JP2005005307A - パターン描画装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ光L1はマイクロレンズアレイ4を通過後、絞られながら進むレーザ光L2となって、ピンホール板5に与えられる。ピンホール板5は、石英板10が基板として用いられており、上面には反射膜8が付いており、下面にはシフター9が付いている。反射膜8とシフター9には穴が空いているが、シフター9の穴が反射膜8の穴よりも小さくなっている。その結果、反射膜8の穴から下方に進むレーザ光L3におけるビームの周囲のみがシフター9を通過するようになる。したがってレーザ光L3においては、ビームの周囲のみが中心に比べて位相がシフトするようになる。
この構成では、縮小投影光学系におけるプロセス定数を0.3〜0.4と小さくできるため、解像性能を従来よりも高めることができ、線幅150nm以下の微細なパターンを描画できる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSIチップやLCD・有機ELディスプレイ等の表示デバイス中の半導体素子部分等(以下、半導体集積回路という)を製造する時の露光工程で用いられるマスクを製造するために用いられるマスク描画装置に適用するパターン描画装置に関する。また、マスクを用いずに回路パターンをウエハ上に直接描画するマスクレス露光装置にも適用できる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体集積回路の製造時の露光工程では、回路パターンが描かれたマスク(レチクルと呼ばれることもある。)を用いてレジストが塗布されたウエハ上に回路パターンを描画させる(パターン露光と呼ばれる。)必要があり、そのための装置は露光装置あるいは露光機と呼ばれる。
【0003】
一方、マスクを製造するには、マスクの基板となる石英板などの表面に、目的とする回路パターンに相当するパターン状に露光光を通過させるように遮光用のクロム膜などを付ける必要がある。このクロム膜などはパターン露光によって形成され、そのパターン露光を行う装置はマスク描画装置と呼ばれる。マスク描画の手法には、電子ビームを用いた電子ビーム描画が一般的であり、そのための装置は電子ビーム描画装置(以下、EB描画装置と示す。)と呼ばれている。
【0004】
マスク描画装置には、EB描画装置の他に、紫外域のレーザ光(以下、紫外レーザ光と略す。)を用いてパターン描画(すなわちレジストが塗布されたマスク基板に対してパターン露光)する手法に基づく装置(特にレーザビーム描画装置と呼ばれることがあるが、ここでは単にパターン描画装置と呼ぶ。)も製品化されている。その装置の従来例としては、微小なミラーを二次元配列状に多数並べたデバイス(デジタルマイクロミラーデバイスなどと呼ばれるが、ここでは、以下、ミラーデバイスと略す。)を用いて、これに対して、KrFエキシマレーザから取り出されるパルス状で紫外域のレーザ光を照射し、反射光をパターン的に制御して、マスク基板上にパターン描画するものがある。ただし、これを用いて直接ウエハ上にパターン描画をすることも可能であるため、パターン描画する対象を、ここでは単に基板と言及する。
【0005】
このようなパターン描画装置では、回路パターンの中の一部のパターンを一括して露光できることから、処理速度が速い特徴があることが知られている。なお、これに関しては、例えば、Proceedings of SPIE,Vol.4186,PP.16−21、あるいは、USP6,428,940において示されている。これによると、ミラーデバイスを用いた従来のパターン描画装置では、およそ100万個(約500×約2000個)のマイクロミラーを用いたミラーデバイスが用いられ、各マイクロミラーは16ミクロン前後の大きさである。これを縮小投影光学系によって、基板上に例えば1/160の大きさに縮小投影させて微細なパターンを描画できるようにしている。これによると1つのマイクロミラーに対応するパターンは一辺0.1ミクロン、すなわち100nmの正方形になり、これが最小画素として構成された任意なパターンが基板に描画できることになる。
【0006】
これに対して、ミラーデバイスをそのまま縮小投影せずに、ミラーデバイスにおける各マイクロミラーで反射した多数のレーザビームの各々をマイクロレンズによって集光して、多数のスポットから成るパターンを形成し、これを縮小投影させて基板にパターンを投影する描画装置もあった。例えば、1つのマイクロミラーの一辺が16ミクロンの場合、1/16の縮小倍率のマイクロレンズを用いて、直系1ミクロンのスポットで構成されるパターンを形成し、これを1/10の縮小投影レンズを用いることで、直径100nmのスポットの集合体が形成でき、これをスキャンすることで最小寸法100nmの任意なパターンを描画できる。なお、この方式では連続光源が必要であるが、特に短波長の連続光源として、連続発振するアルゴンレーザの第2高調波が利用できる。なお、以上の装置に関しては、例えば、特願2003年第78951号において説明されている。
【0007】
【非特許文献1】
Proceedings of SPIE,Vol.4186,PP.16−21
【0008】
【特許文献1】
USP6,428,940
【0009】
【特許文献2】
特願2003−78951公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ミラーデバイスを用いた前記2つの方式のどちらの場合も、実際には最小寸法100nmもの高分解能のパターンを描画することが困難であった。すなわち、解像度Rは、R=k1・λ/NAで表される。ここで、k1はプロセス定数、λは光源の波長、NAは投影系の開口数である。光源の波長は、前記KrFエキシマレーザでは248nmであり、アルゴンレーザの第2高調波は257nmである。また、縮小投影光学系のNAとしては、高いものでは約0.8まで容易に設計、製作できることが知られている。これに対して、プロセス定数k1は約0.5であり、これらを考慮すると、解像度Rは、155〜160nmとなり、縮小投影光学系による縮小倍率をいくら高くしても、解像度を約150nmより小さくすることができなかった。
【0011】
なお、前記ミラーデバイスを用いたパターン描画装置において、ミラーデバイスの像を縮小投影光学系によって縮小投影する場合に、プロセス定数k1を約0.5までしか小さくできない理由は以下のように考えられる。すなわち、半導体用の露光装置で利用されている超解像マスクではないからであり、ミラーデバイスは、バイナリーマスクと呼ばれる通常のマスク(すなわちONとOFFだけで光量を制御するマスク)と同じ作用をするからである。なお、半導体用の露光装置において超解像マスクを利用すると、プロセス定数k1が0.3〜0.4と小さくなって解像度が向上することは広く知られている。
【0012】
本発明の目的は、ミラーデバイスを用いたパターン描画装置において、従来よりも高い解像度が得られる装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、前記2通りのミラーデバイスを用いたパターン描画装置における後者において、ミラーデバイスにおける各マイクロミラーで反射した多数のレーザビームの各々をマイクロレンズによって集光する位置にピンホール板を配置して、このピンホール板における各ピンホールの周辺にレーザ光の位相をシフトする手段を設けた。これによると、縮小投影光学系によって基板に投影されるピンホールの像が鮮明になることから、ピンホールの投影像を小さくできる。すなわち、半導体用の露光装置における位相シフトマスクと同等な作用を実現できるようになり、プロセス定数k1を0.3〜0.4と小さくできる。その結果、解像度Rを96〜129nmとなることから、基板に微小なパターンを投影できる。
【0014】
あるいは、各ピンホールから縮小投影光学系に進むレーザ光の中で、ピンホールから縮小投影光学系内に進むレーザ光の中で、ピンホールから垂直に進む成分を妨げる手段を設けることも好ましい。これによると、半導体用の露光装置における輪帯照明(あるいは斜入射照明)と呼ばれる方式を形成できるため、前記同様にプロセス定数を小さくでき、解像度を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0016】
第1の実施例を図1と図2を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施例としてのパターン描画装置100の主な構成図であるが、本発明に直接関わる部分は図2に示した。パターン描画装置100は、前記2通りのミラーデバイスを用いたパターン描画装置における後者の方式のものである。図示していない紫外のレーザ装置から供給されたレーザ光はミラーデバイス1に入射し、反射してレーザ光L1となる。ミラーデバイス1は、図示しない制御手段によって所望のパターンに応じて選択されたミラーを動かして入射したレーザ光を下に行かせないようにし、その他のミラーに入射したもののみをレーザ光L1として、マイクロレンズアレイ4に入射する。すなわち、ミラーデバイス1における各マイクロミラーから進む所望のパターンに応じた(レーザ光L1を構成する)各細いビームが、マイクロレンズアレイ4を構成する各マイクロレンズに1対1で入射する。したがってマイクロレンズアレイ4を出射するレーザ光L2は、絞られながら進む多数の細いビームで構成される。レーザ光L2を構成する各細いビームはピンホール板5の位置で集光されるようになるため、ピンホール板5の各穴から各細いビームが出射でき、レーザ光L3となる。レーザ光L3は、レンズ6aと6bとで構成される縮小投影光学系6を通過する。これによって、ピンホール板5での光の像が基板3上のパターン投影部2に投影される。
【0017】
なお、図1では、簡略化のため、ミラーデバイス1にはマイクロミラーを6個、また、マイクロレンズアレイ4にもマイクロレンズが6個、ピンホール板5にも穴が6個、したがってパターン投影部2にも投影画素7が6個描かれている。しかし実際には、ミラーデバイス1として、例えば、画素数として1024×768(XGA)個程度のマイクロミラーから成るものを用いるのが好ましい。
【0018】
後者の方式における従来のパターン描画装置は、基本的には図1に示された構成を有するが、本発明では、ピンホール板5が単に穴(ピンホール)を有するだけでなく、図2に断面構造を示すように、レーザ光の位相をシフトする手段9をも有するようになっている。以下、ピンホール板5の断面構造を示した図2を用いて説明する。
【0019】
レーザ光L1はマイクロレンズアレイ4を通過後、絞られながら進むレーザ光L2となって、ピンホール板5は、石英板10が基板として用いられており、上面には反射膜8が付いており、下面には、レーザ光L2の位相をシフトさせるシフター9が付いている。なお、反射膜8としてクロム等の反射率の高い金属を上面に蒸着させ、またシフター9としては、CrON、あるいはCrOなどレーザ光L2に対して多少透過率を有する材質から成る膜をCVD等によって付け、それをホトリソグラフ法でパターニングすればよい。
【0020】
本発明ではピンホール板5の穴を形成するために、反射膜8が穴を有するようになっている。また、シフター9においても、穴を有するようになっているが、シフター9の穴が反射膜8の穴よりも小さくなっている。その結果、反射膜8の穴から下方に進むレーザ光L3におけるビームの周囲がシフター膜9を通過し、ビームの中心部分は穴を通るようになる。したがってレーザ光L3においては、ビームの周囲のみが中心に比べて位相がシフトするようになる。その結果、図1に示されたように、レーザ光L3を構成する各細いビームの基板3上への投影である投影画素7に関しては、図3に示したような光強度分布となる。つまり、ピンホール板5が単に穴を有するだけの構造であった従来の場合、図3(a)に示したような光強度分布となるが、図2に示した断面構造のピンホール板5を用いた本発明では、図3(b)に示したような光強度分布となる。すなわち、ビームの周囲で位相がずれた光が重なる結果、それらが打ち消しあって、光強度が下がるようになり、投影画素7は小さくなる。なお、これは露光技術におけるハーフトーン位相シフトマスクを適用した場合と同等の効果になるため、解像度が向上できる。
【0021】
次に、図2に断面構造を示したピンホール板5の製造方法を図4〜8を用いて説明する。図4に示した製法(ここでは、1Aとする)では、ピンホール板の基板となる石英板10の下側にシフターを付けて、これに穴を空けるまでの工程の一例を示してある。また図5に示したピンホール板5の製法(ここでは、1Bとする)では、ピンホール基板10の上側に反射膜8を付けて、これに穴を空けるまでの工程の一例を示してある。
【0022】
図4(a)に示したように、先ずはピンホール板5の基板である石英板10の下側にシフター9を膜付けする。次に、(b)に示したように、シフター9にレジスト11を塗布し、レーザ光L2(厳密にはレーザ光L2を構成する多数の細いビームの1本)によってレジスト11を露光する。レーザ光L2は中心部の光強度が高いため、露光時間を調整することで、(c)に示したように、現像によって形成される穴の大きさをレーザ光L2のビーム径よりも多少小さくできる。次に、(d)に示したようにエッチングをすることで、シフター9に穴を形成でき、(e)に示したように、アッシング等のレジスト除去工程を経ることで、レジスト11が除去される。
【0023】
次に、ピンホール板5の上側に付ける反射膜8の加工工程を図5で説明する。図5(f)のように、先ずは基板である石英板10の上面に反射膜8を蒸着する。次に(g)に示したように反射膜8の上にレジスト11を塗布し、レーザ光L2で露光する。レーザ光L2の露光時間を調整することで、(h)に示したように、現像によって形成される穴の大きさをレーザ光L2のビーム径と同程度にできる。次に(i)に示したようにエッチングをすることで、反射膜8に穴を形成でき、(j)に示したように、アッシング等のレジスト除去工程を経ることで、レジスト11が除去される。
【0024】
以上に示したように、ピンホール板5を構成する反射膜8とシフター9に形成する穴は、レーザ光L2を用いた露光によって形成でき、また露光時間を調整することで、反射膜8の穴をシフター9の穴よりも大きくできる。特に露光工程において、ミラーデバイス1から進んできたレーザ光L2を用いることで、実際にパターン描画装置100を用いてパターン描画に使用する場合に、レーザ光L2がピンホール板5の穴の位置からずれることがないことも本実施例の特徴である。
【0025】
次に、反射膜8を、シフター9と同様に、ピンホール板5の下面に付ける場合の加工工程である製法(1B’)を図6を用いて説明する。ただし、シフター9を膜付けするまでは、図4に示したピンホール板5の製法(1A)と同様である。図6(f)に示したように、先ずは反射膜8を下側全面に蒸着する。次に、(g)に示したように、反射膜8の下側にレジスト11を塗布し、レーザ光L2を照射する。レーザ光L2はシフター9に加工された穴から下方に進むため、レジスト11を露光する。なお、レーザ光L2は回折によって広がるため、露光時間を多少長めにすることで、レジスト11中で露光される領域が、シフター9の穴よりも大きくなる。その結果、(h)に示したように、現像後、レジスト11には、シフター9の穴よりも大きな穴が形成される。したがって(i)に示したように、エッチングすることで、反射膜8にもシフター9の穴よりも大きな穴が形成され、(j)に示したようにレジストを除去すればよい。
【0026】
本実施例の特徴としては、シフター9と反射膜8との両方を石英板10の下側に形成したことが特徴であるが、これによると、レジスト塗布、現像、エッチング、レジスト除去などの各工程で必要な薬液等を、マイクロレンズアレイ4とピンホール板5との間に流す必要がない。したがって、マイクロレンズアレイ4とピンホール板5とを一体化した後で、これら一連の加工処理を行うことができ、マイクロレンズアレイ4で集光されるレーザ光L2の集光点の位置と、加工処理によって形成される穴の位置とに関して、加工時と実際の使用時とでずれることがない。
【0027】
次に、前記同様に、石英板10の下側のみに反射膜8とシフター9とを形成する加工の他の実施例を図7と図8とを用いて説明する。図7は、ピンホール板5の製法(2A)であり、基板である石英板10に、反射膜8を付けて穴を空けるまでの工程であり、図8に示したピンホール板5の製法(2B)は、シフター9を付けて穴を空けるまでの工程である。
【0028】
図7(a)に示したように、先ずは石英板10の下側に反射膜8を蒸着し、次に(b)に示したように、レジスト11を塗布し、レーザ光L2によって露光する。その結果、(c)に示したように、現像後、レジスト11に穴が形成され、(d)に示したように、エッチングによって反射膜8に穴が形成され、(e)に示したようにレジスト除去を行う。次に図8(f)に示したように、反射膜8の下側にシフター9を膜付けし、(g)に示したように、レジスト11を塗布して、レーザ光L2によって露光する。なお、ここでは、露光量を少なめにする。その結果、レーザ光L2のビーム断面の中心周辺のみが、光強度が高いため露光される。したがって(h)に示したように、現像後、レジスト11には、反射膜8の穴よりも小さめの穴が形成される。これにより、(i)に示したエッチングによって、シフター9にも反射膜8の穴よりも小さめの穴が形成され、(j)に示したように、レジスト除去によって完成する。
【0029】
本実施例の特徴としては、石英板10に対して、反射膜8をシフター9よりも先に付けるため、シフター9のエッチング加工が安定に行える。これに対して、前述の実施例における図6(i)に示したエッチング工程では、反射膜8のエッチング時に、両膜の材料によってはシフター9までエッチングされる場合もある等の問題点もある。
【0030】
次に本発明の第2の実施例を図9を用いて説明する。図9は本発明のパターン描画装置200における一部分を示した断面図である。パターン描画装置200の全体構成は、図1に示されたパターン描画装置100と同様であるため省略する。すなわち、パターン描画装置100におけるマイクロレンズアレイ4とピンホール板5とが異なる構造になっており、パターン描画装置200ではマイクロレンズアレイ4b、及びピンホール板5bとなっている。マイクロレンズアレイ4bには図6のようにマイクロレンズの中央部に円形遮光部12が付いている。これにより、マイクロレンズアレイ4bに入射するレーザ光L1(厳密にはレーザ光L1を構成する多数の細いビームの1本)は、出射するとレーザ光L2bのように、断面がリング状になって絞られながら進み、ピンホール板5bに当たる。ピンホール板5bには上面に反射膜8bが蒸着されているが、反射膜8bにはレーザ光L2bが集光される位置に穴が空いている。これにより反射膜8bの穴から出射するレーザ光L3bにおいては、図9中に点線の矢印で示したように、斜めに進む成分のみになる。したがって、反射膜8bの像が(図1に示された)縮小投影光学系6によって投影されるパターン投影部2は、輪帯照明が適用されるようになっている。したがって、解像度が向上し、投影画素7が鮮明になる。また逆に、ピンホール板5bの穴を小さくできるようになり、投影画素7を小さくできる。
【0031】
次に本発明の第3の実施例を図10を用いて説明する。図10は本発明のパターン描画装置300における一部分を示した断面図である。パターン描画装置300の全体構成も、図1に示されたパターン描画装置100と同様であるため省略する。すなわち、パターン描画装置100におけるピンホール板5が異なる構造になっており、パターン描画装置300ではピンホール板5cとなっている。マイクロレンズアレイ4に入射するレーザ光L1は、出射してレーザ光L2となり、ピンホール板5cに当たる。ピンホール板5cには上面に反射膜8cが蒸着されているが、反射膜8cにはレーザ光L2が集光される位置に穴が空いている。
【0032】
本実施例では、ピンホール板5cの下面に円形遮光部12’が付いている。これによりピンホール板5cから出射するレーザ光L3cにおいては、図7中に点線の矢印で示したように、斜めに進む成分のみになる。したがって、反射膜8cの像が(図1に示された)縮小投影光学系6によって投影されるパターン投影部2は、輪帯照明が適用されるようになっている。したがって、解像度が向上し、投影画素7が鮮明になる。また逆に、ピンホール板5cの穴を小さくできるようになり、投影画素7を小さくできる。
【0033】
【発明の効果】
本発明のパターン描画装置によると、縮小投影光学系におけるプロセス定数を0.3〜0.4と小さくできるため、解像性能を従来よりも高めることができ、線幅150nm以下の微細なパターンを描画できる。
【0034】
また、本発明に基づくピンホール板への位相シフターの膜付け手法によると、装置を稼動する場合に発生させるレーザ光によって、膜付け加工の露光処理を行うことから、位相シフターや反射膜への穴空け加工が正確に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるパターン描画装置100の構成図である。
【図2】ピンホール板5に関する説明図である。
【図3】本発明の効果の説明図である。
【図4】ピンホール板5の製法(1A)の一部を示す図である。
【図5】ピンホール板5の製法(1B)の他の一部を示す図である。
【図6】ピンホール板5の製法(1B’)の一部を示す図である。
【図7】ピンホール板5の製法(2A)の一部を示す図である。
【図8】ピンホール板5の製法(2B)の他の一部を示す図である。
【図9】本発明の第2実施例におけるパターン描画装置200の構成図である。
【図10】本発明の第3実施例におけるパターン描画装置300の構成図である。
【符号の説明】
1 ミラーデバイス
2 パターン投影部
3 基板
4、4b マイクロレンズアレイ
5、5b、5c ピンホール板
6 縮小投影光学系
6a、6b レンズ
7 投影画素
8、8b、8c 反射膜
9 シフター
10 石英板
11 レジスト
12、12’ 円形遮光部
100、200、300 パターン描画装置
L1、L2、L2b、L3、L3b、L3c レーザ光
Claims (12)
- 二次元に配列された微小ミラーを含むミラーデバイスと、このミラーデバイスからの光を受けるマイクロレンズと、該マイクロレンズで集光された光を個別に通すピンホール板と、縮小投影光学系とを含むパターン描画装置であって、前記ピンホール板における各ピンホールの周辺にレーザ光の位相をシフトする手段を設けたことを特徴とするパターン描画装置。
- 前記レーザ光の位相をシフトする手段が前記ピンホール板の主面の一方に設けられた半透明膜を含むことを特徴とする前記請求項1のパターン描画装置。
- 前記ピンホール板には前記主面の前記一方または他方に光反射膜が設けられ、該光反射膜に前記各ピンホールが形成されていることを特徴とする前記請求項2のパターン描画装置。
- 前記半透明膜には、前記ピンホール板の前記光反射膜に形成された前記各ピンホールに対応する位置に前記各ピンホールよりも小さい穴が形成されていることを特徴とする前記請求項3のパターン描画装置。
- 前記半透明膜の穴の形成が前記マイクロレンズを通過したレーザ光を用いた露光に基づくことを特徴とする前記請求項4のパターン描画装置。
- 前記ピンホール板の前記各ピンホールの形成が前記マイクロレンズを通過したレーザ光を用いた露光に基づくことを特徴とする前記請求項3乃至5のどれか一つに記載のパターン描画装置。
- 二次元に配列された微小ミラーを含むミラーデバイスと、このミラーデバイスからの光を受けるマイクロレンズと、該マイクロレンズで集光された光を個別に通すピンホール板と、縮小投影光学系とを含むパターン描画装置において、前記ピンホール板から前記縮小投影光学系内に進むレーザ光の中で、前記ピンホール板における個別のピンホールから垂直に進む成分の少なくとも一部の前記垂直進行を妨げる手段をさらに備えたことを特徴とするパターン描画装置。
- 前記妨げる手段が、前記マイクロレンズに設けられた遮光部材を含むことを特徴とする前記請求項7のパターン描画装置。
- 前記妨げる手段が、前記ピンホール板に設けられた遮光部材を含むことを特徴とする前記請求項7のパターン描画装置。
- 前記ピンホール板には主面の一方に光反射膜が設けられ、該光反射膜に前記各ピンホールが形成されており、前記遮光部材は前記各ピンホールの穴径より小さい形状であって前記主面の他方に設けられていることを特徴とする前記請求項9のパターン描画装置。
- プロセス定数に依存した解像度を有するパターン描画装置において、前記プロセス定数が0.5より小さいことを特徴とするパターン描画装置。
- 基板と、当該基板の表面にピンホールを規定する膜と、前記ピンホールの周辺におけるレーザ光の位相をシフトする位相シフト膜とを有することを特徴とするピンホール板。
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