JP2005006217A - デジタル一眼レフカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】連続撮影の開始前と後で観察する画像の明るさおよび色合いに変化のないファインダ装置を有するデジタル一眼レフカメラを提供する。
【解決手段】撮像手段27と、ファインダ光学系30と、可動ミラー24と、可動ミラー24がダウン位置にある場合に被写体の輝度を測定する測光手段56と、測光手段56の出力に基づいて撮像手段27の露光量を決定する露光量決定手段41と、撮像手段27で撮像された被写体像を表示する表示手段8と、連続撮像動作の際、可動ミラー24をアップ位置にしたまま撮像手段27による撮像動作および表示手段8による画像表示動作を繰り返すように制御する制御手段41と、上記連続撮影の開始前に測定された測光値に基づいて表示手段8で表示される被写体像の明るさを調整する調整手段45とを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】撮像手段27と、ファインダ光学系30と、可動ミラー24と、可動ミラー24がダウン位置にある場合に被写体の輝度を測定する測光手段56と、測光手段56の出力に基づいて撮像手段27の露光量を決定する露光量決定手段41と、撮像手段27で撮像された被写体像を表示する表示手段8と、連続撮像動作の際、可動ミラー24をアップ位置にしたまま撮像手段27による撮像動作および表示手段8による画像表示動作を繰り返すように制御する制御手段41と、上記連続撮影の開始前に測定された測光値に基づいて表示手段8で表示される被写体像の明るさを調整する調整手段45とを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル一眼レフカメラ、詳しくは、ファインダ光学系を用いて被写体を観察し、固体撮像素子を用いて被写体像を撮像するデジタル一眼レフカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、銀塩フィルムを用いる一眼レフカメラのファインダ装置は、光学被写体像を観察する、ペンタプリズムやポロプリズム等の光学部材を用いて構成された光学式ファインダが一般的であるが、デジタル式の一眼レフカメラのファインダ装置は、光学式ファインダ装置にさらに表示素子を配設して、該表示素子に撮像素子の出力を表示し、電子被写体像をファインダから観察する、所謂電子ビューファインダとして構成することも可能である。また、このような電子ビューファインダの状態と光学式ファインダの状態とを任意に切り換えることのできるファインダ装置も知られるところである。
【0003】
ところで、光学式ファインダと電子ビューファインダとを共用するデジタル一眼レフカメラにおいては、連続撮影(連写)動作を高速化することができる利点がある。
【0004】
本出願人は、このような利点に鑑みて、連写動作の開始に伴って光学ファインダの可動ミラーを撮像光路から待避させたままとし、その際、撮像した電子画像を光学式ファインダによる光学被写体像に代えて電子ビューファインダにて電子被写体像を観察するようにした、光学式ファインダと電子ビューファインダを共用したファインダ装置を特許文献1に提案している。
【0005】
このようにファインダ装置を構成すれば、連写の際に可動ミラーをアップダウンさせる必要がなくなるので、高速動作する可動ミラーによる騒音や振動を抑制でき、かつ連写速度を高速化することができるという多大な利点がある。
【0006】
【特許文献1】
特願2002−6502号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1においては、光学式ファインダは、フォーカシングスクリーンに結像した光学被写体像を観察し、電子ビューファインダは、輝度やホワイトバランス等が調整された電子被写体像を観察するようにしているので、両画像の間では、明るさや色あいが異なる。
【0008】
したがって、光学式ファインダの状態で光学被写体像を観察しながら連続撮影を開始し、最初の1枚が撮像された後に電子ビューファインダの状態に切り替えて撮像した電子被写体像を表示すると、画像の明るさや色合いが急激に変化してしまうので、撮影者にとって非常に違和感を覚えてしまうといった問題がある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、連続撮影の開始前と後で観察する画像の明るさおよび色合いに変化のないファインダ装置を有するデジタル一眼レフカメラを提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段、及び作用】
上記の目的を達成するために本発明によるデジタル一眼レフカメラは、撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、ファインダ光学系と、上記撮像手段の撮像光路内にあって、被写体観察の際には被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置にあり、上記撮像手段による撮像動作の際には上記撮像光路から退避した第2の位置に移動する可動ミラーと、上記可動ミラーが上記第1の位置にある場合に、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の輝度を測定する測光手段と、上記測光手段の出力に基づいて、上記撮像手段の露光量を決定する露光量決定手段と、上記撮像手段で撮像された被写体像を表示するための表示素子を含み、該表示素子に表示された像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、連続撮像動作の実行の際、上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させたまま上記撮像手段による撮像動作、及び上記表示手段による画像表示動作を繰り返すように制御する制御手段と、上記連続撮影の開始前に測定された測光値に基づいて、上記表示手段で表示される被写体像の明るさを調整する調整手段と、を具備したことを特徴とし、また、上記調整手段は、上記表示素子の背面に配置されたバックライトの発光輝度を調整することを特徴とする。
【0011】
また、本発明によるデジタル一眼レフカメラは、撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、ファインダ光学系と、上記撮像手段の撮像光路内にあって、被写体観察の際には被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置にあり、上記撮像手段による撮像動作の際には上記撮像光路から退避した第2の位置に移動する可動ミラーと、上記可動ミラーが上記第1の位置にある場合に、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の色度を測定する測色手段と、上記測色手段の出力に基づいて被写体輝度情報を算出し、該被写体輝度情報に基づいて上記撮像手段の露光量を決定する露光量決定手段と、上記撮像手段で撮像された被写体像を表示するための表示素子を含み、該表示素子に表示された像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、連続撮像動作の実行の際、上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させたまま上記撮像手段による撮像動作、及び上記表示手段による画像表示動作を繰り返すように制御する制御手段と、上記連続撮影の開始前に測定された測色値に基づいて、上記表示手段で表示される被写体像の色合いを調整する調整手段と、を具備したことを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明によるデジタル一眼レフカメラは、光学被写体像を観察するためのファインダと、被写体像を撮像するための撮像素子を含む撮像手段と、上記撮像手段の撮像光路内にあって、撮像レンズを通過した被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避した第2の位置に移動可能な可動ミラーと、上記可動ミラーを上記第2の位置に保持したまま、上記撮像手段による撮像動作を繰り返させる連続撮像動作を制御する制御手段と、上記連続撮像動作の実行中は、上記ファインダ内において上記光学被写体像に代わって上記撮像手段で撮像した電子被写体像を視認できるよう表示する表示手段と、を具備しており、上記表示手段は、上記光学被写体像と上記電子被写体像の明るさ、および/または、色合いが同じになるように調整して表示することを特徴とし、また、上記連続撮像動作の開始に先立って、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の輝度を測定する測光手段、および/または色度を測定する測色手段を、さらに具備し、該測光手段による上記被写体像の輝度、および/または測色手段による色度の測定結果に基づいて、上記光学被写体像と上記電子被写体像の明るさ、および/または、色合いが同じになるように調整して表示する調整手段を具備したことを特徴とし、さらに、上記連続撮影動作中は、上記可動ミラーは、上記第2の位置に移動させた状態に保持することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施の形態を説明するに先立ち、本発明によるデジタル一眼レフカメラの特徴を説明する。
本実施の形態のデジタル一眼レフカメラは、CCD等の撮像素子で被写体像を撮像するカメラであって、このデジタル一眼レフカメラには撮像動作開始を指示するためのレリーズ釦が上記カメラの外装筐体に設けられている。また、撮像モードとして、レリーズ釦を押し続けている間は撮像動作を繰り返す「連続撮像モード(以下、連写モードと称す)」と、レリーズ釦の操作で1回だけ撮像動作を実行する「一枚撮像モード(以下、単写モードと称す)」とを選択可能であり、そのためのモード設定手段であるモード釦を備えている。
【0014】
そして、前記モード設定手段にて「連写モード」が選択された状態でレリーズ釦が操作されている間は、被写体像観察用可動ミラーを撮像光路外に退避したままにして撮像動作を繰り返すようになっている。したがって、連写中、カメラの操作者は、ファインダ光学系による光学被写体像が確認できないことになるが、本実施の形態のデジタル一眼レフカメラにおいては、撮像した画像を撮像直後にファインダ内に表示するための表示手段を配設し、連写中は、撮影者が、光学被写体像に代わって表示手段で電子被写体像を視認するようにしている。
【0015】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1は、本発明の第1実施の形態のデジタル一眼レフカメラの電気回路の構成の概略を示すブロック図である。
図1において、デジタル一眼レフカメラ500は、カメラ全体の動作シーケンスを司る制御手段としてのCPU41と、ストロボ発光ユニット1と、撮影レンズ鏡筒20と、可動ミラー24と、シャッタ26と、撮像手段としての固体撮像素子27と、ファインダ30と、ズーム・ピント駆動回路34と、絞り駆動回路35と、ミラー駆動回路36と、AFセンサ駆動回路37と、シャッタ駆動回路38と、焦点検出装置39と、スイッチ入力手段42と、EEPROM43と、調整手段を構成する信号処理回路45と、ストロボ制御回路46と、EPROM47と、SDRAM48と、フラッシュメモリ50とで、その主要部が構成されている。
【0016】
撮影レンズ鏡筒20は、正レンズ21と負レンズ23で構成され、この正レンズ21と負レンズ23の間には、絞り機構22が配設されている。撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23は、ズーム・ピント駆動回路34によって駆動制御され、前記絞り機構22は絞り駆動回路35によって駆動制御がなされる。
【0017】
前記正レンズ21と負レンズ23の光軸上の前記負レンズ23の後方には、中央部分の一部がハーフミラーで形成されている可動ミラー24が第1の位置であるミラーダウンの位置と第2の位置であるミラーアップの位置とに移動し得るように配設されている。可動ミラー24は、露光時には、固定軸24aの周りに回転しながら第1の位置から焦点板31に向けてミラーアップの位置である第2の位置に跳ね上がり、撮影光路から待避するようになっている。この可動ミラー24の中央部分の背面には、サブミラー25が図中下方に被写体光を反射するように設けられている。
【0018】
このサブミラー25の反射光軸の下方には、図中略垂直方向に2つの光学系からなる2像分離のためのセパレータ光学系28が配設され、また、該セパレータ光学系28による被写体像の結像位置には、AFセンサ29が配設され、さらに、このAFセンサ29には、AFセンサ駆動回路37が接続されている。尚、サブミラー25、セパレータ光学系28、及びAFセンサ29は、焦点検出装置39を構成しており、該焦点検出装置39は、公知の位相差法によって、被写体の焦点距離を検出する。
【0019】
AFセンサ29は、後述するマイクロプロセッサで構成される制御回路(CPU)41からの制御信号によって、AFセンサ駆動回路37により駆動制御される。CPU41は、このAFセンサ29で生成された2像信号に基づいて2像の間隔(正・負レンズ21,23のデフォーカス量に相当する)を求め、合焦位置に撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23を駆動させる駆動量データを演算する。そして、演算生成された駆動量データを基に、ズーム・ピント駆動回路34を駆動制御して、前記撮影レンズ鏡筒20の正・負レンズ21、23を合焦位置へと駆動する。
【0020】
ズーム・ピント駆動回路34は、既知の電磁モータ、超音波モータ等の駆動源や、これらの駆動源を制御するためのドライバ回路や、レンズの位置を検出するためのエンコーダ装置等が含まれて構成されている。特に、レンズ位置を検出するためのエンコーダは、レンズ位置に応じて被写体距離、およびズーム焦点距離をそれぞれ独立して出力するエンコーダ装置で、鏡枠の外表面に設けられた金属パターン上を接片ブラシが摺動するタイプの接触式エンコーダである。また、撮影レンズ鏡筒20の外表面に白黒パターンを配置し、その白黒パターンをフォトリフレクタで検出する非接触式エンコーダを用いても良く、撮影レンズ鏡筒20の基準位置からの駆動量を測定して絶対位置を検出する、所謂絶対距離エンコーダであっても良い。
【0021】
可動ミラー24の反射光路上には、焦点板(フォーカシングスクリーン)31、ペンタプリズム32、及びファインダ接眼レンズ33で構成されるファインダ光学系が配設されている。尚、このファインダ光学系に、後述する表示手段であるLCDモニタ8、プリズム54、ターゲットレンズ55、測光手段である測光センサ56を追加したものがファインダ装置(以下、ファインダと称す)30を構成している。撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23で得られた被写体光は、可動ミラー24で反射されて、焦点板31に結像される。撮影者は、この焦点板31に結像された光学被写体像をペンタプリズム32とファインダ接眼レンズ33を介して観察光軸より視認する。
【0022】
測光センサ56は、ターゲットレンズ55を介して焦点板31に結像された光学被写体像の輝度を測光するためのセンサであり、ファインダ30内の、ファインダ接眼レンズ33の観察光軸から偏心した測光軸上の位置にターゲットレンズ55とともに配設されている。また、この測光センサ56は、その受光面の拡大正面図が図7に示されるように、中央部56aと周辺部56b〜56eの5つに分割された受光面を有するフォトダイオードで形成されている。CPU41は、この測光センサ56のフォトダイオード56a乃至56eから個々に出力された5個の輝度出力に対して、例えば中央部56aからの出力を基準として周辺部56b〜56eの出力を加味しながら、所定の加重平均演算を施すことにより、露光制御のための被写体輝度情報(BV値)を求める。
【0023】
図1に戻り、撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23の光軸上の可動ミラー24の後方には、シャッタ26とCCDやCMOSイメージャ等の固体撮像素子(以下、撮像素子と称す)27が配設されている。
【0024】
前記シャッタ26は、シャッタ駆動回路38によって所定秒時開放して、被写体像を撮像素子27の図示しない受光面に結像させるものである。つまり、可動ミラー24がミラー駆動回路36の駆動の基で、正負レンズ21,23の光軸上から退避するために第2の位置に上昇し、シャッタ26がシャッタ駆動回路38の駆動制御の基で開状態となると、撮像素子27の受光面上に被写体像が結像され、撮像動作が行われる。尚、後述するスイッチ入力手段42のモード釦により連写モードが設定された際には、可動ミラー24が第2の位置に上昇(移動)したままで、撮像素子27による撮像動作が連続的に行われる。
【0025】
ズーム・ピント駆動回路34、絞り駆動回路35、ミラー駆動回路36、AFセンサ駆動回路37、シャッタ駆動回路38は、マイクロプロセッサで構成されるCPU41にデータバス52で接続されている。また、CPU41には、データバス52を介して、スイッチ入力手段42と不揮発性メモリであるEEPROM43が接続されている。
【0026】
スイッチ入力手段42は、カメラのレリーズ釦の半押し操作に連動してオンする第1レリーズスイッチ、同釦の深押し操作に連動してオンする第2レリーズスイッチ、カメラ内のパワースイッチに連動するスイッチ、単写モードと連写モードを切り換えるためのカメラ内のモード釦に連動するモードスイッチ等(いずれも不図示)の複数のスイッチから構成されており、このスイッチ入力手段42のいずれかのスイッチ操作に基づく操作信号をCPU41に供給する。
【0027】
また、EEPROM43は、不揮発性の半導体メモリで、工場においてカメラ個々のばらつきを抑えて出荷するのに必要なカメラ毎の調整値、および測光センサ56からの出力により、CPU41が後述するバックライト8bの光量を規定するためのBV値−バックライト光量の関係を示す係数が格納されている。
【0028】
CPU41は、第1レリーズスイッチがオンになるとAFセンサ駆動回路37を駆動制御して、AFセンサ29上の2像間の距離を演算し、その距離データからズーム・ピント駆動回路34を駆動制御して、撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23の焦点調整を行う。
【0029】
また、CPU41は、前記第2レリーズスイッチがオンになると、ミラー駆動回路36を駆動制御して、可動ミラー24を光軸上から第2の位置に退避移動させると共に、測光センサ56の出力に基づく被写体輝度情報を基に、適正絞り値とシャッタ秒時を求め、この求めた前記絞り値で絞り駆動回路35を介して絞り機構22を駆動し、前記シャッタ秒時で前記シャッタ駆動回路38を介してシャッタ26を駆動させる。また、EEPROM43に格納されたBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、後述するバックライト8bに供給する電流量(光量)を決定する。尚、CPU41は、露光量決定手段を構成している。
【0030】
シャッタ26の開動作によって被写体像が撮像素子27の受光面上に結像すると、この被写体像はアナログ映像信号に変換され、さらに、信号処理回路45においてデジタル映像信号に変換される。
【0031】
信号処理回路45は、後に図2で詳細に説明するが、内部にRISCプロセッサ、カラーブロセッサ、JPEGプロセッサを含み、前記デジタル映像信号の圧縮・伸張処理、ホワイト・バランス処理、エッジ強調処理等の画像処理や後述するLCDモニタ8に出力されるコンポジット信号(輝度信号、色差信号)への変換処理等を行う。
【0032】
また、CPU41と信号処理回路45は、通信ライン53で接続されており、映像信号の取り込みタイミング等の制御信号やデータの送受が通信ライン53を介して行われるようになっている。
【0033】
信号処理回路45で生成されたコンポジット信号は、ファインダ30内における前記LCDモニタ8に出力されて電子被写体像が表示される。このLCDモニタ8は、ペンタプリズム32の第3反射面32aの外側に配設されている。このLCDモニタ8は、画像を表示するための表示素子であるLCD(液晶表示素子)8aと、該LCD8aの表示面を後方から照明するための、例えば白色LEDのバックライト8bを有して構成されている。
【0034】
ペンタプリズム32の第3反射面32aは、ハーフミラーになっており、LCDモニタ8との間には、凸レンズ面54aを含むプリズム54が配設されている。このLCDモニタ8のLCD8aは、凸レンズ面54aにより焦点板31と光学的等価に位置されている。そして、可動ミラー24を第1の位置から第2の位置に上昇させて光学的な観察光路を遮断した状態においては、LCD8aに表示された画像を観察可能である。尚、LCD8aに表示された画像の明るさは、バックライト8bの白色LEDの電流供給量を変化させることで、調整することができる。
【0035】
信号処理回路45は、データバス51を介して、EPROM47,SDRAM(シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)48,及びフラッシュメモリ50に接続されている。
【0036】
EPROM47には、信号処理回路45に含まれるプロセッサで処理されるプログラムが格納されている。SDRAM48は、画像処理前の画像データや画像処理中の画像データを一時的に記憶するメモリである。フラッシュメモリ50は、最終的に確定された画像データを記憶する不揮発性のメモリである。SDRAM48は、揮発性の一時的記憶手段で、高速動作することができるが電源供給が停止されると記憶内容が消滅する。一方、フラッシュメモリ50は、不揮発性記憶手段であり、低速だがカメラの電源がオフされても記憶内容が保存される。
【0037】
次に、ストロボ発光ユニット1について説明する。ストロボ発光ユニット1は、発光パネル3と反射傘18と発光放電管19とトリガ回路44とを有しており、トリガ回路44から出力されるトリガ信号によって、発光放電管19内に封止されているキセノンガスが励起されて発光し、その光は反射傘18で反射され、さらに発光パネル3を通過して被写体に向けて照射される。尚、トリガ回路44、発光放電管19、反射傘18、発光パネル3は、図示しないが、例えばカメラ本体からポッブアッブするように構成されている。トリガ回路44は、ストロボ制御回路46に接続されている。ストロボ制御回路46は、CPU41の制御の基で、図示しないストロボ用メインコンデンサの充電処理及びトリガ回路44への発光指示を制御する。
【0038】
図2は、図1における信号処理回路45の電気回路の構成の概略とそれに接続される周辺回路を示したブロック図である。
【0039】
この信号処理回路45には、信号処理動作を制御する制御回路としてのCPU100と、このCPU100に接続され、CPU100からの制御信号に従って動作する複数の回路が含まれている。また、CPU100は、上述した図1に示したように、通信ライン53にてカメラシーケンス制御用のCPU41と接続されており、CPU41から送信された制御信号に基づいて信号処理回路45内の各回路を制御する。
【0040】
第1の画像処理回路101は、CPU100で設定された駆動条件にしたがって撮像素子27を駆動し、撮像素子27が出力したアナログ映像信号をA/D変換してデジタル映像信号を生成する前段処理回路である。また、撮像素子27の遮光部分の画素信号に基づいて、上記デジタル映像信号の補正を行う。
【0041】
間引き・抽出処理回路102は、第1の画像処理回路101から出力された上記デジタル映像信号を間引き処理(解像度を低下させる処理)して、第2の画像処理回路106, 第3の画像処理回路103に出力する。尚、第3の画像処理回路103に出力する上記デジタル映像信号は、連写モードで撮影した際に、LCDモニタ8に表示される電子被写体像の信号である。
【0042】
ここで、第2の画像処理回路106に出力する上記デジタル映像信号の間引きの度合いは、ユーザが設定した解像度に応じてCPU100にて指示される。また、第3の画像処理回路103に出力するデジタル映像信号の間引きの度合いは、画像表示に適した解像度に応じてCPU100にて指示される。また、間引き・抽出処理回路102は、上記デジタル映像信号の一部を抽出してホワイトバランス処理回路(以下、WB処理回路)105に出力する。抽出の方法はCPU100が指示する。
【0043】
WB処理回路105は、画像の色バランス(ホワイトバランス)を調整するためのホワイトバランス情報(WB情報)を出力する回路で、このWB情報は第3の画像処理回路103にはダイレクトに送られ、第2の画像処理回路106にはCPU100を経由して送られる。
【0044】
第3の画像処理回路103は、LCDモニタ8の表示用画像を生成する回路で、上記デジタル映像信号に、γ補正,データビット数の削減,WB情報に基づく色調整,RGB信号からYCbCr信号ヘの変換等の公知の処理を行う簡易後段処理回路である。一般的に、LCDモニタ8に撮像画像を繰り返し表示するためには、ソフトウェアによる処理では速度が間に合わないことが多い。したがって、表示のための画像処理はすべて、この第3の画像処理回路103にてハードウェア的に処理されるようになっている。
【0045】
ビデオ・デコーダ104は、上記デジタル映像信号のYCbCr信号をNTSC信号に変換して上記電子被写体像を形成し、該電子被写体像をLCDモニタ8のLCD8aに表示させる。尚、この際、LCD8aの表示面は、バックライト8bによって、CPU41で規定された光量により、後方から照明される。
【0046】
第2の画像処理回路106は、フラッシュメモリ50に記憶するための上記デジタル映像信号を生成する回路で、γ補正,上記デジタル映像信号のデータビット数の削減,WB情報に基づく色調整,RGB信号からYCbCr信号への変換,撮像素子27の欠陥画素補正,スミア補正,色相や色度等の公知の処理を行う後段処理回路である。
【0047】
JPEG圧縮/伸張処理回路107は、第2の画像処理回路106で処理された上記デジタル映像信号をフラッシュメモリ50に記憶する際にJPEG圧縮する、または、フラッシュメモリ50に記憶されたJPEG画像を読み出して伸張するための回路である。
【0048】
次に、図3を用いて、CPU41の動作シーケンスを説明する。
図3は、図1のデジタル一眼レフカメラで、スイッチ入力手段42の上記レリーズ釦を半押し操作(第1レリーズオン操作)した後に実行される撮像動作を示したフローチャートである。このフローチャートは、CPU41のメインフローチャート内にてコールされるサブルーチンである。尚、CPU41のメインフローチャートは、従来公知の技術であるので、ここでの説明は省略する。
【0049】
ステップS1では、ターゲットレンズ55を介して測光センサ56を駆動制御して測光を行い、その測光センサ56の出力を用いて被写体の輝度情報を測定する。そして、その輝度情報から露光量(絞り機構22の絞り込み量、および、シャッタ26のシャッタスピード)を所定の演算ブログラムにしたがって演算し、その後、ステップS2に移行する。
【0050】
ステップS2では、AFセンサ駆動回路37を介してAFセンサ29を駆動制御して、撮像レンズ21,23のデフォーカス量を測定する。そして、その測距値に基づき、撮像レンズ21,23の合焦動作を行って、ステップS3に移行する。
【0051】
ステップS3では、カメラ操作者がスイッチ入力手段42の上記レリーズ釦を深押ししているか否かを、第2レリーズスイッチがオンしているか否かを判定する。第2レリーズスイッチがオンしてなければステップS19に分岐する。
【0052】
ステップS19では、カメラ操作者が上記レリーズ釦を半押ししているか否かを第1レリーズスイッチがオンしているか否かによって判定する。第1レリーズスイッチがオンしておれば、レリーズ釦は半押しされていると判断し、ステップS3へ戻る。一方、第1レリーズスイッチがオンでなければ、カメラ操作者はレリーズ釦から指を離したと考えられるので、そのままメインフローにリターンする。
【0053】
ステップS3に戻って、第2レリーズスイッチがオンしておれば、上記レリーズ釦は深押しされていると判断してステップS4に移行し、ステップS4では、もう1度ターゲットレンズ55を介して測光センサ56を駆動制御して測光を行い、その測光センサ56の出力を用いて、所定の加重平均演算を施すことにより、バックライト光量決定のためのBV値を測定する。尚、ここで、再度測光を行うのは、第1レリーズスイッチを押したまま、撮影者が移動、またはカメラを動かすことにより、被写体の輝度が変化することが考えられるので、ステップS3での第2レリーズスイッチをオンした直後の撮像前の被写体輝度を記憶したいためである。その後、EEPROM43に格納してあるBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、バックライト8bの光量を決定し、ステップS5に移行する。
【0054】
ステップS5では、ミラー駆動回路36を介して可動ミラー24を第1の位置から第2の位置である撮像光路外へ退避させて(ミラーアップ)、ステップS6に移行し、該ステップS6では、スイッチ入力手段42の上記モードスイッチの状態をチェックし、設定された撮像モードが連写モードであるか否かを判定する。連写モードが設定されている場合には、ステップS7に移行する。
【0055】
ステップS7では、ステップS1にて演算された絞り込み量に基づいて、絞り駆動回路35を介して、絞り機構22の絞り込み動作を行ってステップS8に移行する。
【0056】
ステップS8では、CPU41は、信号処理回路45に対して、撮像開始を指示する信号を送出する。信号処理回路45はこの信号を受けて、撮像素子27の撮像動作(積分動作)を開始させ、その後ステップS9に移行する。
【0057】
ステップS9では、ステップS1で演算したシャッタスピード(シャッタ26の開閉時間)に基づき、シャッタ26を開閉し、ステップS10に移行する。
【0058】
ステップS10では、シャッタ26を閉成した後、信号処理回路45に撮像停止を指示する信号を送出する。信号処理回路45は、この信号を受けて撮像素子27での積分動作を終了させるとともに、撮像素子27から映像信号を読み出し、上述した上記デジタル映像信号に変換する処理、および、それに付随する画像処理を実行し、ステップS11に移行する。
【0059】
ステップS11では、CPU41は、信号処理回路45に対して、上記デジタル映像信号の格納と表示を指示する制御信号を送出する。信号処理回路45は、この信号を受けて上記デジタル映像信号を一時的にSDRAM48の連写データ蓄積領域に順番に格納させるとともに、同データをコンポジット信号(輝度信号、色差信号)へ変換処理する。そして、このコンポジット信号をLCDモニタ8へ供給して、LCD8aに撮像した電子被写体像を表示する。その後、ステップS12に移行する。
【0060】
ステップS12では、ステップS4で決定したバックライト光量でバックライト8bを点灯させる。このように、撮像前に測光した被写体輝度で、撮像後のLCD8aに表示された電子被写体像を照明することにより、連写の開始前と後でファインダ接眼レンズ33から観察される被写体像の明るさを同じにすることができる。尚、バックライト8bの光量は、上述したように、バックライト8bを構成する白色LEDへの電流供給量を変えることで調整する。その後、ステップS13に移行する。
【0061】
ステップS13では、第2レリーズスイッチがオフであるかをチェックし、オフであればカメラ操作者が連写を終了させようとしていると判断してステップS14に移行する。一方、オフでなければ、ステップS8に戻り、第2レリーズスイッチがオフになるまでステップS8〜ステップS13までを繰り返す。つまり、この時点で第2レリーズスイッチがオフでなければ連写は継続され、ファインダ30内には、直前に撮像した電子被写体像が動画のように順次表示されることになる。
【0062】
ステップS14では、信号処理回路45に対し、表示終了を指示する信号を出力する。信号処理回路45は、この信号を受けてLCD8aの表示を中止するとともに、バックライト8bを消灯させ、ステップS15に移行する。
【0063】
ステップS15では、絞り駆動回路35を介して絞り機構22を絞り込み状態から開放状態に戻してステップS16に移行し、該ステップS16では、ミラー駆動回路36を介して可動ミラー24を第1の位置である撮像光路内へ復帰させて(ミラーダウン)ステップS17に移行し、さらにステップS17では、信号処理回路45に対し、SDRAM48に一時的に記憶されている連写画像をフラッシュメモリ50の所定の記憶領域に記憶するよう指示し、その後リターンする。
【0064】
ステップS6に戻って、連写モードが設定されていない場合はステップS21に分岐し、ステップS21では、単写モードでの撮像動作を実行する。まず、ステップS1にて演算された絞り込み量に基づいて絞り駆動回路35を介して絞り機構22を絞り込み、ステップS22に移行する。
【0065】
ステップS22では、信号処理回路45に対して、撮像開始を指示する信号を送出する。信号処理回路45はこの信号を受けて、撮像素子27の撮像動作(積分動作)を開始させ、ステップS23に移行する。
【0066】
ステップS23では、ステップS1で演算したシャッタスピード(シャッタ26の開閉時間)に基づき、シャッタ26を開成して、ステップS24に移行する。
【0067】
ステップS24では、シャッタ26を閉じた後、信号処理回路45に撮像停止を指示する信号を送出する。信号処理回路45は、この信号を受けて撮像素子27の積分動作を終了させるとともに、撮像素子27から映像信号を読み出し、デジタル映像信号に変換する処理、および、それに付随する画像処理を実行する。
【0068】
ステップS25では、CPU41は、信号処理回路45に対して、デジタル映像信号の格納を指示する制御信号を送出する。単写モードにおいては、連写モード時のようにデジタル映像信号を一時的にSDRAM48に格納する必要はないので、信号処理回路45は、この制御信号を受けてデジタル映像信号をフラッシュメモリ50の所定の記憶領域に記憶する。尚、単写モードの際は、連写モード時のようなファインダ30内での電子被写体像の表示は行わない。その後、ステップS26に移行する。
【0069】
ステップS26では、絞り駆動回路35を介して絞り機構22を絞り込み状態から開放状態に戻してステップS27に移行し、該ステップS27では、ミラー駆動回路36を介して可動ミラー24を第1の位置である撮像光路内へ復帰させて(ミラーダウン)ステップS28に移行する。
【0070】
ステップS28では、第1レリーズスイッチがオフであるか否かをチェックし、オフでなければ、このチェックを繰り返す。これは、単写モードにおいてはカメラ操作者がレリーズ釦から指を離すまで次の撮像動作が行われないようにするためである。オフになればメインルーチンにリターンする。
【0071】
このように、本発明の第1実施形態を示すデジタル一眼レフカメラ500においては、スイッチ入力手段42の上記モードスイッチにより、連写モードが設定された際には、測光センサ56で測光された連写(撮像)前の光学被写体像の輝度より、CPU41は、EEPROM43に格納してあるBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、LCD8aに表示される連写によって撮像された電子被写体像を照明するバックライト8bの光量を調整する。
【0072】
よって、連写前に、焦点板31に結像された被写体像をペンタプリズム32を介して観察する光学被写体像の明るさと、連写後のLCDモニタ8で撮影者が観察する電子被写体像の明るさを同一にすることができるため、撮影者は、連写の前後で違和感なく、ファインダ接眼レンズ33を覗きながら被写体像を観察することができる。
【0073】
尚、本実施の形態においては、測光センサ56は、受光面を5分割するようにしたが、これに限らず、いくつに、またどのように分割しても良く、その場合は加重平均演算の割合を各センサの出力によって変えれば良い。
【0074】
図4は、本発明の第2実施の形態のデジタル一眼レフカメラの電気回路の構成の概略を示すブロック図である。
この第2実施形態のデジタル一眼レフカメラ1000の構成および作用は、前記図1、図2に示した第1実施形態のデジタル一眼レフカメラ500と殆ど同じであるが、本実施の形態では、測光センサは、被写体の輝度のみならず、色度も測定する点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0075】
図4に示すように、可動ミラー24の反射光路上には、焦点板(フォーカシングスクリーン)31、ペンタプリズム32、及びファインダ接眼レンズ33で構成されるファインダ光学系が配置されている。尚、このファインダ光学系に、後述するLCDモニタ8、プリズム54、ターゲットレンズ55、測光手段および測色手段である測光測色センサ561を追加したものがファインダ装置(以下、ファインダと称す)300を構成している。撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23で得られた被写体光は、可動ミラー24で反射されて、焦点板31に結像される。撮影者は、この焦点板31に結像された光学被写体像をペンタプリズム32とファインダ接眼レンズ33を介した観察光軸より視認する。
【0076】
測光測色センサ561は、ターゲットレンズ55を介して焦点板31に結像された被写体像の輝度及び色度を測定するためのセンサであり、ファインダ300内の、ファインダ接眼レンズ33の観察光軸から偏心した測光軸上の位置にターゲットレンズ55とともに配設されている。この測光測色センサ561は、その受光面の拡大正面図が図8に示されるように、全画面を16個に均一に分割した受光面561a〜561pを有するフォトダイオードで形成されている。
【0077】
また、受光面561a〜561pは、その各受光面が図9に示すように、それぞれR(赤成分),G(緑成分),B(青成分)の3色を測定する、不図示の3色フィルタの下方に配設された3個の受光素子(センサ)で構成されている。この3個の受光センサの出力に基づき、16個の受光部領域の色度をそれぞれ測定することで、それらを総合して撮影画面の色度を判別することができる。
【0078】
この色度を判別する原理は公知の技術なので概略を以下に説明すると、図10は、図9で示したR,G,Bセンサの分光感度特性を示す図で、横軸が波長、縦軸が感度である。R,G,Bのセンサ出力をそれぞれX,Y,Zとすると、色度座標x,yは、
x=X/(X十Y十Z)…(1)◎
y=Y/(X十Y十Z)…(2)◎
となる。
【0079】
この式から求められた色度座標x,yの値に基づき、図11に示すx−y色度図から各領域(R,G,B)の色度が判別され、それぞれの色度の平均をとれば撮影画面の色度が分かる。ただし、センサと人間の目とは色に対する感度が異なるので、さらにその値を一般的な人間の視覚に適合させるための公知の補正処理が必要であるが、その詳細説明は省略する。
【0080】
図4に戻って、制御手段であるCPU410は、第2レリーズスイッチがオンされた直後の測光測色センサ561の出力に基づく被写体色度情報を受けて上述した図11に示す手法で色度を演算し、後述する通信ライン53を介して接続される信号処理回路450に、第2レリーズスイッチがオンされた直後の被写体色度の情報を出力する。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0081】
調整手段を構成する信号処理回路450は、CPU410からの被写体色度情報を受けて、連写の際に撮像されたデジタル映像信号に、所定の色度調整処理を行って、LCDモニタ8に出力する。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0082】
図5は、図4における信号処理回路450の電気回路の構成の概略とそれに接続される周辺回路を示したブロック図である。
【0083】
この信号処理回路450には、信号処理動作を制御する制御回路としてのCPU200と、このCPU200に接続され、該CPU200からの制御信号に従って動作する複数の回路が含まれている。また、CPU200は、上述した図4に示したように、通信ライン53にてカメラシーケンス制御用のCPU410と接続されており、CPU410から送信された制御信号に基づいて信号処理回路450内の各回路を制御する。また、CPU410から出力された第2レリーズスイッチがオンされた直後の被写体色度情報(R成分,G成分,B成分の割合に関する情報)を、第3の画像処理回路203に出力する。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0084】
第3の画像処理回路203は、LCDモニタ8の表示用画像を生成する回路であり、間引き・抽出処理回路102から出力された上記デジタル映像信号の色合いを、CPU200から出力された被写体の色度情報と同一となるように補正するとともに、上記デジタル映像信号に、上述した人間の視感度に対する公知の補正処理を行う。このことにより、撮像素子27の分光感度分布特性と撮影者の視感度との間に発生する色感度に対する違いを補正することができる。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0085】
ビデオ・デコーダ204は、上記デジタル映像信号のYCbCr信号をNTSC信号に変換して電子被写体像を形成し、第3の画像処理回路203から出力された色補正された電子被写体像をLCDモニタ8のLCD8aに表示させる。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0086】
次に、図6を用いて、CPU410の動作シーケンスを説明する。
図6は、図4のデジタル一眼レフカメラで、スイッチ入力手段42の上記レリーズ釦を半押し操作(第1レリーズオン操作)した後に実行される撮像動作を示したフローチャートである。このフローチャートは、CPU410のメインフローチャート内にてコールされるサブルーチンである。尚、CPU410のメインフローチャートは、従来公知の技術であるので、ここでの説明は省略する。
【0087】
ステップS201では、ターゲットレンズ55を介して測光測色センサ561(図4参照)を駆動制御して測色を行い、その測光測色センサ561のR成分,G成分,B成分の全出力を足し合わせた値に基づいて、被写体の輝度情報を測定する。そして、その輝度情報から露光量(絞り機構22の絞り込み量、および、シャッタ26のシャッタスピード)を所定の演算プログラムにしたがって演算し、その後、ステップS2に移行する。
【0088】
ステップS2では、AFセンサ駆動回路37を介してAFセンサ29を駆動制御して、撮影レンズ21,23のデフォーカス量を測定する。そして、その測距値に基づき、撮影レンズ21,23の合焦動作を行って、ステップS3に移行する。
【0089】
ステップS3では、カメラ操作者がスイッチ入力手段42の上記レリーズ釦を深押ししているか否かを、第2レリーズスイッチがオンしているか否かを判定する。第2レリーズスイッチがオンしてなければステップS19に分岐する。
【0090】
ステップS19では、カメラ操作者が次に上記レリーズ釦を半押ししているか否かを第1レリーズスイッチがオンしているか否かで判定する。第1レリーズスイッチがオンしておれば、レリーズ釦は半押しされていると判断し、再びステップS3へ戻る。一方、第1レリーズスイッチがオンでなければ、カメラ操作者はレリーズ釦から指を離したと考えられるので、そのままメインフローにリターンする。
【0091】
ステップS3に戻って、第2レリーズスイッチがオンしておれば上記レリーズ釦は深押しされていると判断してステップS202に移行し、ステップS202では、もう1度ターゲットレンズ55を介して測光測色センサ561を駆動制御して測色を行い、被写体の色度を記憶するとともに、その測光測色センサ561の(R,G,B)の全出力を用いて、所定の加重平均演算を施すことにより、色あい調整及びバックライト光量調整のための測色を行なう。尚、ここで、再度測色を行うのは、第1レリーズスイッチを押したまま、撮影者が移動、またはカメラを動かすことにより、被写体の輝度および色度が変化することが考えられるので、第2レリーズスイッチを押された直後の被写体の輝度および色度を記憶する必要があるためである。その後、EEPROM43に格納してあるBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、バックライト8bの光量を決定し、ステップS203に移行する。
【0092】
ステップS203では、第2レリーズスイッチがオンされた直後の焦点板31に結像された被写体像の色度を上述した図11に示した手法により演算して、該被写体色度の情報を信号処理回路450のCPU200(図5参照)に転送する。該CPU200はこれを受けて、色度情報を第3の画像処理回路203(図5参照)に出力してステップS5に移行する。
【0093】
ステップS5では、ミラー駆動回路36を介して可動ミラー24を第2の位置である撮像光路外へ退避させ(ミラーアップ)、ステップS6に移行し、該ステップS6では、スイッチ入力手段42の上記モードスイッチの状態をチェックし、設定された撮像モードが連写モードであるか否かを判定する。連写モードが設定されている場合には、ステップS7に移行し、連写モードでない場合、即ち単写モードであるときは、ステップS21に分岐する。
【0094】
以下、ステップS21〜ステップS28までは、上述した第1実施の形態と同じであるので、その説明は省略する。また、ステップS7〜ステップS9も上述した第1実施の形態と同じであるので、その説明は省略する。また、ステップS9からは、ステップS204に移行する。
【0095】
ステップS204では、シャッタ26を閉成した後、信号処理回路450に撮像停止を指示する信号を送出する。信号処理回路450は、この信号を受けて撮像素子27での積分動作を終了させるとともに、撮像素子27から映像信号を読み出し、上述した上記デジタル映像信号に変換する処理、および、ステップS203でCPU200から出力された色度情報を用いて、第3の画像処理回路203(いずれも図5参照)で上述した上記デジタル映像信号に色合い補正処理、さらに、それに付随する画像処理を実行して、ステップS205に移行する。
【0096】
ステップS205では、CPU410は、信号処理回路450に対して、上記デジタル映像信号の格納と表示を指示する制御信号を送出する。信号処理回路450は、この信号を受けて上記デジタル映像信号を一時的にSDRAM48の連写データ蓄積領域に順番に格納させるとともに、同データをコンポジット信号(輝度信号、色差信号)へ変換処理する。そして、ビデオ・デコーダ204(図5参照)により、第3の画像処理回路203から出力された色補正済みの電子被写体像に、このコンポジット信号をLCDモニタ8へ供給して、LCD8aに撮像した電子被写体像を表示する。その後、ステップS206に移行する。
【0097】
ステップS206では、ステップS202で決定したバックライト光量でバックライト8bを点灯させる。このように、撮像前に測光した被写体輝度で、撮像後のLCD8aに表示された電子被写体像を照明することにより、連写の開始前と後でファインダ接眼レンズ33から観察される被写体像の明るさを同じにすることができる。尚、バックライト8bの光量は、上述したように、バックライト8bを構成する白色LEDへの電流供給量を変えることで、調整することができる。その後、ステップS13に移行する。
【0098】
以下、ステップS13〜ステップS17までは、上述した第1実施の形態と同じであるので、その説明は省略する。
【0099】
このように、本発明の第2実施形態を示すデジタル一眼レフカメラにおいては、スイッチ入力手段42の上記モードスイッチにより、連写モードが設定された際には、測光測色センサ561で測色された連写(撮像)前の光学被写体像の色度より、CPU410は、被写体色度情報を演算して信号処理回路450に出力し、該信号処理回路450で、撮像後の表示用電子被写体像の色度を補正する。また、CPU410は、EEPROM43に格納してあるBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、LCD8aに表示される連写によって撮像された被写体電子画を照明するバックライト8bの光量を調整する。
【0100】
よって、連写前に、焦点板31に結像された光学被写体像をペンタプリズム32を介して観察する被写体の明るさおよび色合いと、連写後のLCDモニタ8で撮影者が観察する電子被写体像の明るさ並びに色合いを同一にすることができるため、撮影者は、連写の前後で違和感なく、ファインダ接眼レンズ33を覗きながら被写体像を観察することができる。
【0101】
尚、本実施の形態においては、測光測色センサ561は、受光面を均一に16分割するようにしたが、これに限らず、いくつに、またどのように分割しても良く、その場合は荷重平均演算の割合を各センサの出力によって変えれば良い。
【0102】
また、受光面561a〜561pのそれぞれは、図9に示すように、各々R(赤成分),G(緑成分),B(青成分)の3色を測定する、不図示の3色フィルタの下方に配設された3個の受光センサで構成されているとしたが、測定する色成分およびフィルタ数を増やしても良いことは云うまでもない。
【0103】
【発明の効果】
以上、述べたように本発明によれば、連続撮影の開始前と後で観察する画像の明るさおよび色合いに変化のないファインダ装置を有するデジタル一眼レフカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態のデジタル一眼レフカメラの電気回路の構成の概略を示すブロック図、
【図2】図1中の信号処理回路の電気回路の構成の概略とそれに接続される周辺回路を示したブロック図、
【図3】図1中のスイッチ入力手段のレリーズ釦を半押し操作した後に実行される撮像動作を示したフローチャート、
【図4】本発明の第2実施の形態のデジタル一眼レフカメラの電気回路の構成の概略を示すブロック図、
【図5】図4中の信号処理回路の電気回路の構成の概略とそれに接続される周辺回路を示したブロック図、
【図6】図4中のスイッチ入力手段のレリーズ釦を半押し操作した後に実行される撮像動作を示したフローチャート、
【図7】図1中の測光センサの受光面の拡大正面図、
【図8】図4中の測光測色センサの受光面の拡大正面図、
【図9】図8の受光面に配設された受光センサの構成を示した部分拡大正面図、
【図10】図9の受光センサの分光感度を示す特性図、
【図11】図9の受光センサの出力と、色度座標の関係を示した線図。
【符号の説明】
8…LCDモニタ(表示手段)
8a…LCD(表示素子)
8b…バックライト
24…可動ミラー
27…固体撮像素子(撮像手段)
30,300…ファインダ
31…焦点板(ファインダ光学系)
32…ペンタプリズム(ファインダ光学系)
33…ファインダ接眼レンズ(ファインダ光学系)
41,410…CPU(露光量決定手段)(制御手段)
45,450…信号処理回路(調整手段)
56…測光センサ(測光手段)
500,1000…デジタル一眼レフカメラ
561…測光測色センサ(測色手段)(測光手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル一眼レフカメラ、詳しくは、ファインダ光学系を用いて被写体を観察し、固体撮像素子を用いて被写体像を撮像するデジタル一眼レフカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、銀塩フィルムを用いる一眼レフカメラのファインダ装置は、光学被写体像を観察する、ペンタプリズムやポロプリズム等の光学部材を用いて構成された光学式ファインダが一般的であるが、デジタル式の一眼レフカメラのファインダ装置は、光学式ファインダ装置にさらに表示素子を配設して、該表示素子に撮像素子の出力を表示し、電子被写体像をファインダから観察する、所謂電子ビューファインダとして構成することも可能である。また、このような電子ビューファインダの状態と光学式ファインダの状態とを任意に切り換えることのできるファインダ装置も知られるところである。
【0003】
ところで、光学式ファインダと電子ビューファインダとを共用するデジタル一眼レフカメラにおいては、連続撮影(連写)動作を高速化することができる利点がある。
【0004】
本出願人は、このような利点に鑑みて、連写動作の開始に伴って光学ファインダの可動ミラーを撮像光路から待避させたままとし、その際、撮像した電子画像を光学式ファインダによる光学被写体像に代えて電子ビューファインダにて電子被写体像を観察するようにした、光学式ファインダと電子ビューファインダを共用したファインダ装置を特許文献1に提案している。
【0005】
このようにファインダ装置を構成すれば、連写の際に可動ミラーをアップダウンさせる必要がなくなるので、高速動作する可動ミラーによる騒音や振動を抑制でき、かつ連写速度を高速化することができるという多大な利点がある。
【0006】
【特許文献1】
特願2002−6502号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1においては、光学式ファインダは、フォーカシングスクリーンに結像した光学被写体像を観察し、電子ビューファインダは、輝度やホワイトバランス等が調整された電子被写体像を観察するようにしているので、両画像の間では、明るさや色あいが異なる。
【0008】
したがって、光学式ファインダの状態で光学被写体像を観察しながら連続撮影を開始し、最初の1枚が撮像された後に電子ビューファインダの状態に切り替えて撮像した電子被写体像を表示すると、画像の明るさや色合いが急激に変化してしまうので、撮影者にとって非常に違和感を覚えてしまうといった問題がある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、連続撮影の開始前と後で観察する画像の明るさおよび色合いに変化のないファインダ装置を有するデジタル一眼レフカメラを提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段、及び作用】
上記の目的を達成するために本発明によるデジタル一眼レフカメラは、撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、ファインダ光学系と、上記撮像手段の撮像光路内にあって、被写体観察の際には被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置にあり、上記撮像手段による撮像動作の際には上記撮像光路から退避した第2の位置に移動する可動ミラーと、上記可動ミラーが上記第1の位置にある場合に、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の輝度を測定する測光手段と、上記測光手段の出力に基づいて、上記撮像手段の露光量を決定する露光量決定手段と、上記撮像手段で撮像された被写体像を表示するための表示素子を含み、該表示素子に表示された像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、連続撮像動作の実行の際、上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させたまま上記撮像手段による撮像動作、及び上記表示手段による画像表示動作を繰り返すように制御する制御手段と、上記連続撮影の開始前に測定された測光値に基づいて、上記表示手段で表示される被写体像の明るさを調整する調整手段と、を具備したことを特徴とし、また、上記調整手段は、上記表示素子の背面に配置されたバックライトの発光輝度を調整することを特徴とする。
【0011】
また、本発明によるデジタル一眼レフカメラは、撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、ファインダ光学系と、上記撮像手段の撮像光路内にあって、被写体観察の際には被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置にあり、上記撮像手段による撮像動作の際には上記撮像光路から退避した第2の位置に移動する可動ミラーと、上記可動ミラーが上記第1の位置にある場合に、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の色度を測定する測色手段と、上記測色手段の出力に基づいて被写体輝度情報を算出し、該被写体輝度情報に基づいて上記撮像手段の露光量を決定する露光量決定手段と、上記撮像手段で撮像された被写体像を表示するための表示素子を含み、該表示素子に表示された像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、連続撮像動作の実行の際、上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させたまま上記撮像手段による撮像動作、及び上記表示手段による画像表示動作を繰り返すように制御する制御手段と、上記連続撮影の開始前に測定された測色値に基づいて、上記表示手段で表示される被写体像の色合いを調整する調整手段と、を具備したことを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明によるデジタル一眼レフカメラは、光学被写体像を観察するためのファインダと、被写体像を撮像するための撮像素子を含む撮像手段と、上記撮像手段の撮像光路内にあって、撮像レンズを通過した被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避した第2の位置に移動可能な可動ミラーと、上記可動ミラーを上記第2の位置に保持したまま、上記撮像手段による撮像動作を繰り返させる連続撮像動作を制御する制御手段と、上記連続撮像動作の実行中は、上記ファインダ内において上記光学被写体像に代わって上記撮像手段で撮像した電子被写体像を視認できるよう表示する表示手段と、を具備しており、上記表示手段は、上記光学被写体像と上記電子被写体像の明るさ、および/または、色合いが同じになるように調整して表示することを特徴とし、また、上記連続撮像動作の開始に先立って、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の輝度を測定する測光手段、および/または色度を測定する測色手段を、さらに具備し、該測光手段による上記被写体像の輝度、および/または測色手段による色度の測定結果に基づいて、上記光学被写体像と上記電子被写体像の明るさ、および/または、色合いが同じになるように調整して表示する調整手段を具備したことを特徴とし、さらに、上記連続撮影動作中は、上記可動ミラーは、上記第2の位置に移動させた状態に保持することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施の形態を説明するに先立ち、本発明によるデジタル一眼レフカメラの特徴を説明する。
本実施の形態のデジタル一眼レフカメラは、CCD等の撮像素子で被写体像を撮像するカメラであって、このデジタル一眼レフカメラには撮像動作開始を指示するためのレリーズ釦が上記カメラの外装筐体に設けられている。また、撮像モードとして、レリーズ釦を押し続けている間は撮像動作を繰り返す「連続撮像モード(以下、連写モードと称す)」と、レリーズ釦の操作で1回だけ撮像動作を実行する「一枚撮像モード(以下、単写モードと称す)」とを選択可能であり、そのためのモード設定手段であるモード釦を備えている。
【0014】
そして、前記モード設定手段にて「連写モード」が選択された状態でレリーズ釦が操作されている間は、被写体像観察用可動ミラーを撮像光路外に退避したままにして撮像動作を繰り返すようになっている。したがって、連写中、カメラの操作者は、ファインダ光学系による光学被写体像が確認できないことになるが、本実施の形態のデジタル一眼レフカメラにおいては、撮像した画像を撮像直後にファインダ内に表示するための表示手段を配設し、連写中は、撮影者が、光学被写体像に代わって表示手段で電子被写体像を視認するようにしている。
【0015】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1は、本発明の第1実施の形態のデジタル一眼レフカメラの電気回路の構成の概略を示すブロック図である。
図1において、デジタル一眼レフカメラ500は、カメラ全体の動作シーケンスを司る制御手段としてのCPU41と、ストロボ発光ユニット1と、撮影レンズ鏡筒20と、可動ミラー24と、シャッタ26と、撮像手段としての固体撮像素子27と、ファインダ30と、ズーム・ピント駆動回路34と、絞り駆動回路35と、ミラー駆動回路36と、AFセンサ駆動回路37と、シャッタ駆動回路38と、焦点検出装置39と、スイッチ入力手段42と、EEPROM43と、調整手段を構成する信号処理回路45と、ストロボ制御回路46と、EPROM47と、SDRAM48と、フラッシュメモリ50とで、その主要部が構成されている。
【0016】
撮影レンズ鏡筒20は、正レンズ21と負レンズ23で構成され、この正レンズ21と負レンズ23の間には、絞り機構22が配設されている。撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23は、ズーム・ピント駆動回路34によって駆動制御され、前記絞り機構22は絞り駆動回路35によって駆動制御がなされる。
【0017】
前記正レンズ21と負レンズ23の光軸上の前記負レンズ23の後方には、中央部分の一部がハーフミラーで形成されている可動ミラー24が第1の位置であるミラーダウンの位置と第2の位置であるミラーアップの位置とに移動し得るように配設されている。可動ミラー24は、露光時には、固定軸24aの周りに回転しながら第1の位置から焦点板31に向けてミラーアップの位置である第2の位置に跳ね上がり、撮影光路から待避するようになっている。この可動ミラー24の中央部分の背面には、サブミラー25が図中下方に被写体光を反射するように設けられている。
【0018】
このサブミラー25の反射光軸の下方には、図中略垂直方向に2つの光学系からなる2像分離のためのセパレータ光学系28が配設され、また、該セパレータ光学系28による被写体像の結像位置には、AFセンサ29が配設され、さらに、このAFセンサ29には、AFセンサ駆動回路37が接続されている。尚、サブミラー25、セパレータ光学系28、及びAFセンサ29は、焦点検出装置39を構成しており、該焦点検出装置39は、公知の位相差法によって、被写体の焦点距離を検出する。
【0019】
AFセンサ29は、後述するマイクロプロセッサで構成される制御回路(CPU)41からの制御信号によって、AFセンサ駆動回路37により駆動制御される。CPU41は、このAFセンサ29で生成された2像信号に基づいて2像の間隔(正・負レンズ21,23のデフォーカス量に相当する)を求め、合焦位置に撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23を駆動させる駆動量データを演算する。そして、演算生成された駆動量データを基に、ズーム・ピント駆動回路34を駆動制御して、前記撮影レンズ鏡筒20の正・負レンズ21、23を合焦位置へと駆動する。
【0020】
ズーム・ピント駆動回路34は、既知の電磁モータ、超音波モータ等の駆動源や、これらの駆動源を制御するためのドライバ回路や、レンズの位置を検出するためのエンコーダ装置等が含まれて構成されている。特に、レンズ位置を検出するためのエンコーダは、レンズ位置に応じて被写体距離、およびズーム焦点距離をそれぞれ独立して出力するエンコーダ装置で、鏡枠の外表面に設けられた金属パターン上を接片ブラシが摺動するタイプの接触式エンコーダである。また、撮影レンズ鏡筒20の外表面に白黒パターンを配置し、その白黒パターンをフォトリフレクタで検出する非接触式エンコーダを用いても良く、撮影レンズ鏡筒20の基準位置からの駆動量を測定して絶対位置を検出する、所謂絶対距離エンコーダであっても良い。
【0021】
可動ミラー24の反射光路上には、焦点板(フォーカシングスクリーン)31、ペンタプリズム32、及びファインダ接眼レンズ33で構成されるファインダ光学系が配設されている。尚、このファインダ光学系に、後述する表示手段であるLCDモニタ8、プリズム54、ターゲットレンズ55、測光手段である測光センサ56を追加したものがファインダ装置(以下、ファインダと称す)30を構成している。撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23で得られた被写体光は、可動ミラー24で反射されて、焦点板31に結像される。撮影者は、この焦点板31に結像された光学被写体像をペンタプリズム32とファインダ接眼レンズ33を介して観察光軸より視認する。
【0022】
測光センサ56は、ターゲットレンズ55を介して焦点板31に結像された光学被写体像の輝度を測光するためのセンサであり、ファインダ30内の、ファインダ接眼レンズ33の観察光軸から偏心した測光軸上の位置にターゲットレンズ55とともに配設されている。また、この測光センサ56は、その受光面の拡大正面図が図7に示されるように、中央部56aと周辺部56b〜56eの5つに分割された受光面を有するフォトダイオードで形成されている。CPU41は、この測光センサ56のフォトダイオード56a乃至56eから個々に出力された5個の輝度出力に対して、例えば中央部56aからの出力を基準として周辺部56b〜56eの出力を加味しながら、所定の加重平均演算を施すことにより、露光制御のための被写体輝度情報(BV値)を求める。
【0023】
図1に戻り、撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23の光軸上の可動ミラー24の後方には、シャッタ26とCCDやCMOSイメージャ等の固体撮像素子(以下、撮像素子と称す)27が配設されている。
【0024】
前記シャッタ26は、シャッタ駆動回路38によって所定秒時開放して、被写体像を撮像素子27の図示しない受光面に結像させるものである。つまり、可動ミラー24がミラー駆動回路36の駆動の基で、正負レンズ21,23の光軸上から退避するために第2の位置に上昇し、シャッタ26がシャッタ駆動回路38の駆動制御の基で開状態となると、撮像素子27の受光面上に被写体像が結像され、撮像動作が行われる。尚、後述するスイッチ入力手段42のモード釦により連写モードが設定された際には、可動ミラー24が第2の位置に上昇(移動)したままで、撮像素子27による撮像動作が連続的に行われる。
【0025】
ズーム・ピント駆動回路34、絞り駆動回路35、ミラー駆動回路36、AFセンサ駆動回路37、シャッタ駆動回路38は、マイクロプロセッサで構成されるCPU41にデータバス52で接続されている。また、CPU41には、データバス52を介して、スイッチ入力手段42と不揮発性メモリであるEEPROM43が接続されている。
【0026】
スイッチ入力手段42は、カメラのレリーズ釦の半押し操作に連動してオンする第1レリーズスイッチ、同釦の深押し操作に連動してオンする第2レリーズスイッチ、カメラ内のパワースイッチに連動するスイッチ、単写モードと連写モードを切り換えるためのカメラ内のモード釦に連動するモードスイッチ等(いずれも不図示)の複数のスイッチから構成されており、このスイッチ入力手段42のいずれかのスイッチ操作に基づく操作信号をCPU41に供給する。
【0027】
また、EEPROM43は、不揮発性の半導体メモリで、工場においてカメラ個々のばらつきを抑えて出荷するのに必要なカメラ毎の調整値、および測光センサ56からの出力により、CPU41が後述するバックライト8bの光量を規定するためのBV値−バックライト光量の関係を示す係数が格納されている。
【0028】
CPU41は、第1レリーズスイッチがオンになるとAFセンサ駆動回路37を駆動制御して、AFセンサ29上の2像間の距離を演算し、その距離データからズーム・ピント駆動回路34を駆動制御して、撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23の焦点調整を行う。
【0029】
また、CPU41は、前記第2レリーズスイッチがオンになると、ミラー駆動回路36を駆動制御して、可動ミラー24を光軸上から第2の位置に退避移動させると共に、測光センサ56の出力に基づく被写体輝度情報を基に、適正絞り値とシャッタ秒時を求め、この求めた前記絞り値で絞り駆動回路35を介して絞り機構22を駆動し、前記シャッタ秒時で前記シャッタ駆動回路38を介してシャッタ26を駆動させる。また、EEPROM43に格納されたBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、後述するバックライト8bに供給する電流量(光量)を決定する。尚、CPU41は、露光量決定手段を構成している。
【0030】
シャッタ26の開動作によって被写体像が撮像素子27の受光面上に結像すると、この被写体像はアナログ映像信号に変換され、さらに、信号処理回路45においてデジタル映像信号に変換される。
【0031】
信号処理回路45は、後に図2で詳細に説明するが、内部にRISCプロセッサ、カラーブロセッサ、JPEGプロセッサを含み、前記デジタル映像信号の圧縮・伸張処理、ホワイト・バランス処理、エッジ強調処理等の画像処理や後述するLCDモニタ8に出力されるコンポジット信号(輝度信号、色差信号)への変換処理等を行う。
【0032】
また、CPU41と信号処理回路45は、通信ライン53で接続されており、映像信号の取り込みタイミング等の制御信号やデータの送受が通信ライン53を介して行われるようになっている。
【0033】
信号処理回路45で生成されたコンポジット信号は、ファインダ30内における前記LCDモニタ8に出力されて電子被写体像が表示される。このLCDモニタ8は、ペンタプリズム32の第3反射面32aの外側に配設されている。このLCDモニタ8は、画像を表示するための表示素子であるLCD(液晶表示素子)8aと、該LCD8aの表示面を後方から照明するための、例えば白色LEDのバックライト8bを有して構成されている。
【0034】
ペンタプリズム32の第3反射面32aは、ハーフミラーになっており、LCDモニタ8との間には、凸レンズ面54aを含むプリズム54が配設されている。このLCDモニタ8のLCD8aは、凸レンズ面54aにより焦点板31と光学的等価に位置されている。そして、可動ミラー24を第1の位置から第2の位置に上昇させて光学的な観察光路を遮断した状態においては、LCD8aに表示された画像を観察可能である。尚、LCD8aに表示された画像の明るさは、バックライト8bの白色LEDの電流供給量を変化させることで、調整することができる。
【0035】
信号処理回路45は、データバス51を介して、EPROM47,SDRAM(シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)48,及びフラッシュメモリ50に接続されている。
【0036】
EPROM47には、信号処理回路45に含まれるプロセッサで処理されるプログラムが格納されている。SDRAM48は、画像処理前の画像データや画像処理中の画像データを一時的に記憶するメモリである。フラッシュメモリ50は、最終的に確定された画像データを記憶する不揮発性のメモリである。SDRAM48は、揮発性の一時的記憶手段で、高速動作することができるが電源供給が停止されると記憶内容が消滅する。一方、フラッシュメモリ50は、不揮発性記憶手段であり、低速だがカメラの電源がオフされても記憶内容が保存される。
【0037】
次に、ストロボ発光ユニット1について説明する。ストロボ発光ユニット1は、発光パネル3と反射傘18と発光放電管19とトリガ回路44とを有しており、トリガ回路44から出力されるトリガ信号によって、発光放電管19内に封止されているキセノンガスが励起されて発光し、その光は反射傘18で反射され、さらに発光パネル3を通過して被写体に向けて照射される。尚、トリガ回路44、発光放電管19、反射傘18、発光パネル3は、図示しないが、例えばカメラ本体からポッブアッブするように構成されている。トリガ回路44は、ストロボ制御回路46に接続されている。ストロボ制御回路46は、CPU41の制御の基で、図示しないストロボ用メインコンデンサの充電処理及びトリガ回路44への発光指示を制御する。
【0038】
図2は、図1における信号処理回路45の電気回路の構成の概略とそれに接続される周辺回路を示したブロック図である。
【0039】
この信号処理回路45には、信号処理動作を制御する制御回路としてのCPU100と、このCPU100に接続され、CPU100からの制御信号に従って動作する複数の回路が含まれている。また、CPU100は、上述した図1に示したように、通信ライン53にてカメラシーケンス制御用のCPU41と接続されており、CPU41から送信された制御信号に基づいて信号処理回路45内の各回路を制御する。
【0040】
第1の画像処理回路101は、CPU100で設定された駆動条件にしたがって撮像素子27を駆動し、撮像素子27が出力したアナログ映像信号をA/D変換してデジタル映像信号を生成する前段処理回路である。また、撮像素子27の遮光部分の画素信号に基づいて、上記デジタル映像信号の補正を行う。
【0041】
間引き・抽出処理回路102は、第1の画像処理回路101から出力された上記デジタル映像信号を間引き処理(解像度を低下させる処理)して、第2の画像処理回路106, 第3の画像処理回路103に出力する。尚、第3の画像処理回路103に出力する上記デジタル映像信号は、連写モードで撮影した際に、LCDモニタ8に表示される電子被写体像の信号である。
【0042】
ここで、第2の画像処理回路106に出力する上記デジタル映像信号の間引きの度合いは、ユーザが設定した解像度に応じてCPU100にて指示される。また、第3の画像処理回路103に出力するデジタル映像信号の間引きの度合いは、画像表示に適した解像度に応じてCPU100にて指示される。また、間引き・抽出処理回路102は、上記デジタル映像信号の一部を抽出してホワイトバランス処理回路(以下、WB処理回路)105に出力する。抽出の方法はCPU100が指示する。
【0043】
WB処理回路105は、画像の色バランス(ホワイトバランス)を調整するためのホワイトバランス情報(WB情報)を出力する回路で、このWB情報は第3の画像処理回路103にはダイレクトに送られ、第2の画像処理回路106にはCPU100を経由して送られる。
【0044】
第3の画像処理回路103は、LCDモニタ8の表示用画像を生成する回路で、上記デジタル映像信号に、γ補正,データビット数の削減,WB情報に基づく色調整,RGB信号からYCbCr信号ヘの変換等の公知の処理を行う簡易後段処理回路である。一般的に、LCDモニタ8に撮像画像を繰り返し表示するためには、ソフトウェアによる処理では速度が間に合わないことが多い。したがって、表示のための画像処理はすべて、この第3の画像処理回路103にてハードウェア的に処理されるようになっている。
【0045】
ビデオ・デコーダ104は、上記デジタル映像信号のYCbCr信号をNTSC信号に変換して上記電子被写体像を形成し、該電子被写体像をLCDモニタ8のLCD8aに表示させる。尚、この際、LCD8aの表示面は、バックライト8bによって、CPU41で規定された光量により、後方から照明される。
【0046】
第2の画像処理回路106は、フラッシュメモリ50に記憶するための上記デジタル映像信号を生成する回路で、γ補正,上記デジタル映像信号のデータビット数の削減,WB情報に基づく色調整,RGB信号からYCbCr信号への変換,撮像素子27の欠陥画素補正,スミア補正,色相や色度等の公知の処理を行う後段処理回路である。
【0047】
JPEG圧縮/伸張処理回路107は、第2の画像処理回路106で処理された上記デジタル映像信号をフラッシュメモリ50に記憶する際にJPEG圧縮する、または、フラッシュメモリ50に記憶されたJPEG画像を読み出して伸張するための回路である。
【0048】
次に、図3を用いて、CPU41の動作シーケンスを説明する。
図3は、図1のデジタル一眼レフカメラで、スイッチ入力手段42の上記レリーズ釦を半押し操作(第1レリーズオン操作)した後に実行される撮像動作を示したフローチャートである。このフローチャートは、CPU41のメインフローチャート内にてコールされるサブルーチンである。尚、CPU41のメインフローチャートは、従来公知の技術であるので、ここでの説明は省略する。
【0049】
ステップS1では、ターゲットレンズ55を介して測光センサ56を駆動制御して測光を行い、その測光センサ56の出力を用いて被写体の輝度情報を測定する。そして、その輝度情報から露光量(絞り機構22の絞り込み量、および、シャッタ26のシャッタスピード)を所定の演算ブログラムにしたがって演算し、その後、ステップS2に移行する。
【0050】
ステップS2では、AFセンサ駆動回路37を介してAFセンサ29を駆動制御して、撮像レンズ21,23のデフォーカス量を測定する。そして、その測距値に基づき、撮像レンズ21,23の合焦動作を行って、ステップS3に移行する。
【0051】
ステップS3では、カメラ操作者がスイッチ入力手段42の上記レリーズ釦を深押ししているか否かを、第2レリーズスイッチがオンしているか否かを判定する。第2レリーズスイッチがオンしてなければステップS19に分岐する。
【0052】
ステップS19では、カメラ操作者が上記レリーズ釦を半押ししているか否かを第1レリーズスイッチがオンしているか否かによって判定する。第1レリーズスイッチがオンしておれば、レリーズ釦は半押しされていると判断し、ステップS3へ戻る。一方、第1レリーズスイッチがオンでなければ、カメラ操作者はレリーズ釦から指を離したと考えられるので、そのままメインフローにリターンする。
【0053】
ステップS3に戻って、第2レリーズスイッチがオンしておれば、上記レリーズ釦は深押しされていると判断してステップS4に移行し、ステップS4では、もう1度ターゲットレンズ55を介して測光センサ56を駆動制御して測光を行い、その測光センサ56の出力を用いて、所定の加重平均演算を施すことにより、バックライト光量決定のためのBV値を測定する。尚、ここで、再度測光を行うのは、第1レリーズスイッチを押したまま、撮影者が移動、またはカメラを動かすことにより、被写体の輝度が変化することが考えられるので、ステップS3での第2レリーズスイッチをオンした直後の撮像前の被写体輝度を記憶したいためである。その後、EEPROM43に格納してあるBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、バックライト8bの光量を決定し、ステップS5に移行する。
【0054】
ステップS5では、ミラー駆動回路36を介して可動ミラー24を第1の位置から第2の位置である撮像光路外へ退避させて(ミラーアップ)、ステップS6に移行し、該ステップS6では、スイッチ入力手段42の上記モードスイッチの状態をチェックし、設定された撮像モードが連写モードであるか否かを判定する。連写モードが設定されている場合には、ステップS7に移行する。
【0055】
ステップS7では、ステップS1にて演算された絞り込み量に基づいて、絞り駆動回路35を介して、絞り機構22の絞り込み動作を行ってステップS8に移行する。
【0056】
ステップS8では、CPU41は、信号処理回路45に対して、撮像開始を指示する信号を送出する。信号処理回路45はこの信号を受けて、撮像素子27の撮像動作(積分動作)を開始させ、その後ステップS9に移行する。
【0057】
ステップS9では、ステップS1で演算したシャッタスピード(シャッタ26の開閉時間)に基づき、シャッタ26を開閉し、ステップS10に移行する。
【0058】
ステップS10では、シャッタ26を閉成した後、信号処理回路45に撮像停止を指示する信号を送出する。信号処理回路45は、この信号を受けて撮像素子27での積分動作を終了させるとともに、撮像素子27から映像信号を読み出し、上述した上記デジタル映像信号に変換する処理、および、それに付随する画像処理を実行し、ステップS11に移行する。
【0059】
ステップS11では、CPU41は、信号処理回路45に対して、上記デジタル映像信号の格納と表示を指示する制御信号を送出する。信号処理回路45は、この信号を受けて上記デジタル映像信号を一時的にSDRAM48の連写データ蓄積領域に順番に格納させるとともに、同データをコンポジット信号(輝度信号、色差信号)へ変換処理する。そして、このコンポジット信号をLCDモニタ8へ供給して、LCD8aに撮像した電子被写体像を表示する。その後、ステップS12に移行する。
【0060】
ステップS12では、ステップS4で決定したバックライト光量でバックライト8bを点灯させる。このように、撮像前に測光した被写体輝度で、撮像後のLCD8aに表示された電子被写体像を照明することにより、連写の開始前と後でファインダ接眼レンズ33から観察される被写体像の明るさを同じにすることができる。尚、バックライト8bの光量は、上述したように、バックライト8bを構成する白色LEDへの電流供給量を変えることで調整する。その後、ステップS13に移行する。
【0061】
ステップS13では、第2レリーズスイッチがオフであるかをチェックし、オフであればカメラ操作者が連写を終了させようとしていると判断してステップS14に移行する。一方、オフでなければ、ステップS8に戻り、第2レリーズスイッチがオフになるまでステップS8〜ステップS13までを繰り返す。つまり、この時点で第2レリーズスイッチがオフでなければ連写は継続され、ファインダ30内には、直前に撮像した電子被写体像が動画のように順次表示されることになる。
【0062】
ステップS14では、信号処理回路45に対し、表示終了を指示する信号を出力する。信号処理回路45は、この信号を受けてLCD8aの表示を中止するとともに、バックライト8bを消灯させ、ステップS15に移行する。
【0063】
ステップS15では、絞り駆動回路35を介して絞り機構22を絞り込み状態から開放状態に戻してステップS16に移行し、該ステップS16では、ミラー駆動回路36を介して可動ミラー24を第1の位置である撮像光路内へ復帰させて(ミラーダウン)ステップS17に移行し、さらにステップS17では、信号処理回路45に対し、SDRAM48に一時的に記憶されている連写画像をフラッシュメモリ50の所定の記憶領域に記憶するよう指示し、その後リターンする。
【0064】
ステップS6に戻って、連写モードが設定されていない場合はステップS21に分岐し、ステップS21では、単写モードでの撮像動作を実行する。まず、ステップS1にて演算された絞り込み量に基づいて絞り駆動回路35を介して絞り機構22を絞り込み、ステップS22に移行する。
【0065】
ステップS22では、信号処理回路45に対して、撮像開始を指示する信号を送出する。信号処理回路45はこの信号を受けて、撮像素子27の撮像動作(積分動作)を開始させ、ステップS23に移行する。
【0066】
ステップS23では、ステップS1で演算したシャッタスピード(シャッタ26の開閉時間)に基づき、シャッタ26を開成して、ステップS24に移行する。
【0067】
ステップS24では、シャッタ26を閉じた後、信号処理回路45に撮像停止を指示する信号を送出する。信号処理回路45は、この信号を受けて撮像素子27の積分動作を終了させるとともに、撮像素子27から映像信号を読み出し、デジタル映像信号に変換する処理、および、それに付随する画像処理を実行する。
【0068】
ステップS25では、CPU41は、信号処理回路45に対して、デジタル映像信号の格納を指示する制御信号を送出する。単写モードにおいては、連写モード時のようにデジタル映像信号を一時的にSDRAM48に格納する必要はないので、信号処理回路45は、この制御信号を受けてデジタル映像信号をフラッシュメモリ50の所定の記憶領域に記憶する。尚、単写モードの際は、連写モード時のようなファインダ30内での電子被写体像の表示は行わない。その後、ステップS26に移行する。
【0069】
ステップS26では、絞り駆動回路35を介して絞り機構22を絞り込み状態から開放状態に戻してステップS27に移行し、該ステップS27では、ミラー駆動回路36を介して可動ミラー24を第1の位置である撮像光路内へ復帰させて(ミラーダウン)ステップS28に移行する。
【0070】
ステップS28では、第1レリーズスイッチがオフであるか否かをチェックし、オフでなければ、このチェックを繰り返す。これは、単写モードにおいてはカメラ操作者がレリーズ釦から指を離すまで次の撮像動作が行われないようにするためである。オフになればメインルーチンにリターンする。
【0071】
このように、本発明の第1実施形態を示すデジタル一眼レフカメラ500においては、スイッチ入力手段42の上記モードスイッチにより、連写モードが設定された際には、測光センサ56で測光された連写(撮像)前の光学被写体像の輝度より、CPU41は、EEPROM43に格納してあるBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、LCD8aに表示される連写によって撮像された電子被写体像を照明するバックライト8bの光量を調整する。
【0072】
よって、連写前に、焦点板31に結像された被写体像をペンタプリズム32を介して観察する光学被写体像の明るさと、連写後のLCDモニタ8で撮影者が観察する電子被写体像の明るさを同一にすることができるため、撮影者は、連写の前後で違和感なく、ファインダ接眼レンズ33を覗きながら被写体像を観察することができる。
【0073】
尚、本実施の形態においては、測光センサ56は、受光面を5分割するようにしたが、これに限らず、いくつに、またどのように分割しても良く、その場合は加重平均演算の割合を各センサの出力によって変えれば良い。
【0074】
図4は、本発明の第2実施の形態のデジタル一眼レフカメラの電気回路の構成の概略を示すブロック図である。
この第2実施形態のデジタル一眼レフカメラ1000の構成および作用は、前記図1、図2に示した第1実施形態のデジタル一眼レフカメラ500と殆ど同じであるが、本実施の形態では、測光センサは、被写体の輝度のみならず、色度も測定する点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0075】
図4に示すように、可動ミラー24の反射光路上には、焦点板(フォーカシングスクリーン)31、ペンタプリズム32、及びファインダ接眼レンズ33で構成されるファインダ光学系が配置されている。尚、このファインダ光学系に、後述するLCDモニタ8、プリズム54、ターゲットレンズ55、測光手段および測色手段である測光測色センサ561を追加したものがファインダ装置(以下、ファインダと称す)300を構成している。撮影レンズ鏡筒20の正レンズ21と負レンズ23で得られた被写体光は、可動ミラー24で反射されて、焦点板31に結像される。撮影者は、この焦点板31に結像された光学被写体像をペンタプリズム32とファインダ接眼レンズ33を介した観察光軸より視認する。
【0076】
測光測色センサ561は、ターゲットレンズ55を介して焦点板31に結像された被写体像の輝度及び色度を測定するためのセンサであり、ファインダ300内の、ファインダ接眼レンズ33の観察光軸から偏心した測光軸上の位置にターゲットレンズ55とともに配設されている。この測光測色センサ561は、その受光面の拡大正面図が図8に示されるように、全画面を16個に均一に分割した受光面561a〜561pを有するフォトダイオードで形成されている。
【0077】
また、受光面561a〜561pは、その各受光面が図9に示すように、それぞれR(赤成分),G(緑成分),B(青成分)の3色を測定する、不図示の3色フィルタの下方に配設された3個の受光素子(センサ)で構成されている。この3個の受光センサの出力に基づき、16個の受光部領域の色度をそれぞれ測定することで、それらを総合して撮影画面の色度を判別することができる。
【0078】
この色度を判別する原理は公知の技術なので概略を以下に説明すると、図10は、図9で示したR,G,Bセンサの分光感度特性を示す図で、横軸が波長、縦軸が感度である。R,G,Bのセンサ出力をそれぞれX,Y,Zとすると、色度座標x,yは、
x=X/(X十Y十Z)…(1)◎
y=Y/(X十Y十Z)…(2)◎
となる。
【0079】
この式から求められた色度座標x,yの値に基づき、図11に示すx−y色度図から各領域(R,G,B)の色度が判別され、それぞれの色度の平均をとれば撮影画面の色度が分かる。ただし、センサと人間の目とは色に対する感度が異なるので、さらにその値を一般的な人間の視覚に適合させるための公知の補正処理が必要であるが、その詳細説明は省略する。
【0080】
図4に戻って、制御手段であるCPU410は、第2レリーズスイッチがオンされた直後の測光測色センサ561の出力に基づく被写体色度情報を受けて上述した図11に示す手法で色度を演算し、後述する通信ライン53を介して接続される信号処理回路450に、第2レリーズスイッチがオンされた直後の被写体色度の情報を出力する。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0081】
調整手段を構成する信号処理回路450は、CPU410からの被写体色度情報を受けて、連写の際に撮像されたデジタル映像信号に、所定の色度調整処理を行って、LCDモニタ8に出力する。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0082】
図5は、図4における信号処理回路450の電気回路の構成の概略とそれに接続される周辺回路を示したブロック図である。
【0083】
この信号処理回路450には、信号処理動作を制御する制御回路としてのCPU200と、このCPU200に接続され、該CPU200からの制御信号に従って動作する複数の回路が含まれている。また、CPU200は、上述した図4に示したように、通信ライン53にてカメラシーケンス制御用のCPU410と接続されており、CPU410から送信された制御信号に基づいて信号処理回路450内の各回路を制御する。また、CPU410から出力された第2レリーズスイッチがオンされた直後の被写体色度情報(R成分,G成分,B成分の割合に関する情報)を、第3の画像処理回路203に出力する。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0084】
第3の画像処理回路203は、LCDモニタ8の表示用画像を生成する回路であり、間引き・抽出処理回路102から出力された上記デジタル映像信号の色合いを、CPU200から出力された被写体の色度情報と同一となるように補正するとともに、上記デジタル映像信号に、上述した人間の視感度に対する公知の補正処理を行う。このことにより、撮像素子27の分光感度分布特性と撮影者の視感度との間に発生する色感度に対する違いを補正することができる。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0085】
ビデオ・デコーダ204は、上記デジタル映像信号のYCbCr信号をNTSC信号に変換して電子被写体像を形成し、第3の画像処理回路203から出力された色補正された電子被写体像をLCDモニタ8のLCD8aに表示させる。尚、その他の作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0086】
次に、図6を用いて、CPU410の動作シーケンスを説明する。
図6は、図4のデジタル一眼レフカメラで、スイッチ入力手段42の上記レリーズ釦を半押し操作(第1レリーズオン操作)した後に実行される撮像動作を示したフローチャートである。このフローチャートは、CPU410のメインフローチャート内にてコールされるサブルーチンである。尚、CPU410のメインフローチャートは、従来公知の技術であるので、ここでの説明は省略する。
【0087】
ステップS201では、ターゲットレンズ55を介して測光測色センサ561(図4参照)を駆動制御して測色を行い、その測光測色センサ561のR成分,G成分,B成分の全出力を足し合わせた値に基づいて、被写体の輝度情報を測定する。そして、その輝度情報から露光量(絞り機構22の絞り込み量、および、シャッタ26のシャッタスピード)を所定の演算プログラムにしたがって演算し、その後、ステップS2に移行する。
【0088】
ステップS2では、AFセンサ駆動回路37を介してAFセンサ29を駆動制御して、撮影レンズ21,23のデフォーカス量を測定する。そして、その測距値に基づき、撮影レンズ21,23の合焦動作を行って、ステップS3に移行する。
【0089】
ステップS3では、カメラ操作者がスイッチ入力手段42の上記レリーズ釦を深押ししているか否かを、第2レリーズスイッチがオンしているか否かを判定する。第2レリーズスイッチがオンしてなければステップS19に分岐する。
【0090】
ステップS19では、カメラ操作者が次に上記レリーズ釦を半押ししているか否かを第1レリーズスイッチがオンしているか否かで判定する。第1レリーズスイッチがオンしておれば、レリーズ釦は半押しされていると判断し、再びステップS3へ戻る。一方、第1レリーズスイッチがオンでなければ、カメラ操作者はレリーズ釦から指を離したと考えられるので、そのままメインフローにリターンする。
【0091】
ステップS3に戻って、第2レリーズスイッチがオンしておれば上記レリーズ釦は深押しされていると判断してステップS202に移行し、ステップS202では、もう1度ターゲットレンズ55を介して測光測色センサ561を駆動制御して測色を行い、被写体の色度を記憶するとともに、その測光測色センサ561の(R,G,B)の全出力を用いて、所定の加重平均演算を施すことにより、色あい調整及びバックライト光量調整のための測色を行なう。尚、ここで、再度測色を行うのは、第1レリーズスイッチを押したまま、撮影者が移動、またはカメラを動かすことにより、被写体の輝度および色度が変化することが考えられるので、第2レリーズスイッチを押された直後の被写体の輝度および色度を記憶する必要があるためである。その後、EEPROM43に格納してあるBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、バックライト8bの光量を決定し、ステップS203に移行する。
【0092】
ステップS203では、第2レリーズスイッチがオンされた直後の焦点板31に結像された被写体像の色度を上述した図11に示した手法により演算して、該被写体色度の情報を信号処理回路450のCPU200(図5参照)に転送する。該CPU200はこれを受けて、色度情報を第3の画像処理回路203(図5参照)に出力してステップS5に移行する。
【0093】
ステップS5では、ミラー駆動回路36を介して可動ミラー24を第2の位置である撮像光路外へ退避させ(ミラーアップ)、ステップS6に移行し、該ステップS6では、スイッチ入力手段42の上記モードスイッチの状態をチェックし、設定された撮像モードが連写モードであるか否かを判定する。連写モードが設定されている場合には、ステップS7に移行し、連写モードでない場合、即ち単写モードであるときは、ステップS21に分岐する。
【0094】
以下、ステップS21〜ステップS28までは、上述した第1実施の形態と同じであるので、その説明は省略する。また、ステップS7〜ステップS9も上述した第1実施の形態と同じであるので、その説明は省略する。また、ステップS9からは、ステップS204に移行する。
【0095】
ステップS204では、シャッタ26を閉成した後、信号処理回路450に撮像停止を指示する信号を送出する。信号処理回路450は、この信号を受けて撮像素子27での積分動作を終了させるとともに、撮像素子27から映像信号を読み出し、上述した上記デジタル映像信号に変換する処理、および、ステップS203でCPU200から出力された色度情報を用いて、第3の画像処理回路203(いずれも図5参照)で上述した上記デジタル映像信号に色合い補正処理、さらに、それに付随する画像処理を実行して、ステップS205に移行する。
【0096】
ステップS205では、CPU410は、信号処理回路450に対して、上記デジタル映像信号の格納と表示を指示する制御信号を送出する。信号処理回路450は、この信号を受けて上記デジタル映像信号を一時的にSDRAM48の連写データ蓄積領域に順番に格納させるとともに、同データをコンポジット信号(輝度信号、色差信号)へ変換処理する。そして、ビデオ・デコーダ204(図5参照)により、第3の画像処理回路203から出力された色補正済みの電子被写体像に、このコンポジット信号をLCDモニタ8へ供給して、LCD8aに撮像した電子被写体像を表示する。その後、ステップS206に移行する。
【0097】
ステップS206では、ステップS202で決定したバックライト光量でバックライト8bを点灯させる。このように、撮像前に測光した被写体輝度で、撮像後のLCD8aに表示された電子被写体像を照明することにより、連写の開始前と後でファインダ接眼レンズ33から観察される被写体像の明るさを同じにすることができる。尚、バックライト8bの光量は、上述したように、バックライト8bを構成する白色LEDへの電流供給量を変えることで、調整することができる。その後、ステップS13に移行する。
【0098】
以下、ステップS13〜ステップS17までは、上述した第1実施の形態と同じであるので、その説明は省略する。
【0099】
このように、本発明の第2実施形態を示すデジタル一眼レフカメラにおいては、スイッチ入力手段42の上記モードスイッチにより、連写モードが設定された際には、測光測色センサ561で測色された連写(撮像)前の光学被写体像の色度より、CPU410は、被写体色度情報を演算して信号処理回路450に出力し、該信号処理回路450で、撮像後の表示用電子被写体像の色度を補正する。また、CPU410は、EEPROM43に格納してあるBV値−バックライト光量の関係を示す係数を参照して、LCD8aに表示される連写によって撮像された被写体電子画を照明するバックライト8bの光量を調整する。
【0100】
よって、連写前に、焦点板31に結像された光学被写体像をペンタプリズム32を介して観察する被写体の明るさおよび色合いと、連写後のLCDモニタ8で撮影者が観察する電子被写体像の明るさ並びに色合いを同一にすることができるため、撮影者は、連写の前後で違和感なく、ファインダ接眼レンズ33を覗きながら被写体像を観察することができる。
【0101】
尚、本実施の形態においては、測光測色センサ561は、受光面を均一に16分割するようにしたが、これに限らず、いくつに、またどのように分割しても良く、その場合は荷重平均演算の割合を各センサの出力によって変えれば良い。
【0102】
また、受光面561a〜561pのそれぞれは、図9に示すように、各々R(赤成分),G(緑成分),B(青成分)の3色を測定する、不図示の3色フィルタの下方に配設された3個の受光センサで構成されているとしたが、測定する色成分およびフィルタ数を増やしても良いことは云うまでもない。
【0103】
【発明の効果】
以上、述べたように本発明によれば、連続撮影の開始前と後で観察する画像の明るさおよび色合いに変化のないファインダ装置を有するデジタル一眼レフカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態のデジタル一眼レフカメラの電気回路の構成の概略を示すブロック図、
【図2】図1中の信号処理回路の電気回路の構成の概略とそれに接続される周辺回路を示したブロック図、
【図3】図1中のスイッチ入力手段のレリーズ釦を半押し操作した後に実行される撮像動作を示したフローチャート、
【図4】本発明の第2実施の形態のデジタル一眼レフカメラの電気回路の構成の概略を示すブロック図、
【図5】図4中の信号処理回路の電気回路の構成の概略とそれに接続される周辺回路を示したブロック図、
【図6】図4中のスイッチ入力手段のレリーズ釦を半押し操作した後に実行される撮像動作を示したフローチャート、
【図7】図1中の測光センサの受光面の拡大正面図、
【図8】図4中の測光測色センサの受光面の拡大正面図、
【図9】図8の受光面に配設された受光センサの構成を示した部分拡大正面図、
【図10】図9の受光センサの分光感度を示す特性図、
【図11】図9の受光センサの出力と、色度座標の関係を示した線図。
【符号の説明】
8…LCDモニタ(表示手段)
8a…LCD(表示素子)
8b…バックライト
24…可動ミラー
27…固体撮像素子(撮像手段)
30,300…ファインダ
31…焦点板(ファインダ光学系)
32…ペンタプリズム(ファインダ光学系)
33…ファインダ接眼レンズ(ファインダ光学系)
41,410…CPU(露光量決定手段)(制御手段)
45,450…信号処理回路(調整手段)
56…測光センサ(測光手段)
500,1000…デジタル一眼レフカメラ
561…測光測色センサ(測色手段)(測光手段)
Claims (6)
- 撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、
ファインダ光学系と、
上記撮像手段の撮像光路内にあって、被写体観察の際には被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置にあり、上記撮像手段による撮像動作の際には上記撮像光路から退避した第2の位置に移動する可動ミラーと、
上記可動ミラーが上記第1の位置にある場合に、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の輝度を測定する測光手段と、
上記測光手段の出力に基づいて、上記撮像手段の露光量を決定する露光量決定手段と、
上記撮像手段で撮像された被写体像を表示するための表示素子を含み、該表示素子に表示された像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、
連続撮像動作の実行の際、上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させたまま上記撮像手段による撮像動作、及び上記表示手段による画像表示動作を繰り返すように制御する制御手段と、
上記連続撮影の開始前に測定された測光値に基づいて、上記表示手段で表示される被写体像の明るさを調整する調整手段と、
を具備したことを特徴とするデジタル一眼レフカメラ。 - 上記調整手段は、上記表示素子の背面に配置されたバックライトの発光輝度を調整することを特徴とする請求項1に記載のデジタル一眼レフカメラ。
- 撮像手段を有するデジタル一眼レフカメラにおいて、
ファインダ光学系と、
上記撮像手段の撮像光路内にあって、被写体観察の際には被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置にあり、上記撮像手段による撮像動作の際には上記撮像光路から退避した第2の位置に移動する可動ミラーと、
上記可動ミラーが上記第1の位置にある場合に、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の色度を測定する測色手段と、
上記測色手段の出力に基づいて被写体輝度情報を算出し、該被写体輝度情報に基づいて上記撮像手段の露光量を決定する露光量決定手段と、
上記撮像手段で撮像された被写体像を表示するための表示素子を含み、該表示素子に表示された像を上記ファインダ光学系の観察光路の一部を共用して観察可能な表示手段と、
連続撮像動作の実行の際、上記可動ミラーを上記第2の位置に移動させたまま上記撮像手段による撮像動作、及び上記表示手段による画像表示動作を繰り返すように制御する制御手段と、
上記連続撮影の開始前に測定された測色値に基づいて、上記表示手段で表示される被写体像の色合いを調整する調整手段と、
を具備したことを特徴とするデジタル一眼レフカメラ。 - 光学被写体像を観察するためのファインダと、
被写体像を撮像するための撮像素子を含む撮像手段と、
上記撮像手段の撮像光路内にあって、撮像レンズを通過した被写体光束を上記ファインダ光学系に導く第1の位置と上記撮像光路から退避した第2の位置に移動可能な可動ミラーと、
上記可動ミラーを上記第2の位置に保持したまま、上記撮像手段による撮像動作を繰り返させる連続撮像動作を制御する制御手段と、
上記連続撮像動作の実行中は、上記ファインダ内において上記光学被写体像に代わって上記撮像手段で撮像した電子被写体像を視認できるよう表示する表示手段と、
を具備しており、
上記表示手段は、上記光学被写体像と上記電子被写体像の明るさ、および/または、色合いが同じになるように調整して表示することを特徴とするデジタル一眼レフカメラ。 - 上記連続撮像動作の開始に先立って、上記ファインダ光学系を介して上記被写体像の輝度を測定する測光手段、および/または色度を測定する測色手段を、さらに具備し、該測光手段による上記被写体像の輝度、および/または測色手段による色度の測定結果に基づいて、上記光学被写体像と上記電子被写体像の明るさ、および/または、色合いが同じになるように調整して表示する調整手段を具備したことを特徴とする請求項4に記載のデジタル一眼レフカメラ。
- 上記連続撮影動作中は、上記可動ミラーは、上記第2の位置に移動させた状態に保持することを特徴とする請求項4に記載のデジタル一眼レフカメラ。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010258569A (ja) * | 2009-04-22 | 2010-11-11 | Canon Inc | 表示制御装置、撮像装置、表示制御装置の制御方法、及びプログラム |
JP2012032444A (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-16 | Hoya Corp | 一眼レフカメラ |
JP2014204167A (ja) * | 2013-04-01 | 2014-10-27 | キヤノン株式会社 | 撮像装置、撮像装置の制御方法、プログラム |
-
2003
- 2003-06-13 JP JP2003169980A patent/JP2005006217A/ja not_active Withdrawn
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