縮され、脱イオン水スペーサー6a内は脱イオン化される。
【0022】
ここで、脱イオン化及び濃縮能力は、電流の流れる電流が強く、また面積が大きいと移動するイオンの量が増えることで能力が向上する。また、流れの流速が速く、もしくは流れの攪乱が大きくなると拡散層が小さくなり、脱イオン化及び濃縮能力が向上する。
【0023】
以上のように本実施の形態の電気脱イオン装置は、電解槽1内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極2と第2電極3と、前記第1電極2と前記第2電極3との間に交互に配置された陽イオン交換膜5と陰イオン交換膜4と、前記陽イオン交換膜5と前記陰イオン交換膜4との間に流路部を形成するスペーサー6aと、前記流路部を複数の開口部22に区画する仕切部21を備え、前記仕切部21が交差するように複数のスペーサーを重ね合わせて膜間に配置したものであり、スペーサーを重ね合わせて得られた膜間に流路が構成されるので、従来の技術のようにガスケット枠とスペーサーを熱可塑性エラストマーで固着する必要がないので、電解槽1の部品の裁断及び組立工数を減らすことで低コスト化できる。
【0024】
また、本実施の形態の電気脱イオン装置は、スペーサー6aは重ねることで仕切部21がメッシュ形状を形成するとしたものであり、流路部全体に均等に開口部22が形成されるので、流路内の流れも均一に撹拌できるので軟水能力を向上させることができる。
【0025】
また、本実施の形態の電気脱イオン装置は、仕切部21の幅は開口部22の幅より狭いとしたものであり、流路面積の拡大ができるので、流路内の流速が速くなると同時に仕切部による膜の有効面積の低減を軽減することができるので軟水能力を向上させることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、電解槽内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極と第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に交互に配置された陽イオン交換膜と陰イオン交換膜との間に流路部を形成するスペーサーと、前記流路部を複数の開口部に区画する仕切部を備え、前記仕切部が交差するように複数の前記スペーサーを重ね合わせて膜間に配置したもので、スペーサーを重ね合わせて得られた膜間に流路が構成されるので、従来の技術のようにガスケット枠とスペーサーを熱可塑性エラストマーで固着する必要がないので、電解槽の部品の裁断及び組立工数を減らすことで低コスト化できる。
【0027】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、スペーサーは重ねることで仕切部がメッシュ形状を形成するとしたものであり、流路部全体に均等に開口部が形成されるので、流路内の流れも均一に撹拌できるので軟水能力を向上させることができる。
【0028】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に加えて、仕切部の幅は開口部の幅より狭いとしたものであり、流路面積の拡大ができるので、流路内の流速が速くなると同時に仕切部による膜の有効面積の低減を軽減することができるので軟水能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による電気脱イオン装置の構成を示す分解斜視図
【図2】同実施の形態の電気脱イオン装置のスペーサーの斜視図
【図3】同実施の形態の電気脱イオン装置のスペーサーの構成を示す分解斜視図
【図4】従来の電気脱イオン装置のガスケットの正面図
【符号の説明】
1 電解槽
2 第1電極
3 第2電極
4 陰イオン交換膜
5 陽イオン交換膜
6a 濃縮水スペーサー
6b 脱イオン水スペーサー
21 仕切部
22 開口部
【発明の属する技術分野】
本発明は、陽極と陰極の間に複数の陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを交互に配置して濃縮と脱イオンを行う電気脱イオン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、海水の淡水化や食塩の製造、半導体製造などに使用されるイオン交換水や超純水の生成などに再生操作が不要で連続採水が可能な電気脱イオン装置が広く用いられている。
【0003】
従来の電気脱イオン装置としては、ガスケットにスペーサーが固着され一体化されたガスケットを使用したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
以下、図面を参照しながら上記従来の電気脱イオン装置を説明する。
【0005】
図4は、従来の電気脱イオン装置のガスケットの正面図である。図4に示すように従来の電気脱イオン装置のガスケット41は、額縁状に内側が裁断された加硫ゴム製のガスケット枠42と、ガスケット枠42の上下広帯部に丸穴状に形成された連通孔43と、斜交網状に形成されたポリプロピレンでガスケット枠42内に隙間を持つように裁断されたスペーサー44と、紐状に形成されスペーサー44の外周縁とガスケット枠の42内周縁との隙間を覆うように配置された熱可塑性エラストマー45とから構成されている。
【0006】
以上のように構成された電気脱イオン装置について、以下その動作を説明する。流路部を形成するためのガスケット枠41の内側には膜間距離を均一にすると同時に流れを撹拌させるスペーサー44を挿入し、ガスケット枠41の内周縁とスペーサー44の外周縁の隙間を覆うように熱可塑性エラストマー45が配置されており、加熱プレスすることによりガスケット枠42とスペーサー44が固着されている。スペーサーと固着されたガスケットは電気脱イオン装置に組み込まれ、下広帯部の連通孔43より流入した液体はガスケット内側を挿入されたスペーサー44によって撹拌されながら流れ、上広帯部の連通孔43より排出される。
【0007】
【特許文献1】
特公平6−55261号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、ガスケットはガスケット枠とスペーサーとの間に熱可塑性エラストマーを配置し加熱プレスすることでガスケットとスペーサーを固着させているため、ガスケット製作にはスペーサー、熱可塑性エラストマーなどの材料を使用し、また各材料の裁断や加熱プレスによる固着などの工数がかかるという欠点があった。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、スペーサーに流路の形成と流れの撹拌の機能を持たせることにより、ガスケット枠と熱可塑性エラストマーをなくし、組立工数を減らすことができる電気脱イオン装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、電解槽内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極と第2電極を有し、前記第1電極と前記第2電極との間に交互に配置された陽イオン交換膜と陰イオン交換膜との間に流路部を形成するスペーサーと、前記流路部を複数の開口部に区画する仕切部を備え、前記仕切部が交差するように複数の前記スペーサーを重ね合わせて膜間に配置したものであり、前記スペーサーを重ね合わせて得られた膜間に流路が構成されるという作用を有する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に、さらに、スペーサーは重ねることで前記仕切部がメッシュ形状を形成するとしたものであり、流路部全体に均等に開口部と仕切部が形成されるという作用を有する。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に、さらに、仕切部の幅は開口部の幅より狭くしたものであり、流路面積の拡大ができるという作用を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による電気脱イオン装置の実施の形態について、図面を参照にしながら説明する。
【0014】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態による電気脱イオン装置の構成を示す分解斜視図である。図2は、同実施の形態の電気脱イオン装置のスペーサーの斜視図である。図3は、同実施の形態の電気脱イオン装置のスペーサーの構成を示す分解斜視図である。
【0015】
図1、図2、図3において、原水を電気化学処理する電解槽1には、電解槽1内に対向して設けられ正電位を印加する第1電極2と、同じく電解槽1内に対向して設けられ負電位を印加する第2電極3が設けられている。第1電極2と第2電極の間には陰イオンのみを通過させる陰イオン交換膜4と陽イオンのみを通過させる陽イオン交換膜5が交互に間隔をおいて、且つこの記載の順序で並べられている。
【0016】
第1電極2と陰イオン交換膜4及び、第2電極3と陽イオン交換膜5の間には、イオンが濃縮された濃縮水の電解槽外への洩れを防ぐとともに流動状態を決定する濃縮水スペーサー6aを配置し、陰イオン交換膜4と陽イオン交換膜の間には、濃縮水スペーサー6aと上下逆の形状でイオンが除かれた脱イオン水の電解槽外への洩れを防ぐとともに流動状態を決定する脱イオン水スペーサー6bとが配置されている。
【0017】
第1電極2と第2電極3と陰イオン交換膜4と陽イオン交換膜5と濃縮水スペーサ−6aと脱イオン水スペーサー6bには、下部中央に濃縮水濃縮水スペーサー6aに原水を供給する濃縮水給水口7aと、濃縮水給水口7aの両側に配置され、脱イオン水スペーサー6aに原水を供給する脱イオン水給水口7bが配置され、上部両端に濃縮水スペーサー6a内を通過した水が吐出される濃縮水出口8と、上部中央に脱イオン水スペーサー6a内を通過した水が吐出される脱イオン水出口9が配置されている。
【0018】
濃縮水スペーサー6a及び脱イオン水スペーサー6aにはは凹凸のある仕切部21と開口部22が形成されている。仕切部21の凹凸は、水平仕切部31と水平開口部32を形成する水平スペーサー33と、垂直仕切部34と垂直開口部35を形成する垂直スペーサー36とを重ね合わせることで形成されている。
【0019】
以上のように構成された脱イオン装置について、以下その動作を説明する。
【0020】
原水は、濃縮水給水口7aと脱イオン水給水口7bよりそれぞれ濃縮水スペーサー6aと脱イオン水スペーサー6a内に流入し、水平仕切部31と垂直仕切部34によって流れが蛇行しながら全体に広がることによって撹拌され、濃縮水出口8と脱イオン水出口9より電気槽1外に排出される。
【0021】
このとき、第1電極2には正電位の第2電極3には負電位の直流電圧が印加されており、原水の陽イオンは第2電極3へ陰イオンは第1電極2へ引き寄せられるが、濃縮水スペーサー6aには、第1電極2側には第1電極2もしくは陽イオン交換膜5、第2電極3側には第2電極3もしくは陰イオン交換膜4が配置されているためイオンが移動できずに留まり、脱イオン水スペーサー6aでは第1電極2側に陰イオン交換膜4、第2電極3側には陽イオン交換膜5が配置されているため、イオン交換膜をイオンが通過し、隣の濃縮水スペーサー6a内に濃縮され、脱イオン水スペーサー6a内は脱イオン化される。
【0022】
ここで、脱イオン化及び濃縮能力は、電流の流れる電流が強く、また面積が大きいと移動するイオンの量が増えることで能力が向上する。また、流れの流速が速く、もしくは流れの攪乱が大きくなると拡散層が小さくなり、脱イオン化及び濃縮能力が向上する。
【0023】
以上のように本実施の形態の電気脱イオン装置は、電解槽1内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極2と第2電極3と、前記第1電極2と前記第2電極3との間に交互に配置された陽イオン交換膜5と陰イオン交換膜4と、前記陽イオン交換膜5と前記陰イオン交換膜4との間に流路部を形成するスペーサー6aと、前記流路部を複数の開口部22に区画する仕切部21を備え、前記仕切部21が交差するように複数のスペーサーを重ね合わせて膜間に配置したものであり、スペーサーを重ね合わせて得られた膜間に流路が構成されるので、従来の技術のようにガスケット枠とスペーサーを熱可塑性エラストマーで固着する必要がないので、電解槽1の部品の裁断及び組立工数を減らすことで低コスト化できる。
【0024】
また、本実施の形態の電気脱イオン装置は、スペーサー6aは重ねることで仕切部21がメッシュ形状を形成するとしたものであり、流路部全体に均等に開口部22が形成されるので、流路内の流れも均一に撹拌できるので軟水能力を向上させることができる。
【0025】
また、本実施の形態の電気脱イオン装置は、仕切部21の幅は開口部22の幅より狭いとしたものであり、流路面積の拡大ができるので、流路内の流速が速くなると同時に仕切部による膜の有効面積の低減を軽減することができるので軟水能力を向上させることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、電解槽内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極と第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に交互に配置された陽イオン交換膜と陰イオン交換膜との間に流路部を形成するスペーサーと、前記流路部を複数の開口部に区画する仕切部を備え、前記仕切部が交差するように複数の前記スペーサーを重ね合わせて膜間に配置したもので、スペーサーを重ね合わせて得られた膜間に流路が構成されるので、従来の技術のようにガスケット枠とスペーサーを熱可塑性エラストマーで固着する必要がないので、電解槽の部品の裁断及び組立工数を減らすことで低コスト化できる。
【0027】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、スペーサーは重ねることで仕切部がメッシュ形状を形成するとしたものであり、流路部全体に均等に開口部が形成されるので、流路内の流れも均一に撹拌できるので軟水能力を向上させることができる。
【0028】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に加えて、仕切部の幅は開口部の幅より狭いとしたものであり、流路面積の拡大ができるので、流路内の流速が速くなると同時に仕切部による膜の有効面積の低減を軽減することができるので軟水能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による電気脱イオン装置の構成を示す分解斜視図
【図2】同実施の形態の電気脱イオン装置のスペーサーの斜視図
【図3】同実施の形態の電気脱イオン装置のスペーサーの構成を示す分解斜視図
【図4】従来の電気脱イオン装置のガスケットの正面図
【符号の説明】
1 電解槽
2 第1電極
3 第2電極
4 陰イオン交換膜
5 陽イオン交換膜
6a 濃縮水スペーサー
6b 脱イオン水スペーサー
21 仕切部
22 開口部
Claims (3)
- 電解槽内に対向して設けられ通水された原水を電気化学処理できる第1電極と第2電極を有し、前記第1電極と前記第2電極との間に交互に配置された陽イオン交換膜と陰イオン交換膜との間に流路部を形成するスペーサーと、前記流路部を複数の開口部に区画する仕切部を備え、前記仕切部が交差するように複数枚の前記スペーサーを重ね合わせて膜間に配置することを特徴とする電気脱イオン装置。
- スペーサーは重ね合せることで仕切部がメッシュ形状を形成することを特徴とする請求項1に記載の電気脱イオン装置。
- 仕切部の幅は開口部の幅より狭くしたことを特徴とする請求項2に記載の電気脱イオン装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003176511A JP2005007348A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 電気脱イオン装置 |
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---|---|---|---|---|
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