JP2005005913A - Ad変換方法および装置 - Google Patents

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忠義 石川
Koji Kitamura
浩二 北村
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Abstract

【課題】測定値に影響を及ぼす温度以外の環境変化においても、その測定値を補正可能なAD変換方法および装置を提供する。
【解決手段】基準測定物102を基準となる環境下でAD変換した値と、基準測定物102を実際の動作環境下でAD変換した値との差分である、環境変化による誤差を求める。実測定物101をその実際の動作環境下でAD変換した値に前記誤差を加算して、補正を行う。基準測定物102を、基準となる環境下および実際の動作環境下でAD変換器105に接続しAD変換させる。基準測定物102を基準となる環境下と実際の動作環境下とでAD変換した値の差分である、環境変化による誤差を求める。実測定物101をその実際の動作環境下でAD変換器105に接続しAD変換させる。実測定物101をその実際の動作環境下でAD変換した値に前記誤差を加算して、補正を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はAD変換方法および装置に関し、特に、温度変化や電圧変化や強電界などの外部からの影響による誤差を補正することが可能な高精度のAD変換方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
AD変換装置として、温度補償機能を備えた温度補正AD変換装置が、従来から知られている。例えば特許文献1に記載された温度補正AD変換装置は、温度センサーを用いて温度変化を検出し、AD変換値に温度変動分を加算し補正している。
【0003】
以下、温度変化に応じてAD変換値を補正するための従来の手法について、図面を参照しながら説明する。
図10は、温度センサーを用いることで、温度変化に応じてAD変換値を補正するようにした、従来のAD変換装置の構成図である。このAD変換装置において、901は測定対象物、902は測定対象物からの信号を変換するAD変換器、903はAD変換装置の温度を測る温度センサー、904は温度センサー903からの信号を変換するAD変換器、そして905は、AD変換器902からの出力すなわち測定信号のAD変換値に、温度センサー903の検出結果にもとづくAD変換器904からのAD変換値を加算し補正を行う温度補正部である。
【0004】
以上のように構成された従来技術のハードウェアによるAD変換装置の温度補正について、以下に説明する。まず、測定対象物901からの入力をAD変換器902にてAD変換すると同時に、温度センサー903からの入力をAD変換器904にて変換処理する。次に、測定対象物901のAD変換値と温度センサー903からの信号にもとづくAD変換値とを用い、温度補正部905にて温度変化による補正値を加算し、補正後の値を出力することにより、温度変化に対して精度の高いAD変換を実現している。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−181610号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、次のような問題があった。
測定装置、たとえば血糖計においてもAD変換を行っており、医療機器であるためAD変換に高精度が求められている。また、AD変換において測定環境による測定値への影響が無視できなくなっている。そのような環境下で従来の技術では、温度変化に対してのみ補正をかけAD変換値の精度向上を図っている。しかしながら、AD変換におよぼす環境変化は温度だけではなく、測定計自身の電源電圧変動、強電界など、無視することができないものがある。
【0007】
そこで本発明は、測定値に影響を及ぼす温度以外の環境変化においても、その測定値を補正可能なAD変換方法および装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明のAD変換方法は、基準測定物を基準となる環境下でAD変換した値と、前記基準測定物を実際の動作環境下でAD変換した値との差分である、環境変化による誤差を求め、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値に前記誤差を加算して補正を行うものである。
【0009】
また本発明のAD変換装置は、AD変換器と、基準測定物を基準となる環境下で前記AD変換器に接続しAD変換させるとともに、前記基準測定物を実際の動作環境下で前記AD変換器に接続しAD変換させる第1の接続手段と、前記基準測定物を基準となる環境下と実際の動作環境下とでAD変換した値の差分である、環境変化による誤差を求める手段と、実測定物をその実際の動作環境下で前記AD変換器に接続する第2の接続手段と、前記実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値に前記誤差を加算して補正を行う手段とを具備するものである。
【0010】
上記において、環境変化による誤差は、基準測定物に影響した基準環境下からの変動分である。本発明によると、この変動分が、実測定物に及ぼされる影響であると考えて、実測定物のAD変換値に補正量を加算することにより、環境変化分の補正を行うことができ、精度の高いAD変換値を得ることができる。
【0011】
本発明の方法によると、複数の基準測定物についてそれぞれ環境変化による誤差を求め、前記複数の基準測定物のうち、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値に近い値となるAD変換値となるものについての環境変化による誤差を用いて、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値の補正を行うことが好適である。
【0012】
また本発明の装置によると、複数の基準測定物と、前記複数の基準測定物についてそれぞれ環境変化による誤差を求める手段と、前記複数の基準測定物のうち、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値に近い値となるAD変換値となるものについての環境変化による誤差を用いて、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値の補正を行う手段とを具備することが好適である。
【0013】
したがって本発明によると、たとえば実測定物が測定装置である場合には、製品出荷時に一定の基準環境下で複数の基準測定物のAD変換値を記憶させておく。そして、実測定物の測定環境において複数の基準測定物を再度測定し、記憶している複数の基準測定物の基準環境下での測定値との差を求める。この差分すなわち誤差は、実際の測定環境において基準測定物に影響した基準環境下からの変動分である。次に、実測定物についてAD変換した結果に近い値となっている基準測定物についての変動分を、この実測定物についてAD変換した結果に加算することにより、環境変化分の補正を精度よく行うことができる。
【0014】
本発明の方法によると、複数の基準測定物についてそれぞれAD変換値を求めるとともにそれぞれ環境変化による誤差を求めることで、前記AD変換値と誤差にもとづく補正値との関係を予め求めておき、前記関係にもとづき、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値についての補正値を求めて、その補正を行うことが好適である。
【0015】
また本発明の装置によると、AD変換器によってそれぞれAD変換される複数の基準測定物と、前記複数の基準測定物についてそれぞれ環境変化による誤差を求める手段と、前記複数の基準測定物についてのAD変換値と誤差にもとづく補正値との関係を予め求める手段と、前記関係にもとづき、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値についての補正値を求めて、その補正を行う手段とを具備することが好適である。
【0016】
このようなものであると、複数の基準測定物についてのAD変換値と誤差にもとづく補正値との関係を予め求めておき、前記関係にもとづき、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値についての補正値を求めて、その補正を行うものであるため、環境変化分の補正をいっそう精度よく行うことができる。
【0017】
本発明によると、実測定物が測定装置であるとともに、基準測定物が、コンデンサとコイルと抵抗との少なくともいずれかであることが好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わるAD変換装置であって、1個の基準測定物(実際の測定する物に近い物)を使用した時の補正回路を有するものについての構成図である。図1において、101は実際に測定する実測定物、102は補正値を得るための基準測定物、105はAD変換器、103は実測定物101とAD変換器105とを接続するためのスイッチ、104は基準測定物102とAD変換器105とを接続するためのスイッチ、106は基準環境での基準AD変換値を記憶するメモリである。
【0019】
基準測定物102としては、実測定物101に近い物を使用する。たとえば、血糖値の測定においては、コンデンサーが、血糖値の測定により近い基準測定物となる。環境変化が基準測定物102に及ぼす変化が、この環境変化が実測定物101に及ぼす変化とほぼ同じとなるためである。
【0020】
次に、図1および図3にもとづき、実際の動作について説明する。まず、基準となる一定の環境を「基準測定環境」と定義する。そして、図3(a)に示すように、この基準測定環境下で、基準測定物102とAD変換器105とを接続するためのスイッチ104をON(ただし、他のスイッチ103はOFF)にする(S310)。そして、基準となるAD変換値を測定して、メモリ106に書込む(S311)。
【0021】
次に、実際の測定環境下では、図3(b)に示すように、まず基準測定物102とAD変換器105とを接続するためのスイッチ104をON(ただし、他のスイッチ103はOFF)にし(S320)、実際の測定環境における基準測定物102のAD変換値を測定する(S321)。そして、メモリ106に記憶している基準測定環境での基準測定物102のAD変換値と、実際の測定環境で測定した基準測定物102のAD変換値とを比較して、補正値を求める(S322)。
【0022】
次に、実際の測定環境下で、実測定物101とAD変換器105とを接続するためのスイッチ103をON(ただし、スイッチ104はOFF)にし(S323)、実際の測定環境で実測定物101のAD変換値を測定する(S324)。そして、これに上述の補正値を加算することにより、精度の高いAD変換を実現する(S325)。
【0023】
図2は、図1に示すように1個の基準測定物102を使用した時の補正方法を説明する図である。横軸は環境変化を表し、縦軸はAD変換値を表す。ここでは、測定装置を製品として出荷する場合について説明する。図2において、Aは、測定装置の出荷の際に基準測定環境下で基準測定物102を測定したときのAD変換値、A’は、実際の測定環境下で基準測定物102を測定したときのAD変換値、206は実際の測定時の環境、207は基準測定時の環境、Cは基準測定物102についての補正値である。
【0024】
測定装置を製品として出荷する場合について、図1〜図3を参照して説明する。このときには、まず、基準測定時における基準となる環境207の下で基準測定物102を測定する(S310)。測定結果としての、基準測定時における基準測定物102のAD変換値Aは、基準値として、メモリ106に記憶しておく(S311)。
【0025】
次に、実際の使用環境下では、まず、実際の測定時の環境206の下で基準測定物102を再度測定する(S320)。そして、実際の測定時の環境206の下における基準測定物102のAD変換値A’を、測定結果として求める(S321)。さらに、基準値としてメモリ106に記憶していたAD変換値Aと実際の測定時のAD変換値A’との差を求めることにより、基準測定物102についての補正値Cが求まる。すなわち、
A−A’=C
である(S322)。
【0026】
つまり、本来は同じ基準測定物102を測定しているのだから、差は0のはずだが、測定時の環境変化により誤差を生じる。よって、この誤差を、環境変化による基準測定物102の補正値Cとして使用し、実測定時206の環境で測定した実測定物101のAD変換値に、基準測定物102の補正値Cを加算することにより、補正後のAD変換値を求めることができる(S323〜S325)。
【0027】
この第1の実施の形態によれば、基準測定物102が1個であっても、環境変化に対し実際に測定する物すなわち実測定物101に近い特性を有する基準測定物102を使用することにより、簡単に精度高くAD変換値を補正することが可能である。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係わるAD変換装置であって、2個の基準測定物(実際に測定する物に近い物)を使用したものの回路の構成図である。図4において、401は実際に測定する実測定物、402は補正値を得るための第1の基準測定物、403は補正値を得るための第2の基準測定物、407はAD変換ブロックのAD変換器、404は実測定物401とAD変換器407とを接続するためのスイッチ、405は第1の基準測定物402とAD変換器407とを接続するためのスイッチ、406は第2の基準測定物403とAD変換器407とを接続するためのスイッチ、408は基準環境での基準AD変換値を記憶するメモリである。
【0028】
このような構成にもとづく実際の動作について、図6および図7にもとづき説明する。まず、図6の基準測定環境下のフローでは、第1の基準測定物402とAD変換器407とを接続するためのスイッチ405をON(他のスイッチはOFF)にする(S610)。そして、基準となるAD変換値を測定しメモリ408に書込む(S611)。次に、第2の基準測定物403とAD変換器407とを接続するためのスイッチ406をON(他のスイッチはOFF)とする(S612)。そして、基準となるAD変換値を測定しメモリ408に書込む(S613)。
【0029】
次に、図7の実際の測定環境下のフローでは、まず、第1の基準測定物402とAD変換器407とを接続するためのスイッチ405をON(他のスイッチはOFF)とし(S710)、この第1の基準測定物402のAD変換値を測定する(S711)。また、第2の基準測定物403とAD変換器407とを接続するためのスイッチ406をON(他のスイッチはOFF)とし(S712)、この第2の基準測定物403のAD変換値を測定する(S713)。そして、メモリ408に記憶している基準測定環境での第1および第2の基準測定物402、403のAD変換値と、実際の測定環境で測定した第1および第2の基準測定物402、403のAD変換値とを比較して、補正値を求める(S714)。
【0030】
次に、実際の測定環境下で、実測定物401とAD変換器407とを接続するためのスイッチ404をON(他のスイッチはOFF)とし(S716)、実際の測定環境で実測定物401のAD変換値を測定する(S717)。そして、これに上述のように求めておいた補正値を加算することにより、精度の高いAD回路を実現する。なお、図7におけるステップS715、S718〜S720の詳細については後述する。
【0031】
図5は、図4に示すように2個の基準測定物402、403を用いることにより、基準測定物を実測定物401に近いものとする補正方法を説明する図である。図2と同様に、横軸は環境変化を表し、縦軸はAD変換値を表す。
【0032】
図5において、Aは、測定装置の出荷の際に基準測定環境下で第1の基準測定物402を測定したときのAD変換値、Bは、測定装置の出荷の際に基準測定環境下で第2の基準測定物403を測定したときのAD変換値、A’は実際の測定環境下で第1の基準測定物402を測定した時のAD変換値、B’は実際の測定環境下で第2の基準測定物403を測定した時のAD変換値、Eは、2つの基準測定物402、403から得た2つの補正値のどちらを使用するかを判定するための補正の判定値、206は実際の測定時の環境、207は基準測定環境、Cは第1の基準測定物402についての補正値、Dは第2の基準測定物403についての補正値である。
【0033】
測定装置を製品として出荷する場合について、図4〜図7を参照して説明する。このときには、まず、基準測定環境207の下で第1および第2の基準測定物402、403を測定する(S610、S612)。測定結果としての、基準測定時における第1および第2の基準測定物405、406のAD変換値A、Bは、基準値として、メモリ408に記憶しておく(S611、S613)。
【0034】
次に、実際の使用環境下では、まず、実際の測定時の環境206の下で第1および第2の基準測定物402、403を再度測定し、測定結果として、実際の測定時における第1および第2の基準測定物402、403のAD変換値A’、B’を求める(S710〜S713)。そして、下記の式のように、基準値として記憶しておいたAD変換値A、BとこれらのAD変換値A’、B’との差を求めることにより、基準測定物402、403についての補正値C、Dが求まる(S714)。
【0035】
A−A’=C
B−B’=D
このとき、同じ基準測定物を測定しているのだから、本来は補正値C、Dどうしは等しく、両者の差は0のはずであるが、測定時の環境変化により各々誤差を生じる。よって、この誤差は、環境変化にもとづき第1および第2の基準測定物402、403に影響した補正値として使用できる。
【0036】
次に、2個の補正値C、Dのうちのどちらを使用するかの判定を行う。ここでは、実際の測定時における第1および第2の基準測定物402、403のAD変換値A’、B’の算術平均値を、補正の判定値Eとする。すなわち、
(A’+B’)/2 = E
とする(S715)。
【0037】
次に実測定物401を測定し(S716、S717)、そのときのAD変換値とこの判定値Eとを比較する(S718)。
そして、AD変換値が判定値Eより小さい場合は、第1の基準測定物402についての補正値Cを使用して、
実測定物401についてのAD変換値 + C = 測定結果
とする(S719)。反対に、AD変換値が判定値Eよりも大きい場合は、第2の基準測定物403についての補正値Dを使用して、
実測定物401についてのAD変換値 + D = 測定結果
とする(S720)。すなわち、実際の測定時における第1および第2の基準測定物402、403のAD変換値A’、B’のうちの、実測定物401を測定したときのAD変換値に近い方にもとづく補正値を使用して、その測定結果を補正する。このようにして、実測定物401についてのAD変換値に補正値C、Dを加算することにより、正しい測定結果が求められる。
【0038】
なお、基準測定物を3個以上使用することにより、さらに精度を上げることができる。
次に、図8および図9を参照して、本発明の第2の実施の形態にもとづく、2個の基準測定物402、403を用いた他の補正方法を説明する。
【0039】
図8のグラフにおいて、横軸は補正値を表し、縦軸はAD変換値を表す。ここで、上述の場合と同様に、A’は実際の測定環境で第1の基準測定物402を測定した時のAD変換値、B’は実際の測定環境で第2の基準測定物403を測定した時のAD変換値、Cは第1の基準測定物402についての補正値、Dは第2の基準測定物403についての補正値である。Fは、実際の測定環境で実測定物401を測定したときのAD変換値、Gは、AD変換値Fについての補正値である。
【0040】
第1および第2の基準測定物402、403についての補正値C、Dの求め方は、上述の場合と同じである。ここでは、これらの補正値C、Dどうしの誤差の傾きに注目して、実測定物401についての補正値を求める。
【0041】
図9に示すように、まず、上述の場合と同様に、実際の測定環境において、第1および第2の基準測定物402、403についてのAD変換値A’、B’を測定する(S910〜S913)。また、実測定物401のAD変換値Fを測定する(S914、S915)。さらに、実際の測定環境での第1および第2基準測定物402、403の測定値A’、B’の補正値C、Dを求める(S916)。
【0042】
ここで、図8に示すように、実際の測定環境での第1および第2基準測定物402、403の測定値A’、B’の補正値C、Dが各々別の値をもった場合(傾きがある場合)は、実際の測定環境で測定した実測定物401のAD変換値Fも同じ傾きに沿ったものであると考えることができる。これにより、下記の式にもとづき、実測定物401を測定したAD変換値Fについての補正値Gを求めることができる(S917)。
【0043】
G=(F−A’)(D−C)/(B’−A’)+C
そして、下記の式のようにAD変換値Fに補正値Gを加算することにより、
F + G = 測定結果
正しい測定結果が求められる(S918)。
【0044】
このような方法によると、図5〜図7に示したものに比べ、実際に測定したAD変換値を基に各々の補正値を求めることができるため、さらに測定精度の向上を図ることが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、基準測定物を基準となる環境下で測定した値と、実際に測定する環境下で測定した値とを利用し、その差分である環境変化による誤差を実測定値に加算し補正することにより、温度変化以外の環境変化による差に対しても対応が可能であり、精度の高いAD変換を実現できる。また、ソフトウェアにより実現しているため、温度センサーを測定する専用のAD変換回路や、誤差を補正する加算器が不要となり、安価に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のAD変換装置の概略構成を示す図
【図2】図1の装置を用いたAD変換方法を説明するための図
【図3】本発明の第1の実施の形態のAD変換方法を示すフロー図
【図4】本発明の第2の実施の形態のAD変換装置の概略構成を示す図
【図5】図4の装置を用いたAD変換方法を説明するための図
【図6】本発明の第2の実施の形態のAD変換方法を示すフロー図
【図7】図6の次の処理を示すフロー図
【図8】図4の装置を用いた他のAD変換方法を説明するための図
【図9】図8にもとづくAD変換方法を示すフロー図
【図10】従来の温度補正対応AD変換装置の構成図
【符号の説明】
101 実測定物
102 基準測定物
103 スイッチ
104 スイッチ
105 AD変換器

Claims (8)

  1. 基準測定物を基準となる環境下でAD変換した値と、前記基準測定物を実際の動作環境下でAD変換した値との差分である、環境変化による誤差を求め、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値に前記誤差を加算して補正を行うことを特徴とするAD変換方法。
  2. 複数の基準測定物についてそれぞれ環境変化による誤差を求め、前記複数の基準測定物のうち、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値に近い値となるAD変換値となるものについての環境変化による誤差を用いて、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値の補正を行うことを特徴とする請求項1記載のAD変換方法。
  3. 複数の基準測定物についてそれぞれAD変換値を求めるとともにそれぞれ環境変化による誤差を求めることで、前記AD変換値と誤差にもとづく補正値との関係を予め求めておき、前記関係にもとづき、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値についての補正値を求めて、その補正を行うことを特徴とする請求項1記載のAD変換方法。
  4. 実測定物として測定装置を用いるとともに、基準測定物として、コンデンサとコイルと抵抗との少なくともいずれかを用いることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載のAD変換方法。
  5. AD変換器と、
    基準測定物を基準となる環境下で前記AD変換器に接続しAD変換させるとともに、前記基準測定物を実際の動作環境下で前記AD変換器に接続しAD変換させる第1の接続手段と、
    前記基準測定物を基準となる環境下と実際の動作環境下とでAD変換した値の差分である、環境変化による誤差を求める手段と、
    実測定物をその実際の動作環境下で前記AD変換器に接続する第2の接続手段と、
    前記実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値に前記誤差を加算して補正を行う手段とを具備することを特徴とするAD変換装置。
  6. 複数の基準測定物と、
    前記複数の基準測定物についてそれぞれ環境変化による誤差を求める手段と、
    前記複数の基準測定物のうち、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値に近い値となるAD変換値となるものについての環境変化による誤差を用いて、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値の補正を行う手段とを具備することを特徴とする請求項5記載のAD変換装置。
  7. AD変換器によってそれぞれAD変換される複数の基準測定物と、
    前記複数の基準測定物についてそれぞれ環境変化による誤差を求める手段と、
    前記複数の基準測定物についてのAD変換値と誤差にもとづく補正値との関係を予め求める手段と、
    前記関係にもとづき、実測定物をその実際の動作環境下でAD変換した値についての補正値を求めて、その補正を行う手段とを具備することを特徴とする請求項5記載のAD変換装置。
  8. 実測定物が測定装置であるとともに、基準測定物が、コンデンサとコイルと抵抗との少なくともいずれかであることを特徴とする請求項5から7までのいずれか1項記載のAD変換装置。
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